JP2004206030A - 屈曲可能な発光表示体 - Google Patents

Abstract

【課題】折り曲げできる導線にハンダ付け作業を要さずに発光体を取り付けて屈曲可能な発光表示体を提供すること。
【解決手段】平行する陽極と陰極の導線に複数の発光体を並列に設けた屈曲可能な発光表示体において、発光体をＬＥＤチップと抵抗片を有する本体と、本体に被せる蓋体で構成する。本体と蓋体の当接部に形成した挿孔に導線を挿通し、本体に配置した陽極片と陰極片が、陽極と陰極の導線に食い込み状に係着する。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、柔軟な導線にＬＥＤ（発光ダイオード）チップを有する発光体を列設した屈曲可能な発光表示体に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の発光ダイオードはプリント基板に固定されたものが殆どで、固定手段としてハンダ付け作業を必要としていた。またプリント基板以外の部材を用いて屈曲性を実現するとしても、ＬＥＤチップはケーブルに取り付けるのでそのためにはハンダ付けで固定するのが一般的手法である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
プリント基板による従来からの取り付けは、ハンダ付け作業が面倒で労力と時間を要し、製品がコスト高になるのと、エポキシ樹脂等の硬質素材からなるプリント基板は屈曲が難しく、例えば看板の文字に沿って取り付ける際に微妙な個所で位置ずれするといった不利と、平板状のプリント基板では画一的で限定的な表示にならざるを得ない等の不具合がある。
【０００４】
それゆえプリント基板に替えてＬＥＤチップをケーブルにハンダ付けして回路となし、その後の組み立てを屈曲性を有する部材にて完成させるといった手法は一面では有効であるが、ハンダ付けそのものが煩雑で大量生産に適切でなく、また屈曲性部材に組み込むことに技術を要して製作に手間がかゝり、製品が安価に得られないという問題点がある。
【０００５】
本発明はこのような従来技術の不利解消を目的としたもので、一切のハンダ付け作業を一掃し、ＬＥＤチップを有する発光体を、陽極と陰極の平行する折り曲げ自在な導線に取り付けて屈曲可能に構成し、所要箇所で切断することで任意の個所に設置でき、画一的でなく立体的表示が容易でしかも複雑な設置作業を必要とすることのない発光表示体を安価に提供しようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、平行する陽極と陰極の導線１０に複数の発光体２０を並列に設けた屈曲可能な発光表示体１において、前記発光体２０がＬＥＤチップ２４と抵抗片２６を有する本体２１と該本体に被せる蓋体２２からなり、本体２１と蓋体２２の接合部に形成した挿孔２９に前記導線１０を挿通するとともに本体２１に配置固定した陽極片３０と陰極片３１が、陽極と陰極の導線１０に食い込み状に係着してなる屈曲可能な発光表示体を主旨としている。
【０００７】
【発明の実施の形態】
図面に基づき本発明を説明すると、１は、上下に平行する陽極と陰極の柔軟な導線１０に複数の発光体２０を並列に設けた屈曲可能な発光表示体であり、導線１０は、断面円形の心線１１に絶縁体である被覆線１２を被せて構成したもので、図示はしないが導線１０の両端部は電源に接続され、任意の個所で切断した場合は切断した個所に電源を取り付ける。
【０００８】
上記発光体２０は透明又は半透明の合成樹脂からなる外面方形で箱形の本体２１と、該本体２１に被せる浅底状の蓋体２２からなるもので、本体２１における蓋体２２と反対側の開口２３の内側にＬＥＤチップ２４を組み込んでいる。発光体２０は折り曲げできる柔軟な導線１０に沿っているため例えば導線１０をジグザグ状にすることで鋭角的な配列も可能となる。
【０００９】
本体２１の中程部に形成した仕切壁２５を挟んでＬＥＤチップ２４と反対側に抵抗片２６を配置し、該抵抗片２６に、ＬＥＤチップ２４の片側電極２４ａに基部を固定した陽極片３０を突出して密着し、また他方の電極２４ｂに基部を固定した陰極片３１を蓋体側に突出形成する。陽極片３０と陰極片３１の突出部は、本体２１の前後に形成した半円形の凹陥部２７と中心が略同一線上となるように凹設する。蓋体２２にも凹陥部２７と合致する凹陥部２８があり、したがって双方の接合部には挿孔２９が形成されるので、この中に導線１０が挿通される態様となり、発光体２０内において導線１０の心線１１に陽・陰極片３０・３１が食い込み状に係着する。なお本体２１と蓋体２２は合成樹脂の一体成型で形成でき両者は超音波接着等により結合される。
【００１０】
発光体２０の相互の間隔は任意に決めることができるので、設置する装置に応じて文字・図柄などの微細な点に至るまで所望する態様の表示体とすることができ、また導線１０・発光体２０は、引掛具やレール体などの取付部材に容易に取り付け・取り外しができること勿論である。なお本発明の外観形状、例えばＬＥＤチップの中心を突出状とするなど、本発明の目的・効果を奏する範囲における変更は本発明の自由な実施の範疇に属する。
【００１１】
【発明の効果】
本発明では、ＬＥＤチップを有する発光体を導線に列設し、この導線は柔軟で鋭角に折り曲げることができ、また抵抗片を設けて随所で切断しての使用も可能で、更には移動や取り替えも容易であるから固定された看板等のイルミネーションとしても、或いは動く物体や動物にも自在に取り付けが可能でその応用範囲が極めて広く、有用性の高い発明である。
【００１２】
本体と蓋体は合成樹脂の一体成型により得られて組立がしやすいのと、ハンダ付け作業を一切不要とし、そのための労力を必要としないので製造にかゝるコストダウンが所期され、製品を安価に提供できる。
【００１３】
陽極片と陰極片が、陽極と陰極の心線に食い込み状に係合して確固たる取り付けがなされ、ＬＥＤチップ等も本体と蓋体によってカバーされるため傷損等の不測の事態を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を示し、（ａ）は全体の正面図、（ｂ）は平面図、（ｃ）は側面図、（ｄ）は本体と蓋体の斜視図である。
【図２】本体の内部構造を示し、（ａ）は正面図、（ｂ）は同上のＡ−Ａ線断面図、（ｃ）はＢ−Ｂ線断面図である。
【符号の説明】
１ 発光表示体
１０ 導線
１１ 心線
１２ 被覆線
２０ 発光体
２１ 本体
２２ 蓋体
２３ 開口
２４ ＬＥＤチップ
２５ 仕切壁
２６ 抵抗片
２７ 凹陥部
２８ 凹陥部
２９ 挿孔
３０ 陽極片
３１ 陰極片

Claims (1)

1. 平行する陽極と陰極の導線に複数の発光体を並列に設けた屈曲可能な発光表示体において、前記発光体がＬＥＤチップと抵抗片を有する本体と該本体に被せる蓋体からなり、本体と蓋体の接合部に形成した挿孔に前記導線を挿通するとともに本体に配置固定した陽極片と陰極片が、陽極と陰極の導線に係着してなる屈曲可能な発光表示体。

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