JP2004205715A - レンズ支持構造体、投写光学装置およびプロジェクタ - Google Patents
レンズ支持構造体、投写光学装置およびプロジェクタ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】レンズ支持構造体としてのヘッド体403は、光変調装置を含む光学装置が載置されるマグネシウム合金製の光学装置載置部4032と、この光学装置載置部4032上に立設され、投写レンズ3の基端部が固定されるレンズ支持部4031と、入射側偏光板442が取り付けられるマグネシウム合金製の支持板4033Aとを備える。入射側偏光板442は、マグネシウム合金製の光学素子保持枠4033Bを介して支持板4033Aに取り付けられる。また、支持板4033Aの端部には、照明光軸を中心として円弧状の曲面として構成され、該曲面に沿って光学素子保持枠4033Bを回動可能に支持する保持枠支持面4033A3が形成されている。
【選択図】 図10
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えたプロジェクタに用いられ、前記投写レンズを支持するレンズ支持構造体、投写光学装置およびプロジェクタに関する。
【0002】
【背景技術】
従来、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、変調された各色光を合成して光学像を形成する色合成光学装置と、形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えたプロジェクタが知られている。
このプロジェクタでは、ダイクロイックミラー等の色分離光学系が、光源から射出された光束を三色の色光に分離する。また、液晶パネル等で構成される三つの光変調装置は、色光毎に画像情報に応じて変調する。そして、クロスダイクロイックプリズム等の色合成光学装置は、変調後の各色光を合成して光学像を形成する。そしてまた、投写レンズは、この形成された光学像を拡大投写する。
【0003】
このようなプロジェクタでは、各光変調装置は投写レンズのバックフォーカスの位置に必ずなければならない。また、より鮮明な画像を得るために、各光変調装置間での画素ずれ、投写レンズからの距離のずれの発生を防止する必要がある。
そして、液晶パネルを投写レンズに対して高精度に位置決めするために、クロスダイクロイックプリズム、液晶パネルおよび投写レンズを一体化する投写光学装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記のような投写光学装置では、マグネシウム合金製の断面視略L字状のレンズ支持構造体を用いて、クロスダイクロイックプリズム、液晶パネルおよび投写レンズが一体化されている。
また、クロスダイクロイックプリズム、液晶パネル以外の光学素子は、光学部品用の合成樹脂製の筐体内に設置され、該筐体と前述した投写光学装置とが接続されることで、プロジェクタを構成する光学ユニットが形成される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−218511号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、プロジェクタの小型化に加え、高輝度化が図られている。
このプロジェクタの高輝度化により、液晶パネル周辺には、熱が篭りやすい。特に、クロスダイクロイックプリズム、液晶パネル以外の光学素子として、液晶パネルの前段に配置される入射側偏光板は、入射した光束の偏光軸を変換する際、偏光板の偏光軸に沿った光束を透過し、その他の光束を吸収する。このため、入射側偏光板には熱が発生しやすく、熱劣化が生じやすい。
しかしながら、従来の構成では、この入射側偏光板は、光学部品用の合成樹脂製の筐体に設置されているため、発生した熱を放熱することが困難である。
【0007】
また、プロジェクタの小型化により、光学ユニットには、光学部品が密集した状態で設置されている。そして、従来の構成では、例えば、液晶パネルに対して該液晶パネルの前段に配置される光学素子の位置調整を実施する場合には、光学部品用の筐体に投写光学装置を接続した状態で実施する。
しかしながら、光学ユニット内の光学素子を位置調整する際には、各光学部品が密集した状態で実施するので、光学素子の位置調整が困難である。
【0008】
本発明の目的は、このような問題点に鑑みて、光学素子の冷却性能の向上を図れ、かつ、光学素子の位置調整を容易にするレンズ支持構造体、投写光学装置およびプロジェクタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のレンズ支持構造体は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えたプロジェクタに用いられ、前記投写レンズを支持するレンズ支持構造体であって、前記プロジェクタを構成する筐体等の他の部材に固定されるとともに、前記光変調装置を含む光学装置が載置される光学装置載置部と、この光学装置載置部上に立設され、前記投写レンズの基端部が固定されるレンズ支持部と、前記光学装置載置部上に設けられ、前記光変調装置の前段に配置される光学素子が取り付けられる光学素子固定部とを備え、前記光学素子は、熱伝導性材料で構成される保持枠を介して前記光学素子固定部に取り付けられ、前記光学素子固定部の端部には、前記光学素子に入射する光束の照明光軸を中心とする円弧状の曲面として構成され、該曲面に沿って前記保持枠を回動可能に支持する保持枠支持面が形成され、前記光学装置載置部および前記光学素子固定部は、熱伝導性材料により一体的に構成されていることを特徴とする。
【0010】
ここで、光学素子としては、種々のものを採用でき、例えば、偏光板、位相差板、光学補償板(視野角補正板、色補正膜等)等を採用できる。
本発明によれば、レンズ支持構造体は、光学装置載置部、レンズ支持部および光学素子固定部を備えているので、該レンズ支持構造体により、光変調装置を含む光学装置、光学素子および投写レンズを一体化できる。
また、光学装置載置部、光学素子固定部および光学素子を保持するとともに光学素子固定部に取り付けられる保持枠は、熱伝導性材料で構成されているので、例えば、光変調装置または偏光板等の光学素子に発生する熱を良好に放熱できる。したがって、光変調装置を構成する光学装置の冷却性能を向上するとともに、光変調装置の前段に配置される光学素子の冷却性能も向上でき、各部材の高寿命化を図れる。また、熱伝導性材料として、金属を採用すれば、光学装置、投写レンズ、および、光学素子を保持する際の強度を向上でき、これら各部材を確実に保持固定できる。
さらに、光学素子固定部の端部には、保持枠支持面が形成されているので、該保持枠支持面に沿って保持枠を回動させることで、保持枠に保持される光学素子の位置調整が可能となる。
さらにまた、例えば、従来のように、光学ユニットを組み立てる際に、光学部品が密集していないので、光変調装置を含む光学装置、および、光変調装置の前段に配置される光学素子を容易に一体化し、組み立てることができる。
【0011】
本発明のレンズ支持構造体では、前記保持枠支持面には、前記光学素子固定部に対して前記保持枠を固定する固定部材が取り付けられる固定部材取付部が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、保持枠支持面には、固定部材取付部が形成されているので、光学素子固定部と保持枠との当接部分を固定部材により固定することができ、光学素子固定部に対する保持枠の固定を確実に実施できる。
【0012】
本発明の投写光学装置は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えた投写光学装置であって、上述したレンズ支持構造体と、前記光変調装置の前段に配置される光学素子と、この光学素子を前記レンズ支持構造体の光学素子固定部に取り付ける保持枠とを備え、この保持枠には、前記光学素子固定部の保持枠支持面と当接し、前記光学素子の光束入射方向を軸として該光学素子を回動させる曲面が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、投写光学装置は、上述したレンズ支持構造体、光学素子、保持枠を備えているので、上述したレンズ支持構造体と同様の作用効果を享受する。
また、保持枠は、曲面が形成されているので、光学素子固定部の保持枠支持面に沿って、回動でき、保持枠に保持される光学素子の位置調整を簡単な構造で正確に実施できる。さらに、光学素子固定部の保持枠支持面に保持枠の曲面が支持されることとなるので、光学素子固定部に対する保持枠の設置を容易に実施できる。したがって、投写光学装置の組み立てを容易に実施できる。ここで、保持枠支持面が光学素子固定部の上方側に形成すれば、光学素子固定部に対する保持枠の支持位置が投写光学装置の上方に位置し、光学素子固定部に対する保持枠の着脱が容易となり、光学素子の交換等を容易に実施できる。
【0013】
本発明の投写光学装置では、前記レンズ支持構造体の保持枠支持面には、前記保持枠を固定する固定部材が取り付けられる固定部材取付部が形成され、前記保持枠には、該保持枠の回動方向に延び、前記固定部材が挿通される長孔が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、保持枠支持面には固定部材取付部が形成され、保持枠には長孔が形成されているので、長孔を介して固定部材を固定部材取付部に取り付け、保持枠の回動に応じた光学素子の最適な位置で光学素子固定部に保持枠を固定できる。
【0014】
本発明の投写光学装置では、前記固定部材は、螺合構造により前記固定部材取付部に取り付けられていることが好ましい。
本発明によれば、固定部材は、螺合構造により固定部取付部に取り付けられているので、例えば、光学素子が照明光軸上の所定位置からずれた場合であっても、固定部材の螺合状態を緩めることで光学素子の位置を容易に修正できる。また、固定部材を緩めて取り外すだけで光学素子の交換等を実施でき、保持枠の着脱を容易に実施できる。したがって、保持枠が光学素子固定部に対して接着剤等で接着固定されている場合と比較して、光学素子固定部に対する保持枠の着脱を容易かつ迅速に実施できる。
また、保持枠に長孔が形成されているので、光学素子の位置調整を実施する際に、固定部材の螺合状態を緩めた状態で実施でき、光学素子の位置調整を容易に実施できるとともに、位置調整後の固定を容易かつ確実に実施できる。
【0015】
本発明の投写光学装置では、前記光学素子固定部および前記保持枠のうちの少なくともいずれか一方には、これらの当接部分から突出して形成され、他方に係合して前記光学素子固定部および保持枠の離間方向の移動を規制する移動規制係合部が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、光学素子固定部および保持枠のうちの少なくともいずれか一方には、移動規制係合部が形成されているので、光学素子を照明光軸に対して直交する面内で位置調整する際に、保持枠が照明光軸と平行な方向に移動することを回避でき、光学素子の位置調整を良好に実施できる。
【0016】
一方、本発明のプロジェクタは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えたプロジェクタであって、上述した投写光学装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、上述した投写光学装置と略同様の作用効果を享受する。すなわち、本発明のプロジェクタによれば、小型化を図れるとともに、光学部品の冷却性能を向上させ、高輝度化に対応できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
(1)外観構成
図1および図2には、本発明の実施形態に係るプロジェクタ1が示されており、図1は上方前面側から見た斜視図であり、図2は下方背面側から見た斜視図である。
このプロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、スクリーン等の投写面上に拡大投写する光学機器であり、後述する光学ユニットを含む装置本体を内部に収納する電子機器筐体としての外装ケース2および外装ケース2から露出する投写光学系としての投写レンズ3を備えている。このプロジェクタ1は、大型店舗内や、パブリックスペース等に設置され、投写画像を大画面表示することによって、多数の観察者に映像情報を提供するものである。
投写レンズ3は、後述する光変調装置としての液晶パネルにより光源から射出された光束を画像情報に応じて変調形成された光学像を拡大投写する投写光学系としての機能を具備するものであり、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成される。
【0018】
筐体としての外装ケース2は、投写方向に沿った奥行き寸法がこれに直交する幅方向寸法よりも大きな直方体形状をなし、装置本体を覆う面状体10と、ケース強度を負担する後述するフレーム体とを備えて構成されている。
面状体10は、装置本体の上部を覆うアッパーケース11と、装置本体の下部を覆うロアーケース12と、装置本体の前面部分を覆うフロントケース13とを備えている。これら各ケース11〜13は、射出成形等によって成形された合成樹脂製の一体成形品である。
【0019】
アッパーケース11は、装置本体の上部を覆う筐体上面部11Aと、この筐体上面部11Aの幅方向端部から略垂下する筐体側面部11B、11Cと、筐体上面部11Aの後端部から略垂下する筐体背面部11Dとを備えている。
このアッパーケース11の筐体上面部11Aと、筐体側面部11B、11Cとが交差する稜線部分には、プロジェクタ1の投写方向略中央から後端側に向かって面取加工が施され、稜線に沿って凹状にへこんだ凹部111が形成されている。この凹部111は、プロジェクタ1を2台スタックさせた際に、2台のプロジェクタ1を連結するパイプ状の支持部材を挿入するために形成されている。
また、筐体側面部11Bには、冷却空気導入用のスリット状の開口部112が形成されている。
【0020】
筐体上面部11Aの略中央部分には、プロジェクタ1の起動・調整操作を行うための操作パネル14が設けられている。この操作パネル14は、起動スイッチ、画像・音声等の調整スイッチを含む複数のスイッチを備え、プロジェクタ1による投写時には、操作パネル14中の調整スイッチ等を操作することにより、画質・音量等の調整を行うことができる。
また、筐体上面部11Aの投写方向前方には、複数の孔141が形成されていて、この内部には、後述する音声出力用のスピーカが収納されている。
これら操作パネル14およびスピーカは、後述する装置本体を構成する制御基板と電気的に接続され、操作パネル14による操作信号はこの制御基板で処理される。
【0021】
筐体背面部11Dは、ほぼ全面が開口された枠状に構成され、この開口部分には、画像信号等を入力するためのコネクタ群15が露出するとともに、その隣は、光源装置を収納する開口部とされ、通常は、光源装置収納用の蓋部材16によって覆われている。尚、コネクタ群15は、後述する制御基板と電気的に接続され、コネクタ群15を介して入力した画像信号は、制御基板によって処理される。
また、筐体上面部11Aの後端部及び筐体背面部11Dの上端部分は、アッパーケース11から脱着可能な蓋部材113が取り付けられていて、詳しくは後述するが、この蓋部材113内部には、LANボード等の拡張基板を挿入することができるようになっている。
【0022】
ロアーケース12は、アッパーケース11との係合面を中心としてアッパーケース11と略対称に構成され、筐体底面部12A、筐体側面部12B、12C、および筐体背面部12Dを備えている。
そして、筐体側面部12B、12C、および筐体背面部12Dは、その上端部分でアッパーケース11の筐体側面部11B、11C、及び筐体背面部11Dの下端部分と係合する。尚、筐体背面部12Dは、アッパーケース11の筐体背面部11Dと同様に、ほぼ全面が開口され、係合後の開口部分から前述したコネクタ群15が露出するとともに、両開口部分に跨って蓋部材16が取り付けられる。
また、筐体背面部12Dの角隅部には、さらに開口部が形成されており、この開口部からインレットコネクタ17が露出している。さらに、筐体側面部12Bには、アッパーケース11の筐体側面部11Bに形成された開口部112に応じた位置に開口部122が形成されている。
【0023】
筐体底面部12Aには、プロジェクタ1の後端側略中央に固定脚部18が設けられているとともに、先端側幅方向両端に調整脚部19が設けられている。
調整脚部19は、筐体底面部12Aから面外方向に進退自在に突出する軸状部材から構成され、軸状部材自体は、外装ケース2の内部に収納されている。このような調整脚部19は、プロジェクタ1の側面部分に設けられる調整ボタン191を操作することにより、筐体底面部12Aからの進退量を調整することができる。
これにより、プロジェクタ1から射出された投写画像の上下位置を調整し、適切な位置に投写画像を形成することができるようになる。
【0024】
また、筐体底面部12Aには、筐体底面部12Aの略中央に投写方向に沿って延びる凸条のリブ状部20と、このリブ状部20と直交するようにプロジェクタ1の幅方向に沿って延びる複数のリブ状部21、22とが形成されている。そして、中間部分の2本のリブ状部21の間には、詳しくは後述するが、外部から冷却空気を取り込むための吸気用開口部が形成されていて、フィルタ23によって覆われている。このフィルタ23で塞がれた吸気用開口部の後端側には、やはり冷却空気取り込みようの吸気用開口部24が形成されているが、フィルタで覆われる構成とはなっていない。
プロジェクタ1の幅方向に沿って延びるリブ状部21、22の端部には、ねじ孔21Aが4箇所形成されている。このねじ孔21Aには、プロジェクタ1を天井吊り下げとした場合の天井吊り下げ用の金具が装着される。
さらに、筐体底面部12Aの装置後端側端縁には、係合部26が形成されており、この係合部26には、前述したコネクタ群15を覆って塵埃等がこれらに付着することを防止するための電子機器筐体用カバーとしてのカバー部材が取り付けられるようになっている。
【0025】
フロントケース13は、前面部13Aおよび上面部13Bを備えて構成され、前面部13Aの外周部分には、面外方向に延びるリブ13Cが形成されており、アッパーケース11、ロアーケース12の投写方向先端側とこのリブ13Cが係合する。
前面部13Aは、ロアーケース12の筐体底面部12Aからアッパーケース11の筐体上面部11Aに向かって装置後端側に傾斜しており、その方向は投写面から遠ざかるように傾斜している。このようにしたのは、プロジェクタ1を天井吊り下げにした際に、フロントケース13の前面部13Aが下面を向くので、フロントケース13に塵埃が付着しにくくなるためであり、通常設置の状態よりもメンテナンスしにくい天井吊り下げの場合を考慮したためである。
【0026】
このような前面部13Aの略中央部分には開口部27が形成されており、この開口部27からは投写レンズ3が露出する。
この開口部27には、隣接してスリット状の開口部28が形成されており、プロジェクタ1の装置本体内部を冷却した空気は、この開口部28から排出される。
さらに、前面部13Aの角隅部近傍には、孔29が形成されており、この孔29内に、不図示のリモートコントローラの操作信号を受信するための受光部30がある。
尚、本例においては、プロジェクタ1の背面側にも情報取得部としての受光部30が設けられており、図2に示されるようにアッパーケース11の筐体背面部11Dの角隅部に受光部30がある。これにより、リモートコントローラを使用する場合、装置前面側、装置背面側のいずれの方向からもリモートコントローラの操作信号を受信することができるようになっている。
【0027】
上面部13Bは、アッパーケース11の筐体上面部11Aの略中央まで延出し、具体的には図示を略したが、投写レンズ3の基端部近傍まで達している。このようにしたのは、投写レンズ3を変更する際に、フロントケース13を取り外すだけで投写レンズ3を交換できるようにするためであり、アッパーケース11およびロアーケース12からフロントケース13を取り外すと、上面部13Bが外れて開口され、投写レンズ3の基端部取付部分が露出するようになっている。
【0028】
(2)内部構成
このような外装ケース2の内部には、図3〜図5に示されるように、プロジェクタ1の装置本体が収納されており、この装置本体は、光学ユニット4、制御基板5、および電源ブロック6を備えて構成される。
(2-1)光学ユニット4の構造
光学エンジンとしての光学ユニット4は、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、投写レンズ3を介してスクリーン上に投写画像を形成するものであり、図5に示されるように、ライトガイド40という光学部品用筐体内に、光源装置や、種々の光学部品等を組み込んだものとして構成される。
このライトガイド40は、下ライトガイド401、上ライトガイド402から構成され、それぞれは、射出成形等による合成樹脂製品である。
【0029】
下ライトガイド401は、図6に示されるように、後述する光源装置が収納される光源収納部401A及び光学部品を収納する部品収納部401Bを備え、この部品収納部401Bは、底面部401C及び側壁部401Dからなる上部が開口された容器状に形成され、側壁部401Dには、複数の溝部401Eが設けられている。この溝部401Eには、光学ユニット4を構成する種々の光学部品が装着され、これにより各光学部品は、ライトガイド40内に設定された照明光軸上に精度よく配置される。上ライトガイド402は、この下ライトガイド401に応じた平面形状を有し、下ライトガイド401の上面を塞ぐ蓋状部材として構成される。
また、下ライトガイド401の光束射出側端部には、金属製の側面略L字状のレンズ支持構造体としてのヘッド体403が配置され、このヘッド体403のL字水平部分には、後述する光学装置44が取り付けられるとともに、L字垂直部分には、投写レンズ3の基端部分が接合固定される。なお、ヘッド体403の詳細は、後述する。
【0030】
このようなライトガイド40内は、図7に示されるように、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光変調光学系および色合成光学系を一体化した光学装置44とに機能的に大別される。尚、本例における光学ユニット4は、三板式のプロジェクタに採用されるものであり、ライトガイド40内で光源から射出された白色光を三色の色光に分離する空間色分離型の光学ユニットとして構成されている。
インテグレータ照明光学系41は、光源から射出された光束を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系であり、光源装置411、平行化凹レンズ412、第1レンズアレイ413、第2レンズアレイ414、偏光変換素子415、および重畳レンズ416を備えて構成される。
【0031】
光源装置411は、放射光源としての光源ランプ417、リフレクタ418、およびリフレクタ418の光束射出面を覆うフロントガラス419を備え、光源ランプ417から射出された放射状の光線を、平行化凹レンズ412及びリフレクタ418で反射して略平行光線とし、外部へと射出する。本例では、光源ランプ417として高圧水銀ランプを採用しているが、これ以外にメタルハライドランプやハロゲンランプを採用することもある。また、本例では、楕円面鏡からなるリフレクタ418の射出面に平行化凹レンズ412を配置した構成を採用しているが、リフレクタ418として放物面鏡を採用することもできる。
【0032】
第1レンズアレイ413は、照明光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備している。各小レンズは、光源ランプ417から射出された光束を部分光束に分割し、照明光軸方向に射出する。各小レンズの輪郭形状は、後述する液晶パネル441R、441G、441Bの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定される。例えば、液晶パネル441R、441G、441Bの画像形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レンズのアスペクト比も4:3に設定される。
第2レンズアレイ414は、第1レンズアレイ413と略同様の構成であり、小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備する。この第2レンズアレイ414は、重畳レンズ416とともに、第1レンズアレイ413の各小レンズの像を液晶パネル441R、441G、441B上に結像させる機能を有する。
【0033】
偏光変換素子415は、第2レンズアレイ414からの光を1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置44での光の利用率が高められている。
具体的に、偏光変換素子415によって1種類の偏光光に変換された各部分光束は、重畳レンズ416によって最終的に光学装置44の液晶パネル441R、441G、441B上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル441R、441G、441Bを用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ランプ417からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子415を用いることにより、光源ランプ417から射出された光束を全て1種類の偏光光に変換し、光学装置44における光の利用効率を高めている。なお。このような偏光変換素子415は、例えば、特開平8−304739号公報に紹介されている。
【0034】
色分離光学系42は、インテグレータ照明光学系41から射出された光束を曲折する反射ミラー421と、2枚のダイクロイックミラー422,423と、反射ミラー424とを備え、ダイクロイックミラー422、423によりインテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を有している。尚、本例では、反射ミラー424は、下ライトガイド401に対して姿勢を調整することができるようになっている。
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、反射ミラー432、434とを備え、色分離光学系42で分離された色光である赤色光を液晶パネル441Rまで導く機能を有している。
【0035】
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー422では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束のうち、赤色光成分と緑色光成分とは反射し、青色光成分は透過する。ダイクロイックミラー422によって透過した青色光は、反射ミラー424で反射し、フィールドレンズ425を通って、青色用の液晶パネル441Bに到達する。このフィールドレンズ425は、第2レンズアレイ414から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル441G、441Rの光入射側に設けられたフィールドレンズ425も同様である。
【0036】
また、ダイクロイックミラー422を反射した赤色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー423によって反射し、フィールドレンズ425を通って、緑色用の液晶パネル441Gに到達する。一方、赤色光は、ダイクロイックミラー423を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ425を通って、赤色光用の液晶パネル441Rに到達する。
なお、赤色光にリレー光学系43が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ425に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
【0037】
光学装置44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、各入射側偏光板442の後段に配置される光変調装置としての液晶パネル441R、441G、441Bと、各液晶パネル441R、441G、441Bの後段に配置される視野角補正板443および射出側偏光板444と、色合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム445とを備える。
【0038】
液晶パネル441R、441G、441Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、図8に示されるように、液晶パネル441Gを例に取れば、パネル本体4411と、このパネル本体4411を収納する保持枠4412とを備えている。尚、以下の説明では、液晶パネル441R、441Bについては特段言及しないが、液晶パネル441Gと略同様の構成である。
パネル本体4411は、図示を略したが、対向配置される一対の透明基板内に液晶が密封封入されたものであり、一対の透明基板の入射側及び射出側には防塵ガラスが貼り付けられている。
保持枠4412は、パネル本体4411を収納する凹部を有する部材であり、その四隅部分には、孔4413が形成されている。
【0039】
このような液晶パネル441R、441G、441Bの前段に配置される入射側偏光板442(図7参照)は、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、サファイアガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。また、基板を用いずに、偏光膜をフィールドレンズ425に貼り付けてもよい。
視野角補正板443は、基板上に液晶パネル441Gで形成された光学像の視野角を補正する機能を有する光学変換膜が形成されたものであり、このような視野角補正板443を配置することにより、投写画像の視野角が拡大され、かつ投写画像のコントラストが大幅に向上する。
【0040】
射出側偏光板444は、液晶パネル441Gで光変調された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、本例では、2枚の第1偏光板(プリポラライザ)444P及び第2偏光板(アナライザ)444Aから構成されている。このように射出側偏光板444を2枚構成としたのは、入射する偏光光を、第1偏光板444P、第2偏光板444Aのそれぞれで按分させて吸収することにより、偏光光で発生する熱を両偏光板444P、444Aで按分させ、それぞれの過熱を抑えるためである。
【0041】
クロスダイクロイックプリズム445は、射出側偏光板444から射出され、各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成するものである。
クロスダイクロイックプリズム445には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
このクロスダイクロイックプリズム445の下面には、プリズム固定板4451が紫外線硬化型接着剤により固着されている。このプリズム固定板4451は、クロスダイクロイックプリズム445の対角線に沿って伸びる脚部4452を備え、各脚部4452の先端部分には孔4453が形成されている。
そして、光学装置44は、この孔4453部分に挿入される不図示のねじ等によって前述したヘッド体403のL字水平分に接合固定される。
【0042】
前述した液晶パネル441G、視野角補正板443、第1偏光板444P及び第2偏光板444Aは、パネル固定板446を介してクロスダイクロイックプリズム445の光束入射端面に固定される。
パネル固定板446は、平面視略C字形状の固定部本体4461と、この固定部本体4461の先端側に腕部4462を介して突設されるピン4463とを備える。このうち、固定部本体4461のC字先端には、視野角補正板443が固定される台座4464と、C字先端側縁に沿って延出し、視野角補正板443の外形位置基準となる位置決め部4464Aが形成されている。
そして、液晶パネル441G、視野角補正板443、第1偏光板444P及び第2偏光板444Aを、パネル固定板446によってクロスダイクロイックプリズム445の光束入射端面に固定する場合、まず、固定部本体4461のC字内側の空間に第1偏光板444P、第2偏光板444Aを挿入し、バネ部材4465によって該空間内に、これら偏光板444P、444Aが一定距離離間配置するように付勢しながら固定する。
【0043】
次に、視野角補正板443の外形位置を位置決め部4464Aにて合わせながら、視野角補正板443の端面を台座4464に熱伝導性テープまたは接着剤等で貼り付けた後、クロスダイクロイックプリズム445の光束入射端面にパネル固定板446を固定する。
そして、パネル固定板446のピン4463に紫外線硬化型接着剤を塗布した後、未硬化の状態で液晶パネル441Gの孔4413を挿通する。
同様の手順で液晶パネル441R、441Bも、紫外線硬化型接着剤が未硬化の状態でパネル固定板446に仮止めしておき、各液晶パネル441R、441G、441Bに赤、青、緑の各色光を導入し、クロスダイクロイックプリズム445の光束射出端面から射出された各色光を観察しながら、液晶パネル441R、441G、441B相互の位置調整を行い、位置調整が終了したら、紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射して、液晶パネル441R、441G、441Bの位置決め固定を行う。
【0044】
(2-2)制御基板5の構造
制御基板5は、図4及び図5に示すように、光学ユニット4の上側を覆うように配置され、2段に積層配置されるメイン基板51を備え、上段側基板511には、演算処理装置等の制御部本体が実装され、下側基板512には、各液晶パネル441R、441G、441Bの駆動用ICが実装されている。また、この制御基板5は、図示を略したが、このメイン基板51の後端側で接続され、外装ケース2の筐体背面部11D、12Dに起立するインターフェース基板を備えている。
インターフェース基板の背面側には、前述したコネクタ群15が実装されていて、コネクタ群15から入力する画像情報は、このインターフェース基板を介してメイン基板51に出力される。
メイン基板51上の演算処理装置は、入力した画像情報を演算処理した後、液晶パネル駆動用ICに制御指令を出力する。駆動用ICは、この制御指令に基づいて駆動信号を生成出力して液晶パネル441を駆動させ、これにより、画像情報に応じて光変調を行って光学像が形成される。
【0045】
(2-3)電源ブロック6の構造
電源ブロック6は、光学ユニット4に隣接して、プロジェクタ1の外装ケース2の投写方向に沿って延出して設けられ、図示を略したが、電源ユニット及びランプ駆動ユニットを備えている。
電源ユニットは、前述したインレットコネクタ17に接続された電源ケーブルを通して外部から供給された電力をランプ駆動ユニットや制御基板5等に供給するものである。
ランプ駆動ユニットは、前述した光源装置411に安定した電圧で電力を供給するための変換回路であり、電源ユニットから入力した商用交流電流は、このランプ駆動ユニットによって整流、変換されて、直流電流や交流矩形波電流となって光源装置411に供給される。
このような電源ブロック6の前方には、図3に示すように、排気ファン61が設けられており、プロジェクタ1内部の各構成部材を冷却した空気は、この排気ファン61によって集められ、外装ケース2の開口部28から装置外部に排出される。
【0046】
(2-4)冷却構造
このようなプロジェクタ1内部は、光源装置411や電源ブロック6の発熱により加熱されるため、内部に冷却空気を循環させて、光源装置411、光学装置44、電源ブロック6を効率的に冷却させる必要がある。このため、本例では、図9に示されるように3つの冷却流路C1、C2、C3が設定されている。
冷却流路C1は、インテグレータ照明光学系41を構成する光源装置411及び偏光変換素子415を冷却する流路であり、図2における吸気用開口部24の装置内部に設けられるシロッコファン71で吸引した冷却空気を、ダクト72によってライトガイド40の光源収納部401Aの側方から光源装置411、偏光変換素子415に供給し、これらを冷却する。冷却後の空気は、排気ファン61によって吸引され、プロジェクタ1の外部に排出される。
【0047】
冷却流路C2は、光変調及び色合成を行う光学装置44を冷却する流路であり、図2におけるフィルタ23が設けられた位置に形成される吸気用開口部の装置内側に設けられるシロッコファン(後述)で吸引した冷却空気を、光学装置44の下方から上方に向かって供給して、前記の液晶パネル441R、441G、441Bや、入射側偏光板442、視野角補正板443、射出側偏光板444を冷却する。冷却後の空気は、メイン基板51の下面及びアッパーケース11の筐体上面部11Aに沿って流れ、メイン基板51に実装された回路素子を冷却しながら、排気ファン61によって外部に排出される。
【0048】
冷却流路C3は、電源ブロック6を冷却する流路であり、電源ブロック6の後端側に設けられる吸気ファン62により、アッパーケース11の筐体側面部11Bに形成された開口部112、ロアーケース12の筐体側面部12Bに形成された開口部122から冷却空気を取り込み、取り込まれた冷却空気の一部は、電源ユニット及びランプ駆動ユニットに供給され、これらを冷却した後、排気ファン61によって外部に排出される。
【0049】
(3)ヘッド体403の構造
図10は、ヘッド体403の概略構成図である。なお、図10では、ヘッド体403に投写レンズ3が設置された状態を示している。そして、説明を簡略化するために、投写レンズ3と対向する後述する位置調整機構を分解したものである。
ヘッド体403は、マグネシウム合金で構成され、側面略L字状に形成されている。また、このヘッド体403は、投写レンズ3、および、複数の光学素子を一体化する。そして、このヘッド体403は、側面略L字状の垂直面外側に形成されるレンズ支持部4031と、側面略L字状の水平面に形成される光学装置載置部4032と、この光学装置載置部4032上に設けられる位置調整機構4033とを備えている。なお、ヘッド体403は、マグネシウム合金に限らず、アルミニウム、マグネシウム、チタン、あるいはこれらを主材料とした合金等の金属によって構成してもよい。また、熱伝導性を有していればよく、金属の他、熱伝導性材料によって構成してもよい。
レンズ支持部4031は、略矩形状に形成され、その四隅部分に、表裏を貫通して、投写レンズ3を固定するための固定用雌ねじ孔4031Aが形成されている。そして、このレンズ支持部4031は、投写レンズ3の図示しない孔を介して固定用雌ねじ孔4031Aに図示しないねじが螺合することで、投写レンズ3を支持固定する。
【0050】
光学装置載置部4032は、平面視略三角形状に形成されている。この光学装置載置部4032には、略中央部分に冷却流路C2における冷却空気を流通させる3つの流通孔4032Aと、この3つの流通孔4032Aの間に位置する固定用孔4032Bとが形成されている。そして、光学装置載置部4032の略中央部分には、前述した光学装置44(図8)が載置される。この際、クロスダイクロイックプリズム445の下面に固定されるプリズム固定板4451の孔4453および固定用孔4032Bにねじを螺合させることで、光学装置44が光学装置載置部4032に載置固定される。また、光学装置44が光学装置載置部4032に載置固定されると、流通孔4032Aは、光学装置44の液晶パネル441R,441G,441Bの下方に位置する。
また、この光学装置載置部4032には、光学装置44が載置される略中央部分から外れた位置に、表裏を貫通した3つの孔4032Cが形成されている。そして、ヘッド体403に投写レンズ3および複数の光学素子を一体化した状態で、3つの孔4032Cおよび下ライトガイド401に形成された図示しない孔にねじを螺合することで、ヘッド体403が下ライトガイド401に固定される。
【0051】
位置調整機構4033は、光学装置載置部4032に光学装置44が設置された状態で、該光学装置44の側面三方を囲うように、光学装置載置部4032上に設けられている。この位置調整機構4033は、図10に示すように、光学装置載置部4032上に立設される光学素子固定部としての支持板4033Aと、入射側偏光板442を保持するとともに、支持板4033Aに回動可能に支持される保持枠としての光学素子保持枠4033Bと、支持板4033Aと光学素子保持枠4033Bとを固定する固定部材としてのねじ4033Cとを備えている。そして、この位置調整機構4033は、光学装置44の入射側偏光板442を保持するとともに、光源装置411から射出された光束の照明光軸上の所定位置に入射側偏光板442を位置調整する。
【0052】
支持板4033Aは、断面略コ字状に形成され、ヘッド体403のレンズ支持部4031の投写レンズ3とは反対側の端面および光学装置載置部4032上にねじにより固定されている。
この支持板4033Aには、それぞれ側面三方に光源装置411から射出された光束を通過させる矩形状の開口部4033A1が形成されている。
また、この支持板4033Aには、それぞれ側面三方の上方端部に、略中央部分に該側面に沿って上方に突出する支持板突出部4033A2が形成されている。この支持板突出部4033A2には、光源装置411から射出された光束の照明光軸を中心として、上方に凸となる平面視円弧状の保持枠支持面4033A3が形成されている。この保持枠支持面4033A3には、略中央部分に下方に向けて固定部材取付部としての固定用孔4033A4が形成されている。
さらに、この支持板4033Aには、コ字状内側に開口部4033A1の左右辺縁近傍から該支持板4033Aに略直交して突設され、さらに、開口部4033A1側に折曲する断面略L字状の第1移動規制係合部4033A5が形成されている。この第1移動規制係合部4033A5は、支持板4033Aの側面三方に形成される開口部4033A1のそれぞれの左右辺縁に位置し、左右辺縁に位置する2つの第1移動規制係合部4033A5の距離寸法は、光学素子保持枠4033Bの幅寸法よりも若干大きく設定されている。また、この第1移動規制係合部4033A5において、基端側から開口部4033A1に折曲する折曲位置までの寸法は、光学素子保持枠4033Bの厚み寸法と略同一に設定されている。
【0053】
図11は、光学素子保持枠4033Bの概略構成図である。図11(A)は、光学素子保持枠4033Bの平面図である。図11(B)は、光学素子保持枠4033Bの側面図である。
光学素子保持枠4033Bは、略矩形状の板状部材4033B1と、この板状部材4033B1の端面上方側から該端面の略法線方向に突出する保持枠突出部4033B5(図11(B))とを備えている。そして、光学素子保持枠4033Bは、板状部材4033B1および保持枠突出部4033B5が一体的に形成されたものである。
板状部材4033B1は、略中央部分に開口部4033B2が形成されている。また、板状部材4033B1は、開口部4033B2の周縁部分に厚み方向に窪む凹部4033B3が形成されている。この凹部4033B3は、入射側偏光板442の外形寸法と略同一の寸法を有している。そして、入射側偏光板442は、この凹部4033B3に接着剤等を介して保持固定される。さらに、板状部材4033B1は、上方端部に該板状部材4033B1の端面に沿って上方に突出する爪部4033B4が所定の間隔で2つ形成されている。
【0054】
保持枠突出部4033B5は、板状部材4033B1の爪部4033B4の裏面側に位置し、2つの爪部4033B4および2つの爪部4033B4の間の三方から略法線方向に突出して断面略コ字状に形成されている。このように構成することで、保持枠突出部4033B5の板状部材4033B1に対する接合強度を強固なものにしている。
また、保持枠突出部4033B5の三方の端面のうち、2つの爪部4033B4の間に位置する端面は、支持板4033Aの保持枠支持面4033A3に対応して、下方に向けて凹となり、平面視円弧状に形成されている。そして、この端面の下方側が曲面としての摺動面4033B6となり、光学素子保持枠4033Bは、支持板4033Aの保持枠支持面4033A3上に摺動面4033B6が当接した状態で支持板4033Aに支持される。すなわち、光学素子保持枠4033Bは、支持板4033Aの保持枠支持面4033A3上で摺動面4033B6が摺動可能な状態で支持され、照明光軸を中心として該照明光軸に直交する面内で入射側偏光板442の位置調整が可能となっている。なお、図示しない光軸調整治具により光学素子保持枠4033Bの2つの爪部4033B4が挟持され、図11(A)中左右方向に爪部4033B4を動かすことで入射側偏光板442の位置調整が実施される。
【0055】
さらに、保持枠突出部4033B5の三方の端面のうち、2つの爪部4033B4の間に位置する端面は、図10に示すように、上方側の端面から摺動面4033B6に貫通する長孔としてのトラック孔4033B7が形成されている。このトラック孔4033B7は、支持板4033Aに対する光学素子保持枠4033Bの摺動方向に延びるように形成されている。そして、支持板4033A上に光学素子保持枠4033Bを設置した状態で、トラック孔4033B7を介して支持板4033Aの固定用孔4033A4が露出する。
さらにまた、保持枠突出部4033B5の三方の端面のうち、2つの爪部4033B4の間に位置する端面には、図11(B)に示すように、先端から下方に略垂下して第2移動規制係合部4033B8が形成されている。ここで、板状部材4033B1の端面から第2移動規制係合部4033B8までの距離寸法は、支持板4033Aの支持板突出部4033A2の厚み寸法と略同一に設定されている。そして、前述した第1移動規制係合部4033A5および第2移動規制係合部4033B8により支持板4033Aに対して光学素子保持枠4033Bが離間する方向へ移動することを規制している。
【0056】
ねじ4033Cは、光学素子保持枠4033Bのトラック孔4033B7を介して支持板4033Aの固定用孔4033A4と螺合する。そして、このねじ4033Cの回転端は、トラック孔4033B7の幅方向寸法よりも大きい寸法を有し、ねじ4033Cが固定用孔4033A4と螺合することで、光学素子保持枠4033Bを支持板4033Aに固定する。
上述したヘッド体403に投写レンズ3および光学装置44が保持固定されることで、本発明に係る投写光学装置が形成される。
【0057】
(4)実施形態の効果
前述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(4-1)ヘッド体403は、レンズ支持部4031、光学装置載置部4032および位置調整機構4033を備えている。そして、レンズ支持部4031は、投写レンズ3を支持し、光学装置載置部4032は、入射側偏光板442を除く光学装置44を載置固定し、位置調整機構4033は、入射側偏光板442を保持固定する。このことにより、ヘッド体403にて投写レンズ3および光学装置44を一体化できる。
(4-2)ヘッド体403は、マグネシウム合金で構成されているので、液晶パネル441R,441G,441B、入射側偏光板442、視野角補正板443および射出側偏光板444に発生する熱を良好に放熱できる。したがって、ヘッド体403を固定するライトガイド40を合成樹脂製で構成しても、最小限の部材(ヘッド体403)を金属製で構成することで、光学ユニット4の軽量化を図りつつ、光学装置44の冷却性能を向上できる。また、ヘッド体403をマグネシウム合金で構成することで、投写レンズ3および光学装置44を保持する際の強度が向上し、これら部材を確実に保持固定できる。
【0058】
(4-3)ヘッド体403の位置調整機構4033は、入射側偏光板442を保持するとともに、入射側偏光板442の位置調整を実施するので、一体化された光学ユニット4内で入射側偏光板442を位置調整しなくとも、ヘッド体403にて入射側偏光板442を保持した状態で入射側偏光板442を容易に位置調整できる。
(4-4)投写レンズ3および光学装置44を光学ユニット4に設置する際に、従来のように、光学部品で密集したライトガイド40内に設置しなくとも、ヘッド体403に設置して該ヘッド体403をライトガイド40に固定すればよく、容易に設置できる。
【0059】
(4-5)位置調整機構4033は、支持板4033A、光学素子保持枠4033Bを備え、支持板4033Aは保持枠支持面4033A3を有し、光学素子保持枠4033Bは保持枠支持面4033A3に対応する摺動面4033B6を有する。そして、保持枠支持面4033A3は、光源装置411から射出された光束の照明光軸を中心とした平面視円弧状に形成されている。このことにより、簡単な構造で容易に入射側偏光板442の位置調整を実施できる。
(4-6)保持枠支持面4033A3は、支持板4033Aの側面三方の上方端部に位置し、照明光軸を中心として、上方に凸となり平面視円弧状に形成されている。また、摺動面4033B6は、光学素子保持枠4033Bの板状部材4033B1の上方端面から略法線方向に突設される保持枠突出部4033B5に形成されている。このことにより、支持板4033Aに対する光学素子保持枠4033Bの支持位置がヘッド体403の上方に位置し、光学素子保持枠4033Bの着脱が容易となり、入射側偏光板442の交換等を容易に実施できる。
【0060】
(4-7)位置調整機構4033は、ねじ4033Cを備えているので、入射側偏光板442が照明光軸上の所定位置からずれた場合であっても、ねじ4033Cを緩めることで入射側偏光板442の位置を容易に修正できる。また、ねじ4033Cを緩めて取り外すだけで光学素子保持枠4033Bを容易かつ迅速に着脱でき、入射側偏光板442の交換等をさらに容易に実施できる。
(4-8)光学素子保持枠4033Bの保持枠突出部4033B5には、トラック孔4033B7が形成されているので、ねじ4033Cを緩めた状態で入射側偏光板442の位置調整が可能となり、入射側偏光板442の位置調整を容易に実施できるとともに、位置調整後の固定を容易かつ確実に実施できる。
【0061】
(4-9)トラック孔4033B7は、保持枠突出部4033B5の2つの爪部4033B4の間に位置する端面における上方から摺動面4033B6に貫通して形成されている。そして、ねじ4033Cにより支持板4033Aと光学素子保持枠4033Bとを固定する際には、保持枠支持面4033A3に対して摺動面4033B6が近接することで実施される。したがって、支持板4033Aに対する光学素子保持枠4033Bの位置ずれを回避し、支持板4033Aと光学素子保持枠4033Bとの固定を確実に実施できる。
(4-10)ねじ4033Cの回転端は、外部に対して露出しているので、ヘッド体403の上方からねじ4033Cの回転端を回転して該ねじ4033Cの螺合状態を変更でき、光学素子保持枠4033Bの着脱、すなわち、入射側偏光板442の交換等をさらに容易に実施できる。
【0062】
(4-11)支持板4033Aには、第1移動規制係合部4033A5が形成され、光学素子保持枠4033Bには、第2移動規制係合部4033B8が形成されている。そして、第1移動規制係合部4033A5は、光学素子保持枠4033Bの下方側において、支持板4033Aに対して光学素子保持枠4033Bが離間する方向に移動することを回避する。また、第2移動規制係合部4033B8は、光学素子保持枠4033Bの上方側において、支持板4033Aに対して光学素子保持枠4033Bが離間する方向に移動することを回避する。このことにより、第1移動規制係合部4033A5および第2移動規制係合部4033B8の双方により、光学素子保持枠4033Bの上方側および下方側において光学素子保持枠4033Bが照明光軸と平行な方向に移動することを確実に回避できる。したがって、入射側偏光板442の位置調整を良好に実施できる。
【0063】
(4-12)支持板4033Aは、光学装置載置部4032に光学装置44が載置された状態で、該光学装置44の側面三方を囲うように形成されているので、外部からの余分な光束が光学装置44に入光することを回避でき、形成した光学像を良好に維持できる。
(4-13)光学素子保持枠4033Bの板状部材4033B1には、2つの爪部4033B4が形成されているので、例えば、光軸調整治具等を用いて容易に入射側偏光板442の位置調整を実施できる。
【0064】
(5)実施の形態の変形
尚、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形をも含むものである。
前記実施の形態では、位置調整機構4033において、支持板4033Aの保持枠支持面4033A3、および、光学素子保持枠4033Bの摺動面4033B6は、それぞれ一つずつ形成された構成を説明したが、これに限らず、それぞれ複数設ける構成としてもよい。例えば、支持板4033Aの側面三方のそれぞれの左右端部近傍および下方端部近傍に保持枠支持面4033A3を設け、これに対応して、光学素子保持枠4033Bの左右端部近傍および下方端部近傍に摺動面4033B6を設けてもよい。このような構成では、複数の保持枠支持面上に複数の摺動面が摺動する構成となるので、支持板4033Aにて光学素子保持枠4033Bを確実に支持でき、さらに、入射側偏光板442の位置調整を良好に実施できる。
【0065】
前記実施の形態では、位置調整機構4033において、支持板4033Aの保持枠支持面4033A3は、支持板4033Aの端面に沿って上方に突出する支持板突出部4033A2に設けられている。また、光学素子保持枠4033Bの摺動面4033B6は、板状部材4033B1の端面から略法線方向に突出する保持枠突出部4033B5に設けられている。このような構成に限らず、以下のような構成を採用してもよい。
例えば、支持板は、端面から略法線方向に突設され、保持枠支持面を有する支持板突出部を備える。また、光学素子保持枠は、支持板突出部に対応して、内側面が摺動面となる孔を備える。そして、支持板に光学素子保持枠を支持させる際には、光学素子保持枠の孔に支持板の支持板突出部を挿通させ、支持板突出部の保持枠支持面上に孔の摺動面を載置する。
また、例えば、支持板は、光学素子保持枠の保持枠突出部に対応して、保持枠支持面を有する孔を備える。そして、支持板に光学素子保持枠を支持させる際には、支持板の孔に光学素子保持枠の保持枠突出部を挿通させ、孔の保持枠支持面上に保持枠突出部の摺動面を載置する。
すなわち、支持板に保持枠支持面が形成され、光学素子保持枠に摺動面が形成されていればよく、上述した構成の他、種々の構成を採用してもよい。また、前述したように保持枠支持面および摺動面を複数設けてもよい。
このような構成では、ヘッド体403の設計に応じて、支持板4033Aに対する光学素子保持枠4033Bの支持を種々の構成で対応でき、ヘッド体403の設計の自由度を向上できる。
【0066】
前記実施の形態では、固定部材としてねじを採用した構成を説明したが、これに限らず、支持板と光学素子保持枠とを固定できればよく、支持板に対して光学素子保持枠を付勢して固定するばね等の付勢部材を採用してもよい。
前記実施の形態では、三つの液晶パネルを用いたプロジェクタ1を説明したが、これに限らない。例えば、一つの液晶パネルのみを用いたプロジェクタ、二つの液晶パネルを用いたプロジェクタ、あるいは、四つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用可能である。
前記実施の形態では、平面視略U字状の光学ユニット4に本発明を採用していたが、これに限らず、平面視略L字状の光学ユニット4に本発明を採用してもよい。
前記実施の形態では、光変調素子として液晶パネルを用いたが、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調素子を用いてもよい。
前記実施の形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の光変調素子を用いたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の光変調素子を用いてもよい。
前記実施の形態では、スクリーンを観察する方向から投写を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを説明したが、本発明では、スクリーンを観察する方向とは反対側から投写を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るプロジェクタの外観構成を表す概要斜視図。
【図2】前記実施形態におけるプロジェクタの外観構成を表す概要斜視図。
【図3】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を表す概要斜視図。
【図4】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を表す概要斜視図。
【図5】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を表す概要斜視図。
【図6】前記実施形態における光学ユニットを収納するライトガイドの構造を表す概要斜視図。
【図7】前記実施形態における光学ユニット構造を表す模式図。
【図8】前記実施形態における光学装置の構造を表す概要斜視図。
【図9】前記実施形態における冷却流路を表す概要斜視図。
【図10】前記実施形態におけるレンズ支持構造体としてのヘッド体の概略構成図。
【図11】前記実施形態における光学素子保持枠の概略構成図。
【符号の説明】
1・・・プロジェクタ、3・・・投写レンズ、403・・・ヘッド体(レンズ支持構造体)、411…光源装置(光源)、441R、441G、441B…液晶パネル(光変調装置)、442・・・入射側偏光板(光学素子)、4031・・・レンズ支持部、4032・・・光学装置載置部、4033A・・・支持板(光学素子固定部)、4033A3・・・保持枠支持面、4033A4・・・固定用孔(固定部材取付部)、4033A5・・・第1移動規制係合部、4033B・・・光学素子保持枠(保持枠)、4033B6・・・摺動面、4033B7・・・トラック孔(長孔)、4033B8・・・第2移動規制係合部、4033C・・・ねじ(固定部材)。
Claims (7)
- 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えたプロジェクタに用いられ、前記投写レンズを支持するレンズ支持構造体であって、
前記プロジェクタを構成する筐体等の他の部材に固定されるとともに、前記光変調装置を含む光学装置が載置される光学装置載置部と、
この光学装置載置部上に立設され、前記投写レンズの基端部が固定されるレンズ支持部と、
前記光学装置載置部上に設けられ、前記光変調装置の前段に配置される光学素子が取り付けられる光学素子固定部とを備え、
前記光学素子は、熱伝導性材料で構成される保持枠を介して前記光学素子固定部に取り付けられ、
前記光学素子固定部の端部には、前記光学素子に入射する光束の照明光軸を中心とする円弧状の曲面として構成され、該曲面に沿って前記保持枠を回動可能に支持する保持枠支持面が形成され、
前記光学装置載置部および前記光学素子固定部は、熱伝導性材料により一体的に構成されていることを特徴とするレンズ支持構造体。 - 請求項1に記載のレンズ支持構造体において、
前記保持枠支持面には、前記光学素子固定部に対して前記保持枠を固定する固定部材が取り付けられる固定部材取付部が形成されていることを特徴とするレンズ支持構造体。 - 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えた投写光学装置であって、
請求項1または請求項2に記載のレンズ支持構造体と、
前記光変調装置の前段に配置される光学素子と、
この光学素子を前記レンズ支持構造体の光学素子固定部に取り付ける保持枠とを備え、
この保持枠には、前記光学素子固定部の保持枠支持面と当接し、前記光学素子の光束入射方向を軸として該光学素子を回動させる曲面が形成されていることを特徴とする投写光学装置。 - 請求項3に記載の投写光学装置において、
前記レンズ支持構造体の保持枠支持面には、前記保持枠を固定する固定部材が取り付けられる固定部材取付部が形成され、
前記保持枠には、該保持枠の回動方向に延び、前記固定部材が挿通される長孔が形成されていることを特徴とする投写光学装置。 - 請求項3または請求項4に記載の投写光学装置において、
前記固定部材は、螺合構造により前記固定部材取付部に取り付けられていることを特徴とする投写光学装置。 - 請求項3から請求項5のいずれかに記載の投写光学装置において、
前記光学素子固定部および前記保持枠のうちの少なくともいずれか一方には、これらの当接部分から突出して形成され、他方に係合して前記光学素子固定部および保持枠の離間方向の移動を規制する移動規制係合部が形成されていることを特徴とする投写光学装置。 - 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えたプロジェクタであって、
請求項3から請求項6のいずれかに記載の投写光学装置を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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JP2006215127A (ja) * | 2005-02-02 | 2006-08-17 | Hitachi Ltd | 投射型映像表示装置 |
US7408727B2 (en) | 2004-09-17 | 2008-08-05 | Nittoh Kogaku K.K. | Lens holder and lens unit |
CN101630115B (zh) * | 2009-08-04 | 2012-07-04 | 苏州佳世达光电有限公司 | 投影机及其镜头 |
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-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002373163A patent/JP2004205715A/ja not_active Withdrawn
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