JP2004204378A - 靴下 - Google Patents

Abstract

【課題】靴下の半製品である筒状編地（ホース）はシリンダの下方へ真っ直ぐに垂下して編み立てられ、踵部のみが袋状（ヒールポケット）に突出しており、身部と足部は直線状であるため、着用したとき身部と足胛部の境に皺が寄り見苦しく又、踵部が捻じれ違和感を覚える恐れがある。
【解決手段】特殊な靴下編機を使用し、１口の給糸口へ給糸し、シリンダの正逆半回転により踵の編成方法と同じ方法で身部Ｅの地編地即ち身部グランド５と、足部Ｌの地編地即ち足部グランド６間の中間コースをインターシャ柄組織７とし、インターシャ柄とインターシャ柄組織７における地編地との継目に現れる線８を、踵のゴアライン３から連続させ足胛まで延長し、ゴアライン８の長短を調節することにより身部Ｅと足部Ｌを所望の角度を付して屈曲させた靴下。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は靴下に関し、身部の編成終了コースから足部の編成開始コースまでをインターシャ柄組織とし、柄を成形するための線（ゴアライン）を、踵を成形するための線（ゴアライン）として足胛まで延長させ、身部と足部を所望の角度を付して屈曲させた靴下である。
【０００２】
【従来の技術】
１．靴下編機による踵部と爪先部の一般的な編成は、シリンダの半周にある長バットニードルを非編成レベルにステッチカムによって上げ、残る半周の短バットニードルでシリンダの正逆往復回転により針上げピッカー及び針下げによる目減らしや目増やしを行って編成している。
【０００３】
尚、インターシャ編とは、地編地（グランド）の一部に別糸で象眼したように模様を編み込んだもので模様の部分の糸は切断されずに連続して編成されていることが特徴であり、柄としては幾何学模様、ダイヤモンド柄が多い。
（非特許文献１参照）
２．踵、爪先、足部に特徴を有し、扁平に展開した状態における脚部の垂直方向中心線と足部の水平方向中心線との交点で交差し、編成開始点が、脚部の垂直方向中心線より爪先側で、かつ足部の水平方向中心線より上位に位置するようなゴアラインを形成した踵部を有し、踵部と爪先部は、シリンダの半回転の往復動を２回ずつ繰り返しコース編成し、ヒールポケットと爪先部を２回タック総鹿の子編組織とし、足部は、シリンダの半回転の往復動により踵部と足底部のコースを同時に編成した後に、更に足底部のコースのみをシリンダの半回転の往復動によって編成し足底部を２回タック総鹿の子編組織 の筒状編地とし、該足部は、前記胛部と足部とを編成した糸及び足部を編成した糸がそれぞれ足部と胛部にタックすることにより胛部及び足部を一体としたメリヤス靴下がある。（実用新案文献１参照）
【０００４】
【非特許文献１】
「靴下工学」日本靴下工学組合連合会編 日本靴下協会発行 ５４頁及び１１０頁参照
【０００５】
【実用新案文献１】
実用新案登録第２５３８５８８号公報（請求項１並びに段落０００６、
００１９、００２１及び００２２並びに図１参照）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
１．靴下の半製品である筒状編地（ホース）はシリンダの下方へ真っ直ぐに垂下して編み立てられ、踵部のみが袋状（ヒールポケット）に突出しており、身部と足部は直線状であるため、着用したとき身部と足胛部の境に皺が寄り見苦しく又、踵部が捻じれ違和感を覚える恐れがある。又、踵を成形するための線（ゴアライン）は踵部にしか成形されず、足胛部まで達していない。
【０００７】
２．実用新案登録第２５３８５８８号の考案は、踵部に成形されるヒールポケットが大きく膨らむため踵がゆったりと収容され、ずれ防止を目的とするものであり、又、踵部、足底部、爪先部等体重のかかる部位の編地を２回タック総鹿の子編として厚手の組織に通気性を付与することを目的とすると共に、胛部と足底部のコース数の比を１：２として胛部の平編組織に対する足底部のウェール方向長さの短い総鹿の子組織を倍に設定し踵部の膨らみを増す事を目的とするものであるが、多様な編組織を編成するための煩雑なコンピュータ制御を行うことを要する。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
身部の編成終了コースから足部の編成開始コースまでの中間コースをインターシャ柄組織とし、柄編地と地編地（グランド）の境目に現れる線（ゴアライン）を、踵を成形するための線（ゴアライン）から連続して足胛まで延長し、身部と足部を所望の角度を付して屈曲させた靴下であり、特殊な靴下編機（イタリア サンジャコモ社製、通称Ｘマシーン）を使用して編成し、着用時に該屈曲部に皺が寄ることを防止すると共に、踵付近で捻じれないようにすることを目的とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１は本発明に係る靴下を示す正面図であり、通常の靴下と同様に口ゴム部Ｂ、身部Ｅ、足部Ｌ、踵１及び爪先２とから成り、踵１を成形するための線即ち踵のゴアライン３と、爪先２を成形するための線即ち爪先のゴアライン４が現れている。
【００１０】
特殊な靴下編機（イタリア サンジャコモ社製、通称Ｘマシーン）を使用し、１口の給糸口へ給糸し、シリンダの正逆半回転により踵の編成方法と同じ方法で身部Ｅの地編地即ち身部グランド５と、足部Ｌの地編地即ち足部グランド６間の中間コースをインターシャ柄組織７とし、インターシャ柄（主としてダイヤモンド柄）とインターシャ柄組織７における地編地との継目に現れる線即ちインターシャ柄を成形するためのゴアライン８を、踵１を成形するための踵のゴアライン３から連続させ足胛まで延長し、ゴアライン８の長短を調節することにより身部Ｅと足部Ｌを所望の角度を付して屈曲させるのである。
【００１１】
【発明の効果】
人の足首部に添うように成形されているため着用時に、身部Ｅと足部Ｌの屈曲部に皺が寄らない。更に、踵１とインターシャ柄組織７を含む編地が一体となって踵部編地のように成形されるため、踵の付近で捻じれず、フィット感が良い。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る靴下を示す正面図。
【符号の説明】
Ｅ 身部 Ｌ 足部 ３ 踵を成形するために現れるゴアライン
５ 身部グランド ６ 足部グランド ７ インターシャ柄組織
８ インターシャ柄と、インターシャ柄組織における地編地との境目に現れるゴアライン

Claims (1)

1. 身部の編成コースから、足部の編成コースに至るまでの中間コースをインターシャ柄組織とし、柄編地と地編地の境目に現れる成形線を、踵を成形するための線から連続させ足胛まで延長して成る靴下。

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