JP2004204044A - 潤滑剤組成物、これを用いた減速機、およびこれを備える電動式動力舵取装置 - Google Patents

潤滑剤組成物、これを用いた減速機、およびこれを備える電動式動力舵取装置 Download PDF

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文明 笠原
Koji Kitahata
浩二 北畑
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良昌 白井
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Abstract

【課題】減速機の騒音を、小歯車と大歯車とを組み合わせた際のバックラッシの大きさに関係なく、また減速機の構造を複雑化することなく、これまでよりも小さくすることができる潤滑剤組成物、それを用いることによって騒音の小さい減速機、およびこれを備える電動式動力舵取装置を提供する。
【解決手段】潤滑剤組成物は、金属面と樹脂面との潤滑に使用するものであって、潤滑剤と、金属面より軟らかくかつ樹脂面より硬い材料によって形成した、平均粒径が10〜200μmの粒子とを少なくとも含有する潤滑剤である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウォーム軸とウォームホイールなどの、小歯車と大歯車とを有する減速機に特に好適に使用される潤滑剤組成物、かかる潤滑剤組成物を充填した減速機、並びにこの減速機を備える電動式動力舵取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用の電動式動力舵取装置には減速機が用いられる。例えばコラム型EPSでは、モータの回転力をウォーム軸等の小歯車からウォームホイール等の大歯車に伝えることでモータの回転を減速するとともに出力を増幅してコラムに付与し、ステアリング操作をトルクアシストしている。
ところで、減速機構としての小歯車と大歯車との噛み合いには適度なバックラッシが必要であるが、例えば歯車の正逆回転時や、石畳み等の悪路を走行してタイヤからの反力が入力された際などに、バックラッシに起因して歯打ち音が発生する場合がある。これらの音が車室内に騒音として伝わると、運転者に不快感を与えることになる。
【0003】
同様の問題は電動式動力舵取装置の減速機に限らず、小歯車と大歯車とを有する一般の減速機においても存在する。
このため従来は、適正なバックラッシとなるように小歯車と大歯車との組み合わせを選別して減速機を組み立て(いわゆる層別組み立て)しているが、かかる方法では生産性が著しく低いという問題がある。
そこで、例えばウォーム軸をウォームホイールヘ向けて偏倚可能とするとともに、ウォーム軸をその偏倚方向へ付勢するばね体などの付勢手段を設けることでバックラッシをなくするようにした、電動式動力舵取装置における減速機などが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−43739号公報(第0007欄〜第0009欄、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1などの減速機は構造が極めて複雑になり、製造コストがかさむという問題がある。
そこで本発明の目的は、減速機の騒音を、小歯車と大歯車とを組み合わせた際のバックラッシの大きさに関係なく、また減速機の構造を複雑化することなく、これまでよりも小さくすることができる潤滑剤組成物、それを用いることによって騒音の小さい減速機、およびこれを備える電動式動力舵取装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明の潤滑剤組成物は、金属面と樹脂面との潤滑に使用する潤滑剤組成物であって、潤滑剤と、金属面より軟らかくかつ樹脂面より硬い材料によって形成した、平均粒径が10〜200μmの粒子とを少なくとも含むことを特徴とするものである。
本発明の潤滑剤組成物を、例えば一方の歯面が金属、他方の歯面が樹脂にて形成された小歯車および大歯車を含む減速機に充填して減速機を作動させると、その入力によって一部の粒子が、自身より軟らかい樹脂製の歯面に食い込んで、歯面から一部を突出させた状態で固定される。つまり樹脂製の歯面に、粒子による多数の突起を形成することができる。そしてこの突起によってバックラッシを適正化して、減速機の騒音を大幅に低減することができる。
【0007】
しかも、例えば潤滑油やグリース等の潤滑剤に単に上記粒子を添加するだけで、減速機の構造を複雑化することなく、コスト安価に騒音を低減することもできる。
粒子は、騒音の低減や金属面の保護、あるいは粒子自体の耐性などを考慮すると樹脂によって形成するのが好ましい。
潤滑剤は液状の潤滑油であってもよく、半固体状のグリースであってもよい。
【0008】
潤滑剤が液状の潤滑油である場合、その動粘度は5〜200mm/sであるのが、減速機に使用する上で好ましい。
また潤滑剤がグリースである場合、上記粒子を添加した潤滑剤組成物としてのちょう度は、NLGI(National Lubricating Grease Institute)番号で表してNo.2〜No.000であるのが、やはり減速機に使用する上で好ましい。
また本発明の減速機は、一方の歯面が金属、他方の歯面が樹脂にて形成された小歯車および大歯車を含み、かつ両者の噛み合い部分を含む領域に上記の潤滑剤組成物を充填したものゆえ、バックラッシに起因する騒音を小さくできる点で好ましい。
【0009】
また本発明の電動式動力舵取装置は、操舵補助用の電動モータの回転を、上記の減速機を介して減速するものゆえ、車室内での騒音をコスト安価に低減できる点で好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を説明する。
〈潤滑剤組成物〉
本発明の潤滑剤組成物は、前記のように潤滑剤と、金属面より軟らかくかつ樹脂面より硬い材料によって形成した、平均粒径が10〜200μmの粒子とを少なくとも含むことを特徴とする。
【0011】
このうち粒子を形成する、金属面より軟らかくかつ樹脂面より硬い材料としては、有機および無機の種々の材料を用いることができる。
しかし、当該粒子が樹脂面に食い込んで形成される突起と、金属面との衝突時に騒音が発生したり、あるいは突起が金属面を傷つけたり、逆に突起自体が簡単に割れたり潰れたりするのをより確実に防止することを考慮すると、粒子を形成する材料としては、その他の材料よりも弾性や靭性に優れた樹脂が好ましい。
【0012】
例えば樹脂面を、樹脂製の歯車などに一般的に用いるポリアミド系の樹脂(未強化品)にて形成する場合は、粒子を、このポリアミド系の樹脂より硬く、しかも金属面より軟らかい樹脂にて形成すればよい。その具体例としては、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのいわゆるエンジニアリングプラスチック類や、あるいは熱硬化性樹脂の硬化物などを挙げることができる。
【0013】
なお粒子を形成する材料の硬さ、および樹脂面、金属面の硬さは、例えばロックウェル硬さによって規定することができる。
粒子の平均粒径が10〜200μmに限定されるのは、10μm未満の粒子では、樹脂面に形成される突起の高さが低すぎて、バックラッシを適正化する効果が十分に得られないためである。また、かかる粒径の小さい粒子は製造することが容易でない上、凝集しやすく、均一な潤滑剤組成物が得られないため、突起を、樹脂面に均一に分布させて、バックラッシの適正化のために十分に機能させることができないためである。
【0014】
一方、平均粒径が200μmを超える粒子は潤滑剤から分離しやすく、やはり均一な潤滑剤組成物が得られないため、突起を、樹脂面に均一に分布させて、バックラッシの適正化のために十分に機能させることができないためである。
なお平均粒径は、粒子によって突起を形成して調整するバックラッシの目標値に合わせて、上記の範囲内で適宜、調整することができる。
また粒子は、例えば組み合わせる小歯車と大歯車とのバックラッシのばらつきなどに柔軟に対応することや、あるいは樹脂面に固定されなかった余剰の粒子によって小歯車と大歯車との噛み合い部分を隙間なく埋めて騒音を低減することなどを考慮して、粒径の分布が単分散でなく、ある程度の粒度分布を有することが好ましい。
【0015】
つまり減速機の作動による入力などによって、粒子のうち、比較的粒径の大きいものは、樹脂面に食い込んで突起を形成するが、比較的粒径の小さいものは樹脂面に固定されずに、形成された突起の隙間を埋めて騒音をさらに低減する働きをする。このため、ある程度の粒度分布を有する粒子を用いることによって、騒音をより一層、低減することができる。
粒子は、潤滑剤100重量部に対して3〜50重量部の割合で添加するのが好ましい。
【0016】
粒子の添加量が3重量部未満では騒音を低減する効果があまり期待できず、逆に50重量部を超えると潤滑剤組成物の流動性が低下して、潤滑剤として機能し得なくなるおそれがある。
なお騒音を低減する効果をより一層、向上するためには、潤滑剤100重量部に対する粒子の添加量は10重量部以上であるのがさらに好ましい。
また、潤滑剤組成物の流動性を向上することを考慮すると、潤滑剤100重量部に対する粒子の添加量は30重量部以下であるのがさらに好ましい。
【0017】
粒子の形状は種々、選択できるが、樹脂面への食い込みやすさや食い込んだ後の突起の形状、あるいは潤滑剤組成物の流動性などを考慮すると、特に球状または粒状であるのが好ましい。
粒子は、従来公知の種々の方法によって製造することができる。
潤滑剤としては、液状の潤滑油と半固体状のグリースのいずれを用いてもよい。
【0018】
潤滑油としては、その動粘度が5〜200mm/sであるものを用いるのが、減速機に使用する上で好ましい。
潤滑油としては、合成炭化水素油(例えばポリαオレフィン油)が好適に使用されるが、鉱油、シリコーン油、フッ素系合成油等を用いることもできる。
また潤滑油には、必要に応じて固体潤滑剤(二硫化モリブデン、グラファイト、PTFE等)、リン系や硫黄系の化合物等の極圧添加剤、トリブチルフェノール、トリメチルフェノール等の酸化防止剤などを添加しても良い。
【0019】
グリースとしては、粒子を添加した潤滑剤組成物としてのちょう度がNLGI番号で表してNo.2〜No.000となるものを用いるのが、減速機に使用する上で好ましい。
グリースは、従来同様に潤滑基油に、増ちょう剤を添加して形成される。
潤滑基油としては、合成炭化水素油(例えばポリαオレフィン油)が好適に使用されるが、鉱油、シリコーン油、フッ素系合成油等を用いることもできる。
【0020】
また増ちょう剤としては、従来公知の種々の増ちょう剤(石けん系、非石けん系)が使用可能である。潤滑基油の動粘度は、5〜200mm/sであるのが好ましく、20〜100mm/sであるのがさらに好ましい。
さらにグリースには、やはり必要に応じて固体潤滑剤(二硫化モリブデン、グラファイト、PTFE等)、リン系や硫黄系の化合物等の極圧添加剤、トリブチルフェノール、トリメチルフェノール等の酸化防止剤などを添加しても良い。
【0021】
〈減速機および電動式動力舵取装置〉
図1は、この発明の一実施形態にかかる電動式動力舵取装置の概略断面図である。
図1を参照して、この例の電動式動力舵取装置では、ステアリングホイール1を取り付けている入力軸としての第1の操舵軸2と、ラックアンドピニオン機構等の舵取機構(図示せず)に連結される出力軸としての第2の操舵軸3とが、トーションバー4を介して同軸的に連結されている。
【0022】
第1および第2の操舵軸2、3を支持するハウジング5は、例えばアルミニウム合金からなり、車体(図示せず)に取り付けられている。ハウジング5は、互いに嵌め合わされるセンサハウジング6とギヤハウジング7により構成されている。具体的には、ギヤハウジング7は筒状をなし、その上端の環状縁部7aがセンサハウジング6の下端外周の環状段部6aに嵌め合わされている。ギヤハウジング7は減速機構としてのウォームギヤ機構8を収容し、センサハウジング6はトルクセンサ9および制御基板10等を収容している。ギヤハウジング7にウォームギヤ機構8を収容することで減速機50が構成されている。
【0023】
上記ウォームギヤ機構8は、図2に示すように、電動モータMの回転軸32に例えばスプライン継手33等の継手機構を介して連結される金属製のウォーム軸11と、このウォーム軸11と噛み合い、且つ図1に示すように、第2の操舵軸3の軸方向中間部に一体回転可能で且つ軸方向移動を規制されたウォームホイール12とを備える。
ウォームホイール12は第2の操舵軸3に一体回転可能に結合される環状の芯金12aと、芯金12aの周囲を取り囲んで外周面部に歯を形成する合成樹脂部材12bとを備えている。芯金12aは例えば合成樹脂部材12bの樹脂成形時に金型内にインサートされるものである。
【0024】
ギヤハウジング7内において、ウォーム軸11とウォームホイール12の噛み合い部分Aを少なくとも含む領域にこの発明の潤滑剤組成物が充填されている。すなわち潤滑剤組成物は、噛み合い部分Aのみに充填しても良いし、噛み合い部分Aとウォーム軸11の周縁全体に充填しても良いし、ギヤハウジング7内全体に充填しても良い。
第2の操舵軸3は、ウォームホイール12を軸方向の上下に挟んで配置される第1および第2の転がり軸受13、14により回転自在に支持されている。
【0025】
第1の転がり軸受13の外輪15は、センサハウジング6の下端の筒状突起6b内に設けられた軸受保持孔16に嵌め入れられて保持されている。第1の転がり軸受13の外輪15の上端面は環状の段部17に当接しており、センサハウジング6に対する軸方向上方への移動が規制されている。一方、第1の転がり軸受13の内輪18は第2の操舵軸3に締まりばめにより嵌め合わされている。内輪18の下端面はウォームホイール12の芯金12aの上端面に当接している。
【0026】
また、第2の転がり軸受14の外輪19は、ギヤハウジング7の軸受保持孔20に嵌め入れられて保持されている。第2の転がり軸受14の外輪19の下端面は、環状の段部21に当接し、ギヤハウジング7に対する軸方向下方への移動が規制されている。第2の転がり軸受14の内輪22は、第2の操舵軸3に一体回転可能で且つ軸方向相対移動を規制されて取り付けられている。内輪22は第2の操舵軸3の段部23と、第2の操舵軸3のねじ部に締め込まれるナット24との間に挟持されている。
【0027】
トーションバー4は第1および第2の操舵軸2、3を貫通している。トーションバー4の上端4aは、連結ピン25により第1の操舵軸2と一体回転可能に連結され、トーションバー4の下端4bは、連結ピン26により第2の操舵軸3と一体回転可能に連結されている。第2の操舵軸3の下端は、図示しない中間軸を介してラックアンドピニオン機構等の舵取機構に連結されている。
上記の連結ピン25は、第1の操舵軸2と同軸に配置される第3の操舵軸27をも、第1の操舵軸2と一体回転可能に連結している。第3の操舵軸27はステアリングコラムを構成するチューブ28内を貫通している。
【0028】
第1の操舵軸2の上部は、例えば針状ころ軸受からなる第3の転がり軸受29を介してセンサハウジング6に回転自在に支持されている。第1の操舵軸2の下部の縮径部30と第2の操舵軸3の上部の孔31とは、第1および第2の操舵軸2、3の相対回転を所定の範囲に規制するように、回転方向に所定の遊びを設けて嵌め合わされている。
次いで、図2を参照して、ウォーム軸11はギヤハウジング7により保持される第4および第5の転がり軸受34、35によりそれぞれ回転自在に支持されている。第4および第5の転がり軸受34、35は例えば玉軸受からなる。
【0029】
第4および第5の転がり軸受34、35の内輪36、37がウォーム軸11の対応するくびれ部に嵌合されている。また、第4および第5の転がり軸受34、35の外輪38、39は、ギヤハウジング7の軸受保持孔40、41にそれぞれ保持されている。
ギヤハウジング7は、ウォーム軸11の周面の一部に対して径方向に対向する部分7bを含んでいる。また、ウォーム軸11の一端部11aを支持する第4の転がり軸受34の外輪38は、ギヤハウジング7の段部42に当接して位置決めされている。一方、第4の転がり軸受34の内輪36は、ウォーム軸11の位置決め段部43に当接することにより、ウォーム軸11の他端部11b側への移動が規制されている。
【0030】
ウォーム軸11の他端部11b(継手側端部)の近傍を支持する第5の転がり軸受35の内輪37はウォーム軸11の位置決め段部44に当接することにより、ウォーム軸11の一端部11a側への移動が規制されている。
また、第5の転がり軸受35の外輪39は予圧調整用のねじ部材45により、第4の転がり軸受34側へ付勢されている。ねじ部材45は、ギヤハウジング7に形成されるねじ孔46にねじ込まれることにより、一対の転がり軸受34、35に予圧を付与すると共に、ウォーム軸11を軸方向に位置決めしている。47は予圧調整後のねじ部材45を止定するためにねじ部材45に係合されるロックナットである。
【0031】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えばこの発明の減速機の構成を、電動式動力舵取装置以外の装置用の、一般の減速機に適用することができる等、この発明の特許請求の範囲内で種々の変更を施すことができる。
【0032】
【実施例】
以下にこの発明を、実施例、比較例に基づいて説明する。
実施例1
ポリαオレフィン油に石けん系増ちょう剤を添加したグリース100重量部に、ポリフェニレンサルファイド〔ロックウェル硬さR122(Rスケールで測定)〕からなる、平均粒径120μmの球状ないし粒状の粒子30重量部を添加し、均一に混合して、ちょう度がNLGI番号で表してNo.00である、潤滑剤組成物としてのグリースを調製した。
【0033】
比較例1
上記の粒子を配合しないグリースをそのまま用いた。
上記実施例1、比較例1のグリースを電動式動力舵取装置の実機の減速機に充填して一定時間、回転させた後、バックラッシを測定した。なおウォームギヤ機構は、鉄系の金属〔硬さ94HRB(Bスケールで測定)〕にて形成したウォーム軸と、ポリアミド系の樹脂〔ロックウェル硬さR115(Rスケールで測定)〕にて外周面部に歯を有する合成樹脂部材(図1、2中の12b)を形成したウォームホイールとを組み合わせた。また、グリースを添加しない状態での両者のバックラッシは5′とした。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 2004204044
【0035】
表より、実施例1は比較例1に比べてバックラッシが大幅に減少していることがわかった。そしてこのことから実施例1の潤滑剤組成物は、バックラッシを適正化して騒音の低減効果を有することが確認された。
そこで実施例1の潤滑剤組成物を使用したウォームギヤ機構を分解して、ウォームホイールの歯面を実体顕微鏡にて観察したところ、樹脂製の歯面に粒子が食い込んで多数の突起が形成されているのが確認された。また同様にウォーム軸の歯面を実体顕微鏡にて観察したところ、金属製の歯面は回転前と変わらず、突起との接触によって傷などを生じていないことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の、一実施形態にかかる電動式動力舵取装置の概略断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【符号の説明】
7 ギヤハウジング
8 ウォームギヤ機構
11 ウォーム軸
12 ウォームホイール
A 噛み合い部分
50 減速機
M 電動モータ

Claims (6)

  1. 金属面と樹脂面との潤滑に使用する潤滑剤組成物であって、潤滑剤と、金属面より軟らかくかつ樹脂面より硬い材料によって形成した、平均粒径が10〜200μmの粒子とを少なくとも含むことを特徴とする潤滑剤組成物。
  2. 上記粒子を、樹脂によって形成したことを特徴とする請求項1記載の潤滑剤組成物。
  3. 潤滑剤が潤滑油であって、その動粘度が5〜200mm/sであることを特徴とする請求項1記載の潤滑剤組成物。
  4. 潤滑剤がグリースであって、上記粒子を添加した状態でのちょう度が、NLGI番号で表してNo.2〜No.000であることを特徴とする請求項1記載の潤滑剤組成物。
  5. 一方の歯面が金属、他方の歯面が樹脂にて形成された小歯車および大歯車を含み、かつ両者の噛み合い部分を含む領域に、請求項1ないし4のいずれかに記載の潤滑剤組成物を充填したことを特徴とする減速機。
  6. 操舵補助用の電動モータの回転を、請求項5記載の減速機を介して減速することを特徴とする電動式動力舵取装置。
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