JP2004203794A - 皮膚洗浄剤組成物およびその含浸シート - Google Patents
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Abstract
【課題】メイク汚れや皮脂汚れ等の皮膚汚れを簡便に短時間で拭き取り除去でき、しかも使用後のぬるつき、べたつきがなく保存安定性に優れた皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸したシート状化粧料を提供する。
【解決手段】プルロニック型の界面活性剤(エチレンオキサイド付加ポリオキシプロピレングリコール)と金属捕捉剤および油分を含む皮膚洗浄組成物およびそれを含浸したシート状化粧料である。さらにプルロニック型以外の非イオン界面活性剤を平均HLB値が7〜9となるように含み、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤のうちから選ばれる少なくとも1種以上を含有することが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】プルロニック型の界面活性剤(エチレンオキサイド付加ポリオキシプロピレングリコール)と金属捕捉剤および油分を含む皮膚洗浄組成物およびそれを含浸したシート状化粧料である。さらにプルロニック型以外の非イオン界面活性剤を平均HLB値が7〜9となるように含み、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤のうちから選ばれる少なくとも1種以上を含有することが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メイク汚れや皮脂汚れ等の皮膚汚れを簡便に短時間で拭き取り除去でき、しかも使用後にぬるつき、べたつきがない使用感で、かつ、保存安定性に優れた皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、口紅、ファンデーション等のメイクアップ汚れを除去するためには、油性基剤を主体とするゲル状クレンジング剤、クレンジングクリーム、クレンジングオイル等が用いられている。しかしながら、これらの油性基剤を主体とするクレンジング剤では、油っぽさやべたつきが強く感じられ、クレンジング剤で洗浄した後に更に洗顔料などで洗浄する必要があった。一方、これらの使用感(油っぽさやべたつき)を解決するため、クレンジングと洗顔を兼ね備えたタイプの洗顔料が用いられているが、ゲル状のものは、洗浄の速さが遅く、すすぎ時はゲルを形成する高分子によるぬるつきが大きい。また、泡立てて使用するタイプのものは、泡立て時に水で希釈されるため、メイクアップ化粧品には洗浄力が充分に発揮されない。液状タイプのものは、洗顔時に顔から洗浄剤が流れて操作性が悪くなってしまう。
【0003】
これらの点を解決し、メイクアップ汚れを短時間に簡便に除去する手段として市販のティッシュやカット綿等にクレンジング剤を含ませたり、予めクレンジング剤が含浸されているシートを用いる拭き取り型のクレンジングがある(特許文献1、2)が、いずれも洗浄力が不充分であるか、使用後にぬるつき、べたつきがあって、メイク落ちと使用感を同時に満足できるものではなかった。
洗浄成分としてプルロニック型の界面活性剤と油分等を配合したクレンジング剤があるが(特許文献3)粘度が高く、拭き取るだけでは残留感が強いためダブル洗顔の必要があった。
さらに拭き取り型の口紅落とし剤としてプルロニック型の界面活性剤を配合したものは口紅汚れに対する高い洗浄力とさっぱりとした良好な使用感であるが(特許文献4、5)、高温保存時(50℃)に香気が劣化しやすく、特にこれを予めシートに含浸させた場合の高温保存時(50℃)での香気劣化が著しかった。本出願人の発明である非イオン界面活性剤を配合したシート状のクレンジング化粧料(特許文献6)においてもプルロニック型の界面活性剤の配合により洗浄力は向上するが、前記と同様に高温保存時での香気安定性が若干劣ることがわかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−21211号公報
【特許文献2】
特開平11−49641号公報
【特許文献3】
特開2000−302643号公報
【特許文献4】
特開平6−305931号公報
【特許文献5】
特開平7−17829号公報
【特許文献6】
特開2001−181134号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、メイク汚れや皮脂汚れ等の皮膚汚れを簡便に短時間で拭き取り除去でき、しかも使用後のぬるつき、べたつきがなく保存安定性に優れた皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1>プルロニック型の界面活性剤(エチレンオキサイド付加ポリオキシプロピレングリコール)と金属捕捉剤および油分を含むことを特徴とする皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料。
<2>さらにプルロニック型以外の非イオン界面活性剤を含むことを特徴とする<1>の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料。
<3>プルロニック型以外の非イオン界面活性剤の平均HLB値が7〜9である<1>または<2>の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなる皮膚汚れ拭き取り用シート状化粧料。
<4>防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤のうちから選ばれる少なくとも1種以上を含有する<1>〜<3>の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸した皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなる皮膚汚れ拭き取り用シート状化粧料は、メイクアップ汚れや皮膚の汚れを拭き取るクレンジング化粧料である。
【0008】
―プルロニック型の界面活性剤―
本発明におけるプルロニック型の界面活性剤(エチレンオキサイド付加ポリオキシプロピレングリコール)は、下記化1または化2に示す構造を有する。
【化1】
【化2】
【0009】
プルロニック型界面活性剤としては、4〜200単位の酸化エチレンおよび5〜100単位の酸化プロピレンを含んでいるものが特に有効であり、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール(旭電化社製のアデカ プルロニックF68 HLB=57)、ポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレン(70)グリコール(旭電化社製のアデカ プルロニックF127 HLB=66)、ポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレン(40)グリコール(旭電化社製のアデカ プルロニックF88 HLB=70)、ポリオキシエチレン(300)ポリオキシプロピレン(60)グリコール(旭電化社製のアデカ プルロニックF108 HLB=98)等が洗浄力とべたつきのない使用感の点で好ましく、その中でも特にプルロニックF88が好ましい。これらプルロニック型界面活性剤は、1種又は2種以上配合でき、その配合量は皮膚洗浄剤組成物中の質量比として0.05〜15質量%が好ましく、特に0.5〜10質量%が好ましい。更に好ましくは0.5〜5質量%の範囲内である。配合量が0.05質量%に満たないとプルロニック型界面活性剤配合による洗浄力の向上と使用感が不充分であり、15質量%以上配合しても、それ以上洗浄力は向上しない。プルロニック型界面活性剤の好ましいHLB値は50〜100である。なお、HLBとは親水性と親油性のバランスを示す指標であり、本発明におけるHLB値は全て下記化3に示すDAVISの式で算出したものである。
【0010】
【式3】
【0011】
−金属捕捉剤―
本発明における金属捕捉剤としては、金属と錯体を形成する有機塩であり、通常化粧品に用いられるものであれば特に制限なく用いることができる。例えば1-ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタンー1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸等が挙げられるが、特に香気安定性から、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムが好ましい。
【0012】
金属捕捉剤は、1種もしくはそれ以上の組み合わせで使用することができ、皮膚洗浄剤組成物中の配合量は0.00001〜1質量%、好ましくは0.0005〜0.15質量%、特に好ましくは0.001〜0.12質量%である。0.00001質量%未満では香気安定性に対する効果が不十分であり、1%を超えて配合してもそれ以上効果は向上しない。
【0013】
−油分−
本発明における油分としては、一般に化粧品基剤として用いられるものを用いることができる。例えば、パラフィン、ワックス、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、脂肪酸グリセライド、高級脂肪酸、高級アルコール、高級アルコールエステル、高級アルコールエーテル、脂肪酸エステル、天然動植物油、シリコーン等である。特に洗浄力と使用感触の点から、スクワラン、ホホバ油、ヒマワリ油、オリーブ油、つばき油、ブドウ油、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸2−エチルヘキシル、2−エチルヘキサン酸セチル、トリカプリル・カプリン酸グリセリルが好ましい。
油分は、1種もしくはそれ以上の組み合わせで使用することができ、皮膚洗浄剤組成物中の配合量は0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜1.5質量%、特に好ましくは0.1〜0.9質量%である。0.01質量%未満では洗浄力が不十分であり、5%を超えるとぬるつきやべたつきなど使用感が著しく悪くなる。
【0014】
プルロニック型以外の非イオン性界面活性剤としては、重量平均HLB値の値が7〜9の範囲内となれば通常の洗浄剤組成物に用いられるものを特に制限なく用いることができる。例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセリルエステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられ、この中でも、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルが使用後のべたつきがなく、好ましい。これらは単独又は2種以上組み合わせてもよい。
【0015】
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルの中でも特に、エチレンオキサイドの付加モル数が5〜15、好ましくは7〜10で、脂肪酸部分の炭素数が8〜16、好ましくは炭素数12のものが全脂肪酸部分の30%以上含有するものが、特にメイク落ち効果が高い。例えば、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン(HLB=9)、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(10)グリセリン(HLB=9)、モノ硬化ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン(HLB=8)、モノ硬化ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(10)グリセリン(HLB=9)、モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン(HLB=8)等が挙げられる。
【0016】
非イオン界面活性剤の皮膚洗浄剤組成物中の配合量は2〜15質量%、好ましくは3〜12質量%、特に好ましくは5〜10質量%である。2質量%未満では充分な洗浄力が得られず、15質量%を超えるとべたつきやぬるつきが生じるなど、使用感触が悪くなる。また、非イオン界面活性剤全体の配合量は皮膚洗浄剤組成物中の3〜20質量%であり、好ましくは5〜15質量%である。
【0017】
また、プルロニック型界面活性剤を含む非イオン界面活性剤の重量平均HLBが17〜60となるように配合することが好ましく、さらには18〜35となるように配合することがより好ましい。重量平均HLBが17未満では液性が悪く、使用感も劣り、60を超えると十分な洗浄力が得られない。
【0018】
本発明において、更に、保存安定性向上のため、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤の中から選ばれる少なくとも1又は2種以上を配合することが好ましい。本発明における防腐剤は、通常皮膚洗浄剤に用いるものを配合できるが、特にパラベン、安息香酸塩が好ましい。防腐剤の配合量は全皮膚洗浄剤組成物中の0.01〜2質量%である。また、本発明における酸化防止剤は、通常皮膚洗浄剤に用いるものを配合できるが、特にBHTが好ましい。酸化防止剤の配合量は全皮膚洗浄剤組成物中の0.01〜2質量%である。さらに、本発明におけるpH調節剤は、通常皮膚洗浄剤に用いるものを配合でき、例えば、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、ピロリン酸、乳酸、酒石酸、グリセロリン酸、酢酸、硝酸、ケイ酸、またはこれらの化学的に可能な塩や水酸化ナトリウムなどが挙げられる。これらの配合量は、皮膚洗浄剤組成物のpHが4〜9の範囲となるよう、単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。
【0019】
本発明の皮膚洗浄剤組成物にはさらに保湿剤、殺菌剤、色素、香料、消炎剤等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0020】
−シート材―
本発明の皮膚洗浄剤組成物を含浸するシート材としては化粧料を含浸できるものであれば特に制限はなく、通常化粧品として用いられるシート状支持体を全て好適に用いることができる。例えば、天然パルプ、レーヨン、アクリル、ナイロン、ポリウレタン、シルク、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエステル−ポリエチレン、およびポリプロピレン−ポリエチレンなどが挙げられる。これらは1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0021】
前記シート材の製造方法としては、特に制限はなく、スパンレース、サーマルボンド、浸漬接着式、ニードルパンチ、スパンボンド、およびメルトブレーンがあるが、肌にやさしい使用感を得るにはスパンレースが好ましい。
【0022】
シート材への皮膚洗浄剤組成物の含浸方法は特に制限はなく公知の含浸方法が用いられる。含浸比としては、不織布重量に対し皮膚洗浄剤組成物重量が1.5〜5倍量、より好ましくは2.5〜4倍量含浸させることがよく、1.5倍量より少ないと充分な洗浄力が得られず、5倍量を超えると使用時に含浸液が垂れ落ちたりして使用性が悪くなる。
【0023】
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において%はいずれも質量%である。
【0024】
【表1】
【0025】
表2〜11に示す組成の水系組成物を製造し、これを表1に示すシート1gに対して組成物3.5gを含浸させ、皮膚洗浄用シートを得た。得られたシートについて、メイク除去性効果、使用後のぬるつき、べたつきを評価した。
【0026】
[保存安定性評価]
評価方法:組成物を密閉したガラス容器(50ml)に詰めて各温度条件にて保存して外観(目視評価)及び香気評価に関して評価した。
外観: ○:組成物の析出なし
△:組成物の析出が若干発生
×:組成物の析出が発生
香気評価: ○:異臭の発生なし
△:異臭の発生が少しあり
×:異臭の発生があり
[使用感評価]
評価方法:メイク除去性評価法と同様の方法で、専門パネラーにより各洗浄用シートで拭き取った後、ぬるつき、べたつきなどの使用感を以下の指標に従って官能評価した。
使用感評価指標:
◎:べたつきおよびぬるつきがない
○:わずかにべたつきおよび/またはぬるつきがあるがあまり気にならない
×:べたつきおよび/またはぬるつきがあり、気になる
[メイク除去性の性能評価方法]
評価方法:専門パネラー10名の人下腕内側に一定量の口紅(2.5mg)を塗布し、各洗浄用シートを用い一定圧(約1.5N)で同回数拭き取り(10往復)、目視でメイクの除去性効果を下記指標に従って目視でメイク除去性を評価した。なお、不織布の大きさは50×50mmとした。
メイク除去性の性能評価基準: ◎:完全に口紅が落ちた
○:ほとんど口紅が落ちた
△:やや口紅が残った
×:かなり口紅が残った
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
【表8】
【0034】
【表9】
【0035】
【表10】
【0036】
【表11】
【0037】
以下にさらに皮膚洗浄剤を含浸したシート状化粧料の配合例を説明する。いずれも皮膚汚れの除去性に優れ、使用後のぬるつき、べたつきがなく保存安定性に優れたものであった。
〔実施例55〕 メイク落としシート組成物
モノラウリン酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン 2.5質量%
トリカプリル・カプリン酸グリセリル 0.4
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.5
ヒマワリ油 0.15
プルロニックF−88(旭電化工業(株)) 1
エデト酸二ナトリウム 0.1
安息香酸 0.2
ローズ水 0.1
エタノール 9
香料 0.01
精製水 バランス
計 100.0
pH=5.1
上記洗浄剤組成物を表1のCのシート1重量部に対し3.5重量部含浸させた。
【0038】
〔実施例56〕メイク落としシート組成物
モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン 10質量%
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.3
ホホバ油 0.2
プルロニックF−68(旭電化工業(株)) 1
エデト酸二ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.3
グリセリン 5
アクリル酸・メタクリル酸エチル・ メタクリル酸ブチル共重合体
(分子量10万) 0.1
多孔質シリカ(0.5μm) 0.1
1,3−ブチレングリコール 2
メリッサエキス 0.01
エタノール 6
香料 0.01
精製水 バランス
計 100.0
PH 4.0(リン酸0.20%)
上記洗浄剤組成物を表1のDのシート1重量部に対し4.0重量部含浸させた。
【0039】
〔実施例57〕 洗顔シート組成物
モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン 2.5質量 %
2−エチルヘキサン酸2−エチルヘキシル 0.05
ヒマワリ油 0.1
スクワラン 0.1
プルロニックF−127(旭電化工業(株)) 1.0
エデト酸四ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
ソルビット液(60%) 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
ジプロピレングリコール 2.0
グリチルレチン酸ステアリル 0.01
カミツレエキス 0.01
スメクタイト(0.5μm) 0.05
エタノール 10
香料 0.02
精製水 バランス
計 100.0
PH 4.5(リンゴ酸0.13%)
上記洗浄剤組成物を表1のEのシート1重量部に対し2.5重量部含浸させた。
【0040】
〔実施例58〕 洗顔シート組成物
モノラウリン酸ポリオキシエチレン(10)グリセリン 2.5質量 %
2−エチルヘキサン酸セチル 0.05
POE変性シリコーン*3 2
スクワラン 0.1
プルロニックF−88(旭電化工業(株)) 1.0
エデト酸二ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
トリメチルグリシン 1
ヒドロキシプロピルメチルセルロース*4 3
エタノール 12
香料 0.02
精製水 バランス
計 100.0
PH 5.1
*3: POE変性シリコーン: 分子量600,日本ユニカー社製
*4: ヒドロキシプロピルメチルセルロース: 60SH−1500,信越化学工業社製
上記洗浄剤組成物を表1のFのシート1重量部に対し3.0重量部含浸させた。
【0041】
〔実施例59〕 洗顔シート組成物
モノイソステアリン酸デカグリセリル(HLB12) 3.0質量 %
ヒマワリ油 0.05
スクワラン 0.1
プルロニックF−88(旭電化工業(株)) 1
エデト酸二ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
グリセリン 1
プロピレングリコール 3
トリメチルグリシン 1
ピロクトン オラミン *5 0.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース *6 2
エタノール 10
香料油 0.02
精製水 バランス
計 100.0
pH 4.0(リン酸 0.20%)
*5 :オクトピロックス クラリアント社製
*6: ヒドロキシプロピルメチルセルロース 60SH−4000 信越化学工業社製
上記洗浄剤組成物を表1のGのシート1重量部に対し3.0重量部含浸させた。
【0042】
[実施例60] シート状洗浄剤
POE(7)ヤシ油脂肪酸グリセリン 6質量%
ラウリン酸アミドプロピルベタイン *1 1
ポリオキシアルキレン変性メチルポリシロキサン *2 0.5
ホホバ油 3
スクワラン 2
ジメチルポリシロキサン *3 1
イソノナン酸イソノニル 2
プルロニックF−68(旭電化工業(株)) 1
エデト酸四ナトリウム四水塩 0.1
メチルパラベン 0.3
ピロクトン オラミン *4 1
没食子酸メチル―3、5―ジグルコシド 1
ヒドロキシプロピルメチルセルロース *5 0.5
ソルビット液(60%) 2.5
プロピレングリコール 20
ローズマリーエキス *6 1
エタノール 8
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
香料 1
精製水 バランス
計 100.0
PH 4.5(乳酸0.15%)
*1:エナジコールL−30B,ライオン化学製
*2:SH3775M、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製
*3:SH200−30cs、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製
*4:オクトピロックス、クラリアント・ジャパン社製
*5:メトローズHPMC 60SH−1500、信越化学工業社製
*6:ローズマリー水、丸善製薬社製
上記洗浄剤組成物を表1のHのシート1重量部に対し3.0重量部含浸させた。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明の皮膚洗浄材組成物及びそれを含浸したシート状化粧料は、メイク汚れや皮脂汚れ等の皮膚汚れを簡便に短時間で拭き取り除去でき、しかも使用後のぬるつき、べたつきがなく保存安定性に優れたものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、メイク汚れや皮脂汚れ等の皮膚汚れを簡便に短時間で拭き取り除去でき、しかも使用後にぬるつき、べたつきがない使用感で、かつ、保存安定性に優れた皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、口紅、ファンデーション等のメイクアップ汚れを除去するためには、油性基剤を主体とするゲル状クレンジング剤、クレンジングクリーム、クレンジングオイル等が用いられている。しかしながら、これらの油性基剤を主体とするクレンジング剤では、油っぽさやべたつきが強く感じられ、クレンジング剤で洗浄した後に更に洗顔料などで洗浄する必要があった。一方、これらの使用感(油っぽさやべたつき)を解決するため、クレンジングと洗顔を兼ね備えたタイプの洗顔料が用いられているが、ゲル状のものは、洗浄の速さが遅く、すすぎ時はゲルを形成する高分子によるぬるつきが大きい。また、泡立てて使用するタイプのものは、泡立て時に水で希釈されるため、メイクアップ化粧品には洗浄力が充分に発揮されない。液状タイプのものは、洗顔時に顔から洗浄剤が流れて操作性が悪くなってしまう。
【0003】
これらの点を解決し、メイクアップ汚れを短時間に簡便に除去する手段として市販のティッシュやカット綿等にクレンジング剤を含ませたり、予めクレンジング剤が含浸されているシートを用いる拭き取り型のクレンジングがある(特許文献1、2)が、いずれも洗浄力が不充分であるか、使用後にぬるつき、べたつきがあって、メイク落ちと使用感を同時に満足できるものではなかった。
洗浄成分としてプルロニック型の界面活性剤と油分等を配合したクレンジング剤があるが(特許文献3)粘度が高く、拭き取るだけでは残留感が強いためダブル洗顔の必要があった。
さらに拭き取り型の口紅落とし剤としてプルロニック型の界面活性剤を配合したものは口紅汚れに対する高い洗浄力とさっぱりとした良好な使用感であるが(特許文献4、5)、高温保存時(50℃)に香気が劣化しやすく、特にこれを予めシートに含浸させた場合の高温保存時(50℃)での香気劣化が著しかった。本出願人の発明である非イオン界面活性剤を配合したシート状のクレンジング化粧料(特許文献6)においてもプルロニック型の界面活性剤の配合により洗浄力は向上するが、前記と同様に高温保存時での香気安定性が若干劣ることがわかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−21211号公報
【特許文献2】
特開平11−49641号公報
【特許文献3】
特開2000−302643号公報
【特許文献4】
特開平6−305931号公報
【特許文献5】
特開平7−17829号公報
【特許文献6】
特開2001−181134号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、メイク汚れや皮脂汚れ等の皮膚汚れを簡便に短時間で拭き取り除去でき、しかも使用後のぬるつき、べたつきがなく保存安定性に優れた皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1>プルロニック型の界面活性剤(エチレンオキサイド付加ポリオキシプロピレングリコール)と金属捕捉剤および油分を含むことを特徴とする皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料。
<2>さらにプルロニック型以外の非イオン界面活性剤を含むことを特徴とする<1>の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料。
<3>プルロニック型以外の非イオン界面活性剤の平均HLB値が7〜9である<1>または<2>の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなる皮膚汚れ拭き取り用シート状化粧料。
<4>防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤のうちから選ばれる少なくとも1種以上を含有する<1>〜<3>の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸した皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなる皮膚汚れ拭き取り用シート状化粧料は、メイクアップ汚れや皮膚の汚れを拭き取るクレンジング化粧料である。
【0008】
―プルロニック型の界面活性剤―
本発明におけるプルロニック型の界面活性剤(エチレンオキサイド付加ポリオキシプロピレングリコール)は、下記化1または化2に示す構造を有する。
【化1】
【化2】
【0009】
プルロニック型界面活性剤としては、4〜200単位の酸化エチレンおよび5〜100単位の酸化プロピレンを含んでいるものが特に有効であり、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール(旭電化社製のアデカ プルロニックF68 HLB=57)、ポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレン(70)グリコール(旭電化社製のアデカ プルロニックF127 HLB=66)、ポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレン(40)グリコール(旭電化社製のアデカ プルロニックF88 HLB=70)、ポリオキシエチレン(300)ポリオキシプロピレン(60)グリコール(旭電化社製のアデカ プルロニックF108 HLB=98)等が洗浄力とべたつきのない使用感の点で好ましく、その中でも特にプルロニックF88が好ましい。これらプルロニック型界面活性剤は、1種又は2種以上配合でき、その配合量は皮膚洗浄剤組成物中の質量比として0.05〜15質量%が好ましく、特に0.5〜10質量%が好ましい。更に好ましくは0.5〜5質量%の範囲内である。配合量が0.05質量%に満たないとプルロニック型界面活性剤配合による洗浄力の向上と使用感が不充分であり、15質量%以上配合しても、それ以上洗浄力は向上しない。プルロニック型界面活性剤の好ましいHLB値は50〜100である。なお、HLBとは親水性と親油性のバランスを示す指標であり、本発明におけるHLB値は全て下記化3に示すDAVISの式で算出したものである。
【0010】
【式3】
【0011】
−金属捕捉剤―
本発明における金属捕捉剤としては、金属と錯体を形成する有機塩であり、通常化粧品に用いられるものであれば特に制限なく用いることができる。例えば1-ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタンー1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸等が挙げられるが、特に香気安定性から、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムが好ましい。
【0012】
金属捕捉剤は、1種もしくはそれ以上の組み合わせで使用することができ、皮膚洗浄剤組成物中の配合量は0.00001〜1質量%、好ましくは0.0005〜0.15質量%、特に好ましくは0.001〜0.12質量%である。0.00001質量%未満では香気安定性に対する効果が不十分であり、1%を超えて配合してもそれ以上効果は向上しない。
【0013】
−油分−
本発明における油分としては、一般に化粧品基剤として用いられるものを用いることができる。例えば、パラフィン、ワックス、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、脂肪酸グリセライド、高級脂肪酸、高級アルコール、高級アルコールエステル、高級アルコールエーテル、脂肪酸エステル、天然動植物油、シリコーン等である。特に洗浄力と使用感触の点から、スクワラン、ホホバ油、ヒマワリ油、オリーブ油、つばき油、ブドウ油、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸2−エチルヘキシル、2−エチルヘキサン酸セチル、トリカプリル・カプリン酸グリセリルが好ましい。
油分は、1種もしくはそれ以上の組み合わせで使用することができ、皮膚洗浄剤組成物中の配合量は0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜1.5質量%、特に好ましくは0.1〜0.9質量%である。0.01質量%未満では洗浄力が不十分であり、5%を超えるとぬるつきやべたつきなど使用感が著しく悪くなる。
【0014】
プルロニック型以外の非イオン性界面活性剤としては、重量平均HLB値の値が7〜9の範囲内となれば通常の洗浄剤組成物に用いられるものを特に制限なく用いることができる。例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセリルエステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられ、この中でも、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルが使用後のべたつきがなく、好ましい。これらは単独又は2種以上組み合わせてもよい。
【0015】
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルの中でも特に、エチレンオキサイドの付加モル数が5〜15、好ましくは7〜10で、脂肪酸部分の炭素数が8〜16、好ましくは炭素数12のものが全脂肪酸部分の30%以上含有するものが、特にメイク落ち効果が高い。例えば、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン(HLB=9)、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(10)グリセリン(HLB=9)、モノ硬化ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン(HLB=8)、モノ硬化ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(10)グリセリン(HLB=9)、モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン(HLB=8)等が挙げられる。
【0016】
非イオン界面活性剤の皮膚洗浄剤組成物中の配合量は2〜15質量%、好ましくは3〜12質量%、特に好ましくは5〜10質量%である。2質量%未満では充分な洗浄力が得られず、15質量%を超えるとべたつきやぬるつきが生じるなど、使用感触が悪くなる。また、非イオン界面活性剤全体の配合量は皮膚洗浄剤組成物中の3〜20質量%であり、好ましくは5〜15質量%である。
【0017】
また、プルロニック型界面活性剤を含む非イオン界面活性剤の重量平均HLBが17〜60となるように配合することが好ましく、さらには18〜35となるように配合することがより好ましい。重量平均HLBが17未満では液性が悪く、使用感も劣り、60を超えると十分な洗浄力が得られない。
【0018】
本発明において、更に、保存安定性向上のため、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤の中から選ばれる少なくとも1又は2種以上を配合することが好ましい。本発明における防腐剤は、通常皮膚洗浄剤に用いるものを配合できるが、特にパラベン、安息香酸塩が好ましい。防腐剤の配合量は全皮膚洗浄剤組成物中の0.01〜2質量%である。また、本発明における酸化防止剤は、通常皮膚洗浄剤に用いるものを配合できるが、特にBHTが好ましい。酸化防止剤の配合量は全皮膚洗浄剤組成物中の0.01〜2質量%である。さらに、本発明におけるpH調節剤は、通常皮膚洗浄剤に用いるものを配合でき、例えば、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、ピロリン酸、乳酸、酒石酸、グリセロリン酸、酢酸、硝酸、ケイ酸、またはこれらの化学的に可能な塩や水酸化ナトリウムなどが挙げられる。これらの配合量は、皮膚洗浄剤組成物のpHが4〜9の範囲となるよう、単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。
【0019】
本発明の皮膚洗浄剤組成物にはさらに保湿剤、殺菌剤、色素、香料、消炎剤等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0020】
−シート材―
本発明の皮膚洗浄剤組成物を含浸するシート材としては化粧料を含浸できるものであれば特に制限はなく、通常化粧品として用いられるシート状支持体を全て好適に用いることができる。例えば、天然パルプ、レーヨン、アクリル、ナイロン、ポリウレタン、シルク、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエステル−ポリエチレン、およびポリプロピレン−ポリエチレンなどが挙げられる。これらは1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0021】
前記シート材の製造方法としては、特に制限はなく、スパンレース、サーマルボンド、浸漬接着式、ニードルパンチ、スパンボンド、およびメルトブレーンがあるが、肌にやさしい使用感を得るにはスパンレースが好ましい。
【0022】
シート材への皮膚洗浄剤組成物の含浸方法は特に制限はなく公知の含浸方法が用いられる。含浸比としては、不織布重量に対し皮膚洗浄剤組成物重量が1.5〜5倍量、より好ましくは2.5〜4倍量含浸させることがよく、1.5倍量より少ないと充分な洗浄力が得られず、5倍量を超えると使用時に含浸液が垂れ落ちたりして使用性が悪くなる。
【0023】
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において%はいずれも質量%である。
【0024】
【表1】
【0025】
表2〜11に示す組成の水系組成物を製造し、これを表1に示すシート1gに対して組成物3.5gを含浸させ、皮膚洗浄用シートを得た。得られたシートについて、メイク除去性効果、使用後のぬるつき、べたつきを評価した。
【0026】
[保存安定性評価]
評価方法:組成物を密閉したガラス容器(50ml)に詰めて各温度条件にて保存して外観(目視評価)及び香気評価に関して評価した。
外観: ○:組成物の析出なし
△:組成物の析出が若干発生
×:組成物の析出が発生
香気評価: ○:異臭の発生なし
△:異臭の発生が少しあり
×:異臭の発生があり
[使用感評価]
評価方法:メイク除去性評価法と同様の方法で、専門パネラーにより各洗浄用シートで拭き取った後、ぬるつき、べたつきなどの使用感を以下の指標に従って官能評価した。
使用感評価指標:
◎:べたつきおよびぬるつきがない
○:わずかにべたつきおよび/またはぬるつきがあるがあまり気にならない
×:べたつきおよび/またはぬるつきがあり、気になる
[メイク除去性の性能評価方法]
評価方法:専門パネラー10名の人下腕内側に一定量の口紅(2.5mg)を塗布し、各洗浄用シートを用い一定圧(約1.5N)で同回数拭き取り(10往復)、目視でメイクの除去性効果を下記指標に従って目視でメイク除去性を評価した。なお、不織布の大きさは50×50mmとした。
メイク除去性の性能評価基準: ◎:完全に口紅が落ちた
○:ほとんど口紅が落ちた
△:やや口紅が残った
×:かなり口紅が残った
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
【表8】
【0034】
【表9】
【0035】
【表10】
【0036】
【表11】
【0037】
以下にさらに皮膚洗浄剤を含浸したシート状化粧料の配合例を説明する。いずれも皮膚汚れの除去性に優れ、使用後のぬるつき、べたつきがなく保存安定性に優れたものであった。
〔実施例55〕 メイク落としシート組成物
モノラウリン酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン 2.5質量%
トリカプリル・カプリン酸グリセリル 0.4
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.5
ヒマワリ油 0.15
プルロニックF−88(旭電化工業(株)) 1
エデト酸二ナトリウム 0.1
安息香酸 0.2
ローズ水 0.1
エタノール 9
香料 0.01
精製水 バランス
計 100.0
pH=5.1
上記洗浄剤組成物を表1のCのシート1重量部に対し3.5重量部含浸させた。
【0038】
〔実施例56〕メイク落としシート組成物
モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン 10質量%
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.3
ホホバ油 0.2
プルロニックF−68(旭電化工業(株)) 1
エデト酸二ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.3
グリセリン 5
アクリル酸・メタクリル酸エチル・ メタクリル酸ブチル共重合体
(分子量10万) 0.1
多孔質シリカ(0.5μm) 0.1
1,3−ブチレングリコール 2
メリッサエキス 0.01
エタノール 6
香料 0.01
精製水 バランス
計 100.0
PH 4.0(リン酸0.20%)
上記洗浄剤組成物を表1のDのシート1重量部に対し4.0重量部含浸させた。
【0039】
〔実施例57〕 洗顔シート組成物
モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン 2.5質量 %
2−エチルヘキサン酸2−エチルヘキシル 0.05
ヒマワリ油 0.1
スクワラン 0.1
プルロニックF−127(旭電化工業(株)) 1.0
エデト酸四ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
ソルビット液(60%) 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
ジプロピレングリコール 2.0
グリチルレチン酸ステアリル 0.01
カミツレエキス 0.01
スメクタイト(0.5μm) 0.05
エタノール 10
香料 0.02
精製水 バランス
計 100.0
PH 4.5(リンゴ酸0.13%)
上記洗浄剤組成物を表1のEのシート1重量部に対し2.5重量部含浸させた。
【0040】
〔実施例58〕 洗顔シート組成物
モノラウリン酸ポリオキシエチレン(10)グリセリン 2.5質量 %
2−エチルヘキサン酸セチル 0.05
POE変性シリコーン*3 2
スクワラン 0.1
プルロニックF−88(旭電化工業(株)) 1.0
エデト酸二ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
トリメチルグリシン 1
ヒドロキシプロピルメチルセルロース*4 3
エタノール 12
香料 0.02
精製水 バランス
計 100.0
PH 5.1
*3: POE変性シリコーン: 分子量600,日本ユニカー社製
*4: ヒドロキシプロピルメチルセルロース: 60SH−1500,信越化学工業社製
上記洗浄剤組成物を表1のFのシート1重量部に対し3.0重量部含浸させた。
【0041】
〔実施例59〕 洗顔シート組成物
モノイソステアリン酸デカグリセリル(HLB12) 3.0質量 %
ヒマワリ油 0.05
スクワラン 0.1
プルロニックF−88(旭電化工業(株)) 1
エデト酸二ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
グリセリン 1
プロピレングリコール 3
トリメチルグリシン 1
ピロクトン オラミン *5 0.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース *6 2
エタノール 10
香料油 0.02
精製水 バランス
計 100.0
pH 4.0(リン酸 0.20%)
*5 :オクトピロックス クラリアント社製
*6: ヒドロキシプロピルメチルセルロース 60SH−4000 信越化学工業社製
上記洗浄剤組成物を表1のGのシート1重量部に対し3.0重量部含浸させた。
【0042】
[実施例60] シート状洗浄剤
POE(7)ヤシ油脂肪酸グリセリン 6質量%
ラウリン酸アミドプロピルベタイン *1 1
ポリオキシアルキレン変性メチルポリシロキサン *2 0.5
ホホバ油 3
スクワラン 2
ジメチルポリシロキサン *3 1
イソノナン酸イソノニル 2
プルロニックF−68(旭電化工業(株)) 1
エデト酸四ナトリウム四水塩 0.1
メチルパラベン 0.3
ピロクトン オラミン *4 1
没食子酸メチル―3、5―ジグルコシド 1
ヒドロキシプロピルメチルセルロース *5 0.5
ソルビット液(60%) 2.5
プロピレングリコール 20
ローズマリーエキス *6 1
エタノール 8
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
香料 1
精製水 バランス
計 100.0
PH 4.5(乳酸0.15%)
*1:エナジコールL−30B,ライオン化学製
*2:SH3775M、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製
*3:SH200−30cs、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製
*4:オクトピロックス、クラリアント・ジャパン社製
*5:メトローズHPMC 60SH−1500、信越化学工業社製
*6:ローズマリー水、丸善製薬社製
上記洗浄剤組成物を表1のHのシート1重量部に対し3.0重量部含浸させた。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明の皮膚洗浄材組成物及びそれを含浸したシート状化粧料は、メイク汚れや皮脂汚れ等の皮膚汚れを簡便に短時間で拭き取り除去でき、しかも使用後のぬるつき、べたつきがなく保存安定性に優れたものである。
Claims (4)
- プルロニック型の界面活性剤(エチレンオキサイド付加ポリオキシプロピレングリコール)と金属捕捉剤および油分を含むことを特徴とする皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料。
- さらにプルロニック型以外の非イオン界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料。
- プルロニック型以外の非イオン界面活性剤の平均HLB値が7〜9である請求項1または2に記載の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなる皮膚汚れ拭き取り用シート状化粧料。
- 防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤のうちから選ばれる少なくとも1種以上を含有する請求項1〜3に記載の皮膚洗浄剤組成物およびそれを含浸させてなるシート状化粧料。
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