JP2004203645A - 低温焼成磁器および電子部品 - Google Patents

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良明 成尾
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Abstract

【課題】低温において十分に焼結可能であり、誘電率εrが低く、品質係数Qが高い低温焼成磁器を提供する。
【解決手段】本発明の磁器は、バリウム成分をBaOに換算して10−64重量%、珪素成分をSiO2に換算して20−80重量%、アルミニウム成分をAl23に換算して0.1−20重量%、ホウ素成分をB23に換算して0.3−1.0重量%、亜鉛成分をZnOに換算して0.5−20重量%、ビスマス成分をBi23に換算して0.1−20重量%、および銅成分をCuOに換算して4重量%以下含有する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電率が低く、品質係数Qが大きい低温焼成磁器、およびこれを用いた電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機等の高周波回路無線機器においては、高周波回路フィルターとして、例えばトップフィルター、送信用段間フィルター、ローカルフィルター、受信用段間フィルター等として、積層型誘電体フィルターが使用されている。こうした誘電体積層フィルターの例は、例えば特許文献1に開示されている。
【特許文献1】
特開平5−243810号公報
【0003】誘電体積層フィルターを製造するためには、誘電体を構成するセラミック粉末の成形体を複数作製し、各成形体に対して、所定の導体ペーストを塗布することによって所定の電極パターンを各成形体に作製する。次いで、各成形体を積層して積層体を得、この積層体を焼成することによって、導体ペースト層と各成形体とを同時に焼成し、緻密化させる。
【0004】この際、電極は一般的に銀系導体、銅系導体、ニッケル系導体のような低融点金属の導体を使用しているが、これらの融点は例えば1100℃以下であり、930℃程度まで低下する場合もある。このため、電極を構成する低融点金属よりも低い焼成温度で誘電体を焼結させることが必要である。
【0005】ストレー容量を低減し、遅延時間を低減し、内蔵共振器およびコンデンサの高周波損失を低減するために、低温焼成磁器の誘電率εrを低くし、かつ品質係数Qを増加させることが望まれている。本出願人は、特許文献2において、1000℃以下の最適焼成温度を有しており、誘電率εrが10以下であり、品質係数Qが3500以上である低温焼成磁器を開示した。
【特許文献2】
特開2002−265267号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特許文献2においては、BaO−SiO−Al系の磁器において、所定量の酸化亜鉛と酸化ホウ素及びビスマスを添加することによって、磁器の低温焼成を可能とし、誘電率εrを10以下とし、品質係数Qを3500以上とすることに成功している。
【0007】本発明者は更に研究を進め、低い適正焼成温度と低い誘電率とを保持しつつ、品質係数Qを一層高くすることを試みた。例えば特許文献2に記載の低温焼成磁器を製造する際には、通常は、Ba−Al−Si−Zn−Biの各酸化物の混合物を仮焼し、仮焼物を粉砕してセラミック粉末を得る。そして、このセラミック粉末にSiO、BおよびZnOからなる低融点ガラス粉末を添加し、焼成している。ここで、低融点ガラスの量、特に酸化ホウ素の量を減らせば、磁器の品質係数Qは上昇する。
【0008】しかし、本発明者が更に検討を進めたところ、酸化ホウ素の量を減らすと、適正焼成温度が上昇し、例えば1000℃以下の低温での焼成では焼結不十分となり、気孔率が高くなることが判明した。また、磁器中の酸化ホウ素の量を減らすと、磁器の熱膨張、熱収縮挙動が変化し、多くの電子部品に適合しなくなる。本発明者が検討を進めたところ、特に、低誘電率の前記低温焼成磁器を誘電率の高い他の磁器と積層して共焼結させる場合に、積層界面およびその周辺において磁器中にクラックが発生し、接合不良となる場合がある。こうなると、多くの電子部品に適合しなくなる。
【0009】本発明の課題は、低温領域において焼成可能であり、誘電率εrを低くでき、品質係数を高くできる低温焼成磁器を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、バリウム成分をBaOに換算して10−64重量%、珪素成分をSiOに換算して20−80重量%、アルミニウム成分をAlに換算して0.1−20重量%、ホウ素成分をBに換算して0.3−1.0重量%、亜鉛成分をZnOに換算して0.5−20重量%、ビスマス成分をBiに換算して0.1−20重量%、銅成分をCuOに換算して4重量%以下含有していることを特徴とする、低温焼成磁器に係るものである。
【0011】前述したように、低温での焼結を促進するための低融点ガラス、特にB の割合を減らすと、磁器の品質係数Qは増大するが、低温での焼結が不十分となり易いという問題があった。
【0012】ここで、本発明者は、磁器組成としてCuOをも併用することによって、Bを含む低融点ガラスの量を減らしても、低温での磁器の焼結を十分に促進可能であり、しかも品質係数Qを向上させ得ることを見いだし、本発明に到達した。この結果、誘電率が低く、低温で焼結可能であり、かつ品質係数Qの高い低温焼成磁器を提供することに成功した。
【0013】
【発明の実施の形態】好ましくは、本発明の低温焼成磁器は、誘電率εrが10以下の低誘電率磁器を対象としている。
【0014】本発明の低温焼成磁器のQ値の下限は限定されないが、4500以上であることが好ましい。また、好ましくは、本発明の低温焼成磁器は、焼成温度1000℃以下であり、特に好ましくは930℃以下で焼結されるものである。本発明によれば、例えば4500以上の高いQ値と10以下の低い誘電率εrを有する低温焼成磁器を、例えば1000℃以下の低い焼成温度で製造可能とできるのである。
【0015】本発明の低温焼成磁器においては、珪素成分をSiOに換算して20重量%以上含有させる。これによって誘電率を10以下に制御できる。誘電率を一層低くするという観点からは、珪素成分をSiOに換算して30重量%以上含有させることが好ましい。また、珪素成分をSiOに換算して80重量%以下含有させることが好ましく、これによって磁器の適正焼成温度を低くできる。この観点からは、65重量%以下とすることが一層好ましい。
【0016】本発明の低温焼成磁器においては、アルミニウム成分をAlに換算して0.1重量%以上含有させる。これによって磁器中に強度の高いセルシアン相を増やし、磁器からなる基板の強度を2000kg/cm以上まで上昇させることができる。この観点からは、アルミニウム成分をAlに換算して2.0重量%以上含有させることが好ましい。また、磁器の適正焼成温度を低下させるという観点からは、アルミニウム成分をAlに換算して20重量%以下含有させており、15重量%以下含有させることが更に好ましい。
【0017】本発明の低温焼成磁器においては、バリウム成分をBaOに換算して10重量%以上含有させる。これによって磁器の品質係数Qを一層高くすることができる。この観点からは、バリウム成分をBaOに換算して30重量%以上含有させることが好ましい。また、バリウム成分をBaOに換算して64重量%以下含有させており、これによって10以下の誘電率εrを確保できる。誘電率εrを一層低くするという観点からは、バリウム成分をBaOに換算して60重量%以下含有させることが更に好ましい。
【0018】亜鉛成分をZnOに換算して0.5重量%以上(特に好ましくは2.0重量%以上)含有させることによって、低温焼成磁器の熱膨張係数が減少し、焼結し易くなることから、低温焼成が可能となる。亜鉛成分をZnOに換算して20重量%以下(特に好ましくは15重量%以下)含有させることによって、磁器の品質係数Qを一層向上させることができる。
【0019】ビスマス成分を0.1−20重量%含有させることによって、磁器におけるクラックの発生率が減少する。この作用効果は、本発明の磁器に対して金属電極を積層させる場合、あるいは磁器の成形体に金属電極を接触させた状態で磁器の成形体を焼成した場合、あるいは磁器の成形体中に金属電極を埋設した状態で磁器の成形体を焼成した場合に顕著である。
【0020】本発明においては、ホウ素成分をBに換算して1.0重量%以下含有させることにより、磁器の品質係数Qを向上させることができる。この観点からは、ホウ素成分をBに換算して0.9重量%以下含有させることが更に好ましい。また、ホウ素成分をBに換算して0.3重量%以上含有させる。
【0021】本発明においては、磁器に銅成分を含有させることにより、品質係数Qが向上し、かつ磁器の低温での焼結性も向上する。銅成分は本発明の磁器中に存在する必要があるが、下限は限定されず、例えば蛍光X線分析法によって検出可能であれば良い。ただし、品質係数Qの向上という観点からは、銅成分をCuOに換算して0.1重量%以上含有させることが好ましく、0.3重量%以上含有させることが一層好ましい。
【0022】また、銅成分をCuOに換算して4.0重量%以下含有させることにより品質係数Qを向上させ、例えば4500以上とすることができる。これが4.0重量%を超えると、品質係数Qがかえって低下する傾向がある。この観点からは、銅成分をCuOに換算して3.0重量%以下含有させることが一層好ましい。
【0023】本発明の低温焼成磁器を、誘電率εrが10−150の他の低温焼成磁器と一体化することができる。他の誘電体層を構成する低温焼成磁器の組成系は、以下のものが特に好ましい。
BaO−TiO−ZnO−SiO−B、BaO−TiO−Bi−Nd−ZnO−SiO−B、BaO−TiO−Bi−La−Sm−ZnO−SiO−B、MgO−CaO−TiO−ZnO−Al−SiO−B
【0024】この実施形態においては、更に以下の作用効果が得られることがわかった。即ち、低誘電率の磁器を、誘電率の高い他の磁器と積層して共焼結させる場合に、酸化ホウ素成分の量を減らすと、積層界面およびその周辺において磁器中にクラックが発生し、接合不良となる場合があった。この理由は、例えば900〜1000℃で焼結を進行させる時の昇温過程において、主として700℃−900℃において、低誘電率磁器の熱収縮挙動が高誘電率磁器の熱収縮挙動と適合しなくなるためである。しかし、本発明に従い、磁器中に酸化銅成分を添加すると、その添加量に応じて、昇温過程における低誘電率磁器の熱収縮挙動を制御することができ、これによって磁器界面およびその周辺におけるクラックや剥離を抑制できる。
【0025】本発明の磁器は、実質的にバリウム成分、珪素成分、アルミニウム成分、ホウ素成分、亜鉛成分、ビスマス成分および銅成分からなっていてよい。しかし、この場合にも、各金属原料中に含まれる不可避的不純物は含有されていてよい。また、上記成分以外の酸化物や金属成分を含有していてよい。こうした酸化物や金属成分としては、例えば、MgO、CaO、SrO、Y、V、MnO、Mn、CoO、NiO、Nd、Sm 、La、Ag、Ni、Pdがある。
【0026】電子部品において使用できる金属電極は限定されないが、銀電極、銅電極、ニッケル電極、またはこれらの合金からなる電極が好ましく、銀または銀合金からなる電極が更に好ましく、銀電極が特に好ましい。
【0027】また、本発明は、本発明の低温焼成磁器によって少なくとも一部が構成されている電子部品を提供する。この電子部品の種類は特に限定されないが、以下を例示できる。
(1) 本発明の低温焼成磁器を誘電体として有する電子部品:例えば、積層誘電体フィルター、多層配線基板、誘電体アンテナ
(2) 本発明の低温焼成磁器と、他の磁器とを一体焼成して得られた電子部品:例えば積層誘電体フィルター、多相配線基板、誘電体アンテナ、その他の複合モジュール。図1に、複合モジュールの一例を模式的に示す断面図である。この複合モジュール3は、本発明の低温焼成磁器1と、他の磁器2との積層焼結体である。この他の磁器は特に限定されないが、前述した誘電率εrが10−150の他の低温焼成磁器が特に好ましい。
【0028】好適な実施形態においては、本発明の磁器は、出発原料として、Bを含むガラスとCuOを含むセラミックとを使用して得られるものである。また、本発明の低温焼成磁器を製造する際には、好ましくは、各金属成分の原料を所定比率で混合して混合粉末を得、混合粉末を900−1200℃で仮焼し、仮焼体を粉砕し、セラミック粉末を得る。そして、特に好ましくは、セラミック粉末と、SiO、BおよびZnOからなるガラス粉末とを使用して、グリーンシートを作製し、グリーンシートを850−930℃で焼成する。各金属成分の原料としては、各金属の酸化物、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩などを使用できる。
【0029】
【実施例】(セラミック粉末の製造)
炭酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化ビスマス、酸化銅の各粉末を、所定の組成になるように秤量し、湿式混合する。この混合粉末を900〜1000℃で仮焼し、仮焼体を得る。仮焼物の結晶相とその結晶性を調べるために、粉末X線回折測定を行う。その後、仮焼粉末を、ボールミルにて、所定粒度まで粉砕し、粉末を乾燥し、セラミック粉末を得る。
【0030】(ガラス粉末の製造)
酸化亜鉛、酸化ホウ素および酸化珪素の各粉末を秤量し、乾式混合し、混合粉末を白金ルツボ中で溶融させ、溶融物を水中に投下して急速冷却し、塊状のガラスを得る。このガラスを湿式粉砕し、低融点ガラス粉末を得る。
【0031】(グリーンシート及び評価用サンプルの製造)
得られたセラミック粉末及びガラス粉末を、有機バインダー、可塑剤、分散剤および有機溶剤と共に、アルミナポット、アルミナボールを使用して湿式混合し、グリーンシート成形用スラリーを得る。このスラリーを用いてドクターブレード装置によって、厚み0.03〜2mmの各グリーンシートを成形する。
【0032】このグリーンシートを所定枚数積層し積層体を得、所定の形状に加工し900〜930℃で2時間焼成する。3GHz換算での誘電率εr、品質係数Q値を測定する。また、アルキメデス法を用いて、焼結体の嵩密度、開気孔率を測定する。
【0033】(銀ペースト印刷時のクラックの評価)
各グリーンシートにコンデンサ電極パターンをAgペーストにてスクリーン印刷し、各グリーンシートを所定枚数積層し積層体を得、ダイサーにて所定の寸法に切断し、900℃−930℃で2時間焼成することにより、焼結体を得た。この焼結体についてクラックの有無を確認する。クラックの評価は、焼結体の破断面を観察して行った。
【0034】(静電容量の温度係数の評価)
グリーンシートを所定枚数積層し積層体を得、ダイサーにて所定の寸法に切断を行う。これを、900℃−930℃で2時間焼成し、焼結体を得る。この焼結体の両面にAgペーストを塗布し焼き付けて単板コンデンサを作製する。この単板コンデンサを恒温槽に入れ、温度を25℃から125℃まで変化させ、25℃の静電容量(C25)と125℃の静電容量(C125)を1MHz、1Vで測定を行う。静電容量の温度係数τεは、以下の数式から算出する。
【数1】
Figure 2004203645
【0035】(高誘電性磁器との接合性)
前述したようにεr10以下の低誘電率磁器用のグリーンシートを製造する。また、誘電率10〜150である高誘電率磁器組成物のグリーンシートを製造する。前記低誘電率磁器用のグリーンシートと高誘電率磁器用のグリーンシートとを所定枚数、所定の積層構造となるように積層し、積層体を得る。この積層体をダイサーにて所定寸法に切断する。得られた切断片を900〜930℃で2時間焼成し、各積層焼結体を得る。各積層焼結体について破断面を観察し、積層界面におけるクラックの有無を観察する。
【0036】(実験Aの結果)
実験Aにおいては、磁器の基本組成は以下のとおりとした。そして、酸化ホウ素、酸化銅の添加量を表1に示すように変更した。嵩密度、開気孔率、誘電率εr、品質係数Q、静電容量の温度係数、銀ペースト印刷時のクラックの有無、高誘電性磁器との接合性の評価結果を表1に示す。
BaO: 48重量%
SiO: 41重量%
ZnO: 4.5重量%
Bi: 3.5重量%
Al: 3重量%
【0037】
【表1】
Figure 2004203645
【0038】実験Aにおいては、Bの量を0.3重量%にした。実験番号A1においては酸化銅を添加していない。この結果、磁器の嵩密度が低く、開気孔率が10%を超えており、焼結が不十分となった。本発明例のA2〜A7においては、焼結が十分であり、誘電率が低く、品質係数Qが高くなっており、高誘電性磁器との接合性も良好である。A8においては、酸化銅の添加量が5.0重量%であるが、品質係数Qは本発明例に比べて低下しており、かつ高誘電性磁器との接合性が悪い。
【0039】(実験B)
実験Aと同様の実験を行った。ただし、酸化ホウ素の添加量は0.6重量%とし、酸化銅の添加量は、表2に示すように変更した。この結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
Figure 2004203645
【0041】B1においては酸化銅を添加していない。この結果、磁器の嵩密度が低く、開気孔率が高くなっていた。また、品質係数Qが低く、高誘電性磁器との接合性が悪かった。本発明例のB2〜B7においては、焼結が十分であり、誘電率が低く、品質係数Qが高くなっており、高誘電性磁器との接合性も良好である。B8においては、酸化銅の添加量が5.0重量%であるが、品質係数Qは本発明例に比べて低下しており、かつ高誘電性磁器との接合性が悪い。
【0042】(実験C)
実験Aと同様の実験を行った。ただし、酸化ホウ素の添加量は0.9重量%とし、酸化銅の添加量は、表3に示すように変更した。この結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
Figure 2004203645
【0044】C1においては酸化銅を添加していない。この結果、磁器の開気孔率が若干高くなっていた。また、品質係数Qが低く、静電容量の温度係数が高くなっていた。本発明例のC2〜C7においては、開気孔率が低く、誘電率が低く、品質係数Qが高くなっており、高誘電性磁器との接合性も良好である。C8においては、酸化銅の添加量が5.0重量%であるが、品質係数Qは本発明例に比べて低下していた。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、誘電率εrが低く、品質係数Qが高い低温焼成磁器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複合モジュール3の一例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】1 本発明の低温焼成磁器 他の磁器2 3 複合モジュール

Claims (9)

  1. バリウム成分をBaOに換算して10−64重量%、珪素成分をSiO2に換算して20−80重量%、アルミニウム成分をAl23に換算して0.1−20重量%、ホウ素成分をB23に換算して0.3−1.0重量%、亜鉛成分をZnOに換算して0.5−20重量%、ビスマス成分をBi23に換算して0.1−20重量%、および銅成分をCuOに換算して4重量%以下含有していることを特徴とする、低温焼成磁器。
  2. 銅成分をCuOに換算して0.1重量%以上含有していることを特徴とする、請求項1記載の低温焼成磁器。
  3. 誘電率εrが10以下であることを特徴とする、請求項1または2記載の低温焼成磁器。
  4. 品質係数Qが4500以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の低温焼成磁器。
  5. 出発原料として、B23を含むガラスとCuOを含むセラミックとを使用して得られることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の低温焼成磁器。
  6. 前記ガラスが、SiO2、B23及びZnOを含むガラスであることを特徴とする、請求項5記載の低温焼成磁器。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つの請求項に記載の低温焼成磁器によって少なくとも一部が構成されていることを特徴とする、電子部品。
  8. 金属電極を備えていることを特徴とする、請求項7記載の電子部品。
  9. 前記低温焼成磁器からなる低誘電率層と、この低誘電率層と接合されている他の誘電体層とを備えており、他の誘電体層が、誘電率εrが10−150の他の低温焼成磁器からなることを特徴とする、請求項7または8記載の電子部品。
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