JP2004203394A - チューブ容器 - Google Patents
チューブ容器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004203394A JP2004203394A JP2002371138A JP2002371138A JP2004203394A JP 2004203394 A JP2004203394 A JP 2004203394A JP 2002371138 A JP2002371138 A JP 2002371138A JP 2002371138 A JP2002371138 A JP 2002371138A JP 2004203394 A JP2004203394 A JP 2004203394A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- shoulder
- mouth
- tube container
- density polyethylene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Tubes (AREA)
Abstract
【解決手段】下端部が閉塞されている筒状の容器胴部と、該筒状の容器胴部の上端部に連接している円錐台形状の肩部と、該肩部に連接している口部とからなるチュ−ブ容器において、上記の肩部と口部が、密度0.90〜0.94g/cm3、メルトインデックス0.5〜40g/10minの線状低密度ポリエチレン樹脂を成形原料として使用して成形されているチュ−ブ容器を特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラミネ−トチュ−ブ容器、及び、押出しチュ−ブ容器に関するものである。
更に詳しくは、例えば、練り歯磨き、化粧品、食料品、医薬品、その他等の内容物の充填包装に適するラミネ−トチュ−ブ容器、及び、押出しチュ−ブ容器に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、練り歯磨き、粘体状食品等を充填包装するに適するラミネ−トチュ−ブ容器等としては、種々のものが開発され、提案されている。
チューブ容器は、積層シートによって成形されている筒状体からなる胴部と、該胴部の一方の端部に対してコンプレッション成形によって形成した熱可塑性合成樹脂製の頭部、すなわち、口部と該肩部に連接している口部とからなる熱可塑性樹脂製の頭部とで形成されている。
一般に、チュ−ブ容器は、外層、中間層、および内層とからなる積層材を製造し、これを丸めてその重合部分を溶着して筒状の容器胴部を形成し、連接する円錐台形状の肩部と、該肩部に連接する口部等を形成し、更に、該口部にキャップ等を着脱自在に係合して構成されている。
而して、上記の筒状の容器胴部の上端部に連接する肩部、該肩部に連接する口部等は、例えば、高密度ポリエチレン等の樹脂を成形原料として使用し、押出機から筒状に溶融押出し、コンプレッション成形、接合しているものである。
このようなチュ−ブ容器は、練り歯磨き、粘体状食品等を充填包装に適するとして広く使用されているものである。
例えば、チュ−ブ容器の頭部を、高密度ポリエチレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂に非晶質ポリアミド樹脂をブレンドした組成物による樹脂膜で構成することを特徴とするバリア−性の機能を付与したチュ−ブ容器が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−155997公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなチュ−ブ容器において、上記のように、口部、肩部は、高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂を使用し、押出機から筒状に溶融押出し、コンプレッション成形、接合しているものであるが、この場合、高密度ポリエチレン等の樹脂は、硬質性に富み、柔軟性に欠けることから、例えば、肩部等を押し潰すことが困難であり、また、その部分を手で曲げることも困難であり、その結果、内容物を絞り出すときに、上記の肩部、口部の成形体内に内容物が残留し、内容物の全部を最後まで完全に使用し尽くすということは極めて困難であるという問題点がある。
【0005】
また、チュ−ブ容器において、高密度ポリエチレン等の樹脂より柔軟性に富んだ例えばポリエチレン樹脂等を使用する場合、口部、肩部等の頭部は、押出機から筒状に溶融押出し、スリーブに切断する際に、コンプレッション成形されて容器の頭部になるスリーブが、中空状態を保持していることが必要であるが、安定して製造することが困難で、歩留りの原因ともなるという問題点を有する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく鋭意研究した結果、チュ−ブ容器の肩部と口部からなる頭部は、密度、0.90〜0.94g/cm3、メルトインデックス、0.5〜40g/10minの低密度ポリエチレン樹脂に着目し、これを成形原料として使用して、押出機の押出しノズルから筒状に溶融押出し、筒状の樹脂組成物に向けてエアーを吹いてスリーブに切断したところ、切れが良く、型に樹脂がつかず、生産性を向上させ、安定してコンプレッション成形でき、チュ−ブ容器を構成するの筒状の容器胴部の上端部分に接合して、口部、肩部等からなる頭部を形成してチュ−ブ容器を製造し、当該チュ−ブ容器内に練り歯磨き等を充填包装したところ、口部、肩部等の頭部が柔軟性を有し、その部分を押し潰したり、また、その部分を手で曲げることもでき、その結果、内容物をスム−ズに絞り出すことができ、その肩部、口部等の頭部の成形体内に内容物が残留することなく最後までその全部を使いきることができ、内容物等の変質がなくその保存性に優れ、シ−ル強度等にも優れてデラミ現象を起こさず内容物等の漏洩もないチュ−ブ容器を見出して本発明を完成したものである。
また、前記の肩部と口部が、メタロセン触媒を使用して重合した密度、0.905〜0.925g/cm3、メルトインデックス0.5〜20g/10minの線状低密度ポリエチレン樹脂を成形原料として使用することを特徴とするチュ−ブ容器を提供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について以下に更に詳しく説明する。
まず、本発明にかかる樹脂を使用した包装用容器およびその製造装置の構成についてその例示して図面を用いて説明すると、図1は、本発明にかかるラミネ−トチュ−ブ容器の構成の一例を示す概略的半断面図であり、図2は、図1に示すラミネ−トチュ−ブ容器のA−A′における断面図であり、図3は、口部、肩部を形成する押出し機における要部の実施例を示す概略図であり、図4は、図3において、押出された樹脂を吐出部から切り離す補助手段として用いるエアー吹き出し口の概略図である。
【0008】
次に、本発明において、上記のようなラミネ−トチュ−ブ容器を構成する材料について説明する。
まず、本発明において、ラミネ−トチュ−ブ容器を構成する筒状の容器胴部を形成する積層材11において、外層としては、ラミネ−トチュ−ブ容器を構成する基本材料となるものであり、機械的、化学的、物理的、その他等の諸物性に優れて強度を有し、特に耐熱性、耐候性、耐溶剤性、耐薬品性等の諸堅牢性に富む、かつ柔軟性に富む樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、このフィルムないしシ−トは、包装用材料の基材フィルムとして使用するため、特に、強度を有し、諸物性に優れていることが好ましく、また、このフィルムは、未延伸ないし一軸方向もしくは二軸方向に延伸されたもの等のいずれのフィルムないしシ−ト等であってもよい。
また、その厚さとしては、数μm〜100μm位、好ましくは、約10μm〜60μm位が望ましい。
而して、このフィルムは、例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂をビヒクルの主成分として含む組成物をコ−ティングしてなるガスバリア−性を付与した樹脂のフィルム等であってもよい。
なお、本発明においては、上記のような基材フィルムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
【0009】
次にまた、本発明において、上記の外層を構成する材料としては、例えば、紙層を構成する各種の紙基材を使用することができ、具体的には、本発明において、紙基材としては、賦型性、耐屈曲性、剛性等を持たせるものであり、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは純白ロ−ル紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の紙基材、その他等を使用することができる。
上記において、紙層を構成する紙基材としては、坪量約80〜600g/m2位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m2 位のものを使用することが望ましい。
勿論、本発明においては、紙層を構成する紙基材と、上記に挙げた基材フィルムとしての各種の樹脂のフィルムないしシ−ト等を併用して使用することができる。
【0010】
次に、本発明において、チュ−ブ容器を構成する筒状の容器胴部を形成する積層材11において、中間層としては、酸素等に対するガスバリア−性を有する樹脂のフィルム、あるいは水蒸気バリア−性を有する樹脂のフィルム等を任意に使用することができる。
上記において、ガスバリア−性を有する樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
また、本発明において、水蒸気バリア−性を有する樹脂のフィルムとしては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、その厚さとしては、数μm〜100μm位、好ましくは、5μm〜30μm位が望ましい。
【0011】
また、本発明において、中間層としてのガスバリア−性、あるいは水蒸気バリア−性を有する基材フィルムとしては、例えば、アルミニウム箔、あるいはアルミニウム等の金属の蒸着膜を有する樹脂のフィルム、更には、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム等を使用することもできる。
上記において、樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリアミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルムを使用することができる。而して、上記の樹脂のフィルムは、一軸方向ないし二軸方向に延伸されているフィルムを使用することが好ましい。また、その厚さとしては、数μm〜100μm位、好ましくは9μm〜50μm位が望ましい。
次に蒸着膜を構成する無機酸化物としては、例えば、酸化珪素、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化チタン、酸化アルミニュウム等を使用することができる。
次に本発明において上記の樹脂のフィルムの片面に上記の金属または無機酸化物の蒸着膜を形成する方法について説明すると、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、化学蒸着法等の公知の方法で蒸着膜を形成することができる。
その膜厚としては、100Å〜2000Å位、好ましくは200Å〜1000Å位が望ましい。
【0012】
次にまた、本発明において、チュ−ブ容器を構成する筒状の容器胴部を構成する積層材11において、内層としては、積層材を丸めてその重合端部を溶着して筒状胴体部を製造することから、加熱により溶融して相互に融着することができる樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エステルまたは−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸または−メタクリル酸共重合体、メチルペンテン系樹脂、ポリブテン系樹脂、シングルサイト触媒により重合したエチレン−α−オレフィン共重合体、その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
あるいはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂の酸変性物等も使用することができる。
【0013】
本発明においては、上記に挙げた素材は、その二三の例示であり、その他、前述のように、例えば、充填包装する内容物の種類、包装目的、包装形態、流通形態、販売形態、その他等の条件を考慮して、外層、中間層、内層等を構成する素材を任意に選択し、これらを積層して、本発明にかかる積層材を製造するものである。
而して、その積層法について説明すると、かかる積層法としては、例えば、ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、共押し出しコ−ティングラミネ−ション法、Tダイ共押し出し法、ウエットラミネ−ション法、その他等の方法で行うことができる。
その際、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理を施すことができる。また、本発明においては、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、有機チタン系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系等の公知のアンカ−コ−ティング剤等を使用することができ、更にまた、例えば、ポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系等の公知の積層用接着剤を使用することができる。
なお、本発明においては、積層材を製造するために、上記のような材料を使用して積層する順序等は任意であり、どの様な順序で積層してもよい。
【0014】
次に、本発明において、チュ−ブ容器の肩部14、口部15等を形成する密度、0.90〜0.94g/cm3、メルトインデックス、0.5〜40g/10minの低密度ポリエチレン樹脂としては、射出成形、コンプレション成形等の成形性を有し、口部、肩部等の頭部を形成することができるものを使用することが好ましく、メルトインデックス、0.5〜40g/10minの範囲のものがより好ましい。
なお、メタロセン触媒は、現行の触媒が、活性点が不均一でマルチサイト触媒と呼ばれているのに対し、活性点が均一であることからシングルサイト触媒とも呼ばれているものである。
具体的にメタロセン触媒を用いて重合した密度、0.905〜0.925g/cm3、メルトインデックス、0.5〜20g/10minの低密度ポリエチレン樹脂を使用することが好ましく、メルトインデックス、0.5〜10g/10minの低密度ポリエチレン樹脂を使用することがより好ましい。
なお、上記の樹脂を使用することによって、押出機から筒状に溶融押出し、スリーブに切断する際に、コンプレッション成形されて容器の頭部になるスリーブを中空状態に保持することができ、安定して製造することができるため、生産効率を向上するという利点を有する。
これに対し、メルトインデックスが、20g/10minを超えると、押出機から筒状に溶融押出し、スリーブに切断する際に、樹脂切れが悪く、樹脂がマンドレルの上にうまく形成できないため、好ましくない。
また、メルトインデックスが、0.5g/10min未満であると、押出機から筒状にうまく溶融押出しできず、好ましくない。
具体的には、メタロセン触媒を用いて重合した密度、0.90〜0.94g/cm3、メルトインデックス、0.5〜20g/10minの低密度ポリエチレン樹脂としては、例えば、日本ポリケム会社製の商品名「カーネルKF360」等の低密度ポリエチレン樹脂を使用することができる。
【0015】
なお、本発明において、上記のような低密度ポリエチレン樹脂に、これにガスバリア−性、遮光性、あるいは水蒸気バリア−性を付与するために、例えば、アルミニウム箔を中間層として使用し、層構成、低密度ポリエチレン樹脂/アルミニウム箔/低密度ポリエチレン樹脂の積層シートや、低密度ポリエチレン樹脂/エチルビニルアルコール樹脂/低密度ポリエチレン樹脂の積層シートを使用して、一体成形することもできる。
而して、その厚さとしては、数μm〜50μm程度が好ましく、5〜20μm程度がより好ましい。
【0016】
また、本発明において、上記のような低密度ポリエチレン樹脂に、これを着色するために、例えば、乳白顔料等を添加するものであり、而して、これは、樹脂成分を着色し、遮光性等を付与するために添加するものであり、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の白色顔料ないし体質顔料等を使用することができる。
なお、本発明においては、更に、その他の所望の添加剤等を任意に添加することもできる。
而して、本発明においては、上記のような低密度ポリエチレン樹脂に、乳白顔料等を添加し、更に所望の添加剤を任意に添加し、これらを充分に混練して、口部,肩部等の頭部を成形し得る樹脂組成物を製造することができる。
ところで、本発明においては、メタロセン(シングルサイト系)触媒を用いて重合した線状低密度ポリエチレン樹脂は、柔軟性に優れ、更に、成形性、耐熱性、耐寒性、耐衝撃性、クリ−プ変形や環境ストレスクラック性等の耐荷重性、寸法安定性、耐磨耗性や繰り返し衝撃に対する耐久性、また、低密度ポリエチレン等に比べると、耐油性等の耐薬品性が優れ、更に、防湿性、食品衛生性、安定性に優れている他に、内容物保護性も優れているという利点を有するものである。
【0017】
次に上記の本発明において、チュ−ブ容器を構成する筒状の容器胴部13の製造法について説明すると、かかる方法としては、上記のような素材を使用して製造した積層材を、その内層を内側にして丸め、その端縁を重ね合わせ、その重合端部を、例えば、超音波シ−ル、高周波シ−ル、火炎処理シ−ル、ホットエアシ−ル等の加熱シ−ル方式で加熱し、溶着して溶着部を形成して、ラミネ−トチュ−ブ容器を構成する筒状胴部を製造することができる。
【0018】
次にまた、本発明において、上記のようにして製造した筒状の容器胴部の上部に、上記で製造した樹脂組成物を使用して、肩部14、口部15等の頭部16を形成する方法について説明すると、かかる方法としては、例えば、図3に示すように、上記の筒状の容器胴部10を金型内に保持し、更にその上部に頭部を成形する金型8を配置し、而して、上記の樹脂組成物7を押出機の吐出口1から筒状に溶融押出し、容器胴部10の上部方向にスライド可能に配置された擦り切りシャッター部2を具備し、この擦り切りシャッター部2の先端部に設けたエア吹き出し口5より、樹脂組成物7の形成と同時に、筒状の樹脂組成物7に向けてエアーを吹き、スリーブに切断し、擦り切りシャッター部2を筒状の容器胴部10の上部方向へ移動することによって、切断された樹脂組成物7を筒状の容器胴部10の上部、および、マンドレル9へ移動させ、コンプレション成形して、口部、肩部等からなる頭部を、上記の筒状の容器胴部の上部に成形して一体化させることによって、製造することができる。
なお、本発明において、先端部にエアー吹き出し口5を設けた擦り切りシャッター部2には、エアーシリンダー3とスピードコントローラー4を具備している。
前記のスピードコントローラー4によって、樹脂組成物の形成と同時にエアーの吹き出し量および、吹き出しのタイミングを調整することができる。
前記の擦り切りシャッター部2の先端部としては、例えば、図4に示すような形状のエアー吹き出し口5を設けることができる。
なお、エアー吹き出し口5の数は4個に限定されず、少なくとも1個設ければよく、4個以上設けてもよい。
また、エアー吹き出し口5の形状は、円形に限定されず、楕円等であってもよい。
なお、本発明において、口部に成形したネジ部を介して取り付けるキャップ等は、上記に挙げたポリオレフィン系樹脂等を使用して成形したキャップ等を使用することができる。
更に、上記でキャップ等を取り付ける際には、口部の開口部に、予め、樹脂のフィルムとアルミニウム箔、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム等を積層してなるインナ−シ−ル材をシ−ルし、その密閉性を考慮した後に、キャップ等を取り付けることが好ましい。
【0019】
而して、本発明においては、上記で製造したチュ−ブ容器の下端部の開口部から充填包装する内容物を充填し、次いでその開口部をヒ−トシ−ルして底溶着部を形成して、チュ−ブ包装体を製造することができる。
上記において、充填包装する内容物としては、例えば、練り歯磨き、化粧品、糊、練りがらし、練りわさび、クリ−ム、絵の具、軟膏、医薬品、その他等を挙げることができる。
【0020】
【実施例】
次に本発明について実施例を挙げて更に具体的に本発明を説明する。
(実施例1)
厚さ170μmの低密度ポリエチレンフィルムからなる表面樹脂層面と、酸化珪素の蒸着膜を有する12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムからなる中間層の非酸化珪素の蒸着膜面とを、2液硬化型ウレタン系接着剤を使用してドライラミネ−ション法で積層し、次に、中間層としての酸化珪素の蒸着膜面に、厚さ170μmの低密度ポリエチレンフィルムからなる裏面樹脂層面を2液硬化型ウレタン系接着剤を使用してドライラミネ−ション法を利用して積層して押し出しラミネ−トチュ−ブ容器用積層シ−トを製造した。
次に、上記で製造したラミネ−トチュ−ブ容器用積層シ−トのラミネート原反を使用し、これを丸めてその重合部分の背貼り部を200℃、6m/minのスピードで熱溶着することによって、上記の積層シ−トの裏面樹脂層が内周面層となる直径38mmの筒を、胴長170mmに切断して、チュ−ブ本体となる筒状の容器胴部を製造した。
次に、上記で製造した筒状の容器胴部をチュ−ブ容器成型用のマンドレルに装着し、筒状の容器胴部の一方の端部に、メタロセン触媒を用いて重合した密度0.90〜0.94g/cm3、メルトインデックス3.5(g/10min)の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(品名「カーネル KF360」、メーカー「日本ポリケム株式会社」)を成形温度230℃にて筒状の樹脂組成物に向けてエアーを吹いてスリーブに切断し、コンプレッション成形法により、円錐台形状の肩部とそれに連続する口部を成型した。
而して、肩部と口部との樹脂組成物をスリーブに切断する際、切れが良く、型に樹脂がつかず、中空状態を保持し、安定してコンプレッション成形できた。
得られた実施例1に係るチューブ容器は、非常に優れた柔軟性を示し、手で容易に変形し、圧縮することが可能であった。
【0021】(実施例2)
上記の実施例1で製造した筒状の容器胴部をチュ−ブ容器成型用のマンドレルに装着し、その筒状の容器胴部の一方の端部に、密度0.918g/cm3、メルトインデックス2g/10minの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(品名「カーネル KF280」、メーカー「日本ポリケム株式会社」)を成形温度230℃にて筒状の樹脂組成物に向けてエアーを吹いてスリーブに切断し、コンプレッション成形法により、円錐台形状の肩部とそれに連続する口部とからなる頭部を成型した。
而して、肩部と口部との樹脂組成物をスリーブに切断する際、切れが良く、型に樹脂がつかず、中空状態を保持し、安定してコンプレッション成形できた。
得られた実施例2に係るチューブ容器は、非常に優れた柔軟性を示し、手で容易に変形し、圧縮することが可能であった。
【0022】(比較例1)
上記の実施例1で製造した筒状の容器胴部をチュ−ブ容器成型用のマンドレルに装着し、その筒状の容器胴部の一方の端部に、実施例1で使用した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂100重量部からなるブレンド物を成形温度230℃にて筒状の樹脂組成物に向けてエアーを吹かずにスリーブに切断し、コンプレッション成形法により、円錐台形状の肩部とそれに連続する口部とからなる頭部を成型した。
得られた比較例1に係るラミネートチューブ容器は、肩部とそれに連続する口部とからなる頭部の樹脂組成物をスリーブに切断する際、エアーを吹かずにスリーブに切断したため、切れが悪く、中空状態を保持していることが困難で、安定して製造することができなかった。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、チュ−ブ容器の肩部と口部からなる頭部は、密度0.90〜0.94g/cm3、メルトインデックス0.5〜40の低密度ポリエチレン樹脂に着目し、これを成形原料として使用して、押出機から筒状に溶融押出し、筒状の樹脂組成物に向けてエアーを吹いてスリーブに切断したところ、切れが良く、型に樹脂がつかず、生産性が向上し、安定してコンプレッション成形でき、チュ−ブ容器を構成するの筒状の容器胴部の上端部分に接合して、口部、肩部等からなる頭部を形成してチュ−ブ容器を製造し、当該チュ−ブ容器内に練り歯磨き等を充填包装したところ、口部、肩部等の頭部が柔軟性を有し、その部分を押し潰したり、また、その部分を手で曲げることもでき、その結果、内容物をスム−ズに絞り出すことができ、その肩部、口部等の頭部の成形体内に内容物が残留することなく最後までその全部を使いきることができ、内容物等の変質がなくその保存性に優れ、シ−ル強度等にも優れてデラミ現象を起こさず内容物等の漏洩もないチュ−ブ容器を製造することができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるラミネ−トチュ−ブ容器の構成の一例を示す概略的半断面図である。
【図2】図1に示すラミネ−トチュ−ブ容器のA−A′における断面図である。
【図3】口部、肩部を形成する押出し機における要部の実施例を示す概略図である。
【図4】図3において、押出された樹脂を吐出部から切り離す補助手段として用いるエアー吹き出し口の概略図である。
【符号の説明】
1 吐出口
2 擦り切りシャッター部
3 エアーシリンダー
4 スピードコントローラー
5 エアー噴出し口
6 冷却水
7 樹脂組成物
8 成形金型(雄型)部
9 マンドレル
10、13 筒状の容器胴部
11 積層材
12 溶着部
14 肩部
15 口部
16 頭部
17 キャップ
18 ネジ部
50 口部、肩部を形成する押出し機における要部の実施例を示す概略図
Claims (3)
- 下端部が閉塞されている筒状の容器胴部と、該筒状の容器胴部の上端部に連接している円錐台形状の肩部と、該肩部に連接している口部とからなるチュ−ブ容器において、上記の肩部と口部が、密度0.90〜0.94g/cm3、メルトインデックス0.5〜40g/10minの線状低密度ポリエチレン樹脂を成形原料として使用して成形されていることを特徴とするチュ−ブ容器。
- 前記の肩部と口部が、メタロセン触媒を使用して重合した密度0.905〜0.925g/cm3、メルトインデックス0.5〜20g/10minの線状低密度ポリエチレン樹脂を成形原料として使用することを特徴とする請求項1に記載のチュ−ブ容器。
- 前記の肩部と口部が、押出機の押出しノズルから筒状に溶融押出し、筒状の樹脂組成物に向けてエアーを吹いてスリーブに切断し、コンプレッション成形、接合していることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の記載のチュ−ブ容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002371138A JP2004203394A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | チューブ容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002371138A JP2004203394A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | チューブ容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004203394A true JP2004203394A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32810084
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002371138A Pending JP2004203394A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | チューブ容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004203394A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008074452A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Kao Corp | 毛髪化粧料入りチューブ容器 |
EP3482928B1 (en) | 2017-11-10 | 2022-02-16 | Albéa Services | Laminated material for forming a flexible container, assembly comprising said laminated material and a tube head, and flexible container comprising said assembly and a cap |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002371138A patent/JP2004203394A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008074452A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Kao Corp | 毛髪化粧料入りチューブ容器 |
EP3482928B1 (en) | 2017-11-10 | 2022-02-16 | Albéa Services | Laminated material for forming a flexible container, assembly comprising said laminated material and a tube head, and flexible container comprising said assembly and a cap |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6138423B2 (ja) | ラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート及びラミネートチューブ容器 | |
EP3214006B1 (en) | Bioplastic collapsible dispensing tube | |
JP6051576B2 (ja) | ラミネートチューブ容器、及びその製造方法 | |
JP4268230B2 (ja) | ラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器 | |
JP2004203394A (ja) | チューブ容器 | |
JP6793662B2 (ja) | トップシール材付きチューブ容器 | |
JP4249370B2 (ja) | ラミネ−トチュ−ブ容器 | |
JP3789573B2 (ja) | 積層材、およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器 | |
JP2020172300A (ja) | チューブ容器 | |
JP3776553B2 (ja) | ラミネ−トチュ−ブ容器 | |
JP2005306415A (ja) | ラミネ−トチュ−ブ容器 | |
JP2003165566A (ja) | 蓋材および成形蓋の製造方法 | |
JP4156054B2 (ja) | ラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器 | |
JP2001301071A (ja) | ラミネ−トチュ−ブ容器 | |
JPH11198950A (ja) | チュ−ブ容器 | |
WO2024202442A1 (ja) | チューブ容器および容器入り物品 | |
JP2769564B2 (ja) | 多層構造物及び易開封性容器 | |
JP2003200969A (ja) | ピロー包装袋 | |
WO2023084953A1 (ja) | 紙層を含む積層体、及びチューブ容器 | |
JP7387982B2 (ja) | 容器及び容器の製造方法 | |
JP6304355B2 (ja) | ラミネートチューブ容器、及びその製造方法 | |
JPH04144744A (ja) | 多層シート類及び易開封性容器 | |
JPH10194274A (ja) | 積層材およびそれを使用した包装用容器 | |
JPH10167292A (ja) | ラミネ−トチュ−ブ容器 | |
JP4043912B2 (ja) | チューブ容器の製造方法及びその製造方法を用いて製造されたチューブ容器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20051216 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20070718 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070724 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20070919 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071106 |