JP2004203348A - ハンモック型ベビーカー - Google Patents

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Abstract

【課題】ベビーカーのシートの安定性を向上し得るようにするとともに、乳幼児の姿勢に合わせて足受けを自在に出し入れする機能を簡単な機構により達成できるようにすること。
【解決手段】前脚及び後脚を連結する左右の連結バーを互いにつなぐステー24によって、ベビーカー本体に吊設されたシート26の座面部を支持するようにしたハンモック型ベビーカーにおいて、上記ステー24に、そのステー24に直交するように前後方向に延びかつ前後方向に進退可能な座面支持部材30を突設するとともに、上記座面支持部材30の先端部に左右方向に延び、シートの足受け部を支持する足受け支持具31を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳幼児用のシートをベビーカー本体から吊設したハンモック型ベビーカーに係り、特にそのシートの座面部を前脚及び後脚を連結する左右の連結バーを互いにつなぐステーによって支持するようにしたハンモック型ベビーカーに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、乳幼児用のシートをベビーカー本体から吊設したハンモック型ベビーカーの概略構成を示す一部切り欠き斜視図であり、前輪11を有する左右一対の前脚12、後輪13を有する左右一対の後脚14、ほぼ逆U字状に屈曲された手押杆15、及び左右一対のアームレスト16によりベビーカー本体が構成されている。そして上記左右のアームレスト16、16間には着脱可能なガードアーム17が掛け渡されている。上記手押杆15を構成する左右のパイプ18の先端近傍部にはそれぞれ上記アームレスト16の一端が枢着されており、その各アームレスト16の他端に前脚12の頂端部が枢着されている。また、左右の後脚14の頂端部も上記アームレスト16の中間部に枢着されており、その後脚14の中間部にはく字状に屈曲されたブラッケット19の一端が枢着されている。そして、そのブラッケット19の中間位置に前記パイプ18の先端がそれぞれ枢着されており、ベビーカーの展開状態に於いて、上記ブラッケット19の他端に形成された係合部に上記パイプ18の下端部に摺動可能に装着されたロック部材20が係合し、その展開状態を維持するようにしてある。
【0003】
一方、上記左右の前脚12は足乗せを有する前側連結バー21によって連結されており、左右の後脚14は後側連結バー22によって連結されている。さらに、各前脚12の中間部には連結バー23の前端が枢着され、その連結バー23の後端が上記ブラッケット19とともにパイプ18の先端部に枢着され、また左右の連結バー23の中間部が左右方向に延びるステー24によって連結されている。
【0004】
しかして、パイプ18の下端に設けられているロック部材20をブラッケット19の上端に設けられている係止部に係合することによって、ベビーカーが使用可能な展開状態に保持される。一方、手押杆15に設けられている操作装置25を操作することにより上記ロック部材20とブラッケット19との係合が離脱されると、アームレスト16及び連結バー23が前記パイプ18に対して各枢着点を中心として上方に揺動可能となり、前脚12と後脚14とがほぼ平行状態に揺動され、携帯に便利なように折り畳むことができる。
【0005】
さらに、手押杆15、前側連結バー21、後側連結バー22、及びステー24は、2つの同一垂直面内において各中間部の2カ所がジョイントにより折り畳み可能としてある。したがって、上述のように前脚12と後脚14を平行状態に折り畳んだ後左右のパイプ18を前方に移動させると、上記手押杆15、前側連結バー21、後側連結バー22、及びステー24の両端部が前方に折り曲げられ、ベビーカーを三つ折り状態に折り畳むことができる。
【0006】
ところで、左右のパイプ18及び連結バー23に幼児用のシート26が取り付けられている。すなわち、幼児用のシート26の背部が左右のパイプ18に装着され、座面部が左右の連結バー23に取り付けられ、所謂ハンモック状に吊設されている。そして、前記ステー24によって上記座面部が支持されている。
【0007】
ところが、このようなハンモック型ベビーカーにおいては、座面部内に板状の心材が内装されているので、座面部が左右方向に移動することはなく安定しているけれども、この座面部は左右方向に延びる1本のステー24で支持されているだけであるので、前後位置では極めて不安定である等の問題がある。そこで、上記ステー24に前後方向に延びる座面支持部材を突設することによって、上記座面部の左右方向に延びる1本のステー24を中心とする揺動を防止するようにしたものが提案されている。
【0008】
一方、ベビーカーにおいて、背部をフルリクライニングさせたときに、足を伸ばしてその足を置くことができるようにするための足受けを、乳幼児の姿勢に合わせて自在に出し入れすることができるようにすることも提案されている。
【0009】
【特許文献】
特願2001−285299号
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、座面部の前後位置の不安定性を取り除く機能と、乳幼児の姿勢に合わせて足受けを自在に出し入れする機能とはそれぞれ別々の機構により行うように構成されており、両方の機能を奏する機構を設けた場合にはベビーカーの構造が複雑となる等の問題がある。本発明はこのような点に鑑み、シートの安定性を向上し得るようにするとともに、乳幼児の姿勢に合わせて足受けを自在に出し入れする機能を簡単な機構により達成できるようにしたベビーカーを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前脚及び後脚を連結する左右の連結バーを互いにつなぐステーによって、ベビーカー本体に吊設されたシートの座面部を支持するようにしたハンモック型ベビーカーにおいて、上記ステーに、そのステーに直交するように前後方向に延びかつ前後方向に進退可能な座面支持部材を突設するとともに、上記座面支持部材の先端部に左右方向に延び、シートの足受け部を支持する足受け支持具を設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図4を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明のベビーカーの要部のみを示す部分図であり、各前脚12の中間部には連結バー23の前端が枢着され、その連結バー23の後端が後脚14に枢着されたブラッケット19とともにパイプ18の先端部に枢着されており、上記左右の連結バー23の中間部が左右方向に延びるステー24によって連結されている。上記ステー24にはその中間部2カ所にジョイント24a、24bが設けられており、そのジョイント24a及び24bで折り畳み可能としてある。
【0013】
これらの構成は従来のものと同一であるが、本発明においては、上記ステー24に、上記ジョイント24a、24bより外側部分の左右2カ所にステー24に直交するように前後方向に延びる左右一対の座面支持部材30が突設されており、その一対の座面支持部材30が前後方向に進退可能としてある。そして、上記左右の座面支持部材30の先端部間には、シートの足受け部を支持する帯状の足受け支持具31が張設されている。図2は、上記シート26の下面側と座面支持部材30及び足受け部支持帯31との関係を示す図であり、上記シート26の下面側には、左右方向に延びる袋状の開口32が形成されており、その開口32に前記帯状の足受け支持具31が挿通され、上記シート26と帯状の足受け支持具31が互いに連結されている。また、上記座面支持部材30の先端部にはその座面支持部材30の進退操作用の取っ手33が設けられている。
【0014】
しかして、前述のようにベビーカー本体に乳幼児用のシート26を吊設した場合、その座面部、特に座面内に内装された心材26aが単にステー24ばかりでなくそのステー24から前後方向に延びる座面支持部材30によって支持される。したがって、座面がステー24を中心として揺動することがなく、座面の安定性が向上される。
【0015】
また、図3に示すように、上記座面支持部材30を後方に引き込ませた状態にし、その座面支持部材30の前端部から前方に突出しているシート26の足受け部を下方に折り曲げることにより、幼児を座らせた状態でベビーカーに乗せることができる。
【0016】
一方、図4に示すように、シート26の背部をフルリクライニングさせた場合には、左右の座面支持部材30を前方側に引き出せば、シート26の先端部の足受け部が上記座面支持部材30に取り付けられている足受け支持具31により支持され、上記足受け部が座面部と同一面内に保持される。したがって、上記シート26上に乳幼児を足を伸ばした状態で寝かせることができる。
【0017】
また、前記帯状の足受け支持具31は、シート26の下面側に形成された左右方向に延びる袋状の開口32に挿通され、上記シート26と帯状の足受け支持具31が互いに連結されているので、座面支持部材30が露出するようなこともなく、乳幼児の足が直接上記座面支持部材30に当たることを防止することができ、しかも外観が損なわれるようなこともない。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、上述のように構成したので、ハンモック型のシートの座面部が上記ステーから前後方向に延びる座面支持部材で支持され、座面部がステーを中心として揺動したり前後に移動することが防止され、座面部の安定性が向上される。
しかも、上記座面支持部材を前方に引き出すことにより座面部の先端側の足受け部を座面部と同一面内に支持することができ、上記シート上に乳幼児を足を伸ばした状態で寝かせることもできる。しかして、本発明は、座面安定のためのステーに足受けの機能を兼ね備えさせることができ、部材点数を減らすとともに、構造を簡単化でき、車体の軽量化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベビーカーの要部を示す図。
【図2】本発明ベビーカーにおけるシートの座面を下方から見た図。
【図3】本発明ベビーカーの作動状態を示す図であり、座面支持部材を引き込めた状態を示す図。
【図4】本発明ベビーカーの作動状態を示す図であり、座面支持部材を引き出し足受け部を支持するようにした状態を示す図。
【図5】従来のベビーカーの概略構成を示す図。
【符号の説明】
12 前脚
14 後脚
23 連結バー
24 ステー
26 シート
30 座面支持部材
31 足受け支持具
32 開口

Claims (3)

  1. 前脚及び後脚を連結する左右の連結バーを互いにつなぐステーによって、ベビーカー本体に吊設されたシートの座面部を支持するようにしたハンモック型ベビーカーにおいて、上記ステーに、そのステーに直交するように前後方向に延びかつ前後方向に進退可能な座面支持部材を突設するとともに、上記座面支持部材の先端部に左右方向に延び、シートの足受け部を支持する足受け支持具を設けたことを特徴とする、ハンモック型ベビーカー。
  2. 上記足受け支持具は、左右の座面支持部材の先端部を連結する帯状体から成り、シートの座面部の裏面に設けられた開口に挿通支持されていることを特徴とする、請求項1記載のハンモック型ベビーカー。
  3. 座面支持部材の先端部には、座面支持部材の進退操作用の取っ手が装着されていることを特徴とする、請求項1または2記載のハンモック型ベビーカー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007210533A (ja) * 2006-02-10 2007-08-23 Pigeon Corp ベビーカー
JP2014223834A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 コンビ株式会社 乳母車

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