JP2004202812A - 画像出力装置、制御装置、プログラム、記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像出力装置101は、(1.)プリンタ装置のステータス確認処理(プリンタ装置状態監視処理)、画面非表示処理、(2.)画像データのロード処理、色変換、リサイズ、トリミング、(3.)画像データの転送処理、印刷出力、について、上記(1.)〜(3.)の処理プロセスを生成し、これらの処理プロセス(1.[メイン処理等]/ステップ602〜ステップ606)(2.[ロード処理等]/ステップ607〜ステップ610)(3.[転送処理等]/ステップ611〜ステップ615)を同時、並列的に実行する。また、1の画像データを読み込むメモリ領域毎に読込フラグ(ロードフラグ)を設けることにより、読込処理(ロード処理)及び転送処理を画像データ毎に排他制御する。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラで撮影した画像、スキャナで読込んだ画像、持参した記録メディアに記録されている画像データ、装置に予め保存してある画像等を合成編集してプリントできる画像プリントシステム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ等で撮影した画像は、従来のように写真店にフィルムを持ち込んで印刷してもらうのでなく、パソコンやプリンタなどを用いて自宅でプリントすることが可能である。また、既にプリントされた写真もスキャナー等で読み取り、焼き増し、引き延ばしなどを行うことができる。
【0003】
ところが、撮影した画像をより美しく、様々な工夫を凝らして加工したいという要求が存在する一方で、デジタルカメラ、パソコン、プリンタ、スキャナー等の電子機器は進歩が速く、次々に性能の高い新製品が売り出されるため、個人が常に、最高級のプリント作成を行うことは難しく、また撮影された画像と合成するフレーム画像等の副画像も、個人では利用可能なものには限界が有る。
【0004】
そこで、カメラ店等の店舗に設置された、比較的小さなスペースに設置することが可能な画像出力装置である、デジタルフォトプリント装置により、画像が記録された記録媒体や、既にプリントされた写真を持ちこんで、フレーム画像等を合成したりしてプリントする方法がある(デジタルフォトプリントシステム、例えば、[特許文献1]、[非特許文献1]参照。)。
また、待ち時間が生じるといった印刷出力に係る不都合に対応すべく、即時プリントあるいはバックヤードプリントを選択可能な画像プリントサービスシステムが提案されている(例えば、[特許文献2]参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−46324号公報(第18頁段落番号[0145]、図5〜図10)
【特許文献2】
特開2002−46324号公報(第5頁段落番号[0032])
【非特許文献1】
大日本印刷株式会社、“デジカメプリントのすすめ”、[online]、[2002年12月1日検索]、インターネット<URL:http://www.digicamates.com/susume/index.html>
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、印刷処理には、プリンタ装置に関する処理、画像データのロード処理、画像データの転送処理等の種々の処理を必要とするため、相当の処理時間がかかるという問題点がある。特に、即時プリントの場合は、印刷処理自体の処理時間がそのまま待ち時間に影響する。
また、印刷処理中は、利用者から受け付けた指示を即座に反映することが困難であり、例えば、印刷開始後に、利用者が画面非表示設定を指示しても、画面を非表示にすることができないという問題点がある。
【0007】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、印刷処理時間を短縮することを可能とする画像プリントシステム等を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために第1の発明は、入力された画像データに基づいて画像を印刷する画像出力装置であって、入力された画像データを保持する保持手段と、前記保持した画像データを読み込む読込処理と前記読み込んだ画像データを転送する転送処理とを並列に行う並列処理手段と、前記転送された画像データを印刷する印刷出力手段と、を具備することを特徴とする画像出力装置である。
【0009】
また、前記並列処理手段は、さらに、状態監視処理あるいは表示処理を並列に行うようにしてもよい。
また、前記読込処理及び前記転送処理を前記画像データ毎に排他制御する排他制御手段を具備するようにしてもよい。
【0010】
第1の発明では、画像出力装置は、入力された画像データをハードディスク装置等の記憶装置に保持し、記憶装置に保持した画像データをメモリ等に読み込み(ロードし)、ロードした画像データをプリンタ装置等の出力装置に転送し、画像を印刷出力する。この際、画像出力装置は、読込処理(ロード処理)及び転送処理を並列的に実行する。
【0011】
第1の発明では、読込処理(ロード処理)及び転送処理等を並列的に実行することにより、全体の処理時間を大幅に短縮することができる。特に、印刷出力処理する画像の種類が多い場合、この効果は顕著である。
【0012】
尚、読込処理(ロード処理)及び転送処理等だけでなく、プリンタ装置等の状態監視処理、モニタ画面の表示処理等についても、並列的に実行するようにしてもよい。この場合、印刷出力中のモニタ画面表示を抑制するといった利用者の指示等を、印刷出力中であっても、即座に反映することが可能である。
【0013】
また、1の画像データを読み込むメモリ領域毎に読込フラグ(ロードフラグ)を設けることにより、読込処理(ロード処理)及び転送処理を画像データ毎に排他制御することができるので、正確な処理を実現することができる。
【0014】
第2の発明は、画像を印刷する印刷出力装置に接続される制御装置であって、入力された画像データを保持する保持手段と、前記保持した画像データを読み込む読込処理と前記読み込んだ画像データを前記印刷出力装置に転送する転送処理とを並列に行う並列処理手段と、を具備することを特徴とする制御装置である。
【0015】
第1の発明では、制御装置(制御部)、印刷出力装置(プリンタ)等を一体として画像出力装置を構成したが、第2の発明のように、これらの制御装置(制御部)、印刷出力装置(プリンタ)は、分離して構成することもできる。この場合、各装置は、ネットワーク、接続線等により接続するようにしてもよい。
尚、ネットワークは、LAN(ローカルエリアネットワーク)、専用回線、インターネット等のネットワークであり、有線、無線を問わない。また、接続線は、ケーブル等の接続線であり、有線、無線を問わない。
【0016】
第3の発明は、第1の発明の画像出力装置として機能させるプログラムである。
第4の発明は、第1の発明の画像出力装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体である。
第5の発明は、第2の発明の制御装置として機能させるプログラムである。
第6の発明は、第2の発明の制御装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体である。
上述のプログラムをCD−ROM等の記録媒体に保持させて流通させてもよいし、このプログラムを通信回線を介して送受することもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る画像プリントシステム等の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
【0018】
最初に、図1を参照しながら、本発明の実施の形態に係る画像プリントシステム100の構成について説明する。
図1は、画像プリントシステム100の構成を示すブロック図である。
【0019】
画像プリントシステム100は、画像出力装置101等により実現される。
画像出力装置101は、画像データ読込書込手段111、画像編集合成手段112、素材データベース(素材DB)113、プリント手段114、注文内容入力手段115、課金手段116等を備える。
【0020】
画像データ読込書込手段111は、被写体121をデジタルカメラ等の撮像装置により撮像したり、原稿122をスキャナ装置等の原稿読取装置により読み取ったり、予め画像データが記録された記録媒体123から読み取ることにより、画像データを取得する。また、画像データ読込書込手段111は、画像出力装置101が作成した画像データを記録媒体123に記録することもできる。
記録媒体123は、例えば、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード(CFカード)、フロッピー(登録商標)ディスク、PCカード、CD−ROM等である。
【0021】
画像編集合成手段112は、1つ以上の入力または選択した画像データに対して、落書き、スタンプのような加工、画像データの切抜き、変倍、切抜いた画像の他の画像への貼付け等、合成編集等を対話的に行う対話型インターフェース手段と画像処理プログラムで構成される。加工や合成編集に扱う画像データとしては、素材データベース113に存在する素材画像データ、フレーム画像データ等を用いることもできる。
【0022】
プリント手段114は、高解像度カラープリンタである。昇華型あるいはインキジェット型などの方式は問わない。
【0023】
注文内容入力手段115により利用者は、出力すべき注文内容を必要に応じて選択する。選択する項目としては、プリントモードの選択(実画像データの通常の出力を行うのか、インデックスプリント出力を行うのか、はがきプリントを行うのか、シールプリントを行うのか、証明写真プリントを行うのか、等の指定)、さらに実画像データの通常の出力等の場合には、複数コマ分の画像データを入力した場合のどの画像をプリントするかの指定(デジタルカメラ画像を出力する場合のインデックス画像のモニタ表示とインデックスからの選択指定)、プリント枚数やプリントサイズの指定などがある。尚、利用者は、画像を出力する前に、1つ以上の画像データを指定して加工および合成編集することができる。
【0024】
注文内容入力手段115としては、例えば、CRTや液晶パネル等の表示手段と一体化されたタッチパネルや、キーボード、マウスやトラックボールのような各種ポインタを用いることができる。
課金手段116は予め投入された金額に応じて、画像出力装置101の各機能を有効とする。
【0025】
次に、図2を参照しながら、画像出力装置101の外観構成について説明する。
図2は、画像出力装置101の外観斜視図である。
【0026】
画像出力装置101の上段部正面には、タッチパネル付きモニタ等であるモニタ画面201が配置されている。モニタ画面201は、操作の案内や、操作の状況や、読み取った画像或いは編集加工した画像等を表示する表示手段としての機能を発揮する。
【0027】
モニタ画面201の画面の横には、メディア挿入口202が設置される。上段部と下段部を分けている水平部には、プリント物の画像を読み取ってデジタルデータ化するスキャナ面203が設置される。また、モニタ画面201の画面の上には、デジタルカメラ等の撮像装置により被写体を撮像するためのレンズ窓204が設置される。これらのメディア挿入口202、スキャナ面203、レンズ窓204は、画像データ読込書込手段111の一部を構成する。
【0028】
メディア挿入口202は、各種メディア(スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード(CFカード)、フロッピー(登録商標)ディスク、PCカード、CD−ROM等)の挿入口であり、フロッピー(登録商標)ディスク挿入口、CD−ROM挿入口、PCカード挿入口、スマートメディア挿入口、コンパクトフラッシュ(登録商標)挿入口等がひとまとめの位置に配置されている。
【0029】
また、画像出力装置101の筐体内には上記各記録メディアの挿入口に対応して、それぞれの読取書込装置の本体が設置されている。各挿入口には、手数料の徴収が完了するまで記録メディアを取り出せないように、シャッタ(図示しない)を備えても良い。
【0030】
画像出力装置101の下段部には、料金投入口(硬貨投入口205、紙幣挿入口206)、返却レバー207、返却口208、レシート取出口209、プリント物取出口210、スピーカ211、メインテナンスキー212、ドア開閉キー213等がそれぞれ配置されている。
【0031】
料金投入口(硬貨投入口205、紙幣挿入口206)、返却レバー207、返却口208、レシート取出口209は、課金手段116の一部を構成する。
顧客は、硬貨投入口205に硬貨を投入したり、紙幣挿入口206に紙紙幣を挿入することにより料金を支払う。釣銭がある場合には返却口208から放出されるので、それを受け取れる。また、硬貨が詰まった時には硬貨返却レバー207を回すことにより返却口208から放出されるので、それを受け取れる。
料金を徴収した後、レシート取出口209から徴収した金額や注文内容が印刷されたレシートが放出される。
【0032】
プリント物取出口210は、プリント手段114の一部を構成する。利用者は、タッチパネルボタンに触れるなどしてプリント実行を指示した後、プリント物取出口210から放出されるプリント物を受け取る。
スピーカ211は、待機中や操作中に音声、BGM、効果音などを再生する。
【0033】
メンテナンスキー212は、ユーザーを受け付けることのできる通常の運転モードと、管理者が画像プリントシステムの設定やメンテナンスを行う管理モードを切り替えるキーである。
【0034】
また、外観からは明確に認識できないが、ポスト型画像出力装置101の筐体内には、ポスト型画像出力装置101の各構成部分を制御するための制御部を含むパソコンや、電圧の変換を行う電源ボックス、停電時に制御部のCPUやハードディスク等の破損を防ぐ無停電電源装置等が設置される。
【0035】
次に、図3を参照しながら、画像出力装置101の概略構成について説明する。
図3は、画像出力装置101のハードウェア構成図である。
【0036】
画像出力装置101は、制御部301、ハードディスク302、入出力部303(CD−ROMドライブ装置、キーボード、マウス等)、デジタルカメラ305、スキャナ306、各種メディア読取書込部307(1〜n)、シャッタ308(1〜n)、モニタ309(タッチパネル付き)、コインメック310、ビルバリ311、レシートジャーナル処理部312、プリンタ313等が、バス314を介して接続される。
【0037】
制御部301は、CPU、ROM、RAM等で構成され、大容量記憶媒体としてのハードディスク302に格納されたプログラムに従って、バス314を介して接続された各装置を駆動制御する。
【0038】
ハードディスク302には、各構成部分を駆動制御するプログラム、例えば各記録メディアに対応する読取書込プログラム、シャッタの開閉制御プログラム、課金プログラム等の他に、画像編集合成手段112の一部として入力または選択された画像を編集加工するための画像処理プログラム、間引きデータを作ってインデックスデータを作成する画像処理プログラム、注文内容入力手段115の一部として対話型メニューをモニタ309に表示し、プリント手段114に対してプリント条件を設定して、プリント開始を指示するプログラム、および、画像の合成に用いるフレーム、背景画像、ぬりえ用の線画イラスト画像等の画像データを記憶した素材データベース113が格納されている。
【0039】
これらの各プログラムコードは、制御部301により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
【0040】
入出力部303(CD−ROMドライブ装置、キーボード、マウス等)は、制御部301のROMやハードディスク302に記憶されているプログラムや情報をバージョンアップ、あるいは、画像プリントシステムの動作設定、機器設定等の設定を行う際に用いられ、メンテナンスキーにより本体部を管理モードに切り替えて、入出力部303にバージョンアップ用のCD−ROMを挿入し、データの書き換えを行ったり、設定データを入力して設定を行う。
【0041】
デジタルカメラ305、スキャナ306、各種メディア読取書込部307(1〜n)は、画像データ読込書込手段111に相当する。
シャッタ308は、記録メディア挿入口に設けられ、当該記録メディア挿入口を開閉し、読取処理の最中に記録メディアを取り出せないようにしたり、課金処理が完了するまで記録メディアを取り出せないようにすることができる。
【0042】
モニタ309に表示された操作案内に従って、同モニタ309に表示されたタッチパネルボタンを選択し触れることにより、プリントモードの選択およびオリジナル画像データの読み込みから、加工、合成編集、プリント物の出力までの一連の操作を行うことができる。
【0043】
コインメック310、ビルバリ311、レシートジャーナル処理部312は、課金手段116に相当し、硬貨投入、紙幣挿入を受け付けたり、レシートの発行を行う。
プリンタ313は、プリント手段114に相当し、画像の印刷出力処理を行う。
【0044】
次に、図4を参照しながら、画像出力装置101の動作について説明する。
図4は、画像出力装置101の動作を示すフローチャートである。
【0045】
画像出力装置101は、サービスの内容、手順、案内等を示すメニュー画面を表示し、利用者に選択させる。(ステップ401)。
画像出力装置101は、画像データを取得する(ステップ402)。利用者は、画像データの入力に際し、記録メディアからの読み取り、スキャナからの読み取り、撮像装置(デジタルカメラ等)による被写体の撮像等の方法を選択することができる。
【0046】
画像出力装置101は、利用者の指示に基づいて、画像の加工、編集、合成等を行う(ステップ403)。画像の加工、編集、合成は、例えば、入力画像データ同士、フレーム画像、既存画像等の合成、塗色、文字入力、移動、拡大・縮小、はがきデータ作成等である。
【0047】
画像出力装置101は、利用者の注文内容(出力形態(写真プリント、シールプリント、インデックスプリント、はがきプリント等)、プリント枚数等)に応じて、課金処理、レシート発行処理を行う(ステップ404)。
【0048】
画像出力装置101は、色修正、リサイズ、トリミング、レイアウト、文字・ロゴ合成等の画像処理を行い(ステップ405)、画像処理した画像データをハードディスク装置等に保持し(ステップ406)、出力可能状態となったプリンタ装置に当該画像データを転送し、印刷出力処理を行う(ステップ407)。
画像プリントシステム100の稼働を続ける場合(ステップ408のNO)、画像出力装置101は、ステップ401〜ステップ408までの処理を繰り返す。
【0049】
次に、図5〜図10を参照しながら、印刷出力処理(ステップ407)における、画像出力装置101の動作を説明する。
【0050】
まず、図5を用いて、従来のシングルプロセスによる印刷処理について説明する。
図5は、シングルプロセスによる印刷処理を示すフローチャートである。
【0051】
画像出力装置101は、プリンタ装置のステータスを取得し(ステップ501)、プリンタ装置にエラーが発生している場合(ステップ502のYES)、エラー処理を行う(ステップ510)。
【0052】
画像出力装置101は、プリンタ装置が正常である場合(ステップ502のNO)、利用者指示による処理(例えば、印刷処理中にモニタ画面に画像を表示させないといった画面非表示処理)を行い(ステップ503)、画像データをハードディスク等の記憶装置からメモリ上にロードし(ステップ504)、色修正、リサイズ、トリミング等の所定の画像処理を施し(ステップ505)、ブロック単位で画像データをメモリからプリンタ装置へ転送する(ステップ506)。
【0053】
プリンタ装置は、全ブロックについて画像データの転送が完了すると(ステップ507のYES)、印刷出力を行い(ステップ508)、印刷出力待ちの画像データがある場合(ステップ509のYES)、ステップ501〜ステップ510の処理を繰り返す。
【0054】
次に、図6を用いて、本発明の実施の形態における、マルチプロセスによる印刷処理について説明する。
図6は、マルチプロセスによる印刷出力処理を示すフローチャートである。
画像出力装置101は、メイン処理プロセス(1.[メイン処理等])、ロード処理プロセス(2.[ロード処理等])、転送処理プロセス(3.[転送処理等])を並列的に同時に実行する。
【0055】
まず、メイン処理プロセスについて説明する。
画像出力装置101は、画像データのロード処理プロセス、及び画像データの転送処理プロセスを生成する(ステップ601)。
画像出力装置101は、プリンタ装置のステータスを取得し(ステップ602)、プリンタ装置にエラーが発生している場合(ステップ603のYES)、エラー処理を行う(ステップ606)。
【0056】
画像出力装置101は、プリンタ装置が正常である場合(ステップ603のNO)、利用者指示による処理(例えば、印刷処理中にモニタ画面に画像を表示させないといった画面非表示処理)を行い(ステップ604)、印刷処理待ちの画像データがある場合(ステップ605のYES)、ステップ602〜ステップ606の処理を繰り返し、印刷処理待ちの画像データがない場合(ステップ605のNO)、画像データのロード処理プロセス、及び画像データの転送処理プロセスを消去する(ステップ616)。
【0057】
画像出力装置101は、上記ステップ602〜ステップ606の処理(1.[メイン処理等])を行うと共に、ステップ601において生成したロード処理プロセスに係る処理(ステップ607〜ステップ610)(2.[ロード処理等])及び転送処理プロセスに係る処理(ステップ611〜ステップ615)(3.[転送処理等])を実行する。
【0058】
ここで、ロード処理プロセス、転送処理プロセスについて説明する前に、図7〜図10を参照しながら、ロードフラグについて説明する。
図7〜図10は、メモリの状態とロードフラグの値との関係を示す図である。
【0059】
図7〜図10に示すように、メモリ700は、ハードディスク装置等の記憶装置等からロードした(読み込んだ)画像データを一時的に記憶するメモリ領域であり、制御部301のRAM上に割り当てられたりする。メモリ700は、メモリ領域[0]701、メモリ領域[1]702より構成され、各メモリ領域は、少なくとも1の画像データを記録可能である。
画像出力装置101は、メモリ領域[0]、メモリ領域[1]の状態に対応させたフラグ値を、ロードフラグ[0]703、ロードフラグ[1]704として保持する。
【0060】
例えば、メモリ領域に画像データがロードされている場合、あるいは、当該メモリ領域への上書記録不可の場合(新たな画像データを記録不可の場合)は、当該メモリ領域に対応するロードフラグのフラグ値を「ON」とし、メモリ領域に画像データがロードされていない場合、あるいは、当該メモリ領域をクリアした場合、当該メモリ領域への上書記録可能な場合(新たな画像データを記録可能の場合)、当該メモリ領域に対応するロードフラグのフラグ値を「OFF」とする。
【0061】
図7に示すように、例えば、メモリ領域[0]及びメモリ領域[1]共にクリアされている場合、対応表710に示すように、ロードフラグ[0]、ロードフラグ[1]のフラグ値は共に「OFF」である。
【0062】
図8に示すように、例えば、メモリ領域[0]に画像データがロードされており、メモリ領域[1]がクリアされている場合、対応表810に示すように、ロードフラグ[0]のフラグ値は「ON」であり、ロードフラグ[1]のフラグ値は「OFF」である。
【0063】
図9に示すように、例えば、メモリ領域[1]に画像データがロードされており、メモリ領域[0]がクリアされている場合、対応表910に示すように、ロードフラグ[0]のフラグ値は「OFF」であり、ロードフラグ[1]のフラグ値は「ON」である。
【0064】
図10に示すように、例えば、メモリ領域[0]及びメモリ領域[1]共に画像データがロードされている場合、対応表1010に示すように、ロードフラグ[0]、ロードフラグ[1]のフラグ値は共に「ON」である。
【0065】
次に、図6に戻って、ロード処理プロセスについて説明する。
画像出力装置101は、フラグ値が「OFF」であるロードフラグがあるがどうかを判断する(ステップ607)。フラグ値が[OFF]であるロードフラグがある場合(ステップ607のYES)、当該ロードフラグに対応するメモリ領域に、印刷処理待ちの画像データをハードディスク装置等の記憶装置からロードする(ステップ608)。
【0066】
例えば、画像出力装置101は、ロードフラグ[0]が「OFF」の場合、メモリ領域[0]に画像データをロードし、ロードフラグ[1]が「OFF」の場合、メモリ領域[1]に画像データをロードする。
【0067】
画像出力装置101は、ロードした画像データに対して、色修正、リサイズ、トリミング等の所定の画像処理を施し(ステップ609)、ロード先のメモリ領域に対応するロードフラグを「ON」にする(ステップ610)。
画像出力装置101は、ロード処理プロセスを消去するまで、ステップ607〜ステップ610までの処理を繰り返す。
【0068】
続いて、図5を参照しながら、転送処理プロセスについて説明する。
画像出力装置101は、フラグ値が「ON」であるロードフラグがあるがどうかを判断する(ステップ611)。フラグ値が[ON]であるロードフラグがある場合(ステップ611のYES)、当該ロードフラグに対応するメモリ領域から、ブロック単位で画像データをプリンタ装置へ転送する(ステップ612)。
【0069】
例えば、画像出力装置101は、ロードフラグ[0]が「ON」の場合、メモリ領域[0]から画像データを転送し、ロードフラグ[1]が「ON」の場合、メモリ領域[1]から画像データを転送する。
【0070】
画像出力装置101は、全ブロックについて画像データの転送が完了すると(ステップ613のYES)、転送元のメモリ領域に対応するロードフラグを「OFF」にする(ステップ614)。
【0071】
ステップ614の処理において、画像出力装置101は、例えば、転送元がメモリ領域[0]である場合、ロードフラグ[0]を「OFF」とし、転送元がメモリ領域[1]である場合、ロードフラグ[1]を「OFF」とする。
【0072】
プリンタ装置は、メモリから転送された画像データについて、印刷出力を行う(ステップ615)。
画像出力装置101は、転送処理プロセスを消去するまで、ステップ611〜ステップ615までの処理を繰り返す。
【0073】
以上の過程を経て、画像出力装置101は、(1.)プリンタ装置のステータス確認処理(プリンタ装置状態監視処理)、画面非表示処理、(2.)画像データのロード処理、色変換、リサイズ、トリミング、(3.)画像データの転送処理、印刷出力、について、上記3つの処理プロセス(1.[メイン処理等])(2.[ロード処理等])(3.[転送処理等])を同時、並列的に実行する。
【0074】
図11は、図5に示したシングルプロセス処理における、印刷出力処理の処理時間の概略を示す図である。
図12は、図6に示したマルチプロセス処理における、印刷出力処理の処理時間の概略を示す図である。
【0075】
図11に示すように、シングルプロセス処理では、(1.[メイン処理等])、(2.[ロード処理等])、(3.[転送処理等])の各処理プロセスは、先行する処理プロセスの終了後に実行されるので、処理全体の処理時間は、例えば、各処理時間の和(T1+…+T6)となる。
【0076】
一方、図12に示すように、マルチプロセス処理では、(1.[メイン処理等])、(2.[ロード処理等])、(3.[転送処理等])の各処理プロセスは、並列的に同時に実行可能であるので、処理全体の時間は、例えば、1つの処理プロセスの処理時間(T1+T2)となり、シングルプロセス処理の場合と比較して、全体の処理時間を軽減することができる。
【0077】
図13〜図15は、印刷出力処理におけるモニタ画面表示の実施の形態を示す図である。
上記のように、画像出力装置101は、印刷出力処理中(ステップ407:図4)、モニタ画面上に図13に示すような画面1300を表示する。画面1300には、ボタン1301、印刷出力中の画像のプレビュ表示1302等が表示されたりする。
【0078】
ここで、利用者がボタン1301(「画面を隠す」)にタッチすると、図14に示す画面1400のように、画面全体が暗くなり、周囲の人からどんなプリントを行っているか解らなくなる。尚、利用者がボタン1401(「元に戻す」)をタッチすると、元の明るい画面1300が表示される。
【0079】
印刷処理が終了すると、画像出力装置101は、モニタ画面上に図15に示すような終了画面1500を表示する。利用者がボタン1501(「領収書」)にタッチすると、画像出力装置101は、領収書、レシート等を発行する。
【0080】
このように、画像出力装置101は、(1.[メイン処理等])、(2.[ロード処理等])、(3.[転送処理等])を並列的に実行するので、印刷処理中であっても、利用者が画面非表示の指示等を行った場合、即座に指示を実行することができる。
【0081】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、画像出力装置は、マルチプロセス処理により、印刷処理に係る複数の処理を並列的に同時に実行することができるので、全体の処理時間を軽減することができ、また、印刷処理中においても利用者の指示を即座に反映することが可能である。
【0082】
また、1の画像データを読み込むメモリ領域毎に読込フラグ(ロードフラグ)を設けることにより、読込処理(ロード処理)及び転送処理を画像データ毎に排他制御することができるので、正確な処理を実現することができる。
【0083】
尚、上記の実施の形態においては、メモリにメモリ領域[0]及びメモリ領域[1]を割り当て、同時に少なくとも2の画像データを保持可能として説明したが、2以上のメモリ領域を設け、メモリ上に2以上の画像データを同時に保持可能としてもよい。また、プリンタ装置においても、複数の画像データを保持可能なバッファ領域を設けるようにしてもよい。この場合、印刷出力処理中であっても、メモリからプリンタ装置へ画像データを転送可能であり、より高速にプリントすることができる。
【0084】
また、上記の実施の形態においては、画像単位で記録装置からメモリにロードし、ブロック単位でメモリからプリンタ装置に転送するものとして説明したが、ロード単位、転送単位はこれに限られず、メモリ容量、ロード速度、転送速度等に応じて、様々に設定することが可能である。
【0085】
また、上述したように、画像プリントシステムは、各手段(図1等)及び各装置(図3等)を一体とした画像出力装置(ポスト型画像出力装置)として構成してもよいし、その一部を分離して、接続線(ケーブル等、有線無線を問わない。)、ネットワーク(専用線、LAN、インターネット等、有線無線を問わない。)等により接続するようにしてもよい。
【0086】
以上、添付図面を参照しながら、本発明にかかる画像プリントシステム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0087】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明によれば、印刷処理時間を短縮することを可能とする画像プリントシステム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像プリントシステム100の構成を示すブロック図
【図2】画像出力装置101の外観斜視図
【図3】画像出力装置101のハードウェア構成図
【図4】画像出力装置101の動作を示すフローチャート
【図5】シングルプロセスによる印刷出力処理を示すフローチャート
【図6】マルチプロセスによる印刷出力処理を示すフローチャート
【図7】メモリの状態とロードフラグの値との関係を示す図
【図8】メモリの状態とロードフラグの値との関係を示す図
【図9】メモリの状態とロードフラグの値との関係を示す図
【図10】メモリの状態とロードフラグの値との関係を示す図
【図11】シングルプロセス処理における、印刷出力処理の処理時間の概略を示す図
【図12】マルチプロセス処理における、印刷出力処理の処理時間の概略を示す図
【図13】印刷出力処理におけるモニタ画面表示を示す図
【図14】印刷出力処理におけるモニタ画面表示を示す図
【図15】印刷出力処理におけるモニタ画面表示を示す図
【符号の説明】
100………画像プリントシステム
101………画像出力装置
111………画像データ読込書込手段
112………画像編集合成手段
113………素材データベース
114………プリント手段
115………注文内容入力手段
116………課金手段
301………制御部
302………ハードディスク
309………モニタ(タッチパネル付)
313………プリンタ
700………メモリ
701………メモリ領域[0]
702………メモリ領域[1]
703………ロードフラグ[0]
704………ロードフラグ[1]
Claims (10)
- 入力された画像データに基づいて画像を印刷する画像出力装置であって、
入力された画像データを保持する保持手段と、
前記保持した画像データを読み込む読込処理と前記読み込んだ画像データを転送する転送処理とを並列に行う並列処理手段と、
前記転送された画像データを印刷する印刷出力手段と、
を具備することを特徴とする画像出力装置。 - 前記並列処理手段は、さらに、状態監視処理あるいは表示処理を並列に行うことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
- 前記読込処理及び前記転送処理を前記画像データ毎に排他制御する排他制御手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像出力装置。
- 画像を印刷する印刷出力装置に接続される制御装置であって、
入力された画像データを保持する保持手段と、
前記保持した画像データを読み込む読込処理と前記読み込んだ画像データを前記印刷出力装置に転送する転送処理とを並列に行う並列処理手段と、
を具備することを特徴とする制御装置。 - 前記並列処理手段は、さらに、状態監視処理あるいは表示処理を並列に行うことを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
- 前記読込処理及び前記転送処理を前記画像データ毎に排他制御する排他制御手段を具備することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の制御装置。
- コンピュータを請求項1から請求項3までのいずれかに記載の画像出力装置として機能させるプログラム。
- コンピュータを請求項1から請求項3までのいずれかに記載の画像出力装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体。
- コンピュータを請求項4から請求項6までのいずれかに記載の制御装置として機能させるプログラム。
- コンピュータを請求項4から請求項6までのいずれかに記載の制御装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体。
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---|---|---|---|
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Cited By (1)
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KR101361510B1 (ko) * | 2006-08-01 | 2014-02-10 | 삼성전자 주식회사 | 프린팅장치 및 프린팅방법 |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002373714A patent/JP2004202812A/ja active Pending
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KR101361510B1 (ko) * | 2006-08-01 | 2014-02-10 | 삼성전자 주식회사 | 프린팅장치 및 프린팅방법 |
US8947709B2 (en) | 2006-08-01 | 2015-02-03 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Printing apparatus which is capable of editing printing data, and a printing method for use with the printing apparatus |
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