JP2004202468A - 廃水浄化処理用基材ならびにその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】木質チップ片の処理剤に毒性の少ない処理剤を使い、木質チップ片が素材に左右されることなく、且つ容易に製造できる寸法として多孔質化を図ることにより、浄化処理に寄与する微生物が繁殖しやすい担体となる廃水浄化処理用基材を開発する。
【解決の手段】木材をチップ化した木材片を加熱処理後、使用処理剤に食材にも使われる毒性の弱い処理剤である炭酸ナトリウムの希釈温水で洗浄し、さらに、酸化マグネシウムおよび酸化チタンの微粉末の溶液でエアレーション処理した後、乾燥したものを浄化処理用基材とすることである。
【選択図】図1
【解決の手段】木材をチップ化した木材片を加熱処理後、使用処理剤に食材にも使われる毒性の弱い処理剤である炭酸ナトリウムの希釈温水で洗浄し、さらに、酸化マグネシウムおよび酸化チタンの微粉末の溶液でエアレーション処理した後、乾燥したものを浄化処理用基材とすることである。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業廃水あるいは家庭雑排水等の浄化処理に寄与する微生物が繁殖しやすい担体となる廃水浄化処理用基材ならびにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木質チップ片を使った産業廃水あるいは家庭雑排水等の浄化処理あるいは生ゴミ、汚泥の処理に対しては各種の提案がなされており、浄化処理用基材についても、微生物が繁殖しやすくするために粒径に対する制限、あるいは、素材として微生物が繁殖しやすい多孔質材である杉などを無処理で使用するもの、微生物が繁殖しやすくするために多孔質化を図るための処理、例えば、酸・アルカリ処理をするもの、あるいは、過熱加圧水蒸気で半炭化処理するもの等々があり、処理方法、製造方法についても各種の提案がなされている。即ち、木質チップ片を酸・アルカリ処理にて木質の変質を防止する処理を施して廃水浄化処理用基材とする方法。(例えば、特許文献1参照)
また、木質細片を酸・アルカリ処理により木質中のリグニンを除去して、多孔質化を図って廃水浄化処理用基材とする方法。(例えば、特許文献2参照)
さらに、過熱加圧水蒸気で木材小片を半炭化処理することにより、多孔質化を図って生ゴミの処理用基材とする方法。(例えば、特許文献3参照)
【0003】
【特許文献1】特開平9−47773号公報
【特許文献2】特開昭52−103839号公報
【特許文献3】特許第3130474号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に述べたように、微生物の担体となる木質片の処理方法について注目すると、特開平9−47773号公報においては、処理剤として単に酸・アルカリを使用すると言うにとどまり、処理剤ならびに処理方法の特定がなく、使用する処理剤や方法によっては目的とする木質片の変質防止効果の出ないものもあり、発明の効果の検証、特定ができない。
【0005】また、特開昭52−103839号公報においては、塩酸・重亜硫酸ナトリウムによる処理により、木材細片に含まれるリグニンを溶出することにより、多孔質化を図ることによって、好気性菌の繁殖培養を著しく助長させることにより廃水の浄化効果を得るとしているが、上記記述では、処理剤の濃度や温度が特定できず、処理剤の濃度や温度によっては多孔質化が十分に達成できない場合がある上、上記の処理剤は毒性が強く、処理剤の残留などによる排水の2次的な汚染が懸念される等の問題があった。
【0006】さらに、特許第3130474号公報においては、過熱加圧水蒸気で木材小片を温度140〜250℃、圧力5〜10kg/cm2の条件で30〜120分間処理することにより、木材小片を半炭化させて樹木に含有されている精油成分を除去して、木材が本来有している多孔性を向上して生ゴミの処理に供しているが、過熱加圧水蒸気発生装置が必要なこと、木材小片に対する寸法制約(長さ3〜15mm、幅1〜3mm、厚み2〜5mm)が木材小片の製造上の制約として問題があり、さらに、半炭化された木材小片に含まれるカーボン質は分解されずに残留するので、処理槽の目詰まりを起こすことになり、6ヵ月〜1年おきに処理用基材を交換する必要があるなどの問題があった。
【0007】それ故、本発明の課題は、木質チップ片の処理剤に毒性の少ない処理剤を使い、木質チップ片が素材に左右されることなく、且つ容易に製造できる寸法としながら多孔質化を図ることにより、浄化処理に寄与する微生物の繁殖しやすい担体となる廃水浄化処理用基材とその製造方法を開発することである。
【0008】このことにより、現在全国的に放置され処理に困っている森林間伐材や倒木、河川やダムや湖沼での流木、解体家屋からの木質廃材などの各種木材の有効活用を図り、資源リサイクルに貢献することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明においては請求項1に述べたごとく、木材をチップ化した木材片を加熱処理後、使用処理剤に食材にも使われる毒性の弱い炭酸ナトリウムの希釈温水で洗浄し、さらに、酸化マグネシウムおよび酸化チタンの微粉末の溶液でエアレーション処理した後、乾燥したものを浄化処理用基材とすることである。また炭酸ナトリウムは重亜硫酸ナトリウムに比べて研磨効果が強く、多孔質化がより十分に達成される。
【0010】さらに、その効果を顕著に引き出すために、請求項3に述べたごとく、チップサイズを限定し、処理条件も限定することである。即ち、木材をチップ化した木材片の大きさを、6±1mmの粒径に選別した後、300〜350℃にて1〜6分間加熱処理後、温度が40〜45℃の炭酸ナトリウムの濃度が10±2%の希釈温水にて120〜180分間洗浄し、さらに、温度が40〜45℃の酸化マグネシウム:酸化チタンの混合比率が1:1の微粉末の混合液の濃度0.5±0.1%の溶液にて120〜180分間エアレーション処理した後、乾燥したものを浄化処理用基材とすることである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態は、図1に示す工程を使って浄化処理用基材を、森林間伐材や倒木、河川やダムや湖沼での流木、解体家屋からの木質廃材などの各種木材を原料として、該木材を破砕機によりチップ化した後、該木材片の大きさを選別機により6±1mmの粒径に選別したものを、図2に示す加熱方法により300〜350℃にて炭化を起こさない程度に1〜6分間加熱処理後、炭酸ナトリウム反応槽において温度が40〜45℃で炭酸ナトリウムの濃度が10±2%の希釈温水にて120〜180分間洗浄し、さらに、マグネシウム:チタン反応槽にて、温度が40〜45℃で酸化マグネシウム:酸化チタンの混合比が1:1の微粉末の混合液の濃度が0.5±0.1%の溶液に、エジェクターポンプにて空気を供給して120〜180分間エアレーション処理した後、固液分離した後に乾燥したものを浄化処理用基材とすることである。
【0012】尚、特公平2−30760号公報によれば、浄化処理用基材の粒径が5mm以上になると実効表面積が小さくなって、処理能力が低下するので不適当とあるが、本発明においては、上記に述べたように加熱と化学処理を併用することで最適化処理を図り、多孔質化が十分に達成できたことで、表面積の確保の問題を解決すると共に、諸実験の結果、浄化処理用基材の磨耗による粒子の微細化による目詰まりの問題、大きすぎることによる濾過速度が速すぎる問題に対応するために、粒径を6±1mmとすることで対処した。
【0013】また、特許3130474号公報によれば、過熱加圧水蒸気によって木材小片を半炭化状態にして、木材が本来有している多孔性、耐磨耗性、臭気吸収性を向上させるとあるが、本発明においては、過熱加圧水蒸気発生装置を設置することなく、単なる加熱と化学処理を併用することにより、多孔性の向上を図り、耐磨耗性、臭気吸収性のさらなる向上をも得るに至った。(表1参照)
【0014】さらに、本発明の浄化処理用基材は半炭化されていないので、カーボン質が含まれていない。それ故、残留カーボンによる目詰まりがないので浄化処理用基材を交換する必要がなく、補充するだけでよいので、メンテナンス効率の向上が図れる利点も得ている。
【0015】次に、廃水浄化処理用基材の処理方法の違いによる各種特性の比較を表1にて示す。
【0017】さらに、廃水浄化処理用基材の違いによる廃水処理効果を図3の装置を使って比較したところ、表2に示す結果が得られた。このことにより本発明の廃水浄化処理用基材の有効性が実証できた。
【0018】当社における廃水浄化処理用基材の違いによる廃水処理の実験結果は次の通りである。
条件; ・外気温 15.6℃
・サンプル資料 牛乳廃水
・BOD 1500ppm
・SS 1000ppm
・Ph 2.1
・廃水量 1000リットル
・処理用基材 1m3
実験方法;廃水処理タンク(900mm×900mm×1800mm)に処理用基材を充填し、上方より注入ポンプ(0.15Kw)にて流入管(VP40)を通して廃水を注入し、接触濾過して出て来た処理水を採水タンク(300mm×300mm×300mm)で受けてサンプリングした。
使用測定器;(株)シロ産業 全自動水質測定器 BC−1
(株)シロ産業 ポータブルPh計 CHM20P
【0019】尚、本発明に使用される木材は基本的には廃木材の活用を目的とするものであるが、木質材であればその素性は問わない。
【0020】また、前記記述展開においては、本発明の浄化処理用基材を産業廃水あるいは家庭雑排水等の浄化処理を対象にして述べてきたが、生ゴミや汚泥や畜産業における家畜のし尿処理にも有効活用できることは言うまでもなく、本発明品を使用する上記各種処理に対応した処理方法が確立される。
【0021】
【発明の効果】以上に述べたごとく、本発明の加熱と化学処理を併用する処理方法により、特別な装置を設置することなく、各種の木材を従来技術に比べてより多孔質化できたので、従来にない廃水浄化処理用基材として供することができる。このことにより、森林間伐材や倒木、河川やダムや湖沼での流木、解体家屋からの木質廃材など木材であればその素性、種類を問わず廃水浄化処理用基材として利用できるので、現在では利用価値のない木材資源のリサイクル活用の手段として大いに期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃水浄化処理用基材製造システム。
【図2】本発明の廃水浄化処理用基材製造システムにおける加熱処理装置。
【図3】廃水浄化処理用基材の違いによる廃水処理の実験装置。
【発明の属する技術分野】本発明は産業廃水あるいは家庭雑排水等の浄化処理に寄与する微生物が繁殖しやすい担体となる廃水浄化処理用基材ならびにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木質チップ片を使った産業廃水あるいは家庭雑排水等の浄化処理あるいは生ゴミ、汚泥の処理に対しては各種の提案がなされており、浄化処理用基材についても、微生物が繁殖しやすくするために粒径に対する制限、あるいは、素材として微生物が繁殖しやすい多孔質材である杉などを無処理で使用するもの、微生物が繁殖しやすくするために多孔質化を図るための処理、例えば、酸・アルカリ処理をするもの、あるいは、過熱加圧水蒸気で半炭化処理するもの等々があり、処理方法、製造方法についても各種の提案がなされている。即ち、木質チップ片を酸・アルカリ処理にて木質の変質を防止する処理を施して廃水浄化処理用基材とする方法。(例えば、特許文献1参照)
また、木質細片を酸・アルカリ処理により木質中のリグニンを除去して、多孔質化を図って廃水浄化処理用基材とする方法。(例えば、特許文献2参照)
さらに、過熱加圧水蒸気で木材小片を半炭化処理することにより、多孔質化を図って生ゴミの処理用基材とする方法。(例えば、特許文献3参照)
【0003】
【特許文献1】特開平9−47773号公報
【特許文献2】特開昭52−103839号公報
【特許文献3】特許第3130474号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に述べたように、微生物の担体となる木質片の処理方法について注目すると、特開平9−47773号公報においては、処理剤として単に酸・アルカリを使用すると言うにとどまり、処理剤ならびに処理方法の特定がなく、使用する処理剤や方法によっては目的とする木質片の変質防止効果の出ないものもあり、発明の効果の検証、特定ができない。
【0005】また、特開昭52−103839号公報においては、塩酸・重亜硫酸ナトリウムによる処理により、木材細片に含まれるリグニンを溶出することにより、多孔質化を図ることによって、好気性菌の繁殖培養を著しく助長させることにより廃水の浄化効果を得るとしているが、上記記述では、処理剤の濃度や温度が特定できず、処理剤の濃度や温度によっては多孔質化が十分に達成できない場合がある上、上記の処理剤は毒性が強く、処理剤の残留などによる排水の2次的な汚染が懸念される等の問題があった。
【0006】さらに、特許第3130474号公報においては、過熱加圧水蒸気で木材小片を温度140〜250℃、圧力5〜10kg/cm2の条件で30〜120分間処理することにより、木材小片を半炭化させて樹木に含有されている精油成分を除去して、木材が本来有している多孔性を向上して生ゴミの処理に供しているが、過熱加圧水蒸気発生装置が必要なこと、木材小片に対する寸法制約(長さ3〜15mm、幅1〜3mm、厚み2〜5mm)が木材小片の製造上の制約として問題があり、さらに、半炭化された木材小片に含まれるカーボン質は分解されずに残留するので、処理槽の目詰まりを起こすことになり、6ヵ月〜1年おきに処理用基材を交換する必要があるなどの問題があった。
【0007】それ故、本発明の課題は、木質チップ片の処理剤に毒性の少ない処理剤を使い、木質チップ片が素材に左右されることなく、且つ容易に製造できる寸法としながら多孔質化を図ることにより、浄化処理に寄与する微生物の繁殖しやすい担体となる廃水浄化処理用基材とその製造方法を開発することである。
【0008】このことにより、現在全国的に放置され処理に困っている森林間伐材や倒木、河川やダムや湖沼での流木、解体家屋からの木質廃材などの各種木材の有効活用を図り、資源リサイクルに貢献することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明においては請求項1に述べたごとく、木材をチップ化した木材片を加熱処理後、使用処理剤に食材にも使われる毒性の弱い炭酸ナトリウムの希釈温水で洗浄し、さらに、酸化マグネシウムおよび酸化チタンの微粉末の溶液でエアレーション処理した後、乾燥したものを浄化処理用基材とすることである。また炭酸ナトリウムは重亜硫酸ナトリウムに比べて研磨効果が強く、多孔質化がより十分に達成される。
【0010】さらに、その効果を顕著に引き出すために、請求項3に述べたごとく、チップサイズを限定し、処理条件も限定することである。即ち、木材をチップ化した木材片の大きさを、6±1mmの粒径に選別した後、300〜350℃にて1〜6分間加熱処理後、温度が40〜45℃の炭酸ナトリウムの濃度が10±2%の希釈温水にて120〜180分間洗浄し、さらに、温度が40〜45℃の酸化マグネシウム:酸化チタンの混合比率が1:1の微粉末の混合液の濃度0.5±0.1%の溶液にて120〜180分間エアレーション処理した後、乾燥したものを浄化処理用基材とすることである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態は、図1に示す工程を使って浄化処理用基材を、森林間伐材や倒木、河川やダムや湖沼での流木、解体家屋からの木質廃材などの各種木材を原料として、該木材を破砕機によりチップ化した後、該木材片の大きさを選別機により6±1mmの粒径に選別したものを、図2に示す加熱方法により300〜350℃にて炭化を起こさない程度に1〜6分間加熱処理後、炭酸ナトリウム反応槽において温度が40〜45℃で炭酸ナトリウムの濃度が10±2%の希釈温水にて120〜180分間洗浄し、さらに、マグネシウム:チタン反応槽にて、温度が40〜45℃で酸化マグネシウム:酸化チタンの混合比が1:1の微粉末の混合液の濃度が0.5±0.1%の溶液に、エジェクターポンプにて空気を供給して120〜180分間エアレーション処理した後、固液分離した後に乾燥したものを浄化処理用基材とすることである。
【0012】尚、特公平2−30760号公報によれば、浄化処理用基材の粒径が5mm以上になると実効表面積が小さくなって、処理能力が低下するので不適当とあるが、本発明においては、上記に述べたように加熱と化学処理を併用することで最適化処理を図り、多孔質化が十分に達成できたことで、表面積の確保の問題を解決すると共に、諸実験の結果、浄化処理用基材の磨耗による粒子の微細化による目詰まりの問題、大きすぎることによる濾過速度が速すぎる問題に対応するために、粒径を6±1mmとすることで対処した。
【0013】また、特許3130474号公報によれば、過熱加圧水蒸気によって木材小片を半炭化状態にして、木材が本来有している多孔性、耐磨耗性、臭気吸収性を向上させるとあるが、本発明においては、過熱加圧水蒸気発生装置を設置することなく、単なる加熱と化学処理を併用することにより、多孔性の向上を図り、耐磨耗性、臭気吸収性のさらなる向上をも得るに至った。(表1参照)
【0014】さらに、本発明の浄化処理用基材は半炭化されていないので、カーボン質が含まれていない。それ故、残留カーボンによる目詰まりがないので浄化処理用基材を交換する必要がなく、補充するだけでよいので、メンテナンス効率の向上が図れる利点も得ている。
【0015】次に、廃水浄化処理用基材の処理方法の違いによる各種特性の比較を表1にて示す。
【0017】さらに、廃水浄化処理用基材の違いによる廃水処理効果を図3の装置を使って比較したところ、表2に示す結果が得られた。このことにより本発明の廃水浄化処理用基材の有効性が実証できた。
【0018】当社における廃水浄化処理用基材の違いによる廃水処理の実験結果は次の通りである。
条件; ・外気温 15.6℃
・サンプル資料 牛乳廃水
・BOD 1500ppm
・SS 1000ppm
・Ph 2.1
・廃水量 1000リットル
・処理用基材 1m3
実験方法;廃水処理タンク(900mm×900mm×1800mm)に処理用基材を充填し、上方より注入ポンプ(0.15Kw)にて流入管(VP40)を通して廃水を注入し、接触濾過して出て来た処理水を採水タンク(300mm×300mm×300mm)で受けてサンプリングした。
使用測定器;(株)シロ産業 全自動水質測定器 BC−1
(株)シロ産業 ポータブルPh計 CHM20P
【0019】尚、本発明に使用される木材は基本的には廃木材の活用を目的とするものであるが、木質材であればその素性は問わない。
【0020】また、前記記述展開においては、本発明の浄化処理用基材を産業廃水あるいは家庭雑排水等の浄化処理を対象にして述べてきたが、生ゴミや汚泥や畜産業における家畜のし尿処理にも有効活用できることは言うまでもなく、本発明品を使用する上記各種処理に対応した処理方法が確立される。
【0021】
【発明の効果】以上に述べたごとく、本発明の加熱と化学処理を併用する処理方法により、特別な装置を設置することなく、各種の木材を従来技術に比べてより多孔質化できたので、従来にない廃水浄化処理用基材として供することができる。このことにより、森林間伐材や倒木、河川やダムや湖沼での流木、解体家屋からの木質廃材など木材であればその素性、種類を問わず廃水浄化処理用基材として利用できるので、現在では利用価値のない木材資源のリサイクル活用の手段として大いに期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃水浄化処理用基材製造システム。
【図2】本発明の廃水浄化処理用基材製造システムにおける加熱処理装置。
【図3】廃水浄化処理用基材の違いによる廃水処理の実験装置。
Claims (4)
- 木材をチップ化した木材片を加熱処理後、炭酸ナトリウム希釈温水で洗浄し、さらに、酸化マグネシウムおよび酸化チタンの微粉末の溶液でエアレーション処理した後、乾燥したことを特徴とする廃水浄化処理用基材。
- 請求項1に述べた廃水浄化処理用基材の製造方法。
- 請求項1に述べた木材をチップ化した木材片の大きさを、6±1mmの粒径に選別した後、300〜350℃にて1〜6分間加熱処理後、温度が40〜45℃の炭酸ナトリウムの濃度が10±2%の希釈温水にて120〜180分間洗浄し、さらに、温度が40〜45℃の酸化マグネシウム:酸化チタンの混合比率が1:1の微粉末の混合液の濃度が0.5±0.1%の溶液にて120〜180分間エアレーション処理した後、乾燥したことを特徴とする廃水浄化処理用基材。
- 請求項3に述べた廃水浄化処理用基材の製造方法。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1305776C (zh) * | 2004-08-27 | 2007-03-21 | 南昌东方星河纳米科技有限公司 | 增氧活化水处理剂及其制作工艺 |
JP2007144343A (ja) * | 2005-11-29 | 2007-06-14 | Mitsuru Takasaki | 河川の水処理方法及び装置 |
JP5116888B1 (ja) * | 2012-04-17 | 2013-01-09 | 誠二 高松 | 無給水循環式水洗トイレシステム、及び、このシステムを収容したコンテナトイレ |
KR101748625B1 (ko) * | 2014-11-12 | 2017-07-03 | (주) 깨끗한환경 | 유기성 폐기물 분해용 바이오칩 제조방법 및 그 제조장치 |
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2002
- 2002-12-24 JP JP2002383552A patent/JP3448813B1/ja not_active Expired - Fee Related
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JP5116888B1 (ja) * | 2012-04-17 | 2013-01-09 | 誠二 高松 | 無給水循環式水洗トイレシステム、及び、このシステムを収容したコンテナトイレ |
KR101748625B1 (ko) * | 2014-11-12 | 2017-07-03 | (주) 깨끗한환경 | 유기성 폐기물 분해용 바이오칩 제조방법 및 그 제조장치 |
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