JP2004202068A - 組合せ式遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各16連入球口24には遊技球の入球を検知する16連入球口検知スイッチ204が設けられており、16連入球口24のうち16連入球口検知スイッチ204に到達する遊技球の球速が相対的に速くなる入球口24に、遊技球の16連入球口検知スイッチ204への到達速度を遅くする減速手段を設ける。また、16連入球口検知スイッチ204は上下二段に交互に配置されており、減速手段を16連入球口検知スイッチ204が下段に配置されている入球口24に設ける。また、16連入球口24は、相対的に入球困難な難入球口と相対的に入球容易な普通入球口とを含み、減速手段を普通入球口に設ける。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、組合せ式遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より遊技盤上に所定数(通常16個)の遊技球を発射することにより1回のゲームを終了させる組合せ式遊技機(アレンジボール遊技機)が知られている。この組合せ式遊技機は、発射された遊技球が所定の入球口に入球することで対応する入賞図柄が点灯表示し、表示された入賞図柄の組合せが予め定められた図柄組合せである場合には得点を付与し、この得点に応じた賞球を遊技者に払い出すように構成されている。そして、遊技である以上、得点成立の難易を図ることは当然と考えられる。すなわち、常に容易に得点成立を可能とすることは遊技店側の不利益が大きく、常に得点成立を不可能とすれば遊技者は遊技を行わないものと考えられる。
【0003】
その得点成立の難易は各入球口(遊技盤下部に水平に配設された16連入球口)への入球の難易を基礎としている。具体的には、16連入球口の各入球口の上方に多数の障害釘を配置し、これらにより直接の入球を相対的に容易とする普通入球口と、直接の入球を相対的に困難とする難入球口とを織り交ぜて形成し得点成立の難易が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように16連入球口の上方で釘配置に変化を持たせているため、各入球口に入球する遊技球の球速が一定しない。具体的には、難入球口では上方に障害釘が多く配置されているため球速が遅くなりやすく、普通入球口では上方には障害釘が少ないため球速が速くなりやすい。このため、16連入球口の各入球口内に設けられた遊技球通過を検知する16連入球口検知スイッチでは、それぞれ遊技球の通過速度が一定しないという問題がある。
【0005】
また、16連入球口内における16連入球口スイッチの配置によっても遊技球通過速度が異なる場合がある。これについて図41、図42に基づいて説明する。
【0006】
図41は16連入球口ユニットの背面図、図42(a)は図41のA−A断面図、図42(b)は図41のB−B断面図である。横一列に配置された16連入球口24ではセンサ配置スペースが限られているため、図41に示すように16連入球口検知スイッチ204が上下二段で互い違いに配置されている。図42に示すように、16連入球口24は遊技盤20前面側で開口しており、16連入球口検知スイッチ204は遊技盤20奥側に配置されている。
【0007】
遊技球は、遊技盤20前面側を落下して16連入球口24に入球した後、入口側の遊技球誘導凸部24bにて水平方向に進行方向を変えて16連入球口通路24aの底面24c上を転動し、奥側の遊技球誘導凸部24dにて垂直方向に進行方向を変え垂直落下し、16連入球口検知スイッチ204を通過する。このため、図42(b)に示す下段側スイッチ204では上側スイッチ204より遊技球の落下距離が長くなるため、重力加速度によって遊技球の通過速度が上段側スイッチ204より速くなることとなる。
【0008】
また、アレンジボール遊技機では、パチンコ機に比べて処理項目が多いためCPUの制御周期が長くなっている。このため、16連入球口検知スイッチ204における遊技球通過速度が速く、遊技球検出信号の出力時間がCPUの制御周期より短い場合には、遊技球の通過を検知できない場合がある。
【0009】
さらに、16連入球口検知スイッチ204として誘導近接型スイッチ(高周波発振型)を用い、複数のスイッチを近接配置した場合、相互干渉が生じて遊技球の通過を正確に検知できないおそれがある。
【0010】
そして、所定数の遊技球を発射することにより1回のゲームを終了させるアレンジボール遊技機では、16連入球口にて所定数の遊技球を検知できないとエラーとなり、遊技不能となってしまうという問題がある。一方、16連入球口に入球する遊技球の球速が遅すぎると単位遊技終了に時間がかかり、ゲーム進行が遅延して稼働率が低下するという問題がある。
【0011】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、複数の入球領域の各入球領域における遊技球通過速度を調整し、遊技球の通過を正確に検知可能な組合せ式遊技機を提供することを目的とする。
【0012】
本発明の他の目的は、遊技の進行が遅延することを防止し、稼働率を高めることができる組合せ式遊技機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の遊技機によると、遊技球が入球可能な横一列に配置された複数の入球領域と、入球領域への遊技球の入球に関連する入賞情報を表示する入賞情報表示装置とを備え、遊技盤上に所定数の遊技球を発射して所定期間の経過により一単位遊技を行い、この一単位遊技中に入賞情報表示装置に表示された入賞情報の組合せに基づいて賞態様を決定し、賞遊技価値付与装置により賞態様に対応する賞遊技価値を付与する組合せ式遊技機であって、複数の入球領域のそれぞれに設けられ、入球領域への遊技球の入球を検知する遊技球検知手段と、複数の入球領域のうち遊技球検知手段に到達する遊技球の球速が相対的に速くなる入球領域に設けられ、遊技球の遊技球検知手段への到達速度を遅くする減速手段とを備えることを特徴としている。
【0014】
このように、複数の入球領域のうち遊技球の球速が相対的に速くなる入球領域に減速手段を設けることで、各入球領域の遊技球検知手段における遊技球通過速度を調整して平均化することができる。これにより、遊技球の球速が相対的に速くなる入球領域に設けられた遊技球検知手段で、確実に遊技球通過を検出できることとなる。この結果、発射した遊技球が入球領域にて検知できない場合にエラーとなり、遊技不能となる組合せ式遊技機に特有の問題を回避することができる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明では、遊技球検知手段は上下二段に交互に配置されており、遊技球検知手段に到達する遊技球の球速が相対的に速くなる入球領域は、遊技球検知手段が下段に配置されている入球領域であることを特徴としている。これにより、重力加速度で球速が速くなりやすい下段側の遊技球検知手段が配置された入球領域で遊技球の球速を遅くすることができ、確実に遊技球通過を検出できることとなる。
【0016】
また、請求項3に記載の発明では、複数の入球領域は、相対的に入球困難な難入球口と相対的に入球容易な普通入球口とを含み、遊技球の球速が相対的に速くなる入球領域は普通入球口であることを特徴としている。これにより、球速が速くなりやすい普通入球口で、遊技球の球速を遅くすることができ、確実に遊技球通過を検出できることとなる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明では、遊技球検知手段は、高周波発振回路に結合したコイルを検出素子として用い、コイルのインピーダンス変化により遊技球を検知するものであり、複数の入球領域に設けられた遊技球検知手段のうち近接して配置されている遊技球検知手段は、互いに発振周波数が異なるものであることを特徴としている。これにより、誘導型近接スイッチが近接して配置された場合に発生すると考えられる相互干渉を防止でき、確実に遊技球の通過を検知することができる。
【0018】
また、請求項5に記載の発明のように、上段に配置された遊技球検知手段と下段に配置された遊技球検知手段とは、発振周波数が異なるものとすることができる。
【0019】
また、請求項6に記載の組合せ式遊技機は、複数の入球領域のそれぞれに設けられ、入球領域への遊技球の入球を検知する遊技球検知手段と、複数の入球領域の所望の位置に設けられ、遊技球検知手段に到達する遊技球の球速を調整する球速調整手段とを備えることを特徴としている。
【0020】
ここで、球速調整手段による球速の調整は、遊技球の速度を単に遅くするのみでなく、球速の速い遊技球の球速を適度な速度に調整して球速の遅い遊技球の球速に近づけ、複数の入球領域に入球する遊技球の球速を平均化することを意味している。これにより、入球領域に入球する遊技球の球速が遅すぎてゲーム進行が遅延することを防ぐことができ、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を示す実施例について図面を用いて説明する。
【0022】
本発明の遊技機をアレンジボール遊技機に適用した実施例を図1〜図38に示す。図1は、本実施例のアレンジボール遊技機(以下、単に遊技機という)1の正面図である。なお、図1では、遊技盤20の詳細な図示を省略している。
【0023】
図1に示すように、遊技機1の前面部は、本体枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置8、遊技盤20等を備えている。本体枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、遊技機1の外枠を構成している。
【0024】
中枠3はプラスチック製であり、本体枠2の内側にはめ込まれて設置されている。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4が紙面手前側に重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。
【0025】
枠体部の上部領域には、図示を省略しているが、左側に賞球表示LED基板、右側にエラー表示LED基板が設けられている。これらは遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
【0026】
下板部には、図示を省略しているが、遊技球を遊技盤20に発射する発射装置ユニット、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置、発射装置ユニットに供給される遊技球を検知する球送りカウントスイッチ、発射装置ユニットから発射される遊技球を検知する発射球カウントスイッチ、発射装置ユニットから発射された遊技球のうち遊技盤20面に到達しなかった遊技球を検知するファール球検出スイッチが設けられている。さらに、下板部の左端には、遊技状態に応じた効果音等を発生させる図示しないスピーカが設けられている。
【0027】
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の枠体部左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。
【0028】
開口部4aの上方には、円弧状の枠飾りランプ用レンズ4bが設けられている。このレンズ4bの内部には、遊技効果LED基板(図示略)が配置されている。枠飾りランプ用レンズ4bの上には、中枠3の枠体部に設けられたLED基板に対応するように略三角形状のLED用レンズ4c、4dが設けられている。
【0029】
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の下板部左端で開閉可能に支持されている。上皿部5は、玉抜きボタンや遊技球の貸出・返却ボタン等が設けられた皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bを備えている。さらに、上皿部5の左端には、中枠3の下板部に設けられたスピーカに対応する位置に、複数の穴が開口されたスピーカ面5cが形成されており、その裏面には音量スイッチ基板(図示略)が設けられている。
【0030】
下皿部6は、上皿部5の下側に設けられ、灰皿や玉抜きレバー等を備えている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から遊技球を排出する排出口6aが設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニットを操作するための発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7には、遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ7aが設けられている。発射ハンドル7の近傍には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ7bが配置されている。
【0031】
施錠装置8は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。また、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット9(CRユニット)が装着されている。
【0032】
次に、遊技盤20の構成について図2に基づいて説明する。図2は、遊技盤20の盤面を模式的に示した正面図である。遊技盤20は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。
【0033】
図2に示すように、遊技盤20は、外レール22と内レール23により形成される略円形状の遊技領域21が設けられている。遊技領域21には、16連入球口(入球領域)24、入賞図柄表示装置(入賞情報表示装置)25、左右入球口(入球領域)26及び27、得点表示装置28、誘導図柄作動ゲート29、第2役物誘導装置作動ゲート30、誘導図柄表示装置(可変表示装置)31、第1役物作動口(第1の可変入球口)32、第2役物作動口(第2の可変入球口)33、特別遊技装置34等が設けられている。また、遊技領域21には、多数の障害釘(図示略)が設けられている。なお、16連入球口24、左右入球口26及び27、誘導図柄作動ゲート29、第2役物誘導装置作動ゲート30、第1役物作動口32、第2役物作動口33におけるそれぞれの内部には、遊技球の入球又は通過を検知する入球検知スイッチ(図示略)が設けられている。
【0034】
複数の入球領域としての16連入球口24は、遊技領域21の下方領域に設けられ、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置されている。入賞図柄表示装置25は、16連入球口24の前面側に設けられ、16連入球口24の各入球口に対応した1〜16の入賞図柄(数字ランプ)を備えている。16連入球口24のいずれかの入球口に入球した場合には、その入球口に対応する入賞図柄表示装置25の入賞図柄が点灯表示する。なお、遊技球16個がすべて入球した後、遊技者が入賞図柄を確認する入賞図柄確認時間(本例では0.5秒)が設定されている。
【0035】
また、図示していないが、少なくとも3番、5番、11番、13番、15番の入賞図柄に対応する各入球口は上方に障害釘が多く配置され、相対的に直接の入球が困難な難入球口とされている。難入球口では、上方に障害釘の少なく相対的に入球容易な普通入球口より入球する遊技球の球速が遅くなる。
【0036】
また、本実施例の遊技機1においても、上記「発明が解決しようとする課題」の欄で説明した図41と同様、16連入球口24の内部に16連入球口検知スイッチ204が上下二段で交互に配置されている。本実施例では、1番、2番、4番、6番、8番、10番、12番、14番、16番の入賞図柄に対応する入球口24に配置された16連入球口検知スイッチ204が上段側に配置され、3番、5番、7番、9番、11番、13番、15番の入賞図柄に対応する入球口24に配置された16連入球口検知スイッチ204が下段側に配置されている。この結果、下段側スイッチ204が配置された入球口24では、上段側スイッチ204が配置された入球口24より遊技球の落下距離が長くなっている。なお、遊技球検知手段としての16連入球口検知スイッチ204の構成については後述する。
【0037】
次に、16連入球口24の内部構成を図3に基づいて説明する。図3は上記図42に対応しており、図3(a)は図41のA−A断面図、図3(b)は図41のB−B断面図である。図3(a)、図3(b)に示すように、16連入球口24は遊技盤20前面側で開口しており、16連入球口検知スイッチ204は遊技盤20奥側に配置されている。16連入球口24の各入球口には、入球した遊技球を16連入球口検知スイッチ204に導く16連入球口通路24aが形成されている。
【0038】
16連入球口通路24aの入口側と奥側には、遊技球の進行方向を変えるための遊技球誘導凸部24b、24dが形成されている。遊技球誘導凸部24b、24dは16連入球口通路の屈曲部に設けられ、屈曲部を構成する壁面同士を接続する板状部材として構成されている。遊技球誘導凸部24b、24dは、遊技球の進行方向を効率よく変換するため、16連入球口通路24aの底面24cに対して45度程度の角度をなして形成されている。また、遊技球誘導凸部24b、24dは16連入球口通路24aにおける遊技球進行方向における中央付近に形成されている。
【0039】
さらに本実施例では、図3(b)に示すように下段側スイッチ204が配置されている16連入球口通路には段差部24eが形成されており、階段状に構成されている。段差部24eの屈曲部にも遊技球の進行方向を変えるための遊技球誘導凸部が形成されている。この段差部24eは遊技球の球速を遅くする減速手段(球速調整手段)を構成している。
【0040】
16連入球口24に入球した遊技球は、入口側の遊技球誘導凸部24bにて水平方向に進行方向を変えて16連入球口通路24aの底面24c上を転動し、奥側の遊技球誘導凸部24dにて垂直方向に進行方向を変え垂直落下し、16連入球口検知スイッチ204を通過する。このとき、図3(b)に示す下段側スイッチ204が配置されている16連入球口24では、遊技球は段差部24eの底面に衝突して運動エネルギが吸収され、減速した後に16連入球口検知スイッチ204に到達する。この結果、遊技球の落下距離が長い下段側スイッチ204において、重力加速度により遊技球の球速が速くなりすぎることを防止できる。これにより、上段側スイッチ204と下段側スイッチ204における遊技球の通過速度を調整することができる。
【0041】
図2に戻り、左入球口26は16連入球口24の上方左側に設けられ、右入球口27は16連入球口24の上方右側に設けられている。本実施例では、左入球口26に入球すると、16連入球口24における5番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示装置25の5番の入賞図柄が表示される。また右入球口27に入球すると、16連入球口24における12番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示装置25の12番の入賞図柄が表示される。
【0042】
本実施例の遊技機1は、遊技球16個の発射を単位遊技(1ゲーム)として、1ゲーム中に点灯表示した入賞図柄の組合せにより賞態様が決定(得点が成立)する。例えば入賞図柄が4個連続して点灯表示された場合には1点が付与され、1点につき規定数(16個)の賞球が払い出される。また、本実施例では、所定の入賞図柄の連続した組合せ(本例では1・2・3・4番、12・13・14・15番、13・14・15・16番)に対して3点が付与されるジャックポットが設定されている。ただし、1ゲームにおいて獲得できる遊技球数は、規定数の10倍(160個)が上限となっている。また、得点表示装置28は、16連入球口24の下方中央に設けられており、1ゲーム中で成立した得点が払出スコアとして表示される。
【0043】
16連入球口24のうち、16番の入賞図柄に対応する入球口2400は得点増加装置作動口としての機能も有しており、入球口2400に入球した場合には、16番の入賞図柄が表示されるとともに得点増加装置が作動する。賞態様増加装置としての得点増加装置は、後述の主制御部200を主体として構成され、当該ゲームにおいて1得点当たりに払い出される賞球数を増加(本例では2倍)させるものである。得点増加装置は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。入球口2400は、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置される16連入球口24の右端部に位置し、遊技球が難入球口に比べ比較的入球し易い普通入球口であるので、遊技者は、遊技領域21の右方側に設けられた右入球口27、第2役物誘導装置作動ゲート30、第2役物作動口33などを狙って弾発する、いわゆる右打ちを行うことにより、特別遊技状態が発生しているときはもちろんのこと、特別遊技が発生していない通常遊技状態においても、入球口2400に遊技球を容易に入球させることができる。ここで、入球口2400は、複数の入球領域のうち予め定められた所定の入球領域を構成している。
【0044】
誘導図柄作動ゲート29は、遊技領域21の左上方に設けられている。可変表示装置としての誘導図柄表示装置31は、遊技領域21の中央に設けられ、複数(本例では2つ)の図柄表示領域を備えている。誘導図柄表示装置31は、複数パターンの図柄を表示可能に構成されている。具体的には、誘導図柄表示装置31の2つの図柄表示領域はそれぞれ1〜9の数字を表示可能であり、81通りの誘導図柄の組合せを表示できる。誘導図柄表示装置31は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクス、液晶(LCD)等により構成することができる。
【0045】
誘導図柄表示装置31の表示領域に表示される識別図柄としての誘導図柄は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過することにより変動開始し、所定時間変動表示した後で停止表示を行う。誘導図柄が変動する誘導図柄変動時間は通常1.5秒程度である。また、誘導図柄変動時間の経過後、遊技者が誘導図柄を確認するために誘導図柄停止表示時間(通常0.5秒)が設定されている。
【0046】
誘導図柄表示装置31で停止表示された誘導図柄が、予め定められた当たり図柄の組合せである場合には、一定時間経過後に第1役物誘導装置(可変入球装置)が作動開始し、遊技領域21に設けられた第1の可変入球口としての第1役物作動口32が、遊技球が入球し易い開放状態となる。本実施例では、「3と3」の組合せと「7と7」の組合せを当たり図柄の組合せとし、それ以外の組合せを外れ図柄の組合せとしている。なお、第1役物誘導装置とは、後述の主制御部200を主体として構成され、第1役物作動口32の状態を変化させるものである。
【0047】
第1役物誘導装置は、第1役物誘導装置の作動中に第1役物作動口32に入球があった場合、あるいは3ゲームが終了した場合に作動を終了し、第1役物作動口32を閉鎖する。
【0048】
第1役物作動口32は遊技領域21内の上方中央付近に設けられている。第1役物作動口32は一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第1役物作動口32が開放して入球し易くなる。
【0049】
第1役物作動口32は、入賞図柄表示装置25における4つの入賞図柄を同時に表示させる役物を作動させるものである。第1役物作動口32に入球した場合には、第1役物が作動して12・13・15・16番の入賞図柄が点灯表示する。第1役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
【0050】
第2役物誘導装置作動ゲート30は遊技領域21の右上方に設けられており、後述する誘導増加装置が作動すると、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になる。また、第2の可変入球口としての第2役物作動口33は第2役物誘導装置作動ゲート30の下方である遊技領域21内の右方に設けられており、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効なとき、すなわち誘導増加装置が作動しているときに遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過し、第2役物誘導装置が作動開始すると、第2役物作動口33が、遊技球が入球し易い開放状態となる。第2役物作動口33は一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第2役物作動口33が開放して入球し易くなる。
【0051】
第2役物誘導装置は、第2役物誘導装置の作動中に第2役物作動口33に入球があった場合、あるいは当該ゲームが終了したときに作動を終了し、第2役物作動口33を閉鎖する。
【0052】
第2役物作動口33は、入賞図柄表示装置25における4つの入賞図柄を同時に表示させる役物を作動させるものである。第2役物作動口33に入球した場合には、第2役物が作動して11・13・14・15番の入賞図柄が点灯表示する。第2役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
【0053】
第1役物作動口32は、特別遊技装置34への入球を可能とする特定入球口としての機能も有する。特別遊技装置34は第1役物作動口32の下方に設けられている。特別遊技装置34は、旋回板(クルーン)35、第1遊技球通路36、第2遊技球通路37、振り分け装置38、発射タイミング指示装置39を備えている。第1役物作動口32に入球した遊技球は、振り分け装置38にて第1遊技球通路36または第2遊技球通路37に振り分けられた後、第1遊技球通路36または第2遊技球通路37を通過してクルーン35に誘導される。
【0054】
図4はクルーン35の構成を示す斜視図である。図4に示すように、クルーン35は、すり鉢円盤状の2つのクルーン部材351、352を備えており、これらのクルーン部材351、352は上下2段に重なるように配置されている。
【0055】
上側の第1クルーン部材351には、2つのクルーン穴351a、351bが形成されており、遊技球が各クルーン穴351a、351bを通過する確率は、それぞれ1/2である。第1クルーン部材351上に導かれた遊技球は、第1クルーン部材351上で旋回しながらいずれかのクルーン穴351a、351bを通過する。図4中の右側のクルーン穴351aは第2クルーン部材誘導口として構成され、図4中の左側のクルーン穴351bは排出口として構成されている。第1クルーン部材351上に導かれた遊技球は、右側クルーン穴351aに入球した場合にのみ、下側に配置されている第2クルーン部材352上に導かれる。
【0056】
下側の第2クルーン部材352には、2つのクルーン穴352a、352bが形成されており、遊技球が各クルーン穴352a、352bを通過する確率は、それぞれ1/2である。第2クルーン部材352上に導かれた遊技球は、第2クルーン部材352上で旋回しながらいずれかのクルーン穴352a、352bを通過する。図4中の右側のクルーン穴352aは誘導増加装置作動領域(Vゾーン)として構成され、図4中の左側のクルーン穴352bは排出口として構成されている。誘導増加装置作動領域352aは、誘導増加装置(特別遊技発生装置)を作動させる特定の領域を構成している。
【0057】
第2クルーン部材352上に導かれた遊技球が誘導増加装置作動領域(右側クルーン穴)352aに入球した場合、誘導増加装置が作動する。誘導増加装置とは、後述の主制御部200を主体として構成され、遊技状態を変化させて遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり状態)を発生させるものである。
【0058】
具体的には、誘導増加装置の作動により、当否判定用乱数の当たり値を増加させ、誘導図柄表示装置31における当たり発生確率を高確率状態にさせる。具体的には、「3と3」または「7と7」の組合せによる当たり図柄となる確率が80/81となり、役物誘導装置が作動する確率が高確率状態になる。この結果、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過すれば、高い確率で第1役物作動口32が開放される。誘導増加装置の作動は、作動開始から所定回数の14ゲームが終了した場合、あるいは作動中に新たに遊技球が誘導増加装置作動領域352aを通過した場合に終了する。
【0059】
図2、図4に示すように、第1遊技球通路36および第2遊技球通路37は、第1役物作動口32に入球した遊技球をクルーン35に導く通路である。図4に示すように、第1遊技球通路36を通過する遊技球は第1クルーン部材351上に導かれ、第2遊技球通路37を通過する遊技球は第2クルーン部材352上に導かれる。このため、第1遊技球通路36と第2遊技球通路37では、遊技球が誘導増加装置作動領域352aを通過する確率が異なる。
【0060】
すなわち、第1遊技球通路36を通過した遊技球は第1クルーン部材351上に導かれるため、第1クルーン部材351と第2クルーン部材352で2回の抽選(それぞれ1/2の確率)が行われる。このため、第1遊技球通路36を通過した遊技球が誘導増加装置作動領域(右側クルーン穴)352aを通過する確率は1/4である。これに対し、第2遊技球通路37を通過した遊技球は第2クルーン部材352上に導かれるため、第2クルーン部材352で1回の抽選(1/2の確率)が行われる。このため、第2遊技球通路37を通過した遊技球が誘導増加装置作動領域(右側クルーン穴)352aを通過する確率は1/2である。従って、第2遊技球通路37は第1遊技球通路36に比べ、遊技球が誘導増加装置作動領域352aを通過して特別遊技状態を発生させる確率が高い遊技者に有利な通路となっている。
【0061】
図2に戻り、振り分け装置38は、周期的に運動することで、遊技球を複数の遊技球通路36、37のいずれかに所定の周期で振り分ける振り分け手段の一具体例を示している。第1役物作動口32に入球した遊技球は振り分け装置38によって第1遊技球通路36または第2遊技球通路37に所定の周期で振り分けられる。振り分け装置38は、図2において所定の周期で左右方向に往復運動する可動体として構成されている。振り分け装置38が移動範囲の左端に位置する場合、遊技球は第1遊技球通路36に振り分けられ、振り分け装置38が移動範囲の右端に位置する場合、遊技球は第2遊技球通路37に振り分けられる。
【0062】
振り分け装置38は、作動領域移動用モータ(図示略)により左右方向に往復運動するように駆動される。さらに、図示を省略しているが、振り分け装置38の位置を検知する振り分け装置位置スイッチが設けられている。なお、振り分け装置38が遊技球を振り分ける所定の周期(振り分け装置38の左右往復1周期)は、遊技者が振り分け装置38の位置を確認して遊技球が第2遊技球通路37に振り分けられる発射タイミングを狙うのに充分な所定の期間以上であればよく、本実施例では1秒に設定されている。
【0063】
発射タイミング指示装置39は、遊技領域21の右側、左側、右下、左下の4箇所に配置されている。発射タイミング指示装置39は、遊技球が遊技者に有利な第2遊技球通路37を通過しやすい発射タイミングを遊技者に告知するものである。本実施例の発射タイミング指示装置39は、直線的に配置された複数個のLEDと「HIT」の文字を備えており、これらが特別遊技装置34から放射線状に配置されている。複数個のLEDは、通常時にはランダムに点滅表示しており、「HIT」の文字は消灯している。
【0064】
誘導図柄表示装置31の誘導図柄が所定の当たり図柄で停止表示すると、振り分け装置38が所定位置に近づくに伴って、複数個のLEDが「HIT」の文字に向けて順に点灯していく。そして、振り分け装置38が所定位置に来たときに「HIT」の文字を点灯あるいは点滅し、遊技者に発射タイミングを知らせるように構成されている。このとき遊技球を発射すると遊技球が高い確率で第2遊技球通路37に振り分けられる。
【0065】
例えば、発射タイミング指示装置39による発射指示を行う「所定位置」を振り分け装置38の移動範囲の左端として、発射指示に従って遊技者が遊技球を発射した場合、遊技球が振り分け装置38に到達したときに振り分け装置38が移動範囲の右端に位置していれば、遊技球は第2遊技球通路37に振り分けられる。このように遊技者に発射タイミングを告知することで、遊技球が第2遊技球通路37を通過する確率が高くすることができ、特別遊技状態を発生させ得る機会をより一層多くすることができる。
【0066】
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図5に基づいて説明する。裏機構盤102は、中枠3において遊技盤20の反対面に設けられており、一対のヒンジ103により中枠3に開閉可能に取り付けられている。
【0067】
裏機構盤102の左上方部には、タンク球切れ検知スイッチ104を底部に備えた賞球タンク105が設けられている。賞球タンク105の下方には、賞球タンク105と接続したタンクレール106が設けられている。タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられている。球抜きレバー107の下流側には、順にケースレール球切れスイッチ108、賞球払出装置109、遊技球の振り分け部110がそれぞれ設けられている。
【0068】
タンクレール106の下方には、誘導図柄表示装置31の表示盤を格納した蓋付きの裏ケース111が設けられている。裏ケース111の下方には主制御基板ケース112が設けられ、主制御基板ケース112の下方には発射装置制御基板ケース113が設けられ、裏機構盤102の右下方部には、払出制御基板ケース118が設けられている。これらの基板ケース112、113、118には、後述の各種制御基板が格納されている。また、主制御基板ケース112の右側上方には後述の盤面中継基板が装着されている。
【0069】
裏機構盤102の右上方部には、ヒューズボックス119と、電源スイッチ120と、電源中継基板121と、大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた枠用外部端子基板122が設けられている。また、この端子基板122の上側には、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブル123が設けられている。
【0070】
払出制御基板ケース118から接続ケーブル124が上方に延び、電源ケーブル125を備えたプリペイドカードユニット9に接続されている。また、裏機構盤102の略中央下端部には、下皿部用球通路部材126が設けられている。
【0071】
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図6に基づいて説明する。図6は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【0072】
図6に示すように、電子制御装置は、主制御部(遊技制御部)200と、その主制御部200に接続された副制御部230、250、260及び270とを含んで構成されている。副制御部は、賞球制御部(払出制御部)230、音声制御部250、図柄制御部260及びランプ制御部270から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、250、260及び270は周辺制御基板として払出制御基板230a、音声制御基板250a、図柄制御基板260a及びランプ制御基板270aをそれぞれ備えている。
【0073】
主制御部200は、各副制御部230、250、260及び270に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、250、260及び270は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。例えば、主制御部200から払出制御部230には、賞球払出を指示する賞球コマンド、遊技開始許可を指示する遊技開始許可コマンド、球送りソレノイドの動作に関する球送り許可禁止コマンド、発射モータの動作に関する発射許可禁止コマンド等の各種払出制御コマンドが送信される。
【0074】
また、主制御部200から音声制御部250には、各種音声制御コマンドが送信される。主制御部200から図柄制御部260には、1〜16の入賞図柄の表示を指示する入賞図柄表示コマンド、すべての図柄表示の消灯を指示する入賞図柄消灯コマンド等の各種図柄制御コマンドが送信される。主制御部200からランプ制御部270には、各種ランプ制御コマンドが送信される。
【0075】
各制御部200、230、250、260及び270には、主電源129と接続された電源受電基板128から電源基板127と電源中継基板121とを介して電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が電源中継基板121を介して各制御部200、230、250、260及び270に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持される。
【0076】
図7は、主制御部200の主制御基板200aに設けられたCPU400の構成を示すブロック図である。図7に示すように、CPU400は、CPUコア401、内蔵RAM402(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM403(以下、単にROMともいう)、メモリ制御回路404、クロック発生器405、アドレスデコーダ406、ウォッチドッグタイマ407、カウンタ/タイマ408、パラレル入出力ポート409、リセット/割り込みコントローラ410、外部バスインターフェース411及び出力制御回路412を備えている。
【0077】
CPU400は、ROM403に格納された制御プログラムにより、RAM402をワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU400が主体となって、ROM403に格納された当否判定プログラムにより当否判定を行う当否判定手段を構成している。
【0078】
また、RAM402には、遊技機1で用いられる各種乱数の乱数カウンタが設定されている。本実施例で用いられる乱数には、当否判定用乱数、図柄表示用乱数等がある。当否判定用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過、又は第2役物作動口33に入球した際に、役物誘導装置を作動させるか否かの判定(当否判定)に用いられる。予め当否判定用の当たり値が設定されており、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過、又は第2役物作動口33に入球したタイミングで取得された当否判定用乱数が、当たり値と一致する場合に当たりと判定される。図柄表示用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過、又は第2役物作動口33に入球した際に、誘導図柄表示装置31で停止表示される誘導図柄を決定するために用いられる。
【0079】
さらに、RAM402には、発射装置ユニットに送られた遊技球をカウントするための球送りカウンタと、発射装置ユニットで発射された遊技球をカウントするための発射カウンタと、入球口に入球した遊技球をカウントするための入球カウンタとが設定されている。
【0080】
図6に戻り、主制御部200には、枠用外部端子基板122、誘導図柄作動ゲートスイッチ201、16連スイッチ中継基板203、盤面中継基板210及び遊技枠中継基板220が接続されている。枠用外部端子基板122には、賞球制御部(払出制御部)230、タンク球切れ検知スイッチ104等が接続されている。また、主制御部200には、図示しない外部の試験装置を接続するための図示しない試験信号端子が複数設けられている。これらの試験信号端子は、遊技機用として使用されるものであり、賞球信号、入球口入球信号、得点増加装置に係る入球口入球信号、役物作動口入球信号、特定入球口入球信号、誘導増加装置作動領域通過信号、誘導図柄に係るゲート通過信号、役物誘導装置に係るゲート通過信号、役物作動信号、得点増加装置作動信号、役物作動口開放信号、役物誘導装置作動信号、誘導図柄に係るゲート有効信号、役物誘導装置に係るゲート有効信号などの信号を試験装置に送出することができる。なお、上記試験信号のうち誘導図柄に係るゲート有効信号は、誘導図柄作動ゲート29が有効になっているときにオンとなる試験信号であり、第2役物作動口33が有効になっているときにオンとなる試験信号である誘導図柄に係る入球口有効信号を兼ねている。すなわち、誘導図柄に係るゲート有効信号と誘導図柄に係る入球口有効信号とは1つの試験信号として設定されており、誘導図柄作動ゲート29と第2役物作動口33とのいずれか一方又は両方が有効になっているときにオンとなる試験信号である。誘導図柄に係るゲート有効信号と誘導図柄に係る入球口有効信号とを1つの試験信号として設定することにより、試験信号端子数を低減することが可能となり、主制御部200のCPU400の処理負担を軽減することができ、高速処理が可能となる。
【0081】
誘導図柄作動ゲートスイッチ201は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したことを検出するものである。また、16連スイッチ中継基板203には、16連入球口24の各入球口への入球を検知する16連入球口検知スイッチ204が接続され、16連入球口検知スイッチ204からの検知信号が主制御部200に送信される。そして、16連入球口検知スイッチ204からの検知信号により、16番の入賞図柄に対応する入球口2400への入球を検知した場合には得点増加装置の作動を開始する。
【0082】
ここで、16連入球口検知スイッチ204の構成を図8に基づいて説明する。図8(a)は16連入球口検知スイッチ204の側面図であり、図8(b)は16連入球口検知スイッチ204の出力波形である。本実施例の16連入球口検知スイッチ204は周知の誘導型近接スイッチであり、図8(a)に示すように遊技球が通過可能な貫通孔204aを有している。近接スイッチ204は、高周波発振回路に結合したコイルを検出素子として用いており、遊技球が接近すると遊技球に誘導電流が流れることを利用して、検出コイルのインピーダンス変化により遊技球を検知するものである。
【0083】
図8(b)に示すように、16連入球口検知スイッチ204の出力信号は通常時にはHiレベルであり、遊技球の通過を検知するとLowレベルとなる。従って、遊技球のスイッチ通過速度により検知幅(検知時間)が左右され、スイッチ通過速度が速いほど検知幅が短くなり、スイッチ通過速度が遅いほど検知幅が長くなる。この16連入球口検知スイッチ204の遊技球検知時間が主制御基板200のCPU400の制御周期(例えば4ms)より短い場合には、主制御基板CPU400が16連入球口24への入球を検知できない場合がある。
【0084】
次に、盤面中継基板210を図9に基づいて説明する。図9は、盤面中継基板210に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。盤面中継基板210は、遊技盤20面に設けられた各種スイッチ等と主制御部200との間で、スイッチ信号等を中継するものである。
【0085】
図9に示すように、盤面中継基板210には、左右入球口スイッチ211、役物作動口スイッチ212a及び212b、クルーンスイッチ213、誘導増加装置作動領域スイッチ214、振り分け装置位置スイッチ215、各種ソレノイド216、振り分け装置移動モータ217、第2役物誘導装置作動ゲートスイッチ218が接続されている。
【0086】
左右入球口スイッチ211は、左入球口26および右入球口27の内部にそれぞれ設けられ、遊技球の入球を検知するものである。役物作動口スイッチ212a及び212bは、第1役物作動口32及び第2役物作動口33の内部にそれぞれ設けられ、遊技球の入球を検知するものである。クルーンスイッチ213は、遊技球がクルーン37のいずれの穴を通過したかを検知するものである。誘導増加装置作動領域スイッチ214は、誘導増加装置作動領域38への遊技球の通過を検知するものであり、振り分け装置位置スイッチ215は、振り分け装置38の位置を検知するものである。また、第2役物誘導装置作動ゲートスイッチ218は、遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過したことを検出するものである。これらの遊技球検知スイッチや位置検知スイッチは、近接スイッチあるいはフォトセンサ等により構成することができる。
【0087】
各種ソレノイド216としては、第1役物作動口32および第2役物作動口33をそれぞれ開閉するものがあり、開放ソレノイドと閉鎖ソレノイドとから構成されている。振り分け装置移動モータ217は、振り分け装置38を左右往復移動させるものである。
【0088】
次に、遊技枠中継基板220を図10に基づいて説明する。図10は、遊技枠中継基板220に対する信号の入出力を示すブロック図である。遊技枠中継基板220は、主に中枠3に設けられた各種スイッチ等と主制御部200との間で、スイッチ信号等を中継するものである。
【0089】
図10に示すように、枠中継基板220には、ケースレール球切れスイッチ108、球送りカウントスイッチ221、発射球カウントスイッチ222、ファール球検出スイッチ223、下受け皿満タンスイッチ224、賞球計数センサ225、球貸し計数センサ226が接続されている。
【0090】
ケースレール球切れスイッチ108は、タンクレール106と賞球払出装置109間の球切れを検知するものである。球送りカウントスイッチ221は、上皿部5から発射装置ユニットに送られた遊技球をカウントするものである。発射球カウントスイッチ222は、発射装置ユニットにて発射された遊技球を検知するものである。ファール球検出スイッチ223は、発射装置ユニットから発射された遊技球が遊技領域21に到達しないで、下皿部6に戻ってきた遊技球を検知するものである。下受け皿満タンスイッチ224は、下皿部6の下受け皿が満タン状態になったことを検知するものである。
【0091】
賞球計数センサ225は、払い出された賞球数を計数するものであり、賞球計数前センサと賞球計数後センサとから構成される。球貸し計数センサ226は、CRユニット9を利用して遊技者に貸し出された遊技球を計数するものであり、球貸し計数前センサと球貸し計数後センサとから構成される。
【0092】
次に、図6に戻り、払出制御部230について説明する。図6に示すように、払出制御部230には、CRユニット(プリペイドカードユニット)9、遊技枠中継基板220、メモリクリアスイッチ基板231、CR操作基板232、払出モータセンサ基板233、発射制御基板240等が接続されている。なお、払出制御部230の払出制御基板230aは、上記図7で示した主制御基板200aのCPU400と同様の構成を有するCPUを備えている。
【0093】
メモリクリアスイッチ基板231は、電源投入時にRAMに残存している各種データをすべてクリアするためのRAMクリアスイッチを備えたスイッチ基板である。CR操作基板232は、CRユニット9との間で球貸しやカード残り数等の信号を入出力するための基板である。払出モータセンサ基板233は、賞球払出しに用いる払出モータ234の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0094】
次に、発射制御基板240を図11に基づいて説明する。図11は、発射制御基板240に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。
【0095】
図11に示すように、発射制御基板240には、発射モータ241、球送りソレノイド中継基板242、発射ハンドル7及び発射停止スイッチ7bが接続されている。発射モータ241は、発射位置に送り込まれた遊技球を遊技領域21に打ち込むための発射ハンマを稼働させるものであり、遊技者が発射ハンドル7を操作することにより作動する。球送りソレノイド中継基板242には、上皿部5に貯留された遊技球を1個ずつ発射装置ユニットの発射位置に送り込むための球送りソレノイド243が接続されている。
【0096】
次に、音声制御部250を図12に基づいて説明する。図12は、音声制御部250に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。音声制御部250に設けられた音声制御基板250aには、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素(図示略)とサウンドジェネレータ(図示略)が設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
【0097】
図12に示すように、音声制御部250には音声中継基板251が接続されている。音声中継基板251には音量スイッチ基板252が接続されており、音量スイッチ基板252は、図示しない音量スイッチの操作に従ってスピーカ253の出力音量の設定を行うものである。スピーカ253からは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0098】
次に、図柄制御部260を図13に基づいて説明する。図13は、図柄制御部260に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。図柄制御部260に設けられた図柄制御基板260aには、音声制御部250と同様、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
【0099】
図13に示すように、図柄制御部260には、誘導図柄表示装置31を作動させる誘導図柄表示装置基板261と、入賞図柄表示装置25を作動させる入賞図柄表示装置基板262とが接続されている。図柄制御部260は、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして誘導図柄表示装置31及び入賞図柄表示装置25の表示制御を行う。また、図柄制御部260には、図示しない外部の試験装置を接続するための図示しない試験信号端子が複数設けられている。これらの試験信号端子は、誘導図柄用あるいは入賞図柄用として使用されるものであり、図柄変動中信号、入賞図柄などの信号を試験装置に送出することができる。
【0100】
次に、ランプ制御装置270を図14に基づいて説明する。図14は、ランプ制御部270における信号の入出力を示すブロック図である。ランプ制御部270に設けられたランプ制御基板270aは、音声制御部250と同様の演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
【0101】
図14に示すように、ランプ制御部270には、得点表示灯基板271、発射タイミング表示LED基板273、その他各種LED基板274、枠部ランプ中継基板275等が接続されている。得点表示灯基板271は、得点表示装置28における得点表示を行うものである。発射タイミング表示LED基板273は、発射タイミング装置39において遊技者に遊技球発射を指示する表示を行うものである。
【0102】
枠部ランプ中継基板275には、遊技効果LED基板276、賞球表示LED基板277等が接続され、さらに賞球表示LED基板277には、エラー表示LED基板278等が接続されている。これらのランプ等はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。
【0103】
次に、遊技確認時間を図15に基づいて説明する。本実施例の遊技機1では、ゲームとゲームとの間に遊技確認時間(本例では16ms)が設けられている。図15は主制御部200から外部検査装置に出力される遊技中信号の出力タイミングチャートであり、(a)は電源投入時、(b)は遊技中を示している。
【0104】
電源投入時には、図15(a)に示すように、電源投入から遊技の結果が得られるまで、主制御部200から外部の検査装置に遊技中であることを示す遊技中信号が試験信号端子から出力される。次回のゲーム以降は、図15(b)に示すように、遊技確認時間終了後から次のゲームの遊技の結果が得られるまで遊技中信号が出力される。この遊技中信号が出力されていない時間が遊技確認時間となる。この遊技確認時間により、外部検査装置側で1ゲームの開始及び終了を明確に把握することが可能となる。
【0105】
また、遊技確認時間は、前のゲームにおける16個の遊技球すべてが複数の入球口(例えば、16連入球口24、第1役物作動口32、第2役物作動口33、左右入球口26及び27、誘導増加装置作動領域38、排出口38a)へ入球・通過した後、後述の2秒間(一定時間)のインターバル時間の経過後または/および前述の0.5秒の入賞図柄確認時間の経過後において、遊技の結果が得られた際に設定される。このため、16個の遊技球の上記各入球口等への入球・通過以外に遊技機1に備えられた各遊技装置(例えば、賞球払出装置109、役物誘導装置、誘導増加装置等)の作動・非作動状況をも明確化して1ゲームの区切りを完全に明確化できる。
【0106】
さらに、遊技店に1ゲームの終了を報知できる。遊技店は、16個の遊技球すべてが各ゲームにおいて正常に使用されたことを知ることができる一方、遊技確認時間が経過しない場合には遊技機1に何らかの異常が発生したことを知ることができる。遊技確認時間が経過しない場合には、次にゲームに進めないことから、遊技確認時間の経過は1ゲームが正常に行われたことの証しとなる。
【0107】
またこのように、遊技店は16個の遊技球が各ゲームにおいて正常に使用されたことを知ることができるので、総ゲーム数に基づく売上計算が可能となる(従来においては、いわゆる精算手段により遊技者が16個の遊技球すべてを1ゲームにおいて使用せずに次のゲームに進行させることができた。したがって、遊技者が使用した遊技球数は1ゲーム毎に相違する場合が多かったので、総ゲーム数を基礎として売上計算することは不可能であった。)。
【0108】
次に、遊技機1における遊技球の発射動作を図16〜図25に基づいて説明する。図16は発射動作における信号の流れを示し、図17は発射動作に関する信号の内容を示し、図18は主制御部200から払出制御部230に送信される発射制御コマンドの内容を示している。図19〜図25は発射動作と伝送信号のタイミングを示すタイミングチャートである。
【0109】
主制御部200には、球送りカウントスイッチ221からの球送りカウント信号a、発射球カウントスイッチ222からの発射球カウント信号b、ファール球検出スイッチ223からのファール球検出信号cが遊技枠中継基板220を介して入力される。そして、主制御部200から払出制御部230に払出コマンドデータdと払出コマンドストローブeが出力され、払出コマンドデータdに基づいて払出制御部230から発射制御部240に発射許可信号f、球送り許可信号gが出力される。払出コマンドデータdは、図18に示す発射制御コマンドを出力するものであり、払出コマンドストローブeは払出コマンドデータdを1バイト出力する毎に1パルス出力するものである。
【0110】
次に、遊技開始許可について、図19のタイミングチャートに基づいて説明する。図19に示すように、主制御部200は、遊技の開始時に払出制御部230に遊技開始許可コマンド(85H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号および球送り許可信号がオンになり、発射制御部240は球送りソレノイド243及び発射モータ241の動作の許可を行う。このとき、遊技者が遊技球を上皿部に入れ、発射ハンドル7を手で操作すると発射装置ユニットが作動を開始する。
【0111】
次に、球送り禁止について、図20のタイミングチャートに基づいて説明する。図20に示すように、主制御部200は、球送りカウントスイッチ221により16個のすべての遊技球を発射位置に送り出したことを検知し、払出制御部230に球送り禁止コマンド(83H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への球送り許可信号がオフになり、発射制御部240は球送りソレノイド243の動作を禁止する。
【0112】
次に、球送り許可(遊技球16個目発射後、ファール球を検出した場合)について、図21のタイミングチャートに基づいて説明する。図21に示すように、主制御部200は、球送りカウントスイッチ221により16個のすべての遊技球を発射位置に送り出したことを検知すると、払出制御部230に球送り禁止コマンド(83H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への球送り許可信号がオフになり、発射制御部240は球送りソレノイド243の動作を禁止する。
【0113】
その後、主制御部200は、ファール球検出スイッチ223によりファール球を検出すると、払出制御部230に球送り許可コマンド(83H・02H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への球送り許可信号がオンになり、発射制御部240は球送りソレノイド243の動作の許可を行う。
【0114】
次に、発射禁止について、図22のタイミングチャートに基づいて説明する。図22に示すように、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により16個のすべての遊技球が発射位置に来たことを検出すると、払出制御部230に発射禁止コマンド(84H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号がオフになり、発射制御部240は発射モータ241の動作を禁止する。
【0115】
次に、発射許可(遊技球16個目発射後、ファール球を検出した場合)について、図23のタイミングチャートに基づいて説明する。図23に示すように、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により16個のすべての遊技球が発射位置に来たことを検出すると、払出制御部230に発射禁止コマンド(84H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号がオフになり、発射制御部240は発射モータ241の動作を禁止する。
【0116】
その後、主制御部200は、ファール球検出スイッチ223によりファール球を検出した場合、払出制御部230に球送り許可コマンド(83H・02H)および発射許可コマンド(84H・02H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号および球送り許可信号がオンとなり、球送り禁止および発射禁止を解除して、球送りソレノイド243および発射モータ241の動作の許可を行う。
【0117】
次に、発射許可(遊技球16個目発射後、遊技球が発射位置に戻ってきて残っている場合)について、図24のタイミングチャートに基づいて説明する。図24に示すように、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により16個の遊技球を発射したことを検出すると、払出制御部230に発射禁止コマンド(84H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号がオフになり、発射制御部240は発射モータ241の動作を禁止する。
【0118】
その後、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により遊技球が発射位置に戻ってきて残っていることを検出した場合、払出制御部230に特別に発射許可コマンド(84H・02H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号はオンとなり、発射制御部240は発射モータ241の動作の許可を行う。このとき球送りは禁止となっているため、球送りソレノイド243は動作しない。
【0119】
これにより、1ゲームにおける16個目の遊技球を確実に発射することができる。かかる制御は1ゲームにおける16個目の遊技球が16連入球口24等の複数の入球口のいずれかに入球するまで継続される。このことは、1ゲームにおいて所定数の遊技球を一層正確に発射制御できることを示す。特に、1ゲームに16個の遊技球すべてが入球して、遊技球のいずれかの入球または通過に起因して作動した遊技装置(例えば賞球払出装置109、誘導図柄表示装置31等)の作動が終了しないと次のゲームに進めない組合せ式遊技機(ただし、遊技状況により誘導増加装置の作動または役物誘導装置の作動が終了せずに少なくとも次のゲームまで継続される場合を除く)においては、例えば、発射数が16個を超過していると主制御部200が間違って認識して再発射ができないなど、次のゲームに進まない遊技の中断となるエラー原因を、この制御により取り除くことができる。したがって、遊技者にはストレスの少ないリズミカルな遊技を提供でき、一方、遊技店にとっては、遊技中断による遊技機の稼働時間(遊技店の売上に直接的に影響する時間)の低下を抑制できる。
【0120】
次に、インターバル機能について、図25のタイミングチャートに基づいて説明する。本実施例の遊技機1には、1ゲームにおいて遊技球16個のすべての発射が行われた後、次のゲームに進む前に所定のインターバル時間(例えば2秒)が設けられている。図25に示すように、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により16個のすべての遊技球が発射位置に来たことを検出すると、インターバル機能を開始する。
【0121】
主制御部200は、インターバル機能の開始により払出制御部230に発射禁止コマンド(84H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号はオフとなり、発射制御部240は発射モータ241の動作を禁止する。この結果、インターバル機能作動中は発射装置ユニットが停止する。インターバル機能は作動を開始してから2秒後に停止し、インターバル時間が終了する。
【0122】
次に、本実施例の遊技機1の作動を図26〜図38に基づいて説明する。図26は、主制御部200のROMに格納されたプログラムに基づいてCPUが実行するメインジョブの一例を示している。図26に示すメインジョブは、電源投入処理S100を実行した後、遊技開始処理S200、ゲーム管理処理S300、入賞図柄処理S400、役物処理S500、得点増加装置処理S600、誘導増加装置処理S700、誘導図柄および役物誘導装置処理S800の各ステップが、タイマリセットされる毎に繰り返し実行される。なお、本実施例では、リセット周期は4msに設定されている。
【0123】
電源投入処理S100を図27のフローチャートに基づいて説明する。この電源投入処理は、電源投入時と電源断発生後の復電時に行われるものである。まず、電源投入時に必要な各種設定を行う(S101)。具体的には、スタックポインタをRAMの所定アドレスに設定し、割り込みモードの設定を行い、RAMのアクセスを許可する。
【0124】
次に、RAMクリアスイッチが押されている場合、あるいは、RAMにバックアップフラグ(電源断の発生情報)が設定されていない場合には、電源投入時と判定してRAM初期化処理を行い、その後リターンする(S102、S103、S104)。RAM初期化処理としては、CPU周辺の内蔵デバイスの初期設定を行い、RAMの全領域を0クリアし、通常遊技中の初期値を設定し、割り込みを許可する。また、ゲーム開始フラグを設定する。
【0125】
一方、RAMにバックアップフラグが設定されている場合には電源断復帰時と判断し、電源断時に保護したRAMの内容からチェックサムを算出して(S105)、電源断時に作成、保存したチェックサムの内容と比較する(S106)。これらのチェックサムが一致しない場合にはRAMの内容が壊れていると判定し、上記S104のRAM初期化処理を行う。RAMの内容が正常にバックアップされている場合には、以下の復電時の処理を行う。
【0126】
まず、電源断直前のスタックポインタを復帰し、バックアップフラグをクリアする。次に、電源断時の遊技状態に復帰させるための復帰設定を行い、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、レジスタを電源断直前の状態に戻す。その後、電源断直前のプログラム実行位置に戻ってプログラムを再開する。
【0127】
次に、遊技開始処理S200を図28のフローチャートに基づいて説明する。まず、主制御部200に接続されているRAMクリアスイッチ以外のすべてのスイッチを読み込み(S201)、各々のスイッチ状態を判定して検出情報を保存する(S202)。
【0128】
次に、当否判定用乱数、図柄表示用乱数等の各種乱数の更新を行う(S203)。具体的には、上述のRAMに設定された乱数カウンタの値を、初期値(例えば0)から所定値(例えば255)の間で1ずつ加算する。乱数カウンタの値が所定値を超える場合には初期値に戻る。
【0129】
次に、S204〜S212の賞球制御を行う。まず、16連入球口検知スイッチ204により16連入球口24の各入球口をチェックし、遊技球が16連入球口24に入球して入賞となる組合せが得られた場合には、該当する得点情報をRAMに保存する(S204、S205)。次に、ケースレール球切れスイッチ108および下受け皿満タンスイッチ224により、球切れまたは満タン状態を判定する(S206)。
【0130】
球切れ又は満タン状態で賞球停止状態でない場合には、払出制御部230に払出不可指定コマンドを送信する(S207、S208)。球切れまたは満タン状態でなく賞球停止状態の場合には、払出制御部230に払出可指定コマンドを送信する(S209、S210)。保存した得点情報がある場合には、払出制御部230に得点に応じた賞球コマンドを送信する(S211、S212)。
【0131】
次に、ゲーム管理処理S300を図29のフローチャートに基づいて説明する。まず、ゲーム開始フラグによりゲーム開始時か否かを判定する(S301)。この結果、ゲーム開始時であれば、ゲーム開始時の設定を行い(S302)、リターンする。ゲーム開始時の設定として、ゲームの開始に必要な各種のフラグやタイマに対して確認、設定あるいはクリア等の処理を行う。
【0132】
一方、ゲーム開始時でない場合には、まず、球送りカウントスイッチ221により球送りの監視を行う(S303)。球送りカウントスイッチ221がオンの場合には、球送りカウンタを1加算する。球送りカウンタが16以上になった場合には、払出制御部230に球送り禁止コマンドを送信し、球送りを終了する。
【0133】
次に、発射球カウントスイッチ222により発射球の監視を行う(S304)。発射球カウントスイッチ222がオンの場合には、発射カウンタを1加算する。発射カウンタが16以上になった場合には、払出制御部230に発射禁止コマンドを送信し、16個発射完了とする。
【0134】
次に、ファール球検出スイッチ223によりファール球の監視を行う(S305)。具体的には、ファール球検出スイッチ223がオンの場合には、球送りカウンタおよび発射カウンタを1減算する。
【0135】
次に、16連入球口検知スイッチ204により入球の監視を行う(S306)。16連入球口検知スイッチ204により16連入球口24の各入球口をチェックし、遊技球が16連入球口24に入球した場合には入球カウンタを1加算し、入球カウンタが16以上となった場合には16個入球完了とする。
【0136】
次に、S307〜S314のゲーム終了チェック処理を行う。まず、遊技の結果が得られたか否か、すなわち単位遊技(1ゲーム)が終了したか否かを判定する。遊技の結果は、以下のすべての要件を満たしている場合に得られる。
【0137】
すなわち、発射カウンタにより遊技球16個発射と判定され(S307)、インターバル時間が経過したと判定され(S308)、入球カウンタにより遊技球16個がすべて入球したと判定され(S309)、入賞図柄確認時間が経過したと判定され(S310)、誘導図柄表示装置31の作動が終了したと判定され(S311)、第1役物作動口32に入球した遊技球が誘導増加装置作動領域38または排出口38aを通過したと判定され(S312)、獲得遊技球(賞球)の払出が完了したと判定された(S313)場合に遊技の結果が得られたと判定できる。
【0138】
この結果、遊技の結果が得られた、すなわち単位遊技(1ゲーム)が終了したと判定された場合には、ゲーム終了処理としてゲーム終了フラグを1にして、リターンする(S314)。上記要件のいずれかを満たさないと判定された場合には、そのままリターンする。なお、ゲーム終了フラグが1に設定されると遊技の結果が得られ、図15で示した遊技中信号が16msの間オフとなる。したがって、遊技確認時間が設定され、その時間の経過後、次のゲームが開始可能となる。
【0139】
次に、入賞図柄処理S400を図30のフローチャートに基づいて説明する。まず、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否か判定する(S401)。この結果、遊技の結果が得られたと判定された場合には、遊技終了時の設定として図柄制御部260に入賞図柄消灯コマンドを送信する(S402)。その後リターンする。
【0140】
一方、遊技の結果が得られていないと判定された場合には、遊技中であるか否か判定し(S403)、入球カウンタにより16個入球完了したか否か判定し(S404)、16連入球口検知スイッチ204により16連入球口24の各入球口に入球があったか否か判定する(S405)。この結果、遊技中であって16個入球完了する前に入球口に入球があった場合には、図柄制御部260に各入球口に対応した入賞図柄表示コマンドを送信し、リターンする(S406)。それ以外の場合はそのままリターンする。
【0141】
次に、役物遊技処理S500を図31のフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技中か否か判定する(S501)。この結果、遊技中でない場合にはそのままリターンする。一方、遊技中である場合には、S502〜S507の第1役物処理を行う。まず、第1役物が作動中であるか否か判定する(S502)。
【0142】
この結果、第1役物が作動中でないと判定された場合には、第1役物作動処理を行う(S503、S504、S505)。具体的には、入球カウンタにより遊技球が16個入球完了したか否か判定し、役物作動口スイッチ212aにより第1役物作動口32に入球があったか否かを判定する。この結果、遊技球が16個入球完了していない状態で、第1役物作動口32に入球があった場合には、第1役物の作動を開始し、後述の第2役物処理に移る。それ以外の場合には、そのまま第2役物処理に移る。第1役物の作動により、12・13・15・16番の入賞図柄が点灯表示される。
【0143】
一方、第1役物が作動中と判定された場合には、第1役物作動終了処理を行う(S506、S507)。具体的には、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否か判定する。この結果、遊技の結果が得られたと判定された場合には、第1役物の作動を終了して第2役物処理に移る。一方、遊技の結果が得られていないと判定された場合には、そのまま第2役物処理に移る。
【0144】
次に、S508〜S513の第2役物処理を行う。まず、第2役物が作動中であるか否か判定する(S508)。
【0145】
この結果、第2役物が作動中でないと判定された場合には、第2役物作動処理を行う(S509、S510、S511)。具体的には、入球カウンタにより遊技球が16個入球完了したか否か判定し、役物作動口スイッチ212bにより第2役物作動口33に入球があったか否かを判定する。この結果、遊技球が16個入球していない状態で、第2役物作動口33に入球があったと判定された場合には、第2役物の作動を開始して、リターンする。それ以外の場合には、そのままリターンする。第2役物の作動により、11・13・14・15番の入賞図柄が点灯表示される。
【0146】
一方、第2役物が作動中と判定された場合には、第2役物作動終了処理を行う(S512、S513)。具体的には、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否かを判定し、遊技の結果が得られたと判定された場合には、第2役物の作動を終了してリターンする。一方、遊技の結果が得られていない場合には、そのままリターンする。
【0147】
次に、得点増加装置処理S600を図32のフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技中か否か判定し、遊技中でないと判定された場合には、そのままリターンする(S601)。一方、遊技中と判定された場合には、得点増加装置が作動中か否か判定する(S602)。
【0148】
この結果、得点増加装置が作動中でないと判定された場合には、得点増加装置作動処理を行う(S603〜S605)。具体的には、入球カウンタにより遊技球が16個入球完了したか否か判定し、16連入球口検知スイッチ204により16番の入賞図柄に対応する入球口(得点増加装置作動口)2400に入球があったか否かを判定する。この結果、遊技球が16個入球していない状態で、16番の入球口2400に入球したと判定された場合には、得点増加装置の作動を開始し、リターンする。それ以外の場合にはそのままリターンする。
【0149】
一方、得点増加装置が作動中であると判定された場合には、得点増加装置作動終了処理を行う(S606、S607)。具体的には、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否か判定し、遊技の結果が得られたと判定された場合(ゲームが終了した場合)には、得点作動装置の作動を終了してリターンする。一方、遊技の結果が得られていないと判定された場合には、そのままリターンする。
【0150】
次に、誘導増加装置処理S700を図33のフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技中か否かを判定する(S701)。この結果、遊技中でないと判定された場合には、そのままリターンする。
【0151】
一方、遊技中と判定された場合には、誘導増加装置が作動しているか否かを判定する(S703)。この結果、誘導増加装置が作動していないと判定された場合には、誘導増加装置作動領域スイッチ214により遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過したか否かを判定する(S704)。この結果、遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過したと判定された場合には誘導増加装置を作動させリターンし(S705)、通過していないと判定された場合は、そのままリターンする。誘導増加装置の作動により、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になり、当否判定用乱数の当たり値を増加させ、誘導図柄表示装置31における当たり発生確率を増加させる。具体的には、「3と3」または「7と7」の組合せによる当たり図柄となる確率が2/81から80/81となり、役物誘導装置が作動する抽選確率が低確率状態から高確率状態に移行する特別遊技状態が発生する。そして、特別遊技状態の発生中に第2役物誘導装置作動ゲート30を遊技球が通過すると、第2役物作動口33が開放する。その後、第2役物作動口33に遊技球が入球すると、誘導図柄表示装置31の誘導図柄を変動表示させる。
【0152】
一方、誘導増加装置が作動中と判定された場合には、誘導増加装置作動終了処理を行う(S706、S707、S708)。具体的には、誘導増加装置作動領域スイッチ214により遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過したか否か判定し、誘導増加装置の作動開始から14ゲーム終了したか否か判定する。この結果、遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過した場合、あるいは誘導増加装置の作動開始から14ゲーム終了した場合には、誘導増加装置の作動を停止し、リターンする。それ以外の場合には、そのままリターンする。誘導増加装置の停止により特別遊技状態が終了し、第2役物誘導装置作動ゲート30が無効となり、当たり発生確率が2/81の低確率状態となる。
【0153】
次に、誘導図柄および役物誘導装置処理S800を図34、図35のフローチャートに基づいて説明する。まず、第1役物誘導装置が作動しているか否か判定する(S801)。この結果、第1役物誘導装置が作動中であると判定された場合には、後述のS816〜S818で示す第1役物誘導装置終了処理を行う(S801)。一方、第1役物誘導装置が作動中でないと判定された場合には、誘導図柄が変動中か否か判定する(S802)。
【0154】
この結果、誘導図柄が変動中であると判定された場合は、後述のS808で示す変動時間経過判定処理に移る。一方、誘導図柄が変動中でないと判定された場合には、誘導図柄の停止表示時間中であるか否かを判定する(S803)。
【0155】
この結果、誘導図柄の停止表示時間中であると判定された場合には、後述のS811で示す停止表示時間経過判定処理に移る。一方、誘導図柄の停止表示時間中でないと判定された場合には、誘導図柄作動ゲートスイッチ201により遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したか否かを判定する(S804)。
【0156】
この結果、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過していない場合はそのままリターンする。一方、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したと判定された場合は誘導図柄当否判定を行う(S805)。
【0157】
ここで、誘導図柄当否判定処理を図36のフローチャートに基づいて説明する。まず、誘導増加装置が作動中か否かを判定する(S8051)。この結果、誘導増加装置が作動中である場合には、高確率用のデータテーブルを選択し(S8052)、誘導増加装置が作動中でない場合には、低確率用のデータテーブルを選択する(S8053)。高確率用データテーブルを用いる場合には80/81の高確率で当りが発生し、低確率用データテーブルを用いる場合には2/81の低確率で当りが発生する。
【0158】
次に、当否判定用乱数の値が予め設定された当り値に該当するか否かを判定する(S8054)。当否判定用乱数は、遊技球がゲート29を通過、又は第2役物作動口33に入球したタイミングで乱数カウンタより取得される。
【0159】
この結果、当否判定用乱数の値が当りであると判定された場合には、当りのときに誘導図柄表示装置31に表示される当り停止図柄を設定し(S8055)、当り予定フラグをセットする(S8056)。一方、当否判定用乱数の値が当りでないと判定された場合には、外れのときに誘導図柄表示装置31に表示される外れ停止図柄を設定する(S8057)。これらの誘導図柄表示装置31に表示される当り停止図柄および外れ停止図柄は、図柄表示用乱数を用いて決定される。
【0160】
次に図34に戻り、誘導図柄表示装置31に表示される誘導図柄の変動時間設定(本実施例では1.5秒)及び変動パターンの設定を行い(S806)、図柄制御部260に所定の図柄制御コマンドを送信し、誘導図柄の変動を開始する(S807)。
【0161】
次に、誘導図柄変動時間が経過したか否かの判定を行う(S808)。この結果、誘導図柄変動時間が経過していないと判定された場合にはそのままリターンする。一方、誘導図柄変動時間が経過していると判定された場合には、誘導図柄を停止させるとともに、誘導図柄停止表示時間(本例では0.5秒)を設定する(S809、S810)。
【0162】
次に、誘導図柄停止表示時間が経過したか否かの判定を行う(S811)。この結果、誘導図柄停止表示時間が経過していないと判定された場合には、そのままリターンする。一方、誘導図柄停止表示時間が経過していると判定された場合には、誘導図柄が当たりか否かを判定する(S812)。
【0163】
この結果、誘導図柄が当たりでないと判定された場合には、そのままリターンする。一方、誘導図柄が当たりと判定された場合には、第1役物誘導装置の作動を開始する(S813)。ところで、誘導増加装置作動中の最終ゲームであり、得点増加装置が作動中である(入球口2400に入球した)とともに、第2役物誘導装置作動ゲート30を遊技球が通過し、第2役物作動口33に入球した場合には、誘導図柄表示装置31の誘導図柄を変動表示させるのであるが、このとき、誘導増加装置作動中には当否判定用乱数の当たり値が増加し、高確率状態となっている。このため、第1役物誘導装置の作動開始により、第1役物作動口32が開放される確率が高くなっている。この結果、誘導増加装置作動中における各単位ゲームはもとより、最終ゲーム(14ゲーム目)であり、得点増加装置が作動中であるとともに導装置作動ゲート30を遊技球が通過し、第2役物作動口33に入球した場合には、第1役物作動口32が開放したままの状態で誘導増加装置の作動が終了し、次のゲームが開始する可能性が高い。
【0164】
次に、図37のフローチャートに示す発射タイミング表示処理を行う(S815)。まず、振り分け装置38の位置を振り分け装置位置スイッチ215により検出し(S8151)、振り分け装置38が所定位置に来たか否かを判定し(S8152)、振り分け装置38が所定位置に来たと判定された場合には、ランプ制御部270にランプ制御信号を送信し、発射タイミング指示装置39による発射指示表示を行う(S8153)。すなわち、第1役物作動口32に入球した遊技球が第2遊技球通路37に振り分けられやすい発射タイミングを振り分け装置38の位置により推定し、発射タイミング指示装置39に「HIT」と表示することにより遊技者に発射タイミングを指示する。
【0165】
次に、図35に戻り、上記S801で第1役物誘導装置が作動中と判定された場合には、第1役物誘導装置終了処理を行う(S816、S817、S818)。具体的には、第1役物作動口32に入球したか否かを判定し、遊技の結果が3回得られたか否かを判定する。この結果、第1役物作動口32に入球したか、あるいは遊技の結果が3回得られたと判定された場合には、第1役物誘導装置の作動を停止する。これにより、第1役物作動口32が閉鎖する。一方、いずれかの条件を満たさない場合には、そのままリターンする。
【0166】
次に、電源断発生処理S900を図38のフローチャートに基づいて説明する。この電源断発生処理は、停電等によって電源断が発生してノンマスカブル割り込みが発生した場合に行われる。
【0167】
まず、使用レジスタをRAMに退避し、スタックポインタの値を保存する(S901、S902)。次に、賞球払出装置の賞球残数を確認するために、賞球計数センサの監視を所定時間(本例では84ms)行い、第1役物作動口32および第2役物作動口33の役物作動口スイッチ212aおよび212bを通過する遊技球の監視を所定時間(本例では84ms)行う(S903、S904)。次に、チェックサムを算出して保存し、バックアップフラグをセットする(S905、S906)。次に、RAMへのアクセスを禁止し、システムリセットが発生するまで無限ループ処理を行う(S907)。RAMデータは、図示しないバックアップ電源部により補償される。システムリセットが発生した場合には、上記電源投入処理S100に移る。
【0168】
以上のように、複数の16連入球口24のうち遊技球の球速が相対的に速くなる入球口24に、遊技球の速度を遅くする減速手段(球速調整手段)を設けることで、各入球口24の16連入球口検知スイッチ204における遊技球通過速度を調整して平均化することができる。これにより、遊技球の球速が速くなる入球口24に設けられた16連入球口スイッチ204では、確実に遊技球通過を検出できることとなる。この結果、発射した遊技球が16連入球口24にて検知できない場合にエラーとなり、遊技不能となるアレンジボール遊技機に特有の問題を回避することができる。
【0169】
球速調整手段による球速の調整は、遊技球の速度を単に遅くするのみでなく、球速の速い遊技球の球速を適度な速度に調整して球速の遅い遊技球の球速に近づけ、複数の入球領域に入球する遊技球の球速を平均化することを意味している。これにより、入球領域に入球する遊技球の球速が遅すぎてゲーム進行が遅延することを防ぐことができ、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0170】
また、特別遊技状態を発生させる確率が異なる複数の遊技球通路36、37と、これらの遊技球通路36、37に遊技球を周期的に振り分ける振り分け装置38を設け、振り分け周期を所定期間以上とすることで、特別遊技状態の発生に対する遊技者の技術介入が可能となる。これにより、興趣を向上させることができる。振り分け装置38により複数の遊技球通路36、37に遊技球を振り分ける「所定の周期」を、遊技者が遊技球が第2遊技球通路37に振り分け装置38にて振り分けられる発射タイミングを狙うのに充分な期間以上に設定することで、遊技者が確実に発射タイミングを狙うことができる。
【0171】
また、本実施例の遊技機1では、遊技者に発射タイミングを報知する発射タイミング指示手段として発射タイミング指示装置39を設けている。この発射タイミング指示手段による指示情報により、遊技者は狙いどころの判断を素早くかつ的確に行うことができ、単位遊技の進行を速めることができる。これは、遊技者が狙いどころの分からない初心者の場合に特に有効である。
【0172】
さらにまた、発射タイミング指示手段による発射タイミング指示により、遊技店は売り上げの向上が期待できる。これについて以下説明する。
【0173】
アレンジボール遊技機では、入賞図柄の所定の組合せが得られた場合に得点が成立する。従って、無造作に連続して遊技球を発射する遊技者もいれば、1球毎に慎重に狙いを定めて遊技球を発射する遊技者もおり、遊技球発射のテンポについては遊技者の嗜好に左右される面が多い。このため、アレンジボール遊技機では、遊技者毎に遊技進行速度がばらつき、遊技機の稼働率(単位時間当たりの発射数)が低くなりやすい。これは、一定領域に遊技球を発射すれば高得点を獲得できる特別遊技状態発生中よりも、特別遊技状態発生前の通常遊技状態において顕著である。
【0174】
また、遊技店にとって、通常遊技状態においては遊技者への払出しが少ないため売上高が向上する期間であり、特別遊技状態発生中は遊技者が高得点を獲得し易いため支出が増加する期間である。このため、通常遊技状態における遊技球発射のテンポが遅いと、遊技店が回収する遊技球数が少なくなり、遊技店の売上げが伸びない。
【0175】
そこで、発射タイミング指示装置39により、遊技者が発射するタイミングを指示報知することで、遊技者の狙いどころの判断を素早くかつ的確にさせ、単位遊技を迅速に消化させることができる。さらに、特別遊技状態の発生中にも、特別遊技状態が消滅するまでの所定数の特定単位遊技(14ゲーム)も迅速に消化させることができる。つまり、支出が増加する時間を短くできる。これにより、遊技者毎の遊技の進め方のばらつきを少なくすることができ、単位遊技全体の進行を速めることができるので、遊技店の売上高を向上させることができる。
【0176】
また、本実施例の遊技機1においては、16番の入賞図柄に対応する入球口2400が得点増加装置作動口としての機能を有しており、入球口2400に入球した場合、16番の入賞図柄が表示されるとともに得点増加装置が作動する。このため遊技者は、遊技領域21の右方側に設けられた右入球口27、第2役物誘導装置作動ゲート30、第2役物作動口33などを狙って弾発する、いわゆる右打ちを行うことで、特別遊技状態が発生しているときはもちろんのこと、特別遊技が発生していない通常遊技状態においても、入球口2400に遊技球を容易に入球させることができ、入球口2400への入球により、当該ゲームにおいて1得点当りに払い出される賞球数を増加(2倍)させることができる。したがって、特別遊技状態が発生しなくとも高得点が望め、遊技者に対する還元率を高めることができる。
【0177】
また、本実施例においては、誘導増加装置作動中における各単位ゲームはもとより、最終ゲームにおける第2役物誘導装置の作動中に、誘導図柄表示装置31の誘導図柄を変動表示させ、第1役物作動口32を開放させることが可能であるため、特別遊技状態終了後の最初の単位遊技開始時に、第1役物作動口32が開放した状態とすることが可能である。このとき、遊技球を第1役物作動口32に入球させ、この遊技球が特定の領域を通過すれば、特別遊技発生装置が作動して特別遊技状態を再度発生させることができる。したがって、遊技者の再度の特別遊技状態発生に対する期待感を格段に高めることができ、興趣を向上させることができる。また、特別遊技状態の発生確率を高くすることにより、遊技店の釘調整による遊技者への還元率を極端に抑制することを防止できる。
【0178】
さらに、特別遊技発生装置の作動中における各単位遊技において、誘導増加装置が作動しているときに第1役物作動口32の開放を可能としているため、誘導増加装置の作動中における最終回の単位遊技において、第1役物作動口32が開放する前に16個の遊技球の発射、及びいずれかの入球領域への入球を終了させることができる。したがって、遊技者が高得点を獲得した後、特別遊技状態終了後の最初の単位遊技開始時に第1役物作動口32を開放した状態とすることができる。
【0179】
(他の実施形態)
なお、上記実施例では、遊技球の球速を遅くする減速手段として、16連入球口24内部に段差部24eを設けたが、これに限らず、減速手段は以下の(1)〜(9)のように種々変形可能である。図39、図40は16連入球口24の断面図であり、図3に対応している。
【0180】
(1)例えば減速手段として、図39(b)に示すように、下段側スイッチ204が配置された16連入球口24において、16連入球口24aの底面24cまでの高さを低くすることができる。この場合、16連入球口24aの底面24cから16連入球口スイッチ204までの遊技球の落下距離が、図39(a)に示す上段側スイッチが設置された16連入球口24と同程度となるようにする。これにより、下段側スイッチ204が配置された16連入球口24において重力加速度にて遊技球の球速が速くなることを防止できる。
【0181】
(2)また、減速手段として、図40(b)に示すように、下段側スイッチ204が配置された16連入球口24において、スイッチ204を遊技球進行方向に直交する方向(水平方向)にずらして配置する。図40(b)の例ではスイッチ204を遊技盤20前面側(図40中の右側)にずらして配置し、16連入球口通路24aを略S字形状としている。これにより、遊技球は16連入球口検知スイッチ204の上部に衝突して減速した後にスイッチ204を通過する。なお、16連入球口スイッチ204は、遊技盤20裏面側(図40中の左側)にずらして配置してもよい。またこのとき、スイッチ用通路に断面U字形の屈曲部を設けることで、センサ到達速度をさらに遅くすることができる。
【0182】
(3)また、減速手段として16連入球口通路24aに遊技球減速用の凸部を設けることができる。凸部は16連入球口通路24aの底面または側面に設けることができる。これにより、16連入球口24に入球した遊技球は凸部に衝突し減速する。さらに、凸部を16連入球口通路24aの底面における中心線から左右交互に設けることができ、あるいは凸部を16連入球口通路24aの側面の両側に交互に設けることができる。このように凸部を交互に設けることにより、遊技球が16連入球口通路24a内をより長く転がることになり、より効果的に遊技球を減速させることができる。また、凸部を交互に設けることにより、16連入球口通路24aに遊技球が詰まらず、重心を変えて流下させることができる。
【0183】
(4)また、減速手段として16連入球口通路24aに遊技球減速用の凹部を設けることができる。凹部は、16連入球口通路24aの遊技球の流下方向における底面に設ける。これにより、16連入球口24に入球した遊技球は凹部と2点で接触し減速する。また、凹部は、流下方向と直交する幅を徐々に狭く形成することで、凹部による溝の傾斜が16連入球口通路24aの傾斜より緩やかになり減速する。さらに、凹部を左右方向に屈曲させて設けることで、遊技球が16連入球口通路24a内をより長く転がることになり、より効果的に遊技球を減速させることができる。また、凹部を交互に設けることにより、入賞球通路に遊技球が詰まらず、重心を変えて流下させることができる。さらにまた、凹部を円状とし、複数設けることができる。この円状凹部を16連入球口通路24aの底面24cにおいて左右交互に設けることができる。
【0184】
(5)また、減速手段として16連入球口通路24aに遊技球減速用の弾性部材を設けることができる。弾性部材は、16連入球口通路24aの底面24c、通路側面、通路上面の少なくとも一箇所に設ける。入球した遊技球は、弾性部材に衝突し、弾性部材を変形させながら通過することにより減速する。また、弾性部材を設置位置の対向面および流下方向に延出するように設け、遊技球により接触変形するようにしてもよい。さらに、弾性部材を対向する面(底面と上面、側面の両面)に交互に設けることができる。
【0185】
(6)また、減速手段として16連入球口通路24aの入口側あるいは奥側の少なくとも一方の遊技球誘導凸部24b、24dの角度を通路底面24cに対して45度未満に形成することができる。これにより、16連入球口24に入球する遊技球は入口側の遊技球誘導凸部24bに衝突するが、その角度が45度未満であるため、下方への速度成分が上方および横方向への速度成分として変換され減速する。その後、遊技球は横方向に移動し、奥側の凸部24dにも衝突するが、その角度も45度未満であるため、横方向の速度成分が横方向と下方向への速度成分として変換され減速する。
【0186】
(7)また、減速手段として16連入球口24入口側の遊技球誘導凸部24b、24dを16連入球口通路24aの中央付近から左右方向の一方にずらして形成することができる。これにより、遊技球が16連入球口24に入球する際、左右にずれた誘導凸部24b、24dに衝突することで、横方向の回転が生じる。この横方向の回転により遊技球が減速する。
【0187】
(8)また、減速手段として16連入球口通路24aの少なくとも一部を他の部位より摩擦係数の高い材質で構成することができる。これにより遊技球が摩擦抵抗を受け減速する。また、摩擦係数の高い材質を16連入球口通路24aの上面に設けることで、遊技球に流下方向に対して逆方向の回転が加わり、遊技球を減速させることができる。
【0188】
(9)また、減速手段として16連入球口通路24aを、遊技球が通過できる範囲で流下方向に向けて幅を狭くすることができる。これにより、遊技球と16連入球口通路24aとの接点が増え、接点で摩擦抵抗を受けて減速する。
【0189】
さらに、上記実施例の遊技機1は以下のように変形可能である。
【0190】
例えば、16連入球口検知スイッチ204として用いている誘導型近接スイッチの発振周波数をそれぞれ異ならせる。この場合、上段側スイッチ204と下段側スイッチ204で発振周波数を変化させればよい。これにより、誘導型近接スイッチが近接して配置されている場合に発生すると考えられる相互干渉を防止できる。
【0191】
また、16連入球口検知スイッチ204と主制御基板200との間に、16連入球口検知スイッチ204から出力される遊技球検知信号のパルス幅を大きくするパルス増大手段(信号増幅手段)を設けることができる。これにより、遊技球のスイッチ通過速度が速くても、主制御基板CPU400で16連入球口検知スイッチ204からの遊技球検知信号を確実に検出できるようになる。パルス増大手段により増大する16連入球口検知スイッチ204のパルス幅は、少なくとも主制御基板CPU400の制御間隔より長くすればよい。パルス増大手段としては、例えばマルチバイブレータ等を用いることができる。
【0192】
また、主制御基板200に16連入球口検知スイッチ204を8個分の信号を検出するCPUを2個設け、制御周期を例えば2msとする。これにより制御周期を短くすることができ、遊技球のスイッチ通過速度が速くても16連入球口検知スイッチ204からの遊技球検知信号を確実に検出できるようになる。
【0193】
また、16連入球口検知スイッチ204にて遊技球の通過を検知した場合、その旨をメモリに一時的に保存し、そのデータを主制御基板CPU400にて読み出すように構成することで、遊技球の通過速度が速くても16連入球口検知スイッチ204からの遊技球検知信号を確実に検出できるようになる。
【0194】
また、上記実施例では、16連入球口24に入球した遊技球を検知する遊技球検知手段として誘導型近接スイッチを用いたが、これに限らず、遊技球の通過を検知できるものであればよく、例えば光センサ等を用いることができる。
【0195】
また、上記実施例では、16番の入賞図柄に対応する入球口2400が得点増加装置作動口としての機能を有する例について述べたが、本発明においては、得点増加装置作動口は複数の入球領域のうち予め定められた所定の入球領域であればよく、例えば、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置される16連入球口24の入球口2400以外の他の入球口であってもよいし、左入球口26又は右入球口27であってもよい。ただし、特別遊技状態において高得点を獲得し易くするために、遊技球が難入球口に比べ入球し易い普通入球口等の入球口を得点増加装置作動口とすることが望ましい。特に、遊技領域の右方側を狙って弾発する右打ちを行うことで容易に入球する、遊技領域の右方側に設けられた普通入球口を得点増加装置作動口とすることがさらに望ましい。
【0196】
また、上記実施例では、第1役物作動口32に入球した遊技球が通過する遊技球通路を2つ設けたが、遊技球通路は複数であって特別遊技状態を発生させる確率が相対的に高い遊技球通路を含んでいればよく、3以上の遊技球通路を設けてもよい。例えばクルーン37を3段以上にすることで、特別遊技状態を発生させる確率が各々異なる3以上の遊技球通路を設けることができる。
【0197】
また、上記実施例では、遊技球を複数の遊技球通路に振り分ける振り分け手段として左右往復運動する振り分け装置38を用いたが、これに限らず、遊技球を所定の周期で複数の遊技球通路に振り分けることができるものであれば、任意の構成の振り分け装置を用いることができる。例えば、所定の周期でシーソー状に運動して遊技球を振り分ける振り分け装置を用いることができる。
【0198】
また、上記実施例では、誘導増加装置の作動により、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になり、当否判定用乱数の当たり値を増加させることにより、当たり発生確率を80/81に増加させたが、当たり発生確率が81/81に増加し、外れ発生確率がゼロになる、すなわち当り確率が100%となるようにしてもよい。この場合、誘導増加装置作動終了後の次回の遊技が、必ず第1役物作動口を開放した状態で開始するため、第1役物作動口に遊技球が入球した場合、遊技球が誘導増加装置作動領域を通過する確率が例えば1/3のとき、平均大当り回数は、
1+(1/3)1+(1/3)2+(1/3)3+(1/3)4+・・・
≒1.5
となる。
【0199】
また、上記実施例では、遊技者に発射タイミングを報知する手段として、「HIT」の文字を表示する発射タイミング指示装置39を用いたが、これに限らず、遊技者に発射タイミングを報知することができればよく、例えば音声、文字、色彩等を組み合わせて遊技者に発射タイミングを報知するように構成してもよい。
【0200】
また、上記実施例では、当否判定用乱数としてソフトウェア上の乱数カウンタを用いるソフトウェア乱数を用いたが、これに限らず、ソフトウェア処理とは無関係に生ずる信号を利用するハードウェア乱数を用いてもよい。これにより不正行為者が当たりのタイミングを把握することが困難となる。
【0201】
また、上記実施例では、遊技開始処理S200における乱数更新時S203において、乱数カウンタの更新の初期値として固定値(例えば0)を用いたが、これに限らず、乱数カウンタの更新毎に初期値を変更するように構成してもよい。例えば、初期値更新用の乱数カウンタとは別に初期値カウンタを設け、初期値カウンタの値を初期値として用いればよい。これによっても不正行為者が当たりのタイミングを把握することが困難となる。また、初期値カウンタとして乱数カウンタと非同期に更新するハードウェア乱数を用いることで、当たりのタイミングを把握することをより困難にできる。
【0202】
また、上記実施例では、誘導増加装置処理S700における誘導増加装置作動S705により、当否判定用乱数の当たり値を増加させることにより、当たり発生確率を増加させたが、これに限らず、誘導図柄表示装置における誘導図柄の当たり図柄の組合せを「3と3」「7と7」の2通りから、例えば「1と2」以外の80通りに増加する特別遊技状態が発生するようにして当たり発生確率を増加させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による組合せ式遊技機を示す正面図である。
【図2】本実施例の遊技盤の概略構成を示す正面図である。
【図3】本実施例の16連入球口の断面図である。
【図4】本実施例の特別遊技装置の概略構成を示す斜視図である。
【図5】本実施例の組合せ式遊技機を示す背面図である。
【図6】本実施例の電子制御装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施例の主制御部のCPUの構成を示すブロック図である。
【図8】本実施例の16連入球口スイッチの構成を示す説明図である。
【図9】本実施例の盤面中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図である。
【図10】本実施例の遊技枠中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図である。
【図11】本実施例の発射制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図である。
【図12】本実施例の音声制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図である。
【図13】本実施例の図柄制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図である。
【図14】本実施例のランプ制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図である。
【図15】本実施例の主制御部から外部検査装置に出力される信号のタイミングチャートを示す図であって、(a)は電源投入時であり、(b)は遊技中である。
【図16】本実施例の発射動作における信号の流れを示すブロック図である。
【図17】本実施例の発射動作に関する信号の内容を示す図表である。
【図18】本実施例の主制御部から払出制御部に送信される発射制御コマンドを示す図表である。
【図19】本実施例の遊技開始許可を行う場合のタイミングチャートを示す図である。
【図20】本実施例の球送り禁止を行う場合のタイミングチャートを示す図である。
【図21】本実施例の球送り許可を行う場合のタイミングチャートを示す図である。
【図22】本実施例の発射禁止を行う場合のタイミングチャートを示す図である。
【図23】本実施例の発射許可を行う場合のタイミングチャートを示す図である。
【図24】本実施例の発射許可を行う場合のタイミングチャートを示す図である。
【図25】本実施例のインターバル機能を行う場合のタイミングチャートを示す図である。
【図26】本実施例の主制御部のメインジョブを示すフロー図である。
【図27】本実施例の電源投入処理を示すフロー図である。
【図28】本実施例の遊技開始処理を示すフロー図である。
【図29】本実施例のゲーム管理処理を示すフロー図である。
【図30】本実施例の入賞図柄処理を示すフロー図である。
【図31】本実施例の役物遊技処理を示すフロー図である。
【図32】本実施例の得点増加装置処理を示すフロー図である。
【図33】本実施例の誘導増加装置処理を示すフロー図である。
【図34】本実施例の誘導図柄および役物誘導装置処理を示すフロー図である。
【図35】本実施例の誘導図柄および役物誘導装置処理を示すフロー図である。
【図36】本実施例の誘導図柄当否判定処理を示すフロー図である。
【図37】本実施例の発射タイミング表示処理を示すフロー図である。
【図38】本実施例の電源断発生処理を示すフロー図である。
【図39】16連入球口の変形例を示す断面図である。
【図40】16連入球口の他の変形例を示す断面図である。
【図41】従来の16入球口ユニットの背面図である。
【図42】従来の16連入球口の断面図である。
【符号の説明】
1…遊技機(組合せ式遊技機)、20…遊技盤、24…16連入球口(入球領域)、24a…16連入球口通路、24e…段差部(減速手段、球速調整手段)、25…入賞図柄表示装置(入賞情報表示装置)、29…誘導図柄作動ゲート、30…第2役物誘導装置作動ゲート、31…誘導図柄表示装置(図柄表示装置)、32…第1役物作動口(第1の可変入球口)、33…第2役物作動口(第2の可変入球口)、34…特別遊技装置、35…クルーン、352a…誘導増加装置作動領域(Vゾーン)、36…第1遊技球通路、37…第2遊技球通路、38…振り分け装置(振り分け手段)、39…発射タイミング指示装置、200…主制御部(可変入球装置、特別遊技発生装置、賞態様増加装置)、204…16連入球口検知スイッチ(遊技球検知手段)、230…払出制御部、250…音声制御部、260…図柄制御部、270…ランプ制御部。
Claims (6)
- 遊技球が入球可能な横一列に配置された複数の入球領域と、前記入球領域への遊技球の入球に関連する入賞情報を表示する入賞情報表示装置とを備え、遊技盤上に所定数の遊技球を発射して所定期間の経過により一単位遊技を行い、この一単位遊技中に前記入賞情報表示装置に表示された入賞情報の組合せに基づいて賞態様を決定し、賞遊技価値付与装置により前記賞態様に対応する賞遊技価値を付与する組合せ式遊技機であって、
前記複数の入球領域のそれぞれに設けられ、前記入球領域への遊技球の入球を検知する遊技球検知手段と、
前記複数の入球領域のうち前記遊技球検知手段に到達する遊技球の球速が相対的に速くなる入球領域に設けられ、遊技球の前記遊技球検知手段への到達速度を遅くする減速手段とを備えることを特徴とする組合せ式遊技機。 - 前記遊技球検知手段は上下二段に交互に配置されており、前記遊技球検知手段に到達する遊技球の球速が相対的に速くなる入球領域は、前記遊技球検知手段が下段に配置されている入球領域であることを特徴とする請求項1に記載の組合せ式遊技機。
- 前記複数の入球領域は、相対的に入球困難な難入球口と相対的に入球容易な普通入球口とを含み、前記遊技球の球速が相対的に速くなる入球領域は前記普通入球口であることを特徴とする請求項1または2に記載の組合せ式遊技機。
- 前記遊技球検知手段は、高周波発振回路に結合したコイルを検出素子として用い、前記コイルのインピーダンス変化により遊技球を検知するものであり、
前記遊技球検知手段のうち近接して配置されている前記遊技球検知手段は、互いに発振周波数が異なるものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の組合せ式遊技機。 - 上段に配置された前記遊技球検知手段と下段に配置された前記遊技球検知手段とは、発振周波数が異なるものであることを特徴とする請求項4に記載の組合せ式遊技機。
- 遊技球が入球可能な横一列に配置された複数の入球領域と、前記入球領域への遊技球の入球に関連する入賞情報を表示する入賞情報表示装置とを備え、遊技盤上に所定数の遊技球を発射して所定期間の経過により一単位遊技を行い、この一単位遊技中に前記入賞情報表示装置に表示された入賞情報の組合せに基づいて賞態様を決定し、賞遊技価値付与装置により前記賞態様に対応する賞遊技価値を付与する組合せ式遊技機であって、
前記複数の入球領域のそれぞれに設けられ、前記入球領域への遊技球の入球を検知する遊技球検知手段と、
前記複数の入球領域の所望の位置に設けられ、前記遊技球検知手段に到達する遊技球の球速を調整する球速調整手段とを備えることを特徴とする組合せ式遊技機。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2002376908A JP4203884B2 (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | 組合せ式遊技機 |
Publications (2)
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