以下、本発明の実施形態を示す実施例について図に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の第1実施例を図1〜図48に基づいて説明する。図1は本実施例のアレンジボール遊技機(以下、遊技機と言う)1の正面図である。なお、図1では、遊技盤20の詳細な図示を省略している。
図1に示すように、遊技機1の前面部は、本体枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置8、遊技盤20等を備えている。本体枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、遊技機1の外枠を構成している。
中枠3はプラスチック製であり、本体枠2の内側にはめ込まれて設置されている。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4が紙面手前側に重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。
枠体部の上部領域には、左側に賞球表示LED基板277(図12参照)、右側にエラー表示LED基板278(図12参照)が設けられている。これらは遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
下板部には、図示を省略しているが、遊技球を遊技盤20に発射する発射装置ユニット、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置、発射装置ユニットに供給される遊技球を検知する球送りカウントスイッチ221(図8参照)、発射装置ユニットから発射される遊技球を検知する発射球カウントスイッチ222(図8参照)、発射装置ユニットから発射された遊技球のうち遊技盤20面に到達しなかった遊技球を検知するファール球検出スイッチ223(図8参照)が設けられている。さらに、下板部の左端には、遊技状態に応じた効果音等を発生させる図示しないスピーカが設けられている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の枠体部左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。
開口部4aの上方には、円弧状の枠飾りランプ用レンズ4bが設けられている。このレンズ4bの内部には、遊技効果LED基板(図示略)が配置されている。枠飾りランプ用レンズ4bの上には、中枠3の枠体部に設けられたLED基板に対応するように略三角形状のLED用レンズ4c、4dが設けられている。
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の下板部左端で開閉可能に支持されている。上皿部5は、玉抜きボタンや遊技球の貸出・返却ボタン等が設けられた皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bを備えている。さらに、上皿部5の左端には、中枠3の下板部に設けられたスピーカに対応する位置に、複数の穴が開口されたスピーカ面5cが形成されており、その裏面には音量スイッチ基板(図示略)が設けられている。
下皿部6は、上皿部5の下側に設けられ、灰皿や玉抜きレバー等を備えている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から遊技球を排出する排出口6aが設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニットを操作するための発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7には、遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ7aが設けられている。発射ハンドル7の近傍には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ7bが配置されている。
施錠装置8は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。また、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット9が装着されている。
次に、遊技盤20の構成について図2に基づいて説明する。図2は、遊技盤20の盤面を模式的に示した正面図である。遊技盤20は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤20は、外レール22と内レール23により形成される略円形状の遊技領域21が設けられている。遊技領域21には、16連入球口(入球領域)24、入賞図柄表示装置(入賞情報表示装置)25、左右入球口(入球領域)26、27、得点表示装置28、誘導図柄作動ゲート29、第2役物誘導装置作動ゲート30、誘導図柄表示装置(図柄表示装置)31、第1役物作動口(可変入球口)32、第2役物作動口(可変入球口)33、ガイド装置(指示報知手段)34、35、特別遊技装置(特定の領域)36等が設けられている。また、遊技領域21には、多数の障害釘(図示略)が設けられている。なお、16連入球口24、左右入球口26、27、誘導図柄作動ゲート29、第1役物作動口32、第2役物誘導装置作動ゲート30、第2役物作動口33におけるそれぞれの内部には、遊技球の入球又は通過を検知する入球検知スイッチ(図示略)が設けられている。
16連入球口24は、遊技領域21の下方領域に設けられ、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置されている。入賞図柄表示装置25は、16連入球口24の前面側に設けられ、16連入球口24の各入球口に対応した1〜16の入賞図柄(数字ランプ)を備えている。16連入球口24のいずれかの入球口に入球した場合には、その入球口に対応する入賞図柄表示装置25の入賞図柄が点灯表示する。なお、遊技球16個がすべて入球した後、遊技者が入賞図柄を確認する入賞図柄確認時間(本例では0.5秒)が設定されている。また、図示していないが、少なくとも3番、5番、11番、13番、15番の入賞図柄に対応する各入球口は、障害釘により直接の入球が困難な難入球口とされている。さらに、入賞図柄表示装置25は、このように16連入球口24とともに遊技盤に配設した場合のほか、前面枠4側に配設してもよい。
左入球口26は、16連入球口24の上方左側に設けられ、右入球口27は、16連入球口24の上方右側に設けられている。本実施例では、左入球口26に入球すると、16連入球口24における5番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示装置25の5番の入賞図柄が点灯表示される。また右入球口27に入球すると、16連入球口24における12番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示装置25の12番の入賞図柄が点灯表示される。
本実施例の遊技機1は、遊技球16個の発射を単位遊技(1ゲーム)として、1ゲーム中に点灯表示した入賞図柄の組合せにより賞態様が決定(得点が成立)する。例えば入賞図柄が4個連続して点灯表示された場合には1点が付与され、1点につき規定数(16個)の賞球が払い出される。ただし、1ゲームにおいて獲得できる遊技球数は、規定数の10倍(160個)が上限となっている。なお、上記賞球のほか、賞メダルが払い出される場合、ICカード等の遊技媒体に賞遊技価値が加算される場合も想定される。
また、本実施例では、所定の入賞図柄の連続した組合せに高得点(3点)が付与される。この高得点が付与される連続した入球口の組合せをジャックポットといい、本実施例では「11・12・13・14」、「12・13・14・15」、「13・14・15・16」の各入賞図柄がジャックポットとして設定されている。ジャックポットは、遊技盤20上において、後述する得点増加装置作動口としての第2役物作動口33の近傍に集中して設けられており、本実施例では遊技盤20上における右端側に集中して設けられている。
得点表示装置28は、16連入球口26の下方中央に設けられており、1ゲーム中で成立した得点が払出スコアとして表示される。この得点表示装置28も前述したように前記入賞図柄表示装置25とともに前面枠4側に配設してもよい。
誘導図柄作動ゲート29は、遊技領域21の左上方に設けられている。誘導図柄表示装置31は、誘導図柄作動ゲート29の左下方に設けられ、複数(本例では2つ)の図柄表示領域を備えている。誘導図柄表示装置31は、複数パターンの図柄を表示可能に構成されている。具体的には、誘導図柄表示装置31の2つの図柄表示領域はそれぞれ1〜7の数字を表示可能であり、49通りの誘導図柄の組合せを表示できる。誘導図柄表示装置31は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクス、液晶(LCD)等により構成することができる。
誘導図柄表示装置31の誘導図柄は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過することにより変動開始し、所定時間変動表示した後で停止表示を行う。誘導図柄が変動する誘導図柄変動時間は通常1.5秒程度である。また、誘導図柄変動時間の経過後、遊技者が誘導図柄を確認するために誘導図柄停止表示時間(通常0.5秒)が設定されている。
誘導図柄表示装置31で停止表示された誘導図柄が、予め定められた当り図柄の組合せである場合には、一定時間経過後に第1役物誘導装置(第1可変入球装置)が作動開始し、遊技領域21に設けられた第1役物作動口32が遊技球が入球しやすい開放状態となる。本実施例では、「3、3」の組合せと「7、7」の組合せを当り図柄の組合せとし、それ以外の組合せを外れ図柄の組合せとしている。なお、第1役物誘導装置とは、後述の主制御部200を主体として構成され、第1役物作動口32の状態を変化させるものである。
第1役物誘導装置は、第1役物誘導装置の作動中に第1役物作動口32に入球があった場合、あるいは所定の第1役物誘導装置有効ゲーム数(本例では3ゲーム)が終了した場合に作動を終了し、第1役物作動口32を閉鎖する。すなわち、第1役物作動口32に入球しない場合には、第1役物誘導装置は第1役物誘導装置有効ゲーム数だけ有効に作動して終了する。
第1役物誘導装置有効ゲーム数は、後述する誘導増加装置の作動中に第1役物誘導装置が作動した場合、第1役物誘導装置が第1役物誘導装置有効ゲーム数を消化して終了し、次のゲームで必ず作動を再開する場合において、誘導増加装置が終了した時点で、第1役物誘導装置の有効ゲーム数(1ゲームあるいは2ゲーム)が残存しているように設定すればよい。
第1役物作動口32は遊技領域21内の上方中央付近に設けられている。第1役物作動口32はそれぞれ一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第1役物作動口32が開放して入球しやすくなる。第1役物作動口32は、入賞図柄表示装置25における4つの入賞図柄を同時に表示させる役物を作動させるものである。第1役物作動口32に入球した場合には、第1役物が作動して12・13・15・16の入賞図柄が点灯表示する。第1役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
第2役物誘導装置作動ゲート30は遊技領域21の右上方に設けられており、後述の誘導増加装置が作動すると、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になる。第2役物誘導装置作動ゲート30は、遊技球が通過することで第2役物誘導装置の作動を開始させるものである。誘導増加装置の作動中に、遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過した場合、第2役物誘導装置が作動開始し、遊技領域21に設けられた第2役物作動口33が遊技球が入球しやすい開放状態となる。なお、第2役物誘導装置とは、後述の主制御部200を主体として構成され、第2役物作動口33の状態を変化させるものである。
第2役物作動口33は遊技領域21内における右半面側下方付近に設けられている。第2役物作動口33は一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第2役物作動口33が開放して入球しやすくなる。第2役物作動口33は、入賞図柄表示装置25における4つの入賞図柄を同時に表示させる第2役物を作動させるものである。第2役物作動口33に入球した場合には、第2役物が作動して11・13・14・15の入賞図柄が点灯表示する。
本実施例では、第2役物作動口33は得点増加装置作動口としての機能も有しており、第2役物作動口33に入球した場合には得点増加装置が作動する。賞態様増加装置としての得点増加装置は、後述の主制御部200を主体として構成され、当該ゲームにおいて1得点当りに払い出される賞球数を増加(本例では2倍)させるものである。得点増加装置は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
なお、本実施例に限らず第2役物作動口33以外の入球口に、例えば、16連入球口24の各入球口の中の1つや右入球口27、左入球口26に、得点増加装置作動口としての機能を与えてもよい。したがって入球により得点増加装置が作動する。但し、16連入球口24の入球口の場合には、遊技球の現実の入球が必要である。例えば、得点増加装置の作動に係る16連入球口24の入球口に対応する入賞図柄が16番の場合において、前述したように遊技球が第1役物作動口32に入球することにより第1役物が作動し、12・13・15・16の入賞図柄が点灯表示するが、このときは16番に対応する入球口への現実の入球でないため、得点増加装置は作動しない。すなわち、得点成立に係る入賞図柄の点灯表示と得点増加装置の作動とは意義が異なるものである。また、第2役物作動口33以外の入球口への入球により得点増加装置が作動すると設定すれば、特別遊技状態ではない通常遊技状態においても得点増加装置を作動させることが可能となる。このことは、通常遊技において不利となりやすい遊技者にとって、還元率(出玉率)を高めるものとなり、遊技のバランス確保につながるものである。
また、本第1実施例の第2役物作動口33は、上記誘導図柄作動ゲート29と同様の機能を有しており、遊技球が第2役物作動口33に入球することによっても誘導図柄表示装置31の誘導図柄が変動開始し、所定時間変動表示した後で停止表示を行う。
第1、第2役物作動口32、33それぞれの近傍には、遊技者に遊技球の狙いどころを指示する第1、第2ガイド装置34、35がそれぞれ設けられている。ガイド装置34、35は、遊技者の利益に関連する情報および不利益に関連する情報を指示報知する指示報知手段を構成している。
ガイド装置34、35は、○形状および×形状に配置された複数のLEDから構成され、「○」あるいは「×」を表示することができる。ガイド装置34、35が「○」を表示した場合には、その役物作動口32、33を狙うことが遊技者にとって有利になる場合があることを示し、ガイド装置34、35が「×」を表示した場合には、その役物作動口32、33を狙うことが遊技者にとって不利になる場合があることを示す。
第1役物作動口32は、特別遊技装置36への入球を可能とする特定入球口としての機能も有する。特別遊技装置36は、図2中破線で示すように第1役物作動口32の下方に設けられている。
図3は、特別遊技装置36の全体構成を示す斜視図である。図3に示すように、特別遊技装置36は、旋回板(クルーン)37、誘導増加装置作動領域(Vゾーン)38、排出口38a、発射タイミング指示装置40を備えている。
クルーン37は、すり鉢円盤状で遊技球が通過可能な3つのクルーン穴37a、37b、37cが形成されている。第1役物作動口32に入球した遊技球は、クルーン37上で旋回しながらいずれかのクルーン穴37a〜37cを通過する。クルーン37には、遊技球がいずれのクルーン穴37a〜37cを通過したかを検知するクルーンスイッチ(図示略)が設けられている。なお、本第1実施例では、3つのクルーン穴37a〜37cのうち、中央奥側に位置するクルーン穴(特定のクルーン穴)37bが、他の2つのクルーン穴37a、37cに比較して入球する確率が高くなるように構成されている。なお、クルーン穴を1つとし
てもよい。この場合には、クルーンスイッチも1つとなる。
誘導増加装置作動領域38は、クルーン37の下方に設けられており、誘導増加装置(特別遊技発生装置)を作動させる特定の領域を構成している。誘導増加装置とは、後述の主制御部200を主体として構成され、遊技状態を変化させて遊技者に有利な特別遊技状態(大当り状態)を発生させるものである。
具体的には、誘導増加装置の作動により第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になる。さらに、誘導増加装置の作動により、誘導図柄表示装置31における当り図柄発生確率が高確率状態となる。すなわち、当り図柄である「3、3」または「7、7」で停止表示する確率が48/49となり、第1役物誘導装置が作動する確率が高くなる高確率状態となる。誘導増加装置の作動は、作動開始から所定回数の14ゲームが終了した場合、あるいは作動中に新たに遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過した場合に終了する。なお、本発明の特別遊技発生装置は、特別遊技状態を発生させる誘導増加装置により構成される。
誘導増加装置作動領域38とクルーン37との間には、遊技球が転がる傾斜面39が設けられている。遊技球が通過するクルーン穴に応じて、傾斜面39上における遊技球が転がる道筋が異なる。誘導増加装置作動領域38は、上方が開口しているとともに内部を遊技球が通過可能に構成されている。
誘導増加装置作動領域38は作動領域移動用モータ(図示略)により駆動され、図3中左右方向に往復運動するように構成されている。さらに、図示を省略しているが、誘導増加装置作動領域38には、誘導増加装置作動領域38への入球を検知する誘導増加装置作動領域スイッチ214(図7参照)、誘導増加装置作動領域38の位置を検知する作動領域位置スイッチ215(図7参照)が設けられている。
本第1実施例では、第1役物誘導装置が作動開始した場合に、誘導増加装置作動領域38を遊技球が入球しやすい所定位置で所定時間(例えば3秒)だけ停止させるように構成されている。具体的には、第1役物誘導装置が作動開始して第1役物作動口32が開いた場合、誘導増加装置作動領域38が左右往復運動する際に、中央に位置するクルーン穴37bに対応する位置で所定時間停止するように周期的な制御を行う。また、誘導増加装置作動中には、誘導増加装置作動領域38を所定位置で停止させておく。第1役物誘導装置の作動が終了し、かつ、誘導増加装置の作動が終了した場合には、誘導増加装置作動領域38に通常の左右往復運動を再開させる。
クルーン穴を通過した遊技球が、傾斜面39上を転がり傾斜面39下端に到達した際、遊技球の道筋に誘導増加装置作動領域38が存在していれば、遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過する。遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過することにより、誘導増加装置が作動する。なお、誘導増加装置作動領域38を通過しなかった遊技球は、すべてその下方に設けられた左右方向に傾斜した面に沿って流れ、図示しない排出口スイッチを配設した排出口38aを通過する。
発射タイミング指示装置40は、クルーン37の上方に設けられている。発射タイミング指示装置40は、遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過しやすい発射タイミングを遊技者に告知するものである。具体的には、誘導増加装置作動領域38が所定位置に来たときに例えば「打て」と表示して、遊技者に発射タイミングを知らせるように構成されている。例えば、第1役物誘導装置作動後は、誘導増加装置作動領域38が所定位置で停止する直前のタイミングの、タイミング指示装置40による発射タイミング指示を行うことができる。このように遊技者に告知することにより、特別遊技状態を発生させ得る機会をより一層多くするものである。
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図4に基づいて説明する。裏機構盤102は、中枠3において遊技盤20の反対面に設けられており、一対のヒンジ103により中枠3に開閉可能に取り付けられている。
裏機構盤102の左上方部には、タンク球切れ検知スイッチ104を底部に備えた賞球タンク105が設けられている。賞球タンク105の下方には、賞球タンク105と接続したタンクレール106が設けられている。タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられている。球抜きレバー107の下流側には、順にケースレール球切れスイッチ108、賞球払出装置109、遊技球の振り分け部110がそれぞれ設けられている。
タンクレール106の下方には、誘導図柄表示装置31の表示盤を格納した蓋付きの裏ケース111が設けられている。裏ケース111の下方には主制御基板ケース112が設けられ、主制御基板ケース112の下方には発射装置制御基板ケース113が設けられ、裏機構盤102の右下方部には、払出制御基板ケース118が設けられている。これらの基板ケース112、113、118には、後述の各種制御基板が格納されている。また、主制御基板ケース112の右側上方には後述の盤面中継基板が装着されている。
裏機構盤102の右上方部には、ヒューズボックス119と、電源スイッチ120と、電源中継基板121と、大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた枠用外部端子基板122が設けられている。また、この端子基板122の上側には、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブル123が設けられている。
払出制御基板ケース118から接続ケーブル124が上方に延び、電源ケーブル125を備えたプリペイドカードユニット9に接続されている。また、裏機構盤102の略中央下端部には、下皿部用球通路部材126が設けられている。
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図5に基づいて説明する。図5は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図5に示すように、電子制御装置は、主制御部(遊技制御部)200と、その主制御部200に接続された副制御部230、250、260、270とを含んで構成されている。副制御部は、賞球制御部(払出制御部)230、音声制御部250、図柄制御部260、ランプ制御部270から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、250、260、270は周辺制御基板として払出制御基板230a、音声制御基板250a、図柄制御基板260a、ランプ制御基板270aをそれぞれ備えている。
主制御部200は、各副制御部230、250、260、270に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、250、260、270は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。例えば、主制御部200から払出制御部230には、賞球払出を指示する賞球コマンド、遊技開始許可を指示する遊技開始許可コマンド、球送りソレノイドの動作に関する球送り許可・禁止コマンド、発射モータの動作に関する発射許可・禁止コマンド等の各種払出制御コマンドが送信される。
また、主制御部200から音声制御部250には、各種音声制御コマンドが送信される。主制御部200から図柄制御部260には、1〜16の入賞図柄の表示を指示する入賞図柄表示コマンド、すべての図柄表示の消灯を指示する入賞図柄消灯コマンド等の各種図柄制御コマンドが送信される。主制御部200からランプ制御部270には、各種ランプ制御コマンドが送信される。
各制御部200、230、250、260、270には、主電源129と接続された電源受電基板128から電源基板127と電源中継基板121とを介して電源が供給されている。電源基板127はメモリクリアスイッチ機能を有している。すなわち、電源投入時に後述する主制御部200の内蔵RAM402に残存している各種データすべてをクリアするためのRAMクリアスイッチが設けられている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が電源中継基板121を介して各制御部200、230、250、260、270に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200、払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200、払出制御部230のRAMデータが保持される。
図6は、主制御部200の主制御基板200aに設けられたCPU400の構成を示すブロック図である。図6に示すように、CPU400は、CPUコア401、内蔵RAM402(以下、単にRAMとも言う)、内蔵ROM403(以下、単にROMとも言う)、メモリ制御回路404、クロック発生器405、アドレスデコーダ406、ウォッチドッグタイマ407、カウンタ/タイマ408、パラレル入出力ポート409、リセット/割り込みコントローラ410、外部バスインターフェース411、出力制御回路412を備えている。
CPU400は、ROM403に格納された制御プログラムにより、RAM402をワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU400が主体となって、ROM403に格納された当否判定プログラムにより当否判定を行う当否判定手段を構成している。
また、RAM402には、遊技機1で用いられる各種乱数の乱数カウンタが設定されている。本実施例で用いられる乱数には、当否判定用乱数、図柄表示用乱数等がある。当否判定用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29(図2参照)を通過した際に、第1役物誘導装置を作動させるか否かの判定(当否判定)に用いられる。予め当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したタイミングで取得された当否判定用乱数が、当り値と一致する場合に当りと判定される。図柄表示用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した際に、誘導図柄表示装置31(図2参照)で停止表示される誘導図柄を決定するために用いられる。
さらに、RAM402には、発射装置ユニットに送られる遊技球をカウントするための球送りカウンタと、発射装置ユニットで発射される遊技球をカウントするための発射カウンタ、入球口に入球した遊技球をカウントするための入球カウンタが設定されている。
図5に戻り、主制御部200には、枠用外部端子基板122、誘導図柄作動ゲートスイッチ201、第2役物誘導装置作動ゲートスイッチ202、16連スイッチ中継基板203、盤面中継基板210、遊技枠中継基板220が接続されている。枠用外部端子基板122には、賞球制御部(払出制御部)230、タンク球切れ検知スイッチ104等が接続されている。また、主制御部200には、図示しない外部の検査装置が接続される。
誘導図柄作動ゲートスイッチ201は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29(図2参照)を通過したことを検出するものである。第2役物誘導装置作動ゲートスイッチ202は、遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30(図2参照)を通過したことを検出するものである。また、16連スイッチ中継基板203には、16連入球口24(図2参照)の各入球口への入球を検知する16連入球口検知スイッチ204が接続され、16連入球口検知スイッチ204からの検知信号が主制御部200に送信される。
次に、盤面中継基板210を図7に基づいて説明する。図7は、盤面中継基板210に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。盤面中継基板210は、遊技盤20面に設けられた各種スイッチ等と主制御部200との間で、スイッチ信号等を中継するものである。
図7に示すように、盤面中継基板210には、左右入球口スイッチ211、役物作動口スイッチ212、クルーンスイッチ213、誘導増加装置作動領域スイッチ214、作動領域位置スイッチ215、各種ソレノイド216、作動領域移動用モータ217が接続されている。
左右入球口スイッチ211は、左入球口26および右入球口27(図2参照)の内部にそれぞれ設けられ、遊技球の入球を検知するものである。役物作動口スイッチ212は、第1役物作動口32および第2役物作動口33(図2参照)の内部にそれぞれ設けられ、遊技球の入球を検知するものである。クルーンスイッチ213は、遊技球がクルーン37のいずれの穴37a〜37c(図3参照)を通過したかを検知するものである。誘導増加装置作動領域スイッチ214は、誘導増加装置作動領域38への遊技球の通過を検知するものであり(図3参照)、作動領域位置スイッチ215は、左右に往復運動する誘導増加装置作動領域38の位置を検知するものである。これらの遊技球検知スイッチや位置検知スイッチは、近接スイッチあるいはフォトセンサ等により構成することができる。
各種ソレノイド216としては、第1役物作動口32および第2役物作動口33をそれぞれ開閉するものがあり(図2参照)、開放ソレノイドと閉鎖ソレノイドとから構成されている。作動領域移動モータ217は、誘導増加装置作動領域38を左右方向に移動させるものである。
次に、遊技枠中継基板220を図8に基づいて説明する。図8は、遊技枠中継基板220に対する信号の入出力を示すブロック図である。遊技枠中継基板220は、主に中枠3に設けられた各種スイッチ等と主制御部200との間で、スイッチ信号等を中継するものである。
図8に示すように、枠中継基板220には、ケースレール球切れスイッチ108、球送りカウントスイッチ221、発射球カウントスイッチ222、ファール球検出スイッチ223、下受け皿満タンスイッチ224、賞球計数センサ225、球貸し計数センサ226が接続されている。
ケースレール球切れスイッチ108は、タンクレール106と賞球払出装置109間の球切れを検知するものである(図4参照)。球送りカウントスイッチ221は、上皿部5(図1参照)から発射装置ユニットに送られる遊技球をカウントするものである。発射球カウントスイッチ222は、発射装置ユニットにて発射される遊技球を検知するものである。ファール球検出スイッチ223は、発射装置ユニットから発射された遊技球が遊技領域21(図2参照)に到達しないで、下皿部6(図1参照)に戻ってきた遊技球を検知するものである。下受け皿満タンスイッチ224は、下皿部6の下受け皿が満タン状態になったことを検知するものである。
賞球計数センサ225は、払い出された賞球数を計数するものであり、賞球計数前センサと賞球計数後センサとから構成される。球貸し計数センサ226は、プリペイドカードユニット9(図1参照)を利用して遊技者に貸し出された遊技球を計数するものであり、球貸し計数前センサと球貸し計数後センサとから構成される。
次に、図5に戻り、払出制御部230について説明する。図5に示すように、払出制御部230には、プリペイドカードユニット9、遊技枠中継基板220、CR操作基板232、払出モータセンサ基板233、発射制御基板240a等が接続されている。なお、払出制御部230の払出制御基板230aは、上記図6で示した主制御基板200aのCPU400と同様の構成を有するCPUを備えている。
CR操作基板232は、プリペイドカードユニット9との間で球貸しやカード残り数等の信号を入出力するための基板である。払出モータセンサ基板233は、賞球払出しに用いる払出モータ234の動作状態を検知するためのセンサ基板である。 次に、発射制御基板240aを図9に基づいて説明する。図9は、発射制御基板240aに接続された各種遊技装置を示すブロック図である。
図9に示すように、発射制御基板240aには、発射モータ241、球送りソレノイド中継基板242、発射ハンドル7、発射停止スイッチ7bが接続されている。発射モータ241は、発射位置に送り込まれた遊技球を遊技領域21に打ち込むための発射ハンマを稼働させるものであり、遊技者が発射ハンドル7を操作することにより作動する。球送りソレノイド中継基板242には、上皿部5(図1参照)に貯留された遊技球を1個ずつ発射装置ユニットの発射位置に送り込むための球送りソレノイド243が接続されている。
次に、音声制御部250を図10に基づいて説明する。図10は、音声制御部250に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。音声制御部250に設けられた音声制御基板250aには、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素(図示略)とサウンドジェネレータ(図示略)が設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
図10に示すように、音声制御部250には音声中継基板251が接続されている。音声中継基板251には音量スイッチ基板252が接続されており、音量スイッチ基板252は、図示しない音量スイッチの操作に従ってスピーカ253の出力音量の設定を行うものである。スピーカ253からは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
次に、図柄制御部260を図11に基づいて説明する。図11は、図柄制御部260に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。図柄制御部260に設けられた図柄制御基板260aには、音声制御部250と同様、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
図11に示すように、図柄制御部260には、誘導図柄表示装置31(図2参照)を作動させる誘導図柄表示装置基板261と、入賞図柄表示装置25(図2参照)を作動させる入賞図柄表示装置基板262が接続されている。図柄制御部260は、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして誘導図柄表示装置31および入賞図柄表示装置25の表示制御を行う。
次に、ランプ制御部270を図12に基づいて説明する。図12は、ランプ制御部270における信号の入出力を示すブロック図である。ランプ制御部270に設けられたランプ制御基板270aは、音声制御部250と同様の演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
図12に示すように、ランプ制御部270には、得点表示灯基板271、ガイド装置LED基板272、発射タイミング表示LED基板273、その他各種LED基板274、枠部ランプ中継基板275等が接続されている。
得点表示灯基板271は、得点表示装置28(図2参照)における得点表示を行うものである。ガイド装置LED基板272は、第1ガイド装置34および第2ガイド装置35にそれぞれ設けられており(図2参照)、LEDにより「○」あるいは「×」を点灯表示するものである。発射タイミング表示LED基板273は、発射タイミング装置40において遊技者に遊技球発射を指示する表示を行うものである(図3参照)。
枠部ランプ中継基板275には、遊技効果LED基板276、賞球表示LED基板277等が接続され、さらに賞球表示LED基板277には、エラー表示LED基板278等が接続されている。これらのランプ等はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。
次に、遊技確認時間を図13に基づいて説明する。本実施例の遊技機1では、ゲームとゲームとの間に遊技確認時間(本例では16ms)が設けられている。図13は主制御部200から図示しない外部検査装置に出力される遊技中信号の出力タイミングチャートであり、(a)は電源投入時、(b)は遊技中を示している。
電源投入時には、図13(a)に示すように、電源投入から遊技の結果が得られるまで、主制御部200から外部検査装置に遊技中であることを示す遊技中信号が図示しない試験信号端子から出力される。次回のゲーム以降は、図13(b)に示すように、遊技確認時間終了後から次のゲームの遊技の結果が得られるまで遊技中信号が出力される。この遊技中信号が出力されていない時間が遊技確認時間となる。この遊技確認時間により、外部検査装置側で1ゲームの開始及び終了を明確に把握することが可能となる。
このことは、従来の1ゲームの終了を時間のみで管理する場合に比して、検査の容易化と検査時間の短縮化につながる。例えば、賞球払出装置の作動の停止で遊技の結果が得られたとしたときは、1ゲームにおける賞球数(払出し予定個数)と賞球払出装置による実際の払出し個数とを単純比較するだけで賞球払出し検査が終了できる。一方、従来の1ゲームの終了を時間のみで管理する場合には、賞球払出装置による賞球払出しが前回のゲームから繰り越されていたり、次回のゲームに繰り越されたりするため、複数回のゲームに跨っての集計確認を要するので、どうしても手間と時間がかかる。
また、遊技確認時間は、前のゲームにおける16個の遊技球すべてが複数の入球口(例えば、16連入球口24、役物作動口32、33、左右入球口26、27、誘導増加装置作動領域38、排出口38a)へ入球・通過した後、後述の2秒間(一定時間)のインターバル時間の経過後または/および前述の0.5秒の入賞図柄確認時間の経過後において、遊技の結果が得られた際に設定される。このため、16個の遊技球の上記各入球口等への入球・通過以外に遊技機1に備えられた各遊技装置(例えば、賞球払出装置109、役物誘導装置、誘導増加装置等)の作動・非作動状況をも明確化して1ゲームの区切りを完全に明確化できる。
さらに、遊技店に1ゲームの終了を報知できる。遊技店は、16個の遊技球すべてが各ゲームにおいて正常に使用されたことを知ることができる一方、遊技確認時間が経過しない場合には遊技機1に何らかの異常が発生したことを知ることができる。遊技確認時間が経過しない場合には、次にゲームに進めないことから、遊技確認時間の経過は1ゲームが正常に行われたことの証しとなる。
またこのように、遊技店は16個の遊技球が各ゲームにおいて正常に使用されたことを知ることができるので、総ゲーム数に基づく売上計算が可能となる(従来においては、いわゆる精算手段により遊技者が16個の遊技球すべてを1ゲームにおいて使用せずに次のゲームに進行させることができた。したがって、遊技者が使用した遊技球数は1ゲーム毎に相違する場合が多かったので、総ゲーム数を基礎として売上計算することは不可能だった。)。
次に、遊技機1における遊技球の発射動作を図14〜図31に基づいて説明する。図14は発射動作における信号の流れを示し、図15は発射動作に関する信号の内容を示し、図16は主制御部200から払出制御部230に送信される発射制御コマンドの内容を示している。図17〜図23は発射動作と伝送信号のタイミングを示すタイミングチャートである。
主制御部200には、球送りカウントスイッチ221からの球送りカウント信号a、発射球カウントスイッチ222からの発射球カウント信号b、ファール球検出スイッチ223からのファール球検出信号cが遊技枠中継基板220を介して入力される。そして、主制御部200から払出制御部230に払出コマンドデータdと払出コマンドストローブeが出力され、払出コマンドデータdに基づいて払出制御部230から発射制御部240に発射許可信号f、球送り許可信号gが出力される。払出コマンドデータdは、図16に示す発射制御コマンドを出力するものであり、払出コマンドストローブeは払出コマンドデータdを1バイト出力する毎に1パルス出力するものである。
次に、遊技開始許可について、図17のタイミングチャートに基づいて説明する。図17に示すように、主制御部200は、遊技の開始時に払出制御部230に遊技開始許可コマンド(85H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号および球送り許可信号がオンになり、発射制御部240は球送りソレノイド243及び発射モータ241の動作の許可を行う。このとき、遊技者が遊技球を上皿部5に入れ、発射ハンドル7を手で操作すると発射装置ユニットが作動を開始する。
次に、球送り禁止について、図18のタイミングチャートに基づいて説明する。図18に示すように、主制御部200は、球送りカウントスイッチ221により16個のすべての遊技球を発射位置に送り出したことを検知し、払出制御部230に球送り禁止コマンド(83H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への球送り許可信号がオフになり、発射制御部240は球送りソレノイド243の動作を禁止する。
次に、球送り許可(遊技球16個目発射後、ファール球を検出した場合)について、図19のタイミングチャートに基づいて説明する。図19に示すように、主制御部200は、球送りカウントスイッチ221により16個のすべての遊技球を発射位置に送り出したことを検知すると、払出制御部230に球送り禁止コマンド(83H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への球送り許可信号がオフになり、発射制御部240は球送りソレノイド243の動作を禁止する。
その後、主制御部200は、ファール球検出スイッチ223によりファール球を検出すると、払出制御部230に球送り許可コマンド(83H・02H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への球送り許可信号がオンになり、発射制御部240は球送りソレノイド243の動作の許可を行う。
次に、発射禁止について、図20のタイミングチャートに基づいて説明する。図20に示すように、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により16個のすべての遊技球が発射位置に来たことを検出すると、払出制御部230に発射禁止コマンド(84H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号がオフになり、発射制御部240は発射モータ241の動作を禁止する。
次に、発射許可(遊技球16個目発射後、ファール球を検出した場合)について、図21のタイミングチャートに基づいて説明する。図21に示すように、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により16個のすべての遊技球が発射位置に来たことを検出すると、払出制御部230に発射禁止コマンド(84H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号がオフになり、発射制御部240は発射モータ241の動作を禁止する。
その後、主制御部200は、ファール球検出スイッチ223によりファール球を検出した場合、払出制御部230に球送り許可コマンド(83H・02H)および発射許可コマンド(84H・02H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号および球送り許可信号がオンとなり、球送り禁止および発射禁止を解除して、球送りソレノイド243および発射モータ241の動作の許可を行う。
次に、発射許可(遊技球16個目発射後、遊技球が発射位置に戻ってきて残っている場合)について、図22のタイミングチャートに基づいて説明する。図22に示すように、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により16個の遊技球を発射したことを検出すると、払出制御部230に発射禁止コマンド(84H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号がオフになり、発射制御部240は発射モータ241の動作を禁止する。
その後、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により遊技球が発射位置に戻ってきて残っていることを検出した場合、払出制御部230に特別に発射許可コマンド(84H・02H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号はオンとなり、発射制御部240は発射モータ241の動作の許可を行う。このとき球送りは禁止となっているため、球送りソレノイド243は動作しない。
これにより、1ゲームにおける16個目の遊技球を確実に発射することができる。かかる制御は1ゲームにおける16個目の遊技球が16連入球口24等の複数の入球口のいずれかに入球するまで継続される。このことは、1ゲームにおいて所定数の遊技球を一層正確に発射制御できることを示す。
特に、1ゲーム(単位遊技)における「所定のとき」のうち、いずれかのときが「最後のとき」に遊技の結果が生じたものとして1ゲームが終了し、このときから遊技確認時間(例えば16ms)が計測され、その時間が経過しないと次のゲームに進まない組合せ式遊技機において有効である。すなわち、次のゲームに進まない遊技の中断をこの制御により解決することができるからである。したがって、遊技者にはストレスの少ないリズミカルな遊技を提供でき、一方、遊技店にとっては、遊技中断による遊技機の稼働時間(遊技店の売上に直接的に影響する時間)の低下を抑制できる。
次に、インターバル機能について、図23のタイミングチャートに基づいて説明する。本実施例の遊技機1には、1ゲームにおいて遊技球16個のすべての発射が行われた後、次のゲームに進む前に所定のインターバル時間(例えば2秒)が設けられている。図23に示すように、主制御部200は、発射球カウントスイッチ222により16個のすべての遊技球が発射位置に来たことを検出すると、インターバル機能を開始する。
主制御部200は、インターバル機能の開始により払出制御部230に発射禁止コマンド(84H・01H)を送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号はオフとなり、発射制御部240は発射モータ241の動作を禁止する。この結果、インターバル機能作動中は発射装置ユニットが停止する。インターバル機能は作動を開始してから2秒後に停止し、インターバル時間が終了する。
ここで、上記「所定のとき」および「最後のとき」(特定の状況)を、図24〜図31のタイミングチャート(横軸を時間とする)に基づいて説明する。これらのタイミングチャートは、その遊技状況に応じて、その掲示した各装置、各スイッチ、各機能等が動作・停止等する流れを例示したものであり、典型例であって、配設される装置等によっては一部相違する部分が生ずるのは当然である。上記組合せ式遊技機は、これらのタイミングチャートにおけるいずれかの最後のときを遊技の結果が生じたものとして、1ゲームが終了するものである。なお、遊技制御上の流れは、本説明と重複する部分もあるが、図35のフローチャートに従ってゲーム管理処理におけるゲーム終了チェック処理で後述する。
まず、図24のタイミングチャートは、図面左側には、発射装置(作動/停止)、発射球カウントスイッチ(オン/オフ)、ファール球検出スイッチ(オン/オフ)、インターバル機能(作動/停止)、入球検知スイッチ(オン/オフ)、入賞情報表示装置としての入賞図柄表示装置(表示/非表示)、入賞図柄確認時間(計測/未計測)、図柄作動口としての誘導図柄作動ゲート(遊技球の通過/未通過)、図柄表示装置としての誘導図柄表示装置(作動/停止)、第1可変入球装置としての第1役物誘導装置(作動/停止)、第1の可変入球口としての第1役物作動口(特定入球口)(開放/閉鎖)、第1役物作動口(特定入球口)入球検知スイッチ(オン/オフ)、特定の領域としての誘導増加装置作動領域(遊技球の通過/未通過)、特別遊技発生装置としての誘導増加装置(作動/停止)、特定の領域以外の領域としての排出口(遊技球の通過/未通過)、入賞(発生/未発生)、賞遊技価値付与装置としての賞球払出装置(作動/停止)、遊技確認時間(経過/未経過)およびエラー機能(作動/停止)を掲示し、これら各装置等の各状態等を時間経過に従って平行的に表したものである。なお図25〜図31も同様である。以下、各タイミングチャートを説明する。
図24のタイミングチャートにおいては、遊技者が発射ハンドル7に触れて操作をすると、組合せ式遊技(ゲーム)が開始され、発射装置(ユニット)が作動して、遊技球1ゲーム分(例えば16個)が順次打ち出される(発射される)。順次打ち出される各遊技球は発射球カウントスイッチ222でそれぞれ検知され、発射球カウントスイッチ222のオン/オフが繰り返され打ち出された遊技球数が計数される。打ち出されて遊技領域21に到達した各遊技球は、遊技盤20面上を流下しつつ、中には誘導図柄作動ゲート29を通過して誘導図柄表示装置31を作動させたりしながら流下して、遊技領域21下部の、入球領域としての16連入球口24の各入球口等に入球し、そこに配設された各入球検知スイッチ204等によってそれぞれ検知され、各入球検知スイッチ204等のオン/オフが繰り返される。入球検知スイッチ204等がオンになると入賞図柄表示装置25が作動して各入球口に対応する、入賞情報としての入賞図柄を表示する。さらにその表示された複数の入賞図柄が入賞となる入賞図柄の組合せとなれば入賞が発生し、その入賞発生の度に賞球払出装置109が作動して所定数(例えば16個)の賞球等の賞遊技価値が遊技者に付与される。なお、ファール球検出スイッチ223はオフであり(遊技領域21に到達しないでファール球として戻ってきた遊技球はない状態)、第1役物誘導装置は作動停止状態であり、第1役物作動口(特定入球口)32は閉鎖された状態であり(誘導図柄表示装置31において変動表示された誘導図柄が特定の誘導図柄の組合せで停止表示されていないため、第1役物誘導装置は作動せず、したがって第1役物作動口(特定入球口)32も開放されない状態)、第1役物作動口(特定入球口)入球検知スイッチ212はオフであり(第1役物作動口(特定入球口)32が開放状態でないため、遊技球が入球しない状態)、誘導増加装置作動領域38を遊技球は通過せず、したがって誘導増加装置も作動せず、エラーは発生していないためエラー機能は作動停止の状態となっている。
このような状態において、インターバル機能は発射装置において16個目(1ゲームの最後)の遊技球の打出しが行われ、発射球カウントスイッチ222がオンされた後に作動開始されるが、所定のインターバル時間(例えば2秒)を計測中にいずれかの入球検知スイッチ204等により16個目の遊技球の検知があり、入賞図柄を確認するための入賞図柄確認時間(例えば0.5秒)が計測されその時間が経過した場合、さらに残ったインターバル時間が経過したときにその遊技の結果が得られてゲームが終了する(所要時間の経過)。つまり、インターバル機能の作動停止(インターバル時間の経過)のときが上記「最後のとき」に該当する。そして、1.5ms以上の所定の遊技確認時間の経過後、次回の遊技開始(ゲーム開始)とされる。なお、この後の図25〜図31のタイミングチャートにおいては、上記図24のタイミングチャートで説明した部分以外で相違する部分を中心に説明するものとする。
一方、インターバル機能の作動停止によるインターバル時間の経過後に、入賞図柄確認時間(例えば0.5秒)が経過していない場合は、図25のタイミングチャートに示すように、入球検知スイッチ204等によりすべての入球が確認されるまでは次のゲームには進まず、16個目(1ゲームの最後)の遊技球が入球して入球検知スイッチ204等がオンした場合に入賞図柄確認時間の計測が開始されその入賞図柄確認時間が経過したときにその遊技の結果が得られてゲームが終了する(所要時間の経過)。つまり、入賞図柄確認時間の経過のときが上記「最後のとき」に該当する。そして、1.5ms以上の所定の遊技確認時間が経過した後に次回の遊技開始(ゲーム開始)とされる。
次に、打ち出された16個目(1ゲームの最後)の遊技球がファール球となる場合は、図26のタイミングチャートに示すように、16個目の遊技球の打出しの直後に発射装置の作動が停止することとなるが、ファール球検出スイッチ223のオンに基づき、発射装置が1個分の遊技球を打ち出すために作動を開始する。そして、発射装置が不足分の遊技球の打出しが終わった後にインターバル機能が作動するものとされている。続いて、所定のインターバル時間(例えば2秒)を計測中に入球検知スイッチ204等により16個目の遊技球の検知があり、入賞図柄を確認するための入賞図柄確認時間(例えば0.5秒)が計測されその時間が経過した場合、さらに残ったインターバル時間が経過したときにその遊技の結果が得られてゲームが終了する(所要時間の経過)。つまり、インターバル機能の作動停止(インターバル時間の経過)のときが上記「最後のとき」に該当する。そして、1.5ms以上の所定の遊技確認時間の経過後、次回の遊技開始(ゲーム開始)とされる。
次に、16個目(1ゲームの最後)の遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過し、入賞図柄確認時間(例えば0.5秒)の計測が終了およびインターバル機能の作動が停止しても誘導図柄表示装置31が作動している場合は、図27のタイミングチャートに示すように、入賞図柄表示装置25が作動して入賞図柄の表示を継続させ、誘導図柄表示装置31における誘導図柄が確定停止表示されたときにその遊技の結果が得られてゲームが終了する(所要時間の経過)。つまり、誘導図柄表示装置31における誘導図柄の確定停止表示のときが上記「最後のとき」に該当する。そして、1.5ms以上の所定の遊技確認時間の経過後、次回の遊技開始(ゲーム開始)とされる。なお、継続中の入賞図柄の表示は、誘導図柄が確定停止表示されると同時に非表示(消灯)とされるものとされている。
また次に、16個目(1ゲームの最後)の遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過し、誘導図柄表示装置31において第1役物作動口(特定入球口)32を開放させる(第1役物誘導装置を作動させる)こととなる誘導図柄が特定の組合せで確定停止表示される場合は、図28のタイミングチャートに示すように、第1役物誘導装置が作動を開始したとき(第1役物作動口(特定入球口)32は開放された状態)にその遊技の結果が得られてゲームが終了する(所要時間の経過)。つまり、第1役物誘導装置が作動を開始したときが上記「最後のとき」に該当する。そして、1.5ms以上の所定の遊技確認時間の経過後に次回の遊技開始(ゲーム開始)とされる。
さらに、ある遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過し、誘導図柄表示装置31において変動表示した誘導図柄が特定の組合せで確定停止表示されて、これにより第1役物誘導装置が作動して第1役物作動口(特定入球口)32が開放され、16個目(1ゲームの最後)の遊技球が第1役物作動口(特定入球口)32に入球し、排出口38aを通過した場合は、図29のタイミングチャートに示すように、第1役物作動口入球検知スイッチ212がオンになった後に、排出口38aを通過したとき(排出口スイッチによりその16個目の遊技球が検知されたとき)にその遊技の結果が得られてゲームが終了する(所要時間の経過)。つまり、排出口38aを遊技球が通過したときが上記「最後のとき」に該当する。そして、1.5ms以上の所定の遊技確認時間の経過後に次回の遊技開始(ゲーム開始)とされる。
次に、ある遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過し、誘導図柄表示装置31において変動表示した誘導図柄が特定の組合せで確定停止表示されて、これにより第1役物誘導装置が作動して第1役物作動口(特定入球口)32が開放され、16個目(1ゲームの最後)の遊技球が第1役物作動口(特定入球口)32に入球し、誘導増加装置作動領域38を通過した場合は、図30のタイミングチャートに示すように、第1役物作動口入球検知スイッチ212がオンになった後に、誘導増加装置作動領域38を通過し(誘導増加装置作動領域スイッチ214によりその16個目の遊技球が検知されたとき)誘導増加装置が作動を開始したときにその遊技の結果が得られてゲームが終了する(所要時間の経過)。つまり、誘導増加装置が作動を開始したときが上記「最後のとき」に該当する。そして、1.5ms以上の所定の遊技確認時間の経過後に次回の遊技開始(ゲーム開始)と
される。
最後に、賞球払出装置109がインターバル機能の作動停止によるインターバル時間が経過又は入賞図柄確認時間(例えば0.5秒)が経過しても作動している場合は、図31のタイミングチャートに示すように、賞球払出装置109がその作動を停止したときにその遊技の結果が得られてゲームが終了する(所要時間の経過)。つまり、賞球払出装置109がその作動を停止したときが上記「最後のとき」に該当する。そして、1.5ms以上の所定の遊技確認時間の経過後に次回の遊技開始(ゲーム開始)とされる。
なお、図面(タイミングチャート)はないが、エラー機能が作動する場合は、一般にそのエラーとなる原因を除去してエラー機能が作動停止したとき(例えば、エラーが遊技盤20面上での球詰まりの場合にはその詰まった1個の遊技球を排除し16連入球口24等のいずれかの入球口に入球したときや賞球払出装置109周辺で球詰まりが発生し所定数の賞球が払い出されない場合にこれを解消して残りの賞球を払い出したとき)にその遊技の結果が得られて、ゲームが終了する(所要時間の経過)。つまり、エラー機能がその作動を停止したときが上記「最後のとき」に該当する。そして、1.5ms以上の所定の遊技確認時間の経過後に次回の遊技開始(ゲーム開始)とされる。また、エラーおよびエラーの解消方法は上記例示したものに限らない。
以上のように、遊技状況に応じて、上記タイミングチャートに掲示した各装置、各スイッチ、各機能等を監視して上記各「最後のとき」から所定の遊技の結果が得られてから遊技確認時間の経過後に次回のゲームが開始されるので、次回のゲームへの効率的で円滑な移行を実現できる。つまり、組合せ式遊技機の設計において、多様な遊技を設定し遊技状況によって遊技の結果が生じる時期がゲーム毎に相違する場合であっても、従来存在した「無駄時間」が生じることなく効率的にゲームを進行でき、1ゲームに要する時間を可及的に短縮することができる。
次に、本実施例の遊技機1のエラー表示について説明する。本実施例の主制御部200は、ゲートスイッチ以外のセンサをチェックし、これらのセンサで故障が発生した場合に、図柄制御部260に対して誘導図柄表示装置31にエラー表示を行うように指令信号を出力するように構成されている。ゲート以外のセンサとしては、16連入球口検知スイッチ204、誘導増加装置作動領域スイッチ214、球送りカウントスイッチ221、発射球カウントスイッチ222、ファール球検出スイッチ223等がある。誘導図柄表示装置31でのエラー表示中、払出制御部230から発射制御部240への発射許可信号はオフとなる。誘導図柄表示装置31に表示されるエラー表示の内容は、故障内容に応じて任意に設定でき、表示内容により故障内容を識別できるようにすることができる。さらに、誘導図柄表示装置31には、入球不足のエラーが発生した場合に入球不足個数が表示されるように構成されている。
以上のエラー表示により、ゲートスイッチ以外のセンサで故障が発生した場合に、直ちに判別することが可能となる。また、入球不足のエラーが発生した場合に、間違えることなく不足個数を入球することができる。これにより、遊技者は自らに不利な状態が発生したことを把握でき、ストレスなく遊技を継続することができる。
次に、本実施例の遊技機1の作動を図32〜図48に基づいて説明する。図32は、主制御部200のROMに格納されたプログラムに基づいてCPUが実行するメインジョブの一例を示している。図32に示すメインジョブは、電源投入処理S100を実行した後、遊技開始処理S200、ゲーム管理処理S300、入賞図柄処理S400、役物処理S500、得点増加装置処理S600、誘導増加装置処理S700、誘導図柄および役物誘導装置処理S800の各ステップが、タイマリセットされる毎に繰り返し実行される。なお、本実施例では、リセット周期は4msに設定されている。
電源投入処理S100を図33のフローチャートに基づいて説明する。この電源投入処理は、電源投入時と電源断発生後の復電時に行われるものである。まず、電源投入時に必要な各種設定を行う(S101)。具体的には、スタックポインタをRAMの所定アドレスに設定し、割り込みモードの設定を行い、RAMのアクセスを許可する。
次に、RAMクリアスイッチが押されている場合、あるいは、RAMにバックアップフラグ(電源断の発生情報)が設定されていない場合には、電源投入時と判定してRAM初期化処理を行い、その後リターンする(S102、S103、S104)。RAM初期化処理としては、CPU周辺の内蔵デバイスの初期設定を行い、RAMの全領域を0クリアし、通常遊技中の初期値を設定し、割り込みを許可する。また、ゲーム開始フラグを設定する。
一方、RAMにバックアップフラグが設定されている場合には電源断復帰時と判断し、電源断時に保護したRAMの内容からチェックサムを算出して(S105)、電源断時に作成、保存したチェックサムの内容と比較する(S106)。これらのチェックサムが一致しない場合にはRAMの内容が壊れていると判定し、上記S104のRAM初期化処理を行う。RAMの内容が正常にバックアップされている場合には、以下の復電時の処理を行う。
まず、電源断直前のスタックポインタを復帰し、バックアップフラグをクリアする。次に、電源断時の遊技状態に復帰させるための復帰設定を行い、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、レジスタを電源断直前の状態に戻す。その後、電源断直前のプログラム実行位置に戻ってプログラムを再開する。
次に、遊技開始処理S200を図34のフローチャートに基づいて説明する。まず、主制御部200に接続されているRAMクリアスイッチ以外のすべてのスイッチを読み込み(S201)、各々のスイッチ状態を判定して検出情報を保存する(S202)。
次に、当否判定用乱数、図柄表示用乱数等の各種乱数の更新を行う(S203)。具体的には、上述のRAMに設定された乱数カウンタの値を、初期値(例えば0)から所定値(例えば255)の間で1ずつ加算する。乱数カウンタの値が所定値を超える場合には初期値に戻る。
次に、S204〜S212の賞球制御を行う。まず、16連入球口スイッチ204により16連入球口24の各入球口をチェックし、遊技球が16連入球口24に入球して入賞となる組合せが得られた場合には、該当する得点情報をRAMに保存する(S204、S205)。次に、ケースレール球切れスイッチ108および下受け皿満タンスイッチ224により、球切れまたは満タン状態を判定する(S206)。
球切れ又は満タン状態で賞球停止状態でない場合には、払出制御部230に払出不可指定コマンドを送信する(S207、S208)。球切れまたは満タン状態でなく賞球停止状態の場合には、払出制御部230に払出可指定コマンドを送信する(S209、S210)。保存した得点情報がある場合には、払出制御部230に得点に応じた賞球コマンドを送信する(S211、S212)。
次に、ゲーム管理処理S300を図35のフローチャートに基づいて説明する。まず、ゲーム開始フラグによりゲーム開始時か否かを判定する(S301)。この結果、ゲーム開始時であれば、ゲーム開始時の設定を行い(S302)、リターンする。ゲーム開始時の設定として、ゲームの開始に必要な各種のフラグやタイマーに対して確認、設定あるいはクリア等の処理を行う。
一方、ゲーム開始時でない場合には、まず、球送りカウントスイッチ221により球送りの監視を行う(S303)。球送りカウントスイッチ221がオンの場合には、球送りカウンタを1加算する。球送りカウンタが16以上になった場合には、払出制御部230に球送り禁止コマンドを送信し、球送りを終了する。
次に、発射球カウントスイッチ222により発射球の監視を行う(S304)。発射球カウントスイッチ222がオンの場合には、発射カウンタを1加算する。発射カウンタが16以上になった場合には、払出制御部230に発射禁止コマンドを送信し、16個発射完了とする。
次に、ファール球検出スイッチ223によりファール球の監視を行う(S305)。具体的には、ファール球検出スイッチ223がオンの場合には、球送りカウンタおよび発射カウンタを1減算する。
次に、16連入球口スイッチ204により入球の監視を行う(S306)。16連入球口スイッチ204により16連入球口24の各入球口をチェックし、遊技球が16連入球口24に入球した場合には入球カウンタを1加算し、入球カウンタが16以上となった場合には16個入球完了とする。
次に、S307〜S314のゲーム終了チェック処理を行う。まず、遊技の結果が得られたか否か、すなわち単位遊技(1ゲーム)が終了したか否かを判定する。遊技の結果は、以下のすべての要件を満たしている場合に得られる。
すなわち、発射カウンタにより遊技球16個発射と判定され(S307)、インターバル時間が経過したと判定され(S308)、入球カウンタにより遊技球16個がすべて入球したと判定され(S309)、入賞図柄確認時間が経過したと判定され(S310)、誘導図柄表示装置31の作動が終了したと判定され(S311)、第1役物作動口32に入球した遊技球が誘導増加装置作動領域38または排出口38aを通過したと判定され(S312)、獲得遊技球(賞球)の払出が完了したと判定された(S313)場合に遊技の結果が得られたと判定できる。
この結果、遊技の結果が得られた、すなわち単位遊技(1ゲーム)が終了したと判定された場合には、ゲーム終了処理としてゲーム終了フラグを1にして、リターンする(S314)。上記要件のいずれかを満たさないと判定された場合には、そのままリターンする。なお、ゲーム終了フラグが1に設定されると遊技の結果が得られ、図13で示した遊技中信号が16msの間OFFとなる。したがって、遊技確認時間が設定され、その時間の経過後、次のゲームが開始可能となる。
次に、入賞図柄処理S400を図36のフローチャートに基づいて説明する。まず、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否か判定する(S401)。この結果、遊技の結果が得られたと判定された場合には、遊技終了時の設定として図柄制御部260に入賞図柄消灯コマンドを送信する(S401、S402)。その後リターンする。
一方、遊技の結果が得られていないと判定された場合には、遊技中であるか否か判定し(S403)、入球カウンタにより16個入球完了したか否か判定し(S404)、16連入球口スイッチ204により16連入球口24の各入球口に入球があったか否か判定する(S405)。この結果、遊技中であって16個入球完了する前に入球口に入球があった場合には、図柄制御部260に各入球口に対応した入賞図柄表示コマンドを送信し、リターンする(S406)。それ以外の場合はそのままリターンする。
次に、役物遊技処理S500を図37のフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技中か否か判定する(S501)。この結果、遊技中でない場合にはそのままリターンする。一方、遊技中である場合には、S502〜S507の第1役物処理を行う。まず、第1役物が作動中であるか否か判定する(S502)。
この結果、第1役物が作動中でないと判定された場合には、第1役物作動処理を行う(S503、S504、S505)。具体的には、入球カウンタにより遊技球が16個入球完了したか否か判定し、役物作動口スイッチ212により第1役物作動口32に入球があったか否かを判定する。この結果、遊技球が16個入球完了していない状態で、第1役物作動口32に入球があった場合には、第1役物の作動を開始し、後述の第2役物処理に移る。それ以外の場合には、そのまま第2役物処理に移る。第1役物の作動により、12・13・15・16の入賞図柄が点灯表示される。
一方、第1役物が作動中と判定された場合には、第1役物作動終了処理を行う(S506、S507)。具体的には、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否か判定する。この結果、遊技の結果が得られたと判定された場合には、第1役物の作動を終了して第2役物処理に移る。一方、遊技の結果が得られていないと判定された場合には、そのまま第2役物処理に移る。
次に、S508〜S513の第2役物処理を行う。まず、第2役物が作動中であるか否か判定する(S508)。
この結果、第2役物が作動中でないと判定された場合には、第2役物作動処理を行う(S509、S510、S511)。具体的には、入球カウンタにより遊技球が16個入球完了したか否か判定し、役物作動口スイッチ212により第2役物作動口33に入球があったか否かを判定する。この結果、遊技球が16個入球していない状態で、第2役物作動口33に入球があったと判定された場合には、第2役物の作動を開始して、リターンする。それ以外の場合には、そのままリターンする。第2役物の作動により、11・13・14・15の入賞図柄が点灯表示される。
一方、第2役物が作動中と判定された場合には、第2役物作動終了処理を行う(S512、S513)。具体的には、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否かを判定し、遊技の結果が得られたと判定された場合には、第2役物の作動を終了してリターンする。一方、遊技の結果が得られていない場合には、そのままリターンする。
次に、得点増加装置処理S600を図38のフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技中か否か判定し、遊技中でないと判定された場合には、そのままリターンする(S601)。一方、遊技中と判定された場合には、得点増加装置が作動中か否か判定する(S602)。
この結果、得点増加装置が作動中でないと判定された場合には、得点増加装置作動処理を行う(S603〜S605)。具体的には、入球カウンタにより遊技球が16個入球完了したか否か判定し、役物作動口スイッチ212により第2役物作動口(得点増加装置作動口)38に入球があったか否かを判定する。この結果、遊技球が16個入球していない状態で、第2役物作動口33に入球したと判定された場合には、得点増加装置の作動を開始し、リターンする。それ以外の場合にはそのままリターンする。
一方、得点増加装置が作動中であると判定された場合には、得点増加装置作動終了処理を行う(S606、S607)。具体的には、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否か判定し、遊技の結果が得られたと判定された場合(ゲームが終了した場合)には、得点増加装置の作動を終了してリターンする。一方、遊技の結果が得られていないと判定された場合には、そのままリターンする。
次に、誘導増加装置処理S700を図39のフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技中か否かを判定する(S701)。この結果、遊技中でないと判定された場合には、そのままリターンする。
一方、遊技中と判定された場合には、誘導増加装置作動領域移動停止処理を行う(S702)。誘導増加装置作動領域移動停止処理を図40のフローチャートに基づいて説明する。
まず、第1役物誘導装置が作動中か否かを判定する(S7021)。この結果、第1役物誘導装置が作動中である場合には、誘導増加装置作動領域38を入球しやすい所定位置で所定時間(例えば3秒)だけ停止させる(S7022)。一方、第1役物誘導装置が作動中でない場合には、誘導増加装置が作動中か否かを判定する(S7023)。この結果、誘導増加装置が作動中である場合には、誘導増加装置作動領域38を入球しやすい所定位置で停止させる(S7024)。一方、誘導増加装置が作動中でない場合には、誘導増加装置作動領域38は移動している(S7025)。
このように、第1役物誘導装置が作動している場合に、誘導増加装置作動領域38を入球しやすい所定位置で所定時間だけ停止させることで、遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過する確率が高くなり、誘導増加装置が作動する確率が高くなる。また、誘導増加装置作動中に誘導増加装置作動領域38を入球しやすい所定位置で停止させることにより、第1役物作動口32に入球させた場合、高い確率で誘導増加装置作動領域38に遊技球が入球し、誘導増加装置が途中で終了(いわゆるパンク)してしまうことを遊技者に認識させることができる。これにより、誘導増加装置作動中には、遊技者に第1役物作動口32を狙わないように誘導することができる。
図39に戻り、クルーン穴通過報知処理を行う(S703)。クルーン穴通過報知処理を図41のフローチャートに基づいて説明する。クルーンスイッチ213により遊技球がクルーン穴を通過したか否かを判定する(S7031)。この結果、遊技球がクルーン穴を通過したと判定された場合には、遊技球がどのクルーン穴を通過したかをクルーンスイッチ213により検出する(S7032)。そして、音声制御部250に通過したクルーン穴に応じた音声制御コマンドを送信し、音声制御部250では通過クルーン穴に応じた音声を出力する(S7033)。これにより、遊技者は遊技球がどのクルーン穴を通過したかを音声によって容易に知ることができ、誘導増加装置作動領域38との位置関係により特別遊技状態発生の期待感が生まれ、興趣を高めることができる。
図39に戻り、誘導増加装置が作動しているか否かを判定する(S704)。この結果、誘導増加装置が作動していないと判定された場合には、誘導増加装置作動領域スイッチ214により遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過したか否かを判定する(S705)。この結果、遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過したと判定された場合には誘導増加装置を作動させリターンし(S706)、通過していないと判定された場合は、そのままリターンする。誘導増加装置の作動により、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効となり、当否判定用乱数の当り値を増加させ、誘導図柄表示装置31における当り発生確率を増加させる。具体的には、誘導図柄表示装置31において当り図柄である「3、3」または「7、7」で停止表示する確率が2/49の低確率状態から48/49の高確率状態に移行する特別遊技状態が発生する。なお、高確率状態に移行するとは、当り
図柄である「3、3」または「7、7」の出現率が大幅に増加する意味である。そして、特別遊技状態の発生中に第2役物誘導装置作動ゲート30を遊技球が通過すると、第2役物作動口33が開放する。その後、第2役物作動口33に遊技球が通過すると、得点増加装置が作動するとともに、誘導図柄表示装置31の誘導図柄が変動表示する。
一方、誘導増加装置が作動中と判定された場合には、誘導増加装置作動終了処理を行う(S707、S708、S709)。具体的には、誘導増加装置作動領域スイッチ214により遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過したか否か判定し、誘導増加装置の作動開始から14ゲーム終了したか否か判定する。この結果、遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過した場合、あるいは誘導増加装置の作動開始から14ゲーム終了した場合には、誘導増加装置の作動を停止し、リターンする。それ以外の場合には、そのままリターンする。誘導増加装置の停止により特別遊技状態が終了し、第2役物誘導装置作動ゲート30が無効となり、当り発生確率が2/49の低確率状態となる。
次に、誘導図柄および役物誘導装置処理S800を図42、図43のフローチャートに基づいて説明する。まず、第1役物誘導装置が作動しているか否か判定する(S801)。この結果、第1役物誘導装置が作動中であると判定された場合には、後述のS817〜S819で示す第1役物誘導装置終了処理を行う。一方、第1役物誘導装置が作動中でないと判定された場合には、誘導図柄が変動中か否か判定する(S802)。
この結果、誘導図柄が変動中であると判定された場合は、後述のS809で示す変動時間経過判定処理に移る。一方、誘導図柄が変動中でないと判定された場合には、誘導図柄の停止表示時間中であるか否かを判定する(S803)。
この結果、誘導図柄の停止表示時間中であると判定された場合には、後述のS812で示す停止表示時間経過判定処理に移る。一方、誘導図柄の停止表示時間中でないと判定された場合には、誘導図柄作動ゲートスイッチ201により遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したか、または第2役物作動口33に入球したか否かを判定する(S804)。
この結果、遊技球がゲート29を通過せず、かつ、第2役物作動口33に入球していないと判定された場合は後述のS820〜S827で示す第2役物誘導装置処理に移る。一方、遊技球がゲート29を通過したか、または第2役物作動口33に入球したと判定された場合は誘導図柄当否判定を行う(S806)。
ここで、誘導図柄当否判定処理を図44のフローチャートに基づいて説明する。まず、誘導増加装置が作動中か否かを判定する(S8061)。この結果、誘導増加装置が作動中である場合には、高確率用のデータテーブルを選択し(S8062)、誘導増加装置が作動中でない場合には、低確率用のデータテーブルを選択する(S8063)。高確率用データテーブルを用いる場合には48/49の高確率で当りが発生し、低確率用データテーブルを用いる場合には2/49の低確率で当りが発生する。
次に、当否判定用乱数の値が予め設定された当り値に該当するか否かを判定する(S8064)。当否判定用乱数は、遊技球がゲート29を通過したタイミングで乱数カウンタより取得される。
この結果、当否判定用乱数の値が当りであると判定された場合には、当りのときに誘導図柄表示装置31に表示される当り停止図柄を設定し(S8065)、当り予定フラグをセットする(S8066)。一方、当否判定用乱数の値が当りでないと判定された場合には、外れのときに誘導図柄表示装置31に表示される外れ停止図柄を設定する(S8067)。これらの誘導図柄表示装置31に表示される当り停止図柄および外れ停止図柄は、図柄表示用乱数を用いて決定される。
次に、図42に戻り、誘導図柄表示装置に表示される誘導図柄の変動時間設定(本例では1.5秒)を行い(S807)、図柄制御部260に所定の図柄制御コマンドを送信し、誘導図柄の変動を開始する(S808)。
次に、誘導図柄変動時間が経過したか否かの判定を行う(S809)。この結果、誘導図柄変動時間が経過していないと判定された場合には後述のS820〜S827で示す第2役物誘導装置処理に移る。一方、誘導図柄変動時間が経過していると判定された場合には、誘導図柄を停止させるとともに、誘導図柄停止表示時間(本例では0.5秒)を設定する(S810、S811)。
次に、誘導図柄停止表示時間が経過したか否かの判定を行う(S812)。この結果、誘導図柄停止表示時間が経過していないと判定された場合には、後述のS820〜S827で示す第2役物誘導装置処理に移る。一方、誘導図柄停止表示時間が経過していると判定された場合には、誘導図柄が当り図柄の組合せであるか否かを判定する(S813)。
この結果、誘導図柄が当り図柄の組合せでないと判定された場合には、後述のS820〜S827で示す第2役物誘導装置処理に移る。一方、誘導図柄が当り図柄の組合せであると判定された場合には、第1役物誘導装置の作動を開始する(S814)。第1役物誘導装置の作動開始により、第1役物作動口32が開放される。ところで、誘導増加装置作動中の最終ゲームであり、かつ、第2役物作動口33に入球した(第2役物が作動した)場合には、誘導図柄表示装置31の誘導図柄を変動表示させるのであるが、このとき、誘導増加装置作動中には誘導図柄の当り図柄の出現率が増加し、高確率状態となっている。このため、第1役物誘導装置の作動開始により、第1役物作動口32が開放される確率が高くなっている。この結果、誘導増加装置作動中における各単位ゲームはもとより、最終ゲーム(14ゲーム目)であり、かつ、第2役物が作動中である場合には、第1役物作動口32が開放したままの状態で誘導増加装置の作動が終了し、次のゲームが開始する可能性が高い。
ここで、誘導増加装置作動中の残りゲーム回数(ラウンド回数)と、第1役物作動口32の残り開放回数との関係について、図45を用いて説明する。なお、図45(a)は第2役物が14回作動した場合を示しており、図45(b)は第2役物が13回作動した場合を示している。第2役物が14回作動する可能性が高いのは、1ゲームにおける16個の遊技球のうち、前半(1〜8個)の遊技球で誘導増加装置が作動した場合であり、第2役物が13回作動する可能性が高いのは、1ゲームにおける16個の遊技球のうち、後半(9〜16個)の遊技球で誘導増加装置が作動した場合である。
図45(a)に示すように、第2役物が14回作動する場合、誘導増加装置作動中の残りゲーム回数が14、11、8、5、2回のとき、第1役物作動口32の残り開放回数は3回であり、誘導増加装置作動中の残りゲーム回数が13、10、7、4、1回のとき、第1役物作動口32の残り開放回数は2回であり、誘導増加装置作動中の残りゲーム回数が12、9、6、3、0回のとき、第1役物作動口32の残り開放回数は1回である。したがって、誘導増加装置作動中の残りゲーム回数が0回のとき、第1役物作動口32の残り開放回数は1回であるため、第1役物作動口32が開放したままの状態で誘導増加装置の作動が終了し、次のゲームが開始する確率が高い。
また、図45(b)に示すように、第2役物が13回作動する場合、誘導増加装置作動中の残りゲーム回数が13、10、7、4、1回のとき、第1役物作動口32の残り開放回数は3回であり、誘導増加装置作動中の残りゲーム回数が12、9、6、3、0回のとき、第1役物作動口32の残り開放回数は2回であり、誘導増加装置作動中の残りゲーム回数が11、8、5、2回のとき、第1役物作動口32の残り開放回数は1回である。したがって、誘導増加装置作動中の残りゲーム回数が0回のとき、第1役物作動口32の残り開放回数は2回であるため、第1役物作動口32が開放したままの状態で誘導増加装置の作動が終了し、次のゲームが開始する確率が高い。
図45(a)および図45(b)から判るように、第1役物誘導装置は、第1役物誘導装置の作動中に第1役物作動口32に入球がなかった場合、3ゲームが終了した場合に作動を終了して第1役物作動口32を閉鎖するのであるから、第2役物が3の自然数倍の回数作動した場合を除き、第1役物作動口32が開放したままの状態で誘導増加装置の作動が終了し、次のゲームが開始する。つまり、第1役物誘導装置はk回の単位遊技が終了した場合、第1役物作動口32を閉鎖させるとし、誘導増加装置、すなわち特別遊技発生装置の作動中における単位遊技の最終回をm回とし、第1役物誘導装置が誘導増加装置作動中にa回作動すると、
a・k+b=m、
かつ
b<k<m
(ただし、a、k、b及びmは自然数である)
の関係を有している。
この場合、誘導増加装置がm回の単位遊技を終了したときにおける第1役物誘導装置の残り開放回数はk−b回であり、この値が0でなければ、第1役物作動口32が開放したままの状態で誘導増加装置の作動が終了し、次のゲームが開始する確率が高くなる。
ここで、図45(a)に示す第2役物が14回作動した場合、a=4,k=3,b=2,m=14であり、図45(b)に示す第2役物が13回作動した場合、a=4,k=3,b=1,m=13である。これにより、特別遊技状態終了後の最初のゲーム開始時に、第1役物作動口32が閉鎖した状態となることを極力防止し、遊技者に違和感を与えることなく、遊技者の再度の特別遊技状態発生に対する期待感を格段に高めることができる。
次に、図46のフローチャートに示すガイド装置処理を行う(S815)。誘導増加装置が作動していない場合には、誘導増加装置を作動させ特別遊技状態を発生させることで、誘導図柄の当たる確率を高くすることができるとともに、第2役物誘導装置作動ゲート30を有効にすることができ、遊技者にとって有利である。このとき、第2役物作動口33は開放していないので、第2役物作動口33を狙うのは遊技者にとって不利である。
従って、誘導増加装置が作動しているか否かを判定し(S8151)、誘導増加装置が作動していない場合には、ランプ制御部270にランプ制御コマンドを送信し、第1ガイド装置34を「○」、第2ガイド装置35を「×」と表示させる(S8152)。これにより、第1役物作動口(特定入球口)32を遊技者に狙わせることができる。
一方、誘導増加装置が作動している場合には、第2役物作動口33に入球させ、得点増加装置を作動させることで、高得点が成立しより多くの賞球が得られ、遊技者にとって有利である。このとき、第1役物作動口32に入球すると、誘導増加装置作動領域38を通過し、14ゲーム終了前に途中で誘導増加装置が終了し特別遊技状態が終了する可能性があり、遊技者に不利である。
従って、S8151で誘導増加装置が作動していると判定された場合には、ランプ制御部270にランプ制御コマンドを送信し、第1ガイド装置34を「×」、第2ガイド装置35を「○」と表示させる(S8153)。これにより、得点増加装置を作動させる第2役物作動口(得点増加装置作動口)38を遊技者に狙わせることができる。
次に、図47のフローチャートに示す発射タイミング表示処理を行う(S816)。まず、誘導増加装置作動領域38の位置を作動領域位置スイッチ215により検出し(S8161)、作動領域38が所定位置に来たか否かを判定し(S8162)、作動領域38が所定位置に来たと判定された場合には、ランプ制御部270にランプ制御コマンドを送信し、発射タイミング指示装置40による発射指示表示を行う(S8163)。すなわち、作動領域38に入球しやすい発射タイミングを作動領域38の位置により推定し、発射タイミング指示装置40に例えば「打て」と表示することにより遊技者に発射タイミングを指示する。
なお、本第1実施例では、第1役物誘導装置の作動中は、誘導増加装置作動領域38が入球しやすい位置で一時的に停止するので、誘導増加装置作動領域38が停止する直前に発射タイミング指示装置40による発射タイミング指示が行われる。
次に、図43に戻り、上記S801で第1役物誘導装置が作動中と判定された場合には、第1役物誘導装置終了処理を行う(S817、S818、S819)。具体的には、第1役物作動口32に入球したか否かを判定し、遊技の結果が3回得られたか否かを判定する。この結果、第1役物作動口32に入球したか、あるいは遊技の結果が3回得られたと判定された場合には、第1役物誘導装置の作動を停止する。これにより、第1役物作動口32が閉鎖する。
次に、S820〜S827で示す第2役物誘導装置処理を行う。まず、第2役物誘導装置が作動しているか否か判定する(S820)。
この結果、第2役物誘導装置が作動中であると判定された場合には、後述のS825〜S827で示す第2役物誘導装置終了処理を行う。一方、第2役物誘導装置が作動中でないと判定された場合には、第2役物誘導装置作動ゲートスイッチ202により遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過したか否かを判定する(S821)。
この結果、遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過していないと判定された場合には、そのままリターンする。一方、遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過したと判定された場合には、入球カウンタにより16個入球完了したか否か判定し(S822)、得点増加装置が作動中であるか否かを判定する(S823)。
この結果、16球入球完了していない場合であって、得点増加装置が作動中でない場合には、第2役物誘導装置の作動を開始し、第2役物作動口33を開放する(S824)。それ以外の場合には、そのままリターンする。
次に、上記S820で第2役物誘導装置が作動中と判定された場合には、第2役物誘導装置終了処理を行う。具体的には、第2役物作動口33に入球したか否かを判定し(S825)、遊技の結果が得られたか否かを判定する(S826)。この結果、第2役物作動口33に入球したか、あるいは遊技の結果が得られたと判定された場合には、第2役物誘導装置の作動を停止する(S827)。これにより、第2役物作動口33が閉鎖する。
次に、電源断発生処理S900を図48のフローチャートに基づいて説明する。この電源断発生処理は、停電等によって電源断が発生してノンマスカブル割り込みが発生した場合に行われる。
まず、使用レジスタをRAMに退避し、スタックポインタの値を保存する(S901、S902)。次に、賞球払出装置の賞球残数を確認するために、賞球計数センサの監視を所定時間(本例では84ms)行い、役物作動口32、33の役物作動口スイッチ212を通過する遊技球の監視を所定時間(本例では84ms)行う(S903、S904)。次に、チェックサムを算出して保存し、バックアップフラグをセットする(S905、S906)。次に、RAMへのアクセスを禁止し、システムリセットが発生するまで無限ループ処理を行う(S907)。RAMデータは、図示しないバックアップ電源部により補償される。システムリセットが発生した場合には、上記電源投入処理S100に移る(図33参照)。
以上のように、本実施例の遊技機1では、第1役物誘導装置が作動するゲーム数を、誘導増加装置が終了した時点で、第1役物誘導装置の有効ゲーム数(1ゲームあるいは2ゲーム)が残存するように設定しているので、特別遊技状態が終了する際に、第1役物作動口32が開放したままの状態である可能性を高くすることができる。この結果、特別遊技状態終了後の最初のゲーム開始時において、第1役物作動口32が開放した状態となっている。このとき、遊技球を第1役物作動口32に入球させ、この遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過すれば、誘導増加装置が作動して特別遊技状態を再度発生させることができる。
このように、特別遊技状態終了後の最初のゲーム開始時に第1役物作動口32を開放させておくことで、次回の特別遊技状態の発生確率を高くすることができる。これにより、遊技者の再度の特別遊技状態発生に対する期待感を格段に高めることができ、興趣を向上させることができる。さらに、特別遊技状態の発生確率を高くすることにより、遊技者への還元率を極端に抑制することを防止できる。
また、本実施例の遊技機1によれば、複雑なハンドル操作を行うことなく、特別遊技状態が終了する際に第1役物作動口32が開放したままの状態にすることができるため、得点増加装置を作動させて高得点を獲得した上で、簡易な操作により連続した特別遊技状態発生に対する遊技者の期待感を格段に高めることができる。
また、本実施例の遊技機1では、高得点が付与される連続した入球口の組合せであるジャックポットが、第2役物作動口33の近傍に集中して設けられている。誘導増加装置作動中においては、得点増加装置を作動させることが遊技進行上有利であるため、一般的に遊技者は第2役物作動口33を狙って遊技球を発射する。このため、ジャックポットを第2役物作動口33の近傍に集中して設ける構成により、誘導増加装置作動中にジャックポットに入球しやすくなる。この結果、遊技者は高得点を得やすくなり、短時間で最高得点に到達することができる。この結果、誘導増加装置作動中の各ラウンドを消化する時間を短くすることができ、遊技の進行を速めることができる。これにより、遊技店は売り上げの向上が期待できる。
すなわち、遊技店にとって、特別遊技状態発生前は遊技者への払出しが少ないため売上高が向上する期間であり、特別遊技状態発生中は遊技者が高得点を獲得し易いため支出が増加する期間である。このため、特別遊技状態発生状態が長く続くと、遊技店が回収する遊技球数が少なくなり、遊技店の売上げが伸びない。このため、特別遊技状態の発生中に、特別遊技状態が消滅するまでの所定数の特定単位遊技(14ゲーム)を迅速に消化させることで、支出が増加する時間を短くできる。また、特別遊技状態が発生していない状態を相対的に長くすることができる。これにより、遊技店の売上高を向上させることができる。
また、本実施例の遊技機1では、誘導図柄表示装置31で所定のエラー表示を行うように構成しているので、ゲートスイッチ201、202以外のセンサで故障が発生した場合に、直ちに判別することができる。さらに、入球不足のエラーが発生した場合には、間違えることなく不足個数を入球することができる。これにより、遊技者は自らに不利な状態が発生したことを把握でき、ストレスなく遊技を継続することができる。
また、本実施例の遊技機1では、遊技者に有利な情報および不利な情報を報知する指示報知手段としてガイド装置34、35を設けている。この指示報知手段による指示情報により、遊技者は狙いどころの判断を素早くかつ的確に行うことができ、単位遊技の進行を速めることができる。これは、遊技者が狙いどころの分からない初心者の場合に特に有効である。さらに、指示報知手段による指示情報により、遊技店は売り上げの向上が期待できる。これについて以下説明する。
組合せ式遊技機では、入賞図柄の所定の組合せが得られた場合に得点が成立する。従って、無造作に連続して遊技球を発射する遊技者もいれば、1球毎に慎重に狙いを定めて遊技球を発射する遊技者もおり、遊技球発射のテンポについては遊技者の嗜好に左右される面が多い。このため、組合せ式遊技機では、遊技者毎に遊技進行速度がばらつき、遊技機の稼働率(単位時間当りの発射数)が低くなりやすい。これは、一定領域に遊技球を発射すれば高得点を獲得できる特別遊技状態発生中よりも、特別遊技状態発生前において顕著である。
また、遊技店にとって、特別遊技状態発生前は遊技者への払出しが少ないため売上高が向上する期間であり、特別遊技状態発生中は遊技者が高得点を獲得し易いため支出が増加する期間である。このため、特別遊技状態発生前の遊技における遊技球発射のテンポが遅いと、遊技店が回収する遊技球数が少なくなり、遊技店の売上げが伸びない。
そこで、ガイド装置34、35により、遊技者が狙う必要があるところ(入球または通過させる必要があるところ)と狙ってはいけないところ(入球または通過させてはいけないところ)を指示報知することで、遊技者の狙いどころの判断を素早くかつ的確にさせ、単位遊技を迅速に消化させることができる。さらに、特別遊技状態の発生中にも、特別遊技状態が消滅するまでの所定数の特定単位遊技(14ゲーム)も迅速に消化させることができる。つまり、支出が増加する時間を短くできる。これにより、遊技者毎の遊技の進め方のばらつきを少なくすることができ、単位遊技全体の進行を速めることができるので、遊技店の売上高を向上させることができる。
(第2実施例)
以下、本発明の実施形態を示す第2実施例について説明する。上記第1実施例と同様の部分は説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
本第2実施例では、誘導増加装置が作動して特別遊技状態(大当り状態)が発生した場合には、誘導図柄表示装置31で誘導図柄が停止表示された際に、外れ図柄が表示されることがなく、必ず当りが出るように構成している。すなわち、当り図柄(特定の図柄)である「3、3」または「7、7」で停止表示する確率を49/49とし、誘導図柄が必ず「3、3」または「7、7」で停止表示するように構成している。
このため、本第2実施例では、上記図44の誘導図柄当否判定処理S806において、ステップS8062で高確率用のデータテーブルを選択した場合には、ステップS8064で必ず当り判定となる。従って、誘導増加装置作動中には、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過して誘導図柄表示装置31の誘導図柄が変動した場合には、必ず第1役物誘導装置が作動して第1役物作動口32が開放することとなる。
以上、本第2実施例の構成によれば、誘導増加装置作動中に確実に第1役物誘導装置を作動させることができる。このため、第1役物誘導装置が作動するゲーム数を、誘導増加装置が終了した時点で、第1役物誘導装置の有効ゲーム数(1ゲームあるいは2ゲーム)が残存するように設定している場合、確実に第1役物誘導装置を作動させることができるので、第1役物作動口32が確実に開放したままの状態で特別遊技状態を終了させることができる。
この結果、特別遊技状態終了後の最初のゲーム開始時において、第1役物作動口32が開放した状態となっている。このとき、遊技球を第1役物作動口32に入球させ、この遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過すれば、誘導増加装置が作動して特別遊技状態を再度発生させることができる。
(第3実施例)
以下、本発明の実施形態を示す第3実施例について図49〜図51に基づいて説明する。上記第1実施例と同様の部分は説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
上記第1実施例において第2役物誘導装置を作動させる第2役物誘導装置作動ゲートとして構成したゲート30は、本第3実施例においては誘導図柄表示装置31の誘導図柄を変動開始させる誘導図柄作動ゲート30として機能するように構成されている。すなわち、第1の誘導図柄作動ゲート29あるいは第2の誘導図柄作動ゲート30のいずれかを遊技球が通過した場合に、誘導図柄表示装置31の誘導図柄が変動開始する。
また、上記第1実施例において第2役物誘導装置作動ゲートスイッチとして構成したスイッチ202は、本第3実施例においては第2の誘導図柄作動ゲート30における遊技球通過の有無を検知する第2誘導図柄作動ゲートスイッチ202として構成されている。
また、上記第1実施例では、誘導図柄表示装置31に表示される誘導図柄の変動時間を通常1.5秒程度と設定したが、本第3実施例では、誘導図柄変動時間は所定の場合に10秒程度に延長されるように構成されている。
本第3実施例では、誘導増加装置が作動していない通常遊技状態において、1ゲーム当りの誘導図柄表示装置31における誘導図柄の変動可能回数に制限(上限)を設けている。誘導図柄の変動可能回数は任意に設定できる。誘導図柄変動回数の制限は、第1の誘導図柄作動ゲート29と第2の誘導図柄作動ゲート30で差を設けており、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合には、遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合に比較して、誘導図柄の変動回数が少なくなるように設定されている。
本第3実施例では、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合における誘導図柄の変動回数を1回とし、遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合における誘導図柄の変動回数を最高4回としている。誘導図柄の変動回数の上限に達した場合には、遊技球が誘導図柄作動ゲート29、30を通過しても誘導図柄は変動しない。なお、誘導増加装置が作動している場合には、誘導図柄の変動回数に上限は設けられておらず、遊技球が誘導図柄作動ゲート29、30を通過すれば誘導図柄は変動する。
遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合の誘導図柄変動回数と、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合の誘導図柄変動回数は、RAM402の所定の領域にそれぞれ記憶されている。
また、上記第1実施例の第2役物誘導装置は、第2役物誘導装置作動ゲートを遊技球が通過することにより作動するように構成したが、本第3実施例の第2役物誘導装置は存在せず、すなわち、誘導図柄作動ゲート29、30を遊技球が通過することにより、役物誘導装置が作動開始し、第1役物作動口32および第2役物作動口33が開放状態となる。
次に、本第3実施例の誘導図柄および役物誘導装置処理S800について図49、図50のフローチャートに基づいて説明する。
まず、役物誘導装置が作動しているか否か判定する(S801)。この結果、役物誘導装置が作動中であると判定された場合には、後述のS817〜S819で示す役物誘導装置終了処理を行う。一方、役物誘導装置が作動中でないと判定された場合には、誘導図柄が変動中か否か判定する(S802)。
この結果、誘導図柄が変動中であると判定された場合は、後述のS809で示す変動時間経過判定処理に移る。一方、誘導図柄が変動中でないと判定された場合には、誘導図柄の停止表示時間中であるか否かを判定する(S803)。
この結果、誘導図柄の停止表示時間中であると判定された場合には、後述のS812で示す停止表示時間経過判定処理に移る。一方、誘導図柄の停止表示時間中でないと判定された場合には、誘導図柄作動ゲートスイッチ201、202により遊技球が誘導図柄作動ゲート29、30を通過したか否かを判定する(S804)。
この結果、遊技球がゲート29、30を通過していないと判定された場合はそのままリターンする。一方、遊技球がゲート29、30を通過したと判定された場合は、誘導図柄の変動回数が上限に達しているか否かを判定する(S805)。このとき、遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過している場合と、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過している場合とで、1ゲーム当りの変動回数の上限値は異なっている。具体的には、遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合には、遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合の誘導図柄変動回数が4回に達しているか否かを判定し、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過している場合には、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合の誘導図柄変動回数が1回に達しているか否かを判定する。
なお、誘導増加装置が作動している場合には、誘導図柄の変動回数に上限が設けられないので、誘導図柄の変動回数が上限に達することはない。
この結果、誘導図柄の変動回数が上限に達している場合には、そのままリターンする。一方、誘導図柄の変動回数が上限に達していない場合には、図44に示す誘導図柄当否判定を実行する(S806)。
次に、誘導図柄表示装置31に表示される誘導図柄の変動時間設定を行う(S807)。ここで、誘導図柄の変動時間設定を図51のフローチャートに基づいて説明する。
誘導増加装置作動中の最終ゲーム(14ゲーム目)か否か判定し(S8071、S8072)、第2役物が作動中であるか否か判定する(S8073)。この結果、誘導増加装置作動中の最終ゲームであり、かつ、第2役物が作動中である場合には、誘導図柄変動時間を延長時間(本例では10秒)に設定する(S8074)。一方、いずれかの条件を満たさない場合には、誘導図柄変動時間を通常時間(本例では1.5秒)に設定する(S8075)。
次に、図49に戻って、図柄制御部260に所定の図柄制御コマンドを送信し、誘導図柄の変動を開始する(S808)。
次に、誘導図柄変動時間が経過したか否かの判定を行い(S809)、誘導図柄変動時間が経過していないと判定された場合にはリターンする。一方、誘導図柄変動時間が経過していると判定された場合には、誘導図柄を停止させるとともに、誘導図柄停止表示時間(本例では0.5秒)を設定する(S810、S811)。
次に、誘導図柄停止表示時間が経過したか否かの判定を行う(S812)。この結果、誘導図柄停止表示時間が経過していないと判定された場合には、リターンする。一方、誘導図柄停止表示時間が経過していると判定された場合には、誘導図柄が当り図柄の組合せであるか否かを判定する(S813)。
この結果、誘導図柄が当り図柄の組合せでないと判定された場合には、リターンする。一方、誘導図柄が当り図柄の組合せであると判定された場合には、役物誘導装置の作動を開始する(S814)。役物誘導装置の作動開始により、役物作動口32、33が開放される。
このとき、上記S8074(図51参照)で誘導図柄変動時間が延長時間に設定されていた場合には、通常の遊技球発射速度あれば、遊技球16個すべての発射が終了し、すべての遊技球がいずれかの入球口に入球した後に、誘導図柄の変動が終了する。この結果、誘導増加装置作動中における最終ゲーム(14ゲーム目)であり、かつ、第2役物が作動中である場合には、役物作動口32、33が開放したままの状態で誘導増加装置の作動が終了し、次のゲームが開始する。
次に、図50に戻って、図46のフローチャートに示すガイド装置処理を行い(S815)、図47のフローチャートに示す発射タイミング表示処理を行う(S816)。
次に、上記S801(図49参照)で役物誘導装置が作動中と判定された場合には、役物誘導装置終了処理を行う(S817、S818、S819)。具体的には、第1役物作動口32または第2役物作動口33に入球したか否かを判定し、遊技の結果が3回得られたか否かを判定する。この結果、第1役物作動口32または第2役物作動口33に入球したか、あるいは遊技の結果が3回得られたと判定された場合には、役物誘導装置の作動を停止する。これにより、第1役物作動口32および第2役物作動口33が閉鎖する。
以上のように、本第3実施例の遊技機1では、誘導増加装置作動中の最終ゲームにおける第2役物の作動中には、誘導図柄の変動時間を延長することで、遊技球16個すべてが発射され、すべての遊技球がいずれかの入球口に入球し終えるまで、役物作動口32、33が開放しない。
得点増加装置が作動している場合には、そのゲームにおいて獲得できる得点の上限(10点)に達していると考えられる。このような場合には、それ以上役物作動口32、33に入球させる必要がないが、役物作動口32、33が開いていると遊技球が入球する場合がある。この結果、役物作動口32、33が閉鎖した状態で特別遊技状態が終了する。
そこで、誘導図柄の変動時間を延長することにより、遊技球が役物作動口32、33に入球し、役物作動口32、33を閉鎖することを防止できる。これにより、役物作動口32、33が開放したままの状態で特別遊技状態を終了させることができる。
この結果、特別遊技状態終了後の最初のゲーム開始時において、役物作動口32、33が開放した状態となっている。このとき、遊技球を第1役物作動口32に入球させ、この遊技球が誘導増加装置作動領域38を通過すれば、誘導増加装置が作動して特別遊技状態を再度発生させることができる。
このように、特別遊技状態終了後の最初のゲーム開始時に役物作動口32、33を開放させておくことで、次回の特別遊技状態の発生確率を高くすることができる。これにより、遊技者の再度の特別遊技状態発生に対する期待感を格段に高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、特別遊技状態の発生確率を高くすることにより、遊技者への還元率を極端に抑制することを防止できる。さらに、本第3実施例のように、遊技者の注意を引きやすい誘導図柄の変動時間を延長することで、遊技者に違和感を与えずに役物作動口32、33の開放するタイミングを遅らせることができる。
ところで、本第3実施例の遊技機1のように、遊技盤20の左右に設けられた2つの誘導図柄作動ゲート29、30で誘導図柄が変動する構成では、特別遊技状態発生中には右側の第2誘導図柄作動ゲート30は通過しやすくする必要があるため、第2誘導図柄作動ゲート30に入球困難な釘調整をすることはできない。一方、第2誘導図柄作動ゲート30に入球容易な状態では、通常遊技状態において誘導図柄の変動が頻発し、誘導増加装置が作動する頻度が高くなる。このことは、遊技者に対して遊技店の不利益が大きくなり、遊技のバランス上好ましくない。また、第2誘導図柄作動ゲート30に入球容易な状態であれば、通常遊技状態においても、特別遊技状態においても、遊技盤20の右側を狙う右打ちばかりで遊技が進行していくこととなり、遊技進行が単調になる。
これに対し、本第3実施例のように、少なくとも第2誘導図柄作動ゲート30を遊技球が通過した場合における1ゲーム当りの誘導図柄の変動回数に制限を設けることで、第2誘導図柄作動ゲート30周辺の釘調整を行うことなく、第2誘導図柄作動ゲート30に起因する特別遊技状態発生回数を抑制でき、遊技店側の不利益を抑制できる。これにより、遊技店側と遊技者側の利益のバランスを取ることができる。
同様に、第1誘導図柄作動ゲート29を遊技球が通過した場合における誘導図柄の変動回数にも制限を設けることで、第1誘導図柄作動ゲート29周辺の釘調整を行うことなく、第1誘導図柄作動ゲート29に起因する特別遊技状態発生回数を抑制できる。
また、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合には、遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合に比較して、誘導図柄の変動回数が少なく設定されているので、遊技者に左側の第1誘導図柄作動ゲート29を狙うように誘導することができる。これにより、右打ちのみで遊技が進行する単調さを回避することができる。
なお、第3実施例では、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合には遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合より誘導図柄変動回数が少なくなるように設定して、遊技者に左側の第1誘導図柄作動ゲート29を狙うように誘導したが、これに限らず、例えば誘導図柄作動ゲート29、30が有効に作動する時間をそれぞれ設定し、第2誘導図柄作動ゲート30が有効に作動する時間を第1誘導図柄作動ゲート29が有効に作動する時間より短く設定することによっても同様の効果を得ることができる。すなわち、ゲート29、30が有効な時間に遊技球がゲート29、30を通過する場合には誘導図柄が変動開始し、ゲート29、30が有効でない時間に遊技球がゲート29、30を通過する場合には誘導図柄は変動開始しない。このため、第2誘導図柄作動ゲート30が有効な時間が第1誘導図柄作動ゲート29が有効な時間より短く設定することで、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合の誘導図柄変動回数を遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合より実質的に少なくすることができる。これにより、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合には遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合より誘導図柄変動回数が少なくなるように設定した場合と同様に、遊技者を第1誘導図柄作動ゲート29を狙うように誘導することができる。
さらに、第2誘導図柄作動ゲート30を遊技球が通過した際の誘導図柄変動時間を第1誘導図柄作動ゲート29を遊技球が通過した際の誘導図柄変動時間より長く設定することによっても、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合には、遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合より誘導図柄変動回数が少なくなるように設定した場合と同様の効果を得ることができる。すなわち、誘導図柄表示装置31の誘導図柄が変動中に遊技球がゲート29、30を通過した場合、このゲート通過は無視される(図49参照)。このため、第2誘導図柄作動ゲート30を遊技球が通過した際の誘導図柄変動時間を第1誘導図柄作動ゲート29を遊技球が通過した際の誘導図柄変動時間より長く設定することで、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合の誘導図柄変動回数を遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合より実質的に少なくすることができる。これにより、遊技球が第2誘導図柄作動ゲート30を通過した場合には遊技球が第1誘導図柄作動ゲート29を通過した場合より誘導図柄変動回数が少なくなるように設定した場合と同様に、遊技者を第1誘導図柄作動ゲート29を狙うように誘導することができる。
(第4実施例)
次に、本発明の実施形態を示す第4実施例について図52〜図54に基づいて説明する。上記第1実施例と同様の部分は説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
本第4実施例の誘導図柄表示装置31は、3つの図柄表示領域を備えている。誘導図柄表示装置31の3つの図柄表示領域はそれぞれ1〜7の数字を表示可能であり、343通りの誘導図柄の組合せを表示できる。本実施例では、「3、3、3」の組合せと「7、7、7」の組合せを当り図柄の組合せとし、それ以外の組合せを外れ図柄の組合せとしている。
本第4実施例では、誘導図柄表示装置31に表示される誘導図柄に3つの異なる変動表示態様が用意されている。具体的には、1)当り表示態様の場合は、例えば誘導図柄表示装置31の左図柄および中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄および中図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。2)外れリーチ表示態様の場合には、例えば左図柄および中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を他の図柄とは異なる図柄(例えば他の図柄の1つ前の図柄)で停止表示させ確定させる。3)通常外れ表示態様の場合は、各誘導図柄を各々異なる外れ図柄とし、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。
また、本第4実施例では、当否判定処理S806で当り判定となった場合に、その直後に当り図柄の組合せで停止表示させず、誘導図柄が所定回数変動した後に当り図柄の組合せで停止表示させる当り遅延処理を行うように構成されている。このため、本第4実施例では、当り予定カウンタとストックカウンタをRAM402に設定している(図6参照)。
当り予定カウンタには、当り図柄で停止表示させる前に誘導図柄を変動させる回数が格納されており、当り予定カウンタが設定された場合、当り予定カウンタの値がゼロになるまで当り遅延処理が行われる。ストックカウンタには、当り遅延処理を行っている際に発生した当りの回数が格納されている。当り予定カウンタとストックカウンタの初期値は0に設定されている。さらに、本第4実施例では、RAM402に当り遅延用乱数を設定している。当り遅延用乱数は、当り遅延処理の際に当り図柄の組合せで停止表示させる前に誘導図柄を変動させる回数を設定するためのものである。
次に、本第4実施例の誘導図柄当否判定処理S806を図52〜図54のフローチャートに基づいて説明する。
まず、誘導増加装置が作動しているか否かを判定する(S8061)。この結果、誘導増加装置が作動していない場合には、当否判定処理Aを行い(S8062)、誘導増加装置が作動している場合には、当否判定処理Bを行う(S8063)。
通常遊技状態で行う当否判定処理Aについて図53に基づいて説明する。まず、当否判定用乱数の値が当りか否かを判定し(S8062A)、当否判定用乱数の値が当りである場合には、ストックカウンタの値を1増加させる(S8062B)。
次に、当り予定カウンタが0であるか否かを判定する(S8062C)。この結果、当り予定カウンタが0である場合には、当否判定用の乱数の値が当りか否かを判定する(S8062D)。当否判定用の乱数の値が当りである場合には、当り予定カウンタを設定する(S8062E)。当り予定カウンタの設定は、当り遅延処理用乱数を取得することにより行う。このとき、高確率(例えば2/3)で誘導図柄の変動パターンが外れリーチ表示態様となるように設定し(S8062F)、外れ停止図柄の設定を行う(S8062G)。上記S8062Dで、当否判定用の乱数の値が当りでなかった場合には、S8062Gの外れ停止図柄
の設定を行う。
一方、当り予定カウンタが0でない場合には、当り予定カウンタを1減少させ(S8062H)、当り予定カウンタが0となったか否かを判定する(S8062I)。この結果、当り予定カウンタが0でない場合には、上記S8062Fに移る。これにより、当り予定カウンタが0でなく、誘導図柄が所定回数変動した後に当り発生が予定されている場合には、リーチ表示(外れリーチ表示態様)が集中的に発生することになる。
一方、当り予定カウンタが0である場合には、ストックカウンタを1減少し(S8062J)、ストックカウンタが0となったか否かを判定する(S8062K)。この結果、ストックカウンタが0となった場合には、上記S8062Eと同様、当り予定カウンタを設定し(S8062L)、ストックカウンタが0となったいない場合には当り予定カウンタの設定は行わない。その後、当り停止図柄を設定し(S8062M)、当り予定フラグをセットする(S8062N)。
次に、特別遊技状態で行う当否判定処理Bについて図54に基づいて説明する。まず、当否判定用乱数の値が当りか否かを判定する(S8063A)。特別遊技状態発生中には、高確率用データテーブルを用いて当否判定を行うので、高確率で当りとなる。判定の結果、当否判定用乱数の値が当りである場合には、当り停止図柄を設定し(S8063B)、当り予定フラグをセットする(S8063C)。一方、当否判定用乱数の値が当りでない場合には、外れ停止図柄を設定する(S8063D)。
以上、本第4実施例のように、当りが発生した場合に、誘導図柄を所定回数変動させた後で当り図柄で停止表示させる際に、高確率でリーチ表示を発生させることで、リーチ表示を集中して発生させることができる。これにより、誘導図柄の変動表示パターンに変化を付与することができ、誘導図柄の演出効果を高めることができる。この結果、遊技者の期待感を累積的に高めることができ、興趣を向上させることができる。また、リーチ表示が集中的に現れた後に、当り図柄にて停止表示されるので、リーチ表示に対する遊技者の信頼度を高めることができる。
また、特別遊技状態発生中には、当り図柄で停止表示する確率が高確率となっているので、当りが発生した場合に、誘導図柄を所定回数変動させた後で当り図柄で停止表示させる当り遅延処理は行わない。
(他の実施形態)
なお、上記第1実施例では、遊技者に有利な情報および不利な情報を報知する指示報知手段として、「○」「×」を表示するガイド装置34、35を用いたが、これに限らず、遊技者に有利な情報および不利な情報を報知することができればよく、例えば音声、文字、色彩等を用いて遊技者に報知するように構成してもよい。
また、上記第1実施例では、当否判定用乱数としてソフトウェア上の乱数カウンタを用いるソフトウェア乱数を用いたが、これに限らず、ソフトウェア処理とは無関係に生ずる信号を利用するハードウェア乱数を用いてもよい。これにより不正行為者が当りのタイミングを把握することが困難となる。
また、上記実施例では、遊技開始処理S200における乱数更新時S203(図34参照)において、乱数カウンタの更新の初期値として固定値(例えば0)を用いたが、これに限らず、乱数カウンタの更新毎に初期値を変更するように構成してもよい。例えば、初期値更新用の乱数カウンタとは別に初期値カウンタを設け、初期値カウンタの値を初期値として用いればよい。これによっても不正行為者が当りのタイミングを把握することが困難となる。また、初期値カウンタとして乱数カウンタと非同期に更新するハードウェア乱数を用いることで、当りのタイミングを把握することをより困難にできる。
また、上記第1実施例では、誘導増加装置処理S700における誘導増加装置作動S706(図39参照)により、当り図柄で停止表示する確率を高確率としたが、これに限らず、当り図柄の数を増加させることにより、当り発生確率を増加させてもよい。例えば、誘導図柄表示装置が2つの図柄表示領域を備える場合においては、「1、2」のみを外れ図柄とし、他の図柄の組合せ、すなわち、「1、1」、「2、2」、「4、4」、「5、5」、「6、6」のほか、「1、3」、「1、4」・・・「6、4」、「6、5」をも当り図柄とする場合をいう。
また、上記第1実施例では、上記図3で示したように、誘導増加装置作動領域38としてクルーン37下方で往復運動するものを用いたが、これに限らず、例えば図55に示すように、回転運動する円盤状部材に形成された穴により誘導増加装置作動領域38を構成することもできる。図55に示した例では、円盤状部材の周囲には4つの穴が形成され、そのうちの1つが誘導増加装置作動領域38を構成し、他の穴は排出口(誘導増加装置非作動領域)38aとなっている。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、また、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
1…遊技機(組合せ式遊技機)、20…遊技盤、24…16連入球口(入球領域)、25…入賞図柄表示装置(入賞情報表示装置)、29…誘導図柄作動ゲート、30…第2役物誘導装置作動ゲート、31…誘導図柄表示装置(図柄表示装置)、32…第1役物作動口(可変入球口)、34、35…ガイド装置(指示報知手段)、36…特別遊技装置(特定の領域)、37…クルーン、38…誘導増加装置作動領域(特定の領域)、40…発射タイミング指示装置、200…主制御部(可変入球装置、特別遊技発生装置、賞態様増加装置)、230…払出制御部、250…音声制御部、260…図柄制御部、270…ランプ制御部。