JP2004201805A - 袋状棺パック - Google Patents

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JP2004201805A
JP2004201805A JP2002372716A JP2002372716A JP2004201805A JP 2004201805 A JP2004201805 A JP 2004201805A JP 2002372716 A JP2002372716 A JP 2002372716A JP 2002372716 A JP2002372716 A JP 2002372716A JP 2004201805 A JP2004201805 A JP 2004201805A
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Seiji Mori
政治 毛利
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GASSHOEN KK
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Abstract

【課題】軽量かつコンパクトで、保管や緊急時の運搬・移動・稼動が簡便で、大量需要・大量処理に備えることができ、また、木材を使用しないで環境に優しく、焼却時のエネルギー消費を抑えることもできる災害時用の袋状棺パックを提供する。
【課題手段】底板体30の外周の4辺に、帆布からなる布体10が取り付けられる。底板体30の長辺側の前後の両側には、底板体30の外形に合わせて長方形状の前後布部11が一体に取り付けられ、また、その短辺側の左右両側には長方形状の左右布部12がそれぞれ一体に取り付けられる。底板体30はハニカム状板体を素材とした。袋部には紐体20が付いている。また、紐体20を帯状に加工し持ち運びを容易にした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、主として地震、災害など緊急時の、遺体の保全・安置、保管及び搬送処理を容易にする袋状棺パックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、緊急時の棺及び柩は、木材、合板等から成り、長方立方形等の箱型で上部を天蓋で覆い、接着剤又はクギで組み立てて完成するものが多かった。
【0003】
現在、日本の棺桶の70%が中国からの輸入であり、その殆どがフラッシュ棺(合板材)であるが、フラッシュ棺には接着剤・化学塗料・化学繊維などを使用しており、焼却時のダイオキシン発生の原因ともなっている。
しかも、中国では森林資源保護のため国内用、海外輸出用棺桶の木材使用を禁止する措置をとっており、近い将来中国からの棺桶の輸入がなくなる方向にある。また欧米諸国では、森林資源破壊・大気汚染防止のため、火葬する地域は段ボール棺が主流となっている。
【0004】
また、自治体は災害時応急対策計画の中で、災害時の備蓄用として、死体収容袋・棺の備蓄を提唱しているが、従来の棺では重量・大きさなど使用時に使いづらいし、保管スペースを多く要するという問題がある。即ち、常備品としての在庫は、倉庫に保管のため相当のスペースを必要とするし、コスト・輸送の面からも制約を受けることになる。
【0005】
また、地震、水害、火事などの災害時又は緊急時における過去の状況から推測すると、要員不足は当然であり、従来商品では2人でのハンドリング、特に、搬送、移動、可動は困難であるし、通信交通網の寸断で大型トラック、トレーラ輸送、鉄道貨物などの物流手段からの物資輸送には多くの問題があると考えられる。
また材質である天然木材の使用は、環境自然破壊となるばかりでなく、木材が変質することもあり、また含水比の関係から反り、曲がりが起こることがあった。しかも、遺体焼却の燃焼時間を短縮するには従来商品では焼却温度を上げる以外に方法がなく、温度上昇は燃料増加に繋がり、環境公害と自然破壊の面で問題があった。
【0006】
従来技術としては、遺体収納袋として特許文献1、遺体搬送担架として特許文献2、遺体被覆シートとして特許文献3にそれぞれ記載された技術があるが、上記問題点を総合的に解決する技術はいまだ開発されていない。
【0007】
【特許文献1】
特開平09−103454号公報
【特許文献2】
特開平09−75395号公報
【特許文献3】
登録実用新案第3043181号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とするもので、軽量かつコンパクトで、保管や緊急時の運搬・移動・稼動が簡便で、大量需要・大量処理に備えることができ、また、木材を使用しないで環境に優しく、焼却時のエネルギー消費を抑えることもできる災害時用の袋状棺パックを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、以下の手段を講じた。即ち、
請求項1記載の袋状棺パックは、袋部を布体とし、底部に底板体を配置したことを特徴とする。
請求項2記載の袋状棺パックは、請求項1記載の袋状棺パックにおいて、底板体はハニカム状板体を素材としたことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の袋状棺パックは、請求項1記載の袋状棺パックにおいて、袋部には紐体が付いていることを特徴とする。
請求項4記載の袋状棺パックは、請求項3記載の袋状棺パックにおいて、紐体を帯状に加工し持ち運びを容易にしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る実施例1の袋状棺パックの使用前平面図、図2は同袋状棺パックの使用前底面図、図3は同袋状棺パックの使用時側面図、そして、図4は別の実施形態に係る袋状棺パックの使用時側面図である。
【0012】
(全体形状)
本実施形態に係る袋状棺パックは図1に示すように、展開すると所定厚みで長方形状の底板体30と、該底板体30の周部に配置される布体10と、同底板体30の長辺側両周部に配置される紐体20とからなる(図1参照)。
【0013】
(布体10)
底板体30(詳細は後述)の外周の4辺に、例えば、帆布からなる布体10が取り付けられる。即ち、底板体30の長辺側の前後の両側には、底板体30の外形に合わせて幅45cm、長さ190cmの長方形状の前後布部11が一体に取り付けられ、また、その短辺側の左右両側には幅30cm、長さ60cmの長方形状の左右布部12がそれぞれ一体に取り付けられる。
【0014】
これらの布体10の製造手段としては、底板体30の周縁にそれぞれ個別に装着してもよいが、好ましい製造手段としては、図2に示すように、前後布部11用として、底板体30の大きさを含む大きさの布(150cm×190cm)を準備する。そして、その布に、左右布部12用として、底板体30の大きさを含む大きさの布体(60cm×250cm)を交差するように縫製により装着する(布縫付部14)。そして、上記前後布部11用の布体と左右布部12用の布体との重なり部分(底布部13)に、底板体30が配置されることになる。この製造手段によれば、底板体30部分は2枚の布体により支持されることになる。
【0015】
なお、上記手段に代えて、前後布部11用として、底板体30の大きさを含む大きさの布体(150cm×190cm)を準備し、その布体の両側面(15cm側)に左右布部12を縫製により装着してもよい。したがって、この製造手段によれば、底板体30部分は1枚の布体により支持されることになり、布の使用量がその分少なくてすむ。
また、この布体10の製造手段としては、1枚の帆布を十字状に裁断するだけで製造してもよく、布体の素材としては、帆布以外に、防水・防臭機能が高い他の素材を用いてもよい。
【0016】
(紐体20)
上記いずれかの手段より一体化され、略十字形状に縫製された布体の中央部分(底板体30が位置する部分)に、図2に示すように、190cm側の辺部に向けて、120cm程度の長さの紐体20を略等間隔に縫製により装着する(紐縫付部24)。紐体20は、袋状棺パックの持ち運びを容易にするために、帯状に加工されていることが望ましい。また、遺体を持ち上げることから、所定以上の引張力に対して耐えることができる素材が必要である。
【0017】
(底板体30)
上記のように紐体20が装着された布体10の中央部に底板体30を配置させ、布体10との一体化させる。底板体30は、紙製のダンボールからなり、大きさは、例えば、幅60cm、長さ190cmとする。その構造はハニカムボードとなっている。ハニカムボードは再生紙から製造(リサイクル)されたものを基本材とし、外装はフスマ(小麦かす)を主原料としたオカパックシート貼り(桐材に似た化粧紙)から成る。この素材によれば強度があるため担架として使用することも可能である。
【0018】
(使用方法)
上記のように構成された袋状棺パックは、当然のことながら折りたたみが可能で、その外形は底板体30の外形より若干大きい程度であり、厚みも底板体30の厚みに加えて、布体10の2〜3枚の厚みを加えた程度の厚みにしかならない。
【0019】
そして、この袋状棺パックに遺体を収納するときには、図1に示す状態に配置し、底板体30上に遺体を載置した後、前後布部11により遺体の頭部と足部を蔽い、次に、左右布部12を遺体の上部を蔽って遺体をくるみ、紐体20により固定する(結び部22)。なお、図4に示すように、紐体20の内、両端部位置の紐体20を長くして(長紐21)、運搬者が肩に掛けて運べる程度の長さにしておけば便利である。なお、紐体20は、別途搬送用のものを付設してもよい。
【0020】
(効果)
以上の袋状棺パックによれば、従来品と比べ組み立て操作が簡単になる上、材質は軽くて強いハニカムボード(段ボール)と大部分が帆布を縫製したものであり、廉価となる。また、材質及び原料の主体が綿糸、綿製品であり、金属・プラスチックは一切使用していないため森林伐採の環境自然破壊もなく、環境問題の問題をすべてクリアーする。
【0021】
しかも、折り畳み又は折り込むことで、軽薄短小を狙ったもので、保管倉庫も従来に比べてスペースを取らない上、迅速なデリバリィと大量製品の出荷が可能であると同時に、ハンドリングに手間がかからない。また、帯状に加工した帯び紐を手持ちハンガーとして、又は肩から掛けることで二人で持ち運び又は移動、可動の搬送を容易にした。しかも、そのまま棺に収容でき、棺への入替の二重手間が省ける。更に、二人での搬送が容易となり、手数を大幅に少なくすることができる。
【0022】
地震、災害対策時の大量需要、大量処理に備えるための備蓄製品の長期保存収納が必要であり、材質変化の物質的、化学的な経年変化への備えと保管倉庫料の低減が図られる。また、過去の環境や状況から推測し通信交通網を寸断されるが、分散された防災備蓄倉庫への保管や、コンパクトにした荷物としてオートバイ、ヘリコプターなどの物資輸送が容易になり、寝袋、安眠バックとしても転用できる。
また、上記実施形態においては、底板体30の4周に布体10を配置したが、必ずしも4周である必要はなく、例えば、左右布部12又は前後布部11は、それぞれ2枚の内、どちらか一方のみであっても良い。
【0023】
【発明の効果】
本発明は上記構成により、安価で保管に場所をとらず、緊急時にフレキシブルに対応することができ、環境に優しい袋状棺パックを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る袋状棺パックの使用前平面図。
【図2】同袋状棺パックの使用前底面図
【図3】同袋状棺パックの使用時側面図。
【図4】同袋状棺パックの別例の使用時側面図。
【符号の説明】
10・・布体 11・・前後布部 12・・左右布部
13・・底布部 14・・布縫付部
20・・紐体 21・・長紐 22・・結び部
24・・紐縫付部 30・・底板体

Claims (4)

  1. 袋部を布体とし、底部に底板体を配置したことを特徴とする袋状棺パック。
  2. 底板体はハニカム状板体を素材としたことを特徴とする請求項1記載の袋状棺パック。
  3. 該袋部には紐体が付いていることを特徴とする請求項1記載の袋状棺パック。
  4. 該紐体を帯状に加工し持ち運びを容易にしたことを特徴とする請求項3記載の袋状棺パック。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006167418A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Seiji Mori 棺パック
US8578574B1 (en) 2012-07-24 2013-11-12 Heritage Packaging Casket enclosure for mausoleum crypt
KR102358827B1 (ko) * 2021-02-22 2022-02-14 김종원 운구용 결관 손잡이 고정 브라켓

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