JP2004201565A - 貯蔵穀物の品質保持装置及び品質保持方法 - Google Patents

貯蔵穀物の品質保持装置及び品質保持方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貯蔵穀物の個々に対して効率良く且つ均一に殺菌又は殺虫処理を施す。
【解決手段】貯蔵装置(I)から他の貯蔵装置(II)への搬送経路、或いはある貯蔵装置(I)における循環経路に設けられ、貯蔵装置(I)1の取り出し口に設けられた流量調整装置3、取り出された穀物を流動させる穀物流動装置4、この穀物流動装置の流動経路に設けられる紫外線照射装置5からなる。貯蔵装置(I)1に貯蔵された穀物は、その取り出し口から流量調整装置3を介して適度な量が取り出され、穀物流動装置4によって再び貯蔵装置(I)又は他の貯蔵装置(II)に送られる。そして、その流動過程で、紫外線照射装置5による殺菌処理を受ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、穀物乾燥貯蔵装置或いは穀物サイロ等の貯蔵装置に貯蔵された穀物の品質保持を図る品質保持装置及び品質保持方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
穀物の貯蔵に際しては、水分調整を行いながら必要な規模の貯蔵タンク内に所望の期間貯蔵することが一般に行われており、そのために、穀物の乾燥と貯蔵を単一の槽内で行う穀物貯蔵乾燥装置が一般に普及している。このような装置による穀物の貯蔵では、食糧備蓄の観点から、乾燥を施された後に長期間貯蔵されることが多く、貯蔵中に発生するかびや害虫の生物被害を如何に回避するかが重要な課題となる。これに対処するために、従来は薫蒸剤等のポストハーバスト農薬による殺菌・殺虫を行っていたが、このような農薬の使用自体が安全性或いは健康志向の高い消費者にとって商品価値を低下させる要因になっており、食品の安全性に対する要求が更に高まる中で、農薬を使用すること無しに貯蔵穀物に対して衛生面の管理を行うことが求められている。
【0003】
このような事情に対処するために、農薬を用いない貯蔵穀物の殺菌手段として、貯蔵タンク内に貯蔵された穀物に対して紫外線を照射することが提案されている(下記特許文献1参照)。この従来例では、貯蔵装置における槽の上方に紫外線照射灯を設け、槽内に貯蔵された穀物に対して紫外線を照射させるものであり、穀物は槽の上表面において紫外線を受けることができ、槽内に撹拌装置を設けることで、槽内の穀物全体に紫外線を照射するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−308117号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来例によると、撹拌装置によって槽内の穀物を如何に撹拌しても穀物一粒毎に均一な紫外線照射を行うことは極めて困難であり、また、貯蔵した穀物全体に十分な紫外線を照射させるためにはかなりの長時間に亘って紫外線を照射し続ける必要がある。また、槽内で穀物を機械的に撹拌するので撹拌中に穀物が損傷を受け、これによって穀物の品質が劣化するという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題に対処するために提案されたものであって、一つには、ポストハーベスト農薬を用いないで貯蔵穀物の殺菌又は殺虫を行うこと、また、貯蔵穀物の個々に対して効率良く且つ均一に殺菌又は殺虫処理を施すこと、更には、このような殺菌又は殺虫の工程においても穀物に損傷を与えることがなく、高品質の穀物を保持できることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による貯蔵穀物の品質保持装置及び品質保持方法は、以下の各請求項に係る特徴を具備するものである。
【0008】
請求項1に係る発明は、貯蔵穀物の品質保持装置であって、貯蔵装置から取り出した穀物を流動させる穀物流動手段と、該穀物流動手段の流動経路に設けられ、流動中の穀物に対して紫外線を照射させる紫外線照射手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、前述の貯蔵穀物の品質保持装置であって、前記紫外線照射手段は、前記流動経路の周囲に設けられることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、前述の貯蔵穀物の品質保持装置であって、前記流動経路は、前記貯蔵装置への循環経路であることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、前述の貯蔵穀物の品質保持装置であって、前記流動経路は、他の貯蔵装置への搬送経路であることを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、前述の貯蔵穀物の品質保持装置であって、前記穀物流動手段は、前記流動経路に供給される搬送気流によることを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明は、前述の貯蔵穀物の品質保持装置であって、前記穀物流動手段は、前記貯蔵装置からの落下を利用することを特徴とする。
【0014】
請求項7に係る発明は、貯蔵穀物の品質保持装置であって、貯蔵装置から取り出した穀物を搬送させる穀物搬送手段と、該穀物搬送手段の搬送経路において穀物を反転させる手段と、搬送中の穀物に対して紫外線を照射させる紫外線照射手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
請求項8に係る発明は、貯蔵穀物の品質保持装置であって、貯蔵装置から取り出した穀物を流動させる穀物流動手段と、流動中の穀物に対して紫外線を照射させる紫外線照射手段とを備え、前記穀物流動手段は、前記貯蔵装置から取り出された穀物を滞留させる滞留空間と該滞留空間で穀物を浮動し且つ流動させる気流供給手段とを備え、前記滞留空間内に前記紫外線照射手段が設けられることを特徴とする。
【0016】
請求項9に係る発明は、前述の貯蔵穀物の品質保持装置であって、前記紫外線照射手段に換えて又は加えて、殺虫処理を行う遠赤外線照射手段が設けられることを特徴とする。
【0017】
請求項10に係る発明は、貯蔵穀物の品質保持方法であって、貯蔵装置から穀物を取り出す工程と、取り出された穀物を流動させる工程と、流動中の穀物に対して紫外線を照射させる工程とからなることを特徴とする。
【0018】
このような特徴を有する貯蔵穀物の品質保持装置及び品質保持方法は、以下の作用を奏する。
【0019】
第1には、貯蔵穀物を貯蔵装置から取り出して流動させ、流動中の穀物に対して紫外線と遠赤外線の一方又は両方を照射するようにした。これによると、穀物自体が旋回,反転しながら流動する過程で、その穀物に対して紫外線或いは遠赤外線の一方又は両方を照射するようにしたので、効率良く且つ均一に穀物の殺菌・殺虫を行うことができる。また、穀物を流動させながら殺菌・殺虫処理を行うことで、貯蔵装置の槽内で穀物を撹拌する必要がないので、処理中に穀物が損傷を受けることを回避できる。
【0020】
第2には、前述の作用と併せて、紫外線照射手段と遠赤外線照射手段の一方又は両方を穀物流動手段の流動経路の周囲に設けることによって、流動中の各穀物に対して周囲から紫外線を照射させることが可能になり、更に効率良く且つ均一に穀物の殺菌・殺虫を行うことが可能になる。
【0021】
第3には、前述の作用と併せて、貯蔵装置の循環経路に紫外線照射手段と遠赤外線照射手段の一方又は両方を設けるので、貯蔵装置の乾燥調製工程と平行して穀物の殺菌・殺虫を行うことが可能になる。
【0022】
第4には、前述の作用と併せて、他の貯蔵装置への搬送経路に紫外線照射手段と遠赤外線照射手段の一方又は両方を設けるので、貯蔵穀物の分配等に応じて穀物の殺菌・殺虫を行うことが可能になる。
【0023】
第5には、前述の作用と併せて、穀物を搬送気流に載せて流動させることで、適度に穀物を分散させることができ、紫外線照射の影になる部分を減らすことができる。これによって、更に効率良く且つ均一に穀物の殺菌・殺虫を行うことが可能になる。
【0024】
第6には、前述の作用と併せて、貯蔵装置からの落下を利用して穀物を流動させるので、流動のための動力を省力化することが可能になる。
【0025】
第7には、搬送中の穀物を反転させながら、これに紫外線照射手段と遠赤外線照射手段の一方又は両方を照射するようにしたので、効率良く且つ均一に穀物の殺菌・殺虫を行うことができる。
【0026】
第8には、穀物を流動させる過程で、一時的に滞留させる滞留空間を設け、この滞留空間内で穀物を浮動・流動させながら、これに紫外線或いは遠赤外線の一方又は両方を照射するようにしたので、滞留時間を適宜に設定することで、殺菌・殺虫の処理時間を調整することが可能になり、穀物の汚染程度等に応じた処理を行うことが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る貯蔵穀物の品質保持装置及び品質保持方法の概要を示す説明図である。本実施形態では、ある貯蔵装置(I)から他の貯蔵装置(II)への搬送経路、或いはある貯蔵装置(I)における循環経路に設けられるものであって、基本構成は、貯蔵装置(I)1の取り出し口に設けられた流量調整装置3、取り出された穀物を流動させる穀物流動装置4、この穀物流動装置の流動経路に設けられる紫外線照射装置5からなるものである。穀物の流れに着目して実施形態の品質保持方法を説明すると、貯蔵装置(I)1に貯蔵された穀物は、その取り出し口から流量調整装置3を介して適度な量が取り出され、穀物流動装置4によって再び貯蔵装置(I)又は他の貯蔵装置(II)に送られる。そして、その流動過程で、紫外線照射装置5による殺菌処理を受ける。
【0028】
ここで、貯蔵装置1,2は、規模の大小は関係なく、穀物を貯蔵するサイロ,ビン,ウエアハウス,タンク等からなるものであり、また、必要に応じて乾燥調製機能を有するもの、或いは一時的な貯蔵部を有する乾燥調製機自体であってもよい。流量調整装置3は、貯蔵装置1から適当な量の穀物を取り出すことができるものであって、ロータリバルブ,手動又は自動調整機能を有するゲート等によって構成されるものである。また、穀物流動装置4は、穀物自身を適宜旋回或いは反転させながら移動させる手段であって、具体的には、振動コンベヤ,スクリューコンベヤ,ニューマチックコンベヤ,スラットコンベヤ,マスフローコンベヤ等からなるものである。紫外線照射装置5は、水銀ランプ等の紫外線光源或いはこのような光源と反射鏡等の光学系との組み合わせからなるものである。以下に、図面に従って更に具体的な実施形態を説明する。
【0029】
図2は、本発明の第1実施形態を示す説明図である。この実施形態では、タンク等の貯蔵装置1からロータリバルブ等の流量調整装置3を介して取り出された穀物が、前述の穀物流動装置を形成する気流搬送装置40に導入される。この気流搬送装置40は、流動経路を形成する搬送管40Aとこの搬送管40A内に搬送気流を供給する送風機40Bを備えるものである。そして、この搬送管40Aの内部には、同図(b)(同図(a)のX−X断面図)に示すように、その周囲に紫外線照射装置を形成する紫外線ランプ50が設けられている。
【0030】
このような実施形態によると、気流搬送装置40に導入された穀物は、送風機40Bによって起こされる気流によって流動し、この気流搬送装置40或いは必要に応じて他の搬送手段との組み合わせによって形成される循環経路或いは他の貯蔵装置2に向かう搬送経路に沿って移動することになる。そして、搬送管40A内を流動中の穀物に対して、紫外線ランプ50からの紫外線が照射される。したがって、旋回又は反転を繰り返しながら流動している穀物に紫外線が照射されることになるので、均一且つ効率よく紫外線照射による殺菌処理を施すことが可能になる。
【0031】
図3は、本発明の第2実施形態を示す説明図である。この実施形態では、タンク等の貯蔵装置1からロータリバルブ等の流量調整装置3を介して取り出された穀物が、前述の穀物流動装置を形成する重力搬送装置41に導入される。この重力搬送装置41は流動経路を形成する落下管41Aを備えるものである。そして、この落下管41Aの内部には、例えば、図2(b)に示した例と同様に、その周囲に紫外線照射装置を形成する紫外線ランプ50が設けられている。
【0032】
このような実施形態によると、重力搬送装置41に導入された穀物は、落下によって流動し、この重力搬送装置41と他の搬送手段との組み合わせによって形成される循環経路或いは他の貯蔵装置2に向かう搬送経路に沿って移動することになる。そして、落下管41A内を流動中の穀物に対して、紫外線ランプ50からの紫外線が照射される。したがって、旋回又は反転を繰り返しながら流動している穀物に紫外線が照射されることになるので、均一且つ効率よく紫外線照射による殺菌処理を施すことが可能になる。
【0033】
図4は、本発明の第3実施形態を示す説明図であって、前述した第2実施形態の変形例である。この実施形態では、タンク等の貯蔵装置1からロータリバルブ等の流量調整装置3を介して取り出された穀物が、前述の穀物流動装置を形成する重力搬送装置42に導入される。この重力搬送装置42は落下管42Aとその内部に多段に形成された流動斜面42Bを備えるものである。そして、落下管42Aの内部には、流動斜面42Bに沿った位置等に紫外線ランプ50が設けられている。この実施形態では、流動斜面42Bをメッシュ等で形成し、その下方及び落下管42Aに沿って紫外線ランプ50を設けているが、紫外線ランプ50の配置は流動斜面42Bの上等に適宜変更可能である。
【0034】
このような実施形態によると、重力搬送装置42に導入された穀物は、流動斜面42B上を落下して一部転動しながら移動し、この重力搬送装置42と他の搬送手段との組み合わせによって形成される循環経路或いは他の貯蔵装置2に向かう搬送経路に沿って移動することになる。そして、流動斜面42B上を移動中の穀物に対して、紫外線ランプ50からの紫外線が照射される。したがって、旋回又は反転を繰り返しながら流動している穀物に紫外線が照射されることになるので、均一且つ効率よく紫外線照射による殺菌処理を施すことが可能になる。
【0035】
図5は、本発明の第4実施形態を示す説明図である。この実施形態では、タンク等の貯蔵装置1からロータリバルブ及びコンベヤベルト等の流量調整装置3を介して取り出された穀物が、前述の穀物流動装置を形成する振動搬送装置43上に供給される。この振動搬送装置43は搬送コンベヤ43Aとクランク,バイブレータ等からなる図示省略の振動手段を備えるものであって、水平方向の矢印に沿って穀物を移動しながら、この移動面を垂直方向の矢印に沿って振動させるものである。そして、搬送コンベヤ43Aはメッシュ等で移動面が形成され、その下方又は上方或いは下方及び上方に、移動面に沿って紫外線ランプ50が設けられている。図示では、移動面の下方に沿って紫外線ランプ50を設けているが、紫外線ランプ50の配置は前述のように移動面の上等に適宜変更可能である。
【0036】
このような実施形態によると、振動搬送装置43に供給された穀物は、振動が加えられた移動面上を一部反転しながら移動し、この振動搬送装置43と他の搬送手段との組み合わせによって形成される循環経路或いは他の貯蔵装置2に向かう搬送経路に沿って移動することになる。そして、移動面上を移動中の穀物に対して、紫外線ランプ50からの紫外線が照射される。したがって、反転を繰り返しながら移動している穀物に紫外線が照射されることになるので、均一且つ効率よく紫外線照射による殺菌処理を施すことが可能になる。
【0037】
図6は、本発明の第5実施形態を示す説明図である。この実施形態では、タンク等の貯蔵装置1からロータリバルブ及びコンベヤベルト等の流量調整装置3を介して取り出された穀物が、前述の穀物流動装置を形成する撹拌搬送装置44上に供給される。この撹拌搬送装置44は搬送コンベヤ44Aとその移動面上の穀物を撹拌する撹拌装置44Bを備えるものであって、この撹拌装置44Bは移動面に沿って複数配置されている。そして、搬送コンベヤ44Aはメッシュ等で移動面が形成され、その下方又は上方或いは下方及び上方に、移動面に沿って紫外線ランプ50が設けられている。図示では、移動面の下方に沿って紫外線ランプ50を設けているが、紫外線ランプ50の配置は前述のように移動面の上等に適宜変更可能である。
【0038】
このような実施形態によると、撹拌搬送装置44に供給された穀物は、撹拌装置44Bによって撹拌されながら移動面上を一部反転しながら移動し、この撹拌搬送装置44と他の搬送手段との組み合わせによって形成される循環経路或いは他の貯蔵装置2に向かう搬送経路に沿って移動することになる。そして、移動面上を移動中の穀物に対して、紫外線ランプ50からの紫外線が照射される。したがって、撹拌が繰り返されながら移動している穀物に紫外線が照射されることになるので、均一且つ効率よく紫外線照射による殺菌処理を施すことが可能になる。
【0039】
前述した各実施形態では、穀物を連続的に流動させる過程で紫外線照射による殺菌処理を行っているが、これに限らず、紫外線照射による殺菌処理をバッチ処理で行ってもよい。図7に示す第6の実施形態は、このバッチ処理が可能な装置例である。
【0040】
この実施形態では、前述した穀物流動装置の流動経路内に図に示す滞留ドーム60を設ける。この滞留ドーム60は、貯蔵装置から取り出された穀物が各種搬送装置で搬送されて投入される投入口60Aを有し、また、処理後に排出される排出口60Bを有する。また、この滞留ドーム60の内部には、気流板61によって仕切られた滞留空間60Cが形成されており、気流板61の下方には、送風機62からの気流を滞留空間60Cに供給する気流供給空間60Dが形成されている。そして、排出口60Bには開閉制御されるシャッタ63が設けられ、また、滞留空間60C内には、紫外線ランプ50が設けられている。
【0041】
また、気流板61は、排出口60B側に向けた搬送気流を形成するために方向性を有する気流孔61Aを備えている。滞留空間60C内に投入された穀物は、この気流孔61Aからの気流によって浮動すると同時に排出側への搬送されることになる。
【0042】
このような実施形態では、排出口60Bのシャッタ63を閉じた状態で、滞留空間60Cに投入された穀物を気流で浮動させながら、紫外線照射による殺菌処理を行う。この際、滞留空間60C内の穀物は気流によって自身が旋回又は反転しながら滞留しており、これに対して必要な時間だけ殺菌処理を施すことが可能になる。そして、投入された穀物の殺菌処理が終わった時点でシャッタ63を開放して排出を行い、また、投入口60Aからは次の処理対象の投入を行う。
【0043】
これによると、滞留時間を適宜に設定することで、殺菌の処理時間を調整することが可能になり、穀物の汚染程度等に応じた処理時間を設定することが可能になる。なお、ここではシャッタ63の開閉制御によるバッチ処理の例を示したが、排出口60Bを常時開放して、連続的な投入・排出による連続処理を行うことも可能である。図中の符号60Eは排気口を示しており、送風機62からの気流は矢印aのように循環させてもよいし、或いは矢印bのように外部に放出してもよい。また、送風機62は連続運転であっても間欠運転であってもよい。
【0044】
上述の実施形態では、紫外線ランプ50を用いた紫外線照射装置による殺菌処理を例に説明しているが、この紫外線照射装置に換えて或いは加えて遠赤外線照射装置を設けることで、殺虫処理を行うことも可能である。
【0045】
【発明の効果】
本発明はこのように構成されるので、ポストハーベスト農薬を用いないで貯蔵穀物の殺菌・殺虫を行うことが可能になり、また、貯蔵穀物の個々に対して効率良く且つ均一に殺菌・殺虫を施すことができる。更には、貯蔵槽内で穀物を撹拌することがないので、殺菌・殺虫の工程においても穀物に損傷を与えることがなく、高品質の穀物を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る貯蔵穀物の品質保持装置及び品質保持方法の概要を示す説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示す説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す説明図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す説明図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示す説明図である。
【図6】本発明の第5実施形態を示す説明図である。
【図7】本発明の第6実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2 貯蔵装置
3 流量調製装置
4 穀物流動装置
5 紫外線照射装置
40 気流搬送装置
40A 搬送管
40B 送風機
41,42 重力搬送装置
41A,42A 落下管
42B 流動斜面
43 振動搬送装置
43A,44A 搬送コンベヤ
44 撹拌搬送装置
44B 撹拌装置
50 紫外線ランプ
60 滞留ドーム
60A 投入口
60B 排出口
60C 滞留空間
60D 気流供給空間
60E 排気口
61 気流板
61A 気流孔
62 送風機
63 シャッタ

Claims (10)

  1. 貯蔵装置から取り出した穀物を流動させる穀物流動手段と、該穀物流動手段の流動経路に設けられ、流動中の穀物に対して紫外線を照射させる紫外線照射手段とを備えることを特徴とする貯蔵穀物の品質保持装置。
  2. 前記紫外線照射手段は、前記流動経路の周囲に設けられることを特徴とする請求項1記載の貯蔵穀物の品質保持装置。
  3. 前記流動経路は、前記貯蔵装置への循環経路であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の貯蔵穀物の品質保持装置。
  4. 前記流動経路は、他の貯蔵装置への搬送経路であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の貯蔵穀物の品質保持装置。
  5. 前記穀物流動手段は、前記流動経路に供給される搬送気流によることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の貯蔵穀物の品質保持装置。
  6. 前記穀物流動手段は、前記貯蔵装置からの落下を利用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の貯蔵穀物の品質保持装置。
  7. 貯蔵装置から取り出した穀物を搬送させる穀物搬送手段と、該穀物搬送手段の搬送経路において穀物を反転させる手段と、搬送中の穀物に対して紫外線を照射させる紫外線照射手段とを備えることを特徴とする貯蔵穀物の品質保持装置。
  8. 貯蔵装置から取り出した穀物を流動させる穀物流動手段と、流動中の穀物に対して紫外線を照射させる紫外線照射手段とを備え、前記穀物流動手段は、前記貯蔵装置から取り出された穀物を滞留させる滞留空間と該滞留空間で穀物を浮動し且つ流動させる気流供給手段とを備え、前記滞留空間内に前記紫外線照射手段が設けられることを特徴とする貯蔵穀物の品質保持装置。
  9. 前記紫外線照射手段に換えて又は加えて、殺虫処理を行う遠赤外線照射手段が設けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の貯蔵穀物の品質保持装置。
  10. 貯蔵装置から穀物を取り出す工程と、取り出された穀物を流動させる工程と、流動中の穀物に対して紫外線を照射させる工程とからなることを特徴とする貯蔵穀物の品質保持方法。
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