JP2004201213A - 無線通信システム及び無線機器の設置位置調整支援方法 - Google Patents
無線通信システム及び無線機器の設置位置調整支援方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる無線通信システム、及び無線機器の設置位置の調整を支援する無線機器の設置位置調整支援方法を提供する。
【解決手段】撮影画像データを送信する子機11は、無線部110、制御部120、送受信切替スイッチ130、アンテナ140、表示データ生成部150を含んでいる。撮影画像データは、図示しない親機に送信され、親機で受信された撮影画像データは、さらに子機11に送信される。子機11は、受信した撮影画像データ、及び受信電界強度検出部113にて検出し、電界強度/表示データ変換部125にて変換された電界強度表示データを表示制御部123で処理し、表示データ生成部150で生成した表示データをモニタ50に出力する。
【選択図】図1
【解決手段】撮影画像データを送信する子機11は、無線部110、制御部120、送受信切替スイッチ130、アンテナ140、表示データ生成部150を含んでいる。撮影画像データは、図示しない親機に送信され、親機で受信された撮影画像データは、さらに子機11に送信される。子機11は、受信した撮影画像データ、及び受信電界強度検出部113にて検出し、電界強度/表示データ変換部125にて変換された電界強度表示データを表示制御部123で処理し、表示データ生成部150で生成した表示データをモニタ50に出力する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システム、及び複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システムにおける無線機器の設置位置の調整を支援する無線機器の設置位置調整支援方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムの構築に際しては、無線機器間の通信が最適になるように各無線機器の設置位置(機器の向き及びアンテナの方向等も含む。)が調整される。無線機器の設置は、一方の無線機器の位置を設定した後、他の無線機器の位置を調整する。無線機器の設置位置調整に関する先行技術としては、特許文献1及び特許文献2に記載されたものがある。
【0003】
上記先行技術は、無線機器間の通信品質情報(エラーレート、信号強度等)を、設置位置を調整すべき無線機器側で取得し、取得した通信品質情報を参考にしながら無線機器の設置位置を調整するものである。
【0004】
一方、無線通信システムは、複数の点在する監視対象の監視を行うのに好都合であり、監視対象近傍に設けた無線機器(子機)から監視カメラの撮影画像データを、監視室に設けた無線機器(親機)に対して無線伝送する無線画像監視システムは、特許文献3に記載されている。特許文献3に記載されるような無線画像監視システムにおいても、子機の設置位置は重要であるので、特許文献1及び特許文献2に記載されるような設置位置調整技術が適用可能である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−286776号公報
【特許文献2】
特開2001−203646
【特許文献3】
特開平11−168712号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、カメラの撮影画像データを無線伝送するシステムにおいては、撮影画像送信側の子機の設置に際して、子機と親機間のエラーレート等の通信品質情報を参考にするだけでは、最適な無線通信システムを構築するのに充分ではない。すなわち、このようなシステムにおいては、親機側での表示される画像の品質がシステムの要求を満たすものかが重要であり、エラーレート等の通信品質のみでは、必ずしも判断できない。例えば、通信品質がある程度確保されていても撮影場所の照明が暗いため、親機側での表示画像が不鮮明で、さらに品質を高くする必要がある場合等が挙げられる。
【0007】
このため、親機側での表示画像を監視しながら子機の設置位置の調整を行うには、子機側と親機側にそれぞれ1人ずつ少なくとも2人の人間を配置することが必要である。また、この場合の親機側がら子機側への指示は音声によるものとなり、必ずしも適確に伝わらず、設置位置の調整に時間がかかるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、無線機器の設置位置の調整を単独で効率的に行うことができる無線通信システム、及び無線機器の設置位置の調整を支援する無線機器の設置位置調整支援方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信システムは、複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行うものであって、撮影画像データを送信する少なくとも1つの第1の無線機器と、前記第1の無線機器からの前記撮影画像データを受信する第2の無線機器とを備え、前記第2の無線機器は、前記受信した撮影画像データを、当該撮影画像データを送信した前記第1の無線機器に送信する機能を有し、前記第1の無線機器は、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データを受信し、受信した受信撮影画像データに基づく表示画像データを生成する機能を有するものである。
【0010】
このような無線通信システムによれば、第1の無線機器にて、受信した受信撮影画像データに基づく表示画像を表示することにより、第1の無線機器と第2の無線機器間での無線伝送による画像の品質劣化を第1の無線機器にて把握することができるため、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0011】
本発明の無線通信システムにおける前記第1の無線機器は、さらに、前記第1の無線機器から前記第2の無線機器に送信した送信撮影画像データに基づく表示画像データを生成する機能を有するものを含む。このような無線通信システムによれば、第1の無線機器により無線伝送前後の撮影画像データに基づく画像を表示させることができ、無線伝送による画像の品質劣化をより正確に把握しながら、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を行うことができる。
【0012】
本発明の無線通信システムにおける前記第1の無線機器は、前記送信撮影画像データに基づく表示画像データの生成を、前記撮影画像データの送信と並行して実行するものを含む。このような無線通信システムによれば、送信撮影画像データに基づく表示画像データの生成を、受信撮影画像データに基づく表示画像データを生成する機能を利用して実行することができる。
【0013】
本発明の無線通信システムにおける前記第1の無線機器は、前記送信撮影画像データに基づく表示画像データと前記受信撮影画像データに基づく表示画像データを、同一画面に分割表示する表示画像データとして生成するものを含む。このような無線通信システムによれば、無線伝送前後の撮影画像データに基づく画像を同じ画面に表示させることができ、無線伝送による画像劣化をさらに正確に把握しながら、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を行うことができる。
【0014】
本発明の無線通信システムにおける前記第2の無線機器として、さらに、前記受信した撮影画像データの通信品質を示す第1の品質情報を検出する機能と、前記第1の品質情報を、当該撮影画像データを送信した前記第1の無線機器に送信する機能を有し、前記第1の無線機器は、さらに、前記第2の無線機器から送信された前記第1の品質情報を受信し、受信した前記第1の品質情報に基づく表示画像データを生成する機能を有するものを含む。このような無線通信システムによれば、第1の無線機器から第2の無線機器への通信品質を、第1の無線機器側で把握できるので、無線伝送による画像劣化の状況を、さらに正確に把握しながら、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を行うことができる。
【0015】
本発明の無線通信システムにおける前記第1の無線機器は、さらに、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データの通信品質を示す第2の品質情報を検出し、検出した前記第2の品質情報に基づく表示画像データを生成する機能を有するものを含む。このような無線通信システムによれば、第1の無線機器と第2の無線機器との間の両方向の通信品質を、第1の無線機器側で把握できるので、無線伝送による画像劣化の状況を、さらに正確に把握しながら、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を行うことができる。
【0016】
本発明の無線機器の設置位置調整支援方法は、複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システムにおける無線機器の設置位置の調整を支援するものであって、第1の無線機器から第2の無線機器に、撮影画像データを送信するステップと、前記第2の無線機器において、前記第1の無線機器から送信された前記撮影画像データを受信するステップと、前記第2の無線機器で受信した前記撮影画像データを、前記第2の無線機器から当該撮影画像データを送信した前記第1の無線機器に送信するステップと、前記第1の無線機器において、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データを受信するステップと、前記第1の無線機器の設置側において、前記第1の無線機器が第2の無線機器から受信した受信撮影画像データに基づく画像を表示する受信画像表示ステップを含むものである。
【0017】
このような設置位置調整支援方法によれば、撮影画像データを送信する無線機器側で、受信した撮影画像データに基づく画像を表示することにより、無線機器間での無線伝送による画像の品質劣化を、撮影画像データを送信する無線機器側にて把握することができ、撮影データを送信する無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0018】
本発明の設置位置調整支援方法は、さらに、前記第1の無線機器の設置側において、前記第1の無線機器から前記第2の無線機器に送信した送信撮影画像データに基づく画像を表示する送信画像表示ステップを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、無線伝送前後の撮影画像データに基づく画像を表示するので、無線伝送による画像劣化を正確に把握することができ、さらに無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0019】
本発明の設置位置調整支援方法における前記送信画像表示ステップは、前記第1の無線機器から前記第2の無線機器への前記撮影画像データの送信ステップと並行して実行されるものを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、送信撮影画像データに基づく画像の表示を、受信撮影画像データに基づく画像の表示手段を利用して実行することができる。
【0020】
本発明の設置位置調整支援方法における前記受信画像表示ステップと前記送信画像表示ステップは、前記送信撮影画像データに基づく画像と前記受信撮影画像データに基づく画像を同一画面に分割表示することによって実行されるものを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、無線伝送前後の撮影画像データに基づく画像を同じ画面上で同時に確認することができ、無線伝送による画像劣化をさらに正確に把握することができるので、無線機器の設置位置の調整をより効率的に行うことができる。
【0021】
本発明の設置位置調整支援方法は、さらに、前記第2の無線機器において、前記第1の無線機器から送信された前記撮影画像データの通信品質を示す第1の品質情報を検出するステップと、前記第1の品質情報を、前記第2の無線機器から前記第1の無線機器に送信するステップと、前記第1の無線機器において、前記第2の無線機器から送信された前記第1の品質情報を受信するステップとを含み、前記受信画像表示ステップは、前記第1の無線機器が受信した前記第1の品質情報を合わせて表示するものを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、第1の無線機器から第2の無線機器への通信品質を、第1の無線機器側で把握できるので、無線伝送による画像劣化の状況を、正確に把握することができ、無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0022】
本発明の設置位置調整支援方法は、さらに、前記第1の無線機器において、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データの通信品質を示す第2の品質情報を検出するステップとを含み、前記受信画像表示ステップは、前記第1の無線機器が検出した前記第2の品質情報を合わせて表示するものを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、第1の無線機器と第2の無線機器との間の両方向の通信品質を、第1の無線機器側で把握できるので、無線伝送による画像劣化の状況を、さらに正確に把握することができ、無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図4は、本発明の無線通信システムの一実施の形態の概略構成を示す図であり、撮影画像データの伝送に利用されるものである。この無線通信システムは、無線通信を行う親機10と、親機10との間で無線通信を行う子機(図4のシステムでは、第1の子機11、第2の子機12、第3の子機13、第4の子機14を含んでいるが、子機の数は任意である。)を含んでいる。親機10は、監視室に設置され、子機11〜14は、それぞれの監視対象近傍に設置される。
【0024】
各子機11〜14には、所定の管理領域を撮影する監視カメラ21〜24がそれぞれ接続されており、監視カメラ21〜24によって撮影された撮影画像データは、親機10からの画像送信指示コマンドに基づき、親機10に送信される。親機10には、各子機11〜14から受信した撮影画像データに基づく画像を表示するモニタ20と、通信システムの各種操作を行うコントローラ30が接続される。
【0025】
子機11〜14は、親機10から受信したデータを他の子機に、あるいは他の子機から受信したデータをさらに別の子機又は親機10に送信する中継機能を有している。したがって、図4に示すように、親機10と第3の子機13、第4の子機14との間に大きな遮蔽物40が存在して、子機13、14と親機10との間で直接無線送信することができない場合でも、第2の子機12及び第3の子機13の中継機能を利用することにより、データの送受信が可能となる。
【0026】
親機10と子機11〜14との間の通信ルートは、親機10によって管理され、子機11〜14は、親機からの受信した情報に含まれる通信ルート情報に基づいて親機10に対して送信する。親機10と子機11〜14との間の通信データは、例えば図5に示すような形式のパケット51として伝送される。通信内容(コマンド)によっては通信情報は省略される。親機10で管理される通信ルート情報の一例を、図6に示す。図6は、図4のシステムにおける親機10から子機11〜14(子機番号61の項に記載されている。)方向への通信ルート(ルート情報62の項に記載されている。)を示すもので、第1の子機11と第2の子機12は、親機10と直接通信を行い、第3の子機13は、第2の子機12を中継して通信を行い、第4の子機14は、第2の子機12と第3の子機13を中継して通信を行うことを示している。なお、子機11〜14から親機10方向への通信ルートは、図6の矢印を逆にしたものとなる。
【0027】
図1に、子機11の概略構成を示し、図2に親機10の概略構成を示す。図1及び図2は、画像データの送受信、及び子機の設置位置調整に関連する部分の機能要素を主に記載してあり、中継機能を含むデータの送受信機能一般に関する部分は記載を省略してある。中継機能を含むデータの送受信機能一般については、例えば、特許文献3に示される技術をそのまま、あるいは適宜変更して利用することができる。また、外部機器とのインタフェース及び操作部等の記載も省略してある。なお、子機12〜14は、子機11と同じ構成を有するので記載を省略する。
【0028】
子機11は、無線部110、制御部120、送受信切替スイッチ130、アンテナ140、表示データ生成部150を含んでいる。無線部110は、データ送信部111とデータ受信部112を含み、データ送信部111は、送信データを送受信切替スイッチ130及びアンテナ140を介して無線信号として出力する。また、データ受信部112は、アンテナ140で受信した無線信号を送受信切替スイッチ130を介して入力し、受信データとして出力する。なお、データ受信部112には、入力した無線信号の電界強度を検出する受信電界強度検出部113が設けられる。無線信号電界強度は、子機11で受信した無線信号の通信品質を示す情報として利用することができる。
【0029】
制御部120は、送信データ生成部121、パケットデータ解析部122、表示制御部123、送受信切替制御部124、電界強度/表示データ変換部125を含み、子機11全体の動作を制御するものである。具体的には、所定のプログラムを実行するプロセッサ(図示せず)を主体に構成される。
【0030】
送信データ生成部121は、監視カメラ21からの撮影画像データを含む各種送信データをパケット化し、データ送信部111に送るものである。パケットデータ解析部122は、データ受信112からのパケットデータを解析し、データが画像データである場合は、表示制御部123に送るものである。表示制御部123は、パケットデータ解析部122からの画像データ及び後述する品質情報、監視カメラ21からの撮影画像データ、電界強度/表示データ変換部125からの電界強度表示データの表示を制御するもので、表示すべきデータを選択し、表示データ生成部150に送るものである。送受信切替制御部124は、設定された送受信タイミングに応じて、送受信切替スイッチ130を切替えるものである。電界強度/表示データ変換部125は、受信電界強度検出部113にて検出された電界強度情報を画面上に表示するための表示データに変換するものである。
【0031】
表示データ生成部150は、表示制御部123からのデータ及び制御情報に基づいて表示データを生成し、出力するものである。表示データ生成部150の表示データはモニタ50に表示可能である。モニタ50は、着脱可能なものを適宜接続して使用してもよいし、子機11の筐体に一体化したものでもよい。
【0032】
このような構成を有する子機11は、親機10からの画像送信指示コマンドを受信すると、制御部120の制御により、監視カメラ21からの撮影画像データを親機10に送信する。また、子機11の設置位置の調整時には、図示しない操作部の操作により設置位置調整モードに設定し、試験用の撮影画像データを親機10に送信する。設置位置調整時の動作については、後述する。
【0033】
図2に示す親機10は、無線部210、制御部220、送受信切替スイッチ230、アンテナ240、表示データ生成部250を含んでいる。無線部210は、データ送信部211とデータ受信部212を含み、データ送信部211は、送信データを送受信切替スイッチ230及びアンテナ240を介して無線信号として出力する。また、データ受信部212は、アンテナ240で受信した無線信号を送受信切替スイッチ230を介して入力し、受信データとして出力する。
【0034】
制御部220は、送信データ生成部221、パケットデータ解析部222、表示制御部223、送受信切替制御部224、パケット到達率演算部225、パケット到達率/表示データ変換部226を含み、親機10全体の動作を制御するものである。具体的には、子機11と同様、所定のプログラムを実行するプロセッサ(図示せず)を主体に構成される。
【0035】
送信データ生成部221は、子機11から受信した撮影画像データを含む各種送信データをパケット化し、データ送信部211に送るものである。パケットデータ解析部222は、データ受信部212からのパケットデータを解析し、データが画像データである場合は、表示制御部123に送るものである。また、後述する試験画像データである場合は、送信データ生成部221にも送る。
【0036】
パケット到達率演算部225は、データ受信部212からのパケットデータに基づき、親機10が受信する全パケットデータ量と実際に受信できたパケットデータ量の比率であるパケット到達率を一定間隔毎に随時求め、表示制御部223及びパケット到達率/表示データ変換部226に送る。パケット到達率は、親機10で受信した無線信号の通信品質を示す情報として利用することができる。パケット到達率/表示データ変換部226は、パケット到達率演算部225にて算出されたパケット到達率の情報を画面上に表示するための表示データに変換するものである。
【0037】
表示制御部223は、パケットデータ解析部222からの画像データ及びパケット到達率表示データ変換部226からのパケット到達率の表示データを制御するもので、表示すべきデータを選択し、表示データ生成部250に送るものである。送受信切替制御部224は、設定された送受信タイミングに応じて、送受信切替スイッチ230を切替えるものである。
【0038】
表示データ生成部250は、表示制御部223からのデータ及び制御情報に基づいて表示データを生成し、出力するものである。
【0039】
このような構成を有する親機10は、例えばコントローラ30の操作に基づいて、所定の子機11〜14に対し、画像送信指示コマンドを送信する。そして、画像送信指示コマンドを送信した子機11〜14からの撮影画像データを受信すると、受信した撮影画像データに基づく画像を、モニタ20に表示させる。また、子機11〜14の設置位置の調整時には、試験用の撮影画像データを受信し、受信した撮影画像データを、その撮影画像データを送信した子機11〜14に送信する。その際、撮影画像データ受信時のパケット到達率情報を合わせて、子機11〜14に送信する。
【0040】
次に、子機の設置位置の調整動作について説明する。図3は、無線通信システムにおける無線機器である子機の設置位置の調整動作を説明する図である。図3(a)は、撮影画像データ送信側の無線機器(ここでは子機11とする。)の動作を示し、図3(b)は、撮影画像データ受信側の無線機器(ここでは親機10とする。)の動作を示す。
【0041】
親機10と子機11との間で通信が成立している状態で、子機11の操作部(図示せず)を操作して、設置位置調整モードに設定すると、子機11は、監視カメラ21から撮影画像データを入力する(ステップS301)。そして、送信データ生成部121で、撮影画像データをパケット化し、試験送信用画像データとして(ステップS302)、親機10に送信する(ステップS303)。試験送信用画像データの送信かどうかは、パケットに含まれるコマンドで区別可能である。
【0042】
試験送信用画像データとして送信された撮影画像データに基づく画像は、モニタ50に表示される(ステップS304)。ステップS304の表示は、ステップS303の送信と並行して行われてもよいし、時間的に間隔をおいて行われてもよい。間隔をおく場合は、一定量の撮影画像データが、図示しない記憶部に記憶される。試験送信用画像データ全てに対応する撮影画像データの記憶が可能な場合は、ステップS304の表示タイミングは任意である。また、後述するように、親機10から返信された画像データに基づく画像と同時に、モニタ50の分割表示することも可能である。
【0043】
親機10は、子機11からの画像データを受信すると(ステップS305)、パケットデータを解析して、パケット到達率演算部225でパケット到達率を演算し(ステップS306)、パケット到達率を表示データに変換する(ステップS307)。次に、受信した画像データが試験送信用の画像データであるかどうかを判断し(ステップS308)、試験送信用の画像データである場合は、送信データ生成部221で返信用の画像データを生成する(ステップS309)とともに、パケット到達率データを付加し(ステップS310)、子機11に送信する(ステップS311)。
【0044】
ステップS308で試験送信用の画像データでないと判断された場合は、子機からの撮影画像データに基づく画像を表示する通常の監視状態であるので、表示制御部223の制御のもと、表示データ生成部250によって表示用画像データ及びパケット到達率表示データがモニタ20に出力される。また、ステップS308で試験送信用の画像データと判断された場合も、試験送信用の画像データに基づく画像がモニタ20に表示される。こうすると、親機10側でも画像の品質及び通信の品質が確認できる。
【0045】
子機11は、親機10からの画像データを受信すると(ステップS312)、受信データより受信電界強度を検出し(ステップS313)、検出された受信電界強度データを表示データに変換する(ステップS314)。次に、受信した画像データに基づき表示データを生成し(ステップS315)、モニタ50に表示する(ステップS316)。送信した撮影画像データに基づく画像と、親機10から受信した画像データに基づく画像を、同一画面に分割表示する場合は、送信時に記憶しておいた撮影画像データを、親機10から受信画像データに合わせて読み出し、合成した表示データを生成する。画像品質の比較が可能であればよいので、必ずしも完全に同期した画面とする必要はない。
【0046】
このように、子機11側で親機10からの画像データに基づく画像及び親機子機間の両方向における通信品質情報を表示することにより、送信した撮影画像データの親機10側での品質を、子機11側にて表示画像に基づいて把握することができ、送信側の無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システムにおける無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける撮影画像データを送信する無線機器の概略構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける撮影画像データを受信する無線機器の概略構成を示す図
【図3】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける無線機器の設置位置の調整動作を説明する図
【図4】本発明の無線通信システムの一実施の形態の概略構成を示す図
【図5】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける無線機器間の通信データの形式の一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける通信ルート情報の一例を示す図
【符号の説明】
10・・・親機
11〜14・・・子機
20・・・モニタ
21〜24・・・監視カメラ
30・・・コントローラ
40・・・遮蔽物
50・・・モニタ
110、210・・・無線部
111、211・・・データ送信部
112、212・・・データ受信部
113・・・受信電界検出部
120、220・・・制御部
121、221・・・送信データ生成部
122、222・・・パケットデータ解析部
123、223・・・表示制御部
124、224・・・送受信切替制御部
125・・・電界強度/表示データ変換部
130、230・・・送受信切替スイッチ
140、240・・・アンテナ
150、250・・・表示データ生成部
225・・・パケット到達率演算部
226・・・パケット到達率/表示データ変換部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システム、及び複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システムにおける無線機器の設置位置の調整を支援する無線機器の設置位置調整支援方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムの構築に際しては、無線機器間の通信が最適になるように各無線機器の設置位置(機器の向き及びアンテナの方向等も含む。)が調整される。無線機器の設置は、一方の無線機器の位置を設定した後、他の無線機器の位置を調整する。無線機器の設置位置調整に関する先行技術としては、特許文献1及び特許文献2に記載されたものがある。
【0003】
上記先行技術は、無線機器間の通信品質情報(エラーレート、信号強度等)を、設置位置を調整すべき無線機器側で取得し、取得した通信品質情報を参考にしながら無線機器の設置位置を調整するものである。
【0004】
一方、無線通信システムは、複数の点在する監視対象の監視を行うのに好都合であり、監視対象近傍に設けた無線機器(子機)から監視カメラの撮影画像データを、監視室に設けた無線機器(親機)に対して無線伝送する無線画像監視システムは、特許文献3に記載されている。特許文献3に記載されるような無線画像監視システムにおいても、子機の設置位置は重要であるので、特許文献1及び特許文献2に記載されるような設置位置調整技術が適用可能である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−286776号公報
【特許文献2】
特開2001−203646
【特許文献3】
特開平11−168712号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、カメラの撮影画像データを無線伝送するシステムにおいては、撮影画像送信側の子機の設置に際して、子機と親機間のエラーレート等の通信品質情報を参考にするだけでは、最適な無線通信システムを構築するのに充分ではない。すなわち、このようなシステムにおいては、親機側での表示される画像の品質がシステムの要求を満たすものかが重要であり、エラーレート等の通信品質のみでは、必ずしも判断できない。例えば、通信品質がある程度確保されていても撮影場所の照明が暗いため、親機側での表示画像が不鮮明で、さらに品質を高くする必要がある場合等が挙げられる。
【0007】
このため、親機側での表示画像を監視しながら子機の設置位置の調整を行うには、子機側と親機側にそれぞれ1人ずつ少なくとも2人の人間を配置することが必要である。また、この場合の親機側がら子機側への指示は音声によるものとなり、必ずしも適確に伝わらず、設置位置の調整に時間がかかるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、無線機器の設置位置の調整を単独で効率的に行うことができる無線通信システム、及び無線機器の設置位置の調整を支援する無線機器の設置位置調整支援方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信システムは、複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行うものであって、撮影画像データを送信する少なくとも1つの第1の無線機器と、前記第1の無線機器からの前記撮影画像データを受信する第2の無線機器とを備え、前記第2の無線機器は、前記受信した撮影画像データを、当該撮影画像データを送信した前記第1の無線機器に送信する機能を有し、前記第1の無線機器は、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データを受信し、受信した受信撮影画像データに基づく表示画像データを生成する機能を有するものである。
【0010】
このような無線通信システムによれば、第1の無線機器にて、受信した受信撮影画像データに基づく表示画像を表示することにより、第1の無線機器と第2の無線機器間での無線伝送による画像の品質劣化を第1の無線機器にて把握することができるため、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0011】
本発明の無線通信システムにおける前記第1の無線機器は、さらに、前記第1の無線機器から前記第2の無線機器に送信した送信撮影画像データに基づく表示画像データを生成する機能を有するものを含む。このような無線通信システムによれば、第1の無線機器により無線伝送前後の撮影画像データに基づく画像を表示させることができ、無線伝送による画像の品質劣化をより正確に把握しながら、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を行うことができる。
【0012】
本発明の無線通信システムにおける前記第1の無線機器は、前記送信撮影画像データに基づく表示画像データの生成を、前記撮影画像データの送信と並行して実行するものを含む。このような無線通信システムによれば、送信撮影画像データに基づく表示画像データの生成を、受信撮影画像データに基づく表示画像データを生成する機能を利用して実行することができる。
【0013】
本発明の無線通信システムにおける前記第1の無線機器は、前記送信撮影画像データに基づく表示画像データと前記受信撮影画像データに基づく表示画像データを、同一画面に分割表示する表示画像データとして生成するものを含む。このような無線通信システムによれば、無線伝送前後の撮影画像データに基づく画像を同じ画面に表示させることができ、無線伝送による画像劣化をさらに正確に把握しながら、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を行うことができる。
【0014】
本発明の無線通信システムにおける前記第2の無線機器として、さらに、前記受信した撮影画像データの通信品質を示す第1の品質情報を検出する機能と、前記第1の品質情報を、当該撮影画像データを送信した前記第1の無線機器に送信する機能を有し、前記第1の無線機器は、さらに、前記第2の無線機器から送信された前記第1の品質情報を受信し、受信した前記第1の品質情報に基づく表示画像データを生成する機能を有するものを含む。このような無線通信システムによれば、第1の無線機器から第2の無線機器への通信品質を、第1の無線機器側で把握できるので、無線伝送による画像劣化の状況を、さらに正確に把握しながら、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を行うことができる。
【0015】
本発明の無線通信システムにおける前記第1の無線機器は、さらに、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データの通信品質を示す第2の品質情報を検出し、検出した前記第2の品質情報に基づく表示画像データを生成する機能を有するものを含む。このような無線通信システムによれば、第1の無線機器と第2の無線機器との間の両方向の通信品質を、第1の無線機器側で把握できるので、無線伝送による画像劣化の状況を、さらに正確に把握しながら、撮影画像を送信する無線機器の設置位置の調整を行うことができる。
【0016】
本発明の無線機器の設置位置調整支援方法は、複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システムにおける無線機器の設置位置の調整を支援するものであって、第1の無線機器から第2の無線機器に、撮影画像データを送信するステップと、前記第2の無線機器において、前記第1の無線機器から送信された前記撮影画像データを受信するステップと、前記第2の無線機器で受信した前記撮影画像データを、前記第2の無線機器から当該撮影画像データを送信した前記第1の無線機器に送信するステップと、前記第1の無線機器において、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データを受信するステップと、前記第1の無線機器の設置側において、前記第1の無線機器が第2の無線機器から受信した受信撮影画像データに基づく画像を表示する受信画像表示ステップを含むものである。
【0017】
このような設置位置調整支援方法によれば、撮影画像データを送信する無線機器側で、受信した撮影画像データに基づく画像を表示することにより、無線機器間での無線伝送による画像の品質劣化を、撮影画像データを送信する無線機器側にて把握することができ、撮影データを送信する無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0018】
本発明の設置位置調整支援方法は、さらに、前記第1の無線機器の設置側において、前記第1の無線機器から前記第2の無線機器に送信した送信撮影画像データに基づく画像を表示する送信画像表示ステップを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、無線伝送前後の撮影画像データに基づく画像を表示するので、無線伝送による画像劣化を正確に把握することができ、さらに無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0019】
本発明の設置位置調整支援方法における前記送信画像表示ステップは、前記第1の無線機器から前記第2の無線機器への前記撮影画像データの送信ステップと並行して実行されるものを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、送信撮影画像データに基づく画像の表示を、受信撮影画像データに基づく画像の表示手段を利用して実行することができる。
【0020】
本発明の設置位置調整支援方法における前記受信画像表示ステップと前記送信画像表示ステップは、前記送信撮影画像データに基づく画像と前記受信撮影画像データに基づく画像を同一画面に分割表示することによって実行されるものを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、無線伝送前後の撮影画像データに基づく画像を同じ画面上で同時に確認することができ、無線伝送による画像劣化をさらに正確に把握することができるので、無線機器の設置位置の調整をより効率的に行うことができる。
【0021】
本発明の設置位置調整支援方法は、さらに、前記第2の無線機器において、前記第1の無線機器から送信された前記撮影画像データの通信品質を示す第1の品質情報を検出するステップと、前記第1の品質情報を、前記第2の無線機器から前記第1の無線機器に送信するステップと、前記第1の無線機器において、前記第2の無線機器から送信された前記第1の品質情報を受信するステップとを含み、前記受信画像表示ステップは、前記第1の無線機器が受信した前記第1の品質情報を合わせて表示するものを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、第1の無線機器から第2の無線機器への通信品質を、第1の無線機器側で把握できるので、無線伝送による画像劣化の状況を、正確に把握することができ、無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0022】
本発明の設置位置調整支援方法は、さらに、前記第1の無線機器において、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データの通信品質を示す第2の品質情報を検出するステップとを含み、前記受信画像表示ステップは、前記第1の無線機器が検出した前記第2の品質情報を合わせて表示するものを含む。このような設置位置調整支援方法によれば、第1の無線機器と第2の無線機器との間の両方向の通信品質を、第1の無線機器側で把握できるので、無線伝送による画像劣化の状況を、さらに正確に把握することができ、無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図4は、本発明の無線通信システムの一実施の形態の概略構成を示す図であり、撮影画像データの伝送に利用されるものである。この無線通信システムは、無線通信を行う親機10と、親機10との間で無線通信を行う子機(図4のシステムでは、第1の子機11、第2の子機12、第3の子機13、第4の子機14を含んでいるが、子機の数は任意である。)を含んでいる。親機10は、監視室に設置され、子機11〜14は、それぞれの監視対象近傍に設置される。
【0024】
各子機11〜14には、所定の管理領域を撮影する監視カメラ21〜24がそれぞれ接続されており、監視カメラ21〜24によって撮影された撮影画像データは、親機10からの画像送信指示コマンドに基づき、親機10に送信される。親機10には、各子機11〜14から受信した撮影画像データに基づく画像を表示するモニタ20と、通信システムの各種操作を行うコントローラ30が接続される。
【0025】
子機11〜14は、親機10から受信したデータを他の子機に、あるいは他の子機から受信したデータをさらに別の子機又は親機10に送信する中継機能を有している。したがって、図4に示すように、親機10と第3の子機13、第4の子機14との間に大きな遮蔽物40が存在して、子機13、14と親機10との間で直接無線送信することができない場合でも、第2の子機12及び第3の子機13の中継機能を利用することにより、データの送受信が可能となる。
【0026】
親機10と子機11〜14との間の通信ルートは、親機10によって管理され、子機11〜14は、親機からの受信した情報に含まれる通信ルート情報に基づいて親機10に対して送信する。親機10と子機11〜14との間の通信データは、例えば図5に示すような形式のパケット51として伝送される。通信内容(コマンド)によっては通信情報は省略される。親機10で管理される通信ルート情報の一例を、図6に示す。図6は、図4のシステムにおける親機10から子機11〜14(子機番号61の項に記載されている。)方向への通信ルート(ルート情報62の項に記載されている。)を示すもので、第1の子機11と第2の子機12は、親機10と直接通信を行い、第3の子機13は、第2の子機12を中継して通信を行い、第4の子機14は、第2の子機12と第3の子機13を中継して通信を行うことを示している。なお、子機11〜14から親機10方向への通信ルートは、図6の矢印を逆にしたものとなる。
【0027】
図1に、子機11の概略構成を示し、図2に親機10の概略構成を示す。図1及び図2は、画像データの送受信、及び子機の設置位置調整に関連する部分の機能要素を主に記載してあり、中継機能を含むデータの送受信機能一般に関する部分は記載を省略してある。中継機能を含むデータの送受信機能一般については、例えば、特許文献3に示される技術をそのまま、あるいは適宜変更して利用することができる。また、外部機器とのインタフェース及び操作部等の記載も省略してある。なお、子機12〜14は、子機11と同じ構成を有するので記載を省略する。
【0028】
子機11は、無線部110、制御部120、送受信切替スイッチ130、アンテナ140、表示データ生成部150を含んでいる。無線部110は、データ送信部111とデータ受信部112を含み、データ送信部111は、送信データを送受信切替スイッチ130及びアンテナ140を介して無線信号として出力する。また、データ受信部112は、アンテナ140で受信した無線信号を送受信切替スイッチ130を介して入力し、受信データとして出力する。なお、データ受信部112には、入力した無線信号の電界強度を検出する受信電界強度検出部113が設けられる。無線信号電界強度は、子機11で受信した無線信号の通信品質を示す情報として利用することができる。
【0029】
制御部120は、送信データ生成部121、パケットデータ解析部122、表示制御部123、送受信切替制御部124、電界強度/表示データ変換部125を含み、子機11全体の動作を制御するものである。具体的には、所定のプログラムを実行するプロセッサ(図示せず)を主体に構成される。
【0030】
送信データ生成部121は、監視カメラ21からの撮影画像データを含む各種送信データをパケット化し、データ送信部111に送るものである。パケットデータ解析部122は、データ受信112からのパケットデータを解析し、データが画像データである場合は、表示制御部123に送るものである。表示制御部123は、パケットデータ解析部122からの画像データ及び後述する品質情報、監視カメラ21からの撮影画像データ、電界強度/表示データ変換部125からの電界強度表示データの表示を制御するもので、表示すべきデータを選択し、表示データ生成部150に送るものである。送受信切替制御部124は、設定された送受信タイミングに応じて、送受信切替スイッチ130を切替えるものである。電界強度/表示データ変換部125は、受信電界強度検出部113にて検出された電界強度情報を画面上に表示するための表示データに変換するものである。
【0031】
表示データ生成部150は、表示制御部123からのデータ及び制御情報に基づいて表示データを生成し、出力するものである。表示データ生成部150の表示データはモニタ50に表示可能である。モニタ50は、着脱可能なものを適宜接続して使用してもよいし、子機11の筐体に一体化したものでもよい。
【0032】
このような構成を有する子機11は、親機10からの画像送信指示コマンドを受信すると、制御部120の制御により、監視カメラ21からの撮影画像データを親機10に送信する。また、子機11の設置位置の調整時には、図示しない操作部の操作により設置位置調整モードに設定し、試験用の撮影画像データを親機10に送信する。設置位置調整時の動作については、後述する。
【0033】
図2に示す親機10は、無線部210、制御部220、送受信切替スイッチ230、アンテナ240、表示データ生成部250を含んでいる。無線部210は、データ送信部211とデータ受信部212を含み、データ送信部211は、送信データを送受信切替スイッチ230及びアンテナ240を介して無線信号として出力する。また、データ受信部212は、アンテナ240で受信した無線信号を送受信切替スイッチ230を介して入力し、受信データとして出力する。
【0034】
制御部220は、送信データ生成部221、パケットデータ解析部222、表示制御部223、送受信切替制御部224、パケット到達率演算部225、パケット到達率/表示データ変換部226を含み、親機10全体の動作を制御するものである。具体的には、子機11と同様、所定のプログラムを実行するプロセッサ(図示せず)を主体に構成される。
【0035】
送信データ生成部221は、子機11から受信した撮影画像データを含む各種送信データをパケット化し、データ送信部211に送るものである。パケットデータ解析部222は、データ受信部212からのパケットデータを解析し、データが画像データである場合は、表示制御部123に送るものである。また、後述する試験画像データである場合は、送信データ生成部221にも送る。
【0036】
パケット到達率演算部225は、データ受信部212からのパケットデータに基づき、親機10が受信する全パケットデータ量と実際に受信できたパケットデータ量の比率であるパケット到達率を一定間隔毎に随時求め、表示制御部223及びパケット到達率/表示データ変換部226に送る。パケット到達率は、親機10で受信した無線信号の通信品質を示す情報として利用することができる。パケット到達率/表示データ変換部226は、パケット到達率演算部225にて算出されたパケット到達率の情報を画面上に表示するための表示データに変換するものである。
【0037】
表示制御部223は、パケットデータ解析部222からの画像データ及びパケット到達率表示データ変換部226からのパケット到達率の表示データを制御するもので、表示すべきデータを選択し、表示データ生成部250に送るものである。送受信切替制御部224は、設定された送受信タイミングに応じて、送受信切替スイッチ230を切替えるものである。
【0038】
表示データ生成部250は、表示制御部223からのデータ及び制御情報に基づいて表示データを生成し、出力するものである。
【0039】
このような構成を有する親機10は、例えばコントローラ30の操作に基づいて、所定の子機11〜14に対し、画像送信指示コマンドを送信する。そして、画像送信指示コマンドを送信した子機11〜14からの撮影画像データを受信すると、受信した撮影画像データに基づく画像を、モニタ20に表示させる。また、子機11〜14の設置位置の調整時には、試験用の撮影画像データを受信し、受信した撮影画像データを、その撮影画像データを送信した子機11〜14に送信する。その際、撮影画像データ受信時のパケット到達率情報を合わせて、子機11〜14に送信する。
【0040】
次に、子機の設置位置の調整動作について説明する。図3は、無線通信システムにおける無線機器である子機の設置位置の調整動作を説明する図である。図3(a)は、撮影画像データ送信側の無線機器(ここでは子機11とする。)の動作を示し、図3(b)は、撮影画像データ受信側の無線機器(ここでは親機10とする。)の動作を示す。
【0041】
親機10と子機11との間で通信が成立している状態で、子機11の操作部(図示せず)を操作して、設置位置調整モードに設定すると、子機11は、監視カメラ21から撮影画像データを入力する(ステップS301)。そして、送信データ生成部121で、撮影画像データをパケット化し、試験送信用画像データとして(ステップS302)、親機10に送信する(ステップS303)。試験送信用画像データの送信かどうかは、パケットに含まれるコマンドで区別可能である。
【0042】
試験送信用画像データとして送信された撮影画像データに基づく画像は、モニタ50に表示される(ステップS304)。ステップS304の表示は、ステップS303の送信と並行して行われてもよいし、時間的に間隔をおいて行われてもよい。間隔をおく場合は、一定量の撮影画像データが、図示しない記憶部に記憶される。試験送信用画像データ全てに対応する撮影画像データの記憶が可能な場合は、ステップS304の表示タイミングは任意である。また、後述するように、親機10から返信された画像データに基づく画像と同時に、モニタ50の分割表示することも可能である。
【0043】
親機10は、子機11からの画像データを受信すると(ステップS305)、パケットデータを解析して、パケット到達率演算部225でパケット到達率を演算し(ステップS306)、パケット到達率を表示データに変換する(ステップS307)。次に、受信した画像データが試験送信用の画像データであるかどうかを判断し(ステップS308)、試験送信用の画像データである場合は、送信データ生成部221で返信用の画像データを生成する(ステップS309)とともに、パケット到達率データを付加し(ステップS310)、子機11に送信する(ステップS311)。
【0044】
ステップS308で試験送信用の画像データでないと判断された場合は、子機からの撮影画像データに基づく画像を表示する通常の監視状態であるので、表示制御部223の制御のもと、表示データ生成部250によって表示用画像データ及びパケット到達率表示データがモニタ20に出力される。また、ステップS308で試験送信用の画像データと判断された場合も、試験送信用の画像データに基づく画像がモニタ20に表示される。こうすると、親機10側でも画像の品質及び通信の品質が確認できる。
【0045】
子機11は、親機10からの画像データを受信すると(ステップS312)、受信データより受信電界強度を検出し(ステップS313)、検出された受信電界強度データを表示データに変換する(ステップS314)。次に、受信した画像データに基づき表示データを生成し(ステップS315)、モニタ50に表示する(ステップS316)。送信した撮影画像データに基づく画像と、親機10から受信した画像データに基づく画像を、同一画面に分割表示する場合は、送信時に記憶しておいた撮影画像データを、親機10から受信画像データに合わせて読み出し、合成した表示データを生成する。画像品質の比較が可能であればよいので、必ずしも完全に同期した画面とする必要はない。
【0046】
このように、子機11側で親機10からの画像データに基づく画像及び親機子機間の両方向における通信品質情報を表示することにより、送信した撮影画像データの親機10側での品質を、子機11側にて表示画像に基づいて把握することができ、送信側の無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システムにおける無線機器の設置位置の調整を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける撮影画像データを送信する無線機器の概略構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける撮影画像データを受信する無線機器の概略構成を示す図
【図3】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける無線機器の設置位置の調整動作を説明する図
【図4】本発明の無線通信システムの一実施の形態の概略構成を示す図
【図5】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける無線機器間の通信データの形式の一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける通信ルート情報の一例を示す図
【符号の説明】
10・・・親機
11〜14・・・子機
20・・・モニタ
21〜24・・・監視カメラ
30・・・コントローラ
40・・・遮蔽物
50・・・モニタ
110、210・・・無線部
111、211・・・データ送信部
112、212・・・データ受信部
113・・・受信電界検出部
120、220・・・制御部
121、221・・・送信データ生成部
122、222・・・パケットデータ解析部
123、223・・・表示制御部
124、224・・・送受信切替制御部
125・・・電界強度/表示データ変換部
130、230・・・送受信切替スイッチ
140、240・・・アンテナ
150、250・・・表示データ生成部
225・・・パケット到達率演算部
226・・・パケット到達率/表示データ変換部
Claims (12)
- 複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システムであって、
撮影画像データを送信する少なくとも1つの第1の無線機器と、
前記第1の無線機器からの前記撮影画像データを受信する第2の無線機器とを備え、
前記第2の無線機器は、前記受信した撮影画像データを、当該撮影画像データを送信した前記第1の無線機器に送信する機能を有し、
前記第1の無線機器は、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データを受信し、受信した受信撮影画像データに基づく表示画像データを生成する機能を有する無線通信システム。 - 請求項1記載の無線通信システムであって、
前記第1の無線機器は、さらに、前記第1の無線機器から前記第2の無線機器に送信した送信撮影画像データに基づく表示画像データを生成する機能を有する無線通信システム。 - 請求項2記載の無線通信システムであって、
前記第1の無線機器は、前記送信撮影画像データに基づく表示画像データの生成を、前記撮影画像データの送信と並行して実行するものである無線通信システム。 - 請求項2記載の無線通信システムであって、
前記第1の無線機器は、前記送信撮影画像データに基づく表示画像データと前記受信撮影画像データに基づく表示画像データを、同一画面に分割表示する表示画像データとして生成するものであるものである無線通信システム。 - 請求項1ないし4のいずれか1項記載の無線通信システムであって、
前記第2の無線機器は、さらに、前記受信した撮影画像データの通信品質を示す第1の品質情報を検出する機能と、前記第1の品質情報を、当該撮影画像データを送信した前記第1の無線機器に送信する機能を有し、
前記第1の無線機器は、さらに、前記第2の無線機器から送信された前記第1の品質情報を受信し、受信した前記第1の品質情報に基づく表示画像データを生成する機能を有するものである無線通信システム。 - 請求項1ないし5のいずれか1項記載の無線通信システムであって、
前記第1の無線機器は、さらに、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データの通信品質を示す第2の品質情報を検出し、検出した前記第2の品質情報に基づく表示画像データを生成する機能を有するものである無線通信システム。 - 複数の無線機器間で撮影画像データの伝送を行う無線通信システムにおける無線機器の設置位置の調整を支援する無線機器の設置位置調整支援方法であって、
第1の無線機器から第2の無線機器に、撮影画像データを送信するステップと、
前記第2の無線機器において、前記第1の無線機器から送信された前記撮影画像データを受信するステップと、
前記第2の無線機器で受信した前記撮影画像データを、前記第2の無線機器から当該撮影画像データを送信した前記第1の無線機器に送信するステップと、
前記第1の無線機器において、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データを受信するステップと、
前記第1の無線機器の設置側において、前記第1の無線機器が第2の無線機器から受信した受信撮影画像データに基づく画像を表示する受信画像表示ステップを含む設置位置調整支援方法。 - 請求項7記載の設置位置調整支援方法であって、
さらに、前記第1の無線機器の設置側において、前記第1の無線機器から前記第2の無線機器に送信した送信撮影画像データに基づく画像を表示する送信画像表示ステップを含む設置位置調整支援方法。 - 請求項8記載の設置位置調整支援方法であって、
前記送信画像表示ステップは、前記第1の無線機器から前記第2の無線機器への前記撮影画像データの送信ステップと並行して実行されるものである設置位置調整支援方法。 - 請求項8記載の設置位置調整支援方法であって、
前記受信画像表示ステップと前記送信画像表示ステップは、前記送信撮影画像データに基づく画像と前記受信撮影画像データに基づく画像を同一画面に分割表示することによって実行されるものである設置位置調整支援方法。 - 請求項7ないし10のいずれか1項記載の設置位置調整支援方法であって、
さらに、前記第2の無線機器において、前記第1の無線機器から送信された前記撮影画像データの通信品質を示す第1の品質情報を検出するステップと、
前記第1の品質情報を、前記第2の無線機器から前記第1の無線機器に送信するステップと、
前記第1の無線機器において、前記第2の無線機器から送信された前記第1の品質情報を受信するステップとを含み、
前記受信画像表示ステップは、前記第1の無線機器が受信した前記第1の品質情報を合わせて表示するものである設置位置調整支援方法。 - 請求項7ないし11のいずれか1項記載の設置位置調整支援方法であって、
さらに、前記第1の無線機器において、前記第2の無線機器から送信された前記撮影画像データの通信品質を示す第2の品質情報を検出するステップとを含み、
前記受信画像表示ステップは、前記第1の無線機器が検出した前記第2の品質情報を合わせて表示するものである設置位置調整支援方法。
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2002
- 2002-12-20 JP JP2002370288A patent/JP2004201213A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012119772A (ja) * | 2010-11-29 | 2012-06-21 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 映像品質客観評価装置及びプログラム |
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