JP2004201139A - 内蔵型アンテナ、内蔵型アンテナを用いた電子機器及び内蔵型アンテナの製造方法並びに内蔵型アンテナの固定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性の高い内蔵型アンテナ、内蔵型アンテナを用いた電子機器及び内蔵型アンテナの製造方法並びに内蔵型アンテナの固定方法を提供する。
【解決手段】筐体側に固定して内蔵する際に複数の突起16が貫通する複数の貫通孔5を、内蔵型アンテナ7を製造する際、打ち抜きから曲げまで連続で加工できる順送金型で順次あるいは同時に打ち抜くことにより、複数の貫通孔5が金属板1の放射部となる領域に形成され、安定的に加工が施され、かつ、内蔵型アンテナ7の生産性が向上する。また、貫通孔5を有するため、専用の治具を必要とせず、取り付け工数が低減し、取付作業の安定性が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】筐体側に固定して内蔵する際に複数の突起16が貫通する複数の貫通孔5を、内蔵型アンテナ7を製造する際、打ち抜きから曲げまで連続で加工できる順送金型で順次あるいは同時に打ち抜くことにより、複数の貫通孔5が金属板1の放射部となる領域に形成され、安定的に加工が施され、かつ、内蔵型アンテナ7の生産性が向上する。また、貫通孔5を有するため、専用の治具を必要とせず、取り付け工数が低減し、取付作業の安定性が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内蔵型アンテナ、内蔵型アンテナを用いた電子機器及び内蔵型アンテナの製造方法並びに内蔵型アンテナの固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯型電話機やパーソナルコンピュータ等の携帯端末機に用いられる内蔵型アンテナは、一般的に、プリント基板、携帯型電話機本体のカバー等との接続構造が、銅板を位置決め用貫通孔と共に所定形状に打ち抜いたアンテナプレート(導体板)が、プリント基板やカバー等のプラスチック成型体の位置決め用突起に位置決め用貫通孔を貫通させた後粘着テープ等で貼り合わせたり(第1の接続方法、例えば特許文献1参照。)、アンテナプレートの貫通孔を貫通した位置決め用突起を熱融着法で固定したり(第2の方法、例えば特許文献2参照。)する構造を有しながら、金属製のコンタクトピンを介し、プリント基板と電気的に接続させる構造のものが採用されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−163748号公報(第2頁、第2図)
【特許文献2】
特開平10−190512号公報(第3頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯型電話機の市場が増加する一方で、銅板打ち抜きによるアンテナプレートを粘着テープで固定する構造や熱融着法で固定した後ネジ止めする構造は、製造能率の点で問題がある。また、携帯型電話機に求められるデザインや三次元設計における自由度が制限されたり、アンテナ性能を劣化させるという問題がある。
【0005】
従来の内蔵型アンテナによると、第1の方法では、粘着テープ等を内蔵型アンテナ本体に貼り付ける工程及び内蔵型アンテナ本体を携帯型電話機内に固定する方法は、量産に適さないことに加え、粘着テープ等アンテナ特性を劣化させる要因になることも考えられる。
【0006】
また、第2の方法では、専用の熱融着治具が必要となり、個別対応が行なわれなくてはならず、また、ねじ止め工程等を有するため量産には適さないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、生産性の高い内蔵型アンテナ、内蔵型アンテナを用いた電子機器及び内蔵型アンテナの製造方法並びに内蔵型アンテナの固定方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、金属板からなり、少なくとも放射部及び給電端子部を有すると共に、絶縁体からなる筐体に内蔵される内蔵型アンテナにおいて、放射部は、筐体に内蔵される際に筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔を有すると共に、各貫通孔には各貫通孔の縁部から中心に向かう板バネがそれぞれ形成されているものである。
【0009】
請求項1の構成によれば、内蔵型アンテナを筐体の突起へ固定する際の突起への固定が容易になる。また、同構成によれば、専用の治具を必要とせずに内蔵型アンテナを筐体に内蔵させることができ、取り付け工数が低減し、取付作業の安定性が向上する。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成に加え、板バネは放射部に対して所定の角度で傾斜しているのが好ましい。
【0011】
請求項2の構成によれば、内蔵型アンテナを筐体内に取り付けた際の板バネの角度の変化によって調整が行われるため、がたつきの無い固定が可能となる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、貫通孔の長径は、使用する電波の波長の長さの2分の1より短いのが好ましい。
【0013】
請求項3の構成によれば、使用する電波により貫通孔自体が共振して不要輻射が生じるのが防止される。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の内蔵型アンテナを内蔵した電子機器である。電子機器としては、例えば携帯型電話機等の無線機、ノート型パーソナルコンピュータ、PDAがある。
【0015】
請求項4の構成によれば、内蔵型アンテナの筐体内への取付が容易になるので、その分だけ生産効率が向上し、かつ製造コストを抑えることができる。
【0016】
請求項5の発明は、1枚の金属板を打ち抜き加工して少なくとも放射部及び給電端子部を形成する内蔵型アンテナの製造方法において、少なくとも放射部及び給電端子部を形成する際に、筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔及び各貫通孔の縁部から中心に向かう板バネを放射部に順次あるいは同時に打ち抜くものである。
【0017】
請求項5の構成によれば、筐体の突起へ固定する際の突起への固定が容易な内蔵型アンテナが得られる。また、同構成によれば、専用の治具を必要とせずに内蔵型アンテナを筐体に内蔵させることができ、取り付け工数が低減し、取付作業の安定性が向上する。さらに、内蔵型アンテナを製造する際、打ち抜きから曲げまで連続で加工できる順送金型で順次あるいは同時に打ち抜かれることにより、複数の貫通孔が金属板の放射部に形成され、安定的に加工が施され、かつ、内蔵型アンテナの生産性が向上する。
【0018】
請求項6の発明は、請求項5に記載の構成に加え、板バネを放射部に対して所定の角度で傾斜させるのが好ましい。
【0019】
請求項6の構成によれば、筐体内に取り付けた際の板バネの角度の変化によって調整が行われるため、固定する際にがたつきの無い内蔵型アンテナが得られる。
【0020】
請求項7の発明は、請求項5または6に記載の構成に加え、貫通孔の長径を、使用する電波の波長の長さの2分の1より短くするのが好ましい。
【0021】
請求項7の構成によれば、使用する電波により貫通孔自体が共振して不要輻射が生じることが無い内蔵型アンテナが得られる。
【0022】
請求項8の発明は、金属板からなり、少なくとも放射部及び給電端子部を有する内蔵型アンテナを、絶縁体からなる筐体内に固定する内蔵型アンテナの固定方法において、筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔及び各貫通孔の縁部から中心に向かう板バネを予め放射部に形成し、誘電体からなる保持板若しくは筐体内に形成された複数の突起に貫通孔を貫通させて内蔵型アンテナを筐体内に内蔵させるものである。
【0023】
請求項8の構成によれば、内蔵型アンテナを筐体の突起へ固定する際の突起への固定が容易になる。また、同構成によれば、専用の治具を必要とせずに内蔵型アンテナを筐体に内蔵させることができ、取り付け工数が低減し、取付作業の安定性が向上する。
【0024】
請求項9の発明は、請求項8に記載の構成に加え、予め板バネを放射部に対して所定の角度で傾斜させておくのが好ましい。
【0025】
請求項9の構成によれば、内蔵型アンテナを筐体内に取り付けた際の板バネの角度の変化によって調整が行われるため、がたつきの無い固定が可能となる。
【0026】
請求項10の発明は、請求項8または9に記載の構成に加え、貫通孔の長径を、使用する電波の波長の長さの2分の1より短くするのが好ましい。
【0027】
請求項10の構成によれば、使用する電波により貫通孔自体が共振して不要輻射が生じることが無い。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0029】
図1(a)〜(f)は、本発明の内蔵型アンテナの製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【0030】
まず、図1(a)に示すように、短冊状の金属板(例えば銅板)1を準備し、その金属板1を腐食防止のためにNiめっき液に浸漬させて金属板1の全表面に同図(b)に示すように、Niめっき2を施す。
【0031】
次に、そのNiめっき2の表面にストライプ領域となる領域以外の領域にマスキング用テープ(図示せず。)を貼り付けた後、Auめっき液に浸漬させ、同図(c)に示すように、ストライプ領域にコンタクト部(後述する給電端子及び接地端子)の導電性を安定化させるためのAuめっき3を施す。
【0032】
次に、金属板1からマスキング用テープを剥がし、同図(d)に示すように、長手方向に沿って複数(図では5箇所であるが限定されない。)の箇所を順次あるいは同時に打ち抜いて、同図(e)に示すように、複数(同図では一つのみ示すが限定されない。)の導体平板4を作製する。導体平板4を打ち抜く際には、筐体に内蔵される際に筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数(図では5箇所であるが限定されない。)の貫通孔5及び板バネ6(図2(a)〜(c)参照。)も共に形成されるようになっている。尚、図1(d)は、導体平板4を打ち抜いたカスを示している。
【0033】
次に、同図(f)に示すように、導体平板4を成形体(後述する保持板や携帯型電話機本体カバー)の形状に合わせ折り曲げる(図では両端が折り曲げられているが限定されない。)と共に、導体平板4に形成されている複数の貫通孔5内の板バネ6も同時に導体平板4の一方の面側に所定の角度で折り曲げることにより、内蔵型アンテナ7が形成される。貫通孔5の形状(板バネ6を除く。)は図では略矩形であるが、これに限定されるものではなく、円形、長円形、楕円形、多角形のいずれでもよい。但し、貫通孔5の長径は、貫通孔5自体が共振しないように、使用する電波の波長の長さの2分の1にならないことが必要である。
【0034】
この内蔵型アンテナ7は、保持板18(図3(b)参照。)或いは携帯型電話機本体カバー21(図4参照。)に取り付けられることにより、給電端子部8及び接地端子部9が図示しないプリント基板上に形成された導体パターンに電気的に接続されるようになっている。
【0035】
図2(a)は図1(a)〜(f)に示した製造方法を適用した内蔵型アンテナの一実施の形態を示す平面図であり、図2(b)は図2(a)に示した内蔵型アンテナの円A内の貫通孔の拡大図であり、図2(c)は図2(b)のIIc−IIc線断面図であり、図2(d)は図2(a)の外観斜視図である。
【0036】
この内蔵型アンテナ7は、少なくとも第1の共振周波数f1及び第2の共振周波数f2(f1<f2)を有する切り込み10が導体平板4に形成された放射部11と、導体平板4に形成された給電端子部8及び接地端子部9と、導体平板4を保持する保持板18或いは携帯型電話機本体カバー21に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔5とで構成されている。
【0037】
本実施の形態の場合、給電端子部8と接地端子部9とは導体平板4に形成された切り込み12の両脇の部分にあたる。切り込み12は、内蔵型アンテナ7を所望のアンテナ特性とするために形成したものである。給電端子部8は、図では一つだけ示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく2つ以上設けられていてもよい。この場合、複数の給電端子部を、使用する電波の周波数に応じて使い分けることができる。また、給電端子部8及び接地端子部9の位置は、図2(a)では給電端子部8が下側であり、接地端子部9が上側となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく逆であってもよいし、導体平板4上のどこにあってもよく後述するコンタクトピン19の位置に対応して決まるものである。なお、導体平板4上の給電端子部8又は接地端子部9となる部分においては、Auめっき3が施されていることが好ましい。
【0038】
導体平板4の材料である金属板は、銅の他、りん青銅、銅合金、ステンレス等を用いることができる。
【0039】
本実施の形態によれば、NiめっきやAuめっきされた金属板1を打ち抜いた導体平板4を折り曲げることにより内蔵型アンテナ7が得られるため、生産性が向上するとともに、寸法精度のばらつきを抑えることができる。また、導体平板4の表面と裏面にはNiめっき2が施されているので、導体平板4の腐食を防止することができると共に、Auめっき3のAuが金属板1へ拡散するのを防止することができる。
【0040】
図3(a)〜(c)は、本発明の内蔵型アンテナの固定方法の一実施の形態を示す工程図である。
【0041】
同図は、例えば、携帯型電話機内に配置される基体13と、基体13上に形成された導体パターン14とを有するプリント基板15に取り付けられる場合を示したものである。
【0042】
まず、保持板18と向かい合う面にAuめっきが施された内蔵型アンテナ7を準備する(図3(a))。
【0043】
内蔵型アンテナ7の貫通孔5を貫通させた後固定する突起としての係止片16とプリント基板15に固定するための係止片17とが形成された保持板18を準備し、保持板18の係止片16が貫通孔5を貫通するように内蔵型アンテナ7を固定する。
【0044】
ここで、係止片16は基部(図では下側)が保持板18側に固定され、先端(この場合上側)が基部より大きい外径を有する略T字断面形状を有している。このため、貫通孔5の板バネ6が係止片16の先端に引っかかって内蔵型アンテナ7が係止片16から抜けにくくなっている。
【0045】
保持板18には図示しない複数の切り込み若しくは複数の貫通孔が形成されており、後述するコンタクトピン19が保持板18と接触せずに内蔵型アンテナ7の給電端子部8及び接地端子部9と当接するようになっている。
【0046】
保持板18は、内蔵型アンテナ7とほぼ同じサイズ及び帯域に応じた厚さを有し、軽量で耐熱性に優れ、誘電損失の少ない誘電材料が好ましく、例えば、ABS、ABS−PC等を用いることができる。なお、保持板18の材料は、ABSやABS−PCに限定されず、内蔵型アンテナ7の形状を保持できるものなら、他の材料を用いてもよい(図3(b))。
【0047】
次に、絶縁体からなる基体13と、基体13上に形成された導体パターン14と、導体パターン14に立設され、内部にバネを有した伸縮自在な二重構造の公知のコンタクトピン19(接地端子部用及び給電端子部用の二つある。)とを有するプリント基板15を準備する(図3(c))。
【0048】
保持板18に固定された内蔵型アンテナ7の給電端子部8及び接地端子部9に、プリント基板15に立設されたコンタクトピン19の先端が当接するように保持板18をプリント基板15に押さえ付けることにより、給電端子部8及び接地端子部9と導電パターン14とが電気的に接続される。
【0049】
本実施の形態によれば、内蔵型アンテナ7が貫通孔5に形成された板バネ6と、内蔵型アンテナ7を筐体側に固定するための係止片16とで機械的に接続されるので、粘着テープ等による固定とは異なり、熱等による影響を無くすことができる。また、板バネ6は内蔵型アンテナ7の平面に対して所定の角度で傾斜させているため、内蔵型アンテナ7を後述する筐体内に固定する際の突起への固定が容易になると共に、貫通孔5の位置と突起の位置とは、内蔵型アンテナ7を取り付けた際の板バネ6の角度の変化によって調整が行われるため、がたつきの無い固定が可能となる。
【0050】
図4は本発明の内蔵型アンテナの固定方法の他の実施の形態を示す概念図である。
【0051】
図4に示した実施の形態と、図3(a)〜(c)に示した実施の形態との相違点は内蔵型アンテナを直接携帯型電話機や携帯端末機等の筐体に固定する点である。
【0052】
内面に複数の係止片20を有する携帯型電話機本体カバー21の係止片20を内蔵型アンテナ7の貫通孔5に貫通させることで内蔵型アンテナ7が携帯型電話機本体カバー21に固定される。内蔵型アンテナ7のカバー21と接触する面と反対側の面にAuめっき3が施されており、そのAuめっき面にコンタクトピン19の先端が当接するようになっている。
【0053】
携帯型電話機本体カバー21は、軽量で耐熱性に優れ、誘電損失の少ない誘電材料が好ましく、例えば、ABS、ABS−PC等を用いることができる。なお、携帯型電話機本体カバー21の材料は、ABSやABS−PCに限定されず、内蔵型アンテナ7の形状を保持できるものなら、他の材料を用いてもよい。
【0054】
本実施の形態によれば、内蔵型アンテナ7が貫通孔5に形成された板バネ6と、内蔵型アンテナ7を固定するための係止片20とで機械的に接続されるので、粘着テープ等による固定とは異なり、熱等による影響を無くすことができる。
【0055】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々な実施の形態が可能である。上記実施の形態では、腐食防止用めっきとして、Niめっき2を用いたが、Agめっき等の他のめっきを用いてもよい。また、金属板1に腐食防止用めっきを施さずに金属板1の上に直接ストライプ状めっきを施してもよい。また、内蔵型アンテナ7の給電端子部8や接地端子部9を突出するように形成し、U字状に折り曲げて、これらが有する弾性力によって、プリント基板15上の導電パターン14と電気的に接続するように構成してもよい。また、Auめっき3は、給電端子部8や接地端子部9の接続する向きによっては金属板1の表面と裏面とに形成してもよく、ストライプ状に形成しなくてもよい。
【0056】
以上において、本発明によれば、金属板の平面上に複数の貫通孔を設け、その一部を予め折り曲げた部分を、複数の係止片を有する保持板、或いは携帯型電話機本体カバーに簡単に固定することができるので、組み立て工数が削減されてより生産性が高くなる。
【0057】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、生産性の高い内蔵型アンテナ、内蔵型アンテナを用いた電子機器及び内蔵型アンテナの製造方法並びに内蔵型アンテナの固定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、本発明の内蔵型アンテナの製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図2】(a)は図1(a)〜(f)に示した製造方法を適用した内蔵型アンテナの一実施の形態を示す平面図であり、(b)は(a)に示した内蔵型アンテナの円A内の貫通孔の拡大図であり、(c)は(b)のIIc−IIc線断面図であり、(d)は(a)の外観斜視図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の内蔵型アンテナの固定方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図4】本発明の内蔵型アンテナの固定方法の他の実施の形態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 金属板
2 Niめっき
3 Auめっき
4 導体平板
5 貫通孔
6 板バネ
7 内蔵型アンテナ
【発明の属する技術分野】
本発明は、内蔵型アンテナ、内蔵型アンテナを用いた電子機器及び内蔵型アンテナの製造方法並びに内蔵型アンテナの固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯型電話機やパーソナルコンピュータ等の携帯端末機に用いられる内蔵型アンテナは、一般的に、プリント基板、携帯型電話機本体のカバー等との接続構造が、銅板を位置決め用貫通孔と共に所定形状に打ち抜いたアンテナプレート(導体板)が、プリント基板やカバー等のプラスチック成型体の位置決め用突起に位置決め用貫通孔を貫通させた後粘着テープ等で貼り合わせたり(第1の接続方法、例えば特許文献1参照。)、アンテナプレートの貫通孔を貫通した位置決め用突起を熱融着法で固定したり(第2の方法、例えば特許文献2参照。)する構造を有しながら、金属製のコンタクトピンを介し、プリント基板と電気的に接続させる構造のものが採用されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−163748号公報(第2頁、第2図)
【特許文献2】
特開平10−190512号公報(第3頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯型電話機の市場が増加する一方で、銅板打ち抜きによるアンテナプレートを粘着テープで固定する構造や熱融着法で固定した後ネジ止めする構造は、製造能率の点で問題がある。また、携帯型電話機に求められるデザインや三次元設計における自由度が制限されたり、アンテナ性能を劣化させるという問題がある。
【0005】
従来の内蔵型アンテナによると、第1の方法では、粘着テープ等を内蔵型アンテナ本体に貼り付ける工程及び内蔵型アンテナ本体を携帯型電話機内に固定する方法は、量産に適さないことに加え、粘着テープ等アンテナ特性を劣化させる要因になることも考えられる。
【0006】
また、第2の方法では、専用の熱融着治具が必要となり、個別対応が行なわれなくてはならず、また、ねじ止め工程等を有するため量産には適さないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、生産性の高い内蔵型アンテナ、内蔵型アンテナを用いた電子機器及び内蔵型アンテナの製造方法並びに内蔵型アンテナの固定方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、金属板からなり、少なくとも放射部及び給電端子部を有すると共に、絶縁体からなる筐体に内蔵される内蔵型アンテナにおいて、放射部は、筐体に内蔵される際に筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔を有すると共に、各貫通孔には各貫通孔の縁部から中心に向かう板バネがそれぞれ形成されているものである。
【0009】
請求項1の構成によれば、内蔵型アンテナを筐体の突起へ固定する際の突起への固定が容易になる。また、同構成によれば、専用の治具を必要とせずに内蔵型アンテナを筐体に内蔵させることができ、取り付け工数が低減し、取付作業の安定性が向上する。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成に加え、板バネは放射部に対して所定の角度で傾斜しているのが好ましい。
【0011】
請求項2の構成によれば、内蔵型アンテナを筐体内に取り付けた際の板バネの角度の変化によって調整が行われるため、がたつきの無い固定が可能となる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、貫通孔の長径は、使用する電波の波長の長さの2分の1より短いのが好ましい。
【0013】
請求項3の構成によれば、使用する電波により貫通孔自体が共振して不要輻射が生じるのが防止される。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の内蔵型アンテナを内蔵した電子機器である。電子機器としては、例えば携帯型電話機等の無線機、ノート型パーソナルコンピュータ、PDAがある。
【0015】
請求項4の構成によれば、内蔵型アンテナの筐体内への取付が容易になるので、その分だけ生産効率が向上し、かつ製造コストを抑えることができる。
【0016】
請求項5の発明は、1枚の金属板を打ち抜き加工して少なくとも放射部及び給電端子部を形成する内蔵型アンテナの製造方法において、少なくとも放射部及び給電端子部を形成する際に、筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔及び各貫通孔の縁部から中心に向かう板バネを放射部に順次あるいは同時に打ち抜くものである。
【0017】
請求項5の構成によれば、筐体の突起へ固定する際の突起への固定が容易な内蔵型アンテナが得られる。また、同構成によれば、専用の治具を必要とせずに内蔵型アンテナを筐体に内蔵させることができ、取り付け工数が低減し、取付作業の安定性が向上する。さらに、内蔵型アンテナを製造する際、打ち抜きから曲げまで連続で加工できる順送金型で順次あるいは同時に打ち抜かれることにより、複数の貫通孔が金属板の放射部に形成され、安定的に加工が施され、かつ、内蔵型アンテナの生産性が向上する。
【0018】
請求項6の発明は、請求項5に記載の構成に加え、板バネを放射部に対して所定の角度で傾斜させるのが好ましい。
【0019】
請求項6の構成によれば、筐体内に取り付けた際の板バネの角度の変化によって調整が行われるため、固定する際にがたつきの無い内蔵型アンテナが得られる。
【0020】
請求項7の発明は、請求項5または6に記載の構成に加え、貫通孔の長径を、使用する電波の波長の長さの2分の1より短くするのが好ましい。
【0021】
請求項7の構成によれば、使用する電波により貫通孔自体が共振して不要輻射が生じることが無い内蔵型アンテナが得られる。
【0022】
請求項8の発明は、金属板からなり、少なくとも放射部及び給電端子部を有する内蔵型アンテナを、絶縁体からなる筐体内に固定する内蔵型アンテナの固定方法において、筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔及び各貫通孔の縁部から中心に向かう板バネを予め放射部に形成し、誘電体からなる保持板若しくは筐体内に形成された複数の突起に貫通孔を貫通させて内蔵型アンテナを筐体内に内蔵させるものである。
【0023】
請求項8の構成によれば、内蔵型アンテナを筐体の突起へ固定する際の突起への固定が容易になる。また、同構成によれば、専用の治具を必要とせずに内蔵型アンテナを筐体に内蔵させることができ、取り付け工数が低減し、取付作業の安定性が向上する。
【0024】
請求項9の発明は、請求項8に記載の構成に加え、予め板バネを放射部に対して所定の角度で傾斜させておくのが好ましい。
【0025】
請求項9の構成によれば、内蔵型アンテナを筐体内に取り付けた際の板バネの角度の変化によって調整が行われるため、がたつきの無い固定が可能となる。
【0026】
請求項10の発明は、請求項8または9に記載の構成に加え、貫通孔の長径を、使用する電波の波長の長さの2分の1より短くするのが好ましい。
【0027】
請求項10の構成によれば、使用する電波により貫通孔自体が共振して不要輻射が生じることが無い。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0029】
図1(a)〜(f)は、本発明の内蔵型アンテナの製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【0030】
まず、図1(a)に示すように、短冊状の金属板(例えば銅板)1を準備し、その金属板1を腐食防止のためにNiめっき液に浸漬させて金属板1の全表面に同図(b)に示すように、Niめっき2を施す。
【0031】
次に、そのNiめっき2の表面にストライプ領域となる領域以外の領域にマスキング用テープ(図示せず。)を貼り付けた後、Auめっき液に浸漬させ、同図(c)に示すように、ストライプ領域にコンタクト部(後述する給電端子及び接地端子)の導電性を安定化させるためのAuめっき3を施す。
【0032】
次に、金属板1からマスキング用テープを剥がし、同図(d)に示すように、長手方向に沿って複数(図では5箇所であるが限定されない。)の箇所を順次あるいは同時に打ち抜いて、同図(e)に示すように、複数(同図では一つのみ示すが限定されない。)の導体平板4を作製する。導体平板4を打ち抜く際には、筐体に内蔵される際に筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数(図では5箇所であるが限定されない。)の貫通孔5及び板バネ6(図2(a)〜(c)参照。)も共に形成されるようになっている。尚、図1(d)は、導体平板4を打ち抜いたカスを示している。
【0033】
次に、同図(f)に示すように、導体平板4を成形体(後述する保持板や携帯型電話機本体カバー)の形状に合わせ折り曲げる(図では両端が折り曲げられているが限定されない。)と共に、導体平板4に形成されている複数の貫通孔5内の板バネ6も同時に導体平板4の一方の面側に所定の角度で折り曲げることにより、内蔵型アンテナ7が形成される。貫通孔5の形状(板バネ6を除く。)は図では略矩形であるが、これに限定されるものではなく、円形、長円形、楕円形、多角形のいずれでもよい。但し、貫通孔5の長径は、貫通孔5自体が共振しないように、使用する電波の波長の長さの2分の1にならないことが必要である。
【0034】
この内蔵型アンテナ7は、保持板18(図3(b)参照。)或いは携帯型電話機本体カバー21(図4参照。)に取り付けられることにより、給電端子部8及び接地端子部9が図示しないプリント基板上に形成された導体パターンに電気的に接続されるようになっている。
【0035】
図2(a)は図1(a)〜(f)に示した製造方法を適用した内蔵型アンテナの一実施の形態を示す平面図であり、図2(b)は図2(a)に示した内蔵型アンテナの円A内の貫通孔の拡大図であり、図2(c)は図2(b)のIIc−IIc線断面図であり、図2(d)は図2(a)の外観斜視図である。
【0036】
この内蔵型アンテナ7は、少なくとも第1の共振周波数f1及び第2の共振周波数f2(f1<f2)を有する切り込み10が導体平板4に形成された放射部11と、導体平板4に形成された給電端子部8及び接地端子部9と、導体平板4を保持する保持板18或いは携帯型電話機本体カバー21に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔5とで構成されている。
【0037】
本実施の形態の場合、給電端子部8と接地端子部9とは導体平板4に形成された切り込み12の両脇の部分にあたる。切り込み12は、内蔵型アンテナ7を所望のアンテナ特性とするために形成したものである。給電端子部8は、図では一つだけ示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく2つ以上設けられていてもよい。この場合、複数の給電端子部を、使用する電波の周波数に応じて使い分けることができる。また、給電端子部8及び接地端子部9の位置は、図2(a)では給電端子部8が下側であり、接地端子部9が上側となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく逆であってもよいし、導体平板4上のどこにあってもよく後述するコンタクトピン19の位置に対応して決まるものである。なお、導体平板4上の給電端子部8又は接地端子部9となる部分においては、Auめっき3が施されていることが好ましい。
【0038】
導体平板4の材料である金属板は、銅の他、りん青銅、銅合金、ステンレス等を用いることができる。
【0039】
本実施の形態によれば、NiめっきやAuめっきされた金属板1を打ち抜いた導体平板4を折り曲げることにより内蔵型アンテナ7が得られるため、生産性が向上するとともに、寸法精度のばらつきを抑えることができる。また、導体平板4の表面と裏面にはNiめっき2が施されているので、導体平板4の腐食を防止することができると共に、Auめっき3のAuが金属板1へ拡散するのを防止することができる。
【0040】
図3(a)〜(c)は、本発明の内蔵型アンテナの固定方法の一実施の形態を示す工程図である。
【0041】
同図は、例えば、携帯型電話機内に配置される基体13と、基体13上に形成された導体パターン14とを有するプリント基板15に取り付けられる場合を示したものである。
【0042】
まず、保持板18と向かい合う面にAuめっきが施された内蔵型アンテナ7を準備する(図3(a))。
【0043】
内蔵型アンテナ7の貫通孔5を貫通させた後固定する突起としての係止片16とプリント基板15に固定するための係止片17とが形成された保持板18を準備し、保持板18の係止片16が貫通孔5を貫通するように内蔵型アンテナ7を固定する。
【0044】
ここで、係止片16は基部(図では下側)が保持板18側に固定され、先端(この場合上側)が基部より大きい外径を有する略T字断面形状を有している。このため、貫通孔5の板バネ6が係止片16の先端に引っかかって内蔵型アンテナ7が係止片16から抜けにくくなっている。
【0045】
保持板18には図示しない複数の切り込み若しくは複数の貫通孔が形成されており、後述するコンタクトピン19が保持板18と接触せずに内蔵型アンテナ7の給電端子部8及び接地端子部9と当接するようになっている。
【0046】
保持板18は、内蔵型アンテナ7とほぼ同じサイズ及び帯域に応じた厚さを有し、軽量で耐熱性に優れ、誘電損失の少ない誘電材料が好ましく、例えば、ABS、ABS−PC等を用いることができる。なお、保持板18の材料は、ABSやABS−PCに限定されず、内蔵型アンテナ7の形状を保持できるものなら、他の材料を用いてもよい(図3(b))。
【0047】
次に、絶縁体からなる基体13と、基体13上に形成された導体パターン14と、導体パターン14に立設され、内部にバネを有した伸縮自在な二重構造の公知のコンタクトピン19(接地端子部用及び給電端子部用の二つある。)とを有するプリント基板15を準備する(図3(c))。
【0048】
保持板18に固定された内蔵型アンテナ7の給電端子部8及び接地端子部9に、プリント基板15に立設されたコンタクトピン19の先端が当接するように保持板18をプリント基板15に押さえ付けることにより、給電端子部8及び接地端子部9と導電パターン14とが電気的に接続される。
【0049】
本実施の形態によれば、内蔵型アンテナ7が貫通孔5に形成された板バネ6と、内蔵型アンテナ7を筐体側に固定するための係止片16とで機械的に接続されるので、粘着テープ等による固定とは異なり、熱等による影響を無くすことができる。また、板バネ6は内蔵型アンテナ7の平面に対して所定の角度で傾斜させているため、内蔵型アンテナ7を後述する筐体内に固定する際の突起への固定が容易になると共に、貫通孔5の位置と突起の位置とは、内蔵型アンテナ7を取り付けた際の板バネ6の角度の変化によって調整が行われるため、がたつきの無い固定が可能となる。
【0050】
図4は本発明の内蔵型アンテナの固定方法の他の実施の形態を示す概念図である。
【0051】
図4に示した実施の形態と、図3(a)〜(c)に示した実施の形態との相違点は内蔵型アンテナを直接携帯型電話機や携帯端末機等の筐体に固定する点である。
【0052】
内面に複数の係止片20を有する携帯型電話機本体カバー21の係止片20を内蔵型アンテナ7の貫通孔5に貫通させることで内蔵型アンテナ7が携帯型電話機本体カバー21に固定される。内蔵型アンテナ7のカバー21と接触する面と反対側の面にAuめっき3が施されており、そのAuめっき面にコンタクトピン19の先端が当接するようになっている。
【0053】
携帯型電話機本体カバー21は、軽量で耐熱性に優れ、誘電損失の少ない誘電材料が好ましく、例えば、ABS、ABS−PC等を用いることができる。なお、携帯型電話機本体カバー21の材料は、ABSやABS−PCに限定されず、内蔵型アンテナ7の形状を保持できるものなら、他の材料を用いてもよい。
【0054】
本実施の形態によれば、内蔵型アンテナ7が貫通孔5に形成された板バネ6と、内蔵型アンテナ7を固定するための係止片20とで機械的に接続されるので、粘着テープ等による固定とは異なり、熱等による影響を無くすことができる。
【0055】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々な実施の形態が可能である。上記実施の形態では、腐食防止用めっきとして、Niめっき2を用いたが、Agめっき等の他のめっきを用いてもよい。また、金属板1に腐食防止用めっきを施さずに金属板1の上に直接ストライプ状めっきを施してもよい。また、内蔵型アンテナ7の給電端子部8や接地端子部9を突出するように形成し、U字状に折り曲げて、これらが有する弾性力によって、プリント基板15上の導電パターン14と電気的に接続するように構成してもよい。また、Auめっき3は、給電端子部8や接地端子部9の接続する向きによっては金属板1の表面と裏面とに形成してもよく、ストライプ状に形成しなくてもよい。
【0056】
以上において、本発明によれば、金属板の平面上に複数の貫通孔を設け、その一部を予め折り曲げた部分を、複数の係止片を有する保持板、或いは携帯型電話機本体カバーに簡単に固定することができるので、組み立て工数が削減されてより生産性が高くなる。
【0057】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、生産性の高い内蔵型アンテナ、内蔵型アンテナを用いた電子機器及び内蔵型アンテナの製造方法並びに内蔵型アンテナの固定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、本発明の内蔵型アンテナの製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図2】(a)は図1(a)〜(f)に示した製造方法を適用した内蔵型アンテナの一実施の形態を示す平面図であり、(b)は(a)に示した内蔵型アンテナの円A内の貫通孔の拡大図であり、(c)は(b)のIIc−IIc線断面図であり、(d)は(a)の外観斜視図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の内蔵型アンテナの固定方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図4】本発明の内蔵型アンテナの固定方法の他の実施の形態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 金属板
2 Niめっき
3 Auめっき
4 導体平板
5 貫通孔
6 板バネ
7 内蔵型アンテナ
Claims (10)
- 金属板からなり、少なくとも放射部及び給電端子部を有すると共に、絶縁体からなる筐体に内蔵される内蔵型アンテナにおいて、上記放射部は、上記筐体に内蔵される際に上記筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔を有すると共に、各貫通孔には各貫通孔の縁部から中心に向かう板バネがそれぞれ形成されていることを特徴とする内蔵型アンテナ。
- 上記板バネは上記放射部に対して所定の角度で傾斜している請求項1に記載の内蔵型アンテナ。
- 上記貫通孔の長径は、使用する電波の波長の長さの2分の1より短い請求項1または2に記載の内蔵型アンテナ。
- 請求項1から3のいずれかに記載の内蔵型アンテナを内蔵した電子機器。
- 1枚の金属板を打ち抜き加工して少なくとも放射部及び給電端子部を形成する内蔵型アンテナの製造方法において、少なくとも上記放射部及び上記給電端子部を形成する際に、上記筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔及び各貫通孔の縁部から中心に向かう板バネを上記放射部に順次あるいは同時に打ち抜くことを特徴とする内蔵型アンテナの製造方法。
- 上記板バネを上記放射部に対して所定の角度で傾斜させる請求項5に記載の内蔵型アンテナの製造方法。
- 上記貫通孔の長径を、使用する電波の波長の長さの2分の1より短くする請求項5または6に記載の内蔵型アンテナの製造方法。
- 金属板からなり、少なくとも放射部及び給電端子部を有する内蔵型アンテナを、絶縁体からなる筐体内に固定する内蔵型アンテナの固定方法において、上記筐体側に固定するための複数の突起がそれぞれ貫通する複数の貫通孔及び各貫通孔の縁部から中心に向かう板バネを予め上記放射部に形成し、誘電体からなる保持板若しくは上記筐体内に形成された複数の突起に上記貫通孔を貫通させて上記内蔵型アンテナを上記筐体内に内蔵させることを特徴とする内蔵型アンテナの固定方法。
- 予め上記板バネを上記放射部に対して所定の角度で傾斜させておく請求項8に記載の内蔵型アンテナの固定方法。
- 上記貫通孔の長径を、使用する電波の波長の長さの2分の1より短くする請求項8または9に記載の内蔵型アンテナの固定方法。
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