JP2004201086A - 車載用ラジオ受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自局の位置および場所に関係なく、混信がなく受信が可能である放送局を自動的に探し出すことである。
【解決手段】GPS装置から得られる受信地点の位置情報と時刻情報から、任意の放送局との電界強度を計算し、自身の可能性を検討するとともに、他の放送局と混信する可能性を検討し排除することである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両・鉄道・船舶などの主に移動体に搭載する、放送局を受信するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には放送局を受信するための車載用受信装置と全地球測位システム(Global Positioning System、以下「GPS装置」という)との組み合わせを用いて、測位した受信地点の位置と、あらかじめデータベースに記憶してある放送局のサービスエリアとの関係を比較し、現在の自車の位置がサービスエリア内かどうかを知ることができることが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には受信装置のIF周波数の出力レベルを基に、特定の放送局のサービスエリア内においても、所定の電界強度以下の信号であると判別された場合には、受信機のメモリから除外する技術が開示されている。
【0004】
さらに、特許文献3において車両が地理不案内の場所に移動し、受信者が放送局の送信所の所在地や送信周波数が不明の状態で受信可能な放送局を探すことや、あるいは任意の放送局が所属する系列局を車両の移動に伴って逐次受信することが可能であることが開示されている。
【0005】
また、特許文献4には受信する時間帯による電離層の変化による伝搬距離に変化が生じることに着目し、遠距離に在る放送局と近距離に在る放送局の受信電界強度の差を比較することによって、受信装置のメモリ装置の内容を更新する技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特許第2839354号明細書
【特許文献2】
特許第2753135号明細書
【特許文献3】
特開平8−65188号公報
【特許文献4】
特開平11−133134号公報
【特許文献5】
特公平7−44430号公報
【特許文献6】
特公平8−8467号公報
【特許文献7】
特許第3034908号明細書
【非特許文献1】
虫明康人著「電子通信学会編 アンテナ・電波伝搬(1978) 電子通信学会大学講座第18巻」コロナ社 p.157−175 12.電離層伝搬
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来の方法では次の課題がある。
【0008】
夜間など電離層の変化により電波の到達距離が伸びた場合に発生する、同一周波数で送信している遠方の局による混信の問題を回避する方法がない。特に問題となるのは、受信を希望する放送に対して海外からの放送局による混信や妨害である。しかし、従来技術では単純に電界強度を検出する手段のみであり、受信周波数において聞こえている放送が目的とする放送局によるものか、混信によるものかが判定できないという課題があった。
【0009】
また、ラジオ受信機を用いて受信可能な周波数帯の中で未知の放送局を選局するために、周波数帯を走査(スキャン)させる場合がある。従来の技術では、任意の周波数で放送局の信号が受信できたかどうかを判定するために、受信装置の出力を検出し、一定のレベルかどうかを比較する手段が用いられるが、この場合には不要な放送局の混信による電波や空電雑音などを区別する方法がないため、ラジオ受信機は受信できたものと判定して、走査が停止してしまう場合がある。
【0010】
さらに、前記の方法では特定の周波数を聴取している場合には電界強度を検出するために一旦周波数を切り替え、受信機の出力レベルを比較することが必要とされるため、放送を受信しながら用いることはできない。
【0011】
本発明は、データベースに記憶させた放送局の送信所の位置と空中線電力の情報と位置検出手段によって得られた位置および時刻と日付の情報とそれに対応する電離層の状態を演算処理し、混信の可能性を排除した選局方法を提供することによって、従来の受信装置のもつ課題を解決するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、放送局の電波を受信することを目的とする受信手段と、前記受信手段に受信周波数を随時読み出すため周波数情報を保持するメモリ装置と、受信地点の位置および時刻と日付を測定するための位置検出手段と、受信地点の時刻を基に受信をする周波数に対応した電離層の状況を把握できる演算処理手段と、放送局の送信所の位置、空中線電力、前記放送局が主として持いる使用言語、所属する系列名、キー局または中継局であることを示す属性の情報を記憶したデータベースを持ち、前記受信手段、前記位置検出手段、前記演算手段を組み合わせることによって、受信地点の位置から前記データベースに記憶したそれぞれの放送局の送信所までの電界強度を計算し、受信している時刻と日付から前記周波数の電波伝搬状況を推測した結果、受信地点は前記放送局を受信可能であると判断できるサービスエリア内にあり、かつ前記データベースの情報をもとに前記受信地点の位置および時刻において前記周波数に対する他の放送局の妨害がなく所望の放送が受信可能かどうかを逐次判別し、前記メモリ装置に前記周波数の情報を更新することを特徴とするラジオ受信装置である。
従来の技術によると、放送局から送信された電波が受信装置によって十分に受信可能となるために必要な電界強度以上となる区域、いわゆるサービスエリアをあらかじめデータベースに記憶させておいて随時読み出し、計算を行うことによって知ることができる。また、電離層の存在を考慮して遠方にある放送局を受信するための技術も開示されている。
【0013】
しかし、電離層による伝搬は電離層の変化の影響を受け、さらに電離層は一日の中の変化や季節により変化する。そこで第1の発明によって放送局と受信装置の位置関係と時刻および日付の条件を常に参照して前記データベースに登録されている放送局すべてに対して受信点での電界強度を計算し、受信できる放送局を選局し続けることができるという効果がある。し、快適な受信状態を維持できるという効果がある。
【0014】
一方遠方にあり電離層波による伝搬によって受信可能になる放送局は逆に近くにある放送局への混信となる可能性がある。また、遠方の放送局同士が相互に混信する場合もある。従来の技術ではある任意の放送局と受信機の関係のみに着目しているため、これらの混信状態になっている放送局も受信可能として扱うが、第1の発明では、さらに同一周波数に存在する複数の放送局の電界強度がそれぞれある一定の強度であるため、混信の可能性が予測できる周波数についてはメモリ装置から削除して受信を行わないようにする。その結果、受信地点において唯一受信可能な放送局の情報のみが前記メモリ装置に記憶され、受信装置から随時周波数情報が読み出すことができるという効果がある。
【0015】
第2の発明によれば第1の発明において、前記データベースに記憶した放送局の属性のひとつである系列情報をもとに、前記位置検出手段によって得られた受信地点の位置が移動することに伴って任意の放送局のサービスエリアから受信可能である同一系列の属性を持つ放送局の周波数に自動的に同調を取ることを特徴とする。
【0016】
第1の発明では電離層の変化によりサービスエリアが変化し、また複数の放送局による混信が発生し、受信が困難になるという課題に対して解決する方法を示したが第2の発明のメモリ装置には受信地点で受信日時における受信可能な放送局の周波数が記憶されている。
【0017】
第2の発明では前記データベースに記憶されている放送局の情報に放送局の系列属性を与えておき、受信装置で受信中の放送局の電界強度が受信装置の移動に伴って弱くなっていくと判断された場合には、前記メモリ装置に記憶されている最新の受信可能な放送局の情報から、同一系列の放送局を探し出し、その周波数情報を受信装置に自動的に読み出させることで、受信位置が移動しても最適な放送受信ができるという効果がある。
【0018】
第3の発明は第1の発明において、受信可能な全ての周波数について、前記位置検出手段によって得られた受信地点の位置情報と前記データベースに記憶されている放送局の送信所の位置および前記放送局の空中線電力から、前記受信点での電界強度を計算し、一定以上の電界強度が得られる放送局のみを選別し、受信装置のメモリ装置に前記選別された放送局の周波数情報を記憶することを特徴とする。
【0019】
従来の発明ではあらかじめデータベースに記憶されたサービスエリアの情報を読み出していたが、この従来方法では時刻や季節による電離層の変化や周波数による伝搬距離の変化による影響を考慮できなかった。また、受信装置のIF出力の強度から電界強度を知る方法では放送局の受信を中断して、受信装置の同調を一旦はずして、電界強度を知りたい周波数に同調を変更する必要があったり、受信装置に別の受信手段を付加する必要があったが第3の発明では受信装置が受信可能な周波数帯において、データベースに登録された放送局すべてについて電界強度を計算させるため、一旦受信中の放送局から同調を外す必要や、受信装置にさらに別の受信手段を付加する必要がないという効果がある。
【0020】
第4の発明は第3の発明において、位置検出手段によって得られた受信地点の位置および時刻と日付の情報をもとに一定の時間間隔で計算を実行し、周波数情報の記憶を更新することを特徴とする。
【0021】
第4の発明によれば、前記受信装置が受信地点において受信可能な周波数の情報は随時更新されるという効果がある。
【0022】
第5の発明によれば第3の発明において、受信装置およびデータベースに記憶したそれぞれの放送局の位置と放送局の空中線電力をもとに位置検出手段によって得られた受信地点の位置から前記放送局までの電界強度を計算し、受信可能であるかどうかを判別する電界強度の閾値を前記位置検出手段によって得られた時刻と日付の情報をもとに変化させることを特徴とする。
【0023】
第5の発明によれば、時刻による電離層の変化を、受信装置によって受信可能であるかどうかを判別する電界強度の閾値を変えることによって、受信を目的とする放送局の電界強度がより強い範囲内に受信地点が位置する場合のみ、受信可能であると判断し、同一周波数で送信される受信を目的としない他の放送局からの混信の影響を低減するという効果がある。
【0024】
第6の発明は第1の発明において、位置検出手段によって得られた受信地点の位置と前記データベースに記憶した放送局の送信所の位置から両者の距離を計算し、位置検出手段によって得られた時刻および日付の情報、前記データベースに記憶された前記放送局の空中線電力の情報をもとに、第3の発明における電界強度の計算を省略し、前記放送局の周波数情報をメモリ装置から消去することを特徴とする。
【0025】
第6の発明により、電界強度の計算を省略することによって処理時間の短縮の効果がある。
【0026】
第7の発明は第3の発明において、位置検出手段によって得られた受信地点の位置と前記データベースに記憶した放送局の送信所の位置から両者の距離を計算し、位置検出手段によって得られた時刻および日付の情報から予測される電離層の状態からその電波の伝搬経路が地表波のものであるか、電離層波のものであるのかを区別することができることを特徴とする。
【0027】
第7の発明により、受信地点と前記放送局との伝搬が電離層波による伝搬か直接波による伝搬か電離層波による伝搬が可能な位置と直接波による伝搬が可能な位置の中間に存在する不感地帯にあるのかを区別できる効果がある。また、直接波による受信が可能な放送局を選別しメモリ装置に記憶させることが可能になる効果がある。
【0028】
第8の発明は第1の発明において、データベースに記憶した放送局のうち、海外に存在し、かつ受信を所望としない言語で放送される放送局であり、受信地点の位置情報と前記データベースに記憶されている放送局の送信所の位置および前記放送局の空中線電力から、前記受信点での電界強度を計算した結果、受信点での電界強度が一定の値を超えるものについて、メモリ装置から前記周波数の情報を除外することを特徴とする。
【0029】
第8の発明により、海外に存在し、受信を所望としない言語で放送される放送局の送信周波数を受信装置のメモリ装置から除き、その結果不要な受信をすることがない上ため、前記放送局による混信の影響を避けるという効果がある。
【0030】
第9の発明は第1の発明において、データベースに記憶した放送局のうち、キー局の電波を中継する中継局の属性を持つ放送局または一定の空中線電力以下である放送局のうち、電離層波で電波が伝搬されると予測されるものについては、受信装置のメモリ装置から周波数情報を除外することを特徴とする。
【0031】
第9の発明により、電離層波による伝搬による中継局同士の混信の可能性がある周波数情報をメモリ装置に記憶することを避けるという効果がある。
【0032】
第10の発明は第1の発明において受信地点の位置情報と前記データベースに記憶されている放送局の送信所の位置および前記放送局の空中線電力から、前記受信点での電界強度を計算した結果、地上波のみの伝搬経路によって到達する放送局のみを選択できる機能を持つことを特徴とする。
【0033】
第10の発明により、電離層波による不安定な伝搬の恐れがある放送局の情報をメモリ装置に記憶することを避けるという効果がある。
【0034】
第11の発明は第1の発明において放送局が送信する電波は、中波帯、短波帯もしくは超短波帯のものであることを特徴とする。
【0035】
第10の発明により、本発明は電離層波による伝搬の可能性がある放送局を受信するときに効果がある。
【0036】
第12の発明は第1の発明において位置および時刻と日付を測定する位置検出手段は、全地球測位システムであることを特徴とする。
【0037】
第12の発明により、受信地点での正確な位置情報と時刻および日付情報を得る効果がある。
【0038】
第13の発明は第1の発明において周波数を任意に記憶できるメモリ装置と、受信地点の位置情報とデータベースに記憶されている放送局の送信所の位置情報および前記放送局の空中線電力から、受信地点での電界強度を計算し、一定以上の電界強度が得られる放送局の周波数情報が登録されるメモリ装置とを持ち、かつ両者を切り替えて使用できることを特徴とする。
【0039】
第13の発明により、受信装置が通常受信する放送局の周波数情報を保持することができる効果がある。
【0040】
第14の発明は第1の発明において受信可能周波数帯を所定の周波数間隔で走査できる機能を持ち、かつ前記データベースに記憶した放送局のうち、海外に存在し、かつ受信を所望としない言語で放送される放送局であり、受信地点の位置情報と前記データベースに記憶されている放送局の送信所の位置および前記放送局の空中線電力から、前記受信点での電界強度を計算した結果、受信点での電界強度が一定の値を超えたため、メモリ装置から除外された周波数情報または前記データベースに記憶した放送局のうち、キー局の電波を中継する中継局の属性を持つ放送局または一定の空中線電力以下である放送局のうち、電離層波で電波が伝搬されると予測されるため、メモリ装置から除外された周波数情報については走査する過程をスキップすることを特徴とする。
【0041】
第14の発明により、前記受信装置が受信可能な周波数帯を走査し、受信可能な放送局を探す場合において、混信が予想される周波数をあらかじめ前記メモリ装置より除外して走査することによって、受信地点において安定して受信できる放送局のみを探すことができる効果がある。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例のブロック図を図1に示す。図1は放送局の電波を受信することを目的とする受信手段である受信部111と、受信地点の位置を測定し、受信地点の日付と時刻を知るための位置検出手段であるGPS装置108と、受信地点の時刻および日時を基に受信をする周波数に対応した電離層の状況を把握できる演算手段である演算部104と、受信する放送局の周波数情報や属性を記憶したデータベース109からなる。
【0043】
データベース109は受信部111が受信可能な周波数帯において、表3のように周波数ごとにその周波数に存在する放送局の名前、系列名、属性、緯度、経度、空中線電力からなるデータを記憶する。なお、データベースの情報は表示部102あるいは地図表示装置105に表示することができる。
【0044】
データベースの系列名とは、たとえば「NHKラジオ第一」などである。データベースの属性とはその地区または県の中心となるキー局か前記キー局の電波をそのまま中継する中継局であるかの識別をする情報、および主として放送に用いる使用言語の情報である。緯度および経度は放送局の送信所の位置である。空中線電力は放送局が送信する空中線電力である。
【0045】
前記データベースは本発明による受信装置が主に使われる場所、すなわち日本国内などからある一定の距離、たとえば半径5000キロメートル以内の距離にある放送局のデータのみに限定してもよいし、海外にある放送局については一定の空中線電力以上の放送局についての情報に限定して記憶してもよい。
【0046】
これらによりデータベースの容量を必要以上に大きくする必要がなく、データのアクセスする速度や計算量を減らし処理を高速化することができる。
【0047】
本発明の受信装置は全地球測位システム(GPS)から受信地点の位置および時刻を得る。
【0048】
地球上の任意の2点間における大圏コースの距離は式1で計算することができる。この式はあくまでも一例であり、他に精度のよい計算方法、たとえばHubenyの式などを用いてももちろんよい。
【0049】
【式1】
Figure 2004201086
ただし、
L1、L2 2点それぞれの緯度
G1、G2 2点それぞれの軽度
受信地点の位置と任意の放送局の送信所との距離を求めたのち、この放送局の送信する周波数について受信点での直接波における電界強度は式2を用いて計算できる。
【0050】
【式2】
Figure 2004201086
ただし、
E 受信点での電界強度
d 送信アンテナと受信アンテナの距離
h アンテナの地上からの高さ
W 送信点での電力
G アンテナの利得
λ 送信する電波の波長
【0051】
演算部104はGPS装置108からの位置情報と、データベース109に記憶されている放送局の緯度・経度の情報より2点間の距離を求め、空中線電力などの値をもとに式2から電界強度を求める。このとき、送信側や受信側の使用するアンテナの高さhや利得Gに関しては放送局や車両の代表的な値を使うことが可能であるが、データベースに属性として追加することも可能である。
【0052】
以上の方法で前記データベースに記憶された任意の放送局についての受信装置の位置での電界強度が求められる。
【0053】
ここで、電界強度とサービスエリアについて述べる。
放送局の空中線の指向性が水平面に対して無指向性であると仮定した場合、電界強度は送信点より同心円状に分布し遠方にいくにしたがって電界強度は下がる。ある放送局から送信される電波による電界強度が一定の値以上である範囲を受信装置が放送を受信可能なサービスエリア内であるといえる。
【0054】
本発明では動作時の計算量を減らすために、あらかじめ日時・周波数と空中線電力から受信可能である距離を計算させておき、データベースに記憶させておくことも可能である。
放送局から送信された電波のうち、電離層を介さない、送信点から直接受信地点に到達する直接波については、電界強度は送信点より距離が離れれば弱くなるため、受信点での電界強度が弱くなっていることはサービスエリアから離れていくことを意味する。そこで、サービスエリアから離れていき、受信が不能になる前に、同一系列で別の放送局が受信可能であるとわかれば、その周波数に受信装置を同調させることによって内容が途切れることがなく、受信を継続できる。
【0055】
続いて本発明の受信装置が受信する周波数帯の伝搬特性について図2に基づいて説明する。
【0056】
放送局の電波伝搬については非特許文献1に詳細が記載されている。地球は球体であるから、直接波による伝搬は見通し距離内のみに有効である。図2は地球の一部を横から見た図である。放送局の送信点201から放射された電波は空間を減衰しながら、210の経路をたどっていく。このとき図2の204で示された範囲に直接波が伝搬されることが示されている。
【0057】
一方空間に放射された電波は上空にも放射されている。上空には電離層202が存在する。電離層は地上からの高度や電子密度によりいくつかの名前がつけられている。また、それぞれの電離層の高度や電子密度は時刻や季節にともなって変化する。この影響によって放送局の電波は送信周波数や、受信する日時によって到達する距離が変化する。
【0058】
図2の206で示した範囲は電離層による伝搬で受信できる範囲を示している。この範囲は放送局の見通し距離外である。ところで、電離層で反射して戻ってくる伝搬は図2の207,208,209などの経路を通ってくるが、電離層はある一定の角度より深い角度の電波は反射せずに電離層を通過、または吸収してしまうため、送信点から近くなると電離層による伝搬はされないことになる。しかし送信点から近い場所においては前述の直接波による伝搬が利用できる。すなわち、図2の205に示した部分においては直接波も電離層波も利用できない場所であり。その場所を不感帯と呼ぶ。
【0059】
中波帯を例にあげて説明する。中波帯の伝搬は昼間においては主に直接波による伝搬となる。これはD層と呼ばれる電離層が昼間高度約80キロメートルに存在し、中波帯の電波を吸収するため電離層の反射による伝搬が行われないためである。そのため、昼間には電離層波による伝搬は考慮する必要はない。
【0060】
このことより、本発明の受信装置で中波帯を受信する場合には放送局の距離が一定の距離を超えるものについては電界強度の計算を省略することも可能である。
【0061】
次に夜間の場合を考えてみると、前述のように昼間はD層があり中波帯の電波はD層に吸収されてしまうため電離層伝搬が行われないが、夜間にはD層が消滅し、中波帯の電波はF層によって反射され、短波帯と同様な電離層伝搬を利用することが可能となる。中波帯においては夜間には遠方のラジオ局が聞こえるということは経験的によく知られたことである。
図1の演算部104はGPS装置108から得られた時刻と日時の情報をもとに各放送局の電波が直接波で受信可能であるか、電離層波で受信可能であるかを逐次計算するものである。
【0062】
図3、図4は電界強度の計算を行った結果、本発明の実施形態による受信装置が放送局のサービスエリアとどのような関係にあるものかを例示したものであり、図3は直接波によって受信できる範囲を示したものである。301は受信地点の位置を示す。302、303、304はそれぞれ放送局の送信点のある位置を示している。そして305、306、307は放送局の送信点から一定の電界強度を得られる範囲、すなわち受信機が安定して放送局の電波を受信できると期待される範囲を示している。図3では301の受信点においては302の送信点から送信される放送局の電波のみが受信できることを示している。
【0063】
図4は中波帯における夜間または短波帯における伝搬の例であり、401は受信地点の位置を示しており、402は放送局の送信点のある位置を示している。403を囲む円は、図3で示した直接波により一定の電界強度が得られる範囲である。また404は、図2の205で示した不感地帯である。405は電離層伝搬により一定の電界強度が得られる範囲である。したがって401の受信点では、電離層伝搬による放送の受信が可能な範囲であることを示している。
【0064】
先にも述べたように、放送局が受信できるかどうかはその放送局が存在する周波数帯と受信する時点での電離層の状態によって変化する。そして電離層の状態は受信する時刻や季節によって周期的に変化することがわかっている。
【0065】
非特許文献1の157頁の図12.1および159頁の図12.2はある場所における電離層高度の日周変化と年周変化を示したものである。このように電離層は時刻により発生や消滅し、その高度を変化することがわかっている。そこで本発明では、上記の手段によって得られた、個々の周波数における、その周波数で送信している放送局の電界強度を時刻や季節の情報を考慮しながら図1の演算部104において計算し、受信地点の位置から受信できるかどうかを逐次更新し、受信装置に内蔵されたメモリ装置に情報を保存して使用する。
【0066】
ここで、実際に車載用受信機が移動した場合の本発明の実施例を説明する。
【0067】
図5は501に位置する本発明の車載用受信装置を搭載した車両が破線矢印方向へ移動する場合の例を示す。時刻T1では受信機は502を送信点とする放送局によって作られるサービスエリア505の中にいる。
【0068】
図7は図1の演算部およびその周辺のブロックの詳細な説明である。図7の706の演算部は708の位置検出手段であるGPS装置から得られた受信機の正確な位置と時刻の情報およびデータベース707に貯えられている放送局の緯度、経度、空中線電力等の情報を基に図5における送信点502から送信された電波のT1の位置における電界強度を計算する。計算結果がある一定の電界強度以上であることが分かった場合には演算部は送信点502から放送されている放送局のサービスエリア内であると判断して、その周波数情報と放送局のデータを図7の705のメモリ2へ記憶する。本発明を使用するユーザーはメモリ2の内容を図7における703の操作部を用いて呼び出し、受信可能な放送を選択し、受信することができる。
【0069】
続いて本発明による車載用受信機を持つ車両がT2の時刻で示される位置に破線矢印に沿って移動した場合を説明する。706の演算部は受信装置が放送局の電波を受信している、いないに関わりなく、受信装置の現在の位置からデータベースに記憶されている放送局が受信できるかどうかを逐次計算している。時刻T2においては、図5における502を送信点とする放送局のほかに、503を送信点とする放送局からの電波も受信可能であることが電界強度の計算からわかる。そこで図7における706の演算部は、705のメモリ2に対して図5における503を送信点とする放送局からの電波も受信可能になったことを記憶する。このとき、502を送信点とする放送局と503を送信点とする放送局が同じ系列の放送局であった場合には、自動的に周波数を変えることも可能である。さらに、自動的に周波数を変えることによってユーザーは放送を途切れなく聞くことができる。
【0070】
次に、本発明による車載用受信機を持つ車両がT3の時刻で示される位置に破線矢印に沿って移動した場合を考えると、前述の手法で電界強度を計算した結果、図5における503を送信点とする放送局のみ受信可能であるとことになり、図7における705のメモリ2の内容は更新される。ユーザーは操作部から705のメモリ2の内容から任意の受信可能な放送局を選択し受信をすることができる。
【0071】
【表1】
Figure 2004201086
【0072】
表1では図5における時刻T1、T2、T3、T4で、それぞれ受信が可能である放送局名を示したものである。図5における502、503、504をそれぞれ送信点とする放送局名を仮にそれぞれA、B、Cとすると表1は時刻とその時刻に図7における705のメモリ2に記憶される放送局の対応を示している。また、本発明では図7における704のメモリ1に従来の車載用ラジオ受信機によく使われているようなユーザーが好みの放送局の周波数情報を予めプリセットするためのメモリ装置も備えておいてもよい。
【0073】
図5では短波帯および夜間における中波帯を受信する場合に本発明の車載用受信機が搭載された車両が破線矢印方向へ移動する場合の例を示す。先にも述べたように図2に示したように電離層の伝搬が利用できる場合には直接波入感帯204と電離層波入感帯206の中間に不感帯205が発生する。図6では602に位置していた本発明による車載用受信機を持つ車両が破線上を矢印の方向へ進み、時刻S1、S2、S3、S4、S5、S6についてそれぞれの点上の位置にあると仮定した場合の例である。時刻S1では電離層波による受信が可能であるが、S2の時刻の位置に移動した場合には不感帯に入ってしまうため、受信ができなくなる。さらにS3の時刻の位置に移動すると今度は直接波による受信が可能になる。しかし、S4の時刻には再び不感帯に入ってしまうため、受信できなくなる。そしてS5の時刻では再び電離層波による受信が可能になり、S6では電離層による受信も不可能になり、サービスエリアから完全に外れてしまう。
【0074】
【表2】
Figure 2004201086
【0075】
表2は図6において、S1、S2、S3、S4、S5、S6の時間帯に602に送信点を持つ放送局が受信できるか、できないかをまとめたものである。○は受信が可能であり、×は不可能であることを示す。
【0076】
本発明ではより快適な受信を実現するために、以上の処理に加えて以下に述べる処理を行う。
【0077】
本発明の目的とするところは主に2つある。ひとつは受信機が受信できる放送局を自動的に探すことである。この目的は今までに述べた方法で解決した。もうひとつの目的は混信の排除である。従来の技術では放送局からの電波を受信した信号レベルを検出する方法があげられているが、この方法の最大の問題点は信号が目的とする信号なのか、外部からの混信による信号なのかが区別できない。特に夜間の中波帯では遠方に所在する放送局からの混信が激しいが、従来の方法ではこれを排除できなかった。そこで本発明では放送局のデータベースを日本国内の放送局のみならず、空中線電力の大きな放送局については海外の放送局まで広げ、電離層の状態によって伝搬するかどうかを計算することによって混信の可能性を調べることとした。
【0078】
日本国内の放送局で空中線電力の大きなキー局(たとえばNHKラジオ第一の東京放送局など)は、50KWから500KWの空中線電力を持つ。これらの放送局はお互いに混信がおきないように国内では配置されている。ところが、キー局を中継する放送局や比較的出力が小さな地方に所在する放送局については、同一の周波数に存在する場合がある。このような場合、昼間の直接波のみで伝搬するような場合には問題は発生しないが、夜間において電離層波での伝搬が有効になると、遠方の放送局との混信が発生する。特に遠方の放送局が海外に所在している場合には、日本の監督下での周波数や空中線電力の割り当てがされていないため、混信は免れないものであった。
【0079】
そこで本発明では図8に示す方法でこの問題を解決している。図8は受信機の受信可能な周波数帯の下端または上端から、他方の上端または下端へ順次処理する流れを示したものである。本発明ではこの処理を一定の間隔で行い、受信可能な周波数情報を記憶したメモリ装置を更新していくものである。また、処理の途中でデータを読み出す順序たとえば、時刻情報と位置情報を読み出す順番などは入れ替えても問題はない。
【0080】
まず初めに位置検出手段であるGPS装置から、受信地点の位置と現在の時間を取得する。位置情報と時刻情報と放送局のデータベースを元に現在の位置と放送局との距離を求める。続いて時刻情報から現在が日中か夜間かを判断する。日中の場合には中波帯の伝搬は直接波のみによるものと考えてよいから、距離を計算した結果、ある一定の距離以上(たとえば200キロメートル)以内にある放送局のみ電界強度を計算すればよい。
【0081】
もし、夜間であった場合には次の処置をする。夜間の場合は電離層による伝搬距離が延びるため、混信の発生する可能性が大きくなる。また、海外に存在する大電力の放送局からの混信を受ける可能性が高くなる。そこで放送局データベースに記憶されている放送局の属性を参照する。
【0082】
【表3】
Figure 2004201086
【0083】
表3は放送局データベースの例である。表3は中波放送局のデータを示しており、このデータは電子的なデータとして保存されている。
【0084】
表3の531KHzの欄は、放送局名aaaが緯度xxx1経度yyy1を送信点として持ち、これはNHK第一放送のキー局として10KWの空中線電力で送信していることを示している。また同一周波数では、放送局名bbbが緯度xxx2経度yyy2を送信点として持ち、NHK第一放送の中継局として0.1KWの空中線電力で送信していることを示している。
【0085】
一方639KHzの欄を見ると、この周波数には民間放送系列局が2つあり、これらはそれぞれ別々の系列であることが属性に示されている。また、放送局gggについては海外に所在しており、日本語以外の言語で放送を行っていることを示す。夜間の場合この放送局gggが放送局fffなどに混信を与える可能性が高い。そこで、放送局fffのように出力が小さい中継局の場合は電離層波によるサービスエリアを考慮しないほか、このような中継局が存在する周波数は他の場所にも中継局が配置されているので、夜間には受信可能であると判断する電界強度の閾値を上げることによってサービスエリアを小さくするようにする。このことによって昼間計算したサービスエリアの端近傍での他の局の電離層波による混信を回避することが可能である。もちろん、夜間の場合には電離層波によるキー局の電波が十分受信できると期待できるので、そちらの周波数がメモリ装置に記憶されるため、受信に障害は発生しない。
【0086】
図9は中継局など空中線電力が小さいため、夜間に電離層波によるほかの放送局からの混信が発生する恐れのある場合のサービスエリアを示したものであり、904を囲む実線の円は、902を送信点とする昼間のサービスエリアである。昼間には901の位置にある本発明による受信装置を搭載した車両はサービスエリア内にあるため、昼間は周波数情報がメモリ装置に書き込まれる。ところが、この送信点902から送信される空中線電力はデータベースを参照した結果、所定の空中線電力より小さい放送局かデータベースの属性が中継局であるため、夜間には混信の恐れがある。このときにはサービスエリアの閾値を下げて、903を囲む破線の範囲内のみをサービスエリアとする。本発明では901の位置にある受信機は夜間においてはサービスエリアからはずれると判断し、周波数情報はメモリ装置に書き込まれない。
【0087】
ところで、車載用受信装置を用いるときに現在自分が受信できる放送局があるかどうかを無作為に探す場合がある。受信可能な周波数帯を走査(スキャン)させる動作である。このときには任意の周波数で受信できたかどうかを判定するために、受信機の検出した電界強度から、ある一定の値である場合には受信できたと判定してスキャンを停止する特許文献5や、前記周波数をメモリ装置に書き込む技術を開示した特許文献6、特許文献7、特許文献8がある。しかし、先にも述べたように単に電界強度を検出し、閾値として用いるだけであれば混信は排除できない。そこで本発明による受信装置では、海外からの放送局の存在する周波数において海外からの放送局の電界強度を計算した結果、所定以上の電界強度であることがわかった場合には、走査する周波数の対象から除外(マスク)するものである。これによって、無作為に放送局を探す場合に不要な放送局を受信することを排除する効果がある。
【0088】
FM放送を受信する場合において、スポラディックE層による伝搬によって遠方の放送局が受信できる場合においては、これらの放送局は概して受信状態が不安定であり、かつ、FM波特有の混信による抑圧の問題から快適な受信状態を得ることは難しいと考えられるため、排除することが望ましい。
【0089】
このような計算を用いても電離層波を受信するときには電離層の変化に伴ったフェージングとよばれる受信状態の強弱の変化が予測される。本発明では図7の703の操作部を介して、地上波による伝搬のみを受信するように選択できる機能を持たせてある。
【0090】
以上の例では車載用途の受信装置について説明をしてきた。本発明では他にも鉄道車両や船舶等における場合にも同様の効果が期待できる。特に短波帯の受信機については船舶に搭載される場合において効果がある。
【0091】
また、本発明の実施例でGPS装置を用いる理由は、地球上の任意の地点で上空に対して精度よく緯度・経度・高度の位置情報と正確な時刻を得られるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車載用ラジオ受信機の例。
【図2】放送局電波の伝搬経路の説明図。
【図3】地上波による放送局のサービスエリアの説明図。
【図4】地上波と電離層波による放送局のサービスエリアと不感帯の例の説明図。
【図5】本発明が適用された車載用ラジオ受信機を搭載した車両が移動するのにともなって受信できる放送局が変化する例を説明する図。
【図6】本発明が適用された車載用ラジオ受信機を搭載した車両が移動するのにともなって受信できる放送局が変化する例を説明する図。
【図7】本発明の演算部周辺の詳細なブロック図。
【図8】実施例のシステムの動作を示すフローチャート。
【図9】日中に対して夜間の直接波によるサービスエリア内と判断する範囲を変更した例の説明図。
【図10】従来のラジオ受信機の例。
【符号の説明】
101 受信アンテナ
102 表示部
103 スピーカー
104 演算部
105 地図表示装置
106 GPSアンテナ
107 地図データベース
108 位置検出部
109 放送局データベース
110 操作部
111 受信部
201 送信点
202 電離層
203 地球
204 直接波入感地帯
205 不感帯
206 電離層波入感地帯
207〜210 伝搬経路
301 受信地点の位置
302〜304 放送局の送信点
305〜307 放送局のサービスエリア
401 受信地点の位置
402 放送局の送信点
403 電離層伝搬によるサービスエリア
404 不感地帯
405 直接波によるサービスエリア
501 受信地点の位置
502 放送局の送信点A
503 放送局の送信点B
504 放送局の送信点C
505 放送局Aのサービスエリア
506 放送局Bのサービスエリア
507 放送局Cのサービスエリア
601 受信地点の位置
602 送信点
603 電離層伝搬によるサービスエリア
604 不感地帯
605 直接波によるサービスエリア
701 表示部
702 受信部
703 操作部
704 メモリ1
705 メモリ2
706 演算部
707 データベース
708 GPS装置
901 受信地点の位置
902 送信点
903 破線円内は夜間の直接波によるサービスエリア
904 実線円内は昼間の直接波によるサービスエリア
1001 受信アンテナ
1002 表示部
1003 スピーカー
1004 受信部
1005 操作部

Claims (14)

  1. 放送局の電波を受信することを目的とする受信手段と、
    前記受信手段に受信周波数を随時読み出すため周波数情報を保持するメモリ装置と、
    受信地点の位置および時刻と日付を測定するための位置検出手段と、
    受信地点の時刻を基に受信をする周波数に対応した電離層の状況を把握できる演算処理手段と、
    放送局の送信所の位置、空中線電力、前記放送局が主として持いる使用言語、所属する系列名、キー局または中継局であることを示す属性の情報を記憶したデータベースを持ち、
    前記受信手段、前記位置検出手段、前記演算手段を組み合わせることによって、受信地点の位置から前記データベースに記憶したそれぞれの放送局の送信所までの電界強度を計算し、受信している時刻と日付から前記周波数の電波伝搬状況を推測した結果、受信地点は前記放送局を受信可能であると判断できるサービスエリア内にあり、かつ前記データベースの情報をもとに前記受信地点の位置および時刻において前記周波数に対する他の放送局の妨害がなく所望の放送が受信可能かどうかを逐次判別し、
    前記メモリ装置に前記周波数の情報を更新することを特徴とするラジオ受信装置。
  2. 前記データベースに記憶した放送局の属性のひとつである系列情報をもとに、前記位置検出手段によって得られた受信地点の位置が移動することに伴って任意の放送局のサービスエリアから受信可能である同一系列の属性を持つ放送局の周波数に自動的に同調を取ることを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
  3. 受信可能な全ての周波数について、前記位置検出手段によって得られた受信地点の位置情報と前記データベースに記憶されている放送局の送信所の位置および前記放送局の空中線電力から、前記受信点での電界強度を計算し、一定以上の電界強度が得られる放送局のみを選別し、受信装置のメモリ装置に前記選別された放送局の周波数情報を記憶することを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
  4. 位置検出手段によって得られた受信地点の位置および時刻と日付の情報をもとに一定の時間間隔で計算を実行し、周波数情報の記憶を更新することを特徴とする請求項3に記載のラジオ受信装置。
  5. 受信装置および前記データベースに記憶したそれぞれの放送局の位置と放送局の空中線電力をもとに位置検出手段によって得られた受信地点の位置から前記放送局までの電界強度を計算し、受信可能であるかどうかを判別する電界強度の閾値を位置検出手段によって得られた時刻情報をもとに変化させることを特徴とする請求項3に記載のラジオ受信装置。
  6. 位置検出手段によって得られた受信地点の位置と前記データベースに記憶した放送局の送信所の位置から両者の距離を計算し、位置検出手段によって得られた時刻および日付の情報、前記データベースに記憶された前記放送局の空中線電力の情報をもとに、受信可能な全ての周波数について、前記位置検出手段によって得られた受信地点の位置情報と前記データベースに記憶されている放送局の送信所の位置および前記放送局の空中線電力から、前記受信点での電界強度の計算を省略し、前記放送局の周波数情報をメモリ装置から消去することを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
  7. 位置検出手段によって得られた受信地点の位置と前記データベースに記憶した放送局の送信所の位置から両者の距離を計算し、位置検出手段によって得られた時刻および日付の情報から予測される電離層の状態からその電波の伝搬経路が地表波のものであるか、電離層波のものであるのかを区別することができることを特徴とする請求項3に記載のラジオ受信装置。
  8. 前記データベースに記憶した放送局のうち、海外に存在し、かつ受信を所望としない言語で放送される放送局であり、受信地点の位置情報と前記データベースに記憶されている放送局の送信所の位置および前記放送局の空中線電力から、前記受信点での電界強度を計算した結果、受信点での電界強度が一定の値を超えるものについて、メモリ装置から前記周波数の情報を除外することを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
  9. 前記データベースに記憶した放送局のうち、キー局の電波を中継する中継局の属性を持つ放送局または一定の空中線電力以下である放送局のうち、電離層波で電波が伝搬されると予測されるものについては、受信装置のメモリ装置から周波数情報を除外することを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
  10. 受信地点の位置情報と前記データベースに記憶されている放送局の送信所の位置および前記放送局の空中線電力から、前記受信点での電界強度を計算した結果、地上波のみの伝搬経路によって到達する放送局のみを選択できる機能を持つことを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
  11. 放送局が送信する電波は、中波帯、短波帯もしくは超短波帯のものであることを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
  12. 位置および時刻と日付を測定する位置検出手段は、全地球測位システムであることを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
  13. 周波数を任意に記憶できるメモリ装置と、受信地点の位置情報とデータベースに記憶されている放送局の送信所の位置情報および前記放送局の空中線電力から、受信地点での電界強度を計算し、一定以上の電界強度が得られる放送局の周波数情報が登録されるメモリ装置とを持ち、かつ両者を切り替えて使用できることを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
  14. 受信可能周波数帯を所定の周波数間隔で走査できる機能を持ち、かつ前記データベースに記憶した放送局のうち、海外に存在し、かつ受信を所望としない言語で放送される放送局であり、受信地点の位置情報と前記データベースに記憶されている放送局の送信所の位置および前記放送局の空中線電力から、前記受信点での電界強度を計算した結果、受信点での電界強度が一定の値を超えたため、メモリ装置から除外された周波数情報または前記データベースに記憶した放送局のうち、キー局の電波を中継する中継局の属性を持つ放送局または一定の空中線電力以下である放送局のうち、電離層波で電波が伝搬されると予測されるため、メモリ装置から除外された周波数情報については走査する過程をスキップすることを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008177737A (ja) * 2007-01-17 2008-07-31 Alpine Electronics Inc Fm受信機

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