JP2004200798A - Mpegトランスポートストリーム生成装置、mpegトランスポートストリーム記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの意図した録画開始シーンからの再生を実現し、再生開始画像以前や再生終了画像以降のストリームデータといった余分なデータを記録せずに記録効率を向上させる。
【解決手段】外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコーダ2と、前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示す記録開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示す記録終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加する記録指示パケット付加手段3とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコーダ2と、前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示す記録開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示す記録終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加する記録指示パケット付加手段3とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮された映像や音声より成るMPEGトランスポートストリームを記録再生するためのトランスポートストリーム生成装置およびトランスポートストリーム記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2000年12月よりBSデジタル放送が開始されており、さらに2003年には地上波デジタル放送も一部地域で開始される予定である。また、2011年にはアナログ放送が全廃される予定であり、放送はアナログ方式からデジタル方式に大きく移行している。
【0003】
デジタル放送では、限られた伝送帯域を有効利用するためにMPEG方式で画像データを圧縮しパケット化したトランスポートストリームで伝送されている(以後、MPEG−TSと略す)。
【0004】
MPEG方式は、画像間の相関性を利用した動き補償予測符号化方式であり、複数の画像フレームでGOP(Group Of Pictures)を構成している。GOPは、I画像(フレーム内符号化画像)、P画像(フレーム間予測符号化画像)、およびB画像(双方向予測符号化画像)から成る。
【0005】
GOP先頭はI画像で、これは画像間の相関は利用せずフレーム内で符号化された画像である。よって、I画像のMPEGデータのみで画像データにデコードできる。
【0006】
それに対し、P画像およびB画像は画像間の相関を利用して符号化した画像であるので、その画像のMPEGデータのみではデコードできない。よって、MPEG画像のデコードはI画像からしか開始できない。
【0007】
以下、図10を参照して、入力される映像・音声信号をMPEG方式で符号化し多重化したMPEG−TSをディスクに記録する従来のトランスポートストリーム記録再生装置の構成および動作を説明する。
【0008】
エンコーダ部1001では映像・音声信号を常時エンコードしてトランスポートストリームを出力している。このとき、図に示すように、トランスポートストリームは、外部機器へ対して出力するようにしてもよい。
【0009】
記録再生処理部1002では記録開始指示を受けて、記録再生処理部1002の動作と連動するスイッチ1003の制御により、エンコーダ部1001の入力を受け、当該記録開始指示直後のトランスポートパケットより記録を開始し、記録終了指示を受けると、スイッチ1003を切断し、当該記録終了指示直前のパケットまでで、記録を終了する。
【0010】
記録再生処理部1002においては、記録時にI画像の先頭パケット位置を検出し記録ディスク上に管理しておき、その管理情報に基づいてI画像の先頭パケットから再生を開始してデコーダ部1004でデコードし、セレクタ1005から出力することで再生開始時の高速でノイズレスな出画が実現できる(例えば、特許文献1参照)。なお、再生以外の場合には入力される映像・音声信号はセレクタ1005を経てそのまま外部へ出力される。また、再生の場合には再生されるMPEG−TSをデコーダ1004でデコードした映像・音声信号がセレクタ1005を経て外部へ出力される。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−158971号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術によるトランスポートストリーム記録再生装置の動作は以上のようなものであるが、エンコーダ部1001は、常時エンコード動作を行っているため、映像・音声信号を視聴しているユーザが、記録開始指示を行ったタイミングで実際に視聴していた映像のフレームと、そのタイミングでエンコードされている画像フレームとは、通常一致しない。
【0013】
この場合、図11に示すように、記録再生処理部1002においては、記録開始指示直後のパケットデータ(図中「記録開始点」)より記録は開始されるが、再生時においては、デコーダ1004は、再生されるパケットデータのうちI画像のものからしかデコード開始できないので、結果的に記録開始画像がユーザが意図したものと時間的にずれてしまう。図11に示す例においては、ユーザが記録開始指示に視聴していた入力画像フレームが#3であるのに対し、デコードされるのは、フレーム#8からと言うことになり、ずれが生じているのが分かる。
【0014】
また、デコーダ部1004は、デコード終了画像は、その直後にI画像あるいはP画像が来るようにデコードを行わなければならないが、図12に示すように、記録終了指示時にエンコーダ部1001によりエンコードされたパケットデータがB画像を含む場合には、その部分のパケットデータはデコードされないこととなり、記録終了画像も、ユーザが意図したものと時間的にずれてしまう。図12に示す例においては、ユーザが記録終了指示に視聴していた入力画像フレームが#7であるのに対し、デコードされるのは、フレーム#2までと言うことになり、ずれが生じているのが分かる。
【0015】
さらに、再生開始画像以前のストリームデータ(図11の記録開始点から再生開始点までのパケットデータ1100)や再生終了画像以降のストリームデータ(図12の再生終了点から記録終了点までのパケットデータ1200)といった余分なデータを記録することになり、記録再生処理部1002の記録効率の低下を招く。
【0016】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、ユーザの意図した録画開始シーンからの再生を実現し、再生開始画像以前や再生終了画像以降のストリームデータといった余分なデータを記録せずに記録効率を向上させるMPEGトランスポートストリーム生成装置およびそれを用いた記録再生装置等を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の本発明は、外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード手段(2)と、
前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加手段(3)とを備え、
前記エンコード手段は、前記エンコード動作の前後にも、少なくともPCRパケットを出力し続けるMPEGトランスポートストリーム生成装置である。
【0018】
また、第2の本発明は、前記エンコード開始指示パケットおよび前記エンコード終了指示パケットは、前記エンコードされたMPEGトランスポートストリーム中に存在しない所定のPIDを有するパケットである第1の本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置である。
【0019】
また、第3の本発明は、前記エンコード手段から出力されたMPEGトランスポートストリームをデコードするデコード手段(6)と、
前記エンコード手段と前記エンコード制御指示パケット付加手段との間に設けられた遅延部(17)とを備え、
前記遅延部は、前記入力された映像信号および/または音声信号が前記エンコード手段によりエンコードされ、前記デコード手段によりデコードされるまでの期間以上の時間、前記エンコード手段からの出力を遅延して前記前記エンコード制御指示パケット付加手段へ出力する第1の本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置である。
【0020】
また、第4の本発明は、第1から第3のいずれかの本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置により生成されたMPEGトランスポートストリームを記録する記録手段(4、5)を備え、
前記記録手段は、前記エンコード開始指示パケットを検出すると記録動作を開始し、前記エンコード終了指示パケットを検出すると記録動作を終了するMPEGトランスポートストリーム記録再生装置である。
【0021】
また、第5の本発明は、外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード手段(2)と、
前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加手段(3)と、
前記MPEGトランスポートストリームを記録する記録手段(4、5)を備え、
前記記録手段は、前記エンコード開始指示パケットを検出すると記録動作を開始し、前記エンコード終了指示パケットを検出すると記録動作を終了するMPEGトランスポートストリーム記録再生装置である。
【0022】
また、第6の本発明は、外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード工程と、
前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加工程とを備え、
前記エンコード工程は、前記エンコード動作の前後にも、少なくともPCRパケットを出力し続けるMPEGトランスポートストリーム生成方法である。
【0023】
また、第7の本発明は、第6の本発明のMPEGトランスポートストリーム生成方法により生成されたMPEGトランスポートストリームを記録する記録工程を備え、
前記記録工程は、前記エンコード開始指示パケットを検出すると記録動作を開始し、前記エンコード終了指示パケットを検出すると記録動作を終了するMPEGトランスポートストリーム記録再生方法である。
【0024】
また、第8の本発明は、第1の本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置の、外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード手段と、前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0025】
また、第9の本発明は、第8の本発明のプログラムを担持した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図9を用いて説明する。
【0027】
(実施の形態1)
図1を参照して、本実施の形態1のMPEGトランスポートストリーム記録再生装置の構成および動作を説明する。入力端子1からの映像音声信号101はエンコーダ2に入力されると同時にセレクタ7を経て端子8より出力される。
【0028】
通常、ユーザはこの出力映像音声信号101をセレクタ7からスルーさせて、端子8に接続されたTV(図示せず)に入力して視聴している。
【0029】
ユーザが記録開始の操作入力を行うと、記録開始指示201がエンコーダ2に入力される。
【0030】
エンコーダ2は記録開始指示を受けてデータ圧縮を開始し、映像音声信号101を映像音声パケットにMPEG符号化によるデータ圧縮すると共に、記録指示パケット挿入部3に記録開始指示パケットの挿入を指示する。なお、ここでデータ圧縮とは、本発明のエンコードと同義である。
【0031】
記録指示パケット挿入部3では、エンコーダ2からの挿入指示203を受けて記録先頭の映像音声パケットの直前に記録開始指示パケットを挿入する。
【0032】
また、ユーザが記録終了の操作入力を行うと、記録終了指示201′がエンコーダ2に入力され、映像音声信号101のデータ圧縮を終了する。そして、記録指示パケット挿入部3では、最後にデータ圧縮して得られた、記録最終の映像音声パケットの直後に記録終了指示パケットを挿入する。
【0033】
記録開始指示パケットおよび記録終了指示パケットには、エンコーダ出力の映像音声パケット列であるMPEGトランスポートストリーム(以下MPEG−TSと呼ぶ)202に存在しない特定のPIDを付与する。
【0034】
記録指示パケットの挿入されたMPEG−TS202について、図2および図3を用いて説明する。
【0035】
図2は記録開始時のMPEG−TSの構成を示す。
【0036】
エンコーダ2では記録開始指示時の入力映像フレーム(この図ではFrame#1)をGOP(Group of picture)先頭ピクチャとして映像のデータ圧縮を開始する。この記録先頭のGOPはGOP単独でデコードできる構造いわゆるClosed GOPである必要がある。
【0037】
Closed GOPのピクチャ構造の一例としては、図2に示すように映像先頭のピクチャをIピクチャ(フレーム内符号化ピクチャ)として符号化し、続いて2つのピクチャを1つ前を参照ピクチャとするPピクチャ(フレーム間予測符号化ピクチャ)として符号化する。
【0038】
それ以降は、PピクチャとBピクチャ(双方向予測符号化ピクチャ)より構成されている。M=3/N=6とすればI(0)・P(1)・P(2)・P(5)・B(3)・B(4)となる。
【0039】
ここで、()内の数字はMPEGデコード後のピクチャ出画順番を示す。
【0040】
2番目のGOP以降は前のGOP内のピクチャを参照ピクチャとするOpenGOPとする。先頭GOP同様にM=3/N=6とすればI(2)・B(0)・B(1)・P(5)・B(3)・B(4)となる。
【0041】
このようにすることで、先頭GOPは先頭ピクチャから全てのピクチャをデコードできるし、2番目のGOP以降はOpen GOP構造なので圧縮率を高めることができる。なお、図2には映像パケットしか記載してないが、音声パケットも記録先頭の映像フレームに対応するものからが多重されている。
【0042】
図3は記録終了時のMPEG−TSの構成を示す。
【0043】
エンコーダ2では記録終了指示時の入力映像フレームをGOP最終ピクチャとして、全てのピクチャが正しくデコードできるGOP構造にして映像のデータ圧縮を終了する。
【0044】
一例としては、図3に示すように最終GOPのピクチャ数が5の場合では、I(2)・B(0)・B(1)・P(3)・P(4)のような構造にすればよい。
【0045】
エンコーダ2はユーザからの記録開始指示が無い期間あるいは記録終了指示以降は映像音声信号101のデータ圧縮を行っていないのでMPEG−TSを出力しなくても良いが、記録再生処理部5でのパケット毎に付与するタイムスタンプ生成用の基準クロックやMPEGデコーダのシステムクロックを入力されるMPEG−TSに同期させるために、エンコード動作の有無に関係なく、図4に示すようにPSI(Program Specification Information)パケットとPCR(Program Clock Reference)パケットとのみからなるMPEG−TSを出力し続ける。このとき、PSIパケットおよびPCRパケットのみからなるMPEG−TSは、記録再生処理部5に出力されるが、記録はされない。また、エンコーダ2から、図示しない外部機器へMPEGトランスポートストリームを出力する場合も、エンコード動作の有無に関係なく、このPSIパケットおよびPCRパケットのみからなるMPEG−TSを常時出力し続けるようにする。なお、PCRパケットのPIDが既知であればPCRパケットのみをMPEGトランスポートストリームとして出力するようにしても良い。
【0046】
記録指示パケット挿入部3からのMPEG−TS301は、MPEG−TS伝送路を経て記録指示パケット検出部4と記録再生処理部5とに入力される。なお、MPEG−TS伝送路は1つの機器内のMPEG−TSバスでも良いし、2つ以上の機器のデジタルインタフェース(例えば、IEEE1394)間のMPEG−TS伝送路でも良い。
【0047】
記録指示パケット検出部4では、PIDが特定値であるパケットを記録開始指示パケットとして検出し、記録再生処理部5に通知する。記録再生処理部5では、検出した記録開始指示パケットの次のパケットより記録媒体への記録を開始する。
【0048】
また再生時には、記録媒体に記録されたMPEG−TSは記録時のパケットタイミングを保持して記録再生処理部5より出力される。
【0049】
記録再生処理部5の詳細な構成および動作を、図5を用いて説明する。
【0050】
まず、記録動作を説明する。入力されるMPEG−TS301はタイムスタンプ付加部9とPCR検出部10とに入力される。PCR検出部10ではMPEG−TS内のPCR値を検出し、検出したPCR値をタイムスタンプ生成部11に通知する。
【0051】
タイムスタンプ生成部11は、内部に27MHzクロック基準のSTC(System Time Clock)カウンタを持っており、このカウンタは抽出したPCR値に同期するように制御される。
【0052】
タイムスタンプ付加部9では、パケット到着時刻に相当するSTCカウンタ値をタイムスタンプとしてパケット毎に付与して記録する。例えば、188バイトのパケットデータに対し、先頭に4バイトのタイムスタンプを付与する。
【0053】
タイムスタンプが付与されたパケットはスイッチ12に入力される。記録開始指示401を受けてスイッチ12はONされ、それ以降のパケットデータが記録処理部13を経て記録媒体14に記録される。
【0054】
また、記録終了指示401を受けるとスイッチ12はOFFされ、それ以降のパケットデータは記録されない。
【0055】
記録処理部13では、記録媒体に適した誤り訂正データの付加や記録変調を行なう。
【0056】
次に、再生動作を説明する。記録媒体14より再生された再生信号は再生処理部15に入力され復調処理・誤り訂正処理を経てタイムスタンプ付きのパケットデータとして再生され、タイムスタンプ同期出力部16に入力される。
【0057】
タイムスタンプ同期部16では、パケットに付与されているタイムスタンプに同期してパケットを出力する。
【0058】
これにより記録再生部5に入力されたパケットタイミングと同一のタイミングでパケット列501が再生出力される。
【0059】
記録再生処理部5より再生されたMPEG−TS501はデコーダ6に入力されデータ伸張されて映像音声信号601に復号される。
【0060】
復号された映像音声信号601はセレクタ7を経て端子8より出力される。
【0061】
次に、図6は、本実施の形態の別の構成図である。以下、図6を参照して、本実施の形態の別の構成の動作について、図1に示す構成の場合との違いについてのみ説明する。
【0062】
入力端子1からの映像音声信号101はエンコーダ2に入力される。
【0063】
エンコーダ2は映像音声信号101のMPEG符号化によるデータ圧縮を行ない、映像と音声とがパケット化され多重されたMPEG−TS204を生成し出力する。
【0064】
MPEG−TS204はセレクタ7を経てデコーダ6に入力され、映像音声信号602に復号して端子8より出力される。通常、ユーザはこの出力映像音声信号602をTVに入力して視聴している。ユーザが記録開始操作すると、記録開始指示302が記録指示パケット挿入部3に入力される。
【0065】
MPEG−TS204は遅延部17で一定時間遅延した後、記録指示パケット挿入部3に入力されており、ユーザが記録開始を指示した映像フレームから記録するようにフレーム先頭に記録開始指示パケットが挿入される。ただし、遅延部17での遅延時間は、入力される映像音声信号101をエンコードしデコードして映像音声信号602に戻すまでの処理時間以上である必要がある。
【0066】
この様な構成により、記録開始指示時点ではユーザが視聴している画像フレームよりエンコードを開始し、記録開始指示パケットにより記録開始点をパケット精度で記録部に対し指示することで、I画像の先頭パケットから正確に記録できる。
【0067】
また、記録終了指示時点では最終画像フレームまでデコード出来るように最終GOPを構成してエンコードを終了し、記録終了指示パケットにより記録終了点を指示することで、最終画像の最終パケットまで正確に記録できる。
【0068】
これにより、ユーザが意図した記録開始画像フレームから記録終了画像フレームまでを正確に記録できるし、冗長なパケットデータの記録も無いため、記録効率の低下も生じない。
【0069】
(実施の形態2)
図7を参照して、本実施の形態2のMPEGトランスポートストリーム生成装置の構成および動作を説明する。ただし実施の形態1と同様の点は省略し、相違点を中心に述べる。
【0070】
入力端子1からの映像音声信号101はエンコーダ2に入力されると同時にセレクタ7を経て端子8より出力される。
【0071】
通常、ユーザはこの出力映像音声信号101をセレクタ7からスルーさせて、端子8に接続されたTV(図示せず)に入力して視聴している。
【0072】
ユーザが記録開始の操作入力を行うと、記録開始指示201がエンコーダ2に入力される。
【0073】
エンコーダ2は記録開始指示を受けて、映像音声信号101のMPEG符号化によるデータ圧縮を開始し、映像音声信号101の映像と音声とが、映像音声パケット化され多重されたMPEGトランスポートストリーム(MPEG−TS)202を生成し出力する。また、エンコーダ2はデータ圧縮を開始すると共に、記録指示パケット挿入部3に記録開始指示パケットの挿入を指示する。
【0074】
記録指示パケット挿入部3ではエンコーダ2からの挿入指示203を受けて記録先頭の映像音声パケットの直前に記録開始指示パケットを挿入する。
【0075】
また、ユーザが記録終了の操作入力を行うと、記録終了指示201′がエンコーダ2に入力され、映像音声信号101のデータ圧縮を終了する。
【0076】
そして、記録指示パケット挿入部3では、最後にデータ圧縮して得られた、記録最終の映像音声パケットの直後に記録終了指示パケットを挿入する。
【0077】
記録指示パケット挿入部3からのMPEG−TS301は端子18(デジタルインタフェースで例えばIEEE1394)より出力される。
【0078】
端子18より出力されるMPEG−TS301は外部の記録機器に入力され、記録開始指示パケットと記録終了指示パケットで挟まれたパケット列を記録する。
【0079】
一方、外部の記録機器より再生されるMPEG−TSは端子19に入力される。
【0080】
MPEG−TS191はデコーダ6に入力され、データ伸張されて映像・音声信号601に復号される。
【0081】
復号された映像・音声信号601はセレクタ7を経て端子8より出力される。
【0082】
図8は本実施の形態の別の構成図である。以下、図8を参照して、本実施の形態の別の構成の動作について、図7に示す構成の場合との違いについてのみ説明する。
【0083】
入力端子1からの映像音声信号101はエンコーダ2に入力される。
【0084】
エンコーダ2は映像音声信号101のMPEG符号化によるデータ圧縮を行ない、映像と音声とがパケット化され多重されたMPEG−TS204を生成し出力する。
【0085】
MPEG−TS204はセレクタ7を経てデコーダ6に入力され、映像音声信号602に復号して端子8より出力される。
【0086】
通常、ユーザはこの出力映像音声信号602をTVに入力して視聴している。
【0087】
ユーザが記録開始操作すると、記録開始指示302が記録指示パケット挿入部3に入力される。
【0088】
MPEG−TS204は遅延部17で一定時間遅延した後、記録指示パケット挿入部3に入力されており、ユーザが記録開始を指示した映像フレームから記録するようにフレーム先頭に記録開始指示パケットが挿入される。
【0089】
ただし、遅延部17での遅延時間は、入力される映像音声信号101をエンコードしデコードして映像音声信号602に戻すまでの処理時間以上である必要がある。
【0090】
この様な構成により、記録開始指示時点ではユーザが視聴している画像フレームよりエンコードを開始し、記録開始指示パケットにより記録開始点をパケット精度で外部記録機器に対して指示することで、外部記録機器ではI画像の先頭パケットから正確に記録できる。
【0091】
また、記録終了指示時点では最終画像フレームまでデコード出来るように最終GOPを構成してエンコードを終了し、記録終了指示パケットにより記録終了点を指示することで、外部記録機器では最終画像の最終パケットまで正確に記録できる。
【0092】
これにより外部記録機器では、ユーザが意図した記録開始画像フレームから記録終了画像フレームまでを正確に記録できるし、冗長なパケットデータの記録も無いため、記録効率の低下も生じない。
【0093】
(実施の形態3)
図9を参照して、本実施の形態3のMPEGトランスポートストリーム記録再生装置の構成および動作を説明する。ただし実施の形態1、2と同様の点は省略し、相違点を中心に述べる。
【0094】
入力端子20からは、記録指示パケットを含むMPEG−TS205が入力される。ただし、MPEG−TS205は、例えば、第2の実施の形態で説明したトランスポートストリーム生成装置より出力されるものである。
【0095】
入力されるMPEG−TS205は記録指示パケット検出部4と記録再生処理部5に入力される。
【0096】
記録指示パケット検出部4では、MPEG−TS205内の各パケットのPIDを比較することで記録開始指示パケットと記録終了指示パケットを検出し、記録再生処理部5に通知する。
【0097】
記録再生処理部5では、検出した記録開始指示パケットの次のパケットより記録媒体への記録を開始し、記録終了指示パケットの直前のパケットまでで記録を終了する。
【0098】
また再生時には、記録媒体に記録されたMPEG−TSは記録時のパケットタイミングを保持して記録再生処理部5より出力される。
【0099】
記録再生処理部5より再生出力されるMPEG−TS211は端子21より出力される。出力されたMPEG−TS211は、外部のデコーダ機器にて映像音声信号に復号されて、TV等の外部機器にて視聴される。
【0100】
この様な構成により、MPEG−TS内の記録開始指示パケットを検出しその直後のパケットより記録を開始することで、ユーザが視聴していた時の映像フレームをI画像の先頭パケットとして、正確に記録できる。また、記録終了指示パケットを検出しその直前のパケットまでで記録を終了することで、最終画像の最終パケットまで正確に記録できる。
【0101】
これにより、MPEG−TSのみの入力に対し、ユーザが意図した記録開始画像フレームから記録終了画像フレームまでを正確に記録できるし、冗長なパケットデータの記録も無いため、記録効率の低下も生じない。
【0102】
なお、上記の各実施の形態において、トランスポートストリーム記録再生装置は本発明のMPEGトランスポートストリーム記録再生装置に、トランスポートストリーム生成装置は本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置にそれぞれ相当し、パケット、映像音声パケットは本発明のMPEGトランスポートパケットに相当する。
【0103】
またエンコーダ2は本発明のエンコード手段に相当し、記録指示パケット挿入部3は本発明のエンコード制御指示パケット付加手段に相当し、デコーダ6は本発明のデコーダに相当し、遅延部17は本発明の遅延部に相当し、記録指示パケット検出部4および記録再生処理部5は、本発明の記録手段に相当する。また、記録開始指示パケットは本発明のエンコード開始指示パケットに相当し、記録終了指示パケットは本発明のエンコード終了指示パケットに相当する。また、上記の説明においては、映像音声信号101をエンコードおよび記録の対象としたが、本発明は、映像信号、音声信号のいずれか一方を対象としてもよい。
【0104】
なお、本発明のプログラムは、上述した本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置またはMPEGトランスポートストリーム記録再生装置の全部または一部の手段(または、装置、素子、回路、部等)の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムであってもよい。
【0105】
また、本発明の記録媒体は、上述した本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置またはMPEGトランスポートストリーム記録再生装置の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する記録媒体であってもよい。
【0106】
なお、本発明の上記「一部の手段(または、装置、素子、回路、部等)」、本発明の上記「一部のステップ(または、工程、動作、作用等)」とは、それらの複数の手段またはステップの内の、幾つかの手段またはステップを意味し、あるいは、一つの手段またはステップの内の、一部の機能または一部の動作を意味するものである。
【0107】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0108】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0109】
また、本発明のデータ構造としては、データベース、データフォーマット、データテーブル、データリスト、データの種類などを含む。
【0110】
また、記録媒体としては、ROM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波等が含まれる。
【0111】
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
【0112】
また、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0113】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、記録開始指示時点から記録終了指示時点までのユーザが視聴している映像音声信号を正確に記録再生することができ、冗長なデータの記録も発生しないため、記録効率の低下も生じないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるトランスポートストリーム記録再生装置の構成を示すブロック図
【図2】記録開始時の入力画像とエンコードストリームとの構成を示す概略図
【図3】記録終了時の入力画像とエンコードストリームとの構成を示す概略図
【図4】記録開始指示パケットと記録終了指示パケットを含むエンコードストリームのパケット構成を示す概略図
【図5】本発明の実施の形態1におけるトランスポートストリーム記録再生装置において、記録再生処理部の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態1におけるトランスポートストリーム記録再生装置の別の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態2におけるトランスポートストリーム生成装置の構成を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態2におけるトランスポートストリーム生成装置の別の構成を示すブロック図
【図9】本発明の実施の形態3におけるトランスポートストリーム記録再生装置の構成を示すブロック図
【図10】従来のトランスポートストリーム記録再生装置の構成を示すブロック図
【図11】従来のトランスポートストリーム記録再生装置における、記録開始指示時の記録開始点と再生時の再生開始点との関係を示す概略図
【図12】従来のトランスポートストリーム記録再生装置における、記録終了指示時の記録終了点と再生時の再生終了点との関係を示す概略図
【符号の説明】
2 エンコーダ
3 記録指示パケット挿入部
4 記録指示パケット検出部
5 記録再生処理部
6 デコーダ
7 セレクタ
9 タイムスタンプ付加部
10 PCR抽出部
11 タイムスタンプ生成部
12 スイッチ
13 記録処理部
14 記録媒体
15 再生処理部
16 タイムスタンプ同期出力部
17 遅延部
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮された映像や音声より成るMPEGトランスポートストリームを記録再生するためのトランスポートストリーム生成装置およびトランスポートストリーム記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2000年12月よりBSデジタル放送が開始されており、さらに2003年には地上波デジタル放送も一部地域で開始される予定である。また、2011年にはアナログ放送が全廃される予定であり、放送はアナログ方式からデジタル方式に大きく移行している。
【0003】
デジタル放送では、限られた伝送帯域を有効利用するためにMPEG方式で画像データを圧縮しパケット化したトランスポートストリームで伝送されている(以後、MPEG−TSと略す)。
【0004】
MPEG方式は、画像間の相関性を利用した動き補償予測符号化方式であり、複数の画像フレームでGOP(Group Of Pictures)を構成している。GOPは、I画像(フレーム内符号化画像)、P画像(フレーム間予測符号化画像)、およびB画像(双方向予測符号化画像)から成る。
【0005】
GOP先頭はI画像で、これは画像間の相関は利用せずフレーム内で符号化された画像である。よって、I画像のMPEGデータのみで画像データにデコードできる。
【0006】
それに対し、P画像およびB画像は画像間の相関を利用して符号化した画像であるので、その画像のMPEGデータのみではデコードできない。よって、MPEG画像のデコードはI画像からしか開始できない。
【0007】
以下、図10を参照して、入力される映像・音声信号をMPEG方式で符号化し多重化したMPEG−TSをディスクに記録する従来のトランスポートストリーム記録再生装置の構成および動作を説明する。
【0008】
エンコーダ部1001では映像・音声信号を常時エンコードしてトランスポートストリームを出力している。このとき、図に示すように、トランスポートストリームは、外部機器へ対して出力するようにしてもよい。
【0009】
記録再生処理部1002では記録開始指示を受けて、記録再生処理部1002の動作と連動するスイッチ1003の制御により、エンコーダ部1001の入力を受け、当該記録開始指示直後のトランスポートパケットより記録を開始し、記録終了指示を受けると、スイッチ1003を切断し、当該記録終了指示直前のパケットまでで、記録を終了する。
【0010】
記録再生処理部1002においては、記録時にI画像の先頭パケット位置を検出し記録ディスク上に管理しておき、その管理情報に基づいてI画像の先頭パケットから再生を開始してデコーダ部1004でデコードし、セレクタ1005から出力することで再生開始時の高速でノイズレスな出画が実現できる(例えば、特許文献1参照)。なお、再生以外の場合には入力される映像・音声信号はセレクタ1005を経てそのまま外部へ出力される。また、再生の場合には再生されるMPEG−TSをデコーダ1004でデコードした映像・音声信号がセレクタ1005を経て外部へ出力される。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−158971号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術によるトランスポートストリーム記録再生装置の動作は以上のようなものであるが、エンコーダ部1001は、常時エンコード動作を行っているため、映像・音声信号を視聴しているユーザが、記録開始指示を行ったタイミングで実際に視聴していた映像のフレームと、そのタイミングでエンコードされている画像フレームとは、通常一致しない。
【0013】
この場合、図11に示すように、記録再生処理部1002においては、記録開始指示直後のパケットデータ(図中「記録開始点」)より記録は開始されるが、再生時においては、デコーダ1004は、再生されるパケットデータのうちI画像のものからしかデコード開始できないので、結果的に記録開始画像がユーザが意図したものと時間的にずれてしまう。図11に示す例においては、ユーザが記録開始指示に視聴していた入力画像フレームが#3であるのに対し、デコードされるのは、フレーム#8からと言うことになり、ずれが生じているのが分かる。
【0014】
また、デコーダ部1004は、デコード終了画像は、その直後にI画像あるいはP画像が来るようにデコードを行わなければならないが、図12に示すように、記録終了指示時にエンコーダ部1001によりエンコードされたパケットデータがB画像を含む場合には、その部分のパケットデータはデコードされないこととなり、記録終了画像も、ユーザが意図したものと時間的にずれてしまう。図12に示す例においては、ユーザが記録終了指示に視聴していた入力画像フレームが#7であるのに対し、デコードされるのは、フレーム#2までと言うことになり、ずれが生じているのが分かる。
【0015】
さらに、再生開始画像以前のストリームデータ(図11の記録開始点から再生開始点までのパケットデータ1100)や再生終了画像以降のストリームデータ(図12の再生終了点から記録終了点までのパケットデータ1200)といった余分なデータを記録することになり、記録再生処理部1002の記録効率の低下を招く。
【0016】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、ユーザの意図した録画開始シーンからの再生を実現し、再生開始画像以前や再生終了画像以降のストリームデータといった余分なデータを記録せずに記録効率を向上させるMPEGトランスポートストリーム生成装置およびそれを用いた記録再生装置等を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の本発明は、外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード手段(2)と、
前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加手段(3)とを備え、
前記エンコード手段は、前記エンコード動作の前後にも、少なくともPCRパケットを出力し続けるMPEGトランスポートストリーム生成装置である。
【0018】
また、第2の本発明は、前記エンコード開始指示パケットおよび前記エンコード終了指示パケットは、前記エンコードされたMPEGトランスポートストリーム中に存在しない所定のPIDを有するパケットである第1の本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置である。
【0019】
また、第3の本発明は、前記エンコード手段から出力されたMPEGトランスポートストリームをデコードするデコード手段(6)と、
前記エンコード手段と前記エンコード制御指示パケット付加手段との間に設けられた遅延部(17)とを備え、
前記遅延部は、前記入力された映像信号および/または音声信号が前記エンコード手段によりエンコードされ、前記デコード手段によりデコードされるまでの期間以上の時間、前記エンコード手段からの出力を遅延して前記前記エンコード制御指示パケット付加手段へ出力する第1の本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置である。
【0020】
また、第4の本発明は、第1から第3のいずれかの本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置により生成されたMPEGトランスポートストリームを記録する記録手段(4、5)を備え、
前記記録手段は、前記エンコード開始指示パケットを検出すると記録動作を開始し、前記エンコード終了指示パケットを検出すると記録動作を終了するMPEGトランスポートストリーム記録再生装置である。
【0021】
また、第5の本発明は、外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード手段(2)と、
前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加手段(3)と、
前記MPEGトランスポートストリームを記録する記録手段(4、5)を備え、
前記記録手段は、前記エンコード開始指示パケットを検出すると記録動作を開始し、前記エンコード終了指示パケットを検出すると記録動作を終了するMPEGトランスポートストリーム記録再生装置である。
【0022】
また、第6の本発明は、外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード工程と、
前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加工程とを備え、
前記エンコード工程は、前記エンコード動作の前後にも、少なくともPCRパケットを出力し続けるMPEGトランスポートストリーム生成方法である。
【0023】
また、第7の本発明は、第6の本発明のMPEGトランスポートストリーム生成方法により生成されたMPEGトランスポートストリームを記録する記録工程を備え、
前記記録工程は、前記エンコード開始指示パケットを検出すると記録動作を開始し、前記エンコード終了指示パケットを検出すると記録動作を終了するMPEGトランスポートストリーム記録再生方法である。
【0024】
また、第8の本発明は、第1の本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置の、外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード手段と、前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0025】
また、第9の本発明は、第8の本発明のプログラムを担持した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図9を用いて説明する。
【0027】
(実施の形態1)
図1を参照して、本実施の形態1のMPEGトランスポートストリーム記録再生装置の構成および動作を説明する。入力端子1からの映像音声信号101はエンコーダ2に入力されると同時にセレクタ7を経て端子8より出力される。
【0028】
通常、ユーザはこの出力映像音声信号101をセレクタ7からスルーさせて、端子8に接続されたTV(図示せず)に入力して視聴している。
【0029】
ユーザが記録開始の操作入力を行うと、記録開始指示201がエンコーダ2に入力される。
【0030】
エンコーダ2は記録開始指示を受けてデータ圧縮を開始し、映像音声信号101を映像音声パケットにMPEG符号化によるデータ圧縮すると共に、記録指示パケット挿入部3に記録開始指示パケットの挿入を指示する。なお、ここでデータ圧縮とは、本発明のエンコードと同義である。
【0031】
記録指示パケット挿入部3では、エンコーダ2からの挿入指示203を受けて記録先頭の映像音声パケットの直前に記録開始指示パケットを挿入する。
【0032】
また、ユーザが記録終了の操作入力を行うと、記録終了指示201′がエンコーダ2に入力され、映像音声信号101のデータ圧縮を終了する。そして、記録指示パケット挿入部3では、最後にデータ圧縮して得られた、記録最終の映像音声パケットの直後に記録終了指示パケットを挿入する。
【0033】
記録開始指示パケットおよび記録終了指示パケットには、エンコーダ出力の映像音声パケット列であるMPEGトランスポートストリーム(以下MPEG−TSと呼ぶ)202に存在しない特定のPIDを付与する。
【0034】
記録指示パケットの挿入されたMPEG−TS202について、図2および図3を用いて説明する。
【0035】
図2は記録開始時のMPEG−TSの構成を示す。
【0036】
エンコーダ2では記録開始指示時の入力映像フレーム(この図ではFrame#1)をGOP(Group of picture)先頭ピクチャとして映像のデータ圧縮を開始する。この記録先頭のGOPはGOP単独でデコードできる構造いわゆるClosed GOPである必要がある。
【0037】
Closed GOPのピクチャ構造の一例としては、図2に示すように映像先頭のピクチャをIピクチャ(フレーム内符号化ピクチャ)として符号化し、続いて2つのピクチャを1つ前を参照ピクチャとするPピクチャ(フレーム間予測符号化ピクチャ)として符号化する。
【0038】
それ以降は、PピクチャとBピクチャ(双方向予測符号化ピクチャ)より構成されている。M=3/N=6とすればI(0)・P(1)・P(2)・P(5)・B(3)・B(4)となる。
【0039】
ここで、()内の数字はMPEGデコード後のピクチャ出画順番を示す。
【0040】
2番目のGOP以降は前のGOP内のピクチャを参照ピクチャとするOpenGOPとする。先頭GOP同様にM=3/N=6とすればI(2)・B(0)・B(1)・P(5)・B(3)・B(4)となる。
【0041】
このようにすることで、先頭GOPは先頭ピクチャから全てのピクチャをデコードできるし、2番目のGOP以降はOpen GOP構造なので圧縮率を高めることができる。なお、図2には映像パケットしか記載してないが、音声パケットも記録先頭の映像フレームに対応するものからが多重されている。
【0042】
図3は記録終了時のMPEG−TSの構成を示す。
【0043】
エンコーダ2では記録終了指示時の入力映像フレームをGOP最終ピクチャとして、全てのピクチャが正しくデコードできるGOP構造にして映像のデータ圧縮を終了する。
【0044】
一例としては、図3に示すように最終GOPのピクチャ数が5の場合では、I(2)・B(0)・B(1)・P(3)・P(4)のような構造にすればよい。
【0045】
エンコーダ2はユーザからの記録開始指示が無い期間あるいは記録終了指示以降は映像音声信号101のデータ圧縮を行っていないのでMPEG−TSを出力しなくても良いが、記録再生処理部5でのパケット毎に付与するタイムスタンプ生成用の基準クロックやMPEGデコーダのシステムクロックを入力されるMPEG−TSに同期させるために、エンコード動作の有無に関係なく、図4に示すようにPSI(Program Specification Information)パケットとPCR(Program Clock Reference)パケットとのみからなるMPEG−TSを出力し続ける。このとき、PSIパケットおよびPCRパケットのみからなるMPEG−TSは、記録再生処理部5に出力されるが、記録はされない。また、エンコーダ2から、図示しない外部機器へMPEGトランスポートストリームを出力する場合も、エンコード動作の有無に関係なく、このPSIパケットおよびPCRパケットのみからなるMPEG−TSを常時出力し続けるようにする。なお、PCRパケットのPIDが既知であればPCRパケットのみをMPEGトランスポートストリームとして出力するようにしても良い。
【0046】
記録指示パケット挿入部3からのMPEG−TS301は、MPEG−TS伝送路を経て記録指示パケット検出部4と記録再生処理部5とに入力される。なお、MPEG−TS伝送路は1つの機器内のMPEG−TSバスでも良いし、2つ以上の機器のデジタルインタフェース(例えば、IEEE1394)間のMPEG−TS伝送路でも良い。
【0047】
記録指示パケット検出部4では、PIDが特定値であるパケットを記録開始指示パケットとして検出し、記録再生処理部5に通知する。記録再生処理部5では、検出した記録開始指示パケットの次のパケットより記録媒体への記録を開始する。
【0048】
また再生時には、記録媒体に記録されたMPEG−TSは記録時のパケットタイミングを保持して記録再生処理部5より出力される。
【0049】
記録再生処理部5の詳細な構成および動作を、図5を用いて説明する。
【0050】
まず、記録動作を説明する。入力されるMPEG−TS301はタイムスタンプ付加部9とPCR検出部10とに入力される。PCR検出部10ではMPEG−TS内のPCR値を検出し、検出したPCR値をタイムスタンプ生成部11に通知する。
【0051】
タイムスタンプ生成部11は、内部に27MHzクロック基準のSTC(System Time Clock)カウンタを持っており、このカウンタは抽出したPCR値に同期するように制御される。
【0052】
タイムスタンプ付加部9では、パケット到着時刻に相当するSTCカウンタ値をタイムスタンプとしてパケット毎に付与して記録する。例えば、188バイトのパケットデータに対し、先頭に4バイトのタイムスタンプを付与する。
【0053】
タイムスタンプが付与されたパケットはスイッチ12に入力される。記録開始指示401を受けてスイッチ12はONされ、それ以降のパケットデータが記録処理部13を経て記録媒体14に記録される。
【0054】
また、記録終了指示401を受けるとスイッチ12はOFFされ、それ以降のパケットデータは記録されない。
【0055】
記録処理部13では、記録媒体に適した誤り訂正データの付加や記録変調を行なう。
【0056】
次に、再生動作を説明する。記録媒体14より再生された再生信号は再生処理部15に入力され復調処理・誤り訂正処理を経てタイムスタンプ付きのパケットデータとして再生され、タイムスタンプ同期出力部16に入力される。
【0057】
タイムスタンプ同期部16では、パケットに付与されているタイムスタンプに同期してパケットを出力する。
【0058】
これにより記録再生部5に入力されたパケットタイミングと同一のタイミングでパケット列501が再生出力される。
【0059】
記録再生処理部5より再生されたMPEG−TS501はデコーダ6に入力されデータ伸張されて映像音声信号601に復号される。
【0060】
復号された映像音声信号601はセレクタ7を経て端子8より出力される。
【0061】
次に、図6は、本実施の形態の別の構成図である。以下、図6を参照して、本実施の形態の別の構成の動作について、図1に示す構成の場合との違いについてのみ説明する。
【0062】
入力端子1からの映像音声信号101はエンコーダ2に入力される。
【0063】
エンコーダ2は映像音声信号101のMPEG符号化によるデータ圧縮を行ない、映像と音声とがパケット化され多重されたMPEG−TS204を生成し出力する。
【0064】
MPEG−TS204はセレクタ7を経てデコーダ6に入力され、映像音声信号602に復号して端子8より出力される。通常、ユーザはこの出力映像音声信号602をTVに入力して視聴している。ユーザが記録開始操作すると、記録開始指示302が記録指示パケット挿入部3に入力される。
【0065】
MPEG−TS204は遅延部17で一定時間遅延した後、記録指示パケット挿入部3に入力されており、ユーザが記録開始を指示した映像フレームから記録するようにフレーム先頭に記録開始指示パケットが挿入される。ただし、遅延部17での遅延時間は、入力される映像音声信号101をエンコードしデコードして映像音声信号602に戻すまでの処理時間以上である必要がある。
【0066】
この様な構成により、記録開始指示時点ではユーザが視聴している画像フレームよりエンコードを開始し、記録開始指示パケットにより記録開始点をパケット精度で記録部に対し指示することで、I画像の先頭パケットから正確に記録できる。
【0067】
また、記録終了指示時点では最終画像フレームまでデコード出来るように最終GOPを構成してエンコードを終了し、記録終了指示パケットにより記録終了点を指示することで、最終画像の最終パケットまで正確に記録できる。
【0068】
これにより、ユーザが意図した記録開始画像フレームから記録終了画像フレームまでを正確に記録できるし、冗長なパケットデータの記録も無いため、記録効率の低下も生じない。
【0069】
(実施の形態2)
図7を参照して、本実施の形態2のMPEGトランスポートストリーム生成装置の構成および動作を説明する。ただし実施の形態1と同様の点は省略し、相違点を中心に述べる。
【0070】
入力端子1からの映像音声信号101はエンコーダ2に入力されると同時にセレクタ7を経て端子8より出力される。
【0071】
通常、ユーザはこの出力映像音声信号101をセレクタ7からスルーさせて、端子8に接続されたTV(図示せず)に入力して視聴している。
【0072】
ユーザが記録開始の操作入力を行うと、記録開始指示201がエンコーダ2に入力される。
【0073】
エンコーダ2は記録開始指示を受けて、映像音声信号101のMPEG符号化によるデータ圧縮を開始し、映像音声信号101の映像と音声とが、映像音声パケット化され多重されたMPEGトランスポートストリーム(MPEG−TS)202を生成し出力する。また、エンコーダ2はデータ圧縮を開始すると共に、記録指示パケット挿入部3に記録開始指示パケットの挿入を指示する。
【0074】
記録指示パケット挿入部3ではエンコーダ2からの挿入指示203を受けて記録先頭の映像音声パケットの直前に記録開始指示パケットを挿入する。
【0075】
また、ユーザが記録終了の操作入力を行うと、記録終了指示201′がエンコーダ2に入力され、映像音声信号101のデータ圧縮を終了する。
【0076】
そして、記録指示パケット挿入部3では、最後にデータ圧縮して得られた、記録最終の映像音声パケットの直後に記録終了指示パケットを挿入する。
【0077】
記録指示パケット挿入部3からのMPEG−TS301は端子18(デジタルインタフェースで例えばIEEE1394)より出力される。
【0078】
端子18より出力されるMPEG−TS301は外部の記録機器に入力され、記録開始指示パケットと記録終了指示パケットで挟まれたパケット列を記録する。
【0079】
一方、外部の記録機器より再生されるMPEG−TSは端子19に入力される。
【0080】
MPEG−TS191はデコーダ6に入力され、データ伸張されて映像・音声信号601に復号される。
【0081】
復号された映像・音声信号601はセレクタ7を経て端子8より出力される。
【0082】
図8は本実施の形態の別の構成図である。以下、図8を参照して、本実施の形態の別の構成の動作について、図7に示す構成の場合との違いについてのみ説明する。
【0083】
入力端子1からの映像音声信号101はエンコーダ2に入力される。
【0084】
エンコーダ2は映像音声信号101のMPEG符号化によるデータ圧縮を行ない、映像と音声とがパケット化され多重されたMPEG−TS204を生成し出力する。
【0085】
MPEG−TS204はセレクタ7を経てデコーダ6に入力され、映像音声信号602に復号して端子8より出力される。
【0086】
通常、ユーザはこの出力映像音声信号602をTVに入力して視聴している。
【0087】
ユーザが記録開始操作すると、記録開始指示302が記録指示パケット挿入部3に入力される。
【0088】
MPEG−TS204は遅延部17で一定時間遅延した後、記録指示パケット挿入部3に入力されており、ユーザが記録開始を指示した映像フレームから記録するようにフレーム先頭に記録開始指示パケットが挿入される。
【0089】
ただし、遅延部17での遅延時間は、入力される映像音声信号101をエンコードしデコードして映像音声信号602に戻すまでの処理時間以上である必要がある。
【0090】
この様な構成により、記録開始指示時点ではユーザが視聴している画像フレームよりエンコードを開始し、記録開始指示パケットにより記録開始点をパケット精度で外部記録機器に対して指示することで、外部記録機器ではI画像の先頭パケットから正確に記録できる。
【0091】
また、記録終了指示時点では最終画像フレームまでデコード出来るように最終GOPを構成してエンコードを終了し、記録終了指示パケットにより記録終了点を指示することで、外部記録機器では最終画像の最終パケットまで正確に記録できる。
【0092】
これにより外部記録機器では、ユーザが意図した記録開始画像フレームから記録終了画像フレームまでを正確に記録できるし、冗長なパケットデータの記録も無いため、記録効率の低下も生じない。
【0093】
(実施の形態3)
図9を参照して、本実施の形態3のMPEGトランスポートストリーム記録再生装置の構成および動作を説明する。ただし実施の形態1、2と同様の点は省略し、相違点を中心に述べる。
【0094】
入力端子20からは、記録指示パケットを含むMPEG−TS205が入力される。ただし、MPEG−TS205は、例えば、第2の実施の形態で説明したトランスポートストリーム生成装置より出力されるものである。
【0095】
入力されるMPEG−TS205は記録指示パケット検出部4と記録再生処理部5に入力される。
【0096】
記録指示パケット検出部4では、MPEG−TS205内の各パケットのPIDを比較することで記録開始指示パケットと記録終了指示パケットを検出し、記録再生処理部5に通知する。
【0097】
記録再生処理部5では、検出した記録開始指示パケットの次のパケットより記録媒体への記録を開始し、記録終了指示パケットの直前のパケットまでで記録を終了する。
【0098】
また再生時には、記録媒体に記録されたMPEG−TSは記録時のパケットタイミングを保持して記録再生処理部5より出力される。
【0099】
記録再生処理部5より再生出力されるMPEG−TS211は端子21より出力される。出力されたMPEG−TS211は、外部のデコーダ機器にて映像音声信号に復号されて、TV等の外部機器にて視聴される。
【0100】
この様な構成により、MPEG−TS内の記録開始指示パケットを検出しその直後のパケットより記録を開始することで、ユーザが視聴していた時の映像フレームをI画像の先頭パケットとして、正確に記録できる。また、記録終了指示パケットを検出しその直前のパケットまでで記録を終了することで、最終画像の最終パケットまで正確に記録できる。
【0101】
これにより、MPEG−TSのみの入力に対し、ユーザが意図した記録開始画像フレームから記録終了画像フレームまでを正確に記録できるし、冗長なパケットデータの記録も無いため、記録効率の低下も生じない。
【0102】
なお、上記の各実施の形態において、トランスポートストリーム記録再生装置は本発明のMPEGトランスポートストリーム記録再生装置に、トランスポートストリーム生成装置は本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置にそれぞれ相当し、パケット、映像音声パケットは本発明のMPEGトランスポートパケットに相当する。
【0103】
またエンコーダ2は本発明のエンコード手段に相当し、記録指示パケット挿入部3は本発明のエンコード制御指示パケット付加手段に相当し、デコーダ6は本発明のデコーダに相当し、遅延部17は本発明の遅延部に相当し、記録指示パケット検出部4および記録再生処理部5は、本発明の記録手段に相当する。また、記録開始指示パケットは本発明のエンコード開始指示パケットに相当し、記録終了指示パケットは本発明のエンコード終了指示パケットに相当する。また、上記の説明においては、映像音声信号101をエンコードおよび記録の対象としたが、本発明は、映像信号、音声信号のいずれか一方を対象としてもよい。
【0104】
なお、本発明のプログラムは、上述した本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置またはMPEGトランスポートストリーム記録再生装置の全部または一部の手段(または、装置、素子、回路、部等)の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムであってもよい。
【0105】
また、本発明の記録媒体は、上述した本発明のMPEGトランスポートストリーム生成装置またはMPEGトランスポートストリーム記録再生装置の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する記録媒体であってもよい。
【0106】
なお、本発明の上記「一部の手段(または、装置、素子、回路、部等)」、本発明の上記「一部のステップ(または、工程、動作、作用等)」とは、それらの複数の手段またはステップの内の、幾つかの手段またはステップを意味し、あるいは、一つの手段またはステップの内の、一部の機能または一部の動作を意味するものである。
【0107】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0108】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0109】
また、本発明のデータ構造としては、データベース、データフォーマット、データテーブル、データリスト、データの種類などを含む。
【0110】
また、記録媒体としては、ROM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波等が含まれる。
【0111】
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
【0112】
また、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0113】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、記録開始指示時点から記録終了指示時点までのユーザが視聴している映像音声信号を正確に記録再生することができ、冗長なデータの記録も発生しないため、記録効率の低下も生じないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるトランスポートストリーム記録再生装置の構成を示すブロック図
【図2】記録開始時の入力画像とエンコードストリームとの構成を示す概略図
【図3】記録終了時の入力画像とエンコードストリームとの構成を示す概略図
【図4】記録開始指示パケットと記録終了指示パケットを含むエンコードストリームのパケット構成を示す概略図
【図5】本発明の実施の形態1におけるトランスポートストリーム記録再生装置において、記録再生処理部の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態1におけるトランスポートストリーム記録再生装置の別の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態2におけるトランスポートストリーム生成装置の構成を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態2におけるトランスポートストリーム生成装置の別の構成を示すブロック図
【図9】本発明の実施の形態3におけるトランスポートストリーム記録再生装置の構成を示すブロック図
【図10】従来のトランスポートストリーム記録再生装置の構成を示すブロック図
【図11】従来のトランスポートストリーム記録再生装置における、記録開始指示時の記録開始点と再生時の再生開始点との関係を示す概略図
【図12】従来のトランスポートストリーム記録再生装置における、記録終了指示時の記録終了点と再生時の再生終了点との関係を示す概略図
【符号の説明】
2 エンコーダ
3 記録指示パケット挿入部
4 記録指示パケット検出部
5 記録再生処理部
6 デコーダ
7 セレクタ
9 タイムスタンプ付加部
10 PCR抽出部
11 タイムスタンプ生成部
12 スイッチ
13 記録処理部
14 記録媒体
15 再生処理部
16 タイムスタンプ同期出力部
17 遅延部
Claims (9)
- 外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード手段と、
前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加手段とを備え、
前記エンコード手段は、前記エンコード動作の前後にも、少なくともPCRパケットを出力し続けるMPEGトランスポートストリーム生成装置。 - 前記エンコード開始指示パケットおよび前記エンコード終了指示パケットは、前記エンコードされたMPEGトランスポートストリーム中に存在しない所定のPIDを有するパケットである請求項1に記載のMPEGトランスポートストリーム生成装置。
- 前記エンコード手段から出力されたMPEGトランスポートストリームをデコードするデコード手段と、
前記エンコード手段と前記エンコード制御指示パケット付加手段との間に設けられた遅延部とを備え、
前記遅延部は、前記入力された映像信号および/または音声信号が前記エンコード手段によりエンコードされ、前記デコード手段によりデコードされるまでの期間以上の時間、前記エンコード手段からの出力を遅延して前記エンコード制御指示パケット付加手段へ出力する請求項1に記載のMPEGトランスポートストリーム生成装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載のMPEGトランスポートストリーム生成装置により生成されたMPEGトランスポートストリームを記録する記録手段を備え、
前記記録手段は、前記エンコード開始指示パケットを検出すると記録動作を開始し、前記エンコード終了指示パケットを検出すると記録動作を終了するMPEGトランスポートストリーム記録再生装置。 - 外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード手段と、
前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加手段と、
前記MPEGトランスポートストリームを記録する記録手段を備え、
前記記録手段は、前記エンコード開始指示パケットを検出すると記録動作を開始し、前記エンコード終了指示パケットを検出すると記録動作を終了するMPEGトランスポートストリーム記録再生装置。 - 外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード工程と、
前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加工程とを備え、
前記エンコード工程は、前記エンコード動作の前後にも、少なくともPCRパケットを出力し続けるMPEGトランスポートストリーム生成方法。 - 請求項6に記載のMPEGトランスポートストリーム生成方法により生成されたMPEGトランスポートストリームを記録する記録工程を備え、
前記記録工程は、前記エンコード開始指示パケットを検出すると記録動作を開始し、前記エンコード終了指示パケットを検出すると記録動作を終了するMPEGトランスポートストリーム記録再生方法。 - 請求項1に記載のMPEGトランスポートストリーム生成装置の、外部からの制御により、入力する映像信号および/または音声信号を、複数のMPEGトランスポートパケットを含むMPEGトランスポートストリームにエンコードするエンコード手段と、前記外部からの制御によるエンコード開始の位置を示すエンコード開始指示パケットを、最初にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの前に付加し、前記外部からの制御によるエンコード終了の位置を示すエンコード終了指示パケットを、最後にエンコードされた前記MPEGトランスポートパケットの後に付加するエンコード制御指示パケット付加手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項8に記載のプログラムを担持した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。
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JP2002364199A JP2004200798A (ja) | 2002-12-16 | 2002-12-16 | Mpegトランスポートストリーム生成装置、mpegトランスポートストリーム記録再生装置 |
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JP2009177619A (ja) * | 2008-01-25 | 2009-08-06 | Panasonic Corp | 画像記録装置、画像再生装置、記録媒体、画像記録方法及びプログラム |
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2002
- 2002-12-16 JP JP2002364199A patent/JP2004200798A/ja active Pending
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