JP2004199764A - 光記録媒体 - Google Patents

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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Abstract

【課題】光記録媒体において、当該光記録媒体のROM領域に含まれる情報に付加して目視判別可能な情報を持った光記録媒体を提供することである。即ち、予め記録情報が存在している光記録媒体において、当該光記録媒体中の情報を識別し、含まれる情報の数や概容量を予見することができる光記録媒体を提供することであり、また、不正コピーを防止することのできる当該光記録媒体を提供することであり、さらに、前記光記録媒体が持つ特徴を検査用光記録媒体として応用できる光記録媒体を提供すること。
【解決手段】予め記録情報が存在している円盤状の光記録媒体において、ピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)の変化にともなう反射率の変化により目視判別可能な任意の情報が形成されていることを特徴とする光記録媒体。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め記録情報が存在している光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今における情報量の増大とパーソナルコンピュータの急速な普及に伴い、高密度かつ高速で大量のデータの記録、再生が可能であるディスクドライブが商品化され普及してきている。このため情報の提供および配布には、レーザービームの照射により再生を行なうこのディスクドライブ装置に対する光記録媒体であるCD−ROMやDVD−ROMといった再生専用ディスクが汎用されている。前記光記録媒体を利用することで1枚の光記録媒体中に含まれている多種類あるいは大容量のコンピュータソフトや画像、文書等の情報を一度に速く読み出し、ハードディスク等の他ドライブへ高速で転送することが可能となっている。また、前記の情報提供用の再生専用ディスクの機能に加え、既存の情報を持つ光記録媒体中に記録可能な領域を持ち、前記記録可能領域に新たな情報を付加することが可能であるハイブリッドディスクも普及し始めている。このディスクでは、例えば、当該媒体中に含まれているコンピューターソフトを利用して同一媒体上に必要な情報を追記することで当該光記録媒体の使い勝手を向上することができ、また、例えば前記コンピューターソフトの古いコンテンツを新しいバージョンにアップグレードさせることで、新たに余分なROMディスクを所持・使用する必要が解消されるなどの利点を持つ。
【0003】
しかし、前記のような再生専用ディスクおよびハイブリッドディスクに含まれる情報は多岐に亘っており、1枚の光記録媒体に含まれている記録情報の種類が多数に及ぶことがある。このためディスクドライブ装置により前記光記録媒体を再生させる前に、前記の情報提供/配布用光記録媒体に含まれる情報を予め判別することが望ましいが、現在の光記録媒体においては再生しないと分からないものがほとんどである。また、前記情報の数や各情報が持つ概容量、あるいは光記録媒体そのものについても、同様に再生前に予見することは実使用上困難である。
また、前記のような予め情報を持つ再生専用ディスクおよびハイブリッドディスクは、光記録媒体内がRAM領域のみで構成されている記録用ディスクを用いることで容易にコピーすることができる。情報が不正コピーされるため、予め情報が存在する元々の光記録媒体の原本性が損なわれるのみならず、光記録媒体中に個人情報や機密事項が含まれる場合の情報管理の安全性に問題が生じる。
【0004】
これまでの予め情報が記録されているROM領域を持つ光記録媒体は、その保持している情報を形成しているnTピットの面積の目安となる、ピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)がある同一のnを持つピット同士で、同一光記録媒体内でほぼ不変」が前提になっている。例えば、特許文献1には、ピット部分とランド部分の長さの比率を可視画像を構成するための各面積単位内で変えることにより、画像濃淡を可視的に表示することが記載されているが、これは、光ディスク上に絵や文字などの可視画像を表示させることを目的としており、本発明とは趣旨が異なる。また、記録される信号がランダムパターンであり、再生してもそれ自身では意味を成さないため、情報記録領域としてこの技術を使用することは不可能である。
特許文献2には、ピット間中に浅い凹部を設け二段ピット状にすることで、ビジュアルウォーターマークを表示することが記載されているが、この技術は、効果を目視可能な文字パターンの生成と、読み取りエラー発生防止に求めており、本発明と趣旨が異なる。また、二段ピットを作成することは露光機の特性上困難を伴なう上に、二段ピットでは再生信号が意味を成さなくなるので、情報記録領域としてこの技術を使用するのは不可能である。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−231616号公報(第2頁第1欄第3〜第39行目の特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開2002−123983号公報(第2頁第1欄第3〜第33行目の特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、光記録媒体において、当該光記録媒体のROM領域に含まれる情報に付加して目視判別可能な情報を持った光記録媒体を提供することである。
即ち、本発明では、上記における課題を解決するため、以下の項目を目的とする。予め記録情報が存在している光記録媒体において、当該光記録媒体中の情報を識別し、含まれる情報の数や概容量を予見することができる光記録媒体を提供することであり、また、不正コピーを防止することのできる当該光記録媒体を提供することであり、さらに、前記光記録媒体が持つ特徴を検査用光記録媒体として応用できる光記録媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために鋭意検討した結果、光記録媒体中に予め存在している記録情報を構成するピットの幅(W)と長さ(L)の積(W)×(L)を変化させることにより記録部分の反射率が変化することを見出し、本発明に至った。
すなわち、上記課題は、本発明の(1)「予め記録情報が存在している円盤状の光記録媒体において、ピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)の変化にともなう反射率の変化により目視判別可能な任意の情報が形成されていることを特徴とする光記録媒体」;
(2)「目視判別可能なある情報が同心円状に存在することを特徴とする前記第(1)項に記載の光記録媒体」;
(3)「目視判別可能なある情報が放射状に存在することを特徴とする前記第(1)項に記載の光記録媒体」;
(4)「目視判別可能なある情報が任意の文字あるいは絵などの形態で画像情報を形成することを特徴とする前記第(1)項に記載の光記録媒体」;
(5)「光記録媒体中への情報付加が可能な記録領域をも併せ持つハイブリッドディスクであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れかに記載の光記録媒体」により達成される。
【0008】
また、上記課題は、本発明の(6)「任意の情報に従ってスタンパ露光時のデューティーで変化させることによってピットの長さ(L)を変化させピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)を変化させることを特徴とする前記第(1)項乃至記第(5)項の何れかに記載の光記録媒体を製造する方法」により達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の具体的な手段について説明する。
本発明における光記録媒体は、記録情報が予め設定されているROM領域と共に、記録可能な記録領域が同一媒体内に存在するハイブリッドディスクである。本発明で使用される光記録媒体の形態の一例を図1に示す。本発明の光記録媒体は、同一媒体内に予め情報が記録されたROM領域(3)と情報付加が可能である記録可能領域(4)を有するもので、ROM領域は当該光記録媒体の任意の場所に設定することができるが、図1のようにクランプエリア(2)の外端のディスク最内周部から設定することが安定した信号品質好適を得られるため好適である。
【0010】
また、本発明で使用される光記録媒体の層構成の一例を図2に示す。基本的な構成は、予め記録されているROM領域を構成するピット部および記録可能である記録領域を構成する案内溝を有する基板(5)上に記録層(6)、反射層(7)、オーバーコート層(8)を有する。さらに好ましくは、オーバーコート層上に印刷層(9)、基板鏡面に、ハードコート層(10)を有する。
【0011】
基板の材料は成型性、光学特性、コストの点で優れているポリカーボネート樹脂が好ましい。当該光記録媒体のROM部では、使用する基板中にあるピットの幅を0.40〜0.75μm、深さを2500〜3300Åとすることが信号特性上好適である。また、記録領域を構成する案内溝(グルーブ)は、幅を0.25〜0.75μm、案内溝の深さを150〜1250Åとすることが望ましい。さらに基板の厚さは1.2mmが好適とされる。ROM部のピット間には、記録領域の案内溝程度の深さを持ちピットと分離しているダミーピットあるいはピットと連続している案内溝を設けてもよい。
【0012】
記録層としては、2,2,3,3−テトラフロロプロパノール等のフッ素アルコールと、2−メトキシエタノールやエチレングリコールジメチルエーテル等との混合溶媒に、フタロシアニン系色素やシアニン系色素などを溶解させた色素液材料が、記録感度や速度が極めて良好なため適している。記録層の成膜には、これらの色素液材料をスピンコーティングにより塗布することが量産性および膜質等に優れているため好適であり、その膜厚は求める信号特性によって任意に決定することができるが、100〜500nmと設定するのが好適とされる。
【0013】
反射層としては、AuやAgなどの金属材料を用いることができる。このような反射層は各種気相成長法によって形成できるが、量産性、膜質等に優れているスパッタリング法により成膜するのが好適である。反射層の膜厚は記録層と同程度とするのが好適であるが、100nm近傍とするのが望ましい。
反射層の上には、その酸化防止としてオーバーコート層を有することが望ましい。オーバーコート層としてはスピンコートで作製した紫外線硬化樹脂が一般的であり、その厚さはエラーの増大防止や機械特性の観点より、3〜15μmとするのが好適である。また、ハードコート層もオーバーコート層と同様に、スピンコートで作製した紫外線硬化樹脂が一般的であり、その厚さは耐擦傷性や機械特性の観点より2〜6μmが好適である。また、必要に応じて導電性の材料を混入させ帯電防止を図り、埃等の付着を防止することも効果的である。
【0014】
予め情報が記録されているROM領域を持つ光記録媒体は、そのROM領域が信号幅がnT(nは所定の値、Tはクロック時間:信号の変調に用いるクロックの周期に相当する時間)に該当するピットで形成されている。この部分は0信号および1信号で構成される2値パルス信号が変調されており、所定周波数のクロックに基づいてランダムな長さを持つピットが様々なピット間隔で存在している。これまでの予め情報が記録されているROM領域を持つ光記録媒体は、その保持している情報を形成しているnTピットの面積の目安となる、ピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)がある同一のnを持つピット同士において、同一光記録媒体内でほぼ不変であった。本発明においては、ピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)が変化していることが有効である。ROM領域中で(W)×(L)値を変化させた特徴を含む基板は、基板成形用スタンパのスタンパ作製条件を変更することで容易に作製することができる。スタンパは通常、ガラス原盤へのフォトレジスト材料塗布工程、レーザー露光工程、現像工程、電鋳工程により作製されるが、レーザー露光工程においてプリマスタリングにより用意した情報に従ってレーザー露光条件を変更することで所望のnTピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)がある同一のnを持つnTピット同士において同一光記録媒体内で変化されているROM領域を有するスタンパを得ることが可能となる。このとき、図3に示すとおりピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)が変化することにより、光記録媒体のROM領域中それぞれの記録部分の反射率が直線的に変化することを見出した。このことから、前記光記録媒体を構成する基板のROM領域中に濃淡のコントラストが形成され、この濃淡のコントラストは基板上に色素液材料から成る記録層および反射層を成膜することで、より目視判別が可能なレベルまで鮮明にすることが可能である。
【0015】
また、前記光記録媒体のROM領域中でピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)を変化させるためには、ピットの長さ(L)を変化させることがより有効である。(W)×(L)値を変化させるためには、ピットの幅(W)を変化させる方法とピットの長さ(L)を変化させる方法の二通りがあり、前者のピットの幅(W)を変化させる方法は、図4に示すとおりスタンパ製造のレーザー露光行程中、ピットの露光パワーを変化させることでガラス原盤上のフォトレジスト材料の溶融により原盤上に形成されるnTピットの幅が変化することに由来する。また、後者のピットの長さ(L)を変化させる方法は、ピット露光中にピットのデューティを変化させることで実現することができる。ここで述べているデューティとは、時定数に対するピットの露光時間の比である。図5にはデューティ変化による3Tピットの長さの変化の一例を示している。しかし二通りの方法のうち前者では、図4に示すようにあるピット露光パワーを越えた場合、それ以上露光パワーを増加させてもピットの幅が広がらなくなる。また、高パワーによるピット露光は、レーザー光源や光源から原盤上までの光路・焦点設定など、露光機の光学系環境へ対する負担が大きい。故に比較的容易で環境負担が少なく、デューティ変化によってピットの長さ(L)が直線的に変化する後者の方法がピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)を変化させることに対して有効である。
【0016】
以上のような方法を用いてピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)を変化させることによって、光記録媒体に存在するROM領域中の反射率を変化させ目視判別可能なある情報を持たせるとき、この反射率の変化による目視判別可能なある情報が同心円状に存在していることが有効であった。つまり、このようなピットを所持している基板は図6に示すように、ROM領域中の各反射率領域がバンド状に構成されており、このことで濃淡のコントラストが半径方向に縞状に形成していることが目視で分かるものとなる。このような構成は、ピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)を単位トラックごと、あるいは単位時間ごと、あるいは決まった半径領域ごとで変化させることで作ることが可能である。この特性を利用することで、当該光記録媒体のROM領域に含まれている記録情報を判別したり、記録情報の数を目視で確認することができ、また、予め当該光記録媒体に含まれている情報の内容が既知である場合、各情報が持つ概記録容量を予見することも可能となる。また、(W)×(L)の値が単位トラックごと、単位時間ごと、あるいは決まった半径領域で変化することによって複数の信号特性を持つ光記録媒体を得ることができ、当該光記録媒体の異なる信号特性を持つ各領域の信号を再生し、その良否を判定することでディスクドライブの作動状態を検査し再生能力を判定することができる検査用光記録媒体として活用することも可能である。ここで述べている信号特性とは、反射率やジッタ、ラジアルコントラスト、I/Itop、I11/Itop、プッシュプル信号強度、アシンメトリ、CNR of Wobble、エラーレート、クロストークおよびラジアルノイズである。さらにまた、当該光記録媒体が記録可能領域(RAM領域)をも持つハイブリッドディスクである場合、記録可能領域中に図7で示すような記録用ディスクドライブを用いて新たな記録信号を付加することにより、ROM部信号と付加したRAM部記録信号の特性比較を行なうことも可能であるため有効である。
【0017】
また、ピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)の変化を、スタンパ作製時のレーザー露光行程において、露光時の回転原点で発生させる原点信号に同期したアナログあるいはデジタル信号に伴ってピットの幅(W)および長さ(L)(露光パワーおよびピットデューティ)を変化させることにより生じさせることによって、反射率の変化による目視判別可能なある情報が図8のように放射状に存在させることが有効であり、同様に反射率の変化による目視判別可能なある情報が図9のように任意の文字あるいは絵などの形態で画像情報を形成させることも有効であった。前者の技術である目視判別可能なある情報を放射状に存在させることは、光記録媒体中のROM領域上においてトラック方向にバーコードを作成することにも応用することができる。前者と後者両方の方法を用いて作成された光記録媒体は、RAM領域のみで構成されている記録用ディスクにコピーされた場合、記録情報の内容がコピーされたとしても図7で示すような記録用ディスクドライブでは記録中のパワーおよびピットデューティを変化させられないため、前記放射状マークおよび画像情報まではコピーされない。従って、光記録媒体のROM領域に放射状のコントラストを生じさせたり文字や絵を表示させることは、予め記録情報を含んでいる光記録媒体の原本性を保証したり、当該光記録媒体の固有情報を明示することが可能であるため、不正コピー防止に有益な効果をもたらすことができる。また、さらに当該光記録媒体が記録可能領域(RAM領域)をも持つハイブリッドディスクである場合、記録可能領域に個人情報などのID情報を付加することにより、当該光記録媒体の固有性をさらに向上させる効果がある。
【0018】
これまでに説明した発明の実施形態は記録層に色素液材料を使用したハイブリッドディスクであったが、記録層にAg、In、Sb、Teを含む4元系の相変化形記録材料を主成分として含有する材料を使用し、反射層やオーバーコート層に加え金属酸化物、窒化物、炭化物や硫化物の混合物を材料として使用した誘電体層を積層させれば、当該光記録媒体の記録可能領域はROM部の既存情報に加えて新たな情報の付加が可能であるのみならず、書き換えもできるハイブリッドディスクとして活用できることも可能である。また、前記まで説明した光記録媒体に情報付加が可能な記録領域を持たせず、ROM領域のみで構成される再生専用のROMディスクであっても、前記ハイブリッドディスクのROM領域と同様の特徴を保持していれば、同様の機能を持つ有効な光記録媒体として活用させることができることは自明である。
【0019】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明の説明を行なう。
(実施例1)
1.2mm厚のポリカーボネート基板上の半径位置25mmから38mmまでのROM領域にA、B、C3つの情報ファイルをCDフォーマットに従うウォブルピットに変換させたものを配置させ、直径38mm以降の記録可能領域には深さ1030Åの案内溝を有するディスク基板を成形した。なおROM領域のピット深さは2980Åとした。ROM領域はスタンパ作製時のレーザー露光工程において、表1に記載のとおり情報ファイルごとにピット部の露光パワーをそれぞれ3.0mW、3.4mW、3.8mWと0.4mWずつ増加させピット幅を増加させることで、3Tピットのピット幅(W)と長さLの積(W)×Lの値が各情報領域ごとに増加するように露光し、このときのnTピットデューティは35%に固定した。この基板上にスピンコート法を用いたフタロシアニン系色素塗布液による記録層を、スパッタリング法によりAg反射層を順次積層させた。記録層の膜厚は約130nm、反射層の膜厚は約110nmとした。さらに、紫外線硬化樹脂のスピンコートによるオーバーコート、ハードコートを形成した。
以上の方法で得た光記録媒体のROM領域には、表1に記載のとおり各情報ファイルが存在している領域ごとに異なる反射率を持ったためバンド状の濃淡のコントラストが同心円状に鮮明に表われた。即ち、情報ファイル数が明確になるのみならず、情報ファイルが存在している領域が半径位置によって区分されたため、ROM領域中の各ファイルを識別することが可能となった。
【0020】
【表1】
Figure 2004199764
【0021】
(実施例2)
1.2mm厚のポリカーボネート基板上の半径位置25mmから40mmまでの間に設けたROM領域に、既知の3種類の情報をCDフォーマットに従うウォブルピットに変換させたものを配置させ、直径40mm以降の記録可能領域には案内溝を有するディスク基板を成形した。ROM領域のピット深さおよび案内溝の深さは実施例1と同様にした。ROM領域はスタンパ作製時のレーザー露光工程において、表2に記載のとおり各情報を5mm間隔でnTピットのデューティを31%から39%まで4%ずつ増加させ、ピット長を長くすることで3Tピットのピット幅(W)と長さLの積(W)×Lの値が3つの領域ごとに順次増加するように露光した。このときのピットの露光パワーは3.7mWで一定にした。この基板上には実施例1と同様に記録層および反射層を順次積層させ、各層の膜厚も同様にした。さらに同様に、紫外線硬化樹脂のスピンコートによるオーバーコート、ハードコートを形成した。
以上の方法で得た光記録媒体のROM領域は、実施例1と同様に各情報ファイルが存在している領域ごとに異なる反射率を持ったためバンド状の濃淡のコントラストが同心円状に鮮明に表われた。加えてこの3つの領域において、アシンメトリやC1エラーレート、3TピットジッタおよびI/Itopがそれぞれ段階的に変化している光記録媒体となり、この光記録媒体1枚によりディスクドライブのROM領域再生特性を検査することができ、検査時間を短縮することが可能となった。また、各領域で特性変化の小さい3TピットジッタおよびI/Itopを利用することで、ディスクドライブの再生能力を細かく判定することが可能であった。さらに、記録可能領域に図7に示すような機構を持つ記録再生用ディスクドライブを用いて新たなID情報を付加することによって、当該光記録媒体の固有性が記録前よりもさらに向上した。また、ROM部領域の信号と付加記録信号の特性をそれぞれ比較することによるディスクドライブの再生特性の判定も可能となった。
【0022】
【表2】
Figure 2004199764
【0023】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によって、予め記録情報が存在している光記録媒体中の情報を識別し、含まれる情報の数や概要領を予見することができる光記録媒体を獲得でき、また、不正コピーを防止することができる記録情報が予め存在する光記録媒体を獲得でき、更にまた、検査用光記録媒体として利用することのできる予め記録情報を持つ光記録媒体を獲得できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における光記録媒体の実施形態の一例を表した図である。
【図2】本発明に使用した光記録媒体の層構成の一例を表した図である。
【図3】本発明で用いた光記録媒体のROM領域における反射率とピットの幅(W)と長さLの積(W)×Lとの関係の一例を示した図である。
【図4】本発明で用いた光記録媒体のROM領域におけるピットの幅(W)とスタンパ作製時のレーザー露光行程中の露光パワーとの関係の一例を示した図である。
【図5】本発明で用いた光記録媒体のROM領域におけるピットの長さLとピットデューティとの関係の一例を示した図である。
【図6】本発明における光記録媒体のROM領域中に目視判別可能なある情報が同心円状に存在することの一例を示した図である。
【図7】本発明において使用された記録用ディスクドライブ装置の形態の一例を示した図である。
【図8】本発明における光記録媒体のROM領域中に目視判別可能なある情報が放射状に存在することの一例を示した図である。
【図9】本発明における光記録媒体のROM領域中に目視判別可能なある情報が文字である画像情報として存在することの一例を示した図である。
【符号の説明】
1 中心孔
2 クランプエリア
3 ROM領域
4 記録可能領域
5 基板
6 記録層
7 反射層
8 オーバーコート層
9 印刷層
10 ハードコート層
11 光記録媒体
12 スピンドルモーターからなる駆動部
13 記録再生用ピックアップ
14 レーザー駆動回路
15 記録/再生パワー設定回路

Claims (6)

  1. 予め記録情報が存在している円盤状の光記録媒体において、ピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)の変化にともなう反射率の変化により目視判別可能な任意の情報が形成されていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 目視判別可能なある情報が同心円状に存在することを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 目視判別可能なある情報が放射状に存在することを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 目視判別可能なある情報が任意の文字あるいは絵などの形態で画像情報を形成することを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  5. 光記録媒体中への情報付加が可能な記録領域をも併せ持つハイブリッドディスクであることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の光記録媒体。
  6. 任意の情報に従ってスタンパ露光時のデューティーで変化させることによってピットの長さ(L)を変化させピットの幅(W)とピットの長さ(L)の積(W)×(L)を変化させることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の光記録媒体を製造する方法。
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