JP2004199271A - 挙動解析装置、挙動解析方法、及びプログラム - Google Patents

挙動解析装置、挙動解析方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】弾性構造物と粒子の挙動を簡単かつ精度よく解析することを可能にする。
【解決手段】粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する(118)。またバネ−質点モデルに基づいて弾性構造物の弾性力を計算する(115)とともに、弾性構造物と粒子との間に働く作用力を計算する(116)。これらの算出された弾性力および作用力に基づき、弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する(119)。前記算出された粒子の変位と前記算出された質点の変位とを基に、粒子と弾性構造物の挙動を表示する(120)。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、挙動解析装置、挙動解析方法、及びプログラムに関し、特に、容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析装置、容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析方法、及び該挙動解析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【0002】
弾性構造物はシート状をなし、容器内の粒子を攪拌、搬送するためのものであり、上記挙動解析装置、挙動解析方法、及びプログラムによって、粒子、容器との接触により弾性構造物がたわみながら粒子を攪拌、搬送する現象における粒子および弾性構造物の挙動が解析される。
【0003】
【従来の技術】
一般に、電子写真技術を利用した複写機やプリンタなどでは、現像器によって感光体の表面上にトナーからなる可視像を形成することが行われている。
【0004】
この現像器内には微細なトナー粒子が外部の容器から供給されるが、トナー粒子を現像部内に供給し、適切に現像を行わせるために、容器内のトナー粒子をシート状の攪拌部材を用いて攪拌することが行われている。
【0005】
ところで近年、攪拌部材で攪拌される容器内の粒子の攪拌状態を解析するために粒子挙動解析が行われつつあり、この解析結果は攪拌装置の構造の最適化等に活用されつつある。
【0006】
粒子の攪拌状態では、粒子同士や粒子と容器壁とは常に接触状態にある。したがって、粒子挙動解析では粒子同士や粒子と容器壁との間の接触力を求める必要があり、接触力が支配的な系を計算できる離散要素法(DEM)が一般的に用いられている。
【0007】
離散要素法(DEM)については、例えば非特許文献1などに具体的な計算方法が説明されているので、ここではその特徴のみを簡単に説明する。
【0008】
離散要素法(DEM)は粒子に働く力を基にして運動方程式を解くことにより各時間ごとの粒子の挙動を求める方法であり、2物体間に作用する接触力として、バネ−ダッシュポットモデルに基づいた弾性反発力と粘性減衰力を求める。また、粒子による容器壁などとの接触においても、粒子間接触と同様のモデルを適用することにより、粒子と容器壁との間の接触を扱うことができる。
【0009】
こうした離散要素法(DEM)を用いることにより、攪拌部材による粒子の攪拌状態を解析できる。
【0010】
従来の粒子の挙動解析の代表的な処理プログラムの構成例と計算の概念について、図14、図15を参照して以下に説明する。図14は従来の処理プログラムの構成例を概略的に示すプログラム構成図であり、図15は従来の接触計算の概念を示す図である。
【0011】
図14中、符号100は制御部であり、プログラムの処理全体を制御する。
【0012】
符号111は初期条件設定部であり、粒子の初期配置や半径、比重などの物性値、解析領域を構成する剛性構造物の形状、寸法、位置、並びに時間ステップなどの計算条件の設定を行う。
【0013】
符号112は粒子同士の作用力計算部であり、2粒子間の作用力である接触力の計算を行う。
【0014】
符号113は粒子と部材との作用力計算部であり、粒子と、粒子に関連して配された容器壁などの部材との間の作用力である接触力の計算を行う。
【0015】
符号114は粒子に働く外力の計算部であり、粒子に作用する重力、磁気力、静電気力などの外力の計算を行う。
【0016】
符号118は粒子の変位計算部であり、粒子に働く力を基に運動方程式を解き、粒子の速度と変位の計算を行う。
【0017】
符号1311は粒子挙動表示部であり、各時間の粒子と部材の位置を表示する。
【0018】
粒子同士の作用力計算部112と粒子と部材との作用力計算部113では、2つの物体間の接触距離δを求め、その距離を用いて接触/非接触の判定を行い、並びに接触距離、接線変位、相対速度で決まる接触力の計算を行う。このうち、接触距離については、2粒子間の接触距離δを、例えば図15(a)に示すように、2粒子1411,1412の中心を結ぶ直線上に於ける粒子同士の重なった部分の長さとして求め、また粒子と部材との接触距離を、図15(b)に示すように、粒子1411の中心から部材1413表面に垂直に交わる直線上に於ける粒子1411と部材1413との重なり長さとして求める。ここで粒子の中心とは、通常接触部分もしくは最近接部分の曲率半径を有する円や球の中心で規定される。
【0019】
なお、実際の計算では、図14の設定部111、計算部112〜114、計算部118による処理を繰り返すことにより、粒子の挙動を求めることができる。
【0020】
ところで、シート状の攪拌部材のように、攪拌部材が大きな弾性変形をし得る弾性構造物である場合には、弾性構造物が粒子や容器などとの接触によってたわむため、粒子挙動解析において弾性構造物のたわみを動的に考慮する必要があった。特に、粒子の質量やヤング率などの物性値、容器内の粒子の配置、弾性構造物の硬さや寸法などに応じて弾性構造物の挙動が変わるため、粒子挙動と弾性構造物(攪拌部材)挙動を連成して解く必要があった。
【0021】
弾性構造物の挙動計算は、有限要素法やバネ−質点モデルを用いた方法が知られている。特に後者は、例えば非特許文献2などで説明されているように、弾性構造物を、回転バネと伸縮バネとで連結した複数の質点によって表し、質点の運動方程式を解くことにより、弾性構造物の各時間での挙動を、たわみを考慮して計算できる方法であり、弾性構造物の挙動を現実的に計算できる方法である。
【0022】
【非特許文献1】
田中他、日本機械学会論文集(B編)、57,534,60(1991)
【0023】
【非特許文献2】
野呂他、日本機械学会第10回計算力学講演会講演論文集、105(1997)
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、弾性構造体(攪拌部材)挙動と粒子挙動とを連成して解析するに際し、弾性構造体の解析に有限要素法を用いる場合には、各時間ステップに粒子の位置に基づいた有限要素分割の作成・計算を行う必要があり、計算に要する時間の点で実用的ではない。
【0025】
一方、弾性構造体の解析にバネ−質点モデルを用いる場合には、計算時間を短縮することが可能である。しかしながら、バネ−質点モデルを用いる場合には、質点で表される弾性構造体と粒子との接触判定、接触力の計算を行わねばならないという問題があった。
【0026】
また、計算結果の表示では、粒子と弾性構造体とを同時に表示することにより、攪拌状態や接触状態などを表示することが要求される。一般の弾性構造体挙動の表示では、通常、質点間を線分で結んで表示する方法が使われるが、この表示方法では弾性構造体の厚みが表されないため、弾性構造体と粒子や容器壁などとの接触の様子を正確に表すことができないという問題があった。
【0027】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、弾性構造物と粒子の挙動を簡単かつ精度よく解析することを可能にした挙動解析装置、挙動解析方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【0028】
また、解析結果である弾性構造物と粒子の挙動を、分かりやすく表示できるようにした挙動解析装置、挙動解析方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明によれば、容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析装置において、前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算手段と、バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算手段と、前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する作用力計算手段と、前記弾性力計算手段によって算出された弾性力および前記作用力計算手段によって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算手段と、前記粒子変位計算手段によって算出された粒子の変位と前記質点変位計算手段によって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示手段とを有することを特徴とする挙動解析装置が提供される。
【0030】
また請求項2記載の本発明によれば、容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析方法において、前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算ステップと、バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算ステップと、前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する第1の作用力計算ステップと、前記弾性構造物と前記容器との間に働く作用力を計算する第2の作用力計算ステップと、前記弾性力計算ステップによって算出された弾性力、前記第1の作用力計算ステップによって算出された作用力、及び前記第2の作用力計算ステップによって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算ステップと、前記粒子変位計算ステップによって算出された粒子の変位と前記質点変位計算ステップによって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示ステップとを有することを特徴とする挙動解析方法が提供される。
【0031】
また請求項3記載の本発明によれば、容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、前記挙動解析方法が、前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算ステップと、バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算ステップと、前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する第1の作用力計算ステップと、前記弾性構造物と前記容器との間に働く作用力を計算する第2の作用力計算ステップと、前記弾性力計算ステップによって算出された弾性力、前記第1の作用力計算ステップによって算出された作用力、及び前記第2の作用力計算ステップによって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算ステップと、前記粒子変位計算ステップによって算出された粒子の変位と前記質点変位計算ステップによって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示ステップとを有することを特徴とするプログラムが提供される。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0033】
[第1の実施の形態]
以下に、本発明の第1の実施の形態を説明する。なおここでは、2次元断面内における粒子、弾性構造物、および関連部材を基にした粒子挙動計算を説明する。
【0034】
図1は、解析領域に弾性構造物を有する場合における粒子挙動解析装置の処理プログラムの概略全体構成を示すプログラム構成図である。なお、符号100〜114、118で示す構成部分は、図14を参照して既に説明した構成部分と同一であるので、ここでの説明を省略する。
【0035】
ただし初期条件設定部111では、図14で示した初期条件設定部における粒子および部材の計算条件に加えて、弾性構造物の位置、寸法、物性値、弾性構造物を表す質点の数(長手方向の分割数)などの弾性構造物に関する情報を更に設定する。これらの値を基にすることによって、1つの質点が表す弾性構造物の大きさが決まり、質点の質量、位置、曲げバネと伸縮バネのバネ定数が求められる。
【0036】
符号115は弾性構造物の弾性力計算部であり、バネ−質点モデルに基づいて各質点に働く曲げバネ力と伸縮バネ力の計算を行う。この計算には通常行われているバネ−質点モデル計算を適用することができる。
【0037】
符号116は弾性構造物と粒子の作用力計算部であり、弾性構造物を表す質点の位置、弾性構造物の厚み、並びに粒子の位置と半径を基に、接触判定と接触力の計算を行う。
【0038】
符号117は弾性構造物と部材の作用力計算部であり、弾性構造物を表す質点の位置、弾性構造物の厚み、並びに部材の位置を基に、接触判定と接触力の計算を行う。
【0039】
符号119は弾性構造物の変位計算部であり、弾性力計算部115、作用力計算部116、作用力計算部117で求めた各質点に働く力を基に、運動方程式を解くことにより、各質点の速度と変位を求める。これも、通常、バネ−質点モデル計算で行われている方法を適用することができる。
【0040】
初期条件設定部111および各計算部112〜119の処理を繰り返すことにより、各時間の粒子や弾性構造物を表す質点の挙動を求めることができる。
【0041】
符号120は粒子と弾性構造物の挙動表示部であり、時間系列に沿った粒子と部材、及び弾性構造物の挙動を表示する。
【0042】
本実施の形態では、弾性構造物と、弾性構造物と接触している粒子や部材との間の接触力を計算することにより、粒子や弾性構造物の挙動を連成して解く。
【0043】
以下に、弾性構造物と粒子の作用力計算部116および弾性構造物と部材の作用力計算部117について、詳しく説明する。
【0044】
まずは、弾性構造物と粒子の作用力計算部116の内容について、図2〜図4を参照して説明する。
【0045】
図2は、弾性構造物と粒子の作用力計算部116を構成する処理の概要を示すプログラム構成図である。
【0046】
符号211は質点連結線分の定義部であり、隣接する質点どうしを結ぶ連結線分を、例えば直線の方程式と両端点の座標で表す。このとき、質点連結線分の数は、質点数をNとすると、(N−1)本となる。
【0047】
符号212は質点連結線分と粒子の接触判定部であり、質点連結線分と各粒子との相対位置と、弾性構造体の厚みとを基に、質点連結線分と粒子との接触距離を求め、その距離を基に接触/非接触の判定を行う。
【0048】
図3は、接触判定の概念を説明するための説明図である。
【0049】
図3(a)に示すように、質点連結線分312と粒子313の中心との距離△Lと粒子半径r、弾性構造物の厚みの1/2である距離hを用いて、以下の式で接触距離δを求める。
【0050】
δ=r+h−△L
接触距離δが正で、かつ質点連結線分312に対して垂直方向に距離hだけシフトした線分314と粒子313が交差している場合に、質点連結線分312と粒子313は接触していると判定する。
【0051】
図2に戻って、符号213は質点連結線分と粒子の作用力計算部であり、接触判定部212によって、接触していると判定された場合、通常の離散要素法(DEM)と同様に、接触距離、接線変位、相対速度に基づいて接触力を求める。このとき、接触力が働く質点は、例えば、質点連結線分を構成する2つの端部質点のうち、粒子に近い方の質点とする。
【0052】
符号214は端部質点と粒子の接触判定部であり、端部質点の位置と厚みで端部線分と粒子との接触距離を求め、その距離を基に接触/非接触の判定を行う。具体的には、図3(b)に示すように、端部質点の質点連結線分312に垂直で、かつ弾性構造物の厚み2hを長さにもち、中心が端部質点となる端部線分315で表す。さらに端部線分315と粒子313の中心との距離△Lと粒子半径rとを用いて、以下の式に基づき接触距離δを求める。
【0053】
δ=r−△L
接触距離δが正で、かつ端部線分315と粒子313とが交差している場合に、端部線分315と粒子313とは接触していると判定する。
【0054】
符号215は端部質点と粒子の作用力計算部であり、接触判定部214によって、接触していると判定された場合、通常の離散要素法(DEM)と同様に、接触距離、接線変位、相対速度に基づいて接触力を求める。
【0055】
図9は、本発明の第1の実施の形態に係る粒子挙動解析装置の構成を示すブロック図である。図4を参照して弾性構造物と粒子の作用力計算部116における処理を説明する前に、まず粒子挙動解析装置の構成を説明する。
【0056】
粒子挙動解析装置は、図9に示すように、CPU900、RAM901、表示装置902、入力部903、外部記憶装置904及びバス905を備える構成となっている。更に、上記RAM901は、プログラム格納部901a、計算条件データ格納部901b、粒子データ格納部901c、剛性構造物データ格納部901d、弾性構造物データ格納部901e、質点−バネモデルデータ格納部901f、質点連結線分データ格納部901g、質点粒子データ格納部901h、2物体間の接触距離データ格納部901j、2物体間の接線変位データ格納部901k、2物体間の相対速度データ格納部901m、粒子に働く力データ格納部901n、質点に働く力データ格納部901pを備えている。
【0057】
上記各部の構成を詳述すると、CPU900は中央処理装置であり、バス905を介して接続された上記各部を制御する。RAM901の各格納部901a〜901pには、図1に示したプログラム、計算条件データ、粒子データ、剛性構造物データ、弾性構造物データ、質点−バネモデルデータ、質点連結線分データ、質点粒子データ、2物体間の接触距離データ、2物体間の接線変位データ、2物体間の相対速度データ、粒子に働く力データ、質点に働く力データがそれぞれ格納される。表示装置902は、ディスプレイやプリンタ等から構成され、CPU900の制御により表示すべきデータを表示する。入力部903は、キーボードやマウス等から構成され、外部からの入力データを装置内に入力する。外部記憶装置904は、ハードディスク等で構成されており、各種データを記憶する。
【0058】
ここで、各データの内容を説明する。
【0059】
計算条件データとは、時間ステップ、計算実時間など、計算条件に関する値である。粒子データとは、各粒子の位置座標、速度、半径、質量、ヤング率や摩擦係数などの物性値である。剛性構造物データとは、容器壁などの部材の位置、形状や寸法、部材が移動する場合の速度情報、ヤング率や摩擦係数などの物性値である。弾性構造物データは、シートなどの弾性構造物の位置、寸法、弾性構造物に速度を付加する場合の速度値、ヤング率や比重などの物性値である。質点−バネモデルデータは、質点数、各質点の位置や速度、質量、質点間を結ぶ曲げバネと伸縮バネの定数であり、弾性構造物データを用いて求めることができる。質点連結線分データとは、隣接する質点を結ぶ線分の方程式と端部の位置情報である。質点粒子データとは、質点位置と弾性構造体の厚みの1/2で表される質点粒子の中心位置と半径の値である。2物体間の接触距離は、粒子同士や、粒子と部材、弾性構造物と粒子、弾性構造物と部材の接触距離であり、2物体の重複部分の長さから求められる値である。2物体間の接線変位は、接触している2物体の接線方向の変位であり、離散要素法(DEM)では2物体間の相対速度の接線成分の積分値として求められる。2物体間の相対速度は、2物体間の速度の相対値である。粒子に働く力は、各粒子に働く接触力、重力などの合力として求められる値である。質点に働く力は、各質点に働く接触力、重力などの力の合力として求められる値である。
【0060】
図4は、図2に示す弾性構造物と粒子の作用力計算部116で実行される処理の手順を示すフローチャートである。図9に示す粒子挙動解析装置を参照しながら、弾性構造物と粒子の作用力計算の処理手順を説明する。
【0061】
1)まず、質点連結線分の定義部211において、質点−バネモデルデータ格納部901fに格納された質点の座標を用いて、隣接する質点を結ぶ質点連結線分の直線の方程式と両端点の座標とを求め、質点連結線分データ格納部901gに格納する(ステップS401)。
【0062】
2)次に、質点連結線分と粒子の接触判定部212において、粒子データ格納部901cと質点連結線分データ格納部901gとに格納されたデータを基にして、質点連結線分の1つと1個の粒子との接触距離δを求め、2物体間の接触距離データ格納部901jに格納し、その距離を基に接触/非接触の判定を行う(ステップS402、S403)。接触距離δは、前述のように、質点連結線分と粒子の中心との距離△Lと、粒子半径rと、弾性構造物の厚みの1/2である距離hとを用いて、以下の式により求める。
【0063】
δ=r+h−△L
距離△Lは直線の方程式と中心点の座標とから、数式的に求めることができる。
【0064】
接触距離δが正で、かつ質点連結線分に対して垂直方向に弾性構造物の厚みの1/2だけシフトした線分と粒子とが交差している場合に、質点連結線分と粒子とは接触していると判定する。
【0065】
あわせて、質点連結線分の両質点と粒子中心との距離を求め、距離が短い方の質点が粒子と接触しているとみなす。
【0066】
3)ステップS403において質点連結線分と粒子とが接触していると判断された場合、質点連結線分と粒子の作用力計算部213において、粒子データ格納部901c、質点−バネモデルデータ格納部901f、2物体間の接触距離データ格納部901j、2物体間の接線変位データ格納部901k、粒子と質点の速度の値から求められる2物体間の相対速度データを格納する相対速度データ格納部901mにそれぞれ格納されたデータを基に、質点と粒子との間に働く接触力として、離散要素法(DEM)に従って、法線方向と接線方向の弾性反発力と粘性減衰力とを求める。そして、粒子に働く力データ格納部901nに格納された接触している粒子に働く力データ、及び質点に働く力データ格納部901pに格納された質点に働く力データに、求めた接触力の値をそれぞれ足し合わせる(ステップS404)。
【0067】
4)ステップS402〜S404の処理を、質点連結線分の数だけ繰り返す(ステップS405)。
【0068】
5)次に、端部質点と粒子の接触判定部214において、粒子データ格納部901cと質点−バネモデルデータ格納部901fとに格納されたデータを基に、端部線分と粒子の接触距離とを求め、2物体間の接触距離データ格納部901jに格納し、その距離を基に接触/非接触の判定を行う(ステップS406、S407、S403a)。端部線分は、例えば端部質点の質点連結線分に垂直で、かつ弾性構造物の厚み2hを長さにもち、中心が端部質点となる線分として表される。さらに端部線分と粒子の中心との距離△Lと粒子半径rを用いて、以下の式に基づき接触距離δを求める。
【0069】
δ=r−△L
距離△Lは直線の方程式と中心点の座標とから、数式的に求めることができる。
【0070】
接触距離δが正で、かつ端部線分と粒子とが交差している場合に、端部線分と粒子とは接触していると判定する。
【0071】
6)ステップS403aにおいて端部線分と粒子とが接触していると判断された場合、端部質点と粒子の作用力計算部215において、粒子データ格納部901c、質点−バネモデルデータ格納部901f、2物体間の接触距離データ格納部901j、2物体間の接線変位データ格納部901k、粒子と質点の速度の値とから求められる2物体間の相対速度データを格納した相対速度データ格納部901mに格納されたデータを基に、端部の質点と粒子との間に働く接触力として、離散要素法(DEM)に基づいて、法線方向と接線方向の弾性反発力と粘性減衰力とを求める。そして、粒子に働く力データ格納部901nに格納された接触している粒子に働く力データ及びデータ格納部901pに格納された質点に働く力データに、求めた接触力をそれぞれ足し合わせる(ステップS404a)。
【0072】
7)ステップS407、S403a、S404aの処理を、両端の質点に対して行う(ステップS408)。
【0073】
8)ステップS402〜S408の処理を、全ての粒子に対して行う(ステップS409)。
【0074】
次に、図1に示す弾性構造物と部材の作用力計算部117の内容について、図5〜図7を参照して説明する。
【0075】
図5は、弾性構造物と部材の作用力計算部117のプログラム構成を示すプログラム構成図であり、図6は、弾性構造物の質点と部材とを示す図であり、図7は、弾性構造物と部材の作用力計算部117で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【0076】
図5(a)は、第1の実施の形態における弾性構造物と部材の作用力計算部117のプログラム構成を示すプログラム構成図である。
【0077】
図5(a)中、符号511は質点粒子の定義部であり、弾性構造物の厚みの1/2を半径とし、質点座標を中心とする球形の質点粒子が各質点に対して定義される。
【0078】
符号512は質点粒子と剛体構成物との接触判定部であり、質点粒子の中心位置と半径、剛体構成物(部材)の位置と大きさに基づいて接触/非接触の判定を行う。
【0079】
具体的には図6(a)に示すように、質点粒子611の中心と部材612との距離△Lと質点粒子半径hとを用いて、以下の式に基づいて、質点粒子611と部材612との接触距離δを求める。なお図6(a)は、第1の実施の形態における質点粒子611と部材612とを示す図である。
【0080】
δ=h−△L
そして、接触距離δが正で、かつ部材612と質点粒子611とが交差している場合に、質点粒子611と部材612は接触していると判定する。
【0081】
符号513は質点粒子と剛体構成物部材の作用力計算部であり、接触判定部512により接触していると判定された場合、通常の離散要素法(DEM)と同様に接触距離、接線変位、相対速度で決まる接触力を計算する。
【0082】
なお、質点粒子と剛体構成物との接触判定部512及び質点粒子と剛体構成物部材の作用力計算部513での処理は、図1中の作用力計算部113での処理と同様の処理にて行われる。
【0083】
図7は、図5(a)に示す弾性構造物と部材の作用力計算部117で実行される処理の手順を示すフローチャートである。以下、図5(a)と図9も参照して、作用力計算部117において行われる処理を説明する。
【0084】
1)まず、質点粒子の定義部511において、質点−バネモデルデータ格納部901fに格納されたデータを基に、弾性構造物を表す質点を中心とし、弾性構造体の厚みの1/2を半径とする質点粒子を定義し、質点粒子データ格納部901hに格納する(ステップS701)。
【0085】
2)次に、質点粒子と剛体構成物との接触判定部512において、剛性構造物データ格納部901dと質点粒子データ格納部901hとにそれぞれ格納されたデータを基に、1つの質点粒子と部材との接触距離δを求め、2物体間の接触距離データ格納部901jに格納し、その接触距離δを基にして接触/非接触の判定を行う(ステップS702、S403b)。接触距離δは、質点粒子の中心と部材との間の距離△Lと粒子半径hとを用いて、以下の式により求める。
【0086】
δ=h−△L
距離△Lは直線の方程式と中心点の座標とから、数式的に求めることができる。
【0087】
接触距離δが正で、かつ部材と質点粒子とが交差している場合に、質点粒子と部材とは接触していると判定する。
【0088】
3)ステップS403bにおいて質点粒子と部材とが接触していると判断された場合、質点粒子と剛体構成物の作用力計算部513において、剛性構造物データ格納部901d、質点−バネモデルデータ格納部901f、2物体間の接触距離データ格納部901j、2物体間の接線変位データ格納部901k、部材と質点の速度の値から求められる2物体間の相対速度データを格納した相対速度データ格納部901mにそれぞれ格納されたデータを基に、質点と部材との間に働く接触力として、離散要素法(DEM)に基づいて、法線方向と接線方向の弾性反発力と粘性減衰力とを求める。そして、接触している質点に働く力データを格納する力データ格納部901pに、求めた接触力を足し合わせる(ステップS404b)。
【0089】
4)ステップS702、S403b、S404bの処理を、質点の数だけ繰り返す(ステップS703)。
【0090】
5)ステップS702、S403b、S404b、S703の処理を、部材の数だけ繰り返す(ステップS704)。
【0091】
次に、図1に示す粒子と弾性構造物の挙動表示部120で行われる粒子や弾性構造物の表示について、図10、図11を参照して説明する。
【0092】
図10は、弾性構造物を構成する各質点の位置と厚みとを、円、円柱、球とそれらを連結する線分とで表現した一例を示す図である。
【0093】
(a)は2次元計算において弾性構造物の各質点を円1011で表現したモデルを示し、(b)は3次元計算において弾性構造物の各質点を円柱1013で表現し、奥行き方向のねじれを考慮しないバネ−質点モデルを示し、(c)は3次元計算において弾性構造物の各質点を球1015で表現し、奥行き方向のねじれを考慮したバネ−質点モデルを示す。なお、質点を結ぶ線分1012,1014,1016は山谷の線によってバネを表している。また、質点を表す円や円柱の半径は、弾性構造物の厚みの1/2に等しくする。
【0094】
図11は、弾性構造物の別の表示例を示す図である。
【0095】
図11では、弾性構造物を、隣接する質点と弾性構造物の厚みで求められる直線や直方体の連結によって表している。図11(a)(b)(c)にそれぞれ示すモデルは、図10(a)(b)(c)と同様に、それぞれ、2次元計算、ねじれを考慮しない3次元計算、ねじれを考慮した3次元計算の場合にそれぞれ用いることができる。
【0096】
これらの表示方法を用いることにより、弾性構造物の各質点位置や厚みを表現でき、したがって、弾性構造物を粒子と同時に表示することで、粒子や部材との接触状態を視覚的に確認することができる。
【0097】
次に、粒子挙動解析装置によって解析され表示される粒子の攪拌状態を、図12を参照して説明する。図12は、容器内に弾性構造物の攪拌部材がある場合の2次元断面内の粒子の攪拌状態を示す模式的断面図である。
【0098】
同図において、符号1211は弾性構造物の攪拌部材であり、1212は容器であり、1213は粒子である。(a)、(b)、(c)、(d)はこの順に、粒子や弾性構造物の時系列に沿った各位置を示す。なお、弾性構造物1211の表示は、図11(a)に示す2次元計算モデルの表示方法を用いている。
【0099】
図12(a)では、弾性構造物1211は粒子や容器1212と接触していないため、弾性構造物1211は基本的に自由状態にあり、まっすぐな状態を保っているが、(b)、(c)、(d)では、粒子や容器1212との接触により回転に対する抵抗力などが働くため弾性構造物1211がたわみ、またこのたわみによって粒子が押し出されている様子がわかる。
【0100】
つまり、弾性部材1211が図中左回り(半時計回り)に回転し、図12(b)では、容器1212の壁に接触しながら容器1212の下部に貯留された粒子を押し出し始めた状態が表されている。図12(c)では、更に弾性部材1211が回転したときの状態が表されており、押し出された粒子が回転軸上部にまで到達していることがわかる。図12(d)では、更に弾性部材1211が回転したときで、回転軸を越えた粒子が再び容器1212の下部に落下し、弾性部材1211の通過後の空間に貯留され始めている状態が表されている。この後、弾性部材1211が更に回転すると、弾性部材1211の進行方向に位置する粒子は弾性部材1211に押し出され、弾性部材1211は、粒子を押すことで受ける力(粒子を押す力や容器内壁と弾性部材1211との間の摩擦力など)と弾性部材1211が自由状態に戻ろうとする力との関係において、後者の力が勝ると、バネ力によりたわんだ状態からまっすぐな初期状態に戻る。
【0101】
これまで説明してきたように、弾性構造物と粒子、弾性構造物と部材(容器)の作用力を考慮することにより、粒子と弾性構造物の挙動を連成して解くことができる。このため、本発明を用いることにより、容器内に弾性構造物の攪拌部材がある場合において、容器内の弾性構造物の動的なたわみを計算することが可能となる。また、粒子の弾性構造物との接触力は、離散要素法(DEM)に基づくバネ−ダッシュポットモデルで求めることができるため、粒子や弾性構造物との接触を正確に表すことができ、粒子の攪拌状態を精度良く求めることができる。
【0102】
通常のバネ−質点モデルでは、質点の位置情報のみを扱っているため、質点と粒子の相対位置から接触判定を行う方法が考えられる。しかしこの方法では、弾性構造物の厚みを考慮した正確な接触判定や接触距離の定義ができない。そのため、弾性構造体の厚みに応じた接触状態の違いを判別できない。一方、本発明では、弾性構造物を表す質点の位置と弾性構造物の厚みとを用いて、各質点と粒子との相対位置を求め、相対位置に応じた接触力を計算するようにしている。これにより、弾性構造物の接触状態を精度良く扱うことが可能となっている。
【0103】
また、質点間の距離が粒子の直径や部材の大きさより長い場合には、質点と粒子との相対位置に基づく接触判定では、粒子や部材が質点間をすり抜けてしまうという計算上の問題が生じる場合がある。本発明においては、質点を連結した質点連結線分と粒子の接触計算を行うことにより、質点の間に粒子が移動する場合においても、質点と粒子の接触を表すことができるため、質点間を粒子がすり抜けるような計算上の不整合を防ぐことができる。
【0104】
なお、上記説明において部材とは、容器壁などのように、弾性構造物に比べて剛性が高く、弾性変形が小さな構造物を指している。
【0105】
なおまた、上記説明では、粒子と弾性構造物と、それらに関連した部材とから構成される構造を例にあげているが、必ずしもそれら全てから構成されている必要はない。例えば、粒子と弾性構造物とから構成されている構造や、弾性構造物と部材とが全く接触しえない構造などには、図1における弾性構造物と部材の作用力計算部117を除いた処理プログラムを用いて、粒子と弾性構造物の挙動を解析することが可能となる。同様に、弾性構造物と部材のみを有する場合においても、図1の弾性構造物と粒子の作用力計算部116を除いた処理プログラム構成を用いて、簡便かつ精度良く弾性構造物の挙動を解析することが可能である。
【0106】
なおまた、上記説明では粒子と弾性構造物の挙動を連成して解いているが、剛体構造物である部材が粒子や弾性構造物から受ける力によって移動する場合にも簡単に適用することができ、簡便かつ精度良く両者の連成挙動を解析することが可能である。具体的には、粒子と部材との作用力計算部113、弾性構造物と部材の作用力計算部116で得られる部材に働く力を用いて、部材の変位を求めることにより、粒子と弾性構造物、部材の連成挙動を計算することが可能になる。その際部材の挙動計算は、通常の粒子挙動計算で用いられている方法を適用すればよい。
【0107】
なおまた、上記説明では2次元断面内での粒子と弾性構造物の挙動を説明しているが、3次元の粒子挙動計算と、3次元のバネ−質点モデルとを、上記方法と同様の方法にて連成して計算することにより、3次元の粒子挙動計算を行うことができる。その際、バネ−質点モデルの方法として、ねじれを考慮しない方法やねじれを考慮する方法など、弾性構造体を質点で表現できるモデルであれば、適用可能である。また、弾性構造体の粒子との接触計算では、質点連結線分の代わりに連結平板を用いることにより、また弾性構造体の部材との接触計算では、質点粒子を円柱や球で表すことにより、3次元計算においても接触計算を容易に行うことができる。
【0108】
なおまた、上記説明では質点連結線分や端部線分を直線で表しているが、3つの質点を通る曲線や円弧で端部を表すなど、2次元計算では曲線を、3次元計算では曲面を用いることも可能である。これにより、弾性構造体のたわみを精度良く表すことが可能になる。なお、その場合、接触距離や接触判定として、線分の定義に応じた方法を用いればよい。
【0109】
また、容器内に弾性構造物が複数個存在する場合などにおいては、例えば、一方の弾性構造物の質点と、他方の弾性構造物の質点連結線分との接触として扱うなど、本発明の粒子と質点連結線分との接触計算を適用することが可能である。
【0110】
また、上記説明では、2次元断面の弾性構造体における奥行き方向の幅について言及していないが、バネ−質量モデルと粒子挙動計算とで力の大きさの単位をそろえるため、奥行き方向の単位長さを同じにする必要がある。そのため、粒子挙動計算の代表粒径を、バネ−質量モデルの奥行き長さに等しくする。
【0111】
また、上記説明では、質点連結線分を構成する2つの端部質点のうち、粒子に近い方の質点に接触力が働くとしているが、粒子と2つの質点の距離に応じて接触力を分配するなど、他の方法を適用することも可能である。
【0112】
また、上記説明では、端部質点を通る線分を端部線分としているが、端部質点が弾性構造物の端部と異なる位置にある場合には、弾性構造物の端部を通る線分を用いればよい。
【0113】
また、上記説明では弾性構造物と粒子との作用力、もしくは部材間の作用力として、接触力を用いているが、本発明は接触力のみに限定されるものではない。例えば、2つの物体間にはVanDerWaals力などの付着力が働くことが知られており、この力は物体間の分離距離に依存する。このような非接触状態の物体間に働く力に対しても本発明は適用可能であり、本発明で求めた接触距離から分離距離(接触距離の逆符号)を求め、これを用いて、両者に働く力を計算することができる。
【0114】
以下では、本発明の具体的な適用例の1つとして、電子写真装置の現像部における現像剤挙動解析に本発明を適用した場合について説明する。
【0115】
図13は、電子写真装置における画像形成装置の一部を示す図である。
【0116】
図中、1511は感光体ドラム、1512は現像装置、1513は転写部材、1514はクリーニング装置、1515は帯電部材、1516は現像容器である。現像容器1516内には、現像剤であるトナーを攪拌、搬送するための攪拌部材1517が装備されている。最近では、この攪拌部材1517としてシート状の弾性部材を用いる場合があり、これによって安定した攪拌を実現するようにしている。
【0117】
この現像容器1516に対して本発明を適用することにより、攪拌部材1517の物性や形状や寸法、現像容器1516の形状や相対位置などを変えたときの現像剤の攪拌状態を予測することができる。そして、この解析結果は攪拌構成の設計等に活用することができる。
【0118】
なお、電子写真装置では、現像容器1516以外に、現像剤の挙動を制御するための弾性構造体、例えば現像ローラ上に現像剤の付着厚さを規制するための弾性規制部材1518、クリーニング装置1514における、転写されなかった現像剤をクリーニングするためのクリーニング部材1519、現像剤をクリーニング容器に送り込むための弾性部材からなる搬送部材1520などが用いられており、それらに対しても本発明による挙動解析装置を適用可能である。
【0119】
なおまた、本発明において相互作用力は、接触力、付着力、磁気力、静電気力からなる群から選択されるものを含む。上記の中でも接触力、付着力は、接触に係わる力や付着に係わる力を更に考慮することが望ましく、それらは例えば、摩擦力、静電気力、分子間力、磁気力等である。また、相互作用力としては、接触力を考慮することが好適である。
【0120】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、弾性構造物と粒子との接触を質点連結線分を用いて求め、また弾性構造物と部材との接触を質点粒子を用いて求めている。しかしながら、質点間距離に比べて部材が小さい場合には、部材が質点間をすり抜けることが予想され、不整合な計算結果となってしまう場合がある。また、弾性構造物の端部に対しても、同様に質点間のすり抜けが起こる可能性がある。
【0121】
第2の実施の形態はこのような問題を解決するためのものであり、第1の実施の形態で説明した質点連結線分を用いた接触計算を、弾性構造物と部材との接触にも適用している。
【0122】
すなわち、弾性構造物と部材との接触計算手段として、質点連結線分を用いた接触計算と質点粒子を用いた接触計算の2つの方法を有し、弾性構造物の厚みや質点間距離と、粒子や部材の大きさとに応じて両者を使い分け、これによって、質点間のすり抜けなどの不具合を防ぎ、弾性構造物と部材との接触を正確に表すことを可能としている。
【0123】
第2の実施の形態の構成は、第1の実施の形態と基本的に同じであるので、第2の実施の形態の説明では、第1の実施の形態の構成を流用する。
【0124】
図5(b)は、第2の実施の形態における弾性構造物と部材の作用力計算部117のプログラム構成を示すプログラム構成図である。
【0125】
図中、定義部511、接触判定部512、作用力計算部513は、図5(a)に示す第1の実施の形態の定義部511、接触判定部512、作用力計算部513とそれぞれ同一であり、定義部211は、図2に示す第1の実施の形態の定義部211と同じである。そのため、ここでは説明を省略する。
【0126】
符号520は計算方法の選択部であり、剛性構造物(部材)の大きさが弾性構造物の質点間距離や弾性構造物の厚みに比べて大きい場合には質点粒子による計算方法を選択し、剛性構造物の大きさが弾性構造物の質点間距離や弾性構造物の厚みに比べて小さい場合や弾性構造物の端部との接触計算である場合には、質点連結線分による計算方法を選択する。
【0127】
符号514は質点連結線分と剛体構成物の接触判定部であり、質点連結線分と部材(剛体構成物)との相対位置と弾性構造体の厚みとを基に、質点連結線分と部材との接触距離を求め、その距離を基に接触/非接触の判定を行う。
【0128】
符号515は質点連結線分と剛体構成物の作用力計算部であり、接触判定部514によって接触していると判定された場合、通常の離散要素法(DEM)と同様に、接触距離、接線変位、相対速度を用いて接触力を計算する。このとき、接触力の働く質点は、例えば質点連結線分を構成する2つの端部質点のうち、粒子に近い方の質点とする。
【0129】
符号516は端部質点と部材の接触判定部であり、端部質点の位置と厚みで表される端部線分と部材の接触距離を求め、その距離を基に接触/非接触の判定を行う。
【0130】
符号517は端部質点と部材の作用力計算部であり、接触判定部516によって接触していると判定された場合、接触距離、接線変位、相対速度を用いて接触力を求める。
【0131】
接触判定部514、作用力計算部515、接触判定部516、作用力計算部517における処理は、図2に示す第1の実施の形態における接触判定部212、作用力計算部213、接触判定部214、作用力計算部215において粒子を部材(剛体構成物)に置き換えた場合の処理にそれぞれ相当する。
【0132】
以下では、計算方法の選択部520が質点連結線分による計算方法を選択した場合における、質点連結線分と部材との作用力計算の処理を、図8と図5(b)および図9とを参照して説明する。図8は、第2の実施の形態における弾性構造物と部材の作用力計算部117において行われる処理の手順を示すフローチャートである。
【0133】
1)まず、質点連結線分の定義部211において、質点−バネモデルデータ格納部901fに格納された質点の座標を用いて、隣接する質点を結ぶ質点連結線分の直線の方程式と両端点の座標とを求め、質点連結線分データ格納部901gに格納する(ステップS401a)。
【0134】
2)次に、質点連結線分と剛体構造物の接触判定部514において、剛性構造物データ格納部901dと質点連結線分データ格納部901gにそれぞれ格納されたデータを基に、質点連結線分の1つと剛体構造物との接触距離δを求め、2物体間の接触距離データ格納部901jに格納し、その距離を基に接触/非接触の判定を行う(ステップS801、S403c)。接触距離δは、質点連結線分と剛体構造物の距離△Lと、剛体構造物の厚みの1/2である距離hとを用いて、以下の式に基づき求める。
【0135】
δ=h−△L
距離△Lは、直線の方程式と中心点の座標とから、数式的に求めることができる。
【0136】
接触距離δが正で、かつ質点連結線分に対して垂直方向に剛体構造物の厚みの1/2だけシフトした線分と剛体構造物とが交差している場合に、両者は接触していると判定する。
【0137】
あわせて、質点連結線分の両質点と剛性構造体との距離を求め、距離が短い方の質点が部材と接触しているとみなす。
【0138】
3)ステップS403cにおいて質点連結線分と剛体構造物とが接触していると判断された場合、質点連結線分と剛体構造物の作用力計算部515において、剛体構造物データ格納部901d、質点−バネモデルデータ格納部901f、2物体間の接触距離データ格納部901j、2物体間の接線変位データ格納部901k、質点の部材の速度の値から求められる2物体間の相対速度データを格納する相対速度データ格納部901mにそれぞれ格納されたデータを基に、質点と剛体構造物との間に働く接触力として、離散要素法(DEM)に基づいて、法線方向と接線方向の弾性反発力と粘性減衰力とを求める。そして、接触している質点に働く力データ格納部901pに、求めた接触力をそれぞれ足し合わせる(ステップS404c)。
【0139】
4)ステップS801、S403c、S404cの処理を、質点連結線分の数だけ繰り返す(ステップS405a)。
【0140】
5)次に、端部質点と部材の接触判定部516において、剛性構造物データ格納部901dと質点−バネモデルデータ格納部901fにそれぞれ格納されたデータを基に、端部線分と剛体構造物との接触距離を求め、2物体間の接触距離データ格納部901jに格納し、その距離を基に接触/非接触の判定を行う(ステップS406a、S802、S403d)。端部線分は、例えば端部質点の質点連結線分に垂直で、かつ剛体構造物の厚み2hを長さにもち、中心が端部質点となる線分で表す。さらに端部線分と剛体構造物との距離△Lを用いて、以下の式で接触距離δを求める。
【0141】
δ=△L
距離△Lは直線の方程式と中心点の座標とから、数式的に求めることができる。
【0142】
端部線分と部材とが交差している場合に、端部線分と部材とは接触していると判定する。
【0143】
6)ステップS403dにおいて端部線分と部材とが接触していると判断された場合、端部線分と部材の作用力計算部517において、剛体構造物格納部901d、質点−バネモデルデータ格納部901f、2物体間の接触距離データ格納部901j、2物体間の接線変位データ格納部901k、質点の部材の速度の値から求められる2物体間の相対速度データを格納する相対速度データ格納部901mにそれぞれ格納されたデータを基に、端部の質点と部材との間に働く接触力として、離散要素法(DEM)に基づいて、法線方向と接線方向の弾性反発力と粘性減衰力とを求める。そして、接触している質点に働く力データ格納部901pに、接触力をそれぞれ足し合わせる(ステップS404d)。
【0144】
7)ステップS802、S403d、S404dの処理を、両端の質点に対して行う(ステップS408a)。
【0145】
8)ステップS801〜S408aの処理を、全ての部材に対して行う(ステップS704a)。
【0146】
以上説明した接触判定について、図6(a)、(b)に示す具体的な例を参照して説明する。
【0147】
図6(a)は質点間距離が部材より短い場合であり、この場合には図5の選択部520において質点粒子と部材の接触計算方法が選択され、図7に示す第1の実施の形態におけるフローチャートと同じ処理手順に従い接触計算が行われる。
【0148】
図6(b)は質点間距離が部材より長い場合であり、この場合には図5の選択部520において質点連結線分と部材の接触計算方法が選択され、図8のフローチャートに従い接触計算が行われる。
【0149】
このように第2の実施の形態では、弾性構造物と部材との相対的な大きさの違いによって、質点粒子による計算方法と、質点連結線分による計算方法とを使い分けることにより、弾性構造物の長さや厚み、質点数、部材の大きさなどに依らず、両者の接触判断を確実に行うことができるようになる。これにより、様々な容器形状や弾性構造物の寸法などに対応することができる。
【0150】
なお、上記説明では質点連結線分と剛体構造物の接触距離δをh−△Lで表しているが、質点連結線分と剛体構造物とが交差している場合には、接触距離δは剛体構造物の厚みの1/2である距離hを用いて修正する。
【0151】
なお、上記第2の実施の形態では2つの計算方法を弾性構造物と部材との接触計算に適用しているが、弾性構造物と粒子との接触計算にも本方法は適用可能である。
【0152】
[他の実施の形態]
なお、本発明の目的は、各実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0153】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した各実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0154】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0155】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記各実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0156】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0157】
以上のように、本発明の様々な実施の形態を示し説明したが、以下に本発明の実施態様の例を列挙する。
【0158】
〔実施態様1〕 容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析装置において、
前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算手段と、
バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算手段と、
前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する作用力計算手段と、
前記弾性力計算手段によって算出された弾性力および前記作用力計算手段によって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算手段と、
前記粒子変位計算手段によって算出された粒子の変位と前記質点変位計算手段によって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示手段と
を有することを特徴とする挙動解析装置。
【0159】
〔実施態様2〕 前記作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す各質点の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記弾性構造物の各質点と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様1記載の挙動解析装置。
【0160】
〔実施態様3〕 前記作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す各質点を結ぶ質点連結線分を定義し、該質点連結線分の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記質点連結線分と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様1記載の挙動解析装置。
【0161】
〔実施態様4〕 前記作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す質点を中心とし、前記弾性構造体の厚みの1/2を半径とする質点粒子を定義し、該質点粒子と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様1記載の挙動解析装置。
【0162】
〔実施態様5〕 2次元断面内の粒子および弾性構造物の挙動計算を行う場合において、前記弾性構造物の奥行き方向長さを前記粒子の代表径と同じと定義することを特徴とする実施態様1項記載の挙動解析装置。
【0163】
〔実施態様6〕 前記表示手段は、前記弾性構造物を表す質点の位置と前記弾性構造物の厚みとにより定義される円、円柱、若しくは球、および円、円柱、若しくは球を結ぶ線分により前記弾性構造物を表示し、または前記弾性構造物を表す質点の位置と前記弾性構造物の厚みとにより定義され連結された線分若しくは直方体により前記弾性構造物を表示することを特徴とする実施態様1項記載の挙動解析装置。
【0164】
〔実施態様7〕 弾性構造物と該弾性構造物に関連して配された部材とにおける前記弾性構造物の挙動を解析する挙動解析装置において、
バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算手段と、
前記弾性構造物を表す各質点の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて前記各質点と前記部材との相対位置を求め、該相対位置に応じて、前記弾性構造物と前記部材との間に働く作用力を計算する作用力計算手段と、
前記弾性力計算手段によって算出された弾性力と、前記作用力計算手段によって算出された作用力とに基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する変位計算手段と、
前記変位計算手段によって算出された質点の変位に基づき、前記弾性構造物の挙動を表示する表示手段と
を有することを特徴とする挙動解析装置。
【0165】
〔実施態様8〕 前記作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す各質点を結ぶ質点連結線分を定義し、該質点連結線分の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記質点連結線分と前記部材との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様7記載の挙動解析装置。
【0166】
〔実施態様9〕 前記作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す質点を中心とし、前記弾性構造体の厚みの1/2を半径とする質点粒子を定義し、該質点粒子と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様1記載の挙動解析装置。
【0167】
〔実施態様10〕 前記表示手段は、前記弾性構造物を表す質点の位置と前記弾性構造物の厚みとにより定義される円、円柱、若しくは球、および円、円柱、若しくは球を結ぶ線分により前記弾性構造物を表示し、または前記弾性構造物を表す質点の位置と前記弾性構造物の厚みとにより定義され連結された線分若しくは直方体により前記弾性構造物を表示することを特徴とする実施態様1項記載の挙動解析装置。
【0168】
〔実施態様11〕 容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析装置において、
前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算手段と、
バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算手段と、
前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する第1の作用力計算手段と、
前記弾性構造物と前記容器との間に働く作用力を計算する第2の作用力計算手段と、
前記弾性力計算手段によって算出された弾性力、前記第1の作用力計算手段によって算出された作用力、及び前記第2の作用力計算手段によって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算手段と、
前記粒子変位計算手段によって算出された粒子の変位と前記質点変位計算手段によって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示手段と
を有することを特徴とする挙動解析装置。
【0169】
〔実施態様12〕 前記第1の作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す各質点の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記弾性構造物の各質点と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算し、前記第2の作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す各質点の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記弾性構造物の各質点と前記容器との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様11記載の挙動解析装置。
【0170】
〔実施態様13〕 前記第1の作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す各質点を結ぶ質点連結線分を定義し、該質点連結線分の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記質点連結線分と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算し、前記第2の作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す各質点を結ぶ質点連結線分を定義し、該質点連結線分の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記質点連結線分と前記容器との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様11記載の挙動解析装置。
【0171】
〔実施態様14〕 前記第1の作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す質点を中心とし、前記弾性構造体の厚みの1/2を半径とする質点粒子を定義し、該質点粒子と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算し、前記第2の作用力計算手段は、前記弾性構造物を表す質点を中心とし、前記弾性構造体の厚みの1/2を半径とする質点粒子を定義し、該質点粒子と前記容器との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様11記載の挙動解析装置。
【0172】
〔実施態様15〕 2次元断面内の粒子および弾性構造物の挙動計算を行う場合において、前記弾性構造物の奥行き方向長さを前記粒子の代表径と同じと定義することを特徴とする実施態様11項記載の挙動解析装置。
【0173】
〔実施態様16〕 前記表示手段は、前記弾性構造物を表す質点の位置と前記弾性構造物の厚みとにより定義される円、円柱、若しくは球、および円、円柱、若しくは球を結ぶ線分により前記弾性構造物を表示し、または前記弾性構造物を表す質点の位置と前記弾性構造物の厚みとにより定義され連結された線分若しくは直方体により前記弾性構造物を表示することを特徴とする実施態様11項記載の挙動解析装置。
【0174】
〔実施態様17〕 前記作用力計算手段で算出される作用力は、接触力、付着力、磁気力、静電気力のうちの少なくとも1つに基づくものであることを特徴とする実施態様1乃至実施態様16のいずれかに記載の挙動解析装置。
【0175】
〔実施態様18〕 潜像が形成された担持体表面上に現像剤によって可視像を形成するための現像装置に内包される粒子状の現像剤および該現像剤を攪拌または搬送するための弾性構造物、前記現像装置における現像ローラ上に付着される粒子状の現像剤の厚さを規制するための弾性構造体および前記粒子、前記現像装置における現像剤担持体上の転写後の不要現像剤粒子を除去するための弾性構造体および前記粒子、および前記現像装置における不要な現像剤粒子を貯留するための容器から不要な現像剤粒子を送出するための弾性構造体および前記粒子のうち少なくとも1つの組み合わせの挙動を解析することを特徴とする実施態様1乃至実施態様17のいずれかに記載の挙動解析装置。
【0176】
〔実施態様19〕 容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析方法において、
前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算ステップと、
バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算ステップと、
前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する第1の作用力計算ステップと、
前記弾性構造物と前記容器との間に働く作用力を計算する第2の作用力計算ステップと、
前記弾性力計算ステップによって算出された弾性力、前記第1の作用力計算ステップによって算出された作用力、及び前記第2の作用力計算ステップによって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算ステップと、
前記粒子変位計算ステップによって算出された粒子の変位と前記質点変位計算ステップによって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示ステップと
を有することを特徴とする挙動解析方法。
【0177】
〔実施態様20〕 前記第1の作用力計算ステップは、前記弾性構造物を表す各質点の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記弾性構造物の各質点と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算し、前記第2の作用力計算ステップは、前記弾性構造物を表す各質点の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記弾性構造物の各質点と前記容器との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様19記載の挙動解析方法。
【0178】
〔実施態様21〕 前記第1の作用力計算ステップは、前記弾性構造物を表す各質点を結ぶ質点連結線分を定義し、該質点連結線分の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記質点連結線分と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算し、前記第2の作用力計算ステップは、前記弾性構造物を表す各質点を結ぶ質点連結線分を定義し、該質点連結線分の位置と前記弾性構造物の厚みとを用いて、前記質点連結線分と前記容器との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様19記載の挙動解析方法。
【0179】
〔実施態様22〕 前記第1の作用力計算ステップは、前記弾性構造物を表す質点を中心とし、前記弾性構造体の厚みの1/2を半径とする質点粒子を定義し、該質点粒子と前記粒子との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算し、前記第2の作用力計算ステップは、前記弾性構造物を表す質点を中心とし、前記弾性構造体の厚みの1/2を半径とする質点粒子を定義し、該質点粒子と前記容器との相対位置を求め、該相対位置に応じた作用力を計算することを特徴とする実施態様19記載の挙動解析方法。
【0180】
〔実施態様23〕 2次元断面内の粒子および弾性構造物の挙動計算を行う場合において、前記弾性構造物の奥行き方向長さを前記粒子の代表径と同じと定義することを特徴とする実施態様19記載の挙動解析方法。
【0181】
〔実施態様24〕 前記表示ステップは、前記弾性構造物を表す質点の位置と前記弾性構造物の厚みとにより定義される円、円柱、若しくは球、および円、円柱、若しくは球を結ぶ線分により前記弾性構造物を表示し、または前記弾性構造物を表す質点の位置と前記弾性構造物の厚みとにより定義され連結された線分若しくは直方体により前記弾性構造物を表示することを特徴とする実施態様19記載の挙動解析方法。
【0182】
〔実施態様25〕 前記第1および第2の作用力計算ステップで算出される作用力は、接触力、付着力、磁気力、静電気力のうちの少なくとも1つに基づくものであることを特徴とする実施態様19乃至実施態様24のいずれかに記載の挙動解析方法。
【0183】
〔実施態様26〕 潜像が形成された担持体表面上に現像剤によって可視像を形成するための現像装置に内包される粒子状の現像剤および該現像剤を攪拌または搬送するための弾性構造物、前記現像装置における現像ローラ上に付着される粒子状の現像剤の厚さを規制するための弾性構造体および前記粒子、前記現像装置における現像剤担持体上の転写後の不要現像剤粒子を除去するための弾性構造体および前記粒子、および前記現像装置における不要な現像剤粒子を貯留するための容器から不要な現像剤粒子を送出するための弾性構造体および前記粒子のうち少なくとも1つの組み合わせの挙動を解析することを特徴とする実施態様19乃至実施態様25のいずれかに記載の挙動解析方法。
【0184】
〔実施態様27〕 容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、
前記挙動解析方法が、
前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算ステップと、
バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算ステップと、
前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する第1の作用力計算ステップと、
前記弾性構造物と前記容器との間に働く作用力を計算する第2の作用力計算ステップと、
前記弾性力計算ステップによって算出された弾性力、前記第1の作用力計算ステップによって算出された作用力、及び前記第2の作用力計算ステップによって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算ステップと、
前記粒子変位計算ステップによって算出された粒子の変位と前記質点変位計算ステップによって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示ステップと
を有することを特徴とするプログラム。
【0185】
〔実施態様28〕 容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析方法をプログラムとして記憶した、コンピュータにより読み出し可能な記憶媒体において、
前記挙動解析方法が、
前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算ステップと、
バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算ステップと、
前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する第1の作用力計算ステップと、
前記弾性構造物と前記容器との間に働く作用力を計算する第2の作用力計算ステップと、
前記弾性力計算ステップによって算出された弾性力、前記第1の作用力計算ステップによって算出された作用力、及び前記第2の作用力計算ステップによって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算ステップと、
前記粒子変位計算ステップによって算出された粒子の変位と前記質点変位計算ステップによって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示ステップと
を有することを特徴とする記憶媒体。
【0186】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、弾性構造物の挙動を計算するバネ−質点モデルと粒子挙動計算を連成して計算して解くことによって、正確且つ簡便に弾性構造物と粒子との挙動を解析できるようになった。
【0187】
また、弾性構造物と粒子、弾性構造物と部材(容器)の接触/非接触の判定及び接触力の計算を、弾性構造物の厚みを考慮して計算することにより、弾性構造物と粒子の挙動を簡単かつ更に精度よく解析できるようになった。
【0188】
また、弾性構造物に対する粒子や部材の大きさに応じて2つの計算方法を使い分けることにより、弾性構造物の寸法や質点数、部材の寸法や形状などによらず、正確な接触を扱うことができるようになった。
【0189】
また、弾性構造物の厚みで定義される円、円柱、球、線分、直方体などを用いて弾性構造物を表示することにより、解析結果である弾性構造物と粒子の挙動を、分かりやすく表示できるようになった。
【0190】
また、本発明を電子写真装置の現像剤挙動解析に適用することにより、シート攪拌部材を要する現像容器や、現像ローラ上の現像剤厚さを規制する弾性規制部材を有する現像器、転写残トナーを除去するためのクリーニングブレードや、除去されたトナーを容器に送出するための送出手段などを備えたクリーニング装置など、弾性構造物を用いて現像剤の挙動を制御する装置に対して、現像剤挙動を予測できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】解析領域に弾性構造物を有する場合における粒子挙動解析装置の処理プログラムの概略全体構成を示すプログラム構成図である。
【図2】「弾性構造物と粒子の作用力計算部」を構成する処理の概要を示すプログラム構成図である。
【図3】接触判定の概念を説明するための説明図である。
【図4】図1に示す「弾性構造物と粒子の作用力計算部」における処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】「弾性構造物と部材の作用力計算部」のプログラム構成を示すプログラム構成図である。
【図6】弾性構造物の質点と部材とを示す図である。
【図7】「弾性構造物と部材の作用力計算部」において行われる処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施の形態における「弾性構造物と部材の作用力計算部」において行われる処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る粒子挙動解析装置の構成を示すブロック図である。
【図10】弾性構造物を構成する各部の位置と厚みとを、円、円柱、球とそれらを連結する線分とで表現した一例を示す図である。
【図11】弾性構造物の別の表示例を示す図である。
【図12】容器内に弾性構造物の攪拌部材がある場合の2次元断面内の粒子の攪拌状態を示す模式的断面図である。
【図13】電子写真装置における画像形成装置の一部を示す図である。
【図14】従来の処理プログラムの構成例を概略的に示すプログラム構成図である。
【図15】従来の接触計算の概念を示す図である。
【符号の説明】
100:制御部
900:CPU
901:RAM
902:表示装置
903:入力部
904:外部記憶装置
905:バス

Claims (3)

  1. 容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析装置において、
    前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算手段と、
    バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算手段と、
    前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する作用力計算手段と、
    前記弾性力計算手段によって算出された弾性力および前記作用力計算手段によって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算手段と、
    前記粒子変位計算手段によって算出された粒子の変位と前記質点変位計算手段によって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示手段と
    を有することを特徴とする挙動解析装置。
  2. 容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析方法において、
    前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算ステップと、
    バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算ステップと、
    前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する第1の作用力計算ステップと、
    前記弾性構造物と前記容器との間に働く作用力を計算する第2の作用力計算ステップと、
    前記弾性力計算ステップによって算出された弾性力、前記第1の作用力計算ステップによって算出された作用力、及び前記第2の作用力計算ステップによって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算ステップと、
    前記粒子変位計算ステップによって算出された粒子の変位と前記質点変位計算ステップによって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示ステップと
    を有することを特徴とする挙動解析方法。
  3. 容器に内包された弾性構造物と粒子の挙動を解析する挙動解析方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、
    前記挙動解析方法が、
    前記粒子に働く力を基に該粒子の変位を時間系列に沿って計算する粒子変位計算ステップと、
    バネ−質点モデルに基づいて前記弾性構造物の弾性力を計算する弾性力計算ステップと、
    前記弾性構造物と前記粒子との間に働く作用力を計算する第1の作用力計算ステップと、
    前記弾性構造物と前記容器との間に働く作用力を計算する第2の作用力計算ステップと、
    前記弾性力計算ステップによって算出された弾性力、前記第1の作用力計算ステップによって算出された作用力、及び前記第2の作用力計算ステップによって算出された作用力に基づき、前記弾性構造物を表す質点の変位を時間系列に沿って計算する質点変位計算ステップと、
    前記粒子変位計算ステップによって算出された粒子の変位と前記質点変位計算ステップによって算出された質点の変位とを基に、前記粒子と前記弾性構造物の挙動を表示する表示ステップと
    を有することを特徴とするプログラム。
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