JP2004199019A - レジスト組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時に感度の変化が小さく、レジスト膜の膜厚の均一性に優れたレジスト組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】(A1)酸分解性樹脂若しくは(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤及び(C)有機溶剤を含有するレジスト組成物の製造方法であって、孔径0.03μm以下のフィルターを使用して濾過する工程を有し、濾過開始から濾過終了までの間のレジスト組成物の最高液温と最低液温との差を3℃以内に管理することを特徴とするレジスト組成物の製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平版印刷板やIC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、更にその他のフォトファブリケーション工程に使用されるレジスト組成物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レジスト組成物を製造する際に、経時安定性を向上させる為に、酸分解性樹脂若しくはアルカリ可溶性樹脂、光酸発生剤、有機溶剤及びその他の成分を混合した後に、フィルターで濾過することが行われている。
例えば、特許文献1(特開2002−99076号公報)には、レジスト組成物をポリテトラフルオロエチレン製フィルターとポリエチレン製フィルターとで濾過することが開示されている。
特許文献2(特開平11−171935号公報)には、レジスト組成物を孔径0.005〜0.015μmのフィルターで濾過することが開示されている。
また、特許文献3(特開2001−356478号公報)には、塗布均一性、経時安定性の観点でレジスト組成物中に特定の混合溶剤を使用することが開示されている。
しかしながら、従来のレジスト組成物の製造方法に於いては、濾過の前後で感度が大きく変化することがあり、感度調整が困難であった。
また、レジスト膜厚の薄膜化に伴い、膜厚の均一性を達成することが困難であった。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−99076号公報
【特許文献2】
特開平11−171935号公報
【特許文献3】
特開2001−356478号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、濾過の前後で感度が変化することが小さく、且つレジスト膜厚を薄膜化した際にも膜厚の均一性に優れたレジスト組成物の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の本発明によって達成される。
【0006】
(1) (A1)酸分解性樹脂若しくは(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤及び(C)有機溶剤を含有するレジスト組成物の製造方法であって、孔径0.03μm以下のフィルターを使用して濾過する工程を有し、濾過開始から濾過終了までの間のレジスト組成物の最高液温と最低液温との差を3℃以内に管理することを特徴とするレジスト組成物の製造方法。
【0007】
(2) (C)有機溶剤が、全有機溶剤に対して50質量%以上である主溶剤と全有機溶剤に対して50質量%未満である補助溶剤からなり、該主溶剤が、沸点が135〜155℃のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、鎖状ケトン、乳酸アルキルから選択される少なくとも1種類の有機溶剤であり、補助溶剤が、主溶剤と沸点が10℃以上異なる有機溶剤であることを特徴とする(1)に記載のレジスト組成物の製造方法。
【0008】
(3) (A1)酸分解性樹脂が、酸の作用により分解する基と脂環炭化水素構造とを有する樹脂であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のレジスト組成物の製造方法。
【0009】
(4) 主溶剤が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートであることを特徴とする(2)〜(3)のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法。
【0010】
(5) (1)〜(4)に記載の方法で得られたレジスト組成物を基板上に塗布し、80℃〜150℃の温度で加熱することで膜厚300nm以下のレジスト膜を形成した後、レジスト膜を波長が200nm以下の放射線でパターン露光し、80℃〜150℃の温度で加熱してから現像を行い、レジストパターンを形成することを特徴とするレジストパターンの形成方法。
【0011】
以下、更に、本発明の好ましい実施の態様を挙げる。
(6) 補助溶剤が、2種類以上の有機溶剤からなることを特徴とする(2)〜(4)のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法。
【0012】
(7) 主溶剤の沸点より10℃以上高い沸点を有する補助溶剤を少なくとも1種類含有することを特徴とする(2)〜(4)及び(6)のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法。
【0013】
(8) レジスト組成物の固形分濃度が10質量%以下であることを特徴とする(1)〜(4)及び(6)〜(7)のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の製造方法は、ポジ型レジスト組成物及びネガ型レジスト組成物に使用することができる。
本発明のポジ型レジスト組成物の製造方法としては、例えば、(A1)酸分解性樹脂、(B)光酸発生剤、(C)有機溶剤、含窒素塩基性化合物、フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤等を混合した後に、孔径が0.03μm以下のフィルターで濾過し、且つ濾過開始から濾過終了までの間のレジスト組成物の最高液温と最低液温の差を3℃以内に管理する方法を挙げることができる。
本発明のネガ型レジスト組成物の製造方法としては、例えば、(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤、(C)有機溶剤、酸架橋剤、含窒素塩基性化合物、フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤等を混合した後に、孔径が0.03μm以下のフィルターで濾過し、且つ濾過開始から濾過終了までの間のレジスト組成物の最高液温と最低液温の差を3℃以内に管理する方法を挙げることができる。
【0015】
〔1〕(A1)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂(「酸分解性樹脂」又は「成分(A1)」ともいう)
本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる酸により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂としては、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸で分解し得る基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂である。この内、酸で分解し得る基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。
【0016】
酸で分解し得る基として好ましい基は、−COOH基、−OH基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
酸分解性基としては好ましくは、シリルエーテル基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第3級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル基、第3級のアルキルカーボネート基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキルカーボネート基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基である。
【0017】
これら酸で分解し得る基が側鎖として結合する場合の母体樹脂としては、側鎖に−OHもしくは−COOH基を有するアルカリ可溶性樹脂である。例えば、後述するアルカリ可溶性樹脂を挙げることができる。
【0018】
これらアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して170A/秒以上のものが好ましい。特に好ましくは330A/秒以上のものである(Aはオングストローム)。
このような観点から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂は、o−,m−,p−ポリ(ヒドロキシスチレン)及びこれらの共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレン)、ポリ(ヒドロキシスチレン)の一部、O−アルキル化もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、水素化ノボラック樹脂等のヒドロキシスチレン構造単位を有するアルカリ可溶性樹脂である。
【0019】
本発明に於ける好ましい酸分解性基を有する繰り返し単位としては、例えば、t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、1−アルコキシエトキシスチレン、(メタ)アクリル酸3級アルキルエステル等を挙げることができる。
【0020】
本発明に用いられる成分(A1)は、欧州特許254853号、特開平2−25850号、同3−223860号、同4−251259号等に開示されているように、アルカリ可溶性樹脂に酸で分解し得る基の前駆体を反応させる、もしくは、酸で分解し得る基の結合したアルカリ可溶性樹脂モノマーを種々のモノマーと共重合して得ることができる。
【0021】
本発明に使用される成分(A1)の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0022】
p−t−ブトキシスチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、
p−(t−ブトキシカルボニルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、
p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、
4−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)−3−メチルスチレン/4−ヒドロキシ−3−メチルスチレン共重合体、
p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン(10%水素添加物)共重合体、
m−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/m−ヒドロキシスチレン共重合体、
o−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/o−ヒドロキシスチレン共重合体、
p−(クミルオキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、
クミルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合体、
4−t−ブトキシカルボニルスチレン/マレイン酸ジメチル共重合体、
ベンジルメタクリレート/テトラヒドロピラニルメタクリレート、
【0023】
p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体、
p−t−ブトキシスチレン/p−ヒドロキシスチレン/フマロニトリル共重合体、
t−ブトキシスチレン/ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、
スチレン/N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド/N−(4−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル)マレイミド共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタクリレート共重合体、
スチレン/p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタクリレート共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート共重合体、
スチレン/p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート共重合体、
p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン/N−メチルマレイミド共重合体、
t−ブチルメタクリレート/1−アダマンチルメチルメタクリレート共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート/p−アセトキシスチレン共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート/p−(t−ブトキシカルボニルオキシ)スチレン共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート/p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン共重合体、
【0024】
【化1】
Figure 2004199019
【0025】
【化2】
Figure 2004199019
【0026】
上記具体例において、tBuはt−ブチル基を表す。
【0027】
酸で分解し得る基の含有率は、樹脂中の酸で分解し得る基の数(A)と酸で脱離する基で保護されていないアルカリ可溶性基の数(S)をもって、A/(A+S)で表される。含有率は、好ましくは0.01〜0.7、より好ましくは0.05〜0.50、更に好ましくは0.05〜0.40である。
【0028】
本発明のポジ型レジスト組成物にArFエキシマレーザー光を照射する場合には、(A1)成分の樹脂は、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂であることが好ましい。
【0029】
単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂(以下、「脂環炭化水素系酸分解性樹脂」ともいう)は、例えば、特開平11−194496号、特開2000−1559758号、特開2000−338674号等に記載されている樹脂が好ましく、膜厚300nm当たりの露光光における透過率が60%以上であることが特に好ましい。
【0030】
ArFエキシマレーザー露光用レジスト組成物に好適な樹脂(A1)は、脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を含有し、特に好ましい繰り返し単位として、後述する一般式(pA)、(II−A)及び(II−B)で表される繰り返し単位、一般式(Lc)及び(V−1)〜(V−5)のいずれかで表される基を有する繰り返し単位、一般式(AII)又は(VIII)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
樹脂(A1)は、酸の作用により分解しアルカリ可溶性となる基を有する繰り返し単位を有するが、このような繰り返し単位としては、一般式(pA)、(II−A)、(II−B)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
酸の作用により分解しアルカリ可溶性となる基を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂(A1)を構成する全繰り返し単位に対して、通常20〜70モル%、好ましくは25〜60モル%、更に好ましくは30〜50モル%である。
本発明の組成物がArF露光用であるとき、ArF光に対する透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
【0031】
(a)一般式(II−A)及び(II−B)で表される繰り返し単位
【0032】
【化3】
Figure 2004199019
【0033】
式(II−A)、(II−B)中:
13’〜R16’は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR、酸の作用により分解する基、−C(=O)−X−A’−R17’、又は置換基を有していてもよいアルキル基あるいは環状炭化水素基を表す。
ここで、Rは、置換基を有していてもよい、アルキル基、環状炭化水素基又は下記の−Y基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO−又は−NHSONH−を表す。
A’は単結合又は2価の連結基を表す。
また、Rl3’〜R16’のうち少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。nは0又は1を表す。
17’は、−COOH、−COOR、−CN、水酸基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、−CO−NH−R、−CO−NH−SO−R又は下記の−Y基を表す。
は、置換基を有していてもよい、アルキル基又は環状炭化水素基を表す。−Y基;
【0034】
【化4】
Figure 2004199019
【0035】
(−Y基中、R21’〜R30’は、各々独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。a,bは1又は2を表す。)
【0036】
上記一般式(II−A)あるいは一般式(II−B)で表される繰り返し単位の具体例として次のものが挙げられるが、これらの具体例に限定するものではない。
【0037】
【化5】
Figure 2004199019
【0038】
(b)一般式(pA)で表される繰り返し単位
【0039】
【化6】
Figure 2004199019
【0040】
ここで、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、置換アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Raは、上記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基を表す。
【0041】
【化7】
Figure 2004199019
【0042】
(式中、R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
22〜R25は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。)
【0043】
以下、一般式(pA)で示される繰り返し単位の具体例を示す。
【0044】
【化8】
Figure 2004199019
【0045】
(c)一般式(Lc)で表される基、又は一般式(V−1)〜(V−5)で表される基を有する繰り返し単位
【0046】
【化9】
Figure 2004199019
【0047】
【化10】
Figure 2004199019
【0048】
一般式(Lc)中、Ra,Rb,Rc,Rd,Reは、各々独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。m,nは各々独立に0〜3の整数を表し、m+nは、2以上6以下である。
【0049】
一般式(V−1)〜(V−5)において、R1b〜R5bは、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニルイミノ基又はアルケニル基を表す。R1b〜R5bの内の2つは、結合して環を形成してもよい。
【0050】
一般式(Lc)に於けるRa〜Reのアルキル基及び一般式(V−1)〜(V−5)に於けるR1b〜R5bのアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニルイミノ基におけるアルキル基としては、直鎖状、分岐状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。
直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
1b〜R5bにおけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜8個のものが好ましい。
1b〜R5bにおけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R1b〜R5bの内の2つが結合して形成する環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、一般式(V−1)〜(V−5)におけるR1b〜R5bは、環状骨格を構成している炭素原子のいずれに連結していてもよい。
【0051】
Ra〜Reのアルキル基及びR1b〜R5bのアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニルイミノ基、アルケニル基が有してもよい好ましい置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
【0052】
以下に、ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0053】
【化11】
Figure 2004199019
【0054】
【化12】
Figure 2004199019
【0055】
【化13】
Figure 2004199019
【0056】
(d)一般式(AII)で表される繰り返し単位
【0057】
【化14】
Figure 2004199019
【0058】
一般式(AII)中、Rcは、水素原子又はメチル基を表す。
c〜Rcは、各々独立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、Rc〜Rcのうち少なくとも1つは水酸基を表す。
【0059】
以下に、一般式(AII)で表される構造を有する繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0060】
【化15】
Figure 2004199019
【0061】
(e)一般式(VIII)で表される繰り返し単位
【0062】
【化16】
Figure 2004199019
【0063】
上記一般式(VIII)に於いて、Zは、−O−又は−N(R41)−を表す。ここでR41は、水素原子、水酸基、アルキル基、ハロアルキル基、又は−OSO−R42を表す。R42は、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。
【0064】
上記R41及びR42におけるアルキル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜6個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基である。
上記R41及びR42 におけるハロアルキル基としてはトリフルオロメチル基、ナノフルオロブチル基、ペンタデカフルオロオクチル基、トリクロロメチル基等を挙げることができる。上記R42 におけるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。
【0065】
41及びR42としてのアルキル基及びハロアルキル基、R42としてのシクロアルキル基又は樟脳残基は置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッソ素原子、沃素原子)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、アシル基(好ましくは炭素数2〜5、例えば、ホルミル基、アセチル基等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜5、例えばアセトキシ基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14、例えばフェニル基)等を挙げることができる。
【0066】
上記一般式(VIII)で表される繰り返し単位の具体例として次の[I’−1]〜[I’−7]が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
【0067】
【化17】
Figure 2004199019
【0068】
【化18】
Figure 2004199019
【0069】
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を含有することができる。
【0070】
このような繰り返し構造単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、脂環炭化水素系酸分解性樹脂に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
【0071】
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
【0072】
脂環炭化水素系酸分解性樹脂において、各繰り返し構造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
【0073】
本発明に用いる脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括であるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのような本発明の組成物を溶解する溶媒に溶解させ均一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は20質量%以上であり、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。反応温度は10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。
【0074】
本発明のポジ型レジスト組成物にFエキシマレーザー光を照射する場合に、(A1)成分の樹脂は、ポリマー骨格の主鎖及び/又は側鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度を増大する樹脂(以下、フッ素基含有樹脂ともいう)が好ましく、パーフルオロアルキレン基、パーフルオロアリーレン基から選択される部位を、ポリマー骨格の主鎖に少なくとも一つ有するか、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアリール基、ヘキサフルオロ−2−プロパノ−ル基、及びヘキサフルオロ−2−プロパノ−ル基のOH基を保護した基から選択される部位を、ポリマー骨格の側鎖に少なくとも一つ有するフッ素基含有樹脂がより好ましい。
【0075】
(A1)酸分解性樹脂におけるフッ素基含有樹脂として、例えば、下記一般式(IR)〜(XR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つ有する樹脂を好ましく挙げることができる。
【0076】
【化19】
Figure 2004199019
【0077】
一般式中、R、Rは水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、シクロアルキル基もしくはアリール基を表す。
〜Rは置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、シクロアルキル基もしくはアリール基を表す。またRとR、RとR、RとRが結合し環を形成してもよい。
は水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、単環又は多環のシクロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基を表す。
、R、Rは同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基を表す。
【0078】
、R10は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロアルキル基を表す。
11、R12は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシル基又は置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
13、R14は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロアルキル基を表す。
【0079】
15はフッ素原子を有する、アルキル基、単環又は多環のシクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
16、R17、R18は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、−CO−O−R15を表す。
19、R20、R21は同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有する、アルキル基、単環又は多環のシクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基もしくはアルコキシ基を表す。但しR19、R20、R21の少なくとも一つは水素原子以外の基である。
【0080】
、Aは、単結合、置換基を有してもよい、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基もしくはアリーレン基、又は−O−CO−R22−、−CO−O−R23−、−CO−N(R24)−R25−を表す。
22、R23、R25は同じでも異なっていてもよく、単結合、又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基もしくはウレイド基を有してもよい、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表す。
24は水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
nは0又は1を表し、x、y、zは0〜4の整数を表す。
【0081】
フッ素基含有樹脂として、例えば、下記一般式(FA)〜(FF)で示される繰り返し単位を少なくとも一つ有する樹脂も好ましく挙げることができる。
【0082】
【化20】
Figure 2004199019
【0083】
101、R102は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基を表す。
Xは水素原子または酸の作用により分解する基を表す。
103、R104は水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基を示し、該アルキル基、該アラルキル基はそれぞれ途中に−O−、−S−、−CO−、−CO−、−SO−、−SO−を有していても良い。nは1〜5の整数を表す。
111〜R116、R121〜R132、R141〜R148、R151〜R158は、それぞれ、水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよいアルキル基を表すが、少なくとも1つはフッ素原子である。
【0084】
Xの酸の作用により分解する基(以下、酸分解性基ともいう)としては、例えば−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−COO−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)COO−C(R36)(R37)(R38)等が挙げられる。
36〜R39は、各々独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R36とR39とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01、R02は、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
【0085】
酸分解性基の好ましい具体例としては、t−ブチル基、t−アミル基、1−アルキル−1−シクロヘキシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、2−アダマンチル−2−プロピル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−プロピル基等の3級アルキル基、1−アルコキシ−1−エトキシ基、1−アルコキシ−1−メトキシ基、テトラヒドロピラニル基等のアセタール基、t−アルキルカルボニル基、t−アルキルカルボニルメチル基等が好ましく挙げられる。
【0086】
本発明において(A1)の樹脂は、好ましくは更に下記一般式(XIR)〜(XIIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つ有する酸分解性基を有するフッ素基含有樹脂である。
【0087】
【化21】
Figure 2004199019
【0088】
式中、R26、R27、R32は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロアルキル基を表す。
28、R33は−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、もしくは下記一般式(XIVR)の基を表す。
【0089】
【化22】
Figure 2004199019
【0090】
式中、R29、R30、R31は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、−CO−O−R28を表す。
【0091】
34、R35は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシル基、又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
36、R37、R38、R39は同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。R36、R37、R38の内の2つ、又はR36、R37、R39の内の2つが結合して環を形成してもよい。また、形成された環には、オキソ基を含有していてもよい。
40は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
【0092】
〜Aは、単結合、置換基を有してもよい、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基もしくはアリーレン基、又は−O−CO−R22−、−CO−O−R23−、−CO−N(R24)−R25−を表す。
22〜R25は上記と同義である。Zは炭素原子と共に単環又は多環の脂環式基を構成する原子団を表す。nは0又は1を表す。
【0093】
また本発明においては、フッ素基含有樹脂の親疎水性、ガラス転移点、露光光に対する透過率等の物性を制御する為、あるいはポリマー合成時の重合性を制御する為に、下記一般式(XVR)〜(XVIIR)で示される無水マレイン酸、ビニルエーテル又はシアノ基を含有するビニル化合物から由来される繰り返し単位を少なくとも一つ有してもよい。
【0094】
【化23】
Figure 2004199019
【0095】
式中、R41は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
42は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロアルキル基を表す。
は単結合、置換基を有してもよい、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基もしくはアリーレン基、又は−O−CO−R22−、−CO−O−R23−、−CO−N(R24)−R25−を表す。
22〜R25は上記と同義である。
【0096】
また、本発明における更に好ましいフッ素基含有樹脂として、下記一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂、並びに下記一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂を挙げることができる。
これら、下記一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂、並びに下記一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂は、更に前記一般式(IR)〜(VR)で示される繰り返し単位を有していてもよい。
【0097】
【化24】
Figure 2004199019
【0098】
一般式(IA)及び(IIA)中、R1a及びR5aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
2a、R3a、R6a及びR7aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。
50a〜R55aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。但し、R50a〜R55aの内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
56aは、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基若しくはアルコキシカルボニル基を表し、水素原子であることが好ましい。
4aは、下記一般式(IVA)又は(VA)の基を表す。
【0099】
【化25】
Figure 2004199019
【0100】
一般式(IVA)中、R11a、R12a及びR13aは、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
一般式(VA)中、R14a及びR15aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R16aは、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R14a〜R16aの内の2つが結合し、環を形成してもよい。
【0101】
【化26】
Figure 2004199019
【0102】
一般式(VIA)中、R17a1及びR17a2は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R18aは、−C(R18a1)(R18a2)(R18a3)又は−C(R18a1)(R18a2)(OR18a4)を表す。R18a1〜R18a4は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18a1、R18a2、R18a3の内の2つ又はR18a1、R18a2、R18a4の内の2つが結合して環を形成してもよい。Aは、単結合又は置換基を有していてもよい2価の連結基を表すが、単結合であることが好ましい。
【0103】
これらのフッ素基含有樹脂は、一般式(VIA)中のR18aが下記一般式(VIA−A)又は一般式(VIA−B)で表される基であるのが好ましい。また、これらのフッ素基含有樹脂(B)は、一般式(IA)中のR1a、一般式(IIA)中のR5a及び一般式(VIA)中のR17a2の少なくとも1つが、トリフルオロメチル基であることが好ましい。
【0104】
【化27】
Figure 2004199019
【0105】
一般式(VIA−A)中、R18a5及びR18a6は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R18a7は、置換基を有していてもよいシクロアルキル基を表す。
【0106】
一般式(VIA−B)中、R18a8は、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
【0107】
また、上記一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂、並びに上記一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂は、更に下記一般式(IIIA)又は(VIIA)で表される繰り返し単位を少なくとも1つ有していてもよい。
【0108】
【化28】
Figure 2004199019
【0109】
一般式(IIIA)中、R8aは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R9a及びR10aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。
一般式(VIIA)中、R19a及びR20aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R21aは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は−A−CN基を表す。Aは、単結合又は2価の連結基を表す。
【0110】
上記アルキル基としては、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
シクロアルキル基としては単環型でもよく、多環型でもよい。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、a−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。但し、上記の単環又は多環のシクロアルキル基中の炭素原子が、酸素原子等のヘテロ原子に置換されていてもよい。
【0111】
パーフルオロアルキル基としては、例えば炭素数4〜12個のものであって、具体的にはパーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロオクチルエチル基、パーフルオロドデシル基等を好ましくあげることができる。
ハロアルキル基としては、例えば炭素数1〜4個のハロアルキル基であって、具体的にはクロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピル基、クロロブチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基等を好ましく挙げることができる。
【0112】
アリール基としては、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等を好ましく挙げることができる。
アラルキル基としては、例えば炭素数7〜12個のアラルキル基であって、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を好ましく挙げることができる。
アルケニル基としては、例えば炭素数2〜8個のアルケニル基であって、具体的には、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基を好ましく挙げることができる。
【0113】
アルコキシ基としては、例えば炭素数1〜8個のアルコキシ基であって、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、アリルオキシ基、オクトキシ基等を好ましく挙げることができる。
アシル基としては、例えば炭素数1〜10個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
アシロキシ基としては、炭素数2〜12個のアシロキシ基が好ましく、例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
アルキニル基としては、炭素数2〜5のアルキニル基が好ましく、例えばエチニル基、プロピニル基、ブチニル基等を挙げることができる。
アルコキシカルボニル基としては、i−プロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルオキシカルボニル基等、好ましくは2級、より好ましくは3級のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0114】
アルキレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
アルケニレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいエテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のものが挙げられる。
シクロアルキレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数5〜8個のものが挙げられる。
アリーレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜15個のものが挙げられる。
【0115】
2価の連結基とは、置換基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基又は−O−CO−R22a−、−CO−O−R23a−若しくは−CO−N(R24a)−R25a−を表す。R22a、R23a及びR25aは、同じでも異なっていてもよく、単結合又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基若しくはウレイド基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基若しくはアリーレン基を表す。R24aは、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
【0116】
とR、RとR、RとRが結合して形成した環としては、例えば5〜7員環であり、具体的にはフッ素が置換したペンタン環、ヘキサン環、フラン環、ジオキソノール環、1,3−ジオキソラン環等が挙げられる。
36〜R38の内の2つ、又はR36〜R37とR39の内の2つが結合して形成した環としては、例えば3〜8員環であり、具体的にはシクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、フラン環、ピラン環等を好ましく挙げることができる。
【0117】
14a〜R16aの内の2つ、R18a1〜R18a3の内の2つ又はR18a1、R18a2、R18a4の内の2つが結合して形成する環としては、3〜8員環が好ましく、例えばシクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、テトラメチレンオキシド環、ペンタメチレンオキシド環、ヘキサメチレンオキシド環、フラン環、ピラン環、ジオキソノール環、1,3−ジオキソラン環等を挙げることができる。
【0118】
Zは単環又は多環の脂環式基を構成する原子団を表し、形成される脂環式基としては、単環型として炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、a−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。
【0119】
またこれらの基に置換される置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
ここで、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は上記で示したものが挙げられるが、アルキル基は、更にフッ素原子、シクロアルキル基で置換されていてもよい。
【0120】
本発明のフッ素基含有樹脂に含まれる、酸の作用により分解しアルカリ可溶性を示す基としては、例えば−O−C(R36)(R37)(R38)、−O−C(R36)(R37)(OR39)、−O−COO−C(R36)(R37)(R38)、−O−C(R01)(R02)COO−C(R36)(R37)(R38)、−COO−C(R36)(R37)(R38)、−COO−C(R36)(R37)(OR39)等が挙げられる。R36〜R39は上記と同義であり、R01、R02は水素原子、上記で示した置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、もしくはアリール基を表す。
【0121】
好ましい具体例としては、t−ブチル基、t−アミル基、1−アルキル−1−シクロヘキシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、2−アダマンチル−2−プロピル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−プロピル基等の3級アルキル基のエーテル基又はエステル基、1−アルコキシ−1−エトキシ基、テトラヒドロピラニル基等のアセタール基又はアセタールエステル基、t−アルキルカーボネート基、t−アルキルカルボニルメトキシ基等が好ましく挙げられる。
【0122】
一般式(IR)〜(XR)で示される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に10〜80モル%、好ましくは30〜70モル%、更に好ましくは35〜65モル%の範囲で使用される。
一般式(XIR)〜(XIIIR)で表される繰り返し単位の含量は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
一般式(XVR)〜(XVIIR)で表される繰り返し単位の含量は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
【0123】
本発明の(A1)の樹脂としては、一般式(IR)〜(IIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有することが更に好ましい。
また、本発明の(A1)の樹脂としては、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(VIIIR)〜(XR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有することが上記と同様に更に好ましい。
【0124】
更に、本発明の(A1)の樹脂としては、一般式(IVR)〜(VIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(XVR)〜(XVIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有することが上記と同様に更に好ましい。
これにより、樹脂における157nmの透過性を十分に高め、且つ耐ドライエッチング性の低下を抑えることができる。
【0125】
本発明の(A1)の樹脂が、一般式(IR)〜(IIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有する場合、一般式(IR)〜(IIIR)で示される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
一般式(IVR)〜(VIR)で表される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に10〜80モル%、好ましくは30〜70モル%、更に好ましくは35〜65モル%の範囲で使用される。
【0126】
本発明の(A1)の樹脂が、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(VIIIR)〜(XR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有する場合、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に10〜80モル%、好ましくは30〜70モル%、更に好ましくは35〜65モル%の範囲で使用される。
一般式(VIIIR)〜(XR)で表される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
【0127】
本発明の(A1)の樹脂が、一般式(IVR)〜(VIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(XVR)〜(XVIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有する場合、一般式(IVR)〜(VIIR)で示される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に10〜80モル%、好ましくは30〜70モル%、更に好ましくは35〜65モル%の範囲で使用される。
一般式(XVR)〜(XVIIR)で表される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
【0128】
一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有するフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(IA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に5〜80モル%、好ましくは10〜75モル%、更に好ましくは20〜70モル%である。
一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有するフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(IIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に5〜80モル%、好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは20〜65モル%である。
一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有するフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(IIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に5〜80モル%、好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは20〜65モル%である。
【0129】
一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有するフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(VIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に5〜80モル%、好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは20〜65モル%である。
これらのフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(IIIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%である。
これらのフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(VIIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%である。
【0130】
本発明(A1)の樹脂は、上記のような繰り返し構造単位以外にも、更に本発明のポジ型レジストの性能を向上させる目的で、他の重合性モノマーを共重合させてもよい。
【0131】
使用することができる共重合モノマーとしては、以下に示すものが含まれる。例えば、上記以外のアクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロトン酸エステル類などから選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物である。
【0132】
以下に一般式(IR)〜(XR)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0133】
【化29】
Figure 2004199019
【0134】
【化30】
Figure 2004199019
【0135】
【化31】
Figure 2004199019
【0136】
【化32】
Figure 2004199019
【0137】
また一般式(XIR)〜(XIIIR)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0138】
【化33】
Figure 2004199019
【0139】
【化34】
Figure 2004199019
【0140】
また一般式(XVIR)〜(XVIIR)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0141】
【化35】
Figure 2004199019
【0142】
以下に、一般式(IA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0143】
【化36】
Figure 2004199019
【0144】
【化37】
Figure 2004199019
【0145】
【化38】
Figure 2004199019
【0146】
【化39】
Figure 2004199019
【0147】
【化40】
Figure 2004199019
【0148】
以下に、一般式(IIA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0149】
【化41】
Figure 2004199019
【0150】
更に、一般式(IIA)で表される繰り返し単位の具体例として、先に例示した(F−40)〜(F−45)を挙げることができる。
【0151】
以下に、一般式(VIA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0152】
【化42】
Figure 2004199019
【0153】
【化43】
Figure 2004199019
【0154】
更に、一般式(VIA)で表される繰り返し単位の具体例として先に例示した(F−29)〜(F−38)及び(F−47)〜(F−54)を挙げることができる。
【0155】
以下に、一般式(IIIA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0156】
【化44】
Figure 2004199019
【0157】
以下に、一般式(VIIA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0158】
【化45】
Figure 2004199019
【0159】
フッ素基含有樹脂は、脂環炭化水素系酸分解性樹脂とほぼ同様にラジカル重合によって合成することができる。
【0160】
本発明に係る(A1)成分の樹脂の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000である。重量平均分子量が1,000未満では耐熱性やドライエッチング耐性の劣化が見られるため余り好ましくなく、200,000を越えると現像性が劣化したり、粘度が極めて高くなるため製膜性が劣化するなど余り好ましくない結果を生じる。
【0161】
本発明のポジ型レジスト組成物において、本発明に係わる(A1)成分の樹脂の組成物全体中の配合量は、全固形分中40〜99.99質量%が好ましく、より好ましくは50〜99.97質量%である。
【0162】
〔2〕(A2)アルカリ現像液に可溶な樹脂(以下、「(A2)成分」あるいは「アルカリ可溶性樹脂」ともいう)
アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して20Å/秒以上のものが好ましい。特に好ましくは200Å/秒以上のものである(Åはオングストローム)。
【0163】
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラツク樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレン、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合体、o/p−及びm/p−ヒドロキシスチレン共重合体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O−アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル化物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エトキシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化物、O−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)もしくはO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−アセチル化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタクリル系樹脂及びその誘導体、ポリビニルアルコール誘導体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0164】
特に好ましいアルカリ可溶性樹脂はノボラック樹脂及びo−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン及びこれらの共重合体、アルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレンの一部O−アルキル化、もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体である。
該ノボラック樹脂は所定のモノマーを主成分として、酸性触媒の存在下、アルデヒド類と付加縮合させることにより得られる。
【0165】
また、アルカリ溶解性樹脂の質量平均分子量は、2000以上、好ましくは5000〜200000、より好ましくは5000〜100000である。
【0166】
ここで、質量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
本発明におけるこれらの(A2)アルカリ可溶性樹脂は2種類以上組み合わせて使用してもよい。
アルカリ可溶性樹脂の使用量は、ポジ型レジスト組成物の全組成物の固形分に対し、40〜97質量%、好ましくは60〜90質量%である。
【0167】
〔3〕(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明のレジスト組成物は、成分(B)として活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(「光酸発生剤」ともいう)を含有する。
そのような光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0168】
たとえば、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物を挙げることができる。
【0169】
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038 号、特開昭63−163452 号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
【0170】
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0171】
上記活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられるものについて以下に説明する。
【0172】
(1)下記の一般式(PAG1)で表されるヨードニウム塩、又は一般式(PAG2)で表されるスルホニウム塩。
【0173】
【化46】
Figure 2004199019
【0174】
ここで式Ar、Arは各々独立に置換もしくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基としては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メルカプト基及びハロゲン原子が挙げられる。
【0175】
203、R204、R205は各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。好ましくは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8のアルキル基及びそれらの置換誘導体である。
好ましい置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0176】
は対アニオンを示し、例えばBF 、AsF 、PF 、SbF 、SiF 2−、ClO 、CFSO 等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【0177】
またR203、R204、R205のうちの2つ及びAr、Arはそれぞれの単結合又は置換基を介して結合してもよい。
【0178】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0179】
【化47】
Figure 2004199019
【0180】
【化48】
Figure 2004199019
【0181】
【化49】
Figure 2004199019
【0182】
一般式(PAG1)、(PAG2)で示される上記オニウム塩は公知であり、例えば米国特許第2,807,648 号及び同4,247,473号、特開昭53−101,331号等に記載の方法により合成することができる。
【0183】
(2)下記一般式(PAG3)で表されるジスルホン誘導体又は一般式(PAG4)で表されるイミノスルホネート誘導体。
【0184】
【化50】
Figure 2004199019
【0185】
式中、Ar、Arは各々独立に置換もしくは未置換のアリール基を示す。
206は置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基を示す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0186】
【化51】
Figure 2004199019
【0187】
【化52】
Figure 2004199019
【0188】
(3)下記一般式(PAG5)で表されるジアゾジスルホン誘導体。
【0189】
【化53】
Figure 2004199019
【0190】
ここでRは、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0191】
【化54】
Figure 2004199019
【0192】
また、上記化合物の他に、下記一般式(I)で表される化合物も本発明の成分(B)の光酸発生剤として有効に用いられる。
【0193】
【化55】
Figure 2004199019
【0194】
一般式(I)中、Arは、アリール基、ヘテロ原子を含む芳香族基、直鎖状若しくは分岐状アルキル基又は脂環アルキル基を表す。Rは、水素原子、シアノ基、アルキル基又はアリール基を表す。Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。Y及びYは、同じでも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。YとYとが結合して環を形成してもよい。ArとY及びYの少なくとも一つが結合して環を形成してもよい。ArとRとが結合して環を形成してもよい。また、Ar、R若しくはRのいずれか又はY若しくはYのいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(I)の構造を2つ以上有していてもよい。Xは、非求核性アニオンを表す。
【0195】
一般式(I)で表される化合物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する下記一般式(Ia)で表される化合物であることが好ましい。
【0196】
【化56】
Figure 2004199019
【0197】
一般式(Ia)中、R〜Rは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基又はアシルアミノ基を表す。R〜Rのうち少なくとも2つが結合して環構造を形成してもよい。Rは、水素原子、シアノ基、アルキル基又はアリール基を表す。Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。Y及びYは、同じでも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。YとYとが結合して環を形成してもよい。R〜Rの少なくとも1つとY及びYの少なくとも一つが結合して環を形成してもよい。R〜Rの少なくとも1つとRとが結合して環を形成してもよい。また、R〜Rのいずれか又はY若しくはYのいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(Ia)の構造を2つ以上有していてもよい。Xは、非求核性アニオンを表す。
【0198】
Arのアリール基は、好ましくは炭素数6〜18のアリール基であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等を挙げることができ、フェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
Arのヘテロ原子を含む芳香族基は、炭素数6〜18のアリール基等の芳香族基に、ヘテロ原子、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を有する基が好ましい。
Arの直鎖状若しくは分岐状アルキル基は、好ましくは炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状アルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等を挙げることができる。
Arの脂環アルキル基は、炭素数3〜20の脂環アルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等を挙げることができる。
Arのアリール基、ヘテロ原子を含む芳香族基、直鎖状若しくは分岐状アルキル基、脂環アルキル基は、置換基を有していなくともよいし、置換基を有していてもよい。Arのアリール基、ヘテロ原子を含む芳香族基、直鎖状若しくは分岐状アルキル基、脂環アルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子等を挙げることができる。
【0199】
〜R、R、Rのアルキル基及びアシルアミノ基におけるアルキル基は、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、へキシル基、シクロへキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の直鎖状、分岐状及び環状のアルキル基を挙げることができる。
〜Rのアルコキシ基及びアルキルオキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜10のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基等を挙げることができる。
〜R、R、Rのアリール基は、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。R〜Rのハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0200】
及びYのアルキル基は、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、及びシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等の環状のアルキル基を挙げることができる。
及びYのアリール基は、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
及びYのアラルキル基は、好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基であり、例えば、ベンジル基、フェネチル基、クミル基等を挙げることができる。
及びYのヘテロ原子を含む芳香族基は、炭素数6〜14のアリール基等の芳香族基に、ヘテロ原子、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を有する基が好ましく、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、インドール等の複素環式芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0201】
Arが2つ以上の置換基を有し、それらの内の少なくとも2つの置換基が結合して環構造を形成してもよい。
この場合、少なくとも2つの置換基が結合して形成する基としては、炭素数4〜10のアルキレン基が好ましく、例えばブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。
【0202】
〜Rの内の少なくとも2つが結合して環構造を形成してもよい。
この場合、R〜Rの内の少なくとも2つが結合して形成する基としては、炭素数4〜10のアルキレン基が好ましく、例えばブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。
【0203】
とYとは結合して、一般式(I)中のSとともに、環を形成してもよい。
この場合、YとYとが結合して形成する基としては、例えば、炭素数4〜10のアルキレン基、好ましくはブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、特に好ましくはブチレン基、ペンチレン基を挙げることができる。
また、YとYと結合して、一般式(I)中のSとともに形成した環の中に、ヘテロ原子を含んでいても良い。
【0204】
Ar、R〜R、R、R、Y、Yのアリール基、ヘテロ原子を含む芳香族基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アラルキル基、アシルアミノ基の各々は、置換基を有していなくともよいし、置換基を有していてもよい。Ar、R〜R、R、R、Y、Yのアリール基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アラルキル基等が有していてもよい置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等を挙げることができる。
アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。
【0205】
ArとY又はYの少なくとも1つとが結合して環を形成してもよいし、或いはArとRとが結合して環を形成してもよい。
この場合に、ArとY又はYの少なくとも1つが結合して形成する基及びArとRとが結合して形成する基としては、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。また、ArとRとが結合して形成する基としては、カルボニル基も好ましい。
【0206】
〜Rの少なくとも1つとY又はYの少なくとも一つが結合して環を形成してもよいし、或いは、R〜Rの少なくとも1つとRとが結合して環を形成してもよい。
この場合に、R〜Rの少なくとも1つとY又はYの少なくとも1つが結合して形成する基及びR〜Rの少なくとも1つとRとが結合して形成する基としては、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。また、R〜Rの少なくとも1つとRとが結合して形成する基としては、カルボニル基も好ましい。
【0207】
Ar、R、Rのいずれか、若しくは、Y又はYのいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(I)の構造を2つ以上有していてもよい。
【0208】
〜R、R、Rのいずれか、若しくは、Y又はYのいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(Ia)の構造を2つ以上有していてもよい。
【0209】
一般式(I)で表される化合物は、好ましくは、R及びRが両方ともアルキル基であるか、Rが炭素数2〜20のアルキル基であることであり、より好ましくは、Rが炭素数4〜20のアルキル基であることである。また、RとRとが結合して環を形成する際には、Rは炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。
【0210】
の非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、アルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
【0211】
アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
【0212】
上記アルキルスルホン酸アニオン及びアリールスルホン酸アニオンにおけるアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。
置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
【0213】
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、弗素原子、沃素原子等を挙げることができる。
アルキル基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
アルコキシ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
アルキルチオ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、トリデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オクタデシルチオ基、ノナデシルチオ基、エイコシルチオ基等を挙げることができる。尚、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基は、更にハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよい。
【0214】
アルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基としては、アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基と同様のものを挙げることができる。
アリールカルボン酸アニオンにおけるアリール基としては、アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基と同様のものを挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
【0215】
上記アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、アリール基及びアラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アリールスルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
【0216】
スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
【0217】
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができ、フッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
【0218】
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
【0219】
の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換されたアルカンスルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換されたアリールスルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。Xの非求核性アニオンとして、特に好ましくは炭素数1〜8のパーフロロアルカンスルホン酸アニオン、最も好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオンである。
【0220】
以下に、本発明の上記一般式(I)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0221】
【化57】
Figure 2004199019
【0222】
【化58】
Figure 2004199019
【0223】
【化59】
Figure 2004199019
【0224】
【化60】
Figure 2004199019
【0225】
【化61】
Figure 2004199019
【0226】
【化62】
Figure 2004199019
【0227】
【化63】
Figure 2004199019
【0228】
【化64】
Figure 2004199019
【0229】
【化65】
Figure 2004199019
【0230】
【化66】
Figure 2004199019
【0231】
【化67】
Figure 2004199019
【0232】
【化68】
Figure 2004199019
【0233】
【化69】
Figure 2004199019
【0234】
【化70】
Figure 2004199019
【0235】
【化71】
Figure 2004199019
【0236】
【化72】
Figure 2004199019
【0237】
一般式(I)に示す化合物は、対応するアシルベンゼン誘導体を塩基性条件下トリアルキルシリルハロゲニドと反応させてシリルエノーエルエーテル化し、これをスルホキシドと反応させることによりスルホニウム骨格を合成し、これを対応するアニオンと塩交換することにより得ることができる。別の合成法としては、対応するフェナシルハロゲニドとスルフィド化合物を無触媒または銀触媒の存在下反応させ、スルホニウム骨格を合成し、これを対応するアニオンと塩交換する方法を挙げることができる。
【0238】
本発明に於いては、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、前記一般式(PAG1)又は(PAG2)で表されるようなオニウム塩化合物と、それ以外の非オニウム塩化合物とを併用することが好ましい。
本発明に於いては、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、波長193nmの露光に対する透過率が異なる2種以上の化合物を併用することが好ましい。
本発明に於いては、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、活性光線又は放射線の照射により発生する酸の炭素鎖長が異なる2種以上の化合物を併用することが好ましい。
本発明に於いては、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、活性光線又は放射線の照射により発生する酸の強度が異なる2種以上の化合物を併用することが好ましい。
【0239】
(B)成分のの化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0240】
(B)成分の化合物の本発明のレジスト組成物中の含量は、組成物の固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜20質量%、更に好ましくは1〜15質量%である。
【0241】
本発明に使用される(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
【0242】
【化73】
Figure 2004199019
【0243】
【化74】
Figure 2004199019
【0244】
【化75】
Figure 2004199019
【0245】
〔4〕酸の作用により上記アルカリ可溶性樹脂と架橋する酸架橋剤(以下「架橋剤」ともいう)
本発明のネガ型レジスト組成物には、架橋剤が使用される。
架橋剤としては酸の作用によりアルカリ現像液に可溶な樹脂を架橋する化合物であればいずれも用いることができるが、以下の(1)〜(3)が好ましい。
(1)フェノール誘導体のヒドロキシメチル体、アルコキシメチル体、アシルオキシメチル体。
(2)N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、N−アシルオキシメチル基を有する化合物。
(3)エポキシ基を有する化合物。
アルコキシメチル基としては炭素数6個以下、アシルオキシメチル基としては炭素数6個以下が好ましい。
これらの架橋剤の内、特に好ましいものを以下に挙げる。
【0246】
【化76】
Figure 2004199019
【0247】
(式中、L〜Lは、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基又は炭素数1〜6個のアルキル基を示す。)
【0248】
架橋剤は、レジスト組成物の固形分中、3〜70質量%、好ましくは5〜50質量%の添加量で用いられる。
架橋剤の添加量が3質量%未満であると残膜率が低下し、また、70質量%を越えると解像力が低下し、更に組成物の保存時の安定性の点で余り好ましくない。
【0249】
〔5〕含窒素塩基性化合物
次に本発明のレジスト組成物に好ましく使用することができる含窒素塩基性化合物について説明する。含窒素塩基性化合物としては、有機アミン、塩基性のアンモニウム塩、塩基性のスルホニウム塩などが用いられ、昇華やレジスト性能を劣化させないものであればよい。
これらの含窒素塩基性化合物の中でも、有機アミンが画像性能が優れる点で好ましい。
例えば特開昭63−149640号、特開平5−249662号、特開平5−127369号、特開平5−289322号、特開平5−249683号、特開平5−289340号、特開平5−232706号、特開平5−257282号、特開平6−242605号、特開平6−242606号、特開平6−266100号、特開平6−266110 号、特開平6−317902号、特開平7−120929号、特開平7−146558号、特開平7−319163号、特開平7−508840号、特開平7−333844号、特開平7−219217号、特開平7−92678号、 特開平7−28247号、特開平8−22120号、特開平8−110638号、特開平8−123030号、特開平9−274312号、特開平9−166871号、特開平9−292708号、特開平9−325496号、特表平7−508840号、USP5525453号、USP5629134号、USP5667938号等に記載の塩基性化合物を用いることができる。
【0250】
含窒素塩基性化合物としては、好ましくは、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ピリジニウムp−トルエンスルホナート、2,4,6−トリメチルピリジニウムp−トルエンスルホナート、テトラメチルアンモニウムp−トルエンスルホナート、及びテトラブチルアンモニウムラクテート、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、アニリン類(アニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジオクチルアニリン等)等が挙げられる。
これらの中でも、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、アニリン類(アニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジオクチルアニリン等)が好ましい。
【0251】
含窒素塩基性化合物の含有量は、レジスト組成物(固形分)100重量部に対し、通常、0.001〜10重量部、好ましくは0.001〜5重量部、より好ましくは0.001〜0.5重量部である。
0.001重量部未満では添加効果が十分得られない。一方、10重量部を越えると感度の低下や非露光部の現像性が著しく悪化する傾向がある。塩基性化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0252】
〔6〕フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明のレジスト組成物は、更にフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物が上記界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同 5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
【0253】
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
【0254】
界面活性剤の使用量は、レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
【0255】
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、分子量が2000以下であって、酸の作用により分解し得る基を有し、アルカリ溶解性が酸の作用により増大する低分子酸分解性化合物を含むことができる。
例えばProc.SPIE,2724, 355(1996)、特開平8−15865号、USP5310619号、USP−5372912号、J.Photopolym.Sci.,Tech.,Vol.10,No.3,511(1997))に記載されている酸分解性基を含有する、コール酸誘導体、デヒドロコール酸誘導体、デオキシコール酸誘導体、リトコール酸誘導体、ウルソコール酸誘導体、アビエチン酸誘導体等の脂環族化合物、酸分解性基を含有するナフタレン誘導体などの芳香族化合物を上記低分子酸分解性化合物として用いることができる。
さらに、特開平6−51519号記載の低分子の酸分解性溶解阻止化合物も220n mの透過性を悪化させないレベルの添加範囲で用いることもできるし、1,2−ナフトキノンジアジト化合物も使用できる。
【0256】
本発明のレジスト組成物に上記低分子酸分解性溶解阻止化合物を使用する場合、その含有量はレジスト組成物の100質量部(固形分)を基準として、通常0.5〜50質量部の範囲で用いられ、好ましくは0.5〜40質量部、更に好ましくは0.5〜30質量部、特に好ましくは0.5〜20.0質量部の範囲で使用される。
これらの低分子酸分解性溶解阻止化合物を添加すると、前記現像欠陥がさらに改良されるばかりか耐ドライエッチング性が改良される。
【0257】
本発明のレジスト組成物には、必要に応じて、さらに現像液に対する溶解促進性化合物、ハレーション防止剤、可塑剤、界面活性剤、光増感剤、接着助剤、架橋剤、光塩基発生剤等を含有することができる。
【0258】
本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性化合物の例としては、例えば特開平3−206458号記載のフェノール性水酸基を2個以上含有する化合物、1−ナフトールなどのナフトール類又はカルボキシル基を1個以上有する化合物、カルボン酸無水物、スルホンアミド化合物やスルホニルイミド化合物などの分子量1000以下の低分子化合物等を挙げることができる。
これらの溶解促進性化合物の配合量としては、組成物全質量(固形分)に対して、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
【0259】
好適なハレーション防止剤としては、照射する放射線を効率よく吸収する化合物が好ましく、フルオレン、9−フルオレノン、ベンゾフェノンのような置換ベンゼン類;アントラセン、アントラセン−9−メタノール、アントラセン−9−カルボキシエチル、フェナントレン、ペリレン、アジレンのような多環式芳香族化合物などが挙げられる。なかでも、多環式芳香族化合物が特に好ましい。これらのハレーション防止剤は基板からの反射光を低減し、レジスト膜内の多重反射の影響を少なくさせることで、定在波改良の効果を発現する。
【0260】
また露光による酸発生率を向上させるために、光増感剤を添加することができる。好適な光増感剤として、ベンゾフェノン、p,p’−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシアントラセン、ピレン、フェノチアジン、ベンジル、ベンゾフラビン、アセトフェノン、フェナントレン、ベンゾキノン、アントラキノン、1,2−ナフトキノン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの光増感剤は前記ハレーション防止剤としても使用可能である。
【0261】
本発明のレジスト組成物の製造方法に於いては、(A1)酸分解性樹脂若しくは(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤及びその他の成分の全て又は(A1)酸分解性樹脂若しくは(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤及びその他の成分の内の一部を(C)有機溶剤に溶解させた後、孔径0.03μm以下のフィルターで濾過し、濾過開始から濾過終了までの間のレジスト組成物の最高液温と最低液温の差を3℃以内に管理する。
【0262】
ここで使用される(C)有機溶剤としては、例えばエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、2−ヘプタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、メチルイソブチルケトン、ピルビン酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、酢酸シクロヘキシル、乳酸メチル、乳酸エチル、トルエン、キシレン、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1−ヒドロキシブチルアセテート、メチルプロピレンジグリコール、ジメチルスルホキシド、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、スルホランなどが挙げられる。
【0263】
(C)有機溶剤は、全有機溶剤に対して50質量%以上である主溶剤と全有機溶剤に対して50質量%未満である補助溶剤からなり、該主溶剤が、沸点が135〜155℃のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、鎖状ケトン、乳酸アルキルから選択される少なくとも1種類の有機溶剤であり、補助溶剤が、主溶剤と沸点が10℃以上異なる有機溶剤であることが好ましい。
主溶剤のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)が好ましい。
主溶剤の鎖状ケトンとしては、例えば、2−ヘプタノン(沸点、149〜150℃)、ピルビン酸メチル(沸点、136℃)が好ましい。
主溶剤の乳酸アルキルとしては、例えば、乳酸メチル(沸点、145℃)、乳酸エチル(沸点、154℃)が好ましい。
補助溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1−ヒドロキシブチルアセテート、メチルプロピレンジグリコール、ジメチルスルホキシド、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、γ−ブチロラクトン、スルホラン、酢酸ブチル、酢酸エチルが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、3−メトキシ−1−ブタノール、プロピレンカーボネートがより好ましい。
補助溶剤は、2種類以上の有機溶剤を使用することが好ましい。
主溶剤と補助溶剤との沸点の差は、10〜50℃が好ましく、10〜40℃がより好ましく、10〜30℃が特に好ましい。この範囲に於いて主溶剤に対して補助溶剤の沸点が高いものと低いものを適宜選択して使用することができるが、主溶剤の沸点より10℃以上高い沸点を有する補助溶剤を少なくとも1種類使用することが好ましい。
特に好ましい有機溶剤の組み合わせとして、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテルの組み合わせ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/シクロヘキサノンの組み合わせ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル/プロピレンカーボネートの組み合わせ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル/3−メトキシ−1−ブタノールの組み合わせ等を挙げることができる。
【0264】
レジスト組成物中の固形分濃度は、10質量%以下とすることが好ましく、3〜10質量%とすることがより好ましく、5〜10質量%とすることが特に好ましい。
【0265】
フィルターの孔径は、0.03μm以下であり、0.0001〜0.03μmとすることが好ましく、0.001〜0.03μmとすることがより好ましい。
【0266】
フィルターの材質としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド等を挙げることができる。更に、微粒子の捕集率を高めるためにフィルターの表面を変性、改質したものも使用できる。
【0267】
フィルターで濾過する工程は、(A1)酸分解性樹脂若しくは(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤及びその他の成分の全てを(C)有機溶剤に溶解させた後に行ってもよいし、或いは(A1)酸分解性樹脂若しくは(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤及びその他の成分の内の一部を(C)有機溶剤に溶解させた後に行い、次いで残りの成分を加えてもよい。
【0268】
濾過開始から濾過終了までの間のレジスト組成物の最高液温と最低液温の差を3℃以内に管理するには、例えば、(A1)酸分解性樹脂、(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤等を(C)有機溶剤に溶解させる工程と、フィルターで濾過する工程を同一の温度、湿度で管理された部屋で実施してもよいし、或いは更に温度を精度よく管理する為に(A1)酸分解性樹脂、(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤等を(C)有機溶剤に溶解させ、次いで得られた溶液を温度、湿度が管理された部屋の中に設置された恒温層内に入れて所定の温度とした後にフィルターで濾過してもよい。
【0269】
さらに本発明のレジスト組成物は、メタル等の金属不純物やクロルイオンなどの不純物成分を100ppb以下に低減しておくことが好ましい。これらの不純物が多く存在すると、半導体デバイスを製造する上で動作不良、欠陥、収率低下を招いたりするので好ましくない。
【0270】
本発明のレジスト組成物を基板上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布後、プリベーク(露光前加熱)し、所定のマスクを通して露光し、PEB(露光後ベーク)を行い現像することにより良好なレジストパターンを得ることができる。
ここで用いられる基板としては半導体装置その他の製造装置において通常用いられる基板であればよく、例えばシリコン基板、ガラス基板、非磁性セラミックス基板などが挙げられる。
また、これらの基板上にさらに必要に応じて追加の層、例えばシリコン酸化物層、配線用金属層、層間絶縁膜、磁性膜、反射防止膜層などが存在してもよく、また各種の配線、回路などが作り込まれていてもよい。
さらにまた、これらの基板はレジスト膜の密着性を高めるために、常法に従って疎水化処理されていてもよい。適当な疎水化処理剤としては、例えば1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(HMDS)などが挙げられる。
【0271】
基板上に塗布されるレジスト膜厚は、300nm以下が好ましく、280nm以下がより好ましく、250nm以下が特に好ましい。
【0272】
基板上に塗布されたレジスト膜は、80〜150℃の温度で30〜300秒間プリベークするのが好ましい。プリベークの温度が低く、時間が短かければレジスト膜中の残留溶剤が相対的に多くなり、密着性が劣化するなどの弊害を生じるので好ましくない。また、逆にプリベークの温度が高く、時間が長ければ、レジスト組成物のバインダー、光酸発生剤などの構成成分が分解するなどの弊害が生じるので好ましくない。
【0273】
プリベーク後のレジスト膜を露光する装置としては市販の紫外線露光装置、X線露光装置、電子ビーム露光装置、KrFエキシマ露光装置、ArFエキシマ露光装置、Fエキシマ露光装置等が用いられ、特に本発明では露光光源の波長を200nm以下とすることが好ましい。
露光後ベークは酸を触媒とする保護基の脱離を生じさせる目的や定在波を消失させる目的、酸発生剤などを膜中に拡散させる目的等で行われる。この露光後ベークは先のプリベークと同様にして行うことができる。例えば、ベーキング温度は約60〜160℃、好ましくは約80〜150℃である。
【0274】
本発明のレジスト組成物の現像液としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、トリメチルヒドロキシメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルヒドロキシメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノナン等の環状アミン類等のアルカリ水溶液を使用することができる。
現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%、好ましくは0.2〜15質量%、より好ましくは0.5〜10質量%である。
現像液のpHは、通常10.0〜15.0、好ましくは10.5〜14.5、より好ましくは11.0〜14.0である。
【0275】
更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類やケトン類などの親水性の有機溶剤やノニオン系や陰イオン性界面活性剤及び陽イオン性界面活性剤や消泡剤等を適当量添加しても使用することができる。
これらの添加剤は、レジストの性能を向上させる目的以外にも基板との密着性を高めたり、現像液の使用量を低減させたり、現像時の気泡に起因する欠陥を低減させる目的等でアルカリ性水溶液に添加される。
【0276】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0277】
実施例1〜10及び比較例1〜3
<レジスト調整>
レジスト1の調製
ポリテトラフルオロエチレンがコーティングされた容器の中にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を450質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)を300質量部投入して約5分間撹拌した。その中にPolymer−3を97.8質量部投入して5時間撹拌した。その中に光酸発生剤としてPAG−II−2を2質量部投入して1時間撹拌した。その中に添加剤としてAdd−III−3を0.2質量部投入して1時間撹拌した。その中に界面活性剤としてメガファックR−08(大日本インキ化学工業社製)を0.1質量部添加して8時間撹拌した。その後、フィルター孔径0.2μmのフィルターで濾過し、レジスト1を調整した。
また、下記表1に示すポリマー、光酸発生剤、添加剤、溶剤を用いる他は、レジスト1と同じ方法でレジスト2〜9を調製した。
【0278】
【表1】
Figure 2004199019
【0279】
以下、表1中の各成分を示す。
MB:3−メトキシ−1−ブタノール
PC:プロピレンカーボネート
CH:シクロヘキサノン
CH:シクロヘプタノン
【0280】
【化77】
Figure 2004199019
【0281】
【化78】
Figure 2004199019
【0282】
【化79】
Figure 2004199019
【0283】
Add−III−4:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
Add−III−5:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン
Add−III−6:4−ジメチルアミノピリジン
Add−III−7:トリフェニルイミダゾール
Add−III−8:トリブチルアミン
【0284】
<フィルター処理>
実施例1〜10、比較例1〜2については、温度(23℃)と湿度(45%)が一定管理された部屋でレジストを調製し、濾過を行うことにより、また、比較例3については、真夏に空調管理のない部屋でレジストを調製した後にクリーンルーム内に持ち込んで濾過することを想定し、レジストが入った容器をウォーターバスに漬け、ウオーターバスの温度を変化させることにより、下記表2に示した条件でフィルター処理を行った。ここで使用するフィルターは、ポリエチレン製であり、予めレジスト溶剤によって十分洗浄してから用いた。フィルター処理前のレジストとフィルター処理後のレジストを反射防止膜(ARC29A(日産化学社製))付きのシリコンウエハーに塗布し、ArFステッパー(NA0.6)でパターン露光し感度変化を測定した。また、フィルター処理をしたレジストを6インチシリコンウエハー上にスピン塗布し120℃、90秒加熱を行い、おおよそ200nmのレジスト膜を形成した後、面内100点の計測を行いその3σを膜厚の均一性の指標とした。これらの評価結果を表2に示した。
【0285】
【表2】
Figure 2004199019
【0286】
表2から、本発明により、濾過の前後で感度が大きく変化することがなく、且つレジストの膜厚を薄膜化した場合にも膜厚の均一性に優れたレジスト組成物を製造し得ることが明らかである。
【0287】
【発明の効果】
本発明により、濾過の前後で感度が大きく変化することがなく、且つレジストの膜厚を薄膜化した場合にも膜厚の均一性に優れたレジスト組成物を製造することができる。

Claims (5)

  1. (A1)酸分解性樹脂若しくは(A2)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤及び(C)有機溶剤を含有するレジスト組成物の製造方法であって、孔径0.03μm以下のフィルターを使用して濾過する工程を有し、濾過開始から濾過終了までの間のレジスト組成物の最高液温と最低液温との差を3℃以内に管理することを特徴とするレジスト組成物の製造方法。
  2. (C)有機溶剤が、全有機溶剤に対して50質量%以上である主溶剤と全有機溶剤に対して50質量%未満である補助溶剤からなり、該主溶剤が、沸点が135〜155℃のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、鎖状ケトン、乳酸アルキルから選択される少なくとも1種類の有機溶剤であり、補助溶剤が、主溶剤と沸点が10℃以上異なる有機溶剤であることを特徴とする請求項1に記載のレジスト組成物の製造方法。
  3. (A1)酸分解性樹脂が、酸の作用により分解する基と脂環炭化水素構造とを有する樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載のレジスト組成物の製造方法。
  4. 主溶剤が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートであることを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法。
  5. 請求項1〜4に記載の方法で得られたレジスト組成物を基板上に塗布し、80℃〜150℃の温度で加熱することで膜厚300nm以下のレジスト膜を形成した後、レジスト膜を波長が200nm以下の放射線でパターン露光し、80℃〜150℃の温度で加熱してから現像を行い、レジストパターンを形成することを特徴とするレジストパターンの形成方法。
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