JP2004198627A - 光軸測定方法、光軸調整方法、光学装置組立方法、光軸測定システム、光軸調整システムおよび光学装置組立システム - Google Patents

光軸測定方法、光軸調整方法、光学装置組立方法、光軸測定システム、光軸調整システムおよび光学装置組立システム Download PDF

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修 島川
Tomoki Sano
知己 佐野
Hiroshi Suganuma
寛 菅沼
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Abstract

【課題】所要時間を短縮することができる光軸測定方法などを提供する。
【解決手段】基準ラインLに平行な方向に光検出器11を平行移動させ、光検出器11の平行移動の際の各位置において光検出器11から出力される電気信号に基づいて受光面11a上の光入射位置を求め、この求めた光入射位置に基づいて基準ラインLからの光軸Bのずれを測定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基準ラインからの光学系の光軸のずれを測定する方法およびシステム、基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整する方法およびシステム、ならびに、光学装置を組み立てる方法およびシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光学装置を組み立てる際の光学系の光軸の調整の方法は、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この特許文献1に開示された発明は、光学系の光軸が基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整するものである。この発明では、細孔を有するピンホール板が2つ用いられ、基準ライン上の互いに異なる位置で該基準ラインが細孔を通過するように2つのピンホール板それぞれが配置される。
【0003】
もし光学系の光軸が基準ラインに一致していれば、2つのピンホール板の細孔を光が通過するので、その通過した光が光検出器により検出されて、これにより、光学系の光軸が基準ラインに一致していることが検知される。一方、光学系の光軸が基準ラインに一致していなければ、2つのピンホール板の細孔を光が通過することが無いので、光検出器により光が検出されること無く、これにより、光学系の光軸が基準ラインに一致していないことが検知される。また、光学系の光軸が基準ラインに一致していない場合に、光学系の光軸が調整されて、2つのピンホール板の細孔を通過した光が光検出器により検出されるようにすることで、光学系の光軸を基準ラインに一致させることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−162548号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示された発明では、光学系の光軸が基準ラインに一致していない場合に、基準ラインからの光学系の光軸のずれが測定され得ないことから、光軸調整は試行錯誤で行なわれ、光軸調整に要する時間は長い。特に、光学系の光軸が基準ラインから大きくずれている場合には、光軸を調整する範囲が大きいことから、光軸調整に要する時間は更に長くなる。したがって、このような方法により光学系の光軸を調整したのでは、この光学系を含む光学装置の組み立てに要する時間も長い。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、所要時間を短縮することができる光軸測定方法、光軸調整方法、光学装置組立方法、光軸測定システム、光軸調整システムおよび光学装置組立システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光軸測定方法は、基準ラインからの光学系の光軸のずれを測定する方法であって、受光面上の光入射位置に応じた電気信号を出力する光検出器を、光軸上を進む光が受光面に入射し得るようにして、基準ラインに平行な方向に平行移動させ、光検出器の平行移動の際の各位置において光検出器から出力される電気信号に基づいて受光面上の光入射位置を求め、この求めた光入射位置に基づいて光学系の光軸のずれを測定する、ことを特徴とする。
【0008】
本発明に係る光軸測定システムは、基準ラインからの光学系の光軸のずれを測定するシステムであって、(1) 受光面上の光入射位置に応じた電気信号を出力する光検出器と、(2) 光検出器を、光軸上を進む光が受光面に入射し得るようにして、基準ラインに平行な方向に平行移動させる移動手段と、(3) 光検出器の平行移動の際の各位置において光検出器から出力される電気信号に基づいて受光面上の光入射位置を求め、この求めた光入射位置に基づいて光学系の光軸のずれを測定する測定手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る光軸測定方法または光軸測定システムによれば、光検出器は、光軸上を進む光が受光面に入射し得るようにして、基準ラインに平行な方向に平行移動するとともに、受光面上の光入射位置に応じた電気信号を出力する。そして、光検出器の平行移動の際の各位置において、光検出器から出力される電気信号に基づいて受光面上の光入射位置を求められ、この求めた光入射位置に基づいて光学系の光軸のずれが測定される。これにより、光軸のずれの測定に要する時間を短縮することができる。
【0010】
本発明に係る光軸調整方法は、基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整する方法であって、上記の本発明に係る光軸測定方法により基準ラインからの光学系の光軸のずれを測定し、この測定結果に基づいて光学系の光軸を調整する、ことを特徴とする。本発明に係る光軸調整システムは、基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整するシステムであって、基準ラインからの光学系の光軸のずれを測定する上記の本発明に係る光軸測定システムと、この測定結果に基づいて光学系の光軸を調整する調整手段と、を備えることを特徴とする。本発明に係る光軸調整方法または光軸調整システムによれば、上記の本発明に係る光軸測定方法または光軸測定システムによる測定結果に基づいて光学系の光軸が調整されるので、光軸の調整に要する時間を短縮することができる。
【0011】
本発明に係る光学装置組立方法は、基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整した後に、光学系の光軸上に光部品を配置して、光学系および光部品を含む光学装置を組み立てる方法であって、上記の本発明に係る光軸調整方法により光学系の光軸を調整し、基準ライン上に光部品を配置して光学装置を組み立てる、ことを特徴とする。本発明に係る光学装置組立システムは、基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整した後に、光学系の光軸上に光部品を配置して、光学系および光部品を含む光学装置を組み立てるシステムであって、光学系の光軸を調整する上記の本発明に係る光軸調整システムと、基準ライン上に光部品を配置して光学装置を組み立てる組立手段と、を備えることを特徴とする。本発明に係る光学装置組立方法または光学装置組立システムによれば、上記の本発明に係る光軸調整方法または光軸調整システムにより光学系の光軸が調整され、基準ライン上に光部品が配置されて光学装置が組み立てられるので、この光学装置の組立に要する時間を短縮することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る光軸測定方法および光軸測定システム1の説明図である。同図(a)は光学系および光軸測定システム1の構成を示し、同図(b)は光軸測定システム1の測定部13による測定を説明するものである。この光軸測定システム1は、光軸Aに沿って反射ミラー91に入射した光が該反射ミラー91により反射された後の光学系における光軸Bについて、基準ラインLからのずれを測定する。なお、光軸Aと基準ラインLとは直交するものとし、光軸Aに平行な方向にz軸を設定し、基準ラインLに平行な方向にz軸を設定して、光軸Aと基準ラインLとが交わる位置を原点とするxyz直交座標系を想定する。
【0014】
図1(a)に示されるように、光軸測定システム1は、光検出器11、移動部12および測定部13を備える。なお、図中のステージ14は、後述する光軸調整システム2の1構成要素である。光検出器11は、受光面11aへの光の入射位置に応じた電気信号を出力するものであり、例えば、CCD(Charge CoupledDevice)、PSD(Position Sensitive Detector)またはフォトダイオードアレイを含むもの等が好適に用いられ得る。この光検出器11は、基準ラインLに受光面11aが直交するようにして、また、光軸B上を進む光が受光面11aに入射し得るようにして、基準ラインLに平行な方向に移動部12により平行移動される。光検出器11を平行移動させる移動部12は、例えば一方向に移動可能なステージが好適に用いられ得る。
【0015】
測定部13は、移動部12による光検出器11の平行移動の際の該光検出器11の位置を示す位置信号を入力するとともに、受光面11aへの光の入射位置に応じて光検出器11から出力された電気信号を入力する。そして、測定部13は、光検出器11の平行移動の際の各位置において光検出器11から出力される電気信号に基づいて受光面11a上の光入射位置を求め、この求めた光入射位置に基づいて光軸Bのずれを測定する。
【0016】
すなわち、図1(b)に示されるように、光検出器11の受光面11aが位置Z1にあるとき、受光面11aへの光の入射位置が(X1,Y1)であるとする。
また、光検出器11の受光面11aが他の位置Z2にあるとき、受光面11aへの光の入射位置が(X2,Y2)であるとする。そして、仮想3次元空間上で点(X1,Y1,Z1)と点(X2,Y2,Z2)とを結ぶ直線B1を想定する。なお、図1(b)では、表示の都合上、仮想3次元空間ではなく、仮想2次元平面として示されている。また、基準ラインLに相当する直線L1(X=Y=0の直線)をも、この仮想3次元空間上で想定する。このとき、この仮想3次元空間上における直線L1からの直線B1のずれは、反射ミラー91以降の光学系における基準ラインLからの光軸Bのずれを表している。
【0017】
そこで、測定部13は、仮想3次元空間上における直線L1からの直線B1のずれを測定して、これにより、反射ミラー91以降の光学系における基準ラインLからの光軸Bのずれを求める。具体的には、仮想3次元空間上で、XY平面と直線B1との交点のX座標値X0を求め、仮想XZ2次元平面上で、直線B1の傾斜θX(=(X1−X2)/(Z1−Z2))を求め、また、仮想YZ2次元平面上で、直線B1の傾斜θY(=(Y1−Y2)/(Z1−Z2))を求める。これら座標値X0,傾斜θXおよび傾斜θYに基づいて、反射ミラー91以降の光学系における基準ラインLからの光軸Bのずれを求める。
【0018】
図2は、本実施形態に係る光軸調整方法および光学装置組立方法ならびに光軸調整システム2および光学装置組立システム3の説明図である。光軸調整システム2は、上述した光軸測定システム1に加えてステージ14を備える。また、光学装置組立システム3は、光軸調整システム2に加えて組立手段を備える。この図では、光検出器11、移動部12および測定部13それぞれは図示が省略されている。
【0019】
光軸調整システム2のステージ14は、反射ミラー91を保持していて、x軸方向に平行移動が可能であり、x軸を中心とする回転が可能であり、y軸を中心とする回転が可能である。そして、ステージ14は、測定部13により求められた光軸Bのずれ(座標値X0,傾斜θX,傾斜θY)に基づいて、反射ミラー91を平行移動および回転させて、光軸Bが基準ラインLに一致するよう光軸Bを調整する。
【0020】
すなわち、初めに、ステージ14は、測定部13により求められた座標値X0に応じた距離だけ、x軸方向に平行な方向に反射ミラー91を平行移動させて(図2(a))、この移動の後において光軸Bがxyz直交座標系の原点を通過するようにさせる(図2(b))。
【0021】
続いて、ステージ14は、測定部13により求められた傾斜θXに応じた角度だけ、y軸を中心として反射ミラー91を回転させて(図2(b))、この回転の後においてxz平面への光軸Bの投影を基準ラインLと一致させる(図2(c))。また、ステージ14は、測定部13により求められた傾斜θYに応じた角度だけ、x軸を中心として反射ミラー91を回転させて、この回転の後において光軸Bを基準ラインLと一致させる。
【0022】
光学装置組立システム3は、以上のようにしてステージ14により光軸Bが基準ラインLに一致するよう光軸Bが調整された後に(図2(c))、組立手段により基準ラインL上に光部品として例えばレンズ92を配置して、反射ミラー91およびレンズ92を含む光学装置を組み立てる(図2(d))。
【0023】
以上のように、本実施形態によれば、基準ラインLに平行な方向に光検出器11を平行移動させ、光検出器11の平行移動の際の各位置において光検出器11から出力される電気信号に基づいて受光面11a上の光入射位置を求め、この求めた光入射位置に基づいて基準ラインLからの光軸Bのずれを測定するようにしたので、光軸Bのずれの測定に要する時間を短縮することができる。また、このようにして測定された光軸Bのずれの測定値に基づいて、光軸Bが基準ラインLに一致するよう光軸Bを調整するので、その調整に要する時間も短縮することができる。
【0024】
また、このようにして光軸Bを調整した後に、その光軸B上に光部品を配置して光学装置を組み立てるので、この光学装置の組立に要する時間も短縮することができる。さらに、光軸B上に光部品を配置するときに光軸Bが常に基準ラインLと一致しているので、その光部品の位置決め及び固定が容易となり、例えば、光部品であるコリメータを固定板に押し付けてYAG溶接する際に、その押し付ける力が基準ラインLに平行な方向のみに作用するので、コリメータの光軸ずれの発生が抑制される。
【0025】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、光検出器の平行移動の際の各位置において、光検出器から出力される電気信号に基づいて受光面上の光入射位置を求められ、この求めた光入射位置に基づいて光学系の光軸のずれが測定されるので、光軸のずれの測定に要する時間を短縮することができる。また、光軸の調整に要する時間を短縮することができ、光学装置の組立に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光軸測定方法および光軸測定システム1の説明図である。
【図2】本実施形態に係る光軸調整方法および光学装置組立方法ならびに光軸調整システム2および光学装置組立システム3の説明図である。
【符号の説明】
1…光軸測定システム、2…光軸調整システム、3…光学装置組立システム、11…光検出器、12…移動部、13…測定部、14…ステージ、91…反射ミラー、92…レンズ、A,B…光軸、L…基準ライン。

Claims (6)

  1. 基準ラインからの光学系の光軸のずれを測定する方法であって、
    受光面上の光入射位置に応じた電気信号を出力する光検出器を、前記光軸上を進む光が前記受光面に入射し得るようにして、前記基準ラインに平行な方向に平行移動させ、
    前記光検出器の平行移動の際の各位置において前記光検出器から出力される電気信号に基づいて前記受光面上の光入射位置を求め、この求めた光入射位置に基づいて前記光学系の光軸のずれを測定する、
    ことを特徴とする光軸測定方法。
  2. 基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整する方法であって、
    請求項1記載の光軸測定方法により前記基準ラインからの前記光学系の光軸のずれを測定し、
    この測定結果に基づいて前記光学系の光軸を調整する、
    ことを特徴とする光軸調整方法。
  3. 基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整した後に、前記光学系の光軸上に光部品を配置して、前記光学系および前記光部品を含む光学装置を組み立てる方法であって、
    請求項2記載の光軸調整方法により前記光学系の光軸を調整し、前記基準ライン上に前記光部品を配置して前記光学装置を組み立てる、
    ことを特徴とする光学装置組立方法。
  4. 基準ラインからの光学系の光軸のずれを測定するシステムであって、
    受光面上の光入射位置に応じた電気信号を出力する光検出器と、
    前記光検出器を、前記光軸上を進む光が前記受光面に入射し得るようにして、前記基準ラインに平行な方向に平行移動させる移動手段と、
    前記光検出器の平行移動の際の各位置において前記光検出器から出力される電気信号に基づいて前記受光面上の光入射位置を求め、この求めた光入射位置に基づいて前記光学系の光軸のずれを測定する測定手段と、
    を備えることを特徴とする光軸測定システム。
  5. 基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整するシステムであって、
    前記基準ラインからの前記光学系の光軸のずれを測定する請求項4記載の光軸測定システムと、
    この測定結果に基づいて前記光学系の光軸を調整する調整手段と、
    を備えることを特徴とする光軸調整システム。
  6. 基準ラインに一致するよう光学系の光軸を調整した後に、前記光学系の光軸上に光部品を配置して、前記光学系および前記光部品を含む光学装置を組み立てるシステムであって、
    前記光学系の光軸を調整する請求項5記載の光軸調整システムと、
    前記基準ライン上に前記光部品を配置して前記光学装置を組み立てる組立手段と、
    を備えることを特徴とする光学装置組立システム。
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CN113607383A (zh) * 2021-07-07 2021-11-05 湖北航天技术研究院总体设计所 测量激光光轴瞄准偏差的装置、系统和方法

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