JP2004198084A - 吹出口装置 - Google Patents

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    • F24F13/072Outlets for directing or distributing air into rooms or spaces, e.g. ceiling air diffuser of elongated shape, e.g. between ceiling panels

Abstract

【課題】空気調和用気体の吹出しに伴う空気誘引を確実に行わせて吹出口周りへの空気調和用気体の温度の影響を排除し、空気調和対象空間寄り部分の温度低下を防いで結露の発生を防止できる吹出口装置を提供する。
【解決手段】吹出口本体2の他の部分に対して断熱状態とされた空気調和対象空間寄り部分2bに天井又は壁の内側空間部10へ通じる開口孔2cが配設され、開口孔2cの上流側には整流用羽根4と絞り部3が配設され、空気調和用気体が整流用羽根4で整流された後、絞り部3を通過することから、誘引効率を高めて空間部10の空気を開口孔2cを通じ吹出口本体2内へ十分に導入できると共に、吹出口本体2表面近傍に確実に存在させて空気調和用気体と空気調和対象空間寄り部分2bとの接触を阻止でき、冷房の場合、空気調和対象空間寄り部分2bの温度低下とこれに伴う結露発生を抑制できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和の対象となる空間における天井あるいは壁面に配置され、供給される空気調和用気体を前記空気調和対象空間に向け吹出す吹出口装置に関し、特に冷房時における吹出口周辺部への結露を防止できる吹出口装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和設備の一部として、ダクトを通じて供給される調和空気を室内空間に吹出す吹出口装置は、用途に応じて様々な形状のものが従来から用いられている。その中で、出入口やペリメータゾーン等の特定の箇所での使用や、吹出口形状が細幅に制限される用途に適するものとして、ライン型の吹出口装置がある。この従来のライン型の吹出口装置の一例を図3に示す。この図3は従来の吹出口装置の要部断面図である。
【0003】
前記図3において従来の吹出口装置100は、天井60に配設され、ダクト(図示を省略)と接続されて調和空気を供給される略箱状体で形成される構成である。室内空間に面する開口端部には、周囲に所定幅の額縁部101が配設され、天井60を形成する天井パネル61と連結している。この従来の吹出口装置100においては、ダクトから取入れた調和空気をそのまま開口方向もしくは内部の案内手段102で案内された所定方向に吹出し、調和空気を室内空間に適切に拡散させて室内空間の空気調和を図っていた。
【0004】
この従来の吹出口装置においては、特に冷房の際、吹出す冷たい調和空気により吹出口装置100の各部やこれらと一体化された天井パネル61が冷却されることから、二次空気として誘引された室内の温かい空気が室内空間に面する額縁部101やその周囲の天井パネル61に直接接触すると結露を生じてしまうという問題があった。こうした結露を防止するために、従来から吹出口装置100の全面に植毛を施したり、断熱材を貼付けたりする等の断熱処理も行われていたが、吹出口装置100の構造が複雑化し、コスト高になるばかりでなく、製造工程も複雑化して製造に手間がかかってしまうという問題も発生していた。
【0005】
このため、近年、冷たい調和空気を吹出口装置の天井寄り部分に近付けないようにしてこれらの部分の冷却を防ぎ、結露を抑える吹出口装置が提案されている。こうした吹出口装置の一例として、特開2002−295886号公報に記載されるものがあり、これを図4に示す。図4は従来の他の吹出口装置の縦断面図である。
【0006】
前記図4において従来の他の吹出口装置200は、天井60に配設され、ダクト50と接続されて調和空気を供給される略筒状体で形成される構成である。吹出口装置200の室内側にはフランジ部201が形成される一方、ダクト50寄りには板状の放熱フィン202が形成され、これらフランジ部201と放熱フィン202間の内壁にスリット状の開口部203が設けられる。この開口部203を介して、吹出口装置200内部と天井裏の空間部10が連通している。
【0007】
この従来の他の吹出口装置200においては、ダクト50から取入れた冷房用空気を室内空間に吹出す際、開口部203から室内空気や冷房用空気より温度の高い前記空間部10の空気が誘引され、この空間部10の空気が吹出口周りに送給され、高温空気層を形成するため、吹出される冷房用空気が吹出口周りに接触するのを阻止でき、吹出口周りの表面温度低下を抑制することとなり、二次空気として誘引される室内の温かい空気が室内空間に面するフランジ部201やその周囲に直接接触しても、室内空気は露点まで冷えることはなく、結露発生を防げる仕組みとなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の吹出口装置は以上のように構成されており、従来後者の場合、空間部10からの誘引空気導入で吹出口装置200の天井寄り部分が冷却されず、室内の温かい空気がフランジ部201やその周囲に直接接触しても結露を生じにくい仕組みとなっていたが、吹出口装置200の室内開口幅や開口部203のスリット幅等の設定、並びに上流側のダクト50の接続方向によっては、吹出される調和空気による空間部10の空気の誘引効率が悪くなり、冷房用空気が吹出口周りに接触するのを一部阻止できず、適切に結露防止を図れない場合があるという課題を有していた。
【0009】
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、空気調和用気体の吹出しに伴う空間部の空気の誘引を確実に行わせて吹出口周りへの空気調和用気体の温度の影響を排除し、空気調和対象空間寄り部分の温度低下を防いで結露の発生を防止できる吹出口装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る吹出口装置は、空気調和の対象となる空間に面する天井又は壁の所定位置に配設され、空気調和用の気体を供給されて当該気体を前記空気調和対象空間へ吹出す吹出口装置において、前記空気調和用気体を供給される略筒状体で形成され、当該略筒状体の空気調和対象空間寄り所定範囲部分が当該所定範囲部分より上流側部分に対して断熱状態とされてなる吹出口本体と、当該吹出口本体の前記上流側部分における最下流側の内部に開口断面積を上流側端部から下流側端部にかけて徐々に縮小させる形状として配設される絞り部と、前記絞り部より上流側の前記吹出口本体内部に配設され、供給される空気調和用気体を整流して一様に空気調和対象空間側へ向わせる整流用羽根とを備え、前記吹出口本体が、前記空気調和対象空間寄り所定範囲部分の一又は複数箇所に前記天井又は壁の内側に存在する空間部へ通じる開口孔を穿設されると共に、空気調和対象空間側の開口端部周囲に所定幅分突出する額縁部を形成され、当該額縁部を空気調和対象空間に面する状態とされてなり、前記絞り部を通過して吹出される空気調和用気体の気流に、前記開口孔を通じて前記空間部の空気が誘引され、前記吹出口本体の開口孔より下流側の内周面近傍に前記空間部の空気の誘引気流が生じるものである。
【0011】
このように本発明においては、略筒状の吹出口本体の空気調和対象空間寄り所定範囲部分を他の部分に対して断熱状態とすると共に、この空気調和対象空間寄り部分に天井又は壁の内側空間部へ通じる開口孔が配設され、開口孔の上流側には整流用羽根と絞り部を配設し、吹出口本体に供給された空気調和用気体が整流用羽根で整流された後絞り部を通過し、この絞り部で吹出し範囲を制限されつつ流速を高められることにより、空気調和用気体による開口孔を通じた吹出口本体内への空間部空気の誘引効率を高めて吹出口本体内へ空間部の空気を十分に導入できると共に、整流用羽根で偏流を抑えられ且つ絞り部で吹出し範囲を制限された空気調和用気体が絞り部以降の吹出口本体内周面へ近寄らないこととなり、誘引された空間部の空気を吹出口本体表面近傍に確実に存在させて空気調和用気体と吹出口本体の空気調和対象空間寄り部分との接触を阻止でき、特に冷房の場合に吹出口本体の空気調和対象空間寄り部分の温度低下とこれに伴う結露発生を抑制できる。また、空間部の空気の吹出口本体内への誘引が整流用羽根より上流側における空気調和用気体流れ状態の影響を受けにくく、吹出口本体とその上流側の空気調和用気体流路との接続関係の制約が少なくなり、吹出口設置の自由度が増す。
【0012】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体が、前記空気調和対象空間寄り所定範囲部分を良熱伝導性材料製とされると共に、当該良熱伝導性材料部分に一体に連結されると共に熱の授受を可能とされて前記空間部に突出するフィンを有するものである。
このように本発明においては、吹出口本体の空気調和対象空間寄り部分を良熱伝導性材料製とすると共に、良熱伝導性材料部分に一体化して天井又は壁の内側空間部に突出するフィンが配設され、空間部の熱がフィンを介して吹出口本体に伝わったり、吹出口本体の熱がフィンから空間部に放出されたりする状態が得られることにより、特に冷房の場合、一般に空気調和対象空間より高温である空間部の熱を吹出口本体とその周りにフィンを通じて伝え、吹出口周りの温度を空間部の温度に近付けることができ、吹出口近傍に誘引された空気調和対象空間内の気体と吹出口本体の額縁部等が接触した場合でも、結露をより確実に防止できる。
【0013】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記フィンが、前記吹出口本体の前記良熱伝導性材料部分における前記開口孔より上流側の所定箇所から前記空間部に天井面又は壁面と略平行として突出配設されるものである。
このように本発明においては、フィンを開口孔より上流側から空間部に突出配設すると共に、その向きを天井面又は壁面と略平行とし、空間部から開口孔にかけてフィンと天井面又は壁面とに挟まれた領域を吹出口本体内へ誘引される空間部の空気が通過することにより、誘引された空間部の空気がフィンに案内されて開口孔に向けてスムーズに導入されることとなり、誘引量を大きくすることができると共に、誘引された空間部の空気がフィンに沿って進むため、空間部の空気とフィンとの間の熱伝達を促進でき、吹出口本体の良熱伝導性材料部分における温度を空間部の温度により一層近付けられる。
【0014】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体が、空気調和対象空間寄り開口をアスペクト比の大きい矩形状とされると共に、前記開口孔の空気調和用気体流れ方向における開口幅を10mmとされてなり、前記絞り部の前記吹出口本体開口短辺方向における開口幅が、吹出口本体の開口幅の約40%分とされてなるものである。
このように本発明においては、吹出口本体の開口をアスペクト比の大きい矩形状とし、開口孔の開口幅を10mmに設定すると共に、絞り部の開口幅を吹出口本体開口幅の40%分として、絞り部と開口孔との配置関係を最適化することにより、空気調和用気体の吹出しに吹出口本体の空気調和対象空間寄り部分が干渉することもなく、誘引の効率を最大限に高めて確実に吹出口本体の内側へ空間部の空気を流入させ、吹出口本体近傍の誘引空気量を十分確保でき、吹出口周囲への結露発生を確実に防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係る吹出口装置について、図1及び図2に基づいて説明する。なお、本実施の形態では天井に配設されるライン型吹出口装置の冷房時の例を示す。図1は本実施の形態に係る吹出口装置の正面図、図2は本実施の形態に係る吹出口装置の要部拡大断面図である。
前記各図に示すように、本実施の形態に係る吹出口装置1は、空気調和対象となる室内空間に面する天井60の所定位置に配設され、調和空気を供給されてこれを前記室内空間へ吹出す略筒状体の吹出口本体2と、この吹出口本体2内に配設されて調和空気の流路を絞る絞り部3と、この絞り部3上流側に配設されて調和空気の気流を整流する整流用羽根4とを備える構成である。
【0016】
前記吹出口本体2は、一方の開口端部を閉塞されたアスペクト比の大きい矩形開口断面形状の略筒状体で形成され、室内空間側となる他方の開口端部全周に外方へ所定幅分突出して室内空間に面する額縁部2aを形成され、天井60をなす各天井パネル61とこの額縁部2aを連結させる一方、天井60内側の空間部10で側部にダクト50を接続されて調和空気を供給され、この調和空気を室内側開口端部から室内空間へ吹出す構成である。
【0017】
この吹出口本体2の前記絞り部3より下流側となる室内空間寄り所定範囲部分は良熱伝導性の金属製とされ、且つより上流側の部分に対して断熱材5を挟んで一体化していることで断熱状態とされてなり、この室内空間寄り金属部分2bの複数箇所に天井60内側の空間部10へ通じる横長スリット状の開口孔2cが穿設されると共に、開口孔2cの上流側位置には空間部10へ天井面と略平行に突出するフィン2dが一体に配設される構成である。前記開口孔2cの調和空気流れ方向である上下の開口幅は10mmとしている。この金属部分2bについては、望ましくは鋼やアルミニウム製とする。なお、吹出口本体2の金属部分2b以外の部分は、空間部10に対し断熱状態となっており、外表面に結露等が発生しないのはいうまでもない。
【0018】
前記絞り部3は、略板状体で形成され、吹出口本体2の前記他部分における最下流側の内部に開口断面積を上流側端部から下流側端部にかけて徐々に縮小させる形状で且つ絞り流路中心を吹出口本体2の中心と一致させた状態で吹出口本体2に一体に取付けられる構成である。この絞り部3の吹出口本体2開口短辺方向における開口幅は、吹出口本体2の開口幅の40%分としており、この絞り部3と前記開口孔2cとの配置関係を空間部10からの空気誘引に最適化していることで、調和空気の開口孔2cを通じた空間部10側への流出を防いで吹出口本体2内側への空間部10空気の流入のみ許容すると共に、調和空気による誘引効率を最大限に高めて吹出口本体2内へ空間部10空気を十分に導入できる仕組みとなっている。
【0019】
前記整流用羽根4は、前記絞り部3より上流側の吹出口本体2内に室内空間側に向けて複数枚平行に配設される略板状体であり、ダクト50から横方向に供給された調和空気が吹出口本体2内を下方に向う過程で偏流している状態を整流し、気流の偏りを無くして気流が一様に室内空間側に向うようにするものである。
【0020】
次に、前記構成に基づく吹出口装置における冷房時の吹出動作について説明する。ダクト50から供給される調和空気は横向きに吹出口本体2内に入り、下向きに向きを変えて吹出口本体2内を進んで整流用羽根4を通過する。整流用羽根4では調和空気の偏流状態が解消され、調和空気が吹出口本体2や絞り部3の内周の一部に偏って流れてそのまま室内空間に吹出されるのを防げる。
【0021】
整流用羽根4から絞り部3に達した調和空気は、絞り部3出口を通って吹出口本体2室内側先端開口から室内空間に吹出されるが、調和空気の気流が絞り部3で速度を速められて噴射されることで、絞り部3の出口周辺にあたる各開口孔2c付近の空気が調和空気の気流に誘引され、これに伴い開口孔2c外側の空間部10の空気Bが吹出口本体2内に吸込まれる状態となる。調和空気を吹出す間、空間部10の空気Bは調和空気の気流に誘引されて各開口孔2cを通じ吹出口本体2内に継続して流れ込むこととなる。
【0022】
この絞り部3から出た調和空気による誘引の際、空間部10の空気は天井パネル61及び額縁部2aとフィン2dとの間の領域に入り込み、フィン2dに案内されて進むため、開口孔2cへスムーズに導入されることとなり、誘引を抵抗無く進行させられ、誘引空気量を十分に確保することができる。また、誘引された空間部10の空気がフィン2dに沿って進むことから、空間部10の空気からフィン2dへ熱が伝わりやすく、さらにこのフィン2dからの熱伝導に伴い、吹出口本体2の室内空間寄り金属部分2bの温度は空間部10の温度に近付いていく。
【0023】
こうして天井60裏の空間部10から誘引された気体が流れ込み、吹出口本体2の開口孔2c下流側に沿って室内側に向う暖かい空気の緩やかな気流が発生する(図2参照)。この気流で吹出口本体2の室内空間寄り金属部分2bと調和空気の気流との間が温度的に隔離されることとなり、調和空気と金属部分2b間で熱伝達がほとんど行われず、金属部分2bは調和空気で冷却されにくいことに加え、フィン2dから空間部10の熱も伝わることで、室内空間の温度に近い状態を維持することができる。
【0024】
調和空気を一次空気Aとして吹出口本体2から室内空間に吹出すと、この一次空気Aにより室内の温かい空気が二次空気Cとして誘引され、天井60付近にも達して吹出口本体2の額縁部2aやこれに連結する天井パネル61に接触するが、吹出口本体2の室内空間寄り金属部分2bの一部である額縁部2aやこれと一体化している天井パネル61は室内空間の温度に近い状態を維持しており、二次空気Cはほとんど温度低下することがなく、結露は生じない。一方、吹出される調和空気の周囲には誘引された空間部10空気の気流が存在し、調和空気と徐々に混合していくことにより、吹出し後の調和空気と室内空間の空気との温度差を小さく抑えられ、下方の居住域でのドラフトを感じにくくすることができる。
【0025】
このように、本実施の形態に係る吹出口装置では、略筒状の吹出口本体2の室内空間寄りの金属部分2bを他の部分に対して断熱状態とすると共に、この金属部分2bに天井60内側の空間部10へ通じる開口孔2cが配設され、開口孔2cの上流側には絞り部3と整流用羽根4が配設され、絞り部3を経て速度を速めた調和空気の気流で開口孔2cを通じて空間部10の空気が効率よく誘引され、この誘引空気流が吹出口本体2表面近傍に存在して調和空気と吹出口本体2の室内空間寄り金属部分2bとの接触を阻止することから、冷房の場合に、吹出口本体2の金属部分2bが冷たい調和空気に熱を奪われることなく室内空間に近い温度を維持し、吹出された調和空気に誘引されて吹出口近傍に達した室内空間内の空気と吹出口本体2の額縁部2a等が接触しても、室内の空気を露点まで冷すことがなく、吹出口周囲での結露発生を確実に防止でき、吹出口やその周辺の汚損を防いで美観を維持できると共に、吹出口本体2の断熱構造を簡略化してコストダウンも図れる。
【0026】
なお、前記実施の形態に係る吹出口装置は、吹出口本体2の開口断面形状がアスペクト比の大きい矩形であるライン型吹出口とする構成としたが、これに限らず、開口断面形状を方形や円形など他の形状に形成する構成とすることもできる。また、ダクト50を横向きに接続されて調和空気を供給される構成としているが、これに限らず、ダクト50を上方から接続されて調和空気を下向きに供給される構成とすることもできる。さらに、吹出口配設箇所も天井に限らず、壁でもかまわない。
【0027】
また、前記実施の形態に係る吹出口装置においては、冷房時に開口孔2cを通じて天井60内側の空間部10の空気を誘引して室内側に向わせる構成としているが、この他、暖房時については結露の危険性がないことから空間部10の空気を誘引させない構成とすることもでき、この場合、室内空間側から絞り部3の開口幅や開口の上下方向位置を調整可能な構造とし、冷房時には調和空気の吹出しにより空間部10の空気を誘引する状態とする一方、暖房時には誘引を伴わずに調和空気を吹出させる状態に切換えるようにして、冷暖房それぞれの場合で最適な吹出し状態を容易に設定できることとなり、冷房時の結露防止性能はそのまま前記実施形態同様としつつ暖房時に天井60内側の室内空間より冷たい空気を調和空気に混ぜないようにして暖房効率を高められる。
【0028】
また、前記実施の形態に係る吹出口装置において、吹出口本体2の室内空間寄り所定範囲部分は金属部分2bとする構成としているが、冷房時に空間部10の空気からフィン2dを介して吹出口本体2の室内空間寄り部分に熱を伝えなくても十分にこの部分の温度低下を防げ、結露防止が図れる場合、この吹出口本体2の室内空間寄り部分をプラスチック等、金属に比べ低熱伝導率の材料で形成する構成としてもかまわない。さらに、調和空気と室内空気の温度差が小さい、湿度が低いなど、結露がより発生しにくい環境への吹出口設置となる場合は、吹出口本体2のフィン2dをより短く形成したり、無くしたりする構成としてもかまわない。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、略筒状の吹出口本体の空気調和対象空間寄り所定範囲部分を他の部分に対して断熱状態とすると共に、この空気調和対象空間寄り部分に天井又は壁の内側空間部へ通じる開口孔が配設され、開口孔の上流側には整流用羽根と絞り部を配設し、吹出口本体に供給された空気調和用気体が整流用羽根で整流された後絞り部を通過し、この絞り部で吹出し範囲を制限されつつ流速を高められることにより、空気調和用気体による開口孔を通じた吹出口本体内への空間部空気の誘引効率を高めて吹出口本体内へ空間部の空気を十分に導入できると共に、整流用羽根で偏流を抑えられ且つ絞り部で吹出し範囲を制限された空気調和用気体が絞り部以降の吹出口本体内周面へ近寄らないこととなり、誘引された空間部の空気を吹出口本体表面近傍に確実に存在させて空気調和用気体と吹出口本体の空気調和対象空間寄り部分との接触を阻止でき、特に冷房の場合に吹出口本体の空気調和対象空間寄り部分の温度低下とこれに伴う結露発生を抑制できるという効果を奏する。また、空間部の空気の吹出口本体内への誘引が整流用羽根より上流側における空気調和用気体流れ状態の影響を受けにくく、吹出口本体とその上流側の空気調和用気体流路との接続関係の制約が少なくなり、吹出口設置の自由度が増すという効果を有する。
【0030】
また、本発明によれば、吹出口本体の空気調和対象空間寄り部分を良熱伝導性材料製とすると共に、良熱伝導性材料部分に一体化して天井又は壁の内側空間部に突出するフィンが配設され、空間部の熱がフィンを介して吹出口本体に伝わったり、吹出口本体の熱がフィンから空間部に放出されたりする状態が得られることにより、特に冷房の場合、一般に空気調和対象空間より高温である空間部の熱を吹出口本体とその周りにフィンを通じて伝え、吹出口周りの温度を空間部の温度に近付けることができ、吹出口近傍に誘引された空気調和対象空間内の気体と吹出口本体の額縁部等が接触した場合でも、結露をより確実に防止できるという効果を有する。
【0031】
また、本発明によれば、フィンを開口孔より上流側から空間部に突出配設すると共に、その向きを天井面又は壁面と略平行とし、空間部から開口孔にかけてフィンと天井面又は壁面とに挟まれた領域を吹出口本体内へ誘引される空間部の空気が通過することにより、誘引された空間部の空気がフィンに案内されて開口孔に向けてスムーズに導入されることとなり、誘引量を大きくすることができると共に、誘引された空間部の空気がフィンに沿って進むため、空間部の空気とフィンとの間の熱伝達を促進でき、吹出口本体の良熱伝導性材料部分における温度を空間部の温度により一層近付けられるという効果を有する。
【0032】
また、本発明によれば、吹出口本体の開口をアスペクト比の大きい矩形状とし、開口孔の開口幅を10mmに設定すると共に、絞り部の開口幅を吹出口本体開口幅の40%分として、絞り部と開口孔との配置関係を最適化することにより、空気調和用気体の吹出しに吹出口本体の空気調和対象空間寄り部分が干渉することもなく、誘引の効率を最大限に高めて確実に吹出口本体の内側へ空間部の空気を流入させ、吹出口本体近傍の誘引空気量を十分確保でき、吹出口周囲への結露発生を確実に防止できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る吹出口装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る吹出口装置の要部拡大断面図である。
【図3】従来の吹出口装置の要部断面図である。
【図4】従来の他の吹出口装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1、100、200 吹出口装置
2 吹出口本体
2a、101 額縁部
2b 金属部分
2c 開口孔
2d フィン
3 絞り部
4 整流用羽根
5 断熱材
10 空間部
50 ダクト
60 天井
61 天井パネル
201 フランジ部
202 放熱フィン
203 開口部

Claims (4)

  1. 空気調和の対象となる空間に面する天井又は壁の所定位置に配設され、空気調和用の気体を供給されて当該気体を前記空気調和対象空間へ吹出す吹出口装置において、
    前記空気調和用気体を供給される略筒状体で形成され、当該略筒状体の空気調和対象空間寄り所定範囲部分が当該所定範囲部分より上流側部分に対して断熱状態とされてなる吹出口本体と、
    当該吹出口本体の前記上流側部分における最下流側の内部に開口断面積を上流側端部から下流側端部にかけて徐々に縮小させる形状として配設される絞り部と、
    前記絞り部より上流側の前記吹出口本体内部に配設され、供給される空気調和用気体を整流して一様に空気調和対象空間側へ向わせる整流用羽根とを備え、
    前記吹出口本体が、前記空気調和対象空間寄り所定範囲部分の一又は複数箇所に前記天井又は壁の内側に存在する空間部へ通じる開口孔を穿設されると共に、空気調和対象空間側の開口端部周囲に所定幅分突出する額縁部を形成され、当該額縁部を空気調和対象空間に面する状態とされてなり、
    前記絞り部を通過して吹出される空気調和用気体の気流に、前記開口孔を通じて前記空間部の空気が誘引され、前記吹出口本体の開口孔より下流側の内周面近傍に前記空間部の空気の誘引気流が生じることを
    特徴とする吹出口装置。
  2. 前記請求項1に記載の吹出口装置において、
    前記吹出口本体が、前記空気調和対象空間寄り所定範囲部分を良熱伝導性材料製とされると共に、当該良熱伝導性材料部分に一体に連結されると共に熱の授受を可能とされて前記空間部に突出するフィンを有することを
    特徴とする吹出口装置。
  3. 前記請求項2に記載の吹出口装置において、
    前記フィンが、前記吹出口本体の前記良熱伝導性材料部分における前記開口孔より上流側の所定箇所から前記空間部に天井面又は壁面と略平行として突出配設されることを
    特徴とする吹出口装置。
  4. 前記請求項1ないし3のいずれかに記載の吹出口装置において、
    前記吹出口本体が、空気調和対象空間寄り開口をアスペクト比の大きい矩形状とされると共に、前記開口孔の空気調和用気体流れ方向における開口幅を10mmとされてなり、
    前記絞り部の前記吹出口本体開口短辺方向における開口幅が、吹出口本体の開口幅の約40%分とされてなることを
    特徴とする吹出口装置。
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