JP2004198054A - 真空乾燥装置及びその装置を用いた廃棄物処理システム - Google Patents

真空乾燥装置及びその装置を用いた廃棄物処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】廃棄物の収集から乾燥処理、再利用を作業のロスなく効率良く行う。
【解決手段】コンテナ2内に設置される真空乾燥装置1は、コンテナ2の底部に設けた車輪によって移動可能に支持されており、事業所で生ゴミ等が投入された真空乾燥装置1を、トラック等で港まで運び、そのまま船35に積み込むことがきる。船35内では、排ガスエコノマイザー37の蒸気発生ラインで生成される蒸気を真空乾燥装置1の加熱媒体として利用し、輸送中に乾燥処理を行う。需要地の港に到着すると、そのままトラック等で搬出して需要地まで真空乾燥装置1ごと運び、乾燥処理された飼料等を現地に供給できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生ゴミ等の廃棄物を真空乾燥処理して飼料や肥料等に再利用可能とする真空乾燥装置と、その真空乾燥装置を用いた廃棄物処理システムとに関する。
【0002】
【従来の技術】
生ゴミ等の廃棄物の処理方法としては、焼却や埋立てによる処理が行われているが、ダイオキシンの発生による環境問題や焼却処理施設、埋め立て施設の建設問題等から、従来の処理方法では限界があり、堆肥等に処理してもやはり貯留場所や輸送の問題が生じる。そこで、廃棄物を船上で堆肥等に処理しつつ需要地へ輸送することで、廃棄物処理に係るこれらの問題を同時に解決しようとする試みがある。具体的には特許文献1に開示の如く、船に積まれたコンテナ型堆肥化装置に、トラックで収集されてきた生ゴミを投入し、当該堆肥化装置で堆肥化処理を行いながら需要地に近い港まで輸送し、港からは当該堆肥化装置ごとトラックで輸送する生ゴミ処理システムの発明や、特許文献2に開示の如く、ゴミコンテナを搬入できるようにした製造船本体の内部に、ゴミの破砕装置や成形装置、乾燥装置等を設けたゴミ固形燃料製造船の発明である。特に特許文献2では、船本体のエンジンの排ガス出口を乾燥装置に接続して、エンジンの排ガスを乾燥熱源として利用することで、燃料費の節減も図っている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−171676号公報
【特許文献2】
特開平11−343491号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1の処理システムにおいては、トラックで別途収集され港まで搬送されてきた生ゴミを、船内に積まれたコンテナ型堆肥化装置に改めて投入し直す作業が必要となる。同様に、特許文献2のゴミ固形燃料製造船においても、ゴミが収集されたゴミコンテナを船内に搭載した後、そのゴミコンテナからゴミを取り出して破砕装置に供給する作業が必要となる。よって、何れもゴミの収集と船内への供給との二度の作業が別々に生じ、作業効率が良くない。また、ゴミの収集用に専用の収集車や別のコンテナが依然として必要となるため、システム維持に掛かるコストがかさみ、管理も面倒となっていた。
【0005】
そこで、請求項1及び2に記載の発明は、廃棄物の収集から乾燥処理、そして乾燥処理品の再利用が作業のロスなく効率良く行える真空乾燥装置または廃棄物処理システムを提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、内部に投入された廃棄物を撹拌する撹拌手段を備えた乾燥機本体と、その乾燥機本体内を減圧乾燥させる真空吸引機と、乾燥機本体を外部から供給された加熱媒体によって加熱する加熱手段とを備えた真空乾燥装置であって、装置全体を車輪で支持して移動可能としたことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、廃棄物が投入された請求項1に記載の真空乾燥装置をトラック等で牽引して廃棄物の発生地から船まで輸送する第1工程と、船内で発生する加熱媒体を真空乾燥装置の加熱手段に供給し、乾燥処理を行いながら真空乾燥装置を需要地に近い港まで輸送する第2工程と、その港から真空乾燥装置をトラック等で牽引して需要地まで輸送する第3工程とからなる廃棄物処理システムとしたものである。
なお、請求項2の発明において、「トラック等」とは、トラックやトラクター等、エンジンを備えて請求項1の真空乾燥装置を牽引可能な自走式の車両をいう。
【0007】
そして、請求項3に記載の発明は、請求項2の目的に加えて、無駄なく効率の良い廃棄物処理を行うために、船が発生地と需要地とを往復するものにあっては、需要地側で真空乾燥装置に廃棄物を投入し、第1工程〜第3工程を復路においても実施する構成としたものである。
なお、請求項3における「発生地」及び「需要地」は、当該場所及びそれ以外の周辺地域も含み、往路と復路とでの夫々の出発地と到着地とが必ずしも一致する必要はない。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3の目的に加えて、より大量に廃棄物を乾燥処理可能とするために、廃棄物の発生地に加熱媒体の供給手段がある場合は、発生地において加熱媒体を真空乾燥装置の加熱手段に供給して、輸送前にも乾燥処理を行うようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る廃棄物処理システムに用いる真空乾燥装置の説明図で、この真空乾燥装置1は、箱状のコンテナ2内に、乾燥機本体3と、循環処理槽4と、制御盤5とを設置してなり、コンテナ2の底部にはタイヤ6が設けられて装置全体が移動可能に支持され、底部に設けられた図示しない牽引具をトラック等の後部に連結することで、真空乾燥装置1ごとトラック等で牽引可能となっている。7は、底部側へ折り畳み可能な脚で、牽引時には折り畳み、設置時には引き出してコンテナ2を支持させる。
【0009】
まず、乾燥機本体3は、横向きに設置したドラム8内に、撹拌モータ9によって回転駆動する回転軸10を収容しており、その回転軸10には、先端がドラム8の内周面に近接する撹拌翼11,11・・が放射方向へ突設されている。また、ドラム8における撹拌モータ9と反対側の外端面で上方位置には、原料の投入口12が、下方位置には乾燥処理品の排出口13が夫々コンテナ2の外部に露出する格好で設けられている。
【0010】
ドラム8は、周壁内部にジャケット部14を形成する二重壁構造を呈しており、ドラム8の上部に形成されてジャケット部14と連通する蒸気入口15が、配管16を介してコンテナ2に設けられた熱源取り入れ口17と接続されている。このジャケット部14、蒸気入口15、配管16、熱源取り入れ口17によって本発明の加熱手段が構成される。また、ドラム8の上部には、ドラム8内部と連通する真空吸引口18が設けられて、後述する循環処理槽4の噴射ポンプ26と接続されている。19はドラム8の下部でジャケット部14に連通して設けられたドレン出口である。
【0011】
一方、循環処理槽4は、循環水槽20と、その上部に設置された冷却塔21とを備え、循環水槽20内の水を、循環ポンプ22を有した循環配管23によって冷却塔21内の散水機24へ導き、散水機24から充填材25に散水後、循環水槽20内に復帰可能としたものである。循環水槽20には、真空吸引機として、乾燥機本体3の真空吸引口18と接続されるエゼクタ方式の噴射ポンプ26が、下端のディフューザが循環水槽20内の水面より低くなるように設けられ、この噴射ポンプ26に循環配管23の分岐管27が接続されている。よって、分岐管27から噴射ポンプ26内に設けた図示しないノズルを介して噴射ポンプ26内に水が噴出されると、噴射ポンプ26内が負圧になり、ドラム8内の臭気と蒸気とが真空吸引口18から噴射ポンプ26内に導かれて、循環水槽20の水面下に噴出されることとなる。
なお、循環水槽20には、微生物を付着させた接触濾材28が設置されて、循環水槽20内で接触した水を浄化処理可能となっている。
【0012】
また、冷却塔21には、配管29を介してコンテナ2に設けられた用水供給口30が接続されており、循環水槽20内にコンテナ2の外部から新水を補給可能となっている。一方、循環水槽20の水面近傍には、オーバーフロー管31が接続され、このオーバーフロー管31は、ドラム8側のドレン出口19に接続された配管32と共に、コンテナ2に設けられたドレン排出口33に接続されている。
そして、制御盤5は、コンテナ2に設けた引き込み口34を介して外部から電源を得て、撹拌モータ9や循環ポンプ22の駆動制御、配管16,29等に設けられた各電磁弁の開閉制御等を行って、真空乾燥装置1を自動制御する。
【0013】
次に、上記真空乾燥装置1を用いた廃棄物処理システムについて説明する。
本処理システムは、真空乾燥装置1を所定の事業所等に設置して、そこで発生した生ゴミ等の廃棄物を投入口12から乾燥機本体3のドラム8内に随時供給する。ドラム8内の貯留量が一杯になると、真空乾燥装置1ごとトラックやトラクター等で牽引して港まで輸送し、図2(a)に示すように、1または複数の真空乾燥装置1を船35内に積み込む(第1工程)。船35内では、電源や用水の供給を受けることができるが、併せて船35内には、スクリューを回転駆動させる主機関36と、主機関36から生じる排ガスを熱源としてボイラ38に供給された水から蒸気を生成する排ガスエコノマイザー37とが搭載されていることから、この排ガスエコノマイザー37における蒸気発生ラインから真空乾燥装置1の設置場所へ蒸気配管を導いて、コンテナ2の熱源取り入れ口17へ接続すれば良い。この蒸気温度は約150℃〜200℃であるので、これをそのまま、或いは任意に冷却した所定温度で利用できる。
【0014】
よって、船35で真空乾燥装置1を輸送中に、真空乾燥装置1を作動させて廃棄物を乾燥処理することができる(第2工程)。すなわち、撹拌モータ9を駆動させて回転軸10を回転させると、撹拌翼11が回転してドラム8内の廃棄物を撹拌する。同時にドラム8のジャケット部14の蒸気入口15には、配管16を介して蒸気が供給されるため、ドラム8内の廃棄物は、撹拌されつつドラム8内の熱伝導で加熱されて水分が取り除かれる。
同時に循環処理槽4では、循環ポンプ22の駆動によって循環水槽20内の水が循環を開始し、循環配管23を通って分岐管27から噴射ポンプ26に噴射される。すると、前述の如く噴射ポンプ26内が負圧になり、ドラム8内の臭気と蒸気とを含む乾留ガスが真空吸引口18から噴射ポンプ26内に導かれ、循環水槽20内に噴出されるため、循環ポンプ22が連続運転されると、噴射ポンプ26のエゼクタ効果によりドラム8内は減圧され、低温でも蒸発が始まり、廃棄物の乾燥が促進することになる。
【0015】
一方、循環水槽20内に噴出された乾留ガスの臭気は水に溶けて臭気がなくなり、蒸気は凝縮されて凝縮水となって、接触濾材28に付着した微生物によって浄化処理される。こうして浄化された水は循環配管23によって冷却塔21へ導かれ、散水機24から充填材25に散布されて、再び循環水槽20へ復帰する循環を繰り返すことになるが、散水機24から空気中へ散水される際には、乾留ガスはフレッシュエアーとして大気中へ放出される。また、充填材25に散布された水は、蒸発に伴う気化の潜熱で冷却されて循環水槽20へ復帰するため、温度の高い乾留ガスも適正に冷却される。
【0016】
こうして輸送中に真空乾燥処理が行われることで、ドラム8内の廃棄物は水分や悪臭が取り除かれた乾燥処理品となる。需要地の最寄りの港に到着すると、図2(b)に示すように、真空乾燥装置1ごとトラック等で運び出し、そのまま需要地へ輸送する(第3工程)。需要地では、排出口13から乾燥処理品を取り出して、飼料や肥料等として利用可能となる。
乾燥処理品を取り出して空になった真空乾燥装置1は、需要地からトラック等によって港まで輸送され、船によって元の港へ輸送し、そこからトラック等によって事業所へ返還すれば、再び同様の廃棄物処理を繰り返して行うことができる。
【0017】
但し、真空乾燥装置1は必ずしも空で戻す必要はなく、船が発生地と需要地との間を往復するものにあっては、需要地或いはその付近で発生した廃棄物を空になった真空乾燥装置1に投入し、需要地から戻る際の船内で同様に真空乾燥処理を行い、発生地或いはその付近に近い港に到着後、乾燥処理品の需要がある場所へトラック等で輸送することもできる。このように往路に限らず復路においても第1〜第3工程を実施して輸送中に乾燥処理を行うようにすれば、無駄なく効率の良い廃棄物処理システムが構築でき、特にコスト面で有利となる。
【0018】
なお、上記真空乾燥装置1を用いて生ゴミを初めとした種々の廃棄物を船内で乾燥処理した場合のデータを表1に示す。ここに挙げた例以外にも、発酵製品廃液、家畜類の糞尿等の有機廃棄物や、ケミカルスラッジ、パルプスラッジ、粘土スラッジ、セメントスラッジ等の無機廃棄物も乾燥処理可能である。
【0019】
【表1】
Figure 2004198054
【0020】
このように、上記形態の真空乾燥装置1及びこの真空乾燥装置1を用いた廃棄物処理システムによれば、真空乾燥装置1全体が車輪で支持されて移動可能となっているから、トラック等で牽引して廃棄物の排出箇所から船まで、さらに船から乾燥処理品の需要地までそのまま輸送することができる。よって、廃棄物の収集と乾燥処理、さらには乾燥処理品の再利用が最小限の手間で効率良く行える。また、船35内で発生する蒸気を加熱媒体として取り入れ可能であるから、船内で発生するエネルギーを有効利用できる。
さらに、廃棄物収集のために別の収集車やコンテナを用意する必要がないため、システムが簡略化し、コストの低減に繋がると共に管理も楽となる。
【0021】
なお、上記形態の真空乾燥装置1は、船内で生成される蒸気を利用しているが、船内で利用可能であれば油や湯等の他の熱媒体も利用できる。図3はこのような液体を利用する場合の真空乾燥装置1の変更例を示すもので、ドラム8のジャケット部14に、熱媒の入口40と出口41とを設けて、入口40には、コンテナ2に設けた熱媒取り入れ口42を往き配管43で接続する一方、出口41には、コンテナ2に設けた熱媒取出し口44を戻り配管45で接続している。よって、往き配管43に設けたポンプ46で、熱媒取り入れ口42に外部から供給される熱媒油等を往き配管43を介してジャケット部14に通過させ、戻り配管45を介して熱媒取出し口44から取り出すことで、ドラム8内の廃棄物を加熱することができる。この場合でも船内で発生するエネルギーを利用して上記形態と同様の作用効果が得られる。47,48は船内の空冷配管を接続するために、ジャケット部14と別形成された図示しないジャケット部に接続された送風管と排気管で、送風管47に設けたブロワ49の作動により、ドラム8を冷却して過熱防止可能となっている。
【0022】
一方、図1や図3の形態では、ドラムのジャケット部のみに配管を接続して熱媒体を通過させているが、これに加えて、ドラムの回転軸にも熱媒体の配管を接続し、回転軸の軸心に形成した中空部内に熱媒体を通過させる構造とすることも可能である。このようにすれば、ドラムの内壁からのみならず、回転軸からも廃棄物が加熱されて処理効率が良くなる。この場合、撹拌翼内にも、回転軸の中空部と連通する中空部を設けると、さらに効果的である。
【0023】
また、ドラム内の回転軸は単一でなく、上下や左右に複数本併設することもできる。この場合、乾燥機本体はドラム形状以外の断面楕円や長円、多角形状等も採用可能である。さらに、ドラムの加熱は、ジャケット部によるものに限らず、熱媒体が流れる配管をドラムの周囲に巻装させて行っても良い。
加えて、循環処理槽では、冷却塔に代えて、循環水槽に冷却水の配管を配設したり、エゼクタ式の噴射ポンプに代えて真空ポンプを採用したり等の設計変更が可能である。
その他、ドラムに粉砕装置や減容装置を付設して、廃棄物を粉砕または減容してからドラムに投入させるようにしても良い。
【0024】
そして、上記真空乾燥装置は、外側全体をコンテナによって保護しているが、コンテナは必ずしも必要ではなく、単に車輪を備えたフレームや台上に乾燥機本体や循環処理槽を露出状態で搭載する無蓋形態も採用可能である。但し、コンテナで覆う形態とすれば、断熱効果や防音効果が得られてより好ましい。また、真空乾燥装置とコンテナまたはフレーム等とは完全固定に限らず、乾燥機本体や循環処理槽等を取り外し可能に設置することも可能である。
一方、上記形態では、真空乾燥処理によって飼料や肥料を得る内容で説明しているが、加熱温度を上げることにより、炭化させて炭にすることもできる。
【0025】
加えて、上記形態の廃棄物処理システムにおいては、乾燥処理を船内でのみ行うようにしているが、最初に真空乾燥装置を所定の事業所等に設置している際に、当該事業所等でも蒸気等の加熱媒体や電源の供給が可能であれば、廃棄物の適当な貯留量で、設置中にもコンテナの熱源取り入れ口から加熱媒体を供給して乾燥処理を行うようにするのが望ましい。このように輸送前にも乾燥処理を行えば、設置中に廃棄物を効果的に減容させて、より大量の乾燥処理が可能となる。なお、この輸送前の乾燥処理は、復路で乾燥処理を行う場合も同様に実施できる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1及び2に記載の発明によれば、真空乾燥装置全体を車輪で支持して移動可能としているから、トラック等で牽引して廃棄物の排出箇所から船まで、さらに船から乾燥処理品の需要地までそのまま輸送することができる。よって、廃棄物の収集と乾燥処理、さらには乾燥処理品の再利用が最小限の手間で効率良く行える。また、船内で発生する加熱媒体を取り入れ可能であるから、船内の余剰エネルギーを有効利用できる。
さらに、廃棄物収集のために別の収集車やコンテナを用意する必要がないため、システムが簡略化し、コストの低減に繋がると共に管理も楽となる。
【0027】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、船が発生地と需要地とを往復するものにあっては、需要地側で真空乾燥装置に廃棄物を投入し、第1工程〜第3工程を復路においても実施するようにしたことで、無駄なく効率の良い廃棄物処理が可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2または3の効果に加えて、廃棄物の発生地に加熱媒体の供給手段がある場合は、発生地において加熱媒体を真空乾燥装置の加熱手段に供給して、輸送前にも乾燥処理を行うようにしたことで、より大量に廃棄物が乾燥処理可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空乾燥装置の説明図である。
【図2】処理システムの説明図で、(a)は出発港での真空乾燥装置の積み込み時、(b)は到着港での搬出時を夫々示す。
【図3】真空乾燥装置の他の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・真空乾燥装置、2・・コンテナ、3・・乾燥機本体、4・・循環処理槽、5・・制御盤、6・・タイヤ、7・・脚、8・・ドラム、10・・回転軸、14・・ジャケット部、17・・熱源取り入れ口、18・・真空吸引口、20・・循環水槽、21・・冷却塔、26・・噴射ポンプ、28・・接触濾材、35・・船、36・・主機関、37・・排ガスエコノマイザー、38・・ボイラー、42・・熱媒取り入れ口。

Claims (4)

  1. 内部に投入された廃棄物を撹拌する撹拌手段を備えた乾燥機本体と、その乾燥機本体内を減圧乾燥させる真空吸引機と、前記乾燥機本体を外部から供給された加熱媒体によって加熱する加熱手段とを備えた真空乾燥装置であって、
    装置全体を車輪で支持して移動可能としたことを特徴とする真空乾燥装置。
  2. 廃棄物が投入された請求項1に記載の真空乾燥装置をトラック等で牽引して廃棄物の発生地から船まで輸送する第1工程と、前記船内で発生する加熱媒体を前記真空乾燥装置の加熱手段に供給し、乾燥処理を行いながら前記真空乾燥装置を需要地に近い港まで輸送する第2工程と、その港から前記真空乾燥装置をトラック等で牽引して需要地まで輸送する第3工程とからなる廃棄物処理システム。
  3. 船が発生地と需要地とを往復するものにあっては、需要地側で真空乾燥装置に廃棄物を投入し、第1工程〜第3工程を復路においても実施する請求項2に記載の廃棄物処理システム。
  4. 廃棄物の発生地に加熱媒体の供給手段がある場合は、前記発生地において前記加熱媒体を真空乾燥装置の加熱手段に供給して、輸送前にも乾燥処理を行うようにした請求項2または3に記載の廃棄物処理システム。
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