JP2004198017A - サイロ内石炭灰品質シミュレータ - Google Patents

サイロ内石炭灰品質シミュレータ Download PDF

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Abstract

【課題】石炭灰有効利用支援システムを有効に作動させるために、石炭焚ボイラの各サイロに堆積する石炭灰の成分を深さ方向に推定するサイロ内石炭灰品質シミュレータを提供する。
【解決手段】石炭火力発電プラント内の機器における灰量と灰品質に関する物理モデルを格納し、入力装置302から、所定の時点における灰処理装置サイロの石炭灰のレベルと品質を入力し、ボイラの石炭灰排出部位と灰処理装置サイロの間を接続する配送配管の経路を入力し、ボイラ負荷と石炭運用のスケジュールを入力すると、シミュレータ演算装置301が、格納された物理モデルを用いて、石炭種とボイラ出力の関係に基づいて石炭焚ボイラの石炭灰排出部位における石炭灰の量と品質の推移を推定し、その石炭灰が灰処理装置のサイロ内に堆積する状況を推定して、各サイロ内における石炭灰品質の深さ方向の推移を報知する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭火力発電所の石炭焚ボイラで生ずる石炭灰の有効利用を支援するコンピュータ支援システムに関し、特にサイロ内の石炭灰成分シミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電所ボイラの燃料は、重油、LNG、オイルサンドなど、新燃料を含めて種々の選択肢があるが、資源量、経済性、運用容易性などの観点から石炭を選択する場合も多い。
特に石炭火力発電所では、ベース発電所としての機能を持ちながら負荷変動にも対応できる運用性能の向上が求められる。また、燃料としての石炭も多種多様な海外炭を使用することが求められ、石炭の使用計画をいかに的確に実施するかが重要な課題となっている。このため、貯炭場の運用管理立案の自動化が必要となる。
【0003】
川崎重工技報136号には、石炭火力発電所の貯炭場における運用支援用の計算機システムが開示されている。このシステムの中心は貯炭場在庫予測機能で、従来計画立案者が自ら計算しながら合理的な計画を立案していたのを、受入計画や払出計画などのケーススタディを含んだシミュレーション機能を備えて、石炭消費計画が発電計画を満たしているかまた指定した銘柄が混炭燃焼可能であるかなどを確認しながら、将来の石炭の在庫量および貯炭場の積山状況を予測することにより、貯炭場の運用計画立案の支援を行う。
開示されたシステムは、発電計画に対応して、石炭船から石炭を揚炭し、貯炭場に貯炭し、またボイラバンカに払い出す工程を効率よく行う運用計画を自動的に立案し、あるいは立案を支援することができる。
【0004】
一方、ボイラ運用に伴い発生する石炭灰は、産業廃棄物として埋め立て処分するが、近年環境問題が顕在化したため、従来のように石炭灰を単に廃棄するのではなく、石炭灰を有効利用することができるセメント会社等の灰需要家に売却する動きが活発である。灰需要家に売却するためには、利用目的に適う品質要求を満たすようにする必要がある。しかし、様々な特性の原料炭から得られる石炭灰は品質もいろいろであるので、適当な品質の灰を適当な割合で混合して需要家の要求品質に適応するようにしてから出荷しなければならない。
【0005】
石炭灰の分別は粒度に基づいて行われるが、要求仕様は、さらに強熱減量、密度、比表面積、メチレンブルー吸着量などを規定する場合がある。したがって、分別した石炭灰がそのままでは需要家の要求を満たさないときには、異なる品質の石炭灰を収納した複数のサイロからそれぞれ適当量の石炭灰を集めてブレンドして出荷する。
原料炭の特性が異なれば粒度が同じでも他の特性が異なるため、在庫中の石炭灰を用いブレンドする銘柄と量を適切に決定して要求仕様を満たすフライアッシュを調合することができる場合がある。しかし、的確なブレンド方法を決定するためには大変な経験と熟練を要する。
【0006】
また、発電所は生産した電気により収入を得るが、これに伴って発生する石炭灰の埋立場の不足や廃棄費用も無視できない状況になってきている。このため、場合によっては、石炭灰の需要家の要請に合うように、炭種の調整やボイラプラントの運用を調整して売却し、発電コストを低減させる要求もでてくる。このように、ボイラ運用も、電力供給と石炭灰売却の間の整合を取りながら、上流側と下流側の両方から計画を策定する必要が出てきた。従来、発電、運炭、ボイラの運用計画に灰の売却、廃棄の計画を組み込むことは難しく、1ヶ月程度の長期計画において考慮することがせいぜいであった。
【0007】
また、過去に多数の有効な運用実績があったにもかかわらず、これらの資料を利用可能な状態で蓄積しておかなかったため、これら計画について運用方法の詳細な検証ができなかった。
さらに、従来は灰売却時の品質調整を行うことを目的とした自動制御を組み込んだプラントはなく、個別の需要家の灰納入仕様を満たすためには、オペレータの経験則に頼ったプラント運用をするほかなかった。
【0008】
なお、特開平9−296924には、ボイラで発生し電気集塵機で回収するフライアッシュを貯蔵するサイロのレベル変化を予測して表示する灰処理設備運用支援用計算機が開示されている。
ここでは、炭種ごとに知られている燃料中の灰分、灰がフライアッシュとなる比率、電気集塵機の集塵効率を用い、ボイラの負荷予定曲線と燃料供給予定曲線を与えてフライアッシュの灰輸送量を算出し、現時点におけるサイロのレベルをオンラインで測定して今後のレベル変化の予測値を表示して、運用員がサイロからのフライアッシュの排出計画を立案することを支援する。
【0009】
ボイラから発生する灰量はボイラ負荷によって大きく変化するので、フライアッシュサイロの現状レベルを知っても実際にボイラから供給されてくる灰を確かに受け入れられるか、予め排出して受け入れの余地を作っておく必要があるかは分からない。そこで、計算機システムによって将来のレベル変化を予測してその結果を提示し、サイロから灰を排出する必要を正しく判断させるようにしたものである。
このように、上記特許公開公報に開示された技術は受け入れ用サイロのレベル管理に使用するものに過ぎず、石炭灰出荷のために灰需要家の要求仕様に適合するように成分調整をしたり、予定される灰販売需要に合わせてプラントの運用計画を立てることに役立つ情報を提供するものではない。
【0010】
本願出願人は、石炭火力発電所の石炭焚ボイラで生ずる石炭灰を灰品質にしたがってサイロに分配し必要により灰品質の調整をして出荷することにより石炭灰の有効利用を図るもので、特に有効利用のためのプラント運用計画の策定を支援するコンピュータ支援システムを開発した。
このコンピュータ支援システムは、運用計画演算装置と運用計画実績閲覧装置とデータ収集装置を備えて、データ収集装置で、ボイラプラントの制御装置または灰分析装置を介して運用の実績値を収集してデータベースに蓄積し、データ入力装置とシミュレータとスケジューラを備えた運用計画演算装置で、シミュレータとスケジューラによってボイラの石炭灰排出部位における排出灰量と灰品質の時間変化を推定し、サイロへの移送系統を仮定してサイロにおけるレベルと灰品質の時間変化を予測し、データ入力装置から入力した灰納入仕様を満たす出荷が可能になるサイロ選択とブレンディング操作を見いだして石炭火力発電プラントの運用計画を策定して、運用計画演算装置で、策定した運用計画やデータベースに蓄積された運用実績値を適宜に表示するようにしたものである。
【0011】
上記の石炭灰有効利用支援システムを用いると、シミュレータやスケジューラの助けを得て、石炭焚ボイラプラントにおける石炭灰の発生やその灰品質、あるいはボイラ各部位からサイロまで、またサイロ間の灰移送時間、ブレンディング時間、ブレンディングのためのサイロ選択、工程中の廃品質変化状況、出荷操作など、プラント運用計画に必要な諸パラメータを算定して、運用計画を策定することができる。
【0012】
また、データベースには、灰量や灰品質など必要なデータが、通常のプラント運用業務を通じて長期間にわたる運用実績としてデータベース化して蓄積するので、過去の運用方法の検証を行うことにより、また近似した条件における実績を参照することにより、個々の灰需要についてプラント運用計画を作成するに際し、必要な諸パラメータを算定する上で必要な情報を実績値として的確に取得することができ、運用計画の信頼性を向上させることができる。
【0013】
さらに、従来はプラントの構成が複雑なためせいぜい1ヶ月単位程度の長期的な灰処理計画しか立案できなかったが、本システムでは、灰処理装置のシミュレーションや、灰処理装置、出荷設備、ボイラ設備のスケジューリングなどを組み合わせて用いるので、個別設備における比較的短期間の詳細な運用計画を立案することもできる。
しかし、的確なプラント運用計画を策定するためには、正確なシミュレーションとスケジューリングができることが肝要である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、石炭火力発電プラントにおいて石炭灰有効利用支援システムを的確に作動させて、灰需要家の要求仕様に適合する灰成分を持った石炭灰を調整する方法を見い出すために、石炭火力発電プラントのサイロ、特に灰処理装置のサイロに堆積する石炭灰の成分を深さ方向に的確に推定するサイロ内石炭灰品質シミュレータを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のサイロ内石炭灰品質シミュレータは、石炭焚ボイラで発生する石炭灰を灰品質にしたがってサイロに分配し必要により灰品質の調整をして出荷するようにした石炭火力発電プラントにおける石炭灰の品質をシミュレーションするもので、石炭火力発電プラントにおける石炭灰有効利用支援システムに組み込んで使用することができる。サイロ内石炭灰品質シミュレータは、ソフトウエアであってもよいことはいうまでもない。
【0016】
本発明のサイロ内石炭灰品質シミュレータは、石炭火力発電プラント内の機器における灰品質に関する物理モデルを格納し、所定の時点における灰処理装置のサイロに収容された石炭灰のレベルと石炭灰の品質を入力し、石炭焚ボイラ設備の石炭灰排出部位と灰処理装置のサイロの間を接続する配送配管の経路を入力し、石炭焚ボイラ設備の出力スケジュールと石炭運用スケジュールを入力すると、シミュレータに格納された物理モデルを用いて、石炭種とボイラ出力の関係に基づいて石炭焚ボイラ設備の石炭灰排出部位における石炭灰の量と品質の推移を推定し、石炭灰排出部位から供給される石炭灰が灰処理装置のサイロ内に堆積する状況を推定して、各サイロ内における石炭灰品質の深さ方向の推移を報知する。
【0017】
本発明のサイロ内石炭灰品質シミュレータは、入力する条件について石炭灰の量と品質を迅速に推定するので、推定値を評価し、入力条件を適宜変更して何度もシミュレーションを繰り返して、より的確な条件と推定値を見出すことができる。
したがって、石炭灰有効利用支援システムに組み込んで使用することにより、より的確な灰処理装置運用計画を迅速に策定することができる。
【0018】
本発明のサイロ内石炭灰品質シミュレータにおいて、石炭焚ボイラ設備の石炭灰排出部位として、エアヒータ、エコノマイザ、電気集塵機の各ホッパを対象とし、灰処理装置のサイロとして、粗粉サイロ、回収サイロ、細粉サイロを対象とし、さらに回収サイロの排出灰を受け入れて灰の粒度に基づいて粗粉サイロと細粉サイロに分配する分級器を対象としてシミュレーションすることが好ましい。
【0019】
エアヒータ、エコノマイザ、電気集塵機は、石炭焚ボイラ設備に付属する機器で、石炭焚ボイラ設備の負荷すなわち発熱量と、燃焼させる石炭種によって、機器の底に設けられたホッパから回収される灰量と灰品質がほぼ決まる。
石炭焚ボイラ設備の石炭灰排出部位における灰生成量は、ボイラへの石炭投入量、石炭中の灰分量、石炭のフライアッシュ比、各機器の捕集効率を掛け合わせた値として評価する物理モデルが適用される。また、排出量は、排出配管における最大流量とする。これらの値は、実績値を基にして決めることができる。またこれらの値から、ホッパに堆積した石炭灰の回収に要する時間を算定することができる。
【0020】
さらに、各機器における回収灰の灰成分比、強熱減量、ブレーン比表面積、メチレンブルー吸着量は、それぞれボイラ負荷と石炭種について従来の実績値を利用したり実績値を基にして推定して求めることができる。
石炭灰の成分は、簡単のため、酸化シリコンSiO、酸化カルシウムCaO、酸化鉄(III)Feとその他の成分、の4種の石炭灰成分に分けてシミュレーションをする。
【0021】
灰処理装置のサイロは、上から順に新しい石炭灰が層状に堆積し、タンク車または出荷設備のサイロには底から順にピストンフローとして排出するような単純な物理モデルを採用する。
石炭灰の品質は、サイロに滞留している間に変化しないとすることができる。
サイロ内の石炭灰品質は、石炭焚ボイラ設備で発生したときに推定した灰品質と同じものとすることができるが、ホッパからサイロに移送するタイミングにずれがあるので、これを考慮に入れる必要がある。
また、分級器では、灰成分ごとに細粉サイロと粗粉サイロの2つのサイロに分配するものとし、各成分ごとの分配率を分級器の回転数の関数として求めて利用する。
【0022】
なお、適用する石炭火力発電プラントでは石炭焚ボイラ設備と灰処理装置の間で自動分析を行うことができるが、測定結果が出るまでには長時間を要するので、測定対象となった石炭灰が収納されるサイロと測定結果の対応関係が混乱しないように、シミュレーションは移送時間についても正確に行われるようにする必要がある。
また、サイロの深さ方向に幾つかサンプルを取って分析を行い、分析結果を格納してシミュレーションの精度向上に利用することができる。
【0023】
さらに、灰処理装置のサイロと出荷設備のサイロの間を接続する配送配管の経路を入力し、灰処理装置のサイロの底から取り出して出荷設備のサイロ内で混合する石炭灰の成分を推定するようにしてもよい。
なお、船積設備のブレンディングサイロと船積サイロにおいては、石炭灰は完全に混合されてから出荷されるものとする。
移送時間や混合時間は実績値から推定することができる。
本発明のサイロ内石炭灰品質シミュレータを石炭灰有効利用支援システムに組み込んで使用すれば、試行錯誤法あるいは収束法による最適計画を探り出す場合にも、比較的短時間で的確な運用計画案を得て提示することができ、熟練者の経験則によらずに実行可能な的確な計画を策定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を用いて本発明のサイロ内石炭灰品質シミュレータを詳細に説明する。
図1は本実施例のサイロ内石炭灰品質シミュレータの構成を説明するブロック図、図2は本実施例を使用する石炭灰有効利用支援システムの構成を説明するブロック図、図3はシステムの作用を説明するブロック図、図4はシステムの動作論理を説明するフロー図、図5は対象とする石炭火力発電プラントを示すブロック図である。
【0025】
本実施例のサイロ内石炭灰品質シミュレータを利用する石炭灰有効利用支援システムは、灰需要家の品質要求に適合するフライアッシュを調合して供給するシステム、もしくは操作員がそうすることを効果的に支援するシステムである。
本システムの適用対象となる灰処理プラントは、図5に示すように、石炭焚ボイラ設備1から出る石炭灰を灰処理装置2で貯留して、需要家の要請に合わせて成分調整した上で出荷設備3から船積出荷するものである。灰処理装置2は原則として石炭焚ボイラ設備1に付属させるので、石炭焚ボイラ設備と灰処理装置はそれぞれ複数存在することもある。一方、出荷設備3は複数の灰処理装置に対して共通に1式設けられるのが普通である。
【0026】
石炭火力発電プラントをさらに詳しく説明すると、石炭焚ボイラ設備1は、石炭焚ボイラ11、エコノマイザECOとエアヒータAH12、電気集塵機EP13、および煙突14を備える。石炭焚ボイラ11で発生する熱気流は石炭灰を含みながらエコノマイザECOとエアヒータAH12で熱回収され、電気集塵機EP13を通って煙突14で大気に放出される。
ボイラ1で石炭を燃焼すると石炭灰が発生して熱気流に搬送されるが、搬送された石炭灰のうち粗粉灰の大部分はエコノマイザECOとエアヒータAH12の底から回収される。
【0027】
電気集塵機EP13はガスの流れに沿って集塵ユニットが直列に並んでいて、上流から下流にかけて粒度の大きい石炭灰から順に回収される。上流側のユニットで回収される石炭灰にはエコノマイザECOとエアヒータAH12で取り残された粗粉灰が混じるが、下流側ユニットでは細粉灰だけが回収される。
なお、石炭焚ボイラ11の底に落ちたクリンカは下に設けたクリンカホッパで一旦捕集し、クリンカ中継タンク21に移して払い出すまで貯蔵する。クリンカは路盤材として有効利用することができる。
【0028】
石炭焚ボイラ設備1から排出される石炭灰は、灰処理装置2で灰の粒度にしたがって分別して貯蔵した後、適宜払い出す。灰処理装置2はクリンカ中継タンク21の他に、灰捕集機22、サイクロン23、分級器24、細粉サイロ25、回収サイロ26、粗粉サイロ27を備える。
灰捕集機22は、エコノマイザECOとエアヒータAH12、電気集塵機EP13の底に設けられたホッパに溜まった灰をそれぞれ真空吸引して捕集する装置である。灰捕集機22には切替弁を備え、エコノマイザECOとエアヒータAH12から吸引した粗粉灰は粗粉サイロ27に送り、電気集塵機EP13の下流側ユニットから回収される細粉灰は細粉サイロ25に送る。また、電気集塵機EP13の上流側ユニットから回収した石炭灰には粗粉灰と細粉灰が混在するため一旦回収サイロ26に貯留する。
【0029】
灰捕集機22の入口配管に灰分析器28を備えて、捕集機のボイラ設備1から排出される石炭灰をサンプリングしてその特性を測定する。測定項目は、未燃炭素分または強熱減量、粒度分布、メチレンブルー吸着量、ブレーン比表面積、酸化シリコンSiOや酸化カルシウムCaOや酸化鉄(III)Feの成分比、45μmふるい残分、塩基度などフライアッシュとしての性能に係わる事項である。
【0030】
回収サイロ26の石炭灰は、分級器24に搬送されて粒度にしたがって分離され、細粉灰がサイクロン23で回収され細粉サイロ25に送って貯蔵し、粗粉灰は粗粉サイロ27に落とされる。分級器24の回転ベーンの回転数を上げればより細かい灰が分離できる。サイクロン23に貯蔵した細粉灰はコンクリートやセメントの混和材などとして有効利用することができ、需要に応じて出荷する。
粗粉サイロ27に貯蔵された粗粉灰と回収サイロ26に貯蔵された石炭灰は、粘土代替として利用するか、需要のあるフライアッシュの成分調整代として混入して利用することができる。
これらサイロから直接に石炭灰を取り出して出荷することもでき、このような直接出荷では、出荷量が小さい場合、あるいは需要先が近い場合や水運に適さない場所にある場合などは、タンクローリ29で出荷することもできる。
【0031】
灰の出荷設備3は、ブレンディングサイロ31、船積サイロ32、灰積込装置33を備える。海岸や河岸、あるいは湖岸に立地した火力発電所では、船を使ってフライアッシュを搬送することが合理的であるため、灰積込装置33は船積施設となるが、トラック輸送など他の手段が好ましい場合には、それぞれの手段に合わせた施設が用意される。ここでは、水運を利用することとして説明する。
ブレンディングサイロ31は、サイロ25,26,27から選択した石炭灰をそれぞれ適当量受容し、混合して需要家の要求仕様を満たすようにした上で灰積込装置33に送る。ブレンディングサイロ31には、高圧のコンプレッサを使用したミキシング装置が備えられていて、灰を空気攪拌してサイロ内の灰成分を均質化する。
【0032】
また、船積サイロ32は船で大量の灰を払い出すために石炭灰を貯蔵しておくサイロである。混合する必要がないときにも使用するが、主に回収サイロ26や粗粉サイロ27に貯留した有効利用しにくい灰を廃棄する場合に使用する。
灰積込装置33は調整された石炭灰や廃棄する石炭灰を受容して、フライアッシュ運搬船34に積み込み需要地や廃棄場に運搬させる。
なお、図に示していないが、灰処理装置2から出荷設備3の各装置に、また出荷設備3の各装置間で石炭灰を輸送するために、空気圧力を用いた灰圧力輸送装置が設けられている。
ブレンディングサイロ31や船積サイロ32の内容物はタンクローリ35に払い出して処理することもできる。
【0033】
石炭灰を利用する需要家は、目的によって異なる品質を要求する。
コンクリートに混合して利用するフライアッシュについては、JIS A 6201に規定があって、酸化珪素成分比、湿分、強熱減量、密度、45μmふるい残分、比表面積(ブレーン値)、フロー比値、活性度指数について評価することにより、シリカフライアッシュをI種からIV種までの4種類に分類している。
ブレーン値5000cm/g以上、強熱減量3.0%以下、フロー比値105%以上などの条件を満たすものは、もっとも高品質のフライアッシュI種とされ、コンクリートに混入したときの流動性改善効果が高い。
【0034】
ブレーン値2500cm/g以上、強熱減量5.0%以下、フロー比値95%以上などの条件を満たすものは、フライアッシュII種とされ、コンクリートに混入して問題なく使用できる。実際に販売できるフライアッシュは殆どがII種である。
フライアッシュIII種は、ブレーン値2500cm/g以上、強熱減量8.0%以下、フロー比値85%以上などの条件を満たすもので、フライアッシュII種と比較して強熱減量が大きいので、需要家の目的によっては有価で売却することができる。
【0035】
フライアッシュIV種は、ブレーン値1500cm/g以上、強熱減量5.0%以下、フロー比値75%以上などの条件を満たす粒度が粗いフライアッシュであって、粗粉を対象とする。IV種のフライアッシュは、コンクリートに混入したときのフレッシュ性状に配慮が必要で、また十分な強度を発現することは期待できない。このため、需要家側に費用を払って引き取らせたり、廃棄することが普通である。
JIS規格外のフライアッシュは発電所側が処理費用を払って引き取らせたり廃棄処分する。
なお、需要家によっては、メチレンブルー吸着量を品質の基準として使用することがある。メチレンブルー吸着量は、コンクリートに添加する一種の表面活性剤の効果を殺すため適正に管理する必要がある未燃炭素分の良好な指標となる。
【0036】
コンクリート混和材やセメント混合材としてはフライアッシュI種またはII種しか利用できないが、固化盤など道路材料や土壌改良材、建設汚泥再生利用にはJIS規格外のフライアッシュまで利用することができる。ただし、普通に有価で売却できるのはフライアッシュII種までで、III種は場合によっては売却が可能であるが、IV種以下は廃棄費用を出して処分してもらう状況である。
なお、農業や建築の分野では特別な炭種を指定して納入が認められる場合もある。
【0037】
このように、需要家は、JISや自己の基準に基づいた品質等級、納入量、納入期日を指定して、取引要求をする。発電所は、これに応えることができるか否かを検討して、応じられるときには実際に指定された期日に指定された品質のフライアッシュを指定された量だけ出荷する。
各サイロ25,26,27のいずれかに貯蔵されている石炭灰の性質と量が需要家の要求を満たすならば、そのサイロから船積サイロ32に排出させて灰積込装置33で船積みすればよい。また、いずれのサイロも条件を満たす石炭灰を貯蔵していない場合は、複数のサイロの内容物を適当量ずつ取り出してブレンディングサイロ31で混合し成分調整を行ってから出荷する。
【0038】
このためには、サイロ中の石炭灰の特性を正確に把握しておかなければならない。サイロ中の成分分析は、配管中の灰分析器28で自動分析した結果を用いることができる。しかし、灰分析器28の結果はかなり時間がたってから入手することになるため、その分析結果を呈する石炭灰がどのサイロに貯蔵されたものであるか正確に特定することが困難である。
また、一つのサイロも下から上まで同じ性質の石炭灰が貯蔵されているわけではなく、石炭焚ボイラ設備1の異なる部分から捕集した石炭灰を層状に重ねて収納することも普通に行われるし、同じ部位から捕集したものでも、原料炭が異なったり、ボイラ運用条件が異なれば、石炭灰の性状は変化する。
【0039】
このため、サイロからサンプルを採取し、分析室の自動分析器で分析して結果を得ることもできる。サイロからサンプルを採取して分析する場合でも、正確な結果を得るためには深さ方向に何個ものサンプル点を設定して多数の分析を行う必要がある。
この方法では分析員の手数が掛かり結果も遅れるが、サンプルの採取位置に比較的制約が少なく色々な場所について正しい結果を得ることができる。
【0040】
またさらに、いくつかの石炭灰を複合して要求仕様に合わせる方法では、考慮すべき特性値が複数あり、原料とすることができる石炭灰が限られるので、調合方法を選択するためには、高度な計算能力と経験に裏付けられた直感的な解決能力が必要となり、熟練作業員が担当する作業となっている。
しかし、この場合でも納入期日が将来のいつかであれば、その時のサイロ内状態はその日までの発電計画や運炭計画から各サイロに溜まる石炭灰の性状と量を推定しなければならない。このような推定を人が行うことは困難で、納入時に条件を満たす石炭灰を貯蔵しているかどうかも簡単には分からない。まして、どのような調合方法をとればよいかを知ることは熟練者にとっても極めて難しい。
【0041】
また、発電ボイラの運用や燃料炭の選択は、石炭火力発電プラントの運用とは独立に行われることが普通であるが、サイロに貯蔵されることになる石炭灰の特性が適合しないため需要家の要求する品質仕様を満たすような組み合わせがどうしても得られなくなる場合には、総合的な経済性を考慮すれば石炭灰有効利用処理に適合するような原料炭使用計画を策定することが好ましい。
こうした原料炭使用計画は短期的なものであるとはいえ、長期の発電計画や運炭計画、あるいは各ボイラの運用計画と矛盾しないようにする必要があり、十分に裏付けされた前提に基づいて計画を立てることが大切である。
【0042】
石炭灰有効利用支援システムは、図2のシステム構成図に説明するように、電子計算機ネットワークシステムを用いて、各サイロの貯蔵される石炭灰の性状と量を推定し、需要家の要求に合うように石炭灰を調合して供給するための石炭火力発電プラントの運用計画を立案したり、必要な資料を適切に提供して人が立案するのを支援するものである。
電子計算機システムは、発電事務所とプラント運転室と関連事務所に、それぞれ必要なユニットを設置して利便を図っている。
【0043】
図2に示すように、発電事務所110にはデータベース装置111と運用計画を立てる演算装置112と運用の計画と実績を表示する運用計画実績閲覧用装置113を備えたLANが組まれていて、ルータ114を介して他の事務所のLANと接続されている。
データベース装置111には、石炭焚ボイラ設備1、灰処理装置2、出荷設備3における石炭灰処理に関する運用条件とその結果を格納して蓄積するプラント運用実績データベース115と、顧客情報と石炭灰の出荷や廃棄の実績を登録する出荷実績データベース116と、石炭焚ボイラ設備1、灰処理装置2、出荷設備3に関する確定した運用計画を格納する運用計画データベース117が設けられる。
【0044】
石炭火力発電プラントの灰処理装置2と出荷設備3の各サイトにあるプラント運転室120には、プラント制御装置121とプラントのデータを収集するデータ収集装置122と運用計画実績閲覧用装置123を備えて、ルータ124を介して他の事務所のLANと接続されている。
灰処理装置2と出荷設備3におけるサイロや分級器などの各要素装置にはそれぞれ制御系が付属していて、各プラント運転室120に設けられたプラント制御装置121によりシーケンス制御を中心とした制御が施される。また、制御系の要素が発生する各種の情報、オンライン分析器からの信号入力、および石炭灰成分の分析結果などの入力データは、データ収集装置122に格納され、さらにルータ124,114を介してデータベース装置111に集約される。
【0045】
また、運炭場や出荷所など発電所内外の関連する部門の事務所130にも、ルータ132を介して発電事務所110に接続される運用計画実績閲覧用装置131を備えて、石炭灰処理作業の状況を把握し、適切な作業計画の提示を受けて、必要な作業を適切なタイミングで実行することができるようになっている。
なお、複数のボイラ設備が存在する場合は、発電事務所110はそれらを統合する主事務所であってもよく、また各設備ごとに設けた現場事務所であってもよい。各設備ごとに設けるときは、さらに、上位の管理事務所に管理用電子計算機を設けて、各設備から必要な情報を集めて処理するようにすることが便利である。
【0046】
図3には、システムの全体像を作用に基づいて説明するブロック図が示されている。太い矢印線でシステム要素間の信号の動きを示し、細い矢印線で人の指示の方向を示している。
図3中の右上に示された、石炭焚ボイラ設備1、灰処理装置2、出荷設備3を含む石炭火力発電プラント200に対して、鎖線で囲った本実施例の石炭灰有効利用支援システム100が付属して、オペレータや計画員に灰の販売に伴う灰処理設備の運用に関する適切な情報を提供して判断の支援を行う。
【0047】
別途、電力需要予測201や石炭価格202に基づいて、長期の発電計画211が立てられ、さらにそれに見合った石炭購入、貯蔵、使用について長期運炭計画212が立てられる。さらに、灰需要予測203を加味して各ボイラごとに長期運用計画213が立案される。
支援システム100は、各ボイラの長期運用計画213を演算装置112に付属するデータ入力装置118を介して入力し、さらに、灰需要家から引き合いを受けたあるいは受注した個々の石炭灰の納入条件、すなわち灰納入仕様204をデータ入力装置118から入力する。
一方、石炭火力発電プラント200のボイラの各機器、サイロ、分級機、サイクロン、灰積込装置などの実際の状況と石炭灰自動分析装置で得られる分析データが、石炭焚ボイラ設備1、灰処理装置2、出荷設備3それぞれの装置に設置された制御装置121とデータ収集装置122により収集され、データベース装置111に集約される。
【0048】
データ収集装置122により収集されるプラントに関するデータとして、石炭灰を受け入れたときの各サイロのレベル変化、各ボイラから各灰処理サイロまでの系統選択操作、各灰処理サイロから各移送先サイロへの系統選択操作、各ボイラの負荷変化、各ボイラで使用した石炭種、ブレンディング操作、灰積込装置操作などがある。
また、石炭灰自動分析装置から取得するデータには、酸化シリコン、酸化カルシウム、酸化鉄などの組成、メチレンブルー吸着量、ブレーン比表面積、粒度分布、45μmふるい残分、塩基度、強熱減量分、JIS規格判定結果、サンプル採取位置、ボイラ投入石炭種、ボイラ負荷などがある。
【0049】
この他に、石炭銘柄コード、石炭中の灰分量、ボイラとエコノマイザや集塵機など部位における灰捕集効率などのデータは、データ収集装置122や演算装置112の入力装置から人が入力する。データ入力は、全部または一部を自動で行うこともできる。
これらのデータは、プラント運用実績データベース115に格納し蓄積して、所定の条件の下で運用したときの実績データとして、検索して利用することができる。
また、石炭火力発電プラント200で実際に行われた灰売却や灰廃棄の状況を顧客の情報とともに入力して出荷実績データベース116に格納する。格納するデータには、出荷日、出荷量、出荷灰品質、出荷したサイロ名、顧客名、顧客の希望品質、希望出荷量、希望納期などがある。
【0050】
演算装置112は、灰需要家からの灰納入引き合いに対して、図4に示すよう手順に従って、灰納入仕様204を満たすプラント運用が可能かを検証し、実行可能な場合は運用計画を策定して、運用計画実績閲覧用装置113を介して計画担当者に提示する。
運用計画に規定する内容は時系列的に表現されたものであって、サイロレベル変化量、サイロ内灰品質、各ボイラ部位から灰処理装置の各サイロまでの系統選択操作、灰処理装置のサイロから出荷設備のサイロまでの系統選択操作、分級器操作、各ボイラの負荷変化、各ボイラの使用石炭種、ブレンディング操作、灰積込装置操作などの事項がある。
【0051】
計画担当者は提示された運用計画の内容を検討221して、合理的であることを確認したときには承認222して、運用計画データベース117に格納させる。提示された計画が利用できない場合は、さらに発電や運炭の運用計画を見直し223、必要があれば長期発電計画211や長期運炭計画212を変更する。
計画の変更があったときは、演算装置112は新しい運用計画に基づいて再度運用計画の策定を行って、計画担当者に提示する。
【0052】
プラントの運用は、石炭灰有効利用支援システム100が直接に行うのではなく、運用計画データベース117に格納された実行可能な承認済みの運用計画を運用計画実績閲覧用装置113を介して読み出し、これを参照231して各設備ごとに設けられる制御装置121に必要な指示をして制御を実行する。
承認済み運用計画データに基づく石炭焚ボイラ設備1の制御装置に対する指示は、炭種の選択や、ボイラ負荷の変更がある。
【0053】
また、灰処理装置2に対する指示には、ボイラの灰供給部位と灰処理装置2の各サイロまでの系統選択、分級器操作、配車指示などがある。
出荷設備3については、灰処理装置2の各サイロとブレンディングサイロ31および船積サイロ32の系統選択、ブレンディングサイロ31に対するブレンディング操作、灰積込装置33の操作、配船指示、などの指示を行う。
なお、各事務所では、必要に応じて適宜に運用実績データやプラント内の石炭灰の状況を運用計画実績閲覧用装置113を介して閲覧241することができる。
【0054】
灰納入仕様が与えられたときに、演算装置112が行う運用計画策定の手順を図4によって説明する。
出荷は必ず未来のある時期になるが、石炭灰有効利用支援システム100は既に決められた計画に沿って運用がされている。また、新しく要請された出荷以外にいくつかの既定の出荷予定もあることが普通である。そこで、まずは、現状における運用計画に新しい出荷作業を挿入した場合に顧客の要求仕様を満たし得るかを検証する。
【0055】
このため、現状の運用計画の下で最も遅い出荷予定時刻と今回要請があった出荷の時期のいずれか遅い時刻までの将来にわたり、各ボイラ部位から発生する灰量、灰品質の変化を推定する(S11)。灰量や灰品質は原料炭の種類やボイラの出力により変化するので、運炭計画や発電計画に依存する。ある条件下で得られる灰量や灰品質は過去の長い期間実績を積んできているので、これらの推定は運用実績データを活用したシミュレーションによって比較的精度よく行うことができる。
【0056】
ボイラで発生する石炭灰は、運用計画に従って灰処理装置2の各サイロに分配される。ボイラから供給される石炭灰は、経路の切り替えや石炭種の切り替えにしたがって、品質が異なった灰がサイロ内で深さ方向に層をなして堆積する。このときの各サイロに堆積する灰量とその石炭灰の品質性状の時系列的な変化をシミュレーションにより予測する(S12)。
【0057】
出荷時期を考慮した上で、サイロごとに予測した灰量と灰品質の石炭灰を使って、サイロを選択し内部の石炭灰をサイロの底から適当量ずつ取り出しブレンディングサイロに搬送してブレンドするシミュレーションを実施して出荷設備運用計画を策定する(S13)。これらのシミュレーションを実行する本実施例のシミュレータについては、後で詳しく説明する。出荷設備運用計画は、ボイラへの給炭計画や石炭灰の移送計画、ブレンド操作の計画などと有機的に影響しあうため、エキスパートシステムなどの人工知能型プログラムを用いたスケジューラを活用して解を求めることが好ましい。
【0058】
策定された出荷設備運用計画によって得られる石炭灰の灰量と灰品質、およびブレンド後に灰排出が可能になる時刻を算定して、これらが需要家の灰納入仕様を満たすか否かを検証する(S14)。灰供給時刻の算出には、搬送時間、ブレンディング時間、ブレンド後の静置時間などの情報が必要となるが、これらは蓄積された実績値を利用することができる。なお、出荷設備運用計画には配船計画も含まれ、配船間隔中にブレンド作業が完了するように立案されなければならない。
【0059】
策定した運用計画によっては灰納入仕様を満たす石炭灰を提供することができない場合は、灰処理装置2から出荷設備3への灰搬送系統を変更して検討し尽くしたか調べる(S15)。サイロ選択変更や系統変更の余地が残っている場合は、これらを変更して(S16)、再度、サイロごとに取り出す灰量を想定して運用計画を立て、計画に従って取り出した石炭灰をブレンドしたときの灰品質を推定して(S13)灰納入仕様を満たすかを検証する(S14)。
【0060】
このように、サイロ選択の余地がなくなるまで検討しても(S15)、灰納入仕様を満たしきれない場合は、石炭焚ボイラ設備1で使用する石炭の種類を変更する余地があるか否かを調べて(S17)、変更できる場合は炭種を変更するような運用計画を立てるものとし(S18)、新しく策定した炭種変更をする運用計画においてボイラ各部位から回収される石炭灰の量と品質を推定し(S11)、灰処理装置2の各サイロに回収した灰を分配するときの各サイロにおける灰の量と灰の品質を予測する(S12)。
【0061】
その後、ステップ13からステップ16のループを繰り返しては、需要家の要求を満たすような運用計画を探る(S14)。灰納入仕様を満たす運用計画が見つかったら、そうして策定した運用計画を運用計画実績閲覧用装置113を介して計画担当者に提示する(S19)。
計画担当者は、提示された運用計画を総合的に判断し、承認できると判断したときにはこの運用計画を運用計画データベース117に格納する(S20)。
【0062】
なお、ステップ17において石炭種類を変更することができない場合、あるいは炭種変更を望まない場合は(S17)、その時点で得られている運用計画を参考として計画担当者に提示する。
運用計画データベース117に格納された承認済みの実行可能な石炭焚ボイラ設備1、灰処理装置2、出荷設備3の運用計画は、操作員が運用計画実績閲覧用装置113を介して読み出しこれを参照して制御装置121に必要な指示を与えて各設備ごとの運用を行う。
【0063】
運用計画策定のためにシミュレーションを行う、本実施例に係るシミュレータは、演算装置112に組み込まれたソフトウエアであって、各プラント機器を物理モデル化して、プラント運用計画に基づいてどこにどのような品質の灰がどの程度発生し、各サイロの入出灰量がどうなるかを動態として予測する。
シミュレータで用いる物理モデルは、ボイラBRと、その付属機器であるエアヒータAHのホッパ、エコノマイザECOのホッパ、電気集塵機EPのホッパ、および粗粉サイロL、回収サイロM、細粉サイロS、ブレンディングサイロB、船積サイロF、さらに分級器BKを対象として作成されている。なお、電気集塵機は直列多段に構成され、それぞれのホッパから回収される石炭灰の性状が異なるので、別々に物理モデルを立てて使用する。
【0064】
灰の成分組成は、酸化シリコンSiO(S)、酸化カルシウムCaO(C)、酸化鉄(III)Fe(F)、その他(O)の4種として、各サイロについて時間軸に沿った変動外乱としてあらかじめ格納しておく。
{S,C,F,O}={S(t),C(t),F(t),O(t)}
ただし、S(t)+C(t)+F(t)+O(t)=100%
【0065】
灰移送操作による灰流量は、指定した配管に最大流量が流れるものとする。
G=K×Gmax
ただし、Kは移送選択操作信号で1または0、Gはホッパからサイロあるいは灰処理装置のサイロから出荷設備のサイロまでの配管の流量、Gmaxはその容量である。
【0066】
たとえば、粗粉サイロからブレンディングサイロもしくは船積サイロに移送される灰流量は、
GL=(KLB+KLF)×GLmax
と表される。GLは粗粉サイロに接続された配管の流量、KLBとKLFはそれぞれ粗粉サイロからブレンディングサイロへの経路と粗粉サイロから船積サイロへの経路における移送の有無を1または0で表すもので、KLBとKLFが同時に1になることはない。
【0067】
また、ブレンディングサイロ内の灰は完全混合するとする。
d/dt(W)=Gi−Go
Wは灰重量、Giは流入量、Goは流出量である。Wを強熱減量、ブレーン比表面積、メチレンブルー吸着量などの特性値とするときは、Gi、Goは流入流出の特性値に流量を掛けた値となる。
【0068】
エアヒータAH、エコノマイザECO、電気集塵機EPの各ホッパについては、ボイラに投入した石炭量に、その灰分率、灰中のフライアッシュ率、さらにその機器における捕集効率を掛け合わせて、各ホッパにおける灰発生量を算定する。また、灰組成、強熱源量、ブレーン比表面積、メチレンブルー吸着量は、ボイラ負荷や石炭種などにより変化するので、これらの実例をプラント運用実績データベース115から検索して用いる。
【0069】
各サイロには、灰を最下層から排出し、最下層の灰がなくなったときにその上の層の成分に切り替わる、バッチモデルを採用する。最上層は、ボイラや上流のサイロから投入された灰の灰成分を有する。
分級器では、回転数によって細粉サイロと粗粉サイロへの分級率が異なるのでこれを考慮して、組成、強熱減量、ブレーン比表面積、メチレンブルー吸着量を分配する。
【0070】
図1は本実施例のシミュレータの働きを説明するブロック図である。
シミュレータ301は、入力装置302から入力される運用条件データに基づいて、石炭火力発電プラントのシミュレーションを実施する。
ボイラに使用する石炭種とボイラの負荷を従前のものと比較して(S31)、従前のものと変わったときは、プラントデータベース装置111によって検索し新しい条件に適合するパラメータを求める。石炭中の灰分量やフライアッシュ分の比率など炭種に固有の条件については、原料炭の種類ごとに編集されたデータシートから求めて使用する(S33)。
【0071】
一方、灰成分の発生比率や捕集効率、強熱減量、ブレーン比表面積、メチレンブルー吸着量などは、石炭種のみならず、ボイラ負荷によっても変化するので、ボイラに付属する各機器ごとに、過去の運用実績を集積したデータベース115を検索して適正値を見つけ出して適用する(S34)。
なお、ボイラに使用する石炭種やボイラ負荷が変化しないときは、同じ条件パラメータを使うことができる(S35)。
【0072】
こうして求めた条件パラメータを用いて、ボイラのエアヒータAH、エコノマイザECO、電気集塵機EPの各ホッパについて、灰量、灰品質を推定する(S36)。
ホッパにおける灰の入出力流量の物理モデルは、ホッパに流入する灰の流量をボイラへの石炭投入量と石炭の灰分量と灰中のフライアッシュ比とホッパの捕集効率を掛けた値とし、流出する灰の流量を排出配管の容量とした。
また、灰組成、強熱減量、ブレーン比表面積、メチレンブルー吸着量については、同じような条件における実績値を利用する。
【0073】
主として石炭灰の粒度に基づいて灰処理装置の細粉サイロ、回収サイロ、粗粉サイロを選択して、これらのホッパから石炭灰を移送するものとする。なお、サイロは1基ずつである必要はなく、たとえば2基ずつ設けられている。
ステップ36で求めたボイラ付属機器のホッパにおける石炭灰の堆積量や灰の性状を基にして、石炭灰を移送した後のサイロにおける石炭灰の量と性状を推定する(S37)。
【0074】
サイロには石炭灰がホッパから数次にわたり供給されるが、異なるホッパからも移送されることもあり、また同じホッパから異なる性状の灰が供給されることもある。さらに、出荷のために順次サイロの底から船積設備のサイロに払い出される。
したがって、サイロ内の石炭灰は深さ位置によって性状が異なる可能性が高い。サイロの物理モデルをピストンフローとしてシミュレータを用いることにより、サイロ内の石炭灰の深さ方向の品質分布についても推定することができる。
また、分級器は回収サイロの灰をさらに粒度によって分けて細粉サイロと粗粉サイロに分配するものであるが、各灰成分の分配比率はそれぞれ回転数の関数になっていて、実績値から決めることができる。
【0075】
灰処理装置のサイロから船積設備のブレンディングサイロや船積サイロまでの供給経路が指定されると、シミュレータはステップ37で求めた灰処理装置のサイロ内石炭灰量と灰性状に基づいて、船積設備のサイロにおける石炭灰の量と性状を求める(S38)。
これらサイロにおける石炭灰は攪拌装置により混合されるので、サイロ内で混合されてできた灰の特性値も元の灰の流入量に応じて加重平均差された値になるとすることができる。
さらに、石炭焚ボイラ設備からの石炭灰排出があるときは、同じ手順を繰り返してサイロ内灰品質を推定する。
【0076】
シミュレータは、このようにして、物理モデルを用い、ボイラにおける負荷と原料炭供給の時間変化、ボイラ機器のホッパから灰処理装置の各サイロへの配管系統、さらにブレンディングサイロと船積サイロへの配管系統に基づいてシミュレーションして、ボイラ機器のホッパから排出される灰量や灰品質、各サイロにおいて積層する灰量と灰品質、ブレンディングサイロにおける灰量と灰品質および排出可能な時刻、船積装置への配船などを算出する。
なお、このシミュレータは、出荷する灰の品質を評価するときにも使用されている。
【0077】
演算装置112に組み込まれる人工知能型スケジューラは、PROLOGなどの論理型言語を用いて、それぞれの要素について満たすべき制約条件を設定し、出荷条件を満たす運用スケジュールを作成してはすべての制約条件を満足するか検証することを繰り返して、最終的にプラント全体の運用スケジュールにつき適切な解を求めるものである。
したがって、制約条件そのものがスケジューラを構築する要素となる。制約条件には優先順位を設定して求解手順を簡単化し、灰出荷スケジュールの適解が得られるまで試行を繰り返させる。
【0078】
本実施例の石炭灰有効利用支援システム100により、電力需要予測201と石炭価格202に基づいて決定される長期発電計画211と長期運炭計画212に灰需要予測203を加味して策定されたボイラ長期運用計画213に沿いながら、個々の灰需要家が灰量、灰品質、納期などを定めた灰納入仕様204に適合するような石炭火力発電プラント200の運用計画が提示されるので、計画担当者は容易に的確な運用計画を策定することができる。
また、必要であれば、運炭計画を短期的に修正して灰納入仕様に適合させることにより、有効活用できる灰量を増大させるようにすることもできる。
【0079】
なお、炭種や負荷により変化するボイラ各部位における灰発生量や生成する灰の品質、灰のサイロ選択系統や移送時間、サイロのレベル変化、ブレンディング条件やブレンディングによる品質調整結果、顧客の希望条件、等々の実績情報はデータベース装置111で収集して蓄積するので、シミュレーションやスケジューリングに活用して計画の精度を向上させることができる。また運用計画実績閲覧用装置113を通じて、計画担当者らに提示して経験則のみに頼ることなく実績に基づいて判断できるようにすることができる。
【0080】
本実施例の石炭灰有効利用支援システムを用いると、灰品質データ、出荷管理データ、在庫管理データ、灰需要家データ、その他必要なデータが、通常のプラント運用業務を通じて、運用実績としてデータベース化して蓄積するので、過去の運用方法の検証を行うことにより、また近似した条件における実績を参照して、個々の灰需要に際し新しい運用計画を適切に作成することができる。
【0081】
従来はプラントの構成が複雑なため1ヶ月単位程度の長期的な灰処理計画しか立案できなかったが、本実施例のシステムでは、灰処理装置のシミュレーションと、灰処理装置、出荷設備、さらにボイラ設備のスケジューリングを組み合わせて用いるので、個別設備における比較的短期間の詳細な運用計画を立案することもできる。
このようにして、オペレータの経験則に頼ることなく、最適な運用計画をほぼ機械的に立案することができる。特に、個別の灰需要家による灰納入仕様に適合するようにプラントの運用方法を変更する場合にもシミュレータによる裏付けにより簡単に行えるようになった。
【0082】
本実施例の石炭灰有効利用支援システムを用いると、急激な灰需要変動があっても、シミュレーションやスケジューリングの再試行によって柔軟に対応することができる。また、灰需要に適応して需給のバランスが取れるようにボイラ側の運用を調整することができる。
さらに、シミュレーションを行うことにより、サイロ内の石炭灰の品質管理を行うことができる。
【0083】
また本実施例のシステムを用いると、ネットワークを通じて、得られた情報を各所に配信して共有することができるので、複数部門間でタイムリーに情報を利用することにより無駄なランニングコストが発生しない。
なお、発電所によって発電設備数やサイロの構成などが変化するが、灰処理プラントとしての構成や本実施例の石炭灰有効利用支援システムの構成は基本的に変らない。
【0084】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明のサイロ内灰品質シミュレータにより、石炭灰有効利用支援システムを適正に運用することができ、多種多様の原料炭から発生する石炭灰のストックを適切に管理して灰需要家の要求仕様に合うフライアッシュを供給できるようにすることができる。また必要に応じて発電プラントの運用計画や石炭受け入れ計画にフィードバックして、より効率的な石炭灰処分を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサイロ内石炭灰品質シミュレータの1実施例の構成を説明するブロック図である。
【図2】本実施例を用いた石炭灰有効利用支援システムの構成例を説明するブロック図である。
【図3】図2の石炭灰有効利用支援システムの作用を説明するブロック図である。
【図4】図2の石炭灰有効利用支援システムの動作論理を説明するフロー図である。
【図5】本発明を利用する石炭火力発電プラントを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 石炭焚ボイラ設備
2 灰処理装置
3 出荷設備
11 石炭焚ボイラ
12 エコノマイザECOとエアヒータAH
13 電気集塵機EP
14 煙突
21 クリンカ中継タンク
22 灰捕集機
23 サイクロン
24 分級器
25 細粉サイロ
26 回収サイロ
27 粗粉サイロ
28 灰分析器
29 タンクローリ
31 ブレンディングサイロ
32 船積サイロ
33 灰積込装置
34 フライアッシュ運搬船
35 タンクローリ
100 石炭灰有効利用支援システム
110 発電事務所
111 データベース装置
112 演算装置
113 運用計画実績閲覧用装置
114 ルータ
115 プラント運用実績データベース
116 出荷実績データベース
117 運用計画データベース
118 データ入力装置
120 プラント運転室
121 プラント制御装置
122 データ収集装置
123 運用計画実績閲覧用装置
124 ルータ
130 関連部門事務所
131 運用計画実績閲覧用装置
132 ルータ
200 石炭火力発電プラント
201 電力需要予測
202 石炭価格
203 灰需要予測
204 灰納入仕様
211 長期発電計画
212 長期運炭計画
213 各ボイラ長期運用計画
221 運用計画内容検討
222 計画承認
223 発電運炭運用計画見直し
231 承認済運用計画参照
241 閲覧
301 サイロ内灰品質シミュレータ
302 シミュレータ用入力装置

Claims (7)

  1. 石炭焚ボイラ設備で発生する石炭灰を灰品質にしたがってサイロに分配し必要により灰品質の調整をして出荷するようにした石炭火力発電プラントにおけるサイロ内石炭灰品質シミュレータであって、
    該石炭火力発電プラント内の機器における灰品質に関する物理モデルを格納し、所定の時点における灰処理装置のサイロに収容された石炭灰のレベルと石炭灰の品質を入力し、石炭焚ボイラ設備の石炭灰排出部位と灰処理装置のサイロの間を接続する配送配管の経路を入力し、石炭焚ボイラ設備の出力スケジュールと石炭運用スケジュールを入力し、前記物理モデルを用いて、石炭種とボイラ出力の関係に基づいて石炭焚ボイラ設備の石炭灰排出部位における石炭灰の量と品質の推移を推定し、該石炭灰排出部位から供給される石炭灰が灰処理装置のサイロ内に堆積する状況を推定し、各サイロ内における石炭灰品質の深さ方向の推移を報知することを特徴とするサイロ内石炭灰品質シミュレータ。
  2. 前記石炭焚ボイラ設備の石炭灰排出部位は、エアヒータ、エコノマイザ、電気集塵機のホッパを含み、前記灰処理装置のサイロは、粗粉サイロ、回収サイロ、細粉サイロを含み、さらに前記灰処理装置の分級器を考慮してシミュレーションすることを特徴とする請求項1記載のサイロ内石炭灰品質シミュレータ。
  3. 前記石炭灰の品質は、酸化シリコン、酸化カルシウム、酸化鉄とその他の成分の4種の石炭灰成分についてシミュレーションして推定することにより、サイロ内の石炭灰の品質を評価することを特徴とする請求項1または2記載のサイロ内石炭灰品質シミュレータ。
  4. さらに、前記石炭火力発電プラント内の機器における石炭灰の強熱減量、ブレーン比表面積およびメチレンブルー吸着量のうちの少なくとも1種の品質項目の状態についてシミュレーションして推定することにより、前記石炭灰の品質を評価することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のサイロ内石炭灰品質シミュレータ。
  5. さらに、データ収集装置を備えて、該データ収集装置が前記石炭火力発電プラントの制御装置および灰分析装置を介して石炭灰量と石炭灰品質の運用実績値を収集してデータベースに蓄積し、該データベースに収納された実績値を活用して推定結果を修正することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のサイロ内石炭灰品質シミュレータ。
  6. さらに、前記灰処理装置のサイロと出荷設備のサイロの間を接続する配送配管の経路を入力し、前記灰処理装置のサイロの底から取り出して輸送し出荷設備のサイロ内で混合する石炭灰の成分を推定することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のサイロ内石炭灰成分シミュレータ。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のサイロ内石炭灰成分シミュレータを備えた石炭火力発電プラント。
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