JP4110080B2 - 評価装置及び評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製品・システムの環境コスト評価方法および装置に関する。
近年、地球環境問題に対する関心が高まり、工場における生産活動の及ぼす環境への配慮だけでなく、製品についても環境への負荷低減が求められており、ライフサイクルアセスメント(LCA; Life Cycle Assessment)が注目されている。LCAとは、製品が一生を通じて環境に与える負荷を分析・評価し、環境負荷の低減に向けて改善するための手法である。つまり、LCAは、製品のライフサイクル(原料採取、製造、流通、使用、廃棄、リサイクル)を通じて環境負荷を把握・評価するものである。LCAは部分的な善し悪しではなく、製品生涯での総合的評価であること、そして、大気汚染や資源効率、廃棄物量などの負荷を定量的に把握して、科学的あるいは合理的に改善する手立てに利用できるようにすることに特徴がある。
しかし、製品のライフサイクル全体にわたる綿密な工程分析をおこなう手法では、評価に多大な時間と労力を要する。家電製品などは製造される数量も品種も膨大で、環境負荷に占める比重も大きいことから、LCAによる評価は重要であり、製品のライフサイクルからどの段階でどのような環境負荷を持つのか、環境負荷軽減のためにはどの段階で何を改善するべきなのかといった課題を掘り下げて、実際の改善に反映させる必要がある。家電製品などのような開発期間の短い製品において、設計段階からライフサイクル評価を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−57936号公報
上記のような手法により、簡易に製品のライフサイクルにわたる環境負荷を把握することができ、環境負荷の低減の度合いを把握することができたとしても、環境負荷低減のためにどの程度のコスト増加をもたらしたのかまでは把握することができない。
製品のライフサイクル全体のコストを算出する場合の概念として、ライフサイクルコスティング(LCC; Life Cycle Costing)がある。製品ライフサイクル全体での総合的な評価であるLCAと同様に、製品ライフサイクル全体にわたるコストを把握し、評価することが必要である。さらに、コスト評価については、トータルコストアセスメント(TCA;Total Cost Assessment)が知られている。TCAは、将来発生するであろうコストまで含めた企業コストの評価手法である。さらに、企業およびユーザが負担していない社会的なコストまで含めた全体のコストを把握する、フルコストアカウンティング(FCA;Full Cost Accounting)が提案されている。
しかし、LCAから算出される環境負荷とリンクさせて、上記FCAの枠組みでコスト評価を実施している例はこれまでにない。すなわち、従来は、LCAデータを利用して、環境負荷と環境コストの両面から企業の環境戦略の立案を支援することができないという問題点があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、製品がそのライフサイクルを通じて環境へ及ぼす負荷に対するコストをも含めて、当該ライフサイクル全体にわたり当該製品の製造者と当該製品の使用者と社会のそれぞれが負担するコストを容易にしかも効率よく評価することのできる評価装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、製品の材料調達、製造、流通、使用、回収、廃棄・リサイクルの各段階を含むライフサイクルにおいて当該製品の製造者と当該製品の使用者と社会のそれぞれが負担するコストを評価するものであって、(a)国あるいは地域別に、環境汚染物質の年度別の環境負荷原単位と、前記環境汚染物質1単位量に対し前記社会が被る損害額を表す年度別の環境影響評価係数と、年度別の廃棄方法の種別毎の廃棄コストを記憶手段に記憶しておき、(b)少なくとも、前記製品の生産台数と、前記ライフサイクルの各段階で必要な材料の種類とその重量とを表した年度別の生産計画を入力し、(c)前記ライフサイクルの各段階に対し国又は地域を指定し、(d)前記ライフサイクルの各段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記環境負荷原単位を用いて、前記生産計画を基に前記ライフサイクルの各段階における前記環境汚染物質の排出量を年度別に算出し、(e)前記ライフサイクルの各段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記環境影響評価計数を用いて、前記排出量を基に前記ライフサイクルの各段階において前記社会が負担する第1のコスト(社会コスト(インパクト))を年度別に算出し、(f)前記生産計画を基に算出された前記ライフサイクルの原料調達、製造、流通段階に対し指定された国あるいは地域おいて前記製造者が出荷、輸送に際し負担するコストと、前記ライフサイクルの廃棄・リサイクル段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記廃棄コストを用いて算出される、リサイクルされずに廃棄される廃棄処分量のうち前記製造者に回収されて当該製造者で破棄する分に対し当該製造者が負担するコストとを含む当該製造者が負担する第2のコスト((伝統的)企業コスト)を年度別に算出し、(g)前記製品のエネルギー消費量と前記ライフサイクルの使用段階に対し指定された国あるいは地域に対応する当該エネルギーの単価とを基に、前記使用段階において前記使用者が負担するコストである第3のコスト(ユーザコスト)を年度別に算出し、(h)前記ライフサイクルの廃棄・リサイクル段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記廃棄コストを用いて、前記廃棄・リサイクル段階においてリサイクルされずに廃棄される廃棄処分量のうち前記製造者に回収されずに前記社会で破棄する分に対し当該社会が負担する第4のコスト(社会コスト(リサイクル))を年度別に算出し、(i)前記製造者が前記製品を製造するに際し、今後負担する可能性のある第5のコスト(潜在コスト)を年度別に算出し、(j)年度別の前記第1〜第5のコストを基に、前記生産計画に対応する年度別の集計コストを算出し、(k)前記年度別の集計コストを出力する。
本発明によれば、与えられた製品生産計画に対し、製品がそのライフサイクルを通じて環境へ及ぼす負荷に対するコストをも含めて、当該ライフサイクル全体にわたり当該製品の製造者と当該製品の使用者と社会のそれぞれが負担するコストを容易にしかも効率よく評価できる。
図1は環境コスト評価の枠組みであり、FCAに準じたコスト評価を示している。図1の「伝統的企業コスト」、「潜在的企業コスト」、「社会コスト(インパクト)」、「社会コスト(リサイクル)」「ユーザコスト」という5つのコストをそれぞれ算出する。
「伝統的企業コスト」とは、従来から企業が負担しているコストを指し、製品1台当たりの出荷額(TOV)、輸送費、廃棄リサイクルコストが当てはまる。TOVは製品開発に従事するものであれば容易に入手可能なデータである。その他輸送費なども含めて、既に企業が負担している金額であるため、データは必ず存在し、計上することは容易である。製品の廃棄・リサイクルコストは、実際に回収される時点におけるリサイクル率の目標値や利用可能なリサイクル技術およびリサイクルインフラにより異なってくる。従って、現時点で入手可能な範囲で集計するだけでなく、将来の変動分を別途見積もることにより、より詳細な評価となる。
「潜在的企業コスト」とは、将来発生する可能性のあるコストであり、環境税の導入に伴う支払い増加分や、法規制の強化に伴う対策費用などを指す。
「社会コスト(インパクト)」とは、社会が負担している環境コストを指し、LCAの結果から算出することができる。例えば、LCAにおける被害算定型影響評価手法を適用することにより、環境負荷から「社会コスト(インパクト)」を算出することができる。代表的な被害算定型影響評価手法としては、「製品等ライフサイクル環境影響評価手法技術開発」(通称:LCAプロジェクト)の中で開発されたLIME(Life−cycle Impact assessment Method based on Endpoint modeling)がある。また、欧州で開発されたEco−Indicatorも同様の手法である。これらの手法は、各種の環境負荷が、エンドポイント(人間や生態系)に対してどの程度の被害を与えるのかを推定するものである。これにより、各種の環境影響を統合したトータルの被害額を算出することが可能であり、これが「社会コスト(インパクト)」に相当する。
「社会コスト(リサイクル)」とは、自社で回収しない使用済み製品の廃棄・リサイクルコストであり、自治体による処理費用が該当する。「社会コスト(リサイクル)」の算出は、自社におけるリサイクルコストと同等とみなす、あるいは、収集費用から推定する、などの方法がある。
図1のフレームワークに基づいた環境コスト評価の概略手順を図2に示す。不確実性を考慮するために、シナリオシミュレーションを用いて、環境コストの期待値を算出する。シナリオシミュレーションにおいて考慮するシナリオは、2種類に分類する。1つは「不確実性要因」であり、もう1つは「意思決定オプション」である。前者は、企業が制御不可能な要因を指し、政策の導入や産業構造の変化などのマクロ的要因から構成される、「社会シナリオ」という位置付けにある。一方、後者は企業が制御可能な要因を指し、製品の各種改善策から構成される、「企業シナリオ」という位置付けにある。
「不確実性要因」には、法規制の導入、エネルギー効率の向上、環境負荷原単位の変動、などが含まれる。上記各々についてシナリオツリーを作成し、イベントの発生確率を設定することにより、環境コストの期待値を算出することができる。また、社会シナリオの発生確率の設定にはモンテカルロ・シミュレーションを適用してもよい。
このような法規制の導入などの社会シナリオは、地域別に設定することが望ましい。日本、欧州、米国、途上国など、地域別に環境政策の導入段階は様々であるためである。環境政策の導入確率の設定は、「潜在的企業コスト」の算出に大きく影響する。
前述のとおり、「潜在的企業コスト」および「社会コスト(インパクト)」の算出には、LCAデータを活用する。LCAの算出に用いる環境負荷原単位は、積み上げ法による数値でも産業連関表を用いて推定された数値でもよい。ただし、「潜在的企業コスト」の算出には、各地域の環境政策が対象としているインベントリ(CO2排出量、SOX排出量、などの環境負荷項目)が、LCAにより算出されていることが前提となる。また、「社会コスト(インパクト)」の算出も、多くのインベントリが揃っていなければ、多種多様な環境側面を考慮することができない。
「意思決定オプション」には、軽量化、材料代替、有害物質の削減、など製品の環境影響削減オプションと、一定期間の生産台数および生産拠点が含まれる。企業シナリオごとに、環境コストを計算し、コストミニマムになるような企業シナリオ(企業戦略)を検討することが可能となる。例えば、製品の環境影響低減に伴うコスト評価(製品開発戦略の立案)、生産拠点の違いによるコスト評価(生産拠点の最適化)、などが可能である。また、製品1台当たりの環境コストではなく、一定期間における生産台数を加味した総コストを算出することができる。
算出した結果をグラフで表示する。シナリオ発生確率を変化させた時、あるいは、企業シナリオを変化させた時の演算結果を表示させ、企業に関わるコストが最小になるような、企業戦略、環境戦略の立案を支援する。
このように、企業における意思決定者は、様々な企業シナリオごとに企業コストと社会コストを算出することができるため、数々のシミュレーションを通じて中長期的な企業の環境戦略を検討することができる。
(第1の実施形態)
図3は、本実施形態に係る評価装置の構成例を示したもので、一般的な製品ライフサイクルモデル(材料調達、製造、流通、使用、廃棄・リサイクル)に基づいて、コスト評価を行う。
図3に示す評価装置は、入力部1と、環境負荷評価部2と、企業コスト・ユーザコスト評価部3と、潜在コスト評価部5と、現在価値換算部6と、コスト集計部7と、出力部8と、環境負荷原単位(LCI)を記憶する第1の記憶部11と、廃棄コストを記憶する第2の記憶部12と、環境影響評価係数(LCIA)を記憶する第3の記憶部13から構成されている。
入力部1は、環境負荷評価部2、企業コスト・ユーザコスト評価部3、潜在コスト評価部5、現在価値換算部6での処理に必要なデータ等を入力するためのものである。
環境負荷評価部2は、製品のライフサイクルの各段階における、任意の環境汚染物質(例えば二酸化炭素CO2)の排出量を算出するとともに、製品のライフサイクル全体に渡る環境汚染物質の総量(環境負荷)を算出する。第1の記憶部11には、各種材料、エネルギーの環境負荷原単位が記憶されている、環境負荷評価部2は、第1の記憶部11に記憶されている環境負荷原単位を用いて環境負荷を算出する。
企業コスト・ユーザコスト評価部3は、ライフサイクルの原料調達、製造、流通段階において企業が出荷、輸送に際し負担するコストと、ライフサイクルの廃棄・リサイクル段階においてリサイクルされずに廃棄される廃棄処分量のうち企業に回収されて当該企業で破棄する分に対し当該企業が負担するコストとを含む伝統的企業コスト(企業コスト)と、ライフサイクルの使用段階において、ユーザが負担するコストであるユーザコストと、ライフサイクルの廃棄・リサイクル段階においてリサイクルされずに廃棄される廃棄処分量のうち企業に回収されずに社会で破棄する分に対し当該社会が負担するコストである社会コスト(リサイクル)とを算出する。第2の記憶部12には、企業コストや社会コスト(リサイクル)を算出する際に用いる、破砕、焼却、埋立、産廃引取といった廃棄方法別のコストデータが記憶されている。
社会コスト評価部4は、環境負荷評価部2で算出された製品ライフサイクルの各段階における環境汚染物質の排出量と、第3の記憶部13に記憶されている環境影響評価係数とを用いて社会コスト(インパクト)を算出する。
潜在コスト評価部5は、政府等の環境政策によって、企業が今後負担すべきことが予想されるコスト(税金等)に対応する潜在コストを算出する。
現在価値換算部6は、企業コスト、ユーザコスト、社会コスト(リサイクル)、社会コスト(インパクト)、潜在コストを各年度に応じた貨幣価値等に換算する。
コスト集計部7は、上記各コストを集計する。
出力部8は、集計されたコストを出力する。
図4は、図3の評価装置の処理動作を説明するためのフローチャートである。以下、図4に示すフローチャートに従って説明する。
まず、入力部1から製品の生産計画が入力される(ステップS1)。生産計画とは例えば、図5のような年度ごとの生産(予定)台数と、図6に示す製品データである。
(環境負荷評価)
次に、ステップS3において、製品のライフサイクル全体にわたる環境汚染物質の総排出量を算出する。環境負荷評価部2では、図26に示すように、入力部1から入力された生産台数、材料調達、製造、流通等における製品データなどの生産計画と、使用パターン、材料別の回収率やリサイクル可能な材料の還元率、廃棄処理方法などと、第1の記憶部11に記憶されている環境負荷原単位とを基に、製品のライフサイクルの各段階における環境負荷と、さらに、ライフサイクル全体に渡る環境負荷の総量を算出する。
ここで、ライフサイクルの各段階について算出方法を説明する。
算出する環境負荷項目(例えば、二酸化炭素排出量や廃棄物発生量)は全てを網羅していることが望ましいが、使用する環境負荷原単位に依存する。LCAの実施においては、この環境負荷原単位を記憶するためのデータベースの構築が非常に労力がかかるため、完全なデータが全てそろうことはほとんどないと言える。評価対象製品の環境側面の中で重要視すべき項目に限定して算出することになる。ここでは、二酸化炭素排出量(CO2排出量)の算出について説明するが、他の環境汚染物質についても同様に計算することができる。
[1]原材料調達段階および製造段階
入力部1から入力される図6に示すような製品データには、当該製品の材料構成、製造エネルギー、消費電力、副資材などについての製品1台当たりの使用量や、製品質量が含まれている。この製品データは、従来のLCAにおける入力データを流用することが可能である。対象製品のLCAを実施していれば、入力データは同様のフォーマットで把握されており、これをベースに時系列データを作成することになる。ここで、今後の製品改良案をデータに反映させることができる。例えば、材料代替、製品軽量化、工場省エネなどであり、図2の「意思決定オプション」に相当する企業シナリオを表したものである。図6の例は、製品の軽量化を行うシナリオであり、鉄鋼の使用量が年を追う度に徐々に減っていることがわかる。
各種材料やエネルギーの環境負荷原単位は、第1の記憶部11に格納されており、該当するCO2排出原単位を用いて環境負荷を算出する。CO2排出原単位は、将来変動を加味した上で年度別の時系列データとして設定する。エネルギー起源の環境負荷の場合、将来のエネルギー効率の向上を加味して、将来のCO2排出原単位は小さくなることが予想される。
図7は、第1の記憶部11に記憶されているCO2の場合の各種材料別、年度別の排出源単位の記憶例を示したものである。例えば、電子部品のCO2排出原単位が年を追う毎に減少していくように設定されている。より厳密には産業連関分析や一般均衡分析により将来の産業構造変化を推計することが望ましい。これにより、社会・経済状況の変化をCO2排出原単位に反映させることが可能である。
年度別、材料・エネルギー別のCO2排出量の総量は、生産計画から得られる生産台数と、製品データから得られる材料やエネルギー別の使用量と、当該材料やエネルギーに対応する排出源単位とを掛け合わせることで求まる。
例えば、2005年における鉄鋼のCO2排出量の総量は、図5の2005年の生産台数100[台]と、図6の2005年の鉄鋼の使用量500[g/台]と、図7の2005年の鉄鋼のCO2排出原単位2[gCO2/g]とを掛け合わせて、100[kgCO2]となる。
同様の計算を各材料・エネルギーについて行い、年度別にCO2排出量の総量を算出する。その結果を図8に示す。
[2]流通段階
流通段階においては、図9に示すような、年度別の物流経路(輸送距離)、輸送手段、および輸送積載率が入力部1から入力され、これらを基に、燃料消費量(軽油消費量)を算出する。この軽油消費量に、軽油のCO2排出原単位を掛け合わせて、CO2排出量の総量を算出する。積載率は80%と仮定し、積載率と輸送手段の燃費とから、図10に示すような、輸送手段ごとのCO2排出原単位[gCO2/km]が予め第1の記憶部11に格納されていてもよい。
輸送手段(トラック)ごとに積載可能重量および積載可能容積が決められているため、製品の重量あるいは容積によって決まる。図5に示したある年度の生産台数を全て輸送するのに、何台のトラックが必要かを計算する。重量で見た場合と容積で見た場合と、対象製品を何個まで積めるのかをそれぞれ計算し、大きい方の値で決定される。この場合には、いずれにしても1台のトラックで輸送可能な生産規模である。
例えば、2005年におけるCO2排出量は、図9の入力データから得られる輸送距離200[km]と、図10から得られる4tトラックのCO2排出原単位700[gCO2/km]を掛け合わせ、140[kgCO2]となる。同様の計算を年度別に行い、CO2排出量の総量を算出する。その結果を図11に示す。
原材料調達段階と同様に、物流経路の変化や積載率の向上といった物流の効率化や輸送手段の変化(すなわち、モーダルシフト)の改善策を入力データに反映させることができる。これらは全て、企業の意思決定オプションに相当する。
[3]使用段階
使用段階においては、図12に示すような、製品の消費電力と、ユーザによる当該製品の使用パターンが入力部1から入力され、これから電力消費量の総量を推計する。電力消費量の総量に、電力のCO2排出原単位を掛け合わせて、CO2排出量の総量を算出する。
使用パターンとは、使用時間[時間/日]、使用頻度[日/年]、使用年数[年]からなる。また、電力以外にも、メンテナンス部品等のエネルギーおよび資源の消費があれば、環境負荷として算出する必要がある。
2005年におけるCO2排出量は、図5から得られる生産台数100[台]と、図12の入力データから得られる当該製品の消費電力100[W]と、使用時間1[時間/日]と、使用頻度365[日/年]と、使用年数7[年]と、第1の記憶部11に記憶されている、電力のCO2排出原単位100[gCO2/kWh]を掛け合わせ、365[kgCO2/年]となる。同様の計算を年度別に行い、CO2排出量の総量を算出する。その結果を図13に示す。
ここでは、消費電力の低減(省エネ)を入力データに反映させることができる。また、使用パターンを変動させることにより、消費者のライフスタイルの変化を加味することが可能である。これは、図2の不確実性要因に相当し、社会シナリオで表されるものである。
また、使用年数の設定は、消費者の使用年数のばらつきを考慮して、確率分布(例えば、7年をピークとする正規分布)を設定することにより、より厳密な結果を得ることができる。一般に、エネルギー消費型製品は、使用段階のCO2排出量が非常に大きいため、より厳密な評価を行うことにより、全体の評価結果の精度が向上すると言える。
[4]廃棄・リサイクル段階
廃棄・リサイクル段階においては、各材料に対する回収率、リサイクル可能材料の還元率や廃棄処理方法などが入力部1から入力されて、CO2排出量の総量を算出する。製品の使用年数に応じて、回収時期を設定する。本実施形態では、製品の使用期間は7年であるため、2005年製造品は2012年に回収されることになる。
図15に示すような対象製品の自社への回収率が入力される。自社に回収されない場合、そのまま埋立される、あるいは、地方自治体によるリサイクルが行われる、など、幾つかのケースが考えられる。外部リサイクルが自社でのリサイクル方法と大きく異なる場合には、それぞれ別々にCO2排出量を算出する必要がある。今後、対象製品のリサイクルが義務付けられる場合、そうでなくてもリサイクルが定着していけば、自社でのリサイクル状況と外部のリサイクル状況とでは大差ないと考え、自社と同等とみなすことも可能である。ここでは、自社回収率を10[%]とし、自社も外部も同等のリサイクルを行っていると仮定して算出する。
リサイクル可能な材料としては、鉄、銅、アルミ、ガラス、紙、段ボールを予め設定しておく。これらは、現時点において広くリサイクルされている材料である。自社において特殊なリサイクルを実施する場合には、リサイクル可能材料として追加する。また、定期的に、上記6つの材料以外にも追加材料がないかどうか検討する必要がある。
上記6つの材料については、それぞれ図16に示すような還元率を設定する。還元率とは、素材製造工程へ再投入されたとき、バージン材料100%から素材を製造するためのエネルギー負荷から、再生材を投入することで低減されるエネルギー負荷の割合を指す。鉄鋼の場合には65%とされている。上記以外の材料は、焼却あるいは埋立がなされるものとする。
廃棄・リサイクル段階における環境負荷は、上記のような廃棄・リサイクルの市場情報をもとに自動計算を行う。ただし、自社におけるリサイクルが市場におけるリサイクルと大きく異なる場合に、詳細に評価するためには、新しい独自のフローを設定する必要がある。また、自動計算であっても常に最新の状況を反映することが望ましく、情報更新を行うことにより、より精度の良い環境負荷を算出することができる。
図5から得られる年度別の生産台数と、図6から得られる材料使用量[g]と、図15の回収率とを掛け合わせて、リサイクル回収されない、すなわち、廃棄処分量を算出する。2012年における廃棄処分量は、生産台数100[台]と、材料使用量と回収率を掛け合わせて算出される質量の総和904[g]とを掛け合わせて、90.4[kg]となる。これに、図14のCO2排出原単位を掛け合わせて、12.7[kgCO2]となる。
2012年における鉄鋼材料のリサイクルによるCO2排出量の削減効果は、2012年度の生産台数100[台]と、鉄鋼使用量500[g]と、鉄鋼のCO2排出原単位2[gCO2/g]、回収率97[%]と、還元率65[%]とから、63[kgCO2]となり、これをマイナス扱いとし、リサイクルによるCO2削減効果とする。同様に、他の材料についても計算を行い、材料リサイクルによるCO2削減効果を年度別に算出する。その結果を図17に示す。
(企業コスト・ユーザコスト評価)
次に、図4のステップS4およびステップS5では、伝統的企業コスト(企業コスト)とユーザコストと社会コスト(リサイクル)を算出する。これらは、図27に示すように、入力部1から入力された、図5、図6に示すような生産台数、製品データと、図10に示すような使用パターン、図15に示すような材用別の回収率、図18に示すような製品1台当たりの出荷額(TOV)や輸送費などのデータと、環境負荷評価部2で算出された、廃棄・リサイクル段階の廃棄処分量、第2の記憶部12に記憶されている企業コスト、社会コスト(リサイクル)を算出する際に用いる、破砕、焼却、埋立、産廃引取といった工程別のコストデータなどを基に、企業コスト・ユーザコスト評価部3で算出される。
以下に、各段階について算出方法を説明する。
[1]原材料調達段階、製造段階、および流通段階
原材料調達段階および製造段階のコストは、図18に示すような製品1台当たりのTOVを用いる。TOVは製品開発に携わる者であれば誰でも容易に入手可能なデータである。また、流通段階における輸送費も同様である。
図5の年度別の生産台数と図18のコスト(TOVと輸送費の和)を掛け合わせて、企業コストを算出する。
2005年における企業コストは、生産台数100[台]と、TOVおよび輸送費の和5500[円/台]とを掛け合わせて、55[万円]となる。
[2]使用段階
使用段階において発生するコストはユーザコストである。環境負荷評価部2において算出した電力消費量の総量の値と、電力単価とを掛け合わせることにより、コスト(電気代)を算出することができる。電力単価などの各種材料・エネルギーの単価は、予め第2の記憶部12に格納してある。単価情報は、例えば産業連関表のような統計資料に基づいて日本の平均的な単価を利用することもできるし、自社の事業所内で管理しているデータがあればそれを利用すればよい。
2005年における電力消費量は255.5[kWh]であり、生産台数100[台]と電力単価21[円/kWh]とを掛け合わせることにより、54[万円]となる。同様の計算を年度別に行い、CO2排出量の総量を算出する。
なお、ここでの電力単価は1995年産業連関表に掲載されている平均単価の値であるが、第2の記憶部12に、単価の変動を加味した値を予め記憶するようにしてもよい。
[3]廃棄・リサイクル段階
廃棄・リサイクル段階では、図19に示すような、破砕、焼却、埋立、産廃引取といった工程別のコストデータを、予め第2の記憶部12に格納している。
各コストは、環境負荷評価部2で算出された、廃棄・リサイクル段階の廃棄処分量と、図19の各コスト原単位を掛け合わせて算出し、自社回収率を加味して企業負担分を算出する。
2012年における埋立コストは、図5から得られる生産台数100[台]と、廃棄処分量904[g]と、埋立コスト原単位40[円/g]と、自社回収率10[%]とを掛け合わせ、36[万円]となる。同様の計算を各項目について行い、年度別にCO2排出量の総量を算出する。
自社に回収されない製品についての廃棄コストは、社会コスト(リサイクル)として扱う。すなわち、自社回収率10%分以外のコスト325[万円]が社会コスト(リサイクル)となる。
第2の記憶部12には、製品の解体性向上や材料代替の意思決定オプションを反映することができる。
(社会コスト(インパクト)評価)
次に、図4のステップS6では、社会コスト(インパクト)を算出する。これは、図26に示すように、社会コスト評価部4において、ステップS3において算出されたライフサイクルの各段階における環境負荷量に、第3の記憶部13に記憶されている環境影響評価係数を掛け合わせることにより算出される。
第3の記憶部13には、各環境汚染物質について、年度別に当該環境汚染物質1単位量(例えば1g)当たりの社会へ及ぼす損害額を表す環境影響評価係数が記憶されている。
ここで、例えば、環境汚染物質としてCO2を対象としているので、CO2に対応する環境影響評価計数を用いて社会コスト(インパクト)を算出する。環境影響評価係数としては、LIMEやExternEなどが知られている。これらの手法の特徴は、様々な環境負荷を貨幣換算して集計・統合化するところにある。
2005年における材料調達段階における社会コスト(インパクト)は、LIMEによる影響評価係数1.621[円/kgCO2]と、図8に示すようなステップS3により算出される材料調達段階におけるCO2排出量270[kgCO2]とを掛け合わせることにより、438[円]となる。各段階について同様の計算を行い、年度別に社会コスト(インパクト)の総量を算出する。
(潜在コスト評価)
ステップS7〜ステップS9において潜在(的)コストの算出を行う。潜在コストは、図28に示すように、入力部1から入力される環境政策(例えば、炭素税の導入など)その導入確率、当該環境政策が導入されたときにあり得る税率と当該税率となり得る確率や、環境負荷評価部2で算出された、当該環境政策の対象となる環境負荷の排出量などを基に算出される。
まず、社会コストの対象となった環境負荷のなかで、環境政策(直接規制および経済的手法)によって企業コストとして内部化される可能性のあるものをピックアップする。今後導入される可能性のある政策シナリオを作成する必要があり、例えば、現在の日本においては環境税(炭素税)の導入、廃棄物税の導入が検討されている。環境法規制データベースのような網羅的に様々な環境法規制を管理しているデータベースがあれば、これを活用することが望ましい。
選択した環境政策の導入時期に関する確率(導入確率)を設定する。導入される可能性がまったくない場合は「0」、確実に導入される場合には「1」を入力する。図20は、日本の炭素税導入についての確率設定の一例である。
次に、上記環境政策が導入された場合の税率のシナリオツリーを作成する。図21は、日本における炭素税の税率に関するシナリオツリー例である。各分岐点において、各シナリオの発生確率を設定する。なお、これらの情報は、公的な機関(政府)による検討がなされているため、情報を入手することは容易である。導入確率に関しては、分析時点における最新情報を用いることが望ましく、繰り返し更新していくことにより、さらに精度良く分析することが可能である。
各シナリオにおけるコスト負担額を算出する。炭素税の場合には、対象となる環境負荷はCO2排出量であり、LCAから算出される対象製品のCO2排出量と炭素税率から算出する。ただし、シナリオによって課税対象範囲が異なる。想定されるケースとしては、炭素税単独で導入されるケースと、補助金との組み合わせで導入されるケースとがあり、これにより炭素税率は異なってくる。単独導入ケースでは、CO2削減目標を達成するためには非常に高い税率が必要となるが、補助金との組み合わせケースで低い税率でも単独導入ケースと同等の効果が得られるとされている。
炭素税が導入された場合には、企業が各工場・事業所において直接排出するCO2排出量には当然炭素税分の負担が発生するが、材料調達に関わるCO2排出量、すなわち、自社よりも上流工程における炭素税分が材料価格に上乗せされてくることが考えられる。各ケースによって、コスト負担対象が異なるため、LCAデータを用いて、直接発生分のCO2排出量と上流工程における間接発生分のCO2排出量とを明確にし、それぞれに炭素税率を掛け合わせて環境コストを算出する。
本実施形態では、材料価格にまで上乗せされるケースでは、図8に示した、材料調達段階および製造段階でのCO2は移出量の算出結果を用い、材料調達および製造のCO2排出量の和を求めて、それに税率を掛け合わせ、燃料のみの場合には、製造段階のCO2排出量にのみ税率を掛け合わせて、潜在コストを算出する。
図21のツリーおよび図20に示すような年度別の炭素税の導入確率から、各ケースの発生確率は図22のように求まる。
各ケースにおける潜在コストを図23に示す。ここで、各ケースの発生確率(P)と、各ケースにおける潜在コスト(C)とすると、式(1)に示すように、これらを掛け合わせることによって、潜在コストの期待値(E)を算出する。年度別に式(1)に基づいて計算した結果を図24に示す。
Figure 0004110080
(現在価値換算)
図4のステップS10では、算出した年度別の時系列のコストデータを現在価値換算して集計する。現在価値換算には割引率を用いるが、3〜5%程度の値を用いるのが一般的である。図25は、割引率3%の場合と5%の場合の集計結果を示している。
(コスト集計)
図4のステップS11では、ステップS5で算出された企業コスト、社会コスト(リサイクル)、ユーザコスト、社会コスト(インパクト)、潜在コストを合算する。単純にすべてのコストを合算する場合と、企業が直接負担する企業コストおよび潜在コストのみを合算する場合、企業が負担するコストとユーザコストを合算する場合、企業が負担しない社会コストは重み付けを行って合算する場合、などがある。近年、環境経営の重要性が指摘されているが、企業が負担しない社会コストの重み付けが企業の環境経営に対する姿勢を反映する値である。
(出力)
ステップS12では、ステップS11において選択した集計結果をグラフ表示する。算出過程において設定した各種の企業シナリオごとに結果を比較することができるようにする。これによりどの意思決定オプションを選択すべきかを判断することができるようになる。
以上説明したように、上記第1の実施形態によれば、FCAの枠組みに沿った形で環境コストを容易にしかも効率よく算出することができる。
また、従来からあるLCC、TCA、およびFCAは、いずれも一時点の評価であり、ダイナミックな評価はできない。従って、将来の不確実性まで考慮に入れた意思決定に利用可能なデータを提供することはできず、中長期にわたる戦略立案を支援するには至っていない。しかし、上記第1の実施形態によれば、今後導入される可能性のある税制や、環境負荷原単位の変化や、(使用パターンで表される)消費者のライフスタイルの変化などの不確実性を考慮して環境コストを評価することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、製品のライフサイクル全体が例えば日本内でのみ実施される場合を例にとり説明したが、第2の実施形態では、図29に示すように、日本および中国で製品を製造し、日本市場およびEU市場へと出荷するグローバル生産のライフサイクルモデルを対象として、環境コスト評価を行う。
この場合には、ライフサイクルの各段階に対し、国あるいは地域を指定するとともに、当該指定された国あるいは地域における生産計画(生産(予定)台数、必要な材料の種類とその重量等)等を入力し、ライフサイクルの段階別に、第1〜第3の記憶部11〜13に記憶された、環境負荷原単位、廃棄コスト、環境影響評価係数の国あるいは地域別のテーブルのうち、指定された国あるいは地域に対応するテーブルを使用して、企業コスト、ユーザコスト、社会コスト(リサイクル)、社会コスト(インパクト)、潜在コストを算出する。
図30は、第2の実施形態に係る評価装置の構成例を示したものである。なお、図3と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、図30では、第1〜第3の記憶部11〜13は、それぞれ、環境負荷原単位、廃棄コスト、環境影響評価係数が、国あるいは地域別(例えば、日本、中国、EU等)のテーブルで記憶されている。また、入力部1からは、製品ライフサイクルの各段階に対し、国あるいは地域を指定するとともに、当該指定された国あるいは地域における生産計画(生産(予定)台数、必要な材料の種類とその重量等)等の国あるいは地域別の入力データを入力する。
以下、図29に示したライフサイクルモデルを例にとり、図30に示した評価装置の処理動作について、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、基本的には第1の実施形態と同様であり、第1の実施形態の説明と重複する部分は省略し、異なる部分を主に説明する。また、図29に示したモデルでは材料調達は製造地域において、使用済み製品の回収は市場地域内で行うと仮定する。
第1の実施形態と大きく異なるのは、生産計画により、製品ライフサイクルの各段階を実施する国あるいは地域が異なる点である。
まず、入力部1から製品の生産計画や回収計画が入力される(ステップS1)。生産計画として、図31に示すような、日本と中国との生産比率および生産台数を表すデータと、図6に示すような製品データが入力される。
(環境負荷評価)
次に、ステップS3において、製品のライフサイクル全体にわたる環境温泉物質の総排出量を算出する。
[1]原材料調達段階および製造段階
製品データは、国あるいは地域別に用意する。本実施形態においては、日本および中国の製品データを用意することになるが、日本生産の場合と中国生産の場合とで入力データが同じとして計算を行う。
第1の記憶部11には、図32に示すように、国あるいは地域別の環境負荷原単位のテーブル(環境負荷テーブル)が記憶されている。図32では、単純な仮定により電子部品のCO2排出原単位が減少していくように設定している。より厳密には産業連関分析や一般均衡分析により将来の産業構造変化を推計することが望ましい。これにより、社会・経済状況の変化をCO2排出原単位に反映させることが可能である。ここでは、原材料調達段階および製造段階に該当する地域は、図31から日本および中国であるため、日本用環境負荷テーブルおよび中国用環境負荷テーブルを用いて計算する。より詳細な分析のためには、材料調達段階の国あるいは地域設定も行う必要がある。材料を製造地域外から調達することも近年では多くなっているため、このような詳細な分析も必要になることも考えられる。本実施形態においては、材料調達は製造地域内において行うと仮定して算出している。
2005年における日本の鉄鋼のCO2排出量の総量は、図31から得られる20[台]と、図6から得られる鉄鋼使用量500[g/台]と、図32から得られる鉄鋼のCO2排出原単位2[gCO2/g]とを掛け合わせて、20[kgCO2]となる。同様の計算を各材料・エネルギーについて行い、年度別および地域別にCO2排出量の総量を算出する。その結果を図33に示す。
[2]流通段階
流通段階においては、図34に示すような、国あるいは地域別に、年度別の物流経路(輸送距離)、輸送手段、および輸送積載率が入力部1から入力され、これらを基に、国あるいは地域別に、年度別の燃料消費量(軽油消費量)を算出する。この軽油消費量に、軽油のCO2排出原単位を掛け合わせて、CO2排出量の総量を算出する。積載率は80%と仮定してしまい、積載率と輸送手段の燃費とから、図35に示すような、輸送手段ごとのCO2排出原単位[gCO2/km]を予め国あるいは地域別の環境負荷テーブルに格納しておいてもよい。
流通段階は、製造国あるいは地域に従って、国あるいは地域が指定されている。この場合には日本および中国であり、日本からヨーロッパ(EU)へ出荷する製品の流通段階の環境負荷は日本用環境負荷テーブルを用いる。ただし、EU地域内の輸送については、EU用環境負荷テーブルを用いる。図35は、日本よ中国におけるCO2排出原単位の一部を示している。
2005年における日本のCO2排出量は、輸送距離200[km]と、4tトラックのCO2排出原単位700[gCO2/km]を掛け合わせ、140[kgCO2]となる。同様の計算を年度別および、国あるいは地域別に行い、CO2排出量の総量を算出する。その結果を図36に示す。
原材料調達段階と同様に、物流経路の変化や積載率の向上といった物流の効率化や輸送手段の変化(すなわち、モーダルシフト)の改善策を入力データに反映させることができる。これらは全て、企業の意思決定オプションに相当する。
[3]使用段階
使用段階においては、図37に示すような、国あるいは地域別の製品の消費電力と使用パターンが入力部1から入力され、これから電力消費量の総量を推計する。電力消費量の総量に、電力のCO2排出原単位を掛け合わせて、CO2排出量の総量を算出する。
使用パターンとは、使用時間[時間/日]、使用頻度[日/年]、使用年数[年]からなる。また、電力以外にも、メンテナンス部品等のエネルギーおよび資源の消費があれば、環境負荷として算出する必要がある。
使用段階の環境負荷は、出荷した先の地域(市場国)によって異なる。図37に示すように、市場国(出荷先)ごとの使用パターンを入力することにより、詳細な分析を行うことができる。
2005年における日本のCO2排出量は、図31から得られる日本生産分10[台]と中国生産分20[台]の合計30[台]と、消費電力100[W]と、使用時間1[時間/日]と、使用頻度365[日/年]と電力のCO2排出原単位100[gCO2/kWh]を掛け合わせ、109.3[kgCO2/年]となる。同様の計算を国あるいは地域別および年度別に行い、CO2排出量の総量を算出する。その結果を図38に示す。
ここでは、消費電力の低減(省エネ)を入力データに反映させることができる。また、使用パターンを変動させることにより、消費者のライフスタイルの変化を加味することが可能である。これは、不確実性要因に相当する。
また、使用年数の設定は、指定した国あるいは地域別の消費者の使用年数のばらつきを考慮して、指定した国あるいは地域別に確率分布を設定することにより、より厳密な結果を得ることができる。一般に、エネルギー消費型製品は、使用段階のCO2排出量が非常に大きいため、より厳密な評価を行うことにより、全体の評価結果の精度が向上すると言える。
[4]廃棄・リサイクル段階
廃棄・リサイクル段階においては、各材料に対する回収率、リサイクル可能材料の還元率や廃棄処理方法などが入力部1から入力されて、CO2排出量の総量を算出する。製品の使用年数に応じて、回収時期を設定する。本実施形態では、日本生産製品の使用期間は7年であるため、2005年製造品は2012年に回収されることになる。
図40に示すように、自社への回収率を国あるいは地域別に設定する。自社に回収されない場合、そのまま埋立される、あるいは、地方自治体によるリサイクルが行われる、など、幾つかのケースが考えられる。外部リサイクルが自社でのリサイクル方法と大きく異なる場合には、それぞれ別々にCO2排出量を算出する必要がある。今後、対象製品のリサイクルが義務付けられる場合、そうでなくてもリサイクルが定着していけば、自社でのリサイクル状況と外部のリサイクル状況とでは大差ないと考え、自社と同等とみなすことも可能である。ここでは、自社回収率を10[%]とし、自社も外部も同等のリサイクルを行っていると仮定して算出する。
リサイクル可能な材料としては、鉄、銅、アルミ、ガラス、紙、段ボールを国あるいは地域別に予め設定しておく。これらは、現時点において広くリサイクルされている材料である。自社において特殊なリサイクルを実施する場合には、リサイクル可能材料として追加する。また、定期的に、上記6つの材料以外にも追加材料がないかどうか検討する必要がある。上記6つの材料については、それぞれ図41に示すように、還元率を設定する。上記以外の材料は、焼却あるいは埋立がなされるものとする。
図31から得られる生産台数と、図6から得られる材料使用量[g]と、図40の回収率とを掛け合わせて、リサイクル回収されない、すなわち、廃棄処分量を算出する。廃棄・リサイクル段階を日本で行う場合、2012年における廃棄処分量は、生産台数100[台]と、材料使用量と回収率を掛け合わせて算出される質量の総和904[g]とを掛け合わせて、90.4[kg]となる。これに、図39のCO2排出原単位を掛け合わせて、12.7[kgCO2]となる。
2012年における鉄鋼材料のリサイクルによるCO2排出量の削減効果は、2012年度の生産台数100[台]と、鉄鋼使用量500[g]と、鉄鋼のCO2排出原単位2[gCO2/g]、回収率97[%]と、還元率65[%]とから、63[kgCO2]となり、これをマイナス扱いとし、リサイクルによるCO2削減効果とする。同様に、他の材料についても計算を行い、材料リサイクルによるCO2削減効果を国あるいは地域別および年度別に算出する。その結果を図42に示す。
(企業コスト・ユーザコスト評価)
次に、図4のステップS4およびステップS5では、伝統的コスト(企業コストとユーザコスト)と社会コスト(リサイクル)を算出する。以下に、各段階について算出方法を説明する。
[1]原材料調達段階、製造段階、および流通段階
原材料調達段階および製造段階のコストは、図43に示すような、国あるいは地域別の製品1台当たりのTOV、輸送費を用いる。本実施形態では、仮想的に、中国におけるTOVは日本生産の2倍として計算する。
図31の国あるいは地域別および年度別の生産台数と図43の国あるいは地域別のコスト(TOVと輸送費の和)を掛け合わせて、企業コストを算出する。2005年における日本生産に関わる企業コストは、生産台数20[台]と、TOVおよび輸送費の和5500[円/台]とを掛け合わせて、11[万円]となる。中国生産に関わる企業コストも同様に算出する。
[2]使用段階
使用段階において発生するコストはユーザコストである。環境負荷評価部2において算出した電力消費量の総量の値と、当該使用段階に対し指定された国あるいは地域別の電力単価とを掛け合わせることにより、コスト(電気代)を算出することができる。国あるいは地域別の電力単価などの各種材料・エネルギーの単価は、予め第2の記憶部12に格納してある。単価情報は、例えば産業連関表のような統計資料に基づいて日本やその他の国あるいは地域の平均的な単価を利用することもできるし、自社の事業所内で管理しているデータがあればそれを利用すればよい。
2005年における日本の電力消費量は1095[kWh]であり、電力単価21[円/kWh]とを掛け合わせることにより、2.3[万円]となる。同様の計算を年度別および、国あるいは地域別に行い、CO2排出量の総量を算出する。
[3]廃棄・リサイクル段階
廃棄・リサイクル段階では、図44に示すような、国あるいは地域別に、破砕、焼却、産廃引取といった工程別のコストデータを、予め第2の記憶部12に格納している。
各コストは、環境負荷評価部2で算出された、廃棄・リサイクル段階の廃棄処分量と、図44の各コスト原単位を掛け合わせて算出し、自社回収率を加味して企業負担分を算出する。
2012年における日本の埋立コストは、図31から得られる日本生産分10[台]と中国生産分20[台]の合計30[台]と、廃棄処分量904[g]と、埋立コスト原単位40[円/g]と、自社回収率10[%]とを掛け合わせ、11[万円]となる。同様の計算を各項目について行い、年度別にCO2排出量の総量を算出する。自社に回収されない製品についての廃棄コストは、社会コスト(リサイクル)として扱う。すなわち、自社回収率10%分以外のコスト98[万円]が社会コスト(リサイクル)となる。同様の計算を埋立て以外にも行い、企業コストおよび社会コスト(リサイクル)を算出する。また、EUの場合も同様である。
(社会コスト(インパクト)評価)
次に、図4のステップS6では、社会コスト(インパクト)を算出する。これは、社会コスト評価部4において、ステップS3において算出されたライフサイクルの国あるいは地域別の各段階における環境負荷量に、第3の記憶部13に記憶されている国あるいは地域別の環境影響評価係数を掛け合わせることにより、社会コスト(インパクト)を算出する。
2005年における材料調達段階における日本の社会コスト(インパクト)は、LIMEによる影響評価係数1.621[円/kgCO2]と、ステップS3により算出されるCO2排出量311[kgCO2](材料調達から使用段階までの合計値)とを掛け合わせることにより、504[円]となる。各段階について、当該段階に対し指定された国あるいは地域の環境影響評価計数を用いて、上記同様の計算を行い、年度別に社会コスト(インパクト)の総量を算出する。
(潜在コスト評価)
ステップS7〜ステップS9において潜在(的)コストの算出を行う。まず、社会コストの対象となった環境負荷のなかで、環境政策(直接規制および経済的手法)によって企業コストとして内部化される可能性のあるものをピックアップする。今後導入される可能性のある国あるいは地域別の政策シナリオを作成する必要があり、例えば、現在の日本においては環境税(炭素税)の導入、廃棄物税の導入が検討されている。環境法規制データベースのような網羅的に様々な環境法規制を管理しているデータベースがあれば、これを活用することが望ましい。第1の実施形態と同様の算出を行う。
(現在価値換算)
図4のステップS10では、算出した国あるいは地域別及び年度別の時系列のコストデータを現在価値換算して集計する。現在価値換算には、国あるいは地域別の割引率を用いる。例えば、日本においては5%、中国においては10%というように設定する。このときの集計結果を図45に示す。
(コスト集計)
図4のステップS11では、ステップS5で算出された企業コスト、社会コスト(リサイクル)、ユーザコスト、社会コスト(インパクト)、潜在コストを合算する。単純にすべてのコストを合算する場合と、企業が直接負担する企業コストおよび潜在コストのみを合算する場合、企業が負担するコストとユーザコストを合算する場合、企業が負担しない社会コストは重み付けを行って合算する場合、国あるいは地域別にそれらを求める、などがある。近年、環境経営の重要性が指摘されているが、企業が負担しない社会コストの重み付けが企業の環境経営に対する姿勢を反映する値である。
(出力)
ステップS12では、ステップS11において選択した集計結果をグラフ表示する。算出過程において設定した各種の企業シナリオごとに結果を比較することができるようにする。これによりどの意思決定オプションを選択すべきかを判断することができるようになる。
以上説明したように、上記第2の実施形態によれば、FCAの枠組みに沿った形で環境コストを容易にしかも効率よく算出することができる。
また、日本および中国で製品を製造し、日本市場およびEU市場へと出荷するグローバル生産のライフサイクルモデルを対象とした環境コスト評価も容易に行える。
さらに、国あるいは地域毎に今後導入される可能性のある税制や、国あるいは地域毎の環境負荷原単位の変化や、国あるいは地域毎の(使用パターンで表される)消費者のライフスタイルの変化などの、国あるいは地域毎の不確実性を考慮して環境コストを評価することができる。
このように、上記第1および第2の実施形態によれば、FCAの枠組みに沿った形で環境コストを算出することができ、かつ、不確実性を考慮することにより、企業が負担する可能性のある環境コストを算出することができる。環境リスクを考慮した経営計画策定を支援することができる。
本発明の実施の形態に記載した本発明の手法(特に、図3,図30に示すような機能を実現)は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して頒布することもできる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
「伝統的企業コスト」、「潜在的企業コスト」、「社会コスト(インパクト)」、「社会コスト(リサイクル)」、「ユーザコスト」という5つのコストを説明するための図。 環境コスト評価の概略手順を説明するための図。 本発明の第1の実施形態に係る評価装置の構成例を示した図。 評価装置の処理動作を説明するためのフローチャート。 入力データの1つである生産台数を表すデータの一例を示した図。 入力データの1つである製品データの一例を示した図。 第1の記憶部に記憶されている環境負荷原単位の一部を示した図。 材料調達段階と製造段階における環境負荷算出結果の一例を示した図。 入力データの1つであって、流通段階における環境負荷を算出する際に用いるデータの一例を示した図。 第1の記憶部に記憶されている輸送手段別の環境負荷原単位の記憶例を示した図。 流通段階の環境負荷算出結果の一例を示した図。 入力データの1つであって製品の使用パターンの一例を示した図。 使用段階の環境負荷算出結果の一例を示した図。 第1の記憶部に記憶されている廃棄方法別の環境負荷原単位の記憶例を示した図。 入力データあるいは予め設定されるデータの1つであって、材料別の回収率の一例を示した図。 入力データあるいは予め設定されるデータの1つであって、材料別の還元率の一例を示した図。 廃棄・リサイクル段階の環境負荷算出結果の一例を示した図。 入力データの1つであって、TOV、輸送費を表すデータの一例を示した図。 第2の記憶部に記憶されている廃棄方法別の廃棄コストの記憶例を示した図。 入力データの1つであって、日本における炭素税導入確率を表すデータの一例を示した図。 日本における炭素税の税率に関するシナリオツリーの一例を示した図。 入力データの1つであって、図21のシナリオツリーに表された各ケース(形態)別の発生確率を表すデータの一例を示した図。 図21のシナリオツリーに表された各ケース(形態)別の潜在コストの算出結果の一例を示した図。 潜在コストの算出結果の一例を示した図。 各コスト(企業コスト、ユーザコスト、潜在的コスト、社会コスト(インパクト)、社会コスト(リサイクル))を現在価値換算した結果を示した図。 入力データから、環境負荷評価部で環境負荷を算出するとともに、社会コスト評価部で社会コストを算出する処理動作を説明するための図。 入力データと、環境負荷評価部で算出された環境負荷とから、記号コスト・ユーザコスト評価部で企業コスト、ユーザコスト、社会コスト(リサイクル)を算出する処理動作を説明するための図。 入力データと、環境負荷評価部で算出された環境負荷とから、潜在コスト評価部で潜在コストを算出する処理動作を説明するための図。 ライフサイクルモデルの一例を示した図。 第2の実施形態に係る評価装置の構成例を示した図。 入力データの1つである国あるいは生産台数を表すデータの他の例を示した図。 第1の記憶部に記憶されている環境負荷原単位の他の例を示した図。 材料調達段階と製造段階における環境負荷算出結果の他の例を示した図。 入力データの1つであって、流通段階における環境負荷を算出する際に用いるデータの他の例を示した図。 第1の記憶部に記憶されている輸送手段別の環境負荷原単位の他の記憶例を示した図。 流通段階の環境負荷算出結果の他の例を示した図。 入力データの1つであって製品の使用パターンの他の例を示した図。 使用段階の環境負荷算出結果の他の例を示した図。 第1の記憶部に記憶されている廃棄方法別の環境負荷原単位の他の記憶例を示した図。 入力データあるいは予め設定されるデータの1つであって、材料別の回収率の他の例を示した図。 入力データあるいは予め設定されるデータの1つであって、材料別の還元率の他の例を示した図。 廃棄・リサイクル段階の環境負荷算出結果の他の例を示した図。 入力データの1つであって、TOV、輸送費を表すデータの他の例を示した図。 第2の記憶部に記憶されている廃棄方法別の廃棄コストの他の記憶例を示した図。 潜在コストの算出結果の他の例を示した図。
符号の説明
1…入力部、2…環境負荷評価部、3…企業コスト・ユーザコスト評価部、4…社会コスト評価部、5…潜在コスト評価部、6…現在価値換算部、7…コスト集計部、8…出力部、11…第1の記憶部、12…第2の記憶部、13…第3の記憶部。

Claims (4)

  1. 製品の材料調達、製造、流通、使用、回収、廃棄、リサイクルの各段階を含むライフサイクルにおいて当該製品の製造者と当該製品の使用者と社会のそれぞれが負担するコストを評価する評価装置であって、
    前記製品の生産台数と、前記ライフサイクルの各段階で必要な材料の種類とその使用量とを表した年度別の生産計画と、年度別の輸送手段及び輸送経路と、を含む製造者の企業シナリオを入力する第1の入力手段と、
    今後導入される可能性のある新たな環境税の年度別の導入確率と、異なる複数の導入形態のそれぞれに対応する発生確率及び税率と、を含む社会シナリオを入力する第2の入力手段と、
    国または地域別に、年度別の前記製品の消費電力、1日当たりの使用時間、及び使用頻度を含む使用パターンを入力する第3の入力手段と、
    前記ライフサイクルの各段階に対し国又は地域を指定する指定手段と、
    国あるいは地域別に、環境汚染物質の年度別の環境負荷原単位を記憶する第1の記憶手段と、
    国あるいは地域別に、製品1台当たりの年度別の出荷額及び輸送費を記憶する第2の記憶手段と、
    国あるいは地域別に、前記環境汚染物質1単位量に対し前記社会が被る損害額を表す年度別の環境影響評価係数を記憶する第3の記憶手段と、
    国または地域別に、年度別の廃棄方法の種別毎の廃棄コスト原単位を記憶する第4の記憶手段と、
    前記ライフサイクルの各段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記環境負荷原単位を用いて、前記生産計画を基に前記ライフサイクルの各段階における前記環境汚染物質の排出量を年度別に算出する環境負荷算出手段と、
    前記ライフサイクルの各段階において前記社会が負担する第1の社会コストを年度別に算出する第1の算出手段と、
    前記製造者が負担する企業コストを年度別に算出する第2の算出手段と、
    前記ライフサイクルの使用段階において、前記使用者が負担するユーザコストを年度別に算出する第3の算出手段と、
    前記社会が負担する第2の社会コストを算出する第4の算出手段と、
    前記製造者が前記製品を製造するに際し、今後負担する可能性のある潜在コストを年度別に算出する第5の算出手段と、
    年度別の前記第1の社会コスト、前記第2の社会コスト、前記企業コスト、前記ユーザコスト、及び前記潜在コストのそれぞれに割引率を乗じて現在価値に換算する現在価値換算手段と、
    現在価値換算後の年度別の前記第1の社会コスト、前記第2の社会コスト、前記企業コスト、前記ユーザコスト、及び前記潜在コストのうちの少なくとも2つのコストを合算した年度別の集計結果を算出する集計手段と、
    前記年度別の集計結果を出力する出力手段と、
    を含み、
    前記環境負荷算出手段は、
    (a)前記ライフサイクルの材料調達段階及び製造段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の材料及びエネルギー毎の環境負荷原単位に、前記生産計画中の材料及びエネルギーの使用量を乗じることにより、材料調達段階及び製造段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量を算出し、
    (b)前記ライフサイクルの流通段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の輸送手段毎の環境負荷原単位に前記輸送距離を乗じることにより、流通段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量を算出し、
    (c)前記ライフサイクルの使用段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記製品の消費電力、1日当たりの使用時間、使用頻度を掛け合わせて、前記製品の年度別のエネルギー消費量を算出し、
    (d)前記ライフサイクルの使用段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の当該エネルギーの環境負荷原単位に、前記エネルギー消費量を乗じることにより、使用段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量を算出し、
    (e)前記生産計画中の生産台数と、前記生産計画中の材料の使用量に前記ライフサイクルの廃棄段階に対し指定された国あるいは地域における材料毎の回収率を乗じた結果とを掛け合わせて年度別の廃棄処分量を算出し、
    (f)前記ライフサイクルの廃棄段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の廃棄方法毎の環境負荷原単位に前記廃棄処分量を乗じることにより、廃棄段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量を算出し、
    (g)前記生産計画中の生産台数と、前記生産計画中の材料の使用量と、前記ライフサイクルのリサイクル段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の当該材料の環境負荷原単位と、当該指定された国あるいは地域における材料毎の回収率と、当該指定された国あるいは地域において、再生材を投入することで低減されるエネルギー負荷の割合を示す材料毎の還元率とを掛け合わせて、リサイクル段階における前記環境汚染物質の年度別の排出削減量を算出し、
    前記第1の算出手段は、前記ライフサイクルの各段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量に、前記ライフサイクルの各段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記環境影響評価係数を乗じて、年度別の前記第1の社会コストを算出し、
    前記第2の算出手段は、
    (a)前記ライフサイクルの材料調達、製造、流通段階に対し指定された国あるいは地域に対応する製品1台当たりの年度別の出荷額及び輸送費に、生産台数を乗じて、前記製造者が出荷、輸送に際し負担する年度別の第1の企業コストを算出し、
    (b)前記ライフサイクルの廃棄及びリサイクル段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記廃棄コスト原単位に、前記廃棄処分量を乗じることにより年度別の廃棄コストを算出し、
    (c)前記廃棄コストに、前記製造者が回収する割合を乗じることにより、当該製造者が負担する廃棄コストである年度別の第2の企業コストを算出し、
    (d)前記第1の企業コストと前記第2の企業コストとを含む年度別の前記企業コストを算出し、
    前記第3の算出手段は、
    (a)前記ライフサイクルの使用段階に対し指定された国あるいは地域に対応する当該エネルギーの単価に、前記製品のエネルギー消費量と、前記製品の生産台数とを乗じることにより、年度別の前記ユーザコストを算出し、
    前記第4の算出手段は、前記廃棄コストから、前記第2の企業コストを減算することにより年度別の前記第2の社会コストを算出し、
    前記第5の算出手段は、
    (a)前記複数の導入形態のうち、材料価格に上乗せして課税する導入形態の場合には、前記ライフサイクルの材料調達及び製造段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量の和に、当該導入形態の税率を乗じ、その結果に当該導入形態の発生確率を乗じることにより、当該導入形態の年度別の潜在コストを算出し、
    (b)前記複数の導入形態のうち、燃料価格に課税する導入形態の場合には、前記ライフサイクルの製造段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量に、当該導入形態の税率を乗じ、その結果に当該導入形態の発生確率を乗じることにより、当該導入形態の年度別の潜在コストを算出する
    ことを特徴とする評価装置。
  2. 前記生産計画に含まれる前記製品の材料の種類と重量は年度毎に異なることを特徴とする請求項1記載の評価装置。
  3. 製品の材料調達、製造、流通、使用、回収、廃棄、リサイクルの各段階を含むライフサイクルにおいて当該製品の製造者と当該製品の使用者と社会のそれぞれが負担するコストを評価する評価装置であって、
    入力手段と、
    前記ライフサイクルの各段階に対し国又は地域を指定する指定手段と、
    国あるいは地域別に、環境汚染物質の年度別の環境負荷原単位を記憶する第1の記憶手段と、
    国あるいは地域別に、製品1台当たりの年度別の出荷額及び輸送費を記憶する第2の記憶手段と、
    国あるいは地域別に、前記環境汚染物質1単位量に対し前記社会が被る損害額を表す年度別の環境影響評価係数を記憶する第3の記憶手段と、
    国または地域別に、年度別の廃棄方法の種別毎の廃棄コスト原単位を記憶する第4の記憶手段と、
    前記ライフサイクルの各段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記環境負荷原単位を用いて、前記生産計画を基に前記ライフサイクルの各段階における前記環境汚染物質の排出量を年度別に算出する環境負荷算出手段と、
    前記ライフサイクルの各段階において前記社会が負担する環境コストである第1の社会コストを年度別に算出する第1の算出手段と、
    前記製造者が負担する企業コストを年度別に算出する第2の算出手段と、
    前記ライフサイクルの使用段階において、前記使用者が負担するユーザコストを年度別に算出する第3の算出手段と、
    前記社会が負担する廃棄・リサイクルコストである第2の社会コストを算出する第4の算出手段と、
    前記製造者が前記製品を製造するに際し、今後負担する可能性のある潜在コストを年度別に算出する第5の算出手段と、
    年度別の前記第1の社会コスト、前記第2の社会コスト、前記企業コスト、前記ユーザコスト、及び前記潜在コストを現在価値に換算する現在価値換算手段と、
    現在価値換算後の年度別の前記第1の社会コスト、前記第2の社会コスト、前記企業コスト、前記ユーザコスト、及び前記潜在コストの年度別の集計結果を算出する集計手段と、
    前記年度別の集計結果を出力する出力手段と、
    を備えた評価装置における評価方法であって、
    前記入力手段が、前記製品の生産台数と、前記ライフサイクルの各段階で必要な材料の種類とその使用量とを表した年度別の生産計画と、年度別の輸送手段及び輸送経路と、を含む製造者の企業シナリオを入力する第1の入力ステップと、
    前記入力手段が、今後導入される可能性のある新たな環境税の年度別の導入確率と、異なる複数の導入形態のそれぞれに対応する発生確率及び税率と、を含む社会シナリオを入力する第2の入力ステップと、
    前記入力手段が、国または地域別に、年度別の前記製品の消費電力、1日当たりの使用時間、及び使用頻度を含む使用パターンを入力する第3の入力ステップと、
    前記指定手段が、前記ライフサイクルの各段階に対し国又は地域を指定するステップと、
    前記環境負荷算出手段が、前記ライフサイクルの材料調達段階及び製造段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の材料及びエネルギー毎の環境負荷原単位に、前記生産計画中の材料及びエネルギーの使用量を乗じることにより、材料調達段階及び製造段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量を算出するステップと、
    前記環境負荷算出手段が、前記ライフサイクルの流通段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の輸送手段毎の環境負荷原単位に前記輸送距離を乗じることにより、流通段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量を算出するステップと、
    前記環境負荷算出手段が、前記ライフサイクルの使用段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記製品の消費電力、1日当たりの使用時間、使用頻度を掛け合わせて、前記製品の年度別のエネルギー消費量を算出するステップと、
    前記環境負荷算出手段が、前記ライフサイクルの使用段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の当該エネルギーの環境負荷原単位に、前記エネルギー消費量を乗じることにより、使用段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量を算出するステップと、
    前記環境負荷算出手段が、前記生産計画中の生産台数と、前記生産計画中の材料の使用量に前記ライフサイクルの廃棄段階に対し指定された国あるいは地域における材料毎の回収率を乗じた結果とを掛け合わせて年度別の廃棄処分量を算出するステップと、
    前記環境負荷算出手段が、前記ライフサイクルの廃棄段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の廃棄方法毎の環境負荷原単位に前記廃棄処分量を乗じることにより、廃棄段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量を算出するステップと、
    前記環境負荷算出手段が、前記生産計画中の生産台数と、前記生産計画中の材料の使用量と、前記ライフサイクルのリサイクル段階に対し指定された国あるいは地域に対応する環境汚染物質の年度別の当該材料の環境負荷原単位と、当該指定された国あるいは地域における材料毎の回収率と、当該指定された国あるいは地域において、再生材を投入することで低減されるエネルギー負荷の割合を示す材料毎の還元率とを掛け合わせて、リサイクル段階における前記環境汚染物質の年度別の排出削減量を算出するステップと、
    前記第1の算出手段が、前記ライフサイクルの各段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量に、前記ライフサイクルの各段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記環境影響評価係数を乗じて、年度別の前記第1の社会コストを算出するステップと、
    前記第2の算出手段が、前記ライフサイクルの材料調達、製造、流通段階に対し指定された国あるいは地域に対応する製品1台当たりの年度別の出荷額及び輸送費に、生産台数を乗じて、前記製造者が出荷、輸送に際し負担する年度別の第1の企業コストを算出するステップと、
    前記第2の算出手段が、前記ライフサイクルの廃棄及びリサイクル段階に対し指定された国あるいは地域に対応する前記廃棄コスト原単位に、前記廃棄処分量を乗じることにより年度別の廃棄コストを算出するステップと、
    前記第2の算出手段が、前記廃棄コストに、前記製造者が回収する割合を乗じることにより、当該製造者が負担する廃棄コストである年度別の第2の企業コストを算出するステップと、
    前記第2の算出手段が、前記第1の企業コストと前記第2の企業コストとを含む年度別の前記企業コストを算出するステップと、
    前記第3の算出手段が、前記ライフサイクルの使用段階に対し指定された国あるいは地域に対応する当該エネルギーの単価に、前記製品のエネルギー消費量と、前記製品の生産台数とを乗じることにより、年度別の前記ユーザコストを算出するステップと、
    前記第4の算出手段が、前記廃棄コストから、前記第2の企業コストを減算することにより年度別の前記第2の社会コストを算出するステップと、
    前記第5の算出手段が、前記複数の導入形態のうち、材料価格に上乗せして課税する導入形態の場合には、前記ライフサイクルの材料調達及び製造段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量の和に、当該導入形態の税率を乗じ、その結果に当該導入形態の発生確率を乗じることにより、当該導入形態の年度別の潜在コストを算出するステップと、
    前記第5の算出手段が、前記複数の導入形態のうち、燃料価格に課税する導入形態の場合には、前記ライフサイクルの製造段階における前記環境汚染物質の年度別の排出量に、当該導入形態の税率を乗じ、その結果に当該導入形態の発生確率を乗じることにより、当該導入形態の年度別の潜在コストを算出するステップと、
    前記現在価値換算手段が、年度別の前記第1の社会コスト、前記第2の社会コスト、前記企業コスト、前記ユーザコスト、及び前記潜在コストを、それぞれに割引率を乗じることにより現在価値に換算するステップと、
    前記集計手段が、現在価値換算後の年度別の前記第1の社会コスト、前記第2の社会コスト、前記企業コスト、前記ユーザコスト、及び前記潜在コストのうちの少なくとも2つのコストを合算した年度別の集計結果を算出するステップと、
    前記出力手段が、前記集計結果を出力するステップと、
    を含む評価方法。
  4. 前記生産計画に含まれる前記製品の材料の種類と重量は年度毎に異なることを特徴とする請求項3記載の評価方法。
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