JP2004196232A - 車両用自動開閉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用自動開閉装置の耐久性を向上させ、また、そのコストを低減させることである。
【解決手段】パワーバックドア機構15のスライド機構22はレールブラケット25とアウターラック26とを有している。レールブラケット25は車両側固定部32,33において車両に固定されており、アウターラック26はレールブラケット25のレール部27の外側に軸方向に移動自在に装着されている。またこのアウターラック26を駆動する駆動ユニット23はレールブラケット25のモータ固定部52,53に固定されている。そして、このレールブラケット25は、アルミニウム材料を押出し加工することにより、レール部27と車両側固定部32,33およびモータ固定部52,53とが一体に形成された構造となっている。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に開閉自在に装着された開閉部材を自動的に開閉する車両用自動開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の車両には、ドア、サンルーフ、バックドア等、車両に開閉自在に装着された開閉部材が随所に設けられている。特に、ワゴン車やワンボックス車等では、車両の後端部にバックドアを設けて車両後方からの荷物の積み下ろし等を容易に行い得るようにしたものが多く見受けられる。通常、このようなバックドアは、回転支点を略水平として車両ルーフの後端部に固定されたヒンジを介して車両に装着されて、ヒンジの回転支点を中心として上下方向に開閉するようになっている。この場合、バックドアは車両上方に大きく跳ね上げられることになるため、リフトゲートやリヤハッチなどとも呼ばれている。
【0003】
ところが、このようなバックドアは大型で重い場合が多いため、特に、女性や子供ではその開閉を容易に行うことが困難な場合があった。特に、全開状態となったときにはバックドアは上方に大きく跳ね上げられることになるため、その開閉はさらに困難なものとなっていた。
【0004】
そこで、ワンボックス車等のファミリーユースが増加している状況の下、女性や子供でも容易に開閉できるようにバックドアの自動開閉装置を搭載した車両が登場し、増加する傾向にある。また、自動開閉装置を設置すれば運転席から手が届かなくともバックドアを遠隔操作できるため、この利便性からも自動開閉装置の取り付け要請は少なくない。
【0005】
このような自動開閉装置としては、バックドアに連結された連結ロッドをアクチュエータユニットで駆動してバックドアを開閉するようにしたものが知られている。この場合、アクチュエータユニットは、軸方向を車両前後方向に向けて車両ルーフ内に固定されたガイドレールと、ガイドレールに移動自在に装着されたスライド部材とを有しており、スライド部材は電動モータによってガイドレールに沿って直線往復動されるようになっている。そして、連結ロッドはスライド部材に連結されており、スライド部材の直線往復動が連結ロッドを介してバックドアの開閉運動に変換されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
このようなスライド機構としては、断面略Cの字形状に形成されたアウターラックをガイドレールの外側に装着するようにした所謂アウターラック式のスライド機構がある。しかし、この場合、ガイドレールはアウターラックを案内するために、その断面形状をアウターラックと係合するガイド溝を有するアンダーカット形状とすることが必要であるため、このガイドレールの製造には切削加工等の多数の工数が必要となり、その製造コストが増加していた。
【0007】
これに対して、アウターラックと係合可能な断面略六角形の棒状に形成されたガイドレールをその一端面においてねじ部材等によりベース部材に固定して、ガイドレールとベース部材との間に所定のアンダーカット形状となるガイド溝を形成するようにしたものがある。この場合、ガイドレールはベース部材を介して車両に固定されるようになっており、また、アウターラックの側面には軸方向に並ぶラックギヤが形成されている。そして、このラックギヤにはベース部材に固定された駆動ユニットの出力ピニオンギヤが噛み合わされており、駆動ユニットに設けられた電動モータにより出力ピニオンギヤが正逆回転されると、アウターラックが軸方向に往復動してバックドアが自動的に開閉されるようになっている。
【0008】
【特許文献1】
実開平6−71853号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような自動開閉装置では、スライド機構にはバックドアからの荷重が連結ロッドを介して加えられることになるので、スライド機構、特にガイドレールには所定の強度や剛性が要求される。しかし、前述のアウターラック式のスライド機構ではガイドレールはベース部とは別体に構成されているので、その剛性や強度が低下することになり、この自動開閉装置の耐久性を低下させることになっていた。
【0010】
また、ベース部材に対するガイドレールの固定位置はラックギヤと出力ピニオンギヤとの噛み合い等に影響することになるので、その組付けには高い組付け精度が要求される。そのため、ガイドレールをベース部材に固定する際には、精度確保のために組付け工数が増加し、また、専用の治具等が必要となり、この自動開閉装置の製造コストを増加させることになっていた。
【0011】
本発明の目的は、車両用自動開閉装置の耐久性を向上させることにある。
【0012】
本発明の他の目的は、車両用自動開閉装置のコストを低減させることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用自動開閉装置は、車両に開閉自在に装着された開閉部材を自動的に開閉する車両用自動開閉装置であって、連結ロッドを介して前記開閉部材に連結されたスライド部材と、前記スライド部材を直線往復動自在に案内するレール部材と、前記スライド部材に設けられたラックギヤに噛み合う出力ピニオンギヤを回転駆動する電動モータとを有し、前記電動モータが固定されるモータ固定部と前記車両に固定される車両側固定部とを前記レール部材と一体に形成したことを特徴とする。
【0014】
本発明の車両用自動開閉装置は、前記レール部材をアルミニウム材料を押出し加工して形成したことを特徴とする。
【0015】
本発明の車両用自動開閉装置は、前記レール部材に軸方向に延びる中空部を形成したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施の形態であるパワーバックドア機構を備えた車両の一部であって、バックドアが全閉状態のときを示す側面図であり、図2は図1に示す車両の一部であって、バックドアが全開状態のときを示す側面図である。また、図3は図2に示すパワーバックドア機構の詳細を示す断面図であり、図4は図3に示すアクチュエータユニットの詳細を示す正面図である。さらに、図5は図4に示すアクチュエータユニットの分解斜視図であり、図6は図4におけるA−A線に沿う断面図である。
【0018】
図1、図2に示すように、車両11の後端部には開閉部材としてのバックドア12が設けられている。バックドア12は車両11のルーフ部13の後端部にその開閉中心軸14aを略水平として取り付けられたヒンジ14を介して車両11に開閉自在に装着されている。そして、バックドア12は、図1に示すように車両11に対して略垂直となる全閉状態と、図2に示すように車両11に対して略水平となる全開状態との間で、開閉中心軸14aを中心とした約90度の範囲で車両11の上下方向に開閉するようになっている。
【0019】
本実施の形態においては、バックドア12は車両11の上下方向に開閉自在とされているが、これに限らず、ヒンジ14をその開閉中心軸14aを略垂直として車両11の側部に取り付けて、バックドア12を車両11に対して横方向に開閉するようにしてもよく、また、その開閉範囲も約90度とは限らず任意の角度に設定してもよい。
【0020】
車両11には、バックドア12を自動的に開閉するために車両用自動開閉装置としてのパワーバックドア機構15が設けられている。このパワーバックドア機構15は、図3に示すように、連結ロッド16とアクチュエータユニット17とを有しており、連結ロッド16は鋼材で形成されたロッド部16aと、それぞれロッド部16aの両端に設けられた3次元的に可動自在な継手部(ピロボール)16b,16cとを備えている。そして、一方の継手部16bは開閉中心軸14aから所定距離離れた位置にてバックドア12から延設された湾曲状のアーム18の先端部にスタッド20により固定されている。つまり、連結ロッド16の一端は継手部16bによりバックドア12に回動自在に連結されている。また、車室内の天井トリム21には開口部21aが形成されており、連結ロッド16はこの開口部21aからルーフ部13の内部に挿通されている。この開口部21aについては、ゴム等の弾性部材で形成されたダストカバー等を取り付けるようにしてもよい。
【0021】
アクチュエータユニット17は、図4に示すように、スライド機構22と駆動ユニット23および制御ユニット24を有しており、車両11のルーフ部13の内部に配置されている。
【0022】
スライド機構22はレール部材としてのレールブラケット25とスライド部材としてのアウターラック26とを有しており、アウターラック26がレールブラケット25に形成されたレール部27に案内されて軸方向に移動する所謂アウターラック式となっている。
【0023】
レールブラケット25は、所定の形状のダイスと心金とを用いてアルミニウム材料(例えば、JIS A6063)を押出し加工することにより形成されており、所定の断面形状にて軸方向に延びた形状に形成されている。そして、その軸心には軸方向に延びる中空部28が形成されており、その断面形状は環状とされている。
【0024】
このように、このパワーバックドア機構15では、レールブラケット25はアルミニウム材料を押出し加工して形成するようにしたので、このレールブラケット25を安価に製造することができ、このパワーバックドア機構15のコストを低減することができる。また、レールブラケット25を押出し加工にて形成することにより、仕上げ加工を施すことなくその寸法精度を確保することができるので、このパワーバックドア機構15のコストを低減することができる。
【0025】
また、このパワーバックドア機構15では、レールブラケット25に軸方向に延びる中空部28を形成したので、レールブラケット25の強度や剛性が向上することになり、このパワーバックドア機構15の耐久性を向上させることができる。
【0026】
また、このパワーバックドア機構15では、レールブラケット25は押出し加工された後に所定の長さで切断されることにより、その長さ寸法が決まることになる。したがって、その切断位置を変更することによりレールブラケットの長さを容易に変更することができるので、このレールブラケット25の仕様を容易に変更することができる。
【0027】
レール部27は、レールブラケット25の車両上方側にて軸方向に延びて形成されており、その両側部にそれぞれ断面V字形状となるガイド溝30,31が形成された断面略X字形状となっている。また、ガイド溝30は車両下方側に向く傾斜面となるガイド面30aと車両上方側に向く傾斜面となるガイド面30bとを有しており、ガイド溝31は車両下方側に向く傾斜面となるガイド面31aと車両上方側に向く傾斜面となるガイド面31bとを有している。
【0028】
レールブラケット25には2つの車両側固定部32,33が形成されている。これらの車両側固定部32,33はレールブラケット25を押出し加工することにより形成されるフランジ部分を、例えばブランキングや切削加工などにより所定の位置、形状に2次加工することによりレールブラケット25と一体に形成されている。そして、これらの車両側固定部32,33にはそれぞれ車両11のルーフ部13に固定された車両側ブラケット34,35がねじ部材36,37により固定されており、車両側固定部32,33つまりレールブラケット25は車両側ブラケット34,35を介して車両11に固定されている。なお、このパワーバックドア機構15では、2次加工において車両側固定部32,33の形状や位置を変更することにより、このレールブラケット25の仕様を容易に変更することができる。
【0029】
レールブラケット25の長手方向の両端部にはそれぞれキャップ40,41が固定されており、これらのキャップ40,41によりレールブラケット25の長手方向の両端部の切削面が保護されるとともに、アウターラック26がレール部27から抜けるのを防止することができるようになっている。
【0030】
また、レールブラケット25の車両下方側の両側部には2本の油受け溝42,43が形成されており、これらの油受け溝の両端部はキャップ40,41により閉塞されている。これにより、油受け溝42,43に流入した潤滑油等はこの油受け溝42,43から流出せずにこの油受け溝42,43に貯まるようになっている。
【0031】
一方、アウターラック26はその軸方向寸法がレールブラケット25の略半分程度に形成されており、その断面形状は2つの係合部44,45が形成された断面略Cの字形状となっている。そして、このアウターラック26は、2つの係合部44,45がガイド溝30,31に係合するようにレール部27の外側に装着されている。これらの係合部44,45は、それぞれガイド面30a,30bに対向する係合面44a,44bとそれぞれガイド面31a,31bに対向する係合面45a,45bとを有しており、これらの係合面がそれぞれ摺動シュー46,47を介してガイド面に接するようになっている。したがって、アウターラック26はレール部27に案内されて、レール部27の車両前方側となる閉側ストローク端と車両後方側となる開側ストローク端との間でレール部27に沿って直線往復動自在となっている。
【0032】
アウターラック26の一方の側面には連結ロッド16の他端つまり他方の継手部16cがスタッド48により固定されている。つまり、アウターラック26は連結ロッド16を介してバックドア12に連結されており、アウターラック26が車両前後方向に移動することにより生じる変位は連結ロッド16を介してバックドア12に伝達されるようになっている。したがって、アウターラック26をレール部27に沿って車両前後方向に直線往復動させることにより、バックドア12の開閉動作が行われるようになっている。このとき、アウターラック26の位置が閉側ストローク端となったときにはバックドア12は全閉状態とされ、開側ストローク端となったときにはバックドア12は全開状態とされるようになっている。
【0033】
アウターラック26の外周面つまり他方の側面には軸方向に並ぶラックギヤ50が形成されており、このラックギヤ50には駆動ユニット23に設けられた出力ピニオンギヤ51が噛み合わされている。
【0034】
レールブラケット25には2つのモータ固定部52,53が形成されている。これらのモータ固定部52,53は車両側固定部32,33と同様に、それぞれ押出し加工により形成されたフランジ部分に、例えばブランキングや切削加工などの2次加工を施すことによりレール部27と一体となって所定の形状に形成されている。そして、駆動ユニット23はモータ固定部52,53に固定されている。なお、このパワーバックドア機構15では、2次加工においてモータ固定部52,53の形状や位置を変更することにより、このレールブラケット25の仕様を容易に変更することができる。
【0035】
駆動ユニット23は電動モータ54を有しており、この電動モータ54はギヤケース55に固定されている。ギヤケース55はモータ固定ブラケット56とケース部57とに分割可能となっており、電動モータ54はモータ固定ブラケット56側に固定されるようになっている。また、モータ固定ブラケット56にはクラッチ収容部58が形成されており、電動モータ54の図示しない回転軸はこのクラッチ収容部58の内部に突出するようになっている。
【0036】
クラッチ収容部58には図示しない電磁クラッチが収容されており、電動モータ54の出力はこの電磁クラッチを介してクラッチ出力軸60から出力されるようになっている。この電磁クラッチとしては従来から知られた所謂摩擦式の電磁クラッチが用いられており、電動モータ54により回転駆動される図示しない駆動ディスクとクラッチ出力軸60と一体的に回転する図示しない従動ディスクおよび図示しないコイル部とを有している。そして、コイル部に電流を供給することにより、駆動ディスクと従動ディスクとを圧着させて電動モータ54の出力がクラッチ出力軸60に伝達される動力伝達状態とし、また、コイル部53への電力の供給を停止することにより、それぞれのディスク間の摩擦力を減少させて、電動モータ54の出力がクラッチ出力軸60に伝達されない動力遮断状態とすることができるようになっている。なお、符号61はクラッチ出力軸60を回転自在に支持するボールベアリングである。そして、クラッチ出力軸60には小径スパーギヤ62が固定されており、電磁クラッチが動力伝達状態となったときには電動モータ54の出力が小径スパーギヤ62に伝達されるようになっている。
【0037】
ギヤケース55の内部にはクラッチ出力軸60と平行となってピニオン軸63が回転自在に設けられており、このピニオン軸63には小径スパーギヤ62と噛み合う大径スパーギヤ64が固定されている。この大径スパーギヤ64は小径スパーギヤ62より大径に形成されており、小径スパーギヤ62と大径スパーギヤ64とによりクラッチ出力軸60の回転が減速してピニオン軸63に伝達されるようになっている。なお、符号65,66はピニオン軸63を回転自在に支持するボールベアリングである。
【0038】
また、ピニオン軸63には出力ピニオンギヤ51が固定されており、出力ピニオンギヤ51はピニオン軸63と一体的に回転するようになっている。このように、出力ピニオンギヤ51は電磁クラッチ、クラッチ出力軸60、小径スパーギヤ62、大径スパーギヤ64およびピニオン軸63とを介して電動モータ54によって回転駆動されるようになっている。そして、電動モータ54が正転すると出力ピニオンギヤ51は開方向に回転され、電動モータ54が逆転すると出力ピニオンギヤ51は閉方向に回転されるようになっている。
【0039】
ギヤケース55は、それぞれモータ固定ブラケット56側に設けられた取付部56a,56bとケース部57側に設けられた取付部57a,57bとを有しており、駆動ユニット23はこれらの取付部57a,57bにおいてモータ固定部52,53にねじ部材67,68により固定されている。つまり、電動モータ54はギヤケース55を介してモータ固定部52,53に固定されている。そして、出力ピニオンギヤ51はレールブラケット25の長手方向略中央部分においてレールブラケット25に隣接してアウターラック26のラックギヤ50に噛み合わされるようになっている。これにより、出力ピニオンギヤ51が開方向に回転するとアウターラック26は開方向に移動し、出力ピニオンギヤ51が閉方向に回転するとアウターラック26は閉方向に移動することになる。つまり、アウターラック26は駆動ユニット23に駆動されて、閉側ストローク端と開側ストローク端との間で往復動されるようになっている。
【0040】
出力ピニオンギヤ51とラックギヤ50との噛合い部分とレール部27のガイド面30a,30b,31a,31bには潤滑油が塗布されており、この潤滑油は、車両下方側に流れた際には上述の油受け溝42,43に流れ込むようになっている。これにより、潤滑油が天井トリム21の内側に漏れだして車両11を汚すことがないようになっている。
【0041】
制御ユニット24は制御信号を演算する図示しないマイクロプロセッサと、制御プログラム、演算式およびマップデータなどが格納される図示しないROMと、一時的にデータを格納する図示しないRAMなどを有しており、取り付けブラケット70を介してモータ固定部52とギヤケース55とに固定されている。そして、制御ユニット24は給電ライン71を介して電動モータ54と電磁クラッチに接続されるとともに図示しないバックドア開閉スイッチに接続されており、バックドア開閉スイッチからの指令信号にしたがって電動モータ54や電磁クラッチの作動を制御することができるようになっている。
【0042】
次に、このような構造のパワーバックドア機構15の作動について説明する。
【0043】
まず、図1に示すように、バックドア12が全閉状態となっているときにバックドア開閉スイッチが開側に投入されると電磁クラッチが動力伝達状態に切り換えられるとともに電動モータ54が正転を開始し、出力ピニオンギヤ51が開方向に回転駆動されてアウターラック26は閉側ストローク端から開側ストローク端に向かって移動することになる。そして、このアウターラック26の変位が連結ロッド16を介してバックドア12に伝達されてバックドア12は開方向へ作動し、アウターラック26が開側ストローク端に達したときにバックドア12は図2に示すように全開状態となる。
【0044】
一方、バックドア12が全開状態となっているときにバックドア開閉スイッチが閉側に投入されると、電磁クラッチが動力伝達状態に切り換えられるとともに電動モータ54が逆転して出力ピニオンギヤ51が閉方向に回転駆動され、アウターラック26は開側ストローク端から閉側ストローク端に向かって移動することになる。そして、このアウターラック26の変位が連結ロッド16を介してバックドア12に伝達されてバックドア12は閉方向へ作動し、アウターラック26が閉側ストローク端に達したときにバックドア12は図1に示すように全閉状態となる。
【0045】
このパワーバックドア機構15では、バックドア12を自動的に開閉する際には、レールブラケット25にバックドア12から連結ロッド16を介して荷重が加わることになる。しかし、このパワーバックドア機構15では、車両側固定部32,33とモータ固定部52,53とはレールブラケット25と一体に形成されているので、レールブラケット25の強度や剛性をバックドア12からの荷重に耐えうる十分なものとすることができる。
【0046】
このように、このパワーバックドア機構15では、車両側固定部32,33とモータ固定部52,53とはレールブラケット25と一体に形成されているので、このレールブラケット25の強度や剛性を増して、このパワーバックドア機構15の耐久性を向上させることができる。
【0047】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、前記実施の形態においては、アルミニウム材料を押出し加工することにより車両側固定部32,33およびモータ固定部52,53をレールブラケット25に一体に形成するようにしているが、これに限らず、他の加工方法にて形成するようにしてもよい。
【0048】
また、前記実施の形態においては、開閉部材は車両11の後端部に装着されたバックドア12とされているが、これに限らず、車両11に設けられている開閉部材であれば他の開閉部材に適用してもよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、レール部材の強度や剛性を増すことができるので、車両用自動開閉装置の耐久性を向上させることができる。
【0050】
また、本発明によれば、レール部材をアルミニウム材料の押出し加工により安価に形成することができるので、車両用自動開閉装置のコストを低減することができる。
【0051】
さらに、本発明によれば、2次加工においてレール部材の長さや車両側固定部、駆動手段固定部の形状や位置を変更することができるので、このレール部材の仕様を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるパワーバックドア機構を備えた車両の一部であって、バックドアが全閉状態のときを示す側面図である。
【図2】図1に示す車両の一部であって、バックドアが全開状態のときを示す側面図である。
【図3】図2に示すパワーバックドア機構の詳細を示す断面図である。
【図4】図3に示すアクチュエータユニットの詳細を示す正面図である。
【図5】図4に示すアクチュエータユニットの分解斜視図である。
【図6】図4におけるA−A線に沿う断面図である。
【符号の説明】
11 車両
12 バックドア
13 ルーフ部
14 ヒンジ
14a 開閉中心軸
15 パワーバックドア機構
16 連結ロッド
16a ロッド部
16b,16c 継手部
17 アクチュエータユニット
18 アーム
20 スタッド
21 天井トリム
21a 開口部
22 スライド機構
23 駆動ユニット
24 制御ユニット
25 レールブラケット
26 アウターラック
27 レール部
28 中空部
30,31 ガイド溝
30a,30b,31a,31b ガイド面
32,33 車両側固定部
34,35 車両側ブラケット
36,37 ねじ部材
40,41 キャップ
42,43 油受け溝
44,45 係合部
44a,44b,45a,45b 係合面
46,47 摺動シュー
48 スタッド
50 ラックギヤ
51 出力ピニオンギヤ
52,53 モータ固定部
54 電動モータ
55 ギヤケース
56 モータ固定ブラケット
56a,56b 取付部
57 ケース部
57a,57b 取付部
58 クラッチ収容部
60 クラッチ出力軸
61 ボールベアリング
62 小径スパーギヤ
63 ピニオン軸
64 大径スパーギヤ
65,66 ボールベアリング
67,68 ねじ部材
70 取り付けブラケット
71 給電ライン

Claims (3)

  1. 車両に開閉自在に装着された開閉部材を自動的に開閉する車両用自動開閉装置であって、
    連結ロッドを介して前記開閉部材に連結されたスライド部材と、
    前記スライド部材を直線往復動自在に案内するレール部材と、
    前記スライド部材に設けられたラックギヤに噛み合う出力ピニオンギヤを回転駆動する電動モータとを有し、
    前記電動モータが固定されるモータ固定部と前記車両に固定される車両側固定部とを前記レール部材と一体に形成したことを特徴とする車両用自動開閉装置。
  2. 請求項1記載の車両用自動開閉装置において、前記レール部材をアルミニウム材料を押出し加工して形成したことを特徴とする車両用自動開閉装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用自動開閉装置において、前記レール部材に軸方向に延びる中空部を形成したことを特徴とする車両用自動開閉装置。
JP2002369967A 2002-12-20 2002-12-20 車両用自動開閉装置 Expired - Fee Related JP4125949B2 (ja)

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