JP2004196203A - 自転車の盗難防止装置 - Google Patents
自転車の盗難防止装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004196203A JP2004196203A JP2002369569A JP2002369569A JP2004196203A JP 2004196203 A JP2004196203 A JP 2004196203A JP 2002369569 A JP2002369569 A JP 2002369569A JP 2002369569 A JP2002369569 A JP 2002369569A JP 2004196203 A JP2004196203 A JP 2004196203A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- input
- bicycle
- chain
- lock mechanism
- input unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Lock And Its Accessories (AREA)
Abstract
【課題】破壊されにくく、施錠忘れのない、自転車盗難防止装置の提供。
【解決手段】自転車の所有者が自転車から離れたときに入力する入力部と、前記入力部からの入力信号に応答してクランクからの動力を切断するロック機構と、前記入力部の入力を解除する解除部とからなる自転車盗難防止装置であり、前記ロック機構は、チェーン・ホイールに組み合わされた遊動輪と、入力部からの入力信号により作動するチェーン掛け替え装置とよりなり、入力部からの入力信号によりチェーンが遊動輪に連結し、クランクからの動力を切断する。
【選択図】 図4
【解決手段】自転車の所有者が自転車から離れたときに入力する入力部と、前記入力部からの入力信号に応答してクランクからの動力を切断するロック機構と、前記入力部の入力を解除する解除部とからなる自転車盗難防止装置であり、前記ロック機構は、チェーン・ホイールに組み合わされた遊動輪と、入力部からの入力信号により作動するチェーン掛け替え装置とよりなり、入力部からの入力信号によりチェーンが遊動輪に連結し、クランクからの動力を切断する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自転車の盗難防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自転車は乗りやすく、操作が簡便で、駐輪スペースも少なくてすむことから、通勤、通学、または買い物等に広く使用されている。その一方で、操作が簡単なことから、駐輪中に盗難に遭うことも多い。
【0003】
このような盗難を防止するために、ボックス型ロックや馬蹄型ロック等の自転車用ロックをフロントまたはリヤフォークに取り付け、車輪をロックすることが行われている。しかしこれらの自転車用ロックは構造が簡単なため、容易に破壊、またはロックの解除が行われる。このため、電子回路を有する精巧な自転車盗難防止装置等が開発されている(例えば、特許文献1ないし3参照。)。
【0004】
しかし前記の自転車盗難防止装置は、いずれも装置が自転車のハンドル等に外装されているため、破壊を防止することはできない。また、自転車の盗難は該防止装置の精度に拘らず、施錠忘れ等によることも多い。
【0005】
さらに、盗難等に遭遇した場合に、一定の警報が発せられる装置も開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献4。)。しかし自転車の盗難は永続的に所有する意図がなく、便宜一時的に無断借用し、目的を達した後は放置される場合が多い。そのため警報が発せられても、前記一時的な使用を防止することは困難である。そして、この放置された自転車は、所有者にはその所在が不明で、有効な探索手段がないために盗難に遭遇したとされる。さらに、所有者のない放置自転車は駅周辺や繁華街の交通を阻害し、市街の美化上からも社会問題となっている。しかし前記問題に対しては有効な解決は得られていない。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−305463号公報
【特許文献2】
特開平8−216947号公報
【特許文献3】
特開2000−62663号公報
【特許文献4】
国際公開第WO98/47757号パンフレット
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は破壊されにくく、施錠忘れのない、自転車盗難防止装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の自転車盗難防止装置は、自転車の所有者が自転車から離れたときに入力する入力部と、前記入力部からの入力信号に応答してクランクからの動力を切断するロック機構と、前記入力部の入力を解除する解除部とからなり、前記ロック機構は、チェーン・ホイールに組み合わされた遊動輪と、入力部からの入力信号により作動するチェーン掛け替え装置とよりなり、入力部からの入力信号によりチェーンが遊動輪に連結し、クランクからの動力を切断する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は前記の通り、入力部と、ロック機構と、解除部からなるものであるが、以下にその詳細を図1に基づき説明する。
【0010】
<入力部>
図1は本発明にかかわる自転車の概観図である。入力部は自転車の所有者が自転車から離れる時に入力できるものであれば,いかなる方式でもよいが、入力忘れを効果的に防止する観点からは、駐輪のためにスタンド10を所定の位置に立てたときに入力する方式が好ましい。なかでもスタンド10を所定の位置に立てたときにスタンドロック部12に設けられた入力ボタンの挿込みにより入力される方式や、スタンドを立てたときにスタンドに内装されたケース内のボールが落下することにより入力される方式が好ましい。構造が簡易で、入力部の破壊を効果的に防止することができる点から、入力ボタンの挿込による方式がより好ましい。前記入力部は、一旦入力されると、解除機構が作動するまでは入力が解除されないことが盗難防止の上から必要である。
【0011】
<ロック機構>
本発明のロック機構は、クランク22が回転しても、前記入力部の入力によりチェーン23および後部ギヤ24が作動せず、自転車の走行を不可能とするものである。具体的にはチェーン・ホイール(駆動輪)に組合された空転するチェーン・ホイール(遊動輪)と、前記入力部の入力によりチェーン位置をスライドさせるチェーン掛け替え装置からなり、前記入力部からの入力によりチェーンは駆動輪から遊動輪に掛け替わる。これによりクランクが回転しても、その動力は遊動輪により空転しチェーンおよび後部ギヤに伝達されず、自転車は走行することができない。チェーンの掛け替え装置はシートチューブ32に装着されたソレノイドのプランジャーの一端にチェーン掛け替え部を有してなり、入力部からの入力信号によりプランジャーが作動して、チェーン掛け替え部が駆動輪の上の位置から遊動輪の上の位置にスライドすることにより行われる。
【0012】
本発明のロック機構によれば、ロック機構が破壊されてもチェーンが弛み、チェーンはチェーン・ホイールに緊着せず自転車の走行は不可能となる。従って、従来のフロントまたはリヤフォークに取付けられたロック機構が、破壊により容易に走行が可能とはなるのとは異なり、「一時的な無断借用」を効果的に防止することができる。
【0013】
前記解除部は、前記スタンド入力部の入力を解除するもので、解除の方式としてはあらかじめ登録された記号等を入力することにより解除する公知の認識システムを用いることができる。盗窃者からの破壊から該解除部を保護するためには、該認識システムは車体を構成するパイプに内装され、認識システムの入力ボタンがパイプ外面に表出し、該ボタンの操作を認識するシステムが好ましい。
【0014】
なお、前記入力部、解除部、およびこれらを連結する連結コードとバッテリーは、盗窃者からの破壊から保護するために、車体を形成するパイプフレーム等に内蔵されていることが好ましい。
【0015】
【実施例】
以下に、本発明の具体例を実施例で示すが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
はじめに本発明の実施例にかかわる自転車盗難防止装置の概観を、図1を用いて説明する。
図1は自転車の全体図である。本実施例の入力部14はスタンド10のスタンドロック12に設けられたスイッチボタンとマイクロスイッチとにより構成されている。ロック機構20は、チェーン・ホイール(以下駆動輪という。)25に組み合わされた空転するチェーン・ホイール(以下遊動輪という。)と、シートチューブ32に装着されたスライド式のチェーン切替え装置により構成される。解除部はフレームのトップチューブ42に内装された認識システムからなり、該認識システムのプッシュボタン45がトップチューブ42上に形成される。バッテリー70はサドル72の内部、または下部に形成される。また、バッテリー70と、入力部11と、ロック機構20と、解除部40とを接続する回路は車体を構成するパイプ内に配置される。
【0016】
本実施例の入力部11の詳細を図2および図3に示す。図2はスタンド(一本足)10の全体図である。また図3は本実施例の入力部の内部構造を示す断面図である。入力部14はスタンドロック12に装着される。スタンドを立てることによりスタンド足13がスタンドロック12から突起した入力ボタン16を押圧すると、スイッチ片18aがマイクロスイッチ18と接触し、マイクロスイッチ18がオン状態になる。マイクロスイッチ18は電磁コイル19を有し、スタンド足13が走行位置まで戻されても解除部からの解除信号がない限り入力は解除されない。
【0017】
図4は本実施例のロック機構の全体を示す斜視図である。また、図5は本実施例のロック機構の正面図であるが、チェーンは図示されていない。本実施例のロック機構20は駆動輪25に組み合わされた遊動輪26と、スライド式のチェーン切替え装置30により構成される。遊動輪26はクランク22の動力を受け駆動する駆動部26bの外周に、遊動する遊動部26aが配置されてなる。駆動部26bと遊動部26aとの間の抵抗は、チェーン23からの負荷が小さいときは遊動部26aが駆動部と一体として回転するが、自転車に人が乗るほどの負荷がかかると空転する程度に調整される。
【0018】
チェーン切替え装置30はシートチューブ32に装着されるソレノイド34と、該ソレノイドのプランジャ34aの一端に形成されるチェーン切替え部35とよりなる。プランジャ34aが入力部11からの入力信号により作動することにより、チェーン切替え部35が駆動輪25の上の位置から遊動輪26の上の位置に移動する。その結果クランク22を回転させると、チェーン23は駆動輪25から遊動輪26に掛け替わり、クランク22からの動力は遊動輪26により空転しチェーン23には伝達されない。
【0019】
解除部はフレームのトップチューブ32に内装された認識システムからなり該認識システムのボタン43がトップチューブ上に形成される。
図6は本発明の実施例に係る自転車盗難防止装置の構成を示すブロック図である。45はプッシュボタンからなる暗唱番号入力部、46は暗唱番号の設定と解除を切り換える切換スイッチ、18は図3に示す入力部14におけるマイクロスイッチである。
【0020】
40は解除信号出力回路であり、暗唱番号入力部45とマイクロスイッチ18からの信号を入力するアンドゲート51と、切換スイッチ46とマイクロスイッチ18からの信号を入力するアンドゲート53と、アンドゲート51の出力信号をクロック入力に入力し更にアンドゲート53の出力信号をアップカウントとダウンカウントを決定するU/D入力に入力するアップダウンカウンタ55と、その出力信号をクロック入力に入力しマイクロスイッチ18からの信号をインバータ57を介してリセット入力Rに入力すると共にデータ入力DがHレベルに接続されたフリップフロップ(以下「FF」と略称する)59と、から構成されている。
【0021】
30は図4に示すロック機構であり、入力部および解除部の信号に応答してロック又はロック解除するものである。
【0022】
次に上記構成からなる本実施例の自転車盗難防止装置の動作を説明する。本実施例においては、スタンドを立てるとマイクロスイッチ18がオン状態になり、入力部からの信号がHレベルになると、その立ち上がりに同期してFF59の出力QがHレベルになる。このFF59からの出力QがHレベルになると、ロック機構30はソレノイドを作動させてチェーン切替え部を遊動輪の上の位置にセットし、クランクからの動力を遊動輪に伝え動力を切断する。
【0023】
本実施例におけるアップダウンカウンタ55は、そのU/D入力にHレベルの信号が印加されているときにアップカウントし、Lレベルの信号が印加されているときにダウンカウントするように設定されている。従って、マイクロスイッチ18がオン状態のときに切換スイッチ46をオン状態にすると、アンドゲート53の出力がHレベルになり、アップダウンカウンタ55はアップカウント、即ち暗唱番号設定状態になる。この状態のときに、暗唱番号入力部45を操作すると、アップダウンカウンタ55はその操作回数だけカウント値をアップカウントし、暗唱番号(即ち操作回数)を設定することができる。
【0024】
このアップダウンカウンタ55の出力Bは、カウント内容が零又は初期値になるとHレベルになるように設定されているため、そのカウントをアップカウントさせると出力BはLレベルになる。この状態において、アップダウンカウンタ55の出力がHレベルに立ち上がらなければFF59の出力QがHレベルになることはないので、スタンドを上げてもFF59の出力Qからの解除信号はHレベルにはならず、FF59の出力QはHレベルに保持される。従って、チェーン切換え部はロック状態の位置にあり、クランクからの動力はチェーンに伝達されない。
【0025】
上記のようにアップダウンカウンタ55に暗唱番号を設定し、その後ロックを解除するには、はじめに切換スイッチ46をオフ状態にする。これによりアンドゲート53が閉状態になり、アップダウンカウンタ55のU/D入力にLレベルの信号が印加されることになる。このため、アップダウンカウンタ55はダウンカウント、即ちロック装置の解除状態になる。ここで、暗唱番号入力部45を操作すると、アップダウンカウンタ55は設定された暗唱番号の数から操作回数だけダウンカウントすることになる。そして、暗唱番号入力部45の操作回数が暗唱番号設定時と等しくなると、アップダウンカウンタ55のカウント値が零又は初期値になり、その出力BがHレベルになる。アップダウンカウンタ55の出力信号がHレベルになると、その立ち上がりに同期してFF59はその出力QをHレベルにする。このようにFF59からの解除信号がHレベルになると、これをリセット入力Rに入力するFF59はリセットされ、その出力Qからの出力をLレベルにする。これにより、ロック機構30はロックを解除し、チェーン切換え部を駆動輪の上の位置に移動する。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、駐輪のためにスタンドを立てると、自動的に自転車はロック状態になり施錠忘れがなく、ロック状態の自転車はクランクからの動力を駆動輪に伝達できないため「一時的な無断借用」を確実に防止することができる。また入力部、および解除部は破壊から効果的に保護される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自転車盗難防止装置の概観を示す説明図である。
【図2】スタンド(一本足)の全体図である。
【図3】本実施例の入力部の内部構造を示す断面図である。
【図4】本実施例のロック機構を示す斜視図である。
【図5】本実施例のロック機構を示す正面図である。
【図6】本実施例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 スタンド
12 スタンドロック
13 スタンド足
14 入力部
16 入力ボタン
18 マイクロスイッチ
20 ロック機構
22 クランク
25 チェーン・ホイール(駆動輪)
26 空転するチェーン・ホイール(遊動輪)
30 チェーン切換え部
32 シートチューブ
34 ソレノイド
35 チェーン切換え部
40 解除信号出力回路
45 暗証番号入力部
46 切換えスイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、自転車の盗難防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自転車は乗りやすく、操作が簡便で、駐輪スペースも少なくてすむことから、通勤、通学、または買い物等に広く使用されている。その一方で、操作が簡単なことから、駐輪中に盗難に遭うことも多い。
【0003】
このような盗難を防止するために、ボックス型ロックや馬蹄型ロック等の自転車用ロックをフロントまたはリヤフォークに取り付け、車輪をロックすることが行われている。しかしこれらの自転車用ロックは構造が簡単なため、容易に破壊、またはロックの解除が行われる。このため、電子回路を有する精巧な自転車盗難防止装置等が開発されている(例えば、特許文献1ないし3参照。)。
【0004】
しかし前記の自転車盗難防止装置は、いずれも装置が自転車のハンドル等に外装されているため、破壊を防止することはできない。また、自転車の盗難は該防止装置の精度に拘らず、施錠忘れ等によることも多い。
【0005】
さらに、盗難等に遭遇した場合に、一定の警報が発せられる装置も開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献4。)。しかし自転車の盗難は永続的に所有する意図がなく、便宜一時的に無断借用し、目的を達した後は放置される場合が多い。そのため警報が発せられても、前記一時的な使用を防止することは困難である。そして、この放置された自転車は、所有者にはその所在が不明で、有効な探索手段がないために盗難に遭遇したとされる。さらに、所有者のない放置自転車は駅周辺や繁華街の交通を阻害し、市街の美化上からも社会問題となっている。しかし前記問題に対しては有効な解決は得られていない。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−305463号公報
【特許文献2】
特開平8−216947号公報
【特許文献3】
特開2000−62663号公報
【特許文献4】
国際公開第WO98/47757号パンフレット
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は破壊されにくく、施錠忘れのない、自転車盗難防止装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の自転車盗難防止装置は、自転車の所有者が自転車から離れたときに入力する入力部と、前記入力部からの入力信号に応答してクランクからの動力を切断するロック機構と、前記入力部の入力を解除する解除部とからなり、前記ロック機構は、チェーン・ホイールに組み合わされた遊動輪と、入力部からの入力信号により作動するチェーン掛け替え装置とよりなり、入力部からの入力信号によりチェーンが遊動輪に連結し、クランクからの動力を切断する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は前記の通り、入力部と、ロック機構と、解除部からなるものであるが、以下にその詳細を図1に基づき説明する。
【0010】
<入力部>
図1は本発明にかかわる自転車の概観図である。入力部は自転車の所有者が自転車から離れる時に入力できるものであれば,いかなる方式でもよいが、入力忘れを効果的に防止する観点からは、駐輪のためにスタンド10を所定の位置に立てたときに入力する方式が好ましい。なかでもスタンド10を所定の位置に立てたときにスタンドロック部12に設けられた入力ボタンの挿込みにより入力される方式や、スタンドを立てたときにスタンドに内装されたケース内のボールが落下することにより入力される方式が好ましい。構造が簡易で、入力部の破壊を効果的に防止することができる点から、入力ボタンの挿込による方式がより好ましい。前記入力部は、一旦入力されると、解除機構が作動するまでは入力が解除されないことが盗難防止の上から必要である。
【0011】
<ロック機構>
本発明のロック機構は、クランク22が回転しても、前記入力部の入力によりチェーン23および後部ギヤ24が作動せず、自転車の走行を不可能とするものである。具体的にはチェーン・ホイール(駆動輪)に組合された空転するチェーン・ホイール(遊動輪)と、前記入力部の入力によりチェーン位置をスライドさせるチェーン掛け替え装置からなり、前記入力部からの入力によりチェーンは駆動輪から遊動輪に掛け替わる。これによりクランクが回転しても、その動力は遊動輪により空転しチェーンおよび後部ギヤに伝達されず、自転車は走行することができない。チェーンの掛け替え装置はシートチューブ32に装着されたソレノイドのプランジャーの一端にチェーン掛け替え部を有してなり、入力部からの入力信号によりプランジャーが作動して、チェーン掛け替え部が駆動輪の上の位置から遊動輪の上の位置にスライドすることにより行われる。
【0012】
本発明のロック機構によれば、ロック機構が破壊されてもチェーンが弛み、チェーンはチェーン・ホイールに緊着せず自転車の走行は不可能となる。従って、従来のフロントまたはリヤフォークに取付けられたロック機構が、破壊により容易に走行が可能とはなるのとは異なり、「一時的な無断借用」を効果的に防止することができる。
【0013】
前記解除部は、前記スタンド入力部の入力を解除するもので、解除の方式としてはあらかじめ登録された記号等を入力することにより解除する公知の認識システムを用いることができる。盗窃者からの破壊から該解除部を保護するためには、該認識システムは車体を構成するパイプに内装され、認識システムの入力ボタンがパイプ外面に表出し、該ボタンの操作を認識するシステムが好ましい。
【0014】
なお、前記入力部、解除部、およびこれらを連結する連結コードとバッテリーは、盗窃者からの破壊から保護するために、車体を形成するパイプフレーム等に内蔵されていることが好ましい。
【0015】
【実施例】
以下に、本発明の具体例を実施例で示すが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
はじめに本発明の実施例にかかわる自転車盗難防止装置の概観を、図1を用いて説明する。
図1は自転車の全体図である。本実施例の入力部14はスタンド10のスタンドロック12に設けられたスイッチボタンとマイクロスイッチとにより構成されている。ロック機構20は、チェーン・ホイール(以下駆動輪という。)25に組み合わされた空転するチェーン・ホイール(以下遊動輪という。)と、シートチューブ32に装着されたスライド式のチェーン切替え装置により構成される。解除部はフレームのトップチューブ42に内装された認識システムからなり、該認識システムのプッシュボタン45がトップチューブ42上に形成される。バッテリー70はサドル72の内部、または下部に形成される。また、バッテリー70と、入力部11と、ロック機構20と、解除部40とを接続する回路は車体を構成するパイプ内に配置される。
【0016】
本実施例の入力部11の詳細を図2および図3に示す。図2はスタンド(一本足)10の全体図である。また図3は本実施例の入力部の内部構造を示す断面図である。入力部14はスタンドロック12に装着される。スタンドを立てることによりスタンド足13がスタンドロック12から突起した入力ボタン16を押圧すると、スイッチ片18aがマイクロスイッチ18と接触し、マイクロスイッチ18がオン状態になる。マイクロスイッチ18は電磁コイル19を有し、スタンド足13が走行位置まで戻されても解除部からの解除信号がない限り入力は解除されない。
【0017】
図4は本実施例のロック機構の全体を示す斜視図である。また、図5は本実施例のロック機構の正面図であるが、チェーンは図示されていない。本実施例のロック機構20は駆動輪25に組み合わされた遊動輪26と、スライド式のチェーン切替え装置30により構成される。遊動輪26はクランク22の動力を受け駆動する駆動部26bの外周に、遊動する遊動部26aが配置されてなる。駆動部26bと遊動部26aとの間の抵抗は、チェーン23からの負荷が小さいときは遊動部26aが駆動部と一体として回転するが、自転車に人が乗るほどの負荷がかかると空転する程度に調整される。
【0018】
チェーン切替え装置30はシートチューブ32に装着されるソレノイド34と、該ソレノイドのプランジャ34aの一端に形成されるチェーン切替え部35とよりなる。プランジャ34aが入力部11からの入力信号により作動することにより、チェーン切替え部35が駆動輪25の上の位置から遊動輪26の上の位置に移動する。その結果クランク22を回転させると、チェーン23は駆動輪25から遊動輪26に掛け替わり、クランク22からの動力は遊動輪26により空転しチェーン23には伝達されない。
【0019】
解除部はフレームのトップチューブ32に内装された認識システムからなり該認識システムのボタン43がトップチューブ上に形成される。
図6は本発明の実施例に係る自転車盗難防止装置の構成を示すブロック図である。45はプッシュボタンからなる暗唱番号入力部、46は暗唱番号の設定と解除を切り換える切換スイッチ、18は図3に示す入力部14におけるマイクロスイッチである。
【0020】
40は解除信号出力回路であり、暗唱番号入力部45とマイクロスイッチ18からの信号を入力するアンドゲート51と、切換スイッチ46とマイクロスイッチ18からの信号を入力するアンドゲート53と、アンドゲート51の出力信号をクロック入力に入力し更にアンドゲート53の出力信号をアップカウントとダウンカウントを決定するU/D入力に入力するアップダウンカウンタ55と、その出力信号をクロック入力に入力しマイクロスイッチ18からの信号をインバータ57を介してリセット入力Rに入力すると共にデータ入力DがHレベルに接続されたフリップフロップ(以下「FF」と略称する)59と、から構成されている。
【0021】
30は図4に示すロック機構であり、入力部および解除部の信号に応答してロック又はロック解除するものである。
【0022】
次に上記構成からなる本実施例の自転車盗難防止装置の動作を説明する。本実施例においては、スタンドを立てるとマイクロスイッチ18がオン状態になり、入力部からの信号がHレベルになると、その立ち上がりに同期してFF59の出力QがHレベルになる。このFF59からの出力QがHレベルになると、ロック機構30はソレノイドを作動させてチェーン切替え部を遊動輪の上の位置にセットし、クランクからの動力を遊動輪に伝え動力を切断する。
【0023】
本実施例におけるアップダウンカウンタ55は、そのU/D入力にHレベルの信号が印加されているときにアップカウントし、Lレベルの信号が印加されているときにダウンカウントするように設定されている。従って、マイクロスイッチ18がオン状態のときに切換スイッチ46をオン状態にすると、アンドゲート53の出力がHレベルになり、アップダウンカウンタ55はアップカウント、即ち暗唱番号設定状態になる。この状態のときに、暗唱番号入力部45を操作すると、アップダウンカウンタ55はその操作回数だけカウント値をアップカウントし、暗唱番号(即ち操作回数)を設定することができる。
【0024】
このアップダウンカウンタ55の出力Bは、カウント内容が零又は初期値になるとHレベルになるように設定されているため、そのカウントをアップカウントさせると出力BはLレベルになる。この状態において、アップダウンカウンタ55の出力がHレベルに立ち上がらなければFF59の出力QがHレベルになることはないので、スタンドを上げてもFF59の出力Qからの解除信号はHレベルにはならず、FF59の出力QはHレベルに保持される。従って、チェーン切換え部はロック状態の位置にあり、クランクからの動力はチェーンに伝達されない。
【0025】
上記のようにアップダウンカウンタ55に暗唱番号を設定し、その後ロックを解除するには、はじめに切換スイッチ46をオフ状態にする。これによりアンドゲート53が閉状態になり、アップダウンカウンタ55のU/D入力にLレベルの信号が印加されることになる。このため、アップダウンカウンタ55はダウンカウント、即ちロック装置の解除状態になる。ここで、暗唱番号入力部45を操作すると、アップダウンカウンタ55は設定された暗唱番号の数から操作回数だけダウンカウントすることになる。そして、暗唱番号入力部45の操作回数が暗唱番号設定時と等しくなると、アップダウンカウンタ55のカウント値が零又は初期値になり、その出力BがHレベルになる。アップダウンカウンタ55の出力信号がHレベルになると、その立ち上がりに同期してFF59はその出力QをHレベルにする。このようにFF59からの解除信号がHレベルになると、これをリセット入力Rに入力するFF59はリセットされ、その出力Qからの出力をLレベルにする。これにより、ロック機構30はロックを解除し、チェーン切換え部を駆動輪の上の位置に移動する。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、駐輪のためにスタンドを立てると、自動的に自転車はロック状態になり施錠忘れがなく、ロック状態の自転車はクランクからの動力を駆動輪に伝達できないため「一時的な無断借用」を確実に防止することができる。また入力部、および解除部は破壊から効果的に保護される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自転車盗難防止装置の概観を示す説明図である。
【図2】スタンド(一本足)の全体図である。
【図3】本実施例の入力部の内部構造を示す断面図である。
【図4】本実施例のロック機構を示す斜視図である。
【図5】本実施例のロック機構を示す正面図である。
【図6】本実施例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 スタンド
12 スタンドロック
13 スタンド足
14 入力部
16 入力ボタン
18 マイクロスイッチ
20 ロック機構
22 クランク
25 チェーン・ホイール(駆動輪)
26 空転するチェーン・ホイール(遊動輪)
30 チェーン切換え部
32 シートチューブ
34 ソレノイド
35 チェーン切換え部
40 解除信号出力回路
45 暗証番号入力部
46 切換えスイッチ
Claims (4)
- 入力部と、ロック機構と、解除部を有する自転車盗難防止装置において、
前記ロック機構がクランクからの動力を切断し、チェーンおよび駆動輪にクランクからの動力が伝達されないことを特徴とする自転車盗難防止装置。 - 前記ロック機構が、チェーン・ホイールに組み合わされた遊動輪と、入力部からの入力信号により作動するチェーン掛け替え装置とよりなる請求項1に記載の自転車盗難防止装置。
- 前記入力部がスタンドロックに装着され、スタンド足を立てたときに入力する請求項1及び請求項2に記載の自転車盗難防止装置。
- 前記解除部が車体を構成するパイプに内装された認識システムによりなる請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の自転車盗難防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002369569A JP2004196203A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 自転車の盗難防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002369569A JP2004196203A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 自転車の盗難防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004196203A true JP2004196203A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32765753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002369569A Pending JP2004196203A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 自転車の盗難防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004196203A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108974195A (zh) * | 2018-06-07 | 2018-12-11 | 肇庆高新区徒瓦科技有限公司 | 一种共享单车损坏监控装置 |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002369569A patent/JP2004196203A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108974195A (zh) * | 2018-06-07 | 2018-12-11 | 肇庆高新区徒瓦科技有限公司 | 一种共享单车损坏监控装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8294559B2 (en) | Vehicle control device for emergency control of vehicle | |
US5404735A (en) | Padlock with built-in anti-theft alarm device | |
JP2008260399A (ja) | 電動アシスト自転車 | |
US12015434B2 (en) | Security systems and communication networks for electric bicycles | |
DE602004015080D1 (de) | Diebstahlschutzvorrichtung für fahrrad-lenkstange | |
US3673562A (en) | Anti-theft devices for motorcycles, bicycles and the like | |
KR101615680B1 (ko) | 자전거용 잠금장치 | |
JP2004196203A (ja) | 自転車の盗難防止装置 | |
JP4733449B2 (ja) | イグニッションスイッチ装置 | |
CN206753265U (zh) | 用于锁具的开关机构以及锁具和车辆 | |
CN109843649B (zh) | 用于车辆的车把的位置和致动感测设备 | |
JP2005313773A (ja) | 車両の盗難防止システム、車両の盗難防止方法 | |
JPH11157474A (ja) | 盗難防止装置付き電動自転車 | |
CN207208267U (zh) | 一种自行车锁 | |
JPS6320283A (ja) | 二輪車のステアリングロツク装置 | |
KR101540279B1 (ko) | 오토바이 도난 방지 장치 | |
CN201136479Y (zh) | 牌照防盗锁 | |
JPH08333941A (ja) | 盗難防止装置 | |
JP2006213306A (ja) | 車両盗難防止装置 | |
JP2006096328A (ja) | ステアリングロック装置 | |
JP4733451B2 (ja) | イグニッションスイッチ装置 | |
KR200384062Y1 (ko) | 잠금장치가 내장된 자전거 | |
KR0126074Y1 (ko) | 자동차 도난방지용 키록구조 | |
JPH08333942A (ja) | 錠装置 | |
WO2018192577A1 (zh) | 用于锁具的开关机构以及锁具和车辆 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20051109 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20051128 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060330 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |