JP2004193065A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタハウジングの半嵌合状態を防止する。
【解決手段】スライダ40に設けたカム溝44の終端部44E近傍には、フォロアピン17がカム溝44を終端部44E側へ向かうにつれて両ハウジング10,20を離間方向に変位させる戻し部44Dが形成されている。両ハウジング10,20の嵌合の終盤において、両ハウジング10,20間に内圧の上昇によって離間方向の力が作用すると、その力がスライダ40を前進位置側へ引き込むように作用するため、スライダ40が途中位置で止められることが防止され、従って両ハウジング10,20が半嵌合状態で放置されるのを防止することができる。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カム機構を介して嵌合・離脱されるコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のコネクタの一例として、特許文献1に開示されたようなスライダ式のコネクタが知られている。このものは、図16に示すように、互いに嵌合される一対のコネクタハウジングのうちの一方のコネクタハウジング1に、カム溝2を有するスライダ3が嵌合方向とは交差する方向の進退可能に設けられるとともに、他方のコネクタハウジング(図示せず)にカム溝2と係合可能なフォロワピンが突設された構造となっている。カム溝2には、始端部2Aから終端部2B側へ向かうにつれて嵌合方向の奥側(同図の矢線方向)へ向かうような傾斜が付けられている。両コネクタハウジングの嵌合に際しては、まずスライダ3が後退位置にある状態で両コネクタハウジングを浅く嵌合してフォロアピンをカム溝2の入口に臨ませ、続いてスライダ3を前進させると、フォロアピンがカム溝2を終端部2B側へ変位しつつ両コネクタハウジングが互いに引き寄せられ、フォロアピンがカム溝2の終端部2Bに至ったところで両コネクタハウジングが正規嵌合状態となる。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第6113407号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種のコネクタにおいては、特に両コネクタハウジングの嵌合の終盤ではスライダ3の押し込みに際して相応の抵抗を受けるため、押し込み作業を途中で停止してしまい、両コネクタハウジングが正規嵌合に至らない半嵌合状態で放置される場合があり得る。また、正規に嵌合された状態でも両コネクタハウジング間に離間方向の力が作用すると、スライダ3を後退位置側へ戻しつつ両コネクタハウジングが離間してしまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、コネクタハウジングが半嵌合状態になるのを防止するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための請求項1の発明に係るコネクタは、互いに嵌合される一対のコネクタハウジングのうちの一方のコネクタハウジングには、カム溝を有するスライダが前記両コネクタハウジングの嵌合方向に対して交差する方向に進退可能に設けられるとともに、他方のコネクタハウジングには前記カム溝と係合可能なフォロアピンが設けられ、前記フォロアピンが前記カム溝の始端部に係合された後、前記スライダの操作に伴って前記フォロアピンが前記カム溝の終端部まで変位されることで両コネクタハウジングが正規嵌合状態に至るようにしたコネクタにおいて、前記カム溝の終端部近傍には、前記フォロアピンが前記カム溝を前記終端部側へ向かうにつれて前記両コネクタハウジングを離間方向に変位させる戻し部が形成されているところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、正規嵌合状態において両コネクタハウジング間に形成される内部空間がシール部材によって気密状態に閉塞される構成としたところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用および効果】
請求項1の発明によれば、カム溝の終端部近傍に戻し部を設けたことで、両コネクタハウジングの嵌合の終盤において、両コネクタハウジング間に離間方向の力が作用すると、その力がスライダを引き込むように作用するため、スライダが途中位置で止められることが防止され、もって両コネクタハウジングが半嵌合状態で放置されるのを防止することができる。
また、正規嵌合状態において、両コネクタハウジングが離間方向に引っ張られた場合でも、フォロアピンがカム溝における終端部側の縁部に押し付けられるのみであるから、フォロアピンがスライダを押し戻して両コネクタハウジングが離間することを確実に防止できる。
【0008】
請求項2の発明によれば、防水タイプのコネクタの場合には、両コネクタハウジングの嵌合が深まるに従って内圧が高まることから、嵌合終盤にフォロアピンが戻し部に進入すると、スライダが強い力で引き込まれるため、スライダが途中位置で止められることをより確実に防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態を図1から図15を参照して説明する。
この実施形態では、スライダによるてこ機能を利用して嵌合・離脱を助勢する形式のコネクタを例示しており、図1及び図2に示すように、互いに嵌合される雄側のコネクタハウジング10(以下、雄ハウジングという)と、雌側のコネクタハウジング20(以下、雌ハウジングという)とを備え、この雌ハウジング20にスライダ40が装着されるようになっている。
【0010】
雄ハウジング10は合成樹脂製であって、図3にも示すように、横長のブロック状をなす本体部11の前面に小フード部12が突設された形状となっている。この雄ハウジング10における小フード部12の奥面からは、その正面から見た右端の領域に、図示4本の大雄端子14Lが格子状に配されて突設されているとともに、残りの領域には、小雄端子14Sが、図示14本ずつの列となって3段に分かれて突設されている。
【0011】
雌ハウジング20は同じく合成樹脂製であって、図4にも示すように、上記した雄ハウジング10の小フード部12内に嵌合可能な扁平なタワー部21の回りに、小フード部12の外側に嵌合可能な大フード部22が設けられた形状となっている。タワー部21の外周の奥側には、小フード部12の内周に弾性的に密着可能なシールリング23(本発明の「シール部材」に相当)が嵌着されている。また、タワー部21の前部には、有底筒状のキャップ24が外嵌されて、これによりシールリング23が抜け止め状態となっている。大フード部22の上面と下面とには、それぞれ所定間隔を開けてカバー部25が形成されており、両カバー部25と大フード部22の上下の面との間に、後記するスライダ40の摺動板41が挿通される挿通路26が形成されている。この挿通路26は、左右両面に開口しているのに対して、前後両面は塞がれている。
【0012】
タワー部21の内部には、図4に示すように、その正面から見た左端の領域に、大雌端子27L(詳細には図示しないが、以下に示す小雌端子27Sより大型であり、大まかな構成は小雌端子27Sと同様である)が収容される4個の大キャビティ28Lが、大雄端子14Lと対応して格子状の配置で形成されているとともに、残りの領域には、小雌端子27Sが収容される小キャビティ28Sが、小雄端子14Sと対応するようにして、14個ずつの列となって3段に分かれて形成されている。各キャビティ28L,28Sは、前後に開放するとともに、小キャビティ28Sについては、その前方が前記したキャップ24に覆われることで、小雌端子27Sの前止まりがなされている。なお、キャップ24の前面には、4個の大キャビティ28Lの周壁の前端部が嵌合される嵌合孔29と、各小キャビティ28Sに対応した位置に設けられて各小雄端子14Sが挿通される端子挿通孔30とが開口されている。
【0013】
大小の各雌端子27L,27Sの前部には、内側に弾性接触片(図示せず)を備えた筒状の端子接続部31が形成され、ここへ前方から相手の雄端子14L,14Sが差し込まれると、弾性接触片がその雄端子14L,14Sに弾性的に接触することで電気的な接続が取られるようになっている。また、各雌端子27L,27Sの後部には、バレル部32が設けられ、ここに電線33の端末部とその周囲に嵌着されたゴム栓34(本発明の「シール部材」に相当)とが圧着されている。ゴム栓34は、その外周がキャビティ28L,28S後部の内周面に弾性的に密着可能となっている。
【0014】
大キャビティ28Lの底面には、大雌端子27Lに一次係止する大ランス36Lが撓み変形可能に設けられている一方、小キャビティ28Sの天井面には、小雌端子27Sに一次係止する小ランス36Sが同じく撓み変形可能に設けられている。タワー部21の正面から見た右側面には、図6に示すようにリテーナ差込口37が開口され、大小の雌端子27L,27Sをそれぞれ二重係止するリテーナ38が差し込み可能とされている。
すなわちリテーナ38がリテーナ差込口37に挿入されると、まず係止突部39(小雌端子27S用のみを図2に図示)が対応するキャビティ28L,28Sの手前側に退避した仮係止位置に保持され、この状態で雌端子27L,27Sが対応するキャビティ28L,28S内に挿入され、所定位置まで押し込まれると、ランス36L,36Sによって一次係止される。続いて、リテーナ38がさらに押し込まれて本係止位置に保持されると、係止突部39が対応するキャビティ28L,28S内に進入して、そのキャビティ28L,28Sに挿入された雌端子27L,27Sに係止することで、抜け止め状態に二重係止するようになっている。
【0015】
雌ハウジング20にはスライダ40が装着されるようになっている。このスライダ40は、雌ハウジング20と同様に合成樹脂製ではあるが、雌ハウジング20とは異なった色の合成樹脂材により成形されている。スライダ40は、図8及び図9に示すように、一対の摺動板41の基端側同士を連結板42で繋いだ門形形状に形成され、両摺動板41を雌ハウジング20の上下の挿通路26に挿通しつつ左右いずれかの側面側から差し込み装着されるようになっている。
両摺動板41には、カム溝44が形成されている。カム溝44は、摺動板41の先端側から長さ方向の中央部にわたり、詳しくは後述するが、全体としては、幅方向の後縁に向けて次第に傾いた傾斜状に形成されている。このカム溝44の始端部44Aには、摺動板41の前縁に直角に開口した入口45が連設されている。
【0016】
これに対して雄ハウジング10側では、図1ないし図3に示すように、小フード部12の上下両面における前縁に寄った位置で、横幅方向の中央部に、上記したカム溝44に係合可能なフォロワピン17が立てられている。また、雌ハウジング20における上下の挿通路26の前面板26Aには、図4に示すように、その横幅方向の中央部に、フォロワピン17の進入を許容する通孔47が開口されている。
【0017】
スライダ40の両摺動板41における基端側の外面には、スライダ40を抜き差し操作する際に利用する掴み部50が形成されている。一方、雌ハウジング20における上下のカバー部25の左右両端部には、図5に示すように、スライダ40の掴み部50を嵌めて逃がす逃がし溝52が形成されている。
【0018】
スライダ40の両摺動板41には、図8及び図9に示すように、カム溝44の長さ方向のほぼ中央部に対応する位置で、かつ後縁に寄った位置に、抜止片54が形成されている。この抜止片54は、摺動板41の基端側を向いて片持ち状に延設されて撓み変形可能となっており、突出端の外面側に突部55が形成されている。さらに両摺動板41には、抜止片54と連結板42とのほぼ中央の位置で、かつ後縁に寄った位置に、ロック片56が形成されている。このロック片56は、摺動板41の基端側を向いて片持ち状に延設されて撓み変形可能となっており、延出端の外面側にロック爪57が形成されている。なお、抜止片54の突部55は、延出端側の面が抜止片54の延出方向に対してほぼ直交する面となっているのに対し、ロック片56のロック爪57は、図10にも示すように、延出端側の面が抜止片54の延出方向に対して直交する面よりも少し傾斜したテーパ面57Aとなっている。
【0019】
一方、雌ハウジング20におけるカバー部25には、図1に示すように、その後縁に沿った位置の長さ方向の中央部に長溝60が形成されている。この長溝60内には、抜止片54の突部55が移動自由に嵌合可能であって、長さ方向の両端部で表面側が塞がれており、その塞がれた部分の内面に、図7及び図10に示すように、抜止片54の突部55及びロック片56のロック爪57が落ち込んで係合可能な係止孔61が形成されている。この係止孔61においては、左右方向の外側には垂直な係止面61Aが形成され、その反対側にはなだらかな傾斜面61Bが形成されている。
そして、スライダ40が例えば雌ハウジング20の挿通路26に図1の左側から挿通され、抜止片54の突部55が、長溝60における同図の左側の端縁の係止孔61に落ち込むことで、スライダ40は抜け止め状態で後退位置に保持される。この後退位置では、カム溝44の入口45が雌ハウジング20の通孔47に整合した状態となる。
【0020】
一方、連結板42が雌ハウジング20の左側面に当たるまで押し込まれたところが前進位置であって、この前進位置では、図5に示すように、ロック片56のロック爪57が係止孔61に嵌まってロックされるようになっている。ここで、係止孔61の係止面61Aに対しロック爪57のテーパ面57Aが係止した状態となることでいわゆるセミロック機構が構成され、即ちその状態からスライダ40に対し後退位置側へ所定以上の力が作用した場合には、ロック片56が撓んで係止状態が解除されるようになっている。
なお、スライダ40を雌ハウジング20の右側面側から装着した場合も、上記と同様の作用を呈するので、重複した説明は省略する。すなわち、コネクタの配設位置によって、スライダ40の差し込み作業等がしやすい方を左右選択することができる。
【0021】
雌ハウジング20における上下のカバー部25には、スライダ40が正規に後退位置にあるか否かを確認するための確認窓65が開口されている。確認窓65は詳細には、図1に示すように長方形に形成され、上記した長溝60よりも少し手前の位置で、かつカバー部25の長さ方向の中央部に形成されている。
そして、スライダ40が後退位置にある場合に限って、摺動板41おけるカム溝44の始端部44Aの奥側の縁の部分67が、確認窓65の全面に臨み、後退位置よりも前にあるときにはカム溝44の一部が確認窓65に臨む設定となっている。これは、スライダ40が右側から装着された場合も同様である。
【0022】
さて、カム溝44は、上記した入口45に連なる始端部44Aにて傾斜が少し急に形成され、この始端部44Aに連なって直線部44Bが形成されている。この直線部44Bは、始端部44Aより傾斜が緩く、奥側へ向かうにつれて嵌合方向の後側へ向かうような傾斜が付けられ、全体として傾斜がほぼ一定であり、カム溝44の大部分を占めている。直線部44Bの後端が頂点部44Cとされ、ここでカム溝44が折れ曲がって、その先に戻し部44Dが連なって形成されている。戻し部44Dは、図13にも示すように、頂点部44Cからカム溝44の終端部44Eまでの間の領域に設けられ、直線部44Bに比べると長さが短く終端部44Eのごく近傍のみに設けられ、終端部44E側へ向かうにつれて嵌合方向の前方へ向かうような傾斜が付けられている。より詳しくは、図11に拡大して示すように、戻し部44Dの手前側の縁部の傾斜角αは、スライダ40の変位方向(左右方向)に対して約7度に設定されている。
【0023】
本実施形態は上記のような構造であって、続いてその作用を説明する。
雌ハウジング20側では、各キャビティ28L,28Sに後方から雌端子27L,27Sが挿入されて、ゴム栓34によってキャビティ28L,28Sの後部が閉塞される。そして、リテーナ38により各雌端子27L,27Sが二重に抜け止めされて収容される。
それとともに、雌ハウジング20にスライダ40が予め装着される。スライダ40は例えば雌ハウジング20の左側面側から挿通路26に挿入されて、一気に前進位置まで押し込まれる。図5及び図10に示すように、ロック片56のロック爪57が係止孔61に弾性的に嵌まることで前進位置に保持される。
【0024】
雌ハウジング20は、スライダ40を前進位置に装着した状態で、雄ハウジング10との嵌合作業現場へと搬入される。そして、両ハウジング10,20を嵌合することに先立ち、スライダ40が後退位置へ戻される。その場合は、スライダ40の上下の掴み部50を引くと、ロック片56がロック爪57のテーパ面57Aに案内されて内方に撓み変形することでロック爪57が係止孔61から抜け、ロックが解除されるから、そのままスライダ40を引っ張る。この間、抜止片54が長溝60に沿って戻り、突部55が係止孔61に落ち込んだところで引っ張りを停止すると、スライダ40が図1に示す後退位置に保持された状態となる。
【0025】
スライダ40が正規に後退位置に戻されたら、図1の矢線に示すように、雄ハウジング10が雌ハウジング20の大フード部22内に嵌合される。それに伴い、雄ハウジング10側のフォロワピン17が通孔47を通ってカム溝44の入口45に進入し、さらに雄ハウジング10を押し込むと、図11に示すように、フォロワピン17が始端部44Aの奥側の縁部(同図の上側の縁部)を押すことにより、その傾斜に倣ってスライダ40が前進位置に向けて所定寸法移動する。これにより、フォロワピン17がカム溝44に入り込んだ状態となり、このことは併せて、フォロワピン17が始端部44Aの手前側の側縁に引っ掛かることで、雄ハウジング10の外れ止めが図られる。
【0026】
続いて、スライダ40を前進位置に向けて押し込む。これにより主にカム溝44の手前側の縁部がフォロワピン17を押すことによって、フォロアピン17が始端部44A及び直線部44Bに沿って変位し、雄ハウジング10が次第に雌ハウジング20側に引き込まれる。両ハウジング10,20の嵌合が深まっていくと、シールリング23の外周が撓み変形を伴いつつ小フード部12の内周に密着し摺接する。このため、両ハウジング10,20の内部空間が気密状態になり、両ハウジング10,20が接近するにつれて、次第に内圧が高まってそれが両ハウジング10,20の離間方向への付勢力となり、その結果スライダ40にかかる抵抗が増大していく。
【0027】
両ハウジング10,20がより接近すると、各雄端子14L,14Sが相手の雌端子27L,27Sの端子接続部31内に差し込まれ、弾性接触片がその雄端子14L,14Sに弾性的に接触して互いに摺動する。そして、フォロアピン17がカム溝44の頂点部44Cに至ったところで、両ハウジング10,20が最も深く嵌合した状態となる。このとき、両ハウジング10,20の内圧が最大になり、従ってスライダ40にかかる抵抗も最大となる(図12及び図13の二点鎖線参照)。
【0028】
その状態からスライダ40がさらに押し込まれると、フォロアピン17が頂点部44Cを越えて戻し部44Dに進入し、フォロアピン17が戻し部44Dを終端部44E側へ変位し、両ハウジング10,20が次第に離間方向へ変位する。このとき、両ハウジング10,20間の内圧による付勢力が、両ハウジング10,20を互いに離間方向に押圧して、スライダ40を引き込むように作用する。その結果、スライダ40にかかる抵抗が急激に低下し、慣性力が加わってスライダ40は勢いよく前進位置まで押し込まれる。スライダ40が前進位置まで押し込まれると、既述したように、ロック片56のロック爪57が係止孔61に嵌まってスライダ40がロックされる(図10参照)。このようにして、図13に示すようにフォロワピン17がカム溝44の終端部44Eに到達し、図14及び図15に示すように雄雌のハウジング10,20が正規に嵌合された状態となる。
【0029】
上記したように、両ハウジング10,20の嵌合の終盤において、両ハウジング10,20間に離間方向の力が作用すると、スライダ40を引き込むように作用するため、スライダ40が終端部44Eに至らない途中位置のままで止められることが防止される。なお、両ハウジング10,20間における離間方向の力の要因として、上記した両ハウジング10,20間の内圧の他には、例えば電線33にかかる引っ張り力や、あるいは両ハウジング10,20間に配されたシール部材の弾力などが考えられる。
また、両ハウジング10,20の嵌合状態において、例えば電線33が後方に引っ張られたり、あるいは温度変化に起因する内圧の上昇などの原因で両ハウジング10,20間に離間方向の力が作用した場合には、フォロアピン17がカム溝44における終端部44E側の縁部に押し付けられるだけであるから、フォロアピン17がスライダ40を後退位置側へ押し戻して両ハウジング10,20が外れることはない。
【0030】
両ハウジング10,20の嵌合を外すには、図14及び図15の状態からスライダ40の掴み部50を引くと、ロック片56が撓み変形してロックが解除されるから、引き続いてスライダ40を引っ張る。すると、フォロアピン17がカム溝44の戻し部44Dを頂点部44C側へ向かうとともに、両ハウジング10,20が一旦嵌合が深まる側へ変位する。そして、フォロアピン17が頂点部44Cを越えると、主にカム溝44の奥側の縁部がフォロワピン17を押すことによって、雄ハウジング10が次第に雌ハウジング20から離間する方向に押し出される。スライダ40が後退位置まで引き戻されると、フォロワピン17はカム溝44の入口45まで戻されるため、続いて、雄ハウジング10を引っ張れば、フォロワピン17を通孔47を通して手前に抜きつつ、雄ハウジング10を雌ハウジング20から外すことができる。
【0031】
以上説明したように本実施形態によれば、カム溝44の終端部44E近傍に戻し部44Dを設けたことで、両ハウジング10,20の嵌合の終盤において、両ハウジング10,20間に離間方向の力が作用すると、その力がスライダ40を前進位置側へ引き込むように作用するため、スライダ40が途中位置で止められることが防止され、従って両ハウジング10,20が半嵌合状態で放置されるのを防止することができる。
また、正規嵌合状態において、両ハウジング10,20が離間方向に引っ張られた場合でも、フォロアピン17がカム溝44における終端部44E側の縁部に押し付けられるのみであるから、フォロアピン17がスライダ40を押し戻して両ハウジング10,20が離間することを確実に防止できる。
さらに、上記のように防水タイプのコネクタの場合には、両ハウジング10,20の嵌合が深まるに従って内圧が高まることから、嵌合終盤にフォロアピン17が戻し部44Dに進入すると、スライダ40が強い力で引き込まれるため、スライダ40が途中位置で止められることをより確実に防止できる。
【0032】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)スライダが雄ハウジング側に装着されるようになっていてもよい。
(2)非防水タイプのコネクタにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る雌雄のハウジングの嵌合前の平面図
【図2】その縦断面図
【図3】雄ハウジングの正面図
【図4】雌ハウジングの正面図
【図5】スライダを前進位置に組み付けた状態の雌ハウジングの平面図
【図6】その側面図
【図7】雌ハウジングの背面図
【図8】スライダの底面図
【図9】その縦断面図
【図10】ロック片が係止孔に係合した状態を示す部分拡大平断面図
【図11】雌雄のハウジングの初期嵌合状態を示す一部切欠平面図
【図12】雌雄のハウジングが最も深く嵌合した状態を示す一部切欠平面図
【図13】カム溝の終端部付近を示す部分拡大平面図
【図14】正規嵌合状態を示す一部切欠平面図
【図15】その縦断面図
【図16】従来のコネクタを示す分解斜視図
【符号の説明】
10…雄ハウジング(他方のコネクタハウジング)
17…フォロワピン
20…雌ハウジング(一方のコネクタハウジング)
23…シールリング(シール部材)
34…ゴム栓(シール部材)
40…スライダ
44…カム溝
44A…始端部
44D…戻し部
44E…終端部

Claims (2)

  1. 互いに嵌合される一対のコネクタハウジングのうちの一方のコネクタハウジングには、カム溝を有するスライダが前記両コネクタハウジングの嵌合方向に対して交差する方向に進退可能に設けられるとともに、他方のコネクタハウジングには前記カム溝と係合可能なフォロアピンが設けられ、前記フォロアピンが前記カム溝の始端部に係合された後、前記スライダの操作に伴って前記フォロアピンが前記カム溝の終端部まで変位されることで両コネクタハウジングが正規嵌合状態に至るようにしたコネクタにおいて、
    前記カム溝の終端部近傍には、前記フォロアピンが前記カム溝を前記終端部側へ向かうにつれて前記両コネクタハウジングを離間方向に変位させる戻し部が形成されていることを特徴とするコネクタ。
  2. 正規嵌合状態において両コネクタハウジング間に形成される内部空間がシール部材によって気密状態に閉塞される構成としたことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
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