JP2004192863A - 水素ガス収容容器、燃料電池自動車及び水素ガス収容容器管理システム - Google Patents

水素ガス収容容器、燃料電池自動車及び水素ガス収容容器管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】既存の水素供給設備を利用して、電気自動車に迅速且つ容易に水素を供給することができる水素収容容器、水素収容容器を備えた燃料電池自動車、水素収容容器提供システム、水素収容容器管理システム、水素収容容器管理方法を提供すること。
【解決手段】水素ガスを充填するための水素ガス充填部103と、充填された水素ガスを収容する容器本体110と、前記収容された水素ガスを燃料電池装置210に供給するための連結供給部102と、を備え、前記連結供給部が前記燃料電池装置に対して着脱可能な構成となっていると共に、前記水素ガス収容容器全体100も前記燃料電池装置に対して着脱可能な構成となっている水素ガス収容容器100である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素ガスを充填する水素ガス収容容器、燃料電池自動車及び水素ガス収容容器管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、低公害で環境保全に優れた電気自動車の利用が活発に推進されている。しかし、このような電気自動車は一般に蓄電池を動力源としているため、走行し続けるには、この蓄電池に充電するための充電設備が必須である。
したがって、この充電設備等のインフラが整備できる領域内でのみ電気自動車の利用を図ることができるシステムとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、次世代の電気自動車の動力源として、いわゆる燃料電池が注目を集めている。この燃料電池は、従来のように充電する必要はないが、水素及び酸素から電力を直接発生させるため、水素を燃料電池自動車へ供給する必要がある。
この水素は、現在特定の工業用用途のみに用いられており、その供給設備も僅かなため、これらの供給設備のみでは、すべての燃料電池自動車に水素を供給できないという問題があった。
また、燃料電池自動車に直接、水素を供給する水素供給設備を新たに設置するのでは、膨大な経費と時間等が必要なため、迅速に燃料電池自動車の利用を促進できないという問題もあった。
【0004】
本発明は、以上の点に鑑み、既存の水素供給設備を利用して、燃料電池自動車に迅速且つ容易に水素を供給することができる水素収容容器、水素収容容器を備えた燃料電池自動車、水素収容容器提供システム、水素収容容器管理システム、水素収容容器管理方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的は、請求項1の発明によれば、水素ガスを充填するための水素ガス充填部と、充填された水素ガスを収容する容器本体と、前記収容された水素ガスを燃料電池装置に供給するための連結供給部と、を備える水素ガス収容容器であって、前記連結供給部が前記燃料電池装置に対して着脱可能な構成となっていると共に、前記水素ガス収容容器全体も前記燃料電池装置に対して着脱可能な構成となっていることを特徴とする水素ガス収容容器により達成される。
【0006】
請求項1の構成によれば、前記連結供給部が前記燃料電池装置に対して着脱可能となっていると共に、前記水素ガス収容容器全体も前記燃料電池装置に対して着脱可能な構成となっている。
したがって、前記燃料電池装置が前記水素ガス収容容器に充填されている水素ガスを一定量使用し、水素ガス収容容器に水素ガスを再充填する必要があるときは、前記水素ガス収容容器を前記燃料電池装置から取り外し、水素ガスが充填されている水素ガス収容容器を取り付けることになる。
このため、燃料電池装置と水素ガス供給設備とを近づけることなく、燃料電池装置に水素ガスを供給することができ、水素ガスの供給が極めて容易となる。
また、前記連結供給部が前記燃料電池装置に対して着脱可能となっているので、前記水素ガス収容容器の取り外しの際、前記連結供給部を取り外すことで、安全且つ容易に前記水素ガス収容容器の取り外し作業を行うことができる。
【0007】
好ましくは、請求項2の発明によれば、請求項1の構成において、前記容器本体を覆うように形成される保護容器が備えられていると共に、前記容器本体は、前記保護容器に対して緩衝手段を介して配置されていることを特徴とする水素ガス収容容器である。
【0008】
請求項2の構成によれば、前記容器本体を覆うように形成される保護容器が備えられているので、前記容器本体を前記燃料電池装置から取り外し、又は取り付ける際、この容器本体を覆っている前記保護容器と共に取り外し、又は取り付けることになる。
したがって、作業者は前記容器本体に触れることなく作業できるので極めて安全に前記容器本体の着脱作業を行うことができる。
また、前記容器本体は、前記保護容器に対して緩衝手段を介して配置されている。したがって、前記容器本体が前記保護容器と共に移動等で落下等し、前記容器本体に衝撃が加えられても、前記緩衝手段により前記容器本体が保護されることになり、前記容器本体に対して傷等の損傷が生じ難い構成となっている。
このため、水素ガスを収容している前記容器本体を安全に移動等させることができる。
【0009】
好ましくは、請求項3の発明によれば、請求項2の構成において、前記燃料電池装置が燃料電池自動車に備えられると共に、前記保護容器をこの燃料電池自動車に配置し固定するための固定手段が前記保護容器及び/又は前記燃料電池自動車に形成されていることを特徴とする水素ガス収容容器である。
請求項3の構成によれば、前記保護容器をこの燃料電池自動車に配置し固定するための固定手段が前記保護容器及び/又は前記燃料電池自動車に形成されているので、前記固定手段によって前記水素ガス収容容器を前記燃料電池自動車に容易に配置し固定することができる。
【0010】
好ましくは、請求項4の発明によれば、請求項2又は請求項3の構成において、前記保護容器に水素ガスと反応して発色する発色手段が設けられていることを特徴とする水素ガス収容容器である。
請求項4の構成によれば、前記保護容器に水素ガスと反応して発色する発色手段が設けられているので、前記容器本体から水素ガスが漏洩すると前記発色手段が発色する。したがって、前記水素ガス収容容器を交換等する作業者等に、水素ガスの漏洩を直ちに知らせることができる。
このため、水素ガスの漏洩による事故等を未然に防ぐことができる。
【0011】
好ましくは、請求項5の発明によれば、請求項2乃至請求項4のいずれかの構成において、前記保護容器に自他容器識別管理手段が設けられていることを特徴とする水素ガス収容容器である。
請求項5の構成によれば、前記保護容器に自他容器識別管理手段が設けられているので、前記水素ガス収容容器を前記燃料電池装置から取り外して、他の燃料電池装置に取り付けても、この自他容器識別管理手段に管理することによって、当該水素ガス収容容器の履歴等を一元的に管理することができる。したがって、現在、法律により水素の収容容器については登録が義務付けられ、登録された水素の収容容器については3年毎の再検査が義務づけられているが、上述のように前記水素ガス収容容器の履歴等を一元的に管理することで、この水素の収容容器の法上の再検査を確実に実施することができることにもなる。
これにより、前記容器本体の老朽化等により生じる水素ガスの漏洩等を未然に防ぐことができる。
【0012】
好ましくは、請求項6の発明によれば、請求項2乃至請求項5のいずれかの構成において、前記水素ガス充填部が、前記保護容器によって覆われていると共に、前記保護容器には鍵が設けられていることを特徴とする水素ガス収容容器である。
請求項6の構成によれば、前記水素ガス充填部が、前記保護容器によって覆われているので、前記水素ガス充填部を一般の利用者が誤って操作等することがなく不測の事態を未然に防ぐことが出来る。
また、前記保護容器には鍵が設けられているので、より確実に一般利用者が前記水素ガス充填部を操作等するのを防ぐことができる。
【0013】
好ましくは、請求項7の発明によれば、請求項1乃至請求項6のいずれかの構成において、前記容器本体に充填される水素ガスが高圧水素ガスであり、この容器本体には、その圧力を減圧して前記水素ガスを前記連結供給部に導く減圧手段が設けられていることを特徴とする特徴とする水素ガス収容容器である。
請求項7の構成によれば、前記容器本体には高圧水素ガスが充填されるが、この高圧水素ガスは前記減圧手段によって減圧された後、前記連結供給部に導かれる。
したがって、前記連結供給部における水素ガスは高圧ではないので、前記連結供給部を前記燃料電池装置に装着するのが容易となる。また、前記連結供給部における不測の事態での水素ガスの漏洩の危険性を未然に回避することができる。
【0014】
好ましくは、請求項8の発明によれば、請求項7の構成において、前記容器本体には、前記連結供給部への高圧水素ガスの供給を強制的に遮断することができる過流防止手段が形成されていることを特徴とする水素ガス収容容器である。
請求項8の構成によれば、前記容器本体には前記連結供給部への高圧水素ガスの供給を強制的に遮断することができる過流防止手段が形成されているので、高圧水素ガスの漏洩による不測の事故等を未然に防ぐことができる。
【0015】
好ましくは、請求項9の発明によれば、請求項1乃至請求項8のいずれかの構成において、前記容器本体がアルミ合金ライナー及び繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastic)で形成されていることを特徴とする水素ガス収容容器である。
請求項9の構成によれば、前記容器本体が繊維強化プラスチック(FRP)により形成されているため、前記容器本体を鋼製容器に比べて軽くすることができる。
したがって、前記水素ガス収容容器を前記燃料電池装着側に対して着脱し易く、さらに、軽量性を発揮して、前記水素ガス収容容器を搬送等し易くなる。
【0016】
好ましくは、請求項10の発明によれば、請求項1乃至請求項9のいずれかの構成において、前記連結供給部が、水素ガスを前記燃料電池装置に直接的に供給する供給口と、この供給口の前記燃料電池装置に対する相対的位置を自在に変更すると共に、この供給口に対して水素ガスを導くフレキシブル管と、を有することを特徴とする水素ガス収容容器である。
請求項10の構成によれば、前記供給口の前記燃料電池装置に対する相対的位置を自在に変更すると共に、この供給口に対して水素ガスを導くフレキシブル管と、を有する。したがって、前記供給口との接続位置が異なる複数の燃料電池装置に対しても同一の水素ガス収容容器を装着することができるので、水素ガス収容容器を様々な燃料電池装置に適用することができる。
【0017】
前記目的は、請求項11の発明によれば、燃料電池装置と、この燃料電池装置に水素ガスを供給するための複数の水素ガス収容容器と、を有する燃料電池自動車であって、前記複数の水素ガス収容容器と前記燃料電池装置とを開閉可能に接続するための弁部と、前記水素ガス収容容器内の水素ガスの圧力を計測する圧力計測手段と、前記弁部を開閉させる弁部開閉手段と、前記圧力計測手段により計測された水素ガスの圧力に基づいて前記弁部開閉手段を制御する弁部開閉手段制御部と、を備えることを特徴とする燃料電池自動車により達成される。
【0018】
請求項11の構成によれば、前記弁部開閉手段で前記複数の水素ガス収容容器のうち一の水素ガス収容容器の弁部を開状態とし、他の水素ガス収容容器の弁部を閉状態とすることができる。そして、前記圧力計測手段で前記弁部が開状態の水素ガス収容容器の水素ガスの圧力を計測し、その圧力が一定の範囲となったとき、前記弁部開閉手段制御部が前記弁部開閉手段を動作させ、当該水素ガス収容容器の弁部を閉状態とし、他の一の水素ガス収容容器の弁部を開状態とする。
これにより、水素ガス収容容器の交換が適切且つ迅速に行われると共に、ガスの欠乏により燃料電池自動車が停止してしまうのを未然に防ぐことができる。
【0019】
好ましくは、請求項12の発明によれば、請求項11の構成において、前記燃料電池自動車の位置情報を取得するための携帯端末装置と、前記水素ガス収容容器の供給所の位置情報を格納する供給所位置情報格納手段と、前記水素ガス収容容器内の水素ガスの圧力値によって前記燃料電池自動車が走行できる距離に関する燃費データを格納した燃費データ格納手段と、前記圧力計測手段から入手した圧力値と、前記燃費データに基づいて可能航続距離を演算する可能航続距離演算部と、この可能航続距離演算部で演算された可能航続距離を、前記携帯端末装置から取得した前記燃料電池自動車の位置情報を中心に定め、その可能航続距離内に存在する前記供給所の位置を前記供給所位置情報格納手段より取得する供給所位置情報検索部と、前記供給所位置情報検索部で検索された供給所の位置を利用者に表示する表示部と、を有することを特徴とする燃料電池自動車である。
【0020】
請求項12の構成によれば、前記可能航続距離演算部で演算された可能航続距離を、前記携帯端末装置から取得した前記燃料電池自動車の位置情報を中心に定め、その可能航続距離内に存在する前記供給所の位置を前記供給所位置情報格納手段より取得する供給所位置情報検索部と、前記供給所位置情報検索部で検索された供給所の位置を利用者に表示する表示部と、を有する。
したがって、利用者は自己の燃料電池自動車の可能航続距離内の水素ガス収容容器の交換をするための供給所の位置を知ることができるので、水素ガスの欠乏で燃料電池自動車が停止してしまうのを未然に防ぐことができる。
【0021】
好ましくは、請求項13の発明によれば、請求項12に構成において、利用者が前記表示部に表示された供給所を特定し、当該供給所に関する通信データを前記携帯端末に入力する入力部を有することを特徴とする燃料電池自動車である。請求項13の構成によれば、利用者が前記表示部に表示された供給所を特定し、当該供給所に関する通信データを前記携帯端末に入力する入力部を有する。したがって、利用者が特定した供給所に対して前記携帯端末より予め連絡をすることができるので、供給所は円滑に前記水素ガス収容容器の交換をすることができる。
【0022】
前記目的は、請求項14の発明によれば、燃料電池自動車に対して着脱可能な水素ガス収容容器に設けられた自他容器識別管理手段に格納された情報を読み取る読み取り手段と、この読み取られた情報を外部に発信すると共に、この自他容器識別管理手段に関する情報を受信する端末側情報送受信手段と、を有する端末装置と、前記端末装置の前記情報送受信手段によって発信された情報を受信すると共に、前記端末装置に対して情報を発信する管理側情報送受信手段と、前記自他容器識別管理手段の情報に基づいて当該水素ガス収容容器に関する情報データを格納する情報データ格納手段と、前記情報データ格納手段に格納されている前記情報データを検索する情報検索手段と、を有する管理装置と、を備える水素ガス収容容器管理システムにより達成される。
【0023】
請求項14の構成によれば、燃料電池自動車に対して着脱可能な水素ガス収容容器に設けられた自他容器識別管理手段に格納された情報を前記端末装置の前記読み取り手段で読み取り、前記端末側情報送受信手段により前記管理装置に発信される。
そして、前記管理装置の前記管理側情報送受信手段で受信され、前記情報データ格納手段に格納されると共に、当該自他容器識別管理手段に関する情報データを前記情報検索手段が検索し取得する。
そして、この情報データを前記管理側情報送受信手段を介して前記端末装置に発信する。したがって、各水素ガス収容容器の情報を前記管理装置で一元的に管理できると共に、前記各端末装置も前記管理装置が有する各水素ガス収容容器の情報を入手できる。
【0024】
このため、一の水素ガス収容容器が転々流通しても、その利用回数等の情報を端末装置で確認することができる。したがって、現在、法律により水素の収容容器については登録が義務付けられ、登録された水素の収容容器については3年毎の再検査が義務づけられているが、上述のように前記水素ガス収容容器の履歴等を一元的に管理することで、この水素の収容容器の法上の再検査を確実に実施することができることにもなる。
これにより、老朽化等による水素ガスの漏洩等を未然に防止で、各利用者が安心して利用できる水素ガス収容容器管理システムとなる。
【0025】
好ましくは、請求項15の発明によれば、請求項14の構成において、前記端末側情報送受信手段と前記管理側情報送受信手段とは、インターネット網を介して情報の送受信を行う構成となっていることを特徴とする水素ガス収容容器管理システムである。
請求項15の構成によれば、前記端末側情報送受信手段と前記管理側情報送受信手段とは、インターネット網を介して情報の送受信を行う構成となっているので、利用者は前記端末装置としてパーソナルコンピュータ(PC)で容易に前記水素ガス収容容器の履歴情報等を入手することができる。したがって、利用者が利用し易い水素ガス収容容器管理システムとなる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0027】
(カセット式水素容器供給システム10について)
図1は、本発明の実施の形態に係る、カセット式水素容器供給システム10の構成を示す概略図である。
図1に示すように、カセット式水素容器供給システム10は、水素ガス生産装置11、水素ガス充填装置12、GSカセット管理装置13、カセット式水素容器100a等を備えている。
【0028】
(水素ガス生産装置11について)
水素ガス生産装置11は、水素ガスの生産装置であって、例えば製鉄所、石油製造所等に設けられている。具体的には、これら製鉄所や石油製造所の製鉄や石油の精錬等の工程で発生する水素を格納等する構成となっている。
このように水素ガスが製鉄等の工程で発生する施設としては、現在、全国に38箇所程度存在し、これらの施設に水素ガス生産装置11を配置することで、新規に水素ガス生産設備を建設等することなく水素ガスを供給することができる。このため、既存の施設を利用することで安価に水素ガスを供給することができることになる。
そして、製造された水素ガスは、高圧水素ガスとして図1に示す水素ガス充填装置12に搬送等されることになる。
【0029】
(水素ガス充填装置12について)
水素ガス充填装置12は、上述の水素ガス生産装置11から搬送された高圧水素ガスを貯蔵すると共に、水素ガス収容容器であるカセット式水素容器100a等に高圧水素ガスを供給する。
具体的には、この水素ガス充填装置12は、従来の天然ガス等の充填所に用いられている天然ガスをボンベを充填する装置である。したがって、従来の設備をそのまま用いることができるので、新たに新規の水素ガス充填装置を建設等する必要がないので安価に水素ガス充填装置12を配置することができる。
【0030】
(ガソリンスタンド(GS)カセット管理装置13について)
GSカセット管理装置13は、例えばガソリンスタンドに設置され、カセット式水素容器100a等の管理をするものである。具体的には、カセット式水素容器100a等に備えられている自他容器識別管理手段であるIDチップ101に記録されている情報を管理等する。詳細については後述する。
なお、本実施の形態では一例としてガソリンスタンドに設置された場合を示すが、本発明はこれに限らず、規制等が緩和されることを条件にスーパーマーケットやコンビニエンスストア等に設置しても構わない。
また、各カセット式水素容器100a等は、各ガソリンスタンドが保有する。そして、カセット式水素容器100a等は、図1の水素ガス充填装置12で高圧水素ガスが充填され、その後、ガソリンスタンドで、図1に示す各燃料電池自動車200に提供されることになる。
【0031】
また、このとき、カセット式水素容器100a等は着脱可能なため、燃料電池自動車200内の使用済みのカセット式水素容器100a等と、水素が充填されたカセット式水素容器100a等とが交換されることになる。そして、この交換された使用済みのカセット式水素容器100a等は、図1の水素ガス充填装置12で再び水素が充填され、ガソリンスタンドで管理されることになる。
【0032】
(燃料電池自動車200の構成の概略について)
先ず、燃料電池自動車200の構成の概略を説明し、その後、詳細に構成等を説明する。
図2は、図1の燃料電池自動車200の主な構成を示した概略図である。
図2に示すように、燃料電池自動車200は、燃料電池装置210と、この燃料電池装置210に水素ガスを供給するための複数、例えば3個のカセット式水素容器100a、100b、100cを有している。
この燃料電池装置210には、前記3個のカセット式水素容器100a等と燃料電池装置210とを開閉可能に接続するための弁部である電磁弁250a等を有している。
また、燃料電池装置210は、電磁弁250a等を開閉させる弁部開閉手段である切替手段270と、カセット式水素容器100内の水素ガスの圧力を計測する圧力計測手段であるカセット側圧力計360a等により計測された水素ガスの圧力に基づいて切替手段270を制御する弁部開閉手段制御部である切替手段制御部221(図3参照)とを有している。
【0033】
したがって、切替手段270で3個のカセット式水素容器100のうち一のカセット式水素容器100aの電磁弁250aを開状態とし、他のカセット式水素容器100b、100cの電磁弁250b、250cを閉状態とすることができる。
そして、カセット側圧力計360a等で電磁弁250aが開状態のカセット式水素容器100aの水素ガスの圧力を計測し、その圧力が一定の範囲(許容範囲)となったとき、切替手段制御部221が切替手段270を動作させ、カセット式水素容器100aの電磁弁250aを閉状態とし、他の一のカセット式水素容器100bの電磁弁250bを開状態とする。
これにより、カセット式水素容器100a等の交換が適切且つ迅速に行われると共に、水素ガスの欠乏により燃料電池自動車200が停止してしまうのを未然に防ぐことができる。
【0034】
また、燃料電池自動車200には、図2に示すように、燃料電池自動車200の位置情報を取得するための携帯端末装置である携帯電話300を有している。この携帯電話300は、基地局310、311、312等と交信することによって自己の位置を緯度及び経度の情報に基づいて把握することができる。
また、図3に示すように燃料電池装置制御部220には、カセット式水素容器100の供給所であるガソリンスタンドの位置情報を格納する供給所位置情報格納手段であるガソリンスタンド位置情報データベース222を有している。
そして、カセット式水素容器100内の上述の水素ガスの圧力値によって燃料電池自動車200が走行できる距離に関する燃費データを格納した燃費データ格納手段である自車の燃費データに関するデータベース223を有している。
【0035】
さらに、カセット側圧力計360a等から入手した圧力値と、この自車の燃費データに関するデータベース223の燃費データに基づいて可能航続距離を演算する可能航続距離演算部224を有している。
また、この可能航続距離演算部224で演算された可能航続距離を、前記携帯電話300から取得した燃料電池自動車200の位置情報を中心に定め、その可能航続距離内に存在する前記ガソリンスタンドの位置をガソリンスタンド位置情報データベース222より取得する供給所位置情報検索部であるガソリンスタンド位置情報検索部226も有している。
なお、ガソリンスタンド位置情報データベース222は、図3に示す位置情報取得部227を介して携帯電話300から位置情報を取得する構成となっている。
さらに、前記ガソリンスタンド位置情報検索部226で検索されたガソリンスタンドの位置を表示する表示部280を有している。
【0036】
したがって、利用者である例えば燃費電池自動車200の利用者は、自己の燃料電池自動車200の可能航続距離内におけるカセット式水素容器100a等の交換をするためのガソリンスタンドの位置を知ることができるので、カセット式水素容器100a等内の水素ガスの欠乏で燃料電池自動車200が停止してしまうのを未然に防ぐことができる。
【0037】
また、燃料電池自動車200には、利用者が図3の表示部280に表示されたガソリンスタンドを特定し、当該ガソリンスタンドに関する通信データを携帯電話300に入力する入力部290をしている。
したがって、利用者が入力部290でガソリンスタンドを特定すると、このガソリンスタンドに対して携帯電話300より予め連絡がいくので、当該ガソリンスタンドは円滑にカセット式水素容器100の交換をすることができる。
【0038】
(燃料電池自動車200の詳細な構成等について)
以上が燃料電池自動車200の構成等の概略であるが、以下、燃料電池自動車200の構成等を更に詳細に説明する。
図3に示すように、燃料電池装置210は、カセット式水素容器100a、100b、100cと接続するための充填用ノズル211a、211b、211cを例えば3個、備えている。この充填用ノズル211a等は、後述するようにカセット式水素容器100a等のガス充填口102a等と共に連結供給部の一部を成すものである。
これら3個の充填用ノズル211a、211b、211cのそれぞれには、図3に示すように電磁弁250a、250b、250cがそれぞれ配置されている。
この電磁弁250a等は、電気巻線に電流を流すことにより、電磁石の磁力で開閉する構造となっており、この開閉によりカセット式水素容器100a等内の水素ガスを燃料電池装置210側に供給したり、その供給を停止したりする構成となっている。
【0039】
このような電磁弁250a等は、図2に示す切替手段270と接続されており、この切替手段270によって電磁弁250a等が開閉する構成となっている。すなわち、各カセット式水素容器100a、100b、100cには、付属するカセット側圧力計360a、360b、360cが形成されている。そして、カセット式水素容器100a等の消費順は、カセット式水素容器100a、100b、100cの順番となっている。昇順、あるいは降順として全てのカセット式水素容器100a等が順番に消費されることとし、特定のカセット式水素容器100a等のみが消費されないように配慮する。
このように消費順を決めることにより、カセット側圧力計360aが所定の圧力を下回って、供給の終了を判断し、自動的にカセット式水素容器100bに切り替えられる。
以下、同様に、切り替えられたカセット式水素容器100bのカセット側圧力計360bが供給の終了を判断し、カセット式水素容器100cに切り替えられる。この間、水素の残量が利用者に警告され、3番目のカセット式水素容器100cの供給終了前に、カセット式水素容器100a及び100bといった空のカセットが交換され、カセット式水素容器100cの次にカセット式水素容器100a、そしてカセット式水素容器100b、さらには、カセット式水素容器100cと順次消費が円滑に行なうことができる。
また、圧力計は、図2に示すように二次側圧力計260を燃料電池装置210側に配置しても良い。
【0040】
燃料電池装置駆動部240は、水素ガスの供給を受けて発電し電気モータを駆動し、自動車を動かす構成となっている。
また、燃料電池装置制御部220は、コンピュータ等より成っている。
【0041】
(燃料電池装置制御部220について)
この燃料電池装置制御部220のハード構成は、例えばバスを介してCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等が配置されている。
バスはすべてのデバイスを接続する機能を有し、アドレスやデータパスを有する内部バスである。
CPUは、所定のプログラムの処理を行う他、バスに接続されたROM等を制御している。ROMは、上記プログラムや各種情報等を格納している。
ROMは、書き換え可能な不揮発性メモリであるFLASH ROMを含んでいても良い。このようなFLASH ROMは、例えばネットワークを通じてダウンロードされたデータ等が格納される。
RAMは、上記プログラム処理中のメモリの内容を対比したり、プログラムを実行するためのエリアとしての機能を有する。
【0042】
また、このバスには、電源用のデバイスである、電源ユニットが配置されている。そして、図2の表示部280である例えばディスプレイや情報の入力部290である例えばキーボード等の動作のためのデバイスである、表示デバイスコントローラやキーコントローラマトリックス180もバスに配置されている。
【0043】
図3は図2の燃料電池装置制御部220のソフト構成を示す概略ブロック図である。
図3に示すように、カセット式水素容器100は可能航続距離演算部224と切替手段制御部221とに接続され、水素ガスの圧力値をこれらに入力するようになっている。
【0044】
(切替手段制御部221等について)
切替手段制御部221は、図3に示すように、交換値データベース225と接続されている。この交換値データベース225には、後述する燃料電池装置210の水素ガスの許容最低圧力に関するデータ、すなわちカセット式水素容器100a等の交換をすべき水素ガスの圧力データが格納されている。
このため、切替手段制御部221は、この交換値データベース225のデータと前記カセット側圧力計360a等が計測した圧力に基づいて切替手段270を動作させる構成となっている。
【0045】
具体的には、切替手段270で3個のカセット式水素容器100a、100b、100cのうちの一のカセット式水素容器100aの電磁弁250aのみ開状態として、水素ガスを図2の燃料電池装置駆動部240に供給する。このとき、この水素ガスによって燃料電池装置駆動部240が動作し、自動車は電気モータ等で走行する。
このとき、他の2つのカセット式水素容器100b、100cの電磁弁250b、250cは閉状態となっており、内部の水素ガスが燃料電池装置駆動部240に供給されない構成となっている。
その後、当該カセット式水素容器100a内の圧力はカセット側圧力計360a等で計測され、その値は切替手段制御部221に入力される。この切替手段制御部221では、カセット側圧力計360a等の値が燃料電池装置210の許容最低圧力を下回るか否かをモニターする。なお、この許容最低圧力のデータは、交換値データベース225より入力される。
【0046】
そして、当該カセット式水素容器100a内の水素ガスの圧力が、許容最低圧力を下回ったと判断すると、切替手段制御部221は、切替手段270を介し、カセット式水素容器100aの電磁弁250aを閉状態にする。
また、同時に、この2個のカセット式水素容器100b、100cの一方の例えばカセット式水素容器100bの電磁弁250bを開状態にする。
このため、燃料電池装置駆動部240へ連続して一定圧力以上の水素ガスを供給し続けることができるので、水素ガスの欠乏で燃料電池自動車200が停止等するのを未然に防ぐことができる。
この2個目のカセット式水素容器100bの圧力が低下した際も同様に、電磁弁250bの開閉によって、3個目のカセット式水素容器100cに切り替えるることができる。
このような、カセット式水素容器100a等の切替時には、切替手段制御部221は、カセット式水素容器100a等の切替を利用者に対して認知させる構成となっている。具体的には、切替手段制御部221は、運転席等にある図示しない警告灯を点灯させるで信号を送信する構成となっている。
【0047】
図4(a)は、二次側圧力計260等で計測したカセット式水素容器100内の水素ガスの状態の一例を示すグラフである。
図4(a)でX軸は一次側圧力、すなわち、容器充填圧力であり、例えば19.6MPa(メガパスカル)である。
また、Y軸は二次側圧力であり、二次側圧力計260等が計測する圧力である。aで示す部分は、二次側圧力計260等が計測する圧力であって、燃料電池装置210側の許容最低圧力を示す。
図4(a)で右側から左側に向かって時間が経過すると、二次側圧力計260等が計測する圧力は、Aで示す圧力から僅かにB点で上昇し、その後、許容最低圧力(a)を下回るようになる。
【0048】
このような圧力の推移を二次側圧力計260等が計測し、許容最低圧力(a)を下回った時点で、図3の切替制御部221が上述のように動作し、カセット式水素容器100a等の切替を行う構成となっている。
図4(b)は運転時間と一次側(カセット式水素容器側)圧力の変化を示すグラフである。
図4(b)のグラフで示される圧力はカセット側圧力計360aで計測したものであり、カセット式水素容器100a等の残量を直接示すものである。
この一次側圧力の低下に伴い、カセット式水素容器100a等の残量は低下し、所定の圧力である10気圧になった時点で、図3の切替制御部221が上述のように動作し、カセット式水素容器100a等の切替を行う構成としてもよい。この10気圧は、高圧ガス保安法適用外の10気圧未満に基づいて定めている。
【0049】
(可能航続距離演算部224等について)
図3に示す可能航続距離演算部224は、自車の燃費データに関するデータベース223と接続されている。
自車の燃費データに関するデータベース223には、燃料電池自動車200の燃費に関するデータ、すなわち、圧力値と航続距離との関係を示したデータが格納されている。
したがって、可能航続距離演算部224は、カセット側圧力計360a等から入手した、カセット式水素容器100a等内の現在の水素ガスの圧力値を取得すると共に、自車の燃費データに関するデータベース223から燃費に関するデータを取得することで、現在の水素ガスの残量で燃費電池自動車200が走行可能な距離を演算する構成となっている。
【0050】
このため、燃費電池自動車200は、現在、電磁弁250a等が開状態となっているカセット式水素容器100a等内の水素ガスの残量でどれくらいの距離走行可能かが演算により認識できることとなる。
この可能航続距離演算部224では、このように求めた現在使用中のカセット式水素容器100aの残圧と、未使用の2つのカセット式水素容器100b、100cの残圧とを足し、3個のカセット式水素容器100a等で走行できる走行可能距離を最終的には演算するようになっている。
この場合、未使用にカセット式水素容器100b、100cについては、予め圧力データが交換値データベース225に格納されている。
【0051】
(ガソリンスタンド位置情報検索部226等について)
前記可能航続距離演算部224で演算された可能航続距離のデータは図3のガソリンスタンド位置情報検索部226に入力される構成となっている。
また、ガソリンスタンド位置情報検索部226は、ガソリンスタンド位置情報データベース222と接続されている。このガソリンスタンド位置情報データベース222は、例えば日本全国のガソリンスタンドの位置情報を緯度及び経度のデータで保有している。
また、ガソリンスタンド位置情報検索部226は、位置情報取得部227を介して携帯電話300に接続されている。
この携帯電話300は、図3に示すように複数の基地局310,311、312と通信をし、これらの基地局310等の通信カバーエリアのデータ等に基づいて自己の位置を緯度及び経度情報として把握する機能を有している。
なお、この携帯電話300が、いわゆるGPS(Global Positioning System)機能を有し、GPS衛星と交信することで自己の位置を把握する構成と成っていてもよい。
【0052】
図3の携帯電話300で把握された緯度及び経度等からなる位置情報は、燃料電池装置制御部220の位置情報取得部227を介してガソリンスタンド位置情報検索部226に入力されることになる。
このようにガソリンスタンド位置情報検索部226は、携帯電話300より現在位置を取得すると共に、可能航続距離演算部224より現在の走行可能距離を取得する。そして、現在位置を中心に、走行可能距離で半径を描き、この円の内側にあるガソリンスタンドを、ガソリンスタンド位置情報データベース222から取得する。
これらの情報は、図3の表示部280、例えば運転席の近傍に配置されているディスプレイに画像情報等として表示されることになる。
したがって、燃料電池自動車200の利用者である運転者等は、ディスプレイ上で自車の現在の水素ガスの残量と到達可能なガソリンスタンドの位置を把握することができる構成となっている。
【0053】
また、燃料電池自動車200には、図3に示すように入力部290が備わっている。この入力部290は、例えばキーボード等で構成され、前記ディスプレイに表示された前記ガソリンスタンドを選択すると、所定の緯度及び経度で特定された位置情報を伴った信号が携帯電話300に入力される。
携帯電話300では、入力された位置情報で特定されたガソリンスタンドに対し燃料電池自動車200がカセット式水素容器100a等の交換に行く旨、基地局310等を介して予め連絡する構成となっている。
したがって、連絡を受けたガソリンスタンドはカセット式水素容器100a等の用意をして待機できるので、効率よく後述するカセット式水素容器100a等の交換をすることができる。
【0054】
(カセット式水素容器100a等の構成の概略について)
先ず、カセット式水素容器100a等の構成の概略を説明し、その後、詳細に構成等を説明する。
図5は、カセット式水素容器100a等の全体構成を示す概略斜視図であり、図6は図5のカセット式水素容器100a等の内部構成等を示す概略構成図である。
図6に示すように、カセット式水素容器100a等は、水素ガスを充填するための水素ガス充填部である例えばボンベ側水素ガス充填口103と、充填された水素ガスを収容する容器本体である例えば小型ボンベ110と、前記収容された水素ガスを燃料電池装置210に供給するための連結供給部である例えばガス充填口102等とを備えるものであって、前記ガス充填口102等が前記燃料電池装置210の例えば充填用ノズル211に対して着脱可能な構成となっていると共に、カセット式水素容器100a等全体も前記燃料電池装置210に対して着脱可能な構成となっている。
また、過流防止弁122の近傍には、図6に示すように、マニュアルバルブ103bが形成され、ボンベ側水素ガス充填口103の近傍には逆止弁103aが形成されている。
そして、図2に示すカセット側圧力計360a等は、正確には図6のボンベ側水素ガス充填口103と減圧弁122の間に配置される。
ところで、水素ガスの充填作業は、ボンベ側水素ガス充填口103から逆止弁103aを経てカセット式水素容器100に充填される。その際、マニュアルバルブ103bは閉じられている。
燃料電池装置210への供給はマニュアルバルブ103bを開いて行われ、過流防止弁122、マニュアルバルブ103bを経て、減圧弁120で減圧された後、フレキホース121、ガス充填口102、充填用ノズル211を経て行われる。
したがって、逆止弁103aにより、ボンベ側水素ガス充填口103からのガス漏れは未然に遮断され、防止される。また、フレキホース121、ガス充填口102、充填用ノズル211等が損傷し、急速に水素ガスが放散される場合には、過流防止弁122が閉じることで水素ガスの放散を止める構成となっている。また、火災などの緊急時には溶栓弁123が作動する構成となっており、安全性に最大限の配慮がなされている。
【0055】
したがって、燃料電池装置210がカセット式水素容器100a等に充填されている水素ガスを一定量使用し、カセット式水素容器100a等に水素ガスを再充填する必要があるときは、カセット式水素容器100a等を燃料電池装置210から取り外し、水素ガスが充填されているカセット式水素容器100a等を取り付けることになる。
このため、燃料電池装置210と水素ガス供給設備とを近づけることなく、燃料電池装置210に水素ガスを供給することができ、水素ガスの供給が極めて容易となる。
また、ガス充填口102等が燃料電池装置210に対して着脱可能となっているので、前記カセット式水素容器100a等の取り外しの際、前記ガス充填口102等を燃料電池装置210側の充填用ノズル211から取り外すことで、安全且つ容易にカセット式水素容器100a等の取り外し作業をおこなうことができる。
【0056】
また、図6に示すように、小型ボンベ110を覆うように形成される保護容器であるカセット105が備えられていると共に、小型ボンベ110はカセット105に対して緩衝手段である緩衝材104を介して配置されている。
【0057】
したがって、小型ボンベ110を燃料電池装置210から取り外し、又は取り付ける際、小型ボンベ110を覆っているカセット105と共に取り外し、又は取り付けることになる。
このため、作業者は小型ボンベ110に触れることなく作業することができるので極めて安全に小型ボンベ110の着脱を行うことができる。
また、小型ボンベ110はカセット105に対して緩衝材104を介して配置されている。したがって、小型ボンベ110がカセット105と共に移動等で落下等し、小型ボンベ110に衝撃が加えられても、緩衝材105により小型ボンベ110が保護されることになり、小型ボンベ110に対して傷等が生じにくい構成となっている。このため、水素ガスを収容している小型ボンベ110を安全に移動等させることができる。
【0058】
また、図2に示すように燃料電池装置210が燃料電池自動車200に備えられていると共に、カセット105を燃料電池自動車200に配置し固定するための固定手段106がカセット105及び/又は燃料電池自動車200に形成されているカセット式水素容器100a等である。
したがって、この固定手段106によってカセット式水素容器100a等を燃料電池自動車200に容易に固定することができる。
【0059】
また、図5に示すように、カセット105の開口部分に沿って水素ガスと反応して発色する発色手段である例えば水素感知塗料107が設けられている。
したがって、小型ボンベ110から水素ガスが漏洩すると、水素感知塗料107が発色する。このため、小型ボンベ110を交換する作業者等に、水素ガスの漏洩を直ちに知らせることができ、水素ガスの漏洩による事故等を未然に防ぐことができる。
【0060】
また、図5に示すように、カセット105には自他容器識別手段であるバーコード付き識別ラベル108が設けられている。
したがって、使用済みのカセット式水素容器100a等を燃料電池装置210から取り外して、水素ガスを再充填して、他の燃料電池装置に取り付けても、このバーコード付き識別ラベル108を管理することによって、カセット式水素容器100a等の履歴等を一元的に管理することができる。
したがって、現在、法律により水素の収容容器については登録が義務付けられ、登録された水素の収容容器については3年毎の再検査が義務付けられているが、上述のようにカセット式水素容器100a等の履歴等を一元的に管理することで、この水素の収容容器の法上の再検査を確実に実施することができるようになる。
これにより小型ボンベ110の老朽化等により生じる水素ガスの漏洩等を未然に防ぐことができる。
【0061】
また、図6に示すように、ボンベ側水素ガス充填口103が、カセット105によって覆われていると共に、カセット105には図5に示すように鍵109が設けられている。
したがって、ボンベ側水素ガス充填口103がカセット105により覆われているので、ボンベ側水素充填口103を一般の利用者(水素ガスの取り扱いの専門的な知識を有していない者)が誤って操作等することがなく不測の事態を未然に防ぐことができる。
またカセット105には、鍵109が設けられているので、容易にはカセット105を開けることができないので、より確実に一般利用者がボンベ側水素ガス充填口103を操作等するの防ぐことができる。
【0062】
また、図6に示す小型ボンベ110に充填される水素ガスが例えば200気圧程度の高圧ガスであり、小型ボンベ110には、その圧力を減圧(例えば8気圧程度)して、水素ガスをガス充填口102等に導く減圧手段である減圧弁120が設けられているカセット式水素容器100である。
したがって、ガス充填口102等における水素ガスは例えば8気圧程度で高圧ではないので、ガス充填口102等を燃料電池210側の充填用ノズル211に装着するのが容易となる。
またガス充填口102等における不測の事態での水素ガスの漏洩の危険性を未然に回避することができる。
【0063】
そして、図6に示すように、小型ボンベ110には、ガス充填口102等への高圧ガスの供給を強制的に遮断することができる過流防止手段である例えば過流防止弁122が形成されている。このため、高圧ガスの漏洩による不測の事故等を未然に防ぐことができる。
【0064】
また、図6の小型ボンベ110がアルミ合金ライナー及び繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastic)で形成されている。このため、小型ボンベ110が小型ボンベ110を軽くすることができる。
したがって、カセット式水素容器100a等を燃料電池装置210側に装着し易く、さらに、カセット式水素容器100を搬送し易くなる。
【0065】
さらに、水素ガスを燃料電池装置210側に直接的に供給する供給口である例えばガス充填口102の燃料電池装置210に対する相対的位置を自在に変更すると共に、このガス充填口102に対して水素ガスを導くフレキシブル管である例えばフレキシブルホース121がカセット式水素容器100a等には備えられている。
したがって、ガス充填口102との接続位置が異なる複数の燃料電池210に対しても、同一のカセット式水素容器100a等を装着することができるのでカセット式水素容器100a等を様々な燃料電池装置210に適用することができる。
【0066】
(カセット式水素容器100a等の詳細な構成等について)
以上がカセット式水素容器100a等の構成等の概略であるが、以下、カセット式水素容器100a等の構成等を更に詳細に説明する。
【0067】
(カセット105等について)
図5に示すように、カセット105は、全体が例えば箱状の立方体であり、下側にカセット本体105bが形成されている。そして、上側にはカセット蓋105aが配置され、これらカセット本体105bとカセット蓋105aとは、ヒンジを介して開閉可能に構成されている。
また、カセット蓋105aの上面には、作業者が持ち運び易いように取っ手105cが配置されている。そして、同じく上面にはバーコード識別ラベル108が貼り付けられている。
【0068】
このバーコード識別ラベル108には、カセット式水素容器100a等のID番号がバーコードとして記録されている。この番号は、カセット式水素容器100a等の所有者や履歴情報と共に後述するように水素ガス用カセット管理装置に一元的に管理されるようになっている。
カセット蓋105aとカセット本体105bとの境界部には、水素感知塗料107、水素感知塗料107、例えばアクトリサーチ社ハイドロサーチ(水素ガス漏洩検知塗料)、ハイドロサーチF(水素ガス漏洩検知フィルム)が配置されている。
したがって、カセット105の内部に収容されている小型ボンベ110から水素ガスが漏れて、カセット105の隙間である開口部分から漏れ出している場合は、直ちに水素感知塗料107が発色するので、作業者は水素の漏れをいち早く認識できるようになっている。
なお、水素溜めを設けて、水素の詰替毎に水素ガスの検知シールを貼るように構成してもよい。
【0069】
また、カセット蓋105aとカセット本体105bとが、カセット105の運搬中に容易に開くことがないように、鍵109が例えば2個形成されている。
また、カセット本体105bには、燃料電池自動車200に配置する際に用いる固定手段106も形成されている。
そして、カセット本体105bからは、小型ボンベ110のフレキホース121が、その先端に設けられているガス充填口102と共に突出するように配置されている。
したがって、小型ボンベ110のフレキホース121とガス充填口102以外の小型ボンベ110の部品には、作業者等が接触できない構成となっているため、安全に搬送できるカセット式水素容器100a等となっている。
【0070】
(小型ボンベ110等について)
図6に示すように、小型ボンベ110は、例えば容積が2.8Lであり、その内部には、例えば200気圧の高圧な水素ガスが収容されている。
また、上述のように小型ボンベ110は、軽いアルミ合金ライナー及び繊維強化(FRP)複合容器を用いているので、カセット式水素容器100a等全体が軽量化でき、カセット式水素容器100a等を燃料電池自動車200から着脱、搬送等する際の取り扱いが容易で、その利便性や安全性が格段に向上する。
【0071】
この小型ボンベ110には、図6に示すように、ボンベ側水素ガス充填口103が形成されている。このボンベ側水素ガス充填口103は、小型ボンベ110内に水素ガスを充填する際に用いられるものあり、本実施の形態では、カセット式水素容器100a等の取り扱いやコストダウンを図るため、例えば手動弁としている。
したがって、手動弁に替えて電磁弁とすることも可能である。
このボンベ側水素ガス充填口103は、小型ボンベ110に水素ガスを充填するときのみ使用するものであり、且つ一般の利用者が操作すると危険なため、カセット105の内側に配置されている。
【0072】
また、図6に示すように、小型ボンベ110には溶栓弁123が配置されている。この溶栓弁123は、例えば火災等の際、雰囲気温度が高温となり、小型ボンベ110の内圧が上昇し、危険な状態となるのを防止するため、その温度で栓が溶ける構成となっている。したがって、小型ボンベ110の内圧が上昇しすぎる前に、溶栓弁123が溶けて内部の水素ガスを放出し、不測の事態を回避するようになっている。
【0073】
そして、図6に示すように、小型ボンベ110には過流防止弁122が備えられている。この過流防止弁122は、この過流防止弁122から燃料電池装置210側までの配管系統において、水素ガスの漏洩等があり危険な状態となったときに強制的に水素ガスの通過を遮断するものである。
すなわち、過流防止弁122の機構はバネ力で所定流量までは弁を閉じないが、所定の流量を超えた場合、バネ力を超える力が作用して当該過流防止弁122を閉じる。この所定の流量は燃料電池自動車200の通常走行で想定する消費流量に対してある程度のバイアスを設けて設定される。
この過流防止弁122が作用する状況は上記の配管系統が何らかの理由で破断して、過大な流量が漏れた場合に作動するように設定される。
【0074】
(減圧弁120等について)
次に、図6に示すように減圧弁120を備えている。図7はこの減圧弁120の構成の一例を示す概略断面図である。
図7で、一次側が小型ボンベ110側であり、二次側が燃料電池装置210側である。図において矢印fで示すように高圧(例えば200気圧程度)の水素ガスが供給されると、この高圧の水素ガスは絞り弁120aで通路を絞られた後、図において上方の120eで示す部屋に導かれる。この部屋は上部にダイヤフラム120bが配置され、二次圧設定用スプリング120dによって下方に向かって付勢されている。
したがって、気圧が高い水素ガスが部屋に入ると、その圧力で二次圧設定用スプリング120dの付勢力に抗してダイヤフラム120bを上方に持ち上げることになる。
【0075】
すると120eで示す部屋の容積が大きくなり、部屋の内部の圧力が下がることになる。このとき、絞り弁120aがあるため更なる高圧水素ガスの部屋への侵入が制限されているので、部屋の圧力が再び上昇してしまうのを阻止している。
このように減圧された水素ガスは図の二次側へ送られることになる。この減圧は、例えば200気圧から8気圧へ減圧される。
このように8気圧まで水素ガスが減圧されると、図6のガス充填口102と燃料電池装置210側の充填用ノズル211との接続が容易となり、この両者の連結部分での不測の事態での漏洩の危険を未然に回避することができる。
【0076】
(フレキホース121及びガス充填口102等について)
図6に示すように、小型ボンベ110にはフレキホース121が配置されている。このフレキホース121は、柔軟に屈曲等する可撓性のある材質、例えばテフロン(登録商標)ホース等により形成されている。
そして、このフレキホース121の先端部にガス充填口102が配置されている。このガス充填口102は燃料電池装置210側の充填用ノズル211と容易に着脱可能な一種のカプラーとなっている。
このように小型ボンベ110側のガス充填口102はフレキホース121に接続されているため、自由にその位置を変更できるので、燃料電池装置210側の充填用ノズル211の位置が燃料電池装置210によって異なっても容易に装着することができる。
また、燃料電池自動車200のようにガス充填口102と充填用ノズル211との連結部分に過酷な振動が加わる場合は、フレキホース121のよってその振動が吸収されるので、振動によって前記連結部分の故障等が生じるのを未然に防ぐことができる。
【0077】
(カセット式水素容器管理システムの構成の概略について)
先ず、カセット式水素容器管理システムの構成の概略を説明し、その後、詳細に構成等を説明する。
図8に示す、カセット式水素容器管理システム10は、端末装置である例えば水素ガス充填装置12やガソリンスタンド(GS)カセット管理装置12を有している。
これら水素ガス充填装置12等には、燃料電池自動車200に対して着脱可能なカセット式水素容器100a等に設けられたバーコード付き識別ラベル108に格納された情報である、上述のカセット式水素容器100a等のID番号を読み取る読み取り手段を有している。
この読み取り手段は例えば、図13に示す入力部13aであり、具体的にはバーコード読み取り機等である
【0078】
また、この読み取られたカセット式水素容器100a等のID番号等を水素ガス充填装置12等から外部に発信すると共に、このID番号のカセット式水素容器100a等に関する情報、例えば履歴情報を受信するための端末側情報送受信手段である、図9に示すインターフェース13bを有している。
また、カセット式水素容器管理システム10は、図8に示すように管理装置である例えばカセット式水素容器管理装置14を備えている。
このカセット式水素容器管理装置14は、水素ガス充填装置12等のインターフェース13bによって発信されたID番号等の情報を受信すると共に、水素ガス充填装置12等に対して、当該ID番号等のカセット式水素容器100a等の履歴情報等の情報を発信する管理側情報送受信手段であるインターフェース14a(図10参照)を有している。
【0079】
また、カセット式水素容器管理装置14は、前記ID番号等の情報に基づいて、当該カセット式水素容器100a等に関する情報データを格納する情報データ格納手段である、例えばカセット式水素容器情報データベース14bを有している。
また、カセット式水素容器情報データベース14bに格納されているカセット式水素容器100a等に関する履歴情報等の情報データを検索する情報検索手段である情報検索部14cも図10に示すように有している。
【0080】
したがって、水素ガス充填装置12等では、燃料電池自動車200に対して着脱可能なカセット式水素容器100a等に設けられたバーコード付き識別ラベル108に格納されたID番号等の情報が入力部13aで読み取られ、インターフェース13bによりカセット式水素容器管理装置14に発信される。
そして、この情報は、カセット式水素容器管理装置14のインターフェース14aで受信され、カセット式水素容器情報データベース14bに格納されると共に、当該ID番号のカセット式水素容器100a等に関する履歴情報等の情報データを情報検索部14cが検索し取得する。
そして、この取得した情報データをインターフェース14cを介して水素ガス充填装置12等へ発信する。
【0081】
したがって、各カセット式水素容器100a等の履歴情報等をカセット式水素容器管理装置14で一元的に管理できると共に、各水素ガス充填装置12等もカセット式水素容器管理装置14が有する各カセット式水素容器100a等の履歴情報等を入手することができる。
このため、一のカセット式水素容器100a等が異なった水素ガス充填装置12等の間を転々流通しても、その利用回数等の履歴情報を他の水素ガス充填装置12等で確認することができる。
【0082】
したがって、現在、法律により水素の収容容器については登録が義務付けられ、登録された水素の収容容器については3年毎の再検査が義務付けられているが、上述のようにカセット式水素容器100a等の履歴等を一元的に管理することで、水素ガス収容容器の法上の再検査を確実に実施することができる。
これにより、カセット式水素容器100a等の老朽化等による水素ガスの漏洩等を未然に防止でき、各利用者が安心して利用者できるカセット式水素容器管理システム10となる。
【0083】
また、前記水素ガス充填装置12等のインターフェース13bとカセット式水素容器管理装置14のインターフェース14aとは、図8に示すように、インターネット網15を介して情報の送受信を行う構成となっている。
したがって、利用者は、水素ガス充填装置12等としてパーソナルコンピュータ(PC)で容易にカセット式水素容器100a等の履歴情報を入手することができ、利用者が利用し易いカセット式水素容器管理システム10となる。
【0084】
以上がカセット式水素容器管理システム10等の構成等の概略であるが、以下、このカセット式水素容器管理システム10等の構成等を更に詳細に説明する。
【0085】
図8はカセット式水素容器管理システム10の全体の構成を示す概略説明図である。
図8に示される水素ガス充填装置12及びガソリンスタンド(GS)カセット管理装置12は、パーソナルコンピュータ(PC)等で構成される。
そして、ガソリンスタンド(GS)カセット管理装置12はガソリンスタンド(GS)に設置され、水素ガス充填装置12は水素ガス充填所に設置される。
これら水素ガス充填装置12やガソリンスタンド(GS)カセット管理装置12は、図8に示すようにインターネット網15にアクセス可能に接続されている。
したがって、これらのコンピュータはHTML言語で書かれたファイルを読み取ることができるブラウザを表示するための表示部13a、14d(図9及び図10参照)である例えばディスプレイ等を備えている。
ブラウザとしてはHTML閲覧ソフトである各種のブラウザソフトが適用される。
【0086】
また、これら水素ガス充填装置12やガソリンスタンド(GS)カセット管理装置12とインターネット網15を介して接続されるカセット式水素容器管理装置14は、WEBサーバとしての役割を果たすことができるコンピュータ等により構成されている。このコンピュータが搭載している基本制御プログラム(OS(オペレーションシステム)やBIOS(基本出力制御システム))とTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)やJava(登録商標)言語等により動作するよう構成されている。
【0087】
また、これらコンピュータのハード構成は、上述燃料電池装置制御部220のハード構成とほぼ同様に、例えばバスを介してCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等が配置されている。
また、このバスには、電源用のデバイスである、電源ユニットが配置されている。そして、図9及び図10の表示部13c、14dである例えばディスプレイや情報の入力部13a、14eの動作のためのデバイスである、表示デバイスコントローラやキーコントローラマトリックスもバスに配置されている。
【0088】
(水素ガス充填装置12及びガソリンスタンド(GS)カセット管理装置13等について)
図9は、水素ガス充填装置12及びガソリンスタンド(GS)カセット管理装置13のソフト構成を示す概略説明図である。
先ず、水素ガス充填装置12等には、入力部13aが備えられている。この入力部13aは、具体的には、図5に示すカセット式水素容器100a等のバーコード付き識別ラベル108のバーコードを読み取り、制御部13dに入力するバーコード読み取り機等により構成されている。
このように入力部13aで読み取られたバーコードは、図9の制御部13dに入力され、この制御部13dで、カセット式水素容器100a等のID番号等を認識する。
【0089】
その後、制御部13dは、インターフェース13b及びインターネット網15を介して、このID番号等の情報をカセット式水素容器管理装置14に発信する。
このカセット式水素容器管理装置14の構成については後述するが、カセット式水素容器管理装置14は、当該ID番号のカセット式水素容器100a等の履歴情報を、当該水素ガス充填装置12等の対してインターネット網15を介して発信する。
この情報は、図9のインターフェース13bを介して制御部13dに入力され、その後、表示部13cに表示されることになる。
この表示部13cは上述のようにディスプレイ等であるので、利用者はこのディスプレイに表示された当該カセット式水素容器100a等の履歴情報を視認することができる。
【0090】
例えば、履歴情報として、当該カセット式水素容器100a等の水素ガス充填の回数、最初に登録された年月日、そして当該カセット式水素容器100a等の所有者の氏名又は名称、住所、連絡先等が表示される。
したがって、利用者は現在、手元にあるカセット式水素容器100a等のバーコード付き識別ラベル108を、バーコード読み取り機で、読み取るだけで直ちに、そのカセット式水素容器100a等の上述のような履歴情報が入手できることになる。
【0091】
(カセット式水素容器管理装置14について)
図10は、カセット式水素容器管理装置14のソフト構成を示す概略説明図である。
図10に示すように、カセット式水素容器管理装置14には、インターネット網15を介して前記水素ガス充填装置12等がアクセスできるように、インターフェース14aとweb管理部14fが形成されている。
また、前記水素ガス充填装置12等から送信されたカセット式水素容器100a等のID番号等を検索するための情報検索部分14cが、このweb管理部14fに接続されている。
このweb管理部14cはカセット式水素容器情報データベース14bと接続されている。カセット式水素容器情報データベース14bには、カセット式水素容器100a等のID番号毎に、最初に登録された年月日、そして当該カセット式水素容器100a等の所有者の氏名又は名称、住所、連絡先等、そして水素ガス充填の履歴や回数等が記憶されている。
【0092】
したがって、web管理部14fに入力された上述のカセット式水素容器100a等のID番号に基づいて、情報検索部14cは、カセット式水素容器情報データベース14bから当該カセット式水素容器100a等の情報を入手し、web管理部14fに入力する。
すると、当該問い合わせがあった水素ガス充填装置12等は、このweb管理部14fにアクセスすることで、その情報を入手でき、自己の水素ガス充填装置12等の表示部13cにその情報を表示することができる構成となっている。
【0093】
以上が、本実施の形態に係るカセット式水素容器100a等、燃料電池自動車200及びカセット式水素容器管理システム10の構成の説明であるが、以下にこれらの動作等の例を説明する。
【0094】
先ず、本実施の形態で用いられる水素ガスは、上述のように製鉄所、石油製造所等に設けられている水素ガス生産装置11で生産される。そして、この水素ガスは、製鉄所の製鉄等の工程で発生する水素ガスを用いるため、水素ガス生産装置11を安価に設けることができる。
【0095】
水素ガス生産装置11で生産された水素ガスは、図1の水素ガス充填装置12が配置されている水素ガス充填所に搬送され、貯蔵される。
この水素ガス充填装置12は、既存の天然ガスやプロパンガス等の充填所の施設を改良して利用するので、新規に水素ガス充填所を建設等するコストを削減することができる。
この水素ガス充填所で、図5に示すカセット式水素容器100a等の小型ボンベ110内に水素ガスが充填されることになる。
【0096】
ところで、このカセット式水素容器100a等は、例えばガソリンスタンドが所有者となり、法律に基づき所定事項を登録することとなる。
ところで、図11は、動作等を示す概略フローチャートであり、このフローチャート等を用いて以下説明する。
【0097】
上述のように、カセット式水素容器100a等は、法律で登録が義務付けられているが、本実施の形態では、図11のST1に示すように、図10のカセット式水素容器管理装置14のカセット式水素容器情報データベース14bにも、当該カセット式水素容器100a等を登録することとなる。
ここで、一例としてガソリンスタンド(A−a)の名義で、3個のカセット式水素容器100a、100b、100cを登録したとして以下説明する。
【0098】
次に、ST2に示すように、ガソリンスタンド(A−a)は、自己の所有する3個のカセット式水素容器100a、100b、100cに水素ガスを充填するため、図1に示す水素ガス充填装置12がある水素ガス充填所(A)に、カセット式水素容器100a等を搬送し、水素ガスを例えば200気圧で充填する。
このとき、この充填作業は水素ガス充填所の作業者が行う。具体的には、この作業者は図5に示す鍵109を開け、中の小型ボンベ110の図6に示すボンベ側水素ガス充填口103から水素ガスを充填する。
したがって、ガソリンスタンドの者は、カセット式水素容器100a等のカセット105を開けることなく、且つ鍵109をしたまま水素ガス充填所にカセット式水素容器100a等を搬送することができるので、安全に搬送することができる。
また、水素ガスを充填するボンベ側水素ガス充填口103はカセット105内部にあって外側に露出していないので、ガソリンスタンドの者が誤って誤操作することを未然に防ぐことができる。
【0099】
また、ST2に示すように、図1の水素ガス充填所(A)の作業者は、水素ガス充填所(A)にある水素ガス充填装置12でインターネット網15を介し、カセット式水素容器管理装置14のweb管理部14fに接続する。
そして、入力部13aで、カセット式水素容器100a等のバーコード付き識別ラベル108を読み取り、そのデータを送信し、当該カセット式水素容器100a等の履歴情報を表示部13cで確認しつつ、今回の水素ガス充填のデータも入力する。
これにより、カセット式水素容器管理装置14のカセット式水素容器情報データベース14bに充填した日時、場所等の情報が記憶されることになる。
【0100】
このように水素ガスの充填されたカセット式水素容器100a等は、ガソリンスタンド(A−a)に保管される。
次に、図11のST3に示すように、燃料電池自動車200にカセット式水素容器100a、100b、100cを供給する。
この状態が図2である。このときガソリンスタンドの者は、図5に示す、保管されているカセット式水素容器100a等の取っ手105cを把持して、燃料電池自動車200まで運び、固定手段106で燃料電池自動車200に固定する。そして、フレキホース121の先端に設けられているガス充填口102a等を、図2に示すように燃料電池自動車200の燃料電池装置210の3個の充填用ノズル211a、211b、211cに、それぞれ連結する。
【0101】
このガス充填口102a等と充填用ノズル211a等とは、カプラーとなっているためガソリンスタンドの者が容易に装着することできる。
また、カセット式水素容器100a等は、図6のように減圧弁120を有しているため、このガス充填口102a等では、20気圧まで水素ガスの気圧が下げられているので、容易且つ安全に接続することができる。
そして、このガス充填口102a等はフレキホース121によって自由に、燃料電池装置210の充填用ノズル211aとの位置を変えることができるので、燃料電池自動車200の構造の違いによって、カセット式水素容器100a等を配置したとき位置が、自動車によって違っても容易に充填用ノズル211a等に接続させることができる。
【0102】
また、燃料電池自動車200の走行中に振動等が加わっても、ガス充填口102a等と充填用ノズル211a等との連結部に加わる振動等がフレキホース121の撓みによって和らぐので、この連結部に支障が生じるのを未然に防止することができる。
【0103】
このようにガソリンスタンド(A−a)で、その所有のカセット式水素容器100a等を借りた燃料電池自動車200は、走行を開始する(図11のST4)。
具体的には、図2のカセット式水素容器100aの電磁弁250aのみを開状態とし、他のカセット式水素容器100b、100cの電磁弁250b、250cを閉状態にすることで、カセット式水素容器100a内の水素ガスが燃料電池層210の燃料電池装置駆動部240に供給され、発電し電気モータを回すことで燃料電池自動車200は走行することになる。
このとき、可能航続距離演算部224は、カセット式水素容器100aの水素ガスの圧力値をカセット側圧力計360aより入手し、自車の燃費データに関するデータベース223から燃費に関するデータを入手し、3個のカセット式水素容器100a等で走行可能な航続距離を演算し、表示部280に表示している。したがって、燃料電池自動車200の運転者は、絶えず残り何キロメートル走行可能かを認識しながら走行することができる。
【0104】
一方、図3の切替手段制御部270はカセット側圧力計360a等からの圧力値をモニターしており、図11のST6に示すように、カセット式水素容器100a内の圧力が許容最低圧力を下回るか否かを判断する。
そして、カセット式水素容器100aの水素ガスの圧力値が許容最低圧力を下回ると、図11のST6に示すように、カセット式水素容器100aの切替を切替手段270に指示する。
具体的には、図2のカセット式水素容器100bの電磁弁250bを開状態にし、カセット式水素容器100aの電磁弁250aを閉状態とする。これにより、カセット式水素容器100bの水素ガスが燃料電池装置駆動部240に円滑に供給されることとなる。
なお、このとき、表示部280には、カセット式水素容器100aが切り替わった旨の警告灯が点灯する。
【0105】
そして、更に燃料電池自動車200が走行し、カセット式水素容器100bが許容最低圧力以下となると、切替手段270がカセット式水素容器100cの電磁弁250cを開状態にして、カセット式水素容器100bの電磁弁250bを閉状態とする。
すると、図3のガソリンスタンド位置情報検索部226は可能航続距離演算部224より、走行可能な距離、例えば50kmというデータ入手する。
また、携帯電話300より現在の自動車の位置情報を緯度及び経度のデータで入手する。
【0106】
ガソリンスタンド位置情報データベース222には、全国のガソリンスタンドの位置が緯度及び経度のデータで記憶されている。
これらの情報を入手したガソリンスタンド位置情報検索部226は、先ず、自車の位置(緯度及び経度)を中心に、半径50kmの円を作成し、この円内に存在するガソリンスタンドのデータを選択し、表示部280に地図情報と合成してアイコンとして表示する(図11のST7)。
したがって、燃料電池自動車200の運転者は、自車が残った水素ガスで到達可能な位置にあるガソリンスタンドを表示部280で視認することができる。
【0107】
次に、運転者は、表示部280に表示されているガソリンスタンドから自己が向かおうとするガソリンスタンドを図3の入力部290によって指定してクリック等して特定する(図11のST8)。
例えば、図1のC−bのガソリンスタンドを選択したとすると、図3の携帯電話300が基地局310等を介して電話で当該C−bのガソリンスタンドに燃料電池自動車200がカセット式水素容器100a等の交換に向かう旨連絡する(図11のST9)。
すると、C−bのガソリンスタンドは、自己が所有し、水素ガスを図1のCの水素ガス充填装置12の水素ガス充填所で充填した、カセット式水素容器100を準備して待機することができ、効率よくカセット式水素容器100の交換ができることになる。
【0108】
図1に示すように、C−bのガソリンスタンドに到着した、燃料電池自動車200は、例えば図2のカセット式水素容器100a、100bの2個を交換してさらに走行することができる。
このように、本実施の形態によれば、従来ように電気自動車の充電設備の関係で極めて限られた範囲でしか走行できなかったことに対し、カセット式水素容器100の規格を共通とし、ガソリンスタンドに保管することで、充電設備の場所に拘わらず、何処でも走行できる極めて画期的な燃料電池自動車200の走行システムを構築することができる。
また、水素ガスの生産、充填も既存設備の転用で行うので、コストダウンも図ることができる。
さらに、カセット式水素容器100の内部の圧力を200気圧とすることができるので、1個のカセット式水素容器100で大量の水素ガスを収容でき、燃料電池自動車200の走行可能距離も、格段に長くすることができる。
【0109】
さて、このようにカセット式水素容器100a、100bを交換によって取得したC−bのガソリンスタンドの者は、ガソリンスタンドに設置されているガソリンスタンド(GS)カセット管理装置13でカセット式水素容器管理装置14にインターネット網15を介しアクセスする。
そして、入力部13aでカセット式水素容器100a、100bのバーコード付き識別ラベル108を読み取り、問い合わせると、当該カセット式水素容器100a、100bの所有者がガソリンスタンド(A−a)であることや、前回、Aという水素ガス充填所で何時水素ガスを充填したか、そして何回充填したか等の情報を入手できる。
したがって、当該、カセット式水素容器100a、100bを例えば図1のCという水素ガス充填所を経由して、所有者に容易に返還することができる。
また、カセット式水素容器100の情報がカセット式水素容器管理装置14で一元的に管理できるので、3年毎のカセット式水素容器100の再検査等が確実に行われることになり安全性も向上することになる。
【0110】
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。
【0111】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、既存の水素供給設備を利用して、電気自動車に迅速且つ容易に水素を供給することができる水素収容容器、水素収容容器を備えた燃料電池自動車、水素収容容器提供システム、水素収容容器管理システム、水素収容容器管理方法を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る、カセット式水素容器供給システムの構成を示す概略図である。
【図2】図1の燃料電池自動車の主な構成を示した概略図である。
【図3】図2の燃料電池装置制御部のソフト構成を示す概略ブロック図である。
【図4】(a)は、二次側圧力計で計測したカセット式水素容器内の水素ガスの状態の一例を示すグラフであり、(b)は、運転時間と一次側(カセット式水素容器側)圧力の変化を示すグラフである。
【図5】カセット式水素容器の全体構成を示す概略斜視図である。
【図6】図5のカセット式水素容器の内部構成等を示す概略構成図である。
【図7】図6の減圧弁の構成の一例を示す概略断面図である。
【図8】カセット式水素容器管理システムの全体の構成を示す概略説明図である。
【図9】水素ガス充填装置及びガソリンスタンド(GS)カセット管理装置のソフト構成を示す概略説明図である。
【図10】カセット式水素容器管理装置のソフト構成を示す概略説明図である。
【図11】動作等を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
10・・・カセット式水素容器供給システム、11・・・水素ガス生産装置、12・・・水素ガス充填装置、13・・・ガソリンスタンド(GS)カセット管理装置、13a・・・入力部、13b・・・インターフェース、13c・・・表示部、13d・・・制御部、14・・・カセット式水素容器管理装置、14a・・・インターフェース、14b・・・カセット式水素容器情報データベース、14c・・・情報検索部、14d・・・表示部、14e・・・入力部、14f・・・web管理部、15・・・インターネット網、100・・・カセット式水素容器、102・・・ガス充填口、103・・・ボンベ側水素ガス充填口、104・・・緩衝材、105・・・カセット、105a・・・カセット蓋、105b・・・カセット本体、105c・・・取っ手、106・・・固定手段、107・・・水素感知材料、108・・・バーコード付き識別ラベル、109・・・鍵、120・・・減圧弁、120a・・・絞り弁、120b・・・ダイヤフラム、120d・・・二次圧設定用スプリング、121・・・フレキホース、122・・・過流防止弁、123・・・溶栓弁、200・・・燃料電池自動車、210・・・燃料電池装置、211・・・充填用ノズル、220・・・燃料電池装置制御部、221・・・切替手段制御部、222・・・ガソリンスタンド位置情報データベース、223・・・自車の燃費データに関するデータベース、224・・・可能航続距離演算部、225・・・交換値データベース、226・・・ガソリンスタンド位置情報検索部、227・・・位置情報取得部、240・・・燃料電池装置駆動部、250・・・電磁弁、260・・・二次側圧力計、270・・・切替手段、280・・・表示部、290・・・入力部、300・・・携帯電話、310、320、330・・・基地局、360・・・カセット側圧力計。

Claims (15)

  1. 水素ガスを充填するための水素ガス充填部と、
    充填された水素ガスを収容する容器本体と、
    前記収容された水素ガスを燃料電池装置に供給するための連結供給部と、を備える水素ガス収容容器であって、
    前記連結供給部が前記燃料電池装置に対して着脱可能な構成となっていると共に、前記水素ガス収容容器全体も前記燃料電池装置に対して着脱可能な構成となっていることを特徴とする水素ガス収容容器。
  2. 前記容器本体を覆うように形成される保護容器が備えられていると共に、前記容器本体は、前記保護容器に対して緩衝手段を介して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の水素ガス収容容器。
  3. 前記燃料電池装置が燃料電池自動車に備えられると共に、前記保護容器をこの燃料電池自動車に配置し固定するための固定手段が前記保護容器及び/又は前記燃料電池自動車に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の水素ガス収容容器。
  4. 前記保護容器に水素ガスと反応して発色する発色手段が設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3の記載の水素ガス収容容器。
  5. 前記保護容器に自他容器識別管理手段が設けられていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の水素ガス収容容器。
  6. 前記水素ガス充填部が、前記保護容器によって覆われていると共に、前記保護容器には鍵が設けられていることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の水素ガス収容容器。
  7. 前記容器本体に充填される水素ガスが高圧水素ガスであり、この容器本体には、その圧力を減圧して前記水素ガスを前記連結供給部に導く減圧手段が設けられていることを特徴とする特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の水素ガス収容容器。
  8. 前記容器本体には、前記連結供給部への高圧水素ガスの供給を強制的に遮断することができる過流防止手段が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の水素ガス収容容器。
  9. 前記容器本体がアルミ合金ライナー及び繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastic)で形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の水素ガス収容容器。
  10. 前記連結供給部が、水素ガスを前記燃料電池装置に直接的に供給する供給口と、
    この供給口の前記燃料電池装置に対する相対的位置を自在に変更すると共に、この供給口に対して水素ガスを導くフレキシブル管と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の水素ガス収容容器。
  11. 燃料電池装置と、この燃料電池装置に水素ガスを供給するための複数の水素ガス収容容器と、を有する燃料電池自動車であって、
    前記複数の水素ガス収容容器と前記燃料電池装置とを開閉可能に接続するための弁部と、
    前記水素ガス収容容器内の水素ガスの圧力を計測する圧力計測手段と、
    前記弁部を開閉させる弁部開閉手段と、
    前記圧力計測手段により計測された水素ガスの圧力に基づいて前記弁部開閉手段を制御する弁部開閉手段制御部と、を備えることを特徴とする燃料電池自動車。
  12. 前記燃料電池自動車の位置情報を取得するための携帯端末装置と、
    前記水素ガス収容容器の供給所の位置情報を格納する供給所位置情報格納手段と、
    前記水素ガス収容容器内の水素ガスの圧力値によって前記燃料電池自動車が走行できる距離に関する燃費データを格納した燃費データ格納手段と、
    前記圧力計測手段から入手した圧力値と、前記燃費データに基づいて可能航続距離を演算する可能航続距離演算部と、
    この可能航続距離演算部で演算された可能航続距離を、前記携帯端末装置から取得した前記燃料電池自動車の位置情報を中心に定め、その可能航続距離内に存在する前記供給所の位置を前記供給所位置情報格納手段より取得する供給所位置情報検索部と、
    前記供給所位置情報検索部で検索された供給所の位置を利用者に表示する表示部と、を有することを特徴とする請求項11に記載の燃料電池自動車。
  13. 利用者が前記表示部に表示された供給所を特定し、当該供給所に関する通信データを前記携帯端末に入力する入力部を有することを特徴とする請求項12に記載の燃料電池自動車。
  14. 燃料電池自動車に対して着脱可能な水素ガス収容容器に設けられた自他容器識別管理手段に格納された情報を読み取る読み取り手段と、
    この読み取られた情報を外部に発信すると共に、この自他容器識別管理手段に関する情報を受信する端末側情報送受信手段と、を有する端末装置と、
    前記端末装置の前記情報送受信手段によって発信された情報を受信すると共に、前記端末装置に対して情報を発信する管理側情報送受信手段と、
    前記自他容器識別管理手段の情報に基づいて当該水素ガス収容容器に関する情報データを格納する情報データ格納手段と、
    前記情報データ格納手段に格納されている前記情報データを検索する情報検索手段と、を有する管理装置と、を備える水素ガス収容容器管理システム。
  15. 前記端末側情報送受信手段と前記管理側情報送受信手段とは、インターネット網を介して情報の送受信を行う構成となっていることを特徴とする請求項14に記載の水素ガス収容容器管理システム。
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