JP2004192710A - 記録テープカートリッジの把持部構造 - Google Patents

記録テープカートリッジの把持部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2004192710A
JP2004192710A JP2002358287A JP2002358287A JP2004192710A JP 2004192710 A JP2004192710 A JP 2004192710A JP 2002358287 A JP2002358287 A JP 2002358287A JP 2002358287 A JP2002358287 A JP 2002358287A JP 2004192710 A JP2004192710 A JP 2004192710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording tape
tape cartridge
library
case
wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002358287A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Hiraguchi
和男 平口
Wataru Iino
亘 飯野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2002358287A priority Critical patent/JP2004192710A/ja
Priority to US10/698,392 priority patent/US7360982B2/en
Publication of JP2004192710A publication Critical patent/JP2004192710A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B23/00Record carriers not specific to the method of recording or reproducing; Accessories, e.g. containers, specially adapted for co-operation with the recording or reproducing apparatus ; Intermediate mediums; Apparatus or processes specially adapted for their manufacture
    • G11B23/02Containers; Storing means both adapted to cooperate with the recording or reproducing means
    • G11B23/04Magazines; Cassettes for webs or filaments
    • G11B23/08Magazines; Cassettes for webs or filaments for housing webs or filaments having two distinct ends
    • G11B23/107Magazines; Cassettes for webs or filaments for housing webs or filaments having two distinct ends using one reel or core, one end of the record carrier coming out of the magazine or cassette
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B15/00Driving, starting or stopping record carriers of filamentary or web form; Driving both such record carriers and heads; Guiding such record carriers or containers therefor; Control thereof; Control of operating function
    • G11B15/675Guiding containers, e.g. loading, ejecting cassettes
    • G11B15/68Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B15/00Driving, starting or stopping record carriers of filamentary or web form; Driving both such record carriers and heads; Guiding such record carriers or containers therefor; Control thereof; Control of operating function
    • G11B15/675Guiding containers, e.g. loading, ejecting cassettes
    • G11B15/68Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements
    • G11B15/682Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements with fixed magazines having fixed cassette storage cells, e.g. in racks
    • G11B15/6835Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements with fixed magazines having fixed cassette storage cells, e.g. in racks the cassettes being transferred to a fixed recorder or player using a moving carriage

Landscapes

  • Automatic Tape Cassette Changers (AREA)

Abstract

【課題】各種記録テープカートリッジの把持部の構造を共通化してコストの低減を図るようにした記録テープカートリッジの把持部構造の提供を課題とする。
【解決手段】記録テープTが巻装されたリール14を回転可能に収容するケース12と、ケース12の側壁に凹設され、ライブラリー100の把持手段70が両側から把持する把持部46と、を備えた種類の異なる記録テープカートリッジを、同一のライブラリー100へ収納可能にするために、記録テープカートリッジ10をライブラリー100の各収納室102に収納した際の収納室102底面から把持部46までの高さと、把持部46のライブラリー取出側角部66同士の間隔と、を記録テープカートリッジの種類によらず、それぞれ同一にした記録テープカートリッジの把持部構造において、把持部46のライブラリー収納側角部47を面取りする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にコンピューター等の記録再生媒体として使用される磁気テープ等の記録テープが巻装された単一のリールをケース内に収容してなる記録テープカートリッジの把持部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンピューター等のデータ記録再生媒体として使用されている磁気テープを単一のリールに巻装し、そのリールをケース内に収容してなる記録テープカートリッジ(磁気テープカートリッジ)が知られている。この磁気テープの先端(自由端)には、リーダーピンやリーダーテープ、リーダーブロックといったリーダー部材が設けられており、そのリーダー部材をドライブ装置側に設けられた引出手段が記録テープカートリッジの開口から引き出し、それに固着された磁気テープをドライブ装置側の巻取リールに巻装させるようになっている。
【0003】
また、記録テープカートリッジの下面に穿設された開孔から現出しているリールの下面中央にはリールギアが環状に刻設されており、ドライブ装置側の回転シャフトに設けられた駆動ギアがそのリールギアに噛合することにより、リールが回転駆動するように構成されている。したがって、記録テープカートリッジのリール及びドライブ装置の巻取リールを同期して回転させることにより、磁気テープにデータを記録したり、磁気テープに記録されたデータの再生ができる。
【0004】
このような構成の記録テープカートリッジは、通常、ライブラリーと呼ばれる収納庫に多数収納され、図10で示すように、記録テープカートリッジ108の両側壁を把持する把持手段としてのロボットハンド70を備えたライブラリー100や、図11で示すように、記録テープカートリッジ118の後壁側上下面を把持(挟持)する把持手段としてのロボットハンド80を備えたライブラリー110などがある。そして、そのロボットハンド70、80等によって、自動的に所望とする記録テープカートリッジ108、118が各収納室102、112から取り出されるとともに、複数配置されているドライブ装置90の1つへ運ばれて装填され、データの記録・再生が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
すなわち、ロボットハンド70は、ガイドレール76、78等によって鉛直方向と水平方向に移動自在に構成され、ロボットハンド80は、ガイドレール86、88等によって鉛直方向と水平方向に移動自在に構成されており、それぞれライブラリー100、110の各収納室102、112及びドライブ装置90の各装填口92に対向配置可能となっている。したがって、多数の記録テープカートリッジ108、118の中から所望とする記録テープカートリッジ108、118を取り出す際には、まず、その記録テープカートリッジ108、118と対向する位置まで、ロボットハンド70、80をガイドレール76、78、86、88によって移動させる。
【0006】
そして、そのロボットハンド70、80を水平方向に前進移動させるが、図8、図10で示すロボットハンド70の場合は、記録テープカートリッジ108の両側壁に設けられた凹状の把持部(以下、凹部という場合がある)106に、そのロボットハンド70先端の爪部72を挿入するとともに、後壁104側下面を板状のサポート部74で支持する。一方、図9、図11で示すロボットハンド80の場合は、記録テープカートリッジ118の後壁114側上下面を、そのロボットハンド80先端の爪部82、84で挟持する。
【0007】
これにより、所望とする記録テープカートリッジ108、118がそれぞれロボットハンド70、80に把持され、その後、ロボットハンド70、80が水平方向に後退移動することにより、記録テープカートリッジ108、118がライブラリー100、110の収納室102、112からそれぞれ取り出される。
【0008】
なお、図11で示すライブラリー110の場合には、図9で示すように、収納室112の両側壁112Bに設けられている係止手段としての爪部117が、記録テープカートリッジ118の両側壁に設けられている凹部116と係合して(凹部116に挿入されて)、記録テープカートリッジ118を係止保持する構成になっている。この爪部117は、収納室112の内方側に向けて付勢された状態に突出しており、左右両外方側(図示の矢印S方向)へ弾性変形可能になっている。したがって、収納室112から記録テープカートリッジ118を取り出すときには、爪部117が左右両外方側(図示の矢印S方向)へ適宜弾性変形して凹部116から外れ、記録テープカートリッジ118の移動を許容する。
【0009】
こうして、ライブラリー100、110から取り出された記録テープカートリッジ108、118は、所望とするドライブ装置90の装填口92と対向する位置まで移動させられた後、そのドライブ装置90に装填されて、所定のデータが記録されるか、又は記録されているデータが再生される。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−6465号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、記録テープカートリッジ108、118は、ライブラリー100、110の各収納室102、112に多数収納され、ロボットハンド70、80によって取り出されるとともにドライブ装置90へ装填される。しかしながら、記録テープカートリッジは、リーダー部材のタイプ毎にその外形の大きさ、即ち前後方向の長さ、左右方向の横幅、上下方向の高さなどが異なっており(例えば、リーダーピンタイプの記録テープカートリッジ108の横幅Vは、リーダーブロックタイプの記録テープカートリッジ118の横幅Uよりも若干小さくなっており)、大きさの異なる(リーダー部材の異なる)記録テープカートリッジ108、118毎に、それに合ったライブラリー100、110を備えることは、スペース的にもコスト的にも問題がある。
【0012】
また、ライブラリー100あるいはライブラリー110のどちらか一方に、大きさの異なる(リーダー部材の異なる)複数種類の記録テープカートリッジ、例えば記録テープカートリッジ108、118を両方共収納すると、ロボットハンド70の爪部72の間隔、又はロボットハンド80の爪部82、84の間隔が調節不可である場合には、記録テープカートリッジ108、118のどちらかは、充分に把持できなくて、落下させてしまうなどのエラーが発生したり、記録テープカートリッジ108、118自体を損傷させてしまうことがあった。
【0013】
また、ロボットハンド70の爪部72の間隔、又はロボットハンド80の爪部82、84の間隔が調節可能である場合には、大きさの異なる(リーダー部材の異なる)記録テープカートリッジ108、118毎に、その爪部72又は爪部82、84の間隔を調節する工程が必要となるので、ライブラリー100、110から取り出してドライブ装置90へ装填する作業時間に、その分のロスタイムが生じる問題があった。
【0014】
また、図11で示すライブラリー110に収納する記録テープカートリッジ118に形成されている凹部116の深さは、爪部117が弾性変形によって簡単に外れるように(爪部117があまり深く挿入されないように)、爪部117の突出長さよりも浅く形成されている(図9参照)。一方、記録テープカートリッジ108に形成されている凹部106の深さは、爪部72が挿入されるため、その爪部72の長さ(幅)Nと略同じか、それよりも若干深く形成され、凹部116よりも深く形成されている(図8参照)。
【0015】
したがって、ライブラリー110に記録テープカートリッジ108を収納した場合、凹部106と係合する爪部117はその突出長さ分深く挿入されてしまい、ロボットハンド80の後退移動によって記録テープカートリッジ108を収納室112から抜き取るとき、その爪部117が凹部106のライブラリー収納側である前面106A側の角部107に引っ掛かって、スムーズに取り出せないという問題があった。また、無理に引き出すため、爪部117が破損するおそれもあった。
【0016】
そこで、本発明は、外形(大きさ)が異なる各種記録テープカートリッジの少なくともライブラリーにおいて共用する部分である把持部(ロボットハンドなどの把持手段や収納室に設けられた係止手段が係合する凹部付近)の構造を共通化(統一化)して、異種類のライブラリーに対しても収納可能となるように汎用性(適応性)を向上させ、作業時間の短縮やコストの低減等が図れるようにした記録テープカートリッジの把持部構造を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の記録テープカートリッジの把持部構造は、記録テープが巻装されたリールを回転可能に収容するケースと、前記ケースの側壁に凹設され、ライブラリーの把持手段が両側から把持する把持部と、を備えた種類の異なる記録テープカートリッジを、同一のライブラリーへ収納可能にするために、前記記録テープカートリッジを前記ライブラリーの各収納室に収納した際の収納室底面から前記把持部までの高さと、前記把持部の前記ライブラリー取出側角部同士の間隔と、を記録テープカートリッジの種類によらず、それぞれ同一にした記録テープカートリッジの把持部構造において、前記把持部の前記ライブラリー収納側角部を面取りしたことを特徴としている。
【0018】
請求項1の発明では、ライブラリーの収納室底面から把持部までの高さと、把持部のライブラリー取出側角部同士の間隔が、記録テープカートリッジの種類によらず、常に一定の大きさ(寸法)になるので、把持手段(ロボットハンド)は、その大きさ(寸法)のものしか把持できない簡易な構造のものでも充分に足り、それにかかるコストの低減を図ることができるとともに、作業時間の短縮を図ることができる。
【0019】
また、上記ライブラリーとは違う種類のライブラリーに収納された場合、例えば、収納室の両側壁に設けられた係止手段が把持部と係合して記録テープカートリッジを収納室に係止保持する場合でも、把持部のライブラリー収納側角部を面取りしたので、記録テープカートリッジをライブラリーから取り出す際、係止手段はその把持部から外れやすく、記録テープカートリッジはスムーズにライブラリーから取り出される。したがって、記録テープカートリッジの異種類のライブラリーに対する汎用性(適応性)を向上させることができ、ライブラリーにかかるコストの低減やスペースの低減を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジ10を図面に示す実施例に基づいて説明する。まず、最初に、記録テープカートリッジ10の全体構成を説明し、次いで本発明に係る要部について詳細に説明する。なお、説明の便宜上、記録テープカートリッジ10のドライブ装置90への装填方向を矢印Aで示し、それを記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とする。そして、矢印Aと直交する矢印B方向を右方向とする。
【0021】
図1乃至図3で示すように、記録テープカートリッジ10は、平面視で略矩形状の合成樹脂製ケース12内に、情報記録再生媒体である記録テープとしての磁気テープTを巻装した単一のリール14を回転可能に収容して構成されている。ケース12は、ドライブ装置90(図10、図11参照)への装填方向先頭側の1つの角部である右前角部が平面視でそれぞれ斜めに切り欠かれた一対の上ケース16と下ケース18とを互いの周壁16A、18Aを突き合せて接合することで構成されており、内部に磁気テープTを巻装したリール14の収容空間が設けられている。
【0022】
また、上ケース16及び下ケース18の周壁16A、18Aの切り取られた角部が磁気テープTを引き出すための開口20とされ、この開口20から引き出される磁気テープTの自由端には、ドライブ装置90の引出手段(図示省略)によって係止(係合)されつつ引き出し操作されるリーダーピン22が接続されている。リーダーピン22の磁気テープTの幅方向端部より突出した両端部には、環状溝22Aが形成されており、この環状溝22Aが引出手段のフック等に係止される。これにより、磁気テープTを引き出す際に、フック等が磁気テープTに接触して傷付けない構成である。
【0023】
また、ケース12の開口20の内側、即ち上ケース16の天板内面及び下ケース18の底板内面には、ケース12内においてリーダーピン22を位置決め、保持する上下一対のピン保持部24が設けられている。このピン保持部24は、磁気テープTの引き出し側が開放された略半円筒形状をしており、直立状態のリーダーピン22の両端部は、その開放側からピン保持部24の凹部24A内に出入可能とされて保持される。
【0024】
ピン保持部24の近傍には、板ばね25が、前壁12A(周壁16A、18Aのうち、外面が矢印A方向を向く部分)の内面に設けられたばね保持部27と溝部23に、その基部が挿入されて固定配置されるようになっており、この板ばね25の二股状の先端部がリーダーピン22の上下両端部にそれぞれ係合してリーダーピン22をピン保持部24に保持するようになっている。なお、リーダーピン22がピン保持部24に出入する際には、板ばね25の先端部は適宜弾性変形してリーダーピン22の移動を許容する構成である。
【0025】
また、下ケース18の中央部には、リール14のリールギア13を外部に露出するためのギア開口26が設けられており、リール14はリールギア13がドライブ装置90の駆動ギア(図示省略)に噛合されて、ケース12内で回転駆動されるようになっている。また、リール14は、上ケース16及び下ケース18の内面にそれぞれ部分的に突設されて、ギア開口26と同軸的な円形の軌跡上にある内壁としての遊動規制壁28によってガタつかないように保持されている。
【0026】
この遊動規制壁28の開口20近傍の端部には、内部に位置規制用穴43が形成された袋部28Aが連設されている。また、ケース12の左前角部の内側においては、長穴である位置規制用穴45が形成された袋部29が遊動規制壁28とは離間して設けられている。袋部28A、29は、矢印B方向に沿った一直線上に配置されている。そして、袋部28Aが連設された端部を除いて、各遊動規制壁28は、それぞれ端部がケース12の周壁16A又は周壁18Aと連設されることで、その外側とリール14の設置空間とを仕切っている。
【0027】
また、下ケース18の右後部には、各記録テープカートリッジ10毎に、その各種情報を記憶されたメモリーボードMが設置されるようになっており、ケース12の下面(底面)側から読み取るドライブ装置90と、後壁12D側から読み取るロボットハンド70、80での検知が可能となるように、下ケース18の両端部を除く後壁18Bが所定角度の傾斜面に形成され、メモリーボードMがその後壁18Bと支持突起19とにより支持されて、所定角度に傾斜配置されるようになっている。
【0028】
また、下ケース18の左後部には、その記録テープカートリッジ10への記録可・不可が設定されるライトプロテクト60が、左右(幅)方向に摺動可能に設けられるようになっており、後壁18Bには、ライトプロテクト60を人手で操作するための操作突起62が突出する略矩形状の開孔15が穿設されている。そして、下ケース18の下面には、ドライブ装置90が記録可・不可を識別するための識別用突起64が露出する略楕円形状の開孔17が穿設されている。
【0029】
また、ケース12の前壁12Aの右端部には、開口20の前縁部を規定する上下一対の短い傾斜壁部30が設けられている。この傾斜壁部30は、開口20の開放面に沿って屈曲形成され、開口20閉塞時に、後述する平面視略円弧状ドア50の先端がその内側に入り込むことによって、塵埃等が進入できる隙間が生じないようにする防塵壁となっている。そして、傾斜壁部30の左方近傍の前壁12A内側には、上下一対のビスボス32が連設されている。
【0030】
一方、ケース12の右壁12B(周壁16A、18Aのうち、外面が矢印B方向を向く部分)の前端部内側には、平面視でドア50の外周面に略沿った形状の上下一対の傾斜壁部34が設けられている。この傾斜壁部34の前端面が開口20の後縁を規定しており、その前端部には上下一対のビスボス36が設けられている。
【0031】
また、ケース12の右壁12Bには、ケース12の内外を連通する窓部としての所定長さのスリット40が設けられており、後述するドア50の操作突起52の露出用とされている。このスリット40は、右壁12Bを構成する上ケース16の周壁16Aの前側下部を略矩形状に切り欠いて形成され、開口20側へも開放されている。このように、スリット40が周壁16Aの一部を上側に残して形成されると、ケース12の剛性を維持することができるので好ましい。特にスリット40を規定する上側の壁が傾斜壁部34から一体に連設されていると、更に好ましい。
【0032】
また、下ケース18の後方側には、周壁18Aの上端を除く部分が断面視略「コ」字状にケース12の内方へ凹むとともに、ケース12の下面から上方へも凹んだ(底板が切り欠かれた)凹部48が形成されている。この凹部48は、ケース12の左壁12C側にも形成され、例えばドライブ装置90の引き込み手段(図示省略)が係合する係合部とされたり、その天面(下向きの面)がドライブ装置90内での位置決め用の基準面とされたりするようになっている。
【0033】
また、その凹部48の後方側にも周壁18Aの上端を除く部分が断面視略「コ」字状にケース12の内方へ凹むとともに、ケース12の下面から上方へも凹んだ(底板が切り欠かれた)凹部46が形成されている。この凹部46は、図10で示すライブラリー100の近傍に配設されているロボットハンド70の爪部72(図8参照)が係合する(挿入される)把持部とされたり、図11で示すライブラリー110の収納室112の両側壁112Bに設けられている一対の爪部117(図9参照)が係合する(挿入される)係止保持部(把持部)とされている。
【0034】
そして、このような凹部46、48を設けることで、ケース12(下ケース18)の捩り強度が向上されるようになっている。また、上ケース16の左壁12Cの上面部分には、平面視略台形状の凹部44が形成されている。この凹部44は、開口20の開放時、ドア50の開放方向への移動に伴う回転モーメントをキャンセルするための保持部材(図示省略)が係合する係合部とされている。
【0035】
また、上ケース16及び下ケース18において、開口20近傍から遊動規制壁28が最も右壁12Bに接近する部位近傍まで(以下、前半という)と、スリット40の後端近傍から後壁の近傍まで(以下、後半という)、後述するドア50の凸部51を内面側及び外面側の両側方から挟み込むように支持する所定高さ(例えば、1.0mm〜1.5mm程度)のガイド壁部42が立設されている。
【0036】
このガイド壁部42は、平面視略円弧状に形成されるとともに、上ケース16と下ケース18とではその長さが異なっており、上ケース16側の方が下ケース18側よりも後半側が長く形成されている。これは、下ケース18の後壁18B内面の右壁12B側に、メモリーボードMを所定角度で傾斜配置しているからである。
【0037】
また、ガイド壁部42の後端部は平面視略円弧状に閉塞されており、ドア50がそれ以上後方へ移動できないように、上下それぞれ最も後側の凸部51を規制するようになっている。そして、ガイド壁部42の前端部は開放されており、リーダーピン22の出入時に、そのリーダーピン22の出入を妨げないような位置(この図示のものは、ピン保持部24よりも後方側で、開口20の開口幅の約半分程度)まで延設されている。
【0038】
また、傾斜壁部30の近傍にも、ガイド壁部42の延長線上に位置するように、後端部が開放されたガイド壁部41が立設されている。このガイド壁部41は、その後端部がリーダーピン22の出入を妨げないように、ピン保持部24の前端よりも後方側には延設されないようになっており、その間隔(溝幅)は、ガイド壁部42の間隔(溝幅)よりも若干幅狭になっている。
【0039】
つまり、ガイド壁部42の間隔(溝幅)は、ドア50の成形上のばらつき(曲率のばらつき)を許容するために、若干幅広に形成されており、ドア50の凸部51はある程度のガタつきを持った状態でガイド壁部42内を摺動する。したがって、少なくともガイド壁部41の間隔(溝幅)をドア50の凸部51の幅と略同じ大きさにして、開口20の閉塞時、その最前の凸部51がガイド壁部41内に嵌入されることにより、ドア50がガタつかずに保持されるようにしている。
【0040】
また、ガイド壁部41及び前半のガイド壁部42は、後半のガイド壁部42よりも若干低くなるように形成されている。すなわち、例えばガイド壁部41及び前半のガイド壁部42の高さは約1mmに形成され、後半のガイド壁部42の高さは約1.5mmに形成されている。これは、開口20に、リーダーピン22をチャックして引き出すドライブ装置側の引出手段が入り込めるスペースを確保するためである。したがって、後述するように、ガイド壁部41及び前半のガイド壁部42が低くなっている分、その前半部分(少なくとも開口20を閉塞する部分)のドア50の板幅(高さ)が、大きく(高く)なるように形成されている。
【0041】
更に、上ケース16内面及び下ケース18内面には、その開口20から露出している外側のガイド壁部42と一体になって平面視略台形状をなすリブ38が、そのガイド壁部42と同等の高さになるように立設されており、このリブ38によって開口20部分における上ケース16及び下ケース18の強度が確保されるようになっている。なお、内側のガイド壁部42はピン保持部24と一体になるように連設されているが、ピン保持部24の高さは、一体に連設されたガイド壁部42の高さと略同等か、それよりも高く形成されていることが望ましい。
【0042】
以上のような上ケース16と下ケース18は、開口20の両縁部近傍に位置する各ビスボス32、36に下側から図示しないビスがねじ込まれて固定(接合)される構成である。これによって、傾斜壁部30(前壁12A)及び傾斜壁部34(右壁12B)の各自由端によって規定され、強度的に不利で落下によって地面等に衝突しやすい開口20両端のコーナー部は強固に接合され、ケース12を落としても、記録テープカートリッジ10全体の重量で変形したり、座屈して位置ずれしたりしない構成である。なお、周壁16A、18Aの付き合せ面(開口20両側のコーナー部)を溶着によって固定してもよいが、分解性やリサイクル性を考慮すると、ビス止めの方が望ましい。
【0043】
また、その開口20は遮蔽部材としてのドア50によって開閉されるようになっている。ドア50は、ガイド壁部41と前半のガイド壁部42を摺動する部分(少なくとも開口20を閉塞する部分)の板幅(高さ)が開口20の開口高さと略同一に形成され、それより後側が若干小さく(低く)形成されるとともに、その板長が開口20の開口幅よりも充分大きく形成されている。そして、所定の円周に沿って移動できるように、板厚方向に湾曲した平面視略円弧状に形成されている(図2参照)。
【0044】
このドア50は、その先端部が傾斜壁部30の内側に入り込んだ状態で開口20を閉塞し、上記した所定の円周に沿って略後方へスライド移動(回動)して開口20を開放し、その先端近傍の外周面がビスボス36近傍に達すると、開口20を完全に開放する構成になっており、開口20を開放する際と反対方向にスライド移動(回動)することにより、開口20を閉塞するようになっている。
【0045】
このように、ドア50は、その移動軌跡である所定の円周に対応した円弧状に湾曲形成されており、その回動中心は、本実施の形態では、左右方向の位置がケース12の左端近傍に、前後方向の位置がスリット40の後端近傍に設定されて、ドア50の移動軌跡が、スリット40の後端近傍において、ケース12の右壁12Bに最も近接するようになっているが、これに限定されるものではない。
【0046】
また、ドア50の湾曲した長手寸法は、その後端部が開口20の閉塞状態において、ケース12の凹部48よりも後方の(凹部46近傍の)右後角部内に位置するように決められており、ドア50の後下部は、下ケース18の後壁18B内側に所定角度で傾斜配置されたメモリーボードMを回避するために、斜めに切り欠かれている。なお、ドア50の先端部(前端部)内面及び/又は外面は、ガイド壁部41にスムーズに入り込めるようにテーパー面に形成されることが好ましい。
【0047】
また、そのドア50の上面及び下面には、ガイド壁部41及びガイド壁部42のガイド面(互いに対向している内面)と、ガイド壁部41及びガイド壁部42間の上ケース16内面及び下ケース18内面にそれぞれ当接して、ドア50を開口20の開閉方向に案内する凸部51が突設されている。この凸部51は、ドア50の長手方向に沿って長い平面視略楕円形状に形成され、上面及び下面にそれぞれ4つずつ、最も後側の凸部51を除いて上下対称に、かつ、ガイド壁部41及びガイド壁部42の高さと略同等の高さ(例えば、ドア50の板幅が異なる境界部分より前側は約0.5mm、後側は約1.5mm)になるように突設されている。なお、最後側の凸部51が上下対称でないのは、ドア50の後下部が斜めに切り欠かれていることによる。
【0048】
このような凸部51を設けると、ドア50と、ガイド壁部41及びガイド壁部42間の上ケース16内面及び下ケース18内面並びにガイド壁部41及びガイド壁部42のガイド面との摺動抵抗(摩擦)を低減することができ、ドア50を抵抗少なく、スムーズに摺動させることが可能となる。また、この凸部51は、平面視略楕円形状に形成されているため、例えば平面視略円形状に形成されているものよりも耐衝撃性に優れ、落下等の衝撃によってドア50に開閉方向以外からの力が加えられても折れるような心配がない。
【0049】
また、ドア50の長手方向中央部よりも若干前方(ドア50の板幅が異なる境界部分近傍)における外周面には、操作部としての操作突起52がドア50の径方向に沿って突設されている。操作突起52は、スリット40からケース12の外側に露出されるようになっており、開口20の閉塞状態ではビスボス36の後端から僅かに離間して位置するとともに、スリット40の前方へ開放された部分から操作可能とされている。そして、開口20の開放状態では、操作突起52は、スリット40の後縁から僅かに離間して位置するようになっており、このとき、ガイド壁部42の後端部に最後端側の凸部51が当接している。
【0050】
また、ドア50の前端部内面には、開口20閉塞時において、リーダーピン22の上端部側面及び下端部側面に当接するストッパー58が突設されており、落下衝撃等によってリーダーピン22が、ピン保持部24から脱落するのを、より一層防止できるようになっている。そして、ドア50を開口20閉塞方向へ付勢する付勢部材としてのコイルばね56は、ドア50が開口20の閉塞状態でケース12の右後角部に至る長さであるため、右後角部における遊動規制壁28と右壁12B(周壁16A、18A)との間の空間を有効利用して配設されている。
【0051】
すなわち、ドア50の後端近傍の内周面には、背面視略L字状のばね保持部54が上方に向かって一体的に突設され、下ケース18の凹部48近傍の内面には、円柱状のばね係止部55が上方に向かって突設されている。そして、コイルばね56の両端にはリング状の取付部56A、56Bがそれぞれ形成されている。したがって、コイルばね56は、その一方の取付部56Bをばね係止部55に上方から挿入し、他方の取付部56Aをばね保持部54に上方から挿入することにより、上記した空間内に簡単に取り付けることができる。
【0052】
また、上ケース16には、ドア50の開閉時に、ばね保持部54の上端が摺接するリブ57が、平面視略円弧状に立設されている。このリブ57は、少なくともドア50が移動(開放)し始める際には、ばね保持部54の上端が摺接できるような位置及び長さに配設され、コイルばね56の付勢力に抗して移動するばね保持部54を好適にガイドすることにより、ドア50がより安定して開放されるように(開放時にドア50がコイルばね56の付勢力によってブレないように)している。
【0053】
さて、ここで更に、把持部や係止保持部として利用される凹部46について、図4乃至図7を基に詳細に説明するが、その説明の便宜上、図1、図3で示す記録テープカートリッジ10の外形で、特に左右方向の横幅W1は、図8で示す記録テープカートリッジ108の横幅Vよりは若干大きく(W1>V)、図9で示す記録テープカートリッジ118の横幅Uと同等とする(W1=U)。
【0054】
そして、ロボットハンド70は、図8で示す記録テープカートリッジ108を左右から把持可能なように、その爪部72の間隔が設定されているものとし、ロボットハンド80は、図9で示す記録テープカートリッジ118を上下から把持可能なように、その爪部82、84の間隔が設定されているものとする。また、ライブライリー100、110の収納室102、112に記録テープカートリッジ108、118がそれぞれ収納されている際、その収納室102、112の底面102A、112Aから記録テープカートリッジ108、118の底面までの距離(隙間)は考慮しないものとする。
【0055】
まず、最初に、図10で示すライブラリー100の場合について説明する。図8で示すように、収納室102に収納されている記録テープカートリッジ108をロボットハンド70が把持する際には、その爪部72が凹部106に挿入される。このとき、ロボットハンド70の制御装置(図示省略)には、記録テープカートリッジ108が収納されている収納室102の底面102Aから凹部106の天面106Bまでの高さJと、後壁104から凹部106の後面106Cまでの長さKが、データとして記憶されており、爪部72の間隔は横幅Vに合致するように設定されていることから、ロボットハンド70は正確に記録テープカートリッジ108を把持することができる。
【0056】
つまり、ロボットハンド70は、上記各データによって制御されて、記録テープカートリッジ108を把持するようになっている。したがって、外形(大きさ)が異なる記録テープカートリッジ10にあっては、ロボットハンド70が把持する凹部46(把持部)が、図8で示す記録テープカートリッジ108の凹部106と同じ寸法位置に配設されていればよい。
【0057】
すなわち、図4で示すように、記録テープカートリッジ10が収納されている収納室102の底面102Aから凹部46の天面46Bまでの高さHと、ケース12の後壁12Dから凹部46の後面46Cまでの長さLと、凹部46の後面46Cから連続する側壁66(角部)同士の間隔(横幅)W2(W2<W1)とが、記録テープカートリッジ108の凹部106の場合と、同一寸法(H=J、L=K、W2=V)に形成されていればよく、このような構成にすれば、ケース12の外形(特に横幅)が異なる記録テープカートリッジ10でも、ロボットハンド70によって正確に把持することができる。
【0058】
なお、このような同一寸法に成形した結果、記録テープカートリッジ10では、側壁66の上方に張出部68が形成されるが、このような張出部68があると、爪部72のアーム73が、その張出部68を下方から支持することが可能となるので、サポート部74だけで支持するときよりも、記録テープカートリッジ10をより確実に支持することができる。したがって、ロボットハンド70から記録テープカートリッジ10が落下するなどのエラーは発生しない。また、その張出部68を高さ方向の基準面とすることが可能となるので、ライブラリー100やドライブ装置90に対する記録テープカートリッジ10の位置決め精度を向上させることができる。
【0059】
その他、側壁66から連続する後方側には、底面視で所定角度をなす傾斜壁67が形成されている。この傾斜壁67は、ロボットハンド70の爪部72の位置が左右方向に多少ずれた場合に、爪部72を凹部46へ誘導するためのガイド面となるが、爪部72の構成によっては特に形成しなくても構わない。
【0060】
次に、図11で示すライブラリー110の場合について説明する。図9で示すように、収納室112に収納されている記録テープカートリッジ118をロボットハンド80が把持する際には、その爪部82、84が後壁114側上面及び下面を上下方向から把持(挟持)する。
【0061】
したがって、ロボットハンド80の制御装置(図示省略)には、記録テープカートリッジ118の後壁114側の高さGがデータとして記憶されていれば足り、予め爪部82、84の間隔は高さGに合致するように設定されていることから、ロボットハンド80は正確に記録テープカートリッジ118を把持することができる。よって、外形が異なる記録テープカートリッジ10にあっては、ロボットハンド80が把持する後壁12D側の高さFが、図9で示す記録テープカートリッジ118の後壁114側の高さGと同じ寸法(F=G)に形成されていれば、正確に把持することができる。
【0062】
また、このライブラリー110の収納室112は合成樹脂で成形されており、その両側壁112Bの所定箇所には、内方側へ向かって所定長さ突出するように屈曲成形された一対の爪部117が設けられている(図6参照)。この爪部117は、側壁112Bに切り込み115を入れることによって左右方向に弾性変形可能に構成され、常時内方側へ向かって付勢された状態となるように構成されている。したがって、収納室112に収納された記録テープカートリッジ118は、収納室112との間で多少のガタつき(隙間)があっても、確実にその爪部117が凹部116に挿入される構成であり、これによって収納室112内に係止保持される。
【0063】
そして、記録テープカートリッジ118を収納室112から取り出すときには、ロボットハンド80が所定の力で後方に向かって引き抜くが、このとき、収納室112に設けられた爪部117は、その抜き取り動作に伴って適宜両外方側(図示の矢印S方向)に弾性変形して(撓んで)凹部116から外れ、記録テープカートリッジ118の移動を許容する。したがって、その凹部116は、爪部117が外れやすいように、その爪部117の突出長さよりも浅く形成されている。
【0064】
ところが、図6で示すように、記録テープカートリッジ10の場合には、その爪部117が係合する凹部46は、ロボットハンド70の爪部72が挿入されて把持される把持部でもあるため、爪部72の長さ(幅)Nと略同じか、それよりも若干深く形成されている。したがって、ライブラリー110の収納室112に記録テープカートリッジ10を収納したときには、爪部117は、その突出長さ分凹部46に深く挿入されてしまうが、凹部46のライブラリー110への収納側である前面46A側の角部が所定長さ(C1以上、好ましくはC3〜C4)面取りされて、平面視で所定角度(例えば、右壁12B及び左壁12Cに対して45°)に傾斜した傾斜壁47とされているので、図7で示すように、爪部117は、記録テープカートリッジ10の収納室112からの抜き取りに伴って、その傾斜壁47の壁面により好適にガイドされながら適宜両外方側(図示の矢印S方向)に弾性変形し(撓み)、凹部46からスムーズに外れる。よって、記録テープカートリッジ10は、スムーズに収納室112から取り出され、かつ爪部117が破損する心配もない。
【0065】
以上のような記録テープカートリッジ10の把持部構造において、次に、その作用について説明する。最初にライブラリー100について説明する。図4で示すように、記録テープカートリッジ10は収納室102からロボットハンド70によって取り出される。このとき、ロボットハンド70は、記録テープカートリッジ108の上記各寸法(J、K、V)に合致するように設定されているが、記録テープカートリッジ10は、その寸法と同じ寸法(H=J、L=K、W2=V)を有しているので、正確に把持することができる。
【0066】
すなわち、爪部72が凹部46にスムーズに挿入され、サポート部74がケース12の下面を確実に支持できる。なお、このとき、凹部46の後方には張出部68が形成されているので、爪部72のアーム73が記録テープカートリッジ10を下方から支持することができる。したがって、サポート部74だけで支持するときよりも、より確実に支持することができ、ロボットハンド70から記録テープカートリッジ10が落下するようなエラーは発生しない。こうして、ライブラリー100から取り出された記録テープカートリッジ10は、そのままそのロボットハンド70によってドライブ装置90へ運ばれる。
【0067】
次に、ライブラリー110について説明する。図5で示すように、記録テープカートリッジ10は収納室112からロボットハンド80によって取り出される。このとき、記録テープカートリッジ10の後壁12D側高さFは、記録テープカートリッジ118の後壁114側高さGと同一(F=G)なので、ロボットハンド80の爪部82、84は、確実に記録テープカートリッジ10の後壁12D側上下面を把持(挟持)できる。
【0068】
また、記録テープカートリッジ10は、収納室112に設けられた爪部117が凹部46に挿入されることにより係止保持されている。そして、ロボットハンド80の後退移動によって、爪部117が左右両外方側(図7、図9で示す矢印S方向)に弾性変形して(撓んで)凹部46から外れるが、このとき、凹部46のライブラリー収納側である前面46A側の角部は面取りされて、所定角度の傾斜壁47が形成されているので、爪部117は、その傾斜壁47の壁面に好適にガイドされながら、記録テープカートリッジ10の取り出し動作に伴って、スムーズに凹部46から外れる。したがって、爪部117が破損するような不具合は起きない。こうして、ライブラリー110から取り出された記録テープカートリッジ10は、そのままそのロボットハンド80によってドライブ装置90へ運ばれる。
【0069】
ドライブ装置90へ運ばれた記録テープカートリッジ10は、その装填口92へ挿入される。そして、ドライブ装置90内に設けられた開閉部材としての係合突起(図示省略)が、前方へ開放しているスリット40に進入し、ドア50の操作突起52に係合する。この状態で、記録テープカートリッジ10(ケース12)が更に押し込まれると、その押し込み力によってコイルばね56の付勢力に抗しつつ、係合突起が操作突起52を後方へ移動させる(矢印A方向へ装填されるケース12に対して後方へ相対移動させる)。
【0070】
すると、その操作突起52が突設されているドア50は、その湾曲方向に沿って平面視時計方向に回動する。すなわち、ドア50は、その湾曲形状に沿った移動軌跡からはみ出すことなく、ピン保持部24及びリール14の外側を回り込むように略後方へ移動し、開口20を開放する。そして、ケース12(記録テープカートリッジ10)がドライブ装置に所定深さ装填されると、開口20が完全に開放される。
【0071】
この状態で記録テープカートリッジ10がドライブ装置内で位置決めされると、ドア50はそれ以上の回動(略後方への移動)が規制され、開放された開口20からはドライブ装置90の引出手段がケース12内に進入し、この引出手段がピン保持部24に位置決め保持されたリーダーピン22を抜き出して図示しない巻取リールに収容する。そして、その巻取リールとリール14とを同期して回転駆動することにより、磁気テープTは、巻取リールに巻き取られつつ順次ケース12から引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド等によって情報の記録や再生が行われる。
【0072】
一方、磁気テープTがリール14に巻き戻されて、記録テープカートリッジ10をドライブ装置90から排出する際には、記録テープカートリッジ10は、位置決め状態が解除され、コイルばね56の付勢力又は図示しないイジェクト機構によって矢印A方向とは反対方向に移動される。そして、ドア50は、コイルばね56の付勢力によって開口20の閉塞方向へ回動し、ドア50の先端部が傾斜壁部30の内側に入り込むことにより、開口20が完全に閉塞され、初期状態に復帰する。
【0073】
こうして、ドライブ装置90から排出されると、再びロボットハンド70又はロボットハンド80が記録テープカートリッジ10に接近し、爪部72を凹部46に挿入して両側から把持するか、爪部82、84でその後壁12D側上下面を把持(挟持)する。そして、ライブラリー100あるいはライブラリー110の所定の収納室102、112へ運び、その収納室102、112に記録テープカートリッジ10を収納する。
【0074】
なお、収納室112の場合は、それに設けられた爪部117が、記録テープカートリッジ10の収納動作によって左右両外方側(図示の矢印S方向)に弾性変形させられ(撓まされ)、その記録テープカートリッジ10の前進移動を許容した後、凹部46に係合して(挿入されて)、記録テープカートリッジ10を収納室112内に係止保持する。このようにして、記録テープカートリッジ10はライブラリー100あるいはライブラリー110に再度保管された状態となる。
【0075】
以上、説明したように、外形(特に横幅)が異なる記録テープカートリッジ10、108において、ロボットハンド70が把持する把持部(凹部46)の配設位置寸法を同一(共通)にしたので、ロボットハンド70は記録テープカートリッジ10、108を共に正確に把持することができる。したがって、ロボットハンド70は、その爪部72の間隔を調節する必要がないので、爪部72の間隔調節が不可な安価で簡易な構造のもので済み、かつ作業時間の短縮を図ることができる。また、記録テープカートリッジ10、108毎にライブラリーを用意する必要がないので、それにかかるコストの低減及びスペースの低減が図れる。
【0076】
更に、把持部(凹部46)のライブラリー収納側の角部を面取りした(凹部46の前面46A側に傾斜壁47を形成した)ので、収納室112にその凹部46に係合する(挿入する)爪部117を有するライブラリー110でも記録テープカートリッジ10の収納が可能となる。すなわち、爪部117が、爪部72用の凹部46に深く挿入されても、その傾斜壁47によってスムーズに凹部46から外れるので、記録テープカートリッジ10の取り出し(抜き取り)が好適にできる。
【0077】
したがって、記録テープカートリッジ10の異種類のライブラリー100、110に対する汎用性(適応性)を向上させることができるので、例えば、ライブラリー110を有するユーザーが、新たにライブラリー100を用意する必要がなく、これによってもコストの低減が図れ、かつ設置スペースの低減が図れる。
【0078】
また、ケース12(上ケース16及び下ケース18)は、例えばポリカーボネート素材(PC)で成形され、ドア50及びライトプロテクト60は、ポリカーボネート素材(PC)より成るケース12に対して、耐摩耗性に優れるとともに低摩擦係数である、例えばポリオキシメチレン(POM)樹脂によって成形される。したがって、ドア50及びライトプロテクト60の色をケース12の色とは異なるようにしてもよく(例えば、ケース12がブラックで、ドア50及びライトプロテクト60がブルーなど)、このような構成にすれば、意匠性が向上するとともに、記録テープカートリッジ10における各機構部品のうち、外部に露出して可動する部品を視認させられる効果がある。
【0079】
また、ドライブ装置90の記録再生ヘッドをクリーニングするクリーニング用カートリッジにおいて、従来はケース自体の色を通常の記録テープカートリッジ10とは異なる色(例えば、半透明にするなど)にして区別することが多かったが、ケース自体の色を変えると、識別しやすくなる一方、成形条件や品質管理が難しくなるという問題がある。また、クリーニング用カートリッジには、ライトプロテクト60の代わりに、そのライトプロテクト60の操作突起62が露出する開孔15を閉塞する閉塞部材(図示省略)が設けられるが、その閉塞部材の色をライトプロテクト60とは異なる色(例えばグレー)に変えるだけでは、一目で視認し難いという問題もあった。そこで、クリーニング用カートリッジにおいても、ドアの色を閉塞部材と同じ色(例えばグレー)に変えるのが好ましく、このように少なくとも2つ以上の部品の色を変えれば、記録テープカートリッジ10か、クリーニング用カートリッジかを一目で識別することができる。
【0080】
【発明の効果】
以上、何れにしても本発明によれば、記録テープカートリッジの把持部の構造を共通化(統一化)したので、ライブラリーに具備されている把持手段を簡易に構成できるとともに、異種類のライブラリーに対する記録テープカートリッジの汎用性(適応性)を向上させることができる。したがって、全体的に作業時間の短縮が図れるとともに、コストやスペースの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録テープカートリッジを上方から見た概略斜視図
【図2】記録テープカートリッジの概略分解斜視図
【図3】記録テープカートリッジを下方から見た概略斜視図
【図4】記録テープカートリッジとロボットハンドを示す概略斜視図
【図5】記録テープカートリッジと別のロボットハンドを示す概略斜視図
【図6】記録テープカートリッジの把持部とライブラリーの係止手段を示す概略説明図
【図7】記録テープカートリッジの把持部からライブラリーの係止手段が外れる過程を示す概略説明図
【図8】基準となる記録テープカートリッジとロボットハンドを示す概略斜視図
【図9】基準となる記録テープカートリッジと別のロボットハンドを示す概略斜視図
【図10】ライブラリーとドライブ装置を示す概略斜視図
【図11】別のライブラリーとドライブ装置を示す概略斜視図
【符号の説明】
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
46 凹部(把持部)
47 傾斜壁
70、80 ロボットハンド(把持手段)
72、82、84 爪部
90 ドライブ装置
100、110 ライブラリー
102、112 収納室
106、116 凹部
108、118 記録テープカートリッジ
117 爪部(係止手段)

Claims (1)

  1. 記録テープが巻装されたリールを回転可能に収容するケースと、
    前記ケースの側壁に凹設され、ライブラリーの把持手段が両側から把持する把持部と、
    を備えた種類の異なる記録テープカートリッジを、同一のライブラリーへ収納可能にするために、
    前記記録テープカートリッジを前記ライブラリーの各収納室に収納した際の収納室底面から前記把持部までの高さと、
    前記把持部の前記ライブラリー取出側角部同士の間隔と、
    を記録テープカートリッジの種類によらず、それぞれ同一にした記録テープカートリッジの把持部構造において、
    前記把持部の前記ライブラリー収納側角部を面取りしたことを特徴とする記録テープカートリッジの把持部構造。
JP2002358287A 2002-12-10 2002-12-10 記録テープカートリッジの把持部構造 Pending JP2004192710A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002358287A JP2004192710A (ja) 2002-12-10 2002-12-10 記録テープカートリッジの把持部構造
US10/698,392 US7360982B2 (en) 2002-12-10 2003-11-03 Structure for holding recording tape cartridge and method of manufacturing said structure

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002358287A JP2004192710A (ja) 2002-12-10 2002-12-10 記録テープカートリッジの把持部構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004192710A true JP2004192710A (ja) 2004-07-08

Family

ID=32463441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002358287A Pending JP2004192710A (ja) 2002-12-10 2002-12-10 記録テープカートリッジの把持部構造

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7360982B2 (ja)
JP (1) JP2004192710A (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7611319B2 (en) * 2004-06-16 2009-11-03 Applied Materials, Inc. Methods and apparatus for identifying small lot size substrate carriers
TW200614411A (en) * 2004-09-04 2006-05-01 Applied Materials Inc Substrate carrier having reduced height
JP4429179B2 (ja) * 2005-01-20 2010-03-10 パナソニック株式会社 カセット挿入制御方法
US20070116545A1 (en) * 2005-11-21 2007-05-24 Applied Materials, Inc. Apparatus and methods for a substrate carrier having an inflatable seal
US20070141280A1 (en) * 2005-12-16 2007-06-21 Applied Materials, Inc. Substrate carrier having an interior lining
US9408318B2 (en) 2010-12-28 2016-08-02 Gordon P. Fletcher USB solid state storage device casing for automated writing and dispensing
US9147436B2 (en) * 2012-04-25 2015-09-29 Western Digital Technologies, Inc. Slim form factor disk drive comprising disk drive enclosure having an insular raised region
JP6930522B2 (ja) 2016-02-18 2021-09-01 株式会社ダイフク 物品搬送装置
US10510372B1 (en) * 2017-06-02 2019-12-17 Amazon Technologies, Inc. Mechanical retention and retrieval for tape storage cartridge

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3864743A (en) * 1968-05-29 1975-02-04 Marcel Jules Helene Staar Arrangement for playing recording on an endless tape in cartridges of different types
JPS4848619U (ja) * 1971-10-08 1973-06-26
JPS59223607A (ja) * 1983-05-31 1984-12-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 物品貯蔵選択装置
US4984108A (en) * 1988-12-16 1991-01-08 Datatape Incorporated Apparatus for transporting magnetic tape cassettes of different sizes
US5325255A (en) * 1991-08-12 1994-06-28 Storage Technology Corporation Self identifying universal data storage element
EP0617425B1 (en) * 1993-03-23 1999-07-14 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Combination of a cartridge adaptor and a cartridge to be accommodated in the adaptor
JPH076465A (ja) 1993-06-17 1995-01-10 Fujitsu Ltd 磁気テープカートリッジ収納セル
US5692623A (en) * 1995-12-20 1997-12-02 Storage Technology Corporation Storage array for presenting tape media of differing dimensions to a robotic arm at a common datum
US6669431B1 (en) * 1996-11-15 2003-12-30 Storage Technology Corporation Robotic docking apparatus for a cartridge library system having a cartridge storage array
US6529471B1 (en) * 1998-07-15 2003-03-04 Lg Electronics Inc. Disc protection casing and drive for receiving the same
US6082554A (en) * 1998-09-16 2000-07-04 Storage Technology Corporation Data storage library and method for adaptive cartridge storage
US6141180A (en) * 1998-10-16 2000-10-31 Hewlett-Packard Method and apparatus for a digital linear tape lockout system
US6244677B1 (en) * 1999-07-28 2001-06-12 Storage Technology Corporation Array and method for standardizing cartridge location within storage cells of a data storage library
WO2001078077A2 (en) * 2000-04-06 2001-10-18 Plasmon Ide, Inc. Universal media module
US6454509B1 (en) * 2000-04-06 2002-09-24 Plasmon Ide, Inc. Mechanically actuated picker for data storage library
JP2003217257A (ja) * 2002-01-22 2003-07-31 Fuji Photo Film Co Ltd 記録テープカートリッジ
JP3683552B2 (ja) * 2002-05-28 2005-08-17 富士通株式会社 媒体投入装置
US7002772B2 (en) * 2002-07-03 2006-02-21 International Business Machines Corporation Gripper mechanism for tape cartridges
JP2004095070A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Fuji Photo Film Co Ltd カートリッジ
JP4054236B2 (ja) * 2002-08-30 2008-02-27 富士フイルム株式会社 記録テープカートリッジ
US7477479B2 (en) * 2004-04-23 2009-01-13 International Business Machines Corporation Tape drive bezel for use with multiple accessors

Also Published As

Publication number Publication date
US20040109259A1 (en) 2004-06-10
US7360982B2 (en) 2008-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3710410B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2004192710A (ja) 記録テープカートリッジの把持部構造
US7104488B2 (en) Gripped part structure of recording tape cartridge
JP4054236B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4237999B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4846748B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4011992B2 (ja) 記録テープカートリッジ
US7055773B2 (en) Recording tape cartridge
JP4111758B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4009147B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2004213740A (ja) 記録テープカートリッジ
JP4262938B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4000286B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4009139B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2004213741A (ja) 記録テープカートリッジ
JP4179804B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4167033B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4000279B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2004206744A (ja) ケース
JP2004046944A (ja) 記録テープカートリッジ
JP2004046923A (ja) 記録テープカートリッジ
JP2004095066A (ja) 記録テープカートリッジ
JP2004118926A (ja) 記録テープカートリッジ
JP2003223775A (ja) 記録テープカートリッジ及びドライブ装置
JP2004111024A (ja) 記録テープカートリッジ