JP2004191528A - 遠隔教育システム - Google Patents
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Abstract
【課題】サーバと通信回路を介して接続される端末装置を利用する利用者に対して学習環境を提供する遠隔教育システムにおいて,特に,語学教育において重要とされるリスニング能力,及びスピーチ能力を向上させることが可能な遠隔教育システムを提供すること。
【解決手段】端末装置6は,サーバ1から送信される課題データを再生し,該課題データに基づいて利用者が復唱した復唱データを前記サーバ1に送信すると共に,前記サーバから送信される前記復唱データに対する評価結果を取得し得るよう構成され,前記サーバ1は,前記端末装置6に前記課題データを送信し,該課題データに対する前記復唱データを前記端末装置6から受信すると共に,該復唱データに対する評価を行い,その評価結果を前記端末装置に送信し得るよう構成される。
【選択図】図1
【解決手段】端末装置6は,サーバ1から送信される課題データを再生し,該課題データに基づいて利用者が復唱した復唱データを前記サーバ1に送信すると共に,前記サーバから送信される前記復唱データに対する評価結果を取得し得るよう構成され,前記サーバ1は,前記端末装置6に前記課題データを送信し,該課題データに対する前記復唱データを前記端末装置6から受信すると共に,該復唱データに対する評価を行い,その評価結果を前記端末装置に送信し得るよう構成される。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,サーバから送信された課題に対する解答を,端末装置から返信させることで,該端末装置の利用者に対して学習環境を提供する遠隔教育システムに係り,詳しくは,語学教育等に有用な音声による教育を実現し得る遠隔教育システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年,インターネット等の情報通信ネットワークの普及に伴い,これを利用した遠隔教育システムの開発が盛んに行われている(例えば,特許文献1及び特許文献2参照。)。
このような遠隔教育システムは,企業の研修,資格試験の学習,或いはパソコン操作の習得等の様々な分野で実サービスも開始され,その有用性が示されている。
そのようなシステムは,WEB技術等を用い,テキスト及び画像の情報で構成される教材コンテンツを提供するサーバと,該サーバより提供される教材コンテンツを取得する計算機,携帯電話等の端末装置と,で概略構成され,当該システムを利用する利用者は,前記端末装置により取得可能な前記教材コンテンツを使用して学習することで,遠隔地にいながらにして所定のカリキュラムに沿った効率的な学習を達成するものである。
更に,このような遠隔教育システムでは,利用者に対して効率的な学習を行わせるため,カリキュラムに沿った課題の提出を要求するものが多い。尚,この課題は,前記教材コンテンツと同様,WEB技術等を用いてテキスト及び画像によって構成されるものであり,複数の解答から,最適な解答を選択させるような選択問題形式である。
このような課題を提出させることは,利用者の学習意欲を刺激する効果に加え,提出された課題の評価結果(解答の正答率,或いは解答までに要した時間等により算出される)を利用者に連絡することで,利用者に対し,その時点での学習成果を客観的に把握させることを可能とし,より効果的な教育システムを実現し得る。
このように,従来公知の遠隔教育システムによれば,その利用者に対し,自分のスケジュールに応じ,好きな時間に,好きな場所で学習可能な環境を提供でき,更には,所定の課題を提出させることによって,より効果的な学習を行わせることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−169457号公報
【特許文献2】
特開2002−82595号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,上述した従来公知の遠隔教育システムを英会話に代表される語学教育に適用した場合について考えてみる。
語学教育においては,文法や語彙の能力を向上させることが必要であることは勿論であるが,相手の話を聞き取り,自分で話す能力を向上させることが重要視される。
しかしながら,前記特許文献1及び2において開示されている従来公知の遠隔教育システムでは,上述の如く,テキスト及び画像の情報で構成される教材コンテンツ,或いは課題に基づいて学習を進めるという構成上,語学を学習する上で重要である,相手の話を聞き取り(以下,リスニング能力という),自分で話す能力(以下,スピーチ能力という)を向上させることは不可能であった。
そこで,本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,サーバと所定の通信回路を介して接続される端末装置を利用する利用者に対して学習環境を提供する遠隔教育システムにおいて,特に,語学教育において重要とされるリスニング能力,及びスピーチ能力を向上させることが可能な遠隔教育システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明は,サーバ及び該サーバに所定の通信回路を介して接続される端末装置により構成され,前記端末装置の利用者に対し学習環境を提供する遠隔教育システムにおいて,前記端末装置が,前記サーバから送信される音声による課題データを,繰り返し再生する課題データ再生手段と,該データ再生手段により再生された前記課題データに基づいて前記利用者が復唱した音声による復唱データを取得する復唱データ取得手段と,前記データ取得手段により取得された前記復唱データを,前記サーバに送信する復唱データ送信手段と,前記復唱データ送信手段により送信された前記復唱データの評価結果を前記サーバから受信する評価受信手段と,を具備し,前記サーバが,前記端末装置に音声による前記課題データを送信する課題データ送信手段と,前記課題データ送信手段により送信された前記課題データに対する音声による前記復唱データを前記端末装置から受信する復唱データ受信手段と,前記復唱データ受信手段により受信された前記復唱データの前記課題データに対する評価を行う復唱データ評価手段と,前記復唱データ評価手段による前記復唱データの評価結果を前記端末装置に送信する評価送信手段と,を具備してなることを特徴とする遠隔教育システムとして構成される。
このような構成によれば,当該システムを利用する利用者は,前記サーバから提供される音声による前記課題データを正確に聞き取り,該課題データを正確に復唱することを要求されるため,遠隔にいながらにして,語学学習において重要であるリスニング能力,及びスピーチ能力を向上させることが可能となる。
【0006】
ここで,前記復唱データ評価手段による評価方法としては,前記課題データ再生手段における前記課題データの再生回数に基づいて評価を行うもの,前記課題データ送信手段により送信される前記課題データ及び前記復唱データ受信手段により受信される前記復唱データにおける単語の出現順序に基づいて評価を行うもの,或いは,前記課題データ送信手段により送信される前記課題データ及び前記復唱データ受信手段により受信される前記復唱データにおける単語の一致度に基づいて評価を決定するもののいずれか,若しくは組み合わせたものが考えられる。
このような評価方法によれば,利用者から提出された前記復唱データにおける発音,アクセントの正誤を判定することが可能であり,利用者のリスニング能力のみならずスピーチ能力を客観的に且つ正確に評価することが可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は遠隔教育システムの概念を模式的に示すブロック図,図2は本発明の実施形態に係る遠隔教育システムにおける提出課題に関する処理の流れを示すフローチャート,図3は本発明の実施形態に係る遠隔教育システムにおける提出課題に対する評価の処理の流れを示すフローチャート,図4は提出課題に対する評価処理の一例を示す図である。
【0008】
ここに,本発明の実施形態に係る遠隔教育システムは,図1に示す如く具現化される。
同図に示す如く,本実施形態に係る遠隔教育システムAは,端末装置6と, CTI(Computer Telephone Integration)サーバ3と,課題評価装置2と, WEBサーバ1と,WEB閲覧装置5とを具備して概略構成される。
前記端末装置6は,例えば,携帯電話,固定電話,或いはIP(Internet Protocol)電話機能を有するコンピュータ等であり,電話回線(前記所定の通信回路に該当)を通じて前記CTIサーバ3に接続する機能を有する。該端末装置6は,不図示である操作部を操作することによって,前記CTIサーバ3から,所定の学習カリキュラムに沿った課題データ(音声)を順次入手し,しかる後に,再生する機能(前記課題データ再生手段の一例に該当)を有する。尚,この再生機能には,利用者の操作に応じ,同じデータを繰り返し再生する機能が含まれる。そして,この再生回数は,後述するように,前記CTIサーバ3で管理され,前記復唱データ(音声)を評価する際の指標として利用される。また,該端末装置6は,再生された前記課題データ(音声)に基づいて,利用者が復唱した復唱データ(音声)を取得する機能(前記復唱データ取得手段の一例に該当)を有する。更に,該端末装置6は,取得された前記復唱データ(音声)を前記CTIサーバ3に送信する機能(前記復唱データ送信手段の一例に該当)を有する。
前記CTIサーバ3は,例えば,サーバ機能を備えるコンピュータ等であり,前記端末装置6及び前記課題評価装置2と接続され,前記端末装置6からの要求に応じて,前記課題評価装置2から取得した前記課題データ(テキスト)を音声データに変換した後に,前記課題データ(音声)として前記端末装置6に送信する機能(前記課題データ送信機能の一例に該当)と,前記端末装置6から受信した前記復唱データ(音声)をテキストデータに変換した後に,前記復唱データ(テキスト)として前記評価装置6に送信する機能(前記復唱データ受信手段の一例に該当)と,を有する。
前記課題評価装置2は,例えば,コンピュータ等であり,前記CTIサーバ3及び前記WEBサーバ1と接続され,前記CTIサーバ3(つまりは,前記端末装置6を利用する利用者)からの要求に応じて前記課題データ(テキスト)を前記CTIサーバ3に送信する機能と,送信した前記課題データ(テキスト)に対する前記復唱データ(テキスト)を前記CTIサーバ3から取得し,該復唱データ(テキスト)を評価し,その評価データを前記WEBサーバ1に送信する機能(前記復唱データ評価手段の一例に該当)を有する。尚,この前記評価データの算出方法の詳細については後述する。また,該課題評価装置2には,データベース(DB)4が設けられる。該DB4には,効率的な学習を可能とするべく,前記課題データ(テキスト)が所定のカリキュラムに従って蓄積されていると共に,当該システムを利用する利用者毎の学習進捗度が記録されている。これにより,該課題評価装置から,利用者からの要求により前記課題データ(テキスト)を送信するに当たり,その進捗状況に応じた最適な課題データを送信することが可能となる。
前記WEBサーバ1は,例えば,サーバ機能を備えるコンピュータ等であり,前記課題評価装置2及び前記WEB閲覧装置5と接続され,該課題評価装置2により算出された前記評価データを,利用者毎の前記WEB閲覧装置5に対して送信する機能(前記評価送信手段の一例に該当)を有する。尚,前記評価データを送信するに当たり,学習進捗に関する統計的データ等のデータサイズが比較的大きいものは前記WEB閲覧装置5に送信し,今回提出した課題に対する点数等の比較的データサイズが小さく,且つ利用者が早く知りたいデータについては,前記端末装置6に送信するように構成することも可能である。
前記WEB閲覧装置5,例えば,コンピュータ等であり,前記WEBサーバ1と接続され,該WEBサーバ12から送信された自分宛ての前記評価データを受信する共に,表示する機能(前記評価受信手段の一例に該当)を有する。
【0009】
次に,図1,および図2を参照しつつ,本実施形態に係る前記遠隔教育システムAにより,学習を行う場合の処理の流れについて,英会話を学習する場合を一例として説明する。尚,以下のS1,S2,・・,は処理手順(ステップ)の番号を示し,図2の番号に対応する。
(S1)
先ず,当該システムを利用して英会話の学習を行うことを希望する利用者は,前記端末装置6を用いて前記CTIサーバ3に接続し(電話をかけ),前記課題データ(音声)の送信を要求する。
(S2)
前記端末装置6からの通話を着信した前記CTIサーバ3では,発信者の利用者ID(例えば,電話番号やIPアドレス等)を照合する処理が行われ,利用者の特定がなされる。そして,利用者が特定された時点で,前記CTIサーバ3は,前記利用者IDを前記課題評価装置4に送信し,その利用者(つまりは,学習進捗度)に応じて前記DB4から読み出される前記課題データ(テキスト)を受信する。しかる後,該CTIサーバ3は,前記課題データ(テキスト)を音声データに変換し,前記課題データ(音声)として読み上げる(前記端末装置6に対して通話する)。
(S3)
前記CTIサーバ3により読み上げられた前記課題データ(音声)を,前記端末装置6を介して聞いた利用者は,該課題データ(音声)に続いて同じ文章を復唱する。ここで,前記課題データ(音声)を聞き取ることができず,復唱できない場合,利用者は,前記端末装置6に対して所定の操作(いわゆるリプレイ操作)を行い,前記CTIサーバ3に同じ前記課題データ(音声)を読み上げさせ,該課題データ(音声)が復唱できるまでその操作を繰り返す。尚,前記課題データ(音声)の再生回数は,前記CTIサーバ3により管理(計数)されている。
(S4)
前記ステップS3により,利用者の課題(前記復唱データ(音声))の提出が完了すると,前記CTIサーバ3は,前記端末装置6から入力された前記復唱データ(音声)をデジタルデータ(前記復唱データ(テキスト))に変換し,しかる後,該復唱データ(テキスト)を,その課題を提出した利用者を特定し得る前記利用者ID及びその再生回数を関連付けた上で不図示であるハードディスクドライブ,或いは揮発性メモリ等の記憶装置に一時保存する。
(S5)
続いて,前記CTIサーバ3は,前記ステップS4において前記記憶装置に保存された前記復唱データ(テキスト),利用者ID,及び再生回数を,前記課題評価装置2に転送する。該復唱データ(テキスト)等を受信した前記課題評価装置2は,該データ復唱データ(テキスト)等を,前記DB4に記憶されている前記課題データ(テキスト)に基づいて評価し,評価データを算出する(その評価手法については後述する)。
(S6)
そして,前記課題評価装置2は,前記ステップS5において算出された前記評価データと,前記復唱データ(テキスト)と共に取得された前記利用者IDと関連付けた上で,前記WEBサーバ1に転送する。
(S7)
前記評価データを取得した前記WEBサーバ1は,該評価データと共に取得された前記利用者IDに該当する利用者のページに,該評価データを表示する。
これにより,課題を提出した利用者は,前記WEB閲覧装置5で前記WEBサーバ1にアクセスすることで,提出課題(前記復唱データ(音声))に対する評価結果を確認し,自らの学習成果(進捗)を把握することが可能となる。
尚,前記評価データを利用者に対して確認させる方法としては,上述した前記WEB閲覧装置5による閲覧だけでなく,前記WEBサーバ1が,前記利用者IDに該当する利用者に対し,電子メール形式等により前記端末装置6に対して課題の評価結果を直接送信するものも考え得る。そのような形態によれば,データサイズが比較的大きい統計的データや詳細なる評価結果等は前記WEB閲覧装置5で閲覧し,比較的データサイズが小さく,且つ利用者が早く知りたい提出課題に対する点数のような情報は前記端末装置6で確認するといった運用が実現可能であり,より利用者のニーズに沿った利便性の高い学習システムを構築することができる。
以上手順の如く,本実施形態に係る遠隔教育システムによれば,当該システムを利用する利用者は,前記端末装置6を用いて課題を耳で取得し,その課題を実際に復唱することによって学習を進める構成であるため,黙視し記憶するだけの従来の学習システムに較べ,より効果的な学習効果が期待できる。更には,当該システムを語学教育に対して適用した場合には,語学教育では重要であるリスニング能力とスピーチ能力を同時に向上させることが可能であり,有効な語学教育を実施し得る。
【0010】
次に,図3を参照しつつ,前記課題評価装置2上で実行される前記復唱データ(テキスト)の評価処理(図2では,前記ステップS5に該当)の流れについて詳説する。
(S10)
前記課題評価装置2では,先ず,前記CTIサーバ3から入力された前記復唱データ(テキスト)に対応する前記課題データ(テキスト)が前記DB4から読み出される。尚,前記DB4から特定の前記課題データ(テキスト)を読み出すため手法としては,前記復唱データ(テキスト)及び前記課題データ(テキスト)に対し,課題の番号を特定するID(フラグ)を新たに付与する,或いは,前記DB4に利用者毎に記憶される学習進捗度に応じ現時点での課題を特定する等の種々の手法が考え得る。
そして,前記課題評価装置2では,読み出された前記課題データ(テキスト),及び前記CTIサーバ3から入力された前記復唱データ(テキスト)に対して形態素解析処理が施され,夫々のデータが単語毎に切り分けられる。
(S11)
続いて,前記復唱データ(テキスト)から抽出された単語(以下,単語(復唱)という)と,前記課題データ(テキスト)から抽出された単語(以下,単語(課題)という)と,の比較がなされ,両者に含まれる単語のうち,一致する単語の数がカウントされる。更に,カウントされた単語数と前記単語(課題)の単語数との比,つまりは,単語の一致度の割合が百分率で算出される。
(S12)
続いて,前記単語(復唱)が出現する出現順序と,前記単語(課題)が出現する出現順序と,の比較がなされる。具体的には,前記復唱データ(テキスト)と前記課題データ(テキスト)における単語の出現順序を比較し,正しい出現順序で出現する前記単語(復唱)が2個以上ある場合には,その個数がカウントされ,途中で単語が異なった場合には,次の単語から始めて,同様の比較が行われる。更に,カウントされた単語数(つまりは,出現順序の正しい単語数)と前記単語(課題)の単語数との比,つまりは,正確に出現した単語の割合が算出される。
(S13)
最後に,前記ステップS11で算出された一致度の割合及び前記ステップS12算出された正確な出現順序の割合,更には,利用者が前記課題データ(復唱)を再生した再生回数を加味した上で,最終的は評価データが算出される。
【0011】
最後に,上述した評価手順を前記復唱データ(テキスト)を実際に評価した一例を示す図4を参照し,その処理の流れを説明する。
ここに,図4は,前記課題データ(テキスト)T1が「He walks to school every morning」(単語数:6)である場合に,利用者から取得した前記復唱データ(テキスト)T2が「He walk to school every morning」(再生回数:2(図中では再生要求回数))であった場合の評価データの算出(評価データが算出される式の流れをT3に示す)について説明する図である。
前記評価データを算出するに当たり,先ず,両者(T1及びT2)に形態素解析が施され,それぞれの単語の抽出が行わる。図4に示す場合には,抽出される前記T1の単語数(前記単語(課題)の単語数)は6である(前記ステップS10に該当)。
そして,両者(T1及びT2)における単語の一致度の割合が算出される。図4の場合には,「walk」以外の5個の単語が一致しているため,前記T2の前記T1に対する単語の一致度の割合は,5/6×100=83(%)と算出される(前記ステップS11に該当)。
続いて,前記T2において正しい出現順序で出現する単語の割合が算出される。図4の場合には,「walk」以降の4個の単語(図中には下線で示す)の出現順序が正しいので,前記T2における正しい出現順序で出現する単語の割合は,4/6と算出される(前記ステップS12に該当)。
そして,最後に,夫々算出された単語の一致の割合(83)と,正しい出現順序で出現する単語の割合(4/6)を積算し,更に,利用者による再生回数を考慮して下式1により最終的な評価データZが算出される(前記ステップS13に該当)。
【数1】
つまり,図4の場合には,同図下部T3に示す如く,前記評価データZは,100×(5/6)×(4/6)×{1−0.1×(2−1)/(2+6)}=66(点)として算出される。
尚,以上の一連の処理により算出された前記評価データZは,上述したように,前記WEBサーバ1に転送され所定のページに表示される,或いは,所定の前記端末装置6に送信されることで,利用者に開示され,学習成果(進捗)を推し量る指標として利用されることとなる(図2では,前記ステップS6,S7に該当)。
このように,本実施形態では,上述した評価方法を用いることによって,利用者が,前記CTIサーバ3から提供される前記課題データ(音声)を正しく聞き取れたか否かだけでなく,該課題データ(音声)通りに発音できたか否かまで正確に評価することが可能である。
従って,本実施形態に係る前記遠隔教育システムAを,語学教育に適用した場合には,その利用者は,会話等の音声情報を正確に聞き取るリスニング能力に加え,発音,アクセントを含めたスピーチ能力を向上させることが可能であり,遠隔にいながらにして,効果的な語学学習が行える。
【0012】
【実施例】
上述した実施形態では,教育システム側が,前記CTIサーバ3,前記課題評価装置2,前記WEBサーバ1により構成された形態について説明しているが,上述した機能を実現するものであれば,単一のサーバ(計算機)により構成することが可能である。
また,上述した実施形態では,利用者は前記端末装置6,或いは前記WEB閲覧装置5を併用する形態について説明しているが,これについても,IP電話機能を有するコンピュータ等,上述説明した前記端末装置6及び前記WEB閲覧装置5の機能を実現するものであれば,単一のコンピュータ(計算機)により構成することが可能である。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,遠隔教育システムの利用者に対し,音声による課題を提供し,該課題に対する復唱を行わせる構成であるため,特に語学教育において有効とされるリスニング能力及びスピーチ能力を向上させ得る遠隔教育システムを提供することができる。
また,その課題に対する評価手法として,利用者による前記復唱データと前記課題データとの間で単語の一致度及びその出現順序と共に,前記課題データの再生回数も評価に含める手法を考案することで,リスニング能力のみならず,発音,アクセント等を含めたスピーチ能力も正確に評価することを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】遠隔教育システムの概念を模式的に示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係る遠隔教育システムにおける提出課題に関する処理の流れを示すフローチャート。
【図3】本発明の実施形態に係る遠隔教育システムにおける提出課題に対する評価の処理の流れを示すフローチャート。
【図4】提出課題に対する評価処理の一例を示す図。
【符号の説明】
1…WEBサーバ
2…課題評価装置
3…CTIサーバ
4…DB
5…WEB閲覧装置
6…端末装置
S1,S2,,…処理手順(ステップ)の番号
【発明の属する技術分野】
本発明は,サーバから送信された課題に対する解答を,端末装置から返信させることで,該端末装置の利用者に対して学習環境を提供する遠隔教育システムに係り,詳しくは,語学教育等に有用な音声による教育を実現し得る遠隔教育システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年,インターネット等の情報通信ネットワークの普及に伴い,これを利用した遠隔教育システムの開発が盛んに行われている(例えば,特許文献1及び特許文献2参照。)。
このような遠隔教育システムは,企業の研修,資格試験の学習,或いはパソコン操作の習得等の様々な分野で実サービスも開始され,その有用性が示されている。
そのようなシステムは,WEB技術等を用い,テキスト及び画像の情報で構成される教材コンテンツを提供するサーバと,該サーバより提供される教材コンテンツを取得する計算機,携帯電話等の端末装置と,で概略構成され,当該システムを利用する利用者は,前記端末装置により取得可能な前記教材コンテンツを使用して学習することで,遠隔地にいながらにして所定のカリキュラムに沿った効率的な学習を達成するものである。
更に,このような遠隔教育システムでは,利用者に対して効率的な学習を行わせるため,カリキュラムに沿った課題の提出を要求するものが多い。尚,この課題は,前記教材コンテンツと同様,WEB技術等を用いてテキスト及び画像によって構成されるものであり,複数の解答から,最適な解答を選択させるような選択問題形式である。
このような課題を提出させることは,利用者の学習意欲を刺激する効果に加え,提出された課題の評価結果(解答の正答率,或いは解答までに要した時間等により算出される)を利用者に連絡することで,利用者に対し,その時点での学習成果を客観的に把握させることを可能とし,より効果的な教育システムを実現し得る。
このように,従来公知の遠隔教育システムによれば,その利用者に対し,自分のスケジュールに応じ,好きな時間に,好きな場所で学習可能な環境を提供でき,更には,所定の課題を提出させることによって,より効果的な学習を行わせることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−169457号公報
【特許文献2】
特開2002−82595号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,上述した従来公知の遠隔教育システムを英会話に代表される語学教育に適用した場合について考えてみる。
語学教育においては,文法や語彙の能力を向上させることが必要であることは勿論であるが,相手の話を聞き取り,自分で話す能力を向上させることが重要視される。
しかしながら,前記特許文献1及び2において開示されている従来公知の遠隔教育システムでは,上述の如く,テキスト及び画像の情報で構成される教材コンテンツ,或いは課題に基づいて学習を進めるという構成上,語学を学習する上で重要である,相手の話を聞き取り(以下,リスニング能力という),自分で話す能力(以下,スピーチ能力という)を向上させることは不可能であった。
そこで,本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,サーバと所定の通信回路を介して接続される端末装置を利用する利用者に対して学習環境を提供する遠隔教育システムにおいて,特に,語学教育において重要とされるリスニング能力,及びスピーチ能力を向上させることが可能な遠隔教育システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明は,サーバ及び該サーバに所定の通信回路を介して接続される端末装置により構成され,前記端末装置の利用者に対し学習環境を提供する遠隔教育システムにおいて,前記端末装置が,前記サーバから送信される音声による課題データを,繰り返し再生する課題データ再生手段と,該データ再生手段により再生された前記課題データに基づいて前記利用者が復唱した音声による復唱データを取得する復唱データ取得手段と,前記データ取得手段により取得された前記復唱データを,前記サーバに送信する復唱データ送信手段と,前記復唱データ送信手段により送信された前記復唱データの評価結果を前記サーバから受信する評価受信手段と,を具備し,前記サーバが,前記端末装置に音声による前記課題データを送信する課題データ送信手段と,前記課題データ送信手段により送信された前記課題データに対する音声による前記復唱データを前記端末装置から受信する復唱データ受信手段と,前記復唱データ受信手段により受信された前記復唱データの前記課題データに対する評価を行う復唱データ評価手段と,前記復唱データ評価手段による前記復唱データの評価結果を前記端末装置に送信する評価送信手段と,を具備してなることを特徴とする遠隔教育システムとして構成される。
このような構成によれば,当該システムを利用する利用者は,前記サーバから提供される音声による前記課題データを正確に聞き取り,該課題データを正確に復唱することを要求されるため,遠隔にいながらにして,語学学習において重要であるリスニング能力,及びスピーチ能力を向上させることが可能となる。
【0006】
ここで,前記復唱データ評価手段による評価方法としては,前記課題データ再生手段における前記課題データの再生回数に基づいて評価を行うもの,前記課題データ送信手段により送信される前記課題データ及び前記復唱データ受信手段により受信される前記復唱データにおける単語の出現順序に基づいて評価を行うもの,或いは,前記課題データ送信手段により送信される前記課題データ及び前記復唱データ受信手段により受信される前記復唱データにおける単語の一致度に基づいて評価を決定するもののいずれか,若しくは組み合わせたものが考えられる。
このような評価方法によれば,利用者から提出された前記復唱データにおける発音,アクセントの正誤を判定することが可能であり,利用者のリスニング能力のみならずスピーチ能力を客観的に且つ正確に評価することが可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は遠隔教育システムの概念を模式的に示すブロック図,図2は本発明の実施形態に係る遠隔教育システムにおける提出課題に関する処理の流れを示すフローチャート,図3は本発明の実施形態に係る遠隔教育システムにおける提出課題に対する評価の処理の流れを示すフローチャート,図4は提出課題に対する評価処理の一例を示す図である。
【0008】
ここに,本発明の実施形態に係る遠隔教育システムは,図1に示す如く具現化される。
同図に示す如く,本実施形態に係る遠隔教育システムAは,端末装置6と, CTI(Computer Telephone Integration)サーバ3と,課題評価装置2と, WEBサーバ1と,WEB閲覧装置5とを具備して概略構成される。
前記端末装置6は,例えば,携帯電話,固定電話,或いはIP(Internet Protocol)電話機能を有するコンピュータ等であり,電話回線(前記所定の通信回路に該当)を通じて前記CTIサーバ3に接続する機能を有する。該端末装置6は,不図示である操作部を操作することによって,前記CTIサーバ3から,所定の学習カリキュラムに沿った課題データ(音声)を順次入手し,しかる後に,再生する機能(前記課題データ再生手段の一例に該当)を有する。尚,この再生機能には,利用者の操作に応じ,同じデータを繰り返し再生する機能が含まれる。そして,この再生回数は,後述するように,前記CTIサーバ3で管理され,前記復唱データ(音声)を評価する際の指標として利用される。また,該端末装置6は,再生された前記課題データ(音声)に基づいて,利用者が復唱した復唱データ(音声)を取得する機能(前記復唱データ取得手段の一例に該当)を有する。更に,該端末装置6は,取得された前記復唱データ(音声)を前記CTIサーバ3に送信する機能(前記復唱データ送信手段の一例に該当)を有する。
前記CTIサーバ3は,例えば,サーバ機能を備えるコンピュータ等であり,前記端末装置6及び前記課題評価装置2と接続され,前記端末装置6からの要求に応じて,前記課題評価装置2から取得した前記課題データ(テキスト)を音声データに変換した後に,前記課題データ(音声)として前記端末装置6に送信する機能(前記課題データ送信機能の一例に該当)と,前記端末装置6から受信した前記復唱データ(音声)をテキストデータに変換した後に,前記復唱データ(テキスト)として前記評価装置6に送信する機能(前記復唱データ受信手段の一例に該当)と,を有する。
前記課題評価装置2は,例えば,コンピュータ等であり,前記CTIサーバ3及び前記WEBサーバ1と接続され,前記CTIサーバ3(つまりは,前記端末装置6を利用する利用者)からの要求に応じて前記課題データ(テキスト)を前記CTIサーバ3に送信する機能と,送信した前記課題データ(テキスト)に対する前記復唱データ(テキスト)を前記CTIサーバ3から取得し,該復唱データ(テキスト)を評価し,その評価データを前記WEBサーバ1に送信する機能(前記復唱データ評価手段の一例に該当)を有する。尚,この前記評価データの算出方法の詳細については後述する。また,該課題評価装置2には,データベース(DB)4が設けられる。該DB4には,効率的な学習を可能とするべく,前記課題データ(テキスト)が所定のカリキュラムに従って蓄積されていると共に,当該システムを利用する利用者毎の学習進捗度が記録されている。これにより,該課題評価装置から,利用者からの要求により前記課題データ(テキスト)を送信するに当たり,その進捗状況に応じた最適な課題データを送信することが可能となる。
前記WEBサーバ1は,例えば,サーバ機能を備えるコンピュータ等であり,前記課題評価装置2及び前記WEB閲覧装置5と接続され,該課題評価装置2により算出された前記評価データを,利用者毎の前記WEB閲覧装置5に対して送信する機能(前記評価送信手段の一例に該当)を有する。尚,前記評価データを送信するに当たり,学習進捗に関する統計的データ等のデータサイズが比較的大きいものは前記WEB閲覧装置5に送信し,今回提出した課題に対する点数等の比較的データサイズが小さく,且つ利用者が早く知りたいデータについては,前記端末装置6に送信するように構成することも可能である。
前記WEB閲覧装置5,例えば,コンピュータ等であり,前記WEBサーバ1と接続され,該WEBサーバ12から送信された自分宛ての前記評価データを受信する共に,表示する機能(前記評価受信手段の一例に該当)を有する。
【0009】
次に,図1,および図2を参照しつつ,本実施形態に係る前記遠隔教育システムAにより,学習を行う場合の処理の流れについて,英会話を学習する場合を一例として説明する。尚,以下のS1,S2,・・,は処理手順(ステップ)の番号を示し,図2の番号に対応する。
(S1)
先ず,当該システムを利用して英会話の学習を行うことを希望する利用者は,前記端末装置6を用いて前記CTIサーバ3に接続し(電話をかけ),前記課題データ(音声)の送信を要求する。
(S2)
前記端末装置6からの通話を着信した前記CTIサーバ3では,発信者の利用者ID(例えば,電話番号やIPアドレス等)を照合する処理が行われ,利用者の特定がなされる。そして,利用者が特定された時点で,前記CTIサーバ3は,前記利用者IDを前記課題評価装置4に送信し,その利用者(つまりは,学習進捗度)に応じて前記DB4から読み出される前記課題データ(テキスト)を受信する。しかる後,該CTIサーバ3は,前記課題データ(テキスト)を音声データに変換し,前記課題データ(音声)として読み上げる(前記端末装置6に対して通話する)。
(S3)
前記CTIサーバ3により読み上げられた前記課題データ(音声)を,前記端末装置6を介して聞いた利用者は,該課題データ(音声)に続いて同じ文章を復唱する。ここで,前記課題データ(音声)を聞き取ることができず,復唱できない場合,利用者は,前記端末装置6に対して所定の操作(いわゆるリプレイ操作)を行い,前記CTIサーバ3に同じ前記課題データ(音声)を読み上げさせ,該課題データ(音声)が復唱できるまでその操作を繰り返す。尚,前記課題データ(音声)の再生回数は,前記CTIサーバ3により管理(計数)されている。
(S4)
前記ステップS3により,利用者の課題(前記復唱データ(音声))の提出が完了すると,前記CTIサーバ3は,前記端末装置6から入力された前記復唱データ(音声)をデジタルデータ(前記復唱データ(テキスト))に変換し,しかる後,該復唱データ(テキスト)を,その課題を提出した利用者を特定し得る前記利用者ID及びその再生回数を関連付けた上で不図示であるハードディスクドライブ,或いは揮発性メモリ等の記憶装置に一時保存する。
(S5)
続いて,前記CTIサーバ3は,前記ステップS4において前記記憶装置に保存された前記復唱データ(テキスト),利用者ID,及び再生回数を,前記課題評価装置2に転送する。該復唱データ(テキスト)等を受信した前記課題評価装置2は,該データ復唱データ(テキスト)等を,前記DB4に記憶されている前記課題データ(テキスト)に基づいて評価し,評価データを算出する(その評価手法については後述する)。
(S6)
そして,前記課題評価装置2は,前記ステップS5において算出された前記評価データと,前記復唱データ(テキスト)と共に取得された前記利用者IDと関連付けた上で,前記WEBサーバ1に転送する。
(S7)
前記評価データを取得した前記WEBサーバ1は,該評価データと共に取得された前記利用者IDに該当する利用者のページに,該評価データを表示する。
これにより,課題を提出した利用者は,前記WEB閲覧装置5で前記WEBサーバ1にアクセスすることで,提出課題(前記復唱データ(音声))に対する評価結果を確認し,自らの学習成果(進捗)を把握することが可能となる。
尚,前記評価データを利用者に対して確認させる方法としては,上述した前記WEB閲覧装置5による閲覧だけでなく,前記WEBサーバ1が,前記利用者IDに該当する利用者に対し,電子メール形式等により前記端末装置6に対して課題の評価結果を直接送信するものも考え得る。そのような形態によれば,データサイズが比較的大きい統計的データや詳細なる評価結果等は前記WEB閲覧装置5で閲覧し,比較的データサイズが小さく,且つ利用者が早く知りたい提出課題に対する点数のような情報は前記端末装置6で確認するといった運用が実現可能であり,より利用者のニーズに沿った利便性の高い学習システムを構築することができる。
以上手順の如く,本実施形態に係る遠隔教育システムによれば,当該システムを利用する利用者は,前記端末装置6を用いて課題を耳で取得し,その課題を実際に復唱することによって学習を進める構成であるため,黙視し記憶するだけの従来の学習システムに較べ,より効果的な学習効果が期待できる。更には,当該システムを語学教育に対して適用した場合には,語学教育では重要であるリスニング能力とスピーチ能力を同時に向上させることが可能であり,有効な語学教育を実施し得る。
【0010】
次に,図3を参照しつつ,前記課題評価装置2上で実行される前記復唱データ(テキスト)の評価処理(図2では,前記ステップS5に該当)の流れについて詳説する。
(S10)
前記課題評価装置2では,先ず,前記CTIサーバ3から入力された前記復唱データ(テキスト)に対応する前記課題データ(テキスト)が前記DB4から読み出される。尚,前記DB4から特定の前記課題データ(テキスト)を読み出すため手法としては,前記復唱データ(テキスト)及び前記課題データ(テキスト)に対し,課題の番号を特定するID(フラグ)を新たに付与する,或いは,前記DB4に利用者毎に記憶される学習進捗度に応じ現時点での課題を特定する等の種々の手法が考え得る。
そして,前記課題評価装置2では,読み出された前記課題データ(テキスト),及び前記CTIサーバ3から入力された前記復唱データ(テキスト)に対して形態素解析処理が施され,夫々のデータが単語毎に切り分けられる。
(S11)
続いて,前記復唱データ(テキスト)から抽出された単語(以下,単語(復唱)という)と,前記課題データ(テキスト)から抽出された単語(以下,単語(課題)という)と,の比較がなされ,両者に含まれる単語のうち,一致する単語の数がカウントされる。更に,カウントされた単語数と前記単語(課題)の単語数との比,つまりは,単語の一致度の割合が百分率で算出される。
(S12)
続いて,前記単語(復唱)が出現する出現順序と,前記単語(課題)が出現する出現順序と,の比較がなされる。具体的には,前記復唱データ(テキスト)と前記課題データ(テキスト)における単語の出現順序を比較し,正しい出現順序で出現する前記単語(復唱)が2個以上ある場合には,その個数がカウントされ,途中で単語が異なった場合には,次の単語から始めて,同様の比較が行われる。更に,カウントされた単語数(つまりは,出現順序の正しい単語数)と前記単語(課題)の単語数との比,つまりは,正確に出現した単語の割合が算出される。
(S13)
最後に,前記ステップS11で算出された一致度の割合及び前記ステップS12算出された正確な出現順序の割合,更には,利用者が前記課題データ(復唱)を再生した再生回数を加味した上で,最終的は評価データが算出される。
【0011】
最後に,上述した評価手順を前記復唱データ(テキスト)を実際に評価した一例を示す図4を参照し,その処理の流れを説明する。
ここに,図4は,前記課題データ(テキスト)T1が「He walks to school every morning」(単語数:6)である場合に,利用者から取得した前記復唱データ(テキスト)T2が「He walk to school every morning」(再生回数:2(図中では再生要求回数))であった場合の評価データの算出(評価データが算出される式の流れをT3に示す)について説明する図である。
前記評価データを算出するに当たり,先ず,両者(T1及びT2)に形態素解析が施され,それぞれの単語の抽出が行わる。図4に示す場合には,抽出される前記T1の単語数(前記単語(課題)の単語数)は6である(前記ステップS10に該当)。
そして,両者(T1及びT2)における単語の一致度の割合が算出される。図4の場合には,「walk」以外の5個の単語が一致しているため,前記T2の前記T1に対する単語の一致度の割合は,5/6×100=83(%)と算出される(前記ステップS11に該当)。
続いて,前記T2において正しい出現順序で出現する単語の割合が算出される。図4の場合には,「walk」以降の4個の単語(図中には下線で示す)の出現順序が正しいので,前記T2における正しい出現順序で出現する単語の割合は,4/6と算出される(前記ステップS12に該当)。
そして,最後に,夫々算出された単語の一致の割合(83)と,正しい出現順序で出現する単語の割合(4/6)を積算し,更に,利用者による再生回数を考慮して下式1により最終的な評価データZが算出される(前記ステップS13に該当)。
【数1】
つまり,図4の場合には,同図下部T3に示す如く,前記評価データZは,100×(5/6)×(4/6)×{1−0.1×(2−1)/(2+6)}=66(点)として算出される。
尚,以上の一連の処理により算出された前記評価データZは,上述したように,前記WEBサーバ1に転送され所定のページに表示される,或いは,所定の前記端末装置6に送信されることで,利用者に開示され,学習成果(進捗)を推し量る指標として利用されることとなる(図2では,前記ステップS6,S7に該当)。
このように,本実施形態では,上述した評価方法を用いることによって,利用者が,前記CTIサーバ3から提供される前記課題データ(音声)を正しく聞き取れたか否かだけでなく,該課題データ(音声)通りに発音できたか否かまで正確に評価することが可能である。
従って,本実施形態に係る前記遠隔教育システムAを,語学教育に適用した場合には,その利用者は,会話等の音声情報を正確に聞き取るリスニング能力に加え,発音,アクセントを含めたスピーチ能力を向上させることが可能であり,遠隔にいながらにして,効果的な語学学習が行える。
【0012】
【実施例】
上述した実施形態では,教育システム側が,前記CTIサーバ3,前記課題評価装置2,前記WEBサーバ1により構成された形態について説明しているが,上述した機能を実現するものであれば,単一のサーバ(計算機)により構成することが可能である。
また,上述した実施形態では,利用者は前記端末装置6,或いは前記WEB閲覧装置5を併用する形態について説明しているが,これについても,IP電話機能を有するコンピュータ等,上述説明した前記端末装置6及び前記WEB閲覧装置5の機能を実現するものであれば,単一のコンピュータ(計算機)により構成することが可能である。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,遠隔教育システムの利用者に対し,音声による課題を提供し,該課題に対する復唱を行わせる構成であるため,特に語学教育において有効とされるリスニング能力及びスピーチ能力を向上させ得る遠隔教育システムを提供することができる。
また,その課題に対する評価手法として,利用者による前記復唱データと前記課題データとの間で単語の一致度及びその出現順序と共に,前記課題データの再生回数も評価に含める手法を考案することで,リスニング能力のみならず,発音,アクセント等を含めたスピーチ能力も正確に評価することを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】遠隔教育システムの概念を模式的に示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係る遠隔教育システムにおける提出課題に関する処理の流れを示すフローチャート。
【図3】本発明の実施形態に係る遠隔教育システムにおける提出課題に対する評価の処理の流れを示すフローチャート。
【図4】提出課題に対する評価処理の一例を示す図。
【符号の説明】
1…WEBサーバ
2…課題評価装置
3…CTIサーバ
4…DB
5…WEB閲覧装置
6…端末装置
S1,S2,,…処理手順(ステップ)の番号
Claims (4)
- サーバ及び該サーバに所定の通信回路を介して接続される端末装置により構成され,前記端末装置の利用者に対し学習環境を提供する遠隔教育システムにおいて,
前記端末装置が,
前記サーバから送信される音声による課題データを,繰り返し再生する課題データ再生手段と,
該データ再生手段により再生された前記課題データに基づいて前記利用者が復唱した音声による復唱データを取得する復唱データ取得手段と,
前記データ取得手段により取得された前記復唱データを,前記サーバに送信する復唱データ送信手段と,
前記復唱データ送信手段により送信された前記復唱データの評価結果を前記サーバから受信する評価受信手段と,を具備し,
前記サーバが,
前記端末装置に音声による前記課題データを送信する課題データ送信手段と,
前記課題データ送信手段により送信された前記課題データに対する音声による前記復唱データを前記端末装置から受信する復唱データ受信手段と,
前記復唱データ受信手段により受信された前記復唱データの前記課題データに対する評価を行う復唱データ評価手段と,
前記復唱データ評価手段による前記復唱データの評価結果を前記端末装置に送信する評価送信手段と,を具備してなることを特徴とする遠隔教育システム。 - 前記復唱データ評価手段が,
前記課題データ再生手段における前記課題データの再生回数に基づいて評価を行う請求項1に記載の遠隔教育システム。 - 前記復唱データ評価手段が,
前記課題データ送信手段により送信される前記課題データ及び前記復唱データ受信手段により受信される前記復唱データにおける単語の出現順序に基づいて評価を行う請求項1或いは2のいずれかに記載の遠隔教育システム。 - 前記復唱データ評価手段が,
前記課題データ送信手段により送信される前記課題データ及び前記復唱データ受信手段により受信される前記復唱データにおける単語の一致度に基づいて評価を行う請求項1〜3のいずれかに記載の遠隔教育システム。
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- 2002-12-10 JP JP2002357499A patent/JP2004191528A/ja active Pending
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