JP2004191445A - 吸音材 - Google Patents

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Kazuhisa Ishikawa
和久 石川
Hiroto Atsumi
寛人 渥美
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Abstract

【解決手段】本発明の吸音材は、損失係数ηが0.05以上、通気量が0.1dm/s以上であり、かつ厚さが1〜50mmの多孔質体により構成されている。また、上記多孔質体にグラスウールやロックウールを積層しても良い。
【効果】本発明の吸音材によれば、従来の技術に比べて100Hz付近の低周波数領域から2000Hz付近の高周波数領域までの広い範囲に亘って高い吸音効果が得られる。また従来技術に比べて固体伝搬音や振動を低減する効果も優れている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として音源の周囲に取り付けられ、この音源から発生する空気伝搬音、固体伝搬音、振動等を低減する性能を有する吸音材に関する。
【0002】
【従来の技術】
我々の周囲には例えば恒常的に交通車両や船舶等の乗物から発生する音や振動あるいは工場の機械類から発生する音や振動等様々な音や振動が発生しており、時にはこれらの音や振動が日常生活に支障を来す場合も少なくない。
【0003】
従来からウレタンフォームの一種である軟質ウレタンスラブフォームは連続気泡を有する発泡体であるため吸音材として使用されている。このようなウレタンフォームの吸音機構はウレタンフォームの多孔質部分における空気の粘性抵抗を利用し、音波のエネルギーを熱エネルギーに変換して吸収するものであり、高周波数帯域の空気伝搬音を効率よく吸収することができる。
【0004】
その他例えば、周波数帯域が500Hzを超えるような騒音に対してはグラスウールやロックウール等の多孔質吸音材を使用すると効果的な吸音が得られることが知られている。また、500Hz以下の騒音に対しては多孔質吸音材の厚さを厚くしたり、さらに低周波数帯域に対しては吸音材の背後に空気層を設けるなどの試みがなされている。
【0005】
あるいは、通気度が5〜100倍異なる高密度と低密度の繊維集合体を少なくとも2層以上積層した吸音構造体も提案されている。この発明は、空気の粘性抵抗を利用し、音波のエネルギーを熱エネルギーに変換して吸音する多孔質吸音構造体に、さらに密度が異なる繊維集合体を積層することで、高密度部分が付加質量、低密度部分がバネの役割を担う、いわゆる動吸振機を構成させて特に低周波数帯域の吸音率を向上させたものである(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−152890号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
即ち、ウレタンフォームを用いて吸音する場合には、高周波数帯域では効率よく吸音することができるが低周波数帯域の空気伝搬音を低減するためには厚さを厚くする必要があり、設置スペースの問題が生じたり、価格が高くなるという問題が生じていた。
【0007】
一方、周波数帯域でも例えば500Hz以下の周波数帯域に対してはグラスウールやロックウール等の多孔質吸音材の厚さを厚くしたり、吸音材の背後に空気層を設けるなどの試みがなされているが、十分な吸音効果を得ようとすると重量が重くなることやスペースを広くとらなければならない等の問題が生じていた。
【0008】
また、上記の特許文献1に開示されているような技術では、特に100Hz以下のいわゆる低周波帯域においては十分な吸音効果が得られていないのが現状である。
【0009】
さらに、空気伝搬音と同時に固体伝搬音が生じる場合が多々あるが、固体伝搬音は振動により生じる音であり、空気伝搬音と同時に固体伝搬音を低減するためには防振ゴムや制振シートと吸音材を併用する必要があった。
【0010】
本発明は音源の周囲の建物の壁面や天井あるいは高速道路の防音壁等に取り付けられ、交通車両、船舶、工場等の各種機械類のような外部から発生する空気伝搬音、固体伝搬音、振動の低減に効果的な性能を有する吸音材を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
損失係数ηが0.05以上、通気量が0.1dm/s以上であり、かつ厚さが1〜50mmの多孔質体からなることを特徴とする吸音材。
【0012】
〈構成2〉
上記多孔質体の厚さは10〜25mmであることを特徴とする構成1記載の吸音材。
【0013】
〈構成3〉
上記多孔質体はグラスウール若しくはロックウールのどちらか一方若しくはこれらの組み合わせであることを特徴とする構成1または構成2に記載の吸音材。
【0014】
〈構成4〉
上記多孔質体はグラスウール若しくはロックウールを同種同士若しくは異種同士を積層したものであることを特徴とする構成3記載の吸音材。
【0015】
〈構成5〉
上記吸音材は周波数100〜2000Hzの範囲において使用されるものであることを特徴とする構成1から構成4までのいずれかの構成に記載の吸音材。
【0016】
〈構成6〉
上記吸音材は周波数100〜500Hzの範囲において使用されるものであることを特徴とする構成5に記載の吸音材。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。
【0018】
図1は本発明の実施例の損失係数、多孔質体の厚さ、通気量、グラスウール積層厚さ、吸音材総厚さを比較例とともに示したものである。本実施例及び比較例に用いられたグラスウールの密度は32kg/mである。また、損失係数はJIS G 0602に準拠する方法により、温度20℃においてサンプル長300mm、幅25mm、厚さ25mmのものを厚さ1.5mmの鋼板に接着し、中央支持方式で試験片を保持し、電磁加振機により試験片を加振した。損失係数の算出方法は半値幅方法により行った。通気量はJIS K 6400、軟質ウレタンフォーム試験方法の通気性測定方法B法により測定した。
【0019】
ここで、本発明においては多孔質体の損失係数ηが0.05以上、通気量が0.1dm3/s以上、厚さが1〜50mmである理由は、損失係数ηが0.05未満では十分な制振性が得られず、吸音効果が小さくなるためであり、通気量が0.1dm3/s未満では、多孔質体の隙間部分の空気が振動し、空気の粘性抵抗によって音波のエネルギーが熱エネルギーに変換され吸音が行われるというメカニズムが十分に働かないからである。通気量が0.1dm/s以上では特に高周波数領域での吸音効果に有効である。
【0020】
また、多孔質体の厚さが1〜50mmである理由は、多孔質体による吸音効果は多孔質体の骨格部分の振動及び多孔質体の板としての振動が発生し、制振効果によって音波による振動エネルギーが熱エネルギーに変換されて吸音されるというものであるが、厚さが1mm未満では多孔質体の骨格部分の振動による吸音効果が低下し、厚さが50mmを超えると板としての振動が減少し、吸音効果が低下するからである。中でも吸音材としての強度とスペースファクターとを考慮すると10〜25mmの厚さが特に好適である。
【0021】
本発明の多孔質体はグラスウールやロックウールが好適であるが、さらに例えば本発明の多孔質体がグラスウールの場合はグラスウール、ロックウールの場合はロックウールのように同種の多孔質体を積層したり、多孔質体がグラスウールの場合はロックウールのような異種の多孔質体を積層してもより高い効果が得られる。これは、本発明の多孔質体が錘の役割を担い、積層するグラスウールやロックウールなどの多孔質体がバネの役割を担うことにより、この積層体が動吸振機としての機能を有することになり、さらに吸音効果が高まるからである。
【0022】
図2は図1において吸音材総厚さが25mmである実施例1及び比較例1、3の残響室法吸音率の測定結果である。吸音材総厚さが25mmの場合、比較例1は損失係数が低周波数領域、即ち100Hzと250Hzにおいて0.05未満であり、比較例3は通気量が0.1dm/s未満である。
【0023】
図2においていずれの比較例も700〜800Hzの周波数以上でなければ十分な吸音率が得られないのに対して実施例1は250Hz程度以上2000Hz程度までの低周波数領域から高周波数領域まで高い吸音率を示していることが明らかである。
【0024】
また、図3は図1において吸音材総厚さが100mmである実施例2、3及び比較例2、4、5の残響室法吸音率の測定結果である。吸音材総厚さが100mmの場合、比較例2は損失係数が低周波数領域、即ち100Hzと250Hzにおいて0.05未満であり、比較例3は通気量が0.1dm/s未満、また比較例5は多孔質体の厚さが50mmを超えているものである。
【0025】
図3より、比較例2及び5は350Hz程度以上でなければ十分な吸音率が得られず、一方比較例4は250Hz程度未満の低周波数領域では十分な吸音率が得られるが250Hzを超えると急激に吸音率が低下してきている。それに対し実施例2は100Hz程度の低い周波数から2000Hz程度の高い周波数までの広い領域に亘って高い吸音率を示しているが、特に100Hzから500Hz程度の低周波数領域において安定して高い吸音率を示していることが明らかである。
【0026】
また、実施例3はやはり100Hzから2000Hzまでの周波数領域において全般的に高い吸音率を示しているが、特に高周波数領域になるほど吸音率が上昇する傾向を示しており、350Hz付近以上では極めて優れた吸音効果を有していることが明らかである。
【0027】
図4は、吸音材として適する積層体の実施例を示す断面図である。
図の(a)は、グラスウールから成る本発明の多孔質体10である。図の(b)は、グラスウールから成る本発明の多孔質体10と、一般のグラスウールから成る多孔質体11とを、交互に積層したものである。積層厚さや積層段数は任意である。図の(c)は、グラスウールから成る本発明の多孔質体10と、一般のロックウールから成る多孔質体12とを、交互に積層したものである。これも、積層厚さや積層段数は任意である。この図のような構成により、本発明を有効に利用することができる。
【0028】
以上より、本発明の吸音材は本発明の各特性を有している多孔質体だけでも従来の吸音材に比べて広い周波数領域において優れた吸音効果を示すものであるが、図3に見られるように多孔質体にグラスウール等を積層すると特に100Hzから500Hzまでの低周波数領域の吸音率が向上することという効果が見られる。
【0029】
【発明の効果】
上記したように本発明によれば、損失係数ηが0.05以上、通気量が0.1dm/s以上であり、かつ厚さが1〜50mmの多孔質体により吸音材を構成したので、低周波数領域から高周波数領域までの広い範囲に亘って吸音特性が優れているのみならず固体伝搬音や振動の低減に効果的な制振性も有した吸音材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸音材の実施例を示した図である。
【図2】本発明の実施例の吸音率を示した図である。
【図3】本発明の他の実施例の吸音率を示した図である。
【図4】吸音材として適する積層体の実施例を示す断面図である。

Claims (6)

  1. 損失係数ηが0.05以上、通気量が0.1dm/s以上であり、かつ厚さが1〜50mmの多孔質体からなることを特徴とする吸音材。
  2. 前記多孔質体の厚さは10〜25mmであることを特徴とする請求項1記載の吸音材。
  3. 前記多孔質体はグラスウール若しくはロックウールのどちらか一方若しくはこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸音材。
  4. 前記多孔質体はグラスウール若しくはロックウールを同種同士若しくは異種同士を積層したものであることを特徴とする請求項3記載の吸音材。
  5. 前記吸音材は周波数100〜2000Hzの範囲において使用されるものであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の吸音材。
  6. 前記吸音材は周波数100〜500Hzの範囲において使用されるものであることを特徴とする請求項5に記載の吸音材。
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