JP2004191055A - テスト回路 - Google Patents

テスト回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2004191055A
JP2004191055A JP2002355492A JP2002355492A JP2004191055A JP 2004191055 A JP2004191055 A JP 2004191055A JP 2002355492 A JP2002355492 A JP 2002355492A JP 2002355492 A JP2002355492 A JP 2002355492A JP 2004191055 A JP2004191055 A JP 2004191055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
test
circuit
scan
mode
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002355492A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Akaha
正志 赤羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Device Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Device Technology Co Ltd filed Critical Fuji Electric Device Technology Co Ltd
Priority to JP2002355492A priority Critical patent/JP2004191055A/ja
Publication of JP2004191055A publication Critical patent/JP2004191055A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

【課題】複数のテスト方式に対応するテスト回路を一つの被テスト対象回路に組み込み、テスト用端子の増加を伴うことなく複数のテスト方式によるテストを可能にする。
【解決手段】テスト用信号をバウンダリスキャン回路10側と、スキャン回路20及びテストモードレジスタ40側とに選択的に出力する切替回路30を設け、テスト用信号を切替回路30を介してテストモードレジスタ40に供給する。テスト用信号として、リセット信号に続いて、テストベクタの前にテストモードヘッダ情報を付加して供給し、これをテストモードレジスタ40で解析し、その結果得られるテストモードを保持すると共にこれに応じて切替回路30及びマルチプレクサ50を切り替え、テスト用信号を特定されたテストモードに対応する前記各回路10又は20に供給し、且つ特定されたテストモードに対応する前記各回路10又は20からの出力をスキャンテスト結果として出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スキャンチェーンを用いて被テスト対象回路のテストを行うスキャンテスト回路等のテスト回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、組み合わせ回路等のテストを行う方法として、スキャンパステストが知られている。このスキャンパステストは、前記被テスト対象回路と接続されたフリップフロップ等の記憶素子をスキャンチェーンと呼ばれるシフトレジスタで構成し、シリアル入力SCAN−IN用端子、シリアル出力SCAN−OUT用端子、テストモード入力SCAN−ENABLE用端子、テストクロック入力SCAN−CLOCK用端子を設け、これら端子を介してスキャンチェーンにテスト用データを入力すると共に、スキャンチェーンからのデータを獲得することによって、被テスト対象回路のテストを行うようになっている。
【0003】
また、スキャンパステストと並んで、バウンダリスキャンテストも一般に用いられている。このバウンダリスキャンテストは、IEEE1149.1で規格化されたテスト手法であり、その用途はいくつかあるが、最も利用されている用途として、プリント基板に実装されたIC同士の接続の確認を行うためのテストが挙げられる。バウンダリスキャンテスト手法は被ディジタル回路の入出力にバウンダリスキャンレジスタと呼ばれるレジスタをシフトレジスタで構成し、さらに、TAP(Test Access Port)コントローラと呼ばれる制御回路を追加してテスト制御を行う方法である。このバウンダリスキャンテスト手法は、テストクロック入力TCK用端子、テストモード入力TMS用端子、シリアル入力TDI用端子、シリアル出力TDO用端子、テストリセット入力TRST用端子を設け、これら端子を介してバウンダリスキャンレジスタにテスト用データを入力すると共に、バウンダリスキャンレジスタからのデータを獲得することによって、被テスト対象回路のテストを行うようになっている。
【0004】
また、例えば特開2001−66350号公報に記載されたように、被テスト対象回路をプリント基板に実装した後に、被テスト対象回路に対し、スキャンパステスト或いはバウンダリスキャンテストを用いてテストを行う方法等も提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−66350号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のようなスキャンパステストを行うためには、シリアル入力SCAN−IN用端子、シリアル出力SCAN−OUT用端子、テストモード入力SCAN−ENABLE用端子及びテストクロック入力SCAN−CLOCK用端子が必要である。また、バウンダリスキャンテストを行うためには、テストクロック入力TCK用端子、テストモード入力TMS用端子、シリアル入力TDI用端子、シリアル出力TDO用端子及びテストリセット入力TRST用端子を必要としている。
【0007】
このため、これら二つのテスト方式を、被テスト対象回路に組み込もうとした場合、それぞれのテスト用端子を別々に設ける必要がある。
ここで、前記バウンダリスキャンテストにおいては、テストリセット入力TRST用端子へのテストリセット信号はオプション信号であって、端子を定義しなくてもよい信号であるが、IEEE1149.1の仕様を鑑みると、テストモードTMS用端子以外は、非テストモード時、つまり、テスト用信号を用いない通常動作を行う場合(以後、通常動作モードという。)に用いる端子と共有することも可能である。
【0008】
したがって、二つのテスト方式を一つの被テスト対象回路に組み込む場合、スキャンパステストにおいては、少なくともテストモードSCAN−ENABLE専用の端子を、また、バウンダリスキャンテストにおいては、テストモード入力TMS専用の端子を設ける必要があり、二つのテスト方式を一つの被テスト対象回路に組み込むには、テスト用端子の増加を伴うという問題がある。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、テスト用端子の増加を抑制し且つ、複数のテスト方式を一つの被テスト対象回路に組み込むことの可能なテスト回路を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るテスト回路は、被テスト対象回路のテストを行う複数のテスト用回路と、入力されるテストモード指定情報に基づきテストモードを解析するテストモード解析手段と、前記複数のテスト用回路と、これらテスト用回路宛のテスト用入力信号の供給元及び各テスト用回路から出力されるテスト用出力信号の出力先との間に介挿された切替手段と、を備え、当該切替手段は、前記テストモード解析手段で解析されたテストモードに応じて前記テスト用入力信号の出力先のテスト用回路及び前記テスト用出力信号の入力元のテスト用回路を切り替えて前記テスト用入力信号及びテスト用出力信号を伝達するようになっていることを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に係るテスト回路は、前記テストモード指定情報は、前記テスト用回路へのテストベクタの先頭に付加されていることを特徴としている。
この請求項1及び2に係る発明では、被テスト対象回路に対してテストを行うためのテスト用回路を複数有している。また、これらテスト用回路と、これら各テスト用回路へテスト用入力信号を供給する供給元及びテスト用回路からのテスト用出力信号の出力先との間に切替手段が介挿されている。そして、入力されるテストモード指定情報に基づいてテストモードが解析され、切替手段では、この解析結果で特定されるテスト用回路へ前記供給元からのテスト用入力信号を出力するように、また、特定されたテスト用回路からのテスト用出力信号をその出力先宛に出力するよう、切替手段とテスト用回路との間でテスト用入力信号及びテスト用出力信号の授受先を切り替える。
【0011】
したがって、例えば集積回路に組み込む場合、各テスト用回路へのテスト用入力信号を切替手段に入力するための端子及び各テスト用回路からのテスト用出力信号を切替手段から出力するための端子を設ければよく、各テスト用回路へのテスト用入力信号及びテスト用出力信号に応じた端子を設ける必要はないから、テスト用端子の増加を抑制し且つ複数のスキャンテスト回路によるテストを行うことが可能となる。
【0012】
また、前記テストモード指定情報を、前記テスト用回路へのテストベクタの先頭に付加することにより、このテストモード指定情報をテストモード解析手段に供給するための端子を新たに設ける必要はない。
また、請求項3に係るテスト回路は、前記テスト用回路は、スキャンチェーンを用いてスキャン方式のテストを行うスキャンテスト回路であって、前記テストモード解析手段は、前記テストモード指定情報が付加されたテストベクタを入力し且つ前記テスト用回路のスキャンチェーンに接続されこれと共にスキャンチェーンを形成するフリップフロップを含んで構成されるフリップフロップ回路と、当該フリップフロップ回路の各フリップフロップの出力を入力し、これに基づきテストモードを特定するデコーダと、当該デコーダで前記テストモードが特定されたとき、前記テストベクタを前記テスト用回路のスキャンチェーンに直接入力するバイパス手段と、前記デコーダで前記テストモードが特定されたとき前記フリップフロップ回路の各フリップフロップの出力を保持する保持手段と、を備えることを特徴としている。
【0013】
また、請求項4に係るテスト回路は、前記テスト用回路は、そのテスト方式がそれぞれ異なることを特徴としている。
この請求項4に係る発明では、テスト用回路はそのテスト方式が異なっている。したがって、一つの被テスト対象回路に対し、異なるテスト方式によりテストを行うことが可能となる。
【0014】
さらに、請求項5に係るテスト回路は、前記テスト用回路は、前記被テスト対象回路を複数の領域に分割した分割領域毎に形成されていることを特徴としている。
この請求項5に係る発明では、テスト用回路は、被テスト対象回路を複数の領域に分割した分割領域毎に形成されている。したがって、テスト用回路毎にテストを行うことにより、被テスト対象回路に対し、その部分的なテストを行うことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、本発明におけるテスト回路の一例を示す概略構成図である。図1において、10は、図示しない被テスト対象回路に対してバウンダリスキャンテストを行うための公知のバウンダリスキャン回路、20は、前記被テスト対象回路に対して、スキャンテストを行うためのスキャン回路である。
【0016】
そして、テスト用入力端子j1〜j4への各信号は、切替回路30を介してバウンダリスキャン回路10、スキャン回路20及びテストモードレジスタ40に出力可能に構成され、また、テストモードレジスタ40は、所定の信号をスキャン回路20に出力するようになっている。また、後述のリセット入力SRST及びTRSTは、テストモードレジスタ40に直接入力されるようになっている。
【0017】
また、前記バウンダリスキャン回路10のシリアル出力TDO及びスキャン回路20のシリアル出力SOは、マルチプレクサ50に入力され、テストモードレジスタ40から出力される後述のモード解析信号TM1が、ハイレベルであるときには、バウンダリスキャン回路10のシリアル出力TDOを選択し、ローレベルであるときには、スキャン回路20のシリアル出力SOを選択し、これがテスト用出力端子j7に出力される。
【0018】
前記バウンダリスキャン回路10は、公知のバウンダリスキャン回路と同様であって、図示しない被テスト対象回路と接続されたフリップフロップ等の記憶素子で形成されるバウンダリスキャンチェーン11及びTAPコントローラ12を備え、テストモード入力TMS、シリアル入力TDI、テストクロック入力TCK、テストリセット入力TRSTを入力し、シリアル出力TDOを出力する。
【0019】
また、前記切替回路30は、図1に示すように、バウンダリスキャン回路10用の論理積回路31〜34と、スキャン回路20用の論理積回路35〜38とで構成され、テスト用入力端子j1への入力が、論理積回路31及び35の一方の入力端子に入力され、同様にテスト用入力端子j2への入力が、論理積回路32及び36の一方の入力端子に入力され、同様に、テスト用入力端子j3、j4への入力が、論理積回路33及び37、論理積回路34及び38にそれぞれ入力される。また、これら論理積回路31〜38の他方の入力端子には、テストモードレジスタ40のモード解析信号TM1が入力され、このとき、スキャン回路20用の論理積回路35〜38には、モード解析信号TM1の反転信号が入力されるようになっている。
【0020】
そして、前記テスト用入力端子j1〜j4には、スキャン回路20によるスキャンテストを実行する場合には、スキャンテスト用の、テストモード入力SEN、シリアル入力SIN、テストクロックSCK及びテストリセット入力SRSTが入力され、また、バウンダリスキャン回路10によるバウンダリスキャンテストを実行する場合には、バウンダリスキャンテスト用のテストモード入力TMS、シリアル入力TDI、テストクロック入力TCK、テストリセット入力TRSTが入力されるようになっている。そして、これら信号は、それぞれ論理積回路31〜38に入力され、モード解析信号TM1に応じて、スキャン回路20及びテストモードレジスタ40、又はバウンダリスキャン回路10に出力される。このとき、前記リセット入力SRST及びテストリセット入力TRSTは、切替回路30を介さずに、直接テストモードレジスタ40に入力される。
【0021】
図2は、スキャン回路20及びテストモードレジスタ40の一例を示す構成図である。
前記スキャン回路20は、例えば、マルチプレクスド・フリップフロップ方式のスキャン回路で構成され、公知のスキャン回路と同様に、被テスト対象回路と接続された、全てのフリップフロップFFのデータ入力ラインにマルチプレクサ21を挿入し、各マルチプレクサ21が、後述の論理積回路35からの制御出力に応じてテスト対象の組み合わせ回路25からの信号及びレジスタ出力ROUTの何れかを選択してこれをフリップフロップFFに出力し、通常動作モードとスキャンチェーンのシフト動作モードとを切り替えることにより、スキャンテストを行う。
【0022】
一方、前記テストモードレジスタ40は、論理積回路35の出力である、テストモード入力TMS又はSENと、論理積回路36の出力である、シリアル入力TDI又はSINとが入力される論理積回路41と、スキャン回路20のスキャンチェーンに連結されたテストモード設定用の2ビットのフリップフロップ回路42と、フリップフロップ回路42の設定値に基づきテストモードをデコードするためのデコーダ43と、このデコード結果によりフリップフロップ回路42をバイパスするためのバイパス用マルチプレクサ45と、モード解析信号TM2及び、論理積回路35の出力である、テストモード入力TMS又はSENが入力される論理積回路47とから構成されている。そして、この論理積回路47の出力が、スキャン回路20の各マルチプレクサ21にイネーブル出力ENとして出力される。
【0023】
前記フリップフロップ回路42は、2つのフリップフロップf1及びf2と、これらフリップフロップの入力ラインに挿入されたマルチプレクサm1及びm2とから構成され、1段目のマルチプレクサm1には、論理積回路41 の出力と、1段目のフリップフロップf1の出力がフィードバック入力される。このフリップフロップf1の出力は、2段目のマルチプレクサm2に入力され、このマルチプレクサm2には、2段目のフリップフロップf2の出力がフィードバック入力される。そして、これらマルチプレクサm1、m2は、デコーダ43から出力される後述のモード解析信号TLEがハイレベルであるときには、前段からの入力を選択してこれを出力し、モード解析信号TLEがローレベルであるときには、次段のフリップフロップf1、f2からのフィードバック入力を選択してこれを出力する。
【0024】
つまり、このフリップフリップ回路42の各フリップフロップf1、f2の出力は、モード解析信号TLEがハイレベルであるときには、論理積回路41からの入力に応じた出力となり、モード解析信号TLEがローレベルであるときには、その出力を維持するようになっている。
また、各フリップフロップf1及びf2には、論理積回路37の出力であるテストクロック入力SCK又はTCKが入力されると共に、テストリセット入力SRST又はTRSTが切替回路30を介さずにそのまま入力される。
【0025】
このフリップフロップ回路42の出力は、バイパス用マルチプレクサ45に入力され、このバイパス用マルチプレクサ45では、デコーダ43からのモード解析信号TLEが、ハイレベルであるときには、フリップフロップ回路42の出力を選択してこれをレジスタ出力ROUTとして、スキャン回路20の1段目のマルチプレクサ21に入力する。逆に、モード解析信号TLEがローレベルであるときには、前記論理積回路41に入力される、論理積回路36の出力である、シリアル入力TDI又はSINを、レジスタ出力ROUTとして出力する。
【0026】
前記デコーダ43は、フリップフロップf1の出力FF0を下位ビット、フリップフロップ回路f2の出力FF1を上位ビットとし、これら2ビットのデータに基づきテストモードを判断し、判断結果に応じて、モード解析信号TLE、TM1及びTM2を出力する。
そして、モード解析信号TLEはフリップフロップ回路42の各マルチプレクサm1、m2に入力されると共に、バイパス用マルチプレクサ45に入力される。また、モード解析信号TM2は、論理積回路47に入力される。
【0027】
図3は、デコーダ43で設定される動作モードの一例を示したものであって、フリップフロップf2の出力FF1が“0”であるときには、フリップフロップf1の出力FF0に関わらず、通常動作モードと判断し、モード解析信号TLEは“1”、TM1は“0”、TM2は“0”とする。また、フリップフロップf2の出力FF1が“1”、フリップフロップf1の出力FF0が“0”であるときには、第1のスキャンモードと判断し、モード解析信号TLEは“0”、TM1は“1”、TM2は“0”とする。また、フリップフロップf2及びf1の出力FF1及びFF0が共に“1”であるときには、第2のスキャンモードと判断し、モード解析信号TLEは“0”、TM1は“0”、TM2は“1”とする。なお、“1”はハイレベル、“0”はローレベル、“X”はハイレベル、ローレベルの何れでもよいことを意味する。
【0028】
したがって、通常動作モードの場合には、モード解析信号TLEが“1”となるから、フリップフロップ回路42のマルチプレクサm1、m2は、前段からの入力を選択してこれを出力し、またバイパス用マルチプレクサ45がフリップフリップ回路42の出力を選択し、これをレジスタ出力ROUTとして論理積回路47に出力する。このとき、モード解析信号TM2が“0”であることから、論理積回路47の出力ENはローレベルとなる。よって、スキャン回路20では、各マルチプレクサm1、m2により組み合わせ回路25からの信号が選択され、レジスタ出力ROUTを用いない通常の動作が行われる。
【0029】
また、第1のスキャンモードの場合には、モード信号TLEが“0”となることからバイパス用マルチプレクサ45が、論理積回路36の出力である、シリアル入力TDI又はSINを選択し、これをレジスタ出力ROUTとしてスキャン回路20に出力する。このとき、モード解析信号TM2が“0”であることから、論理積回路47の出力ENがローレベルとなり、スキャン回路20では、各マルチプレクサm1、m2により、組み合わせ回路25の出力が選択され、レジスタ出力ROUTを用いない通常の動作が行われる。また、このとき、フリップフロップ回路42のマルチプレクサm1、m2では、モード解析信号TLEがローレベルでありその次段のフリップフロップf1、f2の出力を選択しこれを出力するから、フリップフロップf1、f2の出力FF0、FF1が固定されることになり、つまり、第1のスキャンモードが維持されることになる。
【0030】
一方、第2のスキャンモードの場合には、モード解析信号TLEが“0”となることから、バイパス用マルチプレクサ45が論理積回路36の出力である、シリアル入力TDI又はSINを選択し、これをレジスタ出力ROUTとしてスキャン回路20に出力する。このとき、モード解析信号TM2が“1”であることから、論理積回路47の出力ENがハイレベルとなり、スキャン回路20では、各マルチプレクサm1、m2により、テストモードレジスタ40のレジスタ出力ROUTが選択され、これがスキャンチェーンを介してシリアル出力SOとして出力される。また、このとき、フリップフロップ回路42のマルチプレクサm1、m2では、その次段のフリップフロップf1、f2の出力を選択しこれを出力するから、フリップフロップf1、f2の出力FF0、FF1が固定されることになり、つまり、第2のスキャンモードが維持されることになる。
【0031】
図4(a)は、スキャン回路20及びバウンダリスキャン回路10に入力される、テストベクタ送信時のプロトコルの一例を示したものである。
従来、テストベクタを送信する際には、図4(b)に示すように、リセット信号D1によりリセットを行った後に、シリアル入力としてテストベクタD3を送信するようにしているのに対し、本実施の形態においては、図4(a)に示すように、リセット信号D1によりリセットを行った後に、シリアル入力としてテストモードヘッダ情報D2を送信した後テストベクタD3を送信する。前記テストモードヘッダ情報D2は、テストモードを指定するための情報であって、そのビット数は、図2に示すテストモードレジスタ40を構成するフリップフロップ回路42のフリップフロップの出力ビット数と対応している。つまり、図2のフリップフロップ回路42の場合には、2ビットのフリップフロップ回路42であるから、テストモードヘッダ情報は2ビットの情報として設定される。
【0032】
次に、第1の実施の形態の動作を、図5のタイムチャートを伴って説明する。なお、図5において、(a)はリセット入力SRST、(b)はテストクロック入力SCK、(c)はテストモード入力SEN、(d)はシリアル入力SIN、(e)はフリップフロップf1の出力FF0、(f)はフリップフロップf2の出力FF1、(g)はモード解析信号TLE、(h)はモード解析信号TM1、(i)はモード解析信号TM2、(j)はレジスタ出力ROUTである。
【0033】
今、図1に示すように、バウンダリスキャン回路10とスキャン回路20とを備えたテスト回路により図示しない組み合わせ回路に対し、スキャン回路20によるスキャンテストを行うものとする。
ここで、図3において、第1スキャンモードが、バウンダリスキャン回路10によるバウンダリスキャンテストを行うモード、第2スキャンモードが、スキャン回路20によるスキャンテストを行うモードであるとすると、図示しない上位コンピュータでは、図4(a)に示すように、スキャン回路20によるスキャンテスト用のテストベクタD3の先頭に、第2スキャンモードを指示するテストモードヘッダ情報D2として、“1”、“1”を付加し、この順に、シリアル入力SINとして出力する。このシリアル入力SINは、テスト用入力端子j2に入力される。また、テスト用入力端子j1には、テストモード入力SEN、テスト用入力端子j3には、テストクロック入力SCK、テスト用入力端子j4にはテストリセット入力SRSTが入力される。
【0034】
入力されたテストリセット入力SRSTは、そのままテストモードレジスタ40の各フリップフリップf1、f2に供給され、時点t1でテストリセット入力SRSTが立ち上がると、フリップフロップf1、f2の出力FF0、FF1が共に零になる。このため、デコーダ43では、通常動作モードであると判断して出力TLE、TM1、TM2を、“1、0、0”として出力する。
【0035】
したがって、TM1=0であることから、切替回路30において、論理積回路35〜38が有効となり、各テスト用入力端子j1〜j4への入力信号は、テストモードレジスタ40及びスキャン回路20に供給される。一方、論理積回路31〜34は無効となり、その出力は変化しないから、バウンダリスキャン回路10は動作しない。
【0036】
そして、時点t2でテストモードSENが立ち上がると、モード解析信号TLEが“1”であることから、フリップフロップ回路42のマルチプレクサm1は論理積回路41からの入力、つまり、シリアル入力SINを選択しこれをフリップフロップf1に出力する。
したがって、時点t3でテストクロック入力SCKが立ち上がった時点から、以後テストクロック入力SCKの立ち上がりに同期してこのシリアル入力SINが順次フリップフロップf1及びf2に伝達され、時点t2でテストモードSENが立ち上がってから2クロック経過した時点t4で、フリップフロップf1及びf2の出力FF0及びFF1は、テストモード情報の2ビットとなり、すなわち、FF0及びFF1は“1”となる。
【0037】
デコーダ43では、フリップフロップf1及びf2の出力FF0及びFF1の出力をもとに、テストモードを判定しており、時点t4におけるフリップフロップf1、f2の出力は、FF1=FF0=1であるから、前記図3から、第2のスキャンモードであると判定し、時点t5でモード解析信号TLE、TM1、TM2が、“0”、“0”、“1”に切り替わる。
【0038】
このとき、モード解析信号TM1は、引き続きTM1=0であるから、テスト用入力端子j1〜j4への入力は引き続きテストモードレジスタ40及びスキャン回路20側に供給される。一方、論理積回路31〜34は無効のままであるから、バウンダリスキャン回路10には、スキャン回路20によるスキャンテスト用の各種信号の供給は行われない。
【0039】
また、時点t5でモード解析信号TLEが立ち下がるから、フリップフロップ回路42のマルチプレクサm1、m2が、それぞれ次段のフリップフロップf1、f2の出力を選択するよう切り替わる。
したがって、フリップフロップf1及びf2の出力は、入力されたテストモード情報に固定されることになり、よって、デコーダ43の出力は第2のスキャンモードに固定されることになる。
【0040】
そして、デコーダ43の出力が第2のスキャンモードであり、モード解析信号TM2がハイレベルとなり、また、テストモード入力SENがハイレベルであることから、時点t5で論理積回路47の出力ENが立ち上がる。このため、スキャン回路20の各マルチプレクサ21が、テストモードレジスタ40からのレジスタ出力ROUTを選択する。
【0041】
このとき、モード解析信号TLEは“0”であり、バイパス用マルチプレクサ45では、シリアル入力SINを選択するから、スキャン回路20には、スキャンテスト用のシリアル入力SINが供給されることになり、スキャン回路20において、シリアル入力SINを用いたスキャンテストが行われることになる。
また、このとき、モード解析信号TM1は、TM1=0であるから、マルチプレクサ50によって、スキャン回路20の出力SOが選択され、これがテスト用出力端子j7に出力される。
【0042】
この状態から、スキャン回路20によるスキャンテストが終了し、テストモードSENが立ち下がると、論理積回路47の出力ENも立ち下がる。
よって、スキャン回路20では、レジスタ出力ROUTに替えて、組み合わせ回路25の出力を選択するよう動作し、スキャン回路20におけるスキャンテストが終了する。
【0043】
この状態から、次に、バウンダリスキャン回路10によるバウンダリスキャンテストを行う場合には、このバウンダリスキャンテストを行うモードは、第1のスキャンモードであるから、上位コンピュータでは、図3に基づき、テストモード情報として、“1”、“0”を、バウンダリスキャンテスト用のシリアル入力TDIの先頭に付加し、この順に、シリアル入力TDIに対応するテスト用入力端子j2に入力する。また、テスト用入力端子j1にはテストモード入力TMS、テスト用入力端子j3にはテストクロック入力TCK、テスト用入力端子j4にはテストリセット入力TRSTをそれぞれ入力する。
【0044】
そして、テストリセット入力TRSTが入力されることにより、テストモードレジスタ40のフリップフロップf1、f2がリセットされると、その出力FF0、FF1が零になることから、デコーダ43の出力が、通常動作モードに切り替わる。よって、モード解析信号TM1が引き続き“0”を維持することから各テスト用入力端子への信号は引き続きテストモードレジスタ40及びスキャン回路20に供給される。
【0045】
そして、上記と同様にしてテストモードヘッダ情報D2がフリップフロップf1、f2に伝達され、フリップフロップf1及びf2の出力FF0及びFF1が、FF0=0、FF1=1となると、この時点で、デコーダ43により、第1のスキャンモードであると判定され、モード解析信号TLE、TM1、TM2が、“0”、“1”、“0”に切り替わる。
【0046】
このとき、モード解析信号TLEはローレベルであるから、フリップフロップ回路42のマルチプレクサm1、m2が、それぞれ次段のフリップフロップf1、f2の出力を選択するよう切り替わる。したがって、フリップフロップf1及びf2の出力は、指定されたテストモードに固定されることになり、よって、デコーダ43の出力は第1のスキャンモードに固定されることになる。
【0047】
そして、デコーダ43の出力が第1のスキャンモードとなると、モード解析信号TLEは“0”であるから、バイパス用マルチプレクサ45がシリアル入力TDIを選択するため、スキャン回路20には、バウンダリスキャンテスト用のシリアル入力TDIが供給されることになる。しかしながら、この場合、モード解析信号TM2は“0”であり、論理積回路47の出力ENはローレベルを維持するから、スキャン回路20の各マルチプレクサ21は、組み合わせ回路25からの出力を選択する。よって、バウンダリスキャンテスト用のテストシリアル入力TDIがスキャン回路20のスキャンチェーンに供給されることはない。
【0048】
また、第1のスキャンモードであることから、モード解析信号TM1は“1”に切り替わる。よって、切替回路30において、論理積回路35〜38が無効となり、変わって論理積回路31〜34が有効となり、各テスト用入力端子j1〜j4への入力が、バウンダリスキャン回路10に供給されることになる。したがって、この時点から、バウダリスキャン回路10が起動され、バウンダリスキャンテストが実行されることになる。
【0049】
そして、このとき、モード解析信号TM1は“1”であることから、マルチプレクサ50では、バウンダリスキャン回路10のシリアル出力TDOを選択しこれをテスト用出力端子j7に出力する。したがって、バウンダリスキャン回路10によるテスト結果が外部に通知されることになる。
この状態から、バウンダリスキャン回路10によるバウンダリスキャンテストが終了し、続いて、通常動作を行う場合には、リセット入力SRST又はTRSTをテスト用入力端子j4に入力する。これによって、上記と同様に、フリップフロップf1、f2の出力FF0、FF1は零にリセットされるから、通常動作モードに切り替わり、モード解析信号TLE、TM1、TM2=“1、0、0”となる。
【0050】
そして、モード解析信号TM1=0であることから、論理積回路35〜38が有効となり、各テスト用入力端子j1〜j4への入力が、テストモードレジスタ40及びスキャン回路20に供給されることになるが、この場合、通常動作モードであり、各テスト用入力端子j1〜j4への入力は変化せず、また、モード解析信号TM2が“0”であることから、スキャン回路20の各マルチプレクサ21は、組み合わせ回路25からの出力を選択することになり、スキャン回路20によるスキャンテストが行われることはなく、また、組み合わせ回路25の動作が妨げられることもない。
【0051】
このように、テストモードレジスタ40で動作モードを解析し、この解析の結果、バウンダリスキャン回路10によるバウンダリスキャンテストを行う動作モードである場合には、各テスト用入力端子j1〜j4への入力信号をバウンダリスキャン回路10に供給すると共に、バウンダリスキャン回路10の出力を、テスト結果としてテスト用出力端子j7に出力し、スキャン回路20によるスキャンテストを行う動作モードである場合には、各入力信号をスキャン回路20に供給すると共に、スキャン回路20の出力を、テスト結果として出力するようにしたから、組み合わせ回路25に対して、バウンダリスキャン回路10によるテスト及びスキャン回路20によるテストを行う場合であっても、バウンダリスキャン回路10によるバウンダリスキャンテスト用のテスト端子及び、スキャン回路20によるスキャンテスト用のテスト端子を個別に設ける必要はなく、これらテスト用端子を共用することができる。
【0052】
したがって、例えば組み合わせ回路及びテスト回路を集積回路に搭載するような場合であっても、テスト回路毎に個別にテスト用端子を必要としないから、二つのテスト方式によるテスト回路を一つの組み合わせ回路に組み込む場合であっても、テスト用端子の増加を抑制することができる。つまり、上記のようにバウンダリスキャン回路10及びスキャン回路20を組み込む場合、前述のように、その一部の信号については他の信号用の端子を流用することが可能であるが、スキャンパステストにおいては、少なくともテストモードSEN専用の端子、また、バウンダリスキャンテストにおいては、テストモード入力TMS専用の端子を設ける必要がある。しかしながら、上述のように、動作モードに応じて、テスト用入力端子への入力信号の供給先を切り替えるようにしているから、テストモード入力SEN用の端子とTMS用の端子とを共通にすることができ、その分、テスト用端子の増加を防止することができる。
【0053】
また、このとき、動作モードを指定する情報をシリアル入力TDI又はSINの先頭に付加するようにしたから、この動作モードを指定する情報用の端子を新たに設ける必要はなく、動作モードを指定するための端子の増加を伴うことなく、動作モードを指定する情報をテストモードレジスタ40に伝達することができる。
【0054】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態は、図6に示すように、上記第1の実施の形態と同等のスキャン回路を二つ設けたものであり、スキャンチェーンCHN1及びCHN2を備えている。
この第2の実施の形態におけるテストモードレジスタ40aは、上記第1の実施の形態におけるテストモードレジスタ40と同等に構成されているが、論理積回路47に替えて、論理積回路47a及び論理積回路47bを備えている。
【0055】
この第2の実施の形態では、テスト用入力端子j1〜j4への入力は、そのまま、テストモードレジスタ40aに入力される。
そして、テストモードレジスタ40aでは、上記第1の実施の形態と同様に動作し、テストモードヘッダ情報に応じたモード解析信号TLE、TM1、TM2を生成し、これらモード解析信号に応じたレジスタ出力ROUTを出力する。
【0056】
前記論理積回路47aは、デコーダ43からのモード解析信号TM2の反転信号とテストモードSENとを入力し、これらの論理積をスキャンイネーブルSE1として、スキャンチェーンCHN1を構成する、各マルチプレクサに出力する。また、論理積回路47bは、デコーダ43からのモード解析信号TM2とテスモードSENとを入力し、これらの論理積をスキャンイネーブルSE2として、スキャンチェーンCH2を構成する、各マルチプレクサに出力する。
【0057】
そして、スキャンチェーンCH1及びCH2の図示しない各マルチプレクサは、上記第1の実施の形態と同様に、スキャンイネーブルSE1、SE2がハイレベルであるとき、後述のテストモードレジスタ40aからのレジスタ出力ROUTを選択し、スキャンイネーブルSE1、SE2がローレベルであるとき、組み合わせ回路の出力を選択する。そして、テストクロック入力SCK及びテストリセット入力SRSTを入力し、前記スキャンイネーブルSE1又はSE2及びレジスタ出力ROUTに基づいて、公知のスキャンテストを行うようになっている。
【0058】
そして、これらスキャンチェーンCHN1及びCHN2の出力SOUT1及びSOUT2は、マルチプレクサ55に入力され、マルチプレクサ55では、前記モード解析信号TM2が“0”であり、スキャンチェーンCHN1によるテストを行う第1スキャンモードである場合には、スキャンチェーンCHN1の出力SOUT1を選択し、モード解析信号TM2が“1”であり、スキャンチェーンCHN2によるテストを行う第2スキャンモードでる場合には、スキャンチェーンCHN2の出力SOUT2を選択し、これをテスト用出力端子j7に出力する。
【0059】
次に、第2の実施の形態の動作を説明する。
今、スキャンチェーンCHN1によりスキャンテストを行うものとする。
上記第1の実施の形態と同様に、図示しない上位コンピュータでは、スキャンチェーンCHN1のスキャンテストを行うためのテストモードヘッダ情報をテストベクタの先頭に付加し、スキャンリセットSRSTに続いてこれをシリアル入力SINとして、テストモードレジスタ40aに供給すると共に、テストクロック入力SCK及びテストモード入力SENを供給する。
【0060】
テストリセット入力SRSTが入力されることにより、フリップフロップf1及びf2がリセットされてその出力FF0及びFF1が零となり、これに伴って、通常動作モードと判定されて、モード解析信号TLE、TM1、TM2が、“1、0、0”となる。
したがって、シリアル入力SIがフリップフロップf1及びf2に伝達され、テストモードとして、第1スキャンモードと判定された時点で、フリップフロップf1及びf2によりこのモードが保持される。そして、モード解析信号TLEが“0”であることから、バイパス用マルチプレクサ45によりシリアル入力SINが選択されてこれがレジスタ出力ROUTとしてスキャンチェーンCHN1及びCHN2に出力され、また、モード解析信号TM2が“0”であることから、論理積回路47aの出力であるスキャンイネーブルSE1がハイレベルとなり、論理積回路47bの出力であるスキャンイネーブルSE2はローレベルとなる。
【0061】
したがって、スキャンチェーンCHN1では、レジスタ出力ROUTを選択しこれに基づいてスキャンテストを行い、また、モード解析信号TM2がローレベルであることから、マルチプレクサ55がスキャンチェーンCHN1の出力SOUT1を選択し、これを出力する。
一方、スキャンチェーンCHN2では、スキャンイネーブルSE2がローレベルであり組み合わせ回路の出力を選択するから、スキャンチェーンのシフト動作は行われない。
【0062】
この状態から、テストモード入力SENがローレベルに切り替わると、論理積回路47a及び47bの出力が共にローレベルとなり、スキャンチェーンCHN1及びCHN2では、組み合わせ回路の出力を選択する状態となる。
そして、次に、スキャンCHN2に対するスキャンテストを行う場合には、上記と同様にして、テストモードヘッダ情報として、第2のスキャンモードに相当する情報をテストベクタに付加し、これをシリアル入力SINとしてテストリセット入力SRSTに続いて供給し、また、テストクロック入力SCK及びテストモード入力SENを供給する。
【0063】
これによって、シリアル入力SINがフリップフロップf1、f2に伝達され、その出力FF0、FF1がテストモードヘッダ情報に応じた値となり、デコーダ43で第2スキャンモードであると判断される。したがって、その出力TLE、TM1、TM2が“0、0、1”となり、モード解析信号TM2が“1”となることから、今度は、論理積回路47bの出力SE2がハイレベルとなり、スキャンチェーンCHN2では、レジスタ出力ROUTを読み込みこれに基づいてスキャンテストを行う。一方、論理積回路47aの出力はローレベルとなるから、スキャンチェーンCHN1では、レジスタ出力ROUTの読み込みは行わない。よってスキャンチェーンSHN1ではスキャンテストは行われない。
【0064】
このように、この第2の実施の形態においては、入力される一つのスキャンテスト用信号に基づいて、二つのスキャンチェーンCHN1及びCHN2に対してそれぞれ個別にスキャンテストを行うことができる。したがって、この場合も上記第1の実施の形態と同様に、スキャンチェーンCHN1及びCHN2毎に、テスト用の入力端子及び出力端子を設けることなく複数のスキャンチェーンCHN1及びCHN2に対してスキャンテストを行うことができると共に、このように、複数のスキャンチェーンに対してスキャンテストを個別に行うことができるから、テスト対象の組み合わせ回路を複数の領域に分割し、この分割領域毎にスキャンチェーンを形成し、一つの組み合わせ回路に対し複数のスキャンチェーンを形成することによって、例えば、組み合わせ回路のテストを行う際に、その特定の部分についてのみスキャンテストを行うことができる。よって、部分的にテストを行う場合等に効果的である。
【0065】
また、スキャンチェーンの長さを短く形成することができるため、一つのスキャンチェーンに対するテスト時間の短縮を図ることができる。よって、組み合わせ回路の一部についてのみテストを行いたい場合には、この部分のみテストを行えばよいから、テストに要する所要時間を短縮することができ、効率よくテストを行うことができる。
【0066】
なお、上記第1の実施の形態においては、組み込み回路25に対して、バウンダリスキャンテスト方式と、スキャンテスト方式との二つのテスト方式を組み込むようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、2以上のテスト方式であっても組み込むことが可能であり、スキャンチェーンを用いてテストを行うテスト方式であれば組み込むことができる。
【0067】
同様に、上記第2の実施の形態においては、スキャンチェーンを二つ構成し、テスト回路を2つ形成した場合について説明したが、これに限るものではなく、2以上のスキャン回路を構成した場合であっても適用することができる。
このように、組み込み回路に対して、2以上のテスト方式或いは2以上のスキャンチェーンを組み込むようにした場合には、形成されているスキャンチェーンの数に応じて、デコーダ43の出力ビット数を設定するようにすればよく、すなわち、デコーダ43の出力から何れのスキャンチェーンに対するテストを行うモードであるのかを特定可能な信号を出力するように設定すればよい。
【0068】
また、上記第2の実施の形態においては、図6に示すように、シリアル入力SINを、テストモードレジスタ40aを介して、各スキャンチェーンにレジスタ出力ROUTとして供給するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、上記第1の実施の形態と同様に、入力される各信号を、テストモードレジスタ40aにより解析したテストモードに応じて、一方のスキャンチェーンと他方のスキャンチェーンとの何れか一方のみに分配するようにしてもよい。
【0069】
逆に、上記第1の実施の形態において、図6に示すように、シリアル入力SIN又はTDIを、テストモードレジスタ40を介してバウンダリスキャン回路10又はスキャン回路20にレジスタ出力ROUTとして供給するようにすることも可能である。
ここで、第1の実施の形態において、バウンダリスキャン回路10及びスキャン回路20がテスト用回路及びスキャンテスト回路に対応し、テストモードレジスタ40がテストモード解析手段に対応し、切替回路30及びマルチプレクサ50が切替手段に対応し、バイパス用マルチプレクサ45がバイパス手段に対応し、モード解析信号TLEがローレベルのときマルチプレクサm1、m2がフリップフロップf1、f2の出力をそれぞれ選択しこれをフリップフロップf1、f2に出力する処理が保持手段に対応し、テストモードヘッダ情報がテストモード指定情報に対応している。
【0070】
また、第2の実施の形態において、スキャンチェーンCHN1及びCHN2をそれぞれ有するスキャン回路がテスト用回路及びスキャンテスト回路に対応し、論理積回路47a及び47bとマルチプレクサ55とが切替手段に対応している。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1乃至5に係るテスト回路によれば、テストモード指定情報に基づいてテストモードを解析し、その結果に応じて、テスト用入力信号の出力先のスキャンテスト回路等のテスト用回路及びテスト用出力信号の入力元のテスト用回路を切り替えるようにしている。したがって、例えば集積回路に組み込むような場合には、各テスト用回路宛のテスト用入力信号を切替手段に入力するための端子と各テスト用回路からのテスト用出力信号を切替手段から取り出すための端子とを設ければよく、各テスト用回路における信号毎にこれを入出力するための端子を設ける必要はない。よって、被テスト対象回路に対し、複数のテスト用回路によりテストを行うことができると共に、これに伴い生じる各テスト用回路におけるテスト用信号を授受するための端子の増加を低減することができる。
【0072】
特に、請求項2に係るテスト回路では、テストモード指定情報を、テスト用回路宛のテストベクタの先頭に付加したから、このテストモード指定情報をテストモード解析手段に伝達するための端子を新たに設ける必要はない。
また、請求項4に係るテスト回路では、テスト用回路毎に異なるテスト方式でテストを行うようにしたから、一つの被テスト対象回路に対して異なるテスト方式によるテストを行うことができる。
【0073】
また、請求項5に係るテスト回路では、被テスト対象回路を複数の領域に分割した分割領域毎にテスト用回路を形成し、このテスト用回路毎にテストを行うようにしたから、一つの被テスト対象回路に対してそのテストを部分的に行うことができ、一つのスキャンテストに要する処理時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるテスト回路の一例を示す概略構成図である。
【図2】図2のテストモードレジスタ40及びスキャン回路20の概略構成を示すブロック図である。
【図3】デコーダ43で設定される動作モードの一例である。
【図4】テストベクタの送信プロトコルの一例である。
【図5】テストモードレジスタ40の動作説明に供するタイムチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるテスト回路の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 バウンダリスキャン回路
11 バウンダリスキャンチェーン
12 TAPコントローラ
20 スキャン回路
21 マルチプレクサ
25 組み合わせ回路
30 切替回路
31〜38 論理積回路
40 テストモードレジスタ
41 論理積回路
42 フリップフロップ回路
43 デコーダ
45 バイパス用マルチプレクサ
47 論理積回路
50 マルチプレクサ

Claims (5)

  1. 被テスト対象回路のテストを行う複数のテスト用回路と、
    入力されるテストモード指定情報に基づきテストモードを解析するテストモード解析手段と、
    前記複数のテスト用回路と、これらテスト用回路宛のテスト用入力信号の供給元及び各テスト用回路から出力されるテスト用出力信号の出力先との間に介挿された切替手段と、を備え、
    当該切替手段は、前記テストモード解析手段で解析されたテストモードに応じて前記テスト用入力信号の出力先のテスト用回路及び前記テスト用出力信号の入力元のテスト用回路を切り替えて前記テスト用入力信号及びテスト用出力信号を伝達するようになっていることを特徴とするテスト回路。
  2. 前記テストモード指定情報は、前記テスト用回路へのテストベクタの先頭に付加されていることを特徴とする請求項1記載のテスト回路。
  3. 前記テスト用回路は、スキャンチェーンを用いてスキャン方式のテストを行うスキャンテスト回路であって、
    前記テストモード解析手段は、前記テストモード指定情報が付加されたテストベクタを入力し且つ前記テスト用回路のスキャンチェーンに接続されこれと共にスキャンチェーンを形成するフリップフロップを含んで構成されるフリップフロップ回路と、
    当該フリップフロップ回路の各フリップフロップの出力を入力し、これに基づきテストモードを特定するデコーダと、
    当該デコーダで前記テストモードが特定されたとき、前記テストベクタを前記テスト用回路のスキャンチェーンに直接入力するバイパス手段と、
    前記デコーダで前記テストモードが特定されたとき前記フリップフロップ回路の各フリップフロップの出力を保持する保持手段と、を備えることを特徴とする請求項2記載のテスト回路。
  4. 前記テスト用回路は、そのテスト方式がそれぞれ異なることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のテスト回路。
  5. 前記テスト用回路は、前記被テスト対象回路を複数の領域に分割した分割領域毎に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のテスト回路。
JP2002355492A 2002-12-06 2002-12-06 テスト回路 Pending JP2004191055A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002355492A JP2004191055A (ja) 2002-12-06 2002-12-06 テスト回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002355492A JP2004191055A (ja) 2002-12-06 2002-12-06 テスト回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004191055A true JP2004191055A (ja) 2004-07-08

Family

ID=32756174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002355492A Pending JP2004191055A (ja) 2002-12-06 2002-12-06 テスト回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004191055A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007199055A (ja) * 2005-12-23 2007-08-09 Arm Ltd 診断モード切り替え装置及びその方法
JP2017083421A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 晶心科技股▲ふん▼有限公司Andes Technology Corporation 電子システムならびにシステム診断回路およびその動作方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007199055A (ja) * 2005-12-23 2007-08-09 Arm Ltd 診断モード切り替え装置及びその方法
JP2017083421A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 晶心科技股▲ふん▼有限公司Andes Technology Corporation 電子システムならびにシステム診断回路およびその動作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8751883B2 (en) Selecting an IC core tap linking module for scanning data
US5150044A (en) Semiconductor integrated circuit device comprising scan paths having individual controllable bypasses
US6861866B2 (en) System on chip (SOC) and method of testing and/or debugging the system on chip
US5450415A (en) Boundary scan cell circuit and boundary scan test circuit
US6877119B2 (en) Circuit scan output arrangement
US5150366A (en) Reduced delay circuits for shift register latch scan strings
US5621740A (en) Output pad circuit for detecting short faults in integrated circuits
JP2010276479A (ja) 半導体集積回路、及びそのテスト方法
JP2008528999A (ja) テスト可能な電子回路
US20110175638A1 (en) Semiconductor integrated circuit and core test circuit
US8510616B2 (en) Scalable scan-based test architecture with reduced test time and test power
KR100582807B1 (ko) 아날로그 회로 및 디지털 회로를 구비하는 검사 가능한 집적 회로
US7284174B2 (en) Enhanced JTAG interface
US6079039A (en) Test circuit and test method for testing semiconductor chip
JP4478533B2 (ja) 半導体集積回路
US7284171B2 (en) Integrated circuit device
US7219280B2 (en) Integrated circuit with test signal routing module
JP2004191055A (ja) テスト回路
JP2003121497A (ja) 論理回路テスト用スキャンパス回路及びこれを備えた集積回路装置
US6381720B1 (en) Test circuit and method for system logic
US7155649B2 (en) Scan test control method and scan test circuit
JP2869314B2 (ja) バウンダリースキャンセル回路,バウンダリースキャンテスト回路及びその使用方法
US7051254B2 (en) Semiconductor integrated circuit device and method for designing a semiconductor integrated circuit device
US6118296A (en) Semiconductor integrated logic circuit
JP2002005998A (ja) 集積回路のテスト方法およびテスト回路