JP2004189971A - プリプレグ,金属張積層板及びこれらを用いた印刷配線板 - Google Patents
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Abstract
【構成】基材に樹脂組成物を含浸させてなるプリプレグであって,前記基材の空隙率が0〜10%,厚み20〜40μmのガラス織布えであり,前記樹脂組成物が無機充填材とシリコーン重合体とを含むとともに前記無機充填材の配合量が樹脂組成物の固形分総量に対し,25体積%以上にする。また,このプリプレグまたはその積層体の両面または片面に金属層が形成されてなる金属張積層板,この金属張積層板に回路加工が施されてなる印刷配線板を提供する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,プリプレグ,金属張積層板及びこれらを用いた印刷配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年,電子機器の高密度化,小型化,軽量化が急速に進行しているため,厚さの薄いプリプレグおよび金属張積層板の要求が高まり,プリプレグの基材としては薄い織布が用いられるようになっている。また,基板の弾性率向上も求められているため,無機充填材を使用してその特性を引き出すことが行われている。
(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
国際公開第WO97/01595号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,無機充填材を多く含んだワニスを,厚さ40μm以下の薄いガラス織布に含浸させてプリプレグを得ようとすると,ガラス織布における隙間が大きいことを主とした原因により,無機充填材の凝集体がガラス職布の隙間に入り込み,プリプレグを得る際,そこを起点として,ガラス職布の破れ,ガラス織布へのワニスの塗りむらが発生するという問題あった。
そこで本発明は,薄いガラス織布に無機充填材を含むワニスを含浸させてなるプリプレグであって,プルプレグ製造時にガラス織布の破れが少なく,ワニスの塗りむらの少ないプリプレグ,ならびに,それを用いた金属張積層板及び印刷配線板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるプリプレグは,基材に樹脂組成物を含浸させてなるプリプレグであって,前記基材の空隙率が0〜10%〔ガラス繊維糸を縦と横に織り込んだ時に生じる空隙の視覚的割合を指す(図1参照)。〕厚みが20〜40μmのガラス織布であり,前記樹脂組成物が無機充填材とシリコーン重合体とを含むとともに前記無機充填材の配合量が樹脂組成物の固形分総量に対し25体積%以上であることを特徴とするものである。
本発明に係わる金属張積層板は,上記本発明に係わるプリプレグまたはその積層体の両面または片面に金属層が形成されてなるものである。
本発明に係る印刷配線板は,上記本発明に係る金属張積層板に回路加工が施されてなるものである。
【0006】
本発明に係るプリプレグにおいては,基材であるガラス織布の空隙率が0〜10%であり,含浸用の樹脂組成物が無機充填材とシリコーン重合体を含むとともに,その無機充填材量が樹脂組成物の固形分総量に対し25体積%以上であるので,厚みが20〜40μmの薄いガラス織布に無機充填材を含むワニスを含浸させ,プリプレグを得るときにガラス織布の破れが少なく,またワニスの塗りむらが少ないプリプレグになっている。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に係るプリプレグの基材としては,ガラス織布が用いられる。一般にガラス織布とは,ガラス繊維糸が縦と横に織り込まれているものである。本発明では,空隙率が0〜10%であるガラス織布が用いられる。このような空隙率を有するガラス織布は,たとえば,縦糸,横糸の両方またはいずれかの打ち込み本数を増やすことにより得ることができる。また,空隙率のは必要な空隙率にあわせて任意にコントロールをすればよい。なお空隙率が10%よりも高い場合には,ガラス織布の破れ発生頻度が高まる恐れがある。
【0008】
ガラス織布の厚みは20〜40μmである。ガラス織布の厚みが40μmを超えると一般的に空隙率が10%よりも大きくなり,一般のガラスクロスとの差がなくなるため,本発明の優位性が認められにくくなる。また,厚みが20μm未満のガラス織布においては取扱が困難となる恐れがある。尚,ガラス織布の織り方については,特に限定されることはなく,任意の織り方のものを用いることができる。
【0009】
本発明における無機充填剤は特に制限される物ではない。例えば,ボロン,カーボン,クレー,ガラス,炭酸カルシウム,タルク,アルミナ,シリカ,マイカ,酸化チタン,炭酸アルミニウム,水酸化アルミニウム,ケイ酸マグネシウム,ケイ酸アルミニウム,ホウ酸アルミニウム,炭化ケイ素等が挙げられる。ビーズ,粉末,繊維,粉砕品,ウィスカ,りん片等の形状で用いることができる。水酸化アルミニウム,シリカ,ケイ酸マグネシウムを使用することで,難燃性の出現,ドリル加工性の向上が図れるものである。無機充填材配合量は,樹脂組成物固形分総量に対して25体積%以上であれば特に制限されるものではないが,65体積%を超えると樹脂の増粘等により,プリプレグの外観が悪化すると共に,取り扱いが困難となるものである。また,無機充填材配合量が25体積%未満であると,樹脂の粘度が低く,せん断力がかからないことによる無機充填剤の分散性低下が生じるため,外観の悪化が生じるものである。
【0010】
本発明におけるシリコーン重合体は3次元架橋しているものであり,シラン化合物を加水分解,重縮合して製造される。ここで用いられるシラン化合物は特に制限されるものではないが,2〜4官能性シラン化合物を用いることが望ましい。本発明におけるシリコーン重合体は,無機充填材の樹脂中での分散性を向上させることを目的としている。
【0011】
本発明における樹脂は特に制限されるものではないが,熱硬化性樹脂が望ましく,耐熱性に富む熱可塑性樹脂でも良い。樹脂としては,例えばエポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,トリアジン樹脂,メラミン樹脂,フェノール樹脂等が用いられる。また,これらの樹脂は2種類以上併用しても良く,必要に応じて各種硬化剤,硬化促進剤を樹脂に配合し,これらを溶剤,溶液として配合してもかまわない。
【0012】
硬化材としては,従来公知の種々のものを使用することができ,例えば樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には,ジシアンジアミド,ジアミノジフェニルメタン,ジアミノジフェニルスルフォン等のアミン化合物,無水フタル酸,無水ピロメリット酸等の酸無水物化合物,フェノールノボラック樹脂やクレゾールノボラック樹脂等の多官能性フェノール化合物などを挙げることができる。これらの硬化剤は何種類かを併用することも可能である。促進剤の種類や配合量は特に制限されるものではなく,例えばイミダゾール系化合物,有機リン系化合物,第2級アミン,第3級アミン,第4級アンモニウム塩等が用いられ,2種類以上を併用しても良い。促進剤の配合量も特に制限されるものではないが,主材である樹脂100重量部に対して0.01〜10.0重量部が望ましい。
【0013】
本発明におけるプリプレグまたはそれを複数枚積層した積層体に,必要に応じてその片面又は両面に金属箔を重ね,170℃〜240℃の範囲の温度で,1〜8MPaの範囲の圧力で,加熱加圧成形することにより金属箔張積層板となる。また,これに回路加工を施して印刷回路板とすることできる。
【0014】
【実施例】
以下に本発明の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが,本発明の技術思想を逸脱しない限り,本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0015】
[実施例1]
撹拌装置,コンデンサ,温度計を備えたガラスフラスコに,臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量:530,東都化成株式会社製,YDB−500)100重量部,ジシアンジアミド4重量部,2−エチル−4メチルイミダゾール0.5重量部,シリコーン重合体(テトラメトキシシラン,メタノール,酢酸,蒸留水をそれぞれ重量比80:160:10:40で配合し,50℃8時間撹拌して得たもの)1重量部,シリカ65重量部,水酸化アルミ65重量部をメチルエチルケトンに溶解し,約2時間室温にて撹拌を行い固形分70重量%の樹脂組成物ワニスを作成した。ここで,樹脂組成分固形分の総量に対する無機充填剤の比率は約40体積%であった。このワニスを空隙率10%,厚さ40μmのガラス織布に含浸後,150℃で5分乾燥して樹脂分55重量%のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚,両側に12μmの銅箔を重ね,180℃,60分,4.0MPaのプレス条件で銅張積層板を作成した。
【0016】
[実施例2]
空隙率3%,厚み28μmのガラス織布を用いている以外は実施例1と同様にプリプレグと銅張積層板を得た。
【0017】
[比較例1]
空隙率25%,厚さ40μmのガラス織布を使用した以外は実施例1と同様にプリプレグと銅張積層板を得た。
【0018】
[比較例2]
無機充填剤の充填率を20%にした以外は実施例1と同様にプリプレグと銅張積層板を得た。
【0019】
[比較例3]
シリコーン重合体を用いないようにする以外は実施例1と同様にプリプレグと銅張積層板を得た。
得られた結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
実施例のプリプレグでは,比較例のプリプレグに比べてプリプレグの塗りむらが少なく,また製造時のガラス職布破れ発生も少なくなっていることが判明した。
【0021】
【発明の効果】
本発明におけるプリプレグは塗りむらが無い,または極端に少なくプリプレグ製造時のガラス織布破れ発生数を抑えることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】空隙率の定義。
Claims (4)
- 基材に樹脂組成物を含浸させてなるプリプレグであって,前記基材の空隙率が0〜10%,厚み20〜40μmのガラス織布であり,前記樹脂組成物が無機充填材とシリコーン重合体とを含むとともに前記無機充填材の配合量が樹脂組成物の固形分総量に対し,25体積%以上であることを特徴とするプリプレグ
- 前記無機充填材が水酸化アルミニウム,シリカおよびケイ酸マグネシウムからなる郡から選ばれた1種以上を含む請求項1記載のプリプレグ
- 請求項1〜2のいずれか1項記載のプリプレグまたはその積層体の両面または片面に金属層が形成されてなる金属張積層板。
- 請求項1〜2のいずれか1項記載のプリプレグまたはその積層体の両面または片面に金属層が形成されてなる金属張積層板に回路加工が施されてなる印刷配線板。
Priority Applications (1)
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JP2002362179A JP2004189971A (ja) | 2002-12-13 | 2002-12-13 | プリプレグ,金属張積層板及びこれらを用いた印刷配線板 |
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JP2002362179A Pending JP2004189971A (ja) | 2002-12-13 | 2002-12-13 | プリプレグ,金属張積層板及びこれらを用いた印刷配線板 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004189971A (ja) |
-
2002
- 2002-12-13 JP JP2002362179A patent/JP2004189971A/ja active Pending
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