JP2004188488A - 摩擦攪拌による接合構体の製造装置 - Google Patents

摩擦攪拌による接合構体の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ボビンツールの回転によって生じる前後方向のずれ力、若しくは接合位置左右方向の接合線より離れる方向の力によって生じる種々の問題を解決して良好な摩擦攪拌接合を行う
【解決手段】接合線拘束手段が接合線5を挟んで隣接する部材4の裏面を拘束支持する複数の支持部位と、該支持部位間を一体的に連結する連結部位10Bを含み前記連結部位10Bに裏面側ショルダ2の通過空間100が形成されていること、若しくは前記接合線拘束手段が前記接合線を挟んで隣接する部材の裏面を拘束支持する複数の支持部位10と該支持部位間を一体的に連結する連結部位10Bを含み前記支持部位が部材裏面を転動若しくは摺動しながら移動する拘束規制部材であり該拘束規制部材を有する接合線拘束手段が部材表面側に位置する拘束規制部材と対面して移動可能に構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば長手方向に延びる板又は型材、ドームと円筒体、鏡板と円筒体、筒体同士のように、複数本の部材を摩擦攪拌接合させて鉄道車両構体、船舶構体、建物構体、航空機及びロケット構体、圧力容器等の大型構造物の製造にもちいる、摩擦攪拌による接合構体の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鉄道車両、船舶の大型構造物に用いられ、長手方向に延在する長尺な中空型材等の二面構造体(パネル)は押し出し成形材を複数平行に配設したものを突き合わせ接合して構成されてなり、このような押し出し型材同士を接合する際、又航空機の頭部やロケットはドームと円筒体若しくは筒体同士を接合する際、更には圧力容器の鏡板と筒部を接合する際には、たとえば、MIG溶接等を用いて突き合わせ接合部を溶融溶接にて接合部を形成する。しかしながら溶融溶接で接合する方法では熱歪み等の問題が生じる。
【0003】
一方、特表平7−505090号公報(特許文献1)には、摩擦攪拌接合による部材同士の接合が記載されており、加工物より実質的に硬い材質からなる回転工具を加工物の接合部に挿入し、回転工具を回転させながら移動することにより、回転工具と加工物との間に生じる摩擦熱による塑性流動によって加工物を接合する接合方法が開示されている。
【0004】
次に摩擦撹拌接合に使用される回転工具について説明する。摩擦撹拌接合は前記特許文献2に開示されているように、プローブ型とボビンツール型の回転工具が存在する。プローブ型工具は、ショルダ部とこのショルダ部に備えられたプローブとを備えており、このショルダ部は円形ショルダ面を有している。そして、複数の型材を突き合わせ、若しくは嵌合された状態の接合線上面より、前記回転工具を回転させて、プローブを被加工物の接合線に設けた孔に侵入させるとともに、被加工物の接合線上で摺接回転する円形ショルダ面によって被加工物に摩擦熱が付与されるとともに、プローブ周囲が塑性流動化し、この状態で回転工具を接合線に沿って移動させることにより、接合線周囲が塑性流動化しながら接合線に沿って2つの素材が圧力を受けながら撹拌混練され、プローブの後方側に移行する。この結果塑性流動した素材は後方側で摩擦熱を失って急速に冷却固化するので両パネル板は素材同士が混じり合って完全に一体化した状態で接合される。またプローブに回転方向に対する逆ネジを設けることにより下向きの塑性流動が出来、裏面側に巣や融合不良のような欠陥の発生防止が出来る。
【0005】
しかしながらかかる接合方法では接合時に摩擦熱を発生させるために、回転工具を接合線側に押しつける必要があり、従ってこの反力に対処するために、裏当金が使用されている。この裏当金は被加工物の面板の裏面に密着させて設置するものであり、大きな加圧力を必要とする。
【0006】
かかる欠点を解消するために、ボビンツールと呼ばれる回転工具が提案されている。
かかる工具は接合する金属板の表裏両面を挟持するように一定間隔を設けた一対のショルダが設けられているとともに、該上下一対のショルダ間にプローブが設けられているので、接合面の両面において摩擦発熱させることが出来、裏面側の融合不良が生じないのみならず、上下一対のショルダ間で互いの反力を受けているために、裏当金が不要になる。
【0007】
しかしながらかかる構成の回転工具の摩擦攪拌接合においても、次のような問題がある。
すなわち部材である中空型材を複数摩擦攪拌接合する際には、まず、部材である型材をその長尺辺(長手方向接合線)に沿って突き合わせる。そして、この突き合わせ部に沿って、回転工具(ボビンツール)の表裏両ショルダで母材両面を狭持しつつ回転させて表裏両面より摩擦入熱をさせつつ上下一対のショルダ間のプローブにより軟化領域を攪拌して接合する為に、プローブ中心と同心状にショルダが回転運動をしながら母材表裏両面に360°の位相角で摺接運動を繰り返すために、隣接する部材は接合線に沿って前後方向及び接合線から離れる方向に夫々部材に力が加わる方向になる。
そしてこの力が接合位置上で回転工具に加わりながら回転工具が接合線に沿って移動していくために、型材及び、型材を摩擦攪拌接合して得られた接合構体の接合の際に生じる前後方向の力によって前後の歪みが生じたり、接合位置左右方向の接合線より離れる方向の力によって接合線上でギャップが発生してしまい、このギャップの存在によって、型材同士で良好な摩擦攪拌接合をすることが極めて困難となってしまうことがある。
【0008】
このため、表面側ショルダのみを有するプローブ型の回転工具では部材を定盤に固定して、複数の部材を摩擦攪拌接合しているが、部材裏面側にツールを有するボビンツールではこのようなことが不可能である。
【0009】
そこで特開平10−52773号公報(特許文献2)において、回転工具の配置側(溶接部表面側)または回転工具と反対側(溶接部裏面側)の両方から回転機構を備えた固定治具(ローラ)によって固定し、更に該回転機構を備えた加工物の固定治具は、前記回転工具の前方または後方の両方に配置されている鉄道車両用構体の製作方法を提案している。
しかしながら、かかる技術においては、回転工具の配置側の左右、及び反対側(溶接面の裏側)の左右、及び接合線前方位置の少なくとも合計9個の回転機構を備えた固定治具を配置しなければならず、しかもこれらを夫々回転工具に同期して移動させながら且つ均等圧で拘束支持させるのは極めて困難であるのみならず、移動追従機構も大型化する。
【0010】
更に特開2002−45981号公報(特許文献3)に示すように、内部が中空構造でもツールの支持なしで接合ができ、更に曲面を有する接合材が接合できるようにする技術としては、前記ボビンツールの前方及び後方に前記接合材を両面から挟む回転ロールを配置して、前記ロールにより、接合過程における接合材表面の凹凸及び上下方向の変形を接合前に矯正される技術も提案している。
【0011】
【特許文献1】
特表平7−505090号公報
【特許文献2】
特開平10−52773号公報
【特許文献3】
特開2002−45981号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこれらの技術はいずれもロールによる支持であるために、接合の際に生じる前後方向の力が発生した場合はロールが回転してしまって前後の拘束を完全に押さえるのも困難であり、接合位置左右方向の接合線より離れる方向の力に対しても軸受で支持されているローラではこれを完全に拘束することは困難である。
【0013】
本発明の目的は、ボビンツールの回転によって生じる前後方向のずれ力、若しくは接合位置左右方向の接合線より離れる方向の力によって生じる種々の問題を解決して良好な摩擦攪拌接合を行うことのできる製造装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数本の部材を直線状若しくは曲線状の部材接合線に沿って突き合わせた状態を拘束する接合線拘束手段と、前記複数の部材を接合線の表裏両面側より摩擦攪拌接合するために、表裏両側にショルダを有する回転工具を備えてなる、平面状若しくは曲面状の接合構体の製造装置に適用するものである。
即ち本発明は、鉄道車両構体、船舶構体、建物構体のように長手方向に延びる板又は型材同士を拘束手段にて拘束してボビンツールにて接合線を移動しながら接合構体を製造する装置、航空機及びロケットのようにドームと円筒体若しくは筒体同士を拘束手段にて拘束してボビンツールにて円周接合線を移動しながら接合構体を製造する装置、更には圧力容器のように鏡板と円筒体同士を拘束手段にて拘束してボビンツールにて円周接合線を移動しながら接合構体を製造する装置、更には平面若しくは曲面間で波線状の部材同士を拘束手段にて拘束してボビンツールにて接合線を移動しながら接合構体を製造する装置に適用するものである。
【0015】
そして第1の発明は、接合位置におけるボビンツールの回転により前後方向のずれ力、左右方向の接合線より離れる方向の力によって生じる接合不良を解決する為に、前記接合線拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する部材の裏面を拘束支持する複数の支持部位と、該支持部位間を一体的に連結する連結部位を含み、前記連結部位に裏面側ショルダの通過空間が形成されており、そして好ましくは前記支持部位が接合部材裏面に螺着、溶着、接着、嵌着、吸着、磁着のいずれかをされてなる固着部位であり、該固着部位を有する拘束治具(以下拘束治具という)が、接合線に沿って所定間隔毎に複数個配設されていることを特徴とする。
【0016】
かかる発明により夫々開放端が固定部位であるU型、V字型、門型状の拘束治具を、接合線に沿って隣接する部材を跨ぐごとく配設すれば、前記ローラによる拘束手段と異なり、接合線と直交する方向においては、連結部位により左右拘束され、前後方向においては所定間隔を介した前段と現段若しくは現段と次段の拘束治具間の強度構造(固定位置が左右前後に複数点)によって前後方向のずれも拘束される。
しかも前記拘束治具は接合線に沿う所定間隔毎の固定配置であるが、前記連結部位に裏面側ショルダの通過空間が形成されている為に接合を行う上でも何ら支障がない。
【0017】
又、前記接合部材が、磁性体の場合に、前記支持部位に真空若しくは電磁石吸引のいずれかの固着部位を用いれば接合後の拘束治具の取り外しが容易である。又接合部材が、非磁性材の場合は螺着、溶着、接着、嵌着、吸着のいずれかによる固着部位を用いてもよいが、前記拘束部位となる支持部位が部材裏面を螺着、嵌着、溶着する構成にしても、内面側であるために後処理の必要がないのみならず、特に螺着や嵌着の場合は螺合穴や嵌合凹部を利用して内部構築部材を取り付けることができる。
前記固着部位が接着部位である場合に、各部材の接着位置は、回転工具の摩擦入熱の熱伝搬による温度降下により、接着剤の耐久温度以下になっているように接合線より離隔した位置に設定すれば、摩擦攪拌接合による熱劣化等の問題も解消できる。
この場合接着剤の耐久温度は、接合部材の軟化温度以下に設定することにより、接合後の接着面に熱を付与して接着剤を剥離する場合においても、接合部位が強度劣化することはない。
たとえばアルミ合金の場合に摩擦攪拌接合の軟化点は400〜600℃であり、一方樹脂系接着剤の場合は熱耐久温度が250℃前後であり、この要請に合致する。
【0018】
次に拘束治具の配設間隔について説明する。
接合線が直線若しくは両端が自由端の場合は、ボビンツールの回転方向と回転速度及び押圧力によって接合線にかかる円周トルクが依存し、従って拘束治具の配設間隔は一定でよいが、前記部材接合線が変曲点を有するたとえば波形状の曲線である場合に、接合位置が変曲点を超える毎に接合線に工具回転トルクのかかる方向及びトルク自体も変化してしまう。
そこでたとえば波形状の曲線である場合に変曲点上若しくは変曲点を挟んだ位置に前記拘束治具が配設されていれば、回転工具の接合線移動方向におけるトルク変動やトルク方向変化に追従して良好な接合が可能となる。
【0019】
又前記構体がロケット、航空機、圧力容器のように一の部材が、テーパ、ドーム、鏡板のように、縮径形状であり、他の部材が円筒形状である場合には次のような問題がある。たとえば、前記ショルダ部の間隔は一定であるが、前記接合材の厚みが変化していると接合部にかかる圧力も変化する。そしてこの場合に接合位置で軟化した余肉部分は順次接合位置前方に押し出されるために、その圧力は順次増加して回転工具のトルク増大につながり、ボビンツールの回転による前後方向のずれ力、左右方向の接合線より離れる方向の力も増大する。そこで前記トルクの増大に比例して接合線初期と後半で、拘束強度を異ならせるように、拘束治具の配設間隔、若しくは支持力を異ならせるのがよい。
【0020】
更にトルク増大がある場合は、前記拘束治具が複数種の拘束手段よりなり、第1の拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する部材の裏面を拘束支持する複数の支持部位と、該支持部位間を一体的に連結する連結部位を含むものであり、第2の拘束手段が接合線を溶着若しくは接合にて仮付けされたものであり、接合線上の接合強度に対応させて第1の拘束手段と第2の拘束手段を選択して設ければ一層良好な接合が可能となる。
【0021】
次に表裏両面側の拘束手段の問題である。
前記拘束治具は部材裏面側に位置する拘束手段について言及してきたが、表面側に拘束手段を有する場合は、回転工具は機械主軸に取り付けられているために、接合部材に固定配置することは困難である。そこで部材表面に位置する表面拘束手段を回転工具を支持する主軸側に取り付け接合位置に沿って移動させるのがよい。
【0022】
第2の発明は、拘束治具を回転工具に沿って移動可能に構成させたもので、前記拘束治具が、前記接合線を挟んで隣接する部材の裏面を拘束支持する複数の支持部位と、該支持部位間を一体的に連結する連結部位を含み、前記支持部位が部材裏面を転動若しくは摺動しながら移動する裏面側拘束規制部材であり、該拘束規制部材を有する拘束治具が、部材表面側に位置する拘束規制部材と対面して移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0023】
かかる発明によれば前記従来技術のように支持部位が個々に押圧しているのではなく、部材の裏面を拘束支持する複数の支持部位間を連結部位で連結させて一体的に拘束支持しているために、たとえ拘束治具が接合線に沿って移動する場合でも左右若しくは前後で支持バランスをとりながら均等な押圧力で拘束支持することが出来、前記支持部位が従来技術のロールと異なり、部材裏面を転動若しくは摺動しながら移動する拘束規制部材である為に、言い換えれば点や線ではなく面で拘束支持するために、回転工具の円周トルクに対抗して十分なる拘束支持力を有する。
そして本発明は部材裏面側と表面側がいずれも対面して移動可能に構成されて拘束規制部材により拘束されている為に、拘束力が一層強固になる。
【0024】
そして具体的には前記部材の接合線が直線状を含む接合線構体の製造装置の場合は、前記裏面側拘束規制部材が連結部位を介してガイドレールに沿って接合線直交方向に移動規制されながら接合線方向に移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0025】
これにより軸トルクの変動があっても拘束治具が接合線と直交する方向の左右に変動したり軸振れが生じることなく、接合線に沿って平行な一定幅間隔での拘束支持が可能となる。
【0026】
又前記部材の接合線が裏面側が内周側で、表面側が外周側である円弧状を含む接合線構体の製造装置の場合は、前記裏面側拘束規制部材が連結部位を介して、部材円弧中心に回動可能に支持されている回動部材に取り付けられ、該回動部材の回転により接合線直交方向に移動規制されながら円弧状の接合線に沿って移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0027】
かかる発明によれば内円周上の接合線に沿って同心状に拘束規制されている為に、接合線に沿って平行な一定幅間隔での拘束支持が可能となるのみならず、接合線より離接する半径方向の規制も可能であり、一層均等圧での拘束支持が可能となる。
【0028】
更に、好ましくは前記回動部材の両端が部材円弧中心より内周側に向けて半径方向に延在されており、該延在された両端に連結部位を介して前記裏面側拘束規制部材が連結されているのがよい。
【0029】
かかる発明によれば、円筒接合部材の軸対称に一対の拘束治具を位置させることが出来、且つ回動部材の共通化をはかることが出来る。
そして本発明においても前記接合線拘束手段が部材裏面側に位置する拘束手段であり、該裏面拘束手段が部材表面に位置する表面拘束手段と対面して配置されているのがよいことは前記したとおりである。
【0030】
第3の発明は前記接合線拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する部材間を拘束するために、回転工具の周囲に配置された拘束部であって、該拘束部が一の部材により一体的若しくは支持体が一の部材で形成されていることを特徴とし、より具体的には、前記拘束治具若しくはその支持体が、裏面側ショルダと同心状に形成された円筒若しくはリング円体であることを特徴とする。
【0031】
かかる発明によれば回転工具の前方側(左側)拘束部位と後方側(右側)拘束部位間を連結する連結部位が不要になるのみならず、前記拘束治具が、裏面側ショルダと同心状に形成された円筒若しくはリング円体である場合は回転工具前後左右の拘束支持が一の部材で一体的に行うことが出来、言い換えれば前後左右の軸対称の拘束支持が一の部材で行うことが出来、極めて有利である。
【0032】
この場合に前記拘束治具が、回転防止機構を介して裏面側ショルダに連結されているのがよく、これにより共廻りを防ぐことが出来、円滑な拘束支持が可能となる。
そしてこのような回転防止機構は、ショルダ外周に設けた軸受若しくはショルダ軸心上に設けたピン結合であれば簡単な機構で、前記作用が円滑に達成できる。
【0033】
又表面側の前記接合線拘束手段が裏面側ショルダと同心状に形成された円筒若しくはリング円体上に配設されたベアリングで構成することも出来る。
【0034】
又前記拘束治具は裏面側のみに用いるのではなく、表面側ショルダと裏面側ショルダに夫々回転防止機構を介して連結され、ショルダの回転と無関係に部材表裏両面側を拘束保持している一対の拘束治具で構成するのがよい。
【0035】
この場合に前記表面側拘束治具が摺動可能な面接触若しくはローラ、球の転動による点若しくは線接触支持の位置保持支持力であり、一方前記裏面側拘束治具が、バネ等の弾性力、流体圧を利用して上下動を許容する付勢圧支持力であることを特徴とする。
【0036】
かかる発明によれば、機械主軸側は位置変動のない剛性拘束であり、結果として定盤としての機能を持たせられるとともに、一方前記裏面側拘束治具が、バネ等の弾性力、流体圧を利用して上下動を許容する付勢圧支持力であれば、たとえば、前記接合材の厚みに変動が生じてもこれに追従でき、特に接合材の表面は一般に凹凸があり、一定の厚さではない。特に接合材が長い場合はこの厚さの変化は顕著である。さらに、接合材の厚さが一定の場合でも接合過程で摩擦熱により接合材表面の高さも変化する。従って、接合過程における前記ツールの位置を接合材表面の凹凸の変化に応じて拘束部間隔を調節出来る。
【0037】
第4の発明は、前記拘束治具が、前記接合線を挟んで隣接する部材間の接合線前後方向のずれを拘束するために、回転工具を挟んで夫々の部材の接合位置の、前方側と後方側に位置する拘束部と、該前方側と後方側の拘束部間を一体的に連結する連結部位からなり、前記連結部位に接合線に沿ってのみ移動を許容する移動規制部材が設けられていることを特徴とする。
【0038】
この場合に前記部材の接合線が直線状を含む接合線構体の製造装置において、前記移動規制部材が接合線直交方向に移動規制されながら接合線方向に移動可能に構成されているガイドレールであり、又前記部材の接合線が裏面側が内周側で、表面側が外周側である円弧状を含む接合線構体の製造装置の場合は、前記移動規制部材が、部材円弧中心に回動可能に支持されている回動部材であって、該回動部材の回転により接合線直交方向に移動規制されながら円弧状の接合線に沿って移動可能に構成され、好ましくは前記回動部材の両端が部材円弧中心より内周側に向けて半径方向に延在されており、該延在された両端に連結部位を介して前記裏面側拘束規制部材が連結されているのがよいことは前記した通りである。
【0039】
第5の発明は、拘束手段に定盤的機能を持たせたもので、前記拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する夫々の部材の接合線とほぼ平行に延在する延在線上に設けた段差部であり、前記部材を支持させる支持部に設けた嵌合部に、該段差部が少なくとも幅方向に位置規制されて嵌合しているとともに、前記支持部の嵌合部間の、接合線を挟んだ部材下方空間に、裏面側ショルダの通過空間が形成されていることを特徴とする。
【0040】
かかる発明によれば、接合部材裏面の段差を利用して接合線幅方向(左右方向)の拘束支持が可能であるとともに、該段差部は接合部材を直接固定する定盤的機能を有する支持部に設けた嵌合部に直接嵌合されているために、拘束支持が剛質且つ安定的である。又独立した拘束治具が不要であり、前記支持部の嵌合部間の、接合線を挟んだ部材下方空間に、裏面側ショルダの通過空間が形成されているので、接合動作を行う上でも何ら支障がない。
この場合に前記段差部に挟まれる接合線を挟んだ部材裏面側がその外側の部材厚みより厚肉に形成されていることにより接合時の減肉を裏面側より補償できるとともに、幅方向の拘束支持が容易である。
【0041】
更に前記支持部に設けた嵌合部が、部材段差部を側面より接合線方向に挟圧する押圧力付勢部材であれば接合部材が長尺ものであっても、確実に幅方向に拘束支持できる。
そして前記押圧力付勢部材が、支持部に取り付けられ段差部と嵌合部位を有するねじ締め付け部材で構成されるのがよいが、バネ力や磁力を用いてもよい。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下本発明について図面を参照して説明する。なお、図示の例に記載された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に限定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0043】
図1は本第1発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を説明するための図であり、(A)は平面図、(B)は正面断面図である。
本発明に使用されるボビンツールは、被加工物(部材4)の表裏両面側より摩擦熱を付与する円形ショルダ面を有する表面側ショルダ1と裏面側ショルダ2、両円形ショルダ面の中心軸に垂設連結されたプローブ軸3および表面側ショルダ1が嵌着されている機械主軸6からなり、摩擦攪拌接合に当たっては、たとえば、工具の回転数は300〜1200rpm、送り速度(工具の移動速度)は100〜1000mm/分とされる。
【0044】
本実施例は、複数本の部材4を直線状若しくは曲線状の部材接合線5に沿って突き合わせた状態を拘束する接合線拘束冶具10と、前記複数の部材4を接合線5の表裏両面側より摩擦攪拌接合するために、表裏両側にショルダ1、2を有する回転工具(ボビンツール)を備えてなる、平面状若しくは曲面状の接合構体の製造装置に適用するものである。
即ち、鉄道車両構体、船舶構体、建物構体のように長手方向に延びる板又は型材4A、4B同士を突き合わせて裏面側より矩形状の拘束冶具10にて拘束してボビンツールにて接合線5を移動しながら接合構体を製造する装置に関するもので、接合位置におけるボビンツールの回転により前後方向のずれ力、左右方向の接合線より離れる方向の力によって生じる接合不良を解決する為に、前記接合線拘束冶具10が、前記接合線5を挟んで隣接する部材4A、4Bの裏面を拘束支持する左右一対の固定支持部位10A、10Aと、該支持部位10A、10A間を一体的に連結する逆さ門型状の連結部位10Bを含み、前記連結部位10Bに裏面側ショルダ2の通過空間100が形成されており、そして前記支持部位10A、10Aが部材裏面をボルト11にて螺着された固着部位であり、そしてかかる門型状の拘束治具10は、接合線5に沿って所定間隔毎に接合線を挟んで接合部材4裏面に複数個所定間隔で配設されている。
【0045】
かかる実施例によれば夫々開放端が固定部位10A、10Aである門型状の拘束治具10を、接合線5に沿って隣接する部材4A、4Bを跨ぐごとく配設すれば、接合線5と直交する方向においては、連結部位により左右拘束され、前後方向においては所定間隔を介した前段と現段若しくは現段と次段の拘束治具10、10間の強度構造(固定位置10A、10Aが左右前後に複数点四角形状にポイント配置されている)によって前後方向のずれも拘束される。
しかも前記拘束治具10は接合線5に沿う所定間隔毎の固定配置であるが、前記連結部位10Bに裏面側ショルダ2の通過空間100が形成されている為に接合を行う上で何ら支障がない。
接合部材4が、非磁性材の場合は螺着に限定されずに、溶着、接着、嵌着、吸着のいずれかによる固着部位を用いてもよいが、前記裏面部材拘束部位となる固定支持部位10Aが接合部材4裏面を螺着、嵌着、溶着する構成にして裏面にねじ穴や嵌合穴等が残存しても、接合部材4においては内面側であるために後処理の必要がないのみならず、特に螺着や嵌着の場合は螺合穴や嵌合凹部を利用して内部構築部材を取り付けることができるという効果を有する。
【0046】
図2(A)は固定部位12Cを真空吸着若しくは電磁石吸着で構成した拘束治具12の一例で、(B)は固定部位13Cを接着で構成した一例を説明するための断面図、(C)は拘束手段を接合線に沿って配置するための概略図である。前記実施例と同一の符号は同一の部材を指す。
固定部位12Cを真空吸着若しくは電磁石吸着で構成した拘束治具12の一例を示す図2(A)において、拘束治具12は、前記接合線5を挟んで隣接する部材4A、4Bの裏面を拘束支持する左右一対の真空吸着若しくは電磁石吸着12C、12C、これを下面側で支持する円筒基台12A、12A、及び該円筒基台12A、12A間を一体的に連結するバー状の連結部位12Bを含み、前記連結部位12B上方にに裏面側ショルダ2の通過空間100が形成されている。そしてかかる拘束治具12は、接合線5に沿って所定間隔毎に接合線を挟んで接合部材4裏面に複数個所定間隔で配設されている。
【0047】
本実施例の場合に、前記接合部材4が、磁性体の場合には電磁石吸着がよく、又非磁性体の場合は真空吸着を用いればよく、いずれの場合も部材裏面を傷つけることなく確実な固着と接合後の拘束治具の取り外しが容易である。
【0048】
図2(B)は固定部位を接着で構成した一例を説明するための断面図である。
拘束治具13は、前記接合線5を挟んで隣接する部材4A、4Bの裏面を拘束支持する接着面13c、13cを介して、これを下面側フランジで支持するフランジ付き円筒基台13A、13A、及び該円筒基台13A、13A間を一体的に連結するバー状の連結部位13Bを含み、前記連結部位13B上方に裏面側ショルダ2の通過空間100が形成されている。そしてかかる拘束治具13は、接合線5に沿って所定間隔毎に接合線を挟んで接合部材4裏面に複数個所定間隔で配設されている。
【0049】
前記固着部位が接着剤である場合に、接合線5より25〜50ミリ離れると、回転工具の摩擦入熱の熱伝搬による温度降下によりその時点の加熱温度が、接着剤の耐久温度以下になっているように接合線5より離隔した20〜50ミリの位置に固着部位13Cを設定すれば、摩擦攪拌接合による熱劣化等の問題も解消できる。
この場合接着剤の耐久温度は、接合部材の軟化温度以下に設定することにより、接合後の接着面に熱を付与して接着剤を剥離する場合においても、接合部位が強度劣化することはない。
たとえばアルミ合金の場合に摩擦攪拌接合の軟化点は400〜600℃であり、一方樹脂系接着剤の場合は熱耐久温度が250℃前後であり、この要請に合致する。
【0050】
次に拘束治具の配設間隔について説明する。
図4は変曲点を有する波板同士を接合するための本第1発明による摩擦攪拌接合体の製造装置を示し、(A)は正面断面図、(B)は拘束手段を接合線に沿って配列するための概要図である。前記各実施例と同一の符号は同一の部材を指す。
0はボビンツールで、表面側ショルダ1、裏面側ショルダ2、プローブ軸3および表面側ショルダ1が嵌着されている機械主軸6からなる。接合部材4A、4Bの接合線5が直線若しくは両端が自由端の場合は、ボビンツール0の回転方向と回転速度及び押圧力によって接合線5にかかる円周トルクが依存し、従って図1、2に示した前記拘束治具10〜13の配設間隔は、図2(C)のごとく一定でよいが、図4(B)に示すように、前記部材接合線5が変曲点5aを有するたとえば波形状の曲線である場合に、接合位置が変曲点5aを超える毎に接合線5に工具回転トルクのかかる方向及びトルク自体も変化してしまう。
そこでたとえば接合線5が波形状の曲線である場合に変曲点5a上若しくは変曲点5aを挟んだ位置に拘束治具15が配設されていれば、ボビンツール0の接合線移動方向におけるトルク変動やトルク方向変化に追従して良好な接合が可能となる。
【0051】
図3は鏡板21と円筒容器22を接合するための本第1発明による摩擦攪拌接合体の製造装置を示し、(A)は正面断面図、(B)は拘束手段を接合線に沿って配列するための概要図である。前記各実施例と同一の符号は同一の部材を指す。
このように前記接合構体がロケット、航空機、圧力容器のように一の部材が、テーパ、ドーム、鏡板21のように、縮径形状であり、他の部材22が円筒形状である場合には次のような問題がある。たとえば、筒体同士のように、円周無端状の接合線を周回する場合に、前記表面側ショルダ1−裏面側ショルダ2の間隔は一定であるが、接合初期で軟化した余肉部分が順次接合位置前方に押し出されるために、その圧力は順次増加して回転工具のトルク増大につながり、ボビンツール0の回転による前後方向のずれ力、左右方向の接合線より離れる方向の力も増大する。そこで前記トルクの増大に比例して接合線初期と後半で、拘束強度を異ならせるように、拘束治具14の配設間隔、若しくは支持力を異ならせるのがよい。
具体的にはボビンツール0の移動方向に沿って配設間隔を順次縮めている。たとえば図3(A)では(14−14)B>A(14−14)又図3(B)では(14−14)C>(14−14)B>A(14−14)に設定される。
【0052】
テーパ、ドーム、鏡板21のように、縮径形状であり、他の部材22が円筒形状である場合には更に円周方向にボビンツール0が移動するに従ってトルク増大がある場合は、前記機械的拘束治具10〜14の接合線を溶着若しくは接合にて仮付けされた拘束手段145を組み合わせて使用してもよい。このように接合線上の接合強度に対応させて第1の拘束手段と第2の拘束手段を選択して設ければ一層良好な接合が可能となる。
【0053】
図5は本第2発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を説明するための図であり、(A)は正面断面図、(B)は平面図である。前記各実施例と同一の符号は同一の部材を指す。
本実施例は、裏面側拘束治具をボビンツール0に沿って移動可能に構成させたもので、前記拘束治具は、前記従来技術(特許文献2)と同様、ローラ18で構成しているが、前記接合線5を挟んで隣接する接合部材4A、4Bの裏面を拘束支持する複数のローラ18、18と、該複数のローラ18、18間を一体的に連結するH型状の連結部位40を含み、前記複数のローラ18、18は部材4A、4B裏面を転動若しくは摺動しながら移動する拘束規制部材であるが、H型状の連結部位40のローラ受け部40Bで下方より剛性的に支持されているために拘束治具としての機能を円滑に達成しうる。又、接合部材4A、4B表面側に位置するローラ19も裏面側のローラ18と対面して移動可能に構成されている。
そして本実施例のように前記接合部材4の接合線5が直線状を含む接合線構体の製造装置の場合は、前記裏面側ローラ18、18はH型状の連結部位40中央のガイド溝40Aを介してガイドレール43に沿って接合線5直交方向に移動規制されながら接合線方向に移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0054】
かかる実施例によれば従来技術のようにローラ18、18が個々に押圧しているのではなく、部材の裏面を拘束支持する複数のローラ18、18間を一体的にH型状の連結部位40で連結させて一体的に拘束支持しているために、たとえ複数のローラ18、18が接合線5に沿って移動する場合でも左右若しくは前後で支持バランスをとりながら均等な押圧力で拘束支持することが出来、前記複数のローラ18、18が従来技術のロールと異なり、部材裏面を転動若しくは摺動しながら移動する拘束規制部材として機能し、実質的に面で拘束支持するために、回転工具の円周トルクに対抗して十分なる拘束支持力を有する。
そして本発明は部材裏面側の複数のローラ18、18と表面側複数のローラ19、19がいずれも対面して移動可能に構成されて拘束規制部材により拘束されている為に、拘束力が一層強固になる。
これにより軸トルクの変動があっても拘束治具が接合線と直交する方向の左右に変動したり軸振れが生じることなく、接合線に沿って平行な一定幅間隔での拘束支持が可能となる。
【0055】
図6は第3発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を説明するための図であり、(A)は正面断面図、(B)はA−A線断面図である。前記各実施例と同一の符号は同一の部材を指す。
本実施例は拘束治具16が、裏面側ショルダ2と同心状に形成された円筒若しくはリング円体であり、両者間に軸受26を介在させて裏面側ショルダ2の回転と無関係に回転停止して、前記接合線5を挟んで隣接する部材4A、4B間の、回転工具周囲の接合位置の、前方側と後方側及び左右を一体的に拘束させている。
表側においても拘束治具17が、表面側ショルダ1と同心状に形成された円筒若しくはリング円体であり、両者間に軸受26を介在させてショルダ1の回転と無関係に回転停止して、前記接合線5を挟んで隣接する部材4A、4B間の、ボビンツール0周囲の接合位置の、前方側と後方側及び左右を一体的に拘束させている。
【0056】
かかる発明によればボビンツール0の前方側(左側)拘束部位と後方側(右側)拘束部位間を連結する連結部位が不要になるのみならず、前記拘束治具16、17が、裏面側ショルダ2と同心状に形成された円筒若しくはリング円体である為に、ボビンツール0前後左右の拘束支持が一の部材で一体的に行うことが出来、言い換えれば前後左右の軸対称の拘束支持が一の部材で行うことが出来、極めて有利である。
【0057】
この場合に前記拘束治具16、17が、軸受26等の回転防止機構を介してショルダ1、2に連結されているのがよく、これにより共廻りを防ぐことが出来、円滑な拘束支持が可能となる。
【0058】
図9は本発明の改良例で、前記各実施例と同一の符号は同一の部材を指す。本実施例は拘束治具が、裏面側ショルダ2と同心状に固定されたリング円体161の上面に設けたベアリング160であり、該拘束治具がベアリング160であるために、裏面側ショルダ2及びリング円体161の回転に従って転動回転して、前記接合線を挟んで隣接する部材4A、4B間の、ボビンツール0周囲の接合位置の、前方側と後方側及び左右を一体的に拘束させている。更にリング円体161は裏面側ショルダ2の下面中心より垂設された軸に設けられたフランジ162とリング円体161間に、バネ、空気圧、油圧等164を介装して、該バネ、空気圧、油圧等164を利用して上下動を許容する付勢圧支持力を持たせている。従ってリング円体161と裏面側ショルダ2外周間はスプライン結合163により上下動を許容するように構成されている。
【0059】
表側においても拘束治具が、表面側ショルダ1と同心状に形成されたリング円体の下面に設けたベアリング170であり、該拘束治具がベアリング170であるために、表面側ショルダ1及びリング円体171の回転に従って転動回転して、前記接合線を挟んで隣接する部材4A、4B間の、ボビンツール0周囲の接合位置の、前方側と後方側及び左右を一体的に拘束させている。
この結果前記表面側拘束治具が摺動可能な面接触若しくはローラ、球の転動による点若しくは線接触支持の位置保持支持力であり、一方前記裏面側拘束治具が、バネ等の弾性力、流体圧を利用して上下動を許容する付勢圧支持力となる。
【0060】
かかる発明によれば、機械主軸6側の表面側ショルダ1の拘束治具は位置変動のない剛性拘束であり、結果として定盤としての機能を持たせられるとともに、一方前記裏面側拘束治具が、バネ等の弾性力、流体圧を利用して上下動を許容する付勢圧支持力であれば、たとえば、前記接合材の厚みに変動が生じてもこれに追従できる。特に接合材の表面は一般に凹凸があり、一定の厚さではない。さらに、接合材の厚さが一定の場合でも接合過程で摩擦熱により接合材表面の高さも変化する。従って本実施例によれば、接合過程における前記ツールの位置を接合材表面の凹凸の変化に応じて拘束部間隔を調節出来る。
【0061】
図7は、第4発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を示す第1の例と第2の例を説明するための図であり、(A)〜(B)は第1の例を示し(A)は正面断面図、(B)はそのB−B線断面図である。(C)〜(D)は第2の例を示し(C)は正面断面図、(D)はそのC−C線断面図である。前記各実施例と同一の符号は同一の部材を指す。
【0062】
図7(A)〜(B)で示す第1の例において、拘束治具30が、前記接合線5を挟んで隣接する接合部材4A、4B間の接合線5前後方向のずれを拘束するために、ボビンツール0を挟んで夫々の接合部材4A、4Bの接合位置の、前方側と後方側に位置するローラ18状の拘束部と、該前方側と後方側の拘束部間を一体的に連結するH状の連結部位31からなり、前記連結部位31に接合線に沿ってのみ移動を許容する移動規制部材33が設けられている。
そしてかかる実施例においてはH状の連結部位31左右両側の張り出し部31aにローラ19を支持する支持枠31bが設けられており、又移動規制部材33は、その方形枠が裏面側ショルダ2より突設するピン軸27に軸受28を介して裏面側ショルダ2の回転と無関係に軸支されており、更に方形枠の四偶に引っ張りコイルバネ34が介装されており、ローラ19を部材4A、4B拘束方向に付勢させている。
【0063】
図7(C)〜(D)で示す第2の例において、拘束治具44が、前記接合線5を挟んで隣接する接合部材4A、4B間の接合線5前後方向のずれを拘束するために、ボビンツール0を挟んで夫々の接合部材4A、4Bの接合位置の、前方側と後方側に位置するローラ18状の拘束部と、該前方側と後方側の拘束部間を一体的に連結するH状の連結部位41からなり、前記連結部位41に接合線5に沿ってのみ移動を許容する移動規制部材としてのガイドレール43が設けられており、前記連結部位41に設けた接合線5に沿うガイド溝40Aに沿ってボビンツール0と同期して移動可能に構成されている。前記ローラ18は、接合部材4A、4B裏面を転動若しくは摺動しながら移動する拘束規制部材であるが、H型状の拘束治具44のローラ受け部40Bで下方より剛性的に支持されているために拘束治具としての機能を円滑に達成しうる。
【0064】
図8は本第4発明による摩擦攪拌による円筒部材の円周接合線を接合する接合構体の製造装置を示すであり、又拘束治具30が、円周形状の接合部材45の内周側で接合線前後方向のずれを拘束するために、ボビンツール0を挟んで夫々の接合部材45、45の接合位置の、前方側と後方側に位置するローラ18状の拘束部と、該前方側と後方側の拘束部間を一体的に連結するH状の連結部位50Aとともに、180°対称位置にも、ローラ18及び連結部位50Bからなる拘束治具30が対称に配置されており、前記連結部位50A、50Bに接合線に沿ってのみ移動を許容する移動規制部材を、部材内周中心52に回動可能に支持されている回動部材51で形成し、該回動部材51の回転により接合線直交方向に移動規制されながら円弧状の接合線に沿って移動可能に構成され、好ましくは前記回動部材51の両端が部材円弧中心より内周側に向けて半径方向に延在されており、該延在された両端に連結部位50A、50Bを介して前記裏面側拘束規制部材(ローラ18、18)が連結されている。
【0065】
かかる実施例によれば180°対称位置で拘束治具30が回動しながら裏面側の拘束支持を行うことが出来るとともに、内円周上の接合線に沿って同心状に拘束規制されている為に、接合線に沿って平行な一定幅間隔での拘束支持が可能となるのみならず、接合線より離接する半径方向の規制も可能であり、一層均等圧での拘束支持が可能となる。
【0066】
更に、前記回動部材51の両端が部材円弧中心より内周側に向けて半径方向に延在されており、該延在された両端に連結部位50A、50Bを介して前記裏面側拘束規制を行うローラ19、19が連結されている為に、円筒接合部材45の軸対称に一対の拘束治具30を位置させることが出来、且つ回動部材51の共通化をはかることが出来る。
【0067】
図10は、本第5発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を示す第1の例と第2の例を説明するための図であり、(A)は基本構成図、(B)は応用図を示す。
本実施例の(A)において、拘束手段に定盤的機能を持たせたもので、前記拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する夫々の接合部材4A、4Bの接合線とほぼ平行に延在する延在線上に設けた段差部04であり、前記接合部材4A、4Bを支持させる支持部65(定盤)に設けた嵌合部61に、該段差部04が少なくとも幅方向に位置規制されて嵌合しているとともに、前記支持部65の嵌合部61−61間の、接合線を挟んだ接合部材4A、4B下方空間に、裏面側ショルダの通過空間60が形成されている。
【0068】
かかる実施例によれば、接合部材裏面の段差部04を利用して接合線幅方向(左右方向)の拘束支持が可能であるとともに、該段差部04は接合部材4A、4Bを直接固定する定盤的機能を有する支持部65に設けた嵌合部61に直接嵌合されているために、拘束支持が剛質且つ安定的である。又独立した拘束治具が不要であり、前記支持部65の嵌合部61−61間の、接合線を挟んだ部材下方空間に、裏面側ショルダ2の通過空間60が形成されているので、接合動作を行う上でも何ら支障がない。
この場合に前記段差部04に挟まれる接合線を挟んだ部材4A、4B裏面側がその外側の部材厚みより厚肉に形成されていることにより接合時の減肉を裏面側より補償できるとともに、幅方向の拘束支持が容易である。
【0069】
図10(B)に示す、本第5発明の応用例は、拘束手段に門型支持枠70を用いたもので、前記拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する夫々の接合部材4A、4Bの接合線とほぼ平行に延在する延在線上に設けた段差部04と、支持枠70の上面で前記接合部材4A、4Bを支持させるとともに、該支持枠70に設けたL字状嵌合部71、71に、該段差部04が幅方向に位置規制されて嵌合しているとともに、前記支持枠70の嵌合部71−71間の、接合線を挟んだ部材下方空間に、裏面側ショルダ2の通過空間60が形成されている。
【0070】
更に前記支持枠70に設けたL字状嵌合部71が、部材段差部61、61を側面よりねじ軸72aにより接合線方向に挟圧する押圧力付勢部材72であれば接合部材が長尺のものであっても、確実に幅方向に拘束支持できる。
そして前記押圧力付勢部材72は、支持枠70に取り付けられ段差部61、61と嵌合するL字状嵌合部71を有するねじ締め付け部材71aで構成されているのがよいが、図10(A)に示すように支持部65よりL字状の支持枠62を立設し、接合部材4A、4B表面をバネ63のバネ力を用いてもよく、また、磁力を用いてもよい。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ボビンツールの回転によって生じる前後方向のずれ力、若しくは接合位置左右方向の接合線より離れる方向の力によって生じる種々の問題を解決して良好な摩擦攪拌接合を行うことができる
特に第1の発明によれば、従来技術に示すローラによる拘束手段と異なり、接合線と直交する方向においては、連結部位により左右拘束され、前後方向においては所定間隔を介した前段と現段若しくは現段と次段の拘束治具間の強度構造(固定位置が左右前後に複数点)によって前後方向のずれも拘束される。
しかも前記拘束治具は接合線に沿う所定間隔毎の固定配置であるが、前記連結部位に裏面側ショルダの通過空間が形成されている為に接合を行う上で何ら支障がない。
【0071】
第2の発明及び第4の発明によれば、前記従来技術のようにローラが個々に押圧しているのではなく、部材の裏面を拘束支持する複数の支持部位間を連結部位で連結させて一体的に拘束支持しているために、たとえ拘束治具が接合線に沿って移動する場合でも左右若しくは前後で支持バランスをとりながら均等な押圧力で拘束支持することが出来、前記支持部位が従来技術のロールと異なり、部材裏面を転動若しくは摺動しながら移動する拘束規制部材である為に、言い換えれば点や線ではなく面で拘束支持するために、回転工具の円周トルクに対抗して十分なる拘束支持力を有す。
【0072】
第3の発明によれば回転工具の前方側(左側)拘束部位と後方側(右側)拘束部位間を連結する連結部位が不要になるのみならず、前記拘束治具が、裏面側ショルダと同心状に形成された円筒若しくはリング円体である場合は回転工具前後左右の拘束支持が一の部材で一体的に行うことが出来、言い換えれば前後左右の軸対称の拘束支持が一の部材で行うことが出来、極めて有利である。
【0073】
第5の発明によれば、接合部材裏面の段差を利用して接合線幅方向(左右方向)の拘束支持が可能であるとともに、該段差部は接合部材を直接固定する定盤的機能を有する支持部に設けた嵌合部に直接嵌合されているために、拘束支持が剛質且つ安定的である。又独立した拘束治具が不要であり、前記支持部の嵌合部間の、接合線を挟んだ部材下方空間に、裏面側ショルダの通過空間が形成されているので、接合動作を行う上でも何ら支障がない。等の種々の箸効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を説明するための図であり、(A)は平面図、(B)は正面断面図である。
【図2】(A)は固定部位を真空吸着若しくは電磁石吸着で構成した一例、(B)は固定部位を接着で構成した一例を説明するための断面図、(C)は拘束手段を接合線に沿って配置するための概略図である。
【図3】鏡板と円筒容器を接合するための本第1発明による摩擦攪拌接合体の製造装置を示し、(A)は正面断面図、(B)は拘束手段を接合線に沿って配列するための概要図である。
【図4】変曲点を有する波板同士を接合するための本第1発明による摩擦攪拌接合体の製造装置を示し、(A)は正面断面図、(B)は拘束手段を接合線に沿って配列するための概要図である。
【図5】第2発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を説明するための図であり、(A)は正面断面図、(B)は平面図である。
【図6】第3発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を説明するための図であり、(A)は正面断面図、(B)はA−A線断面図である。
【図7】第4発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を示す第1の例と第2の例を説明するための図であり、(A)〜(B)は第1の例を示し(A)は正面断面図、(B)はそのA−A線断面図である。(C)〜(D)は第2の例を示し(C)は正面断面図、(D)はそのA−A線断面図である。
【図8】第4発明による摩擦攪拌による円筒部材の円周接合線を接合する接合構体の製造装置を示す。
【図9】第4発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を示す第1の例と第2の例を説明するための図であり、(A)〜(B)は第1の例を示し(A)は正面断面図、(B)はそのA−A線断面図である。(C)〜(D)は第2の例を示し(A)は正面断面図、(B)はそのA−A線断面図である。
【図10】第5発明による摩擦攪拌による複数列部材の接合構体の製造装置を示す第1の例と第2の例を説明するための図であり、(A)は基本構成図、(B)は応用図を示す。
従来の摩擦攪拌による複数列部材の接合体の製造の他の例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 表面側ショルダ
2 裏面側ショルダ
3 プルーブ軸
4 接合部材
5 接合線
5a 変曲点
6 機械主軸
10〜17 拘束治具
10A 固定支持部位
13C 固着部位
18 裏面側ローラ
19 表面側ローラ
10B、31、41、50A、50B 連結部位
43 ガイドレール
51 回動部材
60、100 裏面側ショルダ通過空間
04、61 段差部
71a ねじ締め付け部材

Claims (29)

  1. 複数本の部材を直線状若しくは曲線状の部材接合線に沿って突き合わせた状態を拘束する接合線拘束手段と、前記複数の部材を接合線の表裏両面側より摩擦攪拌接合するために、表裏両側にショルダを有する回転工具を備えてなる、平面状若しくは曲面状の接合構体の製造装置において、
    前記接合線拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する部材の裏面を拘束支持する複数の支持部位と、該支持部位間を一体的に連結する連結部位を含み、前記連結部位に裏面側ショルダの通過空間が形成されていることを特徴とする摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  2. 前記支持部位が接合部材裏面に螺着、溶着、接着、嵌着、吸着、磁着のいずれかをされてなる固着部位であり、該固着部位を有する接合線拘束手段が、接合線に沿って所定間隔毎に複数個配設されていることを特徴とする請求項1記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  3. 前記接合部材が、磁性体の場合に、前記支持部位が真空若しくは電磁石吸引のいずれかによる固着部位であることを特徴とする請求項2記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置
  4. 前記固着部位が接着部位である場合に、各部材の接着位置は、回転工具の摩擦入熱の熱伝搬による温度降下により、接着剤の耐久温度以下になっているように接合線より離隔した位置に設定されている請求項2記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  5. 前記部材接合線が変曲点を有する曲線である場合に、変曲点上若しくは変曲点を挟んだ位置に前記接合線拘束手段が配設されていることを特徴とする請求項1記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  6. 前記構体がロケット、航空機、圧力容器のように一の部材が、テーパ、ドーム、鏡板のように、縮径形状であり、他の部材が円筒形状である場合に接合線初期と後半で、拘束強度を異ならせるように、接合線拘束手段の配設間隔、若しくは支持力を異ならせたことを特徴とする請求項1記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  7. 前記接合線拘束手段が複数種の拘束手段よりなり、第1の拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する部材の裏面を拘束支持する複数の支持部位と、該支持部位間を一体的に連結する連結部位を含むものであり、第2の拘束手段が接合線を溶着若しくは接合にて仮付けされたものであり、接合線上の接合強度に対応させて第1の拘束手段と第2の拘束手段を選択して設けたことを特徴とする請求項1記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  8. 前記固着部位が接着部位である場合に、接着剤の耐久温度は、接合部材の軟化温度以下に設定されていることを特徴とする請求項2記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  9. 前記接合線拘束手段が部材裏面側に位置する拘束手段であり、部材表面に位置する表面拘束手段を回転工具を支持する主軸側に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  10. 複数本の部材を直線状若しくは曲線状の部材接合線に沿って突き合わせた状態を拘束する接合線拘束手段と、前記複数の部材を接合線の表裏両面側より摩擦攪拌接合するために、表裏両側にショルダを有する回転工具を備えてなる、平面状若しくは曲面状の接合構体の製造装置において、
    前記接合線拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する部材の裏面を拘束支持する複数の支持部位と、該支持部位間を一体的に連結する連結部位を含み、前記支持部位が部材裏面を転動若しくは摺動しながら移動する裏面側拘束規制部材であり、該拘束規制部材を有する接合線拘束手段が、部材表面側に位置する拘束規制部材と対面して移動可能に構成されていることを特徴とする接合構体の製造装置。
  11. 前記部材の接合線が直線状を含む接合線構体の製造装置において、前記裏面側拘束規制部材が連結部位を介してガイドレールに沿って接合線直交方向に移動規制されながら接合線方向に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項10記載の接合構体の製造装置。
  12. 前記部材の接合線が裏面側が内周側で、表面側が外周側である円弧状を含む接合線構体の製造装置において、前記裏面側拘束規制部材が連結部位を介して、部材円弧中心に回動可能に支持されている回動部材に取り付けられ、該回動部材の回転により接合線直交方向に移動規制されながら円弧状の接合線に沿って移動可能に構成されていることを特徴とする請求項10記載の接合構体の製造装置。
  13. 前記回動部材の両端が部材円弧中心より内周側に向けて半径方向に延在されており、該延在された両端に連結部位を介して前記裏面側拘束規制部材が連結されていることを特徴とする請求項12記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  14. 前記接合線拘束手段が部材裏面側に位置する拘束手段であり、該裏面拘束手段が部材表面に位置する表面拘束手段と対面して配置されていることを特徴とする請求項1記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  15. 複数本の部材を直線状若しくは曲線状の部材接合線に沿って突き合わせた状態を拘束する接合線拘束手段と、前記複数の部材を接合線の表裏両面側より摩擦攪拌接合するために、表裏両側にショルダを有する回転工具を備えてなる、平面状若しくは曲面状の接合構体の製造装置において、
    前記接合線拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する部材間を拘束するために、回転工具の周囲に配置された拘束部であって、該拘束部が一の部材により一体的若しくは支持体が一の部材で形成されていることを特徴とする摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  16. 前記接合線拘束手段が、回転防止機構を介して裏面側ショルダに連結されていることを特徴とする請求項1、10、若しくは15記載の接合構体の製造装置。
  17. 前記接合線拘束手段若しくは支持体が、裏面側ショルダと同心状に形成された円筒若しくはリング円体である請求項16記載の接合構体の製造装置。
  18. 前記回転防止機構がショルダ外周に設けた軸受若しくはショルダ軸心上に設けたピン結合であることを特徴とする請求項16記載の接合構体の製造装置。
  19. 前記接合線拘束手段が、表面側ショルダと裏面側ショルダに夫々回転防止機構を介して連結され、ショルダの回転と無関係に部材表裏両面側を拘束保持している一対の拘束治具であることを特徴とする請求項1、10、若しくは15記載の接合構体の製造装置。
  20. 表面側の前記接合線拘束手段が摺動可能な面接触若しくはローラ、球の転動による点若しくは線接触支持の位置保持支持力であり、一方前記裏面側接合線拘束手段が、バネ等の弾性力、流体圧を利用して上下動を許容する付勢圧支持力であることを特徴とする請求項1、10、若しくは15記載の接合構体の製造装置。
  21. 表面側の前記接合線拘束手段が裏面側ショルダと同心状に形成された円筒若しくはリング円体上に配設されたベアリングであることを特徴とする請求項1、10、若しくは15記載の接合構体の製造装置。
  22. 複数本の接合部材を直線状若しくは曲線状の部材接合線に沿って突き合わせた状態を拘束する接合線拘束手段と、前記複数の部材を接合線の表裏両面側より摩擦攪拌接合するために、表裏両側にショルダを有する回転工具を備えてなる、平面状若しくは曲面状の接合構体の製造装置において、
    前記接合線拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する部材間の接合線前後方向のずれを拘束するために、回転工具を挟んで夫々の部材の接合位置の、前方側と後方側に位置する拘束部と、該前方側と後方側の拘束部間を一体的に連結する連結部位からなり、前記連結部位に接合線に沿ってのみ移動を許容する移動規制部材が設けられていることを特徴とする摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  23. 前記接合部材の接合線が直線状を含む接合線構体の製造装置において、前記移動規制部材が接合線直交方向に移動規制されながら接合線方向に移動可能に構成されているガイドレールであることを特徴とする請求項22記載の接合構体の製造装置。
  24. 前記部材の接合線が裏面側が内周側で、表面側が外周側である円弧状を含む接合線構体の製造装置において、前記移動規制部材が、部材円弧中心に回動可能に支持されている回動部材であって、該回動部材の回転により接合線直交方向に移動規制されながら円弧状の接合線に沿って移動可能に構成されていることを特徴とする請求項22記載の接合構体の製造装置。
  25. 前記回動部材の両端が部材円弧中心より内周側に向けて半径方向に延在されており、該延在された両端に連結部位を介して前記裏面側拘束規制部材が連結されていることを特徴とする請求項24記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  26. 複数本の部材を直線状若しくは曲線状の部材接合線に沿って突き合わせた状態を拘束する接合線拘束手段と、前記複数の部材を接合線の表裏両面側より摩擦攪拌接合するために、表裏両側にショルダを有する回転工具を備えてなる、平面状若しくは曲面状の接合構体の製造装置において、
    前記接合線拘束手段が、前記接合線を挟んで隣接する夫々の部材の接合線とほぼ平行に延在する延在線上に設けた段差部であり、前記部材を支持させる支持部に設けた嵌合部に、該段差部が少なくとも幅方向に位置規制されて嵌合しているとともに、前記支持部の嵌合部間の、接合線を挟んだ部材下方空間に、裏面側ショルダの通過空間が形成されていることを特徴とする摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  27. 前記段差部に挟まれる接合線を挟んだ部材裏面側がその外側の部材厚みより厚肉に形成されていることを特徴とする請求項26記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  28. 前記支持部に設けた嵌合部が、部材段差部を側面より接合線方向に挟圧する押圧力付勢部材であることを特徴とする請求項26記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
  29. 前記押圧力付勢部材が、支持部に取り付けられ段差部と嵌合部位を有するねじ締め付け部材であることを特徴とする請求項28記載の摩擦攪拌による接合構体の製造装置。
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