JP2004184960A - 立体的装飾効果を発揮し得る表示媒体、及び又は支持媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可撓性を有する部材を使用した四角形の平面体において、相向かい合う2辺の間に、複数の切込線を設けると共に、当該複数の切込線と交差し、他方の相向かい合う2辺に跨って形成された折込線を設け、当該折込線を挟んだ状態に位置している2個の角部内側付近において、接合部を設けたことによる立体的装飾効果を発揮し得る表示媒体、及び又は支持媒体。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙、プラスチック、不織布、薄膜金属板、及び薄膜木製板などの可撓性を有している平面形状の素材を立体形状に変形することによって装飾的効果を発揮しながら、所定の表示を行うことができるか、又は他の物を支持することができるような媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来紙、プラスチックなどによる平面状の素材を使用した表示媒体は、大抵の場合、平面状態にて表示が行われており、当該平面状態から立体的な装飾効果を発揮させながら表示を行うという工夫は行われていなかった。
【0003】
特に、予定表、カレンダーなどの所定の順序による表示媒体についても、この点は、変わりはない。
【0004】
他方、紙、プラスチック、不織布、薄膜金属板、及び薄膜木製板などの平面状の素材は、造花、刺繍などを支持する媒体として使用し、これによって装飾効果を発揮するという工夫もまた、これまで行ったことはなかった。
【0005】
例えば、造花の支持においては、通常の花と同様、花瓶が使用されていることが通例であり、刺繍などの繊維製品による装飾物は、通常平面形状である壁などに支持させるのが通例であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術の前記のような問題点をクリアし、紙、プラスチック、不織布、薄膜金属板、及び薄膜木製板などの可撓性を有する平面状の素材を使用しているにも拘らず、一方では立体的な装飾効果を発揮し、他方では所定の表示、又は他の物体の支持を可能とし、更には他の用途にも応用可能である構成を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の構成は、可撓性を有する部材を使用した四角形の平面体において、相向かい合う2辺の間に、複数の切込線を設けると共に、当該複数の切込線と交差し、他方の相向かい合う2辺に跨って形成された折込線を設け、当該折込線を挟んだ状態に位置している2個の角部内側付近において、接合部を設けたことによる立体的装飾効果を発揮し得る表示媒体、及び又は支持媒体からなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明の典型例を示しており、図3(a)は、本発明によって加工された媒体の平面状態を示しているが、当該平面状態に示すように、本発明は相向かい合う2辺の間に設けられた複数本の切込線1を有すると共に、当該切込線1と交差し、他方の相向かい合う2辺に跨って形成された折込線2とを有している。
【0009】
更には、相向かい合う角部の内側付近において相互に接合し合う接合部3を有している。
【0010】
図3(b)は、前記折込線2に沿って表示媒体、及び又は支持媒体を折ったことによる中間状態を示しており、この段階では、接合部3は主に接合し合う状態には至っていない。
【0011】
図3(c)は、前記図3(b)の状態が更に接合部3を相互に接合し合わせることによって、表示媒体又は支持媒体を立体状に形成した状態を示す。
【0012】
図3(c)に示すように、本発明による表示媒体、及び又は支持媒体は、切込線1、及び又は折込線2によって略螺旋状に湾曲した立体形状を呈しており、切込線1の各片に所定の順序による表示を行うことによって、表示媒体としての機能を発揮することができ、他方、切込線1が湾曲状態になることによって生じた隙間に他の物を挟み込むことによって支持媒体の機能を発揮することもできる。
【0013】
特に表示媒体として、日又は時間毎の順序に従って所定の事項を表示した場合には、予定表として使用することが可能である。
【0014】
更には、造花、リボン、テープなどの細長い物を支持された場合には、当該細長い物を立体形状に配置することによって、装飾効果を一段と助長することができる。
【0015】
このように、本発明は、表示媒体、及び又は支持媒体として使用することに基本的機能を有しているが、当該機能だけでなく、例えば図3(c)の立体形状を呈した状態にて電球又は蛍光灯などの光源に対し、周囲からカバーし、切込線1の隙間から光を通過させるようなシルエット状の光及び影の状態を実現するようなシールド媒体として使用することもできる。
【0016】
特に、平面上の素材として半透明の素材を使用した場合には、シールドの程度を調節しながら、所定の半透明の程度及び色彩に応じたシールド効果を享受することもできる。
【0017】
図3(a)、(b)、(c)は、四角形状の内特に矩形を選択し、しかも切込線1として平行状態の切込線1を使用し、しかも折込線2として1本の折込線2を使用した場合を示している。
但し、本発明の四角形は矩形に限定される訳ではなく、また数本の切込線1は平行状態であることに限定される訳ではなく、また折込線2は1本に限定される訳ではない(但し、折込線2は通常の場合3本以内である場合が多い。)。
【0018】
切込線1の数は特に限定される訳ではないが、円滑な湾曲形状を形成するには、10本以上とすることが好ましい(図3(a)の場合には、30本の場合を示している。)。
【0019】
図3(a)においては、接合部3として、一方に設けた切り込み、及び折り込みによる突出部と、他方に設けた切り込みによる細長状の突出部に対する嵌入部を採用しているが、このような実施形態は、極めて簡単に接合部3を実現できる点において優れている。
但し、本発明の結合部は、上記のような実施形態に限定される訳ではなく、例えば、マジックテープによって接合し合う設計、一方の角部自体を他方の角部の内側付近に設けた切込線1による嵌入部に嵌入させる設計などを採用することも可能である。
【0020】
以下、実施例に即して説明する。
【0021】
【特許請求の範囲】
【実施例1】
図1は、本発明をカレンダーとしての表示媒体として使用した場合を示す。
【0022】
実施例1によって、従来のような平面形状によるカレンダーに代えて、立体的な装飾効果を享受しながら、各切込線1の間に挟まれた切込片10に各日に対応する数字及び曜日などを表示することによって、カレンダーとしての機能を発揮することが可能であり、しかも、当該切込片10に所定の予定をメモした場合には、予定表としての使用も可能である。
【0023】
【実施例2】
図2は、切込片10の一部又は全部に挿入用の孔4を設けたことによる支持媒体として使用する場合を示す(尚、図2においては、接合部3に関する表示を省略した。)。
【0024】
このような孔4を設けることによって、前記のような切込線1によって形成された隙間以外に、立体形状による装飾効果を享受しながら、筆記具などの棒状物体の支持をも実現することができる。
【0025】
【発明の効果】
このように、本発明は、比較的簡単な素材を使用しながら、一方では立体形状による装飾効果を享受し、他方では、多面的な用途を実現することができるので、これによる技術的価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】カレンダーとしての表示媒体を実現している実施例1の構成を示す平面図である。
【図2】切込線によって形成された切込片に更に孔を設けたことによる支持媒体を実現している実施例2の構成を示す平面図である。
【図3】本発明の基本原理を示しており、(a)は元の素材の平面図であり、(b)は途中段階の見取図であり、(c)は最終段階の見取図である。
【符号の説明】
1 切込線
2 折込線
3 接合部
4 孔
10 切込片
Claims (6)
- 可撓性を有する部材を使用した四角形の平面体において、相向かい合う2辺の間に、複数の切込線を設けると共に、当該複数の切込線と交差し、他方の相向かい合う2辺に跨って形成された折込線を設け、当該折込線を挟んだ状態に位置している2個の角部内側付近において、接合部を設けたことによる立体的装飾効果を発揮し得る表示媒体、及び又は支持媒体。
- 切込線によって形成された各片に、所定の順序による表示を設けたことを特徴とする請求項1記載の立体的装飾効果を発揮し得る表示媒体、及び又は支持媒体。
- 所定の順序による表示がカレンダーであることを特徴とする請求項2記載の立体的装飾効果を発揮し得る表示媒体、及び又は支持媒体。
- 切込線によって囲まれる片に保持用の孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の立体的装飾効果を発揮し得る表示媒体、及び又は支持媒体。
- 2個の角部における接合部として、一方の切り込み、及び折り込みによって設けた突出片と、他方の切り込みによって設けた細長状の突出片に対する嵌入部とを有することを特徴とする請求項1記載の立体的装飾効果を発揮し得る表示媒体、及び又は支持媒体。
- 接合部を相互に接合し合うことによって、請求項1記載の立体的装飾効果を発揮し得る表示媒体、及び又は支持媒体を用いた光源に対するシールド媒体。
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