JP2004184740A - 電気光学装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部からの信号が入力されるパッド(端子部)の構造を改善することで、動作及び接続の安定性に優れ、信頼性が向上した電気光学装置、及び効率的であり製造コストの削減を可能とした電気光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の電気光学装置のパッド202は、表示部に金属配線を介して電気的に接続された第1の金属層301と、第1の金属層301上に形成された第1の絶縁膜302と、第1の絶縁膜302上に形成され第1の絶縁膜302と異なる物質からなる第2の絶縁膜303と、第2の絶縁膜303上に形成されかつコンタクトホール304、304を介して第1の金属層301と電気的に接続された第2の金属層305と、第2の金属層305覆うように形成された透明電極306とにより構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図6
【解決手段】本発明の電気光学装置のパッド202は、表示部に金属配線を介して電気的に接続された第1の金属層301と、第1の金属層301上に形成された第1の絶縁膜302と、第1の絶縁膜302上に形成され第1の絶縁膜302と異なる物質からなる第2の絶縁膜303と、第2の絶縁膜303上に形成されかつコンタクトホール304、304を介して第1の金属層301と電気的に接続された第2の金属層305と、第2の金属層305覆うように形成された透明電極306とにより構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置及びその製造方法に関し、特に、外部からの信号が入力されるパッド(端子部)の構造を改善することで、動作及び接続の安定性に優れ、信頼性が向上した電気光学装置、及び効率的であり製造コストの削減を可能とした電気光学装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶装置、エレクトロルミネッセンス(EL)装置等の表示装置として、マトリクス状に配置された多数の画素を、画素毎に駆動するために、各画素に薄膜半導体装置である薄膜トランジスタ(TFT)を設けたアクティブマトリクス型の表示装置が知られている。
例えば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置へ信号を入出力するICやTCP(Tape Carrier Package)を接続する場合、この液晶表示装置のアクティブマトリクス基板の縁辺に沿って配列された複数のパッド(端子部)に、ICやTCPを異方性導電膜(ACF)を用いて電気的に接続する方法が用いられている。
【0003】
このパッドの構造としては、金属膜や絶縁膜を積層した多層構造のものが各種提案されている。一例を挙げれば、金属配線膜上に、絶縁膜及び金属配線膜が順次積層され、最上層に透明電極膜が形成された構造のもの(例えば、特許文献1参照)がある。
また、パッド間の絶縁性や、金属配線膜の端面から湿気が侵入することによる金属配線の腐食を防止するために、ICやTCPとの接続部以外の部分を絶縁膜で覆うようにした構造のものも提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2555987号公報(第2−3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のパッドは、多層膜構造であるから、上下の金属層の間に成膜された絶縁膜の絶縁性が低下し易く、その結果、信頼性が低下し易いという問題点があった。
また、パッドの構造が複雑であるから、成膜工程においては何度もフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を繰り返す必要があり、工程が長くなり、製造コストが高くなり、製造装置の稼働率が低下する等の問題点があった。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、外部からの信号が入力されるパッド(端子部)の構造を改善することで、動作及び接続の安定性に優れ、信頼性が向上した電気光学装置、及び効率的であり製造コストの削減を可能とした電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の電気光学装置は、基板上の端部近傍に設けられた端子部を介して入力された信号に対応して表示部にて画像を表示する電気光学装置であって、前記端子部は、前記基板上に形成されかつ前記表示部に配線を介して電気的に接続された第1の金属層と、該第1の金属層上に形成された第1の絶縁膜と、該第1の絶縁膜上に形成され該第1の絶縁膜と異なる物質からなる第2の絶縁膜と、該第2の絶縁膜上に形成された第2の金属層と、該第2の金属層上に形成され外部と電気的に接続するための透明導電層とを備え、
前記第1の金属層と前記第2の金属層とは、前記第1及び第2の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続されてなることを特徴とする。
【0008】
この電気光学装置では、第1の金属層と第2の金属層との間に、2層構造の絶縁膜を形成したことにより、1層の絶縁膜を形成した場合と比べて金属層間の絶縁性が向上し、その結果、信頼性が向上する。
また、実装時に端子部に掛かる応力が2層構造の絶縁膜により緩和されるので、第1の金属層への応力の集中が緩和される。これにより、応力の集中に起因する断線不良等の不具合が生じる虞がなくなる。
【0009】
また、この様な電気光学装置は、前記基板上に第3の金属層が形成され、該第3の金属層上に第3の絶縁膜が形成され、該第3の絶縁膜上に前記第1の金属層が形成され、前記第3の金属層と前記第1の金属層とは、前記第3の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続されてなることを特徴とするものであってもよい。
【0010】
この様に構成することにより、重ねて形成された各金属層間の絶縁性が良好に保持され、絶縁性の低下を招く虞がない。その結果、信頼性が向上することとなる。
また、3種類の金属層を重ねて形成することが可能になるので、配線の冗長性が向上し、単位面積当たりの配線密度が向上する。その結果、さらなる小型化が可能になる。
【0011】
また、この様な電気光学装置は、前記第2の金属層を、前記表示部の反射層と同一の物質からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、第2の金属層の形成は、表示部の反射層の形成と同時に行うことが可能になり、製造工程が削減され、その結果、製造コストが削減される。
【0012】
また、この様な電気光学装置は、前記第2の絶縁膜を、前記表示部の反射層の下層側に形成された光散乱用の凹凸部を形成するための絶縁膜と同一の物質からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、第2の絶縁膜の形成は、表示部の光散乱用の凹凸部を形成するための絶縁膜の形成と同時に行うことが可能になり、製造工程が削減され、その結果、製造コストが削減される。
【0013】
また、この様な電気光学装置は、前記透明導電層が、前記第2の金属層を覆うように形成されていることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、第2の金属層への湿気の侵入による腐食が防止され、この第2の金属層の導電性が良好に保持される。その結果、第2の金属層の配線層としての機能を損なう虞がなくなり、信頼性が向上する。
【0014】
また、この様な電気光学装置は、前記第1(第3)の絶縁膜は、窒化物、酸化物のいずれか1種からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、絶縁膜としての絶縁性が向上し、金属層に対して剥離等の不具合が生じる虞もない。
【0015】
また、この様な電気光学装置は、前記第2の絶縁膜を、感光性樹脂からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて、パターニングされた第2の絶縁膜をマスクとして第1の絶縁膜をパターニングすることが可能となり、第1の絶縁膜を成膜するためのレジスト塗布工程及びホトリソグラフィ工程が不要となる。これにより、製造工程の短縮及び製造コストの低減が図られ、最終製品における低価格化が実現される。
また、感光性樹脂を用いたことで、膜厚等の制御が容易になり、第2の絶縁膜の膜厚の精度が向上する。
【0016】
また、本発明の電気光学装置の製造方法は、基板上の端部近傍に設けられた端子部を介して入力された信号に対応して表示部にて画像を表示する電気光学装置の製造方法であって、基板上に、第1の金属層、第1の絶縁膜、該第1の絶縁膜と異なる物質からなる第2の絶縁膜を順次成膜する成膜工程と、前記第2の絶縁膜にコンタクトホールを形成する第1のコンタクトホール形成工程と、前記コンタクトホールが形成された第2の絶縁膜をマスクとして、前記第1の絶縁膜に前記コンタクトホールと連通するコンタクトホールを形成する第2のコンタクトホール形成工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
この電気光学装置の製造方法では、コンタクトホールが形成された第2の絶縁膜がマスクを兼ねることで、この第2の絶縁膜成膜後のレジスト塗布工程及びホトリソグラフィ工程が不要になり、製造工程の短縮が可能になる。これにより、製造コストの低減が可能になり、最終製品における低価格化が実現可能になる。
【0018】
また、この様な電気光学装置の製造方法は、前記第2の絶縁膜を、感光性樹脂からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて、パターニングされた第2の絶縁膜をマスクとして第1の絶縁膜をパターニングすることが可能となる。
【0019】
また、この様な電気光学装置の製造方法は、前記表示部に反射層を形成すると同時に、前記第2の絶縁膜上に前記反射層と同一の物質からなる第2の金属層を形成することを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、第2の金属層を形成する工程を別途設ける必要がなくなり、製造工程のさらなる短縮が可能になり、製造コストのさらなる低減を図ることが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
「第1の実施形態」
[電気光学装置]
まず、本発明の第1の実施形態の電気光学装置について、図1〜図6を参照して説明する。
本実施の形態においては、電気光学物質として液晶を用いたアクティブマトリクス方式の反射型液晶表示装置を例に採り説明する。
図1は本実施の形態の液晶表示装置の構成を示す平面図、図2は図1のH−H’線に沿う断面図である。図3は、この液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。なお、以下の説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0021】
図1及び図2に示すように、本実施形態の液晶表示装置100は、TFTアレイ基板10と対向基板20とがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶50が封入、保持されている。シール材52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる周辺見切り53が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路201及びパッド(端子部)202がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路204が形成されている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路204の間を接続するための複数の配線205が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。
【0022】
この液晶表示装置100の画像表示領域においては、図3に示すように、複数の画素100aがマトリクス状に構成されているとともに、各画素100aには、画素スイッチング用のTFT30が形成されており、画素信号S1、S2、…、Snを供給するデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されている。ここで、データ線6aに書き込む画素信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
【0023】
また、TFT30のゲートには走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmをこの順に線順次で印加するように構成されている。また、反射層9は、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオン状態とすることにより、データ線6aから供給される画素信号S1、S2、…、Snを各画素に所定のタイミングで書き込むようになっている。
このようにして、反射層9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、…、Snは、対向基板20の対向電極21との間で一定期間保持されるようになっている。
【0024】
この液晶表示装置100においては、図4に示すように、TFTアレイ基板10の基体としての透明なTFTアレイ基板用のガラス基板10’の表面に、厚さが100nm〜500nmのシリコン酸化膜(絶縁膜)からなる下地保護膜11が形成され、この下地保護膜11の表面には、厚さが30nm〜100nmの島状の半導体膜1が形成されている。半導体膜1の表面には、厚さが約50〜150nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜2が形成され、このゲート絶縁膜2の表面に、厚さが100nm〜800nmの走査線3aがゲート電極として形成されている。半導体膜1のうち、走査線3aに対してゲート絶縁膜2を介して対向する領域がチャネル形成用領域1a’になっている。
【0025】
このチャネル形成用領域1a’に対して一方側には、低濃度領域1bおよび高濃度ソース領域1aを備えるソース領域が形成され、他方側には低濃度領域1bおよび高濃度ドレイン領域1dを備えるドレイン領域が形成され、その中間には、ソース、ドレインのどちらの領域にも属さない高濃度領域1cが形成されている。
また、高濃度ドレイン領域1dからの延設部分1fに対しては、ゲート絶縁膜2と同時形成された絶縁膜(誘電体膜)を介して、走査線3aと同層の容量線3bが上電極として対向することにより、蓄積容量60が構成されている。
【0026】
一方、画素スイッチング用のTFT30の表面側には、厚さが300nm〜800nmのシリコン酸化膜からなる第1層間絶縁膜4、および厚さが100nm〜800nmのシリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜5が形成されている。この第1層間絶縁膜4の表面には厚さが100nm〜800nmのデータ線6aが形成され、このデータ線6aは、第1層間絶縁膜4に形成されたコンタクトホール8を介して高濃度ソース領域1aに電気的に接続されている。
【0027】
第2層間絶縁膜5上には、アクリル樹脂を主体として構成される感光性樹脂からなる絶縁性の表面保護層(絶縁膜)7が形成され、この表面保護層7の表面には、光散乱用の凹凸部となるなだらかな湾曲面を有する凹凸部パターンが形成されている。表面保護層7は、透明性の高い樹脂からなり、具体的には波長400nmの光の透過率が95%以上の樹脂から構成されている。すなわち、アクリル樹脂にみられる黄色の色付きを所定の方法により回避した構成となっている。
【0028】
そして、表面保護層7の上層には、アルミニウムや銀、もしくはこれらの合金、またはこれらの金属膜とチタン、窒化チタン、モリブデン、タンタル等の金属膜との積層膜からなる反射層9が形成されている。反射層9には、各画素毎に開口部9dが形成され、該反射層9及び該開口部9d上には、ITO等の透明導電膜から構成される透明電極91が形成されている。そして、図示しないバックライトからの光を前記開口部9dから透過させることによって、透過表示可能としている。また、透明電極91の表面側にはポリイミド膜からなる配向膜12が形成されており、この配向膜12の表面側には、ラビング処理が施されている。
【0029】
また、対向基板20においては、対向基板側のガラス基板20’上であって、TFTアレイ基板10上の反射層9の縦横の境界領域と対向する領域に、ブラックマトリクスまたはブラックストライプと称せられる遮光膜23が形成され、その上層側にはITO膜からなる対向電極21が形成され、この対向電極21の上層側には、ポリイミド膜からなる配向膜22が形成されている。そして、TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶50が封入されている。
【0030】
一方、パッド(端子部)202は、図5及び図6に示すように、TFTアレイ基板10の基体としての透明なTFTアレイ基板用のガラス基板10’上のパッド(端子部)の形成領域の、表示部側の端部を含む領域を除いた領域に形成されたもので、このガラス基板10’の全面に形成されたシリコン酸化膜からなる下地保護膜11上に形成されかつ表示部に金属配線を介して電気的に接続された第1の金属層301と、第1の金属層301上にこれを覆うように形成された第1の絶縁膜302と、第1の絶縁膜302上に形成され第1の絶縁膜302と異なる物質からなる第2の絶縁膜303と、第2の絶縁膜303上に形成されるとともに、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303に連通して形成されたコンタクトホール304、304を介して第1の金属層301と電気的に接続された第2の金属層305と、第2の金属層305全体を覆うように形成されたITO等からなる透明電極306とにより構成されている。
【0031】
第1の金属層301は、データ線6a、すなわちTFT30のソース配線に電気的に接続されるもので、導電性の良い金属であればよく、特に限定されないが、例えば、Cr、Al、Ta、Mo等が好適である。
第1の絶縁膜302は、絶縁性の良い無機化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、SiN、Si3N4等の窒化物、あるいはSiO2等の酸化物が好適である。
第2の絶縁膜303は、第1の絶縁膜302と異なるものであればよく、特に限定されないが、例えば、絶縁性に優れかつ可視光あるいは紫外線に対して感光性を有する樹脂、例えば、i線の波長の光に対して感光性を有するアクリル樹脂等が好適である。
【0032】
第2の金属層305は、導電性の良い金属であればよく、特に限定されないが、製造工程の短縮及び製造コストの削減の観点から上記の反射層9と同一の物質からなるものであることが好ましい。これにより、反射機能及び導電性に優れた物質として、Al等の導電性の良い金属を挙げることができる。
【0033】
このパッド202では、第2の金属層305は、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303に連通して形成されたコンタクトホール304、304を介して第1の金属層301と直接、電気的に接続されているので、第1の金属層301をソース電極(データ線)として、また、第2の金属層305をゲート電極(走査線)として、それぞれ機能させることにより、回路における電気抵抗を低減することができる。
【0034】
また、第1の金属層301と第2の金属層305との間に、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303からなる2層構造の絶縁膜を設けたので、パッド202にフレキシブルプリント基板等を実装する際に、このパッド202に掛かる圧力を緩和することができる。したがって、応力の集中に起因する断線不良等の不具合が生じる虞がなくなる。
また、絶縁膜を2層構造としたので、1層の絶縁膜を形成した場合と比べて金属層301、305間の絶縁性を向上させることができ、その結果、信頼性を向上させることができる。
【0035】
また、第2の金属層305に、Al等の導電性の良い金属を用いたので、パッド202の抵抗を低くすることができ、コンタクト抵抗を低減することができる。 また、第1の金属層301、第2の金属層305のいずれかが断線した場合においても、この断線した一方の金属層はコンタクトホール304、304を介して他方の金属層に常に電気的に接続されているので、接続不良を生じる虞がなくなる。したがって、電気的接続の安定性及び信頼性を向上させることができ、その結果、液晶表示装置の動作及び接続の安定性及び信頼性を向上させることができる。
【0036】
[電気光学装置の製造方法]
次に、本実施形態の電気光学装置の製造方法について、上記構成の液晶表示装置100を製造する方法を例に採り、図7〜図9を参照しつつ、具体的に説明する。
【0037】
まず、パッド部において、図7(a)に示すように、超音波洗浄等により表面が清浄化されたガラス基板10’を準備した後、図7(b)に示すように、プラズマCVD法により、基板温度が150℃〜450℃の温度条件下で、このガラス基板10’上にシリコン酸化膜からなる下地保護膜11を100nm〜500nmの厚さに成膜する。この際に用いられる原料ガスとしては、例えば、モノシランと笑気ガス(一酸化二窒素)との混合ガス、TEOS(テトラエトキシシラン:Si(OC2H5)4)と酸素ガスとの混合ガス、ジシランとアンモニアとの混合ガス等を用いることができる。
【0038】
次いで、図7(c)に示すように、スパッタ法等により、下地保護膜11上に第1の金属層301を形成するためのCr、Al、Ta、Mo等からなる金属膜、またはこれらの金属のいずれかを主成分とする合金膜からなる導電膜403を300nm〜800nmの厚さに成膜する。次いで、この導電膜403上に、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスク404を形成する。
次いで、図7(d)に示すように、所定のパターンがパターニングされたレジストマスク404を介して導電膜403をドライエッチング405し、図7(e)に示すように、第1の金属層301を形成する。
【0039】
次いで、図7(f)に示すように、第1の金属層301の上に、CVD法等により、シリコン窒化膜を300nm〜800nmの厚さに成膜する。このシリコン窒化膜は第1の絶縁膜302となる。
次いで、スピン塗布法等により、第1の絶縁膜302の上に、絶縁性に優れかつ可視光あるいは紫外線に対して感光性を有する樹脂、例えば、i線の波長の光に対して感光性を有する液状のアクリル樹脂を塗布し、その後、所定の温度にて所定時間加熱することにより固化し、第2の絶縁膜303とする。
【0040】
次いで、図7(g)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、コンタクトホールのパターンがパターニングされたレジストマスク412を介して第2の絶縁膜303にコンタクトホール304、304を形成する。
次いで、図7(h)に示すように、コンタクトホール304、304が形成された第2の絶縁膜303をマスクとして、第1の絶縁膜302をドライエッチング405する。
これにより、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303に連通するコンタクトホール304、304が形成されることとなる。
【0041】
一方、表示部においては、図8(a)に示すように、超音波洗浄等により表面が清浄化されたガラス基板10’を準備した後、プラズマCVD法により、基板温度が150℃〜450℃の温度条件下で、このガラス基板10’上にシリコン酸化膜からなる下地保護膜11を100nm〜500nmの厚さに成膜する。この際に用いられる原料ガスとしては、例えば、モノシランと笑気ガス(一酸化二窒素)との混合ガス、TEOS(テトラエトキシシラン:Si(OC2H5)4)と酸素ガスとの混合ガス、ジシランとアンモニアとの混合ガス等を用いることができる。
【0042】
次いで、プラズマCVD法により、基板温度が150℃〜450℃の温度条件下で、下地保護膜11上に、アモルファス(非晶質)シリコン膜(a−Si)からなる半導体膜401を30nm〜100nmの厚さに成膜する。この際に用いられる原料ガスとしては、例えば、ジシラン、モノシラン等を用いることができる。次いで、この半導体膜401に対してレーザ光を照射することによりレーザアニールを施す。その結果、半導体膜401を構成するアモルファスシリコンは一度溶融し、冷却固化過程を経て結晶化し、多結晶シリコン膜となる。
【0043】
この際の、各領域へのレーザ光の照射時間は非常に短時間であり、かつ、照射領域も基板全体に対して局所的であるため、基板全体が同時に高温に熱せられることがない。それゆえ、ガラス基板10’を用いても熱による変形や割れ等が生じる虞はない。
次いで、フォトリソグラフィ技術を用いて、所定のパターンがパターニングされたレジストマスク402を介して半導体膜401をエッチングすることにより、図8(b)に示すように、島状の半導体膜(能動層)401a、及び容量部を形成するための半導体膜401bを各々分離した状態に形成する。
【0044】
次いで、CVD法等により、半導体膜401a、401b上及び下地保護膜11上に、350℃以下の温度条件下で、シリコン酸化膜等からなるゲート絶縁膜2を50nm〜150nmの厚さに成膜する。この際に用いられる原料ガスとしては、例えば、TEOSと酸素ガスとの混合ガスを用いることができる。ここで成膜するゲート絶縁膜2は、シリコン酸化膜に替えてシリコン窒化膜であってもよい。
【0045】
次いで、図8(c)に示すように、半導体膜1の延設部分1fとなる半導体膜401bに、所定のレジストマスク(図示せず)を介して不純物イオンを打ち込み、容量線3bとの間に蓄積容量を構成するための下電極を形成する。
また、スパッタ法等により、ゲート絶縁膜2上に、走査線3a等を形成するためのCr、Al、Ta、Mo等からなる金属膜、またはこれらの金属のいずれかを主成分とする合金膜からなる導電膜403を300nm〜800nmの厚さに成膜する。次いで、この導電膜403上に、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスク404を形成する。
【0046】
次いで、所定のパターンがパターニングされたレジストマスク404を介して導電膜403をドライエッチングし、図8(d)に示すように、走査線3a(ゲート電極)、容量線3b等を形成する。
次いで、画素TFT部及び駆動回路のNチャネルTFT部となる半導体膜401a、401bに、走査線3aや容量線3bをマスクとして、約0.1×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で低濃度の不純物イオン(リンイオン)を打ち込み、走査線3aに対して自己整合的に低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cを形成する。
【0047】
ここで、走査線3aの真下に位置しているため、不純物イオンが導入されなかった部分は半導体膜401aのままのチャネル領域1a’となる。また、容量線3bの真下に位置しているため、不純物イオンが導入されなかった部分は半導体膜401bのままの高濃度ドレイン領域1dからの延設部分1fとなる。
【0048】
次いで、図8(e)に示すように、走査線3a(ゲート電極)より幅の広いレジストマスクを形成して高濃度の不純物イオン(リンイオン)を約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で打ち込み、高濃度ソース領域1a及びドレイン領域1dを形成する。
なお、これらの不純物導入工程に替えて、低濃度の不純物の打ち込みを行わずにゲート電極より幅の広いレジストマスクを形成した状態で高濃度の不純物(リンイオン)を打ち込み、オフセット構造のソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。また、走査線3aをマスクにして高濃度の不純物を打ち込んで、セルフアライン構造のソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。
【0049】
なお、図示しないが、このような工程により、周辺駆動回路部のNチャネルTFT部も形成することができる。この場合、PチャネルTFT部をマスクで覆っておく。また、周辺駆動回路のPチャネルTFT部を形成する際には、画素部及びNチャネルTFT部をレジストで被覆することにより保護し、ゲート電極をマスクとして、約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量でボロンイオンを打ち込むことにより、自己整合的にPチャネルのソース・ドレイン領域を形成することができる。
【0050】
この場合、NチャネルTFT部の形成時と同様、ゲート電極をマスクとして、約0.1×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で低濃度の不純物(ボロンイオン)を導入して、ポリシリコン膜に低濃度領域を形成した後、ゲート電極より幅の広いマスクを形成して高濃度の不純物(ボロンイオン)を約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で打ち込むことにより、LDD構造(ライトリー・ドープト・ドレイン構造)のソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。
【0051】
また、低濃度の不純物の打ち込みを行わずに、ゲート電極より幅の広いマスクを形成した状態で高濃度の不純物(ボロンイオン)を打ち込み、オフセット構造のソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。これらのイオン打ち込み工程により、相補型化が可能になり、周辺駆動回路の同一基板内への内蔵が可能になる。
【0052】
次いで、走査線3a等の上に、CVD法等により、シリコン酸化膜を300nm〜800nmの厚さに成膜する。このシリコン酸化膜は第1層間絶縁膜4となる。
次いで、図8(g)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1層間絶縁膜4上にコンタクトホールのパターンがパターニングされたレジストマスク413を形成する。
【0053】
次いで、レジストマスク413を介して第1層間絶縁膜4をドライエッチングし、図8(h)に示すように、第1層間絶縁膜4のソース領域及びドレイン領域に対応する部分等にコンタクトホールをそれぞれ形成する。
これにより、第1層間絶縁膜4に、高濃度ソース領域1a、高濃度ドレイン領域1dそれぞれに接するコンタクトホール8、8が形成されることとなる。
【0054】
次いで、表示部において、図9(a)に示すように、スパッタ法等により、第1層間絶縁膜4上に、高濃度ソース領域1aに電気的に接続するデータ線6a(ソース電極)、及び高濃度ドレイン領域1dに電気的に接続するドレイン電極6bを形成し、データ線6a及びドレイン電極6b上に、CVD法等により、第2層間絶縁膜5を成膜し、この第2層間絶縁膜5上に、アクリル樹脂等の有機系の感光性樹脂511を成膜し、この感光性樹脂511に、フォトリソグラフィ技術により、ドレイン電極6bの表面に達するコンタクトホール512を形成する。
これにより、第2層間絶縁膜5上に、アクリル樹脂等の有機系の感光性樹脂からなる絶縁性の表面保護層(絶縁膜)7が形成されることとなる。
【0055】
次いで、パッド部において、スパッタ法等により、第2の絶縁膜303上に、Al等からなる導電性に優れた金属膜513を成膜し、この金属膜513に、レジストマスク(図示せず)を介してエッチングを行い、所定パターンの第2の金属層305を形成する。
表示部においても、金属膜513の成膜と同時に、表面保護膜7上に金属膜513を成膜し、この金属膜513に、レジストマスク(図示せず)を介してエッチングを行い、所定パターンの反射層9を形成する。
【0056】
次いで、パッド部において、図9(b)に示すように、スパッタ法により、ITOからなる厚さが50〜200nmの透明電極306を、第2の金属層305を覆うように形成する。
一方、表示部においても、スパッタ法により、ITOからなる厚さが50〜200nmの透明電極91を、反射層9を覆うように形成し、この透明電極91上に配向膜(ポリイミド膜)12を形成する。
以上により、図4に示すTFTアレイ基板10を作製することができる。
【0057】
本実施形態の電気光学装置の製造方法では、コンタクトホール304、304が形成された第2の絶縁膜303をマスクとして、第1の絶縁膜302をドライエッチングし、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303に連通するコンタクトホール304、304を形成するので、第1の絶縁膜302に対するレジスト塗布工程及びホトリソグラフィ工程が不要になり、製造工程を短縮することができる。したがって、製造コストを低減することができ、最終製品における低価格化を実現することができる。
【0058】
また、第2の絶縁膜303を、感光性を有するアクリル樹脂により構成したので、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて、この第2の絶縁膜303をマスクとして第1の絶縁膜302をパターニングすることができる。
【0059】
また、金属膜513を成膜し、この金属膜513のエッチングを行うという1つの工程により、パッド部に所定パターンの第2の金属層305を、表示部に所定パターンの反射層9を、それぞれ形成するので、第2の金属層305を形成する工程を別途設ける必要がなくなり、製造工程をさらに短縮することができ、製造コストのさらなる低減を図ることができる。
【0060】
「第2の実施形態」
図10は本発明の第2の実施形態のアクティブマトリクス方式の反射型液晶表示装置のパッド(端子部)を示す断面図であり、本実施形態のパッド601が第1の実施形態のパッド202と異なる点は、第1の実施形態のパッド202では、下地保護膜11上に、TFT30のソース配線となる第1の金属層301を直接形成したのに対し、本実施形態のパッド601では、下地保護膜11上に、TFT30のゲート配線となる第3の金属層602を形成し、この第3の金属層602を覆うように層間絶縁膜(第3の絶縁膜)603を形成し、この層間絶縁膜603の所定位置にコンタクトホール604、604を形成し、さらに、この層間絶縁膜603上に上記の第1の金属層301を形成し、この第3の金属層602と第1の金属層301とを、コンタクトホール604、604を介して電気的に接続した点である。
【0061】
第3の金属層602は、導電性の良い金属であればよく、特に限定されないが、例えば、Cr、Al、Ta、Mo等が好適である。
層間絶縁膜603は、絶縁性の良い無機化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、SiN、Si3N4等の窒化物、あるいはSiO2等の酸化物が好適である。
【0062】
このパッド601を作製するには、まず、スパッタ法等により、下地保護膜11上に、TFT30のゲート配線となる第3の金属層602を300nm〜700nmの厚さに成膜し、次いで、この第3の金属層602をドライエッチングにより所定の形状にパターニングする。次いで、このパターニングされた第3の金属層602を覆うように、CVD法等により、シリコン酸化膜を500nm〜1000nmの厚さに成膜し層間絶縁膜603とする。
その後、第1の実施形態の電気光学装置の製造方法に準じて、この層間絶縁膜603上に、第1の金属層301〜透明電極306を順次形成する。
【0063】
このパッド601では、TFT30のゲート配線となる第3の金属層602と、TFT30のソース配線となる第1の金属層301とを、層間絶縁膜603を介して形成したので、このパッド601にフレキシブルプリント基板等を実装する際に、このパッド601に掛かる圧力を緩和することができる。したがって、応力の集中に起因する断線不良等の不具合が生じる虞がない。その結果、金属配線の信頼性を向上させることができる。
また、第3の金属層602、第1の金属層301及び第2の金属層305を重ねて形成することができるので、配線の冗長性が向上し、単位面積当たりの配線密度を向上させることができ、その結果、さらなる小型化を図ることができる。
【0064】
[電子機器]
上記の実施形態のアクティブマトリクス方式の反射型液晶表示装置を備えた電子機器の例について説明する。
図11は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図11において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0065】
図11に示す電子機器が、上記の第1の実施形態の液晶表示装置を備えている場合、パッド部のコンタクト抵抗を低減することができ、接続不良等の不具合が生じる虞がなくなる。また、パッド部における絶縁性が良好に保持されるので、金属配線の信頼性を向上させることができる。したがって、電気的接続の安定性及び信頼性を向上させることができ、その結果、液晶表示部の動作及び接続の安定性及び信頼性を向上させることができる。
【0066】
また、図11に示す電子機器が、上記の第2の実施形態の液晶表示装置を備えている場合、上記の第1の実施形態の液晶表示装置を備えている場合の効果に加えて、配線の冗長性の向上、単位面積当たりの配線密度の向上という効果を奏することができ、その結果、さらなる小型化を図ることができる。
【0067】
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施形態では、TFTをスイッチング素子としたアクティブマトリクス方式の液晶表示装置に本発明を適用した例を示したが、その他、TFDをスイッチング素子としたアクティブマトリクス方式の液晶表示装置、あるいは一対の基板の各々に走査電極、データ電極を備えたパッシブマトリクス方式の液晶表示装置に本発明を適用することができる。
【0068】
また、上記の実施形態の画素電極では、反射膜上に透明電極が形成された構成としたが、透明電極上に反射膜が形成された構成に対しても、本発明を適用することができる。
さらに、上記の実施形態では、反射型の液晶表示装置に本発明のパッドを適用した例を示したが、反射板を用いない透過型の液晶表示装置に対しても本発明を適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の電気光学装置によれば、端子部を構成する第1の金属層と第2の金属層との間に、2層構造の絶縁膜を形成したので、金属層間の絶縁性を向上させることができ、その結果、信頼性を向上させることができる。
また、実装時に端子部に掛かる応力が2層構造の絶縁膜により緩和されるので、応力の集中に起因する断線不良等の不具合が生じる虞がなくなる。
【0070】
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、コンタクトホールが形成された第2の絶縁膜がマスクを兼ねることで、この第2の絶縁膜成膜後のレジスト塗布工程及びホトリソグラフィ工程が不要になり、製造工程を短縮することができ、製造コストの低減を図ることができる。したがって、最終製品における低価格化が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の液晶表示装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1のH−H’線に沿う断面図である。
【図3】同液晶表示装置の画像表示領域の等価回路図である。
【図4】同液晶表示装置の画像表示領域の画素の構造を示す拡大断面図である。
【図5】同液晶表示装置のパッドを示す平面図である。
【図6】図5のA−A線に沿う断面図である。
【図7】同液晶表示装置のパッド部の製造方法を示す過程図である。
【図8】同液晶表示装置の表示部の製造方法を示す過程図である。
【図9】同液晶表示装置のパッド部及び表示部の製造方法を示す過程図である。
【図10】本発明の第2の実施形態の液晶表示装置のパッドの構造を示す断面図である。
【図11】本発明の第1及び第2の実施形態の液晶表示装置を用いた電子機器の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
100 液晶表示装置
10’ ガラス基板
202 パッド(端子部)
9 反射層
301 第1の金属層
302 第1の絶縁膜
303 第2の絶縁膜
304 コンタクトホール
305 第2の金属層
513 金属膜
601 パッド(端子部)
602 第3の金属層
603 層間絶縁膜(第3の絶縁膜)
604 コンタクトホール
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置及びその製造方法に関し、特に、外部からの信号が入力されるパッド(端子部)の構造を改善することで、動作及び接続の安定性に優れ、信頼性が向上した電気光学装置、及び効率的であり製造コストの削減を可能とした電気光学装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶装置、エレクトロルミネッセンス(EL)装置等の表示装置として、マトリクス状に配置された多数の画素を、画素毎に駆動するために、各画素に薄膜半導体装置である薄膜トランジスタ(TFT)を設けたアクティブマトリクス型の表示装置が知られている。
例えば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置へ信号を入出力するICやTCP(Tape Carrier Package)を接続する場合、この液晶表示装置のアクティブマトリクス基板の縁辺に沿って配列された複数のパッド(端子部)に、ICやTCPを異方性導電膜(ACF)を用いて電気的に接続する方法が用いられている。
【0003】
このパッドの構造としては、金属膜や絶縁膜を積層した多層構造のものが各種提案されている。一例を挙げれば、金属配線膜上に、絶縁膜及び金属配線膜が順次積層され、最上層に透明電極膜が形成された構造のもの(例えば、特許文献1参照)がある。
また、パッド間の絶縁性や、金属配線膜の端面から湿気が侵入することによる金属配線の腐食を防止するために、ICやTCPとの接続部以外の部分を絶縁膜で覆うようにした構造のものも提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2555987号公報(第2−3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のパッドは、多層膜構造であるから、上下の金属層の間に成膜された絶縁膜の絶縁性が低下し易く、その結果、信頼性が低下し易いという問題点があった。
また、パッドの構造が複雑であるから、成膜工程においては何度もフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を繰り返す必要があり、工程が長くなり、製造コストが高くなり、製造装置の稼働率が低下する等の問題点があった。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、外部からの信号が入力されるパッド(端子部)の構造を改善することで、動作及び接続の安定性に優れ、信頼性が向上した電気光学装置、及び効率的であり製造コストの削減を可能とした電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の電気光学装置は、基板上の端部近傍に設けられた端子部を介して入力された信号に対応して表示部にて画像を表示する電気光学装置であって、前記端子部は、前記基板上に形成されかつ前記表示部に配線を介して電気的に接続された第1の金属層と、該第1の金属層上に形成された第1の絶縁膜と、該第1の絶縁膜上に形成され該第1の絶縁膜と異なる物質からなる第2の絶縁膜と、該第2の絶縁膜上に形成された第2の金属層と、該第2の金属層上に形成され外部と電気的に接続するための透明導電層とを備え、
前記第1の金属層と前記第2の金属層とは、前記第1及び第2の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続されてなることを特徴とする。
【0008】
この電気光学装置では、第1の金属層と第2の金属層との間に、2層構造の絶縁膜を形成したことにより、1層の絶縁膜を形成した場合と比べて金属層間の絶縁性が向上し、その結果、信頼性が向上する。
また、実装時に端子部に掛かる応力が2層構造の絶縁膜により緩和されるので、第1の金属層への応力の集中が緩和される。これにより、応力の集中に起因する断線不良等の不具合が生じる虞がなくなる。
【0009】
また、この様な電気光学装置は、前記基板上に第3の金属層が形成され、該第3の金属層上に第3の絶縁膜が形成され、該第3の絶縁膜上に前記第1の金属層が形成され、前記第3の金属層と前記第1の金属層とは、前記第3の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続されてなることを特徴とするものであってもよい。
【0010】
この様に構成することにより、重ねて形成された各金属層間の絶縁性が良好に保持され、絶縁性の低下を招く虞がない。その結果、信頼性が向上することとなる。
また、3種類の金属層を重ねて形成することが可能になるので、配線の冗長性が向上し、単位面積当たりの配線密度が向上する。その結果、さらなる小型化が可能になる。
【0011】
また、この様な電気光学装置は、前記第2の金属層を、前記表示部の反射層と同一の物質からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、第2の金属層の形成は、表示部の反射層の形成と同時に行うことが可能になり、製造工程が削減され、その結果、製造コストが削減される。
【0012】
また、この様な電気光学装置は、前記第2の絶縁膜を、前記表示部の反射層の下層側に形成された光散乱用の凹凸部を形成するための絶縁膜と同一の物質からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、第2の絶縁膜の形成は、表示部の光散乱用の凹凸部を形成するための絶縁膜の形成と同時に行うことが可能になり、製造工程が削減され、その結果、製造コストが削減される。
【0013】
また、この様な電気光学装置は、前記透明導電層が、前記第2の金属層を覆うように形成されていることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、第2の金属層への湿気の侵入による腐食が防止され、この第2の金属層の導電性が良好に保持される。その結果、第2の金属層の配線層としての機能を損なう虞がなくなり、信頼性が向上する。
【0014】
また、この様な電気光学装置は、前記第1(第3)の絶縁膜は、窒化物、酸化物のいずれか1種からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、絶縁膜としての絶縁性が向上し、金属層に対して剥離等の不具合が生じる虞もない。
【0015】
また、この様な電気光学装置は、前記第2の絶縁膜を、感光性樹脂からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて、パターニングされた第2の絶縁膜をマスクとして第1の絶縁膜をパターニングすることが可能となり、第1の絶縁膜を成膜するためのレジスト塗布工程及びホトリソグラフィ工程が不要となる。これにより、製造工程の短縮及び製造コストの低減が図られ、最終製品における低価格化が実現される。
また、感光性樹脂を用いたことで、膜厚等の制御が容易になり、第2の絶縁膜の膜厚の精度が向上する。
【0016】
また、本発明の電気光学装置の製造方法は、基板上の端部近傍に設けられた端子部を介して入力された信号に対応して表示部にて画像を表示する電気光学装置の製造方法であって、基板上に、第1の金属層、第1の絶縁膜、該第1の絶縁膜と異なる物質からなる第2の絶縁膜を順次成膜する成膜工程と、前記第2の絶縁膜にコンタクトホールを形成する第1のコンタクトホール形成工程と、前記コンタクトホールが形成された第2の絶縁膜をマスクとして、前記第1の絶縁膜に前記コンタクトホールと連通するコンタクトホールを形成する第2のコンタクトホール形成工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
この電気光学装置の製造方法では、コンタクトホールが形成された第2の絶縁膜がマスクを兼ねることで、この第2の絶縁膜成膜後のレジスト塗布工程及びホトリソグラフィ工程が不要になり、製造工程の短縮が可能になる。これにより、製造コストの低減が可能になり、最終製品における低価格化が実現可能になる。
【0018】
また、この様な電気光学装置の製造方法は、前記第2の絶縁膜を、感光性樹脂からなることを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて、パターニングされた第2の絶縁膜をマスクとして第1の絶縁膜をパターニングすることが可能となる。
【0019】
また、この様な電気光学装置の製造方法は、前記表示部に反射層を形成すると同時に、前記第2の絶縁膜上に前記反射層と同一の物質からなる第2の金属層を形成することを特徴とするものであってもよい。
この様に構成することにより、第2の金属層を形成する工程を別途設ける必要がなくなり、製造工程のさらなる短縮が可能になり、製造コストのさらなる低減を図ることが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
「第1の実施形態」
[電気光学装置]
まず、本発明の第1の実施形態の電気光学装置について、図1〜図6を参照して説明する。
本実施の形態においては、電気光学物質として液晶を用いたアクティブマトリクス方式の反射型液晶表示装置を例に採り説明する。
図1は本実施の形態の液晶表示装置の構成を示す平面図、図2は図1のH−H’線に沿う断面図である。図3は、この液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。なお、以下の説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0021】
図1及び図2に示すように、本実施形態の液晶表示装置100は、TFTアレイ基板10と対向基板20とがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶50が封入、保持されている。シール材52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる周辺見切り53が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路201及びパッド(端子部)202がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路204が形成されている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路204の間を接続するための複数の配線205が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。
【0022】
この液晶表示装置100の画像表示領域においては、図3に示すように、複数の画素100aがマトリクス状に構成されているとともに、各画素100aには、画素スイッチング用のTFT30が形成されており、画素信号S1、S2、…、Snを供給するデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されている。ここで、データ線6aに書き込む画素信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
【0023】
また、TFT30のゲートには走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmをこの順に線順次で印加するように構成されている。また、反射層9は、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオン状態とすることにより、データ線6aから供給される画素信号S1、S2、…、Snを各画素に所定のタイミングで書き込むようになっている。
このようにして、反射層9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、…、Snは、対向基板20の対向電極21との間で一定期間保持されるようになっている。
【0024】
この液晶表示装置100においては、図4に示すように、TFTアレイ基板10の基体としての透明なTFTアレイ基板用のガラス基板10’の表面に、厚さが100nm〜500nmのシリコン酸化膜(絶縁膜)からなる下地保護膜11が形成され、この下地保護膜11の表面には、厚さが30nm〜100nmの島状の半導体膜1が形成されている。半導体膜1の表面には、厚さが約50〜150nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜2が形成され、このゲート絶縁膜2の表面に、厚さが100nm〜800nmの走査線3aがゲート電極として形成されている。半導体膜1のうち、走査線3aに対してゲート絶縁膜2を介して対向する領域がチャネル形成用領域1a’になっている。
【0025】
このチャネル形成用領域1a’に対して一方側には、低濃度領域1bおよび高濃度ソース領域1aを備えるソース領域が形成され、他方側には低濃度領域1bおよび高濃度ドレイン領域1dを備えるドレイン領域が形成され、その中間には、ソース、ドレインのどちらの領域にも属さない高濃度領域1cが形成されている。
また、高濃度ドレイン領域1dからの延設部分1fに対しては、ゲート絶縁膜2と同時形成された絶縁膜(誘電体膜)を介して、走査線3aと同層の容量線3bが上電極として対向することにより、蓄積容量60が構成されている。
【0026】
一方、画素スイッチング用のTFT30の表面側には、厚さが300nm〜800nmのシリコン酸化膜からなる第1層間絶縁膜4、および厚さが100nm〜800nmのシリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜5が形成されている。この第1層間絶縁膜4の表面には厚さが100nm〜800nmのデータ線6aが形成され、このデータ線6aは、第1層間絶縁膜4に形成されたコンタクトホール8を介して高濃度ソース領域1aに電気的に接続されている。
【0027】
第2層間絶縁膜5上には、アクリル樹脂を主体として構成される感光性樹脂からなる絶縁性の表面保護層(絶縁膜)7が形成され、この表面保護層7の表面には、光散乱用の凹凸部となるなだらかな湾曲面を有する凹凸部パターンが形成されている。表面保護層7は、透明性の高い樹脂からなり、具体的には波長400nmの光の透過率が95%以上の樹脂から構成されている。すなわち、アクリル樹脂にみられる黄色の色付きを所定の方法により回避した構成となっている。
【0028】
そして、表面保護層7の上層には、アルミニウムや銀、もしくはこれらの合金、またはこれらの金属膜とチタン、窒化チタン、モリブデン、タンタル等の金属膜との積層膜からなる反射層9が形成されている。反射層9には、各画素毎に開口部9dが形成され、該反射層9及び該開口部9d上には、ITO等の透明導電膜から構成される透明電極91が形成されている。そして、図示しないバックライトからの光を前記開口部9dから透過させることによって、透過表示可能としている。また、透明電極91の表面側にはポリイミド膜からなる配向膜12が形成されており、この配向膜12の表面側には、ラビング処理が施されている。
【0029】
また、対向基板20においては、対向基板側のガラス基板20’上であって、TFTアレイ基板10上の反射層9の縦横の境界領域と対向する領域に、ブラックマトリクスまたはブラックストライプと称せられる遮光膜23が形成され、その上層側にはITO膜からなる対向電極21が形成され、この対向電極21の上層側には、ポリイミド膜からなる配向膜22が形成されている。そして、TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶50が封入されている。
【0030】
一方、パッド(端子部)202は、図5及び図6に示すように、TFTアレイ基板10の基体としての透明なTFTアレイ基板用のガラス基板10’上のパッド(端子部)の形成領域の、表示部側の端部を含む領域を除いた領域に形成されたもので、このガラス基板10’の全面に形成されたシリコン酸化膜からなる下地保護膜11上に形成されかつ表示部に金属配線を介して電気的に接続された第1の金属層301と、第1の金属層301上にこれを覆うように形成された第1の絶縁膜302と、第1の絶縁膜302上に形成され第1の絶縁膜302と異なる物質からなる第2の絶縁膜303と、第2の絶縁膜303上に形成されるとともに、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303に連通して形成されたコンタクトホール304、304を介して第1の金属層301と電気的に接続された第2の金属層305と、第2の金属層305全体を覆うように形成されたITO等からなる透明電極306とにより構成されている。
【0031】
第1の金属層301は、データ線6a、すなわちTFT30のソース配線に電気的に接続されるもので、導電性の良い金属であればよく、特に限定されないが、例えば、Cr、Al、Ta、Mo等が好適である。
第1の絶縁膜302は、絶縁性の良い無機化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、SiN、Si3N4等の窒化物、あるいはSiO2等の酸化物が好適である。
第2の絶縁膜303は、第1の絶縁膜302と異なるものであればよく、特に限定されないが、例えば、絶縁性に優れかつ可視光あるいは紫外線に対して感光性を有する樹脂、例えば、i線の波長の光に対して感光性を有するアクリル樹脂等が好適である。
【0032】
第2の金属層305は、導電性の良い金属であればよく、特に限定されないが、製造工程の短縮及び製造コストの削減の観点から上記の反射層9と同一の物質からなるものであることが好ましい。これにより、反射機能及び導電性に優れた物質として、Al等の導電性の良い金属を挙げることができる。
【0033】
このパッド202では、第2の金属層305は、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303に連通して形成されたコンタクトホール304、304を介して第1の金属層301と直接、電気的に接続されているので、第1の金属層301をソース電極(データ線)として、また、第2の金属層305をゲート電極(走査線)として、それぞれ機能させることにより、回路における電気抵抗を低減することができる。
【0034】
また、第1の金属層301と第2の金属層305との間に、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303からなる2層構造の絶縁膜を設けたので、パッド202にフレキシブルプリント基板等を実装する際に、このパッド202に掛かる圧力を緩和することができる。したがって、応力の集中に起因する断線不良等の不具合が生じる虞がなくなる。
また、絶縁膜を2層構造としたので、1層の絶縁膜を形成した場合と比べて金属層301、305間の絶縁性を向上させることができ、その結果、信頼性を向上させることができる。
【0035】
また、第2の金属層305に、Al等の導電性の良い金属を用いたので、パッド202の抵抗を低くすることができ、コンタクト抵抗を低減することができる。 また、第1の金属層301、第2の金属層305のいずれかが断線した場合においても、この断線した一方の金属層はコンタクトホール304、304を介して他方の金属層に常に電気的に接続されているので、接続不良を生じる虞がなくなる。したがって、電気的接続の安定性及び信頼性を向上させることができ、その結果、液晶表示装置の動作及び接続の安定性及び信頼性を向上させることができる。
【0036】
[電気光学装置の製造方法]
次に、本実施形態の電気光学装置の製造方法について、上記構成の液晶表示装置100を製造する方法を例に採り、図7〜図9を参照しつつ、具体的に説明する。
【0037】
まず、パッド部において、図7(a)に示すように、超音波洗浄等により表面が清浄化されたガラス基板10’を準備した後、図7(b)に示すように、プラズマCVD法により、基板温度が150℃〜450℃の温度条件下で、このガラス基板10’上にシリコン酸化膜からなる下地保護膜11を100nm〜500nmの厚さに成膜する。この際に用いられる原料ガスとしては、例えば、モノシランと笑気ガス(一酸化二窒素)との混合ガス、TEOS(テトラエトキシシラン:Si(OC2H5)4)と酸素ガスとの混合ガス、ジシランとアンモニアとの混合ガス等を用いることができる。
【0038】
次いで、図7(c)に示すように、スパッタ法等により、下地保護膜11上に第1の金属層301を形成するためのCr、Al、Ta、Mo等からなる金属膜、またはこれらの金属のいずれかを主成分とする合金膜からなる導電膜403を300nm〜800nmの厚さに成膜する。次いで、この導電膜403上に、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスク404を形成する。
次いで、図7(d)に示すように、所定のパターンがパターニングされたレジストマスク404を介して導電膜403をドライエッチング405し、図7(e)に示すように、第1の金属層301を形成する。
【0039】
次いで、図7(f)に示すように、第1の金属層301の上に、CVD法等により、シリコン窒化膜を300nm〜800nmの厚さに成膜する。このシリコン窒化膜は第1の絶縁膜302となる。
次いで、スピン塗布法等により、第1の絶縁膜302の上に、絶縁性に優れかつ可視光あるいは紫外線に対して感光性を有する樹脂、例えば、i線の波長の光に対して感光性を有する液状のアクリル樹脂を塗布し、その後、所定の温度にて所定時間加熱することにより固化し、第2の絶縁膜303とする。
【0040】
次いで、図7(g)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、コンタクトホールのパターンがパターニングされたレジストマスク412を介して第2の絶縁膜303にコンタクトホール304、304を形成する。
次いで、図7(h)に示すように、コンタクトホール304、304が形成された第2の絶縁膜303をマスクとして、第1の絶縁膜302をドライエッチング405する。
これにより、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303に連通するコンタクトホール304、304が形成されることとなる。
【0041】
一方、表示部においては、図8(a)に示すように、超音波洗浄等により表面が清浄化されたガラス基板10’を準備した後、プラズマCVD法により、基板温度が150℃〜450℃の温度条件下で、このガラス基板10’上にシリコン酸化膜からなる下地保護膜11を100nm〜500nmの厚さに成膜する。この際に用いられる原料ガスとしては、例えば、モノシランと笑気ガス(一酸化二窒素)との混合ガス、TEOS(テトラエトキシシラン:Si(OC2H5)4)と酸素ガスとの混合ガス、ジシランとアンモニアとの混合ガス等を用いることができる。
【0042】
次いで、プラズマCVD法により、基板温度が150℃〜450℃の温度条件下で、下地保護膜11上に、アモルファス(非晶質)シリコン膜(a−Si)からなる半導体膜401を30nm〜100nmの厚さに成膜する。この際に用いられる原料ガスとしては、例えば、ジシラン、モノシラン等を用いることができる。次いで、この半導体膜401に対してレーザ光を照射することによりレーザアニールを施す。その結果、半導体膜401を構成するアモルファスシリコンは一度溶融し、冷却固化過程を経て結晶化し、多結晶シリコン膜となる。
【0043】
この際の、各領域へのレーザ光の照射時間は非常に短時間であり、かつ、照射領域も基板全体に対して局所的であるため、基板全体が同時に高温に熱せられることがない。それゆえ、ガラス基板10’を用いても熱による変形や割れ等が生じる虞はない。
次いで、フォトリソグラフィ技術を用いて、所定のパターンがパターニングされたレジストマスク402を介して半導体膜401をエッチングすることにより、図8(b)に示すように、島状の半導体膜(能動層)401a、及び容量部を形成するための半導体膜401bを各々分離した状態に形成する。
【0044】
次いで、CVD法等により、半導体膜401a、401b上及び下地保護膜11上に、350℃以下の温度条件下で、シリコン酸化膜等からなるゲート絶縁膜2を50nm〜150nmの厚さに成膜する。この際に用いられる原料ガスとしては、例えば、TEOSと酸素ガスとの混合ガスを用いることができる。ここで成膜するゲート絶縁膜2は、シリコン酸化膜に替えてシリコン窒化膜であってもよい。
【0045】
次いで、図8(c)に示すように、半導体膜1の延設部分1fとなる半導体膜401bに、所定のレジストマスク(図示せず)を介して不純物イオンを打ち込み、容量線3bとの間に蓄積容量を構成するための下電極を形成する。
また、スパッタ法等により、ゲート絶縁膜2上に、走査線3a等を形成するためのCr、Al、Ta、Mo等からなる金属膜、またはこれらの金属のいずれかを主成分とする合金膜からなる導電膜403を300nm〜800nmの厚さに成膜する。次いで、この導電膜403上に、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスク404を形成する。
【0046】
次いで、所定のパターンがパターニングされたレジストマスク404を介して導電膜403をドライエッチングし、図8(d)に示すように、走査線3a(ゲート電極)、容量線3b等を形成する。
次いで、画素TFT部及び駆動回路のNチャネルTFT部となる半導体膜401a、401bに、走査線3aや容量線3bをマスクとして、約0.1×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で低濃度の不純物イオン(リンイオン)を打ち込み、走査線3aに対して自己整合的に低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cを形成する。
【0047】
ここで、走査線3aの真下に位置しているため、不純物イオンが導入されなかった部分は半導体膜401aのままのチャネル領域1a’となる。また、容量線3bの真下に位置しているため、不純物イオンが導入されなかった部分は半導体膜401bのままの高濃度ドレイン領域1dからの延設部分1fとなる。
【0048】
次いで、図8(e)に示すように、走査線3a(ゲート電極)より幅の広いレジストマスクを形成して高濃度の不純物イオン(リンイオン)を約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で打ち込み、高濃度ソース領域1a及びドレイン領域1dを形成する。
なお、これらの不純物導入工程に替えて、低濃度の不純物の打ち込みを行わずにゲート電極より幅の広いレジストマスクを形成した状態で高濃度の不純物(リンイオン)を打ち込み、オフセット構造のソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。また、走査線3aをマスクにして高濃度の不純物を打ち込んで、セルフアライン構造のソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。
【0049】
なお、図示しないが、このような工程により、周辺駆動回路部のNチャネルTFT部も形成することができる。この場合、PチャネルTFT部をマスクで覆っておく。また、周辺駆動回路のPチャネルTFT部を形成する際には、画素部及びNチャネルTFT部をレジストで被覆することにより保護し、ゲート電極をマスクとして、約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量でボロンイオンを打ち込むことにより、自己整合的にPチャネルのソース・ドレイン領域を形成することができる。
【0050】
この場合、NチャネルTFT部の形成時と同様、ゲート電極をマスクとして、約0.1×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で低濃度の不純物(ボロンイオン)を導入して、ポリシリコン膜に低濃度領域を形成した後、ゲート電極より幅の広いマスクを形成して高濃度の不純物(ボロンイオン)を約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で打ち込むことにより、LDD構造(ライトリー・ドープト・ドレイン構造)のソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。
【0051】
また、低濃度の不純物の打ち込みを行わずに、ゲート電極より幅の広いマスクを形成した状態で高濃度の不純物(ボロンイオン)を打ち込み、オフセット構造のソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。これらのイオン打ち込み工程により、相補型化が可能になり、周辺駆動回路の同一基板内への内蔵が可能になる。
【0052】
次いで、走査線3a等の上に、CVD法等により、シリコン酸化膜を300nm〜800nmの厚さに成膜する。このシリコン酸化膜は第1層間絶縁膜4となる。
次いで、図8(g)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1層間絶縁膜4上にコンタクトホールのパターンがパターニングされたレジストマスク413を形成する。
【0053】
次いで、レジストマスク413を介して第1層間絶縁膜4をドライエッチングし、図8(h)に示すように、第1層間絶縁膜4のソース領域及びドレイン領域に対応する部分等にコンタクトホールをそれぞれ形成する。
これにより、第1層間絶縁膜4に、高濃度ソース領域1a、高濃度ドレイン領域1dそれぞれに接するコンタクトホール8、8が形成されることとなる。
【0054】
次いで、表示部において、図9(a)に示すように、スパッタ法等により、第1層間絶縁膜4上に、高濃度ソース領域1aに電気的に接続するデータ線6a(ソース電極)、及び高濃度ドレイン領域1dに電気的に接続するドレイン電極6bを形成し、データ線6a及びドレイン電極6b上に、CVD法等により、第2層間絶縁膜5を成膜し、この第2層間絶縁膜5上に、アクリル樹脂等の有機系の感光性樹脂511を成膜し、この感光性樹脂511に、フォトリソグラフィ技術により、ドレイン電極6bの表面に達するコンタクトホール512を形成する。
これにより、第2層間絶縁膜5上に、アクリル樹脂等の有機系の感光性樹脂からなる絶縁性の表面保護層(絶縁膜)7が形成されることとなる。
【0055】
次いで、パッド部において、スパッタ法等により、第2の絶縁膜303上に、Al等からなる導電性に優れた金属膜513を成膜し、この金属膜513に、レジストマスク(図示せず)を介してエッチングを行い、所定パターンの第2の金属層305を形成する。
表示部においても、金属膜513の成膜と同時に、表面保護膜7上に金属膜513を成膜し、この金属膜513に、レジストマスク(図示せず)を介してエッチングを行い、所定パターンの反射層9を形成する。
【0056】
次いで、パッド部において、図9(b)に示すように、スパッタ法により、ITOからなる厚さが50〜200nmの透明電極306を、第2の金属層305を覆うように形成する。
一方、表示部においても、スパッタ法により、ITOからなる厚さが50〜200nmの透明電極91を、反射層9を覆うように形成し、この透明電極91上に配向膜(ポリイミド膜)12を形成する。
以上により、図4に示すTFTアレイ基板10を作製することができる。
【0057】
本実施形態の電気光学装置の製造方法では、コンタクトホール304、304が形成された第2の絶縁膜303をマスクとして、第1の絶縁膜302をドライエッチングし、第1の絶縁膜302及び第2の絶縁膜303に連通するコンタクトホール304、304を形成するので、第1の絶縁膜302に対するレジスト塗布工程及びホトリソグラフィ工程が不要になり、製造工程を短縮することができる。したがって、製造コストを低減することができ、最終製品における低価格化を実現することができる。
【0058】
また、第2の絶縁膜303を、感光性を有するアクリル樹脂により構成したので、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて、この第2の絶縁膜303をマスクとして第1の絶縁膜302をパターニングすることができる。
【0059】
また、金属膜513を成膜し、この金属膜513のエッチングを行うという1つの工程により、パッド部に所定パターンの第2の金属層305を、表示部に所定パターンの反射層9を、それぞれ形成するので、第2の金属層305を形成する工程を別途設ける必要がなくなり、製造工程をさらに短縮することができ、製造コストのさらなる低減を図ることができる。
【0060】
「第2の実施形態」
図10は本発明の第2の実施形態のアクティブマトリクス方式の反射型液晶表示装置のパッド(端子部)を示す断面図であり、本実施形態のパッド601が第1の実施形態のパッド202と異なる点は、第1の実施形態のパッド202では、下地保護膜11上に、TFT30のソース配線となる第1の金属層301を直接形成したのに対し、本実施形態のパッド601では、下地保護膜11上に、TFT30のゲート配線となる第3の金属層602を形成し、この第3の金属層602を覆うように層間絶縁膜(第3の絶縁膜)603を形成し、この層間絶縁膜603の所定位置にコンタクトホール604、604を形成し、さらに、この層間絶縁膜603上に上記の第1の金属層301を形成し、この第3の金属層602と第1の金属層301とを、コンタクトホール604、604を介して電気的に接続した点である。
【0061】
第3の金属層602は、導電性の良い金属であればよく、特に限定されないが、例えば、Cr、Al、Ta、Mo等が好適である。
層間絶縁膜603は、絶縁性の良い無機化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、SiN、Si3N4等の窒化物、あるいはSiO2等の酸化物が好適である。
【0062】
このパッド601を作製するには、まず、スパッタ法等により、下地保護膜11上に、TFT30のゲート配線となる第3の金属層602を300nm〜700nmの厚さに成膜し、次いで、この第3の金属層602をドライエッチングにより所定の形状にパターニングする。次いで、このパターニングされた第3の金属層602を覆うように、CVD法等により、シリコン酸化膜を500nm〜1000nmの厚さに成膜し層間絶縁膜603とする。
その後、第1の実施形態の電気光学装置の製造方法に準じて、この層間絶縁膜603上に、第1の金属層301〜透明電極306を順次形成する。
【0063】
このパッド601では、TFT30のゲート配線となる第3の金属層602と、TFT30のソース配線となる第1の金属層301とを、層間絶縁膜603を介して形成したので、このパッド601にフレキシブルプリント基板等を実装する際に、このパッド601に掛かる圧力を緩和することができる。したがって、応力の集中に起因する断線不良等の不具合が生じる虞がない。その結果、金属配線の信頼性を向上させることができる。
また、第3の金属層602、第1の金属層301及び第2の金属層305を重ねて形成することができるので、配線の冗長性が向上し、単位面積当たりの配線密度を向上させることができ、その結果、さらなる小型化を図ることができる。
【0064】
[電子機器]
上記の実施形態のアクティブマトリクス方式の反射型液晶表示装置を備えた電子機器の例について説明する。
図11は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図11において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0065】
図11に示す電子機器が、上記の第1の実施形態の液晶表示装置を備えている場合、パッド部のコンタクト抵抗を低減することができ、接続不良等の不具合が生じる虞がなくなる。また、パッド部における絶縁性が良好に保持されるので、金属配線の信頼性を向上させることができる。したがって、電気的接続の安定性及び信頼性を向上させることができ、その結果、液晶表示部の動作及び接続の安定性及び信頼性を向上させることができる。
【0066】
また、図11に示す電子機器が、上記の第2の実施形態の液晶表示装置を備えている場合、上記の第1の実施形態の液晶表示装置を備えている場合の効果に加えて、配線の冗長性の向上、単位面積当たりの配線密度の向上という効果を奏することができ、その結果、さらなる小型化を図ることができる。
【0067】
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施形態では、TFTをスイッチング素子としたアクティブマトリクス方式の液晶表示装置に本発明を適用した例を示したが、その他、TFDをスイッチング素子としたアクティブマトリクス方式の液晶表示装置、あるいは一対の基板の各々に走査電極、データ電極を備えたパッシブマトリクス方式の液晶表示装置に本発明を適用することができる。
【0068】
また、上記の実施形態の画素電極では、反射膜上に透明電極が形成された構成としたが、透明電極上に反射膜が形成された構成に対しても、本発明を適用することができる。
さらに、上記の実施形態では、反射型の液晶表示装置に本発明のパッドを適用した例を示したが、反射板を用いない透過型の液晶表示装置に対しても本発明を適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の電気光学装置によれば、端子部を構成する第1の金属層と第2の金属層との間に、2層構造の絶縁膜を形成したので、金属層間の絶縁性を向上させることができ、その結果、信頼性を向上させることができる。
また、実装時に端子部に掛かる応力が2層構造の絶縁膜により緩和されるので、応力の集中に起因する断線不良等の不具合が生じる虞がなくなる。
【0070】
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、コンタクトホールが形成された第2の絶縁膜がマスクを兼ねることで、この第2の絶縁膜成膜後のレジスト塗布工程及びホトリソグラフィ工程が不要になり、製造工程を短縮することができ、製造コストの低減を図ることができる。したがって、最終製品における低価格化が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の液晶表示装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1のH−H’線に沿う断面図である。
【図3】同液晶表示装置の画像表示領域の等価回路図である。
【図4】同液晶表示装置の画像表示領域の画素の構造を示す拡大断面図である。
【図5】同液晶表示装置のパッドを示す平面図である。
【図6】図5のA−A線に沿う断面図である。
【図7】同液晶表示装置のパッド部の製造方法を示す過程図である。
【図8】同液晶表示装置の表示部の製造方法を示す過程図である。
【図9】同液晶表示装置のパッド部及び表示部の製造方法を示す過程図である。
【図10】本発明の第2の実施形態の液晶表示装置のパッドの構造を示す断面図である。
【図11】本発明の第1及び第2の実施形態の液晶表示装置を用いた電子機器の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
100 液晶表示装置
10’ ガラス基板
202 パッド(端子部)
9 反射層
301 第1の金属層
302 第1の絶縁膜
303 第2の絶縁膜
304 コンタクトホール
305 第2の金属層
513 金属膜
601 パッド(端子部)
602 第3の金属層
603 層間絶縁膜(第3の絶縁膜)
604 コンタクトホール
Claims (11)
- 基板上の端部近傍に設けられた端子部を介して入力された信号に対応して表示部にて画像を表示する電気光学装置であって、
前記端子部は、前記基板上に形成されかつ前記表示部に配線を介して電気的に接続された第1の金属層と、該第1の金属層上に形成された第1の絶縁膜と、該第1の絶縁膜上に形成され該第1の絶縁膜と異なる物質からなる第2の絶縁膜と、該第2の絶縁膜上に形成された第2の金属層と、該第2の金属層上に形成され外部と電気的に接続するための透明導電層とを備え、
前記第1の金属層と前記第2の金属層とは、前記第1及び第2の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続されてなることを特徴とする電気光学装置。 - 前記基板上に第3の金属層が形成され、該第3の金属層上に第3の絶縁膜が形成され、該第3の絶縁膜上に前記第1の金属層が形成され、
前記第3の金属層と前記第1の金属層とは、前記第3の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続されてなることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。 - 前記第2の金属層は、前記表示部の反射層と同一の物質からなることを特徴とする請求項1または2記載の電気光学装置。
- 前記第2の絶縁膜は、前記表示部の反射層の下層側に形成された光散乱用の凹凸部を形成するための絶縁膜と同一の物質からなることを特徴とする請求項1、2または3記載の電気光学装置。
- 前記透明導電層は、前記第2の金属層を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の電気光学装置。
- 前記第1の絶縁膜は、窒化物、酸化物のいずれか1種からなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の電気光学装置。
- 前記第3の絶縁膜は、窒化物、酸化物のいずれか1種からなることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の電気光学装置。
- 前記第2の絶縁膜は、感光性樹脂からなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の電気光学装置。
- 基板上の端部近傍に設けられた端子部を介して入力された信号に対応して表示部にて画像を表示する電気光学装置の製造方法であって、
基板上に、第1の金属層、第1の絶縁膜、該第1の絶縁膜と異なる物質からなる第2の絶縁膜を順次成膜する成膜工程と、
前記第2の絶縁膜にコンタクトホールを形成する第1のコンタクトホール形成工程と、
前記コンタクトホールが形成された第2の絶縁膜をマスクとして、前記第1の絶縁膜に前記コンタクトホールと連通するコンタクトホールを形成する第2のコンタクトホール形成工程と、
を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 前記第2の絶縁膜は、感光性樹脂からなることを特徴とする請求項9記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記表示部に反射層を形成すると同時に、前記第2の絶縁膜上に前記反射層と同一の物質からなる第2の金属層を形成することを特徴とする請求項9または10記載の電気光学装置の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
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