JP2004184164A - 地震警報システム - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯無線端末のユーザに対して、迅速に地震到来の情報を伝達することができる地震警報システムを提供すること。
【解決手段】複数の無線基地局15にそれぞれ備えられた地震観測部12は、単純な観測結果(振幅値X)のみを得る公知の地震計から構成され、迅速にP波の揺れを観測し得るものである。そして、無線基地局15に備えられた判定部13は、前記振幅値Xを閾値Aと比較することにより地震発生情報を送出するか否かを判定する。地震発生情報を送出する場合には、無線基地局15は、他の無線基地局15に対して地震発生情報を送信する。地震発生情報を受信した未観測無線基地局15bは、無線通信可能領域に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を送信する。地震発生情報を受信した携帯電話18は、緊急時用の着信音にてユーザを警告する。従って、携帯無線端末のユーザに対して、迅速に地震到来の情報を伝達することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】複数の無線基地局15にそれぞれ備えられた地震観測部12は、単純な観測結果(振幅値X)のみを得る公知の地震計から構成され、迅速にP波の揺れを観測し得るものである。そして、無線基地局15に備えられた判定部13は、前記振幅値Xを閾値Aと比較することにより地震発生情報を送出するか否かを判定する。地震発生情報を送出する場合には、無線基地局15は、他の無線基地局15に対して地震発生情報を送信する。地震発生情報を受信した未観測無線基地局15bは、無線通信可能領域に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を送信する。地震発生情報を受信した携帯電話18は、緊急時用の着信音にてユーザを警告する。従って、携帯無線端末のユーザに対して、迅速に地震到来の情報を伝達することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震警報システムに係り、詳しくは携帯無線端末を利用した地震警報システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、特に大地震が起こった場合には、人的および物的な被害を最小限度に食い止めるべく、可能な限り迅速、かつ、多くの人々に地震到来の情報を知らせる地震警報システムの構築が望まれている。そして、地震の主要振動であるS波(セカンダリ波)が伝達される前に、P波(プライマリ波)を観測し、その諸特性を分析することにより、地震の規模等を推定する警報システム(例えば、財団法人、鉄道総合技術研究所によって報告された警報システム「ユレダス」。)が知られている。そこで、従来から、前記警報システムによる地震(P波)の検知に基づいて、地震の警報を行う様々な地震警報システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図7に示すように、この特許文献1に記載の地震警報システム101によれば、地震を観測する地震観測装置102及び観測された観測情報を解析する解析装置103を所定箇所に設置している。そして、地震観測装置102が地震を観測した場合には、解析装置103にて地震の規模、震源地、危険地域等の詳細な情報を特定して、その後、無線基地局等を含む公衆回線104を介して複数の携帯無線端末105に送信することにより、多くの人々に地震に関する詳細な情報を知らせるというものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−307265号公報(段落番号「0010」〜「0020」)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記地震警報システム101は、所定箇所に設置された解析装置103により地震に関する詳細な情報を特定する構成となっているため、携帯無線端末105のユーザは、地震に関する詳細な情報を得るのと引き替えに、地震到来の情報を得るまでに相当の時間を要するという問題がある。一方、携帯無線端末105のユーザは、地震の主振動たるS波が到達する前に、とりあえず地震到来の情報さえ知ることができれば、他の詳細な情報(規模、震源地等)を得ることは必ずしも必要としないと考えられる。それよりも、携帯無線端末105のユーザは、地震に対する安全性の確保を考慮すれば、地震に関する詳細な情報よりも、地震到来の情報を少しでも早く得ることを求めていると考えられる。
【0006】
さらに、上記地震警報システム101では、解析装置103にて地震に関する詳細な情報を解析した後に、無線基地局を含む公衆回線104に地震情報を送出しているため、地震情報の解析から公衆回線104を利用するまでにも相当の時間を必要としている。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、携帯無線端末のユーザに対して、迅速に地震到来の情報を伝達することができる地震警報システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、地震の揺れを観測する地震観測部と、前記地震観測部の観測結果に基づいて地震発生情報を送出するか否かを判定する判定部と、前記地震発生情報を無線信号として通信する通信部を備えた無線基地局と、前記地震発生情報を前記無線基地局から受信するとともに、前記地震発生情報を受信したときには所定の動作を実行する携帯無線端末とを備えた地震警報システムであって、前記地震観測部は、複数の前記無線基地局にそれぞれ備えられ、複数の前記無線基地局のうち、地震を観測した前記地震観測部を備える観測無線基地局は、その他の未観測無線基地局に対し、前記携帯無線端末に関する位置情報及びユーザ情報と複数の無線基地局の位置情報とを管理するサーバ手段を介して前記地震発生情報を送信し、前記地震発生情報を受信した前記未観測無線基地局は、前記携帯無線端末に対し、前記地震発生情報を送信することを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の地震警報システムにおいて、前記判定部は、複数の前記無線基地局又は前記サーバ手段に備えられていることを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の地震警報システムにおいて、前記サーバ手段は、複数の前記無線基地局に備えられ、複数の前記無線基地局は、他の無線基地局に直接無線通信を行う構成とされたことを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の地震警報システムにおいて、前記判定部は、前記地震観測部の観測結果に基づいて地震発生情報を送出する範囲をも判定することを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の地震警報システムにおいて、前記複数の無線基地局は、前記地震発生情報を前記サーバ手段に送信した場合には、前記地震発生情報を前記携帯無線端末に送信しない第1送信禁止手段を備えていることを要旨とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の地震警報システムにおいて、前記複数の無線基地局は、前記地震発生情報を前記携帯無線端末に送信した場合には、該携帯無線端末に再送信しない第2送信禁止手段を備えていることを要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
【0015】
図1に示すように、地震警報システムは複数の無線基地局15と、公衆回線16と、サーバ手段としてのサーバ17と、無線携帯端末としての複数の携帯電話18とを備えている。そして、各無線基地局15は、前記公衆回線16を介してサーバ17及び他の無線基地局15と有線にて相互通信可能となっている。また、携帯電話18とは無線にて直接相互通信可能となっている。
【0016】
また、図2に示すように、各無線基地局15は、地震観測部12、判定部13及び通信部としての地震情報通信部14を備えている。そして、地震観測部12は、判定部13とは通信線を介して接続され、地震観測部12がプライマリ波(以下、P波という。)を観測した場合には、その観測した地震観測部12から判定部13に観測結果を送信する。判定部13は、地震情報通信部14と通信線を介して接続されている。また、地震情報通信部14は、公衆回線16に有線を介して地震発生情報を送出可能となっている。なお、以下、説明する公衆回線16に無線基地局は含まれない。
【0017】
本実施形態における地震観測部12は、加速度計等を備える公知の地震計から構成され、P波により生じた揺れの大きさを測定するものである。そのため、地震警報システム11は、P波による揺れの諸成分を観測する地震警報システムと比較して、単純な観測結果のみを得る構成とされているため、迅速にP波の揺れを観測し得る構成となっている。
【0018】
また、地震観測部12は、図2に示すように、各無線基地局15にそれぞれ備えられているため、他の地震観測部12と略2kmごとに設置される構成となっている。これは、一般に、無線基地局15は、他の無線基地局と略2kmごとに設置されていることに基づくものである。そのため、本実施形態においては、最初に地震を観測した観測無線基地局15aが、震源地と略同位置にあると推定可能となっている。
【0019】
判定部13は、マイコン、ROM及びRAM(ともに図示しない)を備え、前記マイコンが前記ROMに予め記憶されている閾値Aと地震観測部12から得た観測結果とを比較することにより、公衆回線16に地震発生情報を送出するか否かを判定する構成となっている。
【0020】
すなわち、まず、前記判定部13のマイコン(以下、説明の便宜上、判定部13という)は、閾値Aと地震観測部12の加速度計が実際に検知した振幅値Xとを比較する。その結果、判定部13は、閾値Aよりも前記振幅値Xのほうが小さいと判断した場合には、地震発生情報を送出しないと判定する。一方、判定部13は、閾値Aよりも前記振幅値Xのほうが大きいと判断した場合には、地震発生情報を送出すると判定する。従って、判定部13は、地震到来の予告情報のみを地震発生情報として判定し、他の詳細な情報の解析等は行わない。そのため、本実施形態における地震発生情報は、地震の大きさ、震源地等の詳細な情報は含まず、判定部13により判定された危険性ある地震が到来するという簡単な予告情報のみからなる。
【0021】
また、閾値Aとしては、好ましくは、大地震が起こり得る可能性のある最小値が設定されている。従って、この場合には、結果的に人的、物的影響の小さな地震であっても地震発生情報が送出され得るが、大地震が起こる場合には、必ず地震発生情報が送出されるため、地震警報システム11は、最も安全性に優れる構成となる。
【0022】
さらに、本実施形態におけるROMには、図3に示すように、閾値Aよりも大きな振幅値としての数値からなる複数のグループと、その各グループに対応した複数の距離Yが登録された登録テーブル19が予め記憶されている。ここで、距離Yは、観測無線基地局15aからの距離を示すものであり、地震発生情報を送出する距離(範囲)を特定するものである。
【0023】
すなわち、判定部13は、地震発生情報を送出すると判定した後には、前記登録テーブル19を参照して、前記振幅値Xが、前記各グループのうち、どのグループに属するのかを判定する。そして、判定部13は、登録テーブル19から、前記振幅値Xがどのグループに属するのかを特定すると、その特定したグループに対応する距離Yをさらに特定する。従って、本実施形態における判定部13は、地震発生情報を送出するか否かを特定するのみならず、地震発生情報を送出する範囲をも判定する構成とされている。
【0024】
本実施形態における地震情報通信部14は、無線通信を行う無線通信部14aと、サーバ17に対して公衆回線16を介して有線にて通信する有線通信部14bとを備えている。
【0025】
無線通信部14aは、地震発生情報や、ユーザの各種データを無線通信するための送信回路及び受信回路(いずれも図示しない)を備えている。有線通信部14bは、公衆回線16及びサーバ17を介して他の各無線基地局15と有線通信可能な構成とされている。従って、地震情報通信部14は、前記判定部13が公衆回線16に地震発生情報を送出すると判定した場合には、まず、地震発生情報を送出する範囲(以下、送出範囲データという)及び地震発生情報をサーバ17に対して有線にて送出する。一方、地震情報通信部14は、前記判定部13が公衆回線16に地震発生情報を送出しないと判定した場合には、何の作用も行わない。
【0026】
また、本実施形態の無線基地局15は、観測無線基地局15aとして送出範囲データ及び地震発生情報をサーバ17に送信した場合には、その送信したサーバ発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する構成とされている。そして、無線基地局15が他の無線基地局15から発信された地震発生情報をサーバ17から受信した場合には、前記判定部13は、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)にサーバ発信履歴データが格納されているか否かを判定する。そして、判定部13は、その判定に基づいて、受信した地震情報をその無線通信可能領域(管理エリア)内の携帯電話18に無線発信するか否かをさらに判定する。(第1送信禁止手段の機能)。
【0027】
すなわち、前記判定部13は、サーバ発信履歴データが格納されていた場合には、受信した地震情報を、管理エリア内の携帯電話18に無線発信しない。また、判定部13は、サーバ発信履歴データが格納されていない場合には、受信した地震情報を無線通信部14aを介して管理エリア内の携帯電話18に向けて無線発信する。そのため、本実施形態では、判定部13は、第1送信禁止手段としても設けられている。
【0028】
その結果、本実施形態における地震警報システム11では、P波を観測した地震観測部12を有する無線基地局15(観測無線基地局15a)から、その無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する各携帯電話18に対して、地震発生情報が送信されない構成となっている。
【0029】
これは、観測無線基地局15aの無線通信可能領域内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報が送信されても、既にその範囲にはS波が到来している可能性が高いことに基づくものである。
【0030】
すなわち、観測無線基地局15aは、最も早くP波を観測した地震観測部12を備えていることから、一般に、震源地に最も近い場所に位置する無線基地局15と考えられるため、観測無線基地局15aでのP波及びS波の到来の時間差は小さいものであると考えられる。そのため、観測無線基地局15aの無線通信可能領域には、既にS波が到来している可能性が高いと考えられ、そのような領域に位置する携帯電話18のユーザに対してP波の観測に基づいた地震発生情報を伝達する必要性がないと考えられる。さらに、大地震発生時には、公衆回線16が混み合うことが予想されるため、公衆回線16を有効利用することが求められるからである。
【0031】
サーバ17は、携帯電話18に関する位置情報及びユーザ情報(両情報を含むデータを以下、携帯電話データという)と、複数の無線基地局15の位置情報とを管理する構成とされている。すなわち、各無線基地局15は、定期的に携帯電話18と交信して、携帯電話18の情報(携帯電話データ)を把握し、その携帯電話データをサーバ17に送信している。そして、サーバ17は、その受信した携帯電話データを定期的に更新して格納し、いつでもどの携帯電話18と交信可能にされている。
【0032】
従って、サーバ17は、前記地震情報通信部14から送信されたデータ(送出範囲データ及び地震発生情報)を受信すると、同データに含まれる、判定部13により特定された地震発生情報の送出すべき範囲(送出範囲データ)に基づいて、地震発生情報を送信する無線基地局15を特定する。そして、サーバ17は、送信することを特定した無線基地局15を未観測無線基地局15bとして、地震発生情報を公衆回線16を介して未観測無線基地局15bに送信する。また、このときには、前記携帯電話データも併せて送信される。
【0033】
そして、サーバ17から前記地震発生情報、携帯電話データを受信した未観測無線基地局15bは、その未観測無線基地局15bの無線通信可能領域内に位置する各携帯電話18のユーザ情報を特定し、各携帯電話18に対して地震発生情報を送信する。
【0034】
また、無線基地局15は、一度地震発生情報を無線で管理エリア内の携帯電話18に送信した場合には、その送信した携帯電話発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。そして、同無線基地局15がサーバ17から再び地震発生情報を受信した場合には、前記判定部13は、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納したその携帯電話発信履歴データの有無に応じて、受信した地震情報を管理エリア内の携帯電話18に送信するか否かを判定する(第2送信禁止手段の機能)。
【0035】
従って、前記判定部13は、携帯電話発信履歴データが格納されていた場合には、受信した地震情報を管理エリア内の携帯電話に無線発信しない。また、判定部13は、携帯電話発信履歴データが格納されていない場合には、受信した地震情報を無線通信部14aを介して管理エリア内の携帯電話18に無線発信する。そのため、本実施形態では、判定部13は、第2送信禁止手段としても設けられている。
【0036】
携帯電話18は、未観測無線基地局15bから地震発生情報を受信すると、所定の動作として通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でるようになっている。これにより、携帯電話18のユーザは、何ら操作することなく携帯電話18の受信と同時に聴覚により地震発生を認知し、その対策を行い得る。
【0037】
さて、本実施形態の地震警報システム11では、図2に示すように、複数の無線基地局15の地震観測部12が略同時にP波を観測し得る。そのため、この場合には、サーバ17は複数の地震発生情報等を受信する事態も生じ得る。このような場合には、観測無線基地局15aに対して、他の観測無線基地局15aから、サーバ17を介して、地震発生情報が送信され得るが、観測無線基地局15aは、前記第1送信禁止手段の作用により、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を送信しない。
【0038】
さらに、この場合には、サーバ17から同一の未観測無線基地局15bに対して2以上の地震発生情報が送信され得る。このような場合には、同未観測無線基地局15bは、前記第2送信禁止手段の作用により、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して一度地震発生情報を送信した後に再送信することがない。
【0039】
次に、以上のような地震警報システム11の動作を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップ1(以下、ステップをSという。)として、地震観測部12は常時P波を監視している。そして、同地震観測部12がP波を観測すると、その観測結果を判定部13に伝達し、S2に移行する。
【0040】
次にS2では、判定部13は、閾値Aと地震観測部12の加速度計が実際に検知した振幅値Xとを比較する。その結果、判定部13が振幅値Xよりも閾値Aのほうが大きいと判定した場合には、今から起こり得る地震は、人的、物的影響の小さな地震であるとして、地震発生情報を公衆回線16に送出することなく、P波の観測を続行する。
【0041】
一方、判定部13は、振幅値Xよりも閾値Aのほうが大きいと判定した場合には、今から起こり得る地震は人的、物的影響の大きな地震であると判断する。そして、地震発生情報を送出する範囲を特定するためにS3に移行する。
【0042】
S3では、判定部13は、登録テーブル19を参照することによって、登録テーブル19に登録されたグループのうち、前記振幅値Xがどのグループに属するかを特定する。そして、判定部13は、同登録テーブル19から、前記特定したグループに対応する距離Yをさらに特定することにより、地震発生情報を送出する範囲(送出範囲データ)を特定する。そして、地震発生情報及び送出範囲データは地震情報通信部14に伝達され、S4に移行する。
【0043】
S4では、地震情報通信部14は、有線にて地震発生情報及び送出範囲データを公衆回線16に送出する。
S5では、判定部13は、S4において、地震情報通信部14により送出範囲データ及び地震発生情報がサーバ17に送信されたのに基づき、サーバ発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。その結果、地震情報通信部14が他の無線基地局15から地震発生情報を受信した場合に、前記判定部13は前記記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納したそのサーバ発信履歴データの有無に応じて、受信した地震情報を発信しない。
【0044】
S6では、サーバ17が、前記地震情報通信部14から送出された送出範囲データに基づいて、地震発生情報を送出する無線基地局15を特定する。そして、サーバ17は、携帯電話データに基づいて特定した無線基地局15の無線通信可能領域内に位置する携帯電話18の電話番号を特定するとともに、特定した無線基地局15を介して、同携帯電話18の呼び出しを行う。
【0045】
S7では、一度、地震発生情報を受信するとともに携帯電話18に同地震発生情報を送信した無線基地局15が、再び地震発生情報に関する無線信号を送信しないように、主要動(S波)の到達前に、携帯電話発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。
【0046】
また、S8では、地震発生情報を受信した携帯電話18が、主要動(S波)の到達前に、通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でる。
従って、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0047】
(1)上記実施形態では、地震観測部12を、加速度計等を備え、単にP波により生じた揺れの大きさを測定する公知の地震計から構成した。
従って、地震警報システム11は、P波による揺れの諸成分を観測する地震警報システムと比較して、単純な観測結果のみを得る構成とされているため、迅速にP波の揺れを観測することができる。そのため、携帯電話18のユーザに対して、迅速に地震到来の情報を伝達することができる。
【0048】
(2)上記実施形態の地震警報システム11は、地震観測部12の観測結果から振幅値Xを得る以外には、前記観測結果から詳細なデータ等を得るための解析等を行わない。
【0049】
従って、地震観測部12の観測結果から様々な情報を得るために、様々な解析を行う従来の地震警報システム101と比較して、携帯電話18のユーザに対して迅速に地震到来の情報を伝達することができる。
【0050】
さらに、その結果、従来の地震警報システム101と比較して、地震情報として送出する情報量を少なくすることができるため、地震情報に関する送受信を迅速に行うことができる。
【0051】
(3)上記実施形態では、判定部13は、登録テーブル19を参照して、地震観測部12の加速度計により検知された振幅値Xに対応する距離Yを特定することにより、地震発生情報を送出する範囲を特定する構成とされている。
【0052】
従って、全ての携帯電話18のユーザに対して地震到来の情報を伝達してしまうことを防止することができる。
(4)さらに、上記実施形態では、閾値Aとして記憶するP波の振幅値を、大地震が起こり得る可能性のある最小値として設定した。
【0053】
従って、大地震が起こる場合には、観測無線基地局15aから必ず地震発生情報が公衆回線16に送出されるため、地震警報システム11を最も安全性に優れるように構成できる。
【0054】
(5)上記実施形態では、無線基地局15が観測無線基地局15aとして送出範囲データ及び地震発生情報をサーバ17に送信した場合には、サーバ発信履歴データを記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する構成とした。それとともに、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)にサーバ発信履歴データが格納されている場合には、無線基地局15は携帯電話18に地震発生情報を送信しない構成とした。
【0055】
従って、観測無線基地局15aが、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を送信するのを防ぐことができる。その結果、地震警報システム11における無線回線の効率的な利用を図ることができる。その結果、無線基地局15が既に主要動(S波)が到来していると考えられる携帯電話18に対して、地震発生情報を送信してしまうのを防止できる。
【0056】
(6)さらに上記実施形態では、無線基地局15が一度地震発生情報を無線で管理エリア内の携帯電話18に送信した場合には、その送信した携帯電話発信履歴データを記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する構成とした。それとともに、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)に携帯電話発信履歴データが格納されている場合には、無線基地局15は携帯電話18に地震発生情報を送信しない構成とした。
【0057】
従って、未観測無線基地局15bが、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して何度も地震発生情報を送信するのを防ぐことができる。その結果、地震警報システム11における無線回線の効率的な利用をさらに図ることができる。
【0058】
(7)上記実施形態では、地震観測部12を、通常、略2kmごとに設置された各無線基地局15にそれぞれ備えた。
従って、最初に地震を観測した地震観測部12を有する無線基地局15の位置を、震源地と略同位置とみなすことができる。
【0059】
(8)上記実施形態では、携帯電話18を、未観測無線基地局15bから地震発生情報を受信すると、通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でるように構成した。
【0060】
従って、携帯電話18のユーザは、携帯電話18を何ら操作することなく、携帯電話18の受信と同時に聴覚により地震発生を認知し、その対策を行うことができる。
【0061】
(9)上記実施形態では、P波を観測することでS波がくる前より早く報知できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。
【0062】
尚、第2実施形態を含む以下の各実施形態においては、既に説明した実施形態の構成と同一構成又は相当する構成については、同一番号を付しその重複説明を省略する。
【0063】
本実施形態における地震警報システム51は、無線基地局52内にサーバ17とは別にサーバ手段としての専用サーバ53を備え、各無線基地局52が相互に直接無線通信可能とされている点で、第1実施形態における地震警報システム11と異なっている。
【0064】
専用サーバ53は、当該専用サーバ53が備えられている無線基地局52の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18の位置情報及びユーザ情報(携帯電話データ)と各無線基地局52の位置情報とを記憶しているものである。専用サーバ53に記憶されている前記携帯電話18の位置情報及びユーザ情報は、所定周期毎に、専用サーバ53が公衆回線16を介してサーバ17から読み込む等して更新されている。
【0065】
すなわち、図5に示すように、各無線基地局52の地震情報通信部14は、地震が発生していない状態では、公衆回線16を介してサーバ17に記憶されている所定の携帯電話18と定期的に交信して、携帯電話18の情報(携帯電話データ)を把握し、その携帯電話データを専用サーバ53に送信している。そして、専用サーバ53は、その受信した携帯電話データを定期的に更新して格納し、同専用サーバ53が備えられた無線基地局52の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18と交信可能にされている。そのため、各無線基地局52は、地震が発生していない状態では、相互に直接無線通信しない構成とされている。
【0066】
そして、各無線基地局52の地震情報通信部14は、地震観測部12がP波を観測し、判定部13が地震発生情報を送出すると判定した場合には、他の無線基地局52の地震情報通信部14と直接無線通信する。
【0067】
すなわち、判定部13にて特定された地震発生情報を送出する範囲(送出範囲データ)及び地震発生情報は、まず専用サーバ53に伝達される。そして、専用サーバ53は、前記送出範囲データに基づいて、予め記憶されている無線基地局52のうち、地震発生情報を送信する無線基地局52を特定する。そして、観測無線基地局52aは、専用サーバ53によって特定された各無線基地局52を未観測無線基地局52bとして、地震発生情報を地震情報通信部14を介して、未観測無線基地局52bの地震情報通信部14に直接送信する。このときには、管理エリア内の携帯電話18と無線通信する場合に比して通信の出力レベルを上げて他の無線基地局52の地震情報通信部14と無線通信する。
【0068】
また、このとき、観測無線基地局52aの無線通信可能領域(管理エリア)内に位置しない未観測無線基地局52bに対しては、無線通信可能な未観測無線基地局52bを経由して順次送信する。地震発生情報を受信した未観測無線基地局52bは、同基地局52bに備えられた専用サーバ53から、無線通信可能領域内に位置する各携帯電話18のユーザ情報を特定し、各携帯電話18に対して地震発生情報を送信する。
【0069】
また、本実施形態における無線基地局52も第1送信禁止手段及び第2送信禁止手段としての機能を備えているため、地震発生情報の無線通信は効率よく行われるようになっている。
【0070】
次に、本実施形態における地震警報システム51の動作を、図6に示すフローチャートに基づき、第1実施形態との重複説明を省略して説明する。
まず、第1実施形態のS1に相当するS11では、地震観測部12は常時P波を監視している。またこのとき、地震情報通信部14は、公衆回線16を介してサーバ17に記憶されている所定の携帯電話18の位置情報等(携帯電話データ)を定期的に受信し、同携帯電話データを専用サーバ53に送信している。専用サーバ53は受信した携帯電話データを更新して格納している。そして、地震観測部12は、P波を観測するとその観測結果を判定部13に送信し、第1実施形態のS2に相当するS12に移行する。
【0071】
S12では、判定部13が、振幅値Xと閾値Aとの比較から地震発生情報を公衆回線16に送出するか否かを判定する。そして、地震発生情報を送出すると判定されると、S13に移行する。一方、地震発生情報を送出しないと判定されると、S11に戻る。
【0072】
S13では、判定部13は、地震発生情報を送出する範囲(送出範囲データ)を特定した後に、そのデータを専用サーバ53に伝達する。
S14では、まず専用サーバ53が、前記送出範囲データに基づいて、地震情報通信部14から地震発生情報を送信する未観測無線基地局52bを特定する。そして、無線基地局52は、専用サーバ53により特定した各未観測無線基地局52bに対して地震発生情報を直接送信する。ここで、地震発生情報を送信する観測無線基地局52aの送受信可能領域に位置しない未観測無線基地局52bに対しては、他の未観測無線基地局52bを中継して送信する。
【0073】
S15では、判定部13は、S14において、地震情報通信部14により送出範囲データ及び地震発生情報が他の未観測無線基地局52bに対して送信されたのに基づいて、サーバ発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。その結果、判定部13は、地震情報通信部14が他の無線基地局15から地震発生情報を受信した場合において、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納したサーバ発信履歴データの有無に応じて受信した地震情報を発信するか否かを判定する際に、受信した地震情報を発信しないと判定するようになる。このようにS15では、第1送信禁止手段の機能により、観測無線基地局52aが自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を発信しないようにする。
【0074】
S16では、地震発生情報を受信した各未観測無線基地局52bが、それぞれ有する専用サーバ53により、各未観測無線基地局52bの無線通信可能領域に位置する携帯電話18と、同携帯電話18の電話番号等のユーザ情報を特定する。そして、各専用サーバ53は、前記携帯電話18の呼び出しを行って、接続し、地震情報を送信する。
【0075】
またS17では、一度、地震発生情報を受信するとともに携帯電話18に同地震発生情報を送信した無線基地局15が、再び地震発生情報に関する無線信号を送信しないように、主要動(S波)の到達前に、携帯電話発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。その結果、第2送信禁止手段の機能により、未観測無線基地局52bが自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を発信しないようにする。
【0076】
S18では、第1実施形態のS8と同様に地震発生情報を受信した携帯電話18が、主要動(S波)の到達前に、通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でる。
【0077】
従って、本実施形態によれば、前記第1の実施形態における(1)〜(4)、(6)〜(9)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。(10)第2実施形態では、無線基地局15が観測無線基地局15aとして送出範囲データ及び地震発生情報を専用サーバ53に送信した場合には、サーバ発信履歴データを記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する構成とした。それとともに、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)にサーバ発信履歴データが格納されている場合には、無線基地局15は携帯電話18に地震発生情報を送信しない構成とした。
【0078】
従って、観測無線基地局15aが、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を送信するのを防ぐことができる。その結果、地震警報システム11における無線回線の効率的な利用を図ることができる。
【0079】
さらにその結果、無線基地局15が、既に主要動(S波)が到来していると考えられる携帯電話18に対して、地震発生情報を送信してしまうのを防止できる。
【0080】
(11)第2実施形態では、無線基地局52内に、サーバ17とは別に、無線基地局52の無線通信可能領域内に位置する携帯電話18の位置情報及びユーザ情報と、各無線基地局52の位置情報とを記憶したサーバ手段としての専用サーバ53を備えた。
【0081】
従って、各無線基地局52は、自ら備える専用サーバ53に基づいて、相互に直接無線通信を行うことができる。その結果、地震発生時の無線基地局52間の無線通信に、公衆回線16及びサーバ17を介する必要がないため、携帯電話18のユーザに対してさらに迅速に地震発生情報を伝達することができる。
【0082】
なお、上記各実施形態は以下のような別例に変更して具体化してもよい。
○上記各実施形態では、判定部13を第1送信禁止手段としたが、第1送信禁止手段は省略してもよい。
【0083】
○上記各実施形態では、判定部13を第2送信禁止手段としたが、第2送信禁止手段は省略してもよい。
○上記各実施形態では、判定部13は、地震観測部12の観測結果に基づいて、地震発生情報を送出する範囲を判定したが、当該範囲を判定しなくてもよい。この場合には、全ての無線基地局52に地震発生情報が送出される。
【0084】
また、地震発生情報を送出する範囲は、判定部13により地震観測部12の観測結果に基づいて判定されるものでなく、例えば地震の大きさにかかわらず、予め定められた所定の範囲であってもよい。このようにすれば、判定部13が登録テーブル19を参照する時間を省略できる。また、全ての無線基地局52に地震発生情報を送出してしまうことを防止できる。
【0085】
○第2実施形態では、専用サーバ53を全ての無線基地局52に備えたが、全ての無線基地局52に備えなくてもよい。例えば、専用サーバ53を備える無線基地局52が、専用サーバ53を備えない無線基地局52の専用サーバ53としても機能するようにすれば、前記効果(11)と同様の効果を得ることができる。それとともに、専用サーバ53の設置数を少なくすることができ、地震警報システム11の低コスト化を図ることができる。
【0086】
○第1実施形態では、判定部13を各無線基地局52に備えたが、サーバ17に備えてもよい。また、サーバ17でなくとも、例えば公衆回線16に含まれる交換局等に備えてもよい。このようにしても、判定部13は、地震警報システム11における無線通信の経路上に備えられているため、携帯電話18のユーザに対する地震到来の情報の伝達において、第1実施形態の地震警報システム11と同程度の迅速性を確保できる。さらに、この場合には判定部13の配置数が減少するため、地震警報システム11の低コスト化を図ることができる。
【0087】
○上記各実施形態では、地震観測部12及び判定部13を全ての無線基地局15,52に備えたが、所定数の無線基地局15,52にのみ備えてもよい。この場合には、地震観測部12及び判定部13の配置数が減少するため、地震警報システム11,51の低コスト化を図ることができる。
【0088】
○上記各実施形態の地震警報システム11,51は、携帯電話18に対して地震発生情報のみを伝達したが、データを特別に解析、分析等する必要がないような簡単な情報(例えば、P波の観測時間、P波の観測地点)であれば、地震発生情報とともに伝達してもよい。特に、上記各実施形態では、略2kmごとに設置された各無線基地局52に地震観測部12を備えているため、P波の観測地点を震源地とみなして送信することもできる。
【0089】
○上記各実施形態では、携帯無線端末として携帯電話18に具体化したが、他に例えばポケットベル、PHS等に具体化してもよい。
○上記各実施形態では、未観測無線基地局15bから地震発生情報を受信した携帯電話18が、所定の動作として通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でるようにしたが、他の動作、例えば通常の着信音や、振動の発生、ライトの点灯、携帯画面に緊急表示、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0090】
また、所定の動作は、マナーモードや、サイレントモード等にかかわらずに行われるようにしてもよい。このようにすれば、携帯電話18のユーザに対して、さらに確実に地震発生情報を伝達できる。
【0091】
○上記各実施形態では、P波を観測したがS波でもよい。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、携帯無線端末のユーザに対して、迅速に地震到来の情報を伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地震警報システムの実施形態を示す概略構成図。
【図2】図1の地震警報システムを示す概略構成図。
【図3】図1の地震警報システムに用いられる登録テーブルを示す表図。
【図4】図1の地震警報システムの警報処理のフローチャート。
【図5】本発明の地震警報システムの第2の実施形態を示す概略構成図。
【図6】図5の地震警報システムの警報処理のフローチャート。
【図7】従来の地震警報システムを示す概略構成図。
【符号の説明】
11,51…地震警報システム、12…地震観測部、13…判定部、14…通信部としての地震情報通信部、15,52…無線基地局、15a,52a…観測無線基地局、15b,52b…未観測無線基地局、17…サーバ手段としてのサーバ、18…携帯無線端末としての携帯電話、53…サーバ手段としての専用サーバ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震警報システムに係り、詳しくは携帯無線端末を利用した地震警報システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、特に大地震が起こった場合には、人的および物的な被害を最小限度に食い止めるべく、可能な限り迅速、かつ、多くの人々に地震到来の情報を知らせる地震警報システムの構築が望まれている。そして、地震の主要振動であるS波(セカンダリ波)が伝達される前に、P波(プライマリ波)を観測し、その諸特性を分析することにより、地震の規模等を推定する警報システム(例えば、財団法人、鉄道総合技術研究所によって報告された警報システム「ユレダス」。)が知られている。そこで、従来から、前記警報システムによる地震(P波)の検知に基づいて、地震の警報を行う様々な地震警報システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図7に示すように、この特許文献1に記載の地震警報システム101によれば、地震を観測する地震観測装置102及び観測された観測情報を解析する解析装置103を所定箇所に設置している。そして、地震観測装置102が地震を観測した場合には、解析装置103にて地震の規模、震源地、危険地域等の詳細な情報を特定して、その後、無線基地局等を含む公衆回線104を介して複数の携帯無線端末105に送信することにより、多くの人々に地震に関する詳細な情報を知らせるというものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−307265号公報(段落番号「0010」〜「0020」)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記地震警報システム101は、所定箇所に設置された解析装置103により地震に関する詳細な情報を特定する構成となっているため、携帯無線端末105のユーザは、地震に関する詳細な情報を得るのと引き替えに、地震到来の情報を得るまでに相当の時間を要するという問題がある。一方、携帯無線端末105のユーザは、地震の主振動たるS波が到達する前に、とりあえず地震到来の情報さえ知ることができれば、他の詳細な情報(規模、震源地等)を得ることは必ずしも必要としないと考えられる。それよりも、携帯無線端末105のユーザは、地震に対する安全性の確保を考慮すれば、地震に関する詳細な情報よりも、地震到来の情報を少しでも早く得ることを求めていると考えられる。
【0006】
さらに、上記地震警報システム101では、解析装置103にて地震に関する詳細な情報を解析した後に、無線基地局を含む公衆回線104に地震情報を送出しているため、地震情報の解析から公衆回線104を利用するまでにも相当の時間を必要としている。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、携帯無線端末のユーザに対して、迅速に地震到来の情報を伝達することができる地震警報システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、地震の揺れを観測する地震観測部と、前記地震観測部の観測結果に基づいて地震発生情報を送出するか否かを判定する判定部と、前記地震発生情報を無線信号として通信する通信部を備えた無線基地局と、前記地震発生情報を前記無線基地局から受信するとともに、前記地震発生情報を受信したときには所定の動作を実行する携帯無線端末とを備えた地震警報システムであって、前記地震観測部は、複数の前記無線基地局にそれぞれ備えられ、複数の前記無線基地局のうち、地震を観測した前記地震観測部を備える観測無線基地局は、その他の未観測無線基地局に対し、前記携帯無線端末に関する位置情報及びユーザ情報と複数の無線基地局の位置情報とを管理するサーバ手段を介して前記地震発生情報を送信し、前記地震発生情報を受信した前記未観測無線基地局は、前記携帯無線端末に対し、前記地震発生情報を送信することを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の地震警報システムにおいて、前記判定部は、複数の前記無線基地局又は前記サーバ手段に備えられていることを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の地震警報システムにおいて、前記サーバ手段は、複数の前記無線基地局に備えられ、複数の前記無線基地局は、他の無線基地局に直接無線通信を行う構成とされたことを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の地震警報システムにおいて、前記判定部は、前記地震観測部の観測結果に基づいて地震発生情報を送出する範囲をも判定することを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の地震警報システムにおいて、前記複数の無線基地局は、前記地震発生情報を前記サーバ手段に送信した場合には、前記地震発生情報を前記携帯無線端末に送信しない第1送信禁止手段を備えていることを要旨とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の地震警報システムにおいて、前記複数の無線基地局は、前記地震発生情報を前記携帯無線端末に送信した場合には、該携帯無線端末に再送信しない第2送信禁止手段を備えていることを要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
【0015】
図1に示すように、地震警報システムは複数の無線基地局15と、公衆回線16と、サーバ手段としてのサーバ17と、無線携帯端末としての複数の携帯電話18とを備えている。そして、各無線基地局15は、前記公衆回線16を介してサーバ17及び他の無線基地局15と有線にて相互通信可能となっている。また、携帯電話18とは無線にて直接相互通信可能となっている。
【0016】
また、図2に示すように、各無線基地局15は、地震観測部12、判定部13及び通信部としての地震情報通信部14を備えている。そして、地震観測部12は、判定部13とは通信線を介して接続され、地震観測部12がプライマリ波(以下、P波という。)を観測した場合には、その観測した地震観測部12から判定部13に観測結果を送信する。判定部13は、地震情報通信部14と通信線を介して接続されている。また、地震情報通信部14は、公衆回線16に有線を介して地震発生情報を送出可能となっている。なお、以下、説明する公衆回線16に無線基地局は含まれない。
【0017】
本実施形態における地震観測部12は、加速度計等を備える公知の地震計から構成され、P波により生じた揺れの大きさを測定するものである。そのため、地震警報システム11は、P波による揺れの諸成分を観測する地震警報システムと比較して、単純な観測結果のみを得る構成とされているため、迅速にP波の揺れを観測し得る構成となっている。
【0018】
また、地震観測部12は、図2に示すように、各無線基地局15にそれぞれ備えられているため、他の地震観測部12と略2kmごとに設置される構成となっている。これは、一般に、無線基地局15は、他の無線基地局と略2kmごとに設置されていることに基づくものである。そのため、本実施形態においては、最初に地震を観測した観測無線基地局15aが、震源地と略同位置にあると推定可能となっている。
【0019】
判定部13は、マイコン、ROM及びRAM(ともに図示しない)を備え、前記マイコンが前記ROMに予め記憶されている閾値Aと地震観測部12から得た観測結果とを比較することにより、公衆回線16に地震発生情報を送出するか否かを判定する構成となっている。
【0020】
すなわち、まず、前記判定部13のマイコン(以下、説明の便宜上、判定部13という)は、閾値Aと地震観測部12の加速度計が実際に検知した振幅値Xとを比較する。その結果、判定部13は、閾値Aよりも前記振幅値Xのほうが小さいと判断した場合には、地震発生情報を送出しないと判定する。一方、判定部13は、閾値Aよりも前記振幅値Xのほうが大きいと判断した場合には、地震発生情報を送出すると判定する。従って、判定部13は、地震到来の予告情報のみを地震発生情報として判定し、他の詳細な情報の解析等は行わない。そのため、本実施形態における地震発生情報は、地震の大きさ、震源地等の詳細な情報は含まず、判定部13により判定された危険性ある地震が到来するという簡単な予告情報のみからなる。
【0021】
また、閾値Aとしては、好ましくは、大地震が起こり得る可能性のある最小値が設定されている。従って、この場合には、結果的に人的、物的影響の小さな地震であっても地震発生情報が送出され得るが、大地震が起こる場合には、必ず地震発生情報が送出されるため、地震警報システム11は、最も安全性に優れる構成となる。
【0022】
さらに、本実施形態におけるROMには、図3に示すように、閾値Aよりも大きな振幅値としての数値からなる複数のグループと、その各グループに対応した複数の距離Yが登録された登録テーブル19が予め記憶されている。ここで、距離Yは、観測無線基地局15aからの距離を示すものであり、地震発生情報を送出する距離(範囲)を特定するものである。
【0023】
すなわち、判定部13は、地震発生情報を送出すると判定した後には、前記登録テーブル19を参照して、前記振幅値Xが、前記各グループのうち、どのグループに属するのかを判定する。そして、判定部13は、登録テーブル19から、前記振幅値Xがどのグループに属するのかを特定すると、その特定したグループに対応する距離Yをさらに特定する。従って、本実施形態における判定部13は、地震発生情報を送出するか否かを特定するのみならず、地震発生情報を送出する範囲をも判定する構成とされている。
【0024】
本実施形態における地震情報通信部14は、無線通信を行う無線通信部14aと、サーバ17に対して公衆回線16を介して有線にて通信する有線通信部14bとを備えている。
【0025】
無線通信部14aは、地震発生情報や、ユーザの各種データを無線通信するための送信回路及び受信回路(いずれも図示しない)を備えている。有線通信部14bは、公衆回線16及びサーバ17を介して他の各無線基地局15と有線通信可能な構成とされている。従って、地震情報通信部14は、前記判定部13が公衆回線16に地震発生情報を送出すると判定した場合には、まず、地震発生情報を送出する範囲(以下、送出範囲データという)及び地震発生情報をサーバ17に対して有線にて送出する。一方、地震情報通信部14は、前記判定部13が公衆回線16に地震発生情報を送出しないと判定した場合には、何の作用も行わない。
【0026】
また、本実施形態の無線基地局15は、観測無線基地局15aとして送出範囲データ及び地震発生情報をサーバ17に送信した場合には、その送信したサーバ発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する構成とされている。そして、無線基地局15が他の無線基地局15から発信された地震発生情報をサーバ17から受信した場合には、前記判定部13は、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)にサーバ発信履歴データが格納されているか否かを判定する。そして、判定部13は、その判定に基づいて、受信した地震情報をその無線通信可能領域(管理エリア)内の携帯電話18に無線発信するか否かをさらに判定する。(第1送信禁止手段の機能)。
【0027】
すなわち、前記判定部13は、サーバ発信履歴データが格納されていた場合には、受信した地震情報を、管理エリア内の携帯電話18に無線発信しない。また、判定部13は、サーバ発信履歴データが格納されていない場合には、受信した地震情報を無線通信部14aを介して管理エリア内の携帯電話18に向けて無線発信する。そのため、本実施形態では、判定部13は、第1送信禁止手段としても設けられている。
【0028】
その結果、本実施形態における地震警報システム11では、P波を観測した地震観測部12を有する無線基地局15(観測無線基地局15a)から、その無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する各携帯電話18に対して、地震発生情報が送信されない構成となっている。
【0029】
これは、観測無線基地局15aの無線通信可能領域内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報が送信されても、既にその範囲にはS波が到来している可能性が高いことに基づくものである。
【0030】
すなわち、観測無線基地局15aは、最も早くP波を観測した地震観測部12を備えていることから、一般に、震源地に最も近い場所に位置する無線基地局15と考えられるため、観測無線基地局15aでのP波及びS波の到来の時間差は小さいものであると考えられる。そのため、観測無線基地局15aの無線通信可能領域には、既にS波が到来している可能性が高いと考えられ、そのような領域に位置する携帯電話18のユーザに対してP波の観測に基づいた地震発生情報を伝達する必要性がないと考えられる。さらに、大地震発生時には、公衆回線16が混み合うことが予想されるため、公衆回線16を有効利用することが求められるからである。
【0031】
サーバ17は、携帯電話18に関する位置情報及びユーザ情報(両情報を含むデータを以下、携帯電話データという)と、複数の無線基地局15の位置情報とを管理する構成とされている。すなわち、各無線基地局15は、定期的に携帯電話18と交信して、携帯電話18の情報(携帯電話データ)を把握し、その携帯電話データをサーバ17に送信している。そして、サーバ17は、その受信した携帯電話データを定期的に更新して格納し、いつでもどの携帯電話18と交信可能にされている。
【0032】
従って、サーバ17は、前記地震情報通信部14から送信されたデータ(送出範囲データ及び地震発生情報)を受信すると、同データに含まれる、判定部13により特定された地震発生情報の送出すべき範囲(送出範囲データ)に基づいて、地震発生情報を送信する無線基地局15を特定する。そして、サーバ17は、送信することを特定した無線基地局15を未観測無線基地局15bとして、地震発生情報を公衆回線16を介して未観測無線基地局15bに送信する。また、このときには、前記携帯電話データも併せて送信される。
【0033】
そして、サーバ17から前記地震発生情報、携帯電話データを受信した未観測無線基地局15bは、その未観測無線基地局15bの無線通信可能領域内に位置する各携帯電話18のユーザ情報を特定し、各携帯電話18に対して地震発生情報を送信する。
【0034】
また、無線基地局15は、一度地震発生情報を無線で管理エリア内の携帯電話18に送信した場合には、その送信した携帯電話発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。そして、同無線基地局15がサーバ17から再び地震発生情報を受信した場合には、前記判定部13は、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納したその携帯電話発信履歴データの有無に応じて、受信した地震情報を管理エリア内の携帯電話18に送信するか否かを判定する(第2送信禁止手段の機能)。
【0035】
従って、前記判定部13は、携帯電話発信履歴データが格納されていた場合には、受信した地震情報を管理エリア内の携帯電話に無線発信しない。また、判定部13は、携帯電話発信履歴データが格納されていない場合には、受信した地震情報を無線通信部14aを介して管理エリア内の携帯電話18に無線発信する。そのため、本実施形態では、判定部13は、第2送信禁止手段としても設けられている。
【0036】
携帯電話18は、未観測無線基地局15bから地震発生情報を受信すると、所定の動作として通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でるようになっている。これにより、携帯電話18のユーザは、何ら操作することなく携帯電話18の受信と同時に聴覚により地震発生を認知し、その対策を行い得る。
【0037】
さて、本実施形態の地震警報システム11では、図2に示すように、複数の無線基地局15の地震観測部12が略同時にP波を観測し得る。そのため、この場合には、サーバ17は複数の地震発生情報等を受信する事態も生じ得る。このような場合には、観測無線基地局15aに対して、他の観測無線基地局15aから、サーバ17を介して、地震発生情報が送信され得るが、観測無線基地局15aは、前記第1送信禁止手段の作用により、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を送信しない。
【0038】
さらに、この場合には、サーバ17から同一の未観測無線基地局15bに対して2以上の地震発生情報が送信され得る。このような場合には、同未観測無線基地局15bは、前記第2送信禁止手段の作用により、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して一度地震発生情報を送信した後に再送信することがない。
【0039】
次に、以上のような地震警報システム11の動作を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップ1(以下、ステップをSという。)として、地震観測部12は常時P波を監視している。そして、同地震観測部12がP波を観測すると、その観測結果を判定部13に伝達し、S2に移行する。
【0040】
次にS2では、判定部13は、閾値Aと地震観測部12の加速度計が実際に検知した振幅値Xとを比較する。その結果、判定部13が振幅値Xよりも閾値Aのほうが大きいと判定した場合には、今から起こり得る地震は、人的、物的影響の小さな地震であるとして、地震発生情報を公衆回線16に送出することなく、P波の観測を続行する。
【0041】
一方、判定部13は、振幅値Xよりも閾値Aのほうが大きいと判定した場合には、今から起こり得る地震は人的、物的影響の大きな地震であると判断する。そして、地震発生情報を送出する範囲を特定するためにS3に移行する。
【0042】
S3では、判定部13は、登録テーブル19を参照することによって、登録テーブル19に登録されたグループのうち、前記振幅値Xがどのグループに属するかを特定する。そして、判定部13は、同登録テーブル19から、前記特定したグループに対応する距離Yをさらに特定することにより、地震発生情報を送出する範囲(送出範囲データ)を特定する。そして、地震発生情報及び送出範囲データは地震情報通信部14に伝達され、S4に移行する。
【0043】
S4では、地震情報通信部14は、有線にて地震発生情報及び送出範囲データを公衆回線16に送出する。
S5では、判定部13は、S4において、地震情報通信部14により送出範囲データ及び地震発生情報がサーバ17に送信されたのに基づき、サーバ発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。その結果、地震情報通信部14が他の無線基地局15から地震発生情報を受信した場合に、前記判定部13は前記記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納したそのサーバ発信履歴データの有無に応じて、受信した地震情報を発信しない。
【0044】
S6では、サーバ17が、前記地震情報通信部14から送出された送出範囲データに基づいて、地震発生情報を送出する無線基地局15を特定する。そして、サーバ17は、携帯電話データに基づいて特定した無線基地局15の無線通信可能領域内に位置する携帯電話18の電話番号を特定するとともに、特定した無線基地局15を介して、同携帯電話18の呼び出しを行う。
【0045】
S7では、一度、地震発生情報を受信するとともに携帯電話18に同地震発生情報を送信した無線基地局15が、再び地震発生情報に関する無線信号を送信しないように、主要動(S波)の到達前に、携帯電話発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。
【0046】
また、S8では、地震発生情報を受信した携帯電話18が、主要動(S波)の到達前に、通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でる。
従って、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0047】
(1)上記実施形態では、地震観測部12を、加速度計等を備え、単にP波により生じた揺れの大きさを測定する公知の地震計から構成した。
従って、地震警報システム11は、P波による揺れの諸成分を観測する地震警報システムと比較して、単純な観測結果のみを得る構成とされているため、迅速にP波の揺れを観測することができる。そのため、携帯電話18のユーザに対して、迅速に地震到来の情報を伝達することができる。
【0048】
(2)上記実施形態の地震警報システム11は、地震観測部12の観測結果から振幅値Xを得る以外には、前記観測結果から詳細なデータ等を得るための解析等を行わない。
【0049】
従って、地震観測部12の観測結果から様々な情報を得るために、様々な解析を行う従来の地震警報システム101と比較して、携帯電話18のユーザに対して迅速に地震到来の情報を伝達することができる。
【0050】
さらに、その結果、従来の地震警報システム101と比較して、地震情報として送出する情報量を少なくすることができるため、地震情報に関する送受信を迅速に行うことができる。
【0051】
(3)上記実施形態では、判定部13は、登録テーブル19を参照して、地震観測部12の加速度計により検知された振幅値Xに対応する距離Yを特定することにより、地震発生情報を送出する範囲を特定する構成とされている。
【0052】
従って、全ての携帯電話18のユーザに対して地震到来の情報を伝達してしまうことを防止することができる。
(4)さらに、上記実施形態では、閾値Aとして記憶するP波の振幅値を、大地震が起こり得る可能性のある最小値として設定した。
【0053】
従って、大地震が起こる場合には、観測無線基地局15aから必ず地震発生情報が公衆回線16に送出されるため、地震警報システム11を最も安全性に優れるように構成できる。
【0054】
(5)上記実施形態では、無線基地局15が観測無線基地局15aとして送出範囲データ及び地震発生情報をサーバ17に送信した場合には、サーバ発信履歴データを記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する構成とした。それとともに、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)にサーバ発信履歴データが格納されている場合には、無線基地局15は携帯電話18に地震発生情報を送信しない構成とした。
【0055】
従って、観測無線基地局15aが、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を送信するのを防ぐことができる。その結果、地震警報システム11における無線回線の効率的な利用を図ることができる。その結果、無線基地局15が既に主要動(S波)が到来していると考えられる携帯電話18に対して、地震発生情報を送信してしまうのを防止できる。
【0056】
(6)さらに上記実施形態では、無線基地局15が一度地震発生情報を無線で管理エリア内の携帯電話18に送信した場合には、その送信した携帯電話発信履歴データを記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する構成とした。それとともに、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)に携帯電話発信履歴データが格納されている場合には、無線基地局15は携帯電話18に地震発生情報を送信しない構成とした。
【0057】
従って、未観測無線基地局15bが、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して何度も地震発生情報を送信するのを防ぐことができる。その結果、地震警報システム11における無線回線の効率的な利用をさらに図ることができる。
【0058】
(7)上記実施形態では、地震観測部12を、通常、略2kmごとに設置された各無線基地局15にそれぞれ備えた。
従って、最初に地震を観測した地震観測部12を有する無線基地局15の位置を、震源地と略同位置とみなすことができる。
【0059】
(8)上記実施形態では、携帯電話18を、未観測無線基地局15bから地震発生情報を受信すると、通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でるように構成した。
【0060】
従って、携帯電話18のユーザは、携帯電話18を何ら操作することなく、携帯電話18の受信と同時に聴覚により地震発生を認知し、その対策を行うことができる。
【0061】
(9)上記実施形態では、P波を観測することでS波がくる前より早く報知できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。
【0062】
尚、第2実施形態を含む以下の各実施形態においては、既に説明した実施形態の構成と同一構成又は相当する構成については、同一番号を付しその重複説明を省略する。
【0063】
本実施形態における地震警報システム51は、無線基地局52内にサーバ17とは別にサーバ手段としての専用サーバ53を備え、各無線基地局52が相互に直接無線通信可能とされている点で、第1実施形態における地震警報システム11と異なっている。
【0064】
専用サーバ53は、当該専用サーバ53が備えられている無線基地局52の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18の位置情報及びユーザ情報(携帯電話データ)と各無線基地局52の位置情報とを記憶しているものである。専用サーバ53に記憶されている前記携帯電話18の位置情報及びユーザ情報は、所定周期毎に、専用サーバ53が公衆回線16を介してサーバ17から読み込む等して更新されている。
【0065】
すなわち、図5に示すように、各無線基地局52の地震情報通信部14は、地震が発生していない状態では、公衆回線16を介してサーバ17に記憶されている所定の携帯電話18と定期的に交信して、携帯電話18の情報(携帯電話データ)を把握し、その携帯電話データを専用サーバ53に送信している。そして、専用サーバ53は、その受信した携帯電話データを定期的に更新して格納し、同専用サーバ53が備えられた無線基地局52の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18と交信可能にされている。そのため、各無線基地局52は、地震が発生していない状態では、相互に直接無線通信しない構成とされている。
【0066】
そして、各無線基地局52の地震情報通信部14は、地震観測部12がP波を観測し、判定部13が地震発生情報を送出すると判定した場合には、他の無線基地局52の地震情報通信部14と直接無線通信する。
【0067】
すなわち、判定部13にて特定された地震発生情報を送出する範囲(送出範囲データ)及び地震発生情報は、まず専用サーバ53に伝達される。そして、専用サーバ53は、前記送出範囲データに基づいて、予め記憶されている無線基地局52のうち、地震発生情報を送信する無線基地局52を特定する。そして、観測無線基地局52aは、専用サーバ53によって特定された各無線基地局52を未観測無線基地局52bとして、地震発生情報を地震情報通信部14を介して、未観測無線基地局52bの地震情報通信部14に直接送信する。このときには、管理エリア内の携帯電話18と無線通信する場合に比して通信の出力レベルを上げて他の無線基地局52の地震情報通信部14と無線通信する。
【0068】
また、このとき、観測無線基地局52aの無線通信可能領域(管理エリア)内に位置しない未観測無線基地局52bに対しては、無線通信可能な未観測無線基地局52bを経由して順次送信する。地震発生情報を受信した未観測無線基地局52bは、同基地局52bに備えられた専用サーバ53から、無線通信可能領域内に位置する各携帯電話18のユーザ情報を特定し、各携帯電話18に対して地震発生情報を送信する。
【0069】
また、本実施形態における無線基地局52も第1送信禁止手段及び第2送信禁止手段としての機能を備えているため、地震発生情報の無線通信は効率よく行われるようになっている。
【0070】
次に、本実施形態における地震警報システム51の動作を、図6に示すフローチャートに基づき、第1実施形態との重複説明を省略して説明する。
まず、第1実施形態のS1に相当するS11では、地震観測部12は常時P波を監視している。またこのとき、地震情報通信部14は、公衆回線16を介してサーバ17に記憶されている所定の携帯電話18の位置情報等(携帯電話データ)を定期的に受信し、同携帯電話データを専用サーバ53に送信している。専用サーバ53は受信した携帯電話データを更新して格納している。そして、地震観測部12は、P波を観測するとその観測結果を判定部13に送信し、第1実施形態のS2に相当するS12に移行する。
【0071】
S12では、判定部13が、振幅値Xと閾値Aとの比較から地震発生情報を公衆回線16に送出するか否かを判定する。そして、地震発生情報を送出すると判定されると、S13に移行する。一方、地震発生情報を送出しないと判定されると、S11に戻る。
【0072】
S13では、判定部13は、地震発生情報を送出する範囲(送出範囲データ)を特定した後に、そのデータを専用サーバ53に伝達する。
S14では、まず専用サーバ53が、前記送出範囲データに基づいて、地震情報通信部14から地震発生情報を送信する未観測無線基地局52bを特定する。そして、無線基地局52は、専用サーバ53により特定した各未観測無線基地局52bに対して地震発生情報を直接送信する。ここで、地震発生情報を送信する観測無線基地局52aの送受信可能領域に位置しない未観測無線基地局52bに対しては、他の未観測無線基地局52bを中継して送信する。
【0073】
S15では、判定部13は、S14において、地震情報通信部14により送出範囲データ及び地震発生情報が他の未観測無線基地局52bに対して送信されたのに基づいて、サーバ発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。その結果、判定部13は、地震情報通信部14が他の無線基地局15から地震発生情報を受信した場合において、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納したサーバ発信履歴データの有無に応じて受信した地震情報を発信するか否かを判定する際に、受信した地震情報を発信しないと判定するようになる。このようにS15では、第1送信禁止手段の機能により、観測無線基地局52aが自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を発信しないようにする。
【0074】
S16では、地震発生情報を受信した各未観測無線基地局52bが、それぞれ有する専用サーバ53により、各未観測無線基地局52bの無線通信可能領域に位置する携帯電話18と、同携帯電話18の電話番号等のユーザ情報を特定する。そして、各専用サーバ53は、前記携帯電話18の呼び出しを行って、接続し、地震情報を送信する。
【0075】
またS17では、一度、地震発生情報を受信するとともに携帯電話18に同地震発生情報を送信した無線基地局15が、再び地震発生情報に関する無線信号を送信しないように、主要動(S波)の到達前に、携帯電話発信履歴データを判定部13のマイコンに付属した記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する。その結果、第2送信禁止手段の機能により、未観測無線基地局52bが自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を発信しないようにする。
【0076】
S18では、第1実施形態のS8と同様に地震発生情報を受信した携帯電話18が、主要動(S波)の到達前に、通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でる。
【0077】
従って、本実施形態によれば、前記第1の実施形態における(1)〜(4)、(6)〜(9)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。(10)第2実施形態では、無線基地局15が観測無線基地局15aとして送出範囲データ及び地震発生情報を専用サーバ53に送信した場合には、サーバ発信履歴データを記憶手段(RAM又はEEPROM)に格納する構成とした。それとともに、前記記憶手段(RAM又はEEPROM)にサーバ発信履歴データが格納されている場合には、無線基地局15は携帯電話18に地震発生情報を送信しない構成とした。
【0078】
従って、観測無線基地局15aが、自己の無線通信可能領域(管理エリア)内に位置する携帯電話18に対して地震発生情報を送信するのを防ぐことができる。その結果、地震警報システム11における無線回線の効率的な利用を図ることができる。
【0079】
さらにその結果、無線基地局15が、既に主要動(S波)が到来していると考えられる携帯電話18に対して、地震発生情報を送信してしまうのを防止できる。
【0080】
(11)第2実施形態では、無線基地局52内に、サーバ17とは別に、無線基地局52の無線通信可能領域内に位置する携帯電話18の位置情報及びユーザ情報と、各無線基地局52の位置情報とを記憶したサーバ手段としての専用サーバ53を備えた。
【0081】
従って、各無線基地局52は、自ら備える専用サーバ53に基づいて、相互に直接無線通信を行うことができる。その結果、地震発生時の無線基地局52間の無線通信に、公衆回線16及びサーバ17を介する必要がないため、携帯電話18のユーザに対してさらに迅速に地震発生情報を伝達することができる。
【0082】
なお、上記各実施形態は以下のような別例に変更して具体化してもよい。
○上記各実施形態では、判定部13を第1送信禁止手段としたが、第1送信禁止手段は省略してもよい。
【0083】
○上記各実施形態では、判定部13を第2送信禁止手段としたが、第2送信禁止手段は省略してもよい。
○上記各実施形態では、判定部13は、地震観測部12の観測結果に基づいて、地震発生情報を送出する範囲を判定したが、当該範囲を判定しなくてもよい。この場合には、全ての無線基地局52に地震発生情報が送出される。
【0084】
また、地震発生情報を送出する範囲は、判定部13により地震観測部12の観測結果に基づいて判定されるものでなく、例えば地震の大きさにかかわらず、予め定められた所定の範囲であってもよい。このようにすれば、判定部13が登録テーブル19を参照する時間を省略できる。また、全ての無線基地局52に地震発生情報を送出してしまうことを防止できる。
【0085】
○第2実施形態では、専用サーバ53を全ての無線基地局52に備えたが、全ての無線基地局52に備えなくてもよい。例えば、専用サーバ53を備える無線基地局52が、専用サーバ53を備えない無線基地局52の専用サーバ53としても機能するようにすれば、前記効果(11)と同様の効果を得ることができる。それとともに、専用サーバ53の設置数を少なくすることができ、地震警報システム11の低コスト化を図ることができる。
【0086】
○第1実施形態では、判定部13を各無線基地局52に備えたが、サーバ17に備えてもよい。また、サーバ17でなくとも、例えば公衆回線16に含まれる交換局等に備えてもよい。このようにしても、判定部13は、地震警報システム11における無線通信の経路上に備えられているため、携帯電話18のユーザに対する地震到来の情報の伝達において、第1実施形態の地震警報システム11と同程度の迅速性を確保できる。さらに、この場合には判定部13の配置数が減少するため、地震警報システム11の低コスト化を図ることができる。
【0087】
○上記各実施形態では、地震観測部12及び判定部13を全ての無線基地局15,52に備えたが、所定数の無線基地局15,52にのみ備えてもよい。この場合には、地震観測部12及び判定部13の配置数が減少するため、地震警報システム11,51の低コスト化を図ることができる。
【0088】
○上記各実施形態の地震警報システム11,51は、携帯電話18に対して地震発生情報のみを伝達したが、データを特別に解析、分析等する必要がないような簡単な情報(例えば、P波の観測時間、P波の観測地点)であれば、地震発生情報とともに伝達してもよい。特に、上記各実施形態では、略2kmごとに設置された各無線基地局52に地震観測部12を備えているため、P波の観測地点を震源地とみなして送信することもできる。
【0089】
○上記各実施形態では、携帯無線端末として携帯電話18に具体化したが、他に例えばポケットベル、PHS等に具体化してもよい。
○上記各実施形態では、未観測無線基地局15bから地震発生情報を受信した携帯電話18が、所定の動作として通常は奏でることのない緊急時用の着信音を奏でるようにしたが、他の動作、例えば通常の着信音や、振動の発生、ライトの点灯、携帯画面に緊急表示、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0090】
また、所定の動作は、マナーモードや、サイレントモード等にかかわらずに行われるようにしてもよい。このようにすれば、携帯電話18のユーザに対して、さらに確実に地震発生情報を伝達できる。
【0091】
○上記各実施形態では、P波を観測したがS波でもよい。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、携帯無線端末のユーザに対して、迅速に地震到来の情報を伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地震警報システムの実施形態を示す概略構成図。
【図2】図1の地震警報システムを示す概略構成図。
【図3】図1の地震警報システムに用いられる登録テーブルを示す表図。
【図4】図1の地震警報システムの警報処理のフローチャート。
【図5】本発明の地震警報システムの第2の実施形態を示す概略構成図。
【図6】図5の地震警報システムの警報処理のフローチャート。
【図7】従来の地震警報システムを示す概略構成図。
【符号の説明】
11,51…地震警報システム、12…地震観測部、13…判定部、14…通信部としての地震情報通信部、15,52…無線基地局、15a,52a…観測無線基地局、15b,52b…未観測無線基地局、17…サーバ手段としてのサーバ、18…携帯無線端末としての携帯電話、53…サーバ手段としての専用サーバ。
Claims (6)
- 地震の揺れを観測する地震観測部と、 前記地震観測部の観測結果に基づいて地震発生情報を送出するか否かを判定する判定部と、
前記地震発生情報を無線信号として通信する通信部を備えた無線基地局と、
前記地震発生情報を前記無線基地局から受信するとともに、前記地震発生情報を受信したときには所定の動作を実行する携帯無線端末とを備えた地震警報システムであって、
前記地震観測部は、複数の前記無線基地局にそれぞれ備えられ、
複数の前記無線基地局のうち、地震を観測した前記地震観測部を備える観測無線基地局は、その他の未観測無線基地局に対し、前記携帯無線端末に関する位置情報及びユーザ情報と複数の無線基地局の位置情報とを管理するサーバ手段を介して前記地震発生情報を送信し、
前記地震発生情報を受信した前記未観測無線基地局は、前記携帯無線端末に対し、前記地震発生情報を送信することを特徴とする地震警報システム。 - 前記判定部は、複数の前記無線基地局又は前記サーバ手段に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の地震警報システム。
- 前記サーバ手段は、複数の前記無線基地局に備えられ、複数の前記無線基地局は、他の無線基地局に直接無線通信を行う構成とされたことを特徴とする請求項2に記載の地震警報システム。
- 前記判定部は、前記地震観測部の観測結果に基づいて地震発生情報を送出する範囲をも判定することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の地震警報システム。
- 前記複数の無線基地局は、前記地震発生情報を前記サーバ手段に送信した場合には、前記地震発生情報を前記携帯無線端末に送信しない第1送信禁止手段を備えていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の地震警報システム。
- 前記複数の無線基地局は、前記地震発生情報を前記携帯無線端末に送信した場合には、該携帯無線端末に再送信しない第2送信禁止手段を備えていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の地震警報システム。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050615 |
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