JP2004183927A - スポット空調ダクトシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】多数の分岐ダクトの送風量のバランスをとることができ、人がいないときに送風を停止し、ライン変更が容易なスポット空調ダクトシステムを提供する。
【解決手段】ループダクト13と、そのループダクトに回動自在かつ着脱自在に取り付けた分岐ダクト20と、分岐ダクトに連結したターミナルボックス14と、そのターミナルボックスから分岐されるスポットダクト15とからなるスポット空調システム10。分岐ダクト20の端部は斜めに切断した形態を備えている。スポットダクト15の先端側にはフレキシブルダクト40が設けられ、途中にモータ駆動のダンパ41が収容されている。送風口42aには人を検出するセンサ44が設けられ、作業者43を検出したときにダンパ41を開く制御装置を備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】ループダクト13と、そのループダクトに回動自在かつ着脱自在に取り付けた分岐ダクト20と、分岐ダクトに連結したターミナルボックス14と、そのターミナルボックスから分岐されるスポットダクト15とからなるスポット空調システム10。分岐ダクト20の端部は斜めに切断した形態を備えている。スポットダクト15の先端側にはフレキシブルダクト40が設けられ、途中にモータ駆動のダンパ41が収容されている。送風口42aには人を検出するセンサ44が設けられ、作業者43を検出したときにダンパ41を開く制御装置を備えている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスポット空調ダクトシステムに関する。さらに詳しくは、部屋全体でなく、人がいる場所に集中して冷風などを吹き出すスポット空調に用いるダクトシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開昭64−19245号公報
【特許文献2】特開平7−151370号公報
特許文献1には、図8に示すような、先端に向かって階段状に断面積が減少するダクト101を備え、各段ごとにスポット空調用の吹き出し具102を設けたスポット空調装置100が開示されている。このスポット空調装置100では、先端に向かってダクト101の断面積が次第に減ずるので、同じ形態の吹き出し具102を用いる場合でも、各吹き出し具102から吹き出す風量がほぼ均一化される利点がある。
【0003】
前記吹き出し具102は、図9に示すように、ダクト101に対して軸103廻りに往復回動自在に設けた吹き出し口(筒)104と、その吹き出し口104を往復駆動するためのモータMおよびリンク機構105を備えている。さらにこのものは、吹き出し口104の先端に対象(人)の有無を検出するセンサ106を有し、そのセンサが対象を検出するまで吹き出し口を往復回動させると共に、対象を検出したときに回動を停止するように制御する制御手段107を備えている。
【0004】
さらにこの吹き出し具102は、1回の往復中に対象を検出しないとき、吹き出し口104を閉じる規制板108がある格納位置まで回動させるようにしている。それにより人がいる位置をいわばサーチしながら集中的な送風を行うと共に、人がいない場所への無駄な送風をなくすようにしている。
【0005】
他方、特許文献2には、一定の領域に超音波を発信し、人に当たって反射してくる超音波を一対の超音波センサで検出し、常時人がいる方向にエアコンの送風口を向けて、いわば人を追尾しながら送風することができるスポット式エアコンが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図8の階段状に断面積を減少していくダクト101は、各吹き出し口からの送風のバランスをとることができるが、製造が煩雑である。また、図9の吹き出し具102は、人がいる位置をサーチしながら効率的に送風し、それにより省エネルギ効果を発揮することができる半面、機構が複雑で、製造コストが高い。
【0007】
他方、特許文献2の追尾型のスポット式エアコンは、ダクト式のスポット空調に適用することも可能と思われるが、機構や制御アルゴリズムが複雑で、メンテナンスも難しい。
【0008】
本発明は、各吹き出し口からの送風量のバランスをとることができ、しかも構成が簡単なスポット空調ダクトシステムを提供することを課題としている。さらに本発明は、人がいないスポットへの無駄な送風を避けることにより省エネルギ効果を奏し、しかも構成が簡単で、製造およびメンテナンスが容易なスポット空調ダクトシステムを提供することを第2の技術課題としている。
【0009】
また前記従来のスポット空調システムは、ラインの変更を前提としていないので、送風すべきスポット位置の変更や追加には大がかりな工事が必要である。他方、特許文献2のようにスタンドアロンタイプのエアコンは、天井ダクトなどを要しないので位置変更や追加が容易であるが、スポットごとに機器を設置する必要がある。本発明は、天井ダクトなどを用いる集中空調−スポット送風タイプであるにもかかわらず、ライン変更が比較的容易なスポット空調ダクトシステムを提供することを第3の課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のスポット空調ダクトシステム(請求項1)は、メインダクトと、そのメインダクトから分岐する分岐ダクトと、メインダクト内に分岐ダクトの軸心廻りの角度調節可能に設けられ、角度に応じて分岐ダクト内への風の取り込み量が調節される風量調節板とを備えていることを特徴としている。このようなスポット空調ダクトシステム(以下、単にシステムという)においては、前記メインダクトがループダクトであるものが好ましい(請求項2)。さらに前記風量調節板が分岐ダクトに一体に設けられており、その分岐ダクトがメインダクトに対して軸心廻りの角度調節可能に設けられているものが好ましい(請求項3)。さらに前記風量調節板が、分岐ダクトの基端をメインダクト内に延長し、かつ、斜めに切断した形態を備えているものが好ましい(請求項4)。
【0011】
本発明のシステムの第2の態様(請求項5)は、メインダクトと、そのメインダクトから送風されるスポットダクトと、そのスポットダクト内の開閉を操作するダンパと、前記スポットダクトの送風口の中心近辺に設けられ、スポットダクトから出ていく風の気流角に近い検出範囲を備えている人検出用のセンサと、そのセンサが人を検出したときにダンパを開き、検出しないときに閉じる制御装置とを備えていることを特徴としている。このシステムにおいては、前記スポットダクトの途中に、スポットダクトの送風口の向きを手動で変更するためのフレキシブルダクトが設けられているものが好ましい(請求項6)。
【0012】
本発明のシステムの第3の態様(請求項7)は、メインダクトと、そのメインダクトから送風されるスポットダクトと、そのスポットダクト内に配置され、スポットダクト内を流れる風によって発電する風力発電機と、その風力発電機が発電する電力によって作動する電気要素とを備えていることを特徴としている。このようなシステムにおいては、前記電気要素がスポットダクト内を開閉するダンパであり、風力発電機が発電した電力を蓄えてダンパに供給するバッテリと、そのバッテリの電気の残量が少なくなったときにダンパを強制的に開く制御装置をさらに備えているものが好ましい(請求項8)。前記スポットダクトは、前記メインダクトに連結されるターミナルボックスに複数個連結するのが好ましい(請求項9)。その場合は、前記分岐ダクトがメインダクトに対して取り外し可能に設けられているものが好ましい(請求項10)。
【0013】
【作用および発明の効果】
本発明のシステム(請求項1)では、メインダクト内を一方向に流れる空気がそれぞれの分岐ダクトに分岐され、その先端開口からスポット空調位置に向かって放出される。そのとき、メインダクト内を流れる空気が風量調節板に当たり、分岐ダクトの方向に方向転換し、分岐ダクト内に取り込まれる。風量調節板は、分岐ダクトの軸心廻りの角度が調節可能であるので、その角度を調節することにより、分岐ダクト内に取り込む風を調節することができる。なお、この調節は、スポット吹き出し口の配置から定める設計風量に基づいてダクトの設置工事の時に行なうこともできるが、設置工事の後、送風テストなどを通じて調節するのが好ましい。
【0014】
前記メインダクトがループダクトである場合(請求項2)は、ループの特定の部位の分岐ダクト群から多く送風するなど、送風位置が片寄った場合でも、比較的均一に風量配分をすることができる。そして前述のように、風量調節板の角度が調節自在であるので、風量配分をさらに微調整することができる。また、使用者が自由に風量を調節した結果、送風位置が片寄る場合は、逆方向からエアが供給されるので、送風量が大幅に不均一になることが避けられる。
【0015】
前記風量調節板は、分岐ダクトと別個に設けることもできるが、分岐ダクトに一体に設けられているほうが好ましい(請求項3)。その場合は分岐ダクトのうち、メインダクトから出ている部分を操作するだけで角度調節が可能である。そのため、取り扱いが容易である。とくに分岐ダクトがメインダクトに対して軸心廻りの角度調節可能に設けられている場合(請求項3)は、分岐ダクトをメインダクトに取り付けた状態で、締結を緩めるなどして、分岐ダクトを回動させるだけで角度調節ができる。さらに風量調節板が、分岐ダクトの基端をメインダクト内に延長し、かつ、斜めに切断した形態を備えている場合(請求項4)は、微妙な風量調節が容易で、しかも分岐ダクトおよび風量調節板の製造が容易である。
【0016】
本発明のシステムの第2の態様(請求項5)は、センサの検出範囲に人がいないときは、制御装置がダンパを閉じて送風を停止する。他方、検出範囲内に人の体の一部が入るとダンパが開き、送風する。そのため無駄な送風が抑制され、効率的に空調エネルギが活用される。さらにセンサはスポットダクトから出ていく風の気流角に近い検出範囲を備えているので、風がこない範囲に人がいても検出せず、無駄な送風が抑制される。ただし気流角よりいくらか広い検出範囲のものを採用してもよく、その場合は気流角の中に人が入らなくても送風が始まる。そしてその風を感じた人は、気流角の中に入って冷気などに当たることができる。
【0017】
このシステムの第2の態様において、前記スポットダクトの途中にスポットダクトの送風口の向きを手動で変更するためのフレキシブルダクトが設けられている場合(請求項6)は、使用者が風の向き、すなわち気流角の中心の向きを容易に変えることができる。そしてその変更と同時にセンサの検出範囲の向きも変わる。その後は前述の通り、センサが人を検出したときのみ送風が行われる。このものは従来の対象物サーチ型のスポット空調装置や対人追尾型のエアコンに比して、送風の向きを自動的に変更する機構を備えていないので、機構が簡単であり、制御アルゴリズムも簡易である。しかしフレキシブルダクトにより使用者が自由に送風方向を変えることができる。
【0018】
さらにフレキシブルダクトの長さが充分に長い場合は、送風口を使用者の体のすぐ近くに、さらに身体の特定の部位の近くに持ってくることもでき、また、体から遠くに離して配置することもできる。たとえば使用者の移動範囲が広い場合は遠くに離し、あまり移動しない場合は近くに配置するといった使用方法も可能である。したがって使用者にとって使用フィーリングないし操作フィーリングがよい。また、構成が簡単で安価に製造することができるので、メインダクトの一個所から多数のスポットダクトを分岐させることができる。したがってメインダクトによる集中空調であるにもかかわらず、個人用のエアコンと同じ感覚で使用することができる。
【0019】
本発明のシステムの第3の態様(請求項7)は、スポットダクト内に設けた風力発電機で発電し、その電力でモータダンパやセンサあるいは制御装置などの電気要素を作動させることができる。したがって調節機構に電源線を配線する必要がない。そのため、ライン変更などによりスポットダクトの位置を変えたり追加したりする場合でも、容易に対応することができる。
【0020】
前記電気要素がスポットダクト内を開閉するダンパであり、風力発電機が発電した電力を蓄えてダンパに供給するバッテリと、そのバッテリの電気の残量が少なくなったときにダンパを強制的に開く制御装置をさらに備えているシステム(請求項8)では、ダンパが閉じて発電機が発電していない状態でも、バッテリから給電を受けて作動することができる。そしてバッテリの残量が少なくなるとダンパが強制的に開かれるので、風力発電機が作動してバッテリに充填することができる。そのためスポットダクトの独立性が一層高くなる。
【0021】
前記スポットダクトが、メインダクトに連結されるターミナルボックスに対して複数個連結されている場合(請求項9)は、メインダクトからの動圧を落とし、スポットダクトの取り付け位置に関わらず、均一に分配することができる。また、複数の作業者がいる場所で、スポットダクトごとに作業者のいる場所のみに送風することができ、エネルギを節約することができる。さらにスポットダクトごとに送風の開始・停止をすればよいので、メインダクトに与える外乱を押さえる効果がある。そのような複数のスポットダクトを備えたターミナルボックスをメインダクトに対して取り外し可能に取り付ける場合(請求項10)は、複数のスポットダクトを一つのユニットとして移動することができるので、ライン変更に対して一層フレキシブルに対応することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明のシステムの実施の形態を説明する。図1は本発明のシステムの一実施形態を示す送風ライン構成図、図2はそのシステムの要部斜視図、図3aは本発明に関わる分岐ダクトの一実施形態を示す要部斜視図、図3bはその分岐ダクトを用いたシステムの要部断面図、図3cは本発明に関わる分岐ダクトまわりの他の実施形態を示す要部断面平面図、図4は本発明のシステムの他の実施形態を示す要部断面図、図5aおよび図5bはそれぞれ本発明に関わる分岐ダクトの他の実施形態を示す要部斜視図、図6は本発明のシステムのさらに他の実施形態を示す送風ライン図、図7は本発明のシステムのさらに他の実施形態を示す一部断面側面図である。
【0023】
はじめに図1を参照してシステムの全体を説明する。図1のシステム10は、空気調和機11と、その送風口に連結ダクト12を介して連結されるループダクト(メインダクト)13と、そのループダクトの途中から分岐される複数個のターミナルボックス14と、それぞれのターミナルボックス14からさらに分岐されるスポットダクト15とを備えている。空気調和機11は、フィルタ16、熱交換コイル17および送風ファン18などを備えた従来公知のものである。ループダクト13は、断面積がほぼ一定のダクトを無端状に連結した公知のものであり、圧力分布が比較的均一になること、およびそのために通常の単一ダクトに比して小径に構成することができる利点がある。このシステム10では、空気調和機11からの送風量の合計値をループダクト13の内圧で検出し、空気調和機11の送風ファン18をインバータ(invF)で回転数制御している。それにより空気調和機11の運転量を少なくして省エネルギ化に貢献しうる。なお図1ではループダクトを断面矩形状にしているが、断面円形であってもよい。
【0024】
前記ターミナルボックス14は、図2に示すような、分岐ダクト20を介してループダクト13に連結される箱状のダクトである。このターミナルボックス14は、複数のスポットダクト15をまとめてループダクト13に連結する役割と、スポットダクト15のダンパ開閉時の圧力変動を緩衝して騒音の発生を抑制する役割を果たすものである。
【0025】
上記システム10の特徴は、図2に示すように、分岐ダクト20の基端側の延長部21がループダクト13内に貫通して挿入され、ループダクト13に対して自軸廻りに回動自在に支持されていること、および延長部の端部が斜めに切断された形状(図3a参照)を有する点である。回動自在な構成とするため、分岐ダクト20は断面円形であり、図3bに示すように、延長部21の近辺の周囲には、ループダクト13の壁面22に形成した開口23の周囲と当接する環状突起ないしフランジ24が設けられ、そのフランジ24に形成した円弧状の長穴に通したネジ24aなどでループダクト13に対して着脱自在に取り付けている。図3cの右側に示すように環状ないし半割の押さえ板24bで挟み込むように取り付けても同様である。
【0026】
それによりネジ24aを緩めると分岐ダクト20を自軸廻りに回転させることができ、所定の角度でネジ24aを締めることによりその角度を維持させることができる。他方、図3cの左側に示すように、ターミナルボックス14と分岐ダクト20の連結部も、分岐ダクト20の端部に設けたフランジ26をネジ26aなどでターミナルボックス14に対して取り外し自在、かつ角度調節可能に取り付けている。それにより分岐ダクト20をループダクト13に対して回転させて取り付ける場合に、ターミナルボックス14を水平の状態にしたままで取り付けることができる。
【0027】
図3aに示すように、円筒状の分岐ダクト20の端部を斜めに切断すると楕円形の開口25が形成される。この分岐ダクト20の基部を、たとえば図3bのように空気が矢印P方向に流れているループダクト13内に挿入し、開口25が上流側を向くように取り付けると、流れPが内部に突出している舟形の延長部21の内面でせき止められ、分岐ダクト20内に導かれる。そのため、単に壁面22に面一で開口している分岐ダクトに比して、分岐ダクト20内に導かれる風量が増加する。
【0028】
逆に想像線20aで示すように楕円形の開口25を下流側に向けて設置すると、流れPが延長部21の背面で遮られ、分岐ダクト20内に入りにくくなる。そのため分岐ダクト20内に導かれる風量が減少する。また、想像線20bで示すように、楕円形の開口25を側壁に向けて配置すると、分岐ダクト20内に導かれる風量は上記のほぼ中間程度となる。このように、分岐ダクト20内へ導かれる風量は、分岐ダクト20の角度に応じて調節することができる。そして分岐ダクト20が連続的に回動することができ、かつ、どの位置でも固定することができる場合は、分岐ダクト20に導入する風量を連続的に調節することができる。なお、図3a、図3bの実施形態では、舟形の延長部21は請求項1における「風量調節板」である。上記の流量調節作用の説明では、理解しやすいように分岐ダクト20を大きく回転させる場合を示しているが、実際にはループダクト13による風量の均一化作用により、分岐ダクト20は微調整程度で足りる。
【0029】
前述の実施形態では、風量調節板が分岐ダクト20と一体に設けられ、分岐ダクト20をループダクト13などのメインダクトに対して回動させる構成としているが、図4に示すように、筒状の風量調節部材27を分岐ダクト20に対して回動自在に設け、風量調節部材27のみを分岐ダクト20の廻りに回動させて角度調節をするようにしてもよい。このものは分岐ダクト20自体は回動しないので、風量調節が容易である。なお、図4の符号27aは、風量調節部材27を回動させるためのレバーであり、27bはそのレバー27aを通すべく分岐ダクト20に形成したスリットである。
【0030】
図5aの分岐ダクト28は、端部の片側を矩形状に切り欠いた形態を有する。すなわち風量調節板を構成する延長部21は半円筒状の板である。さらに図5bの分岐ダクト29は、断面正方形の角筒状を呈し、基端部が蓋30で塞がれると共に、側面に開口31が形成されている。このものは開口31に対向する背面32、側面33および蓋30が請求項1にいう「風量調節板」を構成している。なお、請求項2における「角度調節可能」とは、上記のように回動自在の分岐ダクト20のほか、図5bのように、90度ずつ角度を変えることができる角筒状の分岐ダクト29など、有段階で角度を変えられるものを含む。さらに取付状態を維持したまま簡単に角度調節することができるもののほか、図5bのように、分岐ダクト29をメインダクトから抜き出した後、角度を変えて再度挿入するものをも含む。
【0031】
図6のスポット空調システム34は、単一ダクト35に前記分岐ダクト20を取り付けた場合を示している。この場合も図1と同様に、分岐ダクト20にターミナルボックス14を介してスポットダクト15を取り付けることもできる。このような単一ダクト35に多数の分岐ダクト20を設ける場合は、通常は空気調和機11から離れるに従って圧力が減少する。そのため、たとえば空気調和機11に近い分岐ダクト20では、図3aの想像線20aのように分岐ダクト20に空気を取り込みにくい状態とする。他方、空気調和機11から遠い分岐ダクト20では、図3aの実線のように、分岐ダクト20内に風を取り込みやすい状態に調節する。
【0032】
なお、図6の単一ダクト35のように、空気の流れが一定方向で圧力減少が距離にほぼ比例する場合は、上記の風量調節板を備えた分岐ダクト20による風量調節はとくに有効である。これに対し、図1のようにループダクト13を用いているシステム10では、減圧した部位に両方から空気が流れるので、元々圧力分布がほぼ均一であり、風量調節板による圧力の均一化の作用はそれほど高くない。しかしループダクト13と風量調整板の相乗効果で一層圧力分布が均一になる。
【0033】
つぎに図2に戻ってスポットダクト15の先端側の構成を説明する。このスポットダクト15では、先端近辺にフレキシブルダクト40が設けられている。そしてスポットダクト15の途中に、モータMで開閉駆動するダンパ41が設けられている。またフレキシブルダクト40の先端に設けられる送風ノズル42の送風口42aの中心には、工場の作業者43などの人を検出するセンサ44が設けられている。センサ44には、たとえば人が出す赤外線を検出する赤外線センサが好適に用いられる。ただし他のセンサであってもよい。赤外線センサは、人が遠方に離れると検出しない。そのため作業者が遠方に離れているときに送風して周囲の暖かい空気を巻き込みながら送風する問題を防止しうる。センサ44は、送風角θ1とほぼ同じ大きさ、あるいはそれよりいくらか大きい頂角θ2を備えた円錐状の検出範囲Sを有するものが好ましい。
【0034】
前記センサ44の出力信号は信号線46によってモータMの制御部47に連結されている。制御部47には、センサ44が作業者43を検出していないときは、ダンパ41が閉じる方向にモータMを回転させ、閉じたときにモータMを停止させると共に、作業者43を検出したときはダンパ41を開く方向にモータMを回転させ、開いたときにモータMを停止させる制御回路が設けられている。
【0035】
上記のように構成されるシステム10では、センサ44が送風範囲内に作業者43を検出しないときは制御部47からダンパ41を閉じる信号が出され、モータMが所定の方向に回転し、ダンパ41を閉じる。そしてセンサ44が作業者43を検出したときのみダンパ41を開いて送風する。そのため無駄な送風を抑制することができる。また、前記センサ44は、ループダクト13から送られてくるきれいな空気、すなわち図1の空気調和機11のフィルタ16で濾過された空気の中に位置する。そのため、工場など、オイルミスとなどで汚れた場所で使用しても、センサ44が汚れにくく、清掃頻度を少なくすることができる。
【0036】
前記フレキシブルダクト40は、短い合成樹脂パイプを回動自在に連結した公知のものを使用することができる。このようなフレキシブルダクト40は、手動で湾曲形状を変更することができ、しかも変更後の形状が維持される。このようなフレキシブルダクト40を採用する場合は、何らかの理由で作業者43がいるべき位置が変更されたとき、フレキシブルダクト40を湾曲したり延ばしたりして、先端の送風口42aをその人が作業する範囲の中心位置に向けておく。それによりセンサ44の円錐状の検出範囲Sの中心位置が変わる。そのため、人がその範囲内で作業しているときは送風口42aから冷気などが送風され、作業者43が持ち場を離れたときは送風が停止される。このようにこのシステムでは、作業者43の位置が頻繁に変更になる場合でも柔軟に対応することができる。送風ノズル42に取手、とくに長い取手を設ける場合は、そのような位置合わせが容易になるので好ましい。
【0037】
また、フレキシブルダクト40を充分に長くしたり、スポットダクト15をテレスコピック構造にしてもよく、その場合は送風ノズル42の高さを比較的自由に設定することができる。そのため、作業者43の作業範囲が広い場合は送風ノズル42を高くして、センサ44の検出範囲および送風範囲が広くし、作業者43の広い活動範囲に対応することができる。逆に作業者があまり動かない場合は、送風ノズル42を低くして作業者43に近い位置に設定する。それにより強い冷気などを作業者43に送ることができる。
【0038】
図7に示すスポットダクト50は、図2のスポットダクト15に加えて、内部に風力発電機51を備えていることを特徴としている。さらにモータMの制御部47には、その風力発電機51が発電した電力を蓄えておき、ダンパ41のモータMやセンサ44にの電源を供給するバッテリが設けられている。さらに制御部には、そのバッテリの電気の残量を検出し、残量が少なくなったときにセンサ44の信号にかかわらずダンパ41を強制的に開く方向にモータMを作動させる制御回路が設けられている。なお、風力発電機51は図1のターミナルボックス14や分岐ダクト20に設けてもよい。
【0039】
前記風力発電機51は、スポットダクト50の内部を通る風によって回転させられるファン53と、そのファンの回転で発電する発電機54とを備えた公知のものを使用しうる。このスポットダクト50は、メインダクトから送風される空気で風力発電機51が発電し、得られた電力がバッテリに蓄積される。そしてダンパ41やセンサ44はバッテリから給電されて作動する。それにより作業者が検出範囲に入るとダンパ41が開いて送風し、作業者が検出範囲から外れると送風が止まるという前述の作用が奏されると共に、送風時に風力発電機51のファン53が回転して発電機が発電し、バッテリが充電される。
【0040】
作業者が検出範囲に入らず、風力発電機51が働かない状態が長く続くと、バッテリが自然に放電して残容量が少なくなる。その場合は制御回路により、作業者がいないにも関わらず、ダンパ41を開く操作が行われる。それによりバッテリが充電される。
【0041】
このように、図7のスポットダクト50は、メインダクトから送られる風力エネルギを動力源としつつも、自分で消費する電力は自分でまかなうという、いわば自己完結型ないし独立型の構成としている。そのため電源線を引く必要がなく、スポットダクト50をターミナルボックスから取り外して他のターミナルボックスに取り付けたり、ターミナルボックスごとメインダクトの他の部分に移設したりするなど、ダクトラインの変更が容易である。そのため、工場の生産ラインの変更などに容易に対応することができる。
【0042】
なお、風力発電機51に代えて、容量が大きいバッテリを用いたり、燃料電池を用いてもある程度同様の効果が得られるが、バッテリの交換や燃料の供給など、エネルギ補給のためのメンテナンスが必要である。これに比して風力発電機51を採用する場合は、メインダクトから常時供給される風力エネルギを用いるため、エネルギ供給のためのメンテナンスが不要であるという利点がある。
【0043】
図7の装置において、作業者が検出位置から離れることがあまりない場合は、バッテリの残量を検出して自動的にダンパ41を開く制御回路を省略することもできる。その場合は手動でダンパ41を開く構成としてもよい。なお、人がいないときにダンパ41を閉じてしまわず、いくらか開いておく場合は、常時発電が行われるので、バッテリを省略することもできる。さらに始動時には手動でダンパ41を開き、人がいないときに単に自動的にダンパ41を閉じる構成とすることもできる。その場合は再始動のたびに手動でダンパ41を開く必要があるが、バッテリを省略することができる。
【0044】
前記実施形態では、センサ44は単に人の有無を検出するものであるが、人が多いか少ないかを検出することができるセンサを用い、そのセンサの出力をダンパ41の開度にフィードバックさせるようにしてもよい。それにより人が多いときは送風量が増加し、人が少ないときは送風量を減ずるように制御することができる。また、周囲の温度を検出するセンサをさらに追加し、温度によってダンパ41の開度を調節するようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムの一実施形態を示す送風ライン構成図である。
【図2】そのシステムの要部斜視図である。
【図3】図3aは本発明に関わる分岐ダクトの一実施形態を示す要部斜視図であり、図3bはその分岐ダクトを用いたシステムの要部断面図、図3cは本発明に関わる分岐ダクトまわりの他の実施形態を示す要部断面平面図である。
【図4】本発明のシステムの他の実施形態を示す要部断面図である。
【図5】図5aおよび図5bはそれぞれ本発明に関わる分岐ダクトの他の実施形態を示す要部斜視図である。
【図6】本発明のシステムのさらに他の実施形態を示す送風ライン図である。
【図7】本発明のシステムのさらに他の実施形態を示す一部断面側面図である。
【図8】従来のスポット空調装置の一例を示す全体概略図である。
【図9】そのスポット空調装置の吹き出し口を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10 スポット空調システム
11 空気調和機
12 連結ダクト
13 ループダクト
14 ターミナルボックス
15 スポットダクト
16 フィルタ
17 熱交換コイル
18 送風ファン
20 分岐ダクト
21 延長部
22 壁面
23 開口
24 フランジ
25 開口
P 流れ
26 フランジ
26a ネジ
27 風量調節部材
27a レバー
27b スリット
28、29 分岐ダクト
30 蓋
31 開口
32 背面
33 側面
34 スポット空調システム
35 単一ダクト
40 フレキシブルダクト
41 ダンパ
42 送風ノズル
42a 送風口
43 作業者
44 センサ
θ1 送風角
θ2 頂角
S 検出範囲
M モータ
46 信号線
47 制御部
50 スポットダクト
51 風力発電機
53 ファン
54 発電機
【発明の属する技術分野】
本発明はスポット空調ダクトシステムに関する。さらに詳しくは、部屋全体でなく、人がいる場所に集中して冷風などを吹き出すスポット空調に用いるダクトシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開昭64−19245号公報
【特許文献2】特開平7−151370号公報
特許文献1には、図8に示すような、先端に向かって階段状に断面積が減少するダクト101を備え、各段ごとにスポット空調用の吹き出し具102を設けたスポット空調装置100が開示されている。このスポット空調装置100では、先端に向かってダクト101の断面積が次第に減ずるので、同じ形態の吹き出し具102を用いる場合でも、各吹き出し具102から吹き出す風量がほぼ均一化される利点がある。
【0003】
前記吹き出し具102は、図9に示すように、ダクト101に対して軸103廻りに往復回動自在に設けた吹き出し口(筒)104と、その吹き出し口104を往復駆動するためのモータMおよびリンク機構105を備えている。さらにこのものは、吹き出し口104の先端に対象(人)の有無を検出するセンサ106を有し、そのセンサが対象を検出するまで吹き出し口を往復回動させると共に、対象を検出したときに回動を停止するように制御する制御手段107を備えている。
【0004】
さらにこの吹き出し具102は、1回の往復中に対象を検出しないとき、吹き出し口104を閉じる規制板108がある格納位置まで回動させるようにしている。それにより人がいる位置をいわばサーチしながら集中的な送風を行うと共に、人がいない場所への無駄な送風をなくすようにしている。
【0005】
他方、特許文献2には、一定の領域に超音波を発信し、人に当たって反射してくる超音波を一対の超音波センサで検出し、常時人がいる方向にエアコンの送風口を向けて、いわば人を追尾しながら送風することができるスポット式エアコンが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図8の階段状に断面積を減少していくダクト101は、各吹き出し口からの送風のバランスをとることができるが、製造が煩雑である。また、図9の吹き出し具102は、人がいる位置をサーチしながら効率的に送風し、それにより省エネルギ効果を発揮することができる半面、機構が複雑で、製造コストが高い。
【0007】
他方、特許文献2の追尾型のスポット式エアコンは、ダクト式のスポット空調に適用することも可能と思われるが、機構や制御アルゴリズムが複雑で、メンテナンスも難しい。
【0008】
本発明は、各吹き出し口からの送風量のバランスをとることができ、しかも構成が簡単なスポット空調ダクトシステムを提供することを課題としている。さらに本発明は、人がいないスポットへの無駄な送風を避けることにより省エネルギ効果を奏し、しかも構成が簡単で、製造およびメンテナンスが容易なスポット空調ダクトシステムを提供することを第2の技術課題としている。
【0009】
また前記従来のスポット空調システムは、ラインの変更を前提としていないので、送風すべきスポット位置の変更や追加には大がかりな工事が必要である。他方、特許文献2のようにスタンドアロンタイプのエアコンは、天井ダクトなどを要しないので位置変更や追加が容易であるが、スポットごとに機器を設置する必要がある。本発明は、天井ダクトなどを用いる集中空調−スポット送風タイプであるにもかかわらず、ライン変更が比較的容易なスポット空調ダクトシステムを提供することを第3の課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のスポット空調ダクトシステム(請求項1)は、メインダクトと、そのメインダクトから分岐する分岐ダクトと、メインダクト内に分岐ダクトの軸心廻りの角度調節可能に設けられ、角度に応じて分岐ダクト内への風の取り込み量が調節される風量調節板とを備えていることを特徴としている。このようなスポット空調ダクトシステム(以下、単にシステムという)においては、前記メインダクトがループダクトであるものが好ましい(請求項2)。さらに前記風量調節板が分岐ダクトに一体に設けられており、その分岐ダクトがメインダクトに対して軸心廻りの角度調節可能に設けられているものが好ましい(請求項3)。さらに前記風量調節板が、分岐ダクトの基端をメインダクト内に延長し、かつ、斜めに切断した形態を備えているものが好ましい(請求項4)。
【0011】
本発明のシステムの第2の態様(請求項5)は、メインダクトと、そのメインダクトから送風されるスポットダクトと、そのスポットダクト内の開閉を操作するダンパと、前記スポットダクトの送風口の中心近辺に設けられ、スポットダクトから出ていく風の気流角に近い検出範囲を備えている人検出用のセンサと、そのセンサが人を検出したときにダンパを開き、検出しないときに閉じる制御装置とを備えていることを特徴としている。このシステムにおいては、前記スポットダクトの途中に、スポットダクトの送風口の向きを手動で変更するためのフレキシブルダクトが設けられているものが好ましい(請求項6)。
【0012】
本発明のシステムの第3の態様(請求項7)は、メインダクトと、そのメインダクトから送風されるスポットダクトと、そのスポットダクト内に配置され、スポットダクト内を流れる風によって発電する風力発電機と、その風力発電機が発電する電力によって作動する電気要素とを備えていることを特徴としている。このようなシステムにおいては、前記電気要素がスポットダクト内を開閉するダンパであり、風力発電機が発電した電力を蓄えてダンパに供給するバッテリと、そのバッテリの電気の残量が少なくなったときにダンパを強制的に開く制御装置をさらに備えているものが好ましい(請求項8)。前記スポットダクトは、前記メインダクトに連結されるターミナルボックスに複数個連結するのが好ましい(請求項9)。その場合は、前記分岐ダクトがメインダクトに対して取り外し可能に設けられているものが好ましい(請求項10)。
【0013】
【作用および発明の効果】
本発明のシステム(請求項1)では、メインダクト内を一方向に流れる空気がそれぞれの分岐ダクトに分岐され、その先端開口からスポット空調位置に向かって放出される。そのとき、メインダクト内を流れる空気が風量調節板に当たり、分岐ダクトの方向に方向転換し、分岐ダクト内に取り込まれる。風量調節板は、分岐ダクトの軸心廻りの角度が調節可能であるので、その角度を調節することにより、分岐ダクト内に取り込む風を調節することができる。なお、この調節は、スポット吹き出し口の配置から定める設計風量に基づいてダクトの設置工事の時に行なうこともできるが、設置工事の後、送風テストなどを通じて調節するのが好ましい。
【0014】
前記メインダクトがループダクトである場合(請求項2)は、ループの特定の部位の分岐ダクト群から多く送風するなど、送風位置が片寄った場合でも、比較的均一に風量配分をすることができる。そして前述のように、風量調節板の角度が調節自在であるので、風量配分をさらに微調整することができる。また、使用者が自由に風量を調節した結果、送風位置が片寄る場合は、逆方向からエアが供給されるので、送風量が大幅に不均一になることが避けられる。
【0015】
前記風量調節板は、分岐ダクトと別個に設けることもできるが、分岐ダクトに一体に設けられているほうが好ましい(請求項3)。その場合は分岐ダクトのうち、メインダクトから出ている部分を操作するだけで角度調節が可能である。そのため、取り扱いが容易である。とくに分岐ダクトがメインダクトに対して軸心廻りの角度調節可能に設けられている場合(請求項3)は、分岐ダクトをメインダクトに取り付けた状態で、締結を緩めるなどして、分岐ダクトを回動させるだけで角度調節ができる。さらに風量調節板が、分岐ダクトの基端をメインダクト内に延長し、かつ、斜めに切断した形態を備えている場合(請求項4)は、微妙な風量調節が容易で、しかも分岐ダクトおよび風量調節板の製造が容易である。
【0016】
本発明のシステムの第2の態様(請求項5)は、センサの検出範囲に人がいないときは、制御装置がダンパを閉じて送風を停止する。他方、検出範囲内に人の体の一部が入るとダンパが開き、送風する。そのため無駄な送風が抑制され、効率的に空調エネルギが活用される。さらにセンサはスポットダクトから出ていく風の気流角に近い検出範囲を備えているので、風がこない範囲に人がいても検出せず、無駄な送風が抑制される。ただし気流角よりいくらか広い検出範囲のものを採用してもよく、その場合は気流角の中に人が入らなくても送風が始まる。そしてその風を感じた人は、気流角の中に入って冷気などに当たることができる。
【0017】
このシステムの第2の態様において、前記スポットダクトの途中にスポットダクトの送風口の向きを手動で変更するためのフレキシブルダクトが設けられている場合(請求項6)は、使用者が風の向き、すなわち気流角の中心の向きを容易に変えることができる。そしてその変更と同時にセンサの検出範囲の向きも変わる。その後は前述の通り、センサが人を検出したときのみ送風が行われる。このものは従来の対象物サーチ型のスポット空調装置や対人追尾型のエアコンに比して、送風の向きを自動的に変更する機構を備えていないので、機構が簡単であり、制御アルゴリズムも簡易である。しかしフレキシブルダクトにより使用者が自由に送風方向を変えることができる。
【0018】
さらにフレキシブルダクトの長さが充分に長い場合は、送風口を使用者の体のすぐ近くに、さらに身体の特定の部位の近くに持ってくることもでき、また、体から遠くに離して配置することもできる。たとえば使用者の移動範囲が広い場合は遠くに離し、あまり移動しない場合は近くに配置するといった使用方法も可能である。したがって使用者にとって使用フィーリングないし操作フィーリングがよい。また、構成が簡単で安価に製造することができるので、メインダクトの一個所から多数のスポットダクトを分岐させることができる。したがってメインダクトによる集中空調であるにもかかわらず、個人用のエアコンと同じ感覚で使用することができる。
【0019】
本発明のシステムの第3の態様(請求項7)は、スポットダクト内に設けた風力発電機で発電し、その電力でモータダンパやセンサあるいは制御装置などの電気要素を作動させることができる。したがって調節機構に電源線を配線する必要がない。そのため、ライン変更などによりスポットダクトの位置を変えたり追加したりする場合でも、容易に対応することができる。
【0020】
前記電気要素がスポットダクト内を開閉するダンパであり、風力発電機が発電した電力を蓄えてダンパに供給するバッテリと、そのバッテリの電気の残量が少なくなったときにダンパを強制的に開く制御装置をさらに備えているシステム(請求項8)では、ダンパが閉じて発電機が発電していない状態でも、バッテリから給電を受けて作動することができる。そしてバッテリの残量が少なくなるとダンパが強制的に開かれるので、風力発電機が作動してバッテリに充填することができる。そのためスポットダクトの独立性が一層高くなる。
【0021】
前記スポットダクトが、メインダクトに連結されるターミナルボックスに対して複数個連結されている場合(請求項9)は、メインダクトからの動圧を落とし、スポットダクトの取り付け位置に関わらず、均一に分配することができる。また、複数の作業者がいる場所で、スポットダクトごとに作業者のいる場所のみに送風することができ、エネルギを節約することができる。さらにスポットダクトごとに送風の開始・停止をすればよいので、メインダクトに与える外乱を押さえる効果がある。そのような複数のスポットダクトを備えたターミナルボックスをメインダクトに対して取り外し可能に取り付ける場合(請求項10)は、複数のスポットダクトを一つのユニットとして移動することができるので、ライン変更に対して一層フレキシブルに対応することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明のシステムの実施の形態を説明する。図1は本発明のシステムの一実施形態を示す送風ライン構成図、図2はそのシステムの要部斜視図、図3aは本発明に関わる分岐ダクトの一実施形態を示す要部斜視図、図3bはその分岐ダクトを用いたシステムの要部断面図、図3cは本発明に関わる分岐ダクトまわりの他の実施形態を示す要部断面平面図、図4は本発明のシステムの他の実施形態を示す要部断面図、図5aおよび図5bはそれぞれ本発明に関わる分岐ダクトの他の実施形態を示す要部斜視図、図6は本発明のシステムのさらに他の実施形態を示す送風ライン図、図7は本発明のシステムのさらに他の実施形態を示す一部断面側面図である。
【0023】
はじめに図1を参照してシステムの全体を説明する。図1のシステム10は、空気調和機11と、その送風口に連結ダクト12を介して連結されるループダクト(メインダクト)13と、そのループダクトの途中から分岐される複数個のターミナルボックス14と、それぞれのターミナルボックス14からさらに分岐されるスポットダクト15とを備えている。空気調和機11は、フィルタ16、熱交換コイル17および送風ファン18などを備えた従来公知のものである。ループダクト13は、断面積がほぼ一定のダクトを無端状に連結した公知のものであり、圧力分布が比較的均一になること、およびそのために通常の単一ダクトに比して小径に構成することができる利点がある。このシステム10では、空気調和機11からの送風量の合計値をループダクト13の内圧で検出し、空気調和機11の送風ファン18をインバータ(invF)で回転数制御している。それにより空気調和機11の運転量を少なくして省エネルギ化に貢献しうる。なお図1ではループダクトを断面矩形状にしているが、断面円形であってもよい。
【0024】
前記ターミナルボックス14は、図2に示すような、分岐ダクト20を介してループダクト13に連結される箱状のダクトである。このターミナルボックス14は、複数のスポットダクト15をまとめてループダクト13に連結する役割と、スポットダクト15のダンパ開閉時の圧力変動を緩衝して騒音の発生を抑制する役割を果たすものである。
【0025】
上記システム10の特徴は、図2に示すように、分岐ダクト20の基端側の延長部21がループダクト13内に貫通して挿入され、ループダクト13に対して自軸廻りに回動自在に支持されていること、および延長部の端部が斜めに切断された形状(図3a参照)を有する点である。回動自在な構成とするため、分岐ダクト20は断面円形であり、図3bに示すように、延長部21の近辺の周囲には、ループダクト13の壁面22に形成した開口23の周囲と当接する環状突起ないしフランジ24が設けられ、そのフランジ24に形成した円弧状の長穴に通したネジ24aなどでループダクト13に対して着脱自在に取り付けている。図3cの右側に示すように環状ないし半割の押さえ板24bで挟み込むように取り付けても同様である。
【0026】
それによりネジ24aを緩めると分岐ダクト20を自軸廻りに回転させることができ、所定の角度でネジ24aを締めることによりその角度を維持させることができる。他方、図3cの左側に示すように、ターミナルボックス14と分岐ダクト20の連結部も、分岐ダクト20の端部に設けたフランジ26をネジ26aなどでターミナルボックス14に対して取り外し自在、かつ角度調節可能に取り付けている。それにより分岐ダクト20をループダクト13に対して回転させて取り付ける場合に、ターミナルボックス14を水平の状態にしたままで取り付けることができる。
【0027】
図3aに示すように、円筒状の分岐ダクト20の端部を斜めに切断すると楕円形の開口25が形成される。この分岐ダクト20の基部を、たとえば図3bのように空気が矢印P方向に流れているループダクト13内に挿入し、開口25が上流側を向くように取り付けると、流れPが内部に突出している舟形の延長部21の内面でせき止められ、分岐ダクト20内に導かれる。そのため、単に壁面22に面一で開口している分岐ダクトに比して、分岐ダクト20内に導かれる風量が増加する。
【0028】
逆に想像線20aで示すように楕円形の開口25を下流側に向けて設置すると、流れPが延長部21の背面で遮られ、分岐ダクト20内に入りにくくなる。そのため分岐ダクト20内に導かれる風量が減少する。また、想像線20bで示すように、楕円形の開口25を側壁に向けて配置すると、分岐ダクト20内に導かれる風量は上記のほぼ中間程度となる。このように、分岐ダクト20内へ導かれる風量は、分岐ダクト20の角度に応じて調節することができる。そして分岐ダクト20が連続的に回動することができ、かつ、どの位置でも固定することができる場合は、分岐ダクト20に導入する風量を連続的に調節することができる。なお、図3a、図3bの実施形態では、舟形の延長部21は請求項1における「風量調節板」である。上記の流量調節作用の説明では、理解しやすいように分岐ダクト20を大きく回転させる場合を示しているが、実際にはループダクト13による風量の均一化作用により、分岐ダクト20は微調整程度で足りる。
【0029】
前述の実施形態では、風量調節板が分岐ダクト20と一体に設けられ、分岐ダクト20をループダクト13などのメインダクトに対して回動させる構成としているが、図4に示すように、筒状の風量調節部材27を分岐ダクト20に対して回動自在に設け、風量調節部材27のみを分岐ダクト20の廻りに回動させて角度調節をするようにしてもよい。このものは分岐ダクト20自体は回動しないので、風量調節が容易である。なお、図4の符号27aは、風量調節部材27を回動させるためのレバーであり、27bはそのレバー27aを通すべく分岐ダクト20に形成したスリットである。
【0030】
図5aの分岐ダクト28は、端部の片側を矩形状に切り欠いた形態を有する。すなわち風量調節板を構成する延長部21は半円筒状の板である。さらに図5bの分岐ダクト29は、断面正方形の角筒状を呈し、基端部が蓋30で塞がれると共に、側面に開口31が形成されている。このものは開口31に対向する背面32、側面33および蓋30が請求項1にいう「風量調節板」を構成している。なお、請求項2における「角度調節可能」とは、上記のように回動自在の分岐ダクト20のほか、図5bのように、90度ずつ角度を変えることができる角筒状の分岐ダクト29など、有段階で角度を変えられるものを含む。さらに取付状態を維持したまま簡単に角度調節することができるもののほか、図5bのように、分岐ダクト29をメインダクトから抜き出した後、角度を変えて再度挿入するものをも含む。
【0031】
図6のスポット空調システム34は、単一ダクト35に前記分岐ダクト20を取り付けた場合を示している。この場合も図1と同様に、分岐ダクト20にターミナルボックス14を介してスポットダクト15を取り付けることもできる。このような単一ダクト35に多数の分岐ダクト20を設ける場合は、通常は空気調和機11から離れるに従って圧力が減少する。そのため、たとえば空気調和機11に近い分岐ダクト20では、図3aの想像線20aのように分岐ダクト20に空気を取り込みにくい状態とする。他方、空気調和機11から遠い分岐ダクト20では、図3aの実線のように、分岐ダクト20内に風を取り込みやすい状態に調節する。
【0032】
なお、図6の単一ダクト35のように、空気の流れが一定方向で圧力減少が距離にほぼ比例する場合は、上記の風量調節板を備えた分岐ダクト20による風量調節はとくに有効である。これに対し、図1のようにループダクト13を用いているシステム10では、減圧した部位に両方から空気が流れるので、元々圧力分布がほぼ均一であり、風量調節板による圧力の均一化の作用はそれほど高くない。しかしループダクト13と風量調整板の相乗効果で一層圧力分布が均一になる。
【0033】
つぎに図2に戻ってスポットダクト15の先端側の構成を説明する。このスポットダクト15では、先端近辺にフレキシブルダクト40が設けられている。そしてスポットダクト15の途中に、モータMで開閉駆動するダンパ41が設けられている。またフレキシブルダクト40の先端に設けられる送風ノズル42の送風口42aの中心には、工場の作業者43などの人を検出するセンサ44が設けられている。センサ44には、たとえば人が出す赤外線を検出する赤外線センサが好適に用いられる。ただし他のセンサであってもよい。赤外線センサは、人が遠方に離れると検出しない。そのため作業者が遠方に離れているときに送風して周囲の暖かい空気を巻き込みながら送風する問題を防止しうる。センサ44は、送風角θ1とほぼ同じ大きさ、あるいはそれよりいくらか大きい頂角θ2を備えた円錐状の検出範囲Sを有するものが好ましい。
【0034】
前記センサ44の出力信号は信号線46によってモータMの制御部47に連結されている。制御部47には、センサ44が作業者43を検出していないときは、ダンパ41が閉じる方向にモータMを回転させ、閉じたときにモータMを停止させると共に、作業者43を検出したときはダンパ41を開く方向にモータMを回転させ、開いたときにモータMを停止させる制御回路が設けられている。
【0035】
上記のように構成されるシステム10では、センサ44が送風範囲内に作業者43を検出しないときは制御部47からダンパ41を閉じる信号が出され、モータMが所定の方向に回転し、ダンパ41を閉じる。そしてセンサ44が作業者43を検出したときのみダンパ41を開いて送風する。そのため無駄な送風を抑制することができる。また、前記センサ44は、ループダクト13から送られてくるきれいな空気、すなわち図1の空気調和機11のフィルタ16で濾過された空気の中に位置する。そのため、工場など、オイルミスとなどで汚れた場所で使用しても、センサ44が汚れにくく、清掃頻度を少なくすることができる。
【0036】
前記フレキシブルダクト40は、短い合成樹脂パイプを回動自在に連結した公知のものを使用することができる。このようなフレキシブルダクト40は、手動で湾曲形状を変更することができ、しかも変更後の形状が維持される。このようなフレキシブルダクト40を採用する場合は、何らかの理由で作業者43がいるべき位置が変更されたとき、フレキシブルダクト40を湾曲したり延ばしたりして、先端の送風口42aをその人が作業する範囲の中心位置に向けておく。それによりセンサ44の円錐状の検出範囲Sの中心位置が変わる。そのため、人がその範囲内で作業しているときは送風口42aから冷気などが送風され、作業者43が持ち場を離れたときは送風が停止される。このようにこのシステムでは、作業者43の位置が頻繁に変更になる場合でも柔軟に対応することができる。送風ノズル42に取手、とくに長い取手を設ける場合は、そのような位置合わせが容易になるので好ましい。
【0037】
また、フレキシブルダクト40を充分に長くしたり、スポットダクト15をテレスコピック構造にしてもよく、その場合は送風ノズル42の高さを比較的自由に設定することができる。そのため、作業者43の作業範囲が広い場合は送風ノズル42を高くして、センサ44の検出範囲および送風範囲が広くし、作業者43の広い活動範囲に対応することができる。逆に作業者があまり動かない場合は、送風ノズル42を低くして作業者43に近い位置に設定する。それにより強い冷気などを作業者43に送ることができる。
【0038】
図7に示すスポットダクト50は、図2のスポットダクト15に加えて、内部に風力発電機51を備えていることを特徴としている。さらにモータMの制御部47には、その風力発電機51が発電した電力を蓄えておき、ダンパ41のモータMやセンサ44にの電源を供給するバッテリが設けられている。さらに制御部には、そのバッテリの電気の残量を検出し、残量が少なくなったときにセンサ44の信号にかかわらずダンパ41を強制的に開く方向にモータMを作動させる制御回路が設けられている。なお、風力発電機51は図1のターミナルボックス14や分岐ダクト20に設けてもよい。
【0039】
前記風力発電機51は、スポットダクト50の内部を通る風によって回転させられるファン53と、そのファンの回転で発電する発電機54とを備えた公知のものを使用しうる。このスポットダクト50は、メインダクトから送風される空気で風力発電機51が発電し、得られた電力がバッテリに蓄積される。そしてダンパ41やセンサ44はバッテリから給電されて作動する。それにより作業者が検出範囲に入るとダンパ41が開いて送風し、作業者が検出範囲から外れると送風が止まるという前述の作用が奏されると共に、送風時に風力発電機51のファン53が回転して発電機が発電し、バッテリが充電される。
【0040】
作業者が検出範囲に入らず、風力発電機51が働かない状態が長く続くと、バッテリが自然に放電して残容量が少なくなる。その場合は制御回路により、作業者がいないにも関わらず、ダンパ41を開く操作が行われる。それによりバッテリが充電される。
【0041】
このように、図7のスポットダクト50は、メインダクトから送られる風力エネルギを動力源としつつも、自分で消費する電力は自分でまかなうという、いわば自己完結型ないし独立型の構成としている。そのため電源線を引く必要がなく、スポットダクト50をターミナルボックスから取り外して他のターミナルボックスに取り付けたり、ターミナルボックスごとメインダクトの他の部分に移設したりするなど、ダクトラインの変更が容易である。そのため、工場の生産ラインの変更などに容易に対応することができる。
【0042】
なお、風力発電機51に代えて、容量が大きいバッテリを用いたり、燃料電池を用いてもある程度同様の効果が得られるが、バッテリの交換や燃料の供給など、エネルギ補給のためのメンテナンスが必要である。これに比して風力発電機51を採用する場合は、メインダクトから常時供給される風力エネルギを用いるため、エネルギ供給のためのメンテナンスが不要であるという利点がある。
【0043】
図7の装置において、作業者が検出位置から離れることがあまりない場合は、バッテリの残量を検出して自動的にダンパ41を開く制御回路を省略することもできる。その場合は手動でダンパ41を開く構成としてもよい。なお、人がいないときにダンパ41を閉じてしまわず、いくらか開いておく場合は、常時発電が行われるので、バッテリを省略することもできる。さらに始動時には手動でダンパ41を開き、人がいないときに単に自動的にダンパ41を閉じる構成とすることもできる。その場合は再始動のたびに手動でダンパ41を開く必要があるが、バッテリを省略することができる。
【0044】
前記実施形態では、センサ44は単に人の有無を検出するものであるが、人が多いか少ないかを検出することができるセンサを用い、そのセンサの出力をダンパ41の開度にフィードバックさせるようにしてもよい。それにより人が多いときは送風量が増加し、人が少ないときは送風量を減ずるように制御することができる。また、周囲の温度を検出するセンサをさらに追加し、温度によってダンパ41の開度を調節するようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムの一実施形態を示す送風ライン構成図である。
【図2】そのシステムの要部斜視図である。
【図3】図3aは本発明に関わる分岐ダクトの一実施形態を示す要部斜視図であり、図3bはその分岐ダクトを用いたシステムの要部断面図、図3cは本発明に関わる分岐ダクトまわりの他の実施形態を示す要部断面平面図である。
【図4】本発明のシステムの他の実施形態を示す要部断面図である。
【図5】図5aおよび図5bはそれぞれ本発明に関わる分岐ダクトの他の実施形態を示す要部斜視図である。
【図6】本発明のシステムのさらに他の実施形態を示す送風ライン図である。
【図7】本発明のシステムのさらに他の実施形態を示す一部断面側面図である。
【図8】従来のスポット空調装置の一例を示す全体概略図である。
【図9】そのスポット空調装置の吹き出し口を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10 スポット空調システム
11 空気調和機
12 連結ダクト
13 ループダクト
14 ターミナルボックス
15 スポットダクト
16 フィルタ
17 熱交換コイル
18 送風ファン
20 分岐ダクト
21 延長部
22 壁面
23 開口
24 フランジ
25 開口
P 流れ
26 フランジ
26a ネジ
27 風量調節部材
27a レバー
27b スリット
28、29 分岐ダクト
30 蓋
31 開口
32 背面
33 側面
34 スポット空調システム
35 単一ダクト
40 フレキシブルダクト
41 ダンパ
42 送風ノズル
42a 送風口
43 作業者
44 センサ
θ1 送風角
θ2 頂角
S 検出範囲
M モータ
46 信号線
47 制御部
50 スポットダクト
51 風力発電機
53 ファン
54 発電機
Claims (10)
- メインダクトと、そのメインダクトから分岐する分岐ダクトと、メインダクト内に分岐ダクトの軸心廻りの角度調節可能に設けられ、角度に応じて分岐ダクト内への風の取り込み量が調節される風量調節板とを備えているスポット空調ダクトシステム。
- 前記メインダクトがループダクトである請求項1記載のスポット空調システム。
- 前記風量調節板が、分岐ダクトに一体に設けられており、その分岐ダクトがメインダクトに対して軸心廻りの角度調節可能に設けられている請求項1記載のスポット空調ダクトシステム。
- 前記風量調節板が、分岐ダクトの基端をメインダクト内に延長し、かつ、斜めに切断した形態を備えている請求項3記載のスポット空調ダクトシステム。
- メインダクトと、そのメインダクトから送風されるスポットダクトと、そのスポットダクト内の開閉を操作するダンパと、前記スポットダクトの送風口の中心近辺に設けられ、スポットダクトから出ていく風の気流角に近い検出範囲を備えている人検出用のセンサと、そのセンサが人を検出したときにダンパを開き、検出しないときに閉じる制御装置とを備えているスポット空調ダクトシステム。
- 前記スポットダクトの途中に、スポットダクトの送風口の向きを手動で変更するためのフレキシブルダクトが設けられている請求項5記載のスポット空調ダクトシステム。
- メインダクトと、そのメインダクトから送風されるスポットダクトと、そのスポットダクト内に配置され、スポットダクト内を流れる風によって発電する風力発電機と、その風力発電機が発電する電力によって作動する電気要素とを備えているスポット空調ダクトシステム。
- 前記電気要素がスポットダクト内を開閉するダンパであり、風力発電機が発電した電力を蓄えてダンパに供給するバッテリと、そのバッテリの電気の残量が少なくなったときにダンパを強制的に開く制御装置をさらに備えている請求項8記載のスポット空調ダクトシステム。
- 前記スポットダクトが、前記メインダクトに連結されるターミナルボックスに対して複数個連結されている請求項8記載のスポット空調システム。
- 前記ターミナルボックスがメインダクトに対して着脱自在に設けられている請求項9記載のスポット空調システム。
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