JP2004183452A - 特に民生用の耐水性戸または窓取付け構造 - Google Patents
特に民生用の耐水性戸または窓取付け構造 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】民生用の耐水性戸または窓取付け構造の密封性を改善する。
【解決手段】圧縮空気の蓄えを保持する容器7を有し、この容器7が、供給ラインに沿って設けられ水検出手段に接続されたバルブ6によって、筒状チャンバを備えた少なくとも1つのシール材5に連結されるとともに、前記シール材5が、外枠の外辺部周囲に位置し、これに対して、外側に向かってのみ開く取付け構造A1,の可動フレーム2が閉止される構造とする。
【選択図】 図1
【解決手段】圧縮空気の蓄えを保持する容器7を有し、この容器7が、供給ラインに沿って設けられ水検出手段に接続されたバルブ6によって、筒状チャンバを備えた少なくとも1つのシール材5に連結されるとともに、前記シール材5が、外枠の外辺部周囲に位置し、これに対して、外側に向かってのみ開く取付け構造A1,の可動フレーム2が閉止される構造とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明の対象は、耐水性戸または窓取付け構造である。
本発明は、特に、新築あるいは保守点検を受ける既存建築物などの建物の仕上げに関わる分野で使用されるものであるが、これに限定されるものではない。
【0002】
【従来の技術】
建物の戸および窓の取付け構造はよく知られている。それらの主な目的は、外部の気象条件に拘わらず、建物の内部温度を最適なレベルに保つことである。
【0003】
従って、この業務に関わる企業の主な役割のひとつは、窓や戸が、温度変化に対する有効な保護を保証すること、つまり、悪天候に対するバリアを構築することである。しかし、現在一般的に使用されている戸及び窓取付け構造は、一方で温度変化や風に対して有効な保護を提供するものであっても、水が建物内へ浸入することに対してはそれほど有効でないか、効果が確かに低い。
【0004】
この点に関する議論は、雨水の場合には当てはまらない。というのは、雨水の問題は断続的に起こる事象であり、特に、戸や窓が、多かれ少なかれ常に保護されているような領域あるいは奥まった場所に設置されている場合では、戸や窓に当たる水の量が比較的少ないからである。
【0005】
他方、例えそれ程頻繁でなくても、洪水やそれに類する他の事象、ベニス近郊で生じる高潮などの自然災害に見舞われたような場合には、充分な保護とはならない。
【0006】
従って、現在建物に使用され、設備されている戸及び窓取付け構造は、そこから水が浸入ないし滲入しない、あるいは、不ぞろいの接合面に起因する戸や窓まわりの隙間の大きさを考慮に入れるなら、その側部からも浸入ないし滲入しないことを保証するという意味では不十分なことが明らかである。現在利用されているシール材の最新のタイプのものでも、そこに作用する圧力が水深に比例するため、この問題を解決することはできない。
【0007】
その結果、河川の氾濫など、想定される事象が極めて深刻である可能性が高い場合、そのような場合に発生する水の量も非常に多くなり、どのような従来のバリアや保護部材も不十分である。
【0008】
水が建物内部へ浸入することを防ぐための解決方法は数多くある。その一例がアメリカ特許第3861081号(Maskell)であり、これは、建物の外壁、この場合は戸の下部側方に固定されるU字形フレームを採用している。このフレームは、基本的に、シール材を備えたU字形の直線部材であり、必要な場合に、上部から挿入される不透水性材料のパネルを案内して位置固定するとともに、いったん緊急事態が解消すると、容易に取り外すことができる。この解決方法は、パネルの高さに限界があるという点に関しても、その機能性および外観に関しても、あまり実用的ではない。
【0009】
1980年に、ベルギー特許第0882294号(S.t.r.v.)が、戸、窓などの取付け構造用として、遮断性を目的とした高効率の解決法を提案している。実用的観点から述べると、取付け構造が取り付けられる孔に嵌合される枠組の外辺部周囲に受け部を設けてあり、この受け部内に内管のような筒状シール材が取り付けられる。この受け部とシール材は、取付け構造の可動部の枠組の縁部に連結され、それが閉じられると、あるいは必要なときに、内管に流体が注入され、閉じられた可動部の縁部にシール材が押し付けられるようになるまで、流体圧がシール材を徐々に膨張させるようになっている。
【0010】
この解決方法は、以前のものより有効ではあるが、限界がある。簡単に述べると、閉じ状態にある取付け構造の枠組の縁部に押し付けられるのが膨張した筒状部の外形であるという事実から見て、密閉性が不十分であるということである。抑止すべき水が大量にある場合には、依然として浸入の問題があり、建物の内部にかなりの被害を引き起こす上、この解決方法は他の用途には適さない。
【0011】
フランス特許第2723137号(Berard)には、さらに発展させたものが記載されており、ゴム成型物が、筒状シール材と、可動部材が密閉される取付け構造の枠組の縁部との間に載置される。この例では、前記成型物の一側は膨張した筒状部材を保持するような形状に形成され、他側は平らになっており、後者が枠組の外辺部に対して押し付けられる。
【0012】
また、ドイツ特許第2333118号(MacLean)のような、より最近の解決方法は、フランス特許第2723137号(Berard)と同じ概念を採用しており、筒状のシール材の形状を工夫することによってより効果的な密閉性を保証しようとするものであるが、この場合のシール材はゴム製の部材を有しておらず、枠に対して角錐状に突出したリムで押し付ける。
【0013】
最も注目すべき解決方法の中には、窓または戸取付け構造の外辺部周囲に位置する内管を膨張させる装置の概念を利用した提案もある。これは、アメリカ特許第4706413号(James)における、センサと連動する例であって、 この場合は煙センサであり、煙が検出されると圧縮空気供給部に信号が送られて、前記戸及び窓取付け構造の外辺部周囲に位置する内管を膨張させる。
【0014】
〔最新の従来例〕
ドイツ特許第19615055号(Winiger)には、上述した構造と同様な密閉を目的とする取付け構造が記載されており、それは、取付け構造の外辺部周囲に位置するとともに、壁部に形成された開口の側部に接する膨張可能な筒状部材を有している。さらに詳細に述べると、前記取付け構造は、外部に面したフレームタイプのリムを有しており、これは、取付け構造が閉じ状態にあるとき、開口に対応する壁部の外側に重なる。その結果、膨張可能な筒状部材が前記リムに沿って設けられているので、これが加圧されると、開口の側部とリムの内側に対して押し付けられる。
【0015】
ヨーロッパ特許第0731245号(Schmitz)には同様の解決方法が記載されている。主な相違点は、取付け構造の外辺部の周囲に位置する筒状のシール部材が、枠組に面した縁部に対してのみ押し付けられるという点である。さらに、これは、リムから一定の間隔をおいて位置しており、取付け構造のための開口の縁部に沿って壁部に単に重なっている。
【0016】
イギリス特許第2342377号(Price)では、取付け構造周囲に位置する2つの膨張可能な筒状部材によって接続される圧縮空気の容器を設けることが提案されている。
【0017】
最後に、ドイツ特許第3329829号(Leu)では、主な相違点は、膨張可能な筒状部材用の長孔が、外枠ではなくて、取付け構造自体のための枠組に形成されていることである。また、この筒状部材は、圧縮空気の容器に接続されるバルブ付き取付け構造を有している。前記バルブはセンサによって制御され、このセンサは水の存在を検出するとともに、それが設けられている窓または戸取付け構造の外面近傍に位置している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述した解決方法の欠点は以下の通りである。
まず、現在民生用に使用されている戸及び窓取付け構造は、必要な場合、あるいは高圧などの状況下で、水がそこから浸入するのを避けるために、最適化する必要がある。前記取付け構造の密閉は、加圧流体が注入されると膨張する筒状のシール材に完全に依存している。その結果、シール材が数箇所で直接圧力を受けるため、密閉性を保証するには不十分な場合が多い。この欠点は、このようなシステムに利用される圧力を考慮すれば、よりいっそう顕著になる。つまり、内管を膨張させておくために低い圧力しか使用されないため、特に、水の深さや取付け構造に打ち付ける水の勢いが変化するだけで密閉不良になるという弱点がある。
【0019】
このため、また他の理由により、これらに代わると同時に、現在可能な解決方法に較べて技術的進歩を有する提案がなされなければならない。
【0020】
【課題を解決するための手段】
これらおよび他の目的は、圧縮空気を蓄え保持する容器を有する民生用の耐水性戸または窓取付け構造によって、上記問題点を解決することにより、添付の請求の範囲の特徴を有する本発明によって達成される。前記容器は、ラインに沿って設けられたバルブ、および水の存在を検出するセンサと連動するとともに、筒状チャンバを備えた少なくとも1つのシール材に接続されている。前記シール材は、外枠の外辺部周囲に位置しており、これに対して、外側に向かってのみ開く取付け構造の可動枠が閉止される。
【0021】
〔利点〕
このように、技術的進歩につながるシステムの創造的貢献によって、種々の利点が達成される。
【0022】
従来の技術に関して、アメリカ特許第3861081号(Maskell)と比較すると、取付け構造の耐水性はパネルの高さに依存するものではなく、パネルの概念を採用しないため、より機能的かつ魅力的である。
【0023】
ベルギー特許第0882294号(S.t.r.v.)、フランス特許第2723137号(Berard)及びイギリス特許第2333118号(MacLean)に関して、本件は、膨張可能なシール材の作用と、可動枠が閉止される外枠のリムの機械的抵抗とを組み合わせることにより、耐水性を最適化している。実際、この結果、外部に存在する水の量にシール材自体が適合するため、その効果が高まる。
【0024】
アメリカ特許第4706413号(James)、ドイツ特許第19615055号(Winiger)、ヨーロッパ特許第0731245号(Schmitz)、イギリス特許第2342377号(Price)及びドイツ特許第3329829号(Leu)に関しては、本件との主な相違点は、リムの位置、つまり可動枠が外側に対してのみ開き得るということと、シール材の位置、つまりリムの近傍に位置していることである。このことにより、水の浸入に対する密閉がより効果的になり、これらが、外部の水の存在を検出して流体供給システムと連絡するシステムと連動して、迅速な介入を保証する。
【0025】
これらおよび他の利点は意義深いものであり、高度な技術で製造されるとともに、特に逆境において機能的で優れた信頼性を有する製品をもたらす。
【0026】
他の利点は以下の本システムの好適な実施例の詳細な説明及び図面に示されるが、その具体的事項は単なる例であって、限定するものではない。
【0027】
【発明の実施の形態】
この解決方法は、特に民生用の耐水性戸または窓取付け構造に関する。具体的には、2種(A1、A2)の取付け構造は、密閉される開口の外辺部周囲の壁部に固定される外枠(1)からなる。この外枠(1)の一側には、枠と同様の対称リム(11)が、建物内部に向かって突出するように位置している。
【0028】
この場合、取付け構造(A1、A2)の外側には、取付け構造の可動部またはフレーム(2)が設けられている。これは少なくとも1つのヒンジ(3)を備えており、外方へのみ、つまり存在し得る水(4)の圧力に抗して開く。前記フレーム(2)が閉じ位置にあるとき、その縁部(21)は、膨張可能な閉鎖筒状チャンバを備えた少なくとも1つのシール材(5)に対応するように押し付けられる。本件では、シール材(5)は、外枠(1)のリム(11)の内側と、前記フレームの縁部(21)との間に位置しており、流体が注入されていない場合でも、少なくとも最低限の密閉効果を保証するようになっている。
【0029】
膨張可能な筒状チャンバを備えたシール材(5)の形状に関して述べると、この取付け構造(A1)には、一側(51)に、これを外枠(1)に固定する部分がある。この場合は、外枠(1)の内側に向かうとともに、リム(11)に沿ったチャネル(12)が設けられており、ここにシール材(5)の後部(51)が挿入される。突出したリップ状の前部(52)がリム(11)に密着して立設されており、供給ラインに沿って位置するバルブ(6)によって、圧縮空気の貯蔵部(7)に連結されている。一例では、圧縮空気貯蔵部(7)は、外枠(1)の内側か、壁部の専用スペースに位置する容器からなり、簡単に点検できるようになっている。
【0030】
最後に、取付け構造(A1、A2)の外側には、水(4)の存在を検出するために用いられるセンサ(8)がある。このセンサ(8)はバルブ(6)に連結されており、センサ(8)が水(4)の存在を検出するとバルブ(6)に信号を送り、バルブが開くと、貯蔵部(7)に保存されていた圧縮空気がシール材(5)の前部(52)のチャンバに流れ込む。シール材(5)は膨張して、フレーム(2)の縁部(21)に均等に押し付けられる。同時に、可動フレーム(2)をシール材(5)と外枠(1)のリム(11)に対して押し付ける水圧自体も、シール材の効果を高めるのを助長する。
【0031】
図2は図1と同じ取付け構造であり、シール材(5)が作用している状態を示している。特に、これは、水の存在が検出されると、センサ(8)または他の検出手段が、あるいは手動介入によって、前述したように、バルブ(6)に信号を送る場合を示している。保護が必要でなくなると、チャンバ(52)は元の形状に復帰することによって、内部に残った空気を、二方向式のバルブ(6)を介して貯蔵容器(7)へ向けて送り返す。
【0032】
図3に示された解決方法は、取付け構造の第2実施例を示している。詳しく述べると、第1実施例と較べて、取付け構造(A2)は、膨張可能なチャンバ(52)を異なる箇所に備えたシール材(5)を有している。この場合、リム(11)の内側は第1実施例と異なる形状になっており、長手方向の受け部(111)を形成して、ここにシール材(5)が挿入されて、保持されるようになっている。この実施例では、シール材(5)は各側に溝を備えた基部(53)を有しており、ここに、開口部(111)の長手方向縁部が係合する。
【0033】
最後に、好適な解決方法では、取付け構造がA1タイプのものでも、A2タイプのものでも、シール材(5)が外部の水の存在とは関係なく連続的に膨張できるように構成されている。つまり、フレーム(2)が外枠(1)に対して閉じる度に、シール材(5)のチャンバ(52)に、流体、例えば圧縮空気が注入される。このように、取付け構造には、水の存在を検出するセンサ(8)が必要でなくなり、建物の内部を水密に維持する。
【図面の簡単な説明】
【図1】流体供給装置を作動させる水検出システムと連係した、静止状態の耐水性取付け構造の概略横断面図
【図2】図1に示す取付け構造の別の横断面図であり、簡略化した作動状態を示す図
【図3】第2のタイプの取付け構造の別の横断面図で、流体供給装置を作動させる水検出システムを備えず、膨張可能なシール材が異なる位置及び異なる形状を有しているものを示す図
【発明の属する技術分野】
本発明の対象は、耐水性戸または窓取付け構造である。
本発明は、特に、新築あるいは保守点検を受ける既存建築物などの建物の仕上げに関わる分野で使用されるものであるが、これに限定されるものではない。
【0002】
【従来の技術】
建物の戸および窓の取付け構造はよく知られている。それらの主な目的は、外部の気象条件に拘わらず、建物の内部温度を最適なレベルに保つことである。
【0003】
従って、この業務に関わる企業の主な役割のひとつは、窓や戸が、温度変化に対する有効な保護を保証すること、つまり、悪天候に対するバリアを構築することである。しかし、現在一般的に使用されている戸及び窓取付け構造は、一方で温度変化や風に対して有効な保護を提供するものであっても、水が建物内へ浸入することに対してはそれほど有効でないか、効果が確かに低い。
【0004】
この点に関する議論は、雨水の場合には当てはまらない。というのは、雨水の問題は断続的に起こる事象であり、特に、戸や窓が、多かれ少なかれ常に保護されているような領域あるいは奥まった場所に設置されている場合では、戸や窓に当たる水の量が比較的少ないからである。
【0005】
他方、例えそれ程頻繁でなくても、洪水やそれに類する他の事象、ベニス近郊で生じる高潮などの自然災害に見舞われたような場合には、充分な保護とはならない。
【0006】
従って、現在建物に使用され、設備されている戸及び窓取付け構造は、そこから水が浸入ないし滲入しない、あるいは、不ぞろいの接合面に起因する戸や窓まわりの隙間の大きさを考慮に入れるなら、その側部からも浸入ないし滲入しないことを保証するという意味では不十分なことが明らかである。現在利用されているシール材の最新のタイプのものでも、そこに作用する圧力が水深に比例するため、この問題を解決することはできない。
【0007】
その結果、河川の氾濫など、想定される事象が極めて深刻である可能性が高い場合、そのような場合に発生する水の量も非常に多くなり、どのような従来のバリアや保護部材も不十分である。
【0008】
水が建物内部へ浸入することを防ぐための解決方法は数多くある。その一例がアメリカ特許第3861081号(Maskell)であり、これは、建物の外壁、この場合は戸の下部側方に固定されるU字形フレームを採用している。このフレームは、基本的に、シール材を備えたU字形の直線部材であり、必要な場合に、上部から挿入される不透水性材料のパネルを案内して位置固定するとともに、いったん緊急事態が解消すると、容易に取り外すことができる。この解決方法は、パネルの高さに限界があるという点に関しても、その機能性および外観に関しても、あまり実用的ではない。
【0009】
1980年に、ベルギー特許第0882294号(S.t.r.v.)が、戸、窓などの取付け構造用として、遮断性を目的とした高効率の解決法を提案している。実用的観点から述べると、取付け構造が取り付けられる孔に嵌合される枠組の外辺部周囲に受け部を設けてあり、この受け部内に内管のような筒状シール材が取り付けられる。この受け部とシール材は、取付け構造の可動部の枠組の縁部に連結され、それが閉じられると、あるいは必要なときに、内管に流体が注入され、閉じられた可動部の縁部にシール材が押し付けられるようになるまで、流体圧がシール材を徐々に膨張させるようになっている。
【0010】
この解決方法は、以前のものより有効ではあるが、限界がある。簡単に述べると、閉じ状態にある取付け構造の枠組の縁部に押し付けられるのが膨張した筒状部の外形であるという事実から見て、密閉性が不十分であるということである。抑止すべき水が大量にある場合には、依然として浸入の問題があり、建物の内部にかなりの被害を引き起こす上、この解決方法は他の用途には適さない。
【0011】
フランス特許第2723137号(Berard)には、さらに発展させたものが記載されており、ゴム成型物が、筒状シール材と、可動部材が密閉される取付け構造の枠組の縁部との間に載置される。この例では、前記成型物の一側は膨張した筒状部材を保持するような形状に形成され、他側は平らになっており、後者が枠組の外辺部に対して押し付けられる。
【0012】
また、ドイツ特許第2333118号(MacLean)のような、より最近の解決方法は、フランス特許第2723137号(Berard)と同じ概念を採用しており、筒状のシール材の形状を工夫することによってより効果的な密閉性を保証しようとするものであるが、この場合のシール材はゴム製の部材を有しておらず、枠に対して角錐状に突出したリムで押し付ける。
【0013】
最も注目すべき解決方法の中には、窓または戸取付け構造の外辺部周囲に位置する内管を膨張させる装置の概念を利用した提案もある。これは、アメリカ特許第4706413号(James)における、センサと連動する例であって、 この場合は煙センサであり、煙が検出されると圧縮空気供給部に信号が送られて、前記戸及び窓取付け構造の外辺部周囲に位置する内管を膨張させる。
【0014】
〔最新の従来例〕
ドイツ特許第19615055号(Winiger)には、上述した構造と同様な密閉を目的とする取付け構造が記載されており、それは、取付け構造の外辺部周囲に位置するとともに、壁部に形成された開口の側部に接する膨張可能な筒状部材を有している。さらに詳細に述べると、前記取付け構造は、外部に面したフレームタイプのリムを有しており、これは、取付け構造が閉じ状態にあるとき、開口に対応する壁部の外側に重なる。その結果、膨張可能な筒状部材が前記リムに沿って設けられているので、これが加圧されると、開口の側部とリムの内側に対して押し付けられる。
【0015】
ヨーロッパ特許第0731245号(Schmitz)には同様の解決方法が記載されている。主な相違点は、取付け構造の外辺部の周囲に位置する筒状のシール部材が、枠組に面した縁部に対してのみ押し付けられるという点である。さらに、これは、リムから一定の間隔をおいて位置しており、取付け構造のための開口の縁部に沿って壁部に単に重なっている。
【0016】
イギリス特許第2342377号(Price)では、取付け構造周囲に位置する2つの膨張可能な筒状部材によって接続される圧縮空気の容器を設けることが提案されている。
【0017】
最後に、ドイツ特許第3329829号(Leu)では、主な相違点は、膨張可能な筒状部材用の長孔が、外枠ではなくて、取付け構造自体のための枠組に形成されていることである。また、この筒状部材は、圧縮空気の容器に接続されるバルブ付き取付け構造を有している。前記バルブはセンサによって制御され、このセンサは水の存在を検出するとともに、それが設けられている窓または戸取付け構造の外面近傍に位置している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述した解決方法の欠点は以下の通りである。
まず、現在民生用に使用されている戸及び窓取付け構造は、必要な場合、あるいは高圧などの状況下で、水がそこから浸入するのを避けるために、最適化する必要がある。前記取付け構造の密閉は、加圧流体が注入されると膨張する筒状のシール材に完全に依存している。その結果、シール材が数箇所で直接圧力を受けるため、密閉性を保証するには不十分な場合が多い。この欠点は、このようなシステムに利用される圧力を考慮すれば、よりいっそう顕著になる。つまり、内管を膨張させておくために低い圧力しか使用されないため、特に、水の深さや取付け構造に打ち付ける水の勢いが変化するだけで密閉不良になるという弱点がある。
【0019】
このため、また他の理由により、これらに代わると同時に、現在可能な解決方法に較べて技術的進歩を有する提案がなされなければならない。
【0020】
【課題を解決するための手段】
これらおよび他の目的は、圧縮空気を蓄え保持する容器を有する民生用の耐水性戸または窓取付け構造によって、上記問題点を解決することにより、添付の請求の範囲の特徴を有する本発明によって達成される。前記容器は、ラインに沿って設けられたバルブ、および水の存在を検出するセンサと連動するとともに、筒状チャンバを備えた少なくとも1つのシール材に接続されている。前記シール材は、外枠の外辺部周囲に位置しており、これに対して、外側に向かってのみ開く取付け構造の可動枠が閉止される。
【0021】
〔利点〕
このように、技術的進歩につながるシステムの創造的貢献によって、種々の利点が達成される。
【0022】
従来の技術に関して、アメリカ特許第3861081号(Maskell)と比較すると、取付け構造の耐水性はパネルの高さに依存するものではなく、パネルの概念を採用しないため、より機能的かつ魅力的である。
【0023】
ベルギー特許第0882294号(S.t.r.v.)、フランス特許第2723137号(Berard)及びイギリス特許第2333118号(MacLean)に関して、本件は、膨張可能なシール材の作用と、可動枠が閉止される外枠のリムの機械的抵抗とを組み合わせることにより、耐水性を最適化している。実際、この結果、外部に存在する水の量にシール材自体が適合するため、その効果が高まる。
【0024】
アメリカ特許第4706413号(James)、ドイツ特許第19615055号(Winiger)、ヨーロッパ特許第0731245号(Schmitz)、イギリス特許第2342377号(Price)及びドイツ特許第3329829号(Leu)に関しては、本件との主な相違点は、リムの位置、つまり可動枠が外側に対してのみ開き得るということと、シール材の位置、つまりリムの近傍に位置していることである。このことにより、水の浸入に対する密閉がより効果的になり、これらが、外部の水の存在を検出して流体供給システムと連絡するシステムと連動して、迅速な介入を保証する。
【0025】
これらおよび他の利点は意義深いものであり、高度な技術で製造されるとともに、特に逆境において機能的で優れた信頼性を有する製品をもたらす。
【0026】
他の利点は以下の本システムの好適な実施例の詳細な説明及び図面に示されるが、その具体的事項は単なる例であって、限定するものではない。
【0027】
【発明の実施の形態】
この解決方法は、特に民生用の耐水性戸または窓取付け構造に関する。具体的には、2種(A1、A2)の取付け構造は、密閉される開口の外辺部周囲の壁部に固定される外枠(1)からなる。この外枠(1)の一側には、枠と同様の対称リム(11)が、建物内部に向かって突出するように位置している。
【0028】
この場合、取付け構造(A1、A2)の外側には、取付け構造の可動部またはフレーム(2)が設けられている。これは少なくとも1つのヒンジ(3)を備えており、外方へのみ、つまり存在し得る水(4)の圧力に抗して開く。前記フレーム(2)が閉じ位置にあるとき、その縁部(21)は、膨張可能な閉鎖筒状チャンバを備えた少なくとも1つのシール材(5)に対応するように押し付けられる。本件では、シール材(5)は、外枠(1)のリム(11)の内側と、前記フレームの縁部(21)との間に位置しており、流体が注入されていない場合でも、少なくとも最低限の密閉効果を保証するようになっている。
【0029】
膨張可能な筒状チャンバを備えたシール材(5)の形状に関して述べると、この取付け構造(A1)には、一側(51)に、これを外枠(1)に固定する部分がある。この場合は、外枠(1)の内側に向かうとともに、リム(11)に沿ったチャネル(12)が設けられており、ここにシール材(5)の後部(51)が挿入される。突出したリップ状の前部(52)がリム(11)に密着して立設されており、供給ラインに沿って位置するバルブ(6)によって、圧縮空気の貯蔵部(7)に連結されている。一例では、圧縮空気貯蔵部(7)は、外枠(1)の内側か、壁部の専用スペースに位置する容器からなり、簡単に点検できるようになっている。
【0030】
最後に、取付け構造(A1、A2)の外側には、水(4)の存在を検出するために用いられるセンサ(8)がある。このセンサ(8)はバルブ(6)に連結されており、センサ(8)が水(4)の存在を検出するとバルブ(6)に信号を送り、バルブが開くと、貯蔵部(7)に保存されていた圧縮空気がシール材(5)の前部(52)のチャンバに流れ込む。シール材(5)は膨張して、フレーム(2)の縁部(21)に均等に押し付けられる。同時に、可動フレーム(2)をシール材(5)と外枠(1)のリム(11)に対して押し付ける水圧自体も、シール材の効果を高めるのを助長する。
【0031】
図2は図1と同じ取付け構造であり、シール材(5)が作用している状態を示している。特に、これは、水の存在が検出されると、センサ(8)または他の検出手段が、あるいは手動介入によって、前述したように、バルブ(6)に信号を送る場合を示している。保護が必要でなくなると、チャンバ(52)は元の形状に復帰することによって、内部に残った空気を、二方向式のバルブ(6)を介して貯蔵容器(7)へ向けて送り返す。
【0032】
図3に示された解決方法は、取付け構造の第2実施例を示している。詳しく述べると、第1実施例と較べて、取付け構造(A2)は、膨張可能なチャンバ(52)を異なる箇所に備えたシール材(5)を有している。この場合、リム(11)の内側は第1実施例と異なる形状になっており、長手方向の受け部(111)を形成して、ここにシール材(5)が挿入されて、保持されるようになっている。この実施例では、シール材(5)は各側に溝を備えた基部(53)を有しており、ここに、開口部(111)の長手方向縁部が係合する。
【0033】
最後に、好適な解決方法では、取付け構造がA1タイプのものでも、A2タイプのものでも、シール材(5)が外部の水の存在とは関係なく連続的に膨張できるように構成されている。つまり、フレーム(2)が外枠(1)に対して閉じる度に、シール材(5)のチャンバ(52)に、流体、例えば圧縮空気が注入される。このように、取付け構造には、水の存在を検出するセンサ(8)が必要でなくなり、建物の内部を水密に維持する。
【図面の簡単な説明】
【図1】流体供給装置を作動させる水検出システムと連係した、静止状態の耐水性取付け構造の概略横断面図
【図2】図1に示す取付け構造の別の横断面図であり、簡略化した作動状態を示す図
【図3】第2のタイプの取付け構造の別の横断面図で、流体供給装置を作動させる水検出システムを備えず、膨張可能なシール材が異なる位置及び異なる形状を有しているものを示す図
Claims (6)
- 圧縮空気を蓄え保持する容器(7)を有し、この容器(7)が、供給ラインに設けられたバルブ(6)によって、外枠(1)の外辺部周囲に位置され、筒状チャンバ(52)を備えたシール材(5)に接続された民生用の耐水性戸または窓取付け構造であって、
前記シール材(5)が、外側に向かってのみ開く取付け構造(A1、A2)の可動フレーム(2)に対向するリム(11)に隣接して設けられていることを特徴とする民生用の耐水性戸または窓取付け構造。 - 前記取付け構造(A1、A2)のリム(11)が、保護されるべき環境の内部に面した側に位置されていることを特徴とする請求項1に記載の民生用の耐水性戸または窓取付け構造。
- 前記外枠(1)が、前記リム(11)側にチャネル(12)を有しており、前記チャネル(12)にシール材(5)の後部(51)が挿入されるとともに、膨張可能なチャンバ(52)を有する前部がリム(11)に対して立設するリップ形状になっていることを特徴とする請求項1または2に記載の民生用の耐水性戸または窓取付け構造。
- 前記取付け構造の内部に面する側に対応する前記リム(11)が長手方向受け部(111)を有しており、前記長手方向受け部(111)に前記シール材(5)が挿入されて保持されるとともに、前記シール材(5)が各側に溝を備えた基部(53)を有しており、ここに前記開口(111)の長手方向縁部が係合することを特徴とする請求項1または2に記載の民生用の耐水性戸または窓取付け構造。
- 前記バルブ(6)が二方向式であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の民生用の耐水性戸または窓取付け構造。
- 前記バルブ(6)が水の存在を検出するセンサ手段(8)に連動して作動することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の民生用の耐水性戸または窓取付け構造。
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Cited By (3)
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CN102367723A (zh) * | 2011-10-18 | 2012-03-07 | 长治清华机械厂 | 救生舱隔断密封门 |
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2002
- 2002-11-29 JP JP2002382815A patent/JP2004183452A/ja active Pending
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CN102367723B (zh) * | 2011-10-18 | 2013-05-08 | 长治清华机械厂 | 救生舱隔断密封门 |
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