JP2004183002A - 自動車用無方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

自動車用無方向性電磁鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高性能の自動車用発電機あるいは電気自動車の駆動用モータ製造に適した無方向性電磁鋼板とその製造方法の提供。
【解決手段】板厚が0.15〜0.4mm、鋼組成がSi:1.7%を超え3.0%以下、Mn:0.1〜1.5%、sol.Al:0.1〜2.0%、P:0.005〜0.20%で、磁気特性として鉄損W10/400(W/kg)と50Hzでの磁束密度B50(T)との間に下記▲1▼式を満足する関係があり、かつ磁化力100A/mにおける400Hzでの磁束密度B1(400)(T)と1kHzで磁束密度B1(1k)(T)との比[B1(1k)/B1(400)]が0.45以上である自動車用無方向性電磁鋼板、および鋼のPの含有量をP(%)、冷間圧延の圧下率をR(%)とするとき、冷間圧延前の結晶粒径D(μm)が下記▲2▼式の範囲内となるよう熱延板にて箱焼鈍を施す上記の自動車用無方向性電磁鋼板の製造方法。
50≧0.006×W10/400+1.60 ▲1▼
5×R−500×P−325≦ D ≦5×R−500×P−250 ▲2▼
【選択図】なし。

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、電気自動車や化石燃料エンジンと電気モータとを併用したハイブリッド電気自動車などの駆動用モータの鉄心材料用として、あるいは自動車や二輪車等の小型発電機の鉄心材料用として適用される無方向性電磁鋼板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地球環境問題から、自動車に対し排ガス発生の抑止および省エネルギーに対する要求が一段と高まっている。その対策の一つとして、電気モータを駆動源とする電気自動車(いわゆる純電気自動車PEV)や電気モータとエンジンとを組み合わせたハイブリッド電気自動車(HEV)が次々と実用化され、燃料電池車(FCEV)も検討されている。これらはいずれも駆動用のモータ性能が車両性能を大きく左右するため、高効率かつ高出力のモータが必要とされる。
【0003】
さらに、多くの場合、モータを発電機として作動させ、ブレーキ効果とともに、制動時の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する方式が考えられており、このエネルギー回生の効率も重要である。
【0004】
他方、在来型の自動車や二輪車においては、車内における快適性や利便性の追求が、電動化やカーエレクトロニクスの適用を拡大することになり、車両内での電気エネルギー供給量増加が必至となっている。これらの電気エネルギーの供給は、車両内に搭載された小形交流発電機によっており、その発電機は、限られた空間内に設置する必要があるので大きくはできず、車両重量軽減のために可能な限りの軽量化が要求され、その上で、増大する消費電力に対して発電出力を増加しなければならない。さらに、エンジンの回転により駆動される発電機の出力を大きくすることは、車の燃費の低下をもたらす結果となるので、できるだけ発電効率を高めねばならない。
【0005】
このような自動車に関連したモータおよび発電機に対する要求は、いずれの場合も高効率、高出力および小形化である。そして、どちらも永久磁石と鋼板を積層した鉄心および巻き線からなっており、それらに適用される鉄心用電磁鋼板もその特性が効率や出力に大きく影響する。
【0006】
小形モータや発電機などに適用される、磁気特性を規定した鋼板としては無方向性電磁鋼板があり、JIS−C−2552に規格化されている。無方向性電磁鋼板は、通常、商用周波数でその磁気特性が評価される。しかしながら、電気自動車用のモータは走行速度により回転数が大きく変わるので、インバータ制御により駆動され、数10Hzから数kHzの高周波域で使用される。また、発電機もエンジンの回転によって直接駆動されるため、アイドリング時には数100Hz程度、高速走行時には2kHz以上にも達する高周波域である。
【0007】
JISにて規定された無方向性電磁鋼板では、高周波域での磁気特性は必ずしもあきらかではなく、その上、主として鉄損を低くすることがそのグレードを定める基準となっているため、高グレード品を適用すれば高効率のモータや発電機は得られても、高出力と言う目標は達成できないと言う問題がある。
【0008】
このような電気自動車モータ用あるいは自動車発電機用の電磁鋼板としていくつかの提案がなされている。たとえば、特許文献1に開示された発明は、C:0.005%以下、Si:1.0〜4.5%、Mn:1.5%以下を含む組成の、板厚が0.10〜0.50mmで、鉄損W15/50、W5/1000および磁束密度B50が、W15/50+(W5/1000/10)≦7.0、かつW15/50+(W5/1000/10)≦62×B50−97 の関係を満足する無方向性電磁鋼板で、その製造方法は、冷間圧延後の仕上げ焼鈍において、冷却を張力0.3kg/mm以下、冷却速度変化を5℃/s以下の条件でおこなうとしている。
【0009】
特許文献2には、C:0.005%以下、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.05〜1.5%、P:0.2%以下、N:0.005%以下、Al:0.1〜1.0%、S:0.001%以下、Si+Al≦3.5%、S:0.001%以下、(Sb+Sn)/2:0.001〜0.05%で残部は実質的にFeであり、板厚が0.1〜0.3mm、平均結晶粒径が70〜200μmの電気自動車のモータ用電磁鋼板の発明が開示されている。この場合、Sをできるだけ低下し、SbとSnを添加して結晶粒径を制御することにより、鉄損の低い電磁鋼板を得ている。
【0010】
また、特許文献3は、C:0.005%以下、Si:2.2〜4.0%、Al:0.1〜1.5%、Mn:0.07〜1.5%で、板厚が0.25〜0.4mm、平均結晶粒径が70〜125μmの、表面に0.5〜3g/mの絶縁被膜が付与された、W15/50が2.6W/kg以下、B50が1.69以上、W10/400が20W/kg以下である無方向性電磁鋼板を用いたことを特徴とする、電気自動車用モータの発明を提示している。このモータに用いられた鋼板の製造方法としては、熱間圧延された1.0〜2.0mm厚さの熱延鋼板に950〜1200℃の連続焼鈍を施し、所要板厚に冷間圧延した後、850℃以上の温度にて焼鈍をおこなうとしている。
【0011】
さらに、特許文献4の発明は、C:0.005%以下、Si:1%以上2.2%未満、Al:1.5%以下、Mn:1.5%以下、B:0.005%以下で、板厚が0.25〜0.6mm、平均結晶粒径が50〜125μmであり、表面に0.5〜3g/mの絶縁被膜を有し、磁束密度B50が1.70以上で、かつ磁束密度と鉄損の関係が、B50≧0.011×{W15/50+(W10/400/10)}+1.64を満足する電気自動車モータ用の無方向性電磁鋼板に関する。この電磁鋼板の製造方法は、スラブ加熱を1200℃以下とし1.0〜2.0mm厚の熱延板に圧延し、700℃以上にて熱延板焼鈍を施した後、冷間圧延して上記板厚とし800℃以上で焼鈍する。
【0012】
オルタネータ(発電機)に適した鉄心用鋼板との発明の例としては、たとえば特許文献5に開示された発明がある。これは、化学組成が質量%にてSi:0.05〜1.5%、Mn:0.05〜1.0%、P:0.2%以下、sol.Al:0.005%以下または0.1〜1.0%でSi+sol.Alが0.05%以上とし、さらに要すればSb、Snを添加した、降伏点が160〜250MPaのオルタネータの鉄心用鋼板で、鉄損W5/2000にて0.5mm厚の鋼板の磁気特性を評価している。
【0013】
このように開発された鋼板の多くは、鉄損改善にその主眼が置かれているように思われる。鉄損を主とする磁気特性改善は、高効率という観点での良否は判断できるが、高出力という目的に対しては、どのように対応できているか必ずしもあきらかでない。また周波数が高い領域にて適用されることや、鉄心として薄い鋼板が打ち抜いたまま積層して用いられることなど、自動車用としての用途に対して、十分満足できる鋼板が得られているとは言い難い。
【0014】
【特許文献1】
特開平8−49044号公報
【特許文献2】
特開平11−92891号公報
【特許文献3】
特許第3307872号公報
【特許文献4】
特開2000−96195号公報
【特許文献5】
特開2000−282190号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、電気自動車の駆動用モータ、あるいは自動車搭載の発電機などの鉄心用として、すぐれた性能を有する無方向性電磁鋼板およびその製造方法の提供にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、電気自動車の駆動用モータの鉄心に適用される電磁鋼板について種々調査をおこなった。電気自動車は未だ開発過程にあり、そのモータがどのような形態になっていくか必ずしも明確ではないが、小型軽量で高効率高出力の追求という基本概念は変わらず、さらにエネルギー回生の点から、発電機としてもすぐれたものでなければならないと推測される。このような観点から、現用の自動車用小形交流発電機の出力を増加させ、かつ効率を向上させることのできる鉄心用電磁鋼板は、電気自動車の駆動用モータの鉄心に用いればすぐれた性能を発揮すると考え、それに用いられる鋼板の磁気特性と、その製造方法に関し種々検討をおこなうことにした。
【0017】
まず、高効率、高出力の自動車用小形交流発電機に要求される鋼板の性能を知るため、磁気特性の異なる鋼板にて、アウターロータ式の永久磁石を用いた発電機を試作し、発電機の性能と鋼板の磁気特性を調査した。発電機の形状は、固定子の外径は176mm、積み厚さ36mm、歯部の幅が5.2mmで巻き線が24ターン、回転子外径は208mmである。
【0018】
板厚0.5mmの鉄損の異なる無方向性電磁鋼板を鉄心に用いた場合の結果の一例を図1に示すが、周波数400Hz、最大磁束密度1.0Tにおける鋼板の鉄損のJIS法による測定値と、発電機の効率との間によい相関が見出された。これから、発電機の効率を向上させるには、400Hzの高周波における鉄損W10/400をできるだけ低くすればよいことがわかる。
【0019】
ところが、鉄損と発電機の出力との関係をみると、図2に示すように明瞭な相関はなく、鉄損を低くすることは、そのまま出力の増加には結びつかず、発電機の性能向上の観点からは、鉄損だけに着目した鉄心用の鋼板性能の向上は、改善の方向を誤るおそれがあることがわかった。
【0020】
図1の結果は、鉄損を低下すれば効率が向上することを示している。一般に積層鉄心の板厚は薄いほど鉄損が向上し、とくに周波数が高くなるほどその影響が大きくなる。また、電気自動車の駆動用モータの鉄心も、板厚の薄いものが適用されるようである。そこで、電磁鋼板の板厚としては、0.40mm以下を対象とし、上記の発電機の性能をよりすぐれたものとするため、効率は92%以上であることを目標にした。
【0021】
発電機の効率に対し、鉄損だけでなく磁束密度も大きく影響していると推測される。磁束密度は、JIS−C−2552の無方向性電磁鋼板の場合、磁場の強さ5000A/mにおける磁束密度B50が規定されている。発電機あるいは、電気自動車用モータでは商用周波数より高い周波数で励磁される。そこでB50の値について、励磁周波数の影響を直流から1kHzまで変化させて測定してみた結果、周波数の影響はほとんどなく通常の商用周波数での測定による評価で十分であった。
【0022】
鋼板のB50の値は、低ければ確実に発電機の出力が低下するが、B50の値が大きいだけでは、必ずしも出力の大きい高性能の発電機が得られるとは限らない。この出力の改善されない理由に対しては、板厚、鉄心への加工時の歪み、あるいは鉄損と磁束密度の関係、など種々の要因が考えられる。
【0023】
板厚は、鉄損低減の目的に対してはできるだけ薄くするのがよい。ところが、鋼板を積層する鉄心では、積み厚さが同じなら鋼板の厚さを薄くすれば重ねる板の枚数が増加するので、それだけ板と板との空隙の数が増して占積率が低下する。占積率が低下すると積み鉄心としての磁束密度が低下し、発電機の出力は低下すると予想される。そのため、厚い鋼板を用いた鉄心の場合と同じだけの出力を得ようとすれば、鋼板としてはより高い磁束密度を有していなければならない。
【0024】
このように、発電機の効率向上を目的に鉄損改善のため板厚を薄くすると、出力が低下してくるので、上記発電機の性能目標を、効率が92%以上でありかつ出力は板厚が0.5mmの場合と同等の9250W以上とし、この目標値を達成できる板厚0.40mm以下の電磁鋼板の具備すべき特性を検討することにした。
【0025】
まず、上記目標値を達成できる鋼板の磁気特性について種々調べてみると、鉄損W10/400と磁束密度B50との発電機の効率への影響として、鉄損が低ければ磁束密度が多少低くても、発電機の目標特性を達成することができることがわかった。
【0026】
しかし、B50を高くするだけでは必ずしも出力が向上するとは限らないので、さらに鋼板としての磁気特性の効果を種々調べていくと、磁場の強さが100A/mの弱い磁場における磁束密度Bの値が、発電機の出力に大きく影響していることがあきらかになった。
【0027】
の値は、B50の値とは異なり周波数の影響を強く受け、励磁周波数が高くなると低下する。発電機の出力との関係を調べてみると、弱い磁場における磁束密度の周波数依存性が、発電機の出力に大きく影響していることがわかってきた。そこで、さらに上述の発電機が目標出力を達成できる鋼板性能の指標となる特性値を検討した結果、磁場の強さ100A/mにおける、400Hzでの磁束密度B1(400)に対する1kHzの磁束密度B1(1k)の比[B1(1k)/B1(400)]を用いれば、この値がある値を超えればよいことが確認された。この指標が鋼板特性の評価に適用できるのは、高周波で稼働される発電機の出力に対し、励磁周波数の数倍程度の高調波も、大きく影響するためではないかと思われる。
【0028】
このように、低い磁場における磁束密度やその周波数依存性が発電機の出力に影響している理由は必ずしもあきらかではないが、一般に低い磁場における磁束密度は、透磁率に関係しており、透磁率の高い鋼板が好ましいとも考えられる。また、小形発電機の場合、鉄心は鋼板が加工されたままの状態で使用されることが多いので加工歪みの影響を受ける。加工歪みは、磁場が弱いとき鋼板を磁化させにくくして、効率や出力に悪影響をおよぼすが、その場合、周波数が高くなるとより影響が大きくなるのではないかと思われる。
【0029】
また、加工歪みによりBなど低磁場の磁束密度が低下する場合、加工を受ける前の鋼板の状態での磁束密度が高いほど、加工後の磁束密度は高い。したがって、Bの値が高いほど、発電機に組み込まれたときの打ち抜きなど加工の影響は軽減されるとも考えられる。
【0030】
上述の鋼板の磁気特性と発電機の性能との関係を検討する際に、鋼板の化学組成や製造方法も合わせて検討した。鉄損を低下させるためには、Siは多く含有させる必要があり、これにMnおよびAlも多く含有させることが好ましい。これは主に電気抵抗の増大によっていると考えられる。
【0031】
さらに発電機の性能について目標値を達成させるためには、とくにPの添加が好ましいことがわかった。P含有の効果の一つは、再結晶集合組織の改善にあり、Pを含有させることにより、板面方向の磁化に好ましい鉄の結晶方位が発達したと推測される。
【0032】
もう一つは、鋼板の硬化による打ち抜き性の改善がある。自動車の発電機やモータの鉄心用には、寸法精度低下や工程増加回避などから、鋼板は打ち抜き加工のまま使用されることが多いが、打ち抜き性が改善されるとダレなどが少なくなり、鋼板の剪断部の歪みが減少する。とくに発電機やモータ性能に大きく影響すると考えられる固定子の歯部先端などの磁化特性が、歪みが少なくなることにより向上すると推測される。
【0033】
発電機の目標性能達成のためには、鋼板の製造工程にて、冷間圧延前で熱延板を焼鈍することが必要である。この焼鈍の目的は、冷間圧延後焼鈍したときの磁気特性の向上である。熱延板の焼鈍は連続焼鈍法でもよいが、箱焼鈍法の方がより一層大きく向上する。
【0034】
熱延板焼鈍の効果は、一つは冷間圧延前の結晶粒径を大きくすることにあるとされ、それによって圧延後の焼鈍により磁気特性に好ましい再結晶集合組織が形成されると考えられている。しかしながら、焼鈍後の熱延板の平均結晶粒径がほぼ同じ場合、連続焼鈍法による場合よりも箱焼鈍法を適用する方が、よりすぐれた磁気特性の鋼板が得られることがあきらかになった。
【0035】
これは、鋼板中に不可避的に存在する酸化物、窒化物、あるいは硫化物などの微細析出物による磁気特性への影響によると推定される。微細析出物は、その総含有量が同じであれば微細に分散しているほど影響が大きく、粗大化させればその悪影響が低減される傾向がある。
【0036】
熱延板を焼鈍して同じ平均結晶粒径にしようとするとき、連続焼鈍法では高温短時間で達成できるが、箱焼鈍では温度を高くできないので、低温で長時間の加熱を要する。この焼鈍の際、加熱温度が高くなると上記微細析出物は容易に鋼中に固溶してしまい、その後、連続焼鈍法のように急冷されると固溶した成分は鋼板中に微細に分散析出してくる。これに対し箱焼鈍法のように温度が低い場合、微細析出物は溶解度が小さいのですべては固溶せず、長い均熱時間の間に、特定の析出物などを核にして次第に凝集したり粗大化していき、その上、冷却もまた緩やかなので、微細な析出物が消滅していく。このような微細析出物の状態は、冷間圧延および引き続く製品の連続焼鈍の過程でもそのまま残存する。その結果、熱延板焼鈍においては、箱焼鈍法を適用する方が、連続焼鈍法よりもすぐれた磁気特性の電磁鋼板となるのではないかと考えられる。
【0037】
上述のような熱延板焼鈍により冷間圧延前の結晶粒を大きくしたり、冷間圧延率を低くする手段は、通常の無方向性電磁鋼板において採用されるものであり、特許文献3や4にも示されているように、自動車用の無方向性電磁鋼板としても効果がある。
【0038】
この冷間圧延前の結晶粒径を大きくすることの、鋼板の磁気特性におよぼす効果について調査した結果、P含有量と冷間圧延率とによって影響を受け、とくにこの二つにより定まる特定の平均結晶粒径範囲にあるとき、よりすぐれた特性の得られることがあきらかになった。好ましい平均結晶粒径の範囲は、焼鈍の方法が連続焼鈍法では明確ではないが、箱焼鈍法を適用した場合、顕著に認められるのである。
【0039】
Pは、焼鈍時の結晶粒が成長する温度域では固溶状態にあるが、冷却の過程で粒界に偏析してくる。連続焼鈍の場合、加熱された後急速に冷却されるため、このような偏析は生じ難いが、箱焼鈍では冷却速度が遅いので、Pが粒界偏析を生じる温度域に長時間滞留することになる。そして粒界にPが多く偏在した状態で冷間圧延加工を受けた結果、冷間圧延後の焼鈍時に磁気特性に好ましい集合組織が形成される。Pの含有量と冷間圧延率とによって定まる好ましい熱延板焼鈍後の結晶粒径範囲があるのは、このような理由によるのではないかと思われる。
【0040】
上述のようにして、特定形状の発電機の性能を従来より向上させるため、その目標値を設定し、それを達成するために必要な鉄心用の電磁鋼板の特性、およびその製造方法を検討し、特性のすぐれた電磁鋼板を得ることができた。このような鋼板は、発電機の大きさや形状が異なっても、あるいはそれが電気自動車用のモータであっても、いずれもすぐれた性能をもたらすことができる。
【0041】
以上のような検討結果に基づき、さらに限界条件を明確にして本発明を完成させた。本発明の要旨は次のとおりである。
【0042】
(1) 化学組成が質量%で、C:0.005%以下、Si:1.7%を超え3.0%以下、Mn:0.1〜1.5%、sol.Al:0.1〜2.0%、P:0.005〜0.20%で、残部がFeおよび不純物からなり、板厚が0.15mm以上0.40mm以下であって、磁気特性として鉄損W10/400(W/kg)と50Hzでの磁束密度B50(T)との間に下記▲1▼式を満足する関係があり、かつ400Hzでの磁化力100A/mにおける磁束密度B1(400)(T)と1kHzでの磁化力100A/mにおける磁束密度B1(1k)(T)との比[B1(1k)/B1(400)]が0.45以上であることを特徴とする自動車用無方向性電磁鋼板。
50≧0.006×W10/400+1.60 ▲1▼
【0043】
(2) 上記(1)の化学組成を持つ鋼のスラブを熱間圧延し、熱延板焼鈍を施した後、圧延途中の中間焼鈍をおこなうことなく冷間圧延して最終板厚となし、連続焼鈍をおこなって製品とする一連の製造工程において、鋼のPの含有量をP(%)、冷間圧延の圧下率をR(%)とするとき、冷間圧延前の結晶粒径D(μm)が下記▲2▼式にて示される範囲となるように熱延板に箱焼鈍を施すことを特徴とする上記(1)の自動車用無方向性電磁鋼板の製造方法。
5×R−500×P−325≦ D ≦5×R−500×P−250 ▲2▼
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明の鋼の化学組成を以下のように限定する。なお各成分の含有量比率はいずれも質量%である。
【0045】
Cの含有量は0.005%以下とする。Cは鉄損を劣化させるので少なければ少ないほどよい。顕著な悪影響が現れない限度として、0.005%以下とする。
【0046】
Siは1.7%を超え3.0%以下とする。Siは鋼板の電気抵抗を高め、渦電流損を減少させ、高周波域での鉄損低減に効果があり、発電機やモータの効率を向上させる。この効果を得るために1.7%超含有させるが、多く含有させすぎると、鋼が硬化し冷間圧延時の割れを生じるなど加工性が劣化してくるばかりでなく、磁束密度が低下し発電機の出力が低下してくるので3.0%までとする。
【0047】
Mnの含有量は0.1%以上1.5%以下とする。Mnは一般的に鋼の熱間加工性を改善し表面疵の発生を抑止するために少量は含有させる必要があり、電磁鋼板としては、SiやAlほどには効果が大きくはないが電気抵抗を高める作用がある。このため0.1%以上含有させるが、多すぎるとα−γ変態点が現れ、磁気特性向上を目的とした高温焼鈍が困難となることがあり、磁束密度も低下してくるので、多くても1.5%までとする。
【0048】
sol.Alは0.1%以上2.0%以下とする。Alは溶鋼の強力な脱酸剤であるとともにSiとほぼ同等の電気抵抗増加の作用があり、渦電流損を減少させ、高周波域での鉄損低減による発電機およびモータの効率を向上させる効果がある。窒素との結合力が強く、含有量が少ない場合、鋼中で微細な窒化物を形成し、これが焼鈍時の結晶粒成長を阻害したり、磁化特性を劣化させるので、0.1%以上含有させ、微細な窒化物の形成を抑止する必要がある。しかし多く含有させすぎると、磁束密度が低下し、発電機およびモータの出力を低下させるので、多くても2.0%までとする。
【0049】
Pは0.005〜0.20%の範囲で含有させる。Pは磁束密度を向上させる効果があり、本発明の目的とする磁束密度向上による発電機およびモータの出力改善に、とくに有効な元素である。
【0050】
また、打ち抜き歪みによる低磁場での磁束密度低下を軽減する効果もある。このような効果を得るためには、少なくとも0.005%以上含有していることが必要であるが、多く含有しすぎると冷間圧延時の破断を引き起こすおそれがあるので、0.20%までとする。このP含有の効果をより有効に発揮させるために好ましい含有量は、0.07%を超え0.15%以下である。
【0051】
上記の成分以外は、Feおよび不純物とする。不純物のうちとくにS、NおよびTiは、微細な析出物や介在物を形成し鋼板の磁気特性を大きく劣化させるので、それらを合計したS+N+Tiの量が0.015%以下となるようにして、できるだけ少なくすることが望ましい。また、一般的に磁気特性を改善する効果があるとされているSn、Sb、Ni、Cu、Crなどを、それぞれ0.5%以下の範囲で含有させても、本発明の効果を損なうことはない。
【0052】
次に本発明の鋼板の板厚は0.15mm以上0.40mm以下とする。板厚がこの範囲より厚くなると鉄損が増加して、発電機やモータの効率が低下し、目標とする性能が得られなくなるからである。板厚を薄くすると鉄損は低減できるが0.15mm未満になると発電機やモータの出力が大きく低下し、鋼板の磁気特性を向上させても目標とした出力が得られなくなり、それに加えて積層の際の工数も増大する。
【0053】
鋼板の磁束密度B50は、400Hz、1Tにおける鉄損W10/400(W/kg)に基づく下記▲1▼式を満足している必要がある。
50≧0.006×W10/400+1.60 ▲1▼
【0054】
50は高いほど発電機またはモータの出力を大きくする効果があるので、できれば1.70T以上であることが好ましい。しかし鉄の場合2.0T前後で飽和してしまい、それ以上は高くできない。
【0055】
板厚0.27〜0.35の製造条件の種々異なる電磁鋼板を用い、前述の固定子の外径が176mm、積み厚さ36mm、回転子が外径208mmの発電機を作製し、この発電機の効率および出力を測定した。用いた電磁鋼板の磁束密度B50および鉄損W10/400とに対し、発電機の効率が92%以上を示した鋼板と、92%を下回る結果となった鋼板とを区分してプロットしてみると図3の結果が得られた。この結果から、B50とW10/400との好ましい関係を求めると▲1▼式が得られる。
【0056】
鋼板の磁気特性として、400Hzでの磁化力100A/mにおける磁束密度B1(400)(T)と1kHzでの磁化力100A/mにおける磁束密度B1(1k)(T)との比[B1(1k)/B1(400)]が0.45以上であることとする。これは、上記の発電機において、効率が92%以上で、かつ出力が9250W以上とするために必要である。
【0057】
発電機の出力とB1(1k)/B1(400)との関係を調査した結果を図4に示す。ここでは発電機の効率が、92%以上のものと、92%を下回るものとを区分して示してある。これから、発電機の出力のみを対象にすれば、効率が低くても出力の目標値を達成できるものが製造可能であるが、効率が高くかつ出力の大きい発電機を得ようとすれば、B1(1k)/B1(400)が0.45以上でなければならないことがわかる。 B1(1k)/B1(400)の比は大きいほど好ましいが、1.0に近い値は通常では得られない。
【0058】
本発明の鋼板の製造は、規定の組成範囲である鋼スラブを熱間圧延し、熱延板焼鈍を施した後、冷間圧延して最終板厚となし、連続焼鈍をおこなって製品とする一般に採用される電磁鋼板の製造方法に準じておこなう。ただし、これら一連の製造工程において、上述の鋼板磁気特性を得るために、以下のように条件を制御する。
【0059】
熱延板の焼鈍は、箱焼鈍法を用い、鋼のP含有量をP(%)、冷間圧延の圧下率をR(%)とするとき、焼鈍後の平均結晶粒径D(μm)が、下記▲2▼式の範囲になるように焼鈍条件を設定する。この範囲とすることにより、とくにB1(1k)/B1(400)の比を、0.45以上に制御することができる。Dの値が▲2▼式にて限定される範囲より小さすぎる場合、目標とする磁気特性が得られない。
5×R−500×P−325≦ D ≦5×R−500×P−250 ▲2▼
【0060】
焼鈍後の結晶粒径は、焼鈍の温度および時間により制御する。しかし、同じ温度および時間でも、鋼の組成および不純物含有量、熱間圧延条件等により影響されるので、最適の焼鈍温度および時間は一概に指定することはできない。したがって、P量および冷間圧下率が決まれば、上記式にて与えられるDとなるよう焼鈍の温度および時間を選定すればよく、要すれば熱延鋼板から試片を採取し試験焼鈍を施すことにより条件を選定する。具体的には温度が700〜900℃、時間が3〜24時間の範囲である。
【0061】
熱延板の焼鈍により上記範囲の平均結晶粒にすることは、連続焼鈍法でも可能である。しかし、連続焼鈍法では、上記範囲のDとするには条件の選定幅が狭く、安定して平均結晶粒を制御することが困難である。また、同じ平均結晶粒径にすることができたとしても、得られた電磁鋼板のとくにB1(1k)/B1(400)の比が0.45を下回る結果となることが多く、好ましくない。
【0062】
箱焼鈍法における雰囲気ガスは、通常、窒素を主体とし、水素を3〜10%程度混合したものが用いられる。この雰囲気ガスとして、実質的に100%の高純度水素ガスを用いると、よりすぐれた磁気特性の電磁鋼板を得ることができる。
【0063】
【実施例】
〔実施例1〕
C:0.002%、Si:1.8%、Mn:0.2%、sol.Al:0.3%、P:0.09%、S:0.002%、N:0.0012%、Ti:0.002%の鋼スラブ(鋼番号1)を1150℃の加熱後、熱間圧延して仕上げ温度を850℃とし、焼鈍の方法および温度を変えて熱延板を焼鈍した。この熱延板焼鈍において均熱時間は、箱焼鈍法の場合2時間、連続焼鈍法の場合30秒とした。熱延板は焼鈍後冷間圧延して所要板厚にし、1030℃、30秒の焼鈍をおこない、その表面に絶縁コーティングを施した。得られた鋼板から、JIS−C−2550に準じて試験片を打ち抜きにより採取し、25cmエプスタイン試験枠にて磁気特性を測定した。結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
Figure 2004183002
【0065】
表1の結果からわかるように、試験番号1−1、1−4、1−5、1−8、1−11、1−12、1−14および1−17は、熱延板の焼鈍後の結晶粒径が▲2▼式で規制される範囲を外れており、目標とする磁気特性が得られていない。試験番号1−13および1−18は熱延板焼鈍が連続焼鈍法によるもので、焼鈍後の結晶粒径は▲2▼式で規制される範囲内に入るが、鋼板の性能は、本発明で定めた目標値を下回る結果となっている。これに対し、本発明で規制する条件にて製造された鋼板はいずれも目標として設定された特性値を十分に満足している。
【0066】
〔実施例2〕
C:0.0020%、Si:2.0%、Mn:0.2%、sol.Al:0.5%、S:0.002%、N:0.002%以下、Ti:0.0025%以下である鋼をベースとし、P含有量を種々変えた鋼スラブにて、1130℃に加熱後熱間圧延をおこなって仕上げ温度を900℃とし、2.0mm厚の熱延鋼板とした。熱延鋼板を焼鈍後、0.27mm厚に冷間圧延し、980℃にて30秒の焼鈍をおこない表面に絶縁コーティングを施した。得られた鋼板について、実施例1と同様にして磁気特性を測定した。結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
Figure 2004183002
【0068】
表2に示されるように、P含有量が本発明で定める範囲を超える試験番号2−8の場合、冷間圧延にて破断を生じた。また、試験番号2−6は熱延板焼鈍を連続焼鈍法としているが、B1(1k)/B1(400)の比は目標値を下回る結果となった。他の試験番号はいずれも本発明で定める製造条件であり、すぐれた磁気特性を示している。
【0069】
〔実施例3〕
表3に示す組成の鋼スラブを1150℃で加熱し、熱間圧延して仕上げ温度900℃として2.0mm厚に仕上げた。表4に示すように種々の条件で熱延板焼鈍をおこなった後、冷間圧延し0.27〜0.5mm厚とし、1030℃にて30秒の焼鈍をおこない表面に絶縁コーティングを施した。得られた鋼板について、実施例1と同様にして磁気特性を測定した。得られた鋼板を用い、モータおよび発電機を試作し、モータについては効率、発電機については出力をそれぞれ測定した。モータは希土類磁石を用いた16極の永久磁石埋め込み型であり、発電機は前述のアウターロ−タ式の永久磁石を用いたものである。これらの結果を合わせて表4に示す。
【0070】
【表3】
Figure 2004183002
【0071】
【表4】
Figure 2004183002
【0072】
表3および表4から、次のようなことがわかる。C含有量の高い鋼の試験番号3−1、Si含有量が本発明の規制値を下回る3−2、Mn含有量が規制値を超える3−4、sol.Al含有量が規制値を下回る3−5および上限を超える3−6等は、いずれもB50とW10/400との関係が負の値となっており、B1(1k)/B1(400)の比も目標値を下回っている。Siが本発明の規制値を超える試験番号3−3は、冷間圧延時に破断を生じたためその後の圧延を中止した。
【0073】
また、化学組成は本発明の規制範囲内であるが、熱延板焼鈍後に▲2▼式で規制する範囲を外れた結晶粒径となった試験番号3−7、3−8および3−9も磁気特性が目標を下回る結果となっている。試験番号は3−13は、板厚が本発明の対象とする範囲を超えており、冷間圧延率も低く、その結果として熱延板焼鈍後の結晶粒径が▲2▼式で規制する範囲外となってしまい、磁気特性が劣る結果となっている。
【0074】
これらに対し、試験番号3−10、3−11、3−12および3−14は、鋼組成、板厚、熱延板焼鈍後の結晶粒径はいずれも本発明にて規制する条件範囲内であり、目標とする磁気特性が得られ、モータの効率あるいは発電機の出力の結果からもわかるように、高性能の電気自動車の駆動用モータ、あるいは自動車用発電機の磁心用としてすぐれた鋼板となっている。
【0075】
【発明の効果】
本発明の無方向性電磁鋼板は、高周波における鉄損および磁束密度にすぐれており、自動車の車両搭載の発電機および電気自動車の駆動モータ等の鉄心用として、その効率改善および出力増大に寄与するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】永久磁石を用いたアウターロータ式の小形発電機の、鉄心に用いた鋼板の鉄損W10/400と、発電機の効率との関係を示す図である。
【図2】永久磁石を用いたアウターロータ式の小形発電機の、鉄心に用いた鋼板の鉄損W10/400と、発電機の出力との関係を示す図である。
【図3】鉄損W10/400と磁束密度B50との関係と、その電磁鋼板を鉄心に用いた小形発電機の効率評価結果とを示す図である。
【図4】鋼板のB1(1k)/B1(400)の比と、発電機の出力および効率との関係を示す図である。

Claims (2)

  1. 化学組成が質量%で、C:0.005%以下、Si:1.7%を超え3.0%以下、Mn:0.1〜1.5%、sol.Al:0.1〜2.0%、P:0.005〜0.20%で、残部がFeおよび不純物からなり、板厚が0.15mm以上0.40mm以下であって、磁気特性として鉄損W10/400(W/kg)と50Hzでの磁束密度B50(T)との間に下記▲1▼式を満足する関係があり、かつ400Hzでの磁化力100A/mにおける磁束密度B1(400)(T)と1kHzでの磁化力100A/mにおける磁束密度B1(1k)(T)との比[B1(1k)/B1(400)]が0.45以上であることを特徴とする自動車用無方向性電磁鋼板。
    50≧0.006×W10/400+1.60 ▲1▼
  2. 請求項1に記載の化学組成を持つ鋼スラブを熱間圧延し、熱延板焼鈍を施した後、冷間圧延して最終板厚となし、連続焼鈍をおこなって製品とする一連の製造工程において、鋼のPの含有量をP(%)、冷間圧延の圧下率をR(%)とするとき、冷間圧延前の結晶粒径D(μm)が下記▲2▼式にて示される範囲となるように熱延板に箱焼鈍を施すことを特徴とする請求項1に記載の自動車用無方向性電磁鋼板の製造方法。
    5×R−500×P−325≦ D ≦5×R−500×P−250 ▲2▼
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