JP2004182976A - 2軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリエステルまたはポリエステルとポリエステル以外の熱可塑性樹脂からなるフィルムの、高反射率とフィルム表面平滑性の両立を図り、光学サーボ機能を有する磁気記録装置用磁気テープのベースフィルムとして高品質のポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 一方の表面(f面側)の中心線表面粗さRa(f)を0.5nm〜10nm、その反対側の表面(b面側)の中心線表面粗さRa(b)を3nm〜15nmとし、波長530nmの光線を入射した場合の反射率の最大値が30〜100%であるフィルムとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリエステルフィルムの品質、特に光学的サーボトラックを有する磁気記録装置用磁気テープのベースフィルムとして用いる際のサーボ特性を大幅に向上させうる2軸配向ポリエステルフィルムに関する。
2軸配向ポリエステルフィルムは、その優れた熱特性、寸法安定性、機械特性および表面形態の制御し易さから各種用途に使用されており、特に磁気テープ用などのベースフィルムとしての有用性はよく知られている。近年、磁気テープは、コンピュータのバックアップなどのデータストレージ用途などにおいて、大容量記録化が要求されている。大容量化のためには、薄膜化によるテープカートリッジ収容テープ長の増加や、記録信号の小型化(例えば、リニア型磁気テープであれば、トラック(幅・長さ)が小さくなるなど)による高密度記録化などが有効である。しかしながら、テープを薄膜化する場合、テープスティフネスが低下することによって磁気ヘッドと磁気テープの接触状態が不良となったり、また、記録信号を小型化すると、磁気テープの走行時における熱や、またテープ保存時の熱変形により、記録トラックのずれを起こしやすくなる問題点がある。
そこで、大容量化のもう一つの手法として、磁気テープのバックコート層側にサーボトラックを形成することにより、磁性層のデータエリアの面積を減少させることなくサーボトラッキングを行う手法が知られている(例えば、特許文献1〜4)。これら特許文献では、磁気テープのバックコート層を改良する手法が開示されているが、このような手法の場合、磁気テープ加工工程が複雑となり、生産性が低下したり、加工コストが増加する問題がある。
そこで、磁気テープのバックコート層を改良する方法ではなく、たとえば図1のように、バックコート層の一部にバックコート層を塗布せず、またはバックコート層を除去し、ベースフィルムを露出させた部分を設け、バックコート層と基材であるベースフィルムの反射率の差を利用して光学的にサーボトラッキングを行う手法が考案されている。しかし、通常磁気テープ用ベースフィルムは表面平滑性が求められるため(例えば、特許文献5、6)、粒子やボイドの少ない透明なフィルムであり、バックコート層と反射率の差が大きい高反射率のフィルムは知られていない。また、これに対して、高反射率のポリエステルフィルムは、比較的大粒径の粒子を含有したり、ポリメチルペンテンやポリエチレン、ポリプロピレンなどの非相溶系のポリマーをブレンドしているため、高密度磁気テープとして必要な表面平滑性を達成しておらず(例えば、特許文献7〜9)、表面平滑性と高反射率とを両立させたフィルムを得ることは困難であった。
特開平11−216684号公報 特開平11−242814号公報 特開2001−148115号公報 特開2002−8332号公報 特開2001−270056号公報 特開2001−319323号公報 特開平9−316221号公報 特開2000−94615号公報 特開2002−40214号公報
本発明の目的は、基材であるポリエステルフィルムの反射率を改良することによって、磁気テープとして用いる際に、バックコート層側に容易にサーボトラックを形成することが可能な、特にバックコート層側にサーボトラックを形成した磁気記録テープ用ベースフィルム用途として好適な2軸配向ポリエステルフィルムを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明は、一方の表面(f面)の中心線表面粗さRa(f)が0.5〜10nm、f面の反対側の表面(b面)の中心線表面粗さRa(b)が3〜15nmであり、かつ、波長530nmの光を入射したときの反射率の最大値が30〜100%である2軸配向ポリエステルフィルムを特徴とする。
本発明によれば、ポリエステルまたはポリエステルとポリエステル以外の熱可塑性樹脂からなるフィルムであって、高い反射率を有しつつ、表面を平滑とした、特に、光学サーボ機能を有する磁気記録装置用磁気テープのベースフィルムとして、優れた品質を有するポリエステルフィルムを得ることができる。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムは、2軸に配向したフィルムである。フィルムが、2層以上の積層構成である場合には、これを構成するフィルム層の少なくとも1層が2軸に配向している必要がある。全ての層が無配向や一軸配向では本発明の特性を満足させることができない。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂からなっている。樹脂成分は、実質的にポリエステル(以下、ポリマー1という)のみから構成されていてもよいし、ポリエステル(ポリマー1)と、ポリイミド系樹脂、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(以下、ポリマー2という)からなるポリマーアロイであってもよい。なお、ここでいう「熱可塑性樹脂からなる」とは、熱可塑性樹脂成分が全体の90重量%以上であることをいう。
また、本発明でいうポリマーアロイとは、高分子多成分系樹脂のことであり、共重合によるブロックコポリマーであってもよいし、混合などによるポリマーブレンドであってもよい。ただし、ポリエステルに、高分子粒子を外部添加した、ポリエステルと外部添加粒子のみの系は除く。
本発明におけるポリマー1は、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸などの酸成分とジオール成分から構成されるポリエステル単位を95重量%以上含有するポリマーである。
酸成分としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が特に好ましく例示される。これらの酸成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
また、ジオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコールが特に好ましく例示される。これらのジオール成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
本発明におけるポリマー1としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)(PEN)が特に好ましく例示され、溶融成形性や2軸延伸性(製膜性)の観点から、最も好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。
また、ポリマー1には、トリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロール、ペンタエリスリトール、2,4−ジオキシ安息香酸等の多官能化合物、ラウリルアルコール、イソシアン酸フェニル等の単官能化合物、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸あるいはp−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸などを本発明の効果が損なわれない程度の量であればさらに共重合してもよい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの樹脂成分として、ポリマー2を用いる場合、ポリマー2は、ポリマー1と良好な親和性を有し、溶融成形性である熱可塑性樹脂を用いる。なお、ここでいう良好な親和性(相溶性)を有するとは、例えば、ポリマー1とポリマー2とからなるポリマーアロイを用い、未延伸または2軸延伸フィルムを作成し、該フィルム断面を透過型電子顕微鏡で3万〜50万倍の倍率で観察した場合、外部添加粒子などの添加物に起因しない直径200nm以上の構造(例えば、分散不良のポリマードメインなど)が観察されないことをいう。ただし、ポリマー1とポリマー2の親和性を判定する方法は特にこれに限定されるものではなく、また、必要に応じて、温度変調型DSC(MDSC)によって単一のガラス転移点が観察されることによって良好な親和性があると判定してもよい。
本発明におけるポリマー2として、PETよりも、ガラス転移温度(Tg)の高い耐熱性樹脂を用いる場合、高い寸法安定性、耐熱性を有するフィルムが得られ、磁気記録媒体用途として好ましい。
本発明におけるポリマー2としては、ポリイミド(ポリエーテルイミドを含む)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンが好ましく例示される。中でも、特にポリイミドが好ましく例示される。ポリイミドは、溶融成形性であれば特に限定されないが、例えば、下記一般式で示されるような構造単位を含有するものが好ましい。
Figure 2004182976
ただし、式中のR1は、
Figure 2004182976
Figure 2004182976
などの脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基から選ばれた一種もしくは二種以上の基を表し、また、式中のR2は、
Figure 2004182976
などの脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基から選ばれた一種もしくは二種以上の基を表す。
かかるポリイミドは、テトラカルボン酸および/またはその酸無水物と、脂肪族一級モノアミン、芳香族一級モノアミン、脂肪族一級ジアミンおよび芳香族一級ジアミンよりなる群から選ばれる一種もしくは二種以上の化合物を脱水縮合することにより得ることができる。
ポリマー1との溶融成形性や取り扱い性などの点から、下記一般式で示されるような、ポリイミド構成成分にエーテル結合を含有するポリエーテルイミドが特に好ましい。
Figure 2004182976
(ただし、上記式中R3は、6〜30個の炭素原子を有する2価の芳香族または脂肪族残基、R4は6〜30個の炭素原子を有する2価の芳香族残基、2〜20個の炭素原子を有するアルキレン基、2〜20個の炭素原子を有するシクロアルキレン基、および2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基で連鎖停止されたポリジオルガノシロキサン基からなる群より選択された2価の有機基である。)
上記R3、R4としては、例えば、下記式群に示される芳香族残基
Figure 2004182976
を挙げることができる。(式中のnは1〜5の整数)
本発明では、ポリマー1との親和性、コスト、溶融成形性等の観点から、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物とm−フェニレンジアミンまたはp−フェニレンジアミンとの縮合物である、下記式で示される繰り返し単位を有するポリマーが、ポリマー2として特に好ましい。
Figure 2004182976
または
Figure 2004182976
(nは2以上の整数、好ましくは20〜50の整数)
このポリエーテルイミドは、“ウルテム”(登録商標)の商品名で、ジーイープラスチックス社より入手可能である。
本発明におけるポリマー2として用いられ得るポリエーテルスルホンは、1つのスルホニル基と1つまたは2つのエーテル基とで芳香族環が結合された下記式の繰り返し単位を有するポリマーであるが、他の構造単位がある程度共重合されていてもよい。
Figure 2004182976
Figure 2004182976
Figure 2004182976
本発明におけるポリマー2として用いられ得るポリスルホンは、下記式の繰り返し単位を有するポリマーであるが、例えばアルキル基などの官能基を含んでいてもよく、また他の構造単位がある程度共重合されていてもよい。
Figure 2004182976
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリマーアロイには、分散径を制御するために、必要に応じて、相溶化剤を併用してもよい。この場合、相溶化剤の種類は、ポリマーの種類によって異なるが、添加量は0.01〜10重量%が好ましい。
本発明において、ポリマー2をポリマー1に添加する時期は、ポリマー1の重合前、例えば、エステル化反応前に添加してもよいし、重合後に添加してもよい。また、溶融押出前に、ポリマー1とポリマー2を混合してペレタイズしてもよい。
ペレタイズの際に、一旦、ポリマー2を高濃度(例えば、35〜65重量%、より好ましくは40〜60重量%)含有するポリマー1とポリマー2からなるマスターペレットを作成してから、さらにポリマー1で希釈して、所定の濃度に調整する方法を用いると、ポリマー同士の分散性が向上し、本発明のポリマーアロイとしてより好ましい分散状態を示すものとなる。
また本発明のポリマーアロイをより好ましい分散状態に調整する他の方法としては、例えば、タンデム押出機を用いて混合する方法、粉砕器で熱可塑性樹脂を粉末状に粉砕した後に混合する方法、両者を溶媒に溶解し共沈させることにより混合する方法、一方を溶媒に溶かした溶液状とした後に他方に混合する方法なども挙げられるが、この限りではない。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの一方の表面(以下、f面という)の中心線表面粗さRa(f)は0.5〜10nmであり、好ましくは2〜9nm、さらに好ましくは3〜8nmである。Ra(f)が0.5nmより小さい場合は、フィルム製造、加工工程などで、搬送ロールなどとの摩擦係数が大きくなり、工程トラブルを起こしたり、磁気テープとして用いる場合に、磁気ヘッドとの摩擦が大きくなり、磁気テープ特性が低下することがある。また、Ra(f)が10nmより大きい場合は、高密度記録の磁気テープとして用いる場合に、磁性面側が粗くなり、電磁変換特性が低下しやすい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムのf面と反対側の表面(以下、b面という)の中心線表面粗さRa(b)は3〜15nmであり、好ましくは5〜12nm、さらに好ましくは7〜10nmである。Ra(b)が3nmより小さい場合は、フィルム製造、加工工程などで、搬送ロールなどとの摩擦係数が大きくなり、工程トラブルを起こしたり、磁気テープとして用いる場合に、ガイドロールとの摩擦が大きくなり、テープ走行性が低下することがある。また、Ra(b)が15nmより大きい場合は、フィルムロールやパンケーキとして保存する際に、b面側の表面突起がf側に転写し、f面側が粗くなり、電磁変換特性が低下しやすい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムに、波長530nmの光を入射した場合の、反射率の最大値は30〜100%であり、好ましくは40〜90%、さらに好ましくは50〜80%である。反射率が30%より低い場合には、磁気テープとした場合、バックコート層とベースフィルム部分の反射率の差が小さいため、光学サーボの感度が低下する傾向にある。中でも、特に正反射率が30〜100%の場合に、光学サーボの感度が特に良好となるため好ましく、より好ましくは40〜95%、最も好ましくは50〜90%である。
上記、表面平滑性と高反射率の両立を達成するため、鋭意検討した結果、以下の手法が有効であることがわかった。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを達成するための、1つ目の手段は、少なくとも2層以上のフィルム層を有し、その中の少なくとも1層に平均分散粒径が5〜100nmの不活性粒子を含有させることである(以下、この粒子含有層をA層という)。A層はフィルム中で高反射率を得る役割を担う層となる。
A層に含有させる不活性粒子(以下、粒子1という)としては、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、扁平状アルミナなどが好ましい。架橋ポリスチレン粒子、球状シリカなどは、光学密度の観点で、反射率を高める効果が小さい。
A層中の粒子1の平均粒径(分散径)は5〜100nmが好ましく、より好ましくは10〜80nm、さらに好ましくは20〜50nmである。粒子1の平均粒径が5nmより小さい場合には、工業的に粒子の製造が困難であったり、フィルム中に均一に分散させることが困難となったりする。100nmより大きい場合には、フィルムの表面平滑性が悪化して、高密度磁気テープとして用いる場合に電磁変換特性を悪化させることがある。さらに、散乱体として作用するため、乱反射成分が大きくなりすぎて、正反射率が低下する場合がある。
A層中の粒子1の含有量は、特に限定されないが、5〜50重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。粒子1の含有量が5重量%より小さい場合には、フィルムの反射率を高める効果が小さくなることがあり、50重量%より大きい場合には、フィルムの表面平滑性が悪化して、高密度磁気テープとして用いる場合に電磁変換特性を悪化させたり、製膜性が悪化して、フィルムの製造が困難となる場合がある。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがA層を有する場合、フィルムは2層以上の積層構成であることが好ましい。A層単層では、製膜性が悪化し、フィルムの製造が困難となる場合がある。また、特に、磁気テープなどの磁気記録媒体用途に用いる場合、表裏の表面には、優れた電磁変換特性を得るための平滑な表面と、製膜・加工工程での搬送や、磁気テープの走行性や走行耐久性を付与するために比較的粗い表面という異なる粗さの表面形態が求められる。この意味でも、フィルムは2層以上の積層構成であることが好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがA層を有する場合、A層は積層部または中間層として用いられることが好ましく、特に中間層として用いられる場合(基層部/A層/積層部の構成である)が表面平滑性と高反射率を両立しやすいため最も好ましい。A層は、含有する粒子1や粒子周りのボイドの影響で、フィルム層の表面が粗くなりやすく、また、フィルム層の強度が低い傾向にあるため、基層部として用いる場合、磁気テープの電磁変換特性が低下したり、テープ強度が低下したりする。なお、ここでいう基層部とは、一般的にフィルム中で最も厚みの厚い層であり、磁気記録媒体用途などでは、主に強度、寸法安定性の保持などの機能を負担する層である。また、ここでいう積層部とは、基層部よりもフィルム層の厚みが薄い層であり、比較的粗い表面とすることで、フィルムの搬送性や、巻き特性を良化させることができ、磁気テープ用途などでは、良好な走行性を得るために機能する。また、ここでいう中間層とは、基層部と積層部に挟まれたフィルム層である。ただし、積層構成は上記の形態に限定されるものではなく、例えば、積層部/基層部/A層/積層部の4層積層構成や基層部/A層の2層積層構成であってもよい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがA層を有する場合、A層の厚みは0.05〜2μmが好ましく、より好ましくは0.1〜0.5μmである。A層の厚みが0.05μmより小さい場合は、積層不良など製造上困難であったり、光の波長に対して著しく小さくなるため、反射率を高める効果が小さくなったりする。また、A層の厚みが2μmより大きい場合、磁気テープとした際に磁性面側の表面が粗くなり、電磁変換特性が低下したり、フィルム強度が低下したりする。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがA層を有する場合、A層およびその他のフィルム層を構成する樹脂成分は、ポリマー1のみでもよいし、ポリマー1とポリマー2とからなるポリマーアロイでも良い。特に、ポリエチレンテレフタレートまたはポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)を主たる樹脂成分とする場合、製膜性が良好で、高いフィルム強度が得られる好ましい。また、ポリマー1とポリマー2とからなるポリマーアロイを用いる場合、高い耐熱性が得られやすく、特に、ポリエチレンテレフタレートとポリエーテルイミドとからなるポリマーアロイを樹脂成分とする場合、製膜性が良好で、高い寸法安定性が得られるため好ましい。
またポリマー1とポリマー2とからなるポリマーアロイを用いる場合、フィルム層中のポリマー2の含有量は、フィルム中のポリマーアロイに対する量で1〜50重量%の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは、8〜15重量%である。一般的にポリマー1とポリマー2の溶融粘度は大きく異なるため、ポリマー2の含有量が5重量%未満であると、押出機にて十分に微分散させることが困難な場合があり、ポリマー2のドメインが粗大分散物となることによって、表面突起が粗大となる場合がある。さらに、フィルムの寸法安定性が低下する場合がある。また、ポリマー2の含有量が30重量%を超える量であると、押出成形加工や延伸加工を施すことが困難となり、フィルム破れや押出時の口金すじなどの製膜、加工上のトラブルの原因となる場合がある。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがA層を有する場合、フィルムの搬送性や磁気テープとした際の、走行性などの観点から、粒子1とは異なる種類の不活性粒子(以下、粒子2とする)を併用することが好ましい。粒子2は、特に限定されず、平均粒径1nm〜5μm程度の無機または有機の粒子で、本発明のポリマー中で化学反応を起こしたり、電磁気的影響により磁気記録に悪影響を与えないものである。粒子2の種類としては、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、湿式または乾式シリカ、コロイド状シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナおよびジルコニア等の無機粒子、アクリル酸類、スチレン、シリコーン、イミド等を構成成分とする有機粒子、ポリエステル重合反応時に添加する触媒等によって析出する粒子(いわゆる内部粒子)や、界面活性剤などがある。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムに含有させる粒子2の平均粒径や含有量はフィルム用途や積層構成によって大きく異なる。特に、磁気テープなどの磁気記録媒体用途に用いる場合、通常は、一つのフィルム層には粒径の小さな粒子を添加し、反対側のフィルム層には比較的粒径の大きな粒子を添加する手法が一般的である。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがA層を有する場合、A層と他の層で基層部に用いられる層に含有させる粒子2の平均粒径は、電磁変換特性や磁気ヘッドとの走行性などの観点から、0.005〜0.5μmが好ましく、より好ましくは0.01〜0.3μmであり、粒子2の含有量は、電磁変換特性、粒子凝集による粗大突起生成、突起の削れなどの観点から、0.01〜1重量%が好ましく、より好ましくは0.02〜0.05重量%である。また、積層部に添加する粒子2は磁気テープの走行性、走行耐久性、裏写りの観点から、平均粒径は0.01〜2μmが好ましく、より好ましくは0.01〜1μmである。含有量は0.001〜3重量%、好ましくは0.005〜1重量%である。各フィルム層に含有させる粒子は1種類でもよいが、2種類以上併用しても構わない。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを達成するための、2つ目の手段は、ポリマー1、または、ポリマー1とポリマー2とからなるポリマーアロイを主たる樹脂成分とするフィルム層(以下、B層とする)、および、ポリマー1とポリマー2とからなるポリマーアロイを主たる樹脂成分とするフィルム層(以下、C層とする)の少なくとも2層以上のフィルム層を有するフィルムであって、少なくともB層とC層の中のポリマー2の含有量が異なるフィルムである。この場合、A層は含んでいても含まなくても良い。該フィルム構成とした場合、延伸の際に、B層とC層の延伸特性の差違や、屈折率の差違に起因して、反射率が高くなる。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがB層、C層を有する場合、積層構成は特に限定されないが、B層を基層部として用い、C層を積層部または中間層として用いる場合、高い製膜性、表面平滑性、および、高反射率が得られ、特に好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがB層、C層を有する場合、これらのフィルム層を構成するポリマー1、ポリマー2は、前述のポリマーである。ここで、ポリマー1とポリマー2は屈折率などの光学特性およびガラス転移温度(Tg)などの熱特性が異なるポリマーである場合、2軸延伸した場合、フィルムの反射率が高くなるため好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがB層、C層を有する場合、B層はポリマー2を含まない単一のポリエステル(ポリマー1)であってもよいし、ポリマー1とポリマー2からなるポリマーアロイであってもよい。
本発明のB層がポリマー1とポリマー2とからなるポリマーアロイを用いる場合、製膜性やフィルム強度などの観点から、B層中のポリマー2の含有量は、フィルム中のポリマーアロイに対する量で1〜50重量%の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは、8〜15重量%である。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがB層、C層を有する場合、C層はポリマー1とポリマー2からなるポリマーアロイである。
本発明のC層中のポリマー2の含有量は、B層中のポリマー2の含有量よりも大きい方が好ましい。B層とC層のポリマー組成が同一である場合、B層とC層の延伸特性、屈折率が同様となり、フィルムの反射率を高める効果がない。C層中のポリマー2の含有量とB層中のポリマー2の含有量の差は5〜50重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。含有量の差が5重量%より小さいと、B層とC層の延伸特性、屈折率に差が生じにくいため、フィルムの反射率を高める効果が小さく、含有量の差が50重量%より大きいと、B層とC層のポリマーの押出特性、延伸特性の差違が大きすぎ、積層不良に伴う「すじ」が発生したり、製膜破れが頻発して生産性が低下したり、C層に大きなボイドが発生して、表面平滑性が悪化する場合がある。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがB層、C層を有する場合、フィルムの搬送性、磁気テープとした際の走行性などの観点から、これらのフィルム層には不活性粒子が含有されていることが好ましい。不活性粒子の種類としては、前述の粒子2が好ましく例示される。また、粒子2の粒径、含有量は、基層部、積層部で異なるが、前述の通りである。
なお、反射率を高める手段として、例えば、特開平11−339251号公報や特開2002−329312号公報に示される手法が一般に知られている。これは、蒸着などの加工を施して、フィルム表面に金属層または金属酸化物層を設けて反射率を高める手法であり、金属としては、Mg、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Mo、Pd、Ag、Sn、Pt、Au、Pbなどが挙げられ、これらの金属の数種を混ぜ合わせた合金や金属間化合物も知られている。また、金属酸化物としては、例えば、CuO、ZnO、Al23、SiO2、Fe23、Fe34、Ag2O、TiO2、MgO、SnO2、ZrO2、InO3などが知られている。形成手法としては、物理蒸着法(真空蒸着法、スパッタリング法)や化学蒸着法がある。しかしながら、これらの手法は、オフラインでの加工工程が加わるなど製造工程が複雑となり、コストアップを招くなどの問題が多い。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤などが添加されてもよい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムのヤング率は、フィルムの使用用途によって大きく異なるが、例えば、磁気記録媒体用途として用いる場合、長手方向のヤング率と幅方向のヤング率の和は、磁気テープの伸び変形などの観点から、9〜25GPaの範囲であることが好ましく、より好ましくは11〜22GPa、さらに好ましくは14〜20GPaである。また、長手方向のヤング率は、磁気ヘッドとのヘッド当たりなどの観点から、4.5GPa以上が好ましく、より好ましくは5.5GPa以上、最も好ましくは、6.5GPa以上である。幅方向のヤング率は、テープエッジダメージなどの観点から、4.5GPa以上が好ましく、より好ましくは5GPa以上、最も好ましくは、5.5GPa以上である。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの熱収縮率は、フィルムの使用用途によって大きく異なるが、例えば、磁気記録媒体用途として用いる場合、長手方向の温度100℃、30分における熱収縮率は、寸法安定性やテープの伸び変形性および保存性の観点から、0%以上、1.2%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.1%以上、1%以下である。幅方向の温度100℃、30分における熱収縮率は、テープの保存性および磁気テープ加工時の安定性の観点から、0%以上、0.5%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.05%以上、0.3%以下である。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムのポリマーのガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、フィルムの耐熱性や成形加工性などの観点から、80〜150℃であることが好ましく、より好ましくは90〜130℃、さらに好ましくは100〜120℃の範囲内である。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリマーの固有粘度は、フィルム成形加工の安定性や熱可塑性樹脂との混合性の観点から、0.55〜3.0(dl/g)の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは、0.60〜2.0(dl/g)である。また、製膜後のフィルムの固有粘度は、フィルム成形加工の安定性や寸法安定性などの観点から、0.50〜2.0(dl/g)の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.55〜1.0(dl/g)である。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの用途は、特に限定されないが、磁気記録媒体用ベースフィルムやコンデンサー用途、感熱転写リボン用途、感熱孔版用途、光学材料用途などに用いられる。中でも、高い寸法安定性を必要とするデータストレージ用ベースフィルムや蒸着型磁性層を有するデジタルビデオテープなどの磁気記録媒体に好ましく用いられる。中でも特に好ましくは、走行面側に光学サーボ機能を有するデータストレージ用磁気テープのベースフィルムに適したものである。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの厚みは、用途に応じて適宜決定できるが、通常磁気記録媒体用途では3〜15μmが好ましい。中でも、高密度磁気記録媒体用途の場合、3〜8μmが好ましく、より好ましくは4〜7μm、最も好ましくは4.5〜6μmである。厚みが3μmより小さい場合は、テープに腰がなくなるため、電磁変換特性が低下することがあり、8μmより大きい場合は、テープ1巻あたりのテープ長さが短くなるため、磁気テープの小型化、高容量化が困難になる場合がある。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムは、さらに他のポリマー層、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデンおよびアクリル系ポリマーを直接、あるいは接着剤などの層を介して積層してもよい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムは、必要に応じて、熱処理、成形、表面処理、ラミネート、コーティング、印刷、エンボス加工、エッチングなどの任意の加工を行ってもよい。
また、本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも片面に磁性層を設けることにより、磁気記録媒体として用いることができる。特に、f面側に設けることが好ましい。この場合、磁性層としては、強磁性金属薄膜や強磁性金属微粉末を結合剤中に分散してなる磁性層や金属酸化物塗布による磁性層などが好適な例として挙げられる。前記強磁性金属薄膜に用いる金属としては、鉄、コバルト、ニッケルやその合金等が好ましい。また、前記強磁性金属微粉末を結合剤中に分散してなる磁性層に用いる強磁性金属微粉末としては、強磁性六方晶フェライト微粉末や、鉄、コバルト、ニッケルやその合金からなる粉末が好ましい。前記結合剤としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物などが好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを製造するための方法においては、ポリマー1またはポリマー1とポリマー2とのポリマーアロイを押出機を用いた溶融押出により口金から吐出し、吐出されたポリマーを冷却固化させてシート状に成形することが好ましい。その際、繊維焼結ステンレス金属フィルターによりポリマーを濾過することが、ポリマーアロイ中の未溶融物を除去するために好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムは、該シートを長手方向と幅方向の2軸に特定条件で延伸した後、熱処理することにより製造できる。この際、長手方向、および、幅方向の延伸は1段階ずつで行ってもよいが、フィルムの使用用途に応じて、2段階以上に分けて延伸してもよい。また、再縦、再横延伸を行う場合、特に高密度記録の磁気テープとして最適な高強度のフィルムが得られ易いため好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の長手方向の総延伸倍率は、特に限定されないが、2.5〜10倍が好ましく、より好ましくは4.5〜7倍である。長手方向の総延伸倍率が2.5倍より小さな場合は、長手方向の弾性率が低下するため、磁気記録媒体として用いる場合、電磁変換特性が低下することがある。長手方向の総延伸倍率が10倍より大きな場合には、フィルム破れが増加して、生産性が低下したりする。また、再縦延伸を行う際の再縦延伸倍率を総縦延伸倍率の25%以下にする場合、フィルム破れが減少するため好ましい。再縦延伸を行う際、1度目の縦延伸の延伸倍率は2.5〜4倍、再縦延伸倍率は1.2〜2.3倍が好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の幅方向の総延伸倍率は、特に限定されないが、3〜8倍が好ましく、より好ましくは3.5〜6倍である。幅方向の総延伸倍率が3倍より小さな場合は、磁気記録媒体として用いる場合、トラックずれが起こりやすくなったりする。幅方向の総延伸倍率が6倍以上である場合、フィルム破れによって生産性が低下することがある。また、再横延伸を行う際の再横延伸倍率を総横延伸倍率の20%以上にする場合、フィルム破れが減少するため好ましい。再横延伸を行う際、1度目の横延伸の延伸倍率は3〜4.5倍、再縦延伸倍率は1.2〜2倍が好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の長手方向の延伸温度は、特に限定されないが、延伸性などの観点から、ポリマー(積層構成の場合、基層部のポリマー)のガラス転移温度Tg〜(Tg+50℃)の範囲で行う場合、延伸性が良好となるため好ましい。再縦延伸を行う場合、再縦延伸温度は(Tg+30℃)〜(Tg+80℃)が好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の幅方向の延伸温度は、特に限定されないが、延伸性などの観点から、ポリマー(積層構成の場合、基層部のポリマー)のTg〜(Tg+50℃)の範囲が好ましい。再横延伸を行う場合、再横延伸温度は(Tg+50℃)〜(Tg+150℃)が好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の長手方向の延伸速度は、特に限定されないが、5,000〜20万%/分の範囲が好ましく、再縦延伸を行う場合、再縦延伸速度は3万〜20万%/分の範囲が好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の幅方向の延伸速度は、特に限定されないが、1,000〜10,000%/分の範囲が好ましく、再横延伸を行う場合、再横延伸速度は1,000〜20,000%/分が好ましい。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の熱処理温度は、160℃〜230℃の範囲が好ましく、より好ましくは、180℃〜210℃である。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の熱処理時間は、0.5〜10秒の範囲が好ましく、より好ましくは3〜8秒である。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの延伸形式としては、長手方向に延伸した後に幅方向に延伸を行うなどの逐次二軸延伸法や、同時二軸テンター等を用いて長手方向と幅方向を同時に延伸する同時二軸延伸法、さらに、逐次二軸延伸法と同時二軸延伸法を組み合わせた方法などが包含される。
以下、本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの製造方法の例について説明するが、これに限定されるものではない。ここでは、ポリマー1としてポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリマー2としてポリエーテルイミド(PEI)“ウルテム”を用いたフィルムの例を示す。また、製造条件は、用いるポリマー1およびポリマー2、または積層構成によって適宜変更すればよい。
まず、ポリエステルの製造方法をポリエチレンテレフタレートを例にして説明する。本発明で使用するポリエチレンテレフタレートは、次のいずれかのプロセスで製造される。すなわち、(1)テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、直接エステル化反応によって低分子量のポリエチレンテレフタレートまたはオリゴマーを得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によってポリマーを得るプロセス、(2)ジメチルテレフタレートとエチレングリコールを原料とし、エステル交換反応によって低分子量体を得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によってポリマーを得るプロセスである。ここで、エステル化は無触媒でも反応は進行するが、エステル交換反応においては、通常、マンガン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウム、チタン等の化合物を触媒に用いて進行させ、またエステル交換反応が実質的に完結した後に、該反応に用いた触媒を不活性化する目的で、リン化合物を添加する場合もある。
また、フィルムを構成するポリエステルに不活性粒子(粒子2)を含有させる場合には、エチレングリコールに不活性粒子を所定割合にてスラリーの形で分散させ、このエチレングリコールを重合時に添加する方法が好ましい。不活性粒子を添加する際には、例えば、不活性粒子の合成時に得られる水ゾルやアルコールゾル状態の粒子を一旦乾燥させることなく添加すると粒子の分散性がよい。また、不活性粒子の水スラリーを直接PETペレットと混合し、ベント式2軸混練押出機を用いて、PETに練り込む方法も有効である。不活性粒子の含有量を調節する方法としては、上記方法で高濃度の不活性粒子のマスターペレットを作っておき、それを製膜時に不活性粒子を実質的に含有しないPETで希釈して不活性粒子の含有量を調節する方法が有効である。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムがA層を有する場合、A層に含有する粒子1は、分散性の観点から、エチレングリコールに不活性粒子を所定割合にてスラリーの形で分散させ、このエチレングリコールを重合時に添加する方法が好ましい。また、粒子表面をエチレングリコールで処理したり、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、多価アルコール等で修飾、または、ポリエステル分子鎖でコートすることによって、ポリマーとの親和性を高くすると、粒子同士の凝集による粗大分散不良物を形成せず、本発明の表面粗さに制御しやすいため好ましい。
次に、該PETのペレットとPEIのペレットを、所定の割合で混合して、270〜300℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機に供給して、溶融押出する。このときの滞留時間は30〜600秒が好ましく、より好ましくは60〜300秒である。さらに、上記条件にて両者が相溶しない場合は、得られたチップを再び2軸押出機に投入し相溶するまで押出を繰り返してもよい。
得られたPEI含有のPETのペレットを、180℃で3時間以上減圧乾燥した後、固有粘度が低下しないように窒素気流下あるいは減圧下で、280〜320℃に加熱された押出機に供給し、スリット状のダイから押出し、キャスティングロール上で冷却して未延伸フィルムを得る。この際、異物や変質ポリマーを除去するために各種のフィルター、例えば、焼結金属、多孔性セラミック、サンド、金網などの素材からなるフィルターを用いることが好ましい。また、必要に応じて、定量供給性を向上させるためにギアポンプを設けてもよい。フィルムを積層する場合には、2台以上の押出機およびマニホールドまたは合流ブロックを用いて、複数の異なるポリマーを溶融積層する。
次に、この未延伸フィルムを2軸延伸し、2軸配向させる。ここでは、最初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う逐次2軸延伸法を用いる。延伸温度は、例えば、2層構造でA層を中間層とし、その両側にポリエチレンテレフタレートとポリエーテルイミドの混合ポリマー(混合重量比9:1)からなる基層部と積層部として有する場合を例にとって説明する。未延伸フィルムを70〜130℃の加熱ロール群で加熱し、長手方向に2.5〜10倍(再際縦延伸を行う場合、2.5〜4倍)に1段もしくは多段で延伸し、20〜50℃の冷却ロール群で冷却する。長手方向の延伸速度は5,000〜200,000%/分の範囲で行うのが好ましい。続いて、幅方向の延伸を行う。幅方向の延伸方法としては、例えば、テンターを用いる方法が一般的である。幅方向の延伸倍率は3〜8倍(再横延伸を行う場合、3〜4.5倍)、延伸速度は1,000〜10,000%/分、温度は90〜120℃の範囲で行うのが好ましい。さらに、再縦延伸および再横延伸を行う。その場合の延伸条件としては、長手方向の延伸は、温度80〜170℃の加熱ロール群で、延伸倍率1.2〜2.3倍、幅方向の延伸方法としてはテンターを用いる方法が好ましく、温度150〜230℃、延伸倍率1.2〜2倍で行うのが好ましい。続いて、この延伸フィルムを緊張下または幅方向に弛緩しながら熱処理する。この場合の熱処理温度は、160℃〜230℃で、時間は0.5〜10秒の範囲で行うのが好ましい。
(物性の測定方法ならびに効果の評価方法)
本発明における特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の通りである。
(1)反射率、正反射率
分光光度計U−3410((株)日立製作所)に、φ60積分球130−063((株)日立製作所)および10°傾斜スペーサーを取り付けた状態で、530nmの反射率をフィルムのb面についてそれぞれ5回ずつ求め、最大値を該フィルムの反射率とする。
なお、正反射率の測定の場合には、積分球を取り付けずに測定を行い、入射光の10°の方向に検出器を設置して、530nmの正反射率をフィルムのb面についてそれぞれ5回ずつ求め、最大値を該フィルムの正反射率とした。
(2)ヤング率
ASTM−D882に規定された方法に従って、インストロンタイプの引張試験機を用いて測定した。測定は下記の条件とした。
測定装置:オリエンテック(株)製フイルム強伸度自動測定装置
“テンシロンAMF/RTA−100”
試料サイズ:幅10mm×試長間100mm、
引張り速度:200mm/分
測定環境:温度23℃、湿度65%RH
(3)100℃熱収縮率
JIS C2318に従って、測定した。
試料サイズ:幅10mm、標線間隔200mm
測定条件:温度100℃、処理時間30分、無荷重状態
熱収縮率を次式より求めた。
熱収縮率(%)=[(L0−L)/L0]×100
0:加熱処理前の標線間隔
L:加熱処理後の標線間隔
(4)粒子1、2の平均粒径(分散径)
フィルム断面を透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、1万倍以上の倍率で観察する。TEMの切片厚さは約100nmとし、場所を変えて100視野以上測定する。測定した等価円相当径の平均を不活性粒子の平均粒径(平均分散径)とした。
フィルム中に粒径の異なる2種類以上の粒子が存在する場合、上記の等価円相当径の個数分布が2種類以上のピークを有する分布となるため、そのそれぞれについて、別個に平均粒径を算出する。
(5)ポリマー1、ポリマー2、粒子1、粒子2の含有量
ポリマー1、ポリマー2の両者を溶解する適切な溶媒に溶解し、1H核のNMR(核磁気共鳴)スペクトルを測定する。適切な溶媒は、ポリマーの種類によって異なるが、例えば、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)/重クロロホルムが用いられる。得られたスペクトルにおいて、ポリマー1、ポリマー2に特有の吸収(例えばPETであればテレフタル酸の芳香族プロトンの吸収、PEIであればビスフェノールAの芳香族のプロトンの吸収)のピーク面積強度をもとめ、その比率とプロトン数よりポリマー1とポリマー2のモル比を算出する。さらに各々のポリマーの単位ユニットに相当する式量より重量比を算出する。測定条件は、例えば、以下のような条件であるが、ポリマーの種類によって異なるため、この限りではない。
装置 :BRUKER DRX-500(ブルカー社)
溶媒 :HFIP/重クロロホルム
観測周波数 :499.8MHz
基準 :TMS(テトラメチルシラン)(0ppm)
測定温度 :30℃
観測幅 :10KHz
データ点 :64K
acquisiton time :4.952秒
pulse delay time:3.048秒
積算回数 :256回
また、必要に応じて、顕微FT−IR法(フーリエ変換顕微赤外分光法)で組成分析を行ってもよい。その場合、ポリエステル(ポリマー1)のカルボニル基に起因するピークとそれ以外の物質に起因するピークの比から求める。なお、ピーク高さ比を重量比に換算するために、あらかじめ重量比既知のサンプルで検量線を作成してポリエステルとそれ以外の物質の合計量に対するポリエステル比率を求める。これと、不活性粒子含有量よりポリマー2の比率を求める。また、必要に応じてX線マイクロアナライザーを併用してもよい。
また、不活性粒子(粒子1、粒子2)の含有量については、ポリマー1、ポリマー2は溶解するが不活性粒子は溶解させない溶媒を選んで、ポリマー1、ポリマー2を溶解し、粒子1、粒子2を遠心分離して重量百分率を求めた。
(6)積層厚さ
透過型電子顕微鏡(日立製H−600型)を用いて、加速電圧100kVで、フィルム断面を、超薄切片法(RuO4染色)で観察する。その界面の観察結果から、各層の厚さを求める。倍率は、判定したい積層厚さによって適切な倍率を選ぶが、1万〜10万倍が適当である。
また、2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて測定することもできる。表層から深さ3,000nmの範囲のフィルム中の不活性粒子の内、最も高濃度の粒子(あるいはPEI)に起因する元素と、ポリエステルの炭素元素の濃度比(M+/C+)を、表面から深さ3,000nmまで厚さ方向にSIMSで分析する。表層では不活性粒子に起因する元素濃度は低く、表面から遠ざかるにつれて不活性粒子に起因する元素濃度は高くなる。本発明フィルムの場合は一旦極大値となった不活性粒子に起因する元素濃度がまた減少し始める。この濃度分布曲線において、不活性粒子に起因する元素濃度が極大値の1/2まで減少した深さを積層厚さとする。条件は次の通りである。
i)測定装置
2次イオン質量分析装置(SIMS)
西独、ATOMIKA社製 A−DIDA3000
ii)測定条件
1次イオン種 :O2 +
1次イオン加速電圧:12KV
1次イオン電流 :200nA
ラスター領域 :400μm□
分析領域 :ゲート30%
測定真空度 :5.0×10-9Torr
E−GUN :0.5KV−3.0A
なお、表層から深さ3,000nmの範囲に最も多く含有する不活性粒子が有機高分子粒子の場合はSIMSでは測定が難しいので、表面からエッチングしながらXPS(X線光電子分光法)、IR(赤外分光法)などで上記同様のデプスプロファイルを測定し積層厚みを求めることもできる。
(7)表面粗さRa
小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用いて中心線平均粗さRaを測定した。条件は下記のとおりであり、フィルム幅方向に走査して20回測定を行った平均値をもって値とした。
・触針先端半径:0.5μm
・触針荷重 :5mg
・測定長 :1mm
・カットオフ値:0.08mm
(8)固有粘度
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から下式から計算する。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒100mlあたりの溶解ポリマー重量(g/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。
(9)ガラス転移温度(Tg)
下記装置および条件で比熱測定を行い、JIS K7121に従って決定した。
装置 :TA Instrument社製温度変調DSC
測定条件:
加熱温度 :270〜570K(RCS冷却法)
温度校正 :高純度インジウムおよびスズの融点
温度変調振幅:±1K
温度変調周期:60秒
昇温ステップ:5K
試料重量 :5mg
試料容器 :アルミニウム製開放型容器(22mg)
参照容器 :アルミニウム製開放型容器(18mg)
なお、ガラス転移温度は下記式により算出した。
ガラス転移温度=(補外ガラス転移開始温度+補外ガラス転移終了温度)/2
(10)結晶化パラメータ△Tcg
パーキンエルマー社のDSC(示差走査熱量計)II型を用いて測定した。DSCの測定条件は次のとおりである。すなわち、試料10mgをDSC装置にセットし、300℃の温度で5分間溶融した後、液体窒素中に急冷する。この急冷試料を10℃/分で昇温し、ガラス転移点Tgを検知する。さらに昇温を続け、ガラス状態からの結晶化発熱ピーク温度をもって冷結晶化温度Tccとする。さらに、TccとTgの差(Tcc−Tg)を結晶化パラメータ△Tcgと定義する。
(11)磁気テープの電磁変換特性(S/N)
1m幅にスリットしたフィルムを、張力20kg/mで搬送させ、フィルムのA層側の表面に下記組成の磁性塗料および非磁性塗料をエクストルージョンコーターにより重層塗布(上層は磁性塗料で、塗布厚0.1μm、非磁性下層の厚みは適宜変化させた。)し、磁気配向させ、乾燥温度100℃で乾燥させる。次いで反対面に下記組成のバックコートを塗布した後、小型テストカレンダー装置(スチール/ナイロンロール、5段)で、温度85℃、線圧200kg/cmでカレンダー処理した後、巻き取る。上記テープ原反を1/2インチ幅にスリットし、パンケーキを作成した。次いで、このパンケーキから長さ200m分をカセットに組み込んで、カセットテープとした。
(磁性塗料の組成)
・強磁性金属粉末 : 100重量部
・変成塩化ビニル共重合体 : 10重量部
・変成ポリウレタン : 10重量部
・ポリイソシアネート : 5重量部
・ステアリン酸 : 1.5重量部
・オレイン酸 : 1重量部
・カーボンブラック : 1重量部
・アルミナ : 10重量部
・メチルエチルケトン : 75重量部
・シクロヘキサノン : 75重量部
・トルエン : 75重量部
(バックコートの組成)
・カーボンブラック(平均粒径20nm) : 95重量部
・カーボンブラック(平均粒径280nm): 10重量部
・αアルミナ : 0.1重量部
・変成ポリウレタン : 20重量部
・変成塩化ビニル共重合体 : 30重量部
・シクロヘキサノン : 200重量部
・メチルエチルケトン : 300重量部
・トルエン : 100重量部
市販のHi8用VTRを用いてビデオS/N比を求めた。S/N比の測定には、TV試験信号発生器から信号を供給し、ビデオノイズメーターを用い、比較例1より作成したテープを0デシベル(dB)として比較測定した。なお、走行条件は25℃、60%RHである。
電磁変換特性が比較例1と比較して、次の基準で評価した。
0dB以上:○
(高密度記録磁気テープ用途として、優れたレベルである。)
−0.5dB以上、0dB未満:△
(高密度記録磁気テープ用途として、使用可能なレベルである。)
−0.5dB未満:×
(高密度記録磁気テープ用途として、不十分なレベルである。)
(12)磁気テープの光学サーボ特性
上記の手法で作成した磁気テープのバックコート面をレーザー加工装置(波長1,060μm)を用いて、テープ幅方向中央部に連続した1本の帯状の部分(幅100μm)のバックコートを排除し、ベースフィルムを露出させる。
次に、分光光度計U−3410((株)日立製作所)を用いて、波長530nmのレーザー光を10°の入射角で、上記磁気テープ(バックコート面側)に入射し、反射角10°の方向の反射光を、受光部にて検出する。
上記の手法で、上記帯状部分の中央部からの反射光強度Icと中央部からテープ端部方向3mmの部分からの反射光強度Ibを測定し、Ic/Ibの値より光学サーボ特性を下記の通り評価した。
3以上:○
(高密度記録磁気テープ用途として、優れたレベルである。)
2以上、3未満:△
(高密度記録磁気テープ用途として、使用可能なレベルである。)
2未満:×
(高密度記録磁気テープ用途として、不十分なレベルである。)
(13)総合評価
上記の電磁変換特性(12)および光学サーボ特性(13)の評価において、両特性が優れたレベル(○)であるか、または、片方が優れたレベル(○)であり、片方が使用可能なレベル(△)である場合を、総合評価において優れている(○)とし、両方が使用可能なレベル(△)である場合や、一方でも不十分なレベル(×)である場合は、総合評価において、使用不可である(×)と判断した。
次の実施例に基づき、本発明の実施形態を説明する。なお、ここでポリエチレンテレフタレートをPET、ポリエーテルイミドをPEIと表記する。
実施例1
テレフタル酸ジメチル194重量部とエチレングリコール124重量部に、酢酸マグネシウム4水塩0.1重量部を加え、140〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。次いで、リン酸トリメチル0.05重量部のエチレングリコール溶液、および三酸化アンチモン0.05重量部を加えて5分間撹拌した後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を230℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を0.1kPaまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。3時間重合反応させ所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻して重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングして固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレートのペレットを得た。
同様に、テトラ−n−ブトキシチタンをプロピレングリコール中で3時間攪拌し得られた酸化チタン(平均粒径30nm)のプロピレングリコールゾルを用い、平均粒径30nmの酸化チタン粒子を3重量%含有する固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートのペレットを得た。
次いで、押出機3台を用い、製膜を行った。
295℃に加熱された押出機1(基層部用)には、上記の実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット85重量部と、平均粒径0.1μmの架橋ジビニルベンゼン粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット5重量部の混合原料(原料1)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
また、295℃に加熱された押出機2(中間層用)には、実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット70重量部と、上記の平均粒径30nmの酸化チタン粒子を50重量%含有する固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートのペレット30重量部の混合原料(原料2)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
また、295℃に加熱された押出機3(積層部用)には、実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット82重量部と平均粒径0.1μmの球状シリカ粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット15重量部と平均粒径0.5μmの架橋ジビニルベンゼン粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)のペレット3重量部の混合原料(原料3)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
原料1、原料2、原料3をそれぞれ、サンドフィルター、繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に濾過した後、Tダイ中で合流させ、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、3層積層未延伸フィルム(積層厚み比:原料1/原料2/原料3=10/0.5/1.5)を作成した。
この未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に2段で、速度20,000%/分、温度70℃から105℃で3.0倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に速度2,000%/分、温度100℃で3.0倍延伸した。続いて、ロール式延伸機で長手方向に1段で、温度80℃から140℃で1.7倍に再延伸し、テンターを用いて幅方向に温度170℃で1.5倍再延伸した。定長下で温度220℃で5秒間熱処理した後、幅方向に5%の弛緩処理を行い、厚さ約6μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
各層のフィルム厚みは、基層部(原料1)5.0μm、中間層(原料2)0.25μm、積層部(原料3)0.75μmであった。長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。また、長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であった。
このポリエステルフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の電磁変換特性、光学サーボ特性に優れた特性を有していた。
実施例2
実施例1と同様にして、得たポリエチレンテレフタレート(PET)のペレット(Tg80℃)50重量%とGeneral Electric(GE)社製の固有粘度0.68の“ウルテム”1010(Tg216℃)50重量%を、290℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に供給して、PEIを50重量%含有したPET/PEIブレンドチップを作成した。
次いで、押出機3台を用い、製膜を行った。
295℃に加熱された押出機1(基層部用)には、上記の実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット65重量部と、上記PET/PEIブレンドチップを20重量部と、平均粒径0.1μmの架橋ジビニルベンゼン粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット5重量部の混合原料(原料4)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
305℃に加熱された押出機2には、平均粒径100nmの扁平状アルミナ(YKK(株)製板状アルミナ粒子“セラフ”)を50重量%含有する固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートのペレット(原料5)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
また、295℃に加熱された押出機3(積層部用)には、実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット62重量部と、上記PET/PEIブレンドチップを20重量部と、平均粒径0.1μmの球状シリカ粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット15重量部と平均粒径0.5μmの架橋ジビニルベンゼン粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)のペレット3重量部の混合原料(原料6)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
原料4、原料5、原料6をそれぞれ、サンドフィルター、繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に濾過した後、Tダイ中で合流させ、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、3層積層未延伸フィルム(積層厚み比:原料1/原料4/原料3=9/0.1/3)を作成した。
この未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に2段で、速度20,000%/分、温度70℃から115℃で3.1倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に速度2,000%/分、温度110℃で3.2倍延伸した。続いて、ロール式延伸機で長手方向に1段で、温度80℃から160℃で1.7倍に再延伸し、テンターを用いて幅方向に温度170℃で1.5倍再延伸した。定長下で温度220℃で5秒間熱処理した後、幅方向に5%の弛緩処理を行い、厚さ約6.1μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
各層のフィルム厚みは、基層部(原料4)4.5μm、中間層(原料5)0.05μm、積層部(原料6)1.5μmであった。長手方向のヤング率は7.2GPa、幅方向のヤング率は5.2GPaであった。また、長手方向の100℃熱収縮率は0.9%、幅方向の100℃熱収縮率は0.1%であった。
このポリエステルフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の電磁変換特性、光学サーボ特性に優れた特性を有していた。
実施例3
押出機2台を用い製膜を行った。
295℃に加熱された押出機1(基層部用)には上記の原料4を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
また、295℃に加熱された押出機2(積層部用)には、実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット35重量部と、上記PET/PEIブレンドチップを60重量部と、平均粒径0.05μmの球状シリカ粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット4重量部と平均粒径0.5μmの架橋ジビニルベンゼン粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)のペレット1重量部の混合原料(原料7)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
原料4、原料7をそれぞれ、サンドフィルター、繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に濾過した後、Tダイ中で合流させ、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、2層積層未延伸フィルム(積層厚み比:原料4/原料7=4/2)を作成した。
この未延伸フィルムに、実施例2と全く同様にして、延伸・熱処理・弛緩処理を行い、厚さ約6μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
各層のフィルム厚みは、基層部(原料4)4μm、積層部(原料7)2μmであった。長手方向のヤング率は7.2GPa、幅方向のヤング率は5.4GPaであった。また、長手方向の100℃熱収縮率は0.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であった。
このポリエステルフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の電磁変換特性、光学サーボ特性に優れた特性を有していた。
実施例4
押出機3台を用い製膜を行った。
295℃に加熱された押出機1(基層部用)には実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット65重量部と、上記PET/PEIブレンドチップを20重量部と、平均粒径0.02μmの球状シリカ粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット15重量部の混合原料(原料8)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
また、305℃に加熱された押出機2(中間層用)には、上記PET/PEIブレンドチップ(原料9)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
295℃に加熱された押出機3(積層部用)には上記の原料6を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
原料8、原料9、原料6をそれぞれ、サンドフィルター、繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に濾過した後、Tダイ中で合流させ、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、3層積層未延伸フィルム(積層厚み比:原料8/原料9/原料6=4/2/2)を作成した。
この未延伸フィルムに、実施例2と全く同様にして、延伸・熱処理・弛緩処理を行い、厚さ約8μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
各層のフィルム厚みは、基層部(原料8)4μm、中間層(原料9)2μm、積層部(原料6)2μmであった。長手方向のヤング率は7.4GPa、幅方向のヤング率は5.3GPaであった。また、長手方向の100℃熱収縮率は0.7%、幅方向の100℃熱収縮率は0.1%であった。
このポリエステルフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の電磁変換特性、光学サーボ特性に優れた特性を有していた。
比較例1
押出機2台(押出機1、押出機3)を用い、原料1と原料3を用いて、中間層を設けない2層積層構成としたこと以外は実施例1と全く同様にして、2層積層未延伸フィルム(積層厚み比:原料1/原料3=10/1.5)を作成した。
この未延伸フィルムを実施例1と全く同様の延伸を延伸、熱固定、弛緩処理を行い、厚さ約6μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
各層のフィルム厚みは、基層部(原料1)5.2μm、積層部(原料3)0.8μmであった。長手方向のヤング率は7.6GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。また、長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であった。
このポリエステルフィルムは、表1に示したとおり、電磁変換特性には優れているが、光学サーボ特性が劣るものであった。
比較例2
押出機2台を用い製膜を行った。
押出機1(積層部用)には、平均粒径0.3μmのアナターゼ型酸化チタン粒子を14重量%と蛍光増白剤“OB−1”(イーストマン社製)を0.12重量%添加した混合原料(原料14)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
また、押出機2(基層部用)には、上記の原料14にポリメチルペンテン(PMP)を10重量%、さらに相溶化剤として分子量4,000のポリエチレングリコール(PEG)を1重量%添加した混合原料(原料15)を180℃で3時間、減圧乾燥した後に供給した。
原料14、原料15をそれぞれ、サンドフィルター、繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に濾過した後、Tダイ中で合流させ、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、2層積層未延伸フィルム(積層厚み比:原料15/原料14=10/2)を作成した。
この未延伸フィルムに、実施例1と全く同様にして、延伸を行ったが、製膜破れが頻発し、再縦・再横延伸を行うことができなかった。
そこで、この未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に2段で、速度20,000%/分、温度100℃で3.1倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に速度2,000%/分、温度100℃で4.2倍延伸し、定長下で温度230℃で6秒間熱処理後、幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ約12μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
各層のフィルム厚みは、基層部(原料15)10μm、積層部(原料14)2μmであった。長手方向のヤング率は4GPa、幅方向のヤング率は4.5GPaであった。
このポリエステルフィルムは、表1に示したとおり、光学サーボ特性、電磁変換特性が劣るものであった。
比較例3
押出機2(中間層用)に供給するポリマーを実質的に不活性粒子を含有しないPETチップ80重量部と上記のPET/PEIブレンドチップ20重量部の混合原料(原料16)とする以外は、実施例4と全く同様にして、厚さ約8μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
各層のフィルム厚みは、基層部(原料8)4μm、中間層(原料16)2μm、積層部(原料6)2μmであった。長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.4GPaであった。
このポリエステルフィルムは、表1に示したとおり、電磁変換特性には優れているが、光学サーボ特性が劣るものであった。
比較例4
実施例2の押出機2(中間層用)に供給するポリマー中の粒子を平均粒径110nmの酸化チタン(中間層ポリマー重量に対して、5重量%)(原料17)に変更して、その他の条件は実施例1と全く同様にして、厚さ約6μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
各層のフィルム厚みは、基層部(原料1)5.0μm、中間層(原料17)0.25μm、積層部(原料3)0.75μmであった。長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。
このポリエステルフィルムは、表1に示したとおり、光学サーボ特性、電磁変換特性が劣るものであった。
比較例5
押出機1(基層部用)に供給する原料を、上記の実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット45重量部と、上記PET/PEIブレンドチップを40重量部と、平均粒径0.1μmの架橋ジビニルベンゼン粒子を1重量%含有する固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット5重量部の混合原料(原料18)に変更する以外は、実施例3と全く同様にして、厚さ約6μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
各層のフィルム厚みは、基層部(原料18)4μm、積層部(原料7)2μmであった。長手方向のヤング率は6.8GPa、幅方向のヤング率は5.0GPaであった。
このポリエステルフィルムは、表1に示したとおり、電磁変換特性には優れているが、光学サーボ特性が劣るものであった。
Figure 2004182976
従来技術に係る磁気テープの概略断面図である。
符号の説明
1:磁気テープ
2:磁性層
3:下塗り層
4:ベースフィルム
5:バックコート層
6:ベースフィルムを露出させた部分

Claims (9)

  1. 一方の表面(f面)の中心線表面粗さRa(f)が0.5〜10nm、f面の反対側の表面(b面)の中心線表面粗さRa(b)が3〜15nmであり、かつ、波長530nmの光を入射したときの反射率の最大値が30〜100%である2軸配向ポリエステルフィルム。
  2. フィルムのb面側に波長530nmの光を入射したときの正反射率が30〜100%である、請求項1に記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 少なくとも2層以上の層構成を有し、その中の少なくとも1層に平均分散径が5〜100nmの粒子を含有している、請求項1または2に記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  4. 樹脂成分の90重量%以上が、ポリエチレンテレフタレートまたはポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)である、請求項1〜3のいずれかに記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 樹脂成分の90重量%以上が、ポリエステル(ポリマー1)と、ポリイミド系樹脂、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(ポリマー2)とのポリマーアロイである、請求項1〜3のいずれかに記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  6. ポリエステル(ポリマー1)がポリエチレンテレフタレートであり、熱可塑性樹脂(ポリマー2)がポリエーテルイミドである、請求項5に記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  7. 熱可塑性樹脂(ポリマー2)の含有量の異なる層が存在している、請求項3〜6のいずれかに記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  8. 少なくとも2層以上の層構成を有し、その中の少なくとも1層に含まれるポリマの結晶化速度が他の層に含まれるポリマの結晶化速度よりも大きい、請求項3〜7のいずれかに記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の2軸配向ポリエステルフィルムを用いてなる磁気記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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