JP2004182819A - 導電性ポリマーの製造方法および該導電性ポリマーを含有してなる導電性塗料 - Google Patents
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Abstract
【目的】本発明は、腐食性の化学酸化剤を含有しないピロールまたはその誘導体から得られる導電性ポリマーの製造方法を提供することにある。
【解決手段】光重合触媒機能を有する無機物質の存在下に、5員複素環式化合物またはその誘導体を、可視光線および/または紫外線照射下に重合させる。
【解決手段】光重合触媒機能を有する無機物質の存在下に、5員複素環式化合物またはその誘導体を、可視光線および/または紫外線照射下に重合させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICやLSI等の半導体素子部品や電子部品等の分野などにおける導電塗膜を形成する材料として有用な導電性ポリマーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピロールまたはその誘導体のような5員複素環式化合物またはその誘導体の重合体は、導電性にすぐれていることから、電子部品、半導体部品素子などの静電防止用塗料、静電防止材料用素材などとして利用されている。
従来から、ピロールまたはその誘導体の重合体は、導電性塩の存在下に、電解反応により陽極上に重合体を析出させる電気化学的方法により重合させる方法が知られている。電気化学的方法による重合体は成形品に加工すると導電性が減少する現象があり、これを改良する方法として、特定の粉末状担体物質の存在下に、電気化学的方法によりピロールまたはピロール誘導体を重合させる方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ピロールまたはその誘導体の重合体は、化学酸化剤を使用して重合させることも知られている。導電性複合粉体及びその製造方法として、本出願人は、粉粒体を非溶媒中に分散させ、該溶液中で、ピロール系モノマーと酸化剤とを接触させ、ドーパントの存在下に前記モノマーを重合させて粉粒体とピロール系重合体とからなる導電性複合体およびその製造方法、あるいは被処理材を処理溶液中に浸漬し、処理溶液中で、ピロール系モノマーと酸化剤とを接触させて重合し被処理材にピロール重合体を被着させた導電性複合体およびその製造方法について提案した(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公平4‐491号公報
【特許文献2】
特開昭63−10685号公報
【特許文献3】
特開昭62−275137号公報
【0005】
ところで、化学酸化剤を用いて溶媒中でピロールまたはその誘導体を重合させた場合には、重合後、貧溶媒を加えて沈殿物を形成し過剰の酸化剤およびドーパントを洗浄し除去することにより、腐食性の強い酸化剤がポリマー中に残存しないようにしていた。
しかしながら、このような方法の場合には、得られるポリマーの粒子径が小さくなればなるほど洗浄は困難を極め、しかも洗浄により完全に酸化剤を除去することは殆ど不可能であり、その結果、ポリマー中に微量の酸化剤が残存することは不可避なことであるのが実情であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ピロールまたはその誘導体から得られる重合体は導電性にすぐれており、種々の静電防止用塗料、静電防止材料用素材などとして利用されているが、特に、ICやLSI等の半導体部品素子における静電防止用導電性塗料に対する品質は一層高度なものが要求される。例えば、繊維やポリエステルフィルムに導電性ポリマーを塗布または含浸させてその表面、または全体を導電性塗料で被覆して静電気除去性能を付与するような用途では加工設備の腐食はそれほど問題にならないが、電子部品分野では微量の酸化剤が混入していることによる設備の僅かな腐食でさえも電子部品等の重大な欠陥を引起こすことになる。
このため、これらの導電性ポリマーを合成するに際し、またこの導電性ポリマーを用いた導電性塗料を調製する場合に、いかに触媒を完璧に除去するかがこれまでの永年の課題であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決すべく種々検討を行なった結果、いわゆる化学酸化剤を使用することなく、電解重合法以外の方法でピロールまたはその誘導体等の5員複素環式化合物を効率よく重合させ腐食を誘発する触媒の混入がない導電性ポリマーを得る方法を見出し、本発明を為した。
【0008】
すなわち、本発明は、(1)光重合触媒機能を有する無機物質の存在下、5員複素環式化合物またはその誘導体を、可視光線および/または紫外線照射下に重合させることを特徴とする導電性ポリマーの製造方法に関し、(2)光重合触媒機能を有する無機物質が、酸化チタン、酸化亜鉛から選ばれる1種であることを特徴とする。
また、本発明は上記(1)または(2)記載の導電性ポリマーを含有してなることを特徴とする導電性塗料に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、従来の化学酸化剤とは異なり、モノマーを酸化重合し得る触媒機能を有するが、導電性ポリマーの分散液または溶媒中に溶解せず、反応終了後、極めて容易に分離できる無機物質、すなわち光重合触媒機能を有する無機物質の存在下、可視光線および/または紫外線照射下に、5員複素環式化合物またはその誘導体を重合させることを特徴とする導電性ポリマーの製造方法である。
【0010】
本発明は、従来使用されるいわゆる酸化触媒、例えば、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、パラトルエンスルホン酸第二鉄、ドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄、メタスルホン酸第二鉄、トリフルオロメタンスルホン酸第二鉄、スルホサリチル酸第二鉄等の水溶性第二鉄塩を使用せず、基本的に水や有機溶媒に溶解しないが、ピロールまたはその誘導体のごとき5員複素環式化合物を酸化重合させ得る機能を有する光重合触媒機能を有する無機物質の共存下に、光を照射することにより重合させる方法である。以下、「5員複素環式化合物およびその誘導体」を代表例としてピロールおよびその誘導体により記述する。
【0011】
本発明における光重合触媒機能を有する無機物質としては、微粒子状の酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。この無機物質は、好適には酸化チタンが使用され、酸化チタンとしてはアナターゼ型酸化チタンが好ましい。このような酸化チタンは粒子径が5〜30nmの超微粒子のものが表面積が大きく触媒機能を十分に発揮させることできるので好ましい。また酸化チタンとして格子欠陥を有する可視光応答型酸化チタンが好適に使用される。この可視光応答型酸化チタンとしては、例えば、(株)豊田中央研究所製の「Ti−O−N」が例示される。
【0012】
本発明において、光重合触媒機能を有する無機物質は、微粒子の状態で反応系に分散させてもよく、光透過性を有する材料に該無機物質を厚さ1μm程度の薄膜状に形成して触媒層として使用することもできる。光透過性を有する材料としては、例えば、高純度石英ガラスが挙げられる。この光透過性材料の形状は、反応を促進することができれば特に限定されないが、反応速度はモノマー溶液が接触する光重合触媒の表面積に比例するので、上記に記載した微粒子状酸化チタンを極細径の中空ガラス管の表面に薄膜状に形成した触媒層を管内部から光を照射することができる構造のものが好ましい。このように薄膜状に形成する方法を用いれば、光重合触媒機能を有する無機物質を分離する必要もなくなるとともに、可視光線や紫外線の照射量を確保することができる。(通常、時間の経過とともに黒色化し、照射量が低下する。)
【0013】
光重合触媒機能を有する無機物質の使用量は、ピロールまたはその誘導体モノマーに対して1〜100重量%の範囲で、好ましくは10〜50重量%の範囲で使用される。
【0014】
本発明における5員複素環式化合物またはその誘導体としては、例えば、ピロールまたはその誘導体があげられ、ピロール誘導体は、例えば、N−アルキルピロール、N−アリールピロール、5員環炭素原子の水素原子が置換されたモノアルキル置換ピロール、ジアルキル置換ピロール、またはモノハロゲン置換ピロール、ジハロゲン置換ピロール等が挙げられる。上記の置換ピロールは、例えば、3−メチルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジエチルピロール、3,4−ジプロピルピロール等の3,4−ジアルキルピロール、3,4−ジクロルピロールのような3,4−ジハロゲンピロールが例示される。 また、ピロールまたはその誘導体以外のその他の複素環式化合物、例えば、イミダゾール、チアゾール、フラン、インドールまたはチオフェンまたはそれらの誘導体(例えば、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン)、2,6−ジメチルピリジン、ピラジン等も使用することができる。また、3位および4位に置換基がない場合は、光酸化による架橋反応が一部進行し、共役二重結合構造が損なわれやすいためと考えられれるが、導電性に劣る傾向にある。このため、本発明においては、3位および4位に置換基を有する5員複素環式化合物の誘導体が好ましく使用される。このような誘導体として、3−メチル−4‐ピロールカルボン酸エステル、例えば、3−メチル−4‐ピロールカルボン酸メチル、3−メチル−4‐ピロールカルボン酸ブチル、3−メチル−4‐ピロールカルボン酸ベンジル等や、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェンが好ましく使用される。
【0015】
本発明において光重合触媒機能を有する上記の無機物質の存在下、光照射下における重合反応は光酸化重合反応である。この光酸化重合反応系にドーパントを共存させることにより抵抗値の低く導電性に優れた導電性ポリマーを得ることができる。
【0016】
使用し得るドーパントとしては、一般に使用されるアクセプター性のドーパントが使用し得る。これらは、例えば、パラトルエンスルホン酸、メタスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン酸等のスルホン酸類、過塩素酸、塩素、臭素等のハロゲン類、ルイス酸、プロトン酸、等が例示される。
これらのドーパントとなる物質は酸であってもよく、または塩の状態であってもよい。溶媒中に該ドーパントが溶質として存在すればよくその構造は限定されない。ドーパントの使用量は、モノマー1モル当たり0.01〜0.5モルの範囲が好ましく、0.1〜0.4モルの範囲が特に好ましい。
【0017】
本発明の方法は、上記した光重合触媒機能を有する微粒子の無機物質の共存下に、可視光線および/または紫外線照射下に重合させるが、光照射は反応液表面もしくは側面いずれから照射しても差し支えない。または液中に投光機を浸漬して照射してもよい。また、平板状のガラス板等の光透過性を有する材料に触媒層を形成させたものを近接して配置し、光を照射しながら、その間隙に反応液を循環または供給する方法、また、上記した中空ガラス管の表面に薄膜状に形成した触媒層を管内部から光を照射する方法でもよい。
【0018】
本発明の反応は溶媒中で行なわれ、反応系におけるモノマー濃度は通常0.3〜10g/L、好ましくは0.5〜5g/Lの範囲内で実施されるのが望ましい。
本発明における溶媒としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の炭化水素類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン等が挙げられ、これらは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
【0019】
本発明において使用される溶媒は、光触媒反応による酸化反応を阻害し得る物質を形成しないものを選択することが必要である。このためには使用する溶媒が光重合触媒によってどのような化学変化を起こしどのような物質を形成し得るか事前に予め検討を行なって使用することが好ましい。特に還元物質であるアルデヒドを形成するものは好ましくない。
【0020】
本発明の方法において反応系はpH0.1〜3であることが良好な導電性ポリマーを得ることができるので好ましい。溶媒は、水を若干含有していることが好ましい。
【0021】
また、本発明の方法において、良好な導電性を示す導電性ポリマーを安定して得るためには反応を均一に行なわせることが重要である。そのためには、低温でゆっくりと反応させることが好ましく、反応温度は液温が35℃よりも低い温度で反応させることが望ましい。一般的には液温−20℃〜35℃の範囲である。反応液温度が35℃を超える温度ではモノマーの揮散があるうえに、反応が極めて異常な速度で進行し良好な導電性を示す直鎖状重合体が得られ難い。上記のように低温で反応させることが望ましいが余りにも低い温度では反応速度が遅くなり過ぎ好ましくない。
【0022】
本発明の方法は、可視光線および/または紫外線照射下に重合可能であるが、紫外線強度(照射条件)は、1〜10mW/cm2が好ましい。
【0023】
本発明において使用される光重合触媒機能を有する無機物質は、導電性ポリマーの分散液または溶液中に溶解しないので、該無機物質を粉末状で反応溶媒に分散させて使用した場合には、反応終了後、該無機物質は反応容器の底に沈殿するものが殆どであるので、デカンテーション、あるいは簡単な遠心分離操作等の方法により導電性ポリマーを含む反応生成液と容易に分離することができる。
また、光透過性材料、例えば中空光ファイバー表面に本発明の光重合触媒機能を有する無機物質を薄膜状に形成したものを使用した場合には、反応生成液中には触媒としての無機物質は混入することがなく、分離等の操作を必要とせず所望の導電性ポリマー溶液を得ることができる。
【0024】
本発明の方法において反応容器は、耐薬品性に富むも材料のが好ましく、例えば、石英ガラス、ホーロー、ステンレス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン製等のものが好ましく使用される。
【0025】
本発明の方法により得られる導電性ポリマーを含有する液状反応生成物は、必要に応じて、例えば、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、アクリル等のバインダー用樹脂溶液と任意の割合で混合した混合液に架橋剤あるいは硬化剤を所定量添加し、さらに必要に応じてその他の添加剤を添加して導電性塗料を調製することもできる。
【0026】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
【0027】
実施例1
200ccのパイレックス製ビーカーに、ピロールモノマー5g、可視光応答型光酸化チタン((株)豊田中央研究所製「Ti−O−N」、平均粒径9nm)1g、ドーパントとしてパラトルエンスルホン酸1水和物4.25g、溶媒としてN−メチルピロリドン95gを秤量し、マグネチックスターラーで撹拌させながら、液温5℃で、15Wのブラックライトを用いて、液面の紫外線強度3mW/cm2で照射した。照射開始直後から反応液が黒色化を呈し反応が良好に進行していることが認められた。照射を4時間継続したのち、撹拌を停止したところ酸化チタンはビーカーの底に沈降した。反応生成液をデカンテーションにより酸化チタンと分離し、導電性ポリマーのピロール重合体を含む液状反応生成物(導電性塗料)4.8gが得られた。このものの分子量はPS換算で10,000であった。
この導電製塗料をガラス容器内で減圧下120℃で乾燥させ100μm厚の導電膜を得た。この導電膜の表面抵抗率は、3×1011Ωであった(JIS K6911に準拠して測定)。
【0028】
比較例1
2Lビーカー内に、ピロール1g、40%パラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液50g、イソプロピルアルコール50g、水899gを秤量し、液温5℃で3時間撹拌し黒色粒子を含む液体を得た。これをボールミルにて24時間湿式粉砕し分散液を作製した。この分散液を濾紙(No.5)に含浸し、室温で乾燥させたところ紙繊維が酸化劣化した。また、この分散液を、稀硫酸およびイオン交換水で十分に洗浄した後、分散液中の鉄の含有量を分析した結果、鉄分(Fe)75ppmが検出され、鉄分の全ては洗浄、除去されず生成物中に残存した。これは、酸化剤を使用して重合反応を行なった場合には得られる生成物中の酸化剤を十分に除去することができず、ポリマー中に残存することを示す。
【0029】
実施例2
直径15cmのガラス製シャーレに、3‐メチル‐4−ピロールカルボン酸エチル9g、ジメチルアセトアミド21g、N−メチルピロリドン200g、パラトルエンスルホン酸1水和物11.2g、および可視光応答型酸化チタン((株)豊田中央研究所製「Ti−O−N」)9gを秤量し、液表面の紫外線強度3mW/cm2で照射しながら、室温20℃、大気中で48時間撹拌して反応生成液を得た。この反応生成液を遠心分離により酸化チタン粒子を除去し、赤褐色溶液部分(液状反応生成物)を取り出しガラス容器内で減圧下120℃で乾燥し、100μm厚の導電膜を得た。この導電膜の表面抵抗率は2×107Ωであった。また、同様な方法で得た液状反応生成物を、濾紙(No.5)に含浸し室温で乾燥させたが、紙繊維の酸化劣化は認められなかった。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、モノマーを光酸化重合し得る触媒機能を有するが、導電性ポリマーの分散液または溶媒中に溶解せず、反応終了後、極めて容易に分離できる無機物質、すなわち光重合触媒機能を有する無機物質の存在下、可視光線および/または紫外線照射下に、5員複素環式化合物またはその誘導体を重合させるので、該無機物質を粉末状で反応溶媒に分散させて使用した場合には、反応終了後、該無機物質は反応容器の底に沈殿し、デカンテーションなどにより導電性ポリマーを含む反応生成液と容易に分離することができる。また、光透過性材料に本発明の光重合触媒機能を有する無機物質を薄膜状に形成した触媒層を有するものを使用した場合には、反応生成液には触媒としての無機物質は混入することなく、分離等の操作を必要とせず所望の導電性ポリマー溶液を得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICやLSI等の半導体素子部品や電子部品等の分野などにおける導電塗膜を形成する材料として有用な導電性ポリマーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピロールまたはその誘導体のような5員複素環式化合物またはその誘導体の重合体は、導電性にすぐれていることから、電子部品、半導体部品素子などの静電防止用塗料、静電防止材料用素材などとして利用されている。
従来から、ピロールまたはその誘導体の重合体は、導電性塩の存在下に、電解反応により陽極上に重合体を析出させる電気化学的方法により重合させる方法が知られている。電気化学的方法による重合体は成形品に加工すると導電性が減少する現象があり、これを改良する方法として、特定の粉末状担体物質の存在下に、電気化学的方法によりピロールまたはピロール誘導体を重合させる方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ピロールまたはその誘導体の重合体は、化学酸化剤を使用して重合させることも知られている。導電性複合粉体及びその製造方法として、本出願人は、粉粒体を非溶媒中に分散させ、該溶液中で、ピロール系モノマーと酸化剤とを接触させ、ドーパントの存在下に前記モノマーを重合させて粉粒体とピロール系重合体とからなる導電性複合体およびその製造方法、あるいは被処理材を処理溶液中に浸漬し、処理溶液中で、ピロール系モノマーと酸化剤とを接触させて重合し被処理材にピロール重合体を被着させた導電性複合体およびその製造方法について提案した(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公平4‐491号公報
【特許文献2】
特開昭63−10685号公報
【特許文献3】
特開昭62−275137号公報
【0005】
ところで、化学酸化剤を用いて溶媒中でピロールまたはその誘導体を重合させた場合には、重合後、貧溶媒を加えて沈殿物を形成し過剰の酸化剤およびドーパントを洗浄し除去することにより、腐食性の強い酸化剤がポリマー中に残存しないようにしていた。
しかしながら、このような方法の場合には、得られるポリマーの粒子径が小さくなればなるほど洗浄は困難を極め、しかも洗浄により完全に酸化剤を除去することは殆ど不可能であり、その結果、ポリマー中に微量の酸化剤が残存することは不可避なことであるのが実情であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ピロールまたはその誘導体から得られる重合体は導電性にすぐれており、種々の静電防止用塗料、静電防止材料用素材などとして利用されているが、特に、ICやLSI等の半導体部品素子における静電防止用導電性塗料に対する品質は一層高度なものが要求される。例えば、繊維やポリエステルフィルムに導電性ポリマーを塗布または含浸させてその表面、または全体を導電性塗料で被覆して静電気除去性能を付与するような用途では加工設備の腐食はそれほど問題にならないが、電子部品分野では微量の酸化剤が混入していることによる設備の僅かな腐食でさえも電子部品等の重大な欠陥を引起こすことになる。
このため、これらの導電性ポリマーを合成するに際し、またこの導電性ポリマーを用いた導電性塗料を調製する場合に、いかに触媒を完璧に除去するかがこれまでの永年の課題であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決すべく種々検討を行なった結果、いわゆる化学酸化剤を使用することなく、電解重合法以外の方法でピロールまたはその誘導体等の5員複素環式化合物を効率よく重合させ腐食を誘発する触媒の混入がない導電性ポリマーを得る方法を見出し、本発明を為した。
【0008】
すなわち、本発明は、(1)光重合触媒機能を有する無機物質の存在下、5員複素環式化合物またはその誘導体を、可視光線および/または紫外線照射下に重合させることを特徴とする導電性ポリマーの製造方法に関し、(2)光重合触媒機能を有する無機物質が、酸化チタン、酸化亜鉛から選ばれる1種であることを特徴とする。
また、本発明は上記(1)または(2)記載の導電性ポリマーを含有してなることを特徴とする導電性塗料に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、従来の化学酸化剤とは異なり、モノマーを酸化重合し得る触媒機能を有するが、導電性ポリマーの分散液または溶媒中に溶解せず、反応終了後、極めて容易に分離できる無機物質、すなわち光重合触媒機能を有する無機物質の存在下、可視光線および/または紫外線照射下に、5員複素環式化合物またはその誘導体を重合させることを特徴とする導電性ポリマーの製造方法である。
【0010】
本発明は、従来使用されるいわゆる酸化触媒、例えば、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、パラトルエンスルホン酸第二鉄、ドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄、メタスルホン酸第二鉄、トリフルオロメタンスルホン酸第二鉄、スルホサリチル酸第二鉄等の水溶性第二鉄塩を使用せず、基本的に水や有機溶媒に溶解しないが、ピロールまたはその誘導体のごとき5員複素環式化合物を酸化重合させ得る機能を有する光重合触媒機能を有する無機物質の共存下に、光を照射することにより重合させる方法である。以下、「5員複素環式化合物およびその誘導体」を代表例としてピロールおよびその誘導体により記述する。
【0011】
本発明における光重合触媒機能を有する無機物質としては、微粒子状の酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。この無機物質は、好適には酸化チタンが使用され、酸化チタンとしてはアナターゼ型酸化チタンが好ましい。このような酸化チタンは粒子径が5〜30nmの超微粒子のものが表面積が大きく触媒機能を十分に発揮させることできるので好ましい。また酸化チタンとして格子欠陥を有する可視光応答型酸化チタンが好適に使用される。この可視光応答型酸化チタンとしては、例えば、(株)豊田中央研究所製の「Ti−O−N」が例示される。
【0012】
本発明において、光重合触媒機能を有する無機物質は、微粒子の状態で反応系に分散させてもよく、光透過性を有する材料に該無機物質を厚さ1μm程度の薄膜状に形成して触媒層として使用することもできる。光透過性を有する材料としては、例えば、高純度石英ガラスが挙げられる。この光透過性材料の形状は、反応を促進することができれば特に限定されないが、反応速度はモノマー溶液が接触する光重合触媒の表面積に比例するので、上記に記載した微粒子状酸化チタンを極細径の中空ガラス管の表面に薄膜状に形成した触媒層を管内部から光を照射することができる構造のものが好ましい。このように薄膜状に形成する方法を用いれば、光重合触媒機能を有する無機物質を分離する必要もなくなるとともに、可視光線や紫外線の照射量を確保することができる。(通常、時間の経過とともに黒色化し、照射量が低下する。)
【0013】
光重合触媒機能を有する無機物質の使用量は、ピロールまたはその誘導体モノマーに対して1〜100重量%の範囲で、好ましくは10〜50重量%の範囲で使用される。
【0014】
本発明における5員複素環式化合物またはその誘導体としては、例えば、ピロールまたはその誘導体があげられ、ピロール誘導体は、例えば、N−アルキルピロール、N−アリールピロール、5員環炭素原子の水素原子が置換されたモノアルキル置換ピロール、ジアルキル置換ピロール、またはモノハロゲン置換ピロール、ジハロゲン置換ピロール等が挙げられる。上記の置換ピロールは、例えば、3−メチルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジエチルピロール、3,4−ジプロピルピロール等の3,4−ジアルキルピロール、3,4−ジクロルピロールのような3,4−ジハロゲンピロールが例示される。 また、ピロールまたはその誘導体以外のその他の複素環式化合物、例えば、イミダゾール、チアゾール、フラン、インドールまたはチオフェンまたはそれらの誘導体(例えば、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン)、2,6−ジメチルピリジン、ピラジン等も使用することができる。また、3位および4位に置換基がない場合は、光酸化による架橋反応が一部進行し、共役二重結合構造が損なわれやすいためと考えられれるが、導電性に劣る傾向にある。このため、本発明においては、3位および4位に置換基を有する5員複素環式化合物の誘導体が好ましく使用される。このような誘導体として、3−メチル−4‐ピロールカルボン酸エステル、例えば、3−メチル−4‐ピロールカルボン酸メチル、3−メチル−4‐ピロールカルボン酸ブチル、3−メチル−4‐ピロールカルボン酸ベンジル等や、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェンが好ましく使用される。
【0015】
本発明において光重合触媒機能を有する上記の無機物質の存在下、光照射下における重合反応は光酸化重合反応である。この光酸化重合反応系にドーパントを共存させることにより抵抗値の低く導電性に優れた導電性ポリマーを得ることができる。
【0016】
使用し得るドーパントとしては、一般に使用されるアクセプター性のドーパントが使用し得る。これらは、例えば、パラトルエンスルホン酸、メタスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン酸等のスルホン酸類、過塩素酸、塩素、臭素等のハロゲン類、ルイス酸、プロトン酸、等が例示される。
これらのドーパントとなる物質は酸であってもよく、または塩の状態であってもよい。溶媒中に該ドーパントが溶質として存在すればよくその構造は限定されない。ドーパントの使用量は、モノマー1モル当たり0.01〜0.5モルの範囲が好ましく、0.1〜0.4モルの範囲が特に好ましい。
【0017】
本発明の方法は、上記した光重合触媒機能を有する微粒子の無機物質の共存下に、可視光線および/または紫外線照射下に重合させるが、光照射は反応液表面もしくは側面いずれから照射しても差し支えない。または液中に投光機を浸漬して照射してもよい。また、平板状のガラス板等の光透過性を有する材料に触媒層を形成させたものを近接して配置し、光を照射しながら、その間隙に反応液を循環または供給する方法、また、上記した中空ガラス管の表面に薄膜状に形成した触媒層を管内部から光を照射する方法でもよい。
【0018】
本発明の反応は溶媒中で行なわれ、反応系におけるモノマー濃度は通常0.3〜10g/L、好ましくは0.5〜5g/Lの範囲内で実施されるのが望ましい。
本発明における溶媒としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の炭化水素類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン等が挙げられ、これらは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
【0019】
本発明において使用される溶媒は、光触媒反応による酸化反応を阻害し得る物質を形成しないものを選択することが必要である。このためには使用する溶媒が光重合触媒によってどのような化学変化を起こしどのような物質を形成し得るか事前に予め検討を行なって使用することが好ましい。特に還元物質であるアルデヒドを形成するものは好ましくない。
【0020】
本発明の方法において反応系はpH0.1〜3であることが良好な導電性ポリマーを得ることができるので好ましい。溶媒は、水を若干含有していることが好ましい。
【0021】
また、本発明の方法において、良好な導電性を示す導電性ポリマーを安定して得るためには反応を均一に行なわせることが重要である。そのためには、低温でゆっくりと反応させることが好ましく、反応温度は液温が35℃よりも低い温度で反応させることが望ましい。一般的には液温−20℃〜35℃の範囲である。反応液温度が35℃を超える温度ではモノマーの揮散があるうえに、反応が極めて異常な速度で進行し良好な導電性を示す直鎖状重合体が得られ難い。上記のように低温で反応させることが望ましいが余りにも低い温度では反応速度が遅くなり過ぎ好ましくない。
【0022】
本発明の方法は、可視光線および/または紫外線照射下に重合可能であるが、紫外線強度(照射条件)は、1〜10mW/cm2が好ましい。
【0023】
本発明において使用される光重合触媒機能を有する無機物質は、導電性ポリマーの分散液または溶液中に溶解しないので、該無機物質を粉末状で反応溶媒に分散させて使用した場合には、反応終了後、該無機物質は反応容器の底に沈殿するものが殆どであるので、デカンテーション、あるいは簡単な遠心分離操作等の方法により導電性ポリマーを含む反応生成液と容易に分離することができる。
また、光透過性材料、例えば中空光ファイバー表面に本発明の光重合触媒機能を有する無機物質を薄膜状に形成したものを使用した場合には、反応生成液中には触媒としての無機物質は混入することがなく、分離等の操作を必要とせず所望の導電性ポリマー溶液を得ることができる。
【0024】
本発明の方法において反応容器は、耐薬品性に富むも材料のが好ましく、例えば、石英ガラス、ホーロー、ステンレス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン製等のものが好ましく使用される。
【0025】
本発明の方法により得られる導電性ポリマーを含有する液状反応生成物は、必要に応じて、例えば、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、アクリル等のバインダー用樹脂溶液と任意の割合で混合した混合液に架橋剤あるいは硬化剤を所定量添加し、さらに必要に応じてその他の添加剤を添加して導電性塗料を調製することもできる。
【0026】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
【0027】
実施例1
200ccのパイレックス製ビーカーに、ピロールモノマー5g、可視光応答型光酸化チタン((株)豊田中央研究所製「Ti−O−N」、平均粒径9nm)1g、ドーパントとしてパラトルエンスルホン酸1水和物4.25g、溶媒としてN−メチルピロリドン95gを秤量し、マグネチックスターラーで撹拌させながら、液温5℃で、15Wのブラックライトを用いて、液面の紫外線強度3mW/cm2で照射した。照射開始直後から反応液が黒色化を呈し反応が良好に進行していることが認められた。照射を4時間継続したのち、撹拌を停止したところ酸化チタンはビーカーの底に沈降した。反応生成液をデカンテーションにより酸化チタンと分離し、導電性ポリマーのピロール重合体を含む液状反応生成物(導電性塗料)4.8gが得られた。このものの分子量はPS換算で10,000であった。
この導電製塗料をガラス容器内で減圧下120℃で乾燥させ100μm厚の導電膜を得た。この導電膜の表面抵抗率は、3×1011Ωであった(JIS K6911に準拠して測定)。
【0028】
比較例1
2Lビーカー内に、ピロール1g、40%パラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液50g、イソプロピルアルコール50g、水899gを秤量し、液温5℃で3時間撹拌し黒色粒子を含む液体を得た。これをボールミルにて24時間湿式粉砕し分散液を作製した。この分散液を濾紙(No.5)に含浸し、室温で乾燥させたところ紙繊維が酸化劣化した。また、この分散液を、稀硫酸およびイオン交換水で十分に洗浄した後、分散液中の鉄の含有量を分析した結果、鉄分(Fe)75ppmが検出され、鉄分の全ては洗浄、除去されず生成物中に残存した。これは、酸化剤を使用して重合反応を行なった場合には得られる生成物中の酸化剤を十分に除去することができず、ポリマー中に残存することを示す。
【0029】
実施例2
直径15cmのガラス製シャーレに、3‐メチル‐4−ピロールカルボン酸エチル9g、ジメチルアセトアミド21g、N−メチルピロリドン200g、パラトルエンスルホン酸1水和物11.2g、および可視光応答型酸化チタン((株)豊田中央研究所製「Ti−O−N」)9gを秤量し、液表面の紫外線強度3mW/cm2で照射しながら、室温20℃、大気中で48時間撹拌して反応生成液を得た。この反応生成液を遠心分離により酸化チタン粒子を除去し、赤褐色溶液部分(液状反応生成物)を取り出しガラス容器内で減圧下120℃で乾燥し、100μm厚の導電膜を得た。この導電膜の表面抵抗率は2×107Ωであった。また、同様な方法で得た液状反応生成物を、濾紙(No.5)に含浸し室温で乾燥させたが、紙繊維の酸化劣化は認められなかった。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、モノマーを光酸化重合し得る触媒機能を有するが、導電性ポリマーの分散液または溶媒中に溶解せず、反応終了後、極めて容易に分離できる無機物質、すなわち光重合触媒機能を有する無機物質の存在下、可視光線および/または紫外線照射下に、5員複素環式化合物またはその誘導体を重合させるので、該無機物質を粉末状で反応溶媒に分散させて使用した場合には、反応終了後、該無機物質は反応容器の底に沈殿し、デカンテーションなどにより導電性ポリマーを含む反応生成液と容易に分離することができる。また、光透過性材料に本発明の光重合触媒機能を有する無機物質を薄膜状に形成した触媒層を有するものを使用した場合には、反応生成液には触媒としての無機物質は混入することなく、分離等の操作を必要とせず所望の導電性ポリマー溶液を得ることができる。
Claims (3)
- 光重合触媒機能を有する無機物質の存在下、5員複素環式化合物またはその誘導体を、可視光線および/または紫外線照射下に重合させることを特徴とする導電性ポリマーの製造方法。
- 光重合触媒機能を有する無機物質が、酸化チタン、酸化亜鉛から選ばれる1種であることを特徴とする請求項1記載の導電性ポリマーの製造方法。
- 請求項1または2記載の導電性ポリマーを含有してなることを特徴とする導電性塗料。
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JP2002349966A JP2004182819A (ja) | 2002-12-02 | 2002-12-02 | 導電性ポリマーの製造方法および該導電性ポリマーを含有してなる導電性塗料 |
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JP2006160770A (ja) * | 2004-12-02 | 2006-06-22 | Japan Science & Technology Agency | ファイバー状導電性ポリマーとその製造方法 |
WO2010098464A1 (ja) | 2009-02-27 | 2010-09-02 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | ヘテロpn接合半導体とその製造方法 |
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2002
- 2002-12-02 JP JP2002349966A patent/JP2004182819A/ja active Pending
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