JP2004182810A - 薄膜エレクトロルミネッセンス材料及びその製造方法 - Google Patents

薄膜エレクトロルミネッセンス材料及びその製造方法 Download PDF

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純一 伊東
Isamu Yashima
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Abstract

【課題】従来の薄膜EL材料のうち、緑色発色する材料が比較的少なく、実用的に使用されている材料は殆ど存在しなかった。本発明は、これらの欠点を解消して、実用的に使用可能で緑色発色する薄膜EL材料を提供することを課題とする。
【解決手段】一般式(Zn1−xMe)S:Tb(Meは、Mg、Ca、Sr及びBaから成る群から選択される少なくとも1種のアルカリ土類金属で、0<x<1である)で表されることを特徴とする薄膜エレクトロルミネッセンス材料、及びその製造方法。添加したアルカリ土類金属がZnS格子構造を変換し、Tbや添加したアルカリ土類金属の均一拡散を可能にし、均一で高密度の薄膜EL材料が提供できる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜エレクトロルミネッセンス用材料、特に平面薄型ディスプレイパネル用等に使用できる薄膜エレクトロルミネッセンス用緑色材料とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からエレクトロルミネッセンス(以下ELという)素子用の無機質発色材料が開発されている。これらのEL材料は、医療用機器のディスプレイ、カーナビゲーション用ディスプレイあるいはスペースシャトル用機器のディスプレイ等に幅広く利用されている。
無機質のEL材料は全固体型発光であるため耐寿命特性に優れ、駆動電圧が高く、更にノイズに強いといった性能を有し、しかも−30〜85℃程度の幅広い温度範囲で使用可能であるため、前述したカーナビゲーション用やスペースシャトル用といった過酷な条件で使用される可能性のある用途にも十分適用できるという利点を有している。
【0003】
これらの材料開発は各色ごとに行われ、例えば赤色については特許文献1に、青色については特許文献2に記載されている。
又無機質発光材料のうち、鮮やかに発色させることが比較的困難とされている緑色材料についても、ZnS(硫化亜鉛)にTb(テルビウム)を添加した材料が提案され、この材料の性能向上のために、Clを添加し、特に発光輝度を改良させることが開示されている(特許文献3)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−84591号公報
【特許文献2】
特開2000−129254号公報
【特許文献3】
特開平9−129374号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した発色材料は、出発原料の混合物を焼結等により焼結体とし、この焼結体を蒸着やスパッタリング等により基板表面に成膜して使用されている。
しかし前述したZnSとTbを主成分とする緑色材料では、前記被覆形成のために通常電子ビーム蒸着では無く、スパッタリングが用いられている。その理由として、ZnS系材料が難焼結性材料であり、焼結後の相対密度が低く、ドーパントとして使用するTbの拡散が不十分で、均一組成が得難いことが挙げられる。又、密度が低いと焼結体表面に酸素、水などのガス吸着が発生し、膜の特性劣化、再現性の低下を引き起こす。
従って本発明は、スパッタ及び蒸着によっても基板等に成膜できる高密度の薄膜エレクトロルミネッセンス用材料特に緑色材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(Zn1−x:Me)S:Tb(Meは、Mg、Ca、Sr及びBaから成る群から選択される少なくとも1種のアルカリ土類金属で、0<x<1である)で表される薄膜エレクトロルミネッセンス材料、及びその製造方法である。
【0007】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、従来のZnS:Tb系のEL材料が十分に高い密度を持ち得ない原因を種々検討したところ、ZnSの結晶構造にその一因があることを見出し本発明に至ったものである。
本発明は、特に母材であるZnSの結晶構造、添加する金属の種類や粒径及びドープ量、あるいは焼成条件等を最適化して得られる薄膜EL材料が従来よりも向上した性能を有するようにすることを意図している。
【0008】
常温、常圧におけるZnSの結晶構造はダイヤモンド型のジンクブレンド(Zincblende)構造を有している。本発明者らは、原子同士が最密充填されているこのダイヤモンド構造中に原子径の大きいTbを拡散させ固溶させることは困難であり、従って焼結しても得られる焼結体中にTbが均一に存在できず、従って不均一な組織しか得られないと推測し、ZnSの結晶構造を前記Zincblendeタイプから六方晶型のウルツ鉱(Wurtzite)構造に変換することを試みた。
つまりZnSは1020℃以下の温度では図1の下部の分子模型に示すようにZincblendeあるいは立方晶(Cubic)構造を有し、1020℃を超えると転移が起こり、図1の上部の分子模型に示すWurtzite(六方晶)構造に変換される。なお各分子模型の右側には各構造のX線回折パターンを示した。
【0009】
これらの両構造を比較すると、Wurtzite構造の方がチャンネルが大きく、Znより大きなTbイオンをドープするために好ましいと考えられる。TbイオンがWurtzite構造のZnS中に取り込まれ、場合によっては固溶するとTbイオンがZnS中に均一に分散し密度も向上する。
このような焼成体が得られると、該焼成体を蒸着やスパッタリング等の任意の手法で基材表面にほぼ均一に成膜することが可能になり、高性能のEL素子用の膜が得られる。このようにして得られる無機EL材料は、幅広い温度範囲、厳しい動作環境下で使用可能である。
【0010】
本発明の薄膜EL材料で使用可能なアルカリ土類金属としては、Ca、Mg、Ba及びSr等がある。添加量は(Zn1−xMe)として0<x<1、望ましくは0.001 ≦x≦0.20である。
例えばこれらのアルカリ土類金属のうち、Ca、Mg及びSrの電気陰性度はSr>Ca>Mgの順で、Srを分散させることにより最もWurtzite構造への転移が促進される。他方ZnS格子中への拡散(固溶)のしやすさ(イオン半径の小さい順)はMg>Ca>Srである。
【0011】
従ってWurtzite構造への転移の容易さとZnS格子中への拡散のしやすさの相和効果であると考えられるアルカリ土類金属添加によるZnS:Tbの密度上昇は、各アルカリ土類金属について大きな差はなくほぼ一定となる。
このような観点から点欠陥を生ずることなく、ZnS:Tbの密度上昇を促進させることが可能な金属はアルカリ土類金属に限定されることになる。
【0012】
このような焼成体へのTbの添加はTb化合物をドーパントとして用い、例えばTb 、TbF又はTbOF等の化合物が使用できる。このTb原子の一部はZnS格子中で一部Zn原子と置換している。これらの化合物は、自らがS置換化合物に変化し、ZnS表面層の活量を固定するために焼結効果を促進させていると考えられる。
【0013】
本発明の薄膜EL材料は、例えば次の3種類の製法のいずれかに従って作製できる。いずれの方法でも、ZnSに、Mg、Ca、Sr及びBaから成る群から選択される少なくとも1種のアルカリ土類金属の化合物と、前記Tb化合物を添加混合し、得られた混合物を焼成する。焼成温度は、ZnSのZincblende構造がWurtzite構造に所定割合以上で変換されるとともに、前記金属Tb及び添加したアルカリ土類金属が十分にZnS格子中に拡散されれば特に限定されないが、
1000〜1100℃程度での焼成が望ましい。
【0014】
第1法では、ZnSとアルカリ土類金属の硫化物(MgS、CaS、SrS等)とを混合し、得られた混合物をペレット状に成型し、その後、Ar中1000〜1050℃で仮焼を行う。得られた仮焼体を粉砕し、その粉末に対して10モル%のTbやTbFを添加し再度混合する。得られた混合物をペレット状に成型し、この成型体をAr中1050℃で12時間焼成して、薄膜EL用緑色材料の焼成体を得る。
【0015】
第2法では、ZnS粉末をAr中約1050℃で24時間加熱して前処理を行う。得られた粉末をメノー乳鉢で粉砕後、分級する。この分級された粉末に、TbやTbFを添加し、混合する。得られた混合粉末をペレット状に成型し、Ar中1000〜1050℃で12時間仮焼を行う。得られた仮焼ペレットを粉砕し、この粉末に、SrS等のアルカリ土類金属硫化物を添加し、成型を行った後、この成型体をAr中1050℃で12時間焼成して、薄膜EL用緑色材料の焼成体を得る。
【0016】
第3法では、第2法のTbやTbFの添加と同時にアルカリ土類金属硫化物等を添加して、成型前のアルカリ土類金属硫化物の添加を省略する。
【0017】
このようにして得られた薄膜EL材料は、緑色の発色材料として有用であり、Tbやアルカリ土類金属がZnS格子中にほぼ均一に分散しているため密度が高くなっている。従って従来の低密度材料では実施できなかった蒸着での基材への被覆も可能になり、スパッタリングによる被覆も含めて、性能の良好な緑色発色用の薄膜EL素子を実現できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の薄膜EL材料の製造に関する実施例を記載するが、該実施例は本発明を限定するものではない。
【0019】
[実施例1]
市販のZnSとMgSをモル比で99.5:0.05となるように秤量し混合した。得られた混合物を60Mpaの圧力で直径20mmの円柱状に成型し、その後、Ar中1050℃で12時間焼成を行った。
得られた焼成体の相対密度は90%で、ZnSのZincblendからWurtziteへの転換率は95%であった。
【0020】
[実施例2]
MgSの替わりにCaSを使用したこと以外は実施例1と同一条件で緑色材料の焼成体を製造したところ、得られた焼成体の相対密度は91%で、ZnSのWurtziteへの転換率は95%であった。
【0021】
[実施例3]
MgSの替わりにSrSを使用したこと以外は実施例1と同一条件で緑色材料の焼成体を製造したところ、得られた焼成体の相対密度は92%で、ZnSのWurtziteへの転換率は97%であった。
【0022】
[比較例1]
TbFを添加しなかったこと以外は実施例1と同一条件で焼成体(ZnS:Tb)を製造した。得られた焼成体の相対密度は80%で、ZnSのWurtziteへの転換率は27%であった。
【0023】
[実施例4]
市販のZnSとSrSをモル比で100:0、99.7:0.3、99:1、98:2及び90:10のなるように秤量したこと以外は実施例1と同一条件で計5個の焼成体[(Zn1−ySr)S:Tb]を製造した。
これらの焼成体の密度(g/cm)及び相対密度(%)を測定したところ、表1に示す結果が得られた。又Srの含有率(y)と密度の関係を図2のグラフに示した。
【0024】
【表1】
Figure 2004182810
【0025】
[実施例5]
yを0.003とし、成型を圧力300MPaにおけるCIP(冷間等方圧プレス、Cold Isosutatic Pressing)成型で行ったこと以外は、実施例4と同一条件で焼成体[(Zn0.997Sr0.003)S:Tb]を製造した。
この焼成体の密度及び相対密度は、表2に示す通り、3.80g/cm及びを93.7%であった。
【0026】
[実施例6]
Tbの替わりにTbFを使用したこと以外は、実施例5と同一条件で焼成体[(Zn0.997Sr0.003)S:Tb]を製造した。
この焼成体の密度及び相対密度は、表2に示す通り、3.75g/cm及びを92.4%であった。
【0027】
【表2】
Figure 2004182810
【0028】
実施例1〜3及び比較例1とを比較することにより、ZnS:TbにMg、Ca又はSrのアルカリ土類金属を添加することにより、ZnSの構造のWurtzite型への転換率が上昇して、相対密度も大幅に上昇することが分かる。又各アルカリ土類金属の添加効果はほぼ等しいが、Srの添加効果が若干優ることが分かる。
【0029】
更に実施例4からSrは少量の添加で顕著な効果が得られ、上記実施例ではZnとSrの全量に対して0.003(0.3%)の添加で十分な効果が得られ、0.01(1%)で最大の添加効率が得られている。この添加効率は添加量の増加に従って低下する傾向にあり、0.1(10%)での添加効果(密度の増加)は0.003(0.3%)の添加効果の3分の1程度となる。
又実施例4と実施例5(y=0.003)を比較すると、成型圧力が高くなれば密度及び相対密度が増加することが分かり、実施例5からはTbの添加をTbの形態で行うと、TbFの形態で行う場合より密度及び相対密度の高い焼成体が得られることが分かる。
【0030】
[参考例]
まずWurtzite相とZincblende相との相対比のパラメーターとしてR値を(1)式のように定義した。なお式中のIw(102)は図1の上部のWurtzite構造のZnSのX線回折パターン中の(102)ピークの強度を、又IB(200)は図1の下部のZincblende構造のZnSのX線回折パターン中の(200)ピークの強度を、それぞれ示している。Rは0≦R≦1であり、1に近づくほどWurtzite構造の割合が多くなり、0に近づくほどZincblende構造の割合が多くなる。
【0031】
=Iw(102)/(Iw(102)+IB(200))・・・(1)
【0032】
市販の粉末のZnSを原料として使用して次の5種類のX線回折パターンを測定した。▲1▼未処理状態のX線回折パターン、▲2▼Arガス中、1000℃で4時間焼成した後のX線回折パターン、▲3▼Arガス中、1050℃で4時間焼成した後のX線回折パターン、▲4▼Arガス中、1050℃で12時間焼成した後のX線回折パターン、▲5▼Arガス中、1050℃で24時間焼成した後のX線回折パターン。これらのX線回折パターンとそれぞれの焼成ZnSのR値を図3aに示す。
更に前記▲3▼、▲4▼及び▲5▼のX線回折パターン中のR値と焼成時間との関係を図3bのグラフに示した。
【0033】
これらの結果から1000℃における焼成ではX線回折パターンが生原料のX線回折パターンと実質的に同一で結晶構造の転移は起こっていないことが分かる。そして1050℃での焼成では、焼成時間の経過に従ってWurtzite構造に起因するピークが大きくなり、Zincblende構造がWurtzite構造へ転移していることが
立証された。
【0034】
[実施例7]
実施例1に準じて、Ar中、1000℃で4時間焼成して、5種類の(Zn1−aMg)S:Tb(a=0、0.1、0.2、0.3及び0.4)を作製した。各焼成体のX線回折パターンとR値は図4の通りであった。
これらの結果から、アルカリ土類金属としてMgを使用した焼成体は、通常のZnSではWurtzite構造への転移が起こらない1000℃での焼成でも約0.7から0.9を超えるR値でWurtzite構造への転移が起こっていることが分かる。
【0035】
[実施例8]
実施例2に準じて、Ar中、1000℃で4時間焼成して、6種類の(Zn1−bCa)S:Tb(b=0、0.003、0.005、0.01、0.02及び0.1)を作製した。各焼成体のX線回折パターンとR値は図5の通りであった。
これらの結果から、アルカリ土類金属としてCaを使用した焼成体は、通常のZnSではWurtzite構造への転移が起こらない1000℃での焼成でも約0.7から0.9を超えるR値でWurtzite構造への転移が起こっていることが分かる。
【0036】
[実施例9]
実施例3に準じて、Ar中、1000℃で4時間焼成して、7種類の(Zn1−cSr)S:Tb(c=0、0.001、0.003、0.005、0.01、0.02及び0.1)を作製した。各焼成体のX線回折パターンとR値は図6の通りであった。
これらの結果から、アルカリ土類金属としてSrを使用した焼成体は、通常のZnSではWurtzite構造への転移が起こらない1000℃での焼成でも約0.8から0.97を超えるR値でWurtzite構造への転移が起こっていることが分かる。
【0037】
実施例7から9におけるMg、Ca又はSrの添加量とR値の関係を図7のグラフに示した。
【0038】
[実施例10]
実施例3に準じて、TbFを10モル%添加して(Zn1−dSr)S:Tbの組成を有する焼成体を作製した。この焼成体のフォトルミネセンス(PL)スペクトルを測定し、そのスペクトルを図8に示した。図に示したように、このスペクトルには、Zn1−dSrS:Tb(d=0.005)、Zn1−dSrS:Tb(d=0.1)及びZnS:Tbの3種類の組成のスペクトルが現れた。
これから明らかなように、前記焼成体でのうち、Zn1−dSrS:Tb(d=0.005)及びZn1−dSrS:Tb(d=0.1)では、約545nmの波長領域にの電子遷移に起因する主発光が生じ、その他に約490nmの波長領域のの電子遷移に起因する発光、約580nmの波長領域のの電子遷移に起因する発光及び約620nmの波長領域のの電子遷移に起因する発光が現れた。
ZnS:Tbでは前記焼結体に比べ発光強度が著しく小さかった。
【0039】
[実施例11]
TbFの替わりに、TbS1.5を10モル%添加したことを除いて実施例11と同様にして(Zn1−dSr)S:Tbの組成を有する焼成体を作製した。この焼成体のフォトルミネセンス(PL)スペクトルを測定し、そのスペクトルを図9に示した。図に示したように、このスペクトルは、吸収強度が弱くなっていることを除いて図8と類似していた。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、一般式(Zn1−xMe)S:Tb(Meは、Mg、Ca、Sr及びBaから成る群から選択される少なくとも1種のアルカリ土類金属で、0<x<1である)で表されることを特徴とする薄膜エレクトロルミネッセンス材料、及びその製造方法である。
アルカリ土類金属を添加してZnS:Tbの焼成を行うと、ZnSのZincblende構造がWurtzite構造に変換されて格子中に空隙が生じる。この空隙にTbや添加したアルカリ土類金属が拡散し、全体として均一で高密度の薄膜EL材料が得られる。
【0041】
このような高密度の薄膜EL材料は、条件が多少厳しくても均一で高性能の膜に成膜される。又、加工が比較的容易でしかも耐久性が高く成膜後の使用条件が過酷であっても支障なく使用できる。
更に従来は無機質緑色材料として使用できる材料が殆ど無かったため、緑色系に発色する前記(Zn1−xMe)S:Tb材料は用途が広く、有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】立方晶及び六方晶のZnSとそれらのX線回折パターンを示す図。
【図2】実施例4におけるSrの含有率と密度の関係を示すグラフ。
【図3】図3aは参考例におけるZnSのX線回折パターンとR値を示す図、図3bは参考例におけるR値と焼成時間との関係を示すグラフである。
【図4】実施例7における焼成体のX線回折パターンとR値を示す図。
【図5】実施例8における焼成体のX線回折パターンとR値を示す図。
【図6】実施例9における焼成体のX線回折パターンとR値を示す図。
【図7】実施例7から9におけるMg、Ca又はSrの添加量とR値の関係を示すグラフ。
【図8】実施例10における焼成体のPLスペクトル。
【図9】実施例11における焼成体のPLスペクトル。

Claims (4)

  1. 一般式(Zn1−xMe)S:Tb(Meは、Mg、Ca、Sr及びBaから成る群から選択される少なくとも1種のアルカリ土類金属で、0<x<1である)で表されることを特徴とする薄膜エレクトロルミネッセンス材料。
  2. xが0.001 ≦x≦0.20である請求項1記載の薄膜エレクトロルミネッセンス材料。
  3. 一般式(Zn1−xMe)S:Tb(Meは、Mg、Ca、Sr及びBaから成る群から選択される少なくとも1種のアルカリ土類金属で、0<x<1である)で表される薄膜エレクトロルミネッセンス材料の製造方法において、ZnSに、Mg、Ca、Sr及びBaから成る群から選択される少なくとも1種のアルカリ土類金属の硫化物及び/又はフッ化物のTb化合物を添加混合し、得られた混合物を焼成することを特徴とする薄膜エレクトロルミネッセンス材料の製造方法。
  4. 焼成を1000〜1100℃で行うようにした請求項3に記載の薄膜エレクトロルミネッセンス材料の製造方法。
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