【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外用剤組成物、特にシリコーン油を含有する外用剤組成物の経時安定性ならびに使用感の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧料の使用感触や安定性を向上させるためには、油分をゲル化させることが有効な手段である。例えば、12−ヒドロキシステアリン酸、パルミチン酸デキストリン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、ポリエーテル変性シリコーン等が油分のゲル化剤として知られている(特許文献1〜3等)。
一方、ジメチルポリシロキサンや環状ジメチルポリシロキサン等のシリコーン油は、そのさっぱりとした感触から、化粧料において多用されるようになってきており、これらシリコーン油をクリームやファンデーション、口紅など幅広い剤型に利用したいという要望は高い。そのためには、このようなシリコーン油を安定にゲル化、もしくは固化させることが不可欠であった。
【0003】
しかしながら、12−ヒドロキシステアリン酸やパルミチン酸デキストリン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミドなどはジメチルポリシロキサンや環状ジメチルポリシロキサンに溶解しないためゲル化させることができない。また、ポリエーテル変性シリコーンはジメチルポリシロキサンや環状ジメチルポリシロキサンをゲル化できるものの、ゲル化の必須成分として水が必要であり製剤が限定される、また配合量によってはべたつきが気になる、という問題点があった。
近年、シリコーン油に対して増粘ゲル化能を示す物質として、ある種のシクロヘキサンジアミン誘導体やイソロイシン誘導体が報告されている(特許文献4〜5)。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−163111号公報
【特許文献2】
特公昭53−27776号公報
【特許文献3】
特開平7−100358号公報
【特許文献4】
特開平10−237034号公報
【特許文献5】
特開平10−226614号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献4のシクロヘキサンジアミン誘導体は、それ自体の融点が非常に高く、また、媒体中での溶解温度も高いため、通常の工業生産設備での取り扱いが非常に難しい。また、得られたシリコーン油ゲルは半透明で、その性状は寒天やゼリー様であり、手で触ったり皮膚に塗布した際には硬い感触で、化粧品や医薬品等、製品の外観や使用感が重要視されるような分野おいては、その付加価値を損なう場合があった。また、特許文献5のイソロイシン誘導体では、実際にはシリコーン油をゲル化できないことがあった。
【0006】
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、シリコーン油を増粘ゲル化することにより、使用感や安定性に優れる外用剤組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者等が鋭意検討を行った結果、下記一般式(I)で示されるシクロヘキサンジアミン誘導体や下記一般式(II)で示されるイソロイシン誘導体がシリコーン油に対して優れた増粘ゲル化能を有し、これを配合してシリコーン油を増粘ゲル化した外用剤組成物は、使用感や経時安定性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる外用剤組成物は、下記一般式(I)で示されるシクロヘキサンジアミン誘導体又は下記一般式(II)で示されるイソロイシン誘導体と、シリコーン油とを含有することを特徴とする。
【0008】
【化3】
(式中、Rはそれぞれ炭素数6〜22のアルキレン基又はアルケニレン基を示す。nはそれぞれジメチルシロキシ基の平均重合度を示し、0〜900の数である。)
【化4】
(式中、Rはそれぞれ炭素数6〜22のアルキレン基又はアルケニレン基を示す。nはそれぞれジメチルシロキシ基の平均重合度を示し、0〜900の数である。)
【0009】
本発明の組成物において、前記一般式(I)又は(II)中、Rがアルキレン基であることが好適である。
また、前記一般式(I)又は(II)中、Rが炭素数8〜10のアルキレン基であり、nが1又は2であることが好適である。
また、本発明の組成物において、シリコーン油が前記シクロヘキサンジアミン誘導体又は前記イソロイシン誘導体により増粘ゲル化していることが好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
一般式(I)及び(II)において、Rは2価のアルキレン基又はアルケニレン基であり、炭素数6〜22の直鎖状又は分岐鎖状であることができる。また、Rは環状構造を有していてもよい。Rとして好ましくはアルキレン基であり、より好ましくは炭素数8〜18のアルキレン基、特に好ましくは炭素数8〜10のアルキレン基である。
【0011】
本発明においてアルキレン基とは、対応する1価アルキル基、例えば、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘプタデシル基、イコシル基、ヘニコシル基、ドコシル基等から一つの水素原子を除いた2価の飽和炭化水素基を意味する。
また、アルケニレン基とは、対応するアルキレン基の任意の炭素炭素結合の少なくとも一つが2重結合である2価の脂肪族不飽和炭化水素基を意味する。
nはジメチルシロキシ基の平均重合度であり、0〜900の数であることができるが、好ましくは0〜100、さらに好ましくは0〜20、より好ましくは0〜5である。
【0012】
一般式(I)で示される1,2−トランスシクロヘキサンジアミン誘導体には1,2−シス体である異性体が存在する。1,2−シス体は後述する製法に準じれば合成可能であるが、シリコーン油に対するゲル化能はほとんどない。従って、ゲル化能の点でトランス体が好ましい。ただし、本発明の外用剤組成物において、その効果を著しく損なわない範囲であれば、シス体を配合することに問題はない。
また、トランス体には(R,R)、(S,S)の絶対配置を有する異性体が存在するが、好ましくは(R,R)のものである。また、Rによってはその他の異性体が存在する場合もある。本発明においては、一般式(I)で示される1,2−トランス構造を有する限り、その異性体ならびそれら混合物を用いることができる。
【0013】
なお、一般式(I)中、2つのRはそれぞれ独立して同一または異なっていてもよいが、同一であるものが好ましい。また、2つのnについてもそれぞれ独立して同一または異なっていてもよいが、同一であるものが好ましい。
本発明で用いるシクロヘキサンジアミン誘導体(I)の好ましい例として、下記化合物I−1及び化合物I−2が挙げられる。
【0014】
化合物I−1:
【化5】
【0015】
化合物II−2:
【化6】
【0016】
本発明で用いるシクロヘキサンジアミン誘導体(I)は、公知の反応を用いることにより合成することが可能である。例えば、下記スキームIに示すように、不飽和カルボン酸(i)を保護した化合物(ii)に、Si−H基を有するジメチルシロキサン化合物(iii)を白金触媒下で反応させて化合物(iv)とする。脱保護後、得られたカルボン酸(v)と、対応する立体構造の1,2−ジアミノシクロヘキサン(vi)とを公知のアミド形成反応、例えば、カルボジイミド類等の縮合剤を用いて反応を行うことにより、所望のシクロヘキサンジアミン誘導体を得ることができる。なお、スキームIは代表的な製法を示すものであり、これに限定されるものではなく、必要に応じてその他の公知の反応を組み合わせてもよい。スキームI中、R,nは前記定義の通りであり、R’は「R'−CH2−CH2」が基Rに相当するような2価の基を意味する。また、Aはカルボキシル基の保護基を示し、特に問題のない限り、公知のカルボキシル保護基を用いて常法により保護、脱保護を行うことができる。
【0017】
スキームI:
【化7】
【0018】
イソロイシンには、2つの不斉炭素の存在により、絶対配置が(2R、3R)、(2S,3S)、(2R,3R)、(2S,3S)の立体異性体が存在し、それぞれ、L−イソロイシン、D−イソロイシン、L−アロイソロイシン、D−アロイソロイシンと呼ばれる。従って、一般式(II)のイソロイシン誘導体にもこれらに対応した異性体が存在するが、ゲル化能の点ではL−イソロイシン又はD−イソロイシンが好ましい。また、Rによってはその他の異性体が存在する場合もあるが、本発明においては、これら存在する異性体を本発明のゲル化能が発揮される範囲において混合して配合することができる。ただし、D,L−当量混合物であるラセミ体にはシリコーン油に対するゲル可能は認められない。
本発明で用いるイソロイシン誘導体(II)の好ましい例として、下記化合物II−1及び化合物II−2が挙げられる。
【0019】
化合物II−1:
【化8】
【0020】
化合物II−2:
【化9】
【0021】
本発明で用いるイソロイシン誘導体は、公知の反応を用いることにより合成することが可能である。例えば、下記スキームIIに示すように、ハロゲン化アルケン化合物(i)とフタルイミドカリウムとを反応させて得られた化合物(ii)に、Si−H基を有するジメチルシロキサン化合物(iii)を白金触媒下で反応させて化合物(iv)とし、これをヒドラジンで処理してアミン(v)を得る。アミン(v)と、対応する立体構造のイソロイシンのN-ベンジルオキシカルボニル化物(vi)とを、公知のアミド形成反応、例えば、カルボジイミド類等の縮合剤を用いて反応を行うことにより、所望のイソロイシン誘導体(II)を得ることができる。なお、スキームIIは代表的な製法を示すものであり、これに限定されるものではなく、必要に応じてその他の公知の反応を組み合わせてもよい。スキームII中、R,nは前記定義の通りであり、R’は「R'−CH2−CH2」が基Rに相当するような2価のアルキレン基を意味する。また、Xはハロゲン原子を表す。
【0022】
スキームII:
【化10】
【0023】
上記シクロヘキサンジアミン誘導体及びイソロイシン誘導体は、シリコーン油中で加熱溶解し、これを冷却すると透明〜ほぼ透明で、皮膚に塗布した際にはクリームのような感触の良いゲルを形成することができる。そして、これら誘導体をシリコーン油を含有する外用剤組成物に配合し、シリコーン油を増粘ゲル化すれば、組成物の経時安定性や使用感を改善することができる。
【0024】
本発明においては、シクロヘキサンジアミン誘導体(I)及びイソロイシン誘導体(II)の中から、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これら誘導体の配合量は、目的とする外用剤組成物の用途、シリコーン油の種類や量等により適宜決定されるが、通常は外用剤組成物全量に対し、総量として0.1〜50質量%の範囲であり、好ましくは0.5〜30質量%である。配合量が少な過ぎるとゲル化しないために本発明の効果が得られないことがあり、配合量が多すぎる場合にはゲルが硬くなりすぎて使用感が損なわれる場合がある。
【0025】
本発明で用いるシリコーン油としては特に限定されず、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン;ポリエーテル変性シリコーン等の変性シリコーン等が挙げられる。シリコーン油の配合量は特に限定されないが、通常、外用剤組成物全量に対し0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%である。
【0026】
本発明の外用剤組成物においては、上記必須成分の他に、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲内で、他のゲル化剤、油分、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、高分子、界面活性剤、色素、顔料、粉末、薬剤、アルコール、溶剤、香料など、外用剤組成物に通常使用可能な成分を適宜配合することができる。本発明の外用剤組成物は、目的とする製品形態に応じて常法により製造すればよいが、シリコーン油を増粘ゲル化するための加熱・冷却工程を含む必要がある。
【0027】
なお、本発明において外用剤組成物とは、化粧品、医薬品、医薬部外品の分野で皮膚や毛髪の他、爪、睫毛、眉等に適用する外用剤を意味し、シリコーン油を含む外用剤組成物であればどのようなものにも適用可能である。例えば、油性成分からなる油性組成物の他、水性成分を併用した乳化組成物あるいは可溶化組成物等が挙げられる。また、さらに粉末等の固相を有するものでもよい。性状としては本発明の効果が得られれば特に限定されず、液状、乳液状、クリーム状、粉末状、半固型状、固型状、軟膏状、ジェル状等が挙げられる。また、ミスト、スプレー、ムースや、不織布等のシートに含浸させた組成物とすることも考えられる。また、組み合わせる成分によっては、透明な外用剤組成物とすることも可能である。
【0028】
具体的な製品形態としては、例えば、ローション、乳液、クリーム、美容液、日焼け止め、リップクリーム等のスキンケア化粧料;ファンデーション、口紅、リップグロス、マスカラ、ネイルエナメル等のメーキャップ化粧料;ヘアクリーム、ヘアワックス、ヘアスティック等の毛髪化粧料;クレンジングクリーム、オイルクレンジング等の洗浄料;練り香水等のフレグランス化粧料、などが挙げられるが、これらに特に限定されないことは言うまでもない。
【0029】
本発明で用いるシクロヘキサンジアミン誘導体及びイソロイシン誘導体のゲル化のメカニズムについては明らかでないが、次のように推察できる。すなわち、これら誘導体の加熱溶液を冷却した場合、アミド基の存在により、誘導体分子間に水素結合力等の分子間力が働き、誘導体が連続して連なった巨大な繊維状の会合体を形成する。さらにこの会合体が3次元網目状に絡まり、その中にシリコーン油を抱き込むことによりゲル化が起こるものと考えられる。
【0030】
以下、具体例を挙げてさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、本発明で用いるシクロヘキサンジアミン誘導体ならびにイソロイシン誘導体の合成例を示す。これら合成例に準じれば、本発明で用いるゲル化剤を合成することができる。
【0031】
合成例1 化合物I−1の合成
(1)10−ウンデセン酸ベンジルエステルの合成
3.29 ml(0.0163モル)の10−ウンデセン酸を30 mlの無水ジクロロメタンに溶かし、1.69 ml(0.0163モル)のベンジルアルコールを加えて攪拌した。続いて、195 mg(0.0016モル)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、4.70 g(0.0245モル)の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)を加え、室温で1時間攪拌した。反応物にヘキサンを加え、分液漏斗により有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・ろ過し、溶媒を減圧留去したのち、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で分取し、目的物である10−ウンデセン酸ベンジルエステルを得た。収量は4.20 g(0.0153モル、収率84%)であった。
【0032】
(2)11−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)ウンデカン酸ベンジルエステルの合成
1.50 g(0.00547モル)の10−ウンデセン酸ベンジルエステル、1.62 g(0.0109モル)の1,1,1,3,3−ペンタメチルジシロキサンを10 mlの無水テトラヒドロフラン(THF)に溶かし、触媒量の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金錯体を加え、45℃で3時間加熱還流した。テトラヒドロフランを減圧留去したのち、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で分取し、目的物である11−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)ウンデカン酸ベンジルエステルを得た。収量は2.30 g(0.00544モル、収率99%)であった。
【0033】
(3)11−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)ウンデカン酸の合成
2.30 g(0.00544モル)の11−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)ウンデカン酸ベンジルエステルを適量のテトラヒドロフラン(THF)に溶かし、417 mgの10%パラジウム活性炭を加えたのち、水素雰囲気下室温で3時間攪拌した。テトラヒドロフランを減圧留去したのち、セライトを用いてパラジウム活性炭をろ別し、目的物である11−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)ウンデカン酸を得た。収量は1.81 g(0.00544モル、収率100%)であった。
【0034】
(4)化合物I−1の合成
0.30 g(0.00266モル)の(1R, 2R)−(-)−1,2−ジアミノシクロヘキサンを20 mlの無水ジクロロメタンに溶かし、1.81 g(0.00544モル)の11−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)ウンデカン酸を加えて攪拌した。続いて、66 mg(0.000544モル)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1.35 g(0.00703モル)の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)を加え、室温で30時間攪拌した。反応物にクロロホルムを加え、分液漏斗により有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・ろ過し、溶媒を減圧留去したのち、残渣を再結晶(溶媒:アセトン)により精製して、目的化合物I−1を得た。収量は1.86 g(0.00251モル、収率93%)であった。1H-NMRにより、目的化合物I−1であることを確認した。
融点:170 ℃
凝固点:164 ℃
1H-NMR(270 MHz,CDCl3):δ(ppm) 5.83(d, J=6.60 Hz, 2H), 3.66(m, 2H),2.14-1.26(m, 44H), 0.49(t, J=7.43 Hz, 4H), 0.06(s, 18H), 0.03(s, 12H).
【0035】
合成例2 化合物I−2の合成
(1)11−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)ウンデカン酸ベンジルエステルの合成
1.90 g(0.00692モル)の10−ウンデセン酸ベンジルエステル、1.94 g(0.00874モル)の1,1,1,3,3,5,5−ヘプタメチルトリシロキサンを30 mlの無水テトラヒドロフラン(THF)に溶かし、触媒量の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金錯体を加え、45℃で24時間加熱還流した。テトラヒドロフランを減圧留去したのち、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分取し、目的物である11−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)ウンデカン酸ベンジルエステルを得た。収量は3.44 g(0.00692モル、収率100%)であった。
【0036】
(2)11−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)ウンデカン酸の合成
3.44 g(0.00692モル)の11−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)ウンデカン酸ベンジルエステルを適量のテトラヒドロフラン(THF)に溶かし、450 mgの10%パラジウム活性炭を加えたのち、水素雰囲気下室温で2時間攪拌した。テトラヒドロフランを減圧留去したのち、セライトを用いてパラジウム活性炭をろ別し、目的物である11−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)ウンデカン酸を得た。収量は2.81 g(0.00691モル、収率100%)であった。
【0037】
(3)化合物I−2の合成
0.40 g(0.00352モル)の(1R, 2R)−(−)−1,2−ジアミノシクロヘキサンを20mlの無水ジクロロメタンに溶かし、2.81 g(0.00691モル)の11−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)ウンデカン酸を加えて攪拌した。続いて、100 mg(0.00082モル)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、4.02 g(0.0210モル)の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)を加え、室温で30時間攪拌した。反応物にクロロホルムを加え、分液漏斗により有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・ろ過し、溶媒を減圧留去したのち、残渣を再結晶(溶媒:アセトン−水)により精製して、目的化合物I−2を得た。収量は1.35 g(0.00151モル、収率44%)であった。1H-NMRにより、目的化合物I−2であることを確認した。
融点:159 ℃
凝固点:154 ℃
1H-NMR(270 MHz,CDCl3):δ(ppm) 5.89(d, J=6.93 Hz, 2H), 3.65(m, 2H),2.13-1.25(m, 44H), 0.52(t, J=7.59 Hz, 4H), 0.08(s, 18H), 0.05(s, 12H), 0.02(s, 12H).
【0038】
合成例3 化合物II−1の合成
(1)N-(7−オクテニル)フタルイミドの合成
4.85 ml(0.0262モル)のフタルイミドカリウムを30 mlのジメチルホルムアミド(DMF)に溶かし、4.85 g(0.0254モル)の8−ブロモ−1−オクテンを加えて90℃で1.5時間加熱還流した。反応物にジエチルエーテルを加え、分液漏斗により有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・ろ過し、溶媒を減圧留去したのち、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で分取し、目的物であるN−(7−オクテニル)フタルイミドを得た。収量は5.88 g(0.0229モル、収率90%)であった。
【0039】
(2)N−[8−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)オクチル]フタルイミドの合成
3.87 g(0.0150モル)のN−(7−オクテニル)フタルイミド、3.28 g(0.0221モル)の1,1,1,3,3−ペンタメチルジシロキサンを10 mlの無水テトラヒドロフラン(THF)に溶かし、触媒量の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金錯体を加え、45℃で6時間加熱還流した。テトラヒドロフランを減圧留去したのち、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/1)で分取し、目的物であるN−[8−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)オクチル]フタルイミドを得た。収量は4.95 g(0.0122モル、収率81%)であった。
【0040】
(3)8−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)オクチルアミンの合成
3.9 g(0.00961モル)のN−[8−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)オクチル]フタルイミドを25 mlのエタノールに溶かし、0.56 ml(0.0115モル)のヒドラジン一水和物を加えたのち、85℃で2.5時間加熱還流した。不溶物をろ別したのち、ヘキサンを加え、分液漏斗により有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・ろ過し、溶媒を減圧留去することで目的物である8−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)オクチルアミンを得た。収量は2.65 g(0.00961モル、収率100%)であった。
【0041】
(4)化合物II−1の合成
1.44 g(0.00543モル)のN−ベンジルオキシカルボニル−L−イソロイシンを20 mlの無水ジクロロメタンに溶かし、1.50 g(0.00544モル)の8−(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキシル)オクチルアミンを加えて攪拌した。続いて、66 mg(0.00054モル)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1.25 g(0.00653モル)の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)を加え、室温で6時間攪拌した。反応物にクロロホルムを加え、分液漏斗により有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・ろ過し、溶媒を減圧留去したのち、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム/メタノール=50/1)で精製し、さらに再結晶(溶媒:アセトン−水)して、目的化合物II−1を得た。収量は1.57 g(0.00300モル、収率55%)であった。1H-NMRにより、目的化合物II−1であることを確認した。
融点:109 ℃
凝固点:94 ℃
1H-NMR(270 MHz,CDCl3):δ(ppm) 7.30(5H), 5.75(m, 1H), 5.27(d, J=7.26 Hz, 1H), 5.06(s, 2H), 3.88(dd, J=6.60, 6.60 Hz, 1H), 3.18(m, 2H), 1.84-0.83(m, 21H), 0.45(t, J=6.79 Hz, 2H), 0.01(s, 18H), -0.02(s, 12H).
【0042】
合成例4 化合物II−2の合成
(1)N−[8−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)オクチル]フタルイミドの合成
2.0 g(0.00777モル)のN−(7−オクテニル)フタルイミド、1.86 g(0.00837モル)の1,1,1,3,3,5,5−ヘプタメチルトリシロキサンを20 mlの無水テトラヒドロフラン(THF)に溶かし、触媒量の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金錯体を加え、45℃で5時間加熱還流した。テトラヒドロフランを減圧留去したのち、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー((溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/1)で分取し、目的物であるN−[8−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)オクチル]フタルイミドを得た。収量は3.39 g(0.00706モル、収率91%)であった。
【0043】
(2)8−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)オクチルアミンの合成
3.39 g(0.00706モル)のN−[8−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)オクチル]フタルイミドを20 mlのエタノールに溶かし、0.41 ml(0.00848モル)のヒドラジン一水和物を加えたのち、85℃で2時間加熱還流した。不溶物をろ別したのち、ヘキサンを加え、分液漏斗により有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・ろ過し、溶媒を減圧留去することで目的物である8−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)オクチルアミンを得た。収量は2.09 g(0.00596モル、収率84%)であった。
【0044】
(3)化合物II−2の合成
0.76 g(0.00286モル)のN−ベンジルオキシカルボニル−L−イソロイシンを20 mlの無水ジクロロメタンに溶かし、1.0 g(0.00286モル)の8−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキシル)オクチルアミンを加えて攪拌した。続いて、35 mg(0.00029モル)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、0.66 g(0.00343モル)の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)を加え、室温で4時間攪拌した。反応物にクロロホルムを加え、分液漏斗により有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・ろ過し、溶媒を減圧留去したのち、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム/メタノール=50/1)で精製し、さらに再結晶(溶媒:アセトン−水)して、目的化合物II−2を得た。収量は1.22 g(0.00204モル、収率71%)であった。1H-NMRにより、目的化合物II−2であることを確認した。
融点:92 ℃
凝固点:71 ℃
1H-NMR(270 MHz,CDCl3):δ(ppm) 7.35(5H), 5.79(m, 1H), 5.30(d, J=7.57Hz, 1H), 5.10(s, 2H), 3.92(dd, J=6.59, 6.60 Hz, 1H), 3.22(m, 2H), 1.88-0.87(m, 21H), 0.52(t, J=6.78 Hz, 2H), 0.08(s, 18H), 0.06(s, 12H), 0.02(s, 12H).
【0045】
試験例1 ゲル化能
まず、シリコーン油に対するゲル化能について検討した。試験方法は、被験ゲル化剤0.2g、シリコーン油9.8gを容量50mLのガラスバイアルに採り、90℃に加熱して溶解させた後、室温に2時間放置した。その後、ガラスバイアルを45°に傾けたときの内容物の状態を観察し、以下の基準で評価した(傾斜法)。
○:流動性がなくゲル化している
△:流動性がないが析出物があり不均一
×:流動性がある
【0046】
【表1】
*1 アルキル変性シリコーン:
(CH3)3SiO−Si(CH3)C8H17O−Si(CH3)3
*2 比較化合物I−a:
【化11】
*3 比較化合物II−a:
【化12】
*4 ホ゜リエーテル変性シリコーン:特開平7−100358
【0047】
表1からわかるように、被験ゲル化剤の中で本発明に係るシクロヘキサンジアミン誘導体及びイソロイシン誘導体はシリコーン油を均一にゲル化することができた。また、得られたゲルは透明〜ほぼ透明であった。これに対し、その他のゲル化剤はシリコーン油を均一にゲル化することができなかった。
比較化合物I−aは、デカメチルシクロペンタシロキサンに対して120℃付近まで加熱すると溶解し、これを冷却することによりゲル化したが、得られたゲルは白濁していた。また、他のシリコーン油に対しては温度を上げても溶解せず、ゲル化もしなかった。比較化合物II−aについては、何れのシリコーン油に対しても、温度を上げても溶解せず、ゲル化もしなかった。
【0048】
表2は、各化合物の融点、ならびに各化合物のシリコーン油(デカメチルシクロペンタシロキサン)に対する溶解温度を示す。溶解温度は、サンプルを最小ゲル化濃度となるように対象溶媒に添加後、加熱攪拌して均一溶解させ、これを一旦室温まで冷却し、このゲルを再度加温して目視でゲルの溶解を確認したときの温度である。溶解温度は、ゲル調製に必要な加熱温度の目安とすることができる。
表2のように、本発明に係る誘導体は比較化合物に比べて融点が低く、また、溶解温度も低かった。そして、ジメチルシロキサン部分の重合度nの増加に伴い、融点や溶解温度が低下する傾向が認められた。従って、本発明で用いる誘導体は、比較化合物に比してゲル製造がより低温で可能である。
【0049】
【表2】
【0050】
試験例2 使用性試験▲1▼
次に、実際に化粧料に配合した場合の使用感ならびに経時安定性について検討した。試験方法は次の通り。
<さっぱり感(べたつき感のなさ)>
各試料を、女性パネル(20名)に実際に使用してもらい、さっぱり感(べたつき感のなさ)について下記基準により評価した。
◎:18名以上が、べたつき感がないと回答
○:15〜17名が、べたつき感がないと回答
△:6〜14名が、べたつき感がないと回答
×:5名以下が、べたつき感がないと回答
【0051】
<分離安定性>
各試料を50℃の温度条件下で30日間保存したときの分離安定性を下記評価基準により評価した。
○:分離が全く認められなかった
△:分離が認められた
×:著しい分離が認められた
【0052】
【表3】
【0053】
(製造方法)
試料1〜2:油分(1)〜(4)及び(6)とゲル化剤(12)とを混合して95℃で均一攪拌したのち、粉体(7)〜(9)を混合ホモミキサー5000回転で10分間攪拌し、油相部とした。そののち、1,3−ブチレングリコール(5)に防腐剤(10)を加熱溶解し、精製水(14)を加え、さらにエデト酸3ナトリウム(11)を混合溶解し水相部とした。95℃に保った油相部に対し、水相部を添加し、ホモミキサー5000回転で10分間攪拌し、最後にポリメチルメタクリル酸共重合体球状粉末(13)と香料(15)とを加えて攪拌後、冷却してW/O型日焼け止めクリームを得た。
試料3:油分(1)〜(4)及び(6)を混合し90℃で均一攪拌したのち、粉末(7)〜(9)及び成分(12)を混合ホモミキサー5000回転で10分間攪拌し油相部とした。以下、試料1〜2と同様にしてW/O型日焼け止めクリームを得た。
【0054】
表3からわかるように、シクロヘキサンジアミン誘導体やイソロイシン誘導体を用いたもの(試料1〜2)は、これらを配合しない場合(試料3)に比してさっぱり感や分離安定性に優れるものであった。
【0055】
試験例3 使用性試験▲2▼
さらに、表4に示す処方でスティック状ファンデーションを調製し、使用感ならびに経時安定性について検討した。試験方法は次の通り。
<のび>
各試料を、女性パネル(20名)に実際に使用してもらい、のびについて下記の基準により評価した。
◎:18名以上が、のびが軽いと回答
○:15〜17名が、のびが軽いと回答
△:6〜14名が、のびが軽いと回答
×:5名以下が、のびが軽いと回答
【0056】
<形状安定性>
各試料を50℃の温度条件下で30日間保存したときの形状安定性を、下記の基準により評価した。
○:変化がなかった
△:溶けが認められた
×:著しい溶けが認められた
【0057】
【表4】
【0058】
(製造方法)
油分(2)〜(4)とゲル化剤(1)、成分(6)及び(7)を混合して95℃で均一攪拌し、さらに顔料(9)及び(10)を加えてホモミキサー5000回転で10分間攪拌し、油相部とした。別容器にアルコール類(5)を入れて成分(8)及び(12)を加熱分散し、そこに精製水(14)を加え、さらに(11)を混合分散し水相とした。95℃に保った油相部に対し、水相部を添加し、最後に成分(13)を加えて攪拌後スティック用金型に流し込み、冷却してスティックファンデーションを得た。
【0059】
表4のように、シクロヘキサンジアミン誘導体やイソロイシン誘導体をゲル化剤として用いたもの(試料4〜5)は、これらを配合しなかった場合(試料6)に比して、のびや形状安定性に優れるものであった。
【0060】
【実施例】
本発明にかかる外用剤組成物の処方例を以下に示す。なお、本発明において配合量は、特に指定のない限り質量%で示す。
実施例1 ボディー用クリーム(W/O型)
【0061】
(製造方法)
油分(1)〜(3)及び(21)と、ゲル化剤(23)、成分(14)、(15)及び(17)を混合して90℃で均一攪拌し、さらに顔料(16)を加えてホモミキサー5000回転で10分間攪拌し、油相部とした。別容器にアルコール類(4)〜(7)に成分(10)、(12)、(18)及び(19)を加熱溶解し、そこに精製水(20)を加え、さらに成分(8)、(9)、(11)及び(13)を混合分散し水相とした。90℃に保った油相部に対し、水相部を添加し、最後に香料(22)を加えて攪拌後、冷却してボディー用クリームを得た。本発明誘導体として、化合物I−1、化合物I−2、化合物II−1又は化合物II−2をそれぞれ用いたものを調製した。
得られたクリームを試験例2と同様の方法で評価したところ、何れもさっぱり感◎、分離安定性○であった。
【0062】
実施例2 乳化ファンデーション(W/O型)
1 メチルポリシロキサン 2
2 デカメチルシクロペンタシロキサン 17
3 ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 3
4 グリセリン 3
5 プロピレングリコール 4
6 パルミチン酸 0.5
7 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.2
8 パルミチン酸デキストリン被覆酸化鉄・酸化チタン焼結物 15
9 パルミチン酸デキストリン被覆タルク 10
10 L−グルタミン酸ナトリウム 1.5
11 ジパルミチン酸アスコルビル 0.1
12 酢酸DL−α−トコフェロール 0.05
13 防腐剤 適量
14 精製水 残余
15 香料 適量
16 本発明誘導体 0.5
【0063】
(製造法)
油分(1)〜(3)と、ゲル化剤(16)、成分(6)及び(11)とを混合して95℃で均一攪拌し、さらに顔料(8)〜(9)を加えてホモミキサー5000回転で10分間攪拌し、油相部とした。別容器にアルコール類(4)〜(5)を入れて成分(7)及び(13)を加熱分散し、そこに精製水(14)を加え、さらに成分(10)及び(12)を混合分散し水相とした。95℃に保った油相部に対し、水相部を添加し、最後に香料(15)を加えて攪拌後、冷却して乳化ファンデーションを得た。本発明誘導体として、化合物I−1、化合物I−2、化合物II−1又は化合物II−2をそれぞれ用いたものを調製した。
得られたファンデーションを試験例2と同様の方法で評価したところ、何れもさっぱり感◎、分離安定性○であった。
【0064】
実施例3 ファンデーション(W/O型)
1 デカメチルシクロペンタシロキサン 40
2 オクタメチルシクロテトラシロキサン 10
3 ホ゜リ(オキシエチレン・オキシフ゜ロヒ゜レン)・`ルホ゜リシロキサン共重合体(MW=50000) 5
4 グリセリン 2
5 1,3−ブチレングリコール 5
6 架橋型シリコーン末(トレフィルE−506) 5
7 クエン酸 適量
8 クエン酸ナトリウム 適量
9 酢酸DL−α−トコフェロール 0.01
10 D−δ−トコフェロール 0.02
11 疎水化処理ベンガラ 0.5
12 疎水化処理黄酸化鉄 1.5
13 疎水化処理黒酸化鉄 0.2
14 疎水化処理酸化チタン 10
15 タルク 10
16 メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.1
17 パルミチン酸デキストリン 1
18 精製水 4
19 本発明誘導体 1
【0065】
(製造法)
油分(1)〜(3)とゲル化剤(19)を混合して95℃で均一攪拌し、さらに顔料(6)及び(11)〜(16)を加えてホモミキサー5000回転で10分間攪拌し、油相部とした。別容器にアルコール類(4)〜(5)を入れて成分(9)、(10)及び(17)を加熱分散し、そこに精製水(18)を加え、さらに成分(7)〜(8)を混合分散し水相とした。95℃に保った油相部に対し、水相部を添加し、最後に香料を加えて攪拌後、冷却してファンデーションを得た。本発明誘導体として、化合物I−1、化合物I−2、化合物II−1又は化合物II−2をそれぞれ用いたものを調製した。
得られたファンデーションを試験例2と同様の方法で評価したところ、何れもさっぱり感◎、分離安定性○であった。
【0066】
実施例4 クリーム(W/O型)
1 本発明誘導体 2
2 ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 3
3 メチルポリシロキサン 5
4 デカメチルシクロペンタシロキサン 20
5 オクタメチルシクロテトラシロキサン 15
6 ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1
7 グリセリン 4
8 1,3−ブチレングリコール 7
9 クエン酸 0.05
10 クエン酸ナトリウム 0.1
11 酢酸DL−α−トコフェロール 0.05
12 D−δ−トコフェロール 0.05
13 ウコンエキス 1
14 精製水 残余
15 ホ゜リ(オキシエチレン・オキシフ゜ロヒ゜レン)・・`ルホ゜リシロキサン共重合体(MW=50000) 5
16 防腐剤 適量
【0067】
(製造法)
油分および界面活性剤(2)〜(6)とゲル化剤(1)を混合して95℃で均一攪拌し、油相部とした。別容器にアルコール類(7)〜(8)を入れて成分(15)〜(16)を加熱分散し、そこに精製水(14)を加え、さらに成分(9)〜(13)を混合分散し、水相部とした。95℃に保った油相部に対し水相部を添加し、攪拌冷却しクリームを得た。本発明誘導体として、化合物I−1、化合物I−2、化合物II−1又は化合物II−2をそれぞれ用いたものを調製した。
得られたクリームを試験例2と同様の方法で評価したところ、何れもさっぱり感◎、分離安定性○であった。
【0068】
実施例5 口紅
1 本発明誘導体 16
2 メチルポリシロキサン 10
3 デカメチルシクロペンタシロキサン 残余
4 メチルフェニルポリシロキサン 5
5 ステアロキシメチルポリシロキサン 3
6 シリル化処理無水ケイ酸 1
7 シリコーン被覆顔料(ベンガラ、酸化チタンなど) 適量
8 染料 適量
9 香料 適量
【0069】
(製造法)
油分(2)〜(5)とゲル化剤(1)を混合して、90℃で均一攪拌し、さらに成分(6)〜(7)を加えてホモミキサー5000回転で10分間攪拌、その後に成分(8)〜(9)を加えて攪拌後、金型に流し込み冷却して口紅を得た。本発明誘導体として、化合物I−1、化合物I−2、化合物II−1又は化合物II−2をそれぞれ用いたものを調製した。
得られた口紅を試験例3と同様の方法で評価したところ、何れものび◎、形状安定性○であった。
【0070】
実施例6 リップグロス
1 本発明誘導体 4
2 メチルポリシロキサン(5000cs) 50
3 メチルポリシロキサン(6cs) 10
4 メチルフェニルポリシロキサン 残余
5 シリコーン被覆顔料(ベンガラ、酸化鉄、酸化チタンなど) 適量
6 D−δ−トコフェロール 0.1
7 硫酸バリウム 1
8 色素 適量
【0071】
(製造法)
油分(2)〜(4)とゲル化剤(1)を混合し90℃で均一攪拌し、さらに成分(5)〜(8)を加えてホモミキサー5000回転で10分間攪拌後、中皿に流し込み、冷却してリップグロスを得た。本発明誘導体として、化合物I−1、化合物I−2、化合物II−1又は化合物II−2をそれぞれ用いたものを調製した。
得られたリップグロスを試験例3と同様の方法で評価したところ、何れものび◎、形状安定性○であった。
【0072】
実施例7 アイシャドウ
1 軽質イソパラフィン 残余
2 デカメチルシクロペンタシロキサン 15
3 イソステアリン酸 3
4 オレイン酸 1
5 トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2
6 トリメチルシロキシケイ酸 15
7 疎水化処理顔料 適量
8 本発明誘導体 5
【0073】
(製造法)
油分(1)〜(6)とゲル化剤(8)を混合して95℃で均一攪拌し、さらに顔料(7)を加えてホモミキサー5000回転で10分間攪拌後、中皿に流し込み冷却してアイシャドウを得た。本発明誘導体としては化合物II−2を用いた。
得られたアイシャドウを試験例2と同様の方法で評価したところ、さっぱり感◎、分離安定性○であった。
【0074】
実施例8 油性マスカラ
1 メチルハイドロジェンポリシロキサン 1
2 デカメチルシクロペンタシロキサン 残余
3 イソステアリン酸 0.5
4 オレイン酸 1
5 トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2
6 D−δ−トコフェロール 0.05
7 トリメチルシロキシケイ酸 15
8 テトラデセン 0.1
9 本発明誘導体 15
【0075】
(製造法)
油分(1)〜(5)とゲル化剤(9)を混合して95℃で均一攪拌し、さらに成分(6)〜(7)を加えてホモミキサー5000回転で10分間攪拌、その後に成分(8)〜(9)を加えて攪拌後、金型に流し込み冷却して油性マスカラを得た。本発明誘導体として、化合物I−1、化合物I−2、化合物II−1又は化合物II−2をそれぞれ用いたものを調製した。
得られたマスカラを試験例2と同様の方法で評価したところ、何れもさっぱり感◎、分離安定性○であった。
【0076】
実施例9 クリーム状整髪料(O/W型)
1 本発明誘導体 4
2 メチルポリシロキサン 8
3 テトラオクタン酸ペンタエリスリット 3
4 脂肪酸 3
5 非イオン界面活性剤 2
6 カルボキシビニルポリマー 0.2
7 精製水 残余
8 1,3−ブタンジオール 2
9 トリエタノールアミン 0.2
【0077】
(製造法)
油分および界面活性剤(2)〜(5)とゲル化剤(1)を混合して90℃で均一攪拌し、油相部とした。別容器にアルコール類(8)を入れて成分(6)を加熱分散し、そこに精製水(7)を加え、さらに成分(9)を溶解攪拌し水相とした。水相部に対し油相部を90℃で添加し、攪拌冷却してクリーム状整髪料を得た。本発明誘導体として、化合物II−2を用いたものを調製した。
得られた整髪料を試験例2と同様の方法で評価したところ、さっぱり感◎、分離安定性○であった。
【0078】
実施例10 ヘアスティック
1 本発明誘導体 12
2 メチルポリシロキサン(6cs) 残余
3 メチルポリシロキサン(100cs) 40
4 メチルフェニルポリシロキサン 35
5 トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 5
6 香料 適量
(製造法)
油分(2)〜(5)とゲル化剤(1)を混合して90℃で均一攪拌し、最後に成分(6)を加えて攪拌後、金型に流し込み冷却してヘアスティックを得た。本発明誘導体として、化合物II−2を用いたものを調製した。
得られたヘアスティックを試験例3と同様の方法で評価したところ、のび◎、形状安定性○であった。
【0079】
実施例11 オイルクレンジング
1 本発明誘導体 4
2 メチルポリシロキサン 10
3 トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 10
4 デカメチルシクロペンタシロキサン 35
5 流動パラフィン 残余
6 トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 10
7 精製水 1
【0080】
(製造法)
油分および界面活性剤(2)〜(6)とゲル化剤(1)を混合して95℃で攪拌し、最後に精製水(7)を加えて攪拌後冷却してオイルクレンジングを得た。本発明誘導体として、化合物I−1、化合物I−2、化合物II−1又は化合物II−2をそれぞれ用いたものを調製した。
得られたオイルクレンジングを試験例2と同様の方法で評価したところ、何れもさっぱり感◎、分離安定性○であった。
【0081】
実施例12 練り香水
1 本発明誘導体 2.5
2 デカメチルシクロペンタシロキサン 40
3 メチルポリシロキサン(6cs) 残余
4 トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 5
5 香料 3
【0082】
(製造法)
油分(2)〜(4)とゲル化剤(1)を混合して90℃で均一攪拌し、その後に成分(5)を加えて攪拌後、容器に流し込み冷却して練り香水を得た。本発明誘導体として、化合物I−1、化合物I−2、化合物II−1又は化合物II−2をそれぞれ用いたものを調製した。
得られた練り香水を試験例2と同様の方法で評価したところ、何れもさっぱり感◎、分離安定性○であった。
【0083】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、シリコーン油含有外用剤組成物において、シクロヘキサンジアミン誘導体(I)又はイソロイシン誘導体(II)を増粘ゲル化剤として用いることにより、使用感や経時安定性に優れる外用剤組成物とすることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to improvement in stability over time and feeling of use of an external preparation composition, particularly an external preparation composition containing silicone oil.
[0002]
[Prior art]
In order to improve the use feeling and stability of the cosmetic, gelling the oil is an effective means. For example, 12-hydroxystearic acid, dextrin palmitate, N-lauroyl-L-glutamic acid dibutylamide, polyether-modified silicone and the like are known as gelling agents for oils (Patent Documents 1 to 3 and the like).
On the other hand, silicone oils such as dimethylpolysiloxane and cyclic dimethylpolysiloxane have come to be widely used in cosmetics because of their refreshing feel, and these silicone oils have been used in a wide range of dosage forms such as creams, foundations, and lipsticks. The demand for use is high. For that purpose, it was essential to stably gel or solidify such a silicone oil.
[0003]
However, 12-hydroxystearic acid, dextrin palmitate, dibutylamide N-lauroyl-L-glutamate and the like do not dissolve in dimethylpolysiloxane or cyclic dimethylpolysiloxane and cannot be gelled. In addition, although polyether-modified silicone can gel dimethylpolysiloxane and cyclic dimethylpolysiloxane, it requires water as an essential component of gelation, which limits the formulation, and it is also concerned about stickiness depending on the blending amount. There was a problem.
In recent years, certain types of cyclohexanediamine derivatives and isoleucine derivatives have been reported as substances exhibiting a thickening / gelling ability to silicone oil (Patent Documents 4 and 5).
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-1-163111
[Patent Document 2]
JP-B-53-27776
[Patent Document 3]
JP-A-7-100358
[Patent Document 4]
JP-A-10-237034
[Patent Document 5]
JP-A-10-226614
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the cyclohexanediamine derivative of Patent Literature 4 has a very high melting point itself and a high dissolution temperature in a medium, so that it is very difficult to handle it with ordinary industrial production equipment. In addition, the obtained silicone oil gel is translucent, its properties are agar or jelly-like, and when touched by hand or applied to the skin, it has a hard feel, and the appearance and usability of products such as cosmetics and pharmaceuticals are improved. In areas where emphasis was placed, the added value was sometimes lost. Further, in the case of the isoleucine derivative of Patent Literature 5, the silicone oil may not actually be gelled in some cases.
[0006]
The present invention has been made in view of the above-mentioned problems of the related art, and an object of the present invention is to provide an external preparation composition having excellent usability and stability by thickening and gelling silicone oil.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies by the present inventors in order to achieve the object, the cyclohexanediamine derivative represented by the following general formula (I) and the isoleucine derivative represented by the following general formula (II) are superior to silicone oil. The external preparation composition having a thickening gelling ability and thickening and gelling a silicone oil by blending the same has been found to improve the usability and stability over time, and completed the present invention. .
That is, the external preparation composition according to the present invention is characterized by containing a cyclohexanediamine derivative represented by the following general formula (I) or an isoleucine derivative represented by the following general formula (II), and silicone oil.
[0008]
Embedded image
(In the formula, R represents an alkylene group or an alkenylene group having 6 to 22 carbon atoms. N represents an average degree of polymerization of the dimethylsiloxy group, and is a number of 0 to 900.)
Embedded image
(In the formula, R represents an alkylene group or an alkenylene group having 6 to 22 carbon atoms. N represents an average degree of polymerization of the dimethylsiloxy group, and is a number of 0 to 900.)
[0009]
In the composition of the present invention, in the general formula (I) or (II), R is preferably an alkylene group.
In the general formula (I) or (II), R is preferably an alkylene group having 8 to 10 carbon atoms, and n is preferably 1 or 2.
Further, in the composition of the present invention, it is preferable that the silicone oil is thickened and gelled by the cyclohexanediamine derivative or the isoleucine derivative.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the general formulas (I) and (II), R is a divalent alkylene group or alkenylene group, and may be linear or branched having 6 to 22 carbon atoms. R may have a cyclic structure. R is preferably an alkylene group, more preferably an alkylene group having 8 to 18 carbon atoms, and particularly preferably an alkylene group having 8 to 10 carbon atoms.
[0011]
In the present invention, the alkylene group is a corresponding monovalent alkyl group, for example, hexyl group, octyl group, 2-ethylhexyl group, nonyl group, decyl group, undecyl group, dodecyl group, tridecyl group, tetradecyl group, heptadecyl group, icosyl A divalent saturated hydrocarbon group obtained by removing one hydrogen atom from a group, a henicosyl group, a docosyl group, or the like.
Further, the alkenylene group means a divalent aliphatic unsaturated hydrocarbon group in which at least one of the carbon atoms of the corresponding alkylene group is a double bond.
n is the average degree of polymerization of the dimethylsiloxy group, and can be a number from 0 to 900, preferably 0 to 100, more preferably 0 to 20, and more preferably 0 to 5.
[0012]
The 1,2-transcyclohexanediamine derivative represented by the general formula (I) has a 1,2-cis isomer. The 1,2-cis form can be synthesized according to the production method described later, but has almost no gelling ability with respect to silicone oil. Therefore, the trans form is preferred in terms of gelling ability. However, in the external preparation composition of the present invention, there is no problem in blending the cis-form as long as the effect is not significantly impaired.
In the trans form, there are isomers having the absolute configuration of (R, R) and (S, S), and the isomer is preferably (R, R). Further, depending on R, other isomers may exist. In the present invention, as long as it has a 1,2-trans structure represented by the general formula (I), its isomers and mixtures thereof can be used.
[0013]
In the formula (I), two Rs may be independently the same or different, but are preferably the same. The two n's may be independently the same or different, but are preferably the same.
Preferred examples of the cyclohexanediamine derivative (I) used in the present invention include the following compound I-1 and compound I-2.
[0014]
Compound I-1:
Embedded image
[0015]
Compound II-2:
Embedded image
[0016]
The cyclohexanediamine derivative (I) used in the present invention can be synthesized by using a known reaction. For example, as shown in the following Scheme I, a compound (iv) obtained by reacting a compound (ii) protected with an unsaturated carboxylic acid (i) with a dimethylsiloxane compound (iii) having a Si-H group under a platinum catalyst. And After deprotection, the obtained carboxylic acid (v) and 1,2-diaminocyclohexane (vi) having a corresponding steric structure are reacted with a known amide forming reaction, for example, using a condensing agent such as carbodiimides. As a result, a desired cyclohexanediamine derivative can be obtained. It should be noted that Scheme I shows a typical production method, and the present invention is not limited thereto, and other known reactions may be combined as necessary. In Scheme I, R and n are as defined above, and R 'is "R'-CH2-CH2"Means a divalent group corresponding to the group R. A represents a carboxyl-protecting group, and protection and deprotection can be performed by a conventional method using a known carboxyl-protecting group, unless otherwise specified.
[0017]
Scheme I:
Embedded image
[0018]
Isoleucine has stereoisomers whose absolute configurations are (2R, 3R), (2S, 3S), (2R, 3R), and (2S, 3S) due to the presence of two asymmetric carbons. -Called isoleucine, D-isoleucine, L-alloisoleucine, D-alloisoleucine. Accordingly, isoleucine derivatives of the general formula (II) also have isomers corresponding thereto, but L-isoleucine or D-isoleucine is preferred in terms of gelling ability. In addition, other isomers may be present depending on R, but in the present invention, these isomers can be mixed and compounded within a range in which the gelling ability of the present invention is exhibited. However, the possibility of gelation with respect to silicone oil is not recognized in the racemic form as a D, L-equivalent mixture.
Preferred examples of the isoleucine derivative (II) used in the present invention include the following compound II-1 and compound II-2.
[0019]
Compound II-1:
Embedded image
[0020]
Compound II-2:
Embedded image
[0021]
The isoleucine derivative used in the present invention can be synthesized by using a known reaction. For example, as shown in the following Scheme II, a compound (ii) obtained by reacting a halogenated alkene compound (i) with potassium phthalimide is treated with a dimethylsiloxane compound (iii) having a Si-H group under a platinum catalyst. To give compound (iv), which is treated with hydrazine to give amine (v). The desired amide formation reaction, for example, a reaction using an amine (v) and an N-benzyloxycarbonyl compound (vi) of isoleucine having a corresponding steric structure using a condensing agent such as carbodiimides allows the desired The isoleucine derivative (II) can be obtained. In addition, scheme II shows a typical production method, and the present invention is not limited to this, and other known reactions may be combined as needed. In Scheme II, R and n are as defined above, and R 'is "R'-CH2-CH2"Means a divalent alkylene group corresponding to the group R. X represents a halogen atom.
[0022]
Scheme II:
Embedded image
[0023]
The cyclohexanediamine derivative and the isoleucine derivative are heated and dissolved in silicone oil, and when cooled, they are transparent to almost transparent, and when applied to the skin, can form a gel having a good touch like a cream. Then, when these derivatives are blended into an external preparation composition containing silicone oil and the silicone oil is thickened and gelled, the stability over time and the feeling of use of the composition can be improved.
[0024]
In the present invention, one or more of the cyclohexanediamine derivative (I) and the isoleucine derivative (II) may be used in combination. The compounding amount of these derivatives is appropriately determined depending on the intended use of the external preparation composition, the type and amount of the silicone oil, and the like. Usually, the total amount is 0.1 to 50% by mass based on the total amount of the external preparation composition. And preferably 0.5 to 30% by mass. If the amount is too small, the effect of the present invention may not be obtained because gelation does not occur, and if the amount is too large, the gel may be too hard and the feeling of use may be impaired.
[0025]
The silicone oil used in the present invention is not particularly limited, and chain silicones such as dimethylpolysiloxane and methylphenylpolysiloxane; cyclic silicones such as octamethylcyclotetrasiloxane, decamethylcyclopentasiloxane and dodecamethylcyclohexasiloxane; Modified silicones such as ether-modified silicones and the like can be mentioned. The amount of the silicone oil is not particularly limited, but is usually 0.1 to 50% by mass, and preferably 0.5 to 30% by mass, based on the total amount of the external preparation composition.
[0026]
In the external preparation composition of the present invention, in addition to the above essential components, if necessary, other gelling agents, oils, humectants, preservatives, antioxidants as long as the effects of the present invention are not impaired. Components normally usable in an external preparation composition such as an ultraviolet absorber, a polymer, a surfactant, a dye, a pigment, a powder, a drug, an alcohol, a solvent, and a fragrance can be appropriately compounded. The external preparation composition of the present invention may be produced by a conventional method according to the desired product form, but needs to include a heating / cooling step for thickening and gelling the silicone oil.
[0027]
In the present invention, the external preparation composition refers to an external preparation applied to skin, hair, nails, eyelashes, eyebrows, and the like in the fields of cosmetics, pharmaceuticals, and quasi-drugs, and includes an external preparation containing silicone oil. It can be applied to any composition. For example, in addition to an oily composition composed of an oily component, an emulsified composition or a solubilized composition using an aqueous component in combination may be mentioned. Further, it may have a solid phase such as powder. The properties are not particularly limited as long as the effects of the present invention can be obtained, and examples thereof include liquid, emulsion, cream, powder, semi-solid, solid, ointment, and gel forms. Further, a composition in which a sheet such as a mist, a spray, a mousse, or a nonwoven fabric is impregnated may be used. Further, depending on the components to be combined, it is also possible to form a transparent external preparation composition.
[0028]
Specific product forms include, for example, skin care cosmetics such as lotions, emulsions, creams, beauty essences, sunscreens, lip balms; makeup cosmetics such as foundations, lipsticks, lip glosses, mascaras, nail enamels; Hair cosmetics such as hair wax and hair stick; cleaning agents such as cleansing cream and oil cleansing; and fragrance cosmetics such as kneading perfume, needless to say, are not particularly limited thereto.
[0029]
Although the mechanism of gelation of the cyclohexanediamine derivative and the isoleucine derivative used in the present invention is not clear, it can be inferred as follows. That is, when a heated solution of these derivatives is cooled, an intermolecular force such as a hydrogen bonding force acts between the derivative molecules due to the presence of the amide group, thereby forming a huge fibrous aggregate in which the derivatives are continuously connected. . Further, it is considered that the aggregates are entangled in a three-dimensional network, and gelation occurs when the silicone oil is held in the aggregates.
[0030]
Hereinafter, the present invention is further described with reference to specific examples, but the present invention is not limited thereto.
First, a synthesis example of a cyclohexanediamine derivative and an isoleucine derivative used in the present invention will be described. According to these synthesis examples, the gelling agent used in the present invention can be synthesized.
[0031]
Synthesis Example 1 Synthesis of Compound I-1
(1) Synthesis of 10-undecenoic acid benzyl ester
3.29 ml (0.0163 mol) of 10-undecenoic acid was dissolved in 30 ml of anhydrous dichloromethane, and 1.69 ml (0.0163 mol) of benzyl alcohol was added and stirred. Subsequently, 195 mg (0.0016 mol) of 4-dimethylaminopyridine (DMAP) and 4.70 g (0.0245 mol) of 1-ethyl-3- (3-dimethylaminopropyl) carbodiimide hydrochloride (EDC) were added, and the mixture was added at room temperature. Stir for 1 hour. Hexane was added to the reaction product, and the organic layer was extracted with a separating funnel. The organic layer was dried and filtered with magnesium sulfate, and the solvent was distilled off under reduced pressure. Then, the residue was separated by silica gel column chromatography (solvent: hexane / ethyl acetate = 5/1), and the target product, benzyl 10-undecenoate, was obtained. Got. The yield was 4.20 g (0.0153 mol, 84% yield).
[0032]
(2) Synthesis of benzyl 11- (1,1,3,3,3-pentamethyldisiloxyl) undecanoate
1.50 g (0.00547 mol) of 10-undecenoic acid benzyl ester and 1.62 g (0.0109 mol) of 1,1,1,3,3-pentamethyldisiloxane were dissolved in 10 ml of anhydrous tetrahydrofuran (THF) to obtain a catalytic amount. 1,3-Divinyl-1,1,3,3-tetramethyldisiloxane platinum complex was added, and the mixture was heated under reflux at 45 ° C. for 3 hours. After distilling off tetrahydrofuran under reduced pressure, the product was separated by silica gel column chromatography (solvent: hexane / ethyl acetate = 20/1), and the target compound, 11- (1,1,3,3,3-pentane) was obtained. Methyldisiloxyl) undecanoic acid benzyl ester was obtained. The yield was 2.30 g (0.00544 mol, 99% yield).
[0033]
(3) Synthesis of 11- (1,1,3,3,3-pentamethyldisiloxyl) undecanoic acid
2.30 g (0.00544 mol) of 11- (1,1,3,3,3-pentamethyldisiloxyl) undecanoic acid benzyl ester was dissolved in an appropriate amount of tetrahydrofuran (THF), and 417 mg of 10% palladium on activated carbon was added. Thereafter, the mixture was stirred at room temperature under a hydrogen atmosphere for 3 hours. After distilling off tetrahydrofuran under reduced pressure, palladium activated carbon was filtered off using celite to obtain 11- (1,1,3,3,3-pentamethyldisiloxyl) undecanoic acid as a target product. The yield was 1.81 g (0.00544 mol, 100% yield).
[0034]
(4) Synthesis of compound I-1
0.30 g (0.00266 mol) of (1R, 2R)-(-)-1,2-diaminocyclohexane was dissolved in 20 ml of anhydrous dichloromethane, and 1.81 g (0.00544 mol) of 11- (1,1,3,3, (3-Pentamethyldisiloxyl) undecanoic acid was added and stirred. Subsequently, 66 mg (0.000544 mol) of 4-dimethylaminopyridine (DMAP) and 1.35 g (0.00703 mol) of 1-ethyl-3- (3-dimethylaminopropyl) carbodiimide hydrochloride (EDC) were added, and the mixture was added at room temperature. Stir for 30 hours. Chloroform was added to the reaction product, and the organic layer was extracted with a separating funnel. The organic layer was dried and filtered with magnesium sulfate, the solvent was distilled off under reduced pressure, and the residue was purified by recrystallization (solvent: acetone) to obtain the target compound I-1. The yield was 1.86 g (0.00251 mol, 93% yield).11 H-NMR confirmed that it was the target compound I-1.
Melting point: 170 ° C
Freezing point: 164 ° C
1H-NMR (270 MHz, CDClThree): Δ (ppm) 5.83 (d, J = 6.60 Hz, 2H), 3.66 (m, 2H), 2.14-1.26 (m, 44H), 0.49 (t, J = 7.43 Hz, 4H), 0.06 (s, 18H), 0.03 (s, 12H).
[0035]
Synthesis Example 2 Synthesis of Compound I-2
(1) Synthesis of 11- (1,1,3,3,5,5,5-heptamethyltrisiloxyl) undecanoic acid benzyl ester
1.90 g (0.00692 mol) of 10-undecenoic acid benzyl ester and 1.94 g (0.00874 mol) of 1,1,1,3,3,5,5-heptamethyltrisiloxane are dissolved in 30 ml of anhydrous tetrahydrofuran (THF). Then, a catalytic amount of 1,3-divinyl-1,1,3,3-tetramethyldisiloxane platinum complex was added, and the mixture was heated under reflux at 45 ° C. for 24 hours. After distilling off tetrahydrofuran under reduced pressure, the product is separated by silica gel column chromatography, and the target substance, benzyl 11- (1,1,3,3,5,5,5-heptamethyltrisiloxyl) undecanoate, is obtained. The ester was obtained. The yield was 3.44 g (0.00692 mol, 100% yield).
[0036]
(2) Synthesis of 11- (1,1,3,3,5,5,5-heptamethyltrisiloxyl) undecanoic acid
Dissolve 3.44 g (0.00692 mol) of 11- (1,1,3,3,5,5,5-heptamethyltrisiloxyl) undecanoic acid benzyl ester in an appropriate amount of tetrahydrofuran (THF) and add 450 mg of 10% palladium After adding activated carbon, the mixture was stirred at room temperature under a hydrogen atmosphere for 2 hours. After distilling off tetrahydrofuran under reduced pressure, the palladium activated carbon was filtered off using celite to obtain the target product, 11- (1,1,3,3,5,5,5-heptamethyltrisiloxyl) undecanoic acid. Was. The yield was 2.81 g (0.00691 mol, 100% yield).
[0037]
(3) Synthesis of compound I-2
0.40 g (0.00352 mol) of (1R, 2R)-(−)-1,2-diaminocyclohexane was dissolved in 20 ml of anhydrous dichloromethane, and 2.81 g (0.00691 mol) of 11- (1,1,3,3,5 (5,5-Heptamethyltrisiloxyl) undecanoic acid was added and stirred. Subsequently, 100 mg (0.00082 mol) of 4-dimethylaminopyridine (DMAP) and 4.02 g (0.0210 mol) of 1-ethyl-3- (3-dimethylaminopropyl) carbodiimide hydrochloride (EDC) were added, and the mixture was added at room temperature. Stir for 30 hours. Chloroform was added to the reaction product, and the organic layer was extracted with a separating funnel. The organic layer was dried and filtered with magnesium sulfate, the solvent was distilled off under reduced pressure, and the residue was purified by recrystallization (solvent: acetone-water) to obtain the target compound I-2. The yield was 1.35 g (0.00151 mol, 44% yield).1By 1 H-NMR, it was confirmed that this was target compound I-2.
Melting point: 159 ° C
Freezing point: 154 ° C
1H-NMR (270 MHz, CDClThree): Δ (ppm) 5.89 (d, J = 6.93 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H), 2.13-1.25 (m, 44H), 0.52 (t, J = 7.59 Hz, 4H), 0.08 (s, 18H), 0.05 (s, 12H), 0.02 (s, 12H).
[0038]
Synthesis Example 3 Synthesis of Compound II-1
(1) Synthesis of N- (7-octenyl) phthalimide
4.85 ml (0.0262 mol) of potassium phthalimide was dissolved in 30 ml of dimethylformamide (DMF), and 4.85 g (0.0254 mol) of 8-bromo-1-octene was added, followed by heating at 90 ° C. for 1.5 hours under reflux. Diethyl ether was added to the reaction product, and the organic layer was extracted with a separating funnel. The organic layer was dried and filtered with magnesium sulfate, the solvent was distilled off under reduced pressure, and the residue was separated by silica gel column chromatography (solvent: hexane / ethyl acetate = 5/1) to obtain N- (7-octenyl) as the target compound. ) The phthalimide was obtained. The yield was 5.88 g (0.0229 mol, 90% yield).
[0039]
(2) Synthesis of N- [8- (1,1,3,3,3-pentamethyldisiloxyl) octyl] phthalimide
3.87 g (0.0150 mol) of N- (7-octenyl) phthalimide and 3.28 g (0.0221 mol) of 1,1,1,3,3-pentamethyldisiloxane were dissolved in 10 ml of anhydrous tetrahydrofuran (THF) to obtain a catalyst. An amount of 1,3-divinyl-1,1,3,3-tetramethyldisiloxane platinum complex was added, and the mixture was heated under reflux at 45 ° C. for 6 hours. After distilling off tetrahydrofuran under reduced pressure, the product was separated by silica gel column chromatography (solvent: hexane / ethyl acetate = 7/1), and N- [8- (1,1,3,3, 3-pentamethyldisiloxyl) octyl] phthalimide was obtained. The yield was 4.95 g (0.0122 mol, 81% yield).
[0040]
(3) Synthesis of 8- (1,1,3,3,3-pentamethyldisiloxyl) octylamine
Dissolve 3.9 g (0.00961 mol) of N- [8- (1,1,3,3,3-pentamethyldisiloxyl) octyl] phthalimide in 25 ml of ethanol and add 0.56 ml (0.0115 mol) of hydrazine monohydrate. After the addition of the hydrate, the mixture was heated under reflux at 85 ° C. for 2.5 hours. After filtering off the insoluble matter, hexane was added, and the organic layer was extracted with a separating funnel. The organic layer was dried over magnesium sulfate and filtered, and the solvent was distilled off under reduced pressure to obtain 8- (1,1,3,3,3-pentamethyldisiloxyl) octylamine, which was the target product. The yield was 2.65 g (0.00961 mol, 100% yield).
[0041]
(4) Synthesis of compound II-1
1.44 g (0.00543 mol) of N-benzyloxycarbonyl-L-isoleucine was dissolved in 20 ml of anhydrous dichloromethane, and 1.50 g (0.00544 mol) of 8- (1,1,3,3,3-pentamethyldisiloxyl) was dissolved. ) Octylamine was added and stirred. Subsequently, 66 mg (0.00054 mol) of 4-dimethylaminopyridine (DMAP) and 1.25 g (0.00653 mol) of 1-ethyl-3- (3-dimethylaminopropyl) carbodiimide hydrochloride (EDC) were added, and the mixture was added at room temperature. Stirred for 6 hours. Chloroform was added to the reaction product, and the organic layer was extracted with a separating funnel. The organic layer is dried and filtered with magnesium sulfate, the solvent is distilled off under reduced pressure, and the product is purified by silica gel column chromatography (solvent: chloroform / methanol = 50/1), and further recrystallized (solvent: acetone-water) ) To give the desired compound II-1. The yield was 1.57 g (0.00300 mol, 55% yield).11 H-NMR confirmed that it was the target compound II-1.
Melting point: 109 ° C
Freezing point: 94 ° C
1H-NMR (270 MHz, CDClThree): Δ (ppm) 7.30 (5H), 5.75 (m, 1H), 5.27 (d, J = 7.26 Hz, 1H), 5.06 (s, 2H), 3.88 (dd, J = 6.60, 6.60 Hz, 1H) , 3.18 (m, 2H), 1.84-0.83 (m, 21H), 0.45 (t, J = 6.79 Hz, 2H), 0.01 (s, 18H), -0.02 (s, 12H).
[0042]
Synthesis Example 4 Synthesis of Compound II-2
(1) Synthesis of N- [8- (1,1,3,3,5,5,5-heptamethyltrisiloxyl) octyl] phthalimide
2.0 g (0.00777 mol) of N- (7-octenyl) phthalimide, 1.86 g (0.00837 mol) of 1,1,1,3,3,5,5-heptamethyltrisiloxane in 20 ml of anhydrous tetrahydrofuran (THF) And a catalytic amount of 1,3-divinyl-1,1,3,3-tetramethyldisiloxane platinum complex was added thereto, and the mixture was heated under reflux at 45 ° C. for 5 hours. After distilling off tetrahydrofuran under reduced pressure, the product is separated by silica gel column chromatography ((solvent: hexane / ethyl acetate = 7/1)), and N- [8- (1,1,3,3 [5,5,5-Heptamethyltrisiloxy) octyl] phthalimide was obtained in a yield of 3.39 g (0.00706 mol, 91%).
[0043]
(2) Synthesis of 8- (1,1,3,3,5,5,5-heptamethyltrisiloxyl) octylamine
3.39 g (0.00706 mol) of N- [8- (1,1,3,3,5,5,5-heptamethyltrisiloxyl) octyl] phthalimide is dissolved in 20 ml of ethanol and 0.41 ml (0.00848 mol) Was added and then heated to reflux at 85 ° C. for 2 hours. After filtering off the insoluble matter, hexane was added, and the organic layer was extracted with a separating funnel. The organic layer is dried over magnesium sulfate and filtered, and the solvent is distilled off under reduced pressure to obtain the desired product, 8- (1,1,3,3,5,5,5-heptamethyltrisiloxyl) octylamine. Was. The yield was 2.09 g (0.00596 mol, 84% yield).
[0044]
(3) Synthesis of compound II-2
0.76 g (0.00286 mol) of N-benzyloxycarbonyl-L-isoleucine was dissolved in 20 ml of anhydrous dichloromethane, and 1.0 g (0.00286 mol) of 8- (1,1,3,3,5,5,5-hepta) was dissolved. (Methyltrisiloxyl) octylamine was added and stirred. Subsequently, 35 mg (0.00029 mol) of 4-dimethylaminopyridine (DMAP) and 0.66 g (0.00343 mol) of 1-ethyl-3- (3-dimethylaminopropyl) carbodiimide hydrochloride (EDC) were added, and the mixture was added at room temperature. Stir for 4 hours. Chloroform was added to the reaction product, and the organic layer was extracted with a separating funnel. The organic layer is dried and filtered with magnesium sulfate, the solvent is distilled off under reduced pressure, and the product is purified by silica gel column chromatography (solvent: chloroform / methanol = 50/1), and further recrystallized (solvent: acetone-water) ) To give the desired compound II-2. The yield was 1.22 g (0.00204 mol, 71% yield).1By H-NMR, it was confirmed that the compound was the target compound II-2.
Melting point: 92 ° C
Freezing point: 71 ° C
1H-NMR (270 MHz, CDClThree): Δ (ppm) 7.35 (5H), 5.79 (m, 1H), 5.30 (d, J = 7.57Hz, 1H), 5.10 (s, 2H), 3.92 (dd, J = 6.59, 6.60Hz, 1H) , 3.22 (m, 2H), 1.88-0.87 (m, 21H), 0.52 (t, J = 6.78 Hz, 2H), 0.08 (s, 18H), 0.06 (s, 12H), 0.02 (s, 12H).
[0045]
Test Example 1 Gelling ability
First, the gelling ability for silicone oil was examined. In the test method, 0.2 g of the test gelling agent and 9.8 g of silicone oil were placed in a glass vial having a capacity of 50 mL, heated to 90 ° C. and dissolved, and then left at room temperature for 2 hours. Thereafter, the state of the contents when the glass vial was tilted at 45 ° was observed and evaluated based on the following criteria (tilt method).
:: gelled without fluidity
Δ: No fluidity, but precipitates and unevenness
×: Fluid
[0046]
[Table 1]
* 1 Alkyl-modified silicone:
(CH3)3SiO-Si (CH3) C8H17O-Si (CH3)3
* 2 Comparative compound Ia:
Embedded image
* 3 Comparative compound II-a:
Embedded image
* 4 Polyether-modified silicone: JP-A-7-100358
[0047]
As can be seen from Table 1, among the test gelling agents, the cyclohexanediamine derivative and the isoleucine derivative according to the present invention were able to gel silicone oil uniformly. Further, the obtained gel was transparent to almost transparent. On the other hand, other gelling agents could not gel the silicone oil uniformly.
The comparative compound Ia dissolved in decamethylcyclopentasiloxane when heated to around 120 ° C., and gelled by cooling, but the obtained gel was cloudy. Further, it did not dissolve in other silicone oils even when the temperature was increased, and did not gel. Comparative Compound II-a did not dissolve in any of the silicone oils at elevated temperatures and did not gel.
[0048]
Table 2 shows the melting point of each compound and the dissolution temperature of each compound in silicone oil (decamethylcyclopentasiloxane). The dissolution temperature is such that the sample is added to the target solvent so that it has the minimum gelation concentration, and then heated and stirred to dissolve uniformly, then cooled to room temperature once, and the gel is heated again to visually dissolve the gel. It is the temperature at the time of confirmation. The dissolution temperature can be a measure of the heating temperature required for gel preparation.
As shown in Table 2, the derivative according to the present invention had a lower melting point and a lower dissolution temperature than the comparative compound. Then, it was recognized that the melting point and the dissolution temperature tended to decrease as the degree of polymerization n of the dimethylsiloxane portion increased. Thus, the derivatives used in the present invention allow gel production at lower temperatures than the comparative compounds.
[0049]
[Table 2]
[0050]
Test Example 2 Usability test (1)
Next, the use feeling and the stability over time when actually mixed in cosmetics were examined. The test method is as follows.
<Refreshing feeling (no stickiness)>
Each sample was actually used by a female panel (20 persons), and the refreshing feeling (the lack of stickiness) was evaluated according to the following criteria.
◎: More than 18 people answered that there was no sticky feeling
○: 15 to 17 persons answered that there was no sticky feeling
Δ: 6 to 14 persons answered that there was no sticky feeling
×: Less than 5 people answered that there was no sticky feeling
[0051]
<Separation stability>
Separation stability when each sample was stored at a temperature of 50 ° C. for 30 days was evaluated according to the following evaluation criteria.
:: no separation was observed
Δ: Separation was observed
×: remarkable separation was observed
[0052]
[Table 3]
[0053]
(Production method)
Samples 1-2: After mixing the oils (1)-(4) and (6) with the gelling agent (12) and stirring uniformly at 95 ° C., powders (7)-(9) were mixed and homomixed. The mixture was stirred at 5,000 rpm for 10 minutes to obtain an oil phase. Thereafter, the preservative (10) was dissolved in 1,3-butylene glycol (5) by heating, purified water (14) was added, and trisodium edetate (11) was mixed and dissolved to form an aqueous phase. The aqueous phase was added to the oil phase maintained at 95 ° C., and the mixture was stirred at 5000 rpm for 10 minutes, and finally the polymethylmethacrylic acid copolymer spherical powder (13) and the fragrance (15) were added. After stirring, the mixture was cooled to obtain a W / O type sunscreen.
Sample 3: After mixing the oils (1) to (4) and (6) and uniformly stirring at 90 ° C., the powders (7) to (9) and the component (12) were stirred at 5,000 rpm for 10 minutes with a mixing homomixer. The oil phase was used. Hereinafter, in the same manner as in Samples 1 and 2, a W / O type sunscreen was obtained.
[0054]
As can be seen from Table 3, those using the cyclohexanediamine derivative or the isoleucine derivative (Samples 1 and 2) were superior in the refreshing feeling and separation stability as compared with the case where these were not blended (Sample 3). .
[0055]
Test Example 3 Usability test (2)
Further, stick-type foundations were prepared according to the formulations shown in Table 4, and the use feeling and the stability over time were examined. The test method is as follows.
<Nobi>
Each sample was actually used by a female panel (20 persons), and the growth was evaluated according to the following criteria.
◎: More than 18 people answered that the growth was light
○: 15 to 17 respondents answered that their growth was light
Δ: 6 to 14 people answered that growth was light
×: Less than 5 people answered that growth was light
[0056]
<Shape stability>
The shape stability when each sample was stored under the temperature condition of 50 ° C. for 30 days was evaluated according to the following criteria.
○: No change
Δ: melting was observed
×: remarkable melting was observed
[0057]
[Table 4]
[0058]
(Production method)
The oils (2) to (4), the gelling agent (1), the components (6) and (7) are mixed, uniformly stirred at 95 ° C., and the pigments (9) and (10) are further added. The mixture was stirred by rotation for 10 minutes to obtain an oil phase. The alcohol (5) was put in a separate container, and the components (8) and (12) were dispersed by heating. Purified water (14) was added thereto, and (11) was mixed and dispersed to form an aqueous phase. The aqueous phase was added to the oil phase maintained at 95 ° C., and finally the component (13) was added. After stirring, the mixture was poured into a stick mold and cooled to obtain a stick foundation.
[0059]
As shown in Table 4, those using a cyclohexanediamine derivative or an isoleucine derivative as a gelling agent (samples 4 to 5) exhibited greater spreadability and shape stability than those without these compounds (sample 6). It was excellent.
[0060]
【Example】
Formulation examples of the external preparation composition according to the present invention are shown below. In the present invention, the amount is shown in mass% unless otherwise specified.
Example 1 Body cream (W / O type)
[0061]
(Production method)
The oils (1) to (3) and (21), the gelling agent (23), the components (14), (15) and (17) are mixed, uniformly stirred at 90 ° C., and the pigment (16) is further added. In addition, the mixture was stirred at 5,000 rpm with a homomixer for 10 minutes to obtain an oil phase. In a separate container, components (10), (12), (18) and (19) are dissolved by heating in alcohols (4) to (7), and purified water (20) is added thereto. (9), (11) and (13) were mixed and dispersed to form an aqueous phase. The aqueous phase was added to the oil phase maintained at 90 ° C., and finally a fragrance (22) was added, followed by stirring and cooling to obtain a body cream. As the derivatives of the present invention, those using Compound I-1, Compound I-2, Compound II-1 or Compound II-2 were prepared.
When the obtained creams were evaluated in the same manner as in Test Example 2, all of them were refreshing 感 and separation stability ○.
[0062]
Example 2 Emulsion foundation (W / O type)
1 Methyl polysiloxane 2
2 Decamethylcyclopentasiloxane 17
3 Polyoxyethylene / methylpolysiloxane copolymer 3
4 glycerin 3
5 Propylene glycol 4
6 palmitic acid 0.5
7 Distearyl dimethyl ammonium chloride 0.2
8 Dextrin palmitate coated iron oxide / titanium oxide sintered product 15
9 Dextrin palmitate coated talc 10
10 Sodium L-glutamate 1.5
11 Ascorbyl dipalmitate 0.1
12 DL-α-tocopherol acetate 0.05
13 Appropriate amount of preservative
14 Purified water residue
15 Appropriate amount of fragrance
16 Derivative of the present invention 0.5
[0063]
(Manufacturing method)
The oils (1) to (3), the gelling agent (16), the components (6) and (11) are mixed and uniformly stirred at 95 ° C., and the pigments (8) to (9) are further added and homogenized. The mixture was stirred at 5000 rpm for 10 minutes to obtain an oil phase. In a separate container, alcohols (4) to (5) are put, and components (7) and (13) are heated and dispersed, purified water (14) is added thereto, and components (10) and (12) are mixed and dispersed. And the aqueous phase. The aqueous phase was added to the oil phase maintained at 95 ° C., and finally the fragrance (15) was added, followed by stirring and cooling to obtain an emulsified foundation. As the derivatives of the present invention, those using Compound I-1, Compound I-2, Compound II-1 or Compound II-2 were prepared.
When the obtained foundations were evaluated in the same manner as in Test Example 2, all of them were refreshing feeling 、 and separation stability ○.
[0064]
Example 3 Foundation (W / O type)
1 Decamethylcyclopentasiloxane 40
2 Octamethylcyclotetrasiloxane 10
3 Poly (oxyethylene / oxyperylene) / `polysiloxane copolymer (MW = 50000) 5
4 glycerin 2
5 1,3-butylene glycol 5
6 Crosslinked silicone powder (Trefil E-506) 5
7 Citric acid
8 Sodium citrate qs
9 DL-α-tocopherol acetate 0.01
10 D-δ-tocopherol 0.02
11 Hydrophobized Bengala 0.5
12 Hydrophobized yellow iron oxide 1.5
13 Hydrophobized black iron oxide 0.2
14 Hydrophobized titanium oxide 10
15 talc 10
16 Magnesium aluminate metasilicate 0.1
17 Dextrin palmitate 1
18 Purified water 4
19 Derivative of the present invention 1
[0065]
(Manufacturing method)
The oils (1) to (3) and the gelling agent (19) are mixed and uniformly stirred at 95 ° C., and the pigments (6) and (11) to (16) are further added. And the oil phase. In a separate container, alcohols (4) to (5) are put and components (9), (10) and (17) are heated and dispersed, purified water (18) is added thereto, and components (7) to (8) are further added. ) Was mixed and dispersed to form an aqueous phase. The aqueous phase was added to the oil phase maintained at 95 ° C., and finally a fragrance was added, followed by stirring and cooling to obtain a foundation. As the derivatives of the present invention, those using Compound I-1, Compound I-2, Compound II-1 or Compound II-2 were prepared.
When the obtained foundations were evaluated in the same manner as in Test Example 2, all of them were refreshing feeling 、 and separation stability ○.
[0066]
Example 4 Cream (W / O type)
1 Derivative of the present invention 2
2 Dimethyl distearyl ammonium hectorite 3
3 Methyl polysiloxane 5
4 Decamethylcyclopentasiloxane 20
5 Octamethylcyclotetrasiloxane 15
6 Polyoxyethylene / methylpolysiloxane copolymer 1
7 Glycerin 4
8 1,3-butylene glycol 7
9 Citric acid 0.05
10 Sodium citrate 0.1
11 DL-α-tocopherol acetate 0.05
12 D-δ-tocopherol 0.05
13 Turmeric extract 1
14 Purified water residue
15 Poly (oxyethylene / oxyperylene) ・ ・ Polyfluorosiloxane copolymer (MW = 50000) 5
16 Preservative appropriate amount
[0067]
(Manufacturing method)
The oil and the surfactants (2) to (6) and the gelling agent (1) were mixed and uniformly stirred at 95 ° C. to obtain an oil phase. In a separate container, alcohols (7) to (8) are put, and components (15) to (16) are heated and dispersed, purified water (14) is added thereto, and components (9) to (13) are further mixed and dispersed. And the aqueous phase was formed. The aqueous phase was added to the oil phase maintained at 95 ° C, and the mixture was stirred and cooled to obtain a cream. As the derivatives of the present invention, those using Compound I-1, Compound I-2, Compound II-1 or Compound II-2 were prepared.
When the obtained creams were evaluated in the same manner as in Test Example 2, all of them were refreshing 感 and separation stability ○.
[0068]
Example 5 Lipstick
1 derivatives of the present invention 16
2 Methyl polysiloxane 10
3 Decamethylcyclopentasiloxane residue
4 Methylphenyl polysiloxane 5
5 Stearoxymethyl polysiloxane 3
6 Silylation treated silicic anhydride 1
7 Silicone-coated pigment (such as red iron oxide and titanium oxide)
8 appropriate amount of dye
9 Appropriate amount of fragrance
[0069]
(Manufacturing method)
The oils (2) to (5) and the gelling agent (1) are mixed, uniformly stirred at 90 ° C., further added with the components (6) to (7), and stirred at 5000 rpm for 10 minutes with a homomixer. After the components (8) and (9) were added and stirred, the mixture was poured into a mold and cooled to obtain a lipstick. As the derivatives of the present invention, those using Compound I-1, Compound I-2, Compound II-1 or Compound II-2 were prepared.
When the obtained lipstick was evaluated in the same manner as in Test Example 3, it was found to be ◎ and shape stability ○.
[0070]
Example 6 Lip Gloss
1 derivative of the present invention 4
2 Methyl polysiloxane (5000 cs) 50
3 Methyl polysiloxane (6cs) 10
4 Methylphenylpolysiloxane residue
5 Silicone-coated pigments (such as red iron oxide, iron oxide, and titanium oxide)
6 D-δ-tocopherol 0.1
7 Barium sulfate 1
8 appropriate amount of dye
[0071]
(Manufacturing method)
The oils (2) to (4) and the gelling agent (1) are mixed and uniformly stirred at 90 ° C., and the components (5) to (8) are further added. It was poured and cooled to obtain lip gloss. As the derivatives of the present invention, those using Compound I-1, Compound I-2, Compound II-1 or Compound II-2 were prepared.
When the obtained lip gloss was evaluated in the same manner as in Test Example 3, it was found to be ◎ and shape stability ○.
[0072]
Example 7 Eye shadow
1 Light isoparaffin residue
2 Decamethylcyclopentasiloxane 15
3 isostearic acid 3
4 Oleic acid 1
5 Glyceryl tri-2-ethylhexanoate 2
6 Trimethylsiloxysilicic acid 15
7 Appropriate amount of hydrophobic treatment pigment
8 Derivative of the present invention 5
[0073]
(Manufacturing method)
The oils (1) to (6) and the gelling agent (8) are mixed and uniformly stirred at 95 ° C., and the pigment (7) is further added. I got an eye shadow. Compound II-2 was used as the derivative of the present invention.
The obtained eyeshadow was evaluated in the same manner as in Test Example 2 and found to be refreshing 感 and separation stability ○.
[0074]
Example 8 Oily mascara
1 Methyl hydrogen polysiloxane 1
2 Decamethylcyclopentasiloxane residue
3 Isostearic acid 0.5
4 Oleic acid 1
5 Glyceryl tri-2-ethylhexanoate 2
6 D-δ-tocopherol 0.05
7 Trimethylsiloxysilicic acid 15
8 Tetradecene 0.1
9 Derivative of the present invention 15
[0075]
(Manufacturing method)
The oils (1) to (5) and the gelling agent (9) are mixed and uniformly stirred at 95 ° C., and the components (6) to (7) are further added. After adding (8) to (9) and stirring, the mixture was poured into a mold and cooled to obtain an oily mascara. As the derivatives of the present invention, those using Compound I-1, Compound I-2, Compound II-1 or Compound II-2 were prepared.
When the obtained mascaras were evaluated in the same manner as in Test Example 2, all of them were refreshing ◎ and separation stability ○.
[0076]
Example 9 Creamy Hair Styling (O / W Type)
1 derivative of the present invention 4
2 Methyl polysiloxane 8
3 Pentaerythrate tetraoctanoate 3
4 fatty acids 3
5 Nonionic surfactant 2
6 Carboxyvinyl polymer 0.2
7 Purified water residue
8 1,3-butanediol 2
9 Triethanolamine 0.2
[0077]
(Manufacturing method)
The oil and the surfactants (2) to (5) and the gelling agent (1) were mixed and uniformly stirred at 90 ° C. to obtain an oil phase. The alcohol (8) was placed in a separate container, the component (6) was heated and dispersed, purified water (7) was added thereto, and the component (9) was further dissolved and stirred to form an aqueous phase. The oil phase was added to the aqueous phase at 90 ° C., and the mixture was stirred and cooled to obtain a creamy hair styling product. A derivative using compound II-2 was prepared as the derivative of the present invention.
When the obtained hair dressing was evaluated in the same manner as in Test Example 2, it was found to be refreshing ◎ and separation stability ○.
[0078]
Example 10 Hair Stick
1 derivatives of the present invention 12
2 Methyl polysiloxane (6cs) residue
3 Methyl polysiloxane (100 cs) 40
4 Methylphenylpolysiloxane 35
5 Glyceryl tri-2-ethylhexanoate 5
6 Appropriate amount of fragrance
(Manufacturing method)
The oils (2) to (5) and the gelling agent (1) were mixed and uniformly stirred at 90 ° C. Finally, the component (6) was added and stirred, then poured into a mold and cooled to obtain a hair stick. . A derivative using compound II-2 was prepared as the derivative of the present invention.
When the obtained hair stick was evaluated by the same method as in Test Example 3, it was found that the hair stick was extended び and the shape stability was ○.
[0079]
Example 11 Oil Cleansing
1 derivative of the present invention 4
2 Methyl polysiloxane 10
3 Polyoxyethylene glyceryl triisostearate 10
4 Decamethylcyclopentasiloxane 35
5 Liquid paraffin residue
6 Glyceryl tri-2-ethylhexanoate 10
7 Purified water 1
[0080]
(Manufacturing method)
The oil and the surfactants (2) to (6) and the gelling agent (1) were mixed and stirred at 95 ° C., and finally purified water (7) was added, followed by stirring and cooling to obtain oil cleansing. As the derivatives of the present invention, those using Compound I-1, Compound I-2, Compound II-1 or Compound II-2 were prepared.
When the obtained oil cleansing was evaluated in the same manner as in Test Example 2, all of them were refreshing feeling 、 and separation stability ○.
[0081]
Example 12 Kneaded perfume
1. Derivative of the present invention 2.5
2 Decamethylcyclopentasiloxane 40
3 Methyl polysiloxane (6cs) residue
4 Glyceryl tri-2-ethylhexanoate 5
5 fragrance 3
[0082]
(Manufacturing method)
The oils (2) to (4) and the gelling agent (1) were mixed and uniformly stirred at 90 ° C., after which the component (5) was added and stirred, then poured into a container and cooled to obtain a kneaded perfume. As the derivatives of the present invention, those using Compound I-1, Compound I-2, Compound II-1 or Compound II-2 were prepared.
When the obtained kneaded perfume was evaluated in the same manner as in Test Example 2, all of them had a refreshing feeling 、 and a separation stability ○.
[0083]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in a silicone oil-containing external preparation composition, by using the cyclohexanediamine derivative (I) or the isoleucine derivative (II) as a thickening gelling agent, the feeling during use and the stability over time can be improved. An excellent external preparation composition can be obtained.