JP2004182495A - 負帯電シラス及びその製造方法 - Google Patents

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Shigeko Ohara
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Abstract

【課題】人体に直接負電荷を供給して、体液等の流れを良くし、血圧下降、血糖減少、血管拡張及び利尿促進等の生体作用を生じさせることができる負帯電シラス及びその製造方法を提供する。
【既決手段】負に帯電させた石英坩堝5内にシラス1を静置し、負に帯電した粒状又は粉末状のSi又はSiO(0<x≦2)をガラス棒に封入してなる負電荷付与手段を地中に埋設した場所で、静置処理したシラス1を焼成して、負帯電シラスを得る。この帯電シラスを香粧品及び健康食品等に用いることにより、人体に直接負電荷が供給され、人体の体液等の流れが良くなり、血圧下降、血糖減少、血管拡張及び利尿促進等の生体作用が生じる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石鹸、全身洗浄料及びシャンプー等の身体用の洗浄料、ベビーパウダー等の香粧品、健康食品、金属,プラスチック,化学繊維等の添加剤、珪素蒸着材等に用いられる負帯電シラス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
空中にプラスイオンが多く存在する場合、人体において血液及びリンパ液等の体液、並びに気の流れが悪くなり、血圧上昇、血糖増加、血管収縮及び利尿抑制等の生体作用が生じ、その結果、細胞の活性が減じ、人は興奮しやすくなり、不快感があり、不眠になり、食欲が減退する等の症状が現れ、美容上のトラブル、健康障害及び疾病が誘発されることが知られている。そこで、正の静電気を中和し、又は負に転じさせて美容上のトラブル、健康障害及び疾病の発生を防止するために、マイナスイオンが発生する機能が付加された空気清浄機等の種々の機器、寝具(布団、枕)及び衣類等が開発されている。
【0003】
しかし、この機器等からは大気中にマイナスイオンが拡散し、人体に直接作用するマイナスイオンの量は少なく、十分に機能していないという問題があった。
そこで、本願発明者等は、人体に直接負電荷を供給して体液等の流れを良くし、血圧下降、血糖減少、血管拡張及び利尿促進等の生体作用を生じさせるために、塩化ナトリウムを負に帯電させた負帯電塩化ナトリウムを開発し、この負帯電塩化ナトリウム及びその製造方法について開示した(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−313617号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明者等は、鋭意研究の結果、シラスを負に帯電させ、これを石鹸,全身洗浄料,シャンプーなどの身体用の洗浄料、ベビーパウダー等の香粧品、健康食品等に用いることにより、人体に直接負電荷を供給して、さらに体液等の流れを良くし、血圧下降、血糖減少、血管拡張及び利尿促進等の生体作用を生じさせることができることを見出した。また、金属,プラスチック,化学繊維等の添加剤、珪素蒸着材等に用いることにより、優れた効果を発揮することができることも見出した。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、シラスを負に帯電させることにより、人体に直接負電荷を供給して、体液等の流れを良くし、血圧下降、血糖減少、血管拡張及び利尿促進等の生体作用を生じさせることができ、しかも安価に製造することができる負帯電シラス及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1発明の負帯電シラスは、負に帯電していることを特徴とする。
【0008】
ここで負に帯電するとは負電荷を与えられたことを意味する。負電荷(マイナスイオン)が人体に供給されると、人体内の細胞,筋肉及び血液が活性化され、血圧下降作用,血糖減少作用,血管拡張作用及び利尿促進作用などの生体作用が生じることが知られている。
第1発明のシラスは負に帯電しているので、これを身体用の洗浄料及びベビーパウダー等の香粧品、健康食品等に用いることにより、人体に直接的に、効率良く負電荷を供給して、体液等の流れを良くし、血圧下降、血糖減少、血管拡張及び利尿促進等の生体作用を生じさせることができる。
【0009】
また、本発明の負帯電シラスを金属の添加剤として用いると、錆びにくくなったり、光沢が増したりするとともに、負電荷を付与することができ、プラスチックの添加剤として用いると強度が増すとともに、負電荷を付与することができ、上述の生体作用を生じさせることができる。そして、化学繊維の添加剤として用いると静電気の発生を防止することができ、珪素蒸着材として用い、ラップフィルム等を形成すると、このラップフィルムで包装することで生鮮食料品の鮮度を保つことができる。
【0010】
第2発明の負帯電シラスの製造方法は、負に帯電した粒状又は粉末状のSi又はSiO(0<x≦2)をガラス棒に封入してなる負電荷付与手段を地中に埋設した場所で、シラスを静置する静置過程を含むことを特徴とする。
【0011】
第3発明の負帯電シラスの製造方法は、第2発明において、前記静置過程により処理されたシラスを前記場所で焼成する過程を含むことを特徴とする。
【0012】
第4発明の負帯電シラスの製造方法は、負に帯電させた石英坩堝内にシラスを静置する過程と、負に帯電した粒状又は粉末状のSi又はSiO(0<x≦2)をガラス棒に封入してなる負電荷付与手段を地中に埋設した場所で、前記過程にて処理されたシラスを焼成する過程とを含むことを特徴とする。
【0013】
第2乃至第4発明においては、前記場所でシラスを静置する過程、又は負電荷が与えられた石英坩堝内にシラスを静置する過程により、負電荷がシラスに移行してシラスが負電荷を帯びた状態になる。その後、負電荷付与手段が埋設された場所でこのシラスを焼成することにより、負電荷がシラスに定着し、負電荷の経時的減少が抑制される。このように負に帯電したシラスを、身体用の洗浄料、及びベビーパウダー等の香粧品、健康食品等に配合することにより香粧品、健康食品等が負に帯電し、その使用時に人体に効率良く負電荷が供給される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
実施の形態1.
本発明に係る負帯電シラスを製造する手順を以下に説明する。
図1は、負帯電シラスの製造第1過程に使用する負電荷付与装置を示す斜視図である。
この負電荷付与装置は、石英坩堝5,銅板6,コード7,7及び静電気軽減除去装置8から構成されており、静電気軽減除去装置8は本願出願人が特開平11−87086号公報にて提案したものである。石英坩堝5はすり鉢形状を有し、その開口側及び底部側に平行配置された銅板6,6及びコード7,7を介して静電気軽減除去装置8に接続されている。
【0015】
まず、静電気軽減除去装置8を作動させて石英坩堝5に負電荷を略3時間供給し、石英坩堝5から正の静電気を十分に除去して負に帯電させる。ここで負に帯電させた石英坩堝5とは、負電荷を与えられた石英坩堝を意味する。このように負に帯電させた石英坩堝5内にシラス1を1kg投入し、静電気軽減除去装置8を作動させた状態で、所定時間(3〜15分間)保持する。第1過程終了後、シラス1は負に帯電されている。
【0016】
次に、製造第2過程として、第1過程にて負に帯電したシラスを焼成する。
図2は、本発明に係る負帯電シラスを焼成する建物及び敷地を示す側面図であり、図3はその平面図である。略100坪の敷地12の中央部に、建物11(底面3.6m×9.0m)が建てられている。敷地12の四隅と中央(建物11の中央)には、地下5mの深さにイオン棒9,9…がその長手方向を上下方向にして埋設されている。イオン棒9は本願出願人の特許第2896762号による負電荷付与手段であり、長さ1.5m,直径8cmのガラス管91に粒状又は粉末状の珪素(Si)92を5〜6kg封入し、密閉したものである。珪素92は特許第2896762号にて記載されている如く負に帯電されている。このイオン棒9から負電荷が放出されるので、建物11及びその近傍における負電荷濃度は高くなっている。
【0017】
上記の如く第1製造過程において石英坩堝5内で負に帯電したシラスを、石英坩堝5から陶器製の坩堝3に移し、これを建物11内に配設した電気炉2に入れ、800〜1000℃で2〜7時間焼成する。陶器製の坩堝3は上述した石英坩堝5と同様に予め負に帯電させられている。
なお、温度及び焼成時間はシラスの量及び坩堝3の寸法等により適宜選択する。
また、イオン棒9のガラス管91の長さ及び直径、並びに珪素92の封入量は建物11及び敷地12の寸法により適宜選択され、イオン棒9の埋設位置,深さ及びその個数についても建物11及び敷地12の寸法及び形状を考慮して適宜選択される。さらに、本実施の形態においては地下埋設されたイオン棒9内に珪素92を封入しているが、SiOを封入しても良い。但し、1.00<x≦2.0であるのが好ましい。
さらに、図1の負電荷付与装置を用いる代わりに、シラス2を敷地12内において1日から1週間以上放置することにしてもよく、さらに、放置後焼成することにしてもよい。
【0018】
このように製造第2過程ではイオン棒9による負電荷雰囲気にて負帯電シラスが焼成されるので、製造第1過程にてシラスに付与された負電荷が第2製造過程では定着する。これにより、負帯電シラスからの負電荷の経時的な減少が抑制される。
【0019】
シラスについて、上述の負帯電処理の前後における静電電位を測定した。測定は、セルミ医療器(株)製の静電電位測定器FMX−002を用いて行なった。測定条件は、室温17.5℃、湿度54〜55.5%である。
測定結果を表1に示す。焼成後の負帯電シラスとは、上述の焼成を1回、行なったものである。
【0020】
【表1】
Figure 2004182495
【0021】
表1より、上述の負帯電処理により、シラスが負に帯電したことが確認された。
【0022】
次に、焼成前及び焼成後のシラスについて、その成分を分析した結果を表2に示す。分析は、蛍光X線分析法により行なった。表中、「焼成1回」とは、上述した焼成過程を1回行なったものをいい、「焼成10回」とは、上述した焼成過程を10回行なったものをいう。
【0023】
【表2】
Figure 2004182495
【0024】
以上のようにして製造された負帯電シラスを香粧品及び健康食品等に配合することにより、人体に直接的に、効率良く負電荷が供給されて、体液等の流れが良くなり、血圧下降、血糖減少、血管拡張及び利尿促進等の生体作用が生じる。
【0025】
また、本発明の負帯電シラスを金属の添加剤として用いると、錆びにくくなったり、光沢が増したりするとともに、負電荷を付与することができ、プラスチックの添加剤として用いると強度が増すとともに、負電荷を付与することができ、上述の生体作用を生じさせることができる。そして、化学繊維の添加剤として用いると静電気の発生を防止することができ、珪素蒸着材として用い、ラップフィルム等を形成すると、このラップフィルムで包装することで生鮮食料品の鮮度を保つことができる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明による場合は、シラスに負電荷が与えられているので、これを身体用の洗浄料及びベビーパウダー等の香粧品、健康食品等に用いることにより、人体に直接的に、効率良く負電荷を供給して、体液等の流れを良くし、血圧下降、血糖減少、血管拡張及び利尿促進等の生体作用を生じさせることができる。
【0027】
また、本発明の負帯電シラスを金属の添加剤として用いると、錆びにくくなったり、光沢が増したりするとともに、負電荷を付与することができ、プラスチックの添加剤として用いると強度が増すとともに、負電荷を付与することができ、上述の生体作用を生じさせることができる。そして、化学繊維の添加剤として用いると静電気の発生を防止することができ、珪素蒸着材として用い、ラップフィルム等を形成すると、このラップフィルムで包装することで生鮮食料品の鮮度を保つことができる。
【0028】
さらに、本発明による場合は、静置過程、又は負電荷が与えられた石英坩堝にシラスを投入して静置する過程により、負電荷がシラスに移行してシラスが負電荷を帯びた状態になる。その後、負電荷付与手段が埋設された場所でこのシラスを焼成することにより、負電荷がシラスに定着し、負電荷の経時的減少が抑制される。このように負に帯電したシラスを、身体用の洗浄料及びベビーパウダー等の香粧品、健康食品等に配合することにより香粧品、健康食品等が負に帯電し、その使用時に人体に効率良く負電荷が供給される。
そして、本発明による場合は、負帯電シラスを安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る負帯電シラスの製造第1過程に使用する負電荷付与装置を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る負帯電シラスを焼成する建物及び敷地を示す側面図である。
【図3】図2の平面図である。
【符号の説明】
1 シラス
2 電気炉
3 陶器製の坩堝
5 石英坩堝
8 静電気軽減除去装置
9 イオン棒

Claims (4)

  1. 負に帯電していることを特徴とする負帯電シラス。
  2. 負に帯電した粒状又は粉末状のSi又はSiO(0<x≦2)をガラス棒に封入してなる負電荷付与手段を地中に埋設した場所で、シラスを静置する静置過程を含むことを特徴とする負帯電シラスの製造方法。
  3. 前記静置過程により処理されたシラスを前記場所で焼成する過程を含む請求項2記載の負帯電シラスの製造方法。
  4. 負に帯電させた石英坩堝内にシラスを静置する過程と、
    負に帯電した粒状又は粉末状のSi又はSiO(0<x≦2)をガラス棒に封入してなる負電荷付与手段を地中に埋設した場所で、前記過程にて処理されたシラスを焼成する過程と
    を含むことを特徴とする負帯電シラスの製造方法。
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