JP2004181367A - ミル装置及びライナ - Google Patents

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Abstract

【課題】原料の供給側の断面形状が直角状であることによる破砕効率の低さを解消するとともに、ミル装置における破砕効率をより向上させる。
【解決手段】シェル本体C1の原石供給側には、その内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成された第1筒状部C10を設ける。第1筒状部C10の端部には第2筒状部C20が設けられ、この第2筒状部C20は、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成され、そのテーパ形状のテーパ角度が極微量に形成され、また、シェル本体C1の後端部には、第4筒状部C40が設けられ、この第4筒状部C40は、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成され、そのテーパ形状のテーパ角度が第2筒状部C20と比べて急激に大きく形成されている。また、第2筒状部C20と第4筒状部C40の間には、内径が均一の第3筒状部C30が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、任意の原石を、シェル本体内部に収納した所定の摩鉱部材で粉砕して砕石とするミル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のボールミル装置におけるシェル本体においては、原料(つまり、原石)の供給側(「投入側」としてもよい。以下において同じ)の断面形状が図17に示すような形状を呈していた(例えば、特許文献1参照)。すなわち、シェル本体C1’の原料供給側の形状が、円筒状の筒状体部C11’と、該筒状体部C11’の軸線に垂直な壁部C12’とで形成されていて、この筒状体部C11’と壁部C12’とが接続する部分は、その断面形状が直角状である形状を有していた。また、原石の破砕効率は、摩鉱部材をシェル本体内で偏りがなく、より均一に分布させて原石に衝突させることによって、向上することが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特許第2949495号
【0004】
また、従来のミル装置のシェル本体に用いるライナは、図18に示すような形状を呈していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように従来のミル装置においては、原料の供給側の断面形状が直角状であるので、原料や、粉砕媒体ボールの掻き上げ効率が悪く、原石や粉砕媒体ボールの流動性が悪いので、原料の破砕効率が低いという問題があった。つまり、原石や粉砕媒体ボールの流動性が悪いので、粉砕媒体ボールの流れの中に原料が送り込みにくいという問題があった。また、従来のミル装置においては、その形状等から、シェル本体内において粉砕媒体ボールを均一に分布させることが困難であった。そのため、原料の破砕効率を向上させることが難しかった。
【0006】
また、従来のライナにおいても、シェル本体内において粉砕媒体ボールを均一に分布させることが困難であった。そのため、原料の破砕効率を向上させることが難しかった。また、図18に示すライナにおいては、突状部L320における掛止面L320aを使用するように形成されているため、図18(b)においては、右回転で使用しなければならず、これを逆の左回転で使用すると、傾斜面L320bにより掻き上げ動作を行うため、傾斜面L320bの側が使用により摩耗すると、穴部L330が偏摩耗すると同時に、プレート部L310表面の摩耗が急速に進行し、リフター部としての突状部L320よりもプレート部L310の摩耗によりライナ寿命が終了する。本来なら、突状部L320の摩耗により寿命終了であるが、その逆となる。その結果、ライナ構造上リフター部の方が摩耗に対し寿命が長く、逆転時にはライナ寿命が半分近くになってしまう。また、設置場所の状況により本来の回転方向で使用できない場合があり、そのような場合には、全体としてライナを十分長持ちさせることができず、その点では、ライナを効率よく使用することができず、結果として、効率的な破砕を行うことができないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、原料の供給側の断面形状が直角状であることによる破砕効率の低さを解消するとともに、ミル装置における破砕効率をより向上させることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、原石を破砕して砕石を形成するミル装置であって、該ミル装置が、中空筒体のシェル本体であって、回転軸を中心に回転するシェル本体を有し、該シェル本体が、原石供給側に配設された第1の筒状体部で、該第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成された第1の筒状体部と、該第1の筒状体部の砕石排出側で該原石供給側とは反対側の砕石排出側の端部に連設された第2の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成された第2の筒状体部と、該第2の筒状体部の砕石排出側の端部に連設された第3の筒状体部であって、その内径が一定の円筒形状に形成された第3の筒状体部と、該第3の筒状体部の砕石排出側の端部に連設された第4の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成され、該第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第2の筒状部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きく形成された第4の筒状体部と、を有し、該第1の筒状体部と第2の筒状体部と第3の筒状体部と第4の筒状体部とで、連続的な内部空間が形成されていることを特徴とする。
【0009】
この第1の構成のミル装置においては、第1の筒状体部が設けられていて、この第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物(例えば、粉砕媒体ボール)の自由度が増し、投入された原石がこの第1の筒状体部に設けられたライナにより掻き上げられながらスムーズに粉砕媒体物の流れに送り込むことができ、破砕効率を向上させることができる。さらに、シェル本体の供給側に位置する粉砕媒体物の動きが改善されるので、供給側に位置する粉砕媒体物により破砕された原石がシェル本体の中央部に移動しやすくなり、破砕効率を向上させることが可能となる。
【0010】
また、上記第2の筒状体部がテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物が第2の筒状体部の特定箇所に堆積してしまうことがない。また、第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度は第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいため、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物材を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。
【0011】
さらに、上記第3の筒状体部においては、内径が一定に形成されているので、この第3の筒状体部の部位では周速が一定であり、供給側からスムーズに搬送されてきた原石の破砕時間を調整することができ、原石の大きさを調整することが可能となる。
【0012】
なお、この第1の構成において、第1の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度は、90度〜140度であるのが好ましい。
【0013】
また、第2には、上記第1の構成において、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、極微量であり、また、上記第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度に比べて、急激に大きく形成されていることを特徴とする。
【0014】
この第2の構成のミル装置によれば、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が極微量に形成されているので、径の大きい粉砕媒体物が原石供給側で、径が小さくなるに従って、砕石排出側で存在することになり、シェル本体の軸長方向に沿って径の大きさに応じて均一に分布するようにすることができ、破砕効率を向上させることが可能となる。また、上記第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度を、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度に比べて、急激に大きく形成することにより、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。また、第4の筒状体部においても、粉砕媒体物は、シェル本体の軸長方向に沿って径の大きさに応じて均一に分布するので、粉砕媒体物や原石の落差や周速が徐々に弱くなり、かつ、小さな径の摩鉱部材により砕石されるので、過粉砕を防止することができ、砕石の品質を向上させることができる。なお、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度の大きさとしては、上記第2の筒状体部の原石供給側の端部の内径をS1、砕石排出側の端部の内径をS2、上記第2の筒状体部における原石供給側の端部と砕石排出側の端部間の距離をT1とした場合に、(S1−S2)/T1の値が0.01以上0.04以下であるようにするのが好ましい。また、上記第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、30度以上50度以下であるようにするのが好ましい。
【0015】
また、第3には、上記第1又は第2の構成において、上記第1の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいことを特徴とする。これにより、第1の筒状体部における粉砕媒体物の自由度をより増加させることができる。
【0016】
また、第4には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、上記第3の筒状体部の軸長方向の長さが、上記第4の筒状体部の軸長方向の長さの20%以上70%以下に形成されていることを特徴とする。なお、上記第1から第3までのいずれかの構成において、上記第3の筒状体部の軸長方向の長さが、上記第4の筒状体部の軸長方向の長さの20%〜70%とする方がより好ましい。
【0017】
また、第5には、原石を破砕して砕石を形成するミル装置であって、
該ミル装置が、中空筒体のシェル本体であって、回転軸を中心に回転するシェル本体を有し、該シェル本体が、原石供給側に配設された第1の筒状体部で、該第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成された第1の筒状体部と、該第1の筒状体部の砕石排出側で該原石供給側とは反対側の砕石排出側の端部に連設された第2の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成された第2の筒状体部と、該第2の筒状体部の砕石排出側の端部に連設された第3の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成され、該第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第2の筒状部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きく形成された第3の筒状体部と、を有し、該第1の筒状体部と第2の筒状体部と第3の筒状体部とで、連続的な内部空間が形成されていることを特徴とする。
【0018】
この第5の構成のミル装置においては、第1の筒状体部が設けられていて、この第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物(例えば、粉砕媒体ボール)の自由度が増し、投入された原石がこの第1の筒状体部に設けられたライナにより掻き上げられながらスムーズに粉砕媒体物の流れに送り込むことができ、破砕効率を向上させることができる。さらに、シェル本体の供給側に位置する粉砕媒体物の動きが改善されるので、供給側に位置する粉砕媒体物により破砕された原石がシェル本体の中央部に移動しやすくなり、破砕効率を向上させることが可能となる。
【0019】
また、上記第2の筒状体部がテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物が第2の筒状体部の特定箇所に堆積してしまうことがない。また、第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度は第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいため、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物材を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。
【0020】
なお、この第5の構成において、第1の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度は、90度〜140度であるのが好ましい。
【0021】
また、第6には、上記第5の構成において、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、極微量であり、また、上記第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度に比べて、急激に大きく形成されていることを特徴とする。
【0022】
この第6の構成のミル装置によれば、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が極微量に形成されているので、径の大きい粉砕媒体物が原石供給側で、径が小さくなるに従って、砕石排出側で存在することになり、シェル本体の軸長方向に沿って径の大きさに応じて均一に分布するようにすることができ、破砕効率を向上させることが可能となる。また、上記第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度を、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度に比べて、急激に大きく形成することにより、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。また、第3の筒状体部においても、粉砕媒体物は、シェル本体の軸長方向に沿って径の大きさに応じて均一に分布するので、粉砕媒体物や原石の落差や周速が徐々に弱くなり、かつ、小さな径の摩鉱部材により砕石されるので、過粉砕を防止することができ、砕石の品質を向上させることができる。なお、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度の大きさとしては、上記第2の筒状体部の原石供給側の端部の内径をS1、砕石排出側の端部の内径をS2、上記第2の筒状体部における原石供給側の端部と砕石排出側の端部間の距離をT1とした場合に、(S1−S2)/T1の値が0.01以上0.04以下であるようにするのが好ましい。また、上記第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、30度以上50度以下であるようにするのが好ましい。
【0023】
また、第7には、上記第5又は第6の構成において、上記第1の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいことを特徴とする。これにより、第1の筒状体部における粉砕媒体物の自由度をより増加させることができる。
【0024】
また、第8には、上記第1から第7までのいずれかの構成において、上記シェル本体における上記各筒状体部の内壁に、ライナが付設されていることを特徴とする。
【0025】
また、第9には、上記第8の構成において、上記ライナにおける少なくとも一部のライナが、一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、該他の一対の相対する端面における一方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第1のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第1のシェルリフタ部と、該他の一対の相対する端面における他方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第2のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第2のシェルリフタ部と、を有し、該第1のシェルリフタ部における掛止面と該第2のシェルリフタ部における掛止面とが互いに対向していることを特徴とする。
【0026】
この第9の構成のミル装置においては、第1のシェルリフタ部と第2のシェルリフタ部とが設けられているので、シェル本体を右回転させた場合でも左回転させた場合でもいずれの場合でも使用することができ、シェル本体を駆動させる駆動装置がシェル本体を右回転と左回転のいずれにも回転させることができるものであれば、ライナを2倍長持ちさせることができる。また、シェル本体を駆動させる駆動装置をミル装置の設置現場において設置する際に、設置現場の状況に応じて、シェル本体が右回転となるように駆動装置を設置することもできるし、シェル本体が左回転となるように駆動装置を設置することもでき、設置現場の状況に応じた設置が可能となる。よって、ライナを効率よく使用することができ、結果として、効率的な破砕を行うことができる。
【0027】
また、第10には、原石を破砕して砕石を形成するミル装置であって、該ミル装置が、中空筒体のシェル本体であって、回転軸を中心に回転するシェル本体を有し、該シェル本体が、原石供給側に配設された第1の筒状体部で、該第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成された第1の筒状体部と、該第1の筒状体部の砕石排出側で該原石供給側とは反対側の砕石排出側の端部に連設された第2の筒状体部であって、その内径が一定の円筒形状に形成された第2の筒状体部と、該第2の筒状体部の砕石排出側の端部に連設された第3の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成された第3の筒状体部と、を有し、該第1の筒状体部と第2の筒状体部と第3の筒状体部とで、連続的な内部空間が形成されていることを特徴とする。
【0028】
この第10の構成のミル装置においては、第1の筒状体部が設けられていて、この第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物(例えば、粉砕媒体ボール)の自由度が増し、投入された原石がこの第1の筒状体部に設けられたライナにより掻き上げられながらスムーズに粉砕媒体物の流れに送り込むことができ、破砕効率を向上させることができる。さらに、シェル本体の供給側に位置する粉砕媒体物の動きが改善されるので、供給側に位置する粉砕媒体物により破砕された原石がシェル本体の中央部に移動しやすくなり、破砕効率を向上させることが可能となる。また、第3の筒状体部は、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成されているので、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物材を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。
【0029】
なお、この第10の構成において、第1の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度は、90度〜140度であるのが好ましい。また、この第10の構成において、第3の筒状体部の軸長方向の長さは、第3の筒状体部の軸長方向の長さをT3,第1の筒状体部の軸長方向の長さをT1、第2の筒状体部の軸長方向の長さをT2とした場合には、T1+T2=T3×(1.6〜1.9)とするのが好ましい。また、シェル本体全体の軸長方向の長さと第2の筒状体部の内径との関係は、シェル本体全体の軸長方向の長さをTとし、第2の筒状体部の内径をS2とした場合には、T/S2=1.8〜2.2とするのが好ましい。
【0030】
また、第11には、上記第10の構成において、上記第1の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいことを特徴とする。これにより、第1の筒状体部における粉砕媒体物の自由度をより増加させることができる。
【0031】
また、第12には、上記第10又は第11の構成において、上記シェル本体における上記各筒状体部の内壁に、ライナが付設されていることを特徴とする。
【0032】
また、第13には、上記第10から第12までのいずれかの構成において、少なくとも上記第2の筒状体部の内壁にライナが付設されており、該ライナが、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有するシェルリフタ部を有し、該掛止面が、掛止した粉砕媒体物や原石を原石供給側に戻すように原石供給側に傾斜していることを特徴とする。
【0033】
よって、粉砕媒体物や砕石が供給側に戻るように作用することから、なるべく大きな径の粉砕媒体ボールを供給側に存在させておくことができ、第2の筒状体部において、粉砕媒体物の径の大きさに応じて軸線方向に均一に分布させることが可能となる。そのため、粉砕媒体物の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。
【0034】
また、第14には、上記第10から第12までのいずれかの構成において、少なくとも上記第2の筒状体部の内壁にライナが付設されており、該ライナが、一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、該台部に突状に設けられたシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面で、該掛止面の方向が、該他の一対の相対する端面を構成する辺部で、台部の上面の領域で該掛止面が接続している領域との間の辺部とは平行になっていない掛止面で、掛止した粉砕媒体物や原石を原石供給側に戻すように原石供給側に傾斜している掛止面を有するシェルリフタ部と、を有していることを特徴とする。
【0035】
よって、粉砕媒体物や砕石が供給側に戻るように作用することから、なるべく大きな径の粉砕媒体ボールを供給側に存在させておくことができ、第2の筒状体部において、粉砕媒体物の径の大きさに応じて軸線方向に均一に分布させることが可能となる。そのため、粉砕媒体物の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。
【0036】
また、第15には、上記第14の構成において、上記掛止面が一対設けられていて、1の掛止面は、上記他の一対の相対する端面における一方の側に設けられ、他の掛止面は、上記他の一対の相対する端面における他方の側に設けられていることを特徴とする。
【0037】
また、第16には、上記第10から第12までのいずれかの構成において、少なくとも上記第2の筒状体部の内壁にライナが付設されており、該ライナが、一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、該他の一対の相対する端面における一方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第1のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第1のシェルリフタ部と、該他の一対の相対する端面における他方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第2のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第2のシェルリフタ部と、を有し、該第1のシェルリフタ部における掛止面と該第2のシェルリフタ部における掛止面とが互いに対向しており、上記第1のシェルリフタ部における掛止面は、その方向が、該他の一対の相対する端面における一方の端面の辺部とは平行になっておらず、また、上記第2のシェルリフタ部における掛止面は、その方向が、該他の一対の相対する端面における他方の端面の辺部とは平行になっておらず、該掛止面は、掛止した粉砕媒体物や原石を原石供給側に戻すように原石供給側に傾斜していることを特徴とする。
【0038】
よって、粉砕媒体物や砕石が供給側に戻るように作用することから、なるべく大きな径の粉砕媒体ボールを供給側に存在させておくことができ、第2の筒状体部において、粉砕媒体物の径の大きさに応じて軸線方向に均一に分布させることが可能となる。そのため、粉砕媒体物の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。
【0039】
また、第17には、上記第1から第16までのいずれかの構成において、上記第1の筒状体部の砕石排出側の端部の位置で、第1の筒状体部の内径が最も大きく、また、第2の筒状体部の原石供給側の端部の位置で、第2の筒状体部の内径が最も大きく形成されており、さらに、第1の筒状体部の砕石排出側の端部における内径と、第2の筒状体部の原石供給側の端部における内径とが同一であり、これにより、第1の筒状体部内の内部空間と第2の筒状体部の内部空間とが連続的に形成されていることを特徴とする。つまり、第1の筒状体部と第2の筒状体部の間には、垂直な側壁部等が設けられておらず、第1の筒状体部の内部空間と第2の筒状体部の内部空間とがスムーズに連続していることから、粉砕媒体物の動きの自由度を向上させることが可能となる。
【0040】
また、第18には、上記第1から第17までのいずれかの構成において、上記シェル本体の軸長方向の中心部が、上記第2の筒状体部側に存在することを特徴とする。これにより、シェル本体の砕石排出側に位置する筒状体部を過度に長くすることにはならず、よって、シェル本体の砕石排出側に位置する筒状体部を過度に長くすることにより、排出効果が高くなり過ぎるのを防止することができる。
【0041】
また、第19には、上記第1から第18までのいずれかの構成において、上記第1の筒状体部の原石供給側の端部には、原石供給口が設けられており、該原石供給口には、該原石供給口の開口部に設けられた投入口の大きさを縮小するための部材が設けられていることを特徴とする。よって、この部材の形状・大きさ、特に、内径を調整することにより、シェル本体の原石供給口の大きさを調整することができる。これにより、原料となる原石のサイズや、原料の物性の違いや、目的の製品の粒度等に応じて、シェル本体の原石供給口の大きさを調整することができる。
【0042】
また、第20には、上記第1から第19までのいずれかの構成において、上記シェル本体を構成する上記筒状体部の中で最も砕石排出側に存在する筒状体部の砕石排出側の端部には、砕石排出口が設けられており、該砕石排出口には、該砕石排出口の開口部に設けられた排出口の大きさを縮小するための部材が設けられていることを特徴とする。この部材を設けることにより、砕石排出口と所定の間隔を介して仕切り板を設けた場合に、砕石排出口と仕切り板との隙間の大きさを調整できるので、シェル本体から排出される砕石の粒度を調整することができる。
【0043】
また、第21には、上記第1から第20までのいずれかの構成において、上記シェル本体を構成する上記筒状体部の中で最も砕石排出側に存在する筒状体部の砕石排出側の端部には、砕石排出口が設けられており、該砕石排出口と所定の間隔を介して仕切り板が設けられており、該仕切り板においては、該仕切り板の外周部とは反対側の内側部が原石供給側に対して突状となって湾曲していることを特徴とする。よって、該構成の仕切り板によれば、仕切り板に押し寄せられた粉砕媒体物を仕切り板が押し返すので、粉砕媒体ボールが偏摩耗してしまうことがない。つまり、従来の仕切り板のように平板状である場合には、仕切り板に押しつけられた粉砕媒体物が移動せずに偏摩耗することがあったが、そのようなおそれがない。なお、上記第20及び第21の構成において、「上記シェル本体を構成する上記筒状体部の中で最も砕石排出側に存在する筒状体部」とは、上記第1の構成のミル装置におけるシェル本体では、第4の筒状体部がこれに当たり、上記第5の構成のミル装置におけるシェル本体では、第3の筒状体部がこれに当たり、上記第10の構成のミル装置におけるシェル本体では、第3の筒状体部がこれに当たる。
【0044】
また、第22には、上記第21の構成において、上記仕切り板には、複数の開口部が設けられ、該開口部の大きさは、原石供給側が砕石排出側よりも大きく形成されていることを特徴とする。よって、該開口部に粉砕媒体物や砕石が目詰まりするのを防止することができる。
【0045】
また、第23には、上記第21又は第22の構成において、該砕石排出口には、該砕石排出口と上記仕切り板との間隔を調整するための部材が設けられていることを特徴とする。よって、砕石排出口と仕切り板との隙間の大きさを調整できるので、シェル本体から排出される砕石の粒度を調整することができる。
【0046】
また、第24には、上記第1から第23までのいずれかの構成において、上記ミル装置が、さらに、投入された原石を収納するための原石収納部と、該原石収納部に収納された原石を上記シェル本体に送出する原石送出部と、該シェル本体の外周に設けられた少なくとも一対の外輪体と、該シェル本体を回転させるための駆動装置と、を有することを特徴とする。
【0047】
また、第25には、上記第1から第24までのいずれかの構成において、上記シェル本体には、原石を粉砕するための粉砕媒体物が入れられていることを特徴とする。
【0048】
また、第26には、ミル装置におけるシェル本体に用いられるライナであって、一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、該台部に突状に設けられたシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面で、該掛止面の方向が、該他の一対の相対する端面を構成する辺部で、台部の上面の領域で該掛止面が接続している領域との間の辺部とは平行になっていない掛止面を有するシェルリフタ部と、を有することを特徴とする。
【0049】
よって、ライナをシェル本体に用いる場合に、該掛止面が、掛止した粉砕媒体物や原石を原石供給側に戻すように原石供給側に傾斜させた状態とすることにより、粉砕媒体物や砕石が供給側に戻るように作用することから、なるべく大きな径の粉砕媒体ボールを供給側に存在させておくことができ、シェル本体において内径が均一の筒状体部において、粉砕媒体物の径の大きさに応じて軸線方向に均一に分布させることが可能となる。そのため、粉砕媒体物の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。
【0050】
また、第27には、上記第26の構成において、上記掛止面が一対設けられていて、1の掛止面は、上記他の一対の相対する端面における一方の側に設けられ、他の掛止面は、上記他の一対の相対する端面における他方の側に設けられていることを特徴とする。
【0051】
また、第28には、ミル装置におけるシェル本体に用いられるライナであって、一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、該他の一対の相対する端面における一方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第1のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第1のシェルリフタ部と、該他の一対の相対する端面における他方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第2のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第2のシェルリフタ部と、を有し、該第1のシェルリフタ部における掛止面と該第2のシェルリフタ部における掛止面とが互いに対向していることを特徴とする。
【0052】
よって、第1のシェルリフタ部と第2のシェルリフタ部とが設けられているので、シェル本体を右回転させた場合でも左回転させた場合でもいずれの場合でも使用することができ、シェル本体を駆動させる駆動装置がシェル本体を右回転と左回転のいずれにも回転させることができるものであれば、ライナを2倍長持ちさせることができる。また、シェル本体を駆動させる駆動装置をミル装置の設置現場において設置する際に、設置現場の状況に応じて、シェル本体が右回転となるように駆動装置を設置することもできるし、シェル本体が左回転となるように駆動装置を設置することもでき、設置現場の状況に応じた設置が可能となる。よって、ライナを効率よく使用することができ、結果として、効率的な破砕を行うことができる。
【0053】
また、第29には、上記第28の構成において、上記第1のシェルリフタ部における掛止面は、その方向が、該他の一対の相対する端面における一方の端面の辺部とは平行になっておらず、また、上記第2のシェルリフタ部における掛止面は、その方向が、該他の一対の相対する端面における他方の端面の辺部とは平行になっていないことを特徴とする。
【0054】
よって、ライナをシェル本体に用いる場合に、該掛止面が、掛止した粉砕媒体物や原石を原石供給側に戻すように原石供給側に傾斜させた状態とすることにより、粉砕媒体物や砕石が供給側に戻るように作用することから、なるべく大きな径の粉砕媒体ボールを供給側に存在させておくことができ、シェル本体において内径が均一の筒状体部において、粉砕媒体物の径の大きさに応じて軸線方向に均一に分布させることが可能となる。そのため、粉砕媒体物の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。
【0055】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としての実施例を図面を利用して説明する。
【0056】
まず、第1実施例のミル装置について、図1〜図7、図14等を利用して説明する。図1に示すように、本実施例によるミル装置A1はボールミル装置であり、原石収納部としてのホッパーB10と、シェル本体C1と、外輪体D1と、仕切り板E1と、分級装置F1と、駆動装置G1とを有している。
【0057】
上記ホッパーB10は、図3に示すように、容器状を呈し、上部より原料としての原石が投入できるようになっている。また、このホッパーB10の側面には開口部が設けられていて、この開口部には、ホースを接続するための接続口B10aが設けられている。つまり、この接続口B10aにホースを接続し、水を供給することにより、ホッパーB10内の原石を押し出すことができるようになっている。また、側面の下端部にはシュートB20が設けられている。このシュートB20には、原料としての原石の排出口が設けられている。つまり、このホッパーB10の外部より原石Q1が投入されると、該原石Q1は、該シュートB20を介して、シェル本体C1の後述する原石供給部C5に定量づつ供給されるようになっている。このシュートB20は、原石送出部として機能する。
【0058】
次に、上記シェル本体C1は、図2に示すように、原石供給部C5と、第1筒状部C10と、第2筒状部C20と、第3筒状部C30と、第4筒状部C40とを有している。
【0059】
上記原石供給部C5は、図3等に示すように、調整板部5と、円筒状部7とを有しており、調整板部5は、フランジ部5aと、カーテンゴム部5bと、押さえ板(「当て板」としてもよい)5c−1とを有している。このフランジ部5aは、環状の板状を呈し、円筒状部7における筒状本体部7−1から連設されたフランジ部7−2に当接して固定されている。また、カーテンゴム部5bは、環状の板状を呈していて、該フランジ部5aに固定されている。このカーテンゴム部5bの内径は、フランジ部5aの内径よりも小さく形成されている。また、フランジ部5aの内側には、ライナ5c−2が設けられている。なお、このカーテンゴム部5bとライナ5c−2とをフランジ部5aに固定するに当たっては、カーテンゴム部5bの外側に押さえ板5c−1を設け、図示しないボルトとナットにより締結して固定する。この調整板部5が、上記「原石供給口の開口部に設けられた投入口の大きさを縮小するための部材」に当たる。
【0060】
このような構成とすることにより、調整板部5の中央部には、原石Q1を投入するための原石供給口5dが形成される。この調整板部5が、上記シェル本体C1の原石供給側の側壁となる。そして、該原石供給口5dには前述したシュートB20が挿入されており、上記原石Q1が上記シェル本体C1内に投入されるようになっている。なお、原石供給口5dの下方には、集積部B30が設けられている。この集積部B30は、こぼれた原石や水を集めるためのものである。
【0061】
また、円筒状部7は、シェル本体C1の軸線方向(「軸長方向」、「回転軸方向」としてもよい)に短く構成された円筒状の部材であり、筒状本体部7−1と、ライナ7−3とを有している。なお、このライナ7−3は、金属或いはゴム等により形成されている。
【0062】
次に、第1筒状部C10は、該原石供給部C5の端部から連設されていて、筒状を呈し、少なくともその内径が排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されている。第1筒状部C10における供給側の内径寸法S1よりも排出側の内径寸法S2の方が大きく形成されていて、この第1筒状部C10の内面のシェル本体C1の軸線方向に対する角度θ1は、45度〜70度となっている。すなわち、第1筒状部C10における内壁のテーパ形状のテーパ角度は、90度〜140度となっている。ここで、この第1筒状部C10におけるテーパ形状のテーパ角度とは、第1筒状部C10を回転軸を通る平面で切断した断面における第1筒状部C10の内壁がなす角度をいう。また、第1筒状部C10の内径とは、厳密には、回転軸芯とライナの突状部の頂点との間の距離を2倍した長さである。つまり、後述するように、ライナは凹凸形状を呈しているので、突状部の高さを基準とする。この点は、以下の他の筒状部においても同様であり、他の実施例における筒状部においても同様である。
【0063】
ここで、第1筒状部C10は、筒状本体部(第1の筒状体部)12と、ライナ14とを有している。この筒状本体部12は、筒状を呈し、第1筒状部C10の外壁部をなし、その内径が排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されている。また、筒状本体部12の外径も排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されている。なお、この筒状本体部12の外面のシェル本体C1の軸線方向(「回転軸方向」としてもよい)に対する角度θ2は、45度〜70度となっている。同様に、筒状本体部12の内面のシェル本体C1の軸線方向(回転軸方向としてもよい)に対する角度も、45度〜70度となっている。つまり、この筒状本体部12の内径及び外径におけるテーパ形状のテーパ角度も、90度〜140度となっている。
【0064】
また、ライナ14は、図2、図3に示すように、シェル本体C1内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部12の内側に設けられている。このライナ14は、板状の円錐台形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ14を構成する個別ライナの形状の詳細については、後述する。
【0065】
次に、第2筒状部C20は、該第1筒状部C10の端部から連設されていて、筒状を呈し、少なくともその内径が供給側に近いほど大径となる極微量なテーパ(図示せず)を有する円錐台形状に形成されている。つまり、第2筒状部C20における供給側の内径寸法S2よりも、後述するように微量ながら排出側の内径寸法S3の方が小さく形成されている。ここで、この第2筒状部におけるテーパ形状のテーパ角度は、第2筒状部を回転軸を通る平面で切断した断面において、第2筒状部がなす角度をいう。
【0066】
ここで、第2筒状部C20は、筒状本体部(第2の筒状体部)22と、ライナ24とを有し、該筒状本体部22は、略円筒状を呈し、第2筒状部C20の外壁部をなし、その内径が供給側に近いほど大径となる極微量なテーパを有する円錐台形状に形成されている。また、筒状本体部22の外径も供給側に近いほど大径となる極微量なテーパを有する円錐台形状に形成されている。
【0067】
ライナ24は、図2に示すように、シェル本体C1内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部22の内側に設けられている。このライナ24は、板状の円錐台形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ14を構成する個別ライナの形状の詳細については、後述する。
【0068】
なお、上述した上記第2筒状部C20における極微量なテーパとしては、第2筒状部C20の軸線方向の長さをT2とし、テーパαをα=(S2−S3)/T2の値とした場合に、0.01≦α≦0.04程度に設定した場合に好適であった。
【0069】
なお、上記第1筒状部C10と第2筒状部C20との接続状態を詳説すると、上記第1筒状部C10の筒状本体部12は、砕石排出側の端部の位置で内径が最も大きく、また、第2筒状部C20の筒状本体部22は、原石供給側の端部の位置で内径が最も大きく形成されており、さらに、筒状本体部12の砕石排出側の端部における内径と、筒状本体部22の原石供給側の端部における内径とが同一であり、これにより、第1筒状部C10の内部空間と第2筒状部C20の内部空間とが連続的に形成されている。
【0070】
次に、第3筒状部C30は、該第2筒状部C20の端部から連設されていて、筒状を呈し、少なくともその内径が一定に形成されている。つまり、第3筒状部C30における供給側の内径寸法S3と排出側の内径寸法S4とは同一に形成されている。すなわち、この第3筒状部C30は、円筒状に形成されている。
【0071】
ここで、第3筒状部C30は、筒状本体部(第3の筒状体部)32と、ライナ34とを有し、該筒状本体部32は、円筒状を呈し、第3筒状部C30の外壁部をなし、その内径は、供給側から排出側に至るまで均一に形成されている。また、第3筒状部C30の外径も供給側から排出側に至るまで均一に形成されている。
【0072】
ライナ34は、図2に示すように、シェル本体C1内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部32の内側に設けられている。このライナ34は、板状の円筒状形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ14を構成する個別ライナの形状の詳細については、後述する。
【0073】
なお、この第3筒状部C30の軸線方向の長さは、第4筒状部C40の軸線方向の長さの20%〜70%に形成されている。つまり、図2に示すように、第3筒状部C30の軸線方向の長さをT3とし、第4筒状部C40の軸線方向の長さをT4とすると、T3=T4×(0.2〜0.7)となっている。なお、20%〜70%とするのがより好ましい。
【0074】
次に、第4筒状部C40は、該第3筒状部C30の端部から連設されていて、略円錐台形状の筒状に形成され、シェル本体C1の長手方向において、砕石排出側に配置されている。この第4筒状部C40は、少なくともその内径が排出側に近いほど小径に形成され、第2筒状部C20におけるテーパの角度よりも大きいが、第1筒状部C10におけるテーパの角度よりも小さい角度のテーパを有する円錐台形状に形成されている。つまり、供給側の内径寸法S4よりも、後述するように排出側の内径寸法S5の方が急激に小さく形成されている。
【0075】
ここで、この第4筒状部C40は、筒状本体部(第4の筒状体部)42と、ライナ44とを有し、該筒状本体部42は、筒状を呈し、第4筒状部C40の外壁部をなし、その内径が排出側に近いほど小径に形成され、上記第2筒状部C20の筒状本体部22におけるテーパに比べて、急激に傾斜したテーパを有する円錐台形状に形成されている。また、第4筒状部C40の外径も、排出側に近いほど小径に形成され、上記第2筒状部C20の筒状本体部22におけるテーパに比べて、急激に傾斜したテーパを有する円錐台形状に形成されている。なお、この筒状本体部42における内径及び外径におけるテーパ形状も、第2筒状部C20における筒状本体部22のテーパの角度よりも大きいが、第1筒状部C10における筒状本体部12のテーパの角度よりも小さい角度のテーパを有する円錐台形状に形成されている。
【0076】
ライナ44は、図2に示すように、シェル本体C1内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部42の内側に設けられている。このライナ44は、板状の円錐台形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ14を構成する個別ライナの形状の詳細については、後述する。
【0077】
また、上記第4筒状部C40の軸線方向の長さは、図2に示すように、寸法T4に形成されている。さらに、上記第4筒状部C40の砕石排出側となる端部には、開口する砕石排出口50が形成されている。
【0078】
なお、上述した上記第4筒状部C40における急激に傾斜したテーパとは、図2に示す角度θ3を、20°≦θ3≦60°程度に設定した場合に好適であった。この角度θ3が、テーパ形状におけるテーパ角度に当たる。つまり、第4筒状部C40におけるテーパ形状のテーパ角度とは、回転軸を通る平面で切断した断面において、第4筒状部C40がなす角度をいう。
【0079】
そして、上記第1筒状部C10と上記第2筒状部C20と上記第3筒状部C30と上記第4筒状部C40が、連続的に連接されて、中空筒体でなるシェル本体C1の側面部が形成されている。そして、第1筒状部C10と上記第2筒状部C20と上記第3筒状部C30と上記第4筒状部C40とで、連続的な内部空間が形成されている。この時に、上記第2筒状部C20の軸線方向の長さ寸法T2は、上記第4筒状部C40の軸線方向の長さ寸法T4よりも長く形成されている。また、図2に示すように、上記シェル本体C1の軸線方向の中心部Wは、第2筒状部C20側に存在することになる。
【0080】
次に、シェル本体C1に設けられているライナについて説明する。シェル本体C1に設けられているライナ、すなわち、ライナ7−3、14、24、34、44を構成する個別ライナは、その基本形としては、図14(a)に示すように、台部L10と、突状部L20とを有した形状を呈している。この基本形とは、円筒状の筒状本体部に取り付ける場合の形状であり、筒状本体部のテーパ状を考慮しない場合の形状である。つまり、図14(a)に示す個別ライナLにおける台部L10は湾曲した板状を呈し、その端面部は、円弧状部Lc、Ldと、直線帯状部La、Lbとを有していて、直線帯状部La、Lbは、互いに平行に形成されている。また、円弧状部Lc、Ldにおける円弧形状も互いに同じ大きさの円弧となる。また、突状部L20は、その平面視において、くさび形形状を呈し、突状部L20の角部の辺部L23と辺部L24とは、互いに平行とはなっていない。また、該辺部L24と直線帯状部Laの辺部La−1とは平行にはなっておらず、また、該辺部L23と直線帯状部Lbの辺部Lb−1とは平行にはなっていない。また、突状部L20における掛止面L21と掛止面L22とは互いに平行になっておらず、掛止面L21は、直線帯状部Lbとは平行になっておらず、掛止面L22は、直線帯状部Laとは平行になっていない。つまり、掛止面L21の方向が、該他の一対の相対する端面を構成する辺部で、台部の上面の領域で該掛止面が接続している領域L10−1との間の辺部Lb−1とは平行になっておらず、また、掛止面L22の方向が、該他の一対の相対する端面を構成する辺部で、台部の上面の領域で該掛止面が接続している領域L10−2との間の辺部La−1とは平行になっていない。特に、この個別ライナLを筒状本体部の内壁に取り付けた状態では、その横方向の掛止面L21、L22の向きは、シェル本体C1の回転軸に対して平行とはならないようになっている。また、この個別ライナLを筒状本体部の内壁に取り付けた状態では、この突状部L20の角部の辺部L23、L24とシェル本体C1の回転軸とは同一平面上にはないようになっている。また、掛止面L21と掛止面L22の傾斜の向きは、互いに対称となっている。この突状部L20が、上記シェルリフタ部として機能する。なお、掛止面L21、L22は、図14においては、台部L10に対して垂直に立設しているように示されているが、掛止面L21、L22は、台部L10の上面に対して傾斜した構成としてもよい。つまり、掛止面L21、L22は、斜め上方を向いている構成としてもよい。
【0081】
ライナ34における個別ライナは、図14(a)に示す基本形の個別ライナLと同様の形状であるが、他のライナにおける個別ライナは、被取付け面のテーパ形状に従った形状となる。つまり、個別ライナLにおける直線帯状部La、Lbは、互いに平行とはならず、また、円弧状部Lc、Ldにおける円弧形状も同じ大きさの円弧にはならない。しかし、被取付け面のテーパ形状に従った形状とした場合でも、突状部L20は、その平面視において、くさび形形状を呈し、特に、この個別ライナLを筒状本体部の内壁に取り付けた状態では、その横方向の掛止面L21、L22の向きは、シェル本体C1の回転軸に対して平行とはならないようになっている。また、この個別ライナLを筒状本体部の内壁に取り付けた状態では、この突状部L20の角部の辺部L23、L24とシェル本体C1の回転軸とは同一平面上にはないようになっている。また、掛止面L21と掛止面L22の傾斜の向きは、互いに対称となっている。なお、以下の説明では、被取付け面のテーパ形状に従った形状の個別ライナも含めて、個別ライナLと表現することとする。
【0082】
そして、各ライナは、複数の個別ライナLを配設することにより形成されるが、その場合には、図14(b)、(c)に示すように、突状部L20における掛止面の一方を一致させて配設する。
【0083】
配設の方法としては、2つの方法があり、第1の方法は、図14(b)に示すように、個別ライナの突状部L20における幅の小さい側を供給側にして、掛止面L22を一致させて配設する。つまり、掛止面L22が連続した状態となるようにする。このような構成とすることにより、図14(b)の「回転方向」に示す方向にシェル本体C1を回転させると、連続して設けられた掛止面L21が原料や粉砕媒体ボールを掻き上げる際に供給側に傾斜した状態となるので、粉砕媒体ボールや砕石を供給側に戻す機能を得ることができる。一方、第2の方法としては、図14(c)に示すように、個別ライナ突状部L20における幅の小さい側を排出側にして、掛止面L21を一致させて配設する。つまり、掛止面L21が連続した状態となるようにする。このような構成とすることにより、図14(c)の「回転方向」に示す方向にシェル本体C1を回転させると、連続して設けられた掛止面L21が原料や粉砕媒体ボールを掻き上げる際に排出側に傾斜した状態となるので、粉砕媒体ボールや砕石を排出側に送り出す機能を得ることができる。
【0084】
よって、粉砕媒体ボールをなるべく供給側に戻したり、粉砕時間を長くして径の小さい製品を製造する場合には、上記第1の方法とし、一方、粉砕媒体ボールをなるべく排出側に送ったり、粉砕時間を短くして径の大きい製品を製造する場合には、上記第2の方法を取ればよい。
【0085】
なお、掛止面L21や掛止面L22を連続して配設する状態としては、各筒状部におけるライナごとに連続する状態とすればよい。つまり、第1筒状部C10と第2筒状部C20と第3筒状部C30と第4筒状部C40のそれぞれにおいて、ライナを構成する個別ライナの掛止面L21(又はL22)が連続した状態とし、異なる筒状部間においては、連続していなくてもよい。なお、異なる筒状部間においても、連続した状態とするようにしてもよい。さらに、上記の説明では、掛止面L21や掛止面L22が連続するように個別ライナを配設するものとして説明したが、これには限られず、軸線方向に隣接する個別ライナにおける掛止面L21、L22が連続していなくても、該個別ライナが所定の方向に配設されていればよい。
【0086】
なお、上記構成の個別ライナを筒状本体部の内側に配設するには、個別ライナには、ボルトを挿通するための穴部が設けられていて、ボルトを個別ライナに挿通して筒状本体部に設けられたボルト穴に螺着することにより行なう。この場合、個別ライナに設けられる穴部は例えば台部の所定箇所に貫通穴として設けられる。
【0087】
なお、上記の説明においては、シェル本体C1に設けられるライナにおいて、全て上記構成の個別ライナを用いるものとして説明したが、これには限られず、必要に応じて、傾斜の設けられていない図14(d)に示すような個別ライナL’を用いてもよい。この個別ライナL’は、台部L110と突状部L120とを有しているが、シェルリフタとしての突状部L120の一対の掛止面L121、L122は互いに平行になっている。なお、図14(d)に示す形状は基本形であり、被取付け面がテーパ形状になっている場合には、当然、そのテーパ形状に合わせた形状となる。また、隣接し合う個別ライナL’を配設する場合には、図14(e)に示すように、掛止面を一致させて配設する。
【0088】
また、上記外輪体D1は、外形略円帯状を呈し、図1、図2に示すように、上記シェル本体C1の周縁に一体に周設されている。この外輪体D1は一対設けられている。つまり、原石の供給側と排出側に設けられている。そして、各外輪体D1は、一対のタイヤ群G5上に載置されている。つまり、1つのタイヤ群G5は、2つのタイヤG10からなっている。つまり、図1においては、外輪体D1の手前側のタイヤ群G5のみが記載されているが、該外輪体D1の向こう側にもタイヤ群G5が存在する。この外輪体D1は、タイヤ群G5に圧接しているため、駆動装置G1によってタイヤ群G5が回転駆動されると、外輪体D1もその動きに応じて回転して、上記シェル本体C1に回転力を伝達する。
【0089】
次に、上記仕切り板E1について、図4等を利用して説明する。仕切り板E1は、シェル本体C1における第4筒状部C40の砕石排出口50の位置に設けられている。この仕切り板E1は、いわゆるロストルとして機能するものであり、仕切り板本体部1100と、取付け部材1110とを有している。そして、この仕切り板E1の平面形状は、図4(c)に示すように、円形の外形形状を有し、全体に板状を呈するとともに、中央には、円形の開口部1102が設けられている。そして、この仕切り板E1は、この開口部1102の外周端から外周側にいくに従い、背面側に湾曲する形状を呈している。つまり、その断面形状は、図4(b)に示すように、開口部1102の外周端から外周側にかけて略円弧状(又は円弧状)に形成されている。つまり、仕切り板本体部1100の正面側及び背面側は、球面の一部の形状に形成されていて、仕切り板E1の正面側及び背面側は、略半球面を呈している。これにより、図4(b)に示す断面形状における仕切り板E1の正面側の辺部においては、その接線が、中央から外周側に行くに従い、垂直方向(つまり、Y方向)から徐々に45度程度にまで傾斜する形状となっている。また、仕切り板本体部1100には、5つのスリット群1104が設けられている。このスリット群1104は、円弧状に平行に設けられた複数のスリット1106により構成されている。このスリット1106の断面形状は、図4(b)に示すように、テーパ状に形成されていて、スリット1106における正面側の開口部の大きさが、背面側の開口部の大きさよりも小さく形成されている。
【0090】
また、この仕切り板本体部1100には、複数(具体的には5つ)の取付け部材1110が設けられている。この取付け部材1110は、略く字状を呈し、一方の端部側が仕切り板本体部1100に固定され、他方の端部側が仕切り板本体部1100の外周側に突出して形成されている。そして、取付け部材1110の他方の端部側には、ボルト穴が設けられている。
【0091】
そして、シェル本体C1の第4筒状部C40の排出側の端部からはブラケット48が突出して形成されており、このブラケット48にもボルト穴が形成されていて、取付け部材1110は、このブラケット48にボルトとナットにより締結されることにより、該仕切り板E1が固定されている。つまり、仕切り板E1は、シェル本体C1に取り付けられた状態では、該仕切り板E1の外周部とは反対側の内側部が原石供給側に対して突状となって湾曲しているといえる。
【0092】
また、上記分級装置F1は、図2に示すように、全体に略円筒状に形成され、その外周部には、円筒体F10を有している。この円筒体F10は、上記シェル本体C1側にボルトによって締結されており、上記シェル本体C1が回転すると同時に回転する。そして、該円筒体F10の外周の円周上には、金網部材F20が設けられている。この金網部材F20は、ある粒度の砕石のみを選別して通過させるもので、軸線方向に3分割された状態で、それぞれ配設されている。また、上記円筒体F10の後端部F30には、開口部が設けられていて、上記金網部材F20を通過することができなかった所定量以上の大きさの粉砕媒体ボールや砕石が排出可能である。また、円筒体F10の後端には、円筒状部F40が設けられ、この円筒状部F40の周面には、金網部材F40aが設けられている。この金網部材は、金網部材F20における各網径よりも大きい網径の金網部材である。また、この円筒状部F40の後端は開口しており、金網部材F40aを通過できなかった粉砕媒体ボールや砕石が排出される。なお、上記円筒体F10及び円筒状部F40の三方の側面と底面には、カバー部材F5が設けられている。分級装置F1が上記のように構成されていることにより、所定の大きさごとに分級することが可能となる。
【0093】
また、上記駆動装置G1は、モータやギア等により構成され、タイヤ群G5に回転力を伝えるように構成されている。
【0094】
次に、本実施例の作用及び効果について説明する。まず、予め、上記シェル本体C1内には、図5に示すように、粉砕媒体物としての粉砕媒体ボールP1が投入されている。この粉砕媒体ボールP1は、ボール型形状に形成されるとともに、複数の大きさのものが混在している。そして、原石Q1を上記ホッパ−B10より供給すると、該原石Q1はシュ−トB20の斜面に沿って、上記原石供給口5dを介して上記シェル本体C1内に定量づつ供給される。また、本実施例のミル装置A1は、基本的には湿式によって行うので、所定量の水も同時に供給する。なお、乾式として、水を供給せずに動作させてもよい。
【0095】
また、この時に、上記原石Q1のシェル本体C1内への供給は、上記ホッパーB10と上記シュートB20からの自然落下による自然供給によって行われ、通常用いられる駆動装置によって駆動されて強制的に原石をシェル本体内に供給する原石供給装置等は不要である。
【0096】
つまり、図2、図3等に示すように、上記原石供給口5dの径に対して、上記砕石排出口50の径が同等あるいはそれ以上に大きいため、原石Q1がスムーズに搬送及び排出され、上記原石Q1が上記第1筒状部C10近辺に堆積しないため、強制的に原石Q1を上記第1筒状部C10内へ押し込む必要がないのである。従って、上述した強制的な原石供給装置を不要とする分、安価で簡略な構成となるとともに、省スペース化を図ることが可能になる。なお、上述した強制的な原石供給装置を用いた構成とすることも可能であり、その場合には、原石の安定供給が可能となる。
【0097】
続いて、駆動装置G1によって、タイヤG10及び外輪体D1を介して上記シェル本体C1が回転駆動されると、粉砕媒体ボールP1が、シェル本体C1に設けられたライナの働きによって上方に持ち上げられる。つまり、ライナを構成する個別ライナLにおける突状部L20の水平面に対する角度が上記粉砕媒体ボールP1を保持できないようになるまで上記ライナが上昇すると、粉砕媒体ボールP1が下方に投下される。そのため、該粉砕媒体ボールP1の直下に位置する原石Q1が、該粉砕媒体ボールP1によって粉砕される。
【0098】
特に、本実施例のシェル本体C1においては、第1筒状部C10が設けられていて、この第1筒状部C10が、排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されていて、そのテーパの角度が比較的大きく形成されているので、粉砕媒体ボールの自由度が増し、投入された原石がこの第1筒状部C10に設けられたライナにより掻き上げられながらスムーズに粉砕媒体ボールの流れに送り込むことができる。さらに、本実施例のミル装置によれば、シェル本体C1の供給側に位置する粉砕媒体ボールの動きが改善されるので、供給側に位置する粉砕媒体ボールにより破砕された原石がシェル本体の中央部に移動しやすくなり、破砕効率を向上させることが可能となる。
【0099】
また、上記第2筒状部C20のテーパが、極微量であるとともに、上記第4筒状部C40のテーパが、上記第2筒状部C20のテーパに対して大きく形成されている。また、上記シェル本体C1の軸線方向の中心部が、上記第2筒状部C20側にある。それらによって、上記粉砕媒体ボールP1が上記シェル本体C1内に均一(水平)に分布する。これは、以下に示す理由による。
【0100】
つまり、上記粉砕媒体ボールP1の動きは、大きい部材は大きい径の方へ移動し、小さい部材は小さい径の方へ移動するというミル装置の根本原理に従う。ここで、本実施例においては、前述したように、上記第2筒状部C20のテーパが、内径が供給側に近いほど大径となる極微量なテーパであるため、シェル本体C1の回転中において、粉砕媒体ボールP1の径の大小により粉砕媒体ボールP1が偏ることがなく、大きな径の粉砕媒体ボールは供給側にあり、粉砕媒体ボールの径が小さくなるほど排出側にあるようになり、シェル本体C1の軸線方向に沿って粉砕媒体ボールの大きさに応じて均一に分布する。つまり、仮に、該第2筒状部C20が大きなテーパに形成された場合には、径の大きい粉砕媒体ボールが供給側に集中し、また、径の小さい粉砕媒体ボールは上記シェル本体C1の中央部に集中してしまったりするが、本実施例の場合には、そのようなことがない。逆に、テーパが全くない場合には、粉砕媒体ボールは、シェル本体C1の回転中において、粉砕媒体ボールの径の大きさに拘わらず、排出側に偏って存在してしまう。つまり、テーパが全くない場合には、粉砕媒体ボールの径の大きさに関係なくシェル本体の軸線方向にばらつくのであるが、水流があるために、粉砕媒体ボールは、排出側に偏ってしまう。また、粉砕媒体ボールにより砕かれた原石は、水流の動きや極微量なテーパによる周速の差等により、排出側に移動していく。つまり、粉砕媒体ボールの場合と同様に、原石は大きさの小さいもの程、水流の動きや極微量なテーパによる周速の差等により、排出側に移動していく。
【0101】
従って、上記第2筒状部C20内においては、極微量なテーパに設定することによって、上記粉砕媒体ボールP1の分布を均一ならしめることが可能となる。そのため、粉砕媒体ボールP1の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。なお、この時の、上記第1筒状部C10の極微量なテーパの大きさは、使用する粉砕媒体ボールP1の材質、大きさ、形状、投入量などによって適宜選定されるものである。
【0102】
また、上記第4筒状部C40は、内径が排出側に近いほど小径であるとともに、上記第2筒状部C20におけるテーパに比べて、急激に傾斜したテーパである。そのため、その急激に傾斜したテーパによる周速の差異が大きくなるため、小さく砕かれた砕石は十分に上記砕石排出口50に排出することができる。従って、搬送が十分でない場合のように、第2筒状部C20の後端部位や第3筒状部C30の部位に上記原石及び粉砕媒体ボールが、堆積してしまうことがない。また、上記第4筒状部C40内においては、上記第2筒状部C20におけるテーパに比べて、急激に傾斜したテーパに設定することによって、粉砕媒体ボールの径の大きさに応じて上記粉砕媒体ボールの分布を均一ならしめることが可能となる。そのため、粉砕媒体ボールP1の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。なお、この時の、上記第4筒状部C40のテーパの大きさは、使用する粉砕媒体ボールP1の材質、大きさ、形状、投入量などによって適宜選定されるものである。
【0103】
また、内径が均一に形成されている上記第3筒状部C30が設けられているので、この第3筒状部C30の部位では、周速が一定であり、供給側からスムーズに搬送されてきた原石の破砕時間を調整することができ、原石の大きさを調整することが可能となる。つまり、この第3筒状部C30の軸線方向の長さを長く設定しておくことにより、第3筒状部C30における破砕時間を長く取ることができて、これにより原石をより微粉砕することができ、一方、第3筒状部C30の軸線方向の長さを短く設定しておくことにより、第3筒状部C30における破砕時間を短くでき、原石の粒径を大きなままとしておくことができる。
【0104】
さらに、上記シェル本体C1の軸線方向の中心部Wが、上記第2筒状部C20側にあり、また、第3筒状部C30の軸線方向の長さは、第4筒状部C40の軸線方向の長さの20%〜70%に形成されている。そのため、極微量なテーパの部分(つまり、第2筒状部C20)や、テーパが設けられていない部分(つまり、第3筒状部C30)が急激なテーパの部分よりも長い配分となるため、砕石排出口50付近に原石や粉砕媒体ボールが堆積することがない。つまり、排出効率が高くなりすぎることにより、砕石排出口50近辺に、上記原石や粉砕媒体ボールP1が堆積してしまうことがない。
【0105】
また、シェル本体C1が上記の形状に形成されていることから、シェル本体C1の供給側には大きな径の粉砕媒体ボールが存在し、排出側に行くに従い、小さな径の粉砕媒体ボールが存在するので、シェル本体C1の排出側(すなわち、第4筒状部C40)においては、小さな径の粉砕媒体ボールにより粉砕が行われることから、過粉砕を防止することが可能となる。
【0106】
また、シェル本体C1に設けられたライナは、上記個別ライナを配設することにより構成されているので、上記第1の方法のように配設されている場合には、粉砕媒体ボールをなるべく供給側に戻したり、粉砕時間を長くして径の小さい製品を製造することができ、一方、上記第2の方法のように配設されている場合には、粉砕媒体ボールをなるべく排出側に送ったり、粉砕時間を短くして径の大きい製品を製造することができる。
【0107】
そして、粉砕された原石等は、シェル本体C1における砕石排出口50に至ると、この砕石排出口50と仕切り板E1との隙間から排出されて、分級装置F1に側に排出される。また、スリット1106からも原石等は排出される。
【0108】
なお、砕石排出口50と仕切り板E1との隙間や、スリットの大きさよりも大きい原石や粉砕媒体ボールは、この仕切り板E1により押し返される(図4(a)参照)。その際、上記仕切り板E1は、その中央から外周側にいくに従い、背面側に湾曲する形状を呈しているので、この仕切り板E1に押し寄せられた粉砕媒体ボールが仕切り板E1により押し返されて、粉砕媒体ボールが偏摩耗してしまうことがない。また、仕切り板E1に設けられたスリット1106が、その断面形状がテーパ状に形成されていて、スリット1106における正面側の開口部の大きさが、背面側の開口部の大きさよりも小さく形成されているので、このスリット1106に粉砕媒体ボールが目詰まりすることがない。つまり、従来の仕切り板のように平板状であり、スリットの断面形状がテーパ状になっていない場合には、この仕切り板に押し寄せられた粉砕媒体ボールは、この仕切り板に押しつけられたまま移動せずに粉砕媒体ボールが偏摩耗したり、スリットに目詰まりしたりするという問題があったが、本実施例のミル装置における仕切り板E1によればそのような支障はない。
【0109】
なお、仕切り板E1に設けられた開口部1102は、通常砕石の排出用には用いられないが、シェル本体C1の内部を点検する際の出入り口に使用したり、外部からシェル本体C1内を観察する際の観察窓として用いられる。また、この開口部1102は、ボール投入シュートを差し込む差込み口としても使用され、このボール投入シュートから粉砕媒体ボールが投入される。
【0110】
また、上記構成のミル装置A1においては、調整板部5が設けられているので、この調整板部5の内径、特に、フランジ部5aやカーテンゴム部5bの内径を調整することにより、シェル本体C1の原石供給口の大きさを調整することができる。これにより、原料となる原石のサイズや、原料の物性の違いや、目的の製品の粒度等に応じて、シェル本体C1の原石供給口の大きさを調整することができる。例えば、大きなサイズの原料を投入する場合には、調整板部5を開口部の口径の大きいものとすればよい。
【0111】
なお、上記の説明において、仕切り板E1は図4に示す形状であるとして説明したが、図6に示すような形状であってもよい。つまり、図6に示す仕切り板E1’は、仕切り板本体部1200と、取付け部材1210とを有している。そして、この仕切り板E1’の平面形状は、仕切り板E1と同様に、円形の外形形状を有し、全体に板状を呈するとともに、中央には、円形の開口部1202が設けられている。なお、この仕切り板E1’の縦方向の断面形状、つまり、Y方向の断面形状は円環状を呈している。そして、この仕切り板E1’は、この開口部1202の外周端から外周側に向けて湾曲しない形状を呈している。つまり、その断面形状は、図6に示すように、正面側と背面側ともに開口部1202の外周端から外周側にかけて直線状に形成されている。つまり、図6に示す断面形状における仕切り板E1’の正面側の辺部及び背面側の辺部においては、その接線が一定の形状となっている。また、仕切り板本体部1200には、上記第1実施例の場合と同様に、5つのスリット群1204が設けられている。このスリット群1204は、円弧状に平行に設けられた複数のスリット1206により構成されている。このスリット1206の断面形状は、図6に示すように、テーパ状に形成されていて、スリット1206における正面側の開口部の大きさが、背面側の開口部の大きさよりも小さく形成されている。
【0112】
また、この仕切り板本体部1200には、複数(具体的には5つ)の取付け部材1210が設けられている。この取付け部材1210は、略く字状を呈し、一方の端部側が仕切り板本体部1200に固定され、他方の端部側が仕切り板本体部1200の外周側に突出して形成されている。そして、取付け部材1210の他方の端部側には、ボルト穴が設けられている。
【0113】
そして、シェル本体C1の第4筒状部C40の排出側の端部からはブラケット48が突出して形成されており、このブラケット48にもボルト穴が形成されていて、取付け部材1210は、このブラケット48にボルトとナットにより締結されることにより、該仕切り板E1’が固定される。
【0114】
なお、この仕切り板E1’による作用・効果は上記仕切り板E1の場合と同様である。すなわち、砕石排出口50と仕切り板E1’との隙間や、スリットの大きさよりも大きい原石や粉砕媒体ボールは、この仕切り板E1’により押し返される。その際、上記仕切り板E1’は、上記のような形状となっているので、この仕切り板E1’に押し寄せられた粉砕媒体ボールが仕切り板E1’により押し返されて、粉砕媒体ボールが偏摩耗してしまうことがない。また、仕切り板E1’に設けられたスリット1206が、その断面形状がテーパ状に形成されていて、スリット1206における正面側の開口部の大きさが、背面側の開口部の大きさよりも小さく形成されているので、このスリット1206に粉砕媒体ボールが目詰まりすることがない。なお、仕切り板E1’に設けられた開口部1202は、通常砕石の排出用には用いられないが、シェル本体C1の内部を点検する際の出入り口に使用したり、外部からシェル本体C1内を観察する際の観察窓として用いられる。また、この開口部1202は、ボール投入シュートを差し込む差込み口としても使用され、このボール投入シュートから粉砕媒体ボールが投入される。
【0115】
また、図7に示すように、砕石排出口50と仕切り板E1(又は仕切り板E1’)との隙間を調整するための延長部材Hを設けるようにしてもよい。この延長部材Hは、基台部1300と、筒状部1302とを有している。この基台部1300は、リング状の板状を呈し、シェル本体C1の後端部に取付け可能となっている。また、筒状部1302は、基台部1300の内側の端部から突出して設けられており、板状の円錐台状に形成されている。この筒状部1302の内面は、図7に示すように、第4筒状部C40の内面と連続した状態となっている。この延長部材Hを設けることにより、砕石排出口50と仕切り板E1との隙間の大きさを調整できるので、シェル本体C1から排出される砕石の粒度を調整することができる。つまり、筒状部1302の長さを長くして、隙間を狭くした場合には、排出される砕石の粒度を小さくでき、一方、筒状部1302の長さを短くして、隙間を広くした場合には、排出される砕石の粒度を大きくすることができる。よって、筒状部1302の長さが異なる複数の延長部材Hを用意しておき、粒度の小さい砕石が必要な場合には、筒状部1302の長さが長い延長部材Hを取り付け、一方、粒度の大きい砕石が必要な場合には、筒状部1302の長さが短い延長部材Hを取り付ければよい。また、筒状部1302のテーパ角度が異なる延長部材を複数用意して、これにより、砕石排出口50と仕切り板E1との隙間の大きさを調整してもよい。この延長部材Hが、上記「砕石排出口の開口部に設けられた排出口の大きさを縮小するための部材」や上記「砕石排出口と上記仕切り板との間隔を調整するための部材」に当たる。
【0116】
次に、第2実施例のミル装置について、図8〜図10等を利用して説明する。第2実施例のミル装置は、上記第1実施例のミル装置と同様の構成であるが、シェル本体の形状が異なる。
【0117】
この第2実施例のミル装置A2は、図8に示すように、ホッパーB10と、シェル本体C2と、外輪体D1と、仕切り板E1と、分級装置F1と、駆動装置G1とを有している。
【0118】
上記ホッパーB10は、上記第1実施例と同様の構成であるので、その詳しい説明を省略する。
【0119】
次に、上記シェル本体C2は、図9に示すように、原石供給部C105と、第1筒状部C110と、第2筒状部C120と、第3筒状部C130とを有している。
【0120】
上記原石供給部C105は、上記第1実施例における原石供給部C5と同様の構成である。つまり、上記原石供給部C5は、図3等に示すように、調整板部5と、円筒状部7とを有しており、調整板部5は、フランジ部5aと、カーテンゴム部5bと、押さえ板5c−1とを有している。このフランジ部5aは、環状の板状を呈し、円筒状部7における筒状本体部7−1から連設されたフランジ部7−2に当接して固定されている。また、カーテンゴム部5bは、環状の板状を呈していて、該フランジ部5aに固定されている。このカーテンゴム部5bの内径は、フランジ部5aの内径よりも小さく形成されている。また、フランジ部5aの内側には、ライナ5c−2が設けられている。なお、このカーテンゴム部5bとライナ5c−2とをフランジ部5aに固定するに当たっては、カーテンゴム部5bの外側に押さえ板5c−1を設け、図示しないボルトとナットにより締結して固定する。この調整板部5が、上記「原石供給口の開口部に設けられた投入口の大きさを縮小するための部材」に当たる。
【0121】
このような構成とすることにより、調整板部5の中央部には、原石Q1を投入するための原石供給口5dが形成される。この調整板部5が、上記シェル本体C2の原石供給側の側壁となる。そして、該原石供給口5dには前述したシュートB20が挿入されており、上記原石Q1が上記シェル本体C2内に投入されるようになっている。なお、原石供給口5dの下方には、集積部B30が設けられている。この集積部B30は、こぼれた原石や水を集めるためのものである。
【0122】
また、円筒状部7は、シェル本体C2の軸線方向に短く構成された円筒状の部材であり、筒状本体部7−1と、ライナ7−3とを有している。なお、このライナ7−3は、金属或いはゴム等により形成されている。
【0123】
次に、第1筒状部C110は、該原石供給部C105の端部から連設されていて、上記第1実施例における第1筒状部C10と同様の構成となっている。
【0124】
すなわち、第1筒状部C110は、筒状を呈し、少なくともその内径が排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されている。第1筒状部C110における供給側の内径寸法S1よりも排出側の内径寸法S2の方が大きく形成されていて、この第1筒状部C110の内面のシェル本体C2の軸線方向(回転軸方向としてもよい)に対する角度θ1(図3参照)は、45度〜70度となっている。すなわち、第1筒状部C110における内壁のテーパ形状のテーパ角度は、40度〜90度となっている。ここで、この第1筒状部C10におけるテーパ形状のテーパ角度とは、第1筒状部C110を回転軸を通る平面で切断した断面における第1筒状部C110の内壁がなす角度をいう。また、第1筒状部C110の内径とは、厳密には、回転軸とライナの突状部の頂点との間の距離を2倍した長さである。つまり、後述するように、ライナは凹凸形状を呈しているので、突状部の高さを基準とする。以下においても同様である。
【0125】
ここで、第1筒状部C110は、筒状本体部(第1の筒状体部)112と、ライナ114とを有している。この筒状本体部112は、筒状を呈し、第1筒状部C110の外壁部をなし、その内径が排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されている。また、筒状本体部112の外径も排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されている。なお、この筒状本体部112の外面のシェル本体C2の軸線方向(「回転軸方向」としてもよい)に対する角度θ2は、45度〜70度となっている。同様に、筒状本体部112の内面のシェル本体C2の軸線方向(回転軸方向としてもよい)に対する角度も、45度〜70度となっている。
【0126】
また、ライナ114は、図9に示すように、シェル本体C2内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部112の内側に設けられている。このライナ114は、板状の円錐台形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ114を構成する個別ライナの形状は、上記第1実施例の場合と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0127】
次に、第2筒状部C120は、該第1筒状部C110の端部から連設されていて、筒状を呈し、少なくともその内径が供給側に近いほど大径となる極微量なテーパ(図示せず)を有する円錐台形状に形成されている。つまり、第2筒状部C120における供給側の内径寸法S2よりも、後述するように微量ながら排出側の内径寸法S3の方が小さく形成されている。ここで、この第2筒状部におけるテーパ形状のテーパ角度は、第2筒状部を回転軸を通る平面で切断した断面において、第2筒状部がなす角度をいう。
【0128】
ここで、第2筒状部C120は、筒状本体部(第2の筒状体部)122と、ライナ124とを有し、該筒状本体部122は、略円筒状を呈し、第2筒状部C120の外壁部をなし、その内径が供給側に近いほど大径となる極微量なテーパを有する円錐台形状に形成されている。また、筒状本体部122の外径も供給側に近いほど大径となる極微量なテーパを有する円錐台形状に形成されている。
【0129】
ライナ124は、図9に示すように、シェル本体C2内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部122の内側に設けられている。このライナ124は、板状の円錐台形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ124を構成する個別ライナの形状は、上記第1実施例の場合と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0130】
なお、上述した上記第2筒状部C120における極微量なテーパとしては、第2筒状部C20の軸線方向の長さをT2とし、テーパαをα=(S2−S3)/T2の値とした場合に、0.01≦α≦0.04程度に設定した場合に好適であった。
【0131】
なお、上記第1筒状部C110と第2筒状部C120との接続状態を詳説すると、上記第1筒状部C110の筒状本体部112は、砕石排出側の端部の位置で内径が最も大きく、また、第2筒状部C120の筒状本体部122は、原石供給側の端部の位置で内径が最も大きく形成されており、さらに、筒状本体部112の砕石排出側の端部における内径と、筒状本体部122の原石供給側の端部における内径とが同一であり、これにより、第1筒状部C110の内部空間と第2筒状部C120の内部空間とが連続的に形成されている。
【0132】
次に、第3筒状部C130は、該第2筒状部C120の端部から連設されていて、略円錐台形状の筒状に形成され、シェル本体C2の長手方向において、砕石排出側に配置されている。この第3筒状部C130は、少なくともその内径が排出側に近いほど小径に形成され、第2筒状部C120におけるテーパの角度よりも大きいが、第1筒状部C110におけるテーパの角度よりも小さい角度のテーパを有する円錐台形状に形成されている。つまり、供給側の内径寸法S3よりも、後述するように排出側の内径寸法S4の方が急激に小さく形成されている。
【0133】
ここで、この第3筒状部C130は、筒状本体部(第3の筒状体部)132と、ライナ134とを有し、該筒状本体部132は、筒状を呈し、第3筒状部C130の外壁部をなし、その内径が排出側に近いほど小径に形成され、上記第2筒状部C120の筒状本体部122におけるテーパに比べて、急激に傾斜したテーパを有する円錐台形状に形成されている。また、第3筒状部C130の外径も、排出側に近いほど小径に形成され、上記第2筒状部C120の筒状本体部122におけるテーパに比べて、急激に傾斜したテーパを有する円錐台形状に形成されている。なお、この筒状本体部132における内径及び外径におけるテーパ形状も、第2筒状部C120における筒状本体部122のテーパの角度よりも大きいが、第1筒状部C110における筒状本体部112のテーパの角度よりも小さい角度のテーパを有する円錐台形状に形成されている。
【0134】
ライナ134は、図9に示すように、シェル本体C2内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部132の内側に設けられている。このライナ134は、板状の円錐台形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ134を構成する個別ライナの形状は、上記第1実施例の場合と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0135】
また、上記第3筒状部C130の軸線方向の長さは、図9に示すように、寸法T3に形成されている。さらに、上記第3筒状部C130の砕石排出側となる端部には、開口する砕石排出口140が形成されている。
【0136】
なお、上述した上記第3筒状部C130における急激に傾斜したテーパとは、図9に示す角度θ3を、20°≦θ3≦60°程度に設定した場合に好適であった。この角度θ3が、テーパ形状におけるテーパ角度に当たる。つまり、第3筒状部C130におけるテーパ形状のテーパ角度とは、回転軸を通る平面で切断した断面において、第3筒状部C130がなす角度をいう。
【0137】
そして、上記第1筒状部C110と上記第2筒状部C120と上記第3筒状部C130とが、連続的に連接されて、中空筒体でなるシェル本体C2の側面部が形成されている。そして、第1筒状部C110と上記第2筒状部C120と上記第3筒状部C130とで、連続的な内部空間が形成されている。この時に、上記第2筒状部C120の軸線方向の長さ寸法T2は、上記第3筒状部C130の軸線方向の長さ寸法T3よりも長く形成されている。また、図9に示すように、上記シェル本体C2の軸線方向の中心部Wは、第2筒状部C120側に存在することになる。
【0138】
次に、シェル本体C2に設けられているライナについては、上記第1実施例の場合と同様であるので、その詳しい説明を省略する。つまり、シェル本体C2に設けられているライナを構成する個別ライナは、上記第1実施例の場合と同様に構成されている。
【0139】
また、第2実施例のミル装置A2における外輪体D1や、仕切り板E1や、分級装置F1の構成は、上記第1実施例の場合と同様であるので、その詳しい説明を省略する。
【0140】
次に、本実施例の作用及び効果について説明する。まず、予め、上記シェル本体C2内には、図10に示すように、粉砕媒体物としての粉砕媒体ボールP1が投入されている。この粉砕媒体ボールP1は、ボール型形状に形成されるとともに、複数の大きさのものが混在している。そして、原石Q1を上記ホッパ−B10より供給すると、該原石Q1はシュ−トB20の斜面に沿って、上記原石供給口5dを介して上記シェル本体C2内に定量づつ供給される。また、本実施例のミル装置A2は、基本的には湿式によって行うので、所定量の水も同時に供給する。なお、乾式として、水を供給せずに動作させてもよい。
【0141】
また、この時に、上記原石Q1のシェル本体C2内への供給は、上記ホッパーB10と上記シュートB20からの自然落下による自然供給によって行われ、通常用いられる駆動装置によって駆動されて強制的に原石をシェル本体内に供給する原石供給装置等は不要である。
【0142】
つまり、図3、図9等に示すように、上記原石供給口5dの径に対して、上記砕石排出口140の径が同等あるいはそれ以上に大きいため、原石Q1がスムーズに搬送及び排出され、上記原石Q1が上記第1筒状部C110近辺に堆積しないため、強制的に原石Q1を上記第1筒状部C110内へ押し込む必要がないのである。従って、上述した強制的な原石供給装置を不要とする分、安価で簡略な構成となるとともに、省スペース化を図ることが可能になる。なお、上述した強制的な原石供給装置を用いた構成とすることも可能であり、その場合には、原石の安定供給が可能となる。
【0143】
続いて、駆動装置G1によって、タイヤG10及び外輪体D1を介して上記シェル本体C2が回転駆動されると、粉砕媒体ボールP1が、シェル本体C2に設けられたライナの働きによって上方に持ち上げられる。つまり、ライナを構成する個別ライナLにおける突状部L20の水平面に対する角度が上記粉砕媒体ボールP1を保持できないようになるまで上記ライナが上昇すると、粉砕媒体ボールP1が下方に投下される。そのため、該粉砕媒体ボールP1の直下に位置する原石Q1が、該粉砕媒体ボールP1によって粉砕される。
【0144】
特に、本実施例のシェル本体C2においては、第1筒状部C110が設けられていて、この第1筒状部C110が、排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されていて、そのテーパの角度が比較的大きく形成されているので、粉砕媒体ボールの自由度が増し、投入された原石がこの第1筒状部C110に設けられたライナにより掻き上げられながらスムーズに粉砕媒体ボールの流れに送り込むことができる。さらに、本実施例のミル装置によれば、シェル本体C2の供給側に位置する粉砕媒体ボールの動きが改善されるので、供給側に位置する粉砕媒体ボールにより破砕された原石がシェル本体の中央部に移動しやすくなり、破砕効率を向上させることが可能となる。
【0145】
また、上記第2筒状部C120のテーパが、極微量であるとともに、上記第3筒状部C130のテーパが、上記第2筒状部C120のテーパに対して大きく形成されている。また、上記シェル本体C2の軸線方向の中心部が、上記第2筒状部C120側にある。それらによって、上記粉砕媒体ボールP1が上記シェル本体C2内に均一(水平)に分布する。これは、以下に示す理由による。
【0146】
つまり、上記粉砕媒体ボールP1の動きは、大きい部材は大きい径の方へ移動し、小さい部材は小さい径の方へ移動するというミル装置の根本原理に従う。ここで、本実施例においては、前述したように、上記第1筒状部C110のテーパが、内径が供給側に近いほど大径となる極微量なテーパであるため、シェル本体C2の回転中において、粉砕媒体ボールP1の径の大小により粉砕媒体ボールP1が偏ることがなく、大きな径の粉砕媒体ボールは供給側にあり、粉砕媒体ボールの径が小さくなるほど排出側にあるようになり、粉砕媒体ボールの大きさに応じて均一に分布する。つまり、仮に、該第2筒状部C120が大きなテーパに形成された場合には、径の大きい粉砕媒体ボールが供給側に集中し、また、径の小さい粉砕媒体ボールは上記シェル本体C2の中央部に集中してしまったりするが、本実施例の場合には、そのようなことがない。逆に、テーパが全くない場合には、粉砕媒体ボールは、シェル本体C2の回転中において、粉砕媒体ボールの径の大きさに拘わらず、排出側に偏って存在してしまう。つまり、テーパが全くない場合には、粉砕媒体ボールの径の大きさに関係なくシェル本体の軸線方向にばらつくのであるが、水流があるために、粉砕媒体ボールは、排出側に偏ってしまう。また、粉砕媒体ボールにより砕かれた原石は、水流の動きや極微量なテーパによる周速の差等により、排出側に移動していく。つまり、粉砕媒体ボールの場合と同様に、原石は大きさの小さいもの程、水流の動きや極微量なテーパによる周速の差等により、排出側に移動していく。
【0147】
従って、上記第2筒状部C120内においては、極微量なテーパに設定することによって、上記粉砕媒体ボールP1の分布を均一ならしめることが可能となる。そのため、粉砕媒体ボールP1の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。なお、この時の、上記第1筒状部C110の極微量なテーパの大きさは、使用する粉砕媒体ボールP1の材質、大きさ、形状、投入量などによって適宜選定されるものである。
【0148】
また、上記第3筒状部C130は、内径が排出側に近いほど小径であるとともに、上記第2筒状部C120におけるテーパに比べて、急激に傾斜したテーパである。そのため、その急激に傾斜したテーパによる周速の差異が大きくなるため、小さく砕かれた砕石は十分に上記砕石排出口140に排出することができる。従って、搬送が十分でない場合のように、第2筒状部C120の後端部位や第3筒状部C130の部位に上記原石及び粉砕媒体ボールが、堆積してしまうことがない。また、上記第3筒状部C130内においては、上記第2筒状部C120におけるテーパに比べて、急激に傾斜したテーパに設定することによって、粉砕媒体ボールの径の大きさに応じて上記粉砕媒体ボールの分布を均一ならしめることが可能となる。そのため、粉砕媒体ボールP1の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。なお、この時の、上記第3筒状部C130のテーパの大きさは、使用する粉砕媒体ボールP1の材質、大きさ、形状、投入量などによって適宜選定されるものである。
【0149】
さらに、上記シェル本体C2の軸線方向の中心部Wが、上記第2筒状部C120側にある。そのため、極微量なテーパの部分(つまり、第2筒状部C120)が急激なテーパの部分よりも長い配分となるため、砕石排出口140付近に原石や粉砕媒体ボールが堆積することがない。つまり、排出効率が高くなりすぎることにより、砕石排出口140近辺に、上記原石や粉砕媒体ボールP1が堆積してしまうことがない。
【0150】
また、シェル本体C2が上記の形状に形成されていることから、シェル本体C2の供給側には大きな径の粉砕媒体ボールが存在し、排出側に行くに従い、小さな径の粉砕媒体ボールが存在するので、シェル本体C2の排出側(すなわち、第3筒状部C130)においては、小さな径の粉砕媒体ボールにより粉砕が行われることから、過粉砕を防止することが可能となる。
【0151】
また、シェル本体C2に設けられたライナは、上記個別ライナを配設することにより構成されているので、上記第1の方法のように配設されている場合には、粉砕媒体ボールをなるべく供給側に戻したり、粉砕時間を長くして径の小さい製品を製造することができ、一方、上記第2の方法のように配設されている場合には、粉砕媒体ボールをなるべく排出側に送ったり、粉砕時間を短くして径の大きい製品を製造することができる。
【0152】
そして、粉砕された原石等は、シェル本体C2における砕石排出口140に至ると、この砕石排出口140と仕切り板E1との隙間から排出されて、分級装置F1に側に排出される。また、スリット1106からも原石等は排出される。
【0153】
なお、砕石排出口140と仕切り板E1との隙間や、スリットの大きさよりも大きい原石や粉砕媒体ボールは、この仕切り板E1により押し返される。その際、上記仕切り板E1は、その中央から外周側にいくに従い、背面側に湾曲する形状を呈しているので、この仕切り板E1に押し寄せられた粉砕媒体ボールが仕切り板E1により押し返されて、粉砕媒体ボールが偏摩耗してしまうことがない。また、仕切り板E1に設けられたスリット1106が、その断面形状がテーパ状に形成されていて、スリット1106における正面側の開口部の大きさが、背面側の開口部の大きさよりも小さく形成されているので、このスリット1106に粉砕媒体ボールが目詰まりすることがない。つまり、従来の仕切り板のように平板状であり、スリットの断面形状がテーパ状になっていない場合には、この仕切り板に押し寄せられた粉砕媒体ボールは、この仕切り板に押しつけられたまま移動せずに粉砕媒体ボールが偏摩耗したり、スリットに目詰まりしたりするという問題があったが、本実施例のミル装置における仕切り板E1によればそのような支障はない。
【0154】
なお、仕切り板E1に設けられた開口部1102は、通常砕石の排出用には用いられないが、シェル本体C2の内部を点検する際の出入り口に使用したり、外部からシェル本体C2内を観察する際の観察窓として用いられる。また、この開口部1102は、ボール投入シュートを差し込む差込み口としても使用され、このボール投入シュートから粉砕媒体ボールが投入される。
【0155】
また、上記構成のミル装置A2においては、調整板部5が設けられているので、この調整板部5の内径、特に、フランジ部5aやカーテンゴム部5bの内径を調整することにより、シェル本体C2の原石供給口の大きさを調整することができる。これにより、原料となる原石のサイズや、原料の物性の違いや、目的の製品の粒度等に応じて、シェル本体C2の原石供給口の大きさを調整することができる。例えば、大きなサイズの原料を投入する場合には、調整板部5を開口部の口径の大きいものとすればよい。
【0156】
なお、上記の説明において、仕切り板E1は図4に示す形状であるとして説明したが、上記第1実施例の場合と同様に、図6に示すような仕切り板E1’としてもよい。この仕切り板E1’の構成、作用、効果については、上記第1実施例の場合と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0157】
また、上記第1実施例の場合と同様に、図7に示すように、砕石排出口140と仕切り板E1又は仕切り板E1’との隙間を調整するための延長部材Hを設けるようにしてもよい。延長部材Hの構成、作用、効果については、上記第1実施例の場合と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0158】
次に、第3実施例のミル装置について、図11〜図13等を利用して説明する。第3実施例のミル装置は、上記第1実施例のミル装置や第2実施例のミル装置と同様の構成であるが、シェル本体の形状が異なる。
【0159】
この第3実施例のミル装置A3は、図11に示すように、ホッパーB10と、シェル本体C3と、外輪体D1と、仕切り板E1と、分級装置F1と、駆動装置G1とを有している。
【0160】
上記ホッパーB10は、上記第1実施例と同様の構成であるので、その詳しい説明を省略する。
【0161】
次に、上記シェル本体C3は、図12に示すように、原石供給部C205と、第1筒状部C210と、第2筒状部C220と、第3筒状部C230とを有している。
【0162】
上記原石供給部C205は、上記第1実施例における原石供給部C5と同様の構成である。つまり、上記原石供給部C5は、図3等に示すように、調整板部5と、円筒状部7とを有しており、調整板部5は、フランジ部5aと、カーテンゴム部5bと、押さえ板5c−1とを有している。このフランジ部5aは、環状の板状を呈し、円筒状部7における筒状本体部7−1から連設されたフランジ部7−2に当接して固定されている。また、カーテンゴム部5bは、環状の板状を呈していて、該フランジ部5aに固定されている。このカーテンゴム部5bの内径は、フランジ部5aの内径よりも小さく形成されている。また、フランジ部5aの内側には、ライナ5c−2が設けられている。なお、このカーテンゴム部5bとライナ5c−2とをフランジ部5aに固定するに当たっては、カーテンゴム部5bの外側に押さえ板5c−1を設け、図示しないボルトとナットにより締結して固定する。この調整板部5が、上記「原石供給口の開口部に設けられた投入口の大きさを縮小するための部材」に当たる。
【0163】
このような構成とすることにより、調整板部5の中央部には、原石Q1を投入するための原石供給口5dが形成される。この調整板部5が、上記シェル本体C3の原石供給側の側壁となる。そして、該原石供給口5dには前述したシュートB20が挿入されており、上記原石Q1が上記シェル本体C3内に投入されるようになっている。なお、原石供給口5dの下方には、集積部B30が設けられている。この集積部B30は、こぼれた原石や水を集めるためのものである。
【0164】
また、円筒状部7は、シェル本体C3の軸線方向に短く構成された円筒状の部材であり、筒状本体部7−1と、ライナ7−3とを有している。なお、このライナ7−3は、金属或いはゴム等により形成されている。
【0165】
次に、第1筒状部C210は、該原石供給部C205の端部から連設されていて、上記第1実施例における第1筒状部C10と同様の構成となっている。
【0166】
すなわち、第1筒状部C210は、筒状を呈し、少なくともその内径が排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されている。第1筒状部C210における供給側の内径寸法S1よりも排出側の内径寸法S2の方が大きく形成されていて、この第1筒状部C210の内面のシェル本体C3の軸線方向(回転軸方向としてもよい)に対する角度θ1(図3参照)は、45度〜70度となっている。すなわち、第1筒状部C210における内壁のテーパ形状のテーパ角度は、40度〜90度となっている。ここで、この第1筒状部C210におけるテーパ形状のテーパ角度とは、第1筒状部C210を回転軸を通る平面で切断した断面における第1筒状部C210の内壁がなす角度をいう。また、第1筒状部C210の内径とは、厳密には、回転軸とライナの突状部の頂点との間の距離を2倍した長さである。つまり、後述するように、ライナは凹凸形状を呈しているので、突状部の高さを基準とする。以下においても同様である。
【0167】
ここで、第1筒状部C210は、筒状本体部(第1の筒状体部)212と、ライナ214とを有している。この筒状本体部212は、筒状を呈し、第1筒状部C210の外壁部をなし、その内径が排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されている。また、筒状本体部212の外径も排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されている。なお、この筒状本体部212の外面のシェル本体C3の軸線方向(「回転軸方向」としてもよい)に対する角度θ2は、45度〜70度となっている。同様に、筒状本体部212の内面のシェル本体C3の軸線方向(回転軸方向としてもよい)に対する角度も、45度〜70度となっている。
【0168】
また、ライナ214は、図12に示すように、シェル本体C3内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部212の内側に設けられている。このライナ214は、板状の円錐台形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ214を構成する個別ライナの形状は、上記第1実施例の場合と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0169】
次に、第2筒状部C220は、該第1筒状部C210の端部から連設されていて、筒状を呈し、少なくともその内径が一定に形成されている。つまり、第2筒状部C220における供給側の内径寸法S2と排出側の内径寸法S3とは同一に形成されている。すなわち、この第2筒状部C220は、円筒状に形成されている。
【0170】
ここで、第2筒状部C220は、筒状本体部(第2の筒状体部)222と、ライナ224とを有し、該筒状本体部222は、円筒状を呈し、第2筒状部C220の外壁部をなし、その内径は、供給側から排出側に至るまで均一に形成されている。また、第2筒状部C220の外径も供給側から排出側に至るまで均一に形成されている。
【0171】
ライナ224は、図12に示すように、シェル本体C3内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部222の内側に設けられている。このライナ224は、板状の円筒状形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ224を構成する個別ライナの形状の詳細については、上記第1実施例の場合と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0172】
なお、上記第1筒状部C210と第2筒状部C220との接続状態を詳説すると、上記第1筒状部C210の筒状本体部212は、砕石排出側の端部の位置で内径が最も大きく、また、第2筒状部C220の筒状本体部222は、原石供給側の端部の位置で内径が最も大きく形成されており、さらに、筒状本体部212の砕石排出側の端部における内径と、筒状本体部222の原石供給側の端部における内径とが同一であり、これにより、第1筒状部C210の内部空間と第2筒状部C220の内部空間とが連続的に形成されている。
【0173】
次に、第3筒状部C230は、該第2筒状部C220の端部から連設されていて、略円錐台形状の筒状に形成され、シェル本体C3の長手方向において、砕石排出側に配置されている。この第3筒状部C230は、少なくともその内径が排出側に近いほど小径に形成され、第1筒状部C210におけるテーパの角度よりも小さい角度のテーパを有する円錐台形状に形成されている。つまり、供給側の内径寸法S3よりも、後述するように排出側の内径寸法S4の方が急激に小さく形成されている。
【0174】
ここで、この第3筒状部C230は、筒状本体部(第3の筒状体部)232と、ライナ234とを有し、該筒状本体部232は、筒状を呈し、第3筒状部C230の外壁部をなし、その内径が排出側に近いほど小径に形成され、急激に傾斜したテーパを有する円錐台形状に形成されている。また、第3筒状部C230の外径も、排出側に近いほど小径に形成され、急激に傾斜したテーパを有する円錐台形状に形成されている。なお、この筒状本体部232における内径及び外径におけるテーパ形状も、第1筒状部C210における筒状本体部212のテーパの角度よりも小さい角度のテーパを有する円錐台形状に形成されている。
【0175】
ライナ234は、図12に示すように、シェル本体C3内側となる内壁面、すなわち、筒状本体部232の内側に設けられている。このライナ234は、板状の円錐台形状を複数個に分割した形状を呈する個別ライナを複数配設することにより形成されていて、この個別ライナは、一対の円弧状の辺部と、直線状の辺部とから形成された形状となっている。この個別ライナも、金属或いはゴム等により形成されている。ライナ234を構成する個別ライナの形状は、上記第1実施例の場合と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0176】
また、上記第3筒状部C230の軸線方向の長さは、図12に示すように、寸法T3に形成されている。この第3筒状部C230の軸線方向の長さT3については、第1筒状部C210の軸線方向の長さをT1とし、第2筒状部C220の軸線方向の長さをT2とした場合に、T1+T2=T3×(1.6〜1.9)の長さに形成されている。つまり、第3筒状部C230の長さT3をそのように設定することにより、破砕効率が良好であった。
【0177】
さらに、上記第3筒状部C230の砕石排出側となる端部には、開口する砕石排出口240が形成されている。
【0178】
なお、上述した上記第3筒状部C230における急激に傾斜したテーパとは、図12に示す角度θ3を、30°≦θ≦50°程度に設定した場合に好適であった。この角度θ3が、テーパ形状におけるテーパ角度に当たる。つまり、第3筒状部C230におけるテーパ形状のテーパ角度とは、回転軸を通る平面で切断した断面において、第3筒状部C230がなす角度をいう。
【0179】
そして、上記第1筒状部C210と上記第2筒状部C220と上記第3筒状部C230とが、連続的に連接されて、中空筒体でなるシェル本体C3の側面部が形成されている。そして、第1筒状部C210と上記第2筒状部C220と上記第3筒状部C230とで、連続的な内部空間が形成されている。この時に、上記第2筒状部C220の軸線方向の長さ寸法T2は、上記第3筒状部C230の軸線方向の長さ寸法T3よりも長く形成されている。また、図12に示すように、上記シェル本体C3の軸線方向の中心部Wは、第2筒状部C220側に存在することになる。
【0180】
また、シェル本体C3の軸線方向の長さT(=T1+T2+T3)と、第2筒状部C220の内径S2(=S3)との関係は、T/S2=1.8〜2.2に設定されている。つまり、そのような設定とすることにより、破砕効率が良好であった。
【0181】
次に、シェル本体C3に設けられているライナについては、上記第1実施例、第2実施例の場合と同様の構成である。
【0182】
すなわち、シェル本体C3に設けられているライナ、すなわち、ライナ7−3、214、224、234は、その基本形としては、図14(a)に示すように、台部L10と、突状部L20とを有した形状を呈している。この基本形とは、円筒状の筒状本体部に取り付ける場合の形状であり、筒状本体部のテーパ状を考慮しない場合の形状である。つまり、図14(a)に示す個別ライナLにおける台部L10は湾曲した板状を呈し、その端面部は、円弧状部Lc、Ldと、直線帯状部La、Lbとを有していて、直線帯状部La、Lbは、互いに平行に形成されている。また、円弧状部Lc、Ldにおける円弧形状も同じ大きさの円弧となる。また、突状部L20は、その平面視において、くさび形形状を呈し、特に、この個別ライナLを筒状本体部の内壁に取り付けた状態では、その横方向の掛止面L21、L22の向きは、シェル本体C3の回転軸に対して平行とはならないようになっている。また、この個別ライナLを筒状本体部の内壁に取り付けた状態では、この突状部L20の角部の辺部L23、L24とシェル本体C3の回転軸とは同一平面上にはないようになっている。また、掛止面L21と掛止面L22の傾斜の向きは、互いに対称となっている。この突状部L20が、シェルリフタとして機能する。
【0183】
ライナ224における個別ライナは、図14(a)に示す基本形の個別ライナLと同様の形状であるが、他のライナにおける個別ライナは、被取付け面のテーパ形状に従った形状となる。つまり、個別ライナLにおける直線帯状部La、Lbは、互いに平行とはならず、また、円弧状部Lc、Ldにおける円弧形状も同じ大きさの円弧にはならない。しかし、被取付け面のテーパ形状に従った形状とした場合でも、突状部L20は、その平面視において、くさび形形状を呈し、特に、この個別ライナLを筒状本体部の内壁に取り付けた状態では、その横方向の掛止面L21、L22の向きは、シェル本体C3の回転軸に対して平行とはならないようになっている。また、この個別ライナLを筒状本体部の内壁に取り付けた状態では、この突状部L20の角部の辺部L23、L24とシェル本体C3の回転軸とは同一平面上にはないようになっている。また、掛止面L21と掛止面L22の傾斜の向きは、互いに対称となっている。なお、以下の説明では、被取付け面のテーパ形状に従った形状の個別ライナも含めて、個別ライナLと表現することとする。
【0184】
そして、各ライナは、複数の個別ライナLを配設することにより形成されるが、その場合には、図14(b)等に示すように、突状部L20における掛止面の一方を一致させて配設する。
【0185】
なお、上記の説明では、この個別ライナの配設の仕方として、粉砕媒体ボールや砕石を供給側に戻す機能を有する第1の方法と、粉砕媒体ボールや砕石を排出側に送り出す機能を有する第2の方法があるとして説明したが、この第3実施例のミル装置A3におけるシェル本体C3においては、第1の方法を採用するのが好ましい。
【0186】
すなわち、本実施例におけるシェル本体C3における第2筒状部C220は、第1実施例、第2実施例とは異なり、内径が均一の円筒状を呈するため、シェル本体C3を回転させると、粉砕媒体ボールは第2筒状部C220における軸線方向に分布せずに偏って存在してしまう。具体的には、粉砕媒体ボールは、粉砕媒体ボールの径の大きさに拘わらず、排出側に偏って存在してしまい、第1実施例、第2実施例のように粉砕媒体ボールの大きさに応じて均一に分布するという作用を得られない。より具体的に説明すると、粉砕媒体ボールを投入した状態でシェル本体C3を回転させると、第2筒状部C220はテーパ状に形成されておらず内径が均一に形成されているので、粉砕媒体ボールの径の大きさに関係なくシェル本体の軸線方向にばらつくのであるが、水流があるために、粉砕媒体ボールは、排出側に偏ってしまう。そこで、個別ライナを上記第1の方法のように配設することにより、粉砕媒体ボールを供給側に戻すように作用させることから、なるべく大きな径の粉砕媒体ボールを供給側に存在させておくことができ、上記第1実施例、第2実施例の場合と同様に、第2筒状部C220において、粉砕媒体ボールの径の大きさに応じて軸線方向に均一に分布させることが可能となるのである。
【0187】
なお、個別ライナLは、シェル本体C3における全てのライナに使用してもよいが、特に、第2筒状部C220において、粉砕媒体ボールを軸線方向に粉砕媒体ボールの径の大きさに応じて均一に分布させる必要があることから、少なくとも第2筒状部C220において、個別ライナLを使用する必要がある。
【0188】
また、第3実施例のミル装置A3における外輪体D1や、仕切り板E1や、分級装置F1の構成は、上記第1実施例の場合と同様であるので、その詳しい説明を省略する。
【0189】
次に、本実施例の作用及び効果について説明する。まず、予め、上記シェル本体C3内には、図13に示すように、粉砕媒体物としての粉砕媒体ボールP1が投入されている。この粉砕媒体ボールP1は、ボール型形状に形成されるとともに、複数の大きさのものが混在している。そして、原石Q1を上記ホッパ−B10より供給すると、該原石Q1はシュ−トB20の斜面に沿って、上記原石供給口5dを介して上記シェル本体C3内に定量づつ供給される。また、本実施例のミル装置A3は、基本的には湿式によって行うので、所定量の水も同時に供給する。なお、乾式として、水を供給せずに動作させてもよい。
【0190】
また、この時に、上記原石Q1のシェル本体C3内への供給は、上記ホッパーB10と上記シュートB20からの自然落下による自然供給によって行われ、通常用いられる駆動装置によって駆動されて強制的に原石をシェル本体内に供給する原石供給装置等は不要である。
【0191】
つまり、図3、図12等に示すように、上記原石供給口5dの径に対して、上記砕石排出口240の径が同等あるいはそれ以上に大きいため、原石Q1がスムーズに搬送及び排出され、上記原石Q1が上記第1筒状部C210近辺に堆積しないため、強制的に原石Q1を上記第1筒状部C210内へ押し込む必要がないのである。従って、上述した強制的な原石供給装置を不要とする分、安価で簡略な構成となるとともに、省スペース化を図ることが可能になる。なお、上述した強制的な原石供給装置を用いた構成とすることも可能であり、その場合には、原石の安定供給が可能となる。
【0192】
続いて、駆動装置G1によって、タイヤG10及び外輪体D1を介して上記シェル本体C3が回転駆動されると、粉砕媒体ボールP1が、シェル本体C3に設けられたライナの働きによって上方に持ち上げられる。つまり、ライナを構成する個別ライナLにおける突状部L20の水平面に対する角度が上記粉砕媒体ボールP1を保持できないようになるまで上記ライナが上昇すると、粉砕媒体ボールP1が下方に投下される。そのため、該粉砕媒体ボールP1の直下に位置する原石Q1が、該粉砕媒体ボールP1によって粉砕される。
【0193】
特に、本実施例のシェル本体C3においては、第1筒状部C210が設けられていて、この第1筒状部C210が、排出側に近いほど大径となるテーパを有する円錐台形状に形成されていて、そのテーパの角度が比較的大きく形成されているので、粉砕媒体ボールの自由度が増し、投入された原石がこの第1筒状部C210に設けられたライナにより掻き上げられながらスムーズに粉砕媒体ボールの流れに送り込むことができる。さらに、本実施例のミル装置によれば、シェル本体C3の供給側に位置する粉砕媒体ボールの動きが改善されるので、供給側に位置する粉砕媒体ボールにより破砕された原石がシェル本体の中央部に移動しやすくなり、破砕効率を向上させることが可能となる。
【0194】
また、上記第2筒状部C220は、内径が均一に形成されているが、上記のようにライナが上記第1の方法で配設されていて、このライナの作用により、粉砕媒体ボールや砕石が供給側に戻るようになることから、なるべく大きな径の粉砕媒体ボールを供給側に存在させておくことができ、上記第1実施例、第2実施例の場合と同様に、第2筒状部C220において、粉砕媒体ボールの径の大きさに応じて軸線方向に均一に分布させることが可能となる。つまり、第2筒状部C220はテーパ状に形成されおらず内径が均一に形成されているので、上記ライナが設けられていない場合には、粉砕媒体ボールの径の大きさに関係なくシェル本体の軸線方向にばらつくのであるが、水流があるために、粉砕媒体ボールは、排出側に偏ってしまう。しかし、上記ライナが設けられていることから、粉砕媒体ボールをなるべく供給側に戻すことができ、また、径の小さい粉砕媒体ボールは水流により排出側に流されやすくなるので、結果として、大きな径の粉砕媒体ボールは供給側にあり、粉砕媒体ボールの径が小さくなるほど排出側に存在するようになる。つまり、第2筒状部C220においては、シェル本体C3の軸線方向に沿って粉砕媒体ボールの大きさに応じて均一に分布するようになる。また、粉砕媒体ボールにより砕かれた原石は、水流の動きや極微量なテーパによる周速の差等により、排出側に移動していく。つまり、粉砕媒体ボールの場合と同様に、原石は大きさの小さいもの程、水流の動きにより、排出側に移動していく。
【0195】
また、上記第3筒状部C230は、内径が排出側に近いほど小径であるとともに、上記第2筒状部C220におけるテーパに比べて、急激に傾斜したテーパである。そのため、その急激に傾斜したテーパによる周速の差異が大きくなるため、小さく砕かれた砕石は十分に上記砕石排出口240に排出することができる。従って、搬送が十分でない場合のように、第2筒状部C220の後端部位や第3筒状部C230の部位に上記原石及び粉砕媒体ボールが、堆積してしまうことがない。また、上記第3筒状部C230内においては、急激に傾斜したテーパに設定することによって、粉砕媒体ボールの径の大きさに応じて上記粉砕媒体ボールの分布を均一ならしめることが可能となる。そのため、粉砕媒体ボールP1の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。なお、この時の、上記第3筒状部C230のテーパの大きさは、使用する粉砕媒体ボールP1の材質、大きさ、形状、投入量などによって適宜選定されるものである。
【0196】
さらに、上記シェル本体C3の軸線方向の中心部Wが、上記第2筒状部C220側にある。そのため、内径が均一な部分(つまり、第2筒状部C220)が急激なテーパの部分よりも長い配分となるため、砕石排出口240付近に原石や粉砕媒体ボールが堆積することがない。つまり、排出効率が高くなりすぎることにより、砕石排出口240近辺に、上記原石や粉砕媒体ボールP1が堆積してしまうことがない。
【0197】
また、シェル本体C3が上記の形状に形成されているとともに、ライナが上記のように配設されていることから、シェル本体C3の供給側には大きな径の粉砕媒体ボールが存在し、排出側に行くに従い、小さな径の粉砕媒体ボールが存在するので、シェル本体C3の排出側(すなわち、第3筒状部C230)においては、小さな径の粉砕媒体ボールにより粉砕が行われることから、過粉砕を防止することが可能となる。
【0198】
そして、粉砕された原石等は、シェル本体C3における砕石排出口240に至ると、この砕石排出口240と仕切り板E1との隙間から排出されて、分級装置F1に側に排出される。また、スリット1106からも原石等は排出される。
【0199】
なお、砕石排出口240と仕切り板E1との隙間や、スリットの大きさよりも大きい原石や粉砕媒体ボールは、この仕切り板E1により押し返される。その際、上記仕切り板E1は、その中央から外周側にいくに従い、背面側に湾曲する形状を呈しているので、この仕切り板E1に押し寄せられた粉砕媒体ボールが仕切り板E1により押し返されて、粉砕媒体ボールが偏摩耗してしまうことがない。また、仕切り板E1に設けられたスリット1106が、その断面形状がテーパ状に形成されていて、スリット1106における正面側の開口部の大きさが、背面側の開口部の大きさよりも小さく形成されているので、このスリット1106に粉砕媒体ボールが目詰まりすることがない。つまり、従来の仕切り板のように平板状であり、スリットの断面形状がテーパ状になっていない場合には、この仕切り板に押し寄せられた粉砕媒体ボールは、この仕切り板に押しつけられたまま移動せずに粉砕媒体ボールが偏摩耗したり、スリットに目詰まりしたりするという問題があったが、本実施例のミル装置における仕切り板E1によればそのような支障はない。
【0200】
なお、仕切り板E1に設けられた開口部1102は、通常砕石の排出用には用いられないが、シェル本体C3の内部を点検する際の出入り口に使用したり、外部からシェル本体C3内を観察する際の観察窓として用いられる。また、この開口部1102は、ボール投入シュートを差し込む差込み口としても使用され、このボール投入シュートから粉砕媒体ボールが投入される。
【0201】
また、上記構成のミル装置A3においては、調整板部5が設けられているので、この調整板部5の内径、特に、フランジ部5aやカーテンゴム部5bの内径を調整することにより、シェル本体C3の原石供給口の大きさを調整することができる。これにより、原料となる原石のサイズや、原料の物性の違いや、目的の製品の粒度等に応じて、シェル本体C3の原石供給口の大きさを調整することができる。例えば、大きなサイズの原料を投入する場合には、調整板部5を開口部の口径の大きいものとすればよい。
【0202】
なお、上記の説明において、仕切り板E1は図4に示す形状であるとして説明したが、上記第1実施例の場合と同様に、図6に示すような仕切り板E1’としてもよい。この仕切り板E1’の構成、作用、効果については、上記第1実施例の場合と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0203】
また、上記第1実施例の場合と同様に、図7に示すように、砕石排出口140と仕切り板E1との隙間を調整するための延長部材Hを設けるようにしてもよい。延長部材Hの構成、作用、効果については、上記第1実施例の場合と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0204】
なお、シェル本体に設けられるライナについては上記のように説明したが、以下に示すような構造のものでもよい。
【0205】
すなわち、個別ライナM1は、その基本形としては、図15に示すように、台部L110と、突状部(第1のシェルリフタ部)L120aと、突状部(第2のシェルリフタ部)L120bとを有した形状を呈している。この基本形とは、円筒状の筒状本体部に取り付ける場合の形状であり、筒状本体部のテーパ状を考慮しない場合の形状である。つまり、図15に示す個別ライナM1における台部L110は湾曲した板状を呈し、その端面部は、円弧状部Lc、Ldと、直線帯状部La、Lbとを有していて、直線帯状部La、Lbは、互いに平行に形成されている。また、円弧状部Lc、Ldにおける円弧形状も互いに同じ大きさの円弧となる。また、突状部L120a、L120bは、ともに、該台部L110から上方に突出していて、その長手方向の面部においては、その外側においては、台部L110と面一に形成されているが、その内側においては、台部L110の上面に向けて下方に傾斜した掛止面が設けられている。つまり、突状部L120aは、上端面L120a−1と、掛止面L120a−2とを有していて、この掛止面L120a−2は、斜め上方を向いた構成となっている。また、突状部L120bは、上端面L120b−1と、掛止面L120b−2とを有していて、この掛止面L120b−2は、斜め上方を向いた構成となっている。そして、掛止面L120a−2と掛止面L120b−2とは、互いに対向している。なお、図15に示す例では、突状部L120aと突状部L120bとは平行に形成されていて、台部L110の角部の辺部L123aや突状部L120aを構成する辺部L124a、L125a、L126aは互いに平行に形成され、また、台部L110の角部の辺部L123bや突状部L120bを構成する辺部L124b、L125b、L126bも互いに平行に形成されている。また、辺部L123a、L124a、L125a、L126aと、辺部L123b、L124b、L125b、L126bも互いに平行に形成されている。特に、掛止面L120a−2を構成する辺部L124a、L125aと、掛止面L120b−2を構成する辺部L124b、L125bとは互いに平行に形成されている。また、台部L110には、シェル本体に取り付けるためのボルトを挿通するための穴部L130が設けられている。また、この個別ライナM1は、長手方向の中心線を介して対称に形成されていて、突状部L120aと突状部L120bも、図15(b)に示すように互いに対称に形成されている。この突状部L120aと突状部120bとが、ともに、上記シェルリフタ部として機能する。
【0206】
なお、図15に示す個別ライナM1は、筒状本体部の内径が一定の場合の例であり、テーパ状に形成された筒状本体部に設けられる個別ライナは、被取付け面のテーパ形状に従った形状となる。つまり、個別ライナLにおける直線帯状部La、Lbは、互いに平行とはならず、これにより、辺部L123a、L124a、L125a、L126aと、辺部L123b、L124b、L125b、L126bも互いに平行にはならない。なお、この場合でも、辺部L123a、L124a、L125a、L126aは互いに平行に形成され、また、L123b、L124b、L125b、L126bも互いに平行に形成されることになる。
【0207】
なお、上記の説明では、個別ライナM1は、台部L110に一対の突状部L120a、L120bが形成されているとして説明したが、長手方向に溝部が形成された形状ということもできる。
【0208】
そして、上記構成の個別ライナM1を複数配設することにより、ライナを形成する。
【0209】
上記構成の個別ライナM1によれば、突状部L120aと突状部L120bとが設けられていて、突状部L120aと突状部L120bとが対称に形成されているので、シェル本体を右回転させた場合でも左回転させた場合でもいずれの場合でも使用することができる。つまり、右回転の場合(図15(b)参照)には、突状部L120bが原石や粉砕媒体ボールを掻き上げる作用をし、一方、左回転の場合(図15(b)参照)には、突状部L120aが原石や粉砕媒体ボールを掻き上げる作用をする。これにより、駆動装置G1がシェル本体を右回転と左回転のいずれにも回転させることができるものであれば、ライナを2倍長持ちさせることができる。つまり、例えば、当初右回転で使用していて、使用を続けるうちに突状部L120bが摩耗してきたら、今度は左回転で使用すればよい。従来の個別ライナは、図18に示すような形状を呈していることから、一方向のみでしか使用できず、ライナを十分長持ちさせることはできなかった。すなわち、個別ライナNは突状部L320における掛止面L320aを使用するように形成されているため、図18(b)においては、右回転で使用しなければならず、これを逆の左回転で使用すると、傾斜面L320bにより掻き上げ動作を行うため、傾斜面L320bの側が使用により摩耗すると、穴部L330が偏摩耗すると同時に、プレート部L310表面の摩耗が急速に進行し、リフター部としての突状部L320よりもプレート部L310の摩耗によりライナ寿命が終了する。本来なら、突状部L320の摩耗により寿命終了であるが、その逆となる。その結果、ライナ構造上リフター部の方が摩耗に対し寿命が長く、逆転時にはライナ寿命が半分近くになってしまう。
【0210】
また、図15に示す個別ライナM1によれば、ミル装置に用いられるモータ、すなわち、シェル本体を回転させるためのモータを設置現場において設置する際に、設置現場の状況に応じて、シェル本体が右回転となるようにモータを設置することもできるし、シェル本体が左回転となるようにモータを設置することもでき、設置現場の状況に応じた設置が可能となる。つまり、従来の個別ライナNの場合だと、所定の回転方向にのみ使用するように形成されているので、ミル装置の設置現場において、モータを設置する場合には、その回転方向にシェル本体を回転させるように、所定の位置にモータを設置する必要がある。例えば、ミル装置の平面視及び正面視において、シェル本体の左側の位置にモータを設置する必要がある。しかし、設置現場の状況により所定の位置に設置できない場合があり、やむなく所定の回転方向とは逆回転となってしまう設置位置(上記の例では、ミル装置の平面視及び正面視において、シェル本体の右側の位置)にモータを設置せざるを得ない場合がある。すると、本来の位置とは逆の位置にモータを設置するために、シェル本体の回転方向が本来の逆になってしまう場合があり、従来の個別ライナを使用すると、適切な使用方法を採ることができず、上記のような問題が生じてしまう。しかし、図15に示す個別ライナM1によれば、いずれかの回転方向にも使用可能であるので、仮に設置現場において上記のような問題が発生しても、問題は生じない。
【0211】
なお、図15に示す個別ライナM1は、後述する個別ライナM2とは異なり、粉砕媒体ボール等を供給側に戻す機能は有していないので、上記第1実施例のミル装置A1や上記第2実施例のミル装置A2に使用するのに適している。
【0212】
次に、図15に示す個別ライナM1の変形例を説明する。変形例としての個別ライナM2は、図16に示すように構成されており、個別ライナM1とほぼ同様の構成であるが、掛止面L120a−2と掛止面L120b−2とが、互いに平行になっておらず、また、掛止面L120a−2と直線帯状部Laとは互いに平行にはなっておらず、掛止面L120b−2と直線帯状部Lbとは互いに平行にはなっていない。つまり、掛止面L120a−2を形成する辺部L125aと辺部L126aは、直線帯状部Laにおける辺部L123aや辺部L124aとは平行になっておらず、また、掛止面L120b−2を形成する辺部L125bと辺部L126bは、直線帯状部Lbにおける辺部L123bや辺部L124bとは平行になっていない。つまり、上記第1のシェルリフタ部としての突状部L120aにおける掛止面L120a−2は、その方向が、該他の一対の相対する端面における一方の端面の辺部L124aとは平行になっておらず、また、上記第2のシェルリフタ部としての突状部L120bにおける掛止面は、その方向が、該他の一対の相対する端面における他方の端面の辺部L124bとは平行になっていない。なお、図16は、中間部分を破断して示しているが、突状部L120a、L120b等は、右端から左端まで連続しており、掛止面L120a−2、L120b−2も連続している。
【0213】
個別ライナM2は、上記のように形成されているので、図14に示す個別ライナLと同様に機能させることができ、図16における右側を供給側にして配設することにより(これが上記第1の方法に相当することになる)、掛止面L120a−2や掛止面L120b−2が原料や粉砕媒体ボールを掻き上げる際に供給側に傾斜した状態となるので、粉砕媒体ボールや砕石を供給側に戻す機能を得ることができる。一方、図16における左側を供給側にして配設することにより(これが上記第2の方法に相当することになる)、掛止面L120a−2や掛止面L120b−2が原料や粉砕媒体ボールを掻き上げる際に排出側に傾斜した状態となるので、粉砕媒体ボールや砕石を供給排出側に送り出す機能を得ることができる。
【0214】
なお、掛止面L120a−2を構成する辺部L125aと辺部L126aとが辺部L123a、L124aに対して傾斜しており、また、掛止面L120b−2を構成する辺部L125bと辺部L126bとが辺部L123b、L124bに対して傾斜しているとしたが、辺部L125aと辺部L126aにおけるいずれかのみが辺部L123a、L124aに対して傾斜している構成としてもよく、また、辺部L125bと辺部L126bにおけるいずれかのみが辺部L123b、L124bに対して傾斜している構成としてもよい。
【0215】
なお、上記の説明においては、上記粉砕媒体ボールはボール型であるものとしたが、本発明はそれのみに限定されるものではなく、使用する原石の投入量、形状、材質、大きさや、粉砕された製品たる砕石の所望の形状、大きさ、排出量等に応じて、異形角面体や正多面体等の任意の形状、大きさ、材質を適宜選択して使用されるものである。なお、上記粉砕媒体ボールの材質としては、金属やセラミック、或いはゴムなどが好適に適用可能であるが、それのみに限定されるものではなく、任意に選択して適用可能である。
【0216】
【発明の効果】
本発明に基づく請求項1とこれに従属する請求項に記載のミル装置によれば、第1の筒状体部が設けられていて、この第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物(例えば、粉砕媒体ボール)の自由度が増し、投入された原石がこの第1の筒状体部に設けられたライナにより掻き上げられながらスムーズに粉砕媒体物の流れに送り込むことができ、破砕効率を向上させることができる。さらに、シェル本体の供給側に位置する粉砕媒体物の動きが改善されるので、供給側に位置する粉砕媒体物により破砕された原石がシェル本体の中央部に移動しやすくなり、破砕効率を向上させることが可能となる。また、上記第2の筒状体部がテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物が第2の筒状体部の特定箇所に堆積してしまうことがない。また、第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度は第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいため、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物材を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。さらに、上記第3の筒状体部においては、内径が一定に形成されているので、この第3の筒状体部の部位では周速が一定であり、供給側からスムーズに搬送されてきた原石の破砕時間を調整することができ、原石の大きさを調整することが可能となる。
【0217】
また、特に、請求項2とこれに従属する請求項に記載のミル装置によれば、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が極微量に形成されているので、径の大きい粉砕媒体物が原石供給側で、径が小さくなるに従って、砕石排出側で存在することになり、シェル本体の軸長方向の沿って径の大きさに応じて均一に分布するようにすることができ、破砕効率を向上させることが可能となる。また、上記第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度を、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度に比べて、急激に大きく形成することにより、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。また、第4の筒状体部においても、粉砕媒体物は、シェル本体の軸長方向の沿って径の大きさに応じて均一に分布するので、粉砕媒体物や原石の落差や周速が徐々に弱くなり、かつ、小さな径の摩鉱部材により砕石されるので、過粉砕を防止することができ、砕石の品質を向上させることができる。
【0218】
また、請求項5とこれに従属する請求項に記載のミル装置によれば、第1の筒状体部が設けられていて、この第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物(例えば、粉砕媒体ボール)の自由度が増し、投入された原石がこの第1の筒状体部に設けられたライナにより掻き上げられながらスムーズに粉砕媒体物の流れに送り込むことができ、破砕効率を向上させることができる。さらに、シェル本体の供給側に位置する粉砕媒体物の動きが改善されるので、供給側に位置する粉砕媒体物により破砕された原石がシェル本体の中央部に移動しやすくなり、破砕効率を向上させることが可能となる。また、上記第2の筒状体部がテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物が第2の筒状体部の特定箇所に堆積してしまうことがない。また、第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度は第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいため、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物材を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。
【0219】
また、特に、請求項6とこれに従属する請求項に記載のミル装置によれば、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が極微量に形成されているので、径の大きい粉砕媒体物が原石供給側で、径が小さくなるに従って、砕石排出側で存在することになり、シェル本体の軸長方向の沿って径の大きさに応じて均一に分布するようにすることができ、破砕効率を向上させることが可能となる。また、上記第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度を、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度に比べて、急激に大きく形成することにより、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。また、第3の筒状体部においても、粉砕媒体物は、シェル本体の軸長方向の沿って径の大きさに応じて均一に分布するので、粉砕媒体物や原石の落差や周速が徐々に弱くなり、かつ、小さな径の摩鉱部材により砕石されるので、過粉砕を防止することができ、砕石の品質を向上させることができる。
【0220】
また、請求項10とこれに従属する請求項に記載のミル装置によれば、第1の筒状体部が設けられていて、この第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成されているので、粉砕媒体物(例えば、粉砕媒体ボール)の自由度が増し、投入された原石がこの第1の筒状体部に設けられたライナにより掻き上げられながらスムーズに粉砕媒体物の流れに送り込むことができ、破砕効率を向上させることができる。さらに、シェル本体の供給側に位置する粉砕媒体物の動きが改善されるので、供給側に位置する粉砕媒体物により破砕された原石がシェル本体の中央部に移動しやすくなり、破砕効率を向上させることが可能となる。また、第3の筒状体部は、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成されているので、シェル本体の回動により生ずる周速の差異を利用して、破砕された原石や粉砕媒体物材を出口側に送り、該原石を効果的に外部に排出することができる。
【0221】
また、特に、請求項13、14、15、16とこれに従属する請求項に記載のミル装置によれば、粉砕媒体物や砕石が供給側に戻るように作用することから、なるべく大きな径の粉砕媒体ボールを供給側に存在させておくことができ、第2の筒状体部において、粉砕媒体物の径の大きさに応じて軸線方向に均一に分布させることが可能となる。そのため、粉砕媒体物の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。
【0222】
また、請求項26、27、29に記載のライナによれば、ライナをシェル本体に用いる場合に、該掛止面が、掛止した粉砕媒体物や原石を原石供給側に戻すように原石供給側に傾斜させた状態とすることにより、粉砕媒体物や砕石が供給側に戻るように作用することから、なるべく大きな径の粉砕媒体ボールを供給側に存在させておくことができ、シェル本体において内径が均一の筒状体部において、粉砕媒体物の径の大きさに応じて軸線方向に均一に分布させることが可能となる。そのため、粉砕媒体物の転動落下による上記原石の破砕効率を高めることが可能になる。
【0223】
また、請求項28に記載のライナによれば、第1のシェルリフタ部と第2のシェルリフタ部とが設けられているので、シェル本体を右回転させた場合でも左回転させた場合でもいずれの場合でも使用することができ、シェル本体を駆動させる駆動装置がシェル本体を右回転と左回転のいずれにも回転させることができるものであれば、ライナを2倍長持ちさせることができる。また、シェル本体を駆動させる駆動装置をミル装置の設置現場において設置する際に、設置現場の状況に応じて、シェル本体が右回転となるように駆動装置を設置することもできるし、シェル本体が左回転となるように駆動装置を設置することもでき、設置現場の状況に応じた設置が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に基づくミル装置の外観図である。
【図2】本発明の第1実施例に基づくミル装置におけるシェル本体と外輪体と分級装置の構成を示す断面図である。
【図3】第1実施例から第3実施例までのミル装置における原石収納部としてのホッパーの構成を示す説明図である。
【図4】仕切り板の構成を示す図であり、(a)はその取付け状態図であり、(b)は(c)におけるX−X断面図であり、(c)はその正面図である。
【図5】本発明の第1実施例に基づくミル装置の使用状態を示す説明図である。
【図6】仕切り板の他の例を示す断面図である。
【図7】シェル本体に延長部材を取り付けた状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第2実施例に基づくミル装置の外観図である。
【図9】本発明の第2実施例に基づくミル装置におけるシェル本体と外輪体と分級装置の構成を示す断面図である。
【図10】本発明の第2実施例に基づくミル装置の使用状態を示す説明図である。
【図11】本発明の第3実施例に基づくミル装置の外観図である。
【図12】本発明の第3実施例に基づくミル装置におけるシェル本体と外輪体と分級装置の構成を示す断面図である。
【図13】本発明の第3実施例に基づくミル装置の使用状態を示す説明図である。
【図14】シェル本体に設けられるライナを構成する個別ライナの構成とその使用状態を説明するための説明図である。
【図15】シェル本体に設けられるライナを構成する個別ライナの他の構成とその使用状態を説明するための説明図である。
【図16】シェル本体に設けられるライナを構成する個別ライナの他の構成を説明するための説明図である。
【図17】従来のミル装置におけるシェル本体を示す要部断面図である。
【図18】シェル本体に設けられる従来のライナを構成する従来の個別ライナの他の構成とその使用状態を説明するための説明図である。
【符号の説明】
A1、A2、A3 ミル装置
C1、C2、C3 シェル本体
C5、C105、C205 原石供給部
C10、C110、C210 第1筒状部
C20、C120、C220 第2筒状部
C30、C130、C230 第3筒状部
C40 第4筒状部
D1 外輪体
E1、E1’ 仕切り板
F1 分級装置
G1 駆動装置
H 延長部材
5 調整板部
12、22、32、42、112、122、132、212、222、232筒状本体部
14、24、34、44、114、124、134、214、224、234ライナ

Claims (29)

  1. 原石を破砕して砕石を形成するミル装置であって、
    該ミル装置が、中空筒体のシェル本体であって、回転軸を中心に回転するシェル本体を有し、
    該シェル本体が、
    原石供給側に配設された第1の筒状体部で、該第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成された第1の筒状体部と、
    該第1の筒状体部の砕石排出側で該原石供給側とは反対側の砕石排出側の端部に連設された第2の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成された第2の筒状体部と、
    該第2の筒状体部の砕石排出側の端部に連設された第3の筒状体部であって、その内径が一定の円筒形状に形成された第3の筒状体部と、
    該第3の筒状体部の砕石排出側の端部に連設された第4の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成され、該第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第2の筒状部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きく形成された第4の筒状体部と、
    を有し、
    該第1の筒状体部と第2の筒状体部と第3の筒状体部と第4の筒状体部とで、連続的な内部空間が形成されていることを特徴とするミル装置。
  2. 上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、極微量であり、また、上記第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度に比べて、急激に大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のミル装置。
  3. 上記第1の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第4の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のミル装置。
  4. 上記第3の筒状体部の軸長方向の長さが、上記第4の筒状体部の軸長方向の長さの20%以上70%以下に形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のミル装置。
  5. 原石を破砕して砕石を形成するミル装置であって、
    該ミル装置が、中空筒体のシェル本体であって、回転軸を中心に回転するシェル本体を有し、
    該シェル本体が、
    原石供給側に配設された第1の筒状体部で、該第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成された第1の筒状体部と、
    該第1の筒状体部の砕石排出側で該原石供給側とは反対側の砕石排出側の端部に連設された第2の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成された第2の筒状体部と、
    該第2の筒状体部の砕石排出側の端部に連設された第3の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成され、該第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第2の筒状部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きく形成された第3の筒状体部と、
    を有し、
    該第1の筒状体部と第2の筒状体部と第3の筒状体部とで、連続的な内部空間が形成されていることを特徴とするミル装置。
  6. 上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、極微量であり、また、上記第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第2の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度に比べて、急激に大きく形成されていることを特徴とする請求項5に記載のミル装置。
  7. 上記第1の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいことを特徴とする請求項5又は6に記載のミル装置。
  8. 上記シェル本体における上記各筒状体部の内壁に、ライナが付設されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7に記載のミル装置。
  9. 上記ライナにおける少なくとも一部のライナが、
    一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、
    該他の一対の相対する端面における一方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第1のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第1のシェルリフタ部と、
    該他の一対の相対する端面における他方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第2のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第2のシェルリフタ部と、
    を有し、
    該第1のシェルリフタ部における掛止面と該第2のシェルリフタ部における掛止面とが互いに対向していることを特徴とする請求項8に記載のミル装置。
  10. 原石を破砕して砕石を形成するミル装置であって、
    該ミル装置が、中空筒体のシェル本体であって、回転軸を中心に回転するシェル本体を有し、
    該シェル本体が、
    原石供給側に配設された第1の筒状体部で、該第1の筒状体部の内径が原石供給側に近いほど小径となるテーパ形状に形成された第1の筒状体部と、
    該第1の筒状体部の砕石排出側で該原石供給側とは反対側の砕石排出側の端部に連設された第2の筒状体部であって、その内径が一定の円筒形状に形成された第2の筒状体部と、
    該第2の筒状体部の砕石排出側の端部に連設された第3の筒状体部であって、その内径が原石供給側に近いほど大径となるテーパ形状に形成された第3の筒状体部と、
    を有し、
    該第1の筒状体部と第2の筒状体部と第3の筒状体部とで、連続的な内部空間が形成されていることを特徴とするミル装置。
  11. 上記第1の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度が、上記第3の筒状体部のテーパ形状のテーパ角度よりも大きいことを特徴とする請求項10に記載のミル装置。
  12. 上記シェル本体における上記各筒状体部の内壁に、ライナが付設されていることを特徴とする請求項10又は11に記載のミル装置。
  13. 少なくとも上記第2の筒状体部の内壁にライナが付設されており、該ライナが、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有するシェルリフタ部を有し、該掛止面が、掛止した粉砕媒体物や原石を原石供給側に戻すように原石供給側に傾斜していることを特徴とする請求項10又は11又は12に記載のミル装置。
  14. 少なくとも上記第2の筒状体部の内壁にライナが付設されており、
    該ライナが、
    一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、
    該台部に突状に設けられたシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面で、該掛止面の方向が、該他の一対の相対する端面を構成する辺部で、台部の上面の領域で該掛止面が接続している領域との間の辺部とは平行になっていない掛止面で、掛止した粉砕媒体物や原石を原石供給側に戻すように原石供給側に傾斜している掛止面を有するシェルリフタ部と、
    を有していることを特徴とする請求項10又は11又は12に記載のミル装置。
  15. 上記掛止面が一対設けられていて、1の掛止面は、上記他の一対の相対する端面における一方の側に設けられ、他の掛止面は、上記他の一対の相対する端面における他方の側に設けられていることを特徴とする請求項14に記載のミル装置。
  16. 少なくとも上記第2の筒状体部の内壁にライナが付設されており、
    該ライナが、
    一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、
    該他の一対の相対する端面における一方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第1のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第1のシェルリフタ部と、
    該他の一対の相対する端面における他方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第2のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第2のシェルリフタ部と、
    を有し、
    該第1のシェルリフタ部における掛止面と該第2のシェルリフタ部における掛止面とが互いに対向しており、
    上記第1のシェルリフタ部における掛止面は、その方向が、該他の一対の相対する端面における一方の端面の辺部とは平行になっておらず、また、上記第2のシェルリフタ部における掛止面は、その方向が、該他の一対の相対する端面における他方の端面の辺部とは平行になっておらず、
    該掛止面は、掛止した粉砕媒体物や原石を原石供給側に戻すように原石供給側に傾斜していることを特徴とする請求項10又は11又は12に記載のミル装置。
  17. 上記第1の筒状体部の砕石排出側の端部の位置で、第1の筒状体部の内径が最も大きく、また、第2の筒状体部の原石供給側の端部の位置で、第2の筒状体部の内径が最も大きく形成されており、さらに、第1の筒状体部の砕石排出側の端部における内径と、第2の筒状体部の原石供給側の端部における内径とが同一であり、これにより、第1の筒状体部内の内部空間と第2の筒状体部の内部空間とが連続的に形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11又は12又は13又は14又は15又は16に記載のミル装置。
  18. 上記シェル本体の軸長方向の中心部が、上記第2の筒状体部側に存在することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11又は12又は13又は14又は15又は16又は17に記載のミル装置。
  19. 上記第1の筒状体部の原石供給側の端部には、原石供給口が設けられており、該原石供給口には、該原石供給口の開口部に設けられた投入口の大きさを縮小するための部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11又は12又は13又は14又は15又は16又は17又は18に記載のミル装置。
  20. 上記シェル本体を構成する上記筒状体部の中で最も砕石排出側に存在する筒状体部の砕石排出側の端部には、砕石排出口が設けられており、該砕石排出口には、該砕石排出口の開口部に設けられた排出口の大きさを縮小するための部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11又は12又は13又は14又は15又は16又は17又は18又は19に記載のミル装置。
  21. 上記シェル本体を構成する上記筒状体部の中で最も砕石排出側に存在する筒状体部の砕石排出側の端部には、砕石排出口が設けられており、該砕石排出口と所定の間隔を介して仕切り板が設けられており、該仕切り板においては、該仕切り板の外周部とは反対側の内側部が原石供給側に対して突状となって湾曲していることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11又は12又は13又は14又は15又は16又は17又は18又は19又は20に記載のミル装置。
  22. 上記仕切り板には、複数の開口部が設けられ、該開口部の大きさは、原石供給側が砕石排出側よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項21に記載のミル装置。
  23. 該砕石排出口には、該砕石排出口と上記仕切り板との間隔を調整するための部材が設けられていることを特徴とする請求項21又は22に記載のミル装置。
  24. 上記ミル装置が、さらに、
    投入された原石を収納するための原石収納部と、
    該原石収納部に収納された原石を上記シェル本体に送出する原石送出部と、
    該シェル本体の外周に設けられた少なくとも一対の外輪体と、
    該シェル本体を回転させるための駆動装置と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11又は12又は13又は14又は15又は16又は17又は18又は19又は20又は21又は22又は23に記載のミル装置。
  25. 上記シェル本体には、原石を粉砕するための粉砕媒体物が入れられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11又は12又は13又は14又は15又は16又は17又は18又は19又は20又は21又は22又は23又は24に記載のミル装置。
  26. ミル装置におけるシェル本体に用いられるライナであって、
    一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、
    該台部に突状に設けられたシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面で、該掛止面の方向が、該他の一対の相対する端面を構成する辺部で、台部の上面の領域で該掛止面が接続している領域との間の辺部とは平行になっていない掛止面を有するシェルリフタ部と、
    を有することを特徴とするライナ。
  27. 上記掛止面が一対設けられていて、1の掛止面は、上記他の一対の相対する端面における一方の側に設けられ、他の掛止面は、上記他の一対の相対する端面における他方の側に設けられていることを特徴とする請求項26に記載のライナ。
  28. ミル装置におけるシェル本体に用いられるライナであって、
    一対の相対する端面で、円弧状に形成された端面と、他の一対の相対する端面とを有し、板状を呈する台部と、
    該他の一対の相対する端面における一方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第1のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第1のシェルリフタ部と、
    該他の一対の相対する端面における他方の端面に沿って該台部に突状に設けられた第2のシェルリフタ部で、シェル本体の回転に伴い粉砕媒体物や原石を掻き上げるための掛止面を有する第2のシェルリフタ部と、
    を有し、
    該第1のシェルリフタ部における掛止面と該第2のシェルリフタ部における掛止面とが互いに対向していることを特徴とするライナ。
  29. 上記第1のシェルリフタ部における掛止面は、その方向が、該他の一対の相対する端面における一方の端面の辺部とは平行になっておらず、また、上記第2のシェルリフタ部における掛止面は、その方向が、該他の一対の相対する端面における他方の端面の辺部とは平行になっていないことを特徴とする請求項28に記載のライナ。
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