JP2004181257A - 医療器具の保持装置 - Google Patents

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利晋 福島
Koichi Tatsumi
康一 巽
Kuniaki Kami
邦彰 上
Yoshinao Ooaki
義直 大明
Kazuo Manjiyu
和夫 萬寿
Hitoshi Karasawa
均 唐沢
Seiji Kuramoto
聖治 倉本
Akihiro Taguchi
晶弘 田口
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Abstract

【課題】医療器具を動かしてもその位置で支持され、他の医療器具とぶつかりにくく、操作性を向上できる医療器具の保持装置を提供することにある。
【解決手段】保持部24を移動可能に保持する保持手段を、設置部2に設けられた第1アーム9と、この第1のアーム9に連結され、保持部24を保持するとともにこの保持部24を複数のアーム部および関節部からなる移動機構11および内視鏡25の重量を相殺するバランス機構19を備え、内視鏡25を含む保持部24を任意の位置に移動し、その位置で静止する第2アーム10とから構成したものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、手術を行う際に内視鏡や手術器具を保持する医療器具の保持装置に関する。
近年、内視鏡下手術の複雑化に伴い手術中に操作する装置や器具が増えているため内視鏡や常に手術にたずさわる手術器具を手術台に取付ける保持装置が利用されるようになってきた。
例えば、実公平4−25121号公報には、複数のアームと関節部からなる支持アームの先端部にラック・ピニオン機構を介して内視鏡を保持し、関節部の回動操作およびラック・ピンオン機構により内視鏡を任意の位置に移動可能な保持装置が開示されている。
また、特開平2−239854号公報には複数の連接体を屈曲可能かつ回動自由に連設した可撓性アームの先端に内視鏡を保持し、さらに前記可撓性アームを支持アーム部および支持部を介して手術台に設置し、手術中前記可撓性アームの固定または解除操作により内視鏡を任意の位置に移動可能な保持装置が開示されている。
ところが、前記実公平4−25121号公報に開示された保持装置では内視鏡を任意の位置に移動させる場合、複数本のアームをつないでいる各関節部の回動操作をいくつか組合わせなければならないので面倒な上、前記各関節部には内視鏡の重量を支えるだけの支持力がかかっているので大きな労力を要するため、手術効率が悪かった。また手術中の内視鏡の移動は小範囲であるにもかかわらず、保持装置全体を動かさなければならないため、他の手術器具などとぶつかりやすく、この点でも操作性が悪かった。
これに対し、特開平2−239854号公報に開示された保持装置では可撓性アームの作用により内視鏡を一気に所望の位置に移動できる上、手術中必要な移動は可撓性アーム部分の操作のみでまかなえるため他の手術器具などとぶつかることもない。
しかしながら、可撓性アームは固定操作部により固定を解除すると支持力をまったく失うため、術者は片手で固定操作部を操作するとともに、もう一方の手で内視鏡を保持しなければならず、この結果、手術作業を一時中断せざるを得なかった。また、術中微細な作業をしている途中での内視鏡の保持作業はいくら内視鏡が軽量化されようとも労力を要するものであった。
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、内視鏡や手術器具等の医療器具を保持部に保持し、この医療器具を含む保持部を任意の位置に片手で移動した後、その位置で支持し、しかも術者の身体や他の医療器具とぶつかりにくい、医療器具の保持装置を提供することにある。
この発明は前記目的を達成するために、請求項1の発明は、設置部と、医療器具を保持するための保持部と、前記設置部と前記保持部との間を連結し、前記保持部を移動可能に保持する保持手段とから構成され、その保持手段は、前記設置部に設けられた第1のアームと、この第1のアームに連結され、前記保持部を保持するとともに、前記保持部を任意の位置に移動し、その位置で支持する第2のアームとから構成され、その第2のアームは、複数のアーム部と関節部とからなる移動機構及び前記医療器具の重量を相殺するためのバランス機構を備えている医療器具の保持装置において、前記アーム部を前記関節部を介して平行四辺形リンクで形成し、その平行四辺形リンクを形成するリンクの一つに前記関節部より前記平行四辺形リンクから突出する突出部を形成し、前記突出部が形成されるリンクに隣接する平行四辺形の他のリンクに対して前記突出部を当接自在とし、前記突出部が前記他のリンクに当接する位置で前記平行四辺形の移動範囲が規制されることを特徴とする医療器具の保持装置である。
請求項2の発明は、前記突出部は前記平行四辺形リンクに対して移動自在に設けられていることを特徴とする、請求項1記載の医療器具の保持装置である。
請求項3の発明は、前記突出部にはねじ込み式に進退可能な摘みが設けられていることを特徴とする、請求項1記載の医療器具の保持装置である。
医療器具または保持部を術者が手に持って任意の方向に移動させると、第2アームの複数のアーム部および関節部が移動し、医療器具を含む保持部を任意の位置に移動させることができる。しかも、医療器具の重量を相殺するバランス機構を備えているため、医療器具を含む保持部を移動した位置で支持される。
以上説明したように、この発明によれば、術中頻繁には動かすことのない内視鏡や手術器具等の医療器具の大きな範囲の移動及びその位置での固定は第1アームで行い、また手術中頻繁に動かす小さな範囲の移動は、任意の位置に移動し、その位置で静止されるように保持部を複数のアーム部と関節部からなる移動機構と医療器具の重量を相殺するバランス機構を備えた第2アームを設けることにより、医療器具が他の医療器具とぶつかりにくく、医療器具を含む保持部を軽い力量で操作でき、操作性を向上できるという効果がある。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は第1の実施例を示し、図1は医療器具の保持装置の全体図を示す。1は例えば手術台のサイドレールであり、2は保持装置の設置部である。この設置部2にはサイドレール1に固定するための固定ねじ3が螺合されている。
設置部2には固定アーム4が設けられている。この固定アーム4には鉛直方向に貫通する貫通孔5が穿設されている。この貫通孔5には移動アーム6が鉛直方向に移動自在に挿入されている。移動アーム6の軸部には軸方向に所定間隔を存して複数の環状溝6aが設けられている。
一方、固定アーム4には貫通孔5と直角方向にねじ穴7が穿設されている。このねじ穴7には高さ固定ピン8が螺合されている。そして、高さ固定ピン8の先端部8aを移動アーム6の環状溝6aに係合することにより、移動アーム6の固定アーム4に対する高さ方向の位置を固定することができる。
このように、固定アーム4に対して移動アーム6を図1中で、矢印a方向にスライドして任意の高さに調節できる。しかも移動アーム6は鉛直な回転軸O1 まわりに回転可能に取り付けられている。そして、これら固定アーム4、移動アーム6および高さ固定ピン8によって第1アーム9が構成されている。
また、移動アーム6の上端部には第2アーム10の移動機構11が設けられている。この移動機構11は支持部12、水平動アーム13および上下動アーム14によって構成されている。
ここで、支持部12は移動アーム6の上端部に一体的に取り付けられている。また、水平動アーム13は移動アーム6に対して水平動アーム13の中間に設けられた関節部13aを介して回転軸O1 に垂直な回転軸O2 まわりに回転可能に取り付けられている。
さらに、上下動アーム14は水平動アーム13に対して上下動アーム14の中間に設けられた関節部14aを介し回転軸O2 に平行な回転軸O3 まわりに回転可能に取り付けられている。
また、第2アーム10には第1ロッド15,第2ロッド16,第1ウエイト17および第2ウエイト18が設けられ、第2アーム10のバランス機構19を構成している。第1ロッド15は支持部12に対して第1ロッド15の端部に設けられた関節部15aを介して前記回転軸O2 まわりに回転可能に取り付けられている。
また、第2ロッド16は上下動アーム14に対して第2ロッド16の端部に設けられた関節部16aを介して前記回転軸O2 に平行な回転軸O4 まわりに回転可能に、かつ、前記第1ロッド15に対して第2ロッド16のもう一方の端部に設けられた関節部16bを介して前記回転軸O2 に平行な回転軸O5 まわりに回転可能に取り付けられている。ここで第1ロッド15と、上下動アーム14は平行、第2ロッド16と水平動アーム13は平行であり、しかして水平動アーム13、上下動アーム14、第1ロッド15、第2ロッド16による平行四辺形リンクを構成している。また、第1ウエイト17、第2ウエイト18はそれぞれ第1ロッド15、水平動アーム13の端部に取り付けられている。
前記上下動アーム14の先端部にはクランク状に屈曲された第1回転体20が設けられ、この第1回転体20には上下動アーム14に対して直角方向に第2回転体21が設けられ、この第2回転体21に第3回転体22が連結され、保持部24を構成している。
第1回転体20は前記上下動アーム14に対して回転軸O6 まわりに回転可能であり、第2回転体21は第1回転体20に対して前記回転軸O6 に直交する回転軸O7 まわりに回転可能に取り付けられ、第3回転体22は第2回転体21に対して前記回転軸O6 ,O7 の双方に直交する回転軸O8 まわりに回転可能に取り付けられている。そして、第3回転体22には、医療器具としての内視鏡25が図示しないビス等により固定されている。ここで、内視鏡25は一点Oを中心にあらゆる方向に傾斜可能であり、この点と内視鏡25の重心が一致すべく配置されている。
また、前記支持部12は図2に示すように構成されている。すなわち、支持部12は円柱形状で、その両端には軸部12aが突設されており、それぞれ軸部12aには前記関節部13aおよび15aが回転可能に支持されている。支持部12と関節部13aとの端面にはそれぞれ突起部12b,13bが設けられており、これらが当たる位置で、前記水平動アーム13の回転範囲が規則されている。同じく支持部12と関節部15aとの端面には突起部12c、15bにより図示しない第1ロッド15の回転範囲が規制されている。
次に、前述のように構成された医療器具の保持装置の作用について説明する。まず、術者が保持装置を設ける場合、サイドレール1に設置部2を嵌合した状態で固定ねじ3を回転させると、サイドレール1を設置部2と固定ねじ3の先端の間にはさみ込むことで保持装置をサイドレール1に固定される。
図3および図4に保持装置を用いた手術の状態図を示す。図3は手術部位が患者の正面にある場合を示し、このとき手術台23に対する内視鏡25の保持高さLは低くなり、図4は手術部位が患者Xの側面にある場合を示し、このとき保持高さLは高くなる。このように手術部位によって要求される保持高さLが異なるので術者は保持装置の設置高さを変更しなければならない。
この場合、移動アーム6を固定アーム4に対して鉛直方向にスライドさせ、複数の環状溝6aのうち適当な溝に高さ固定ピン8の先端部8aを挿入するべく高さ固定ピン8を回転させると、固定アーム4に対する移動アーム6の高さが適当な位置に固定される。
術中、内視鏡25を移動させる場合、術者は内視鏡25を直接持ち所望の位置に移動させる。図1中、水平方向の移動は固定アーム4に対する移動アーム6の回転軸O1 まわりの回転および支持部12に対する水平動アーム13の回転軸O2 まわりの回転により行なわれる。ここで、固定アーム4に対して移動アーム6を回転させても回転軸O1 は鉛直なため、移動後も回転軸O1 まわりの回転モーメントは変化しないので、手を離しても静止している。
また支持部12に対して水平動アーム13を回転軸O2 まわりに回転した場合でも内視鏡25の移動に連動する第2ウエイト18の作用により、回転軸O2 まわりの回転モーメントは釣り合っているので手を離しても静止している。つづいて、図1中、上下方向の移動は水平動アーム13に対する上下動アーム14の回転軸O3 まわりの回転により行なわれる。ここで水平動アーム13に対して上下動アーム14を回転軸O3 まわりに回転させた場合でも内視鏡25の移動に伴い、第1ロッド15、第2ロッド16を介して第1ウエイト17が連動し、第1ウエイト17の作用により回転軸O3 まわりの回転モーメントは釣り合っているので、手を離しても静止している。
術中、内視鏡25を傾斜させる場合、術者は内視鏡25を直接持ち、所望の角度に傾斜させる。図1中、内視鏡25の所望の角度への傾斜は、第1回転体20、第2回転体21、第3回転体22のそれぞれ回転軸O6 ,O7 ,O8 のまわりの回転により行なわれる。回転軸O6 ,O7 ,O8 は一点Oで交差し、その一点Oは内視鏡25の重心に一致しているので、所望の傾斜角度で手を離しても、静止している上、水平動アーム13の回転軸O2 まわりの回転モーメントや、上下動アーム14の回転軸O3 まわりの回転モーメントも変化することがない。
術中、内視鏡25を交換する場合には、保持部24から内視鏡25をいったん取り外すが、このとき第1および第2ウエイト17,18の作用により水平動アーム13および上下動アーム14が跳ね上がろうとする。つまり、図5に示すように、一般に術者の斜線で示した範囲Aは不潔域であるため清潔な上下動アーム14がこの部分に触れるのは好ましくない。本実施例は、図2に示した突起部12bを13bに当接することにより水平動アーム13の跳ね上がりを防止し、また突起部12cを15bに当接することにより上下動アーム14の跳ね上がりを防止できる。この結果、内視鏡25が不潔域に触れないようになっている。
また、本実施例は、第1アーム9の移動を移動アーム6の固定アーム4に対する矢印a方向の移動で行ない、また固定を移動アーム6の環状溝6aに高さ固定ピン8を挿入することで行なっているので非常に簡単な構成で様々な部位の手術に対応可能である。
また、第2アーム10は移動機構11に水平動アーム13の回転軸O2 まわりの回転と上下動アーム14の回転軸O3 まわりの回転に連動する第1ウエイト17および第2ウエイト18が設けられ構成しているため、第2アーム10のあらゆる移動に対して常にバランスが保たれる。
また、保持部24を一点Oを中心に傾斜可能な構成にするとともに、この一点Oに内視鏡25の重心を配置しているため、非常に軽い力で内視鏡25を傾斜し、その位置で静止させることができる上、傾斜によって第2アーム10がバランスをくずすこともない。
さらに、内視鏡25の重量を相殺するバランス式の保持装置において内視鏡25の移動範囲を一定高さに規制するストッパ機能を設けたので、すなわち本実施例では支持部12に突起部12b,12cを設け、また水平動アーム13と、上下動アーム14に連動する第1ロッド15にそれぞれ突起部13b,15bを設けただけの簡単で小型な構成で水平動アーム13、上下動アーム14の跳ね上がりを防止できる。
図6は第2の実施例を示し、第1の実施例と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略する。手術台のサイドレール1に保持装置の設置部2が嵌合され、固定ねじ3によって固定されている。設置部2には固定アーム31が設けられ、この固定アーム31には水平方向に凹溝31aが設けられている。この凹溝31aには第1移動アーム32のラック部32aが挿入され、このラック部32aは凹溝31aの内部に設けられた第1ピンオン33と噛合している。
第1移動アーム32には鉛直方向に貫通する貫通孔34が穿設され、この貫通孔34には第2移動アーム35が鉛直方向にスライド自在に挿入されている。第2移動アーム35の軸部にはラック部35aが設けられ、このラック部35aは貫通孔34の内部に設けられた第2ピニオン36と噛合している。
そして、固定アーム31、第1移動アーム32、ラック部32a、第1ピンオン33、第2移動アーム35、ラック部35aおよび第2ピニオン36によって第1アーム37を構成している。
したがって、固定アーム31は設置部2に一体的に取り付けられ、第1移動アーム32は、固定アーム31に対して矢印b方向にスライド可能に取り付けられている。第2移動アーム35は第1移動アーム32に対して矢印c方向にスライド可能に取り付けられている。そして、第1ピニオン33および第2ピニオン36には紙面に対して垂直な軸を介してハンドル(図示しない)が設けられ、術者のハンドル操作によって第1ピニオン33および第2ピニオン36を回転できるようになっている。また回転力が逆に伝わらないように途中に図示しないウォーム、ウォームホイールが介在されている。
前記第2移動アーム35の上端部には第2アーム38の移動機構39を構成する第1支持部40、水平動アーム41、第2支持部42、上下動アーム43が設けられている。第1支持部40は前記第2移動アーム35に対して鉛直軸O10を中心に回動自在に取り付けられている。また、水平動アーム41は、第1支持部40および第2支持部42を互いに平行な2つのリンクとし、リンク41a,41bとともに、互いに平行な軸まわりを回動自在な4つの関節部41c,41d,41e,41fを含む平行四辺形リンクを構成している。
前記上下動アーム43も同様に第2支持部42および後述の保持部24を互いいに平行な2つのリンクとし、リンク43a,43bとともに、平行四辺形リンクを構成している。
さらに、第2アーム38の第1支持部40とリンク41bとの間および第2支持部42とリンク43bとの間にはバランス機構45を構成する第1圧縮ばね46と第2圧縮ばね47が設けられている。すなわち、第1圧縮ばね46は水平動アーム41の関節部41c,41dにかかる重量による回転モーメントを相殺すべく、前記第1支持部40とリンク41bの間に前記4つの関節部41c,41d,41e,41fと平行な軸まわりを回動自在な関節部41g,41hを介して取り付けられ、第2圧縮ばね46も同様に第2支持部42とリンク43bの間に取り付けられている。
また、前記保持部24は、固定座47aと回転座48とによって構成され、回転座48は固定座47aに対して傾動自在に取り付けられ、また回転座48には内視鏡25が図示しないビスにより固定されている。ここで固定座47aと、回転座48の間には内視鏡25が自重により転動しないだけの摩擦力が付勢してある。
さらに、第2支持部42の下端部には下方へ突出する突出部49が設けられ、この突出部49にはねじ込み式の第1摘み50が螺合され、第2支持部42の上端部には水平へ突出する突出部51が設けられ、この突出部51にはねじ込み式の第2摘み52が螺合されている。
第1摘み50を回転させることで進退し、第1摘み50の先端が水平動アーム41のリンク41aに当接する位置で水平動アーム41の移動範囲が規制されている。同じく第2摘み52を回転させることで進退し、第2摘み52の先端が上下動アーム43のリンク43bに当接する位置で上下動アーム43の移動範囲が規制されている。
次に、前述のように構成された医療器具の保持装置の作用について説明するが、保持装置の設置については、第1の実施例と同一の作用であり、ここでは省略する。第1の実施例で図3および図4を用いて説明した理由から、術者が保持装置の設置高さを変更する場合、ハンドルを回転させて第2ピニオン36を回転させることで、ラック部35aを有する第2移動アーム35を矢印c方向にスライドさせ、固定アーム31に対する第2移動アーム35の高さを手術に最適な位置に変更する。その後、ハンドルから手を離しても図示しないウォーム、ウォームホイールの作用によって第2移動アーム35の固定アーム31に対する高さはそのまま固定される。
次に、図示しないハンドルを回転させて第1ピニオン33を回転させることでラック部32aを有する第1移動アーム32を矢印b方向にスライドさせ、固定アーム31に対する第2移動アーム35の水平方向の位置を手術に最適な位置に変更する。その後、ハンドルから手を離しても、図示しないウォーム、ウォームホイールの作用によって第2移動アーム35の固定アーム31に対する水平方向の位置は固定される。
術中、内視鏡25を移動させる場合、術者は内視鏡25を直接持ち所定の位置に移動させる。矢印b方向の移動は、第2移動アーム35に対する第1支持部40の回転軸O10まわりの回転および第1支持部40に対する水平動アーム41の移動(平行四辺形リンクの変形による)により行なわれる。ここで、第2移動アーム35に対して第1支持部40を回転させても回転軸は鉛直方向のため、移動後も回転軸O10まわりの回転モーメントは変化しないので手を離しても静止している。
また、支持部40に対して水平動アーム41を移動させても第1圧縮ばね46の作用により関節部41c,41dまわりの回転モーメントが相殺されるので手を離しても静止している。つづいて矢印c方向の移動は、第2支持部42に対して上下動アーム43を移動させることにより行なわれるが、移動させても水平動アーム41の場合と同様にして第2圧縮ばね47の作用により回転モーメントが相殺されるので手を離しても静止している。
術中、内視鏡25を傾斜させる場合、術者は内視鏡25を直接持ち所望の角度に傾斜させる。内視鏡25の所望の傾斜角への傾斜は、固定座47aに対する回転座48の転動により行なわれ、固定座47aと回転座48の間には、内視鏡25が自重により転動しないだけの摩擦力が付勢してあるので手を離しても内視鏡25の傾斜角はそのまま維持される。
また、上下動アーム43、水平動アーム41をそれぞれ平行リンクにより構成しているので内視鏡25の傾斜により、上下動アーム43の第2支持部42に対する回転モーメント、水平動アーム41の第1支持部40に対する回転モーメントが変化することもない。
術中、内視鏡25を交換する場合は、第1の実施例と同様に第2アーム38が跳ね上がろうとする。本実施例は、第1摘み50の先端および第2摘み52の先端を、それぞれ水平動アーム41、上下動アーム43に当接することによりこれを防止する。ここで、第1摘み50、第2摘み52の先端は、それぞれ進退可能なので水平動アーム41、上下動アーム43の跳ね上がり高さを任意に設定できる。
したがって、本実施例は、第1アーム37の移動を図6中、矢印b方向、矢印c方向の移動で行ない、また任意の位置で固定でき、第2アーム38の設置部2に対する移動範囲が広いので様々な手術部位に対応できる。
また、第2アーム38のバランス機構45を圧縮ばねにより構成したので、第1の実施例のようにウエイトが不要となり、ウエイトが術者の身体に当たるという不具合を解消でき、また第2アーム38は小型軽量に構成される。また、第2アーム38を平行リンクにより構成したので、内視鏡25をその重心で保持する必要がなく保持部24が小型、簡単に構成できる。
さらに、第1摘み50および第2摘み52の先端はそれぞれ進退可能なため、必要に応じて跳ね上がり高さを任意に設定できるので必要に応じより広い範囲に内視鏡25を移動できる。
図7および図8は第3の実施例を示し、第1の実施例と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略する。68は手術室の床面に設置される保持装置の設置部であり、床面を移動可能にするためのキャスタ69とその位置で固定するためのストッパ70が内蔵されている。設置部68には第1アーム71を構成する固定アーム73、移動アーム74、固定ノブ75およびコイルスプリングからなるバランスばね76が設けられている。
すなわち、固定アーム73は前記設置部2に一体的に取り付けられ、移動アーム74は固定アーム73の支持穴73aに対して矢印d方向にスライド可能かつ鉛直な回転軸O11まわりに回転可能に取り付けられている。また固定ノブ75は固定アーム73に螺合され、その先端75aを移動アーム74に押圧することにより移動アーム74のスライドおよび回転を固定し、さらにバランスばね76は移動アーム74より上の重量部による力を相殺すべく固定アーム73の支持穴73aの底部73bと移動アーム74との間に収納される。
77は第2アーム78の垂直アームであり、前記移動アーム74に対して回転軸O11まわりに回転可能に取り付けられるとともに、その先端には第2アーム78の支持部12が取り付けられている。医療器具を保持する保持部24の第3回転体22には術中腹腔内の臓器を押さえつけるための医療器具としてのリトラクター79が図示しないビスにより固定されている。
前記支持部12は、図8に示すように構成されている。ここでも第1の実施例と同様な部分についてはその説明を省略する。関節部13aにはばね80の圧力に抗して摘み部81aを引くことにより退避自在な突起部81が設けられており、必要に応じ突起部12bと当接する位置で水平動アーム13の回転範囲が規制できる。また関節部15aも同様な構成となっている。
したがって、術者が保持装置を設置する場合、設置部68を底面に移動させ手術に合った適当な位置でストッパー70を操作し、その先端部70aを床面に押しつけ水平面内の位置を固定するとともに、移動アーム74を固定アーム73に対してスライドさせ、適当な位置で固定ノブ75を回転し、その先端部75aを移動アーム74に押圧し高さを固定する。
術中のリトラクター79の移動および傾斜については第1の実施例の内視鏡25の移動とまったく同じ作用のため説明を省略する。術中、リトラクター79を交換する場合、第1の実施例と同様に第2アーム78が跳ね上がろうとする。本実施例は、図8に示した突起部12b,12cを突起部81に当接することによりこれを防止するとともに術中リトラクター79の移動範囲がより必要となった場合には、前記突起部81の摘み部81aを引くことにより退避することができる。
このように、本実施例は、設置部68を床面に固定したため、術中、手術台の上面(サイドレール含む)を傾斜させても保持装置全体が移動することがなく、一度設置したらより他の手術器具とぶつかりにくい。また第1アーム71の移動の他に設置部68にもキャスター70による移動手段があるため、第2アーム78の支持部12の移動範囲が広く様々な手術部位に対応できる。さらに突起部81が退避自在なため、必要に応じて跳ね上がり防止を解除し、より広い範囲にリトラクター79を移動できる。
また、図9〜11はこの発明の第4の実施例を示すものである。これは、第1の実施例の固定アーム4の貫通孔5内に鉛直方向に移動自在に挿入された移動アーム6の高さ調節機構の構成を変更したものである。
すなわち、本実施例の固定アーム4には図10に示すように貫通孔5と直角方向に横穴91が貫通孔5に連通させる状態で穿設されている。この横穴91には固定アーム4の側面開口部側に小径部91aが形成され、貫通孔5との連通部側にこの小径部91aよりも大径な大径部91bが形成されている。
また、横穴91には高さ固定ピン92が挿入されている。この高さ固定ピン92のピン本体92aには軸体92bの基端部側につまみ部92c、先端部側に軸体92bよりも大径な先端大径部92dがそれぞれ形成されている。この高さ固定ピン92の先端大径部92dは横穴91の大径部91bと略同径に形成されている。
また、横穴91の大径部91b内には高さ固定ピン92を貫通孔5側に付勢するコイルばね93が装着されている。このコイルばね93は横穴91の小径部91aと大径部91bとの間の段部と、高さ固定ピン92の先端大径部92dとの間に配設されている。
そして、高さ固定ピン92の先端大径部92dを移動アーム6の環状溝6aに係合することにより、移動アーム6の固定アーム4に対する高さ方向の位置を固定することができるようになっている。
また、移動アーム6の中途部には移動アーム6の下降限界位置を規制する規制部材であるフランジ6bが設けられている。このフランジ6bは移動アーム6の軸部に形成された複数の環状溝6aの上側位置に配置されている。なお、これ以外の部分は第1の実施例と同一構成である。
次に、本実施例の移動アーム6の高さ調節作業について説明する。この移動アーム6の高さ調節時にはまず、高さ固定ピン92のつまみ部92cを固定アーム4の外側(図10中で矢印b方向)に引っ張り操作する。これにより、図10に示すように高さ固定ピン92の先端大径部92dが移動アーム6の環状溝6aから外れ、移動アーム6の係止が解除される。
この状態で、移動アーム6を固定アーム4の貫通孔5に沿って下降させ、フランジ6bを固定アーム4の上面4aに当接させた位置で係止させる。続いて、この移動アーム6の係止位置から移動アーム6を上方に移動させた際に、コイルばね93の付勢力によって高さ固定ピン92が固定アーム4の貫通孔5側(図11中で矢印c方向)に押圧され、図11に示すように高さ固定ピン92の先端大径部92dが移動アーム6の環状溝6a内に挿入されて係合することにより、移動アーム6が固定アーム4側に固定される。
そこで、上記構成のものにあっては移動アーム6の環状溝6aが固定アーム4の貫通孔5内に挿入され、この移動アーム6の環状溝6aと高さ固定ピン92との係合部を直接目視できない状態であっても移動アーム6の環状溝6aと高さ固定ピン92との係合部を簡単に探し当てることができるので、移動アーム6の高さ調節作業を容易化することができる。
また、図12はこの発明の第5の実施例を示すものである。これは、第4の実施例の移動アーム6の下降限界位置を規制するフランジ6bをナット部材によって形成するとともに、移動アーム6の軸体の外周面にフランジ6bの高さ位置を調整するための雄ねじ部94を設け、この雄ねじ部94にフランジ6bのねじ穴95を螺着させる構成にしたものである。ここで、フランジ6bは回り止め用の図示しないロックねじ等の手段で自由な回転が防止されている。
そこで、上記構成のものにあっては移動アーム6の軸体の外周面の雄ねじ部94が形成されている範囲内でフランジ6bの高さ位置を上下方向に調整することができるので、例えば術式の違いに応じて前もってフランジ6bの高さ位置を設定することにより、所望の位置の環状溝6aに高さ固定ピン92の先端大径部92dを係合させる作業を容易化することができる。
なお、移動アーム6の軸体の外周面には術式の違いに応じて前もってフランジ6bの固定位置を表示する目印を付けておく構成にしてもよい。この場合には移動アーム6の環状溝6aが固定アーム4の貫通孔5内に挿入され、この移動アーム6の環状溝6aと高さ固定ピン92との係合部を直接目視できない状態であっても移動アーム6の複数の環状溝6aと高さ固定ピン92との係合部を簡単に探し当てることができるので、移動アーム6の高さ調節作業を一層容易化することができる。
また、図13はこの発明の第6の実施例を示すものである。これは、移動アーム6の下降限界位置を規制する規制部材として、第4の実施例のフランジ6bに代えて固定ねじ6dを設けるとともに、移動アーム6の軸体にこの軸体の軸心方向と直交する方向に固定ねじ6dと螺合する複数のねじ穴6cを設けたものである。ここで、複数のねじ穴6cは移動アーム6の軸体の軸心方向に適宜間隔を存して配置されている。
そこで、上記構成のものにあっては移動アーム6の軸体の複数のねじ穴6cのいずれかに固定ねじ6dを螺着することにより、移動アーム6の下降限界位置を上下方向に調整することができる。そのため、この場合も第5の実施例と同様に例えば術式の違いに応じて前もって選択された所望の位置のねじ穴6cに固定ねじ6dを螺着することにより、所望の位置の環状溝6aに高さ固定ピン92の先端大径部92dを係合させる作業を容易化することができる。
また、図14はこの発明の第7の実施例を示すものである。これは、第1の実施例の固定アーム4の貫通孔5内に鉛直方向に移動自在に挿入された移動アーム6の高さ調節機構の構成をさらに変更したものである。
すなわち、本実施例では固定アーム4の下面に貫通孔5に連通するシリンダ状のばね受け部材101が取付けられている。このばね受け部材101の内部にはコイルスプリングからなるバランスばね102が収納されている。
そして、移動アーム6は貫通孔5に沿って矢印aの方向にスライドして任意の高さに調節できる。さらに、この移動アーム6は鉛直な回転軸O1 周りに回転可能に固定アーム4に取付けられている。そして、固定ピン8を螺進操作してこの固定ピン8の先端部8aによって移動アーム6を押圧することにより、移動アーム6のスライドおよび回転を固定することができる。
そこで、上記構成のものにあっては貫通孔5に連通するシリンダ状のばね受け部材101にバランスばね102を収納したので、移動アーム6より上の重量部による力を相殺し、保持部材本体の回転軸O1 の軸方向への移動を楽にすることができる。
また、図15(A)〜(C)はこの発明の第8の実施例を示すものである。これは、第1の実施例の医療器具保持装置の上下動アーム14の先端部に1回の挿入操作で簡単に装着できるアダプタ着脱部551と、内視鏡335の保持アダプタ552とを設けたものである。
ここで、アダプタ552には略L字状のアダプタ本体553が設けられている。このアダプタ本体553の一方のL字構成要素553aには内視鏡335が着脱可能に装着される内視鏡装着部554が設けられている。また、アダプタ本体553の他方のL字構成要素553bの両側部にはそれぞれ突起部555が突設されている。そして、このアダプタ本体553のL字構成要素553bによってフック部556が形成されている。さらに、アダプタ本体553のL字構成要素553bの略中央にはガイド孔557が形成されている。
また、アダプタ本体553のL字構成要素553bの外面には図15(C)に示すようにガイド孔557の下方に凹陥状のガイド溝558が形成されている。このガイド溝558の内底部にはアダプタ本体553の下面からガイド孔557に向かうにしたがって深さが徐々に小さくなる略円弧状のガイド面559が形成されている。
さらに、アダプタ着脱部551には着脱部本体560の一側面にアダプタガイド561が回転可能に支持されている。このアダプタガイド561にはアダプタ552のフック部556が挿入される挿入溝562がアダプタ552のフック部556の外形形状に合わせて形成されている。
この場合、アダプタガイド561の外面中央には挿入溝562に連通させた切欠部563が形成されている。そして、この切欠部563の両側にはアダプタ552のフック部556の両側の突起部555をガイドするガイド部564がそれぞれ形成されている。
また、着脱部本体560の中央部位には図15(B)に示すように解除ノブ565が配設されている。この解除ノブ565はアダプタ552のフック部556をアダプタガイド561に挿入した際に、フック部556のガイド孔557に係合可能な位置に配置されている。
さらに、この解除ノブ565の先端部にはフック部556のガイド孔557内に係脱可能に係合される係合部565aが形成されている。そして、この解除ノブ565は着脱部本体560にアダプタガイド561の挿入溝562側に突没可能に支持されている。
また、着脱部本体560には解除ノブ565の係合部565aをアダプタガイド561の挿入溝562側に突出する方向に付勢するばね部材566が装着されている。
次に、上記構成の作用について説明する。まず、アダプタ552をアダプタガイド561に装着する場合にはアダプタ552のフック部556がアダプタガイド561内に挿入される。このとき、アダプタガイド561内にフック部556を挿入していくにしたがって解除ノブ565の先端の係合部565aはガイド溝558のガイド面559に押圧されて着脱部本体560の内部側に徐々に押し出される。そして、フック部556のガイド孔557の位置が解除ノブ565の先端の係合部565aの位置に合った時点で、ばね部材566の付勢力により、解除ノブ565の先端の係合部565aが突出してガイド孔557に係合する。これにより、アダプタ552がアダプタガイド561に係止される。
また、解除ノブ565を持って外側に引っ張り操作した場合には先端の係合部565aはばね部材566の付勢力に抗して着脱部本体560内に引っ込む。そのため、解除ノブ565の係合部565aがフック部556のガイド孔557から引き抜かれ、解除ノブ565の係合部565aとアダプタ552のガイド孔557との間の係合が解除される。この状態で、アダプタ552をアダプタガイド561から引き抜くことにより、アダプタ552をアダプタガイド561から取外すことができる。
そこで、上記構成のものにあってはアダプタ552のフック部556をアダプタガイド561内に挿入するワンアクションのみでアダプタ552をアダプタ着脱部551のアダプタガイド561に接続する作業を行うことができ、その作業の作業性を高めることができる。さらに、解除ノブ565の操作方向と内視鏡335の光軸とが直交するので、内視鏡335の操作の際に解除ノブ565にアダプタ552の係止解除方向に力が加わるおそれがない。
また、図16はこの発明の第9の実施例を示すものである。これは、第1の実施例の医療器具保持装置の上下動アーム14と平行四辺形リンクからなるリンク機構部のロッド323との着脱部の構成を変更したものである。
本実施例では上下動アーム14の基端部に雌ねじ状の回転ねじ571が回転自在に取付けられている。さらに、ロッド323の上下動アーム14との着脱部にはこの回転ねじ571がねじ込まれる雄ねじ部572が設けられている。
また、雄ねじ部572の先端面には直線状のガイド溝573が形成されている。さらに、上下動アーム14の基端部には雄ねじ部572のガイド溝573と対応する形状の突起部574が形成されている。そして、雄ねじ部572のガイド溝573に上下動アーム14の突起部574が係合されるようになっている。
ここで、回転ねじ571はポリエーテル、エーテルケトン等の摺動性のあるプラスチック材料で出来ている。そのため、回転ねじ571をロッド323の雄ねじ部572にねじ込む際に、回転ねじ571を円滑かつ静かにロッド323の雄ねじ部572にねじ込むことができる。
また、雄ねじ部572のガイド溝573と上下動アーム14の突起部574との係合部により、回転ねじ571をロッド323の雄ねじ部572にねじ込む際の上下動アーム14のぶれを防いでいる。
なお、上下動アーム14の基端部にはTVカメラ337のケーブル339およびライトガイドケーブル338を絡めて留めるためのケーブル止め具575が設けられている。このケーブル止め具575は少なくとも2巻きしたフレキシブルな螺旋形のワイヤによって形成されている。そのため、このケーブル止め具575にケーブル類を絡め留めた後にケーブル類がはずれる事がない。また、アームカバーはポリエーテル、エーテルケトン等の絶縁性のあるプラスチック材料で出来ており、上下動アーム14の中央で電気的に絶縁されている。
また、図17および図18は本発明の第10の実施例を示す。図17は医療器具保持装置全体の概略構成を示すもので、501は例えば手術台のガイドレールに取り付けノブ502の操作によりねじ止め式に脱着可能に取付けられる設置部である。
この設置部501には支柱503の下端部が略鉛直方向に沿って伸びる第1の回転軸O1 を中心に回転可能な軸受504を介して連結されている。この支柱503の上端部には略水平方向に沿って伸びる連結軸505a上の第2の回転軸O2 を中心に回転可能な軸受部505を介して第1アーム506の基端部が連結されている。この第1アーム506の先端部には略水平方向に沿って伸びる連結軸507a上の第3の回転軸O3 を中心に回転可能な軸受部507を介して第2アーム508の基端部が連結されている。
なお、第2アーム508の先端部には第10の実施例の第1の先端アーム331と同様な構成の第1の先端アーム331が連結されている。そして、この第1の先端アーム331の先端部にはアダプタ着脱部334が設けられている。このアダプタ着脱部334には内視鏡335を保持する保持部としてのアダプタ336が着脱自在に装着されている。
また、支柱503、第1アーム506および第2アーム508は中空状の骨格部材によって形成されている。そして、支柱503と第1アーム506との間の軸受部505、および第1アーム506と第2アーム508との間の軸受部507にはそれぞれ図18に示す構成の釣り合い機構508が内蔵されている。
この釣り合い機構508には図18に示すように支柱503(または第1アーム506)内にうず巻き状の板ばねであるうず巻きばね509が収納されている。このうず巻きばね509の中心部は支柱503(または第1アーム506)の両側面間に架設された支持ピン510に固定されている。
さらに、軸受部505(または507)の周辺部には連結軸505a(または507a)の近傍部位に固定ピン511が固定されているとともに、軸受部505(または507)を中心として支持ピン510の固定部とは反対側の第1アーム506(または第2アーム508)上にワイヤ止め具512が固定されている。
また、うず巻きばね509の外端部には連結ワイヤ513の一端が取付けられている。この連結ワイヤ513の他端は固定ピン511に引っ掛けられ、屈曲されたのち、ワイヤ止め具512に固定されている。
そして、本実施例では先端アーム331のアダプタ336に保持されている内視鏡335、先端アーム331、第2アーム508、第1アーム506に至る全ての連結部品の自重によって各軸受部505、507に作用する旋回運動に対して各軸受部505、507に内蔵されたうず巻きばね509により反力を与え、内視鏡335を釣り合った静止状態で固定させることができる。
そこで、上記構成のものにあっては内視鏡335を釣り合った静止状態で固定させる釣り合い機構508を支柱503や、第1アーム506などに収納するようにしたので、医療器具保持装置の本体の外部側に突出される突出部分の突出量を少なくすることができる。そのため、医療器具保持装置の本体に作業者が接触し難くすることができるとともに、医療器具保持装置本体の清掃が楽になる効果もある。
また、図19は第10の実施例の各軸受部505,507の周辺部に組み込まれた釣り合い機構508の変形例を示すものである。すなわち、本変形例では第10の実施例の各軸受部505,507にそれぞれ2組のうず巻きばね509,509´を設けたものである。ここで、2組のうず巻きばね509,509´の一方は第18の実施例のうず巻きばね509と同様の構成になっている。
さらに、他方のうず巻きばね509´はうず巻きばね509に対して連結軸505a,507aを中心に対称位置に配置されている。ここで、うず巻きばね509´の中心部は第1アーム506(または第2アーム508)の両側面間に架設された支持ピン510´に固定されている。
さらに、軸受部505(または507)の周辺部には連結軸505a(または507a)の近傍部位に固定ピン511´が固定されているとともに、軸受部505(または507)を中心として支持ピン510´の固定部とは反対側の支柱503(または第1アーム506)上にワイヤ止め具512´が固定されている。
また、うず巻きばね509´の外端部には連結ワイヤ513´の一端が取付けられている。この連結ワイヤ513´の他端はワイヤ止め具512´に固定されている。なお、511´は図19の第1アーム506(または第2アーム508)を第3の回転軸O3 を中心に対称位置に旋回させたときに連結ワイヤ513´を引っ掛けるための固定ピンである。
そこで、上記構成のものにあっては第10の実施例と比較してより広範囲の第1アーム506および第2アーム508の旋回運動に対して内視鏡335を釣り合った静止状態で固定させることができる。
次に、この出願の他の特徴的な技術事項を列記すると次のとおりである。
(特徴1)前記第1アームは、前記第2アームを高さ調整可能に保持するための固定アームと移動アームとからなることを特徴とする請求項1記載の医療器具の保持装置。
(特徴2)前記移動アームの高さ調整手段が同アームに設けられた溝と、この溝に挿入可能に前記固定アームに設けられた高さ固定部材からなる特徴1記載の医療器具の保持装置。
(特徴3)前記移動アームの高さ調整手段が同アームと前記固定アームに設けられたラック・ピニオン機構からなる特徴2記載の医療器具の保持装置。
(特徴4)前記移動アームの高さ調整手段が同アームを鉛直方向に付勢する手段と、前記固定アームに設けられた移動アームを押圧することで高さ固定をする高さ固定部材からなる特徴2記載の医療器具の保持装置。
(特徴5)前記移動アームを鉛直方向に付勢する手段がコイルスプリングである特徴4記載の医療器具の保持装置。
(特徴6)前記第1アームは、第2アームを水平面内で移動自在に保持する部材からなる特徴1記載の医療器具の保持装置。
(特徴7)移動手段は、ラック・ピニオン機構からなる特徴6記載の医療器具の保持装置。
(特徴8)移動手段は、前記設置部に設けた運搬機構である特徴6記載の医療器具の保持装置。
(特徴9)前記移動機構は、少なくとも1つの平行四辺形リンク機構を含む請求項1記載の医療器具の保持装置。
(特徴10)前記平行四辺形リンク機構の動きを所望の範囲内に規定する規制手段を含む特徴9記載の医療器具の保持装置。
(特徴11)前記規制手段の少なくとも1組の相交わるリンクの双方に規定範囲で対面するように設けられた一対の突起部である特徴10記載の医療器具の保持装置。
(特徴12)前記規制手段が少なくとも1つのリンクに規定範囲で対面するように設けた突起部である特徴10記載の医療器具の保持装置。
(特徴13)前記規制手段がリンク機構の動きの所望の範囲を変更調整できる特徴10記載の医療器具の保持装置。
(特徴14)前記規制手段がリンク機構の動きの所望の範囲の規定を解除できる特徴10記載の医療器具の保持装置。
(特徴15)前記保持手段は保持する医療器具を所定の点を中心に傾斜できることを特徴とする請求項1記載の医療器具の保持装置。
(特徴16)設置部、設置部に対し着脱可能な移動アーム、医療器具の保持部よから少なくとも構成する医療器具保持装置において、移動アームの一部を形成する設置部への着脱部に、設置部に対する移動アームの移動を規制する部材を設けたことを特徴とする医療器具保持装置。
(特徴17)移動アームが複数のアーム要素を回転自在に連結したもので、保持部に医療器具を取付けたときに全体の平衡を保つバランス機構を具備する特徴16記載の医療器具保持装置。
(特徴18)バランス機構が平行四辺形リンク型アーム要素を含むカウンターバランス機構である特徴17記載の医療器具保持装置。
(特徴19)バランス機構が各アーム要素の間に配設されたばね要素を含む特徴16記載の医療器具保持装置。
(特徴20)着脱部がアーム要素を支える支柱である特徴18、19記載の医療器具保持装置。
(特徴21)規制部材が着脱部に設けたフランジである特徴20記載の医療器具保持装置。
(特徴22)規制部材が着脱部に設けた係止ピンである特徴20記載の医療器具保持装置。
(特徴23)規制部材の位置を支柱に沿って調節可能な特徴20記載の医療器具保持装置。
(特徴24)設置部、設置部に対し着脱可能な移動アーム、医療器具の保持部とから少なくとも構成する医療器具保持装置において、保持部に医療器具を取付けたときに全体の平衡を保つばね要素を具備することを特徴とする医療器具保持装置。
この発明の第1の実施例を示す医療器具の保持装置の全体の斜視図。 同実施例の支持部の縦断側面図。 同実施例の医療器具の保持装置の作用説明図。 同実施例の医療器具の保持装置の作用説明図。 従来の医療器具の保持装置の作用説明図。 この発明の第2の実施例を示す医療器具の保持装置の全体の斜視図。 この発明の第3の実施例を示す医療器具の保持装置の全体の斜視図。 同実施例の支持部の縦断側面図。 この発明の第4の実施例を示す医療器具の保持装置の全体の斜視図。 同実施例の移動アームが下降限位置まで移動した状態を示す縦断面図。 同実施例の移動アームが固定ピンと環状溝との係合によって固定された状態を示す縦断面図。 この発明の第5の実施例を示す医療器具の保持装置の要部の縦断面図。 この発明の第6の実施例を示す医療器具の保持装置の要部の縦断面図。 この発明の第7の実施例を示す医療器具の保持装置の要部の概略構成図。 この発明の第8の実施例を示すもので、(A)は上下動アームのアダプタ着脱部の斜視図、(B)は同横断面図、(C)は(B)のL1 −L1 線断面図。 この発明の第9の実施例を示す要部の斜視図。 この発明の第10の実施例を示す医療器具保持装置全体の斜視図。 同実施例の軸受の周辺の詳細構造を示す斜視図。 第10の実施例の軸受部の周辺部に組み込まれた釣り合い機構の変形例を示す斜視図。
符号の説明
1…サイドレール、2…設置部、9…第1アーム、10…第2アーム、11…移動機構、19…バランス機構、24…保持部。

Claims (3)

  1. 設置部と、医療器具を保持するための保持部と、前記設置部と前記保持部との間を連結し、前記保持部を移動可能に保持する保持手段とから構成され、その保持手段は、前記設置部に設けられた第1のアームと、この第1のアームに連結され、前記保持部を保持するとともに、前記保持部を任意の位置に移動し、その位置で支持する第2のアームとから構成され、その第2のアームは、複数のアーム部と関節部とからなる移動機構及び前記医療器具の重量を相殺するためのバランス機構を備えている医療器具の保持装置において、
    前記アーム部を前記関節部を介して平行四辺形リンクで形成し、その平行四辺形リンクを形成するリンクの一つに前記関節部より前記平行四辺形リンクから突出する突出部を形成し、前記突出部が形成されるリンクに隣接する平行四辺形の他のリンクに対して前記突出部を当接自在とし、前記突出部が前記他のリンクに当接する位置で前記平行四辺形の移動範囲が規制されることを特徴とする医療器具の保持装置。
  2. 前記突出部は前記平行四辺形リンクに対して移動自在に設けられていることを特徴とする、請求項1記載の医療器具の保持装置。
  3. 前記突出部にはねじ込み式に進退可能な摘みが設けられていることを特徴とする、請求項1記載の医療器具の保持装置。
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