JP2004180740A - 輸液容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】薬剤等を未混合の状態で収容室から取り出すことを確実に防止し、しかも所定の配合に混合・溶解したのちは薬液を容易に取り出して患者への投与を保証できるようにする。
【解決手段】収容室(4)と連通する排出路(9)に開閉弁(12)を設ける。この開閉弁(12)は排出路(9)に形成した弁室(13)と、弁室(13)内に挿入した弁体(14)と、弁室(13)の下部に設けた弁座(15)とを備える。弁体(14)の比重は、未混合状態で排出路(9)に流入する薬液の比重よりも大きく、所定の配合に混合した薬液の比重よりも小さい値に設定する。この弁体(14)を、排出路(9)へ流入する液体の比重が設定値よりも小さいと沈下して閉弁し、流入する液体の比重が設定値よりも大きいと浮上して開弁するように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】収容室(4)と連通する排出路(9)に開閉弁(12)を設ける。この開閉弁(12)は排出路(9)に形成した弁室(13)と、弁室(13)内に挿入した弁体(14)と、弁室(13)の下部に設けた弁座(15)とを備える。弁体(14)の比重は、未混合状態で排出路(9)に流入する薬液の比重よりも大きく、所定の配合に混合した薬液の比重よりも小さい値に設定する。この弁体(14)を、排出路(9)へ流入する液体の比重が設定値よりも小さいと沈下して閉弁し、流入する液体の比重が設定値よりも大きいと浮上して開弁するように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数の薬剤等を混合して患者に点滴投与するための輸液容器に関し、さらに詳しくは、薬剤等を未混合の状態で収容室から取り出すことを確実に防止でき、しかも所定の配合に混合・溶解したのちは薬液を容易に取り出して患者への投与を保証できる輸液容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
静脈注射により患者に投与される薬剤には、予め混合や溶解されると望ましくない経時的変化を生じる不安定なものがある。例えばアミノ酸輸液とブドウ糖輸液とを配合して保存しておくと、いわゆるメイラード反応によって混合液が褐変する。また、脂肪乳剤と電解質溶液とを配合して保存しておくと脂肪分が凝集したり、リン酸含有液とカルシウム含有液とを配合しておくとリン酸カルシウムの沈殿を生じ、望ましくない変化を起こす等である。そこでこれら複数の薬剤の混合液を投与する場合、通常、投与の直前に輸液容器内で混合・溶解される。
【0003】
従来、この種の投与に用いられる輸液容器には、合成樹脂フィルムで形成した容器本体内に複数の収容室を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
即ち、例えば図5に示すように、この輸液容器(51)は、容器本体(52)が2枚の合成樹脂製フィルムの周縁部を互いに融着させて形成してあり、内部に弱シール部(53)で互いに区画された複数の収容室(54・55)が設けられている。この弱シール部(53)の融着強度は容器本体(52)の周縁部の融着強度よりも小さい。図における容器本体(52)の上端には掛吊穴(56)が形成され、下端には排出部(57)が溶着されており、この排出部(57)内に形成した排出路(58)が上記の一方の収容室(55)に連通され、この排出路(58)の下端は排出口(59)に連通され、この排出口(59)はゴム栓(60)で封止されている。
【0004】
上記の各収容室(54・55)に収容された薬剤は、保管中は互いに弱シール部(53)で離隔されており、混合・溶解による経時変化を受けることが防止される。使用の際には、容器本体(52)を外方から押圧し、収容室(54・55)の内圧を高めて上記の弱シール部(53)を剥離する。これにより、両収容室(54・55)が互いに連通し、それぞれの収容室(54・55)に収容されていた薬剤が所定の配合に混合または溶解される。混合等された薬剤を患者に投与する際には、輸液容器(51)を上記の掛吊穴(56)で支柱等に吊下げ、上記の排出部(57)のゴム栓(60)に点滴具の刺栓針を刺通する。これにより、収容室(54・55)内で混合等された上記の薬液は排出路(58)を経て点滴具先端の注射針から患者に投与される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−136570号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の輸液容器は、複数の薬剤を互いに離隔して保存でき、使用の際には無菌状態で容易に混合・溶解できる利点がある。しかしながら、この輸液容器では上記の排出路が連通している収容室に液剤を収容していることがあり、この場合には前記の弱シール部を剥離せずに上記のゴム栓に刺栓針を刺通すると、排出路から未混合状態の液剤を単独で取り出してしまう惧れがあった。また、各収容室を互いに連通させたとしても、全ての薬剤を充分に混合しない状態で使用してしまう惧れもあった。
本発明は上記の問題点を解消し、薬剤等を未混合の状態で収容室から取り出すことを確実に防止でき、しかも所定の配合に混合・溶解したのちは薬液を容易に取り出して患者への投与を保証できる輸液容器を提供することを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため、例えば本発明の実施の形態を示す図1から図4に基づいて説明すると、輸液容器を次のように構成したものである。
すなわち、収容室(4)と、この収容室(4)に排出路(9)を介して連通する排出口(10)とを備えた輸液容器であって、上記の排出路(9)に、この排出路(9)へ流入する液体の比重に応じて開閉する開閉弁(12)を設け、この開閉弁(12)は、未混合状態の液剤の比重に対しては閉弁し、所定の配合に混合または溶解された薬液の比重に対しては開弁するように構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】
薬剤を混合等する前に点滴具を上記の排出口に連結しても、上記の開閉弁は、収容室内から排出路に流入する未混合状態の液剤の比重に対しては閉弁しているので、この未混合状態の液剤や混合等が不十分な薬液は排出路から取り出されることがない。一方、薬剤を所定の配合に混合・溶解したのちは、排出路に流入する薬液の比重が変化しており、この変化した比重に対しては上記の開閉弁が開弁するので、この混合等した薬液が排出路から容易に取り出される。
【0009】
上記の開閉弁は、排出路に連通している収容室内の液剤の比重と、混合後の薬液の比重との大小関係で作動がやや異なる。
即ち、混合等した後の薬液の比重が大きくなる場合は、上記の開閉弁は、上記の排出路へ流入する液体の比重が設定値よりも小さいと閉弁し、上記の液体の比重が設定値よりも大きいと開弁するように構成される。
この場合、具体的には例えば次のように構成される。即ち、上記の開閉弁は、上記の排出路に形成した弁室と、この弁室内に挿入した弁体と、弁室の下部に設けた弁座とを備え、上記の弁体に生じる浮力に応じてこの弁体を上記の弁座に対し進退移動させて開閉するように構成される。
上記の弁体の比重は、未混合状態の液剤の比重よりも大きく、混合後の薬液の比重よりは小さく設定される。これにより、未混合状態の液剤が排出路に流入すると、弁体は比重が大きいので沈下し、下方の弁座に当接して閉弁するので、上記の排出路が遮断される。一方、混合等した後の薬液が排出路に流入すると、この薬液よりも比重の小さい弁体は浮き上がり、弁座から離隔して開弁するので、排出路から薬液が容易に取り出される。
【0010】
また、排出路に連通している収容室内の液剤の比重に比べて、混合等した後の薬液の比重が小さい場合、上記の開閉弁は、上記の排出路へ流入する液体の比重が設定値よりも大きいと閉弁し、上記の液体の比重が設定値よりも小さいと開弁するように構成される。
この場合、具体的には例えば次のように構成される。即ち、上記の開閉弁は、上記の排出路に形成した弁室と、この弁室内に挿入した弁体と、弁室の上部に設けた弁座とを備え、上記の弁体に生じる浮力に応じてこの弁体を上記の弁座に対し進退移動させて開閉するように構成される。
上記の弁体の比重は、未混合状態の液剤の比重よりも小さく、混合後の薬液の比重よりは大きく設定される。これにより、未混合状態の液剤が排出路に流入すると、弁体は比重が小さいので浮き上がり、上方の弁座に当接して閉弁するので上記の排出路が遮断される。一方、混合等した後の薬液が排出路に流入すると、この薬液よりも比重の大きい弁体は沈下し、弁座から離隔して開弁するので、排出路から薬液が容易に取り出される。
【0011】
上記の弁体は、例えば球形、円錐形、紡錘形、上端の膨らんだ棒状形など、任意の形状にすることができ、また材質も薬剤に悪影響を与えないものであればよく、単一材料や複数の材料を組み合わせて形成することができる。なお、この弁体には、比重調整用の重錘を付設すると、任意の比重に容易に設定することができ、より好ましい。
【0012】
上記の収容室に収容される薬剤は、少なくとも一種が液剤であればよく、他の薬剤は粉末など固形の薬剤であってもよい。
また、上記の輸液容器は、前記の従来技術で説明したような、合成樹脂フィルムで形成した容器本体内に、弱シール部で互いに区画された複数の収容室を形成した形式のものが、複数の薬剤を無菌状態で容易に混合等できるので、より好適である。但し、本発明の輸液容器は収容室内で複数の薬剤が混合等されるものであればよく、例えば、上記の弱シール部に変えて着脱可能なクリップを備えたものや、収容室間の連通路を開封可能な封止手段で封止したものなど、他の形式の輸液容器であってもよい。さらには、硬質樹脂等で瓶形式の容器本体を形成し、この容器本体内の収容室に液剤を収容した輸液容器であって、使用の際に他の薬剤をこの収容室内へ投入して混合等するものであってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示し、図1(a)は輸液容器の一部破断図、図1(b)は排出部近傍の断面図、図1(c)は弁体の一部破断斜視図である。
【0014】
図1(a)に示すように、この輸液容器(1)は、容器本体(2)が2枚の合成樹脂製フィルムの周縁部を互いに融着させて形成される。この合成樹脂製フィルムとしては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂などの熱可塑性樹脂等、種々の合成樹脂を単独で或いは2種以上を組み合わせて採用することができる。
【0015】
上記の容器本体(2)の内部には、弱シール部(3)で互いに区画された2つの収容室(4)が設けられている。図において上側の第1収容室(4a)には第1薬剤(5a)が、下側の第2収容室(4b)には第2薬剤(5b)がそれぞれ収容されている。具体的には、例えば上記の第1薬剤(5a)として、比重が1.0908g/cm3の糖・電解質液が用いられ、第2薬剤(5b)として、比重が1.0279g/cm3のアミノ酸液が用いられる。なお、本発明では上記の両薬剤のいずれか一方が液体であればよく、他の薬剤は粉末薬剤や凍結乾燥剤など固形の薬剤であってもよい。
【0016】
上記の両収容室(4a・4b)を互いに区画する弱シール部(3)の融着強度は、容器本体(2)の周縁部(6)の融着強度よりも小さく設定されている。なお、この弱シール部(3)は、容器本体(2)内を複数の収容室に区画できるものであればよく、形状や形成位置はこの実施形態のものに限定されない。また、この実施形態では容器本体(2)内を2つの収容室(4)に区画しているが、本発明では3つ以上の収容室に区画してあってもよい。
【0017】
上記の容器本体(2)には、図1(a)における上端部に掛吊穴(7)が形成してあり、下端部に排出部(8)が溶着固定してある。この排出部(8)内には排出路(9)が形成されており、この排出路(9)は上端が上記の第2収容室(4b)に連通され、下端が排出口(10)に連通され、この排出口(10)がゴム栓(11)で封止してある。
【0018】
上記の排出路(9)には、この排出路(9)へ流入する液体の比重に応じて開閉する開閉弁(12)が設けてある。即ち、図1(b)に示すように、上記の排出路(9)に弁室(13)が形成してあり、この弁室(13)内に弁体(14)が挿入され、弁室(13)の下部に弁座(15)が設けられ、弁室(13)の上部に多数の連通孔を備えた受止め板(16)が設けてある。
【0019】
上記の弁体(14)は、弁室(13)内へ流入する液体の比重に応じて浮沈し、上記の弁座(15)に対し進退移動することでこの開閉弁(12)が開閉するように構成してある。即ち図1(c)に示すように、上記の弁体(14)は、例えば一対の円錐体の底面同士を連結した形状の、上部(17)が比重0.920g/cm3のポリエチレン樹脂1.1gで、下部(18)が比重1.200g/cm3のポリカーボネート樹脂0.9gで形成してあり、全体の比重が1.046g/cm3となるように調整してある。従って、上記の弁室(13)へ流入する液体の比重が1.046g/cm3よりも小さいと、弁体(14)が沈下して弁座(15)に当接し、開閉弁(12)は閉じる。逆に、弁室(13)へ流入する液体の比重が1.046g/cm3よりも大きいと、弁体(14)が浮上して弁座(15)から離隔し、開閉弁(12)が開く。
【0020】
次に、上記の輸液容器の使用手順等について説明する。
保管中は前記の両収容室(4a・4b)が前記の弱シール部(3)で区画されているので、各収容室(4a・4b)に収容された両薬剤(5a・5b)は互いに混合されることがなく、混合による経時変化が防止される。このとき、上記の排出路(9)には第2薬剤(5b)が流入し、この第2薬剤(5b)の比重は上記の弁体(14)の比重よりも小さいので、この弁体(14)は弁室(13)内を沈下している。
【0021】
上記の輸液容器(1)を使用する際には、最初に、容器本体(2)を外方から押圧し、両収容室(4a・4b)の少なくとも一方の内圧を高めて上記の弱シール部(3)を剥離させる。これにより両収容室(4a・4b)が互いに連通するので、上記の第1薬剤(5a)と第2薬剤(5b)とを所定の配合に混合する。両薬剤(5a・5b)を充分に混合すると、例えば比重が1.0723g/cm3の混合薬液となる。この薬液を患者に投与する際には、輸液容器(1)を上記の掛吊穴(7)で支柱等に吊下げて、上記の排出部(8)を下方に位置させる。これにより上記の薬液が上記の弁室(13)内に流入するが、この薬液の比重は上記の弁体(14)の比重よりも大きいので、弁体(14)は図1(b)の仮想線に示すように、弁室(13)内を浮上して前記の受止め板(16)に受止められる。この状態で前記のゴム栓(11)に点滴具の刺栓針を刺通すると、上記の開閉弁(12)は開弁しているので、収容室(4)内の薬液は排出路(9)から取り出され、点滴具先端の注射針から患者に投与される。
【0022】
混合等された薬液の取出しが進行して上記の収容室(4)内の薬液が無くなり、上記の排出路(9)から薬液が排出されると、上記の弁体(14)は下方に移動して前記の弁座(15)に当接する。これにより開閉弁(12)が閉じ、薬液の供給が停止される。
【0023】
上記の使用の際に、誤って両薬剤(5a・5b)を混合せずに輸液容器(1)を吊下げてゴム栓(11)に刺栓針を刺通すると、上記の排出路(9)内には比重の小さい第2薬剤(5b)が流入するので、上記の弁体(14)が沈下して弁座(15)に当接し、開閉弁(12)が閉弁される。この結果、未混合状態の第2薬剤(5b)が取り出されることがない。上記受止め板(16)は、場合によっては設けなくすることもできる。
【0024】
図2は本発明の第2実施形態を示す、輸液容器の排出部近傍の断面図である。この第2実施形態では、上記の第1実施形態と同様、輸液容器(1)の容器本体(2)に第1収容室と第2収容室(4b)とが形成されている。但し、各収容室に収容される薬液は上記の第1実施形態と異なり、例えば第1薬剤として比重が1.0279g/cm3のアミノ酸液が用いられ、第2薬剤(5b)として比重が1.1130g/cm3の糖・電解質液が用いられ、両薬剤を所定の配合に混合した薬液は、比重が1.0846g/cm3となるように設定してある。
【0025】
図2に示すように、上記の容器本体(2)に固定された排出部(8)には、上記の第1実施形態と同様、排出路(9)へ流入する液体の比重に応じて開閉する開閉弁(12)が設けてある。但しこの開閉弁(12)は、前記の第1実施形態と異なり、弁室(13)の上部に弁座(15)が形成してあり、下部に受止め板(16)が配置してある。また、この弁室(13)に挿入された弁体(14)の比重は1.099g/cm3に設定してある。従って、上記の弁室(13)へ流入する液体の比重が、上記の第2薬剤(5b)のように、1.099g/cm3よりも大きいと弁体(14)が浮上して弁座(15)に当接し、開閉弁(12)は閉じる。逆に、上記の弁室(13)へ流入する液体の比重が、上記の所定の配合に混合した薬液のように、1.099g/cm3よりも小さいと弁体(14)が沈下して弁座(15)から離隔し、開閉弁(12)が開く。
その他の構成は上記の第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0026】
上記の各実施形態では、1対の円錐の底面同士を接合した形状の弁体を用いたが、本発明では他の形状の弁体を用いても良い。例えば、図3は、球形の弁体を用いた本発明の第3実施形態を示し、図3(a)は弁体の一部破断図、図3(b)は輸液容器の排出部近傍の断面図、図3(c)は図3(b)のC−C線矢視断面図である。
【0027】
図3(a)に示すように、この第3実施形態の弁体(14)は、比重0.920g/cm3のポリエチレン樹脂で切欠球体(19)を成形し、この切欠球体(19)の切欠面(20)に、重量が0.02gで比重が7.850g/cm3のステンレス粒を比重調整用の重錘(21)として配置し、その上から上記の同じポリエチレン樹脂を射出成形して全体を球形に成形し、例えば比重を1.06g/cm3に調整してある。
【0028】
上記の球形の弁体(14)は、上記の重錘(21)の大きさや数で比重を設定することにより、前記の第1実施形態や第2実施形態の構造の開閉弁に用いることもできる。但しこの第3実施形態では、開閉弁(12)は二重管構造に形成されている。
即ち、図3(b)と図3(c)に示すように、この開閉弁(12)は、外筒(22)と内筒(23)との間を区画壁(24)で入口室(25)と出口室(26)とに区画してあり、内筒(23)内に弁室(13)が形成してある。上記の入口室(25)は図における上端が排出路(9)の上部を介して第2収容室(4b)に連通してあり、下端が弁室(13)の下部に連通してある。また、上記の出口室(26)は、上端が弁室(13)の上部に連通してあり、下端が排出路(9)の下部を介して排出口(10)に連通してある。上記の弁室(13)には上部に弁座(15)が形成してあり、この弁室(13)内に挿入した上記の弁体(14)が浮上すると、この弁座(15)に当接して開閉弁(12)が閉弁し、弁体(14)が沈下すると弁座(15)から離隔して開閉弁(12)が開弁するように構成してある。
【0029】
なお、この第3実施形態では、排出路(9)がトラップ状に屈曲しているため、使用中に気体成分が弁室(13)や出口室(26)の上方に溜まって点滴が阻害される惧れがある。そこで、上記の出口室(26)の上部の外壁に排気路を形成し、この排気路に気体は通過させるが液体の通過は阻止するフィルター、例えば通気性を備えた疎水性フィルター等を配置するのが好ましい。
その他の構成は上記の第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0030】
図4は、他の形状の弁体を用いた本発明の第4実施形態を示し、図4(a)は排出部近傍の断面図、図4(b)は図4(a)のB部の拡大断面図である。
図4(a)に示すように、この第4実施形態で用いる弁体(14)は棒状の軸部(27)の上端に大径の頭部(28)を形成してあり、全体としてキノコ状に形成してある。この弁体(14)は軸部(27)が排出路(9)に挿入され、上記の頭部(28)が排出路(9)の上端を閉塞できるように配置されている。
【0031】
排出路(9)の中間部には多数の透孔を有する受止め板(16)が固定してあり、上記の軸部(27)がこの受止め板(16)に挿通されている。図4(b)に示すように、上記の挿通された軸部(27)の下端には、比重調整用の重錘(21)が植え付けられており、これにより弁体(14)が排出路(9)から抜け出ないようにするとともに、弁体(14)全体の比重が所定の値に調整される。
具体的には、例えば、比重が0.833g/cm3のポリ4−メチル−1−ペンテンで上記の弁体(14)を成形し、この下部に重量が0.01gで比重が7.850g/cm3のステンレス製ピンを比重調整用の重錘(21)として3本打ち込み、最終重量を約1gに、比重を1.05g/cm3に調整される。
【0032】
この第4実施形態では、上記の第1実施形態と同様、排出路(9)と連通している第2収容室(4b)には、弁体(14)より比重の小さい第2薬剤(5b)が収容される。そして上記の弁体(14)の比重は、この第2薬剤(5b)と図外の第1薬剤とが所定の配合に混合された薬液の比重よりも小さい値に設定されている。このため、使用に際して両薬剤を混合すると、弁体(14)が図4(a)の仮想線に示すように浮き上り、排出路(9)が開いて薬液が排出路(9)から取り出される。また、誤って未混合の状態で点滴しようとすると、第2薬剤(5b)に対しては弁体(14)が沈下して排出路(9)の上端が閉塞されるので、未混合状態の第2薬剤(5b)が排出路(9)から取り出されることが防止される。
【0033】
なお、上記の各実施形態では、いずれも排出路に連通する収容室へ液剤を収容したが、本発明ではこの収容室に粉末などの固形剤を収容したものであってもよく、さらに排出路は必ずしも収容室と直接連通している必要はなく、例えば弱シール部で遮断しておいて、使用の際にこの弱シール部を剥離させることで連通するように構成してもよい。
【0034】
また、上記の各実施形態ではそれぞれ1個の開閉弁を用いる場合について説明したが、本発明では2種類の開閉弁を組み合わせて用いても良く、例えば上記の第1実施形態の開閉弁と第2実施形態の開閉弁とを組み合わせると、薬液の比重が所定の範囲から外れる場合にいずれか一方の開閉弁が閉じ、上記の比重が所定の範囲内に入ったときに両開閉弁が開いて排出路から薬液を取り出すことができる。従って、所定の配合に確実に混合・溶解された薬液のみを取り出して患者に投与することができ、好ましい。
【0035】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
【0036】
(1) 排出路に設けた開閉弁は、未混合状態の液剤の比重に対しては閉じており、所定の配合に混合・溶解したのちの薬液の比重に対して開くように設定されるので、薬剤を混合する前に点滴具を連結しても、未混合状態の液剤や混合・溶解が不十分な薬液が排出路から取り出されることがない。この結果、所定の配合に混合・溶解されていない薬液を患者に投与することが確実に防止される。しかも、薬剤を所定の配合に混合・溶解したのちは、排出路に流入する薬液の比重が変化しており、上記の開閉弁が開弁されるので、この混合等された薬液を確実に且つ容易に取り出すことができ、患者への投与を保証することができる。
【0037】
(2) 上記の開閉弁を、上記の排出路へ流入する液体の比重が設定値よりも小さいと閉弁し、上記の液体の比重が設定値よりも大きいと開弁するように構成した場合には、収容室内の薬液がなくなって排出路内の薬液が流出しきると開閉弁が閉じるので点滴を停止することができ、より好ましい。
【0038】
(3) 上記の閉止弁に設けた弁体に、比重調整用の重錘を付設してこの弁体の比重を調整するように構成した場合には、この弁体の比重を設定値に容易に調整できるので、より好ましい。
【0039】
(4) 容器本体を合成樹脂製フィルムで形成し、この容器本体内に弱シール部で互いに区画された複数の収容室を設け、この弱シール部の融着強度は上記の容器本体の周縁部の融着強度よりも小さく設定した場合には、無菌状態で簡単に薬剤を混合できるので、より好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、図1(a)は輸液容器の一部破断図、図1(b)は排出部近傍の断面図、図1(c)は弁体の一部破断斜視図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す、輸液容器の排出部近傍の断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示し、図3(a)は弁体の一部破断図、図3(b)は輸液容器の排出部近傍の断面図、図3(c)は図3(b)のC−C線矢視断面図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示し、図4(a)は排出部近傍の断面図、図4(b)は図4(a)のB部の拡大断面図である。
【図5】従来技術を示す、輸液容器の一部破断図である。
【符号の説明】
1…輸液容器
2…容器本体
3…弱シール部
4…収容室
4b…排出路が連通する収容室(第2収容室)
9…排出路
10…排出口
12…開閉弁
13…弁室
14…弁体
15…弁座
21…比重調整用の重錘
【発明の属する技術分野】
本発明は複数の薬剤等を混合して患者に点滴投与するための輸液容器に関し、さらに詳しくは、薬剤等を未混合の状態で収容室から取り出すことを確実に防止でき、しかも所定の配合に混合・溶解したのちは薬液を容易に取り出して患者への投与を保証できる輸液容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
静脈注射により患者に投与される薬剤には、予め混合や溶解されると望ましくない経時的変化を生じる不安定なものがある。例えばアミノ酸輸液とブドウ糖輸液とを配合して保存しておくと、いわゆるメイラード反応によって混合液が褐変する。また、脂肪乳剤と電解質溶液とを配合して保存しておくと脂肪分が凝集したり、リン酸含有液とカルシウム含有液とを配合しておくとリン酸カルシウムの沈殿を生じ、望ましくない変化を起こす等である。そこでこれら複数の薬剤の混合液を投与する場合、通常、投与の直前に輸液容器内で混合・溶解される。
【0003】
従来、この種の投与に用いられる輸液容器には、合成樹脂フィルムで形成した容器本体内に複数の収容室を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
即ち、例えば図5に示すように、この輸液容器(51)は、容器本体(52)が2枚の合成樹脂製フィルムの周縁部を互いに融着させて形成してあり、内部に弱シール部(53)で互いに区画された複数の収容室(54・55)が設けられている。この弱シール部(53)の融着強度は容器本体(52)の周縁部の融着強度よりも小さい。図における容器本体(52)の上端には掛吊穴(56)が形成され、下端には排出部(57)が溶着されており、この排出部(57)内に形成した排出路(58)が上記の一方の収容室(55)に連通され、この排出路(58)の下端は排出口(59)に連通され、この排出口(59)はゴム栓(60)で封止されている。
【0004】
上記の各収容室(54・55)に収容された薬剤は、保管中は互いに弱シール部(53)で離隔されており、混合・溶解による経時変化を受けることが防止される。使用の際には、容器本体(52)を外方から押圧し、収容室(54・55)の内圧を高めて上記の弱シール部(53)を剥離する。これにより、両収容室(54・55)が互いに連通し、それぞれの収容室(54・55)に収容されていた薬剤が所定の配合に混合または溶解される。混合等された薬剤を患者に投与する際には、輸液容器(51)を上記の掛吊穴(56)で支柱等に吊下げ、上記の排出部(57)のゴム栓(60)に点滴具の刺栓針を刺通する。これにより、収容室(54・55)内で混合等された上記の薬液は排出路(58)を経て点滴具先端の注射針から患者に投与される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−136570号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の輸液容器は、複数の薬剤を互いに離隔して保存でき、使用の際には無菌状態で容易に混合・溶解できる利点がある。しかしながら、この輸液容器では上記の排出路が連通している収容室に液剤を収容していることがあり、この場合には前記の弱シール部を剥離せずに上記のゴム栓に刺栓針を刺通すると、排出路から未混合状態の液剤を単独で取り出してしまう惧れがあった。また、各収容室を互いに連通させたとしても、全ての薬剤を充分に混合しない状態で使用してしまう惧れもあった。
本発明は上記の問題点を解消し、薬剤等を未混合の状態で収容室から取り出すことを確実に防止でき、しかも所定の配合に混合・溶解したのちは薬液を容易に取り出して患者への投与を保証できる輸液容器を提供することを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため、例えば本発明の実施の形態を示す図1から図4に基づいて説明すると、輸液容器を次のように構成したものである。
すなわち、収容室(4)と、この収容室(4)に排出路(9)を介して連通する排出口(10)とを備えた輸液容器であって、上記の排出路(9)に、この排出路(9)へ流入する液体の比重に応じて開閉する開閉弁(12)を設け、この開閉弁(12)は、未混合状態の液剤の比重に対しては閉弁し、所定の配合に混合または溶解された薬液の比重に対しては開弁するように構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】
薬剤を混合等する前に点滴具を上記の排出口に連結しても、上記の開閉弁は、収容室内から排出路に流入する未混合状態の液剤の比重に対しては閉弁しているので、この未混合状態の液剤や混合等が不十分な薬液は排出路から取り出されることがない。一方、薬剤を所定の配合に混合・溶解したのちは、排出路に流入する薬液の比重が変化しており、この変化した比重に対しては上記の開閉弁が開弁するので、この混合等した薬液が排出路から容易に取り出される。
【0009】
上記の開閉弁は、排出路に連通している収容室内の液剤の比重と、混合後の薬液の比重との大小関係で作動がやや異なる。
即ち、混合等した後の薬液の比重が大きくなる場合は、上記の開閉弁は、上記の排出路へ流入する液体の比重が設定値よりも小さいと閉弁し、上記の液体の比重が設定値よりも大きいと開弁するように構成される。
この場合、具体的には例えば次のように構成される。即ち、上記の開閉弁は、上記の排出路に形成した弁室と、この弁室内に挿入した弁体と、弁室の下部に設けた弁座とを備え、上記の弁体に生じる浮力に応じてこの弁体を上記の弁座に対し進退移動させて開閉するように構成される。
上記の弁体の比重は、未混合状態の液剤の比重よりも大きく、混合後の薬液の比重よりは小さく設定される。これにより、未混合状態の液剤が排出路に流入すると、弁体は比重が大きいので沈下し、下方の弁座に当接して閉弁するので、上記の排出路が遮断される。一方、混合等した後の薬液が排出路に流入すると、この薬液よりも比重の小さい弁体は浮き上がり、弁座から離隔して開弁するので、排出路から薬液が容易に取り出される。
【0010】
また、排出路に連通している収容室内の液剤の比重に比べて、混合等した後の薬液の比重が小さい場合、上記の開閉弁は、上記の排出路へ流入する液体の比重が設定値よりも大きいと閉弁し、上記の液体の比重が設定値よりも小さいと開弁するように構成される。
この場合、具体的には例えば次のように構成される。即ち、上記の開閉弁は、上記の排出路に形成した弁室と、この弁室内に挿入した弁体と、弁室の上部に設けた弁座とを備え、上記の弁体に生じる浮力に応じてこの弁体を上記の弁座に対し進退移動させて開閉するように構成される。
上記の弁体の比重は、未混合状態の液剤の比重よりも小さく、混合後の薬液の比重よりは大きく設定される。これにより、未混合状態の液剤が排出路に流入すると、弁体は比重が小さいので浮き上がり、上方の弁座に当接して閉弁するので上記の排出路が遮断される。一方、混合等した後の薬液が排出路に流入すると、この薬液よりも比重の大きい弁体は沈下し、弁座から離隔して開弁するので、排出路から薬液が容易に取り出される。
【0011】
上記の弁体は、例えば球形、円錐形、紡錘形、上端の膨らんだ棒状形など、任意の形状にすることができ、また材質も薬剤に悪影響を与えないものであればよく、単一材料や複数の材料を組み合わせて形成することができる。なお、この弁体には、比重調整用の重錘を付設すると、任意の比重に容易に設定することができ、より好ましい。
【0012】
上記の収容室に収容される薬剤は、少なくとも一種が液剤であればよく、他の薬剤は粉末など固形の薬剤であってもよい。
また、上記の輸液容器は、前記の従来技術で説明したような、合成樹脂フィルムで形成した容器本体内に、弱シール部で互いに区画された複数の収容室を形成した形式のものが、複数の薬剤を無菌状態で容易に混合等できるので、より好適である。但し、本発明の輸液容器は収容室内で複数の薬剤が混合等されるものであればよく、例えば、上記の弱シール部に変えて着脱可能なクリップを備えたものや、収容室間の連通路を開封可能な封止手段で封止したものなど、他の形式の輸液容器であってもよい。さらには、硬質樹脂等で瓶形式の容器本体を形成し、この容器本体内の収容室に液剤を収容した輸液容器であって、使用の際に他の薬剤をこの収容室内へ投入して混合等するものであってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示し、図1(a)は輸液容器の一部破断図、図1(b)は排出部近傍の断面図、図1(c)は弁体の一部破断斜視図である。
【0014】
図1(a)に示すように、この輸液容器(1)は、容器本体(2)が2枚の合成樹脂製フィルムの周縁部を互いに融着させて形成される。この合成樹脂製フィルムとしては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂などの熱可塑性樹脂等、種々の合成樹脂を単独で或いは2種以上を組み合わせて採用することができる。
【0015】
上記の容器本体(2)の内部には、弱シール部(3)で互いに区画された2つの収容室(4)が設けられている。図において上側の第1収容室(4a)には第1薬剤(5a)が、下側の第2収容室(4b)には第2薬剤(5b)がそれぞれ収容されている。具体的には、例えば上記の第1薬剤(5a)として、比重が1.0908g/cm3の糖・電解質液が用いられ、第2薬剤(5b)として、比重が1.0279g/cm3のアミノ酸液が用いられる。なお、本発明では上記の両薬剤のいずれか一方が液体であればよく、他の薬剤は粉末薬剤や凍結乾燥剤など固形の薬剤であってもよい。
【0016】
上記の両収容室(4a・4b)を互いに区画する弱シール部(3)の融着強度は、容器本体(2)の周縁部(6)の融着強度よりも小さく設定されている。なお、この弱シール部(3)は、容器本体(2)内を複数の収容室に区画できるものであればよく、形状や形成位置はこの実施形態のものに限定されない。また、この実施形態では容器本体(2)内を2つの収容室(4)に区画しているが、本発明では3つ以上の収容室に区画してあってもよい。
【0017】
上記の容器本体(2)には、図1(a)における上端部に掛吊穴(7)が形成してあり、下端部に排出部(8)が溶着固定してある。この排出部(8)内には排出路(9)が形成されており、この排出路(9)は上端が上記の第2収容室(4b)に連通され、下端が排出口(10)に連通され、この排出口(10)がゴム栓(11)で封止してある。
【0018】
上記の排出路(9)には、この排出路(9)へ流入する液体の比重に応じて開閉する開閉弁(12)が設けてある。即ち、図1(b)に示すように、上記の排出路(9)に弁室(13)が形成してあり、この弁室(13)内に弁体(14)が挿入され、弁室(13)の下部に弁座(15)が設けられ、弁室(13)の上部に多数の連通孔を備えた受止め板(16)が設けてある。
【0019】
上記の弁体(14)は、弁室(13)内へ流入する液体の比重に応じて浮沈し、上記の弁座(15)に対し進退移動することでこの開閉弁(12)が開閉するように構成してある。即ち図1(c)に示すように、上記の弁体(14)は、例えば一対の円錐体の底面同士を連結した形状の、上部(17)が比重0.920g/cm3のポリエチレン樹脂1.1gで、下部(18)が比重1.200g/cm3のポリカーボネート樹脂0.9gで形成してあり、全体の比重が1.046g/cm3となるように調整してある。従って、上記の弁室(13)へ流入する液体の比重が1.046g/cm3よりも小さいと、弁体(14)が沈下して弁座(15)に当接し、開閉弁(12)は閉じる。逆に、弁室(13)へ流入する液体の比重が1.046g/cm3よりも大きいと、弁体(14)が浮上して弁座(15)から離隔し、開閉弁(12)が開く。
【0020】
次に、上記の輸液容器の使用手順等について説明する。
保管中は前記の両収容室(4a・4b)が前記の弱シール部(3)で区画されているので、各収容室(4a・4b)に収容された両薬剤(5a・5b)は互いに混合されることがなく、混合による経時変化が防止される。このとき、上記の排出路(9)には第2薬剤(5b)が流入し、この第2薬剤(5b)の比重は上記の弁体(14)の比重よりも小さいので、この弁体(14)は弁室(13)内を沈下している。
【0021】
上記の輸液容器(1)を使用する際には、最初に、容器本体(2)を外方から押圧し、両収容室(4a・4b)の少なくとも一方の内圧を高めて上記の弱シール部(3)を剥離させる。これにより両収容室(4a・4b)が互いに連通するので、上記の第1薬剤(5a)と第2薬剤(5b)とを所定の配合に混合する。両薬剤(5a・5b)を充分に混合すると、例えば比重が1.0723g/cm3の混合薬液となる。この薬液を患者に投与する際には、輸液容器(1)を上記の掛吊穴(7)で支柱等に吊下げて、上記の排出部(8)を下方に位置させる。これにより上記の薬液が上記の弁室(13)内に流入するが、この薬液の比重は上記の弁体(14)の比重よりも大きいので、弁体(14)は図1(b)の仮想線に示すように、弁室(13)内を浮上して前記の受止め板(16)に受止められる。この状態で前記のゴム栓(11)に点滴具の刺栓針を刺通すると、上記の開閉弁(12)は開弁しているので、収容室(4)内の薬液は排出路(9)から取り出され、点滴具先端の注射針から患者に投与される。
【0022】
混合等された薬液の取出しが進行して上記の収容室(4)内の薬液が無くなり、上記の排出路(9)から薬液が排出されると、上記の弁体(14)は下方に移動して前記の弁座(15)に当接する。これにより開閉弁(12)が閉じ、薬液の供給が停止される。
【0023】
上記の使用の際に、誤って両薬剤(5a・5b)を混合せずに輸液容器(1)を吊下げてゴム栓(11)に刺栓針を刺通すると、上記の排出路(9)内には比重の小さい第2薬剤(5b)が流入するので、上記の弁体(14)が沈下して弁座(15)に当接し、開閉弁(12)が閉弁される。この結果、未混合状態の第2薬剤(5b)が取り出されることがない。上記受止め板(16)は、場合によっては設けなくすることもできる。
【0024】
図2は本発明の第2実施形態を示す、輸液容器の排出部近傍の断面図である。この第2実施形態では、上記の第1実施形態と同様、輸液容器(1)の容器本体(2)に第1収容室と第2収容室(4b)とが形成されている。但し、各収容室に収容される薬液は上記の第1実施形態と異なり、例えば第1薬剤として比重が1.0279g/cm3のアミノ酸液が用いられ、第2薬剤(5b)として比重が1.1130g/cm3の糖・電解質液が用いられ、両薬剤を所定の配合に混合した薬液は、比重が1.0846g/cm3となるように設定してある。
【0025】
図2に示すように、上記の容器本体(2)に固定された排出部(8)には、上記の第1実施形態と同様、排出路(9)へ流入する液体の比重に応じて開閉する開閉弁(12)が設けてある。但しこの開閉弁(12)は、前記の第1実施形態と異なり、弁室(13)の上部に弁座(15)が形成してあり、下部に受止め板(16)が配置してある。また、この弁室(13)に挿入された弁体(14)の比重は1.099g/cm3に設定してある。従って、上記の弁室(13)へ流入する液体の比重が、上記の第2薬剤(5b)のように、1.099g/cm3よりも大きいと弁体(14)が浮上して弁座(15)に当接し、開閉弁(12)は閉じる。逆に、上記の弁室(13)へ流入する液体の比重が、上記の所定の配合に混合した薬液のように、1.099g/cm3よりも小さいと弁体(14)が沈下して弁座(15)から離隔し、開閉弁(12)が開く。
その他の構成は上記の第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0026】
上記の各実施形態では、1対の円錐の底面同士を接合した形状の弁体を用いたが、本発明では他の形状の弁体を用いても良い。例えば、図3は、球形の弁体を用いた本発明の第3実施形態を示し、図3(a)は弁体の一部破断図、図3(b)は輸液容器の排出部近傍の断面図、図3(c)は図3(b)のC−C線矢視断面図である。
【0027】
図3(a)に示すように、この第3実施形態の弁体(14)は、比重0.920g/cm3のポリエチレン樹脂で切欠球体(19)を成形し、この切欠球体(19)の切欠面(20)に、重量が0.02gで比重が7.850g/cm3のステンレス粒を比重調整用の重錘(21)として配置し、その上から上記の同じポリエチレン樹脂を射出成形して全体を球形に成形し、例えば比重を1.06g/cm3に調整してある。
【0028】
上記の球形の弁体(14)は、上記の重錘(21)の大きさや数で比重を設定することにより、前記の第1実施形態や第2実施形態の構造の開閉弁に用いることもできる。但しこの第3実施形態では、開閉弁(12)は二重管構造に形成されている。
即ち、図3(b)と図3(c)に示すように、この開閉弁(12)は、外筒(22)と内筒(23)との間を区画壁(24)で入口室(25)と出口室(26)とに区画してあり、内筒(23)内に弁室(13)が形成してある。上記の入口室(25)は図における上端が排出路(9)の上部を介して第2収容室(4b)に連通してあり、下端が弁室(13)の下部に連通してある。また、上記の出口室(26)は、上端が弁室(13)の上部に連通してあり、下端が排出路(9)の下部を介して排出口(10)に連通してある。上記の弁室(13)には上部に弁座(15)が形成してあり、この弁室(13)内に挿入した上記の弁体(14)が浮上すると、この弁座(15)に当接して開閉弁(12)が閉弁し、弁体(14)が沈下すると弁座(15)から離隔して開閉弁(12)が開弁するように構成してある。
【0029】
なお、この第3実施形態では、排出路(9)がトラップ状に屈曲しているため、使用中に気体成分が弁室(13)や出口室(26)の上方に溜まって点滴が阻害される惧れがある。そこで、上記の出口室(26)の上部の外壁に排気路を形成し、この排気路に気体は通過させるが液体の通過は阻止するフィルター、例えば通気性を備えた疎水性フィルター等を配置するのが好ましい。
その他の構成は上記の第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0030】
図4は、他の形状の弁体を用いた本発明の第4実施形態を示し、図4(a)は排出部近傍の断面図、図4(b)は図4(a)のB部の拡大断面図である。
図4(a)に示すように、この第4実施形態で用いる弁体(14)は棒状の軸部(27)の上端に大径の頭部(28)を形成してあり、全体としてキノコ状に形成してある。この弁体(14)は軸部(27)が排出路(9)に挿入され、上記の頭部(28)が排出路(9)の上端を閉塞できるように配置されている。
【0031】
排出路(9)の中間部には多数の透孔を有する受止め板(16)が固定してあり、上記の軸部(27)がこの受止め板(16)に挿通されている。図4(b)に示すように、上記の挿通された軸部(27)の下端には、比重調整用の重錘(21)が植え付けられており、これにより弁体(14)が排出路(9)から抜け出ないようにするとともに、弁体(14)全体の比重が所定の値に調整される。
具体的には、例えば、比重が0.833g/cm3のポリ4−メチル−1−ペンテンで上記の弁体(14)を成形し、この下部に重量が0.01gで比重が7.850g/cm3のステンレス製ピンを比重調整用の重錘(21)として3本打ち込み、最終重量を約1gに、比重を1.05g/cm3に調整される。
【0032】
この第4実施形態では、上記の第1実施形態と同様、排出路(9)と連通している第2収容室(4b)には、弁体(14)より比重の小さい第2薬剤(5b)が収容される。そして上記の弁体(14)の比重は、この第2薬剤(5b)と図外の第1薬剤とが所定の配合に混合された薬液の比重よりも小さい値に設定されている。このため、使用に際して両薬剤を混合すると、弁体(14)が図4(a)の仮想線に示すように浮き上り、排出路(9)が開いて薬液が排出路(9)から取り出される。また、誤って未混合の状態で点滴しようとすると、第2薬剤(5b)に対しては弁体(14)が沈下して排出路(9)の上端が閉塞されるので、未混合状態の第2薬剤(5b)が排出路(9)から取り出されることが防止される。
【0033】
なお、上記の各実施形態では、いずれも排出路に連通する収容室へ液剤を収容したが、本発明ではこの収容室に粉末などの固形剤を収容したものであってもよく、さらに排出路は必ずしも収容室と直接連通している必要はなく、例えば弱シール部で遮断しておいて、使用の際にこの弱シール部を剥離させることで連通するように構成してもよい。
【0034】
また、上記の各実施形態ではそれぞれ1個の開閉弁を用いる場合について説明したが、本発明では2種類の開閉弁を組み合わせて用いても良く、例えば上記の第1実施形態の開閉弁と第2実施形態の開閉弁とを組み合わせると、薬液の比重が所定の範囲から外れる場合にいずれか一方の開閉弁が閉じ、上記の比重が所定の範囲内に入ったときに両開閉弁が開いて排出路から薬液を取り出すことができる。従って、所定の配合に確実に混合・溶解された薬液のみを取り出して患者に投与することができ、好ましい。
【0035】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
【0036】
(1) 排出路に設けた開閉弁は、未混合状態の液剤の比重に対しては閉じており、所定の配合に混合・溶解したのちの薬液の比重に対して開くように設定されるので、薬剤を混合する前に点滴具を連結しても、未混合状態の液剤や混合・溶解が不十分な薬液が排出路から取り出されることがない。この結果、所定の配合に混合・溶解されていない薬液を患者に投与することが確実に防止される。しかも、薬剤を所定の配合に混合・溶解したのちは、排出路に流入する薬液の比重が変化しており、上記の開閉弁が開弁されるので、この混合等された薬液を確実に且つ容易に取り出すことができ、患者への投与を保証することができる。
【0037】
(2) 上記の開閉弁を、上記の排出路へ流入する液体の比重が設定値よりも小さいと閉弁し、上記の液体の比重が設定値よりも大きいと開弁するように構成した場合には、収容室内の薬液がなくなって排出路内の薬液が流出しきると開閉弁が閉じるので点滴を停止することができ、より好ましい。
【0038】
(3) 上記の閉止弁に設けた弁体に、比重調整用の重錘を付設してこの弁体の比重を調整するように構成した場合には、この弁体の比重を設定値に容易に調整できるので、より好ましい。
【0039】
(4) 容器本体を合成樹脂製フィルムで形成し、この容器本体内に弱シール部で互いに区画された複数の収容室を設け、この弱シール部の融着強度は上記の容器本体の周縁部の融着強度よりも小さく設定した場合には、無菌状態で簡単に薬剤を混合できるので、より好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、図1(a)は輸液容器の一部破断図、図1(b)は排出部近傍の断面図、図1(c)は弁体の一部破断斜視図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す、輸液容器の排出部近傍の断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示し、図3(a)は弁体の一部破断図、図3(b)は輸液容器の排出部近傍の断面図、図3(c)は図3(b)のC−C線矢視断面図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示し、図4(a)は排出部近傍の断面図、図4(b)は図4(a)のB部の拡大断面図である。
【図5】従来技術を示す、輸液容器の一部破断図である。
【符号の説明】
1…輸液容器
2…容器本体
3…弱シール部
4…収容室
4b…排出路が連通する収容室(第2収容室)
9…排出路
10…排出口
12…開閉弁
13…弁室
14…弁体
15…弁座
21…比重調整用の重錘
Claims (7)
- 収容室(4)と、この収容室(4)に排出路(9)を介して連通する排出口(10)とを備えた輸液容器であって、
上記の排出路(9)に、この排出路(9)へ流入する液体の比重に応じて開閉する開閉弁(12)を設け、
この開閉弁(12)は、未混合状態の液剤の比重に対しては閉弁し、所定の配合に混合または溶解された薬液の比重に対しては開弁するように構成したことを特徴とする、輸液容器。 - 上記の開閉弁(12)は、上記の排出路(9)へ流入する液体の比重が設定値よりも小さいと閉弁し、上記の液体の比重が設定値よりも大きいと開弁する、請求項1に記載の輸液容器。
- 上記の開閉弁(12)は、上記の排出路(9)に形成した弁室(13)と、この弁室(13)内に挿入した弁体(14)と、弁室(13)の下部に設けた弁座(15)とを備え、上記の弁体(14)に生じる浮力に応じてこの弁体(14)を上記の弁座(15)に対し進退移動させて開閉するように構成した、請求項2に記載の輸液容器。
- 上記の開閉弁(12)は、上記の排出路(9)へ流入する液体の比重が設定値よりも大きいと閉弁し、上記の液体の比重が設定値よりも小さいと開弁する、請求項1に記載の輸液容器。
- 上記の開閉弁(12)は、上記の排出路(9)に形成した弁室(13)と、この弁室(13)内に挿入した弁体(14)と、弁室(13)の上部に設けた弁座(15)とを備え、上記の弁体(14)に生じる浮力に応じてこの弁体(14)を上記の弁座(15)に対し進退移動させて開閉するように構成した、請求項4に記載の輸液容器。
- 上記の弁体(14)は、比重調整用の重錘(21)を付設することにより上記の設定値の比重に調整した、請求項3又は5に記載の輸液容器。
- 容器本体(2)が合成樹脂製フィルムで形成され、この容器本体(2)内に弱シール部(3)で互いに区画された複数の収容室(4)を備え、この弱シール部(3)の融着強度は上記の容器本体(2)の周縁部の融着強度よりも小さく設定した、請求項1〜6のいずれか1項に記載の輸液容器。
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